JP5848655B2 - ディスクブレーキ装置 - Google Patents

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本発明は、ディスクブレーキ装置の改良に関する。
車輪を制動するディスクブレーキ装置において、ブレーキパッドの偏摩耗を抑制する技術が知られている(例えば、特許文献1(図1)参照。)。
自動二輪車では、左右ハンドルに各々ブレーキ操作子を備え、これらの左右のブレーキ操作子で前輪ブレーキ及び後輪ブレーキを操作する。
連動ブレーキシステムでは、一方のブレーキ操作子で前輪ブレーキと後輪ブレーキを一括して操作することができる(例えば、特許文献2(図2)参照。)。
特許文献2の図2に示すように、前輪キャリパには、レバー(9)(括弧付き数字は、特許文献2記載の符号を示す。以下同じ。)から入力される第1シリンダ(10)とペダル(11)から入力される第3シリンダ(12)が独立して形成され、それぞれのパッド(10a、12a)もそれぞれ独立して形成される。独立してキャリパに2系統が作用すると、それぞれの系統の使用頻度の違いから、パッドが偏磨耗することが考えられる。このような独立のパッドでは、偏磨耗の影響はないが、部品点数及びコストの増加、構造が複雑化する。
独立して作動するピストンを備えるキャリパであっても、ブレーキパッドの偏摩耗を抑制することができ且つ部品点数及びコストの増加を抑えることができるディスクブレーキ装置が望まれる。
特開平10−78060号公報 特許第4480620号公報
本発明は、独立して作動するピストンを備えるキャリパであっても、ブレーキパッドの偏摩耗を抑制することができ且つ部品点数及びコストの増加を抑えることができるディスクブレーキ装置を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、車輪と共に回転するブレーキディスクと、このブレーキディスクを挟むようにして車体側に支持されるキャリパボデイと、このキャリパボデイには、ブレーキディスクの一面側に第1パッドを介して対向する第1ピストン及び第2ピストンをそれぞれ内挿する第1シリンダ部と第2シリンダ部と、第1シリンダ部の液室に連通する第1入口と、第2シリンダ部の液室に連通する第2入口と、ブレーキディスクの他面側に第2パッドを介して対向しピストンの押圧力を受ける爪部と、を備え、爪部は、第1ピストン側に設けられる第1受部と、第2ピストン側に設けられる第2受部と、第1受部と第2受部との間であって、第2パッドの長手方向略中間位置に当接するように設けられる第3受部と、を備えるディスクブレーキ装置において、第3受部が第2パッドに接した状態で、第1受部及び第2受部と第2パッドとの間には、隙間が設けられていることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、第1シリンダ部に液圧を供給する第1油圧経路と、この第1油圧経路の一端に接続され液圧を発生する前輪マスタシリンダと、この前輪マスタシリンダにブレーキ力を入力する前輪ブレーキ操作子と、第2シリンダ部に液圧を供給する第2油圧経路と、この第2油圧経路の一端に接続され液圧を発生する連動マスタシリンダと、この連動マスタシリンダにブレーキ力を入力する連動ブレーキ操作子とを備え、第1シリンダ部と第2シリンダ部はそれぞれ独立して形成されていることを特徴とする。
請求項に係る発明では、第3受部の剛性は、第1受部及び第2受部の剛性より高いことを特徴とする。
請求項に係る発明は、第3受部の受圧面の面積を第1受部の面積より大きくし、且つ、第3受部の受圧面の面積を第2受部より大きくすることを特徴とする。
請求項に係る発明は、第3受部の受圧面の面積を第1受部の面積より大きくし、且つ、第3受部の受圧面の面積を第2受部より大きくすることを特徴とする。
請求項に係る発明では、第2受部の面積は、第1受部の面積より大きくすることを特徴とする。
請求項に係る発明では、第3受部の第2パッドの長手方向における幅は、第2受部の長手方向における幅より大きく、第2受部の第2パッドの長手方向における幅は、第1受部の第2パッドの長手方向における幅より大きく設定されていることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、第1受部及び第2受部と第2パッドとの間には、隙間が設けられている。従って、第1又は第2のピストンのどちらが動いても、先ず、第1受部及び第2受部の間で第2パッドの略中間に設けられる第3受部が第2パッドに接し、ピストンの押圧力を受けるため、パッドへ均一に圧力が作用し易くなり偏摩耗を抑制できる。そして、パッドは1つであるため、部品点数及びコストの増加を抑制できる。
よって、本発明によれば、ブレーキパッドの偏摩耗を抑制することができ且つ部品点数及びコストの増加を抑えることができるディスクブレーキ装置が提供される。
請求項2に係る発明では、第1シリンダ部に液圧を供給する第1油圧経路と、この第1油圧経路の一端に接続され液圧を発生する前輪マスタシリンダと、この前輪マスタシリンダにブレーキ力を入力する前輪ブレーキ操作子と、第2シリンダ部に液圧を供給する第2油圧経路と、この第2油圧経路の一端に接続され液圧を発生する連動マスタシリンダと、この連動マスタシリンダにブレーキ力を入力する連動ブレーキ操作子とを備え、第1シリンダ部と第2シリンダ部はそれぞれ独立して形成されている。
請求項に係る発明では、第3受部は、第1受部と第2受部の剛性よりも高くしたので、第1ピストンと第2ピストンのうちの一方の側のピストンのみが作動したときであっても、第2パッドの中心に近く配置され、剛性の高い第3受部で確実に支持できる。結果、第1パッドと第2パッドに生ずる偏磨耗を抑制することができる。
請求項に係る発明では、第2シリンダの内径は、第1シリンダの内径よりも小さくした。内径を小さくした分だけ、第2受部で受ける力は小さくなる。加えて、第2受部の剛性を第1受部の剛性よりも高くしたので、第2ピストンの作用により第1パッドと第2パッドに生ずる変形を一層抑えることができる。結果、第1パッドと第2パッドに生ずる偏磨耗を抑制することができる。
請求項に係る発明では、第3受部は、第1受部及び第2受部に較べて、第2パッドの中心寄りに配置される。このような第2パッドの中心に近い部分の裏面を受ける第3受部の受圧面の面積を第1受部及び第2受部の受圧面の面積より大きくした。第1ピストンと第2ピストンとが同時に作動した場合であっても、第1受部及び第2受部よりも広い面積の第3受部で受圧させるようにしたので、第1パッドと第2パッドに生ずる偏磨耗を抑制することができる。
請求項に係る発明では、小径側の第2ピストンに近い側の第2受部の面積は、大径側の第1ピストンに近い側の第1受部の面積より大きくした。この第2受部で、第1ピストンより小径の第2ピストンの荷重を受けるので、第1パッドに生ずる変形を抑えることができる。結果、第1パッドと第2パッドに生ずる偏磨耗を抑制することができる。
請求項に係る発明では、受部の幅は、第3受部、第2受部、第1受部の順で小さくした。第2パッドの中心寄りに配置した第3受部の幅を受部のうちで最大幅にすることで、第3受部の剛性が高められる。第1ピストンと第2ピストンのうちの一方の側のピストンのみが作動したときであっても、第2パッドの中心に近く配置され、剛性の高い第3受部で確実に支持できる。結果、第1パッドと第2パッドに生ずる偏磨耗を抑制することができる。
次いで、第2パッドのブレーキディスク入力側に位置し第2ピストンによるモーメントに対応する第2受部の幅を第3受部より幅狭にし、且つ、第1受部の幅より幅広にした。このように偏摩耗に寄与する順に、3つの受部の幅を設定したので、偏摩耗の抑制を図ることができる。
本発明に係るディスクブレーキ装置のシステム構成図である。 キャリパボデイの左側面図である。 図2の3−3線断面図である。 キャリパボデイの底面図である。 図4の5−5線矢視図である。 図3の6−6線断面図である。 図2の7−7線断面図である。 キャリパの作用説明図である。 図7の変形例図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、本発明のディスクブレーキ装置10は、自動二輪車に搭載され、操向ハンドルに取付けられるブレーキレバー11、11に、運転者が入力操作をすることで、車両に所定の制動力を付与する。前輪ブレーキ13と後輪ブレーキ14は、車両の非回転側に支持される前輪キャリパボデイ17及び/又は後輪キャリパボデイ18にブレーキ圧力を供給し、前輪側及び後輪側に各々取付けられる円盤状のブレーキディスク15、16を挟むことで所定のブレーキ力を付与する。
ディスクブレーキ装置10は、一方のブレーキ操作子21を操作したときに、前輪ブレーキ13及び後輪ブレーキ14の双方にブレーキ力を発生させるいわゆる連動ブレーキを含んでいる。このようなディスクブレーキ装置10は、前輪と共に回転する前輪ブレーキディスク15と、この前輪ブレーキディスク15に制動力を付与する前輪キャリパボデイ17と、後輪と共に回転する後輪ブレーキディスク16と、この後輪ブレーキディスク16に制動力を付与する後輪キャリパボデイ18と、前輪キャリパボデイ17に液圧(油圧)を供給する第1油圧経路25及び第2油圧経路26と、この第2油圧経路26の中間部26aから分岐し前記後輪キャリパボデイ18に延び接続される第3油圧経路27と、第1油圧経路25の一端に接続され液圧を発生する前輪マスタシリンダ31と、この前輪マスタシリンダ31にブレーキ力を入力する前輪ブレーキ操作子22と、第2油圧経路26の一端に接続され液圧を発生する連動マスタシリンダ32と、この連動マスタシリンダ32にブレーキ力を入力する連動ブレーキ操作子21とを主要素とする。
第2油圧経路26の中間部26aと前輪キャリパボデイ17の間にて第2油圧経路26に遅動弁(Delay Valve:DV)33が介在され、第3油圧経路27に前後輪制動力配分特性に応じた入出力特性をもつ比例制御弁(Proportional Control Valve:PCV)34が介在されている。
前輪キャリパボデイ17と後輪キャリパボデイ18は、いずれも、車両の非回転側に支持されている。前輪キャリパボデイ17は、第1油圧経路25に連通し前輪ブレーキディスク15を押す第1ピストン35を内挿する第1シリンダ部37と、第2油圧経路26に連通し、同じく、前輪ブレーキディスク15を押す第2ピストン36を内挿する第2シリンダ部38とを有する。後輪キャリパボデイ18は、第3油圧経路27に連通し第3ピストン39を内挿する第3シリンダ部40を有する。
本実施例では、前輪ブレーキ操作子22及び連動ブレーキ操作子21は、ブレーキレバー11であり、ハンドルの一端及び他端に設けられ運転者が握り操作する。ここで、連動ブレーキ操作子21は、操作により後輪のみならず前輪をも同時に制動する機能をもつため、連動ブレーキ操作子と呼んでいる。
ディスクブレーキ装置10において、前輪ブレーキ操作子22を操作すると、前輪マスタシリンダ31で油圧が発生し、この油圧は第1油圧経路25を介して前輪キャリパボデイ17に伝達され、前輪キャリパボデイ17の第1ピストン35が前輪ブレーキディスク15を押圧することで、前輪に制動力をかける。
同様に、連動ブレーキ操作子21を操作すると、連動マスタシリンダ32で油圧が発生し、この油圧は第2油圧経路26を介して前輪キャリパボデイ17に伝達されると共に、第2油圧経路26の中間部26aから分岐した第3油圧経路27を通って後輪キャリパボデイ18に伝達される。そして、前輪キャリパボデイ17の第2ピストン36が前輪ブレーキディスク15を押圧することで、前輪に制動力をかけると共に、後輪キャリパボデイ18の第3ピストン39が後輪ブレーキディスク16を押圧することで、後輪に制動力をかける。
以下、図2〜7では、ディスクブレーキ装置のうち、前輪ブレーキディスクを挟むようにして車両の非回転側に支持される前輪キャリパボデイの構造について詳しく説明する。
図2に示すように、前輪キャリパボデイ17(以下、「キャリパボデイ17」と言う。)に、ブレーキディスク(図3、符号15)を押す第1ピストン35が内挿される第1シリンダ部37と、ブレーキディスク15を押す第2ピストン36が内挿される第2シリンダ部38と、第1シリンダ部37に連通しブレーキ媒体が出入りする第1入口41と、第2シリンダ部38に連通し第2ピストン36を押すブレーキ媒体が出入りする第2入口42とを有する。キャリパボデイ17は、車両側に固定されている板状のブラケット43へ第1支持部45と第2支持部46によって取付けられている。この他、第1シリンダ部37に、エア抜き通路としての第1ブリーダ83が連通し、第2シリンダ部38に、エア抜き通路としての第2ブリーダ84が連通している。
図3に示すように、キャリパボデイ17の下端を支持する第2支持部46は、板状のブラケット43に締結されピン47を有するピンボルト48と、このピンボルト48に回動自在に支持されキャリパボデイ17側に嵌合する支持ブッシュ49とからなる。ブラケット43とピンボルト48の間にワッシャ50が介在されている。
キャリパボデイ17は、第1パッド(ピストン側パッド51)が配置される側のベース部57と、このベース部57の上端からブレーキディスクの側面に直角な方向に延びるブリッジ部58と、このブリッジ部58から下方に延びて第2パッド(受部側パッド52)が配置される側の爪部60とからなる。べース部57は、その下端に第2支持部46を有し、その高さ方向中間部に第2シリンダ部38を有する。
第2シリンダ部38に第2ピストン36が内挿され、この第2ピストン36に(前輪ブレーキディスク15(ブレーキディスク15)の一方の側面65を押すピストン側パッド51がセットされ、爪部60に受部70が形成され、この受部70にブレーキディスクの他方の側面66を押す受部側パッド52がセットされている。ピストン側パッド51と受部側パッド52との間に挟まれるようにして、ピストン側パッド51と受部側パッド52の間に、ブレーキディスク15が配置されている。ベース部57にダストシール68が嵌合する第1溝部67が形成され、この第1溝部67よりも第2シリンダ部38の奥の側にピストンシール79が嵌合する第2溝部69が形成されている。
図4に示すように、キャリパボデイ17は、キャリパボデイ17を下方から見たとき、ベース部57と、このベース部57に爪部60が対向配置され、爪部60とベース部57との間にブリッジ部58(58A、58B、58C)が渡されて、図手前側に開放されるコ字状部材である。
図5に示すように、受部側パッド(図3、符号52)を支える爪部60は、第1爪部61〜第3爪部63とからなる。第1爪部61に第1受部71が形成され、第2爪部62に第2受部72が形成され、第3爪部63に第3受部73が形成され、これらの第1受部71〜第3受部73で受部側パッド52を支える。
第3受部73の幅方向長さ(w3)は、第2受部72の幅方向長さ(w2)より大きく、第2受部72の幅方向長さ(w2)は、第1受部71の幅方向長さ(w1)より大きい。第3受部73の受圧面の面積は第1受部71の面積より大きく、且つ、第3受部73の受圧面の面積を第2受部72より大きい。また、第2受部72の面積は、第1受部71の面積より大きい。
図6に、爪部(図3、符号60)の根元を構成するブリッジ部58の断面が示されており、ブリッジ部58は、第1ブリッジ部58Aと、第2ブリッジ部58Bと、第1ブリッジ部58Aと第2ブリッジ部58Bの間に配置される第3ブリッジ部58Cとからなる。ここで、第1ブリッジ部58Aの断面積をS11、第2ブリッジ部58Bの断面積をS12、第3ブリッジ部58Cの断面積をS13とするとき、断面積の大小関係は、S11<S12<S13の関係にある。
図4にて、第1爪部61〜第3爪部63の高さ(h)は、ほぼ同じ高さとしたので、第3受部73の剛性は、第1受部71及び第2受部72の剛性より高く、第2受部72の剛性は、第1受部71の剛性より高い。第3受部73の剛性は、第1受部71及び第2受部72の剛性より高いものとなる。なお、第1爪部61〜第3爪部63の高さを各々変更することで、各爪部の剛性を変更できる。
図7に示すように、ディスクブレーキ装置10のうちの前輪ブレーキ13のキャリパボデイ17は、ベース部57と、このベース部57に対向配置される爪部60と、この爪部60とベース部57との間に渡されるブリッジ部58とからなる。
キャリパボデイ17のベース部57に、ブレーキディスクの一方の側面65に対向配置し第1ピストン35を内挿する第1シリンダ部37及び第2ピストン36を内挿する第2シリンダ部38と、第1シリンダ部37に連通し第1ピストン35を押すブレーキ媒体が出入りする第1入口41と、第2シリンダ部38に連通し第2ピストン36を押すブレーキ媒体が出入りする第2入口42とが形成されている。第1シリンダ部の内径(D1)は、第2シリンダ部の内径(D2)よりも大きく(D2<D1)した。
キャリパボデイ17の爪部60に、第1シリンダ部37に対向すると共にブレーキディスクの他方の側面66に対向配置されブレーキ力を受ける第1受部71と、第2シリンダ部38に対向すると共にブレーキディスクの他方の側面66に対向配置されブレーキ力を受ける第2受部72と、この第2受部72と第1受部71の間に設けられブレーキ力を受ける第3受部73とが形成されている。
第1ピストン35及び第2ピストン36とブレーキディスクの一方の側面65との間に第1パッド(ピストン側パッド51)が介在され、第1受部71〜第3受部73とブレーキディスクの他方の側面66との間に第2パッド(受部側パッド52)が介在されている。
ピストン側パッド51は、第1ピストン35及び第2ピストン36に当接し力を受ける裏板53と、この裏板53上に設けられブレーキディスク15に当たる焼結部材54とからなる。受部側パッド52は、爪部の第1受部71〜第3受部73に当接し力を受ける裏板55と、この裏板55上に設けられ前輪ブレーキディスク15(以下、「ブレーキディスク15」と言う。)に当たる焼結部材56とからなる。
そして、第2ピストン36から第1ピストン35へ向かってブレーキディスク15が図矢印S方向に回転するときに、ピストン側パッド51と受部側パッド52とをブレーキディスクの一方の側面65に押し付けて車輪(前輪)の制動を行わせる。第1受部71及び第2受部72と受部側パッド52との間には、各々、隙間75、75が設けられている。すなわち、隙間75、75は、受部のリーデイング側及びトレーリング側に設けられている。
以上に述べたディスクブレーキ装置の作用を次に述べる。
以下、第1ピストン35と第2ピストン36が同時に作動した場合に較べて、第1パッド(ピストン側パッド51)と第2パッド(受部側パッド52)に偏摩耗が生じ易い条件下での作用について説明する。偏摩耗とは、ブレーキディスクに当接するパッドの表面が一様に摩耗せずに、表面のうちの一部の摩耗が他の部分の摩耗に較べて大きくなることをいう。
図8に示すように、第1受部71及び第2受部72と第2パッド52との間には、隙間75、75が設けられている。従って、第1ピストン35又は第2ピストン36のどちらが動いても、先ず、第1受部71及び第2受部72の間で第2パッド52の略中間に設けられる第3受部73が第2パッド52に接し、ピストンの押圧力を受けるため、パッド52へ均一に圧力が作用し易くなり偏摩耗を抑制できる。そして、パッド52は1つであるため、部品点数及びコストの増加を抑制できる。よって、本発明によれば、ブレーキパッドの偏摩耗を抑制することができ且つ部品点数及びコストの増加を抑えることができるディスクブレーキ装置10が提供される。
また、第1受部71と第2受部72の間には、第3受部73が設けられる。この第3受部73は、受部側パッド52の中心に近い位置に設けられ、且つ、第1受部71と第2受部72の剛性よりも高くしたので、第1ピストン35と第2ピストン36のうちの一方の側のピストンのみが作動したときであっても、受部側パッド52の中心に近く配置され、他の受部に較べて剛性の高い第3受部73でピストンにかかる荷重を確実に支持することができる。結果、ピストン側パッド51と受部側パッド52に生ずる偏磨耗を抑制することができる。
第3受部73は、第1受部71及び第2受部72に較べて、受部側パッド52の中心寄りに配置される。このような受部側パッド52の中心に近い部分を受ける第3受部73の受圧面の面積を第1受部71及び第2受部72の受圧面の面積より大きくした。第1ピストン35と第2ピストン36とが同時に作動した場合であっても、第1受部71及び第2受部72よりも広い面積の第3受部73でピストンの荷重を受圧させるようにしたので、ピストン側パッド51と受部側パッド52に生ずる偏磨耗を抑制することができる。
図5にて、受部の幅(w)は、第3受部73、第2受部72、第1受部71の順で小さくした。受部側パッド52の中心寄りに配置した第3受部73の幅(w3)を受部のうちで最大幅にすることで、第3受部73の剛性が高められる。第1ピストン35と第2ピストン36のうちの一方の側のピストンのみが作動したときであっても、受部側パッド52の中心に近く配置され、剛性の高い第3受部73で確実に支持できる。結果、ピストン側パッド51と受部側パッド52に生ずる偏磨耗を抑制することができる。
次いで、受部側パッド52のブレーキディスク入力側に位置し第2ピストン36によるモーメントに対応する第2受部72の幅(w2)を第3受部73の幅(w3)より幅狭(w2<w3)にし、且つ、第1受部の幅(w1)より幅広(w1<w2)にした。このように偏摩耗に寄与する順に、3つの受部70の幅を設定したので、偏摩耗の抑制を図ることができる。
図7にて、第2シリンダの内径(D2)は、第1シリンダの内径(D1)よりも小さく(D2<D1)した。第2シリンダの内径(D2)を小さくした分だけ、第2受部72で受ける力は小さくなる。加えて、第2受部72の剛性を第1受部71の剛性よりも高くしたので、第2ピストン36の作用によりピストン側パッド51と受部側パッド52に生ずる変形を一層抑えることができる。結果、ピストン側パッド51と受部側パッド52に生ずる偏磨耗を抑制することができる。
図5を併せて参照し、小径側の第2ピストン36に近い側の第2受部72の面積(S2)は、大径側の第1ピストン35に近い側の第1受部71の面積(S1)より大きくした(S1<S2)。この第2受部72で、第1ピストン35より小径の第2ピストン36の荷重を受けるので、ピストン側パッド51に生ずる変形を抑えることができる。結果、ピストン側パッド51と受部側パッド52に生ずる偏磨耗を抑制することができる。
次に、本発明の変形例について説明する。
図9に示すように、ディスクブレーキ装置10のうちの前輪ブレーキ13のキャリパボデイ17は、ベース部57と、ベース部57に対向配置される爪部60と、この爪部60とベース部57戸の間に渡されるブリッジ部58とからなる。
キャリパボデイ17のベース部57に形成した第1シリンダ部37及び第2シリンダ部38に各々第1ピストン35及び第2ピストン36を内挿し、第1ピストン35及び第2ピストン36側にシム81及びピストン側パッド51をこの順にセットし、爪部60の第1受部71〜第3受部73に受部側パッド52をセットし、受部側パッド52とピストン側パッド51とでブレーキディスク15を挟むことでブレーキディスク15に取付けた車輪に制動をかけるようにした。図6と異なる点は、第1ピストン35及び第2ピストン36とピストン側パッド51との間にシム81を介在させた点にあり、その他、構造及び作用に大きく異なる点はなく、説明を省略する。
尚、本発明は、実施の形態では自動二輪車に適用したが、三輪車にも適用可能であり、一般の車両に適用することは差し支えない。
本発明は、連動ブレーキ装置が備えられている自動二輪車に好適である。
10…ディスクブレーキ装置、15…ブレーキディスク(前輪ブレーキディスク)、17…キャリパボデイ(前輪キャリパボデイ)、35…第1ピストン、36…第2ピストン、37…第1シリンダ部、38…第2シリンダ部、41…第1入口、42…第2入口、51…第1パッド(ピストン側パッド)、52…第2パッド(受部側パッド)、71…第1受部、72…第2受部、73…第3受部、75…隙間。

Claims (7)

  1. 車輪と共に回転するブレーキディスク(15)と、
    このブレーキディスク(15)を挟むようにして車体側に支持されるキャリパボデイ(17)と、
    このキャリパボデイ(17)には、前記ブレーキディスク(15)の一面側に第1パッド(51)を介して対向する第1ピストン(35)及び第2ピストン(36)をそれぞれ内挿する第1シリンダ部(37)と第2シリンダ部(38)と、
    前記第1シリンダ部(37)の液室(37a)に連通する第1入口(41)と、
    前記第2シリンダ部(38)の液室(38a)に連通する第2入口(42)と、
    前記ブレーキディスク(15)の他面側に第2パッド(52)を介して対向し前記ピストンの押圧力を受ける爪部(60)と、を備え、
    前記爪部(60)は、前記第1ピストン(35)側に設けられる第1受部(71)と、
    前記第2ピストン(36)側に設けられる第2受部(72)と、
    前記第1受部(71)と第2受部(72)との間であって、前記第2パッド(52)の長手方向略中間位置に当接するように設けられる第3受部(73)と、を備えるディスクブレーキ装置において、
    前記第3受部(73)が前記第2パッド(52)に接した状態で、前記第1受部(71)及び前記第2受部(72)と前記受部側パッド(52)との間には、隙間(75)が設けられていることを特徴とするディスクブレーキ装置。
  2. 前記第1シリンダ部(37)に液圧を供給する第1油圧経路(25)と、この第1油圧経路(25)の一端に接続され液圧を発生する前輪マスタシリンダ(31)と、この前輪マスタシリンダ(31)にブレーキ力を入力する前輪ブレーキ操作子(22)と、
    前記第2シリンダ部(38)に液圧を供給する第2油圧経路(26)と、この第2油圧経路(26)の一端に接続され液圧を発生する連動マスタシリンダ(32)と、この連動マスタシリンダ(32)にブレーキ力を入力する連動ブレーキ操作子(21)とを備え、
    前記第1シリンダ部(37)と前記第2シリンダ部(38)はそれぞれ独立して形成されていることを特徴とする請求項1記載のディスクブレーキ装置。
  3. 前記第3受部(73)の剛性は、前記第1受部(71)及び前記第2受部(72)の剛性より高いことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のディスクブレーキ装置。
  4. 前記第1シリンダ部(37)の内径は、前記第2シリンダ部(38)の内径よりも大きくし、
    前記第2受部(72)の剛性は、前記第1受部(71)の剛性より高いことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のディスクブレーキ装置。
  5. 前記第3受部(73)の受圧面の面積を前記第1受部(71)の面積より大きくし、且つ、前記第3受部(73)の受圧面の面積を前記第2受部(72)より大きくすることを特徴とする請求項又は請求項記載のディスクブレーキ装置。
  6. 前記第2受部(72)の面積は、前記第1受部(71)の面積より大きくすることを特徴とする請求項のいずれか1項記載のディスクブレーキ装置。
  7. 前記第3受部(73)の前記第2パッド(52)の長手方向における幅は、前記第2受部(72)の長手方向における幅より大きく、前記第2受部(72)の前記第2パッド(52)の長手方向における幅は、前記第1受部(71)の前記第2パッド(52)の長手方向における幅より大きく設定されていることを特徴とする請求項記載のディスクブレーキ装置。
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