JP5843190B2 - マスクケースのマスク係止具 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体素子や液晶表示素子等を製造するために用いられるフォトマスク基板を保存又は運搬するためのケースであって、ケース内にきっちりと定置できると共にフォトマスク面即ちマスクパターンを施した面又はパターニング前の表面に接触することなく、更にはフォトマスクの破損やずれによる静電気の発生を防止可能なマスクケースのマスク係止具に関する。
従来より、半導体集積回路等の製造工程で用いられるマスク基板、例えば半導体素子や液晶表示素子等を製造するためのフォトリソグラフィ工程等において用いられるフォトマスク基板に関しては、基板表面の汚染を極端に嫌い、その保存又は運搬に際してこれを収納するマスクケースに関してはフォトマスク基板に塵埃の付着や傷等を防止することを主目的として用いられているものである。
フォトマスク基板は微細な写真製版品であり、フォトマスク基板への塵埃の付着や傷等は、フォトマスクの欠陥となるものであり、フォトレジスト上に再現してしまい、そのままマイクロエレクトロニクスデバイスに組み込むとデバイスの正常な機能を破壊してしまうものであって、塵埃の付着により重大な損傷を与えてしまうことから一切の汚染物を嫌い、塵埃の付着を極力防ぐことが必要である。
このため、例えば、フォトマスク基板の取扱上、端面以外の面には触れない事等の取扱い上の決まりや、収納時にフォトマスク基板に塵埃が付かないように気を付けて取り扱い、更にはマスクケース内に塵埃が入り込まないように気を付けて収納し、更には収納後のマクスケース内への塵埃が入らない構成をとっているものである。
更には、マスクパターンを施したフォトマスク基板に、ペリクル即ちニトロセルローズに代表される光学的に透明な薄い膜をフレームにより支えてマスクパターン面への塵埃の付着や傷付きを防止しているものである。
更に従来の透明導電樹脂は有害ガスの発生等があり、これに代わりうる素材であって、特に帯電による塵埃の付着を防止できる樹脂材の提供が必要となる。
導電体積抵抗率の点や有害ガスの発生防止、あるいは長期間の使用等を考慮してカーボンの使用が要求されるに至っている。
従ってポリカーボネートを主体にした樹脂でカーボンを用いて導電性を付与し、有害ガスの発生阻止及び導電体積抵抗率の適正値(E3〜9Ω)の維持が可能であり、この点で非常に有用であるが、その反面カーボンの混入使用量が多くなり、マスクケース、特にマスク基板と接触する係止部に関して脆くなり、パーチクルの発生等が生じてしまう。
特に係止部に関しては高密度ポリエチレンや低密度ポリエチレン或いはポリプロピレン樹脂等の比較的粘りのある材質で構成したマスクケースにおいてもマスク基板との接触部分におけるパーチクルの発生を防止するために係止具に特徴を有するマスクケースが存在する。
例えばマスクケースの係止具であるマスク支持体として特開2001−301877に示す構成のものがある。
この係止具であるマスク支持体は、本体及び蓋体の内表面から必要数の保持枝部が突出してこの部分でフォトマスク基板を載置するものであり、この保持枝部に関しては幹部に傾斜平面を持つ台板部を有する保持枝部又は幹部に帽子部を有する保持枝部が明示されている。
或いはフォトマスク基板との接触を防止すると共にフォトマスク基板の収納時のずれを防止するための構成としては特開2003−222992や特開2005−321529がある。
特開2003−222992に関する構成は、この係止具に関し、傾斜面を有する係止具を用い、本体の開口部方向の係止具は傾斜面をケース中心部に向かって徐々に低くなるように配設し、奥方向の係止具は傾斜面をケース開口部方向に向かって徐々に低くなるように配設し、更には蓋体の開口部方向の係止具は傾斜面をケース奥方向に向かって徐々に低くなるよう配設し、蓋体の奥方向の係止具は傾斜面をケース中央部に向かって徐々に低くなるよう配設し、蓋体を閉めた際にフォトマスクの稜線部分を上下方向と共に前後左右方向から押さえるマスクケースである。
また特開2005−321529に示す構成はフォトマスク基板の各角部方向で、それぞれ一の角部近傍にて二方向にフォトマスク基板を載置或いは押えるための係止する係止具を有すると共に該係止具がそれぞれフォトマスク基板の稜線面に適合した傾斜面を有するマスクケースからなる係止具を有するマスクケースである。
特開2001−301877 特開2003−222992 特開2005−321529
まず、ポリカーボネートを主体とした樹脂でカーボンを用いて導電性を付与他導電性樹脂は、有害ガスの発生阻止及び長期間の使用に耐える点で非常に有用である反面カーボンの混入比率では導電体積抵抗率が変動するものであり、素材自体の脆さに関しても変動するものとなる。
このことより最も適切な導電体積抵抗率を有するポリカーボネート樹脂の使用が要求される。
特に、少なくともカーボンを含有することから素材としての脆さが出るものであり、マスク基板を係止する係止具の破損の防止や、係止具とマスク基板との接触部分のパーチクルの発生防止及びこのためのマスクケース内でのマスク基板のずれ等を極力なくすことが必要となる。
この場合特開2001−301877に関しては、フォトマスクとの接触部分を帽子部や傾斜平面を持つ台板部として接触面を極力小さくしているが、少なくともこの部分でフォトマスクの面と接してしまうものであり、この部分の汚染や傷付きはさけられない。
特に帽子部での支持或いは傾斜平面を持つ台板部での四方からの支持となり、運搬時等の衝撃で内部のフォトマスクが揺さぶられ、保持枝部からずれてしまい、帽子部の接触面が拡大すると共に各部分と接触してしまい、この部分が擦れて削られることにより塵埃が生じてしまう虞があった。
特に特段の抑えるべき力は蓋体の封鎖力によるものであり、きっちりと固定的に抑えられるものではない。
従って、どうしてもマスク基板のずれ等が生じてしまうものである。
次に特開2003−222992に関してはこれと異なり、フォトマスクの稜線部分を上下方向から傾斜面を有する係止具で前後左右方向に押さえる構成であることからフォトマスクの表面部分には接しないものであり、上下方向から前後左右方向に押さえる事から運搬時等の衝撃では内部のフォトマスクが揺さぶられ難くなり、更には仮にずれたとしてもフォトマスクの稜線部分との接触部分がずれることからフォトマスクの面と接することがないものである。
どうしても運搬時等の若干のずれは生じてしまうものであり、このずれに伴うマスクの稜線部分での粉塵の発生の可能性は否定できないものとなる。
特開2005−321529に関しては、一の角部近傍にて二方向から係止する係止具を有すると共に、該係止具がそれぞれフォトマスク基板の稜線面に適合した傾斜面を有する構成からなり、高密度ポリエチレンや低密度ポリエチレン或いはポリプロピレン樹脂等の比較的粘りのある材質からなるマスクケースの場合にはきっちりと押えると共に極めて微細なずれ等レベルではパーチクル等の発生は防止できるものとなる反面硬くて脆い性質を有するカーボン混入のポリカーボネート樹脂素材ではパーチクル等の発生の可能性が出てしまう。
更に、該構成においては傾斜面に薄肉厚部の撓み部を有する構成はあり、ずれの防止を図ることもできるが、この構成においても若干のずれの可能性は残ってしまう。
従って、有害ガスの発生を防止でき、かつ帯電を防止できる適切な導電体積抵抗率を有し、かつ長期間の使用に耐えるものであって、より高質な素材からなるポリカーボネート樹脂を用いたマスクケースのマスク基板と接触するマスク係止具に関して、該マスク基板のずれを防止するとともに粉塵の発生を防止できるマスクケースのマスク係止具の提供が要望されているものである。
以上のように、最適なマスクケース具体的にはマスクケースのマスク係止具として請求項1に係る発明は少なくともカーボンを混入した樹脂であって10の3乗乃至10乗Ω程度の導電体積抵抗率を有する樹脂からなるマスクケースのマスク係止具であり、該係止具はマスクケースの内面の四隅の各角部方向であって、収納すべきマスクの四隅を載置する係止具からなり、該係止具はその係止具基体から湾曲アームを介して枝部を有しており、該枝部にはその上面方向に突起部と該突起部の一面に設けた傾斜面とを有し、傾斜面で載置するマスクの稜線と接することによってマスクを枝部上に載置し、該湾曲アームによって、下方向に撓んで弾力をもってマスクを保持すると共に、湾曲アームの下面にはストッパーピンを有し、湾曲アームが撓んだ場合に該ストッパーピンの先端がマスクケースの底面部或いは係止具基体底部に接することによって、それ以上の湾曲アームの撓みを阻止するマスクケースのマスク係止具からなるものである。
この様に構成することによって前記課題を解決できる。
或いは、請求項2に係る発明のように少なくともカーボンを混入した樹脂であって10の3乗乃至10乗Ω程度の導電体積抵抗率を有する樹脂からなるマスクケースのマスク係止具であり、該係止具はマスクケースの内面の四隅の各角部方向であって、収納すべきマスクの四隅を載置する係止具からなり、該係止具はその係止具基体から湾曲アームを介して枝部を有しており、湾曲アームの先端が2方向に90度開いた枝部を有し、該枝部にはその上面方向に突起部と該突起部の一面に設けた傾斜面とを有し、それぞれの傾斜面は載置するマスクの一の角を挟んだ両辺に設けた稜線とそれぞれ接することによりマスクを該枝部上に載置するものであり、該湾曲アームによって、下方向に撓んで弾力をもってマスクを保持すると共に、湾曲アームの下面にはストッパーピンを有し、湾曲アームが撓んだ場合に該ストッパーピンの先端がマスクケースの底面部或いは係止具基体底部に接することによって、それ以上の湾曲アームの撓みを阻止するマスクケースのマスク係止具を用いるものであってもよい。
これに代え、少なくともカーボンを混入した樹脂であって10の3乗乃至10乗Ω程度の導電体積抵抗率を有する樹脂からなるマスクケースのマスク係止具4であり、
該係止具はマスクケースの内面の四隅の各角部方向であって、収納すべきマスクの四隅を載置する係止具からなり、
該係止具はその係止具基体から湾曲アームを介して枝部を有しており、該枝部にはその上面方向に突起部と該突起部4一面に設けた傾斜面とを有し、傾斜面で載置するマスクの稜線と接することによってマスクを枝部上に載置し、
該湾曲アームによって、下方向に撓んで弾力をもってマスクを保持すると共に、
湾曲アームの横方向にストッパーピンを突出形成し、湾曲アームが撓んだ場合に該ストッパーピンの突出部分がマスクケースの係止具基体に接することによって、それ以上の湾曲アームの撓みを阻止するマスクケースのマスク係止具を用いてもよい。
これ等のほか、請求項4に係る発明のように、少なくともカーボンを混入した樹脂であって10の3乗乃至10乗Ω程度の導電体積抵抗率を有する樹脂からなるマスクケースのマスク係止具であり、該係止具はマスクケースの内面の四隅の各角部方向であって、収納すべきマスクの四隅を載置する係止具からなり、該係止具はその係止具基体から湾曲アームを介して枝部を有しており、湾曲アームの先端が2方向に90度開いた枝部を有し、該枝部にはその上面方向に突起部と該突起部の一面に設けた傾斜面とを有し、それぞれの傾斜面は載置するマスクの一の角を挟んだ両辺に設けた稜線とそれぞれ接することによりマスクを該枝部上に載置するものであり、該湾曲アームによって、下方向に撓んで弾力をもってマスクを保持すると共に、湾曲アームの横方向にストッパーピンを突出形成し、湾曲アームが撓んだ場合に該ストッパーピンの突出部分がマスクケースの係止具基体に接することによって、それ以上の湾曲アームの撓みを阻止するマスクケースのマスク係止具であってもよい。



以上のように構成したことから、マスクケース及びマスクケースのマスク係止具からの有害ガスの発生を防止できる。
従ってマスク自体の変質やペリクル等の変質を防止でき、フォトマスク基板の防護が図れる。
更に帯電を防止できる適切な導電体積抵抗率を有するものであり、パーチクルの発生や付着のみならず空気中に存在する各種粉塵類等の付着を防止できるものとなる。
又、カーボン素材を混入するものであり、強度や耐久性を高めることができるものであって長期間の耐久性を有するものである。
特に、この様な素材を用いた場合には強度が増し固くなる反面、脆くなるものであり、フォトマスク基板との接触によりパーチクルの発生が生じうるものである。
従って、これに伴いマスク係止具を湾曲アームで構成して弾力性をもって載置可能とし、湾曲アームの撓みでマスクの微動を制御してきっちりと保持すると共に突起の傾斜面でマスク稜線ときっちりと接触して保持できるものとなる。
これによりマスク係止具へのマスクによる傷つきを防止でき、パーチクルの発生を防止できる。
更にはマスク載置や取り外しに際しての湾曲アームの撓みが一定以上となると割れや折れが生ずるが、ストッパーピンによって、一定以上の撓みを防止でき、湾曲アーム部の破損を防止できる。
本発明により以上のような各種有用な効果を発揮できるものである。
図1は、本発明に係るマスクケースのマスクの係止具の一例を示すものであり、略四角形状の本体1と蓋部2とをヒンジ3を介して開閉可能とするマスクケースの本体内部の各角部方向にそれぞれ係止具4を有するものである。
即ち係止具4はマスクケースの四隅の各角部方向であって、収納すべきマスクの四隅を載置するマスク係止具からなる。
図面上マスク係止具にマスクの四隅が載置している。
従って、マスクケース内に収納するマスクはフォトマスク基板の取扱上、端面以外の面には触れないようにするための特に四隅にて押さえるものとなる。
更には、有害ガスの発生阻止及び導電体積抵抗率の適正維持等の点からこのマスク係止具4はポリカーボネートを主体にしたカーボン混入樹脂によって構成されている。
なお、容器本体1と蓋体2等もカーボン混入のポリカーボネート樹脂によって構成されているものである。
これにより、帯電による塵埃の付着を防止できるものとなり、極めて些少の塵埃等の付着なども排除するものとなる。
反面、カーボン混入のポリカーボネート樹脂は脆い事から特殊構成を係止具はとることが必要となる。
即ち硬質のマスクとの接触や収納時のケースの運搬や取り扱いに際して極めて小さいがたつきや揺れなどであってもマスクと接する係止具との間で係止具がこすられてパーチクルの発生等が発生してしまうものであり、揺れやがたつきを防止することが必要となる。
従って、弾力をもってきっちりと保持可能とすることが要望される。
係る点から本発明に係る係止具4は、これらを具備する特殊構成を有するものである。
又、ポリカーボネートに限らず、有害ガスの発生阻止及び導電体積抵抗率の適正維持等の点が図れるカーボン混入樹脂によって構成されている素材によって構成されるものであってもよい。
図2はこの係止具4の拡大図であり、係止具基体40から湾曲アーム41を介して二方向に90度開いた枝部42を保有している。
更に90度開いた枝部42の内側方向に向けて傾斜面44を有する突起部43をその上面方向に有しているものである。
また湾曲アーム41と枝部42との付け根部分には図示してはいないが下方方向にストッパーピン45を有しており、湾曲アーム41によって突起部43を有する枝部42が下方向に撓むことを可能とする。
従って湾曲アーム41によって枝部42が少なくとも下方方向に動くものであり、更にはストッパーピン45によって一定以上の沈み込みである一定以上の下方方向への移動を制御するものである。
このように構成することによって、マスクケース内にマスクを収納するに際して、マスクの四隅が該係止具4の枝部42上に載置されることとなり、該枝部42の突起43の傾斜面44とマスクの稜線とが接した状態で係止具により係止されるものとなる。
この場合湾曲アーム41によって弾力を持って保持されるものであるとともに、ケースの蓋2を閉じた場合には蓋体2の係止具が上面よりマスクを押さえるものとなり、弾力をもってマスクを保持できるものである。
特に係止具4によりマスクがきっちりと保持されることからマスクの容器内でのがたつきや揺れが起こらず、係止具との間で擦られてしまう等のことを防止できるものである。
これによりパーチクルの発生を排除できるものとなる。
従前のマスクケースにおいてもゴム等の弾性部材弾力をもって、弾圧して保持するものであるが、押さえるべき幅が少ないものである。
この場合、特に係止具4がポリカーボネート樹脂ではない、従来の高密度ポリエチレンや低密度ポリエチレン或いはポリプロピレン樹脂等の場合には樹脂自体に粘りや強度を有することからパーチクルの発生等も運搬や多少の衝撃などによってはほぼ押さえることは可能であった。
しかし、係止具をポリカーボネート樹脂を使用するに際して硬く脆い性質から、程よく抑えたとしても、この従前の係止具ではパーチクルが生じてしまうものである。
PE(ポリエチレン樹脂)、PP(ポリプロピレン樹脂)等はむしろ極く、僅かな有害ガスの発生の危惧がある。
かかる点に鑑み、湾曲アーム41により弾力の向上を図るとともに2方向に設けた突起部43の傾斜面44でマスクのずれやがたつきを防止することを可能とするものである。
図3は、図2に示す係止具の断面図であり、ストッパーピン45の状態の一例と該係止具4の枝部42の突起部43の傾斜面44にマスクの稜線が接している状態の一例を示す。
本図のようにマスクケースにマスクを収納するに際してマスクの四隅を係止具4の枝部42の突起部43の傾斜面44に載置して収納した状態であり、湾曲アーム41によって弾力をもって支えられるものとなる。
更にストッパーピン45により、必要以上の沈み込みを防止し、湾曲アーム41の破損を防止するものである。
尚、本図に示す構成は枝部42にストッパーピン45を有する構成を示すが、これに代えて下方方向の例えば底部或いは容器底面から枝部底面方向にストッパーピンを突出形成し、枝部の沈み込みをストッパーピンによって制御するものであってもよい。
例えばストッパーピンの上部と枝部の底部とは通常一定の間隔をもって離れて構成されるが、湾曲アーム41のたわみによって枝部が沈むことにより、この枝部の底部がストッパーピンの上部に接触してそれ以上の沈み込みを防止するものであってもよい。
或いは他の個所から枝部や湾曲アーム等にむけてストッパーピンを有する構成でも、枝部や湾曲アーム等から他の方向にむけてストッパーピンを有する構成であってもよい。
いずれの場合でも、湾曲アーム41の撓みにより枝部42が沈み込むが、一定以上の沈み込みをこのストッパーピン45によって制御し、これによりポリカーボネート樹脂等からなる湾曲アーム等の破損防止や、必要以上の上下動を制御しマスク自体の不必要に他の個所との接触或いは振動を防止できるものであればよい。
尚、46はマスクケース本体に設けた突起に本係止具を嵌合して装着するための孔を有する部分である。
又該部分の上部は少なくともマスクとの接触を避けるために低い位置になるように構成している。
図4は、図2に示す係止具4の正面図であり、基体40の中央部には湾曲アーム41を介し枝部42を有し、該枝部42は略90度に二股に分かれており、それぞれに傾斜面44を有する突起部43を有する。
尚、これまで枝部42は二股に分かれてそれぞれに突起部43を有する構成として説明してきたが、これに限らず一の湾曲アーム41につながる先端部である枝部は二又等に分かれておらずここに傾斜面44を有する突起部43を有し、この傾斜面44が略90度で向き合う傾斜面であってマスクの角部の両側部分のそれぞれ2辺の稜線部と平行に構成された傾斜面を有するものであってもよい。
又は二又以上に分かれ、少なくともマスクの角部の両側部分のそれぞれ2辺の稜線部に対応した突起部と傾斜面を有するものであってもよい。
図5は、他のストッパーピンの例を示す図である。
湾曲アーム41につながる先端部の一例として示す枝部42の両側方向から突出形成されたストッパーピン45を有すると共に、このストッパーピン45は係止具基体40にまで及ぶ程度の長さを有し、通常時には基体40との間で一定の間隔を有するが、一定程度先端部例えば枝部42が沈み込んだ場合に基体40に接するものとなり、それ以上の沈み込みを制御しているものである。
尚、基体40から湾曲アーム41につながる先端部である枝部42方向にむけてストッパーピン45が突出形成されており、通常時には枝部との間で一定の間隔を有するが、一定程度先端部例えば枝部が沈み込んだ場合には、この基体40から突出形成したストッパーピン45によりそれ以上の沈み込みを制御されるものであってもよい。
図6は、図5に示す係止具4の側面図であり、ストッパーピン45の状態の一例と該係止具4の枝部42の突起部43の傾斜面44にマスクの稜線が接している状態の他の一例を示す。
本図の場合も前記同様マスクケースにマスクを収納するに際してマスクの四隅を係止具4の枝部42の突起部43の傾斜面44に載置して収納した状態であり、湾曲アーム41によって弾力をもって支えられるものとなる。
本図に示す構成はストッパーピン45が枝部の側面方向に突出形成されており、このストッパーピン45が湾曲アーム41の撓みに応じて下方方向に撓むものとなる。
この場合鎖線で示す基体40の上部側面によってストッパーピン45が接することによりこれ以上の沈み込みを制御できるものである。
以上の構成により、湾曲アーム41の必要以上の沈み込みを防止し、この破損を防止するものである。
以上に示すように構成することによって、ポリカーボネートを主体とした樹脂でカーボンを用いて導電性を付与した樹脂を用いたマスクケース或いはこれに類する樹脂を主体にしてカーボンを用いて導電性を付与した樹脂を用いたマスクケースを構成できるものであり、特に係止具にこれらの樹脂を主体にした導電性樹脂を用いても破損せずかつマスクを安定的に保持できるものとなる。
この場合特にカーボンを混入したこれらの樹脂の導電体積抵抗率について、今までの10の10乗Ωを超えた抵抗値の高い透明導電樹脂に対して、カーボン混入により10の10乗Ωよりも少なくして10の3乗乃至10乗Ωの導電体積抵抗率を有するカーボン混入樹脂により導電性能を高められ、これにより黒色となり帯電防止等が可能となる。
又有害ガス等の発生を防止できるものである。 しかし、カーボンの混入が多くなればなるほど脆くなるものである。
従って最も適切な導電性を得るためには10の3乗乃至10乗Ω程度の導電体積抵抗率を有することが最適である。
この様に構成するとカーボンの混入率はそのカーボンの質にもよって異なるが概ね10%程度の混入が必要となる。
従って、この10の3乗乃至10乗Ω程度の導電体積抵抗率を有するポリカーボネートを主体としたカーボン混入樹脂を用いることが望ましいが、材質のもろさが出てしまうものとなる。
従って、このような脆さに対処するためには前記した構成が最適であり、これにより安全に使用できるものとなる。
尚、ポリカーボネートを主体にした樹脂でカーボンを用いた導電性樹脂を用いるが、この様な樹脂としては、カーボン或いはカーボンファイバーなどの導電材を混入した樹脂であり、ポリカーボネート樹脂やABS樹脂等が該当する。
主体樹脂はポリカーボネート樹脂が該当するが、その他に僅かにABS樹脂やPFTE(フッ素樹脂)の混入品であってもよい。 但し、極く僅かな有害ガスの発生が懸念される。
この他アクリル樹脂を用いたものであってももちろんよい。
或いはABS樹脂を主体樹脂としてカーボン或いはカーボンファイバーなどの導電材を混入した樹脂であってもよい。
又ポリカーボネートに代わってPPO/PPE(ポリフェニレンエーテル樹脂)やCOP樹脂(シクロオレフィンポリマー樹脂)、PET(ポリエチレンテレフタレート樹脂)等のものであってもよい。
更には、これらに限らず、必要に応じて有害なガスの発生の少ないPE(ポリエチレン)やPP(ポリプロピレン)等の多用されている樹脂にカーボン或いはカーボンファイバー等の導電材を混入した樹脂であってもよい。
以上のように有害ガスの発生が少ない上に、導電性が高い素材を用いることが最適である。
もとより添加剤を添加した樹脂材を用いるものであってももちろんよい。
本発明に係る係止具を使用したマスクケースの一例を示す図 本発明に係る係止具の他の一例を示す図 図2に示す係止具の断面図 図2に示す係止具の正面図 本発明に係る係止具の他の一例を示す図 図5に示す係止具の側面図
1 マスクケース本体
2 マスクケース蓋体
3 ヒンジ部
4 係止具
40 係止具基体
41 湾曲アーム
42 枝部
43 突起部
44 傾斜面
45 ストッパーピン

Claims (4)

  1. 少なくともカーボンを混入した樹脂であって10の3乗乃至10乗Ω程度の導電体積抵抗率を有する樹脂からなるマスクケースのマスク係止具4であり
    該係止具4はマスクケースの内面の四隅の各角部方向であって、収納すべきマスクの四隅を載置する係止具4からなり、
    該係止具はその係止具基体40から湾曲アーム41を介して枝部42を有しており、該枝部42にはその上面方向に突起部43と該突起部43の一面に設けた傾斜面44とを有し、傾斜面44で載置するマスクの稜線と接することによってマスクを枝部42上に載置し、
    該湾曲アームによって、下方向に撓んで弾力をもってマスクを保持すると共に、
    湾曲アーム41の下面にはストッパーピン45を有し、湾曲アーム41が撓んだ場合に該ストッパーピン45の先端がマスクケースの底面部或いは係止具基体底部に接することによって、それ以上の湾曲アーム41の撓みを阻止することを特徴とするマスクケースのマスク係止具。
  2. 少なくともカーボンを混入した樹脂であって10の3乗乃至10乗Ω程度の導電体積抵抗率を有する樹脂からなるマスクケースのマスク係止具4であり、
    該係止具4はマスクケースの内面の四隅の各角部方向であって、収納すべきマスクの四隅を載置する係止具4からなり、
    該係止具はその係止具基体40から湾曲アーム41を介して枝部42を有しており、
    湾曲アーム41の先端が2方向に90度開いた枝部42を有し、
    該枝部42にはその上面方向に突起部43と該突起部43の一面に設けた傾斜面44とを有し、
    それぞれの傾斜面44は載置するマスクの一の角を挟んだ両辺に設けた稜線とそれぞれ接することによりマスクを該枝部42上に載置するものであり、
    該湾曲アームによって、下方向に撓んで弾力をもってマスクを保持すると共に、
    湾曲アーム41の下面にはストッパーピン45を有し、湾曲アーム41が撓んだ場合に該ストッパーピン45の先端がマスクケースの底面部或いは係止具基体底部に接することによって、それ以上の湾曲アーム41の撓みを阻止することを特徴とするマスクケースのマスク係止具。
  3. 少なくともカーボンを混入した樹脂であって10の3乗乃至10乗Ω程度の導電体積抵抗率を有する樹脂からなるマスクケースのマスク係止具4であり、
    該係止具4はマスクケースの内面の四隅の各角部方向であって、収納すべきマスクの四隅を載置する係止具4からなり、
    該係止具はその係止具基体40から湾曲アーム41を介して枝部42を有しており、該枝部42にはその上面方向に突起部43と該突起部43の一面に設けた傾斜面44とを有し、傾斜面44で載置するマスクの稜線と接することによってマスクを枝部42上に載置し、
    該湾曲アームによって、下方向に撓んで弾力をもってマスクを保持すると共に、
    湾曲アーム41の横方向にストッパーピン45を突出形成し、湾曲アーム41が撓んだ場合に該ストッパーピン45の突出部分がマスクケースの係止具基体40に接することによって、それ以上の湾曲アーム41の撓みを阻止することを特徴とするマスクケースのマスク係止具。
  4. 少なくともカーボンを混入した樹脂であって10の3乗乃至10乗Ω程度の導電体積抵抗率を有する樹脂からなるマスクケースのマスク係止具4であり、
    該係止具4はマスクケースの内面の四隅の各角部方向であって、収納すべきマスクの四隅を載置する係止具4からなり、
    該係止具はその係止具基体40から湾曲アーム41を介して枝部42を有しており、
    湾曲アーム41の先端が2方向に90度開いた枝部42を有し、
    該枝部42にはその上面方向に突起部43と該突起部43の一面に設けた傾斜面44とを有し、
    それぞれの傾斜面44は載置するマスクの一の角を挟んだ両辺に設けた稜線とそれぞれ接することによりマスクを該枝部42上に載置するものであり、
    該湾曲アームによって、下方向に撓んで弾力をもってマスクを保持すると共に、
    湾曲アーム41の横方向にストッパーピン45を突出形成し、湾曲アーム41が撓んだ場合に該ストッパーピン45の突出部分がマスクケースの係止具基体40に接することによって、それ以上の湾曲アーム41の撓みを阻止することを特徴とするマスクケースのマスク係止具。
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