JP5839570B2 - 袋詰めされた半生干し柿の製造方法 - Google Patents

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本発明は,袋詰めされた半生干し柿の製造方法に関する。
干し柿は,生柿の皮をむき,漂白,殺菌,殺虫の目的で15〜30分イオウ燻蒸を行って天日乾燥をするか,40℃前後,湿度60〜70%で徐々に火力乾燥し,途中で温度を下げて水分の均一化をはかり,再び乾燥を続け約1週間で乾燥を終了する。また,火力乾燥の代わりに,イオウ燻蒸ののち遠赤外線照射して加工日数を早めることも行われている。
また,近年の高齢化に伴い,柔らかい半生干し柿の需要が,うなぎのぼり的に増加している。半生干し柿とは,例えばアンポ柿に代表されるような,水分含有量が35%以上の干し柿である。
特開2006−75037号公報
上記の通り,近年では,より水分量が多く,より柔らかい半生干し柿が求められているものの,現在市場で流通可能な干し柿のうち,最も柔らかいとされるアンポ柿であっても,その水分含有量は,約35〜45%にとどまっている。すなわち,水分含有量が50%を超えるアンポ柿を製造することは可能であるものの,水分量の多い干し柿は,その長期保存の観点において種々の難点が存在し,通年での食用に供することや,市場での流通,搬送が困難であるとされていた。
まず,従来の半生干し柿(アンポ柿)は,その製造後に,水分が外に浸み出るモドリ現象が確認される場合がある。半生干し柿の水分が柿の外皮に浸み出すと,柿を密閉保存したとしても,その表面にカビが発生する恐れがあった。特に,従来は,半生干し柿を乾燥室から,別室に運び,数時間後に袋詰めをすることとしていた。これでは,干し柿が空気中の余分な水分に取り込んでしまうこととなり,モドリ現象を引き起こす原因となっていた。
また,水分量の多い半生干し柿を密封すると,半生干し柿であるアンポ柿の発酵が進行した場合に,密閉袋内に炭酸ガスが発生して,密閉袋が膨張するという問題がある。半生干し柿を封入する密閉袋が膨張したまま,例えばトラックによる搬送を行うと,密閉袋が大きく破裂し,密封袋内の干し柿が外部で飛び出すという恐れもあった。
また,半生干し柿の果肉が軟化するにつれて,その発酵は進む。このとき半生干し柿の呼吸により,炭酸ガスが発生する。すると,干し柿を密封袋によって封入している場合,炭酸ガスの逃げ場がなくなり,その密封袋内に炭酸ガスが満ちる。このため,半生干し柿は,密封袋内で炭酸ガス漬けとなり,シュワッとする炭酸ガスが果肉にしみ込むこととなる。このように,半生干し柿を密閉する袋が,最大に膨らむころには,ドリップが浸出して干し柿が珍妙な味覚となるという問題があった。
また,半生干し柿の封入袋が最大限まで膨らんだ状態に放置し,干し柿を炭酸ガス漬けにしたままとすると,半生干し柿の柿果肉が漂白され,表面が白っぽい色に変化する。このように,表面が白っぽく変化した干し柿は,味覚が悪いことが確認されている。
さらに,水分含有量が50%を超える半生干し柿を,需要者に対して提供できるようにすることが望まれているものの,水分含有量が50%を超える半生干し柿は,残留する渋みがあることが確認されている。
以上のように,現在では,水分含有量が50%を超えるアンポ柿を製造し,通年での食用に供するために長期保存を行い,さらには,その流通や搬送を行うことが困難であるとされていた。なお,脱渋柿を干し柿にする例もあるが,アルコール臭が残ったり,果肉がゴリゴリしたり,甘味が少なかったりして食味が劣る。また,脱渋柿の干し柿は,色調もくすんでいて美味しそうでない。このため,脱渋柿をアンポ柿にすることは現実的ではない。
このため,本発明は,上記問題点のうちいずれか一つ以上を解決することを目的としている。すなわち,本発明は,水分含有量が50%を超える半生干し柿を,通年での食用が可能となるように適切に長期保存するために,袋詰めされた半生干し柿の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため,本発明に係る袋詰めされた半生干し柿の製造方法では,
原料柿を剥皮する剥皮工程と,
遠赤外線室において,前記剥皮工程において剥皮された剥皮柿に対し遠赤外線を照射して乾燥,熟成,及び脱渋し,含有水分量が50%以上60%以下の干し柿を得る乾燥工程と,
乾燥工程を経て得られた干し柿を,含有水分量が50%以上60%以下となった時点から30分以内に,密封袋内に封入する密封工程と,を行う。
なお,ここにいう,含有水分量が50%以上60%以下とは,乾燥工程後の干し柿の重量が,剥皮工程後の剥皮柿の重量に対し,50重量%以上60重量%であることを意味する。
上記工程のように,遠赤外線室において剥皮柿の乾燥を行うことにより得られた干し柿は,表皮が乾いた状態となる。そして,表皮が乾いた状態にあるときに,干し柿を密封袋内に封入することにより,干し柿が余分な水分を取り込まないようにすることができる。従って,含有水分量の多い干し柿を密封袋に封入した場合であっても,水分が外に浸み出るモドリ現象を防止でき,同時に,干し柿の表面にカビが発生する問題を解消できる。
本発明において,密封工程は,干し柿を,含有水分量が50%以上60%以下となった時点から30分以内に,遠赤外線室内において,密封袋内に封入する工程であることが好ましい。
上記工程のように,遠赤外線室において干し柿を乾燥させ,その後直ぐに,当該遠赤外線室内において,密封袋内に封入する工程を行うことにより,干し柿が余分な水分を取り込む要因を可能な限り排除することができる。すなわち,水分の多い半生干し柿は,モドリ現象により各種のカビ発生がみられる。また,乾燥後の干し柿を,乾燥室から別室に運び数時間放置しておくと,干し柿表皮に雑菌が付着してしまう。このように,干し柿の表皮にカビが発生する原因は,水分のモドリ現象と,数時間の干し柿放置にあるといえる。そこで,干し柿の表皮にカビが発生する可能性を限りなく低くするためには,乾燥工程後の干し柿を,すぐに,遠赤外線室内において袋詰めすることが良い。これにより,モドリ現象とカビの発生をより効果的に防止できる。
本発明において,乾燥工程は,遠赤外線室内の室温を40以上50度以下とし,湿度を30%〜35%とした状態で,剥皮柿を24時間以上48時間以下遠赤外線室内におく工程であることが好ましい。
上記の条件に従って,遠赤外線室の温度及び湿度を管理することにより,24時間以上48時間以下で,水分含有量が50%以上60%以下となった半生干し柿を得ることができる。
本発明において,密封工程の後,密封袋内に封入された干し柿を冷凍する冷凍工程を,さらに行うことが好ましい。
密封袋内に炭酸ガスが発生し袋を膨らませる原因となるのは,半生干し柿であるアンポ柿が発酵するからである。特に,干し柿を置いておく室内温度が10度を越えれば,発酵が加速する。また,水分含有量が35%を超えるアンポ柿は,その大半が発酵することとなる。そこで,密封袋の膨らみを防ぐにはために,上記工程のように,密封袋内に封入された干し柿を冷凍することが良い。半生干し柿を冷凍することにより,干し柿の発行が止まるため,密封袋の膨らみが増加することを防止できる。また,密封袋内に炭酸ガスが充満し,半生干し柿に珍妙な味覚が発生する前,つまり袋の膨らみが少ないうちに,干し柿を冷凍保存すれば,1〜2年間の長期保存が可能になる。
本発明において,冷凍工程で冷凍された干し柿の解凍を開始する12時間以上48時間以下前の時間帯に,密封袋に複数の細孔を穿設した上で,密封袋内に封入された干し柿の冷凍を続け,密封袋内の炭酸ガスを抜くガス抜き工程を,行うことが好ましい。
なお,ここにいう「解凍」とは,冷凍された干し柿を常温に戻すために,常温に戻るまで放置し続けるか加熱する工程であり,例えば細孔を穿設するために,冷凍庫から短時間(例えば1時間以内)取り出すことは「解凍」には含まれない。
上記工程のように,冷凍された半生干し柿を密封袋内から取り出して食べる前に,袋に小さい孔(直径0.5mm〜1mm程度)の穴を複数開けて冷凍しておけば,密封袋内の炭酸ガスを抜くことができる。これにより,冷凍された半生干し柿を食した場合でも,シュワッとした珍妙な味覚が生じることを防止でき,作りたてと同じ味覚を得ることができるようになる。すなわち,例えば,糖分の多い(45度位)アンポ柿(西条柿,市田柿)は,マイナス25度で冷凍しても果肉はふわふわしている。糖分が中程度(35度位)のアンポ柿(平核無柿,蜂屋柿)でも,シャーベット程の堅さである。ただし,膨らんだアンポ柿封入袋に穴を開け,常温室内にて1日以上放置するとアンポ柿は黒ずんでしまい,数日後には,カビが発生する。この点,本発明では,冷凍アンポ柿袋に穴を開け,さらに冷凍することとしているため,アンポ柿が,色調も鮮やかで,カビも発生せず,珍妙な味にもならない。
密封工程においては,干し柿とともに,有機系脱酸素剤を密封袋内に封入し,上記冷凍工程の後,冷凍工程で冷凍された干し柿の解凍を開始する前に,密封袋に複数の細孔を穿設することが好ましい。
上記の通り,水分含有量が50%〜60%の半生干し柿は,若干の渋味残留が確認される場合がある。この場合,半生干し柿を密封袋に封入するときに,有機系脱酸素剤を使用し,更なる完全脱渋を計る。有機系脱酸素剤は,袋内の酸素を吸収し,吸収したと同量の炭酸ガスを放出する。この機能を利用し,なお一層の半生干し柿の完全脱渋をはかる。そして,密封袋内に発生した炭酸ガスは,上記のとおり,冷凍された半生干し柿を密封袋内から取り出して食べる前に,袋に小さい孔(直径0.5mm〜1mm程度)の穴を複数開けて冷凍しておくことで,密封袋内から抜くことができる。
本発明は,含有水分量が50%以上60%以下である半生干し柿を得た後,直ぐに,密封袋内に封入する密封工程を行うため,干し柿のモドリ現象やカビの発生を防止でき,水分含有量が50%を超える半生干し柿を,通年での食用が可能となるように適切に長期保存することができる。
図1は,本発明に係る半生干し柿の製造方法の実施形態を示すフロー図である。
以下,図面を用いて本発明を実施するための形態について説明する。本発明は,以下に説明する形態に限定されるものではなく,以下の形態から当業者が自明な範囲で適宜修正したものも含む。
なお,本願において,「A〜B」とは,「A以上B以下」であることを意味する。
図1は,本発明に係る半生干し柿の製造方法の実施形態を示すフロー図である。
図1に示されるように,本発明は,収穫した原料柿の皮を剥く剥皮工程(ステップS1)と,剥皮された剥皮柿について,殺菌,酸化防止,及び塵芥等除去処理を行う殺菌処理工程(ステップS2)と,剥皮柿に遠赤外線を照射して乾燥,熟成,及び脱渋させる乾燥工程(ステップS3)と,干し柿を密封袋内に封入する密封工程(ステップS4)と,密封袋内に封入された干し柿を冷凍する冷凍工程(ステップS5)と,密封袋内の炭酸ガスを抜くガス抜き工程(ステップS6)を含む。本発明の実施形態は,これらの工程を経て,半生干し柿を製造した上で保存する。以下,本発明の実施形態に含まれる各工程について説明する。
(1.剥皮工程)
剥皮工程(ステップS1)は,収穫した原料柿の皮を剥く工程である。また,剥皮工程においては,原料柿を収穫後,水洗いし,追熟することとしてもよい。干し柿の製造に用いる原料柿としては,干し柿用の公知の柿を用いることができる。例えば,原料柿に用いる柿の種類の例としては,平核無柿,蜂屋柿,西条柿,及び市田柿が挙げられる。
剥皮工程においては,例えば公知の真空剥皮装置を用いて,原料柿の皮を剥くことができる。例えば,新空剥皮装置としては,原料柿を吸引する吸引部と,吸引した原料柿の皮を剥く切断刃部を有するものを採用できる。剥皮装置の吸引部に,原料柿を吸着させ,吸着した原料柿又は切断刃部を回転させることにより,原料柿の剥皮が行われる。また,例えば,原料柿の剥皮は,包丁やピーラのような刃物を使用して,人力により行うことしてもよい。
(2.殺菌処理工程)
次に,剥皮した剥皮柿に,殺菌,酸化防止,及び塵芥除去処理を施す(ステップS2)。剥皮柿の殺菌,酸化防止,及び塵芥除去処理については,公知の方法を採用することができる。例えば,剥皮柿を,二酸化硫黄で燻蒸することとしてもよいし,熱湯処理を施すこととしてもよい。特に,本発明においては,剥皮柿は,熱湯処理を行い殺菌,酸化防止,及び塵芥除去を同時に行うことが好ましい。
剥皮柿の熱湯処理方法については,例えば,特許3162670号公報や,特開2003−158994号公報に開示されたものを採用することができる。すなわち,本発明の殺菌処理工程(ステップS2)においては,80℃〜100℃の熱湯に剥皮柿を5秒〜10秒程度浸漬させるか,40℃〜60℃の熱湯に5分〜10分程度浸漬させて熱湯処理を行うこととしてもよい。これにより,肉眼や拡大鏡を介して発見困難であった微細な塵芥についても洗浄できるとともに,剥皮柿の殺菌・酸化防止処理を施すことができる。
(3.乾燥工程)
乾燥工程(ステップS3)は,剥皮柿を,遠赤外線室におき,遠赤外線照射して脱渋,熟成,及び乾燥させる工程である。本発明では,剥皮柿を乾燥させることにより,水分含有量が50%〜60%の柔らかい半生干し柿を得る。すなわち,乾燥工程後の干し柿の重量が,剥皮工程後の剥皮柿の重量に対し,50重量%以上60重量%となるように調節する。水分含有量が50%〜60%の柔らかい半生干し柿を得るための工程は,特に限定されず,公知の工程を採用できる。
例えば,遠赤外線室には,剥皮柿を載置するための干棚か,剥皮柿を懸吊保持するための吊竿を用意し,そこに複数の剥皮柿を連続して載置又は懸吊する。また,遠赤外線室には,室内の温度を管理するための遠赤外線ストーブが設置されている。遠赤外線ストーブは,波長が約4μm〜1000μmの電磁波である遠赤外線光を発生することができ,この遠赤外線光が剥皮柿に対して照射される。また,遠赤外線室には,室内の湿度を管理するための除湿機及び換気扇,剥皮柿に直接当たる風を発生させるための扇風機,室内の温度と湿度を測定するための湿温計,及び剥皮柿に直接当たる風の風速を測定するための風速計を適所に設置する。ただし,これらの装置は例であり,室内の温度,湿度,及び風速を調節管理できる装置であれば,公知となっている種々の装置を適宜採用することができる。
水分含有量が50%〜60%の半生干し柿を得るためには,例えば,遠赤外線室内の室温を35度〜55度,好ましくは40度〜50度に保つ。また,遠赤外線室内の湿度を25%〜40%,好ましくは30%〜35%に保つ。また,剥皮柿に対し,風速1m/秒〜4m/秒,好ましくは2m/秒〜3m/秒の風速の風を直接当てる。そして,この状態の遠赤外線室内に,剥皮柿を12時間〜48時間おく。例えば,小形柿(100〜200g位)は24時間乾燥させればよく,大中形(200〜400g位)は48時間の乾燥で十分である。
ここで,以下に,水分含有量が50%〜60%の半生干し柿を得るための実施例を示す。
上掲の表に示されるように,剥皮後の重量が約200gである平核無柿を使用した場合,遠赤外線室内の温度を40〜50度,湿度を30〜35%,風速を2m/秒に保ち,脱渋加工時間24時間とすれば,重量が約120gのアンポ柿を得ることができた。このため,得られたアンポ柿の水分含有量は,約60%であった。
また,剥皮後の重量が約250gである西条柿を使用した場合,遠赤外線室内の温度を40〜50度,湿度を30〜35%,風速を2m/秒に保ち,脱渋加工時間24時間とすれば,重量が約150gのアンポ柿を得ることができた。このため,得られたアンポ柿の水分含有量は,約60%であった。
また,剥皮後の重量が約350gである蜂屋柿を使用した場合,遠赤外線室内の温度を40〜50度,湿度を30〜35%,風速を2m/秒に保ち,脱渋加工時間48時間とすれば,重量が約200gのアンポ柿を得ることができた。このため,得られたアンポ柿の水分含有量は,約57%であった。
(4.密封工程)
密封工程(ステップS4)は,乾燥工程を経て得られた干し柿を密封袋内に封入する工程である。このとき,干し柿の含有水分量が50%以上60%以下となった時点から30分以内,好ましくは20分以内,より好ましくは10分以内に密封袋に封入する。密封袋には,例えばプラスチックのような密封性を有するフィルム状の袋を用いればよい。また,干し柿は,それぞれ個別の密封袋に封入することとしてもよいし,複数個の干し柿をトレーに載置した上でトレーごとに密封袋に封入することとしてもよい。
上記乾燥工程(ステップS3)を経て得られた干し柿は,水分含有量が50%以上60%となっており,全体的には水分量が多いものの,遠赤外線ストーブにより加熱,及び扇風機による直風を受けて,その表面はカラカラに乾いた状態となっている。この表面が乾いた状態において,内部の水分が表皮に浸出する前に,密封袋によって封入することにより,干し柿が余分な水分を取り込むことを防止できる。従って,干し柿のモドリ現象やカビの発生の抑制に繋がる。
また,密封工程は,上記乾燥工程が行われた遠赤外線室内にて行われることが好ましい。すなわち,干し柿の含有水分量が50%以上60%以下となった後,遠赤外線室から別室へ搬送すること無く,当該遠赤外線室内にて,30分以内に干し柿の袋詰めを行う。
また,密封工程においては,干し柿やそのトレーと共に,一又は複数の有機系脱酸素剤を封入することが好ましい。有機系脱酸素剤は,脱酸素性を持つ主剤を,紙またはプラスチックをベースとした通気性の良い小袋に充填したものである。有機系脱酸素剤の主剤としては,公知の種々の有機化合物が用いることができる。例えば,有機系脱酸素剤の主剤としては,カテコール,ポリアニリン,レゾルシン,ハイドロキノン,クレゾール又はピロガロールといった低分子フェノール化合物を使用可能である。有機系脱酸素剤の主剤は,アスコルビン酸及びその塩,グリセリン,グルコース等の多価アルコール,カテコール,レゾルシン,没食子酸等のフェノール化合物,植物油,魚油等の不飽和油脂及びこれらの脂肪酸,ブタジエンオリゴマー等の不飽和重合物であってもよい。有機系脱酸素剤には,例えば日本曹達製セキュールを使用できる。例えば,150g以下の干し柿にはセキュールSW150を採用でき,300g以下のものにはセキュールSW500を採用できる。
上記のように,干し柿とともに有機系脱酸素剤を封入することで,水分の多い半生干し柿の更なる完全脱渋を計る。有機系脱酸素剤は,袋内の酸素を吸収し,吸収したと同量の炭酸ガスを放出する。この機能を利用し,なお一層の半生干し柿の完全脱渋をはかることができる。
(5.冷凍工程)
冷凍工程(ステップS5)は,密封袋内に封入された干し柿を冷凍する工程である。冷凍工程では,例えば,マイナス20度〜30度の冷凍庫に,干し柿が密封袋内に封入された状態で,保存する。冷凍保存すれば,干し柿の消費期限を1〜2年間確保できる。
また,干し柿の冷凍は,干し柿と有機系脱酸素剤が共に封入された密封袋を,常温(10度〜15度)で,5日〜10日間管理した後に,干し柿を,当該密封袋ごと冷凍庫にて保存することが好ましい。有機系脱酸素剤による干し柿の脱渋は,常温下において,5日〜10日間のうちに完了することが確認されている。そこで,干し柿の脱渋が完了した段階で,干し柿の冷凍を開始することにより,渋味が抜けて味と風味が良くなった状態で干し柿を長期保存することができる。このため,干し柿を解凍したときには,最良の状態の味覚を得ることができる。
(6.ガス抜き工程)
ガス抜き工程は,冷凍工程で保存された干し柿の解凍を開始する前に,当該密封袋に複数の細孔を穿設して,密封袋内の炭酸ガスを抜く工程である。すなわち,この密封袋に複数の細孔を穿設する工程は,例えば干し柿を密封袋内から取り出す12時間前〜48時間前の時間帯に,冷凍庫から密封袋を取り出して細孔を穿設する。これにより,密封袋に穿設された細孔から,炭酸ガスを排出することができる。密封袋に穿設する細孔は,例えば直径0.5mm〜1mmであって,3箇所〜10箇所程度設けられることが好ましい。
密封袋に複数の細孔を穿設した後,当該密封袋は,再度冷凍庫内に戻される。そして,干し柿の解凍が開始するまでの間,密封袋内に封入された干し柿の冷凍を続行する。すなわち,干し柿は,密封袋に複数の細孔を穿設された後,再び冷蔵庫内にて12時間前〜48時間の冷凍状態が維持される。
冷凍された干し柿は,密封袋に対する細孔の穿設後,12時間前〜48時間の冷凍状態が維持された後に,解凍が開始される。冷凍された干し柿は,解凍が開始された直後に,密封袋から取り出して食することもできるし,解凍が開始後,常温下に放置して通常の状態に戻った後に食することもできる。また,冷凍された干し柿は,いわゆる電子レンジのよう加熱調理装置によって加熱されることで解凍されるものであってもよい。
このように,冷凍アンポ柿を食べる1〜2日前に,袋に直径1〜0.5ミリ位の穴を複数開けて冷凍しておけば,密封袋内の炭酸ガスは完全に抜け,作りたてと同じ味覚が得られる。糖分の多い(45度位)アンポ柿(西条柿,市田柿)は,マイナス25度で冷凍しても果肉はふわふわしている。糖分が中程度(35度位)のアンポ柿(平核無柿,蜂屋柿)でも,シャーベット程の堅さである。通常,膨らんだアンポ柿封入袋に常温室で穴を開け,1日放置するとアンポ柿は黒ずんでしまい,数日後には,カビが発生することとなる。この点,上記ガス抜き工程のように,冷凍アンポ柿の袋に穴を開け,再び冷凍保存しておけば,アンポ柿は,色調も鮮やかで,カビの発生もなく,珍妙な味にもならない。
本発明は,袋詰めされた半生干し柿の製造方法に関する。従って,本発明は,干し柿の生産加工産業において好適に利用し得る。

Claims (4)

  1. 原料柿を剥皮する剥皮工程と,
    遠赤外線室において,前記剥皮工程において剥皮された剥皮柿に対して遠赤外線を照射して乾燥,熟成,及び脱渋し,含有水分量が50%以上60%以下の干し柿を得る乾燥工程と,
    前記乾燥工程を経て得られた干し柿を,含有水分量が50%以上60%以下となった時点から30分以内に,密封袋内に封入する密封工程と,
    前記密封工程の後,前記密封袋内に封入された干し柿を冷凍する冷凍工程と,
    前記冷凍工程で冷凍された前記干し柿の解凍を開始する12時間以上48時間以下前の時間帯に,前記密封袋に複数の細孔を穿設した上で,前記密封袋内に封入された干し柿の冷凍を続け,前記密封袋内の炭酸ガスを抜くガス抜き工程と,を含む
    袋詰めされた半生干し柿の製造方法。
  2. 前記密封工程は,前記干し柿を,含有水分量が50%以上60%以下となった時点から30分以内に,前記遠赤外線室内において,前記密封袋内に封入する工程である
    請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記乾燥工程は,前記遠赤外線室内の室温を40以上50度以下とし,湿度を30%以上35%以下とした状態で,前記剥皮柿を,24時間以上48時間以下,前記遠赤外線室内におく工程である
    請求項1又は請求項2に記載の製造方法。
  4. 前記密封工程においては,前記干し柿とともに,有機系脱酸素剤を前記密封袋内に封入する
    請求項1から請求項3のいずれかに記載の製造方法。
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