JP5819599B2 - 月経困難症の予防及び/又は治療薬 - Google Patents
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Description
更に鎮痛剤は、長期間にわたる服用により胃腸障害や腎臓障害などが起こるなどの副作用の問題が報告されている。例えばボルタレン錠では、承認時までの調査で、10.85%の頻度で副作用が認められ、主な副作用としては胃痛、胃部不快感、腹痛等の消化器症状(9.43%)があり、他に、浮腫等の一般的全身症状(0.95%)、そう痒感、発疹等の皮膚症状(1.56%)などがある(非特許文献3)。このように治療効果のない頓服薬であるにも関わらず、多数の副作用が発生することから、患者、医療現場において副作用の少ない治療薬の開発が強く望まれている。
しかしホルモン剤や低用量経口避妊薬は月経困難症の病巣の治療を行うものではないことから、その服用を中止し、排卵性月経が復活すると月経時の激しい疼痛が再燃することが多い。更に、ホルモン剤や低用量経口避妊薬においても、副作用の多い点が課題となっている。例えばルナベル配合錠(経口避妊薬として使用されてきた「オーソM-21」と同一成分、同一配合量)に関しては、87.9%もの高率での副作用の発生が報告されている。主な副作用としては、不正性器出血(59.1%)、悪心(26.3%)、頭痛(16.2%)、希発月経(14.6%)、上腹部痛(8.6%)、乳房不快感(8.1%)、月経過多(7.1%)などであり、重大な副作用としては、血栓症、アナフィラキシー様症状も報告されている(非特許文献6)。また、低用量経口避妊薬はエストロゲン依存性の悪性腫瘍の発症または増悪のリスクを高めるとの報告もある(非特許文献6)。更に、排卵抑制作用により、服用継続中は妊娠できないため、挙児希望のある患者には不適である(非特許文献6、7)。
この結果から発明者らは、トラニラストが月経困難症及び/又はそれに伴う随伴症状の予防及び/又は治療薬としても有効であることを見出し、本発明を完成した。
(1)トラニラスト、その誘導体、またはそれらの塩を有効成分として含有する月経困難症及び/又はそれに伴う随伴症状の予防及び/又は治療のための医薬。
(2)上記随伴症状が、下腹部膨満感、悪心・嘔吐、頭痛、下痢、嗜眠、食欲不振、イライラ、腰痛、下肢痛、貧血、月経過多および倦怠感からなる群から選択される少なくとも1つの症状である上記(1)に記載の医薬。
(3)機能性(原発性)月経困難症の予防及び/又は治療のための医薬である、上記(1)または(2)に記載の医薬。
(4)器質性(続発性)月経困難症の予防及び/又は治療のための医薬である、上記(1)または(2)に記載の医薬。
(5)月経困難症及び/又はそれに伴う随伴症状の予防及び/又は治療のためのトラニラスト、その誘導体、またはそれらの塩。
(6)月経困難症及び/又はそれに伴う随伴症状の予防及び/又は治療のための、トラニラスト、その誘導体、またはそれらの塩を含有するキット。
(7)月経困難症及び/又はそれに伴う随伴症状の予防及び/又は治療のための医薬を製造するためのトラニラストの使用。
(8)トラニラスト、その誘導体、またはそれらの塩を治療を必要とする患者に投与する工程を含む、月経困難症及び/又はそれに伴う随伴症状の予防及び/又は治療のための方法。
(9)トラニラスト、その誘導体、またはそれらの塩の1日用量50〜1000mgを、治療を必要とする患者に対して、1日3回の経口投与により毎日投与することを含む、月経困難症及び/又はそれに伴う随伴症状の予防及び/又は治療のための方法。
本発明は、1つの実施形態において、トラニラスト、その誘導体、またはそれらの塩を有効成分として含有する月経困難症及び/又はそれに伴う随伴症状の予防及び/又は治療のための医薬組成物(または薬剤)を提供する。本発明の医薬組成物(または薬剤)は、さらに薬学的に許容し得る担体を含有する。
を有する分子量327.33(C18H17NO5)の化合物である。淡黄色の結晶または結晶性の粉末で、においおよび味はない。N,N-ジメチルホルムアミドに溶けやすく、1,4-ジオキサンにやや溶けやすく、エタノールに溶けにくく、ジエチルエーテルに極めて溶けにくく、水にほとんど溶けない。通常用量での血中濃度は、100mg単回投与(健康成人)でCmax12.6μm/mL(2時間後)、7.5mg/kg分3,5日間連続投与(健康成人)でCmax22.2μg/mL(36〜66時間後)である(「医薬品インタビューフォーム」、新様式第2版、19頁、2006年7月 キッセイ薬品工業株式会社 製品情報部作成)(本明細書中でその全体が参考として援用される)を参照)。
(式中のR1およびR2は、それぞれ水素原子または1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり、R3およびR4は、それぞれ水素原子であるか、または両者で化学結合を形成するものであり、Xは水酸基、ハロゲン原子、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、1〜4個の炭素原子を有するアルコキシ基であり、nは1〜3の整数であり、Xが2個のアルキル基またはアルコキシ基を示す場合は両者が結合して環を形成していてもよい)で表される芳香族カルボン酸アミド誘導体等が含まれるものとする。
本発明に用いられる月経困難症及び/又はそれに伴う随伴症状の予防及び/又は治療薬は、トラニラスト、その誘導体、またはそれらの塩と、慣用されている製剤担体とを混合することにより製造することができる。
(方法)
非月経困難症者及び月経困難症患者の子宮内膜上皮組織のパラフィン切片を脱パラフィン後、エタノールにて親水処理しcitrate buffer PH6.0で5分熱処理を2回行い賦活化処理した。その後、3%BSA/PBSを用い20分間室温でブロッキングし、一次抗体である抗 E-cadherin抗体 (Dako社 Monoclonal Mouse Anti-Human E-cadherin clone NCH-38)と、抗Vimentin 抗体(Dako社 Monoclonal Mouse Anti-Vimentin clone V9)をともに、1.5%BSA/PBSで200倍に希釈し、反応させた。
図1は、上記のように撮影した(a)低温相および(b)高温相移行期での子宮内膜上皮組織切片の位相差顕微鏡写真を示す。低温相において間葉様の形質を示す子宮内膜組織は、健常者においては、高温相への移行期において、上皮様の形質に転換するが、月経困難症の患者においては、上皮様への形質変化が遷延し、間葉性を維持していることがわかる。
(方法)
不死化ヒト網膜色素上皮細胞株ARPE-19(ATCC番号: CRL-2302)を96 well glass plate(EZViewカルチャープレートLBカバーガラスボトム96well、IWAKI 社)に1×104cells/well 播種し、37℃、5%CO2環境下で培養した。5日後、DMEM-F12(シグマアルドリッチ社、血清抜き)培地の中に、TGFβ2-5ng/ml、TNFα-100ng/mlを添加したものを150μlずつ用意して、元の培地と交換し、37℃、5%CO2環境下で培養した。
図2(a)は、TGFβ2およびTNFαを添加してから48時間経過し、トラニラスト添加前の培養細胞、図2(b)は、その後トラニラスト添加して96時間後の培養細胞の形態をそれぞれ示す。TGFβ2およびTNFαの添加により細胞が間葉様の形質となり、運動能を獲得し、細胞間マトリックスを分泌しFocusが形成されたが(図2(a))、トラニラストの添加により、形成されたFocusが緩和され、細胞が上皮様の形質となったことがわかる(図2(b))。
(方法)
子宮内膜上皮由来の細胞株EM-E6/E7/hTERT細胞(EM)を6 well glass plate(EZViewカルチャープレートLBカバーガラスボトム6well、IWAKI 社)に1×105 cells/well 播種し、37℃、5% 二酸化炭素濃度、DMEM/F12培地、10%血清存在下で2日間培養後、血清を含まないDMEM/F12に置換して3日間培養した。
図3は、上記のウエスタンブロット法による解析の結果を示す。
図3から、TGFβ2、TNFα添加により間葉系細胞の特徴の一つであるFibronectinとN-cadherinの発現の増加が観察され(細胞が間葉様の形質を保有していた)たが、トラニラストの添加により、これらの分子の発現が抑制され(細胞が上皮様の性質を保有してい)たことがわかる。
トラニラストの月経困難症及び/又はそれに伴う随伴症状の予防及び/又は治療の効果を確認するために、月経困難症を患う被験者Aに対してトラニラストの経口投与を行った。
年齢30代後半、未婚女性。器質性月経困難症患者。
症状としては、激しい月経時下腹部痛、月経時腰痛などが認められ、H17/7〜直前まで低用量経口避妊薬であるオーソM−21錠、NSAIDであるロキソプロフェン、ロキソニン、ハイペンを内服していた。
トラニラストの月経困難症及び/又はそれに伴う随伴症状の予防及び/又は治療の効果を確認するために、月経困難症を患う被験者Bに対してトラニラストの経口投与を行った。
45歳、既婚女性。機能性月経困難症患者。
〔既往症〕
・2006年10月内科を受診し、糖尿病と診断
・食事療法、運動療法により体重を落とすよう指導される
・糖尿病薬の処方なし。2ヶ月に一度受診(血液検査)
〔トラニラスト服用開始前の月経に関する症状〕
・以前より月経不順の傾向あり。
・2008年3月より長期の出血、4月からはひどい月経痛を伴う。
・これまでは、月経痛で痛み止めを服用したことはほとんどない。
・3月11日に婦人科を受診し、検査。ホルモン治療を勧められる。
・3月19日受診。がんの検査では異常なし。ホルモン治療を勧められるが、過去にホルモン治療で副作用を経験。本人嫌がるので、しばらく経過観察。
・4月より、激しい痛みを伴うためボルタレンを服用したが、胃に不快感。体調不良。
〔トラニラスト服用開始前に服用した薬剤〕
・ボルタレンSR 37.5mg(痛み止めとして:頓服)
・アドナ(止血剤として:2008年4月8日〜21日の間、1日3回服用)
・ツムラ25:桂枝茯苓丸(過多月経の治療薬として:2008年4月15日以降、1日3回服用)。
・7月13日より、トラニラスト100mgを1日1回経口投与(1日100mg分1)により摂取。
・8月の月経では、月経時の痛みは弱まるが出血量は相変わらず多い。
・8月5日より、トラニラスト100mgを1日2回経口投与(1日200mg分2)に増量。
・9月の月経では、痛み、出血量ともに減少。
・10月29日より、トラニラスト100mgを1日1回経口投与(1日100mg分1)に戻す。
・12月の時点で、痛みと出血量ともに減少を実感し、効果ありと判断。
・トラニラスト服用による副作用はなし。
トラニラストの月経困難症及び/又はそれに伴う随伴症状の予防及び/又は治療の効果を確認するために、月経困難症を患う被験者C、D、E、F、Gに対してトラニラストの経口投与を行った。
年齢30代女性、既婚女性。経妊0、経産0。器質性月経困難症患者。
症状としては激しい月経時下腹部痛、月経時腰痛、月経時の嘔気などが認められ、月経直前からロキソニンを服用、月経開始後はボルタレンを4〜5錠程度服用していたが、それでも疼痛に耐えられず臥床し、仕事を休まざるを得ない状態であった。
平成20年9月20日より、トラニラスト100mgを一日3回経口投与により毎日摂取。平成21年3月21日まで約6ヶ月間毎日連続投与した。
年齢40歳代前半。既婚女性。経妊0、経産0。器質性月経困難症患者。
症状としては激しい月経時下腹部痛、月経時腰痛が認められ、月経時にはボルタレンを服用していたが、それでも強い疼痛に悩まされていた。
平成20年11月18日より、トラニラスト100mgを一日3回経口投与により毎日摂取。平成21年5月18日まで約6ヶ月間毎日連続投与した。
年齢30代後半。既婚女性。経妊1、経産1。器質性月経困難症患者。
症状としては激しい月経時下腹部痛、月経時腰痛が認められ、H19/8月〜直前まで低用量経口避妊薬であるオーソM−21錠を内服していた。
平成20年10月17日より、トラニラスト100mgを一日3回経口投与により毎日摂取。平成21年4月29日まで約6ヶ月間毎日連続投与した。
年齢30代後半。既婚女性。経妊4、経産3。器質性月経困難症患者。
症状としては激しい月経時下腹部痛、月経時腰痛が認められ、痛み止めを4、5時間おきに服用しないといけないほどであった。
平成21年4月9日より、トラニラスト100mgを一日3回経口投与により毎日摂取。平成21年10月7日まで約6ヶ月間毎日連続投与した。
年齢40歳代前半。既婚女性。経妊2、経産2。機能性月経困難症患者。
症状としては激しい月経時下腹部痛、月経時腰痛が認められ、市販の痛み止めでは耐えられなくなり産婦人科を受診し、処方薬ボルタレンを服用していたが、治まらない痛みとともに副作用にも悩まされていた。
平成21年5月14日より、トラニラスト100mgを一日3回経口投与により毎日摂取。平成21年12月20日まで約7ヶ月間毎日連続投与した。
トラニラストの月経困難症及び/又はそれに伴う随伴症状の予防及び/又は治療の効果を確認するために、月経困難症を患う被験者Hに対してトラニラストの経口投与を行った。
年齢30代女性、既婚女性、経妊3、経産2。器質性月経困難症患者。
症状としては激しい月経時の下腹部痛・腰痛、及び月経時以外にも慢性的に激しい下腹部痛・腰痛が認められる。平成22年4月の月経時には痛み止めとしてロキソニンを1日4錠服用したが、それでも痛みが治まらず産婦人科外来を受診。
服用開始後約1ヵ月後の月経時には疼痛が軽快し、鎮痛剤の服用を要さなかった。平成22年5月28日に産婦人科外来を受診。その際の産婦人科医師による問診所見を、投与開始前の同じく問診所見と比較した表を図11に示す。
トラニラストの月経困難症及び/又はそれに伴う随伴症状の予防及び/又は治療の効果を確認するために、月経困難症を患う被験者Iに対してトラニラストの経口投与を行った。
年齢30代女性、未婚、経妊0、経産0。器質性月経困難症患者。
症状としては激しい月経時の下腹部痛・腰痛、及び月経時以外にも慢性的に激しい下腹部痛・腰痛が認められる。
・2003年 卵巣の病変部を摘出手術実施。術後、GnRHアナログ薬であるナサニール投与。
・2009年4月 GnRHアナログ薬であるスプレキュア投与開始。その後4ヵ月後にγGTP値上昇のため投与中止。
・2010年2月 スプレキュア投与再開。その後低エストロゲン症状発現のため投与中止。
・2010年3月18日 プロゲステロン製剤であるディナゲスト投与開始。その後4月7日より性器不正出血が続き、4月27日に投与中止。
Claims (4)
- トラニラスト、その誘導体、またはそれらの塩を有効成分として含有する月経困難症の予防及び/又は治療のための医薬であって、
前記誘導体が以下の一般式:
- 1日用量100〜300mgを、治療を必要とする患者に対して、1日1〜3回の経口投与により毎日投与するための請求項1に記載の医薬。
- 前記月経困難症が、子宮筋腫を伴わない月経困難症である、請求項1または2に記載の医薬。
- 前記月経困難症が、機能性月経困難症である、請求項1または2に記載の医薬。
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