JP5810466B2 - 昇華転写シート - Google Patents
昇華転写シート Download PDFInfo
- Publication number
- JP5810466B2 JP5810466B2 JP2011259003A JP2011259003A JP5810466B2 JP 5810466 B2 JP5810466 B2 JP 5810466B2 JP 2011259003 A JP2011259003 A JP 2011259003A JP 2011259003 A JP2011259003 A JP 2011259003A JP 5810466 B2 JP5810466 B2 JP 5810466B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- dye
- color material
- material layer
- melting point
- transfer sheet
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
Description
しかしながら、前記高速で高画質のフルカラータイプは転写シートが黄色/紅色/藍色/墨色の構成で写真の様な画像を形成するのが一般的であるが、2色のマルチカラー方式のようにサーマルヘッドを通過させて画像を形成する場合、黄色/紅色/藍色/墨色のような構成では、該色相の順でのみ受像シートに対して転写することが出来ず、染料と樹脂から形成される2層以上の色材層を用いて、エネルギーの高低により、異なる色相が発現する転写シートは開発されていなかった。
これらの染料を選択すると、保存安定性に優れ、異なる色相の昇華転写シートが得られる。
層構成において各染料は、いずれの組み合わせにおいても色相は発現するが、特に昇華転写シートの基材フィルムより遠い色材層が融点のより低い染料を含む方が好ましい。これは融点のより低い染料を含む色材層が先に転写されるためであり、融点のより高い染料を含む色材層が転写された際に、先に転写されている融点のより低い染料を含む色材層をより隠蔽することが出来るためである。
本発明において、融点は、JIS K0064に準じる光透過方式にて測定した。
また、酸価は、JIS K2501-2003石油製品及び潤滑油・中和価試験方法に基づいて測定した。
さらに、ガラス転移温度(Tg)は、熱重量測定と示差熱分析とを組み合わせた、示差熱−熱重量同時測定(TG-DTA)にて測定した。
基材フィルムとして裏面に滑性耐熱層を有するPETフィルム(厚さ:4.5μm)に下記組成からなるインキ組成物をA、Bの順にグラビア印刷し乾燥させ、各々厚さ1.0μmの色材層を形成し、昇華転写シート(シート1)を得た。
・<インキ組成物(A)>
赤色染料−1(アントラキノン系 C.I.Solvent Red207 融点228℃)
2.5重量部
ポリビニルブチラール樹脂−1(電気化学工業株式会社、#3000−1)
1.5重量部
ポリビニルブチラール樹脂−2(電気化学工業株式会社、#6000−AS)
4.5重量部
メチルエチルケトン 61.0重量部
トルエン 30.5重量部
・<インキ組成物(B)>
黄色染料−1(ジシアノメチン系 C.I.Solvent Yellow93 融点182℃)
0.1重量部
ポリビニルブチラール樹脂−1(電気化学工業株式会社、#3000−1)
2.5重量部
ポリビニルブチラール樹脂−2(電気化学工業株式会社、#6000−AS)
7.5重量部
メチルエチルケトン 59.9重量部
トルエン 30.0重量部
実施例1においてインキ組成物Bを下記Cとした以外は、実施例1と同様に昇華転写シート(シート2)を得た。
・<インキ組成物(C)>
黄色染料−1(ジシアノメチン系 C.I.Solvent Yellow93 融点182℃)
1.5重量部
ポリビニルブチラール樹脂−1(電気化学工業株式会社、#3000−1)
2.5重量部
ポリビニルブチラール樹脂−2(電気化学工業株式会社、#6000−AS)
7.5重量部
メチルエチルケトン 59.0重量部
トルエン 29.5重量部
実施例1においてインキ組成物Bを下記Dとした以外は、実施例1と同様に昇華転写シート(シート3)を得た。
・<インキ組成物(D)>
黄色染料−1(ジシアノメチン系 C.I.Solvent Yellow93 融点182℃)
7.0重量部
ポリビニルブチラール樹脂−1(電気化学工業株式会社、#3000−1)
2.5重量部
ポリビニルブチラール樹脂−2(電気化学工業株式会社、#6000−AS)
7.5重量部
メチルエチルケトン 55.3重量部
トルエン 27.7重量部
基材フィルムとして裏面に滑性耐熱層を有するPETフィルム(厚さ:4.5μm)に下記組成からなるインキ組成物をE、Fの順にグラビア印刷し乾燥させ、各々厚さ1.0μmの色材層を形成し、昇華転写シート(シート4)を得た。
・<インキ組成物(E)>
藍色染料−1(アントラキノン系 C.I.Solvent Blue 87 融点243℃)
2.5重量部
ポリビニルブチラール樹脂−1(電気化学工業株式会社、#3000−1)
1.5重量部
ポリビニルブチラール樹脂−2(電気化学工業株式会社、#6000−AS)
4.5重量部
メチルエチルケトン 61.0重量部
トルエン 30.5重量部
・<インキ組成物(F)>
赤色染料−2(アントラキノン系 C.I.Dispers Red 22 融点138℃)
1.5重量部
ポリビニルブチラール樹脂−1(電気化学工業株式会社、#3000−1)
2.5重量部
ポリビニルブチラール樹脂−2(電気化学工業株式会社、#6000−AS)
7.5重量部
メチルエチルケトン 59.0重量部
トルエン 29.5重量部
基材フィルムとして裏面に滑性耐熱層を有するPETフィルム(厚さ:4.5μm)にインキ組成物E、Cの順にグラビア印刷し乾燥させ、各々厚さ1.0μmの色材層を形成し、昇華転写シート(シート5)を得た。
基材フィルムとして裏面に滑性耐熱層を有するPETフィルム(厚さ:4.5μm)にインキ組成物Eを2度刷りした後にCの順にグラビア印刷し乾燥させ、各々厚さ1.0μmの色材層を形成し、昇華転写シート(シート6)を得た。
基材フィルムとして裏面に滑性耐熱層を有するPETフィルム(厚さ:4.5μm)にインキ組成物C、Aの順にグラビア印刷し乾燥させ、各々厚さ1.0μmの色材層を形成し、昇華転写シート(シート7)を得た。
基材フィルムとして裏面に滑性耐熱層を有するPETフィルム(厚さ:4.5μm)にインキ組成物E、A、Cの順にグラビア印刷し乾燥させ、各々厚さ1.0μmの色材層を形成し、昇華転写シート(シート8)を得た。
基材フィルムとして裏面に滑性耐熱層を有するPETフィルム(厚さ:4.5μm)にインキ組成物A、Cの順にグラビア印刷し乾燥させ、インキ組成物Aは厚さ2.0μm、インキ組成物Cは厚さ1.0μmの色材層を形成し、昇華転写シート(シート9)を得た。
基材フィルムとして裏面に滑性耐熱層を有するPETフィルム(厚さ:4.5μm)にインキ組成物A、Gの順にグラビア印刷し乾燥させ、各々厚さ1.0μmの色材層を形成し、昇華転写シート(シート10)を得た。
・<インキ組成物(G)>
黄色染料−1(ジシアノメチン系 C.I.Solvent Yellow93 融点182℃) 0.1重量部
ポリビニルブチラール樹脂−1(電気化学工業株式会社、#3000−1)
5.0重量部
ポリビニルブチラール樹脂−2(電気化学工業株式会社、#6000−AS)
15.0重量部
メチルエチルケトン 53.3重量部
トルエン 26.6重量部
基材フィルムとして裏面に滑性耐熱層を有するPETフィルム(厚さ:4.5μm)にインキ組成物をA、Hの順にグラビア印刷し乾燥させ、各々厚さ1.0μmの色材層を形成し、昇華転写シート(シート11)を得た。
・<インキ組成物(H)>
黄色染料−1(ジシアノメチン系 C.I.Solvent Yellow93 融点182℃) 9.5重量部
ポリビニルブチラール樹脂−1(電気化学工業株式会社、#3000−1)
2.5重量部
ポリビニルブチラール樹脂−2(電気化学工業株式会社、#6000−AS)
7.5重量部
メチルエチルケトン 54.0重量部
トルエン 27.0重量部
(1)転写記録試験
前記実施例及び比較例の昇華転写シート(シート1〜11)を被転写材とを対向させて重ね合わせる。本記録試験は、被転写材としてナイロン布を使用し、昇華転写用ナオプリンターにて、圧力10〜20kPa、低エネルギー(150℃―50秒)、高エネルギー(210℃―50秒)にて転写し被転写材の色相、濃度の評価を行った。色相は目視にて判別し、濃度はマクベスの反射濃度計にて測定した。
転写後の色相は、L*a*b*表色系にて黄色a値−10〜10 b値30以上、黄赤色a値30以上 b値30〜60 赤色a値30以上 b値−20〜20 藍色a値−20〜20 b値−30以下 黒色a値−10〜10 b値−10〜10であることが必要である。反射濃度は実用上、0.2以上であることが必要である。
(2)保存安定性
保存安定性については、各々の色材層を形成した転写シートを40℃雰囲気に保管し1週間後、上記同様の方法にて転写を行い、被転写材50cm2の中に凝集0.1mm以上の析出が5個未満の場合を良好(○)、析出が5個以上10個未満発生した場合を僅かに劣る(△)、析出が10個以上発生した場合を不良(×)と判定した。実用レベルは△以上である。
Claims (5)
- 基材フィルム上に2層以上の色材層を積層してなる昇華転写シートであって、各々の色材層が、染料およびバインダー樹脂を含有し、さらに、 各々の色材層における染料の総重量をaおよび各々の色材層のバインダー樹脂の総重量をbとした場合に、各々の色材層における重量比が、a/b=0.01〜0.80であり、基材フィルム上に積層された2層以上の色材層が、該基材フィルム上に、融点のより高い染料を含む色材層、融点のより低い染料を含む色材層の順に積層されていることを特徴とする昇華転写シート。
- 基材フィルム上に2層の色材層を積層してなる昇華転写シートであって、各々の色材層が、染料およびバインダー樹脂を含有し、さらに、 各々の色材層における染料の総重量をaおよび各々の色材層のバインダー樹脂の総重量をbとした場合に、各々の色材層における重量比が、a/b=0.01〜0.80であり、基材フィルム上に積層された2層の色材層が、該基材フィルム上に、融点のより高い染料を含む色材層、融点のより低い染料を含む色材層の順に積層されていることを特徴とする請求項1記載の昇華転写シート。
- 融点のより高い染料が、赤色染料または藍色染料であり、融点のより低い染料が、黄色染料であることを特徴とする請求項1または2記載の昇華転写シート。
- 融点のより高い染料が、藍色染料であり、融点のより低い染料が、赤色染料であることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載の昇華転写シート。
- 昇華転写シートを転写する転写記録方法であって、昇華転写シートが、請求項1〜4いずれか1項に記載の昇華転写シートであり、低エネルギーで融点のより低い染料の色相を発現し、高エネルギーで融点のより高い染料の色相を発現することを特徴とする転写記録方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011259003A JP5810466B2 (ja) | 2011-11-28 | 2011-11-28 | 昇華転写シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011259003A JP5810466B2 (ja) | 2011-11-28 | 2011-11-28 | 昇華転写シート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013111817A JP2013111817A (ja) | 2013-06-10 |
JP5810466B2 true JP5810466B2 (ja) | 2015-11-11 |
Family
ID=48707876
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011259003A Expired - Fee Related JP5810466B2 (ja) | 2011-11-28 | 2011-11-28 | 昇華転写シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5810466B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019147306A (ja) * | 2018-02-27 | 2019-09-05 | 大日本印刷株式会社 | 熱転写シート及び印画物の製造方法 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0692040A (ja) * | 1992-09-10 | 1994-04-05 | Kondo Toshio | 昇華型カラー熱転写用シート |
JPH06262861A (ja) * | 1993-03-12 | 1994-09-20 | Konica Corp | 画像形成材料及び画像形成方法 |
JP2008265319A (ja) * | 2007-03-29 | 2008-11-06 | Fujifilm Corp | 感熱転写インクシートおよび画像形成方法 |
JP2009241340A (ja) * | 2008-03-31 | 2009-10-22 | Fujifilm Corp | 感熱転写シートの製造方法 |
JP5540629B2 (ja) * | 2009-09-28 | 2014-07-02 | 凸版印刷株式会社 | 熱転写記録媒体 |
JP5799525B2 (ja) * | 2011-02-23 | 2015-10-28 | 大日本印刷株式会社 | 熱転写シート及び熱転写記録方法 |
-
2011
- 2011-11-28 JP JP2011259003A patent/JP5810466B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2013111817A (ja) | 2013-06-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN108602371B (zh) | 中间转印介质、中间转印介质与热转印片的组合、以及印刷物的形成方法 | |
US10336115B2 (en) | Transfer sheet | |
US9381765B2 (en) | Intermediate transfer medium and combination of intermediate transfer medium and thermal transfer sheet | |
CN102635018A (zh) | 染料升华型热转印记录用油墨承印纸及其制备方法 | |
JP6268925B2 (ja) | 保護層付き熱転写シート | |
JP5810466B2 (ja) | 昇華転写シート | |
JP5779792B2 (ja) | 昇華転写シート | |
WO2016043236A1 (ja) | 転写シート | |
WO2016052243A1 (ja) | 転写シート | |
JP5782770B2 (ja) | 保護層転写シート | |
JP2012091459A (ja) | 中間転写媒体 | |
JP5540629B2 (ja) | 熱転写記録媒体 | |
JP6657697B2 (ja) | 熱転写シート | |
JP2007331180A (ja) | 昇華転写受像シート、昇華転写シート及び昇華転写記録セット | |
JP2015174235A (ja) | 保護層付き熱転写シート | |
JP4467851B2 (ja) | 熱転写シート | |
JP2014237289A (ja) | 感熱転写記録媒体 | |
JP2018131617A (ja) | 色素化合物及び感熱転写記録用シート | |
JP6720577B2 (ja) | 感熱転写記録媒体 | |
JP2021123003A (ja) | 熱転写記録媒体 | |
JP2012250400A (ja) | 保護層転写シート | |
JP2012071507A (ja) | 熱転写記録媒体およびその製造方法 | |
JP5794058B2 (ja) | 熱転写シート | |
JP2021123004A (ja) | 熱転写記録媒体 | |
JP2022090738A (ja) | 熱転写シート及び印画物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140801 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150616 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150805 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20150825 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20150828 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150828 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20150831 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5810466 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |