JP5805468B2 - 燃料タンク用キャップ - Google Patents

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本発明は、蒸発燃料吸着剤用のキャニスターを備えた燃料タンク用キャップに関する。
燃料タンクの給油口に装着される燃料タンク用キャップ、特に汎用エンジンの燃料タンク用キャップには、蒸発燃料を吸着するための燃料吸着剤として活性炭が封入されたキャニスターを有すタイプがある。このタイプの燃料タンク用キャップは、エンジンの駆動による燃料減少や外気温度の低下によって燃料タンク内部の圧力が低下したときには外部から燃料タンク内に外気を取り込む機能と、外気温度の上昇によって燃料タンク内部の圧力が上昇したときには蒸発燃料を吸着して蒸発燃料が外部に漏出するのを防止する機能とを有している。燃料吸着剤が封入されるキャニスターを備えた燃料タンク用キャップには、液状の燃料がキャニスター内に流入しないようにするため、キャニスターの下側には気液分離室が設けられている。
特許文献1に記載された蒸発燃料吸着装置は、キャニスターの下側の気液分離室内に液状の燃料が流入するのを防止するためにフロート弁を有している。特許文献2には、活性炭が封入された底付きの内側の円筒体と、その外側の底付き円筒体とを有し、外側の円筒体と内側の円筒体との間の隙間を介して気体を通過させるようにした蒸発燃料処理装置が記載されている。この処理装置においては、キャニスターとキャップアウター内のエアベントを介して燃料タンク内を大気に開放させるようにしており、蒸発燃料吸着剤の流出を防止するために通気孔にフィルタが設けられている。
特許文献3に記載された燃料用キャップは、円盤型のキャニスターとこれを覆うアウターキャップとの間に隙間確保用突起により隙間を設け、蒸発燃料が吸着除去された後の気体の流出口を確保するようにしている。特許文献4には車両用燃料供給装置が記載されており、フューエルキャップの上端部には蒸発燃料吸着キャニスターが配置され、その外側に装着される蓋部材との間に連通路を形成するようにしている。
特開平7−34985号公報 特許第4530911号公報 特開2008−120287号公報 特開2010−254189号公報
蒸発燃料吸着剤が封入されるキャニスターを有する燃料タンク用キャップにおいては、燃料タンク内部の圧力が低下したときには外部から燃料タンク内に外気を取り込み、燃料タンク内部の圧力が上昇したときには蒸発燃料を吸着するために、通気孔を有する板材や多孔質の板材を通って燃料吸着剤に気体が透過するようにしている。
燃料タンクが取り付けられた汎用エンジンが傾斜すると、燃料タンク内の燃料がキャニスターの内部の燃料吸着剤である活性炭に流入することになる。一方、エンジンの振動によって活性炭の摩耗粉が通気孔に入り込むと、通気孔が目詰まりを発生させることになる。特許文献1に記載されるようにフロート弁を設けると、燃料タンクが傾斜してもフロート弁により燃料が気液分離室内に流入することを防止できるが、燃料タンク用キャップの内部構造が複雑となるだけでなく、上下寸法が大きくなってしまう。特許文献2に記載されるように、底付き円筒体を内外二重構造として内側のキャニスターの内部で気体を上下方向に蛇行させるようにすると、燃料タンク用キャップの上下寸法が大きくなる。
一方、特許文献3に記載されるように、円盤型のキャニスターの下側にキャニスターよりも小径の気液分離用の空間に設けるようにすると、燃料タンク用キャップの上下寸法を小さくすることができるが、燃料タンクの傾斜により流入口に流入した燃料がそのままキャニスター内に流入するおそれがある。また、キャニスター内部の活性炭は通気性を有するパッドの上側に封入されているが、燃料タンクの振動によって活性炭の摩耗粉が発生すると、それがパッドに入り込んでパッドの通気性が失われてしまうという問題点がある。
キャニスター内部に燃料が流入すると、キャニスターの耐久性が低下することになり、活性炭の摩耗粉が通気性の部材に入り込んで目詰まりを発生させるとキャニスターの耐久性を低下させることになる。
本発明の目的は、キャニスターを備えた燃料タンク用キャップの耐久性を向上することにある。
本発明の燃料タンク用キャップは、燃料タンクの給油口に着脱自在に装着される燃料タンク用キャップであって、底壁が設けられた小径円筒部、当該小径円筒部の開口部に連なって径方向外方に伸びる段部、および当該段部に連なる大径円筒部を備えたインナーキャップと、前記インナーキャップに前記大径円筒部を覆うように取り付けられるアウターキャップと前記大径円筒部の下端部に配置される第1の通気性仕切り板、および前記大径円筒部の上端部に配置される第2の通気性仕切り板を備え、蒸発燃料吸着剤が充填される燃料吸着室を形成するキャニスターと、下側分離板および前記下側分離板との間で分離空間を介して配置される上側分離板を備え、前記小径円筒部に装着される気液分離器と、を有し、前記底壁の外周部に形成された連通孔を介して前記燃料タンクに連通する中央通気孔を前記下側分離板に形成するとともに、前記上側分離板の外周部に外周通気孔を形成し、前記上側分離板と前記第1の通気性仕切り板および前記段部との間に、前記外周通気孔に連通する連通空間を形成し、前記分離空間を中央部から外周部に向けて湾曲して伸び、前記中央通気孔から流入した蒸発燃料を前記外周通気孔に案内する螺旋通路に仕切る通路壁を、前記上側分離板と前記下側分離板との間に設けたことを特徴とする。
本発明の燃料タンク用キャップは、前記第1の通気性仕切り板に当接して前記連通空間を形成する突起を、前記気液分離器の上面に設けることを特徴とする。本発明の燃料タンク用キャップは、前記第1の通気性仕切り板に当接して前記連通空間を形成する突起を、前記段部の上面に設けることを特徴とする。本発明の燃料タンク用キャップは下側分離板に前記中央通気孔に向けて下向きに傾斜した傾斜面を形成することを特徴とする。本発明の燃料タンク用キャップは前記小径円筒部内に前記連通孔を覆う通気性を有する多孔質部材を装着することを特徴とする。
本発明においては、蒸発燃料吸着剤が充填されるキャニスターを構成する通気性仕切り板と気液分離器との間には連通空間が形成されているので、燃料タンク内からキャニスター内に流入する蒸発燃料は全体的にキャニスター内に均一に分散されて流れることになる。キャニスター内の蒸発燃料吸着剤には蒸発燃料が片寄って吸着されることがないので、蒸発燃料吸着剤の耐久性を向上させることができる。
燃料タンク用キャップに加わる振動によって蒸発燃料吸着剤の摩耗粉が通気性仕切り板から下方に透過しても、連通空間が形成されているので、摩耗粉が詰まることなく、燃料タンク用キャップの耐久性を向上させることができる。
気液分離器内には迷路構造の螺旋通路が形成されているので、燃料タンクの傾斜により燃料タンク用キャップ内に液状の燃料が流入したとしても、キャニスターの内部に液状燃料が流入することを防止できる。
汎用エンジンを示す正面図である。 図1の背面図である。 図1および図2に示された燃料タンクを示す平面図である。 本発明の一実施の形態である燃料タンク用キャップを示す断面図である。 (A)は図4に示された下側分離板の断面図であり、(B)は(A)の平面図であり、(C)は(B)の背面図であり、(D)は(A)の一部拡大断面図である。 (A)は図4に示された上側分離板の断面図であり、(B)は(A)の平面図であり、(C)は(B)の背面図である。 (A)は図4に示されたカバーの断面図であり、(B)は(A)の底面図である。 下側分離板の変形例を示す平面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1および図2に示す汎用エンジン10は、クランク軸11を回転自在に支持するクランクケース12を有している。このクランクケース12にはシリンダ13とシリンダヘッド14が組み付けられている。シリンダヘッド14の吸気ポートにはキャブレター15が接続されており、シリンダヘッド14の排気ポートにはマフラー16が接続されている。クランクケース12の上方には、燃料を貯溜する燃料タンク17が搭載されている。
燃料タンク17の上部に形成される給油口18には、図3に示されるように、蒸発燃料吸着用のキャニスターを備えた燃料タンク用キャップ20が着脱自在に装着される。
燃料タンク用キャップ20は、図4に示されるように、インナーキャップ21とアウターキャップ22とを有している。インナーキャップ21は小径円筒部23とこれよりも外径が大きい大径円筒部24とを備えており、小径円筒部23は底壁25を有する底付き形状であり、小径円筒部23と大径円筒部24との間には小径円筒部23の開口部に連なって径方向外方に伸びて大径円筒部24に連なる段部26が一体となっている。このように、インナーキャップ21は下側の小径円筒部23と上側の大径円筒部24とを備えており、小径円筒部23の内部には燃料の気液分離機構部27となっており、大径円筒部24の内部は蒸発燃料吸着剤としての活性炭が封入されるキャニスター28となっている。
底壁25には燃料タンク用キャップ20を給油口18に装着する際に、燃料タンク17の給油口18に係合する係合プレート29が取り付けられている。この係合プレート29の紙面に垂直な方向の長さは、小径円筒部23の外径よりも大きく、底壁25から径方向外方に突出している。燃料タンク用キャップ20を作業者が回転させることにより、係合プレート29を給油口18に係合させると、燃料タンク用キャップ20は給油口18に固定される。
小径円筒部23内には、気液分離器31が装着されている。気液分離器31は下側分離板32と上側分離板33とを有しており、これらの分離板により内部に分離空間34が形成される。下側分離板32は、図5に示されるように、円板部32aとこれの上下両側に一体に設けられた環状のスペーサ32b,32cとを有している。下側分離板32の中心部には中央通気孔35が形成されており、この中央通気孔35は底壁25の外周部に形成された連通孔36を介して燃料タンク17の内部に連通するようになっている。連通孔36は小径円筒部23の同一半径位置に円周方向に間隔を置いて複数形成されている。底壁25の外周部にはスポンジ等のフォーム部材からなり通気性を有する環状の多孔質部材37が配置されており、連通孔36は多孔質部材37により覆われている。この多孔質部材37によりエンジン振動によるガソリン油面の泡立ちが防止される。なお、スペーサ32cの外周面にはシール材38が組み込まれている。
上側分離板33は、図6に示されるように、円板部33aと下面外周部に設けられたスペーサ33bとを有している。この上側分離板33の環状のスペーサ33bを下側分離板32のスペーサ32bに嵌合させると、図4に示されるように、両方の分離板により気液分離器31が組み立てられ、内部には分離空間34が形成される。下側分離板32と上側分離板33とを組み立てる際には、図5(B),(C)に示すように、下側分離板32の外周部に突出して設けられた位置決め係合片30を、図6(C)に示されるように上側分離板33のスペーサ33bに形成された係合溝30aに係合させることになる。
下側分離板32の表面には、図5(B)に示されるように、中央部分から外周部に向けて渦巻き状に湾曲して伸びる通路壁39が設けられている。通路壁39は下側分離板32の表面に対して垂直な方向に突出して上側分離板33に当接している。下側分離板32と上側分離板33との間で形成される分離空間34は、通路壁39により中心部から外周部に向けて渦巻き状に湾曲して伸びる螺旋通路41に仕切られている。螺旋通路41の中心部は中央通気孔35に連通しており、螺旋通路41の外周部は上側分離板33の外周部に形成された外周通気孔42に連通している。これにより、中央通気孔35は螺旋状に迷路構造となった螺旋通路41を介して外周通気孔42に連通している。
連通孔36を覆うように多孔質部材37が配置され、この多孔質部材37によりガソリン油面の泡立ちによる下側分離板32の通気孔35へのガソリンの流入が防止される。もしも、小径円筒部23の内部に燃料液が流入し、燃料液が中央通気孔35から分離空間34の内部に流入しても、分離空間34は迷路構造になっているので、燃料が液状のまま外周通気孔42から気液分離器31の上面に漏出することが確実に防止される。
大径円筒部24の下端部には、図4に示されるようにフェルト材からなり通気性を有する通気性仕切り板43が第1の通気性仕切り板として配置され、上端部には同様にフェルト材からなり通気性を有する通気性仕切り板44が第2の通気性仕切り板として配置されている。これらの通気性仕切り板43,44の間には、蒸発燃料吸着剤としての活性炭45が充填されている。このように、大径円筒部24と上下の通気性仕切り板43,44によりキャニスター28が形成されており、キャニスター28内の蒸発燃料吸着室28a内には活性炭45が充填されている。活性炭45はキャニスター28の内部全体に充填されているが、図4においては便宜的に一部の活性炭45のみが示されている。通気性仕切り板44の上にはカバー46が装着されており、このカバー46により通気性仕切り板44は覆われている。カバー46には複数の貫通孔47が形成されており、貫通孔47を気体が通過するようになっている。
アウターキャップ22は、インナーキャップ21の上面を覆う表面部22aと、これと一体になり大径円筒部24を覆うスカート部22bとを有している。インナーキャップ21の大径円筒部24に設けられたフランジ部48にアウターキャップ22を係合することにより、アウターキャップ22はインナーキャップ21に固定される。フランジ部48には複数の貫通孔49が形成されており、貫通孔49を気体が通過するようになっている。
燃料タンク17の内部圧力が外部よりも高くなると、燃料タンク17の蒸発燃料は連通孔36から多孔質部材37を透過して小径円筒部23内に流入する。蒸発燃料はさらに分離空間34を通過して外周通気孔42を通って下側の通気性仕切り板43を透過してキャニスター28の内部に流入する。これにより、キャニスター28の内部に充填された活性炭45に蒸発燃料が吸着され、外部には蒸発燃料が除去された気体が上側の通気性仕切り板44を透過した後に、カバー46の貫通孔47とフランジ部48の貫通孔49とを貫通して外部に排出される。
一方、燃料タンク17の内部圧力が外部よりも低くなると、上述とは逆方向に外部空気は、貫通孔49,47を貫通してキャニスター28の内部に流入した後に、分離空間34を介して中央通気孔35,連通孔36から燃料タンク17内に流入する。
通気性仕切り板43の下側には連通空間51が形成されている。したがって、蒸発燃料が分離空間34を通過して外周通気孔42からキャニスター28に向けて流れると、蒸発燃料は連通空間51から通気性仕切り板43を透過することになる。これにより、蒸発燃料はキャニスター28の内部全体に広く分散されて流入し、キャニスター28内に充填された活性炭45に対して蒸発燃料が片寄ることなく、全体的に均一に吸着されることになる。
通気性仕切り板43はその中央部分が上側分離板33に連通空間51を介して対向しており、外周部分は段部26に連通空間51を介して対向している。上側分離板33と通気性仕切り板43との間に連通空間51を形成するために、図6(B)に示されるように、上側分離板33の上面外周部には4つの円弧状の突起52が設けられるとともに、それよりも径方向内側には複数の円形の突起53が設けられている。したがって、蒸発燃料が外周通気孔42を通過すると、蒸発燃料の一部は円弧状の突起52の内側の部分から通気性仕切り板43を透過し、他の一部は円弧状の突起52の間のスリットを通過して通気性仕切り板43の外周部を透過する。
段部26の内面には図4に示されるように突起54が設けられている。この突起54は通気性仕切板43と大径円筒部24との合わせ部分から活性炭の摩耗粉が気液分離器31内に入り込むことを防止するために設けられている。突起54としては、段部26の内面に環状に設けるようにしても良く、突起54に部分的にスリットを形成するようにしても良い。
円弧状の突起52の間のスリットを通過した蒸発燃料は、連通空間51を介して通気性仕切り板43を透過してキャニスター28の内部に流入する。このように、蒸発燃料は連通空間51に分散されて通気性仕切り板43を透過することになるので、キャニスター28内の活性炭45が局部的に劣化することがなく、活性炭45の耐久性を高めることができる。なお、段部26の上面に設けられる突起としては、突起53と同様に円形の突起としても良い。
図7に示されるように、カバー46の内面の外周部には環状の突起55が内面から突出して設けられている。さらに、カバー46の内面には突起55から径方向に4つの突起56が中央部近傍まで伸びており、それぞれの突起56に交差するように円周方向に伸びる円弧状の突起57がカバー46の内面に設けられている。これらの突起55〜57によりカバー46と通気性仕切り板44との間には、連通空間58が形成される。このように、上側の通気性仕切り板44とカバー46との間には全体的に連通空間58が形成されているので、活性炭45により蒸発燃料が除去された後の気体は、通気性仕切り板44の全体を透過して連通空間58内に流入することになる。
汎用エンジン10の駆動により燃料タンク17が振動すると、燃料タンク用キャップ20も振動し、活性炭45の摩耗粉が発生することがある。摩耗粉は通気性仕切り板43を通過して下方に落下することになる。しかし、通気性仕切り板43の下側は連通空間51となっているので、摩耗粉が通気性仕切り板43の下側に留まることがなく、気液分離器31の分離空間34内に外周通気孔42から落下する。
図5(D)に示されるように、下側分離板32の内面には中央通気孔35に向けて下向きに傾斜したテーパ面つまり傾斜面59が形成されている。傾斜面59の傾斜角度θは約2度に設定されており、分離空間34内に落下した摩耗粉が振動によって下側分離板32の中心部に向けて移動すると、傾斜面59によって確実に中央通気孔35向けて案内される。これにより、摩耗粉がキャニスター28内で目詰まりすることがなく、燃料タンク用キャップの耐久性を向上させることができる。
汎用エンジンの燃料タンク17に上述した燃料タンク用キャプを装着すると、燃料タンク17内の圧力が高くなったときには、図4において矢印で示すように、蒸発燃料が燃料タンク17内から連通孔36を介して小径円筒部23内に流入する。流入した蒸発燃料は、中央通気孔35から分離空間34内に迷路構造となって形成された螺旋通路41を流れた後に通気性仕切り板43を透過して活性炭45に吸着される。通気性仕切り板43と下側には全体的に連通空間51が形成されているので、蒸発燃料はキャニスター28の内部に全体的に均一に流れることになる。
燃料タンク17が傾斜して燃料が液状のまま中央通気孔35内に流入したとしても、気液分離器31内の螺旋通路41により外周通気孔42にまで流れることが防止される。これにより、活性炭45に液状燃料が付着することが防止される。燃料タンク用キャップ20がエンジンにより振動し、キャニスター28の内部の活性炭45の摩耗粉が発生すると、摩耗粉は通気性仕切り板43を透過して連通空間51内に落下する。落下した摩耗粉は螺旋通路41内を振動によって中央通気孔35にまで移動して落下することになる。このように、蒸発燃料吸着剤である活性炭45の摩耗粉が発生しても、燃料タンク用キャップ20内に目詰まりが発生することなく、通気性を長期間に渡って確保することができ、キャニスターを備えた燃料タンクの耐久性を向上することができる。
図8は気液分離器31を形成するための下側分離板の変形例を示す平面図である。この下側分離板32には中央通気孔35が開口された中央部からは径方向に両方向に分かれて2対の螺旋通路41a,41bが形成されている。それぞれの螺旋通路41a、41bの外周部には外周通気孔42が連諫されている。このように、2筋の螺旋通路41a,41bを通路壁39により形成するようにしても、図5に示されるように1筋の螺旋通路41を通路壁39により形成するようにした場合と同様の気液分離機能と、摩耗粉排出機能とを達成することができる。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。分離空間34を迷路構造とするための通路壁39は、下側分離板32に設けられているが、上側分離板33に通路壁39を設けるようにしても良い。
17 燃料タンク
20 燃料タンク用キャップ
21 インナーキャップ
22 アウターキャップ
23 小径円筒部
24 大径円筒部
25 底壁
26 段部
28 キャニスター
28a 蒸発燃料吸着室
31 気液分離器
32 下側分離板
33 上側分離板
35 中央通気孔
36 連通孔
37 多孔質部材
39 通路壁
41 螺旋通路
42 外周通気孔
43,44 通気性仕切り板
45 活性炭(蒸発燃料吸着剤)
51 連通空間
59 傾斜面

Claims (5)

  1. 燃料タンクの給油口に着脱自在に装着される燃料タンク用キャップであって、
    底壁が設けられた小径円筒部、当該小径円筒部の開口部に連なって径方向外方に伸びる段部、および当該段部に連なる大径円筒部を備えたインナーキャップと、
    前記インナーキャップに前記大径円筒部を覆うように取り付けられるアウターキャップと
    前記大径円筒部の下端部に配置される第1の通気性仕切り板、および前記大径円筒部の上端部に配置される第2の通気性仕切り板を備え、蒸発燃料吸着剤が充填される燃料吸着室を形成するキャニスターと
    下側分離板および前記下側分離板との間で分離空間を介して配置される上側分離板を備え、前記小径円筒部に装着される気液分離器と、を有し、
    前記底壁の外周部に形成された連通孔を介して前記燃料タンクに連通する中央通気孔を前記下側分離板に形成するとともに、前記上側分離板の外周部に外周通気孔を形成し、
    前記上側分離板と前記第1の通気性仕切り板および前記段部との間に、前記外周通気孔に連通する連通空間を形成し、
    前記分離空間を中央部から外周部に向けて湾曲して伸び、前記中央通気孔から流入した蒸発燃料を前記外周通気孔に案内する螺旋通路に仕切る通路壁を、前記上側分離板と前記下側分離板との間に設けたことを特徴とする燃料タンク用キャップ。
  2. 請求項1記載の燃料タンク用キャップにおいて、前記第1の通気性仕切り板に当接して前記連通空間を形成する突起を、前記気液分離器の上面に設けることを特徴とする燃料タンク用キャップ。
  3. 請求項1または2記載の燃料タンク用キャップにおいて、前記第1の通気性仕切り板に当接して前記連通空間を形成する突起を、前記段部の上面に設けることを特徴とする燃料タンク用キャップ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料タンク用キャップにおいて、下側分離板に前記中央通気孔に向けて下向きに傾斜した傾斜面を形成することを特徴とする燃料タンク用キャップ。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料タンク用キャップにおいて前記小径円筒部内に前記連通孔を覆う通気性を有する多孔質部材を装着することを特徴とする燃料タンク用キャップ。
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