JP5790244B2 - タンク - Google Patents
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例えば、特許文献1には、タンク本体の周囲に鉄鋼矢板を突出させて配置し、タンク本体に漂流物が接触することを防止する構成が開示されている。
また、特許文献2には、タンク本体の周囲に津波防護柵を設置する構成が開示されている。
実際に、津波がタンク本体に到達した場合に、タンク本体が座屈して変形する場合があることが確認されている。
このため、例えば、特許文献1のように、タンク本体の周囲に離散的に鋼鉄矢板を設置したとしても、津波自体がタンクに到達することを防止することはできず、タンク本体の変形を防止することはできない。
このような場合には、タンク本体が位置ずれし、タンク本体に取り付けられたノズル等が破損する恐れがある。
例えば、特許文献2に開示された発明では、津波防護柵とタンク本体との間の空間の上方が開放されているため、津波防護柵とタンク本体との間の空間に水が入り込み、タンク本体が移動される可能性がある。
また、特許文献1に開示された発明では、容易に水がタンク本体と底板との間に入り込み、タンク本体が移動される可能性がある。
このような本発明によれば、防波部材によって津波がタンク本体に直接接触することを防ぐことができ、タンク本体が変形することを抑止することができる。
このため、防波部材とタンク本体との間に水が入り込むことを抑止することができ、タンク本体が移動されることを抑止することができる。
図1は、本実施形態のタンク1の概略構成を示す模式図である。なお、図1において(a)が平面図であり、(b)が断面図である。
そして、タンク1は、図1に示すように、タンク本体2と、床板3と、スカート4(防波部材)と、充填コンクリート5(充填部材)とを備えている。
なお、図1に示すように、本実施形態においてはタンク本体2として、金属製の一重殻タンクを用いている。ただし、タンク本体2として、金属製の内装と金属製あるいはコンクリート製の外槽とを備える二重殻タンク等を用いることもできる。
なお、タンク本体2の下部には、タンク本体2の内部から外部に連通し、タンク本体2の内部に貯留された液体を外部に導出するためのノズル6が設けられている。
そして、ノズル6は、タンク本体2の外部から保護容器7を貫通してタンク本体2に接続されている。
なお、本実施形態においては、杭等を用いずにタンク本体2が床板3上に載置されているが、例えば、杭打ち等によってタンク本体2を強固に床板3に対して固定しても良い。
このスカート4は、図1(a)に示すようにタンク本体2を全周に亘って囲み、図1(b)に示すように、タンク本体2の側面と床板3とに固定される。なお、本実施形態において、スカート4は、図1(b)に示すように、床板3に向けて末広がる傾斜板から成っている。
つまり、本実施形態においてスカート4は、上端がタンク本体2の全周に亘って当該タンク本体2の側面に対して固定されており、下端がタンク本体2の全周に亘って当該床板3に固定されている。
なお、図1に示すように、スカート4の一部には開口が設けられており、当該開口からノズル6の保護容器7の一部がスカート4の外部に突出されている。
なお、この充填コンクリート5は、例えば、スカート4の一部に開口部を形成し、当該開口からスカート4とタンク本体2の側面との間に形成された空間に生コンクリートを充填し乾燥させることによって形成することができる。
なお、充填コンクリート5に換えて、密度の高いウレタンウォームや、海岸等で容易に調達できる砂等を充填部材とすることも可能である。
このため、本実施形態のタンク1によれば、津波によってタンク本体が変形することを抑止することができる。
このため、スカート4とタンク本体2との間の空間が密閉された状態とされ、スカート4とタンク本体2との間に水が入り込むことを抑止することができる。
したがって、本実施形態のタンク1によれば、津波によってタンク本体が移動されることを抑止することができる。
このため、津波によってスカート4が変形することを抑止することができ、津波に対してより強固な構造とすることが可能となる。
このため、スカート4に津波が衝突する際の衝撃を緩和することができ、津波によるスカート4の変形を抑止することが可能となる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、本実施形態において、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
図2は、本実施形態のタンク1Aの概略構成を模式的に示す平面図である。
なお、スカート4Aの長軸と短軸との比は、任意であるが、長軸と短軸との比を大きくすれば、海に向かってより尖った形状とすることができる。
ただし、必ずしもスカート4Aを楕円形状とする必要はなく、船舶の側面形状にスカート4Aを形状設定することによって、スカート4Aの平面視形状を流線形としても良い。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。なお、本実施形態においても、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明省略あるいは簡略化する。
図3は、本実施形態のタンク1Bの概略構成を示す模式図である。なお、図3において(a)が平面図であり、(b)が断面図である。
この箍9は、タンク本体2を全周に亘って囲っており、タンク本体2を補強するものである。
そして、本実施形態においてスカート4の上端は、タンク本体2に直接固定されるのはなく、箍9に対して溶接されることによって固定されている。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図4に示すように、スカート4が屈曲して一部が垂直とされた構成を採用することも可能である。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図5に示すように、床板3上にタンク本体2を囲うようにリングプレート10を配設し、リングプレート10をアンカーボルト11で床板3に対して固定し、スカート4の下端をリングプレート10に溶接により固定しても良い。なお、図5において(a)が平面図であり、(b)が断面図である。
このような構成を採用することによって、既設のタンクに対して、本実施形態のタンク1とする改造を容易に行うことが可能となる。
このような構成を採用する場合には、スカート4がなくともタンク本体2と床板3との間に水が浸入することを抑止することができ、タンク本体2の移動を抑止することが可能となる。
Claims (3)
- 海に面して設置されるタンクであって、
液体を貯留するタンク本体と、
前記タンク本体を全周に亘って囲み、前記タンク本体の側面と前記タンク本体が載置される床板とに固定される防波部材と、
前記タンク本体の側面に設置される箍と、
前記防波部材と前記タンク本体の側面との間に充填される充填部材と
を備え、
前記防波部材は、前記床板に向けて末広がる傾斜板からなると共に上端が前記箍を介して前記タンク本体に固定されている
ことを特徴とするタンク。 - 平面視における前記防波部材の全体形状が、流線形に形状設定されていることを特徴とする請求項1記載のタンク。
- 前記平面視における前記防波部材の全体形状が、長軸を前記海の方向に向けた楕円形状に形状設定されていることを特徴とする請求項2記載のタンク。
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JP5790244B2 true JP5790244B2 (ja) | 2015-10-07 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2011163122A Expired - Fee Related JP5790244B2 (ja) | 2011-07-26 | 2011-07-26 | タンク |
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