JP5779632B2 - 走行クレーンのブレーキ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、走行クレーンのブレーキ装置に関する。
ガントリークレーンなどの走行クレーンは、湾岸沿いに設置される。そのため、海からの突風により走行クレーンが逸走する場合がある。このような走行クレーンの逸走を防止するために、走行クレーンにはブレーキ装置が備えられている。
特許文献1には、皿ばねと油圧機構を備えたブレーキ装置が開示されている。
特開2010−247944号公報
走行クレーン等に用いられるブレーキ装置はスペースの関係上、小型化が求められる。また、既設の走行クレーン等に追加のブレーキ装置を取り付けたいという要求は増しているが、ブレーキ装置の増設を行う場合には、走行クレーンの梁とレールとの間に取り付けるケースが多い。そして、そのスペースの関係上、追加のブレーキ装置には小型化が求められる。
しかしながら、ブレーキ装置によってレールに対して制動力を生じさせると、ブレーキ装置内部に曲げモーメントが発生する。そうすると、その曲げモーメントに耐えうるだけの補強が必要となるため、ブレーキ装置自体が大型化してしまうという問題があった。そのため、ブレーキ装置に作用する曲げモーメントを低減することが望まれる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、ブレーキ装置に作用する曲げモーメントを低減させることを目的とする。
このような目的を達成するために本発明に係るブレーキ装置は、レールに沿った移動方向に移動する走行クレーンのブレーキ装置において、前記レールに接して制動力を生じさせるブレーキパッドに接続する内側部材であって、前記レールの幅方向を中心軸とする一対の部分円柱面を備える内側部材と、前記走行クレーンに接続される外側部材であって、前記内側部材における前記部分円柱面を、前記移動方向を垂線とする面で前記移動方向側から挟む外側部材と、を備える。
ブレーキパッドがレールに接する制動中においては、ブレーキパッドに接続する内側部材を回転させようとする曲げモーメントが生ずるが、内側部材の部分円柱面を外側部材が移動方向を垂線とする面で挟むため、内側部材の回転により曲げモーメントを逃がすことができる。そして、ブレーキパッドから内側部材を介してブレーキ装置に作用する曲げモーメントを低減させることができる。
また、本発明に係るブレーキ装置において、前記内側部材を下方向に移動させ、前記レールの上面に前記ブレーキパッドを押圧させることにより前記制動力を生じさせることが望ましい。
このようにすることで、レールの上面にブレーキパッドを押圧するので、レールの側面をクランプするタイプのブレーキ装置に比して確実に制動力を生じさせることができる。
また、本発明に係るブレーキ装置において、前記内側部材の上面側に配設されるピストン部材と、前記ピストン部材を前記レールの上面の垂線方向に案内するシリンダ部材と、を備え、前記ピストン部材が前記内側部材を押圧することにより、前記ブレーキパッドを前記レールに接触させることが望ましい。
このようにすることで、ピストン部材の移動により内側部材を上下方向に移動させることができる。そして、内側部材の上下方向の移動により、ブレーキパッドをレールに接触させて制動力を生じさせることができる。
また、本発明に係るブレーキ装置において、前記ピストン部材の下端部が前記内側部材の上側の面と接する曲面形状を有することが望ましい。
このようにすることで、内側部材に回転により傾きが生じた場合であっても、曲面形状部分が内側部材の上側の面と接触して、確実に内側部材を下方に押圧することができる。
また、本発明に係るブレーキ装置において、さらに、前記レールに対する速度を検出する速度検出部を備え、前記速度検出部が検出した速度に基づいて、前記制動力を生じさせることが望ましい。
このようにすることで、既設の走行クレーンにブレーキ装置を後付けする場合において、速度検出部が検出した速度に基づいて独立して制動力を生じさせることができる。
以上のように、ブレーキパッドがレールに接する制動中においては、ブレーキパッドに接続する内側部材を回転させようとする曲げモーメントが生ずるが、内側部材の部分円柱面を外側部材が移動方向を垂線とする面で挟むため、内側部材の回転により曲げモーメントを逃がすことができる。そして、ブレーキパッドから内側部材を介してブレーキ装置に作用する曲げモーメントを低減させることができる。
ガントリークレーン1の概略側面図である。 ガントリークレーン1の概略正面図である。 ブレーキ装置10の制動解除状態における断面図である。 ブレーキ装置10の制動状態における断面図である。 ブレーキ装置10における内側部材11の概略斜視図である。 制動中における作動流体圧ユニット20の説明図である。 制動解除時における作動流体圧ユニット20の説明図である。 ブレーキ装置10の動作を説明するフローチャートである。 第2実施形態におけるブレーキ装置10の断面図である。
===第1実施形態===
以下に、ガントリークレーン1等の走行クレーンにおけるブレーキ装置10の実施形態について、添付の図面を用いて説明する。
図1は、ガントリークレーン1の概略側面図である。図1には、上下方向および前後方向が示されている。なお、図1の紙面奥行き方向側が右方向であり、紙面手前方向側が左方向である。そして、図1には、ガントリークレーン1とレール4が示されている。
ガントリークレーン1は、レール4上を走行する。レール4は、港湾2における岸壁3に、図1の紙面に直行する方向(左右方向)に延びる。ガントリークレーン1は、クレーン本体5とそれを支持する支持脚6を備える。また、支持脚6はその下部にレール4上を走行可能とする走行ボギー8を備える。
図2は、ガントリークレーン1の概略正面図である。図2には、上下方向および左右方向が示されている。なお、図2の紙面手前方向側が前方向であり、紙面奥行き方向が後方向である。そして、図2においても、ガントリークレーン1とレール4が示されている。また、図2にはさらに、ブレーキ装置10が示されている。
ガントリークレーン1の左右にそれぞれ配置された支持脚6を連結するように支持脚6の下部で、梁7が掛け渡される。そして、梁7とレール4との間にブレーキ装置10が配置される。ブレーキ装置10は、梁7にその上部で固定される。ブレーキ装置10は、後述するように、ブレーキユニット14におけるブレーキパッドをレール4に押しつけることにより、ガントリークレーン1に制動力を生じさせる。
図3は、ブレーキ装置10の制動解除状態における断面図である。図4は、ブレーキ装置10の制動状態における断面図である。図3および図4の左側には、ブレーキ装置10の断面図が示されており、さらに、図3および図4の右側にはブレーキ装置10のA−A断面図が示されている。また、これらの図には、前後上下左右方向が示されている。
ブレーキ装置10は、内側部材11とピストン12とシリンダ13とブレーキユニット14と速度測定装置30を備える。
ピストン12は、頭部12Aとその下部の胴部12Bを備える。頭部12Aおよび胴部12Bは、上下方向を軸とする円筒形状を有し、頭部12Aは、胴部12Bに比してその円周長が長い円柱形状を有する。
シリンダ13は、その内部に頭部室15と摺動室17と内側部材室18を有する。頭部室15および摺動室17は、上下方向を軸とする円筒形状の空間である。頭部室15は、頭部12Aよりも若干広い円柱面を有する円筒形状の空間である。また、頭部室15は、上下方向においても、頭部12Aの高さよりも広い空間を有する。そして、その内部に頭部12Aを上下方向移動可能に収容する。
シリンダ13は、ピストン12が上死点のときにおいて、ピストン12とシリンダ13との間に下方圧力室15Bを形成する。また、シリンダ13は、ピストン12が下死点のときにおいて、蓋部材16下部とピストン12の上面との間に上方圧力室15Aを形成する。上方圧力室15Aには、後述する第5作動流体路285が接続される。また、下方圧力室15Bには、後述する第6作動流体路286が接続される。
このようにすることで、上方圧力室15Aに作動流体を流入させ、下方圧力室15Bから作動流体を流出させることにより、ピストン12を下方へ移動させることができる。また、上方圧力室15Aから作動流体を流出させ、下方圧力室15Bに作動流体を流入させることにより、ピストン12を上方へ移動させることができる。
摺動室17は、胴部12Bよりも若干広い円柱面を有する円筒形状の空間である。また、摺動室17は、上下方向においては、胴部12Bの高さよりも短い空間を有する。そして、胴部12Bが摺動室17を上下方向に摺動移動可能となっている。
内側部材室18は、直方体形状を有する空間であり、その内部に内側部材11を収容する。内側部材11は、円筒を軸方向に2つの面で切り出すことにより一対の部分円柱面11Aを有する部材である。内側部材11は、中心軸が図における前後方向に一致するように内側部材室18内に配置される。その際、内側部材11の一対の部分円柱面11Aが下方を向くように配置される。そして、内側部材11は、その左右を内側部材室18の壁面により挟まれる。
ピストン12の下面には、凸側連結部19Aが固定される。一方、内側部材11には、凹側連結部19Bが設けられる。凸側連結部19Aと凹側連結部19Bは、互いに係合するための顎部を有している。そのため、ピストン12が上方に移動させられると、内側部材11も上方に移動させられるようになっている。
凸側連結部19Aは、図3および図4に示されるように、その先端が曲面形状を有している。一方、凹側連結部19Bにおいて、凸側連結部19Aの先端が接する面は平面を有している。そのため、ピストン12と内側部材11とが上下方向に押し合う場合、凸側連結部19Aと凹側連結部19Bとは球面と平面とで接触することになる。また、内側部材11が一対の部分円柱面11Aを有している。このため、仮に、ピストン12が下死点にあって、凸側連結部19Aの先端曲面が凹側連結部19Bの平面に接している時において、内側部材11に前後方向の軸回りに回転するような動きがブレーキパッド14から伝達された場合であっても、この回転モーメントをピストン12には伝達しにくくすることができる。
ブレーキユニット14は、第1ブレーキ部材14Aと2つの第2ブレーキ部材14Bと4つのブレーキパッド14Cを備える。第1ブレーキ部材14Aは、その下部に2つの第2ブレーキ部材14Bを連結する。第2ブレーキ部材14Bは、左右方向に並べられるように第1ブレーキ部材に取り付けられる。このときそれぞれの第2ブレーキ部材14Bは、第1ブレーキ部材14Aに対して、前後方向を軸とする回転を若干許容できるようにした連結部材14Dによって連結される。このようにして、第2ブレーキ部材14Bを複数設けることとし、さらに、それぞれ前後方向を軸とする回転を若干ながら許容できるようにしているので、ブレーキユニット14に生ずるブレーキ圧の左右方向の偏在を平均化することができる。
第2ブレーキ部材14Bの下部には、ブレーキパッド14Cが固定される。これにより、ブレーキユニット14が下方に移動したときに、ブレーキパッド14Cがレール上面4Aに接し、摩擦力を生じさせて制動力を発生させることができる。
速度測定装置30は、車輪31と検出用孔32と近接センサ33と腕部34を備える。腕部34は、ヒンジ34Aによりシリンダ13に連結される。ヒンジ34は、前後方向の軸回りに回転可能なヒンジである。そのため、ブレーキパッド14Cがレール4に押しつけられ、その反力により、シリンダ13の位置が上方向に移動した場合であっても、車輪31をレール4に接触させ続けることができる。
腕部34は、図中の左右方向に延び、その端部からさらに直角に下方に延びる形状を有する部材である。そして、下方に延びた端部には車輪31が回転可能に取り付けられる。車輪31の周囲にはゴム部材31Aが取り付けられる。そして、ゴム部材31Aがレール4の転動面4Aに接触し、車輪31がレール4上を転動する。腕部34の車輪31の近傍には近接センサ33が設けられる。一方、車輪31には複数の検出用孔32が穿孔される。そして、近接センサ33が単位時間あたりに検出する検出用孔32の検出個数に基づいて、ブレーキ装置10の移動速度を測定可能とする。
ブレーキ装置10の制動力が解除された状態(図3)において、下方圧力室15Bに作動流体が流入させられるとともに、上方圧力室15Aからは作動流体が流出させられると、ピストン12がシリンダ13内において上死点側に移動させられる。これに伴い、ピストン12の下方で連結するブレーキユニット14も上方に移動させられ、ブレーキパッド14Cはレール4から離間する。
一方、ブレーキ装置10による制動力が作用させられた状態(図4)において、上方圧力室15Aに作動流体が流入させられるとともに、下方圧力室15Bからは作動流体が流出させられると、ピストン12がシリンダ13内において下死側に移動させられる。これに伴い、ピストン12の下方で連結するブレーキユニット14も下方に移動させられ、ブレーキパッド14Cがレール4を押圧する。そして、制動力を発生させる。
なお、上方圧力室15Aおよび下方圧力室15Bへ作動流体を流入出させる作動流体圧ユニット20の構成については後述する。
図5は、ブレーキ装置10における内側部材11の概略斜視図である。図5には、内側部材11とピストン12とシリンダ13とブレーキユニット14が示されている。図5の状態は、図4のときと同様に、ピストン12が下死点に移動させられ、ブレーキパッド14により制動力が発生させられているときの状態である。図5では、ブレーキ装置10における内側部材11の周辺部の要素だけを示し、制動力が生じたときにおけるこれら各要素の力の作用について説明を行う。
前述のように、内側部材室18は、直方体形状を有する空間であり、その内部に内側部材11を収容する。内側部材11は、円筒を軸方向に2つの面で切り出すことにより一対の部分円柱面11Aを有するようにした部材である。内側部材18は、中心軸が図における前後方向に一致するように内側部材室18内に配置される。その際、内側部材11の一対の部分円柱面11Aが下方を向くように配置される。
内側部材11の左右方向側面は、シリンダ13によって挟まれる。これにより、内側部材11の左右方向の移動が制限される。また、図5には示していないが、内側部材11は、その前後方向についてシリンダ13によって挟まれており、両者は面と面とで対向する。そのため、左右方向の軸回りの回転が制限される。また、上下方向の軸回りの回転も制限される。
なお、このような構成であっても、ブレーキ装置10の移動は左右方向であるため、ブレーキパッド14Cとレール4との間の摩擦力によって生ずる回転モーメントのほとんどが、前後方向の軸回りの回転モーメントである。よって、左右方向の軸回りの回転モーメントおよび上下方向の軸回りの回転モーメントを逃がす必要性は低い。
これに対し、前述の図4に示すように制動時において、ピストン12に固定されている凸側連結部19Aと、内側部材11に固定されている凹側連結部19Bとが、前述のように凸側連結部19Aの曲面を持って連結されている。また、内側部材11の形状が円柱の一部を切り出した形状となっているため、その円柱の一部の円周を左右方向からシリンダ13が挟んでいても、内側部材11の前後方向の軸回りの回転が若干ながら許容される。
そのため、ブレーキユニット14が内側部材11を前後方向の軸回りに回転させた場合において、内側部材11の回転は若干ながら許容される。したがって、ブレーキユニット14によって発生させられた回転モーメントがピストン12に伝達させられることを低減することができる。
このようにして、ブレーキ装置10の内部に生ずる主たる曲げモーメントである前後方向の軸回りの回転モーメントを逃がすことができるので、ブレーキ装置10内部に作用する曲げモーメントを低減することができる。そして、シリンダ13の壁面厚を薄くすることができ、ブレーキ装置10全体の小型化を図ることもできる。
図6は、制動中における作動流体圧ユニット20の説明図である。図7は、制動解除時における作動流体圧ユニット20の説明図である。以下、これらの図を参照しつつ、第1実施形態における作動流体圧ユニット20の動作について説明する。作動流体圧ユニット20は、シリンダ13内に作動流体を流入または流出させることによって、ピストン12を内部で上下移動させたり、その位置を維持させるためのものである。
作動流体圧ユニット20における作動流体は、例えば、リザーバタンク233に貯留された作動油である。リザーバタンク233は、第1作動流体路281を介してポンプ232に接続される。ポンプ232は、モータ231に接続されており、モータ231が動作することにより、リザーバタンク233から第2作動流体路282へと作動流体を流入させる。
第2作動流体路282は、逆止弁223を介して第3作動流体路283に接続される。逆止弁223は、第3作動流体路283から第2作動流体路282への作動流体の逆流を防止する機能を有する。また、第2作動流体路282は、リリーフ弁222の一端に接続する。また、リリーフ弁222の他端は、後述する第7作動流体路287に接続する。そして、第2作動流体路282内の圧力が所定の圧力以上になると、第2作動流体路282の作動流体が第7作動流体路287を介して、リザーバタンク233に排出されることになる。
第3作動流体路283は、圧力スイッチ221と圧力検出器224と蓄圧器241と第1電磁切替弁211の一端と第2電磁切替弁の一端に接続される。圧力スイッチ221は、圧力検出器224が検出した圧力に基づいて、後述する第1電磁切替弁211から第4電磁切替弁214の切換を行う。
蓄圧器241は、加圧された作動流体を蓄える容器である。蓄圧器241が第3作動流体路283に接続されることにより、第3作動流体路283内の圧力が所定の圧力に維持される。
第1電磁切替弁211の他端には、第5作動流体路285に接続される。第5作動流体路285は、第3電磁切替弁213の一端と、前述の上方圧力室15Aに接続される。第2電磁切替弁212の他端には、第6作動流体路286に接続される。第6作動流体路286は、第4電磁切替弁214の一端と、前述の下方活力室15Bに接続される。
第7作動流体路287は、第3電磁切替弁213の他端と第4電磁切替弁214の他端と前述のリリーフ弁222の他端とリザーバタンク233に接続される。
図6に示す作動流体圧ユニット20の第1の状態は、全ての電磁切替弁がオフの状態である。このとき、第1電磁切替弁211は循環ポジション211Aであり、第2電磁切替弁212は閉止ポジション212Bであり、第3電磁切替弁213は閉止ポジション213Bであり、第4電磁切替弁214は循環ポジション214Aである。なお、循環ポジションは、作動流体の流動を可能にするポジションであり、閉止ポジションは、作動流体の流動を止めるポジションである。
一方、図7に示す作動流体圧ユニット20の第2の状態では、全ての電磁切替弁がオンの状態である。このとき、第1電磁切替弁211は閉止ポジション211Bであり、第2電磁切替弁212は循環ポジション212Aであり、第3電磁切替弁213は循環ポジション213Aであり、第4電磁切替弁214は閉止ポジション214Bである。
第1電磁切替弁211と第2電磁切替弁212と第3電磁切替弁213と第4電磁切替弁214は、同時にオン状態またはオフ状態へと切り替わる。すなわち、図6に示す状態から図7に示す状態へ切り替わるか、図7に示す状態から図6に示す状態へと切り替わるかの2通りの状態しかとりえない。
図6に示す状態にあっては、蓄圧器241に蓄えられた作動流体が上方圧力室15Aに流入し、下方圧力室15Bの作動流体がリザーバタンク233に流出する。これにより、ブレーキユニット14が下方に移動させられることから、ブレーキ装置10は制動状態となる。
図7に示す状態にあっては、上方圧力室15Aの作動流体がリザーバタンク233に流出し、蓄圧器241に蓄えられた作動流体が下方圧力室15Bに流入する。これにより、ブレーキユニット14が上方に移動させられることから、ブレーキ装置10の制動が解除状態となる。
図8は、ブレーキ装置10の動作を説明するフローチャートである。第1実施形態におけるブレーキ装置10では、フェイルセーフ機構を実現するための増圧プロセスと、検出した速度に応じて制動力を生じさせる制動プロセスとが並行して実行される。増圧プロセスは、図8におけるステップS102〜S116であり、制動プロセスはステップS122〜S132である。
増圧プロセスにおいては、4つの電磁切替弁211〜214の全てがオンとなる(S102)。すなわち、図7に示す状態となる。そして、モータ231が作動し、ポンプ232が始動する(S104)。このように、4つの電磁切替弁211〜214の全てがオンとなり、ポンプ232が始動すると、作動流体圧ユニット20内の圧力が上昇する(S106)。そして、この上昇した圧力は、蓄圧器241に蓄圧されることになる。
このとき、第2電磁切替弁212が循環ポジション212Aとなるため、ピストン12の下方圧力室15Bに作動流体が流入する。また、第3電磁切替弁213が循環ポジション213Aとなるため、ピストン12の上方圧力室15Aから作動流体が流出する。これにより、ピストン12が上方に移動させられるとともに、ピストン12に連結されているブレーキユニット14も上方に移動させられる。そして、レール4の上面4Aのブレーキパッドの接触が解除させられ制動力も解除される。
増圧プロセスにおいて、圧力が高くなりすぎた場合、圧力スイッチ221がオフになり、モータ231の動作が停止させられる(S110)。そして、ポンプ232による圧送も停止するので、圧力はこれよりも高く上がらず、所定の圧力が保持される(S112)。
また、増圧プロセスにおいて、圧力が低くなりすぎた場合(S114)、圧力スイッチ221がオンになり、モータ231の動作が再開される(S116)。そして、ポンプ232による圧送も再開(S104)するので、圧力はこれよりも低くはならない。このようにすることで、蓄圧器241における圧力を所定の範囲内の圧力に維持することができる。
一方、上記の増圧プロセスと並行して実行される制動プロセスにおいては、ガントリークレーン1の速度が検出される(S122)。そして、走行速度が所定の速度以上であるか否かの判定がされる(S124)。
走行速度が所定速度以上ではない場合には、再度ステップS122に戻り、ガントリークレーン1の速度が検出される。一方、走行速度が所定速度以上である場合には、4つの電磁切替弁211〜214の全てがオフにされる(S126)。
そして、モータ231の動作が停止させられるとともに、ポンプ232も停止する(S128)。そして、蓄圧器241の圧力が放出される(S130)。
このようにすることで、第1電磁切替弁211が循環ポジション211Aとなるので、蓄圧器241の圧力により、作動流体がピストン12の上方圧力室15Aに流入する。また、第4電磁切替弁214が循環ポジション214Aとなるので、ピストン12の下方圧力室15Bの作動流体が流出する。
これにより、ピストン12が下方に移動させられるとともに、ピストン12に連結されているブレーキユニット14も下方に移動させられる。そして、レール4の上面4Aにブレーキパッドが接触し、制動力が発生する(S132)。
このように、クレーン1の速度が所定の速度以上となったときにおいて、この蓄圧器241の圧力により制動力が発生するため、風等によってクレーン1が逸走してしまった場合であっても適切にクレーン1を停止させることができる。
作動流体圧ユニット20における第1電磁切替弁211から第4電磁切替弁214は、バネ付きの電磁切替弁となっているため、電磁切替弁に供給される電力が何らかの原因により遮断された場合であっても、バネの付勢力により、これらの電磁切替弁は、図6に示される状態となる。すなわち、蓄圧器241の圧力によりピストンが下方に移動させられる機構となっており、所謂フェイルセーフ機構を実現する。
また、このように、作動流体による制御を行うことにより、ピストン12の上下方向の移動ストロークを大きくすることができる。これには、以下の様な利点もある。すなわち、第1実施形態におけるブレーキ装置10は、既設のガントリークレーン1に後付けすることが可能なものである。既設のガントリークレーンにブレーキ装置10を取り付ける場合、図2に示されるように、走行ボギー8間に掛け渡される梁7とレール4との間に取り付けられることになる。梁7は、クレーン本体5の自重により大きくたわむことがある。そのため、梁とレール4との間に設けられるブレーキ装置10は、大きなストロークをもってブレーキユニット14の移動を可能にする必要がある。
このとき、仮に、ブレーキ装置が皿ばねにより付勢する形式のものであったとすれば、これだけ大きなストロークをかせぐことは困難である。一方、上述の第1実施形態におけるブレーキ装置10であれば、作動流体によるピストン12の移動によりブレーキユニット14を移動させるので、上下方向に大きなストロークをかせぐことができる。そして、適切に制動力を生じさせることができる。
なお、第1実施形態において速度測定器30を設ける構成としたが、単に、ブレーキ装置10に生ずる曲げモーメントを低減し、ブレーキ装置全体のサイズを小型化する場合には、速度測定器30を設けなくてもよい。
===第2実施形態===
図9は、第2実施形態におけるブレーキ装置10の断面図である。第2実施形態では、内側部材の形状を第1実施形態のものと異ならせている。なお、ブレーキ装置10の他の構成等は第1実施形態と同様である。よって、第1実施形態と共通の構成については説明を省略し、第2実施形態における内側部材11’について説明する。
第2実施形態における内側部材11’は、部分円柱面11A’と直方体形状部11B’とからなる。そして、内側部材11’は、部分円柱面11A’の円周の中心軸が前後方向を向くように、直方体形状部11B’の左右側面の上部に部分円柱面11A’が設けられた形状を有する。
内側部材11’が左右方向からシリンダ13によって挟まれたとしても、このような形状を有するので、内側部材11’の前後方向の軸回りの回転が若干ながら許容されることになる。そのため、ブレーキユニット14において生じた回転モーメントは実際に若干ながら回転することにより吸収され、ピストン12に伝達されにくくすることができる。
このようにすることによっても、ブレーキ装置10の内部に生ずる主たる曲げモーメントである前後方向の軸回りの回転モーメントを逃がすことができる。そして、ブレーキ装置10内部に作用する曲げモーメントを低減することができる。そのため、シリンダ13の壁面厚を薄くすることができるので、ブレーキ装置10全体の小型化を図ることができる。
===その他の実施形態===
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。
1 ガントリークレーン、
2 港湾、3 岸壁、4 レール、4A レール上面、
5 クレーン本体、6 支持脚、7 梁、8 走行ボギー、
10 ブレーキ装置、
11 内側部材、12 ピストン、12A 頭部、12B 胴部、
13 シリンダ、
14 ブレーキユニット、
14A 第1ブレーキ部材、14B 第2ブレーキ部材、
14C ブレーキパッド、14D 連結部材、
15 頭部室15、15A 上方圧力室、15B 下方圧力室、
16 蓋部材、17 摺動室、18 内側部材室、
19A 凸側連結部、19B 凹側連結部、
20 作動流体圧ユニット、
30 速度測定装置、31 車輪、31A 車輪31の接触面、
32 検出用孔、33 近接センサ、34 腕部、34A ヒンジ、
211 第1電磁切替弁、211A 循環ポジション、211B 閉止ポジション、
212 第2電磁切替弁、212A 循環ポジション、212B 閉止ポジション、
213 第3電磁切替弁、213A 循環ポジション、213B 閉止ポジション、
214 第4電磁切替弁、214A 循環ポジション、214B 閉止ポジション、
221 圧力スイッチ、222 リリーフ弁、223 逆止弁、224 圧力検出器、
213 モータ、232 ポンプ、233 リザーバタンク、241 蓄圧器、
281 第1作動流体路、282 第2作動流体路、283 第3作動流体路、
284 第4作動流体路、285 第5作動流体路、286 第6作動流体路、
287 第7作動流体路

Claims (5)

  1. レールに沿った移動方向に移動する走行クレーンのブレーキ装置において、
    前記レールに接して制動力を生じさせるブレーキパッドに接続する内側部材であって、前記レールの幅方向を中心軸とする一対の部分円柱面を備える内側部材と、
    前記走行クレーンに接続される外側部材であって、前記内側部材における前記部分円柱面を、前記移動方向を垂線とする面で前記移動方向側から挟む外側部材と、
    を備えることを特徴とするブレーキ装置。
  2. 請求項1に記載のブレーキ装置であって、
    前記内側部材を下方向に移動させ、前記レールの上面に前記ブレーキパッドを押圧させることにより前記制動力を生じさせることを特徴とするブレーキ装置。
  3. 請求項1または2に記載のブレーキ装置であって、
    前記内側部材の上面側に配設されるピストン部材と、
    前記ピストン部材を前記レールの上面の垂線方向に案内するシリンダ部材と、
    を備え、前記ピストン部材が前記内側部材を押圧することにより、前記ブレーキパッドを前記レールに接触させることを特徴とするブレーキ装置。
  4. 請求項3に記載のブレーキ装置であって、
    前記ピストン部材の下端部が前記内側部材の上側の面と接する曲面形状を有することを特徴とするブレーキ装置。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載のブレーキ装置であって、
    さらに、前記レールに対する速度を検出する速度検出部を備え、
    前記速度検出部が検出した速度に基づいて、前記制動力を生じさせることを特徴とするブレーキ装置。
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