JP5772659B2 - U型鋼矢板およびu型鋼矢板を用いた構造体 - Google Patents

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Description

本発明は、主に土木・建築用の土留め、地下壁、締切または既存構造物の耐震補強などの構造体の構築に用いられるU型鋼矢板および当該U型鋼矢板を用いて構築される構造体に関するものである。
一般に、土木・建築用の土留めや地下壁などの構造体は、U型や直線型の断面を有する鋼矢板を複数、各鋼矢板の両端に設けられた継手を互いに噛み合わせながら地中に連続して打設することにより構築される。
ところで、鋼矢板は一般に矢板打設方向に直線状に施工されるため、鋼矢板間の継手部には打設性や製品の曲がり等を吸収できる程度のクリアランスしかなく、各鋼矢板が離脱する方向に移動した際、各鋼矢板の継手に設けられた爪の3点が接触するような形状となっている。
例えば、従来のU型鋼矢板は、図9(a),(b)に図示するように、横断面がほぼU型状に形成され、かつ矢板打設方向の両端部に一対の継手2,2が(左右)対称形に突設されている。継手2は、矢板本体1aの端部をそれぞれ形成する立ち上がり部1b,1cと当該立ち上がり部1b,1cの先端にそれぞれ突設された外爪3,4とによって先窄まり状に形成されている。
また特に、鋼矢板は回転して構築することを想定していないため、各鋼矢板の継手結合位置の公称回転角度αは6度、実際の最大回転角度でも10度以下に形成されている(図10参照)。
そして、隣接するU型鋼矢板1どうしは、図示するように横断面形状の向きを交互に対称形に揃えて矢板打設方向に互いに隣接して打設され、かつ継手2どうしが互いに結合することにより連結され、各鋼矢板が離脱する方向に移動した際、継手2どうしは(a), (b),(c)の3点で接触している。
特許第4333308号 特開2006−63521号公報 特許第4879642号
土木・建築用の土留めや地下壁などの構造体を構築する際、矢板打設方向の形状を曲線形状とする場合やほぼ直角に連続するコーナ部を設ける場合には、異形矢板を使用する必要があり、コストや納期面で問題が生じていた。
また、直線打設のみを考慮したクリアランスのため、打設性が悪く施工トラブルの一因となっていた。さらに、接触部のクリアランスをやみくもに拡大してこれらの問題点を解決しようとすると、継手部が外れやすくなる欠点があった。
なお、特許文献1、2には、U型鋼矢板の継手形状について記載されているが、立ち上がり部と爪部の空間の寸法は左右で同じになっているため、大きな回転角を得ることは出来ない。また、特許文献2に示すように爪寸法を小さくすると爪部の強度が低下するため継手の強度も低下する。また、特許文献3には、左右で爪形状の異なるU型鋼矢板が記載されているが、継手空間幅が異なるのは突起高さを変えたことによる結果であり、空間幅が従来のものと大きく変化していないため強度は変化しないと記述されており、この記述からすると空間幅の差が小さい方が望ましいと考えられる。また、その目的は、爪高さを高くし止水材等を挿入する空間を確保することであり、継手に大きな回転角を得ることでは無く、矢板は直線状に打設されることを想定している。
本発明は、以上の課題を解決すべくなされたものであり、U型鋼矢板に対して継手が外れない条件を新たに付与し、この条件のもとに継手の隙間を大きくすることにより、U型鋼矢板の継手部における移動回転角を大きくすることができ、これにより曲線状やほぼ直角に連続する鋼矢板壁などの構造体を構築できるU型鋼矢板およびU型鋼矢板を用いた構造体を提供することを目的とするものである。
本願の請求項1に係る発明は、図1,2に図示するように、横断面がほぼU型状に形成され、かつ矢板打設方向の両端に矢板本体1aの端部をそれぞれ形成する立ち上がり部1b,1cと、当該立ち上がり部1b,1cの先端にそれぞれ突設された外爪3,4とによってそれぞれ形成される一対の先窄まり状の継手2,2を備え、かつ前記継手2どうしの結合により横断面形状の向きを交互に対称形に揃えて矢板打設方向に連結可能とされたU型鋼矢板において、以下の条件を満足するように形成されてなることを特徴とするものである。
(A). 隣接するU型鋼矢板1,1における一方のU型鋼矢板1の立ち上がり部1bの立ち上がり角度αに対する立ち上がり部1bと外爪3とによって形成される空間部k1が、他方のU型鋼矢板1の立ち上がり部1cの立ち上がり角度αに対する立ち上がり部1cと外爪4とによって形成される空間部k2より大きいこと(条件A;図2(a)参照)。
(B). 隣接するU型鋼矢板1,1における一方のU型鋼矢板1の立ち上がり部1bの立上がり角度αに対する外爪3の厚さT1が、他方のU型鋼矢板1の立ち上がり部1cの立ち上がり角度αに対する立ち上がり部1cと外爪4とによって形成される空間部k2より大きいこと(条件B;図2(b)参照)。
(C).隣接するU型鋼矢板1,1における外爪3と外爪4とが接触し、かつ一方のU型鋼矢板1の外爪3と他方のU型鋼矢板1の立ち上がり部1cとが接触していること(条件C;図2(c)参照)。
(D).一方のU型鋼矢板(1)の立ち上がり部(1b)の立ち上がり角度(α1)に、他方のU型鋼矢板(1)の移動回転角(α2)を加えた角度(α1+α2)に対する外爪(4)の厚さ(T2)が、一方のU型鋼矢板(1)の立ち上がり部(1b)の立ち上がり角度(α1)に対する立ち上がり部(1b)と外爪(3)とによって形成される空間部(k1)より大きく形成されていること
本発明は、図示するように横断面形状の向きを対称形に交互に揃えて矢板打設方向に隣接して設置され、かつ継手2どうしが結合された複数のU型鋼矢板1,1が、離脱方向に移動したとしても、隣接するU型鋼矢板1,1の外爪3と外爪4とが接触し、かつ一方のU型鋼矢板1の立ち上がり部1bと他方のU型鋼矢板1の外爪3とがそれぞれ接触し、さらに隣接するU型鋼矢板1,1の一方のU型鋼矢板1の立ち上がり部1cと他方のU型鋼矢板1の外爪4との間に隙間を有ることにより、立ち上がり部1bが外爪4のつっかえ棒になって回転がそこなわれることがないため、継手部におけるU型鋼矢板1の移動(回転角)は大きく、立ち上がり部1bと外爪4とが接触するまで離脱することなくスムーズに回転することができる。
また、継手2どうしが(b),(c)の2点接触で結合されていれば、継手部の遮蔽効果が維持されると共に、矢板打設方向に曲線状に連続する鋼矢板壁等(構造体)を構築することができる。
さらに、隣接するU型鋼矢板1,1が回転して立ち上がり部1bと外爪4との間に隙間がなくなれば、立ち上がり部1cと外爪3、外爪3と外爪4および立ち上がり部1bと外爪4とがそれぞれ接触することにより、(a), (b),(c)の3点接触となりより強い結合と遮蔽が可能になる。
すなわち、本発明において、(B)の条件を満足することにより、隣接するU型鋼矢板1,1の継手2どうしが矢板打設方向に直線的に連結されても離脱することはない。また、(C)の条件を満足することにより、継手2どうしは2点接触で結合することにより回転するが、(A)の条件が満足すると立ち上がり部1bと外爪4は接触せず、結果として(A)と(C)の条件を満足することにより、継手2どうしは(b),(c)の2点接触で結合し、回転することができる。
また、継手2どうしが(b),(c)の2点接触で結合されていれば、継手部の遮蔽効果が維持されると共に、矢板打設方向に曲線状に連続する鋼矢板壁(構造体)を構築することができる。さらに、継手部の回転により立ち上がり部1bと外爪4との間に隙間がなくなれば、立ち上がり部1cと外爪3、外爪3と外爪4および立ち上がり部1bと外爪4とがそれぞれ接触することにより、(a), (b),(c)の3点接触となり、より強い結合と遮蔽が可能になる。
また、一方のU型鋼矢板1の立ち上がり部1bの立ち上がり角度α1に他方のU型鋼矢板1の移動回転角α2を加えた角度(α1+α2)に対する外爪4の厚さT2が、一方のU型鋼矢板1の立ち上がり部1bの立ち上がり角度α1に対する立ち上がり部1bと外爪3とによって形成される空間部k1より大きく形成されていることにより(条件(D);図3(a),(b)参照)、隣接するU型鋼矢板1,1の継手部がα2度回転移動しても継手が離脱することはない。
本願の請求項記載のU型鋼矢板は、請求項記載のU型鋼矢板において、一方の鋼矢板本体1aの両端に鋼矢板本体1aの一端部を形成する立ち上がり部1bと外爪3とによって形成される継手2が突設され、他方の鋼矢板本体1aの両端に鋼矢板本体1aの他端部を形成する立ち上がり部1cと外爪4とによって形成される継手2が突設されてなることを特徴とするものである。
本発明は、単一のU型鋼矢板が外爪3と外爪4を有する一対の継手2,2をそれぞれ備えていることにより、1種類の鋼矢板で鋼矢板壁などの構造体を構築することが可能になり、特に施工の際の単一U型鋼矢板を用いることによるコストメリットがきわめて大きい。
本願の請求項記載のU型鋼矢板は、請求項1または2記載のU型鋼矢板において、鋼矢板本体1aの両端に鋼矢板本体1aの両端部をそれぞれ形成する立ち上がり部1b,1cと外爪3,4とによってそれぞれ形成される継手2,2が突設されてなることを特徴とするものである。
本発明は、単一のU型鋼矢板が外爪3または外爪4を有する同一形状の継手2,2を備えていることにより、継手の形状が同一になり特に製造の際のコストメリットがきわめて大きい。
本願の請求項記載の発明は、図8(a),(b)に図示するように、請求項1〜のいずれかひとつに記載のU型鋼矢板1を複数、横断面形状の向きを対称形に交互に揃え、かつ隣接するU型鋼矢板1,1の継手2どうしを結合して矢板打設方向に連続して設置することにより構築されてなることを特徴とするものである。
本発明は、継手部におけるU型鋼矢板1,1の移動(回転角)が大きいことにより、継手部が立ち上がり部1bと外爪4が接触するまで離脱することなく、スムーズに回転することが可能なため、U型鋼矢板の打設方向に曲線状に連続する鋼矢板壁やほぼ直角に連続する鋼矢板壁のコーナ部も特に異形矢板を用いずに容易に構築することができる。またその際、外爪3または外爪4の一方または両方を有する継手2,2を備えたU型鋼矢板1を任意に使い分けることができる。
本発明は、特にU型鋼矢板の両端に形成された継手に対して、継手が外れない条件を新たに付与し、この条件のもとに継手のクリアランスを拡大したことで、U型鋼矢板の継手部におけるU型鋼矢板の移動回転角を大きくすることができ、またこれにより曲線形状に連続する鋼矢板壁やほぼ直角に連続する鋼矢板壁のコーナ部なども容易に構築することができる。
本発明に係るU型鋼矢板の一実施形態を示し、図(a)は矢板打設方向に隣接して打設された複数のU型鋼矢板の横断面図、図(b)は隣接するU型鋼矢板の継手部を示す図(a)におけるイ部拡大図である。 図(a),(b)は、継手の形状を示す横断面図、図(c)は継手どうしが結合された状態を示す横断面図である。 図(a)は継手の形状を示す横断面図、図(b)は継手の回転状況を示す継手部の横断面図である。 図(a),(b),(c)は、継手の結合状態を示す横断面図である。 本発明に係るU型鋼矢板の一実施形態を示す横断面図である。 本発明に係るU型鋼矢板の一実施形態を示す横断面図である。 図5,6に図示するU型鋼矢板が連結された状態を示す横断面図である。 図(a),(b)は、本発明に係るU型鋼矢板を用いて構築された鋼矢板壁(構造体)の横断面図である。 従来のU型鋼矢板を示し、図(a)は矢板打設方向に隣接して打設された複数のU型鋼矢板の横断面図、図(b)は隣接するU型鋼矢板の継手部を示す図(a)におけるイ部拡大図である。 (a),(b)は、従来のU型鋼矢板の継手の結合状態を示す横断面図である。
以下、本発明に係るU型鋼矢板および当該U型鋼矢板を用いて構築された構造体の一実施形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1〜図7は、両端に継手を備えた本発明に係るU型鋼矢板の一実施形態を示し、図1(a)は矢板打設方向に隣接して打設された複数のU型鋼矢板の横断面図、図1(b)は隣接するU型鋼矢板の継手部を示す図1(a)におけるイ部拡大図である。
また、図2(a),(b)は継手の形状を示す横断面図、図2(c)は継手の結合された状態を示す横断面図である。
図において、U型鋼矢板1は横断面がほぼU型状に形成され、かつその矢板打設方向の両端部に一対の継手2,2が突設されている。また、U型鋼矢板1は横断面形状の向きを交互に対称形に揃えて矢板打設方向に互いに隣接して打設され、かつ継手2どうしの結合により互いに連結されている。
継手2は、鋼矢板本体1aの端部をそれぞれ形成する立ち上がり部1b,1cと当該立ち上がり部1b,1cの先端にそれぞれ突設された外爪3,4とによって先窄まり状に形成されている。
なお、外爪3,4はいずれも断面は、ほぼ半月状に形成され、かつ立ち上がり部1b,1cの先端にそれぞれ矢板打設方向にほぼ平行に形成されたフランジ(継手底部)1d,1dの先端にそれぞれ矢板打設方向と交わる角度に斜めに突設されている。
また、一方のU型鋼矢板1の立ち上がり部1bの立ち上がり角度αに対する立ち上がり部1bと外爪3とによって形成される空間部k1が、他方のU型鋼矢板1の立ち上がり部1cの立ち上がり角度αに対する立ち上がり部1cと外爪4とによって形成される空間部k2より大きく形成されている(条件A;図2(a)参照)。
また、一方のU型鋼矢板1の立ち上がり部1bの立ち上がり角度αに対する外爪3の厚さT1が、他方のU型鋼矢板1の立ち上がり部1cの立ち上がり角度αに対する立ち上がり部1cと外爪4とによって形成される空間部k2より大きく形成されている(条件B;図2(b)参照)。
さらに、隣接するU型鋼矢板1,1の外爪3と外爪4とが接触し、かつ隣接するU型鋼矢板1,1の一方のU型鋼矢板1の外爪3と他方のU型鋼矢板1の立ち上がり部1cとが接触するように形成されている(条件C;図2(c)参照)。
このように構成されていることで、条件(B)を満足することにより、隣接するU型鋼矢板1,1が離脱する方向に移動しても、継手部は離脱することはない。
また、条件(C)を満足することにより、継手2どうしは2点接触で結合し、回転するが、条件(A)を満足すると立ち上がり部1bと外爪4は接触せず、結果として条件(A)と条件(C)を満足することにより、継手2どうしは2点接触で結合し回転する。
また、継手2どうしが2点接触で結合されていれば、継手部の遮蔽効果が維持され、かつ回転可能なことにより矢板打設方向に曲線状に連続する鋼矢板壁(構造体)やほぼ直角に連続する鋼矢板壁のコーナ部を構築することができる。
さらに、U型鋼矢板1,1が回転して立ち上がり部1bと外爪4との間に隙間がなくなれば、立ち上がり部1bと外爪4、外爪3と外爪4および立ち上がり部1cと外爪3とがそれぞれ接触することにより、継手部は(a),(b),(c)の3点で接触することにより、強い結合と遮蔽が可能になる。
また、一方のU型鋼矢板1の立ち上がり部1bの立ち上がり角度αに、他方のU型鋼矢板1の移動回転角α2を加えた角度(α+α2)に対する外爪4の厚さT2が、一方のU型鋼矢板1の立ち上がり部1bの立ち上がり角度αに対する立ち上がり部1bと外爪3とによって形成される空間部k1より大きく形成されていることにより(条件(D);図3(a),(b)参照)、隣接するU型鋼矢板1,1がα2度回転移動しても継手が離脱することはない。
図4(a)〜(c)は、図1〜図3に図示する態様において、隣接するU型鋼矢板1,1がそれぞれ、180度回転して連結((図4(a)参照))、左右反転して連結(図4(b)参照)、左右反転しさらに180度回転して連結(図4(c)参照)された態様を図示したものである。これらの態様は、U型鋼矢板の施工態様により継手部の横断面形態は異なるが、構造上特に異なることはない。
図5(a),(b)は、本発明に係るU型鋼矢板の一実施形態を示し、当該U型鋼矢板1は、矢板本体1aの両端に立ち上がり部1bと外爪3とによって形成される継手2、立ち上がり部1cと外爪4とによって形成される継手2をそれぞれ備えて形成されている。
また、図6(a),(b)は、同じく本発明に係るU型鋼矢板の一実施形態を示し、当該U型鋼矢板1は、鋼矢板本体1aの一端に立ち上がり部1bと外爪3とによって形成される継手2を、鋼矢板本体1aの他端に立ち上がり部1cと外爪4とによって形成される継手2をそれぞれ備えて形成されている。
要するに、図5(a),(b)は、左右に同一形状の継手2,2を備えたU型鋼矢板を図示し、図6(a),(b)は、左右に異なる形状の継手2,2を備えたU型鋼矢板を図示したものである。
そして、図7(a),(b)は、図5と図6に図示するU型鋼矢板を横断面形状の向きを対称形に交互に揃え、かつ継手2どうしを結合して設置された状態を図示したものであり、いずれに図示するU型鋼矢板を用いた場合も、継手部においてU型鋼矢板1,1を大きく回転させることができる。
特に、図6(a),(b)に図示するU型鋼矢板は、継手本体1aの一端側に外爪3を有する継手2が、他端側に外爪4を有する継手2がそれぞれ形成されていることにより、1種類で鋼矢板壁などの構造体を構築することが可能なため、施工の際の単一U型鋼矢板を用いることによるコストメリットがきわめて大きい。
図8(a),(b)は、本願発明に係るU型鋼矢板を用いて構築された鋼矢板壁(構造体)であり、図8(a)に図示する鋼矢板壁は、図5(a),(b)に図示する複数のU型鋼矢板1を横断面形状の向きを対称形に交互に揃え、かつ継手2どうしを結合しながら矢板打設方向に打設することにより構築されている。
また、図8(b)に図示する鋼矢板壁は、図5と図6に図示する複数のU型鋼矢板1を横断面形状の向きを対称形に交互に揃え、かつ継手2どうしを結合しながら矢板打設方向に打設することにより構築されている。
なお、実施形態において、内容の理解を容易にするために「一方の立ち上がり部1b」、「他方の継手部1c」と区別して説明したが、これによって立ち上がり部が特定されるものではない。
本発明は、特にU型鋼矢板の両端に形成された継手に対して、継手が外れない条件を新たに付与し、この条件のもとに継手のクリアランスを拡大したことで、各U型鋼矢板の継手部におけるU型鋼矢板の移動回転角を大きくすることができ、またこれにより曲線形状に連続する鋼矢板壁やほぼ直角状に連続する鋼矢板壁のコーナ部も特に異形矢板を用いずに容易に構築することができる。
α1 U型鋼矢板の立ち上がり部の立ち上がり角度
α2 U型鋼矢板の移動回転角
1 U型鋼矢板
2 継手
3 外爪
4 外爪

Claims (4)

  1. 横断面がほぼU型状に形成され、かつ矢板打設方向の両端に矢板本体(1a)の端部をそれぞれ形成する立ち上がり部(1b),(1c)と、当該立ち上がり部(1b),(1c)の先端にそれぞれ突設された外爪(3),(4)とによってそれぞれ形成される一対の先窄まり状の継手(2),(2)を備え、かつ前記継手(2)どうしの結合により横断面形状の向きを交互に対称形に揃えて矢板打設方向に連結可能とされたU型鋼矢板において、隣接するU型鋼矢板(1),(1)の継手(2)どうしは結合された状態で外爪(3)と外爪(4)とが接触し、一方のU型鋼矢板(1)の外爪(3)と他方のU型鋼矢板(1)の立ち上がり部(1c)とが接触し、かつ隣接するU型鋼矢板(1),(1)の一方のU型鋼矢板(1)の立ち上がり部(1b)と他方のU型鋼矢板(1)の外爪(4)とが接触するまで離脱方向に回転可能とされ、前記外爪(3)および外爪(4)は前記立ち上がり部(1b),(1c)の先端にそれぞれ矢板打設方向にほぼ平行に形成されたフランジ(1d),(1d)の先端に、それぞれ半月状にかつ矢板打設方向と交わる角度に斜めに突設され、かつ以下の条件を満足するように形成されてなることを特徴とするU型鋼矢板。
    (A). 隣接するU型鋼矢板(1),(1)における一方のU型鋼矢板(1)の立ち上がり部(1b)の立ち上がり角度(α1)に対する立ち上がり部(1b)と外爪(3)とによって形成される空間部(k1)が、他方のU型鋼矢板(1)の立ち上がり部(1c)の立ち上がり角度(α1)に対する立ち上がり部(1c)と外爪(4)とによって形成される空間部(k2)より大きいこと
    (B). 隣接するU型鋼矢板(1),(1)における一方のU型鋼矢板(1)の立ち上がり部(1b)の立ち上がり角度(α1)に対する外爪(3)の厚さ(T1)が、他方のU型鋼矢板(1)の立ち上がり部(1c)の立ち上がり角度(α1)に対する立ち上がり部(1c)と外爪(4)とによって形成される空間部(k2)より大きいこと
    (C).隣接するU型鋼矢板(1),(1)の継手(2)どうしが結合された状態で離脱方向に移動したとき、隣接するU型鋼矢板(1),(1)の外爪(3)と外爪(4)とが接触し、かつ一方のU型鋼矢板(1)の外爪(3)と他方のU型鋼矢板(1)の立ち上がり部(1c)とが接触していること
    (D).一方のU型鋼矢板(1)の立ち上がり部(1b)の立ち上がり角度(α1)に、他方のU型鋼矢板(1)の移動回転角(α2)を加えた角度(α1+α2)に対する外爪(4)の厚さ(T2)が、一方のU型鋼矢板(1)の立ち上がり部(1b)の立ち上がり角度(α1)に対する立ち上がり部(1b)と外爪(3)とによって形成される空間部(k1)より大きく形成されていること
  2. 請求項記載のU型鋼矢板において、鋼矢板本体(1a)の一端に鋼矢板本体(1a)の一端部を形成する立ち上がり部(1b)と外爪(3)とによって形成される継手(2)が突設され、鋼矢板本体(1a)の他端に鋼矢板本体(1a)の他端部を形成する立ち上がり部(1c)と外爪(4)とによって形成される継手(2)が突設されてなることを特徴とするU型鋼矢板。
  3. 請求項1または2記載のU型鋼矢板において、鋼矢板本体(1a)の両端に鋼矢板本体(1a)の両端部をそれぞれ形成する立ち上がり部(1b),(1c)と外爪(3),(4)とによってそれぞれ形成さる継手(2),(2)が突設されてなることを特徴とするU型鋼矢板。
  4. 請求項1〜のいずれかひとつに記載のU型鋼矢板(1)を複数、横断面形状の向きを対称形に交互に揃え、かつ隣接するU型鋼矢板(1),(1)の継手(2)どうしを結合して矢板打設方向に連続して設置することにより構築されてなることを特徴とする構造体。
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