JP5748482B2 - カルボン酸エステルの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は脂肪族カルボン酸と不純物として塩素を含む脂肪族アルコールとを反応させて対応するカルボン酸エステルを製造する方法に関する。カルボン酸エステルは溶剤、有機合成品の原料などとして有用な化合物である。
カルボン酸エステルの製造方法として、カルボン酸とアルコールとを触媒の存在下で反応させる方法が知られている。例えば、特開2010−241765号公報(特許文献1)には、脂肪族カルボン酸と脂肪族アルコールとの反応液を蒸留塔に供給して、塔頂から生成したカルボン酸エステルと副生した水とを留出させ、塔底から未反応の脂肪族カルボン酸を回収し、この回収した脂肪族カルボン酸を反応器にリサイクルするエステルの連続製造方法が開示されている。
この方法では、塔底から回収した酢酸に水が多量に含まれていると反応系に多量の水が仕込まれることになり、エステル化反応は平衡反応であるため反応転化率が上がらなくなる。そこで、反応液を蒸留する際には、なるべく水も同時に留出させ、塔底液中の水分濃度を低く保つよう運転されていた。
一方で、近年、再生可能資源から製造されるため環境保全の点で好適であり、合成アルコールよりコスト面で有利な場合があるバイオアルコールを化学品合成原料として使用する例が増加している(特許文献2)。
しかし、バイオアルコールを原料とする場合、バイオアルコール中に例えば1重量ppm程度の微量の塩素が含まれている場合がある。これはバイオアルコールを海上輸送する際に海水中の塩化ナトリウムが微量混入するためと推測される。このようなバイオアルコールを上記エステルの製造方法に使用する場合、原料のカルボン酸により塩素分が塩酸となり、蒸留塔内で塩酸が濃縮され装置の腐食、劣化が起こる恐れがあるが、これを防ぐためには、高い耐久性を持つ高級材質を用いた設備が必要となる。また、イオン交換樹脂をエステル化反応の触媒として用いた場合、塩酸により各装置から溶出した金属分が反応器にリサイクルされると、触媒が著しく劣化する。
特開2010−241765号公報 特表2008−533092号公報
本発明の目的は、脂肪族カルボン酸と微量の塩素を含む脂肪族アルコールから、対応するカルボン酸エステルを、装置の腐食や触媒の劣化を防止しつつ、低コストで工業的に効率よく製造する方法を提供することにある。
本発明者らは前記目的を達成するため、鋭意検討を重ねた結果、脂肪族カルボン酸と、不純物として塩素を含む脂肪族アルコールとの反応液を蒸留塔に供給して、塔頂から生成したカルボン酸エステルと副生した水とを留出させ、塔底から未反応の脂肪族カルボン酸を回収する際に、リボイラーの負荷を低く調整して、蒸留塔塔底液中の水分濃度を比較的高く制御することにより、蒸留塔内での塩酸の濃縮を防止でき、装置の腐食や触媒の劣化を防止できるとともに、前記回収した脂肪族カルボン酸溶液を反応器にリサイクルすることにより、工業的に効率よくカルボン酸エステルを製造できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、炭素数2〜5の飽和脂肪族カルボン酸と、不純物として0.01重量ppm〜20重量ppmの塩素を含む脂肪族アルコールとを、触媒の存在下、反応器中で反応させて対応するカルボン酸エステルを生成させる工程A、及び前記工程Aで得られた反応液を蒸留塔に供給し、塔頂から生成したカルボン酸エステルと副生する水とを留出させ、塔底から未反応の脂肪族カルボン酸を回収する工程Bを含むとともに、前記工程Bにおいて塔底液中の水分濃度を8〜22重量%に制御することを特徴とするカルボン酸エステルの製造方法を提供する。
前記カルボン酸エステルの製造方法は、さらに、前記工程Bで回収した未反応の脂肪族カルボン酸を前記工程Aにリサイクルする工程Cを含んでいてもよい。
また、前記脂肪族カルボン酸が酢酸であり、前記脂肪族アルコールがバイオエタノールであってもよい。
本発明の製造方法によれば、バイオエタノール等の不純物として塩素を含む脂肪族アルコールを反応に用いても、蒸留工程において、蒸留塔内の特定部位での塩酸の濃縮を防止できるため、蒸留塔やラインの腐食による劣化を防ぐことができる。そのため高い耐久性を持つ高級材質を用いた設備が不要となるので、初期の投資の低減或いは機器更新に伴う追加の投資を回避できる。また、イオン交換樹脂を触媒として用いた場合、蒸留塔内の特定部位での塩酸の濃縮が抑制されると蒸留塔からの金属分の溶出を防止できるため、蒸留塔の缶出液を反応系にリサイクルしても触媒の劣化が生じない。そのため、触媒の更新に伴う投資や負荷を回避することができる。また本発明では、脂肪族カルボン酸と脂肪族アルコールとを触媒の存在下で反応させて得られる反応液を蒸留塔に供給し、塔頂から生成したカルボン酸エステルと副生する水とを留出させ、塔底から未反応の脂肪族カルボン酸を回収するので、この回収脂肪族カルボン酸を反応工程にリサイクルすることにより、原料利用率を高めることができる。さらに、バイオエタノールを原料として使用できるので、環境保全及びコストの点で有利である。
本発明のカルボン酸エステルの製造方法の一例を示す概略フロー図である。 実施例1、2及び比較例1における蒸留塔内の塩酸の分布を示すグラフである。 実施例3及び比較例2における蒸留塔内の塩酸の分布を示すグラフである。
本発明では、脂肪族カルボン酸と不純物として塩素を含む脂肪族アルコールとを触媒の存在下で反応させて対応するカルボン酸エステルを製造する。
原料として用いる脂肪族カルボン酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸等の炭素数2〜5の飽和脂肪族カルボン酸など;アクリル酸、メタクリル酸などの炭素数2〜5の不飽和脂肪族カルボン酸などが挙げられる。脂肪族カルボン酸は単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。
一方、原料として用いる脂肪族アルコールとしては、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、アミルアルコール等の炭素数2〜5の脂肪族アルコールなどが挙げられる。脂肪族アルコールは単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。
本発明において、脂肪族アルコール中に不純物として含まれる塩素の含有量は、例えば0.01重量ppm〜20重量ppmであり、多くの場合0.1重量ppm〜10重量ppmである。本発明では、不純物として微量の塩素を含有する脂肪族アルコール、例えばバイオエタノールを用いても、蒸留工程において蒸留塔内の特定部位に前記塩素由来の塩酸が濃縮されないため、設備の腐食を防止できる。なお、バイオエタノールとは、生物学的に又は生化学的に、特に発酵により製造されたエタノールをいう。バイオエタノールは、一般に、糖蜜、ショ糖液、トウモロコシデンプン、木材糖化成生物などから得られる。
脂肪族カルボン酸と脂肪族アルコールの好ましい組み合わせは、生成するカルボン酸エステルの沸点が原料の脂肪族カルボン酸の沸点よりも低くなる組み合わせである。より具体的には、例えば、酢酸と、エタノール、n−プロピルアルコール又はイソプロピルアルコールとの組み合わせが好ましく、特に、酢酸とエタノールの組み合わせが好ましい。また、本発明は、原料の脂肪族アルコールとしてバイオエタノールを用いた場合に大きな効果が得られる。
原料として用いる脂肪族カルボン酸及び脂肪族アルコール中に不純物(特に、低沸点成分)が含まれていると、カルボン酸エステルの精製工程において、該不純物又は該不純物に起因する副生成物を分離除去する際、相当量のカルボン酸エステルがロスすることになる。したがって、このような目的物のロスを低減するためには、原料として用いる脂肪族カルボン酸、脂肪族アルコールに不純物が多く含まれている場合には、反応に供する前にあらかじめ蒸留その他の精製手段により精製するのが好ましい。また、原料として用いる脂肪族カルボン酸、脂肪族アルコールとしては、それぞれ、後続の精製工程から回収される脂肪族カルボン酸、脂肪族アルコールを循環使用することもできる。
本発明の工程Aでは、前記脂肪族カルボン酸と脂肪族アルコールとを反応器に供給して反応させる。反応器としては、特に限定されず、撹拌槽型反応器、塔型反応器、充填塔型反応器(例えば、イオン交換樹脂を充填した反応器等)等のいずれであってもよい。
脂肪族カルボン酸と脂肪族アルコールとの供給比は特に限定されないが、脂肪族カルボン酸が脂肪族アルコールに対して過剰となる条件で反応器に供給するのが好ましい。このように脂肪族カルボン酸を脂肪族アルコールに対して過剰に使用することにより、後続のカルボン酸エステルの蒸留工程において多量の未反応アルコールを留出させる必要がなく、エネルギー使用量を低減できる。また、過剰の脂肪族カルボン酸は次の蒸留工程において塔底から回収され、さらに反応器にリサイクルされるので、多くのエネルギーを使用する必要がない。工程Aにおいて、脂肪族カルボン酸と脂肪族アルコールとの反応器への供給比(モル比)は、好ましくは前者が過剰(例えば前者が後者の1.2倍モル以上、好ましくは1.8倍モル以上)であり、より好ましくは、前者:後者(モル比)=1.8〜4.0:1、さらに好ましくは、前者:後者(モル比)=2.0〜3.5:1の範囲である。
触媒としては、公知のエステル化触媒(例えば、酸触媒)を使用できる。触媒が反応液に溶解または分散している場合には、触媒による装置の腐食が起こるため、エステル化触媒としては、固体触媒やイオン交換樹脂、特にイオン交換樹脂(強酸性イオン交換樹脂等の酸性イオン交換樹脂など)が好ましい。
なお、触媒としてイオン交換樹脂を用いた場合、不純物として塩素を含む脂肪族アルコールを原料として用いると、系内の塩素に由来する塩酸により各装置から溶出した金属分が触媒を劣化させるが、本発明の製造方法によると、反応器にリサイクルする脂肪族カルボン酸中の金属分を低濃度に保つことができるので、上記溶解金属分による触媒の劣化を防止できる。
触媒の使用量は、その種類によっても異なるが、反応器に供給する脂肪族カルボン酸と脂肪族アルコールの総量に対して、例えば0.01〜5重量%、好ましくは0.05〜2重量%程度である。
工程Aでの前記供給比以外の反応条件は、エステル化反応における通常一般的な条件を採用できる。例えば、反応温度は、原料によっても異なるが、一般に60〜140℃、好ましくは70〜100℃、さらに好ましくは65〜95℃である。反応は、減圧下、常圧下、加圧下のいずれであってもよいが、操作性等の観点から常圧が好ましい。反応時間(反応器での滞留時間)は、通常3〜120分(例えば、3〜30分)程度である。
本発明では、工程Aで大半の反応を行い、残りの反応を工程Bにおいて行ってもよく、また、イオン交換樹脂を充填した反応器を用いる場合等においては、工程Aで完全に反応を終了させてもよい。工程Aでの脂肪族アルコールの転化率は、通常70〜100%であり、好ましくは80〜100%(例えば、80〜90%)程度である。
本発明の工程Bでは、工程Aで得られた反応液を蒸留塔に供給し、塔頂から生成したカルボン酸エステルと副生する水とを留出させ、塔底から未反応の脂肪族カルボン酸を回収する。本発明では、工程Bにおいて、蒸留を塔底液中の水分濃度が8〜22重量%となるように制御しつつ行うことが重要である。前記塔底液中の水分濃度は、好ましくは10〜20重量%である。塔底液中の水分濃度は、リボイラーの負荷を従来より低く調整することにより制御することができる。その際、蒸留塔の下部の温度を制御の指標とするのが好ましい。塔底液(脂肪族カルボン酸溶液)中の水分濃度が8%未満の場合には、蒸留塔内の特定部位において塩酸が濃縮され、装置の腐食や溶出した金属分による触媒の劣化が起こる。また、塔底液中の水分濃度が22重量%を超えると、工程Aにリサイクルされる未反応脂肪族カルボン酸溶液の水分が多くなり、反応系内の平衡が原料側に傾き、脂肪族アルコールの転化率が悪化する。
本発明では、このように、蒸留塔の塔底液中の水分濃度を特定の範囲に制御するので、、原料脂肪族アルコール中の塩素に由来する塩酸の蒸留塔内の特定部位での濃縮を防止でき、装置の腐食を抑制できる。また、塔底液中の水分濃度を従来よりも高くなるように運転するため、水を蒸発する負荷が減少し、蒸留によるエネルギー消費を低減できる。
工程Aと工程Bを通しての脂肪族アルコールの転化率は、通常75〜100%、好ましくは80〜100%である。未反応の脂肪族カルボン酸は蒸留塔の塔底から抜き取られる。
工程Bにおける蒸留塔の種類は特に限定されず、充填塔、棚段塔、泡鐘塔などの何れであってもよい。蒸留塔の段数は、例えば理論段数10〜100段、好ましくは理論段数20〜60段であり、蒸留時の圧力は、通常常圧であるが、減圧又は加圧下で蒸留してもよい。還流比は、分離効率(主としてカルボン酸エステルと未反応脂肪族カルボン酸との分離効率)、留出液の分液性、エネルギーコスト等を考慮して適宜選択できる。
本発明では、前記工程Bで回収した未反応の脂肪族カルボン酸を前記工程Aにリサイクルする工程Cを設けるのが好ましい。工程Cを設けることにより原料利用率を高めることができる。回収された未反応の脂肪族カルボン酸は、そのまま工程Aにリサイクルしてもよく、適宜精製して工程Aにリサイクルしてもよい。なお、工程Bの蒸留塔に反応ゾーンを設けて、回収脂肪族カルボン酸の例えば一部を、そのまま、又は適宜精製して該反応ゾーンにリサイクルしてもよい。
工程Bにおいて蒸留塔塔頂から留出した流れ(留出液)は、条件によっては単一の層であることもあるが、2層に分液する場合が多い。特に、反応の際に脂肪族カルボン酸を過剰に用いる場合には、蒸留において、水に溶解しやすい未反応脂肪族アルコールの留出量が極めて少ないので、通常、蒸留塔の留出液は生成したカルボン酸エステルを主成分とする有機層と副生した水を主成分とする水層とに容易に分液する。従って、この有機層より、カルボン酸エステルを効率よく回収することが可能となる。
前記工程Bにおいて蒸留塔塔頂から留出した流れ(留出液)の中には、微量の酸分が含まれている場合がある。このため、蒸留塔塔頂から留出した流れの少なくとも一部、好ましくは留出した流れを分液させて得られる有機層(カルボン酸エステル層)を、アルカリ水溶液で処理して該微量の酸分を中和する工程Dを設けてもよい。この工程Dを設けることにより、後のプロセスにおいて強酸触媒による平衡状態の移動に基づく目的化合物の分解や、強酸を触媒とする副反応の進行をより確実に防止できるととともに、後のプロセスで高い耐久性を持つ高級材質を用いた設備が全く不要となるので、設備費用を大幅に低減できる。
前記中和に用いるアルカリ水溶液としては、例えば、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液などのアルカリ金属水酸化物の水溶液;炭酸ナトリウム水溶液などのアルカリ金属炭酸塩の水溶液;炭酸水素ナトリウム水溶液などのアルカリ金属炭酸水素塩の水溶液;水酸化マグネシウム水溶液などのアルカリ土類金属水酸化物の水溶液などが挙げられる。これらの中でも、水酸化ナトリウム水溶液などのアルカリ金属水酸化物の水溶液が好ましい。
アルカリ水溶液中のアルカリ濃度は、例えば、1〜40重量%、好ましくは2〜30重量%、さらに好ましくは5〜20重量%程度である。
アルカリ水溶液による処理は複数回行ってもよい。処理後の水層のpHが7以上となるまで繰り返すのが好ましい。また、アルカリ水溶液による処理は、処理後の有機層(カルボン酸エステル層)中の酸分(酢酸換算)が、例えば0.01重量%以下、特に0.001重量%以下になるまで行うのが望ましい。
アルカリ水溶液による処理後、必要に応じて、水洗を行ってもよい。
こうして得られる粗カルボン酸エステルは、さらに慣用の精製手段に付され、製品化される。該精製手段としては、例えば、蒸留塔(精留塔)による精製等が挙げられる。蒸留塔としては、特に限定されず、充填塔、棚段塔、泡鐘塔などの何れであってもよい。蒸留塔の段数は、例えば理論段数5〜100段、好ましくは理論段数10〜80段であり、蒸留時の圧力は、通常常圧であるが、減圧又は加圧下で蒸留してもよい。この精製工程は、低沸点成分を分離除去する脱低沸工程と高沸点成分を分離除去する脱高沸工程とで構成してもよく、また1本の蒸留塔で低沸点成分と高沸点成分とを同時に分離する一工程で構成してもよい。
図1は、本発明のカルボン酸エステルの製造方法の一例を示す概略フロー図である。この例では酢酸とエタノールから酢酸エチルを製造する。酢酸エチル以外のカルボン酸エステルも基本的にはこの例に準じて製造できるが、原料及び生成物の物性(沸点、水に対する溶解性等)に応じて適宜変更を加えてもよい。以下、図1のフローについて説明する。
反応器4に、原料酢酸をライン2から、原料エタノールをライン1から、触媒溶液(補充用;必要に応じて)をライン3から、それぞれ連続的に供給して反応させる。なお、触媒溶液(補充用)は蒸留塔缶出液ライン8に供給してもよい。反応器として、イオン交換樹脂を充填した反応器を用いてもよい。反応液はライン5を通じて、連続的に蒸留塔6に供給し、触媒が蒸留塔に供給される場合は蒸留塔6内で反応をさらに進行させつつ、塔頂からライン7を通じて、反応で生成した酢酸エチルと反応で副生した水とを留出させる。留出液は、デカンター9で分液させ、上層(有機層;酢酸エチルが主成分)の一部は蒸留塔6に還流し、残りはライン11を通じて中和槽14に供給する。中和槽14にはライン13を通じてアルカリ水溶液を供給し、上記デカンター9の上層(有機層)と撹拌、混合して、前記上層中に含まれている微量酸分を水層に移行させる。混合液はライン15を通じてデカンター16に供給し、静置により上層(酢酸エチルが主成分)と下層(水が主成分で少量のエタノールを含む)とに分液させる。デカンター16の上層(有機層)はライン18を通じて反応粗液タンク19に供給し、さらに精製工程に供され、酢酸エチルの製品を得る。
蒸留塔6の缶出液[未反応酢酸及び触媒(含まれている場合)]はライン8を通じて反応器4にリサイクルする。一方、デカンター9の下層(水層)、デカンター16の下層(水層)は、それぞれ、ライン12、ライン17及びライン20を通じてアルコール回収系に供給し、エタノールを回収する。回収されたエタノールの一部又は全部はライン21を通じて反応器4にリサイクルする。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
実施例1
バイオエタノールと酢酸を原料として、触媒(強酸性イオン交換樹脂)を用いて酢酸エチルを製造する反応を実施した。得られた反応液の組成は、酢酸62.7重量%、エタノール2.0重量%、水9.5重量%、酢酸エチル24.9重量%となった。この反応液に塩酸を重量組成として200ppmになるように添加した液を調製した。この液を60段の蒸留塔(供給段:下から13段目)を用いて、塔底液(缶出液)の水分濃度が10重量%となるように連続蒸留した。塔頂から反応で生成した酢酸エチルと副生した水とを留出させ、留出液はデカンターで分液させ、上層(有機層;酢酸エチルが主成分)の一部は蒸留塔に還流し、残りはポンプにより連続的に抜き取った。また、デカンターの下層(水層)を抜き取るとともに、塔底液(缶出液)をポンプにより連続的に抜き取った。モデル液の供給量は470g/h、塔頂留出量は107g/h(デカンター上層103g/h、デカンター下層4g/h)、塔底からの缶出量は322g/h、還流量は332g/hであった。蒸留塔内の温度が十分安定したところで蒸留塔の下から1段目の液相、1段目の気相、3段目の気相、5段目の気相、17段目の気相、20段目の気相、53段目の気相を一部抜き取り、塩酸濃度の分析を行った。塩酸濃度の分析結果を図2(塔内塩酸分布グラフ)に示す(符号「△」)。図中の「N」は蒸留塔の下からの段数を意味する(以下の図においても同じ)。
実施例2
バイオエタノールと酢酸を原料として、触媒(強酸性イオン交換樹脂)を用いて酢酸エチルを製造する反応を実施した。得られた反応液の組成は、酢酸52.1重量%、エタノール2.0重量%、水19.0重量%、酢酸エチル23.9重量%となった。この反応液に塩酸を重量組成として200ppmになるように添加した液を調製した。この液を60段の蒸留塔(供給段:下から13段目)を用いて、塔底液(缶出液)の水分濃度が20重量%となるように連続蒸留した。塔頂から反応で生成した酢酸エチルと副生した水とを留出させ、留出液はデカンターで分液させ、上層(有機層;酢酸エチルが主成分)の一部は蒸留塔に還流し、残りはポンプにより連続的に抜き取った。また、デカンターの下層(水層)を抜き取るとともに、塔底液(缶出液)をポンプにより連続的に抜き取った。モデル液の供給量は477g/h、塔頂留出量は158g/h(デカンター上層117.5g/h、デカンター下層40.6g/h)、塔底からの缶出量は305g/h、還流量は376g/hであった。蒸留塔内の温度が十分安定したところで蒸留塔の下から1段目の液相、1段目の気相、3段目の気相、5段目の気相を一部抜き取り、塩酸濃度の分析を行った。塩酸濃度の分析結果を図2(塔内塩酸分布グラフ)に示す(符号「◇」)。
比較例1
バイオエタノールと酢酸を原料として、触媒(強酸性イオン交換樹脂)を用いて酢酸エチルを製造する反応を実施した。得られた反応液の組成は、酢酸65.1重量%、エタノール1.9重量%、水9.4重量%、酢酸エチル26.2重量%となった。この反応液に塩酸を重量組成として200ppmになるように添加した液を調製した。この液を60段の蒸留塔(供給段:下から13段目)を用いて、塔底液(缶出液)の水分濃度が5重量%となるように連続蒸留した。塔頂から反応で生成した酢酸エチルと副生した水とを留出させ、留出液はデカンターで分液させ、上層(有機層;酢酸エチルが主成分)の一部は蒸留塔に還流し、残りはポンプにより連続的に抜き取った。また、デカンターの下層(水層)を抜き取るとともに、塔底液(缶出液)をポンプにより連続的に抜き取った。モデル液の供給量は468g/h、塔頂留出量は181g/h(デカンター上層145.6g/h、デカンター下層35g/h)、塔底からの缶出量は264g/h、還流量は376g/hであった。蒸留塔内の温度が十分安定したところで蒸留塔の下から1段目の液相、1段目の気相、3段目の気相、5段目の気相、7段目の気相、9段目の気相、17段目の気相、20段目の気相、53段目の気相を一部抜き取り、塩酸濃度の分析を行った。塩酸濃度の分析結果を図2(塔内塩酸分布グラフ)に示す(符号「○」)。
実施例1、2及び比較例1をまとめたグラフを図2に示している。実施例1及び2のように缶出液の水分が10重量%、20重量%の条件で蒸留を行った場合は、蒸留塔内において塩酸はほとんど濃縮されないが、比較例1のように缶出液の水分が5重量%の場合は、蒸留塔内において塩酸の濃縮が起きている。比較例1では塩酸濃度200重量ppmで供給しているのにも拘わらず、蒸留塔の下から9段目では1.24重量%まで濃縮されており、約60倍の濃縮が確認されている。
実施例3
バイオエタノールと酢酸を原料として、触媒(強酸性イオン交換樹脂)を用いて酢酸エチルを製造する反応を実施した。得られた反応液の組成は、酢酸62.3重量%、エタノール2.0重量%、水10.2重量%、酢酸エチル24.6重量%であり、塩酸濃度はバイオエタノール由来の塩素分により重量組成として6ppmであった。この反応液を60段の蒸留塔(供給段:下から13段目)を用いて、塔底液(缶出液)の水分濃度が10重量%となるように連続蒸留した。塔頂から反応で生成した酢酸エチルと副生した水とを留出させ、留出液はデカンターで分液させ、上層(有機層;酢酸エチルが主成分)の一部は蒸留塔に還流し、残りはポンプにより連続的に抜き取った。また、デカンターの下層(水層)を抜き取るとともに、塔底液(缶出液)をポンプにより連続的に抜き取った。反応液の供給量は500g/h、塔頂留出量は152g/h(デカンター上層144g/h、デカンター下層8.2g/h)、塔底からの缶出量は350g/h、還流量は354g/hであった。蒸留塔内の温度が十分安定したところで蒸留塔の下から1段目の液相、1段目の気相、3段目の気相、5段目の気相を一部抜き取り、塩酸濃度の分析を行った。塩酸濃度の分析結果を図3(塔内塩酸分布グラフ)に示す(符号「△」)。
比較例2
バイオエタノールと酢酸を原料として、触媒(強酸性イオン交換樹脂)を用いて酢酸エチルを製造する反応を実施した。得られた反応液の組成は、酢酸63.0重量%、エタノール2.0重量%、水9.1重量%、酢酸エチル24.7重量%であり、塩酸濃度はバイオエタノール由来の塩素分により重量組成として6ppmであった。この反応液を60段の蒸留塔(供給段:下から13段目)を用いて、塔底液(缶出液)の水分濃度が5重量%となるように連続蒸留した。塔頂から反応で生成した酢酸エチルと副生した水とを留出させ、留出液はデカンターで分液させ、上層(有機層;酢酸エチルが主成分)の一部は蒸留塔に還流し、残りはポンプにより連続的に抜き取った。また、デカンターの下層(水層)を抜き取るとともに、塔底液(缶出液)をポンプにより連続的に抜き取った。反応液の供給量は498g/h、塔頂留出量は157g/h(デカンター上層129.2g/h、デカンター下層28.2g/h)、塔底からの缶出量は328g/h、還流量は354g/hであった。蒸留塔内の温度が十分安定したところで蒸留塔の下から1段目の液相、1段目の気相、3段目の気相、5段目の気相、7段目の気相、9段目の気相、17段目の気相、20段目の気相、53段目の気相を一部抜き取り、塩酸濃度の分析を行った。塩酸濃度の分析結果を図3(塔内塩酸分布グラフ)に示す(符号「○」)。
実施例3と比較例2をまとめたグラフを図3に示している。実施例3のように缶出液の水分が10重量%の条件で蒸留を行った場合は、蒸留塔内において塩酸はほとんど濃縮されないが、比較例2のように缶出液の水分が5重量%の場合は、蒸留塔内において塩酸の濃縮が起きている。比較例2では塩酸濃度6ppmで供給しているのにも拘わらず、蒸留塔の下から1段目では666重量ppmまで濃縮されており、約100倍の濃縮が確認されている。
実施例1〜3、比較例1〜2の結果より、缶出液中の水分濃度が低い条件で蒸留を行うと、蒸留塔内に塩酸が濃縮され、装置の腐食を起こす濃度まで蓄積されることが分かる。
1 原料アルコール供給ライン
2 原料カルボン酸供給ライン
3 触媒溶液供給(補充)ライン
4 反応器
5 反応液ライン
6 蒸留塔
7 蒸留塔留出ライン
8 蒸留塔缶出液ライン
9 デカンター
10 デカンター上層液還流ライン
11 デカンター上層液ライン
12 デカンター下層液ライン
13 アルカリ水溶液供給ライン
14 中和槽
15 混合液ライン
16 デカンター
17 デカンター下層液ライン
18 デカンター上層液ライン
19 反応粗液タンク
20 回収系供給ライン
21 回収アルコールライン

Claims (3)

  1. 炭素数2〜5の飽和脂肪族カルボン酸と、不純物として0.01重量ppm〜20重量ppmの塩素を含む脂肪族アルコールとを、触媒の存在下、反応器中で反応させて対応するカルボン酸エステルを生成させる工程A、及び前記工程Aで得られた反応液を蒸留塔に供給し、塔頂から生成したカルボン酸エステルと副生する水とを留出させ、塔底から未反応の脂肪族カルボン酸を回収する工程Bを含むとともに、前記工程Bにおいて塔底液中の水分濃度を8〜22重量%に制御することを特徴とするカルボン酸エステルの製造方法。
  2. さらに、前記工程Bで回収した未反応の脂肪族カルボン酸を前記工程Aにリサイクルする工程Cを含む請求項1記載のカルボン酸エステルの製造方法。
  3. 脂肪族カルボン酸が酢酸であり、脂肪族アルコールがバイオエタノールである請求項1又は2記載のカルボン酸エステルの製造方法。
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