JP5740354B2 - 回転機械及びポンプ - Google Patents
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Description
すなわち、特許文献1に記載の技術では、原動機、流体継手、変速機が横軸に接続され、変速機とポンプの主軸とが歯車で連結されて構成されているが、変速機の歯車や流体継手などが破損して交換する場合や定期点検などを行う場合、原動機を取り外し、変速機のケーシングを分解して流体継手や歯車などを取り外さなければならず、多大な労力及び時間を要するという不都合があった。また、特許文献2に記載の技術では、ポンプ軸と駆動軸とが油圧クラッチを介して縦方向に配置されているが、これに変速装置を組み込もうとした場合、自重等によりクラッチや減速装置に対して負荷が過大になってしまう不都合があった。
すなわち、この回転伝達装置では、第2の歯車が第1の歯車よりも歯数が多く、第4の歯車が第3の歯車よりも歯数が少ないので、第1の歯車と第2の歯車との間及び第4の歯車と第3の歯車との間で、2段階に変速されて従動軸に動力伝達される変速装置とすることができる。
すなわち、この回転伝達装置では、クラッチ部が、外軸部の内周面の外軸部側クラッチ板と、内軸部の外周面の内軸部側クラッチ板と、進退により外軸部側クラッチ板及び内軸部側クラッチ板を締結及び解放可能なクラッチピストンとを有しているので、外軸部内のクラッチピストンを油圧や空気圧で進退させることで、容易に外軸部と内軸部とを締結・解放が可能である。
すなわち、この回転伝達装置では、外軸部を回転可能に支持すると共に第2の歯車及び第4の歯車を外部に突出させて外周を覆うケーシングを備えているので、ケーシングごと第2の歯車及び第4の歯車を取り外すことができ、さらにメンテナンス性が向上する。また、ケーシングの外部に第2の歯車及び第4の歯車が露出しているので、これら歯車の点検や交換が容易となる。
すなわち、この回転機械では、駆動軸の回転速度を変速して従属軸に伝達する上記本発明の回転伝達装置を備えているので、運転条件に応じて待機運転と実負荷運転とを切り替えることが容易であると共に、駆動軸及び従動軸をそのままの状態で、回転伝達装置だけを取り外すことも可能であり、歯車等の点検や交換が容易になる。
すなわち、このポンプでは、原動機に接続された駆動軸と従動軸であるポンプ軸とを連結する上記本発明の回転伝達装置を備えているので、装置のメンテナンス性が高いと共に縦方向配置に設定しても負荷が少なく安定した先行待機運転が可能になる。また、駆動軸を回転させる原動機も縦方向に配置可能であると共に回転伝達装置の小型化が可能であり、全体の設置面積を小さくすることができる。
すなわち、本発明の回転伝達装置によれば、外軸部が円筒形状で回転可能に軸支されると共に内軸部が外軸部内に同軸上に配設され外軸部と相対回転可能に軸支されているので、メンテナンス等が容易になると共に縦方向配置でも自重等による高い負荷が加わり難く、安定した連結及び解放の動作を行うことができる。したがって、本発明の回転伝達装置を用いた回転機械及びポンプによれば、メンテナンス性に優れていると共に、先行待機運転など運転条件に応じた待機運転と実負荷運転との切り替えを容易に行うことができる。
なお、この回転伝達装置1は減速装置であって、外軸部4が入力軸となり、内軸部5が出力軸となる。
上記駆動軸2と従動軸3とは、垂直に配された同一軸線上に配置されている。また、上記外軸部4及び内軸部5は、駆動軸2の下端と従動軸3の上端との間に軸心が水平に配されている。
上記クラッチ部6は、外軸部4の内周面に設けられ軸方向に一定範囲で移動可能な複数の外軸部側クラッチ板6aと、内軸部5の外周面に設けられ外軸部側クラッチ板6aに対向して配されて軸方向に一定範囲で移動可能な複数の内軸部側クラッチ板6bと、外軸部4内に設けられ軸方向に進退可能であると共に先端が内軸部側クラッチ板6bに当接可能に配され、進退により外軸部側クラッチ板6a及び内軸部側クラッチ板6bを軸方向に移動させて互いに締結及び解放可能なクラッチピストン6cとを有している。
なお、図中において、第2の歯車4aの一部を破断して内部の第4の歯車5aを図示している。
まず、駆動軸2が回転駆動されると、第1の歯車2a及び第2の歯車4aを介して外軸部4に回転動力が伝達され、外軸部4が回転する。このとき、第1の歯車2aの歯数と第2の歯車4aの歯数との比に応じて外軸部4の回転速度が減速される。また、クラッチ部6が遮断されているときは、外軸部4のみが回転し、内軸部5に回転動力は伝達されないので、従動軸3も回転を停止している。
このように本実施形態の回転伝達装置1では、外軸部4の第2の歯車4aを大きくすると共に、内軸部5の第4の歯車5aを小さく構成することで、駆動軸2よりも従動軸3の回転速度を小さくする減速装置とすることができる。
上記回転伝達装置1は、ケーシング7の先端側が軸受ケーシング14の周面に空けられた取付孔にボルトで固定され、第2の歯車4aと第4の歯車5aとが、取付孔から軸受ケーシング14内に突出して対応する第1の歯車2aと第3の歯車3aとに噛み合っている。
そして、第2の歯車4aが第1の歯車2aに噛合すると共に、第4の歯車5aが第3の歯車3aに噛合した状態で、上記回転伝達装置1が軸受ケーシング14にボルトにより固定されている。
吸込水槽(図示略)の水位が運転開始水位に達していないときは、回転伝達装置1のクラッチ部6を遮断して駆動装置を運転し、駆動軸2及び外軸部4のみを作動させる待機運転を行う。この待機運転時は、クラッチ部6が遮断状態であっても外軸部4の回転により内軸部5がつれ回りしてポンプ軸13が回転することがあるため、油圧ブレーキ15をONにしてポンプ軸13が回転しないように規制する。
すなわち、運転条件に応じて待機運転と実負荷運転とを切り替えることが容易であると共に、駆動軸2及びポンプ軸13(従動軸)をそのままの状態で、回転伝達装置1だけを取り外すことも可能であり、歯車等の点検や交換が容易になる。
例えば、上記実施形態では、回転伝達装置を用いた回転機械の適用例として、回転伝達装置を減速装置として適用した先行待機用の立軸ポンプを説明したが、これに限られるものではなく、本発明の回転伝達装置を増速装置として立軸ポンプ等の回転機械に適用することもできる。
このように上記実施形態の他の例による回転伝達装置1では、内軸部5の第4の歯車5aの歯数を小さく、外軸部4の第1の歯車2aの歯数を大きくなるように構成することで、駆動軸22より従動軸23の回転速度を大きくする増速装置とすることができる。
また、上記実施形態では、回転機械として立軸ポンプに適用したが、横軸ポンプ等の他のポンプや、送風機などの他の回転機械に適用しても構わない。
また、上記実施形態では、クラッチ部が、外軸部の回転力を内軸部に伝達及び遮断が可能に構成されているが、逆に、内軸部の回転力を外軸部に伝達及び遮断が可能に構成しても構わない。
Claims (4)
- 原動機に接続され回転可能な駆動軸と、該駆動軸の回転力が伝達されて回転可能な従動軸と、前記駆動軸の回転速度を変速して前記従動軸に伝達する回転伝達装置とを備え、
前記回転伝達装置が、前記駆動軸及び前記従動軸の一方の端部に設けられた第1の歯車と、
該第1の歯車に噛み合う第2の歯車を端部に有した外軸部と、
前記駆動軸及び前記従動軸の他方の端部に設けられた第3の歯車と、
該第3の歯車に噛み合う第4の歯車を端部に有した内軸部と、
前記外軸部と前記内軸部との結合及び分離が可能であり前記外軸部及び前記内軸部の一方の回転力を他方に伝達及び遮断が可能なクラッチ部とを備え、
前記外軸部が円筒形状で回転可能に軸支されると共に前記内軸部が前記外軸部内に同軸上に配設され前記外軸部と相対回転可能に軸支され、
前記外軸部及び前記内軸部の軸心と直交する面内で、前記駆動軸の軸心と前記従動軸の軸心とが配置され、
前記駆動軸の回転速度が、前記第1の歯車、前記第2の歯車、前記第3の歯車及び前記第4の歯車によって2段階で変速され、
端部に前記第2の歯車を有する前記外軸部と端部に前記第4の歯車を有する前記内軸部とが同軸上で前記クラッチ部を含んで一体化されて軸方向の一方向から着脱可能とされていることを特徴とする回転機械。 - 請求項1に記載の回転機械において、
前記第2の歯車が、前記第1の歯車よりも歯数が多く、
前記第4の歯車が、前記第3の歯車よりも歯数が少ないことを特徴とする回転機械。 - 請求項1又は2に記載の回転機械において、
前記クラッチ部が、前記外軸部の内周面に設けられ軸方向に一定範囲で移動可能な外軸部側クラッチ板と、
前記内軸部の外周面に設けられ前記外軸部側クラッチ板に対向して配されて軸方向に一定範囲で移動可能な内軸部側クラッチ板と、
前記外軸部内に設けられ軸方向に進退可能であると共に先端が前記外軸部側クラッチ板又は前記内軸部側クラッチ板に当接可能に配され、進退により前記外軸部側クラッチ板及び前記内軸部側クラッチ板を軸方向に移動させて互いに締結及び解放可能なクラッチピストンとを有していることを特徴とする回転機械。 - エルボの外壁をポンプ軸が貫通突出しているポンプであって、
原動機に接続された前記駆動軸と従動軸である前記ポンプ軸とを連結する請求項1から3のいずれか一項に記載の回転機械を備えていることを特徴とするポンプ。
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