JP5734943B2 - 橋梁の構造物取付装置とその設置工法 - Google Patents
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Description
そこで、支承を追加設置する際に、橋桁内に既に設けられている配筋(鋼材の配置)等と干渉して、支承が所望の位置に取り付けられないことを防止するために、アンカーの位置を偏芯孔ピースで調整可能にする支承取付構造に関する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。しかし、この特許文献1に記載された技術は、アンカーが配筋(鋼材の配置)と干渉しない位置に偏芯孔ピースを調整して、アンカー貫通孔の位置を移動させるものであり、配筋の位置を確実に確認できないと干渉を防止できないおそれがあった。また、配筋の位置を確認することについての記載はない。
さらに、アンカー定着用孔、横孔、溝を形成しない技術として、橋桁に落橋防止装置をボルトや溶接によらず取り付けるための技術が知られている(例えば、特許文献3参照)。
本発明1の橋梁の構造物取付装置は、
橋脚又は橋台上に設置されている橋桁に、橋梁の一部を構成する構造物、又は、橋梁に付設される構造物を取り付けるための部位を備えた橋梁の構造物取付装置であって、断面視略凵字状をし、前記橋桁の橋桁側面、又は、前記橋桁のフランジ面に対して所定の間隔の空間を有するように、前記橋桁の下部側に設けられ、前記構造物を取り付けるための部位が形成されている構造物取付部材と、一方の端部側の厚さが薄く、他方の端部側に向かって厚さが漸増するくさび形状に形成された部材であって、一方のくさび面が前記橋桁の前記橋桁側面、又は、前記フランジ面に接着剤で接合され、他方のくさび面がくさび角の作用による押圧力で前記構造物取付部材を押圧するためのくさび部材とを有し、前記空間には、前記一方の端部側が対向する一対の構成にすることで、対称形状を形成する一対の前記くさび部材が設けられていることを特徴とする。
本発明は、前記目的を達成するために次の手段をとる。
前記構造物取付部材には、前記橋桁側面に対して垂直な方向の前記橋桁側面に対する間隔が、橋軸方向の端部側に対して中央側が小さくなるように傾斜している第1傾斜角と、前記橋桁の上部側に対して下部側が大きくなるように傾斜している第2傾斜角とに傾斜した傾斜面が形成されており、前記くさび部材は、前記他方のくさび面が、前記第1傾斜角及び前記第2傾斜角を有するように傾斜した傾斜面に形成されているものであることを特徴とする。
前記くさび部材の素材は、防錆処理された金属、硬質ゴム、炭素繊維成形材から選択される1種であることを特徴とする。本発明1〜3の橋梁の構造物取付装置は、くさび部材を使用して、橋桁に対する追加工事を行うことなく、橋梁の構造物を、容易に、かつ、確実に、橋桁に取り付けることができる。
橋脚又は橋台上に設置される橋桁に、橋梁の一部を構成する構造物、又は、橋梁に付設される構造物を取り付けるための部位を備えた橋梁の構造物取付装置であって、前記橋桁の橋桁側面部の両側の所定の位置に、各々、四角錐台状に形成された凹部と、前記橋桁の下面側に設けられ、前記構造物を取り付けるための部位が形成されているブラケット取付部材と、前記ブラケット取付部材に、前記橋桁側面と平行に立設される連結用立設部材と、前記連結用立設部材に締結固定され、前記凹部に係合して前記橋桁と前記連結用立設部材とが相対移動することを抑止するための抑止突起部材とからなり、前記橋桁側面と、前記連結用立設部材及び前記抑止突起部材とは、接着剤によって、一体に接合されていることを特徴とする。本発明4の橋梁の構造物取付装置は、橋桁に凹部を形成する以外、橋桁に対する穿孔工事等大きな追加工事を行うことなく、接着剤を使用して、橋梁の構造物を、容易に、かつ、確実に、橋桁に取り付けることができる。
橋脚又は橋台上に設置される橋桁に、橋梁の一部を構成する構造物、又は、橋梁に付設される構造物を取り付けるための部位を備えた橋梁の構造物取付装置であって、前記橋桁は、断面視したとき、橋桁中間部と、前記橋桁中間部より幅の広い形状の橋桁下部とを有し、前記橋桁中間部の第1橋桁側面と、前記橋桁下部の第2橋桁側面の間には、前記第1橋桁側面と前記第2橋桁側面とを繋ぐ橋桁斜面部が形成され、接着剤で接合可能にするための表面処理が面に施されているものであり、前記橋桁に挿入されるとともに前記橋桁の下面及び橋桁側面の下部に前記接着剤によって接合され、断面視凵字状をし、前記構造物を取り付けるための部位が形成されているブラケット取付部材と、前記橋桁側面の下方側の部位の断面形状に近似する形状の部材であって、前記第1橋桁側面、前記橋桁斜面部及び前記ブラケット取付部材の側面に当接するように形成され、前記ブラケット取付部材の前記側面に締着固定されて前記橋桁の側面と平行に立設される連結用立設部材とからなり、前記橋桁の前記第1橋桁側面及び前記橋桁斜面部と、前記連結用立設部材とは、接着剤によって、一体に接合されていることを特徴とする。本発明5の橋梁の構造物取付装置は、接着剤を使用して、橋桁に対する追加工事を行うことなく、橋梁の構造物を、容易に、かつ、確実に、橋桁に取り付けることができる。
前記連結用立設部材の上部には、前記橋桁に対して、前記連結用立設部材の上面側が開くように弾性変形させる荷重を付与するための荷重付与部材が設けられていることを特徴とする。
前記連結用立設部材の上部には、前記連結用立設部材の水平方向の剛性を向上させるための強化補強部材が設けられていることを特徴とする。
前記構造物は、落橋防止装置、変位制限構造、桁補強部材、桁連結装置、及び、支承装置から選択される1つであることを特徴とする。
橋脚又は橋台上に設置される橋桁に、橋梁の一部を構成する構造物、又は、橋梁に付設される構造物を取り付けるための構造物取付装置を設置する設置工法であって、断面視略凵字状をし、前記構造物を取り付けるための部位が形成されている構造物取付部材を、前記橋桁の下部側に設けるとともに、前記橋桁の橋桁側面、又は、前記橋桁のフランジ面と、前記構造物取付部材との間に、一方の端部側の厚さが薄く、他方の端部側に向かって厚さが漸増するくさび形状に形成されたくさび部材が、前記橋桁側面又は前記フランジ面と平行な方向に、前記一方の端部側が対向する一対の構成で挿入されるための空間を形成し、前記くさび部材の一方のくさび面に接着剤を塗布するとともに、前記くさび部材を前記空間に挿入し、前記くさび部材の前記一方のくさび面と、前記橋桁側面又は前記フランジ面とを接着剤で一体に接合し、前記構造物取付部材と前記橋桁とが、相対的に、移動しようとしたとき、前記くさび部材の他方のくさび面がくさび角の作用で前記構造物取付部材を押圧することを特徴とする。
前記空間を形成する工程は、前記構造物取付部材を、前記橋桁の下部側に設けた後、前記構造物取付部材を仮受けし、前記橋桁の橋桁側面、又は、前記橋桁のフランジ面と、前記構造物取付部材との間に、一方の端部側の厚さが薄く、他方の端部側に向かって厚さが漸増するくさび形状に形成されたくさび部材が、前記橋桁側面又は前記フランジ面と平行な方向に、前記一方の端部側が対向する一対の構成で挿入されるための空間を形成する工程であることを特徴とする。
前記構造物取付部材は、前記橋桁側面に対して垂直な方向の前記橋桁側面に対する間隔が、橋軸方向の端部側に対して中央側が小さくなるように傾斜している第1傾斜角と、前記橋桁の上部側に対して下部側が大きくなるように傾斜している第2傾斜角とに傾斜した傾斜面を前記橋軸方向に対称な一対の構成で有し、前記くさび部材は、前記他方のくさび面が、前記第1傾斜角及び前記第2傾斜角を有するように傾斜した傾斜面に形成されているものであり、前記くさび部材を前記空間に挿入する工程は、前記橋桁側面と前記構造物取付部材の前記傾斜面との間の空間に前記くさび部材を挿入する工程であることを特徴とする。
前記くさび部材を挿入する工程は、前記構造物取付部材の上部側に、前記構造物取付部材を前記橋桁側面に対して離れる方向に強制的に弾性変形させるための荷重付与部材を設け、前記荷重付与部材を介して荷重を付与して、前記構造物取付部材を前記離れる方向に弾性変位させた状態で、前記くさび部材を挿入する工程であることを特徴とする。
本発明9〜12の橋梁の構造物取付装置の設置工法は、くさび部材を使用して、橋桁に対する追加工事を行うことなく、橋梁の構造物を、容易に、かつ、確実に、橋桁に取り付けることができる。
橋脚又は橋台上に設置される橋桁に、橋梁の一部を構成する構造物、又は、橋梁に付設される構造物を取り付けるための構造物取付装置を設置する設置工法であって、前記橋桁の橋桁側面の両側の所定の位置に、各々、四角錐台状の凹部を形成し、前記橋桁の下面部に、前記構造物を取り付けるための部位が形成されているブラケット取付部材を設け、前記凹部内に係合される抑止突起部材を連結用立設部材に締結固定し、前記凹部と前記抑止突起部材とを係合させた状態で、一対の前記連結用立設部材を前記ブラケット取付部材に、前記橋桁を挟むように締結固定し、前記連結用立設部材の上部側に設けられた荷重付与部材で前記連結用立設部材に荷重を付与し、前記橋桁側面に対して前記連結用立設部材の上面側が開くように弾性変形させ、開いた前記上面側から、前記橋桁側面と前記連結用立設部材との間に接着剤を注入し、前記荷重付与部材による荷重付与を解除した後、前記接着剤を硬化させることで、前記橋桁側面と、前記連結用立設部材及び記抑止突起部材とを一体に接合する。
橋脚又は橋台上に設置される橋桁に、橋梁の一部を構成する構造物、又は、橋梁に付設される構造物を取り付けるための構造物取付装置を設置する設置工法であって、前記橋桁の橋桁側面の両側の所定の位置に、各々、四角錐台状の凹部を形成し、前記橋桁の下面に、前記構造物を取り付けるための部位が形成されているブラケット取付部材を取り付け、前記凹部内に係合される抑止突起部材を連結用立設部材の一方の面に締結固定し、前記連結用立設部材の前記一方の面及び前記抑止突起部材に接着剤を塗布し、前記凹部と前記抑止突起部材とを係合させるとともに、前記橋桁側面に対して一対の前記連結用立設部材を所定の位置に調整し、一対の前記連結用立設部材が前記橋桁を挟む込むようにしている状態で、一対の前記連結用立設部材を前記ブラケット取付部材に締結固定し、前記接着剤を硬化させることで、前記橋桁側面と、前記連結用立設部材及び前記抑止突起部材とを一体に接合する。
前記橋桁の下面に、前記構造物を取り付けるための部位が形成されている前記ブラケット取付部材を取り付ける工程の後に、前記橋桁の下面に取り付けた前記ブラケット取付部材を仮受けする工程を有していることを特徴とする。
本発明13から15の橋梁の構造物取付装置の設置工法は、橋桁に凹部を形成する以外、橋桁に対する穿孔工事等大きな追加工事を行うことなく、接着剤を使用して、橋梁の構造物を、容易に、かつ、確実に、橋桁に取り付けることができる。
橋脚又は橋台上に設置される橋桁に、橋梁の一部を構成する構造物、又は、橋梁に付設される構造物を取り付けるための構造物取付装置を設置する設置工法であって、断面視凵字状をし、前記構造物を取り付けるための部位が形成されているブラケット取付部材を、前記橋桁の下部側に挿入するとともに、前記橋桁と前記ブラケット取付部材とを接着剤で接合し、前記ブラケット取付部材の側面に、前記橋桁の下部側の断面形状に近似するように形成された連結用立設部材の下部側を締着固定し、前記連結用立設部材の上部に設けられた荷重付与部材で前記連結用立設部材に荷重を付与し、橋桁側面に対して前記連結用立設部材の上面側が開くように弾性変形させ、開いた前記上部側から、前記連結用立設部材と前記橋桁側面との間に接着剤を注入し、前記荷重付与部材による荷重付与を解除した後、前記接着剤を硬化させることで、前記橋桁と前記連結用立設部材とを一体に接合する。
橋脚又は橋台上に設置される橋桁に、橋梁の一部を構成する構造物、又は、橋梁に付設される構造物を取り付けるための構造物取付装置の設置工法であって、断面視凵字状をし、前記構造物を取り付けるための部位が形成されているブラケット取付部材を、前記橋桁の下部側に挿入するとともに、前記橋桁と前記ブラケット取付部材とを接着剤で接合し、前記橋桁の下部側の断面形状に近似するように形成された連結用立設部材の前記橋桁の側面側の面に接着剤を塗布し、前記橋桁の側面に、前記接着剤が塗布された前記連結用立設部材を押し付けた状態で、前記連結用立設部材の下部側を前記ブラケット取付部材に締着固定し、前記接着剤を硬化させることで、前記橋桁と前記連結用立設部材とを一体に接合する。
前記橋桁と前記ブラケット取付部材とを接着剤で接合する工程は、前記ブラケット取付部材を前記橋桁の下部側に挿入した後、前記ブラケット取付部材を仮受けし、前記橋桁と前記ブラケット取付部材とを前記接着剤で接合する工程であることを特徴とする。
本発明16から18の橋梁の構造物取付装置の設置工法は、接着剤を使用して、橋桁に対する追加工事を行うことなく、橋梁の構造物を、容易に、かつ、確実に、橋桁に取り付けることができる。
図1から3、図18に基づいて、実施の形態1の橋梁の構造物取付装置10の説明を行う。
図1は、実施の形態1の橋梁の構造物取付装置を示す図であって、支承装置を橋梁に取り付けた状態を示す側面図である。図2は、図1をA−A線で切断した断面図、図3は、図2をB−B線で切断した断面図である。図18は、吊り上げ手段、ジャッキ等仮受け手段による仮受け状態を模式的に示した説明図である。
この実施の形態1では、耐震性の向上等のため、橋桁を支承する支承装置を追加設置する際に好適な橋梁の構造物取付装置を例にして説明する。橋台3、橋脚(図示せず)の上部には、コンクリート製の橋桁2が、図示しない支承装置を介して支承されている。橋台3(又は、橋脚)の側面には、アンカーボルト8が埋め込まれており、アンカーボルト8、ナット8a等を介してブラケット6が橋台3の前面3aに固定されている。ブラケット6には、耐震性向上等のために追加設置される支承装置7の下沓7bがボルト等締結部材(図示せず)で固定されている。橋桁2の主桁下面2b側に設けられている構造物取付装置10には、支承装置7の上沓7aがボルト等締結手段で締結固定されている。言い換えると、この構造物取付装置10は、橋桁2と支承装置7との間に設けられている。
構造物取付装置10の設置工法について、説明を行う。なお、この形態1の説明では、橋桁2に構造物取付装置10を設置する工法について説明を行い、ブラケット6、支承装置7を設置する工法についての詳細な説明は省略する。
接着剤19による接着強度が所定の接着強度以上となるように、橋桁2の構造物取付装置10を設置する位置に、洗浄、接着面のチッピング、ケレン及び不陸の修正等表面処理を行う。
橋桁2の床版下面に吊り治具用のアンカー孔を穿孔し、アンカー孔を清掃後、アンカー孔に金属拡張アンカー355を打ち込む。金属拡張アンカー355のねじ穴部に、吊り治具357のねじ部をねじ込む。吊り治具357にチェーンブロック354の上フック354aを吊り下げる。ブラケット取付部材11に仮受け用金具351をボルト352等締結部材で取り付ける。仮受け用金具351に設けられた、吊上穴351bに吊り上げチェーン356を挿通後、吊り上げチェーン356の端部をチェーンブロック354の下フック354bに引っ掛ける。なお、チェーンブロック354、吊り上げチェーン356、吊り治具357等が吊り上げ手段353を構成する。また、吊り治具は、いわゆる「アイボルト」であってもよい。
この構造物取付装置により構造物を取り付ける変形例について、説明を行う。例えば、既設の支承装置と新設の支承装置とを交換するときには、次のような作業を行う。所定時間養生後、複数のジャッキ350により、橋桁2及び構造物取付装置10を所定量扛上させる。この扛上による変位量は、ダイアルゲージ等で確認する。この状態で既設の支承装置(図示せず)撤去し、新設の支承装置7を設置する。ジャッキ350のジャッキダウンを行い、新設の支承装置7に橋桁2を支承させる。仮受け用金具351をブラケット取付部材11から取り外す。
この構造物取付装置10は、支承装置のように、構造物取付装置、構造物等の自重等が、構造物取付装置と主桁側面との間に作用しない場合に好適なものである。なお、構造物が、支承装置ではなく落橋防止装置などである場合には、橋桁2の主桁下面2bとブラケット取付部材11とを接着剤19で接合する構成にしてもよい。
図4、5に基いて、実施の形態2の橋梁の構造物取付装置20について説明を行う。
図4は、実施の形態2の橋梁の構造物取付装置の断面図、図5は、図4をC−C線で切断した断面図である。
この実施の形態2の橋桁2はコンクリート製の橋桁である。また、実施の形態2の橋梁の構造物取付装置20(以下、構造物取付装置20と記載する)は、構造物取付部材21と、くさび部材23とから構成されている。構造物取付部材21は、ブラケット取付部21a、ブラケット取付部21aから所定の角度傾斜するように立設されている連結用立設部21b,21bと、連結用立設部21bを補強するための連結補強部21c,21cが一体に溶接等で構成され、上部が開口している防錆処理がされた鋼製の部材である。構造物取付部材21は、断面視略凵字状をした部材でもある。連結用立設部21bは、図4に示すように、左右に対向するように一対の構成で設けられたものであり、鉛直面内において、ブラケット取付部21a側より上部の開口側が狭くなるような第2傾斜角θ2に傾斜している。また、連結用立設部21bには、図5に示すように、橋桁2に構造物取付部材21を取り付けた状態を平面視すると、中央部の間隔より端部側の間隔が開くような第1傾斜角θ1に傾斜している傾斜面が形成されている。くさび部材23の第1傾斜角θ1は15度以下であるとよく、この形態2では約10度としている。
また、この構造物取付装置20は、橋桁2に対して構造物取付装置20が、自重又は鉛直方向への荷重の作用により鉛直方向に移動しようとしたときには、くさび部材23を介して、構造物取付部材21の連結用立設部21bが、橋桁2の主桁側面2aと直交する方向に大きな荷重で押圧され、橋桁2と構造物取付装置20とが強固に固定される。この構造物取付装置20は、構成が簡素であり、可動部がなく、確実に取り付けることができる。構造物取付部材21、くさび部材23、接着剤29が硬化した接着剤層等は、耐候性、耐久性に優れているのでメンテナンス等が不要である。
この構造物取付装置20の設置工法について説明を行う。
接着剤による接着強度を所定の接着強度以上にするために、橋桁2の構造物取付装置20を設置する位置に、洗浄、接着面のチッピング、ケレン及び不陸の修正等表面処理を行う。
構造物取付部材21に前述した仮受け用金具351(図18参照)を取り付ける。構造物取付部材21を、仮受け用金具351を介して、前述した吊りチェーン356等吊り上げ手段353(図18参照)で吊り上げ、橋桁2の主桁下面2bに下設する。吊り上げた構造物取付部材21をジャッキ350(図18参照)等で支持して仮受けする。なお、構造物取付部材は、ジャッキ350で持ち上げられ仮受けされてもよい。例えば、ブラケット6又は橋台3、橋脚と、仮受け用金具351との間に、ジャッキ350(例えば、ジャーナルジャッキ)を設け、仮受けしてもよい。くさび部材23の一方のくさび面23cに接着剤29を塗布し、主桁側面2aと側板部21bとの間の空間28に橋軸方向のP1方向、P2方向(図5参照)から挿入する。図5に示すように、4つのくさび部材23を挿入したら、この状態を維持して所定時間養生し、接着剤29を硬化等させる。接着剤29が硬化等して所定の接着強度を有する接着剤層が形成されたら、吊り上げ手段353による吊り上げを緩め、仮受けを解除する。この作業を行うことにより、橋桁2に構造物取付装置20が取り付けられる。なお、この形態2では、吊り上げ手段、及び/または、ジャッキ等が仮受け手段を構成している。
図6〜9に従って、実施の形態3の橋梁の構造物取付装置30の説明を行う。なお、この形態3の橋桁102は、鋼製の橋桁である。
図6は、実施の形態3の橋梁の構造物取付装置を取り付けた橋桁の側面図、図7は、図6をD−D線で切断した断面図、図8は、実施の形態3の橋梁の構造物取付装置の一部を断面にした平面図、図9は、図8をE−E線で切断した断面図である。
ブラケット取付板31の下面には、補強部位107が設けられている。この補強部位107は、例えば、PC鋼より線型落橋防止装置、PC鋼型落橋防止装置のブラケットなどである。なお、補強部位107は、ブラケット取付部材31と一体に構成されているものであってもよい。また、くさび部材は、硬質ゴム製のものであってもよい。
この構造物取付装置30の設置工法について説明を行う。
接着剤40による接着強度を所定の接着強度以上にするために、橋桁102の構造物取付装置30を設置する位置に、洗浄、ケレン等表面処理を行う。
橋桁102のウェブ102bに一対の垂直補強部材33,33を所定の間隔を有する位置に接着剤33aで接合する。くさび部材37a,37aの一方のくさび面37c,37c、上ゴム板部材38を下フランジ102aの上面に接着剤40で接合する。下ゴム板部材36、ブラケット取付部材31を下フランジ102aの下面側に位置させる。押さえ板部材32を下フランジ102aの上面側に位置させ、ブラケット取付部材31と押さえ板部材32とをボルト39、ナット39aで締着固定する。ブラケット取付部材31に下フランジ102aの両側から押さえ板部材32,32を締着固定する。押さえ板部材32の上面、垂直補強部材33に、側方ゴム部材35、側方取付部材34を接着剤34a、接着剤35aで接合する。
図10〜14に従って、実施の形態4の橋梁の構造物取付装置50について説明を行う。なお、この形態4の橋桁は、コンクリート製の橋桁2(例えば、T桁橋)である。
図10は、実施の形態4の橋梁の構造物取付装置を取り付けた橋桁の側面図、図11は、図10をF−F線で切断した断面図、図12は、図11をG−G線で切断した断面図、図13は、図12をH−H線で切断した断面図である。
この構造物取付装置50の設置工法1について説明を行う。
橋桁2の両側の主桁側面2aに、各々、四角錐台状の凹部2cをハツリ表面処理して形成する。接着剤60による接着強度を所定の接着強度以上にするために、橋桁2の構造物取付装置50を設置する位置に、洗浄、接着面のチッピング、ケレン及び不陸の修正等表面処理を行う。ブラケット取付部材51に仮受け用金具351(図18参照)を取り付ける。仮受け用金具351を介して前述した吊りチェーン356等吊り上げ手段353(図18参照)で吊り上げたブラケット取付部材51を、橋桁2の主桁の所定の位置に設置する。なお、ブラケット取付部材51は、ジャッキ350(図18参照)で持ち上げられ仮受けされてもよい。例えば、橋台3又は橋脚と、ブラケット取付部材51又は仮受け用金具301との間にジャッキ350(例えば、ジャーナルジャッキ)を設け、吊り上げたブラケット取付部材51又は仮受け用金具351をジャッキ350等で支持して仮受けしてもよい。この形態4では、吊り上げ手段、及び/または、ジャッキ等が仮受け手段を構成している。
吊り上げ手段353等による仮受け用金具351の吊り上げを緩め、吊りチェーン356を取り外し、ジャッキ350の仮受けを解除する。
ブラケット取付部材51に、構造物(例えば、落橋防止装置)のブラケット207を取り付ける。
この構造物取付装置50の設置工法2について説明を行う。
橋桁2の両側に主桁側面2aに、各々、四角錐台状の凹部2cをハツリ表面処理して形成する。接着剤60による接着強度を所定の接着強度以上にするために、橋桁2の構造物取付装置50を設置する位置に、洗浄、接着面のチッピング、ケレン及び不陸の修正等表面処理を行う。
ブラケット取付部材51に仮受け用金具351(図18参照)を取り付ける。仮受け用金具351を介して前述した吊りチェーン356等吊り上げ手段353(図18参照)で吊り上げられたブラケット取付部材51を、橋桁2の主桁の所定の位置に設置する。吊り上げたブラケット取付部材51又は仮受け用金具351をジャッキ350(図18参照)等で支持して仮受けする。なお、ブラケット取付部材51は、ジャッキ350で持ち上げられ仮受けされてもよい。例えば、橋台3又は橋脚と、ブラケット取付部材51又は仮受け用金具301との間にジャッキ350(例えば、ジャーナルジャッキ)を設け、仮受けしてもよい。
連結用立設部材52の所定の位置に抑止突起部材53をボルト55で固定する。ボルト55は、連結用立設部材52に形成されたボルト穴に挿通されるとともに、抑止突起部材53に形成されたねじ穴にねじ込まれ、連結用立設部材52に抑止突起部材53を固定する。
ブラケット取付部材51に、構造物(例えば、落橋防止装置)のブラケット207を取り付ける。
図14〜16に従って、実施の形態5の橋梁の構造物取付装置70について説明を行う。なお、この形態5の橋桁は、コンクリート製の橋桁202(例えば、バルブT桁橋)として説明を行う。
図14は、実施の形態5の橋梁の構造物取付装置を取り付けた橋桁の側面図、図15は、橋桁及び実施の形態5の橋梁の構造物取付装置の断面図、図16は、図15をJ−J線で切断した断面図である。
この橋桁202の主桁は、断面視したとき、主桁中間部Aより主桁下部Bのほうが幅が広い形状に形成されている。主桁中間部Aの第1主桁側面202aと主桁下部Bの第2主桁側面202cとの間には主桁斜面部202dが形成されて、第1主桁側面202aと第2主桁側面202cとを繋ぐようになっている(図15参照)。
この構造物取付装置70の設置工法1について説明を行う。
接着剤79による接着強度を所定の接着強度以上にするために、橋桁202の構造物取付装置70を設置する位置に、洗浄、接着面のチッピング、ケレン及び不陸の修正等表面処理を行う。
ブラケット取付部材71に仮受け用金具351(図18参照)を取り付ける。仮受け用金具351を介して前述した吊りチェーン356等吊り上げ手段353(図18参照)で吊り上げたブラケット取付部材71を、橋桁202の主桁の所定の位置に設置する。なお、ブラケット取付部材71は、ジャッキ350(図18参照)で持ち上げられ仮受けされてもよい。例えば、橋台3又は橋脚と、ブラケット取付部材71又は仮受け用金具351との間にジャッキ350(例えば、ジャーナルジャッキ)を設け、仮受けしてもよい。この形態5では、吊り上げ手段、及び/または、ジャッキ等が仮受け手段を構成している。ブラケット取付部材71の橋桁202の主桁側の面に接着剤79を注入又は塗布した後、主桁下面202bとブラケット取付部材71とを接着させる。接着剤79が硬化等して所定の接着強度(例えば、接着強度1.5N/mm2以上)を発揮するようになるまで、所定時間養生する。養生後、吊り上げ手段353等による仮受け用金具301の吊り上げを緩め、吊りチェーン356を取り外す。
ブラケット取付板部材71に、構造物(例えば、落橋防止装置)のブラケット207を取り付ける。
この構造物取付装置70の設置工法2について説明を行う。
接着剤79による接着強度を所定の接着強度以上にするために、橋桁202の構造物取付装置70を設置する位置に、洗浄、接着面のチッピング、ケレン及び不陸の修正等表面処理を行う。
ブラケット取付部材71に仮受け用金具351(図18参照)を取り付ける。仮受け用金具351を介して前述した吊りチェーン356等吊り上げ手段303(図18参照)で吊り上げたブラケット取付部材71を、橋桁202の主桁の所定の位置に設置する。なお、ブラケット取付部材71は、ジャッキ350(図18参照)で持ち上げられ仮受けされてもよい。例えば、橋台3又は橋脚と、ブラケット取付部材71又は仮受け用金具351との間にジャッキ350(例えば、ジャーナルジャッキ)を設け、仮受けしてもよい。
ブラケット取付部材71の橋桁202の主桁側の面に接着剤79を注入又は塗布した後、主桁下面202bとブラケット取付部材71とを接着させる。接着剤79が硬化して所定の接着強度(例えば、接着強度1.5N/mm2以上)を発揮するようになるまで、所定時間養生する。養生後、吊り上げ手段353等による仮受け用金具351の吊り上げを緩め、吊りチェーン356を取り外す。
ブラケット取付部材71に、構造物(例えば、落橋防止装置)のブラケット207を取り付ける。
2,102,202 … 橋桁
3 … 橋台
6 … ブラケット
7 … 支承装置
8 … アンカーボルト
10,20,30,50,70 … 橋梁の構造物取付装置
11,31,51,71 … ブラケット取付部材
12,52,72 … 連結用立設部材
13,23,37a … くさび部材
14 … 弾性板部材
18,28 … 空間
19,29,40,60,79 … 接着剤
21 … 構造物取付部材
53 … 抑止突起部材
54,73 … 強化補強部材
59,76 … 荷重付与部材
Claims (18)
- 橋脚又は橋台上に設置されている橋桁に、橋梁の一部を構成する構造物、又は、橋梁に付設される構造物を取り付けるための部位を備えた橋梁の構造物取付装置(10,20,30)であって、
断面視略凵字状をし、前記橋桁の橋桁側面、又は、前記橋桁のフランジ面に対して所定の間隔の空間を有するように、前記橋桁の下部側に設けられ、前記構造物を取り付けるための部位が形成されている構造物取付部材と、
一方の端部側の厚さが薄く、他方の端部側に向かって厚さが漸増するくさび形状に形成された部材であって、一方のくさび面が前記橋桁の前記橋桁側面、又は、前記フランジ面に接着剤で接合され、他方のくさび面がくさび角の作用による押圧力で前記構造物取付部材を押圧するためのくさび部材とを有し、
前記空間には、前記一方の端部側が対向する一対の構成にすることで、対称形状を形成する一対の前記くさび部材が設けられている
ことを特徴とする橋梁の構造物取付装置。 - 請求項1に記載された橋梁の構造物取付装置において、
前記構造物取付部材には、前記橋桁側面に対して垂直な方向の前記橋桁側面に対する間隔が、橋軸方向の端部側に対して中央側が小さくなるように傾斜している第1傾斜角と、前記橋桁の上部側に対して下部側が大きくなるように傾斜している第2傾斜角とに傾斜した傾斜面が形成されており、
前記くさび部材は、前記他方のくさび面が、前記第1傾斜角及び前記第2傾斜角を有するように傾斜した傾斜面に形成されているものである
ことを特徴とする橋梁の構造物取付装置。 - 請求項1又は2に記載された橋梁の構造物取付装置において、
前記くさび部材の素材は、防錆処理された金属、硬質ゴム、炭素繊維成形材から選択される1種である
ことを特徴とする橋梁の構造物取付装置。 - 橋脚又は橋台上に設置される橋桁に、橋梁の一部を構成する構造物、又は、橋梁に付設される構造物を取り付けるための部位を備えた橋梁の構造物取付装置(50)であって、
前記橋桁の橋桁側面部の両側の所定の位置に、各々、四角錐台状に形成された凹部と、
前記橋桁の下面側に設けられ、前記構造物を取り付けるための部位が形成されているブラケット取付部材と、
前記ブラケット取付部材に、前記橋桁側面と平行に立設される連結用立設部材と、
前記連結用立設部材に締結固定され、前記凹部に係合して前記橋桁と前記連結用立設部材とが相対移動することを抑止するための抑止突起部材とからなり、
前記橋桁側面と、前記連結用立設部材及び前記抑止突起部材とは、接着剤によって、一体に接合されている
ことを特徴とする橋梁の構造物取付装置。 - 橋脚又は橋台上に設置される橋桁に、橋梁の一部を構成する構造物、又は、橋梁に付設される構造物を取り付けるための部位を備えた橋梁の構造物取付装置(70)であって、
前記橋桁は、断面視したとき、橋桁中間部と、前記橋桁中間部より幅の広い形状の橋桁下部とを有し、前記橋桁中間部の第1橋桁側面と、前記橋桁下部の第2橋桁側面の間には、前記第1橋桁側面と前記第2橋桁側面とを繋ぐ橋桁斜面部が形成され、接着剤で接合可能にするための表面処理が面に施されているものであり、
前記橋桁に挿入されるとともに前記橋桁の下面及び橋桁側面の下部に前記接着剤によって接合され、断面視凵字状をし、前記構造物を取り付けるための部位が形成されているブラケット取付部材と、
前記橋桁側面の下方側の部位の断面形状に近似する形状の部材であって、前記第1橋桁側面、前記橋桁斜面部及び前記ブラケット取付部材の側面に当接するように形成され、前記ブラケット取付部材の前記側面に締着固定されて前記橋桁の側面と平行に立設される連結用立設部材とからなり、
前記橋桁の前記第1橋桁側面及び前記橋桁斜面部と、前記連結用立設部材とは、前記接着剤によって、一体に接合されている
ことを特徴とする橋梁の構造物取付装置。 - 請求項4又は5に記載された橋梁の構造物取付装置において、
前記連結用立設部材の上部には、前記橋桁に対して、前記連結用立設部材の上面側が開くように弾性変形させる荷重を付与するための荷重付与部材が設けられている
ことを特徴とする橋梁の構造物取付装置。 - 請求項4又は5に記載された橋梁の構造物取付装置において、
前記連結用立設部材の上部には、前記連結用立設部材の水平方向の剛性を向上させるための強化補強部材が設けられている
ことを特徴とする橋梁の構造物取付装置。 - 請求項1から7のいずれか1項に記載された橋梁の構造物取付装置において、
前記構造物は、落橋防止装置、変位制限構造、桁補強部材、桁連結装置、及び、支承装置から選択される1つである
ことを特徴とする橋梁の構造物取付装置。 - 橋脚又は橋台上に設置される橋桁に、橋梁の一部を構成する構造物、又は、橋梁に付設される構造物を取り付けるための構造物取付装置を設置する設置工法であって、
断面視略凵字状をし、前記構造物を取り付けるための部位が形成されている構造物取付部材を、前記橋桁の下部側に設けるとともに、前記橋桁の橋桁側面、又は、前記橋桁のフランジ面と、前記構造物取付部材との間に、一方の端部側の厚さが薄く、他方の端部側に向かって厚さが漸増するくさび形状に形成されたくさび部材が、前記橋桁側面又は前記フランジ面と平行な方向に、前記一方の端部側が対向する一対の構成で挿入されるための空間を形成し、
前記くさび部材の一方のくさび面に接着剤を塗布するとともに、前記くさび部材を前記空間に挿入し、
前記くさび部材の前記一方のくさび面と、前記橋桁側面又は前記フランジ面とを接着剤で一体に接合し、
前記構造物取付部材と前記橋桁とが、相対的に、移動しようとしたとき、前記くさび部材の他方のくさび面がくさび角の作用で前記構造物取付部材を押圧する
ことを特徴とする橋梁の構造物取付装置の設置工法。 - 請求項9に記載された橋梁の構造物取付装置の設置工法において、
前記空間を形成する工程は、前記構造物取付部材を、前記橋桁の下部側に設けた後、前記構造物取付部材を仮受けし、前記橋桁の橋桁側面、又は、前記橋桁のフランジ面と、前記構造物取付部材との間に、一方の端部側の厚さが薄く、他方の端部側に向かって厚さが漸増するくさび形状に形成されたくさび部材が、前記橋桁側面又は前記フランジ面と平行な方向に、前記一方の端部側が対向する一対の構成で挿入されるための空間を形成する工程である
ことを特徴とする橋梁の構造物取付装置の設置工法。 - 請求項9または10に記載された橋梁の構造物取付装置の設置工法において、
前記構造物取付部材は、前記橋桁側面に対して垂直な方向の前記橋桁側面に対する間隔が、橋軸方向の端部側に対して中央側が小さくなるように傾斜している第1傾斜角と、前記橋桁の上部側に対して下部側が大きくなるように傾斜している第2傾斜角とに傾斜した傾斜面を前記橋軸方向に対称な一対の構成で有し、
前記くさび部材は、前記他方のくさび面が、前記第1傾斜角及び前記第2傾斜角を有するように傾斜した傾斜面に形成されているものであり、
前記くさび部材を前記空間に挿入する工程は、前記橋桁側面と前記構造物取付部材の前記傾斜面との間の空間に前記くさび部材を挿入する工程である
ことを特徴とする橋梁の構造物取付装置の設置工法。 - 請求項11に記載された橋梁の構造物取付装置の設置工法において、
前記くさび部材を挿入する工程は、前記構造物取付部材の上部側に、前記構造物取付部材を前記橋桁側面に対して離れる方向に強制的に弾性変形させるための荷重付与部材を設け、前記荷重付与部材を介して荷重を付与して、前記構造物取付部材を前記離れる方向に弾性変位させた状態で、前記くさび部材を挿入する工程である
ことを特徴とする橋梁の構造物取付装置の設置工法。 - 橋脚又は橋台上に設置される橋桁に、橋梁の一部を構成する構造物、又は、橋梁に付設される構造物を取り付けるための構造物取付装置を設置する設置工法であって、
前記橋桁の橋桁側面の両側の所定の位置に、各々、四角錐台状の凹部を形成し、
前記橋桁の下面部に、前記構造物を取り付けるための部位が形成されているブラケット取付部材を設け、
前記凹部内に係合される抑止突起部材を連結用立設部材に締結固定し、
前記凹部と前記抑止突起部材とを係合させた状態で、一対の前記連結用立設部材を前記ブラケット取付部材に、前記橋桁を挟むように締結固定し、
前記連結用立設部材の上部側に設けられた荷重付与部材で前記連結用立設部材に荷重を付与し、前記橋桁側面に対して前記連結用立設部材の上面側が開くように弾性変形させ、
開いた前記上面側から、前記橋桁側面と前記連結用立設部材との間に接着剤を注入し、
前記荷重付与部材による荷重付与を解除した後、前記接着剤を硬化させることで、前記橋桁側面と、前記連結用立設部材及び記抑止突起部材とを一体に接合する
橋梁の構造物取付装置の設置工法。 - 橋脚又は橋台上に設置される橋桁に、橋梁の一部を構成する構造物、又は、橋梁に付設される構造物を取り付けるための構造物取付装置を設置する設置工法であって、
前記橋桁の橋桁側面の両側の所定の位置に、各々、四角錐台状の凹部を形成し、
前記橋桁の下面に、前記構造物を取り付けるための部位が形成されているブラケット取付部材を取り付け、
前記凹部内に係合される抑止突起部材を連結用立設部材の一方の面に締結固定し、
前記連結用立設部材の前記一方の面及び前記抑止突起部材に接着剤を塗布し、
前記凹部と前記抑止突起部材とを係合させるとともに、前記橋桁側面に対して一対の前記連結用立設部材を所定の位置に調整し、
一対の前記連結用立設部材が前記橋桁を挟む込むようにしている状態で、一対の前記連結用立設部材を前記ブラケット取付部材に締結固定し、
前記接着剤を硬化させることで、前記橋桁側面と、前記連結用立設部材及び前記抑止突起部材とを一体に接合する
橋梁の構造物取付装置の設置工法。 - 請求項13または14に記載された橋梁の構造物取付装置の設置工法において、
前記橋桁の下面に、前記構造物を取り付けるための部位が形成されている前記ブラケット取付部材を取り付ける工程の後に、前記橋桁の下面に取り付けた前記ブラケット取付部材を仮受けする工程を有している
ことを特徴とする橋梁の構造物取付装置の設置工法。 - 橋脚又は橋台上に設置される橋桁に、橋梁の一部を構成する構造物、又は、橋梁に付設される構造物を取り付けるための構造物取付装置を設置する設置工法であって、
断面視凵字状をし、前記構造物を取り付けるための部位が形成されているブラケット取付部材を、前記橋桁の下部側に挿入するとともに、前記橋桁と前記ブラケット取付部材とを接着剤で接合し、
前記ブラケット取付部材の側面に、前記橋桁の下部側の断面形状に近似するように形成された連結用立設部材の下部側を締着固定し、
前記連結用立設部材の上部に設けられた荷重付与部材で前記連結用立設部材に荷重を付与し、橋桁側面に対して前記連結用立設部材の上面側が開くように弾性変形させ、
開いた前記上部側から、前記連結用立設部材と前記橋桁側面との間に接着剤を注入し、
前記荷重付与部材による荷重付与を解除した後、前記接着剤を硬化させることで、前記橋桁と前記連結用立設部材とを一体に接合する
橋梁の構造物取付装置の設置工法。 - 橋脚又は橋台上に設置される橋桁に、橋梁の一部を構成する構造物、又は、橋梁に付設される構造物を取り付けるための構造物取付装置の設置工法であって、
断面視凵字状をし、前記構造物を取り付けるための部位が形成されているブラケット取付部材を、前記橋桁の下部側に挿入するとともに、前記橋桁と前記ブラケット取付部材とを接着剤で接合し、
前記橋桁の下部側の断面形状に近似するように形成された連結用立設部材の前記橋桁の側面側の面に接着剤を塗布し、
前記橋桁の側面に、前記接着剤が塗布された前記連結用立設部材を押し付けた状態で、前記連結用立設部材の下部側を前記ブラケット取付部材に締着固定し、
前記接着剤を硬化させることで、前記橋桁と前記連結用立設部材とを一体に接合する
橋梁の構造物取付装置の設置工法。 - 請求項16または17に記載された橋梁の構造物取付装置の設置工法において、
前記橋桁と前記ブラケット取付部材とを接着剤で接合する工程は、前記ブラケット取付部材を前記橋桁の下部側に挿入した後、前記ブラケット取付部材を仮受けし、前記橋桁と前記ブラケット取付部材とを前記接着剤で接合する工程である
ことを特徴とする橋梁の構造物取付装置の設置工法。
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JP2013127197A (ja) | 2013-06-27 |
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