JP5730328B2 - 育毛剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、育毛剤組成物に関する。

毛髪は毛包と呼ばれる器官で生産される。ヒト頭髪毛包は、生涯にわたり毛周期と呼ばれる組織再生と退縮のプロセス(成長期−退行期−休止期)を自律的に繰り返す。健常者では、全頭髪の90%が成長期にある成長期毛である。しかし、何らかの原因により成長期毛の比率が減少し、退行期毛及び休止期毛の比率が増大することにより薄毛や脱毛が顕著となり、脱毛症が引き起こされる。脱毛症の中で最も一般的なものは男性型脱毛であり、この場合には成長期が短縮されることにより毛髪が細く短くなる症状となる。脱毛症は男性ホルモン、遺伝的素因、ストレス、栄養、老化などの要因が複雑に絡みあって生じると考えられている。高齢化社会を迎えた今日では、食生活の変化や社会的なストレスの増大も伴い、脱毛症に悩む男女が増加している。現代社会においては、頭髪はファッションの一部であり、育毛養毛剤に対する社会的要求が高まっている。そのような社会的要求に応じて様々な育毛養毛剤が開発されている。その好例としてミノキシジル(化学名:6−(1−ピペリジニル)−2,4−ピリミジンジアミン−3−オキサイド)やアデノシン関連化合物を挙げることができる。

ミノキシジルは末梢血管拡張作用を有し、高血圧症治療のための経口降圧剤として使用される。一方、副作用としての多毛が注目され、育毛養毛剤としての応用が提案された(例えば、特許文献1、2)。その後、臨床においてもミノキシジルの育毛養毛作用が確認され、現在、育毛養毛剤として市販されている。

一方、アデノシン及びアデノシン関連化合物も脱毛防止、発毛促進等の作用を有することが知られている。従来、アデノシン5’−2リン酸を含有する養毛料(特許文献3)、アデノシン受容体刺激作用を有するアデノシン及びアデノシン関連化合物を有効成分として含有する養毛料(特許文献4)、アデノシンを有効成分として含有する養毛料(特許文献5)などが報告されている。

米国特許第4139619号公報 米国特許第4695812号公報 特開平2−311411号公報 特開2000−297015号公報 特開2004−143184号公報

Progress in Medicine、1992年、第12巻、第7号、p.1553−1565

このように、従来、育毛養毛剤としてミノキシジルやアデノシン関連化合物が知られている。しかし、その効果に限界があるのも事実である。たとえばミノキシジルについては、ロゲイン(Rogaine(登録商標))の使用説明書にも明記されているように、男性型脱毛症の典型である前頭部、及び、生え際の脱毛には効果が認められない。さらに、ミノキシジル2%ローション剤を用い、外見上問題ない程度までに毛髪が再生する確率は男性で約10%に過ぎない(非特許文献1)。
従って、本発明の課題は、より育毛養毛効果の高い育毛剤組成物を提供することにある。

そこで本発明者らは、このような課題を解決すべく鋭意検討した結果、3’−ホスホアデノシン5’−ホスホ硫酸(以下、PAPSと略す)が、ヒト頭髪に対する毛伸長促進効果及び毛周期における成長期を維持・延長する顕著な効果を有することを見出した。すなわち、PAPSが、極めて効果の高い育毛養毛効果を有することを見出した。

PAPSは、生体内における硫酸化反応の硫酸基供与体として重要な役割を担っている。PAPSは、コンドロイチン硫酸やデルマタン硫酸、ヘパラン硫酸、ケラタン硫酸といったグリコサミノグリカン、そして各種の硫酸化糖脂質や硫酸化タンパク質などの生合成に不可欠な物質である。しかしながら、PAPSは、水溶性が高く、また高度な負の電荷を有することから細胞膜を透過するとは考え難い。また、一方で、PAPSをドナーとして用いた硫酸転移反応は、細胞内のゴルジ体において起こると考えられていたことから、細胞外から添加したPAPSが、各種細胞に生理作用を示すとは当業者の常識では考えられなかった。従って、細胞外から添加したPAPSが、どのような生理作用を示すかに関しては、これまで全く知見がないのが実情であった。

すなわち、本発明は、式(1)で表されるPAPS又はその塩を含有する育毛剤組成物を提供するものである。

また、本発明は、育毛のための、上記式(1)で表されるPAPS又はその塩を提供するものである。
また、本発明は、育毛剤製造のための、上記式(1)で表されるPAPS又はその塩の使用を提供するものである。
さらに、本発明は、上記式(1)で表されるPAPS又はその塩の有効量を投与することを特徴とする育毛方法を提供するものである。

PAPSは、毛伸長促進効果のみならず、また毛周期における成長期を維持・延長する効果を有し、脱毛を抑制する作用も著しく高い。従って、本発明の育毛剤組成物は、従来の育毛剤組成物に比べて強力な育毛養毛効果を奏する。また、PAPSは、生体内成分であることから、安全性も高い。

試験(1)の試験開始6日後における各群の毛包器官の状態の比率を示す図である。 試験(2)の試験開始6日後における各群の毛包器官の状態の比率を示す図である。 試験(3)の試験開始6日後における各群の毛包器官の状態の比率を示す図である。 試験(1)〜(3)の試験開始6日後における各群の全ての毛包器官の状態の比率を示す図である。 試験(4)の試験開始6日後における各群の毛包器官の状態の比率を示す図である。 第1群(蒸留水群)の「毛伸長」/「毛退行」の毛包数の比率の経時的変化を示す図である。 第2群(0.05%ミノキシジル群)の「毛伸長」/「毛退行」の毛包数の比率の経時的変化を示す図である。 第3群(0.05%PAPS群)の「毛伸長」/「毛退行」の毛包数の比率の経時的変化を示す図である。 各群の毛伸長持続日数を示す図である。 各群の毛伸長量を示す図である。 第1群(蒸留水群)の毛包状態比率の経時的変化を示す図である。 第2群(0.05%アデノシン群)の毛包状態比率の経時的変化を示す図である。 第3群(0.05%PAPS群)の毛包状態比率の経時的変化を示す図である。

本発明の育毛剤組成物は、PAPS又はその塩を有効成分として含有するものである。ここで「含有する」とは、本発明の育毛剤組成物が、PAPSのみからなるものであってもよく、また育毛剤組成物にPAPS以外の他の成分が含有されていてもよいことを意味する。なお、養毛効果とは、ヒト毛包の成長期を維持・延長する効果、又は脱毛を抑制する効果を意味する。また、育毛効果とは、ヒト毛髪の伸長を促進する効果を意味する。

PAPSは、公知の生体内成分であり、酵素法、化学法、いずれの方法で製造したものであってもよく、例えば、PAPSの合成法としては、特許第3098591号、特許第3078067号、特許第3029915号、Nucleic Acids Symp.Ser.,27,171−172(1992)、WO2006‐080313などに記載の方法を採用することができる。

PAPSの塩としては、ナトリウム塩などの金属塩、アンモニウム塩及び各種アミン塩、アミノ酸塩、イミダゾール塩等が挙げられる。なお、PAPSまたはその塩のプロドラッグであってもよく、プロドラッグの薬学的に許容し得る塩であってもよい。

本発明の育毛剤組成物中のPAPSの含有量は、その有効性と安全性の観点から、0.001〜10%(w/v)とするのが好ましく、0.01〜1%(w/v)とするのがより好ましい。

本発明の育毛剤組成物中には、本発明の効果を損なわない範囲において、一般に化粧料で用いられる各種任意成分、又は医薬部外品、医薬品等の皮膚外用剤に用いられる各種任意成分を必要に応じて適宜配合することができる。このような任意成分として、例えば、精製水、エタノール、油性成分、保湿剤、増粘剤、防腐剤、乳化剤、薬効成分、粉体、紫外線吸収剤、色素、香料、乳化安定剤等を挙げることができる。

本発明の育毛剤組成物は、液状、乳液、軟膏、クリーム、ゲル、エアゾール等の形態をとる皮膚外用剤とするのが好ましい。また、本発明の育毛剤組成物は、医薬品、医薬部外品又は化粧品等の多様な分野において使用可能である。本発明の育毛剤組成物は、脱毛の治療や予防に用いることが可能である。例えば、男性型脱毛の治療や予防、女性に多い、びまん性脱毛症の治療や予防、円形脱毛症の治療等に広く用いることができる。なお、ここに示した脱毛症名は例示であり、これらの脱毛症に本発明の育毛剤の使用可能な疾患が限定されるものではない。さらに、本発明の育毛剤組成物は、頭髪の育毛用として使用できる他、眉毛や睫毛の育毛用としても使用することができる。

本発明の育毛剤組成物は、毛伸長促進効果を有するのみならず、毛周期における成長期を維持・延長し、脱毛を抑制する効果を有する点に特徴がある。

薬剤の育毛養毛効果を評価する各種の手法の中で、最も信頼できる評価手法の一つに、ヒト頭皮から頭髪毛包を単離して器官培養し、これに対する薬剤の影響を評価するヒト毛包器官培養法がある。形成外科領域において、毛包単位での移植手術(マイクログラフト)が実用化されていることからも明らかなように、毛包が毛伸長コントロールの独立した単位となっている。このヒト毛包器官培養法は、in vivoでの細胞−細胞間相互作用、又は細胞−細胞外基質相互作用が維持されるため、信頼性の高い評価方法と考えられている。ただし、ヒト毛包器官培養法において、毛包の毛伸長を維持するためには、すなわち、毛周期における成長期を維持するためには、IGF−I又はインスリンの培地への添加が不可欠である。IGF−I又はインスリンを培地に添加せずに器官培養した場合、わずか数日で毛包が退行期の形態に変化して毛伸長が停止し、毛髪が毛包から脱落する(J.Invest.Dermatol.、1994年、第102巻、第6号、p.857−861)。従って、IGF−I又はインスリンを培地に添加せずにヒト毛包を器官培養することにより、毛周期を成長期から退行期に誘導することができる。そして、この際に評価対象の薬剤を添加することにより、当該薬剤のヒト毛包に対する成長期を維持・延長する効果、又は脱毛を抑制する効果を評価することができる。すなわち、養毛効果を評価することができる。また、試験前後の毛髪の伸長量を比較することにより、当該薬剤の毛伸長促進効果を評価することができる。すなわち、育毛効果を評価することもできる。

本発明者らが、このヒト毛包器官培養法によって、PAPSの効果を評価したところ、従来の常識からは全く予見できなかった毛伸長促進効果、及び毛周期における成長期を維持・延長し、脱毛を抑制する著しい効果をPAPSが有することを見出したのである。すなわち、極めて効果の高い育毛養毛効果をPAPSが有することを見出したのである。

本発明の育毛剤組成物は、1日1〜3回を皮膚に塗布すればよく、その塗布量はPAPS又はその塩として1回あたり0.1〜10mgとなるようにするのが好ましい。

以下、実施例等により本発明をさらに具体的に説明するが、この実施例等により本発明の技術的範囲が限定的に解釈されるものではない。なお、%はすべて重量%(w/v)を意味する。

(実施例1)PAPSの養毛効果の評価(1)
男性型脱毛症男性3名(37歳男性、63歳男性、62歳男性)各々より採取した毛包を用いて、以下の試験を3回実施した(それぞれ試験(1)、試験(2)、試験(3)と称する)。約10mmのヒト頭皮組織(後頭部)を採取し、氷冷したリン酸緩衝生理的食塩水に速やかに浸漬した。続いて、消毒用ヨード液で10秒間浸漬消毒した後、70%エタノールで20秒間の浸漬洗浄を2度行い、さらに、リン酸緩衝生理的食塩水で2度浸漬洗浄した。この後、10%牛胎児血清を添加したダルベッコ変法MEM培地(DMEM培地)に組織を浸漬させ、実体顕微鏡下で、マイクロメスを用いて毛包器官を1ケずつ分離した。この毛包器官を、毛包のサイズや形態が均等に分布するよう留意して4群に群分けした(試験1回あたりの各群の毛包器官数〔n〕は8〜10本)。あらかじめ12ウェルプレートの各ウェルに0.5mLの毛包培養培地(William’s Medium E培地に2mM L−Glutamine、ストレプトマイシン(100μg/mL)、ペニシリン(100units/mL)を添加したもの)を入れておき、単離した毛包を各ウェルに1本ずつ静置した。37℃に調温した炭酸ガスインキュベーター(炭酸ガス濃度5%)中で24時間の前培養を行った後、以下に示す4種類の被検物質を各群に1種類ずつ添加して試験を開始し、その後、48時間毎に培地交換および被検物質の添加を繰り返した。第1群には対照として蒸留水を添加した。第2群にはPAPS,4Naを終濃度0.25%となるよう添加した。第3群にはPAPS,4Naを終濃度0.05%となるよう添加した。第4群には陽性対照としてインスリンを含む培地添加物(いずれも終濃度で10μg/mLインスリン、10ng/mLハイドロコルチゾン、10μg/mLトランスフェリン、10ng/mL亜セレン酸ナトリウム)(以降、インスリン類と称する)を添加した。試験開始後、定期的に各毛包の状態を評価し、当該毛包の状態に応じて以下の3つのグループに分類した。評価時点において、毛伸長が継続している毛包を「毛伸長」、毛球部の退行変化を伴って毛伸長が停止した毛包を「毛退行」、試験期間を通じて変化が認められなかった毛包を「無変化」と分類した。

試験開始6日後に毛包状態を判定した結果を図1〜3に示す。試験(1)(ドナー:37歳男性)における「毛伸長」の状態の毛包の比率は、蒸留水群(n=8)では13%に過ぎなかったのに対し、0.25%PAPS群(n=8)、及び0.05%PAPS群(n=8)ではそれぞれ62%、74%と顕著に高率であり、これは陽性対照群であるインスリン類群(n=8)の同値の50%よりも高率であった。また、試験(2)(ドナー:63歳男性)における「毛伸長」の状態の毛包の比率は、蒸留水群(n=9)では45%であったのに対し、0.25%PAPS群(n=9)、及び0.05%PAPS群(n=10)ではそれぞれ56%、60%と高率であった。なお、インスリン類群(n=9)の同値は67%であった。さらに、試験(3)(ドナー:62歳男性)における「毛伸長」の状態の毛包の比率は、蒸留水群(n=10)では0%であったのに対し、0.25%PAPS群(n=10)、及び0.05%PAPS群(n=10)ではいずれも20%と高率であった。なお、インスリン類群(n=9)の同値は33%であった。これらの結果から、PAPSはドナーの違いに関わらず「毛伸長」の状態の毛包の比率を上昇させる作用、すなわち、毛周期における成長期を維持・延長する効果を有することが判明した。尚、3回の試験の全ての毛包の分類結果を合計して比率を求めると、図4に示されるように「毛伸長」の状態の毛包の比率は、蒸留水群(n=27)では19%であったのに対し、0.25%PAPS群(n=27)、及び0.05%PAPS群(n=28)ではそれぞれ45%、50%と2倍以上の高率であり、陽性対照群であるインスリン類群(n=26)の同値である50%に比肩する結果であった。

(実施例2)PAPSの養毛効果の評価(2)
新たに別の男性型脱毛症男性2名(56歳男性、63歳男性)より採取した毛包を用いて、以下の試験を実施した(試験(4)と称する)。実施例1と同様の方法で毛包器官を得た。この毛包器官を、毛包のサイズや形態が均等に分布するよう留意して3群に群分けした。あらかじめ12ウェルプレートの各ウェルに0.5mLの毛包培養培地(William’s Medium E培地に2mM L−Glutamine、アンピシリン(50μg/mL)を添加したもの)を入れておき、単離した毛包を各ウェルに1本ずつ静置した。37℃に調温した炭酸ガスインキュベーター(炭酸ガス濃度5%)中で24時間の前培養を行った後、以下に示す3種類の被検物質を各群に1種類ずつ添加して試験を開始し、その後、48時間毎に培地交換および被検物質の添加を繰り返した。第1群には対照として蒸留水を添加した。第2群には陽性対照としてミノキシジルを終濃度0.05%となるよう添加した。第3群にはPAPS,4Naを終濃度0.05%となるよう添加した。試験開始後、各毛包の状態を実施例1と同様に定期的に判定し、「毛伸長」、「毛退行」、「無変化」の3グループに分類した。

試験開始6日後に毛包状態を判定した結果を図5に示す。「毛伸長」の状態の毛包の比率は、蒸留水群(n=20)では15%であり、0.05%ミノキシジル群(n=20)でも10%に過ぎなかったのに対し、0.05%PAPS群(n=20)では45%と顕著に高率であった。また、「毛退行」の状態の毛包の比率は、蒸留水群では55%であり、0.05%ミノキシジル群でも65%と高率であったのに対し、0.05%PAPS群では20%と顕著に低率であった。

(実施例3)PAPSの養毛効果の評価(3)
実施例2の各毛包の状態を2日毎に判定し、実施例1と同様に「毛伸長」、「毛退行」、「無変化」の3グループに分類し、この内、「無変化」のグループを本評価から除外した。残る「毛伸長」と「毛退行」の2グループの毛包数の比率を各評価時点で求め、その経時的な変化を追った。

各群の「毛伸長」/「毛退行」の毛包数の比率の経時的変化を図6、図7、図8に示す。対照群である第1群(蒸留水群)(n=14)では毛包状態が経時的に「毛伸長」から「毛退行」に移行し、4日後には42%の毛包が「毛退行」となり、8日後には92%が「毛退行」となった。また、第2群(0.05%ミノキシジル群)(n=15)では、4日後には40%の毛包が「毛退行」となり、8日後には100%が「毛退行」となった。それに対し、第3群の0.05%PAPS群(n=13)では、4日後に「毛退行」となった毛包は8%に留まった。8日後でも「毛退行」の毛包は62%に留まり、38%の毛包が「毛伸長」の状態を維持した。

各毛包の毛伸長持続日数を比較解析した結果を図9に示す。第1群(蒸留水群)の毛伸長持続日数の平均値は3.1日であり、第2群(0.05%ミノキシジル群)の同値は3.3日であった。これに対し、第3群(0.05%PAPS群)の同値は6.0日と約2倍の高値であった。なお、第3群の毛伸長持続日数は、第1群および第2群の同値と比較して統計学的に有意に高値であり(マン・ホイットニーの U 検定にてp値<0.05)、PAPSは同濃度のミノキシジルを上回る、顕著な毛伸長維持効果(すなわち、毛周期における成長期を維持・延長する効果)を有することが明らかになった。

さらに、各群の毛包の毛伸長量を比較解析した結果を図10に示す。培養期間終了時点での第1群(蒸留水群)の毛伸長量が0.67mmであり、第2群(0.05%ミノキシジル群)の同値が0.38mmであったのに対し、第3群(0.05%PAPS群)の同値は0.82mmであり、PAPSは優れた毛伸長促進効果を有することが明らかになった。

(実施例4)PAPSの養毛効果の評価(4)
男性型脱毛症男性1名(66歳男性)より採取した毛包を用いて、以下の試験を実施した(試験(5)と称する)。実施例1と同様の方法で毛包組織を得た。この毛包組織を、毛包のサイズや形態が均等に分布するよう留意して3群に群分けした(それぞれn=12)。実施例2と同様の方法で、24時間の前培養を行った後、以下に示す3種類の被検物質を各群に1種類ずつ添加した。第1群には対照として蒸留水を添加した。第2群には陽性対照としてアデノシンを終濃度0.05%となるよう添加した。第3群にはPAPS,4Naを終濃度0.05%となるよう添加した。被検物質添加後、2日毎に培地交換および被検物質の添加を行い、炭酸ガスインキュベーター(炭酸ガス濃度5%)中で12日間培養し、2日毎に写真撮影した。PAPSが器官培養毛包の毛包状態変化に及ぼす影響を詳細に解析するために、実施例1と同様の方法で毛包の状態を経時的に評価した。

各群の毛包状態比率の経時的変化を図11、図12、図13に示す。試験開始4日後の毛包状態を比較すると、「毛伸長」の状態の毛包の比率は、蒸留水群では67%、0.05%アデノシン群では58%であったのに対して、0.05%PAPS群では92%と他の2群に比べて高率であった。さらに、試験開始8日後の毛包状態を比較すると、「毛伸長」の状態の毛包の比率は、蒸留水群では17%、0.05%アデノシン群では0%と、試験開始4日後の結果と比べて比率が低下していたのに対して、0.05%PAPS群では50%と高率を保持していた。また、「無変化」の状態の毛包の比率は、蒸留水群では25%、0.05%アデノシン群では42%であったのに対して、0.05%PAPS群では8%であり、顕著に低率だった。これらの結果から、PAPSは同濃度のアデノシンには認められなかった「毛伸長」の状態の毛包の比率を上昇させる効果、すなわち、毛周期における成長期を維持・延長する効果を有することが判明した。

Claims (3)

  1. 式(1)
    で表される3'−ホスホアデノシン5'−ホスホ硫酸又はその塩を含有する育毛剤組成物。
  2. 3'−ホスホアデノシン5'−ホスホ硫酸又はその塩を0.001〜10%(w/v)含有する請求項1記載の育毛剤組成物。
  3. 皮膚外用剤である請求項1又は2記載の育毛剤組成物。
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