JP5727084B1 - テーブル分離型工作機械 - Google Patents
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Abstract
【課題】テ−ブルと昇降押圧具との間でワ−クをクランプして該ワ−クに加工を施し得るように構成された片持ち型のワ−ククランプ装置を具備する工作機械の活用効率を向上させて生産性向上に寄与する。【解決手段】駆動装置3によって前後方向に移動可能のコラム5の下部6に、連結装置7によってテ−ブル9が連結可能且つ分離可能に設けられている。コラム5の上部10に、ワ−ク11を上から押圧する昇降押圧具12が設けられ、連結状態にあるコラム5とテ−ブル9の全体を前記駆動装置3によって前後方向で移動させる。テ−ブル9は、定位置固定装置によって定位置に固定される。コラム5とテ−ブル9とが連結された状態で、テ−ブル9上に載置されたワ−ク11を昇降押圧具12が押圧する。【選択図】図3
Description
本発明は、テ−ブル分離型工作機械に関するものであり、より詳しくは、コラムとテ−ブルとを分離した状態で該テ−ブル上へのワ−クの載置を容易化し得ると共に、連結状態にあるコラムとテ−ブルの全体の前後動及び、テ−ブルと分離状態にあるコラムの前後動を、該コラムを前後動させるための駆動装置を用いて行うことができて駆動装置の簡素化を図ることができ、しかもワ−クの加工を安定状態で精度よく行うことができるテ−ブル分離型工作機械に関するものである。
本出願人は特許文献1において、図18〜19に示すような両頭フライス盤を提供した。該両頭フライス盤aは、コンパクトな片持ち型のワ−ククランプ装置を具備しており、該ワ−ククランプ装置は、ボ−ルネジ装置を用いてなる駆動装置によって前後方向f1で移動可能のコラムbの下部b1にテ−ブルcが一体に設けられると共に、該コラムbの上部b2には、該テ−ブルcと上下対向する状態で、該テ−ブルc上に載置されたワ−クeを押圧する昇降押圧具gが設けられていた。そして該テーブルcは、その軸線f2回りに少なくとも90度回転できる回転テーブルを具えていた。
そして、該コラムbの前後方向f1での移動路hを挾んで第1のフライスjと第2のフライスkが左右対向状態で配設されており、該テ−ブルc上に設置されたワークeを前記昇降押圧具gによって上から押圧したワ−ククランプ状態で、前記テ−ブルcが前後方向f1で移動するに伴い、前記ワ−クeの対向する側面n,pにフライス加工を施すことができた。又、対向する該側面n,pをフライス加工した後、前記回転テ−ブルcを90度回転させて、残りの対向する2つの側面q,rにフライス加工を施すことができた。
かかる構成を有する両頭フライス盤aによるときは、前記テ−ブルcと前記昇降押圧具gとが上下対向した状態にあるため、小型のワ−クであるならばいざ知らず比較的大型のワ−クである場合は、これをテ−ブルc上に載置するのが困難であった。その理由は、ワ−クをテ−ブルc上に載置する際に、該テ−ブルcの直上に存する前記昇降押圧具gが障害となって該比較的大型のワ−クをテ−ブルc上に吊り下ろすことができなかったからであった。そのため、前記両頭フライス盤aそのものは高い加工能力を有していても、かかる昇降押圧具gによる障害から、前記両頭フライス盤aは、殆ど、小型のワ−クを加工するために用いられており、その活用効率が悪かった。
この点についてより具体的に説明する。図19は、小型の鉄製のワ−クeをテ−ブルc上に載置し且つ該ワ−クeを前記昇降押圧具gで上から押圧した状態で、該ワ−クeの対向する側面n,pに前記第1、第2のフライスj,kでフライス加工を施す場合であるが、この場合は、ワ−クが小型であってそれ程重くないために、作業者が該ワ−クを手で持ってこれをテ−ブルc上に載置することは可能であった。しかしながら、例えば400〜500mm角の直方体状を呈する鉄製の比較的大型のワ−クをテ−ブルc上に載置せんとするときは、該ワ−クが重量物であるために、作業者がこれを手で持ってテ−ブルc上に載置するということは不可能乃至極めて困難であった。
そのため、この種の比較的大型のワ−クを前記テ−ブルc上に載置するに際しては、補助テ−ブルを用い、これを、その上側には前記昇降押圧具等の障害物が存在しない状態で設置しておき、該補助テ−ブル上に前記比較的大型のワ−クを吊り下ろして載置し、その後、該ワ−クeを前記テ−ブルc上に作業者が手で押して移動させることが行われていた。しかしながら、このようなワ−クの移動操作はワ−クの重量が大きいために容易ではなかった。
かかることから前記構成を有する両頭フライス盤aは、前記のように、殆ど、小型のワ−クをフライス加工するために用いられていたのであった。前記のように、前記昇降押圧具gでワークeをクランプするように構成されていた該両頭フライス盤aそのものは、比較的大きなワ−クをフライス加工できる能力を有していたが、これまでは、このように昇降押圧具gが障害となって比較的大型のワークをテーブル上にセットできなかったがために、該両頭フライス盤aが元々有する加工能力を十分に発揮させることができていなかったのであった。
ところで、大型のワ−クeをテ−ブルc上に吊り下ろして所要に載置した後、該ワ−クeに対してフライス加工等の機械加工を施し得るように構成された工作機械としては、例えば特許文献2が開示する、門形フレ−ムmを具備する工作機械sが提供されている。該工作機械sは図20に示すように、テ−ブルcを跨ぐように門形フレ−ムmがテ−ブルベ−スu上に立設され、その横架フレ−ムvの長さ方向の略中央部に押圧シリンダwが設けられている。該門形フレ−ムtの該横架フレ−ムvは、その前後端が固定用支柱w,xで支持されると共に、該固定用支柱w,xは、前記テ−ブルcを前後から挟むように前記テ−ブルベ−スu上に立設されている。又、前記横架フレ−ムvの前端側が、前記テ−ブルベ−スuに立設された回動用支柱yで支持されており、該横架フレ−ムvは、該回動用支柱yの上端枢軸zの軸線回りに所要角度回動できる。そして、テ−ブルc上にワ−クeを載置するに際しては、この載置を容易に行うために、図21に一点鎖線で示す如く、両固定用支柱w,xの下端をフリ−にして前記横架フレ−ムvを所要の回動状態とする。
このように回動状態とすることにより、テ−ブルc上に大型のワ−クeを吊り下ろして所要に載置できる。このようにワ−クを載置した後は、前記横架フレ−ムvを元に戻し、この状態で該ワ−クeに対してフライス加工を施すことができる。
特許文献2が開示するような門形フレ−ムを具える工作機械による場合は、大型のワ−クであっても、テ−ブル上へのワ−クの載置を容易に行うことができたのであるが、工作機械が大型のものとなって設置スペースが大きくなり、又、工作機械が高価に付いた。
このような事情によって、工作機械のユ−ザ−から、テ−ブルと昇降押圧具との間でワ−クをクランプして該ワークに加工を施し得るように構成された、コンパクトな片持ち型のワーククランプ装置を具備する工作機械を用いながらも、比較的大型のワ−クもフライス加工したいとの要望があった。
本発明は、主として前記要望に鑑みて開発されたものであり、テ−ブルと昇降押圧具との間でワ−クをクランプして該ワークに加工を施し得るように構成された片持ち型のワーククランプ装置を具備する工作機械の活用効率を向上させて生産性向上に寄与し得る、テ−ブル分離型工作機械の提供を課題とするものである。
前記課題を解決するため本発明は以下の手段を採用する。
即ち、本発明に係るテ−ブル分離型工作機械は、駆動装置によって前後方向に移動可能のコラムの下部に、連結装置によってテ−ブルが連結可能且つ分離可能に設けられると共に、該コラムの上部に、該下部に連結状態にある該テ−ブルと上下対向する状態で、該テ−ブル上に載置されたワ−クを上から押圧する昇降押圧具が設けられており、前記駆動装置が、連結された状態にある該コラムと該テ−ブルの全体を前後方向で移動させる如くなされており、又該テーブルが、定位置固定装置の作動によって定位置に固定される如くなされていることを特徴とするものである。
即ち、本発明に係るテ−ブル分離型工作機械は、駆動装置によって前後方向に移動可能のコラムの下部に、連結装置によってテ−ブルが連結可能且つ分離可能に設けられると共に、該コラムの上部に、該下部に連結状態にある該テ−ブルと上下対向する状態で、該テ−ブル上に載置されたワ−クを上から押圧する昇降押圧具が設けられており、前記駆動装置が、連結された状態にある該コラムと該テ−ブルの全体を前後方向で移動させる如くなされており、又該テーブルが、定位置固定装置の作動によって定位置に固定される如くなされていることを特徴とするものである。
本発明に係るテ−ブル分離型工作機械のより具体的な態様は、駆動装置によって前後方向に移動可能のコラムの下部に、連結装置によってテ−ブルが連結可能且つ分離可能に設けられると共に、該コラムの上部に、該下部に連結状態にある該テ−ブルと上下対向する状態で、該テ−ブル上に載置されたワ−クを上から押圧する昇降押圧具が設けられており、前記駆動装置が、連結された状態にある該コラムと該テ−ブルの全体を前後方向に移動させる如くなされており、連結状態にある前記コラムと前記テ−ブルの全体が一体となって前進して前進位置で停止でき、該前進位置において、該テ−ブルが、定位置固定装置の固定作用によって定位置に固定される如くなされており、この固定状態で、該テ−ブルと該コラムとが分離されるようになされている。そして、前記テ−ブルが分離された状態にある前記コラムは、前記昇降押圧具が前記テ−ブルの上方位置から後方に退避した状態を呈する如く後退でき、この退避した状態で該テ−ブル上にワ−クを所要に載置可能となされており、該ワークの載置に先立って該テーブルが前記定位置固定装置によって定位置に固定される如くなされており、該テ−ブル上にワ−クが載置された状態で、前記コラムが前進して該コラムと前記テ−ブルとが連結される如くなされている。又、該コラムと該テーブルとが連結された状態で、前記昇降押圧具が下降し、その下端の押圧部が該ワ−クを該テ−ブルに向けて押圧して該ワ−クがテ−ブルに固定される如くなされており、該コラムと該テーブルとが連結された後において、前記定位置固定装置の固定作用が解除される如くなされ、該解除された状態で前記コラムと前記テ−ブルの全体が一体となって後退できることを特徴とするものである。
前記の各テ−ブル分離型工作機械において、前記テ−ブルが前後方向で移動する移動路を挾んで対向する第1のフライスを具える第1のフライスヘッドと、第2のフライスを具える第2のフライスヘッドとを具備する、数値制御装置内蔵の両頭フライス盤が配設されたものとし、前記テ−ブルが後退するに伴って前記ワ−クにフライス加工が施されるように構成するのがよい。
前記の各テ−ブル分離型工作機械において、前記連結装置は、前記コラムの下部及び前記テーブルの何れか一方に設けられたスライド連結軸とその他方に設けられたスライド連結孔とを具え、該スライド連結孔に対する該スライド連結軸の挿入状態を変化させることができ、所要の挿入状態で該スライド連結軸と該スライド連結孔とが固定される如く構成するのがよい。
本発明は以下の如き優れた効果を奏する。
本発明に係るテ−ブル分離型工作機械は、従来は一体であったコラムとテーブルとを別体として、両者を連結可能且つ分離可能とし、必要に応じて両者を連結する構成を採用している。より詳しくは、駆動装置によって前後方向に移動可能のコラムの下部に、連結装置によって、テ−ブルが連結可能且つ分離可能に設けられると共に、該コラムの上部に、該下部に連結状態にあるテ−ブルと上下対向する状態で、テ−ブル上に載置されたワ−クを上から押圧する昇降押圧具が設けられており、前記駆動装置が、連結された状態にある該コラムと該テ−ブルの全体を前後方向で移動させる如くなされており、又該テ−ブルが、定位置固定装置の作動によって定位置に固定される如くなされている。かかることから本発明によるときは、
本発明に係るテ−ブル分離型工作機械は、従来は一体であったコラムとテーブルとを別体として、両者を連結可能且つ分離可能とし、必要に応じて両者を連結する構成を採用している。より詳しくは、駆動装置によって前後方向に移動可能のコラムの下部に、連結装置によって、テ−ブルが連結可能且つ分離可能に設けられると共に、該コラムの上部に、該下部に連結状態にあるテ−ブルと上下対向する状態で、テ−ブル上に載置されたワ−クを上から押圧する昇降押圧具が設けられており、前記駆動装置が、連結された状態にある該コラムと該テ−ブルの全体を前後方向で移動させる如くなされており、又該テ−ブルが、定位置固定装置の作動によって定位置に固定される如くなされている。かかることから本発明によるときは、
(1) テ−ブルが分離された状態にある前記コラムを、前記昇降押圧具が前記テ−ブルの上方位置から後方に退避した状態を呈する如く後退させることにより、比較的大型のワ−クであってもこれをテ−ブル上に障害なく吊り下ろすことができる等、該ワークを該テーブル上に障害なく所要に位置決めして載置できる。
その後は、前記コラムを前進させて該コラムと該テ−ブルとを連結装置で連結させ、その後、連結状態にあるコラムとテーブルの全体を後退させること等により、前記ワ−クに対して、フライス加工等の所要の機械加工を施すことができる。
このように本発明は、コラム単独の前後動及び、コラムとテ−ブルの全体の前後動を、テ−ブルと昇降押圧具との間でワ−クをクランプして機械加工を施す従来の片持ち型の工作機械で一般に用いられていた、コラムを前後動させるための駆動装置によって行うため、工作機械全体としての剛性は従来と同様に確保されている。従って本発明によるときは、従来の片持ち型の工作機械におけると同様に、比較的大型のワークに対しても、ワ−クを安定的にクランプして精度よく加工を施し得ることとなる。然して本発明によるときは、従来の片持ち型の工作機械の活用効率を向上させることができ生産性向上に寄与できる。
(2) コラムとテ−ブルの全体の前後動と、テーブルが分離された状態にあるコラム単独の前後動とを、従来の片持ち型の工作機械で一般に用いられていた、コラムを前後動させるための駆動装置をそのまま用いて構成できるため、工作機械の製造コストの低減を期し得る。
(3) 本発明に係るテ−ブル分離型工作機械によるときは、定位置固定装置によってテ−ブルを定位置に固定した状態で、該テーブルと分離されたコラムのみを後退させることができる。従って、テ−ブル上に載置されたワ−クを上から押圧する場合、その前後方向でのワ−クの押圧位置をドリル加工等の加工態様に合わせて変化させることが容易となる。これによって、加工部の近傍部位を前記昇降押圧具によってデーブル上に押圧した状態でワークに加工を施すことが可能となるため、加工精度の向上を期し得ることとなる。
この場合において、前記昇降押圧具による前後方向での押圧部位をずらすに従って、前記コラムの下部及び前記テ−ブルの何れか一方に設けたスライド連結軸をその他方に設けたスライド連結孔に挿入状態とし、該押圧部位が前後方向でずれるに従って該スライド連結孔に対する該スライド連結軸の挿入状態を変化させることとし、所要の挿入状態で該スライド連結軸が該スライド連結孔に固定される如く構成する場合は、ワ−クに対してドリル加工等を施す際、前記テ−ブルを前記定位置固定装置によって定位置に固定できることに加え、該テーブルを該スライド連結軸を介して前記コラムに位置固定することもできるため、ワ−クの加工をより安定状態でより高精度に行い得ることとなる。
図1〜4において本発明に係るテ−ブル分離型工作機械(以下工作機械とも言う)1は、両頭フライス盤2に応用されており、駆動装置3によって前後方向F1で移動可能のコラム5の下部6に、連結装置7によってテ−ブル9が連結可能且つ分離可能に設けられると共に、図3〜4に示すように、該コラム5の上部10に、該下部6に連結状態にある該テ−ブル9と上下対向する状態で、該テ−ブル9上に載置されたワ−ク11を上から押圧する昇降押圧具12が設けられている。そして前記駆動装置3が、連結された状態にある該コラム5と該テ−ブル9の全体を前後方向F1で移動させる如く構成されている。
そして、連結状態にある前記コラム5と前記テ−ブル9の全体が一体となって前進して、図3〜4が示すように前進位置Aで停止でき、該前進位置Aにおいて該テ−ブル9が、定位置固定装置15の固定作用によって定位置に固定される如くなされており、この固定状態で、該テ−ブル9と該コラム5とが分離されるようになされている。又、該テ−ブル9が分離された状態にある前記コラム5は、図1〜2に示すように、前記昇降押圧具12が該テ−ブル9の上方位置から後方に退避した状態を呈する如く後退でき、この退避した状態で、図2に一点鎖線で示すように、該テ−ブル9上にワ−ク11を吊り下ろし等によって所要に載置可能となされている。
又、該テ−ブル9上にワ−ク11が載置された状態で、前記コラム5が前進して該コラム5と前記テ−ブル9とが連結される如くなされており、図3〜4に示すように、該コラム5と該テ−ブル9とが連結された状態で前記昇降押圧具12が下降し、その下端の押圧部16が該ワ−ク11を該テ−ブル9に向けて押圧して、該ワ−ク11が該昇降押圧具12と該テ−ブル9とでクランプされる如くなされている。そして、該コラム5と該テーブル9とが連結された後において、前記定位置固定装置15の固定作用が解除される如くなされ、該解除された状態で前記コラム5と前記テ−ブル9の全体が一体となって後退できるようになされている。
以下、これをより具体的に説明する。前記コラム5は、図1〜2に示すように、ベッド17の上部に設けられた前後方向F1での移動路19上で柱状に立設されており、その下面部20の左右側の、前後部位と中間部位に位置させて、摺動部材21,21,21、21,21,21が設けられている。そして該摺動部材21,21,21が、該移動路19の左右側に平行して配設された、前後方向F1に延長する案内レ−ル22,22に案内され、前記コラム5が、前記駆動装置3によって前後方向F1で往復動可能となされている。
該駆動装置3は、例えば数値制御型のボールネジ装置3aを用いて構成されており、例えば図1〜4、図6に示すように、前記コラム5の下面部20の中央部位にネジ筒部材23(図6)が固設されると共に、前記左右の案内レ−ル22,22間において、該ネジ筒部材23に螺合して前後方向に延長する駆動ネジ軸25が配設されてなり、該駆動ネジ軸25の両端側が、前記べッド17に設けた軸受26,27で支持されている。該駆動ネジ軸25の一方の端部分は、前記ベッド17の後端側に設けられた制御モ−タ30のモ−タ出力軸に連結されている。そして該制御モ−タ30によって該駆動ネジ軸25が正逆回転されることにより、前記コラム5が前後方向F1で移動できるようになされ、該駆動ネジ軸25が正回転すると、図2に矢印F2で示すように前記コラム5が前進でき、該駆動ネジ軸25が逆回転すると、図4に矢印F3で示すように前記コラム5が後退できる。
前記テ−ブル9は本実施例においては図1〜5に示すように、垂直な軸線L1(図5)回りに少なくとも90度回転できる円盤状の回転テーブル32を上部分に具え、又該テーブル9は、該回転テーブル32の上面33に載置されたワーク11の外周をその周方向に所要の角度に分割する割出し装置を具備している。そして本実施例においては図3〜4、図5に示すように、該上面33上に、適宜のワ−ク支持台35を介してワ−ク11が載置される。又、該テ−ブル9の下部分をなすテ−ブル支持台36の下面部37の左右側の前後に位置させて、前記左右の案内レ−ル22,22に案内されて前後方向F1で往復動可能の摺動部材39,39、39,39が設けられている。
かかる構成を有するテ−ブル9は、図1〜2、図3〜4に示すように、前記連結装置7によって前記コラム5の下部6に連結可能となされ且つ分離可能となされている。そして該連結装置7は、図1、図5〜6、図7〜8に示すように、互いに係合でき且つ該係合状態が解除されるように構成された第1の係合部材40と第2の係合部材41を具えている。
第1の係合部材40は、本実施例においては図7に示すように、前記コラム5の下部6の前面部42で突設された連結突部43を具えている。該連結突部43は、円筒状筒体45の周面部46に、周方向に所要間隔を置いて複数個の収容孔47が設けられており、各収容孔47に、該収容孔47の径よりも稍大径の係止球体49が収容され、該係止球体49は、該円筒状筒体45の半径方向で見て該収容孔47の外縁53側で出没可能となされている。該円筒状筒体45内には、図示しないシリンダの伸縮動作によって前後動し得る操作軸50が収容されている。
そして該操作軸50が前進するに伴い、図8(B)に示すように、該操作軸50の外周面に設けた係合傾斜面51による押し出し作用によって前記係止球体49が外方に押され、該係止球体49の先端部分52が該収容孔47の外縁53から突出する如くなされている。一方、該操作軸50が後退するに伴い、図8(A)に示すように、前記係合傾斜面51の押し出し作用が解除されて前記係止球体49が前記収容孔47内に納まり得るようになされている。
又前記第2の係合部材41は、本実施例においては図5、図7に示すように、前記テ−ブル支持台36の後面部55に凹設された、前記円筒状の連結突部43を嵌め入れるための円形状の連結凹部56を以て構成されている。
そして、前記連結突部43が該連結凹部56に嵌め入れられた図8(A)に示す状態で前記操作軸50が前進するに伴い、前記係止球体49が該連結凹部56の内周面57(図7)に設けられている係止凹部59に嵌まり合うようになされ、このように嵌まり合うことによって、前記コラム5と前記テ−ブル9とが連結状態となるように構成されている。又、図8(A)に示すように、前記操作軸50が後退することによって前記係止球体49がフリ−となるために該係止球体49と前記係止凹部59との係合状態が解除され、これによって、前記コラム5と前記テーブル9とが分離されるようになされている。
そして、前記のように該コラム5と該テ−ブル9とが連結された状態で前記駆動ネジ軸25が逆回転すると、図4に矢印F3で示すように、該コラム5と該テ−ブル9の全体が一体となって後退できる。逆に前記駆動ネジ軸25が正回転すると、図11(A)に矢印F2で示すように前記コラム5と前記テ−ブル9とが一体となって前進する。該テ−ブル9が所要の前進位置Aを呈した状態で前記操作軸50が後退することによって、該コラム5と該テ−ブル9とが分離される(図8(A))。このように分離されるに先立って、該テ−ブル9が前記定位置固定装置15の固定作用によって前記案内レ−ル22,22に一時的に固定状態とされる。これにより、前記係止球体49と前記係止凹部59との係合状態が解除された状態となっても、該テ−ブル9が不用意に前後動するのが阻止される。
前記係止球体49と前記係止凹部59との係合状態が解除された状態で前記駆動ネジ軸25が逆回転すると、図7に示すように前記連結突部43が前記連結凹部56から外れ、図11(C)に示すように、前記コラム5のみが後退位置Bに向けて後退できる。
該定位置固定装置15は、例えば図9に示すように、前記案内レ−ル22,22を左右側から挾持する左右の挟持部材60,60を具えたものとして構成されている。そして図9(A)に示すように、該左右の挟持部材60,60が該案内レール22,22を挾持した状態における摩擦作用によって、該テ−ブル9が定位置に固定される。
又図1、図3に示すように、前記コラム5の上部10には、前記下部6に連結状態にある前記テ−ブル9と上下対向する状態で、該テ−ブル9上に載置されたワ−ク11を上から押圧する前記昇降押圧具12が設けられている。該昇降押圧具12は、本実施例においては図1、図3に示すように、油圧シリンダ61のロッド62の下端に連結された押圧ロッド63が、該油圧シリンダ61の伸縮によって上下動可能となされており、且つ、その軸線L2(図1、図3)回りに回転可能となされている。そして該油圧シリンダ61の伸長によって、該押圧ロッド63の下端に連結されてなる押圧部16が、前記テ−ブル9上に載置されている前記ワ−ク11を該テ−ブル9上に所要の押圧力で押圧できる。この押圧状態では、図4に示すように、位置決め装置66(図10)によって、該押圧ロッド63の軸線L2と前記テ−ブル9の軸線L1とが合致するようになされる。
前記両頭フライス盤2は、図1、図12(C)に示すように、前記移動路19を挾んで対向する第1のフライス69を具える第1のフライスヘッド70と、第2のフライス71を具える第2のフライスヘッド72とを具備する、数値制御装置内蔵の両頭フライス盤として構成されている。なお図1、図3においては、説明の便宜上、左側に位置する第2のフライへッド72が省略されている。
前記位置決め装置66は、本実施例においては図10に示す如く、前記ワ−ク11の平面視での中心77と前記テ−ブル9の平面視での中心67とを合致させることができるように(図10(C))、前記第1のフライスヘッド70に設けられたL字状当接板73を所要に進退させると共に前記テーブル9の前記前進位置Aを所要に設定するように構成されている。
そして図10(C)に示すように、前記前進位置Aにあるテーブル9に対して所要に位置決めされた前記L字状当接板73の入隅部75にワ−ク11の角部分76を当接させることにより、該ワ−ク11の平面視での中心77と前記テ−ブル9の平面視での中心67を略合致させることができる。該ワーク11がテーブル9上に位置決めして載置された後、該L字状当接板73は、図10(D)に示すように、フライス加工の邪魔にならないように該テーブル9から退避する。
次に、かかる構成を有するテ−ブル分離型工作機械1を用いて、前記テ−ブル9上にクランプされた状態にあるワ−ク11に対し、その4つの側面79,80,81,82(図12(C))をフライス加工する加工工程を説明する。
図11(A)は、前記コラム5と前記テ−ブル9とが、図8(B)に示す如く前記連結突部43と前記連結凹部56とが係合した一体化状態で前記後退位置Bにある状態を示す。図11(B)は、該コラム5と該テ−ブル9の全体が一体となって前進F2し前記前進位置Aで停止した状態を示す。図11(C)は、該テ−ブル9が該前進位置Aで、前記定位置固定装置15による固定作用により固定された状態で、前記連結突部43が前記連結凹部56から外れて該コラム5と該テーブル9とが分離され、前記昇降押圧具12が前記テ−ブル9の上方位置から後方に退避した状態を呈する如く該コラム5が後退した状態を示す。
この状態で、前記テ−ブル9の上方には障害物が何ら存在しない。それ故、図12(A)に示すように、例えば400mm角で厚さが100mmの鉄製の比較的大型のワ−ク11であっても、該テ−ブル9上に難なく吊り下ろすことができる。この際、該ワーク11は、該テ−ブル9上に設置されたワ−ク支持台35上に載置される。そしてこの際、図10(C)に示すように、前記位置決め装置66のL字状当接板73の入隅部75に該ワ−ク11の角部分76を当接させることにより、該ワ−ク11の平面視での中心77と前記テ−ブル9の平面視での中心67を合致させることができる。
このようにしてワ−ク11をテ−ブル9上に載置した後(本実施例においては前記ワ−ク支持台35を介して間接的にテーブル9上に載置されている)、図12(B)に示すように、前記コラム5が、前記駆動ネジ軸25の正回転によって前進し、図8(B)に示すように、前記連結突部43が前記連結凹部56に嵌まり合い且つ、前記操作軸50の前進によって前記係止球体49の先端部分52が前記収容孔47の外縁53から突出し前記係止凹部59に嵌まり合う。これによって、前記コラム5と前記テ−ブル9とが連結されることになる。本実施例においては、該コラム5と該テーブル9とが連結された状態で、図13(A)に示すように、前記両挟持部材60,60が開いて、前記定位置固定装置15の固定状態が解除される。
かかる連結動作は、例えば、前記連結突部43が前記連結凹部56に嵌まり合うまでは前記コラム5が早送りされる如くなされ、その後は、該コラム5が低速で前進F2して該連結突部43が該連結凹部56に極低速で嵌まり合う。図12(C)は、前記両頭フライス盤2の第1、第2のフライスヘッド70,72と該ワーク11との位置関係を示す平面図である。
その後、図13(B)に示すように、前記昇降押圧具12の前記押圧部16が前記シリンダ61の伸長によって下降し、該押圧部16が前記ワ−ク11の上面83をテ−ブル9に向けて所要の押圧力で押圧する。その結果、ワ−ク11が該押圧部16と該テ−ブル9とでクランプされることになる。この状態で、図13(C)に示す如く、前記ワーク11の対向する側面79,80に所要のフライス加工を施し得るように、前記第1、第2のフライス69,71が前進する。
その後、前記駆動ネジ軸25を逆回転させると、図13(B)に矢印F3で示すように、前記コラム5と前記テ−ブル9の全体が一体となって後退し、図13(D)に示すように、前記後退位置Bで停止する。そして、該テ−ブル9の後退F3に伴い、前記ワ−ク11の対向する前記側面79,80の前後幅の全体に亘ってフライス加工が施される。図13(E)において、加工面を符号79a,80aで示している。
その後、前記駆動ネジ軸25が正回転することにより、前記コラム5と前記テ−ブル9の全体が一体となって前進F2し、図14(A)に示すように前記前進位置Aで停止する。この状態で、該テ−ブル9の90度の回転によって前記ワ−ク11を垂直な軸線回りに90度回転させるのであるが、この際に、前記押圧部16は、該ワーク11を押圧した状態のままで該テーブル9の回転に追随して同期回転する。該回転によって、該ワ−ク11の他方の対向する側面81,82が前記第1、第2のフライス69,71に面する。その後、前記駆動ネジ軸25が逆回転することによって該コラム5と該テ−ブル9の全体が一体となって後退F3する。この後退に伴って、該ワ−ク11の他方の対向する該側面81,82に対し、前記と同様にしてフライス加工が施される。図14(D)において、加工面を符号81a,82aで示している。これによって、ワ−ク11の4つの側面79,80,81,82がフライス加工された状態となる。
このようにしてフライス加工が施されたワ−ク11をテ−ブル9から取り外すに際しては、前記駆動ネジ軸25を正回転させ、前記コラム5と前記テ−ブル9の全体を一体化した状態で前進F2させ、図15(A)に示すように前記前進位置Aで停止させる。この状態で、図15(C)に示すように、前記定位置固定装置15によって該テ−ブル9を定位置に固定状態とし、前記操作軸50の後退によって前記係止球体49と前記係止凹部59との前記係合状態を解除させ、前記コラム5と前記テーブル9とを分離させる。その後、図15(B)に示すように、前記昇降押圧具12を上昇させる。そして、前記駆動ネジ軸25を逆回転させ、図15(D)に示すように、前記コラム5を、前記昇降押圧具12が前記テーブル9の上方位置から後方に退避した状態を呈する如く後退F3させる。この状態で、該テーブル9上にある加工されたワーク11を吊り上げてテーブル9から取り外す。その後、前記と同様にして、新たなワーク11を、定位置に固定状態にある該テーブル9上に吊り下ろして所要に位置決め載置し、前記と同様の工程を経て、該新たなワーク11にフライス加工を施す。
ここで比較例として、前記コラム5と前記テ−ブル9とを連結可能且つ分離可能とすることに代えて、前記昇降押圧具12が下設されてなるヘッド部85を前記コラム5の上部10で前後動させる片持ち型の工作機械86を想定する。該工作機械86によるときは、該ヘッド部85を前後動させるための駆動装置(該ヘッド部85をガイドするガイド装置と、該ヘッド部85を前後動させるためのエアシリンダや油圧シリンダ等からなる駆動装置)を、前記コラム5を前後動させるための前記駆動装置3とは別途に設ける必要がある。そのため、工作機械の製造コストの上昇を招く問題があるばかりか、装置全体のバランスを損なわないように設計する必要から該ヘッド部85の前後移動量に制約が生ずることともなる。
これに対して本発明によるときは、前記テーブル9と切り離された状態にある前記コラム5の後退の移動量、即ち、前記昇降押圧具12を前記テ−ブル9の上方位置から後方に退避した状態とするに必要なコラム5の移動量を、装置全体のバランスを損なうことなく十分に確保できる利点がある。
又、比較例に係る前記工作機械86によるときは、前記ヘッド部85を前後動させるためのスライド構造部を設けるため、片持ち型の工作機械のコラム上部10の剛性が低下することになり、その結果、昇降押圧具12による押圧状態が不安定化する恐れがあってワークの加工精度が悪くなる問題があった。
要するに本発明は、片持ち型の工作機械が元々具える駆動装置3のみを用いて、連結された状態にある前記コラム5と前記テーブル9の全体を前後方向F1で移動させることでき、且つ、テーブル9と切り離されたコラム5のみを前後方向F1で移動させることができるように構成しているために、前記比較例に比して工作機械の製造コストを低減でき、又、前記昇降押圧具12が前記テ−ブル9の上方位置から後方に退避した状態とするのを問題なく行うことができる。又、前記昇降押圧具12によるワーク11の押圧は、前記比較例のように昇降押圧具12が下設されてなる前記ヘッド部85が前進して行なわれるのではなく、前記コラムの上部10に昇降押圧具12が一体的に設けられてなる該コラム5が所要に前進F2して行われるものであり、コラム上部の剛性は従来の片持ち型の工作機械におけると同様に確保されている。従って、テーブル9が後退F3するに伴ってなされるフライス加工は精度よく行われることになる。
本発明は、前記実施例で示したものに限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内で種々の設計変更が可能であることはいうまでもない。その一例を挙げれば次のようである。
(1) 前記テーブル分離型工作機械1において、前記ワーク11を加工する工具を研磨工具に変更すれば、前記ワーク11の側面に対して研摩加工を施すことができる。この場合、前記テーブル9をその軸線回りに所要に回転させることによってワーク11の4側面に対して研摩加工を施すことができる。
(2) 前記実施例に係るテーブル分離型工作機械1によるときはワーク11の4側面に対して加工を施すことができるのであるが、該テーブル分離型工作機械1を用いて、対向する2側面に対してのみ加工を施す場合や、1側面に対してのみ加工を施す場合もある。
(3) 前記テーブル9は、その軸線回りに回転しないこともある。
(4) 前記コラム5と前記テ−ブル9とが連結された後における前記定位置固定装置15の固定作用の解除は、該連結された後、該コラム5と該テ−ブル9の全体が一体となって後退するまでの間に行われればよい。
(5) 前記ワ−ク11がクランプされた後において該ワ−ク11に施される加工は、該連結された状態でなされればよいのであり、該コラム5と該テ−ブル9の全体が一体となって移動するに伴って加工が施されなければならないものではない。前記定位置に固定された状態で加工が行われてもよい。
(6) 前記コラム5の下部6と前記テーブル9との連結状態は、該下部6と該テーブル9とが当接した連結状態であってもよいし、両者が離れた連結状態であってもよい。
(7) 前記実施例においては、前記昇降押圧具12の前記押圧部16がワーク11の中心部を押圧しているが、該押圧部16によるワーク11の押圧部位は、必ずしもワークの中心部とは限らない。ワークに施す加工との関係で押圧部位を所要に設定してよいものである。
例えばテーブル9上にセットされたワーク11の側面に対してドリル加工を施す場合は、該ドリル加工をより安定化させるために前記押圧部16によるワーク11の押圧部位を所要に設定してよい。該側面に対するドリル加工が、前後方向で間隔を置いて複数箇所で行われる場合は、夫々のドリル加工を安定的に行い得るように、ドリル加工を施す部位の近傍においてワークを押圧するのが好ましい場合がある。前記コラム5を前後方向で移動させる前記駆動装置3は数値制御型であるため、前記移動路19における前記コラムの位置決めを正確に行うことができるのである。
この場合は、前記連結装置7による連結状態を解除した状態で前記コラム5の前後方向での位置決めを行い、前記押圧部16をワーク11の上面の所要部位に位置させ、該押圧部16でワーク11をテーブル9上に押圧する。
この際、ドリル加工時における加工の安定性をより向上させるために、例えば図17に示すように、前記コラム5の前面部42に円柱状のスライド連結軸87を突設し、該スライド連結軸87を前記テーブル9の後面部55に設けたスライド連結孔89に挿入状態とし、前記押圧部位が前後方向でずれるに従って、該スライド連結孔89に対する該スライド連結軸87の挿入状態を変化させることとし、所要の挿入状態で該スライド連結軸87が該スライド連結孔89に固定される如く構成するのがよい。図17(A)は、該スライド連結軸87の挿入量が大きい状態を示し、図17(B)は、スライド連結軸87の挿入量が小さい状態を示している。
このように構成すれば、前記ワーク11に対してドリル加工を施す際、テーブル9を、前記定位置固定装置15によって定位置に固定できることに加え、該スライド連結軸87を介し前記コラム5によっても定位置に固定できることになるため、ドリル加工をより安定的に且つより高精度で行い得ることとなる。
このように構成するときは、例えば図17(B)に示す場合は、前記コラム5と前記テーブル9の全体を前後方向で移動させる場合に該スライド連結軸87が該スライド連結孔89に所要に挿入された状態にある。本発明において、前記連結装置7による前記コラム5と前記テーブル9との連結は、このように両者の間隔を変化させて行う連結状態も含むものである。
(8) 前記連結装置7は、前記コラム5の下部6と前記テーブル9とを遊びが生じないように連結でき且つ該連結状態を解除できるものであれば、前記実施例1で示した連結突部43をテーブル9側に設ける一方、前記連結凹部56を前記コラム5側に設けてもよい。その他、前記コラム5側に設けた第1の係合部材40と前記テーブル9側に設けた第2の係合部材41とを互いに係合させ且つ該係合を解除させ得る各種手段を採用できる。例えば、凹凸の嵌合による係合作用や鉤状部材の引っ掛り作用等によってコラム5とテ−ブル9とを連結させる手段を採用できる。
(9) 前記位置決め装置66は、前記第1、第2のフライスヘッド70,71とは別体の部材に設けられることもある。
(10)前記駆動装置3は、前記ボールネジ装置3aを用いて構成される他、油圧シリンダやラック・ピニオン等を用いて構成することもできる。
(11)前記定位置固定装置15は、前記テーブル9を定位置に固定させることのできる各種の公知手段を用いて構成できる。
(12)本発明に係るテーブル分離型工作機械1によるときは、小型のワークから比較的大型のワークまで加工できる。例えば、20mm角〜500mm角までのワークをテーブル上に載置してクランプした状態で加工できる。又、肉厚が3〜10mmの薄板の積層体からなるワークであっても、更には細長な比較的長尺のワークであっても、同様にクランプした状態で加工できる。
1 テ−ブル分離型工作機械
2 両頭フライス盤
3 駆動装置
5 コラム
6 下部
7 連結装置
9 テ−ブル
10 上部
11 ワ−ク
12 昇降押圧具
15 定位置固定装置
16 押圧部
17 ベッド
19 移動路
21 摺動部材
22 案内レ−ル
25 駆動ネジ軸
40 第1の係合部材
41 第2の係合部材
60 挾持部材
69 第1のフライス
70 第1のフライスヘッド
71 第2のフライス
72 第2のフライスヘッド
A 前進位置
B 後退位置
2 両頭フライス盤
3 駆動装置
5 コラム
6 下部
7 連結装置
9 テ−ブル
10 上部
11 ワ−ク
12 昇降押圧具
15 定位置固定装置
16 押圧部
17 ベッド
19 移動路
21 摺動部材
22 案内レ−ル
25 駆動ネジ軸
40 第1の係合部材
41 第2の係合部材
60 挾持部材
69 第1のフライス
70 第1のフライスヘッド
71 第2のフライス
72 第2のフライスヘッド
A 前進位置
B 後退位置
Claims (4)
- 駆動装置によって前後方向に移動可能のコラムの下部に、連結装置によってテ−ブルが連結可能且つ分離可能に設けられると共に、該コラムの上部に、該下部に連結状態にある該テ−ブルと上下対向する状態で、該テ−ブル上に載置されたワ−クを上から押圧する昇降押圧具が設けられており、前記駆動装置が、連結された状態にある該コラムと該テ−ブルの全体を前後方向で移動させる如くなされており、又、該テーブルが、定位置固定装置の作動によって定位置に固定される如くなされていることを特徴とするテ−ブル分離型工作機械。
- 駆動装置によって前後方向に移動可能のコラムの下部に、連結装置によってテ−ブルが連結可能且つ分離可能に設けられると共に、該コラムの上部に、該下部に連結状態にある該テ−ブルと上下対向する状態で、該テ−ブル上に載置されたワ−クを上から押圧する昇降押圧具が設けられており、前記駆動装置が、連結された状態にある該コラムと該テ−ブルの全体を前後方向に移動させる如くなされており、
連結状態にある前記コラムと前記テ−ブルの全体が一体となって前進して前進位置で停止でき、該前進位置において、該テ−ブルが、定位置固定装置の固定作用によって定位置に固定される如くなされており、この固定状態で、該テ−ブルと該コラムとが分離されるようになされており、
前記テ−ブルが分離された状態にある前記コラムは、前記昇降押圧具が前記テ−ブルの上方位置から後方に退避した状態を呈する如く後退でき、この退避した状態で該テ−ブル上にワ−クを所要に載置可能となされており、該ワークの載置に先立って該テーブルが前記定位置固定装置によって定位置に固定される如くなされており、
該テ−ブル上にワ−クが載置された状態で、前記コラムが前進して該コラムと前記テ−ブルとが連結される如くなされており、
該コラムと該テーブルとが連結された状態で、前記昇降押圧具が下降し、その下端の押圧部が該ワ−クを該テ−ブルに向けて押圧して該ワ−クがテ−ブルに固定される如くなされており、該コラムと該テーブルとが連結された後において、前記定位置固定装置の固定作用が解除される如くなされ、該解除された状態で前記コラムと前記テ−ブルの全体が一体となって後退できることを特徴とするテ−ブル分離型工作機械。 - 前記テ−ブルが前後方向で移動する移動路を挾んで対向する第1のフライスを具える第1のフライスヘッドと、第2のフライスを具える第2のフライスヘッドとを具備する、数値制御装置内蔵の両頭フライス盤が配設されており、前記テ−ブルが後退するに伴って前記ワ−クにフライス加工が施されることを特徴とする請求項1又は2記載のテ−ブル分離型工作機械。
- 前記連結装置は、前記コラムの下部及び前記テーブルの何れか一方に設けられたスライド連結軸とその他方に設けられたスライド連結孔とを具え、該スライド連結孔に対する該スライド連結軸の挿入状態を変化させることができ、所要の挿入状態で該スライド連結軸と該スライド連結孔とが固定される如くなされていることを特徴とする請求項1、2又は3記載のテ−ブル分離型工作機械。
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