JP5719670B2 - 大径バンド仮取付け装置 - Google Patents
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Description
なお、大径部107にはベルト収納溝113が設けられているため、大径バンド112は取付け難い。
ブーツ105単体にて、大径部107に大径バンド112を軽く嵌める(仮取付け工程)。この仮取付け工程は人手で行われたきた。
次に、大径部107をカップ部103に取付け、大径バンド112を強くかしめる(本取付け工程)。この本取付け工程はツールを用いた人手、又は機械で行なわれてきた。
図17は従来の技術の基本原理を説明する図であり、(a)において、小径部106又は大径部107に、ロボットハンドなどによりブーツバンド113を嵌める。このブーツバンド113は内径が、対象物の外径より十分に大きいため、簡単に嵌る。
(c)において、折り曲げ片115をロボットハンド等で引っ張り、約180°折り曲げる(本取付け工程)。結果、ブーツバンド113が縮径され、軸101又はカップ部103に強く結束される。
しかし、回転体に折り曲げ片115が残ることは好ましくない。本取付け工程後に、折り曲げ片115を除去するには、折り曲げ片切除工程が必要となり、工程数が増す。
しかし、生産性向上が求められる中、タイトなブーツバンドであっても仮取付け工程を自動化することが望まれる。
前記大径バンドは、少なくとも3個の係止穴を有し爪が前記係止穴の何れかに掛かることで、径が仮取付け前の径と、仮取付け後の径と、本取付け後の径とにすることができる径変更が可能なバンドであり、
仮取付け前の径である前記大径バンド、及び前記ブーツの中心から放射状に延びて前記小径部が上になるようにした前記ブーツを支える複数個のブーツ受け片と、
前記ブーツの中心から放射状に延び、前記大径バンドを径外方から押して仮取付け後の径まで縮径する複数個の第1・第2押し片と、
これらの第1・第2押し片で押される際に前記ブーツが浮き上がることを防止するために前記ブーツを下向きに抑えるブーツ抑え部材とからなり、
前記ブーツ抑え部材により下向きに抑えられている前記ブーツは、その大径部が前記第1・第2押し片で大幅に縮径され、次に、前記ブーツ受け片及び前記第1・第2押し片を高速で後退させて前記大径バンドの内周側に落下され、この落下中に前記大径部が元の径に戻ることにより、前記バンド収納溝に大径バンドを仮取付けすることを特徴とする。
結果、従来は人手に委ねていた大径バンド仮取付け工程を、本発明により、自動化が可能となる。その結果、生産性を大幅に向上させることができる。
先ず、本発明の小径バンド仮取付け装置を含む小径・大径バンド仮取付け設備を説明する。
図1に示すように、小径・大径バンド仮取付け設備10は、水平に敷設される基台11と、この基台11に立てられる小径バンド仮置き台12と、この小径バンド仮置き台12に隣接して設けられる本発明の小径バンド仮取付け装置20と、この小径バンド仮取付け装置20に隣接して設けられる大径バンド仮取付け装置60と、基台11に立てられる支柱13、13で支持され水平に延びるレール14と、このレール14に沿って小径バンド仮置き台12から小径バンド仮取付け装置20を経由して大径バンド仮取付け装置60まで水平に移動するスライダ15と、このスライダ15に昇降自在に取付けられ上下及び水平に移動する移動部材16と、この移動部材16を昇降するために移動部材16とスライダ15とに掛け渡した昇降シリンダ17と、構成要素を一括して制御する制御部18とからなる。
図2は大径バンドの正面図であり、大径バンド90は、3個の爪91、92、93を有している。
さらに、大径バンド90は、図3(a)に示すように、3個の係止穴95、96、97を有している。
仮取付け前は1個の係止穴に1個の爪が掛かるが、仮取付け後(本取付け前)には、2個の係止穴に2個の爪が掛かるため、締結力が増す。さらに、本取付け後には、3個の係止穴に3個の爪が掛かるため、締結力が更に増す。
そこで、大径バンド90は、少なくとも3個の係止穴を有し爪が係止穴の何れかに掛かることで、径が仮取付け前の径と、仮取付け後の径と、本取付け後の径とにすることができる径変更が可能なバンドでれば、爪の数は任意とする。
図4(a)に示すように、形状が異なる大径バンド61は、先端61aから後端に向かって第1爪61b、第2爪61c、蛇腹部61d、第1穴61e、第2穴61fを有する金属帯板である。仮取付け状態では、第1爪61bが第1穴61eに掛かっており、内径はDaである。
本取付け工程では、(a)で始まり(b)で終了する。すなわち、本取付け工程では、内径をDaからDbへ減少させることで、大径部をカップに強く締結する工程である。Db=Da−2・Δdとなる。
一方、図2に示す大径バンド90は、図3(a)が仮取付工程の前、(b)が仮取付工程完了姿であるため、ブーツの大径部に仮取付けすることに困難さが無い。
図5に示すように、大径バンド仮取付け装置60は、ベース65と、このベース65に移動可能に設けられ且つ中心から放射状に延びてブーツを支える複数個(この例では6個)のブーツ受け片66と、ブーツ受け片66の下に(図面奥に)配置され大径バンドを支える大径バンド支持部材67と、大径バンドのセンタリングを行うバンド位置決め部材68と、ベース65に移動可能に設けられ且つ中心から放射状に延びてブーツの大径部を中心に向かって所定量押す複数個(この例では6個)の第1押し片71と、これらの隣り合う第1押し片71、71間に配置されブーツの大径部を中心に向かって所定量より大きな一定量で押す複数個(この例では6個)の第2押し片72とを備える。
第1押し片71は、第2押し片移動機構(図6、符号78)と同様の第1押し片移動機構で一斉に中心に向かって進む。
図9に示すように、3個のバンド位置決め部材68は、第2押し片移動機構(図6、符号78)と同様のバンド位置決め部材移動機構で一斉に中心又は反中心側に向かって進む。
図4で説明した大径バンド61を作業対象とする作用を、図10〜図12で説明する。
図3で説明した大径バンド90を作業対象とする作用を、図13〜図15で説明する。
(b)に示すように、大径部48は6個のブーツ受け片66で支持されつつ、6個の第1押し片71及び6個の第2押し片72で囲まれる。
次に、(b)に示すように、第1押し片71と第2押し片72とを前進させる。前進量は第2押し片72の方が大きい。結果、花びらが6枚の桜花形状に変形される。この変形により、破線で示した元の大径部48より大幅に縮径される。
すると、図12に示すように、大径部48のバンド収納溝48aに大径バンド61が嵌る。すなわち、落下中に大径部が元の円形に戻ろうとするが、戻る前に大径バンド61に到達するため、大径部のバンド収納溝48aに大径バンド61が嵌合できる。
以上に説明した作用は、一括して、制御部(図1、符号18)で実施させるため、タイトな大径バンド61であっても仮取付けが自動化できた。
図13(a)に示すように、ブーツ受け片66に大径バンド90及びブーツ46を載せる。この時点では大径バンド90は、(b)に示すように内径はD1である。このD1は図3(a)のD1と同じである。このような大径バンド90を6個の第1押し片71が囲む。次に、(a)に示すようにブーツ抑え部材82でブーツ46を上から抑える。
詳しくは、図15(a)に示すように、第1押し片71で大径バンド90を、径が縮むように押す。好ましくは、バンド収納溝48aの下縁48bを先尖りデーパにしておく。
(b)に示すように、押された大径バンド90は下縁48bを介して円滑にバンド収納溝48aに収まる。
従来は人手に委ねていた大径バンド仮取付け工程を、本発明により、自動化が可能となった。結果、生産性を大幅に向上させることができる。
すなわち、大径バンド仮取付け装置は、仮取付け前の径である大径バンド90、及びブーツ46の中心から放射状に延びて小径部47が上になるようにしたブーツ46を支える複数個のブーツ受け片66と、ブーツ46の中心から放射状に延び、大径バンド90を径外方から押して仮取付け後の径まで縮径する複数個の第1押し片71と、これらの第1押し片71で押される際にブーツ46が浮き上がることを防止するためにブーツ46を下向きに抑えるブーツ抑え部材82とからなる。
Claims (1)
- 小径部と、この小径部より大径で且つバンド収納溝を備える大径部と、この大径部と前記小径部を繋ぐ円錐部とからなる自在軸継手用ブーツを作業対象物とし、前記大径部の前記バンド収納溝に、大径バンドを仮取付けする大径バンド仮取付け装置であって、
前記大径バンドは、少なくとも3個の係止穴を有し爪が前記係止穴の何れかに掛かることで、径が仮取付け前の径と、仮取付け後の径と、本取付け後の径とにすることができる径変更が可能なバンドであり、
仮取付け前の径である前記大径バンド、及び前記ブーツの中心から放射状に延びて前記小径部が上になるようにした前記ブーツを支える複数個のブーツ受け片と、
前記ブーツの中心から放射状に延び、前記大径バンドを径外方から押して仮取付け後の径まで縮径する複数個の第1・第2押し片と、
これらの第1・第2押し片で押される際に前記ブーツが浮き上がることを防止するために前記ブーツを下向きに抑えるブーツ抑え部材とからなり、
前記ブーツ抑え部材により下向きに抑えられている前記ブーツは、その大径部が前記第1・第2押し片で大幅に縮径され、次に、前記ブーツ受け片及び前記第1・第2押し片を高速で後退させて前記大径バンドの内周側に落下され、この落下中に前記大径部が元の径に戻ることにより、前記バンド収納溝に大径バンドを仮取付けすることを特徴とする大径バンド仮取付け装置。
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