JP5713092B2 - 合金化溶融亜鉛めっき鋼板からなる絞り成形品の製造方法および製造装置 - Google Patents

合金化溶融亜鉛めっき鋼板からなる絞り成形品の製造方法および製造装置 Download PDF

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本発明は、合金化溶融亜鉛めっき鋼板からなる絞り成形品の製造方法および製造装置に
関する。
鋼板の表面にめっきを被覆した合金化溶融めっき鋼板(以下「GA鋼板」ともいう。)
を絞り成形して絞り成形品を製造する方法が、自動車部品や家電部品の製造に用いられる
。絞り成形では、パンチ、ダイおよびホルダを備えるプレス装置を用いて、ダイおよびホ
ルダにより成形対象である鋼板を固定し、鋼板にしわ押さえ力を加えながらダイに対して
パンチを上昇または下降させることによって、鋼板をパンチ形状の絞り成形品へ成形する
クランク機構を用いたクランクプレスが、プレス装置には従来から用いられる。鋼板は
、クランクプレスによって、パンチ成形ストロークの上死点および下死点において速度ゼ
ロとなるとともに上死点および下死点の中間位置で最も速い速度となる、サインカーブを
描くパンチ速度(成形速度)で、成形される。なお、クランクプレスにリンク機構を付設
することによってパンチの成形速度を低下したリンクモーションプレスも用いられる。最
近では、パンチの駆動源としてサーボモータを用いることによってパンチ成形速度のカー
ブを自由に設定可能なサーボプレスも用いられる。
鋼板を絞り成形して絞り成形品を製造する際には、割れ等の成形不良が鋼板に発生する
ことが知られている。
特許文献1には、金属板の成形の途中で金属板からパンチを一端離した後に成形を再開
することによって割れが金属板に発生する成形限界を向上する方法が開示されている。
特許文献2には、パンチが金属板に触れる直前に成形速度を遅くし、さらに、生産性を
高めるために、少なくともパンチ径×0.25の高さ分だけ成形した後に成形速度を速く
することによって、ショックラインの発生を抑制しながら金属板を円筒の絞り成形品に加
工する方法が開示されている。
特開2005−199318号公報 特開2007−98428号公報
一般的に、GA鋼板は、普通鋼板(以下「CR鋼板」ともいう。)に比較して、鋼板と
パンチ等の工具との摺動性が不安定である。このため、割れがプレス成形の際の鋼板に発
生し易く、量産安定性に欠ける。また、最近では、GA鋼板とCR鋼板とを同一のプレス
金型でプレス成形することが増加している。このため、工具に対するGA鋼板の摺動性を
安定させることが要求されている。
これまでにも、例えば、GA鋼板の表面に新たな皮膜を形成することや、GA鋼板の表
面のめっきの合金化に関する特別な製造管理を行うことによって、GA鋼板の摺動性を向
上する方法が提案されている。しかし、これらの方法を実施すると、GA鋼板からなる絞
り成形品の製造コストの上昇は避けられない。
また、特許文献1、2により開示された方法に基づいても、GA鋼板の絞り成形におけ
る摺動性の不安定に起因した品質不良を、必ずしも充分に抑制することができず、また、
生産性も低下する。
本発明は、従来の技術が有するこれらの課題に鑑みてなされたものであり、GA鋼板を
絞り成形する際の摺動性を安定化し、成形性の向上を図ることができるGA鋼板からなる
絞り成形品の製造方法および製造装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋼板の絞り成形において、鋼板とプレス工具との摩擦係数が、プレス成
形品の品質に及ぼす影響を検討した。
図11(a)〜図11(d)は、鋼板1の絞り成形の状況を模式的に示す説明図である
図11(a)〜図11(d)に示すように、鋼板1は、パンチ2、ホルダ3およびダイ
4を備えるプレス金型5を用い、材料となる鋼板1をホルダ3およびダイ4によって挟み
込むことにより拘束し(挟み込む力を「BHF」という。)、その後パンチ2およびダイ
4を移動させることによって絞り成形品6に成形される。その際、絞り成形品6の品質を
確保するために、鋼板1と工具2〜4との間に発生する摩擦抵抗力を調整することにより
、パンチ部6aへの材料の流入がコントロールされる。
摩擦抵抗力が過小であると、パンチ部6aへ材料が過剰に流入し、プレス成形品6のパ
ンチ部6aやフランジ部6bにシワが発生し、成形不良が発生する。一方、摩擦抵抗力が
過大であると、パンチ底への材料流入が過度に阻害され、プレス成形中に破断が生じ不良
となる。なお、単位面積当たりの摩擦抵抗力は、単位面積当たりの摩擦抵抗力=接触面圧
×摩擦係数(μ)により表され、接触面圧とは、BHFや材料の変形抵抗等によって生じ
る金型と材料の接触面圧である。
絞り成形の過程で摩擦係数の変動が大きいと、摩擦抵抗力の変動が大きくなり、品質の
低下をもたらす。また、成形過程の後半、例えば成形下死点の近傍では、接触面圧が高く
なるとともに摩擦抵抗力が高くなり、その結果、パンチ成形荷重が増大して破断限界を越
え、割れが発生し易い。
本発明者らは、GA鋼板の絞り成形において接触面圧が高くなる成形過程の後半、例え
ば成形下死点の近傍における摩擦抵抗力を低減するために、鋼板とパンチとの間の摩擦係
数と摺動性とに注目して鋭意検討し、以下に列記する知見(1)〜(8)を得て、本発明
を完成した。なお、以降の説明は、図11における鋼板1がGA鋼板であるとして行う。
(1)図11におけるGA鋼板1とパンチ2との摩擦係数が小さいほど、摩擦抵抗力の変
動が小さくなりプレス成形性は良好となる。
(2)GA鋼板1とパンチ2との摩擦係数は、GA鋼板1のめっき中のζ相の量により変
化し、ζ相の量が少ないほど摩擦係数が小さくなる。
(3)GA鋼板1は、めっき中のζ相の量のばらつきが大きく、その結果、プレス成形の
際の摺動性が不安定となる。
(4)GA鋼板1とパンチ2との摩擦係数は、接触面圧により変化し、接触面圧が大きい
ほど摩擦係数が大きくなる。
(5)GA鋼板1とパンチ2との摩擦係数は、パンチ成形速度により変化し、パンチ成形
速度が大きいほど摩擦係数が小さくなる。
(6)したがって、接触面圧が高い、すなわち、成形荷重が高くなる領域、例えば成形下
死点の近傍ではパンチ成形速度を大きくすることにより摺動性が向上し、割れが抑制され
る。
(7)一般的なクランクプレス、すなわち、パンチ速度がサインカーブで表されるプレス
によりGA鋼板1をプレス成形すると、成形荷重が高くなる成形過程の後半で成形ストロ
ークとともパンチ速度が著しく低下するため、摩擦係数が大きくなり、摺動性が低下し、
割れが発生し易くなる。
(8)サーボプレスやリンクモーション機構を有するクランクプレスでは、成形荷重が高
くなる成形過程の後半でパンチ成形速度を高めることが可能となる。これによりGA鋼板
1を絞り成形した際の割れの発生を抑制することができる。
本発明は、パンチとダイを備えるプレス成形装置を用いてGA鋼板を絞り成形することによって絞り成形品を製造する際に、予め成形荷重が最大となる成形ストロークまたは成形荷重の最大値を求め、求めた成形ストロークまたは成形荷重の最大値に基づき、パンチとGA鋼板とが接触を開始してから成形荷重が最大となる成形ストロークまでの間の少なくとも一部の領域では、成形ストロークとともにパンチ成形速度を増大すること、および、前記領域は、前記成形荷重が成形荷重の最大の90%に到達してから成形荷重が最大となる成形ストロークまでの領域であることを特徴とするGA鋼板からなる絞り成形品の製造方法である。
別の観点からは、本発明は、パンチとダイを備え、GA鋼板にプレス成形を行って絞り成形品の製造する製造装置であって、パンチの成形速度を調整する速度調整手段を備え、この速度調整手段は、成形荷重が最大となる成形ストロークまたは成形荷重の最大値に基づき、パンチとGA鋼板とが接触を開始してから成形荷重が最大となる成形ストロークまでの間の少なくとも一部の領域で、成形ストロークとともにパンチ成形速度を増大する機能を有すること、および、前記領域は、前記成形荷重が成形荷重の最大の90%に到達してから成形荷重が最大となる成形ストロークまでの領域であることを特徴とする絞り成形品の製造装置である。
これらの本発明における「パンチ成形速度」とは、ダイを固定した状態でパンチを移動
することにより成形する場合にはパンチの移動速度を意味し、パンチを固定した状態でダ
イを移動することにより成形する場合はダイの移動速度を意味する。また、ダイとパンチ
の両方を移動することにより成形する場合は、パンチの移動速度とダイの移動速度の合計
を意味する。
れらの本発明では、成形荷重が最大となる成形ストロークは、成形下死点であること
が望ましい。
さらに、これらの本発明では、前記領域のパンチ成形速度は、下死点からのストローク位置をSP(mm)とし、1分間当たりのストローク回数をSN(回数/分)とし、上死点から下死点までの全ストロークをST(mm)とするときに、下記式(1)で算出される基準速度に比べて大きいことが望ましい。
基準速度(mm/s)=2×3.14/(60/SN)×sin(T×2×3.14/(60/SN))×ST/2・・・(1)
ここで、SP=−cos(×2×3.14/(60/SN))×ST/2+ST/2であり、Tは、ストローク位置SP(下死点から距離)から下死点までの時間(秒)を意味する。
本発明によれば、GA鋼板を絞り成形する際の摺動性を安定化し、GA鋼板の絞り成形
におけるプレス成形中のワレの発生を抑制することができるので、成形性の向上を図るこ
とができるようになる。
また、本発明によれば、GA鋼板とCR鋼板とを同一の金型で絞り成形する際の割れ発
生が抑制され、安定してプレス成形することができるようになる。
図1は、従来のクランクプレス方式のパンチ速度パターンの推移を示すグラフである。 図2(a)は本発明の製造装置による絞り成形の状況を示す説明図であり、図2(b)は本発明における成形荷重とストロークとの関係の一例を示すグラフである。 図3は、本発明におけるパンチ成形速度(成形速度)とストロークとの関係の一例を示すグラフである。 図4は、本発明におけるパンチ成形速度の類型を例示するグラフである。 図5(a)は、本発明の別の製造方法における成形完了時の状態を模式的に示す説明図であり、図5(b)は、本発明の別の製造方法における成形荷重の推移を示すグラフである。 図6は、本発明の別の製造方法におけるパンチ成形速度の推移を例示するグラフである。 図7は、実施例で用いたサーボプレス金型を有する製造装置の構成を模式的に示す説明図である。 図8は、クランクモーションの速度パターンを示すグラフである。 図9は、図8に示す速度パターンでBHFを39.2kNとしたときの成形荷重の推移を示すグラフである。 図10は、実施例における成形速度の類型を示すグラフである。 図11(a)〜図11(d)は、鋼板の絞り成形の状況を模式的に示す説明図である。
本発明を、添付図面を参照しながら説明する。
図1は、従来のクランクプレス方式のパンチ速度パターンの推移を示すグラフである。
このクランクプレス方式のパンチ速度は、下死点からのストローク位置をSP(mm)と
し、1分間当たりのストローク回数をSN(回数/分)とし、上死点から下死点までの全
ストロークをST(mm)とするとき、下記(1)式で表され、成形開始から下死点まで
の成形領域では、パンチストロークとともにパンチ速度が単調に減少するパターンとなる
。なお、式(1)で表されるパンチ速度を基準速度と言う。
基準速度(mm/s)=2×3.14/(60/SN)×sin(T×2×3.14/(
60/SN))×ST/2・・・(1)
ここで、SP=−cos(T×2×3.14/(60/SN))×ST/2+ST/2
であり、Tは、ストローク位置SP(下死点から距離)から下死点までの時間(秒)であ
る。
図2(a)は、本発明の製造装置10による絞り成形の状況を示す説明図であり、図2
(b)は、本発明における成形荷重とストロークとの関係の一例を示すグラフである。ま
た、図3は、本発明におけるパンチ成形速度(成形速度)とストロークとの関係の一例を
示すグラフである。
本発明に係る製造装置10を、図2(a)を参照しながら、説明する。
図2(a)に示すように、本発明に係る製造装置10は、パンチ11、ホルダ12およ
びダイ13と、図示しないパンチ成形速度を調節する速度調整手段とを備える。この製造
装置14は、GA鋼板14に絞り成形を行って、図2(a)における○印部に示す段差部
を有する絞り成形品を製造する。
速度調整手段は、(a)パンチ11とGA鋼板14とが接触を開始(成形開始)してか
ら成形荷重が最大となる成形ストロークまでの間の少なくとも一部の領域で、直前のパン
チ速度を維持し、または成形ストロークとともにパンチ成形速度を増大する機能を有し、
(b)下死点からのストローク位置をSP(mm)とし、1分間当たりのストローク回数
をSN(回数/分)とし、上死点から下死点までの全ストロークをST(mm)とすると
きに、その領域のパンチ成形速度をクランクモーションで規定される上記式(1)で算出
される基準速度に比べて大きくする機能を有するのが望ましい。なお、成形荷重が最大と
なる成形ストロークは、成形試験により、あるいは汎用的な成形シミュレーション解析ソ
フト等を用いた解析を行うことによって、予め求めることが可能である。
速度調整手段は、成形荷重が成形荷重の最大の90%に到達してから成形荷重が最大と
なる成形ストロークまでのパンチ成形速度が基準速度に比べて大きくする機能を備えるこ
とが望ましい。
この速度調整手段としては、例えば、パンチ11の駆動源として用いられるサーボモー
タが例示される。
また、本発明におけるパンチ速度の調整は、予め成形荷重の最大値を求めておき、成形
荷重の測定値と成形荷重の最大値に基づき、直前のパンチ速度を維持し、または成形スト
ロークとともにパンチ成形速度を増大するタイミングを決定し、このタイミングを速度調
整手段に伝達することにより行うことができる。すなわち、成形荷重の測定値が成形荷重
の最大値に対して所定の値となったとき、パンチ速度の維持または成形速度の増大が行わ
れる。
次いで、本発明の製造方法を説明する。ここでは、図2(b)に示すように成形下死点
で成形荷重が最大となるケースで説明するが、本発明は、このケースに限定されるもので
なく、成形の途中で成形荷重が最大となり、成形下死点では成形荷重が小さくなる場合も
同様に適用される。なお、図2(b)に示すような荷重特性は、図2(a)や図11(c
)に例示される、絞り抜けしない成形形態において発生するが、深絞り成形深さが一定以
上となる絞り部品においても見られる。
本発明のGA鋼板の絞り成形では、図3にグラフで示すように、パンチ11がGA鋼板
14に接触を開始した直後にパンチ成形速度を増速し、その後、減速して成形下死点にて
パンチ成形速度をゼロとする速度パターンで成形が行われる。この速度パターンにより、
絞り成形は、成形開始から下死点まで、基準速度に比べて大きいパンチ速度で行われる。
前述したように、GA鋼板14のプレス成形においては、成形速度が高いほどGA鋼板
14と工具11〜13との摩擦係数が小さくなる。したがって、図3に示す速度パターン
のように、成形領域においてパンチ成形速度を一旦増速し、成形荷重が高くなるストロー
クにおける成形速度を、基準速度に比べて大きくすることにより、成形荷重が高い領域に
おける摩擦係数が低下し、摩擦抵抗力が低下する。その結果、成形荷重が小さくなり、割
れの発生が抑制される。
この本発明は、パンチ11がGA鋼板14に接触を開始した直後にパンチ成形速度を増
速する速度パターンであるが、本発明はこの速度パターンに限定されるものではない。
図4は、本発明におけるパンチ成形速度のパターンを例示するグラフである。
図4のグラフの曲線a、b、cにより例示するように、パンチ11とGA鋼板14とが
接触を開始してから成形荷重が最大となる成形ストロークまでの少なくとも一部の領域に
おいて、パンチ成形速度をストロークとともに増速するか、あるいは直前の速度を維持す
ることにより、その領域のパンチ速度が、基準速度に比べて大きい速度パターンとなるよ
うにすればよい。
本発明では、成形荷重が成形荷重の最大の90%に到達してから成形荷重が最大となる
成形ストロークまでの領域において基準速度に比べて大きい速度パターンとなるように増
速または速度を維持することが望ましい。
図4のグラフの曲線aに示すように、パンチ11がGA鋼板14に接触を開始してから
成形下死点までの少なくとも一部の領域で、成形速度を増速する速度パターンとすること
が望ましい。なお、パンチ成形速度が100mm/sec以上となるように増速すること
が望ましい。
図5(a)は本発明の別の製造方法における成形完了時の状態を模式的に示す説明図で
あり、図5(b)は本発明の別の製造方法における成形荷重の推移を示すグラフである。
また、図6は、本発明の別の製造方法におけるパンチ成形速度の推移を例示するグラフで
ある。
図5(a)に示すように絞り抜け成形する場合や成形深さが一定量以上となる場合には
、図5(b)に示すように、成形開始から成形下死点までの成形の途中において成形荷重
が最大となる。
本発明によるGA鋼板14−1の絞り成形では、図6のグラフにおける曲線a、bによ
り例示するように、成形開始から成形荷重が最大となる間の少なくとも一部の領域におい
て、パンチ成形速度が増速または維持され、成形荷重が最大となる成形ストロークの近傍
におけるパンチ成形速度が基準速度に比べて大きい速度で行われ、その後、減速して成形
下死点にて速度をゼロとする速度パターンで成形が行われる。
この製造方法により、成形荷重が高い領域における摩擦係数が低下し、摩擦抵抗力が低
下する。その結果、成形荷重が小さくなり、割れの発生が抑制される。
また、本発明により、GA鋼板の絞り成形における成形荷重の最大値となる成形ストロ
ークの近傍での摺動性が安定するため、摺動性が異なるGA鋼板とCR鋼板とを同一のプ
レス金型により安定してプレス成形することが可能になる。
図7は、本実施例で用いたサーボプレス金型を有する製造装置10の構成を模式的に示
す説明図である。図7では、上述した図2(a)や図5(a)に示す製造装置における構
成要素と同一の構成要素には、同一の符号を付することにより、重複する説明を省略する
図8に示す構成のサーボプレス金型を有する製造装置10を用い、1分間あたりのスト
ローク回数(SN)を27回/分とし、上死点から下死点までの全ストロークを200m
mとし、ブランク(鋼板)14として、表1に示す機械的特性を有する板厚0.7mm、
ブランク径176mmのGA鋼板に、成形深さが50mmである円筒絞り成形を種々の成
形速度パターンで行うことによって、絞り成形品を製造した。なお、ブランク14の両面
には、2g/mの量の一般防製油を塗油した。
最初に、従来のクランクモーションの速度パターンで絞り成形を行い、成形荷重を測定
した。図8は、クランクモーションの速度パターンを示すグラフであり、図9は、図8に
示す速度パターンでBHFを39.2kNとしたときの成形荷重の推移を示すグラフであ
る。
図9のグラフに示すように、成形荷重の最大値は78kNであり、最大成形荷重の90
%に到達するストロークは成形開始から20mm(下死点から30mm)であった。
次いで、予め求めた成形荷重−ストローク曲線に基づき、成形開始から成形荷重が最大
となるストロークの少なくとも一部の領域の成形速度が前述の式(1)で算出される基準
速度より大きくなるように、成形開始から成形荷重が最大となるストロークの一部の区間
でストロークとともに成形速度を増速する速度パターンで、各速度パターン毎に5回行い
、最大成形荷重、最大成形荷重のバラツキと限界BHFを調査した。なお、一般的に、プ
レス成形における成形性は、成形不良が発生しないで成形可能な最大のBHFである限界
BHFで評価することが可能である。
図10は、本実施例における成形速度の類型を示すグラフである。
図10のグラフにおいて、(a)の速度のパターンは,式(1)で算出されるクランク
モーションのパターン(比較例)であり、(b)、(c)の速度パターンは,成形開始か
らのストロークが20mmとなる手前で増速し、ストローク20mmからストローク50
mm(成形下死点)間での速度が(a)の速度パターンの速度より大きいパターン(本発
明例)であり、(d)の速度パターンは、ストローク30mm手前で増速し、ストローク
30mm以降の成形速度が(a)の速度パターンの速度よりも大きいパターン(本発明例
)であり、さらに、(e)の速度パターンは、ストローク40mm手前で増速し、ストロ
ーク40mm以降の成形速度が(a)の速度パターンの速度よりも大きいパターン(本発
明例)である。
表2に、各速度パターンにおける最大成形荷重、最大成形荷重のバラツキと限界BHF
の調査結果をまとめて示す。
表2に示すように、速度パターン(b)〜(e)の試番2〜5は、速度パターン(a)
の試番1に比較して、最大成形荷重が低下し、最大成形荷重のバラツキが減少し、さらに
、限界BHFが増加する結果が得られた。これにより、本発明によれば、GA鋼板の成形
性が向上することがわかる。
特に、成形開始からのストロークが20mmとなる手前で増速し、ストローク20mm
からストローク50mm(成形下死点)間での速度が(a)の速度パターンの速度よりも
大きいパターンとなる(b)、(c)の速度パターンでは、限界BHFが20%以上増加
し、成形性が著しく向上することがわかる。
1 鋼板
2 パンチ
3 ホルダ
4 ダイ
5 プレス金型
6 絞り成形品
6a パンチ部
6b フランジ部
10 本発明の製造装置
11 パンチ
12 ホルダ
13 ダイ
14,14−1 GA鋼板

Claims (4)

  1. パンチとダイを備えるプレス成形装置を用いて合金化溶融亜鉛めっき鋼板を絞り成形することによって絞り成形品を製造する際に、予め成形荷重が最大となる成形ストロークまたは成形荷重の最大値を求め、求めた前記成形ストロークまたは前記成形荷重の最大値に基づき、前記パンチと前記合金化溶融亜鉛めっき鋼板とが接触を開始してから成形荷重が最大となる成形ストロークまでの間の少なくとも一部の領域では、成形ストロークとともにパンチ成形速度を増大すること、および、前記領域は、前記成形荷重が成形荷重の最大の90%に到達してから成形荷重が最大となる成形ストロークまでの領域であることを特徴とする合金化溶融亜鉛めっき鋼板からなる絞り成形品の製造方法。
  2. 成形荷重が最大となる前記成形ストロークは、成形下死点である請求項1に記載された合金化溶融亜鉛めっき鋼板からなる絞り成形品の製造方法。
  3. 前記領域のパンチ成形速度は、下死点からのストローク位置をSP(mm)とし、1分間当たりのストローク回数をSN(回数/分)とし、上死点から下死点までの全ストロークをST(mm)とするときに、下記式(1)で算出される基準速度に比べて大きい請求項1または請求項2に記載された合金化溶融亜鉛めっき鋼板からなる絞り成形品の製造方法。
    基準速度(mm/s)=2×3.14/(60/SN)×sin(T×2×3.14/(60/SN))×ST/2・・・(1)
    ここで、SP=−cos(T×2×3.14/(60/SN))×ST/2+ST/2
    T:ストローク位置SP(下死点からの距離)から下死点までの時間(秒)
  4. パンチとダイを備え、合金化溶融亜鉛めっき鋼板にプレス成形を行って絞り成形品の製造する製造装置であって、
    前記パンチの成形速度を調整する速度調整手段を備え、
    該速度調整手段は、成形荷重が最大となる成形ストロークまたは成形荷重の最大値に基づき、前記パンチと前記合金化溶融亜鉛めっき鋼板とが接触を開始してから成形荷重が最大となる成形ストロークまでの間の少なくとも一部の領域で、成形ストロークとともにパンチ成形速度を増大する機能を有すること、および、前記領域は、前記成形荷重が成形荷重の最大の90%に到達してから成形荷重が最大となる成形ストロークまでの領域であることを特徴とする絞り成形品の製造装置。
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