JP5700995B2 - 摩擦撹拌接合用治具、および摩擦撹拌接合の裏当て部材 - Google Patents

摩擦撹拌接合用治具、および摩擦撹拌接合の裏当て部材 Download PDF

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Description

本発明は、2つの円筒を摩擦撹拌接合によって接合して1つの円筒を作製するときに使用する治具、および摩擦撹拌接合の裏当て部材に関する。
従来より、2つの円筒を摩擦撹拌接合(FRICTION STIR WELDING)によって接合して1つの円筒を作製する方法が知られている。摩擦撹拌接合は、接合ツールのプローブと円筒との間に発生する摩擦熱により、2つの円筒の端部同士を接合する接合方法である。
一例を挙げて具体的に説明すると、まず、径が同一の2つの円筒の端面同士が当接される。次に、接合ツールのプローブが、2つの円筒の合わせ目上に該円筒の外部から没入しつつ回転することにより摩擦熱を発生させる。そして、2つの円筒が同期してその中心軸を中心として回転する。これにより、接合ツールのプローブが回転しながら2つの円筒の合わせ目上を移動し、発生した摩擦熱が2つの円筒それぞれの端部を軟化し、プローブによって軟化した円筒の部分が撹拌され、その結果として軟化した端部同士が接合する。
このような摩擦撹拌接合の場合、円筒をその内部から支持する治具として、例えばマンドレルが使用される。マンドレルは、円筒内に配置され、円筒の内周面を支持する。このマンドレルにより、接合ツールのプローブに外側から押圧されて円筒がその内側に向かって変形することが抑制される。
このようなマンドレルの例として、例えば特許文献1〜3に記載のマンドレルがある。図8に示すように、特許文献1のマンドレル300は、分割式マンドレルと呼ばれ、円筒Wの内周面を支持するマンドレル300の外周面を構成する4つのチャック爪302を有する。これらの4つのチャック爪302が油圧室304内の油圧が調整されることによって円筒Wの径方向に進退することにより、マンドレル300の外径が調整される。これにより、マンドレル300が円筒Wを支持することができる、また支持している円筒Wを離すことができる。
また、特許文献2の図9に示すマンドレル400は、円筒に一方の端から他方の端に至るスリット402が形成された、すなわち「C」字断面形状を備えるマンドレルシェル404と、スリット402内に進入して該スリット402を拡張するくさび406と、くさび406をスリット402内に向かって前進させるシリンダ408とを有する。くさび406は、テーパー形状であって、シリンダ408によって前進することにより、スリット402を拡張する。スリット402が拡張することによってマンドレルシェル404の外径が大きくなり、マンドレルシェル404は円筒Wを支持することができる。
さらに、特許文献3の図10に示すマンドレル500は、円柱形状であって、内部に油圧が供給される油圧室502を備える。油圧室502内の油圧を高圧にすることにより、油圧室502周りのマンドレル500の部分の外径が拡大する(すなわち、マンドレル500が膨張する)。これにより、マンドレル500は円筒W1を支持することができる。
特開2000−153377号公報 特表2008−515644号公報 特開2006−95593号公報
しかし、特許文献1に記載するマンドレル300の場合、図8に示すように、外径が大きくなればなるほど、4つのチャック爪302間の隙間306が大きくなる。隙間306が大きくなると、摩擦撹拌接合によって軟化した円筒Wの部分が隙間306に入り込む可能性がある。軟化した円筒Wの部分がチャック爪302の隙間306に入り込むと、4つのチャック爪302が中心側に後退できず、2つの円筒Wを接合して完成した円筒製品がマンドレル300から抜けなくなる可能性がある。
また、隙間306に軟化した円筒Wの部分が入り込むと、接合部の外側表面が凹んだ形状となる。さらに最悪の場合には摩擦攪拌した領域に空洞状の内部欠陥や接合部表面が開口する欠陥が発生することがある。このほか、接合部の裏面側にもキッシングボンドと呼ばれる未接合欠陥が発生しやすくなる。したがって、このような場合には完成した円筒製品は品質不良により、製品として使用できないことになる。
なお、複数のチャック爪302の隙間306が小さい状態で円筒Wを支持することにより、軟化した円筒Wの部分が隙間306に入り込むことを抑制することが考えられる。しかし、この場合、複数のチャック爪302の中心側への移動代(しろ)(後退距離)が小さくなる。その結果、摩擦撹拌接合による円筒Wの縮小変形により、完成した円筒製品がマンドレル300から抜けなくなる可能性がある。
特許文献2に記載するマンドレル400の場合も同様に、マンドレルシェル404のスリット402とくさび406との間の隙間410に、摩擦撹拌接合によって軟化した円筒Wの部分が入り込む可能性がある。この場合、マンドレルシェル404の外径を小さくできず、完成した円筒製品がマンドレル400から抜けなくなる可能性がある。さらに、接合部の外側表面に凹みが生じたり、摩擦攪拌した領域にさまざまな種類の欠陥が発生し、製品として使用できないことがある。
特許文献3に記載するマンドレル500の場合、特許文献1に記載のマンドレル300や特許文献2に記載のマンドレル400のように、摩擦撹拌接合によって軟化した円筒Wの部分が入り込む隙間はない。しかし、油圧室502内の油圧を高圧にすることによりマンドレル500を径方向にわずかに膨張させる構成であるため、高い油圧の管理が要求される。例えば、油圧室502と円筒Wの距離が近いために(すなわち、油圧によって膨張可能にするために油圧室502の壁504が薄い)、摩擦熱が油圧室502内の作動液に伝達することを考慮して油圧を管理する必要がある。その結果、マンドレル500の構成は複雑になり、高価なものになる。
そこで、本発明は、2つの円筒をその内部から支持する治具を用いる摩擦撹拌接合において、2つの円筒を接合して完成した1つの円筒製品が確実に治具から取り外せるようにするとともに、それを簡単な構成で実現することを課題とする。
上述の課題を解決するために、本発明の第1の態様によれば、
2つの円筒を摩擦撹拌接合するための治具であって、
前記2つの円筒の接合位置でその内部側から2つの円筒を支持するマンドレルと、
前記2つの円筒とマンドレルとの間に配置される裏当て部材とを有し、
前記裏当て部材が、帯状の板をつる巻きばね状にして形成された円筒形状部材であることを特徴とする摩擦撹拌接合用治具が提供される。
また、本発明の第2の態様によれば、
前記裏当て部材をその中心軸方向に圧縮するまたは引張することによって裏当て部材の全長を調節する裏当て部材長さ調節機構と、
前記裏当て部材をその中心軸を中心にして捻ることによって前記裏当て部材の外径を調節する裏当て部材径調節機構とを有する、第1の態様に記載の摩擦撹拌接合用治具が提供される。
さらに、本発明の第3の態様によれば、
前記裏当て部材径調節機構が、マンドレルの外径の変化に連動して裏当て部材の外径を調節する、第1または第2の態様に記載の摩擦撹拌接合用治具が提供される。
さらにまた、本発明の第4の態様によれば、
裏当て部材を捻る部材に作用するトルクを検出するトルク検出手段を有する、第2または第3の態様に記載の摩擦撹拌接合用治具が提供される。
加えて、本発明の第5の態様によれば、
2つの円筒を摩擦撹拌接合するための治具であって、
前記2つの円筒の接合位置でその内部側から2つの円筒を支持するマンドレルと、
前記マンドレルの外側に嵌め込まれる円筒形状の裏当て部材とを有し、
前記裏当て部材が、超弾性合金からなることを特徴とする摩擦撹拌接合用治具が提供される。
加えてまた、本発明の第6の態様によれば、
回転することによってマンドレルの外径を調節するマンドレル径調節部材と、
前記マンドレル径調節部材のトルクを検出するトルク検出手段とを有する、第5の態様に記載の摩擦撹拌接合用治具が提供される。
さらに加えて、本発明の第7の態様によれば、
2つの円筒を摩擦撹拌接合するための治具であって、
前記2つの円筒の接合位置の内部側に配置される円筒形状の裏当て部材と、
前記裏当て部材の端面に当接する傾斜面を備えた円錐台形状または円錐形状であり、且つ円筒の中心軸方向に移動することにより、裏当て部材を円筒の内周面に向かって凸にたわむように圧縮変形させる圧縮部材とを有し、
前記裏当て部材が、超弾性合金からなることを特徴とする摩擦撹拌接合用治具が提供される。
さらに加えて、本発明の第8の態様によれば、
回転することによって圧縮部材を移動させる圧縮部材移動部材と、
前記圧縮部材移動部材のトルクを検出するトルク検出手段とを有する、第7の態様に記載の摩擦撹拌接合用治具が提供される。
さらに加えて、本発明の第9の態様によれば、
前記2つの円筒を外部から支持する支持部材を有し、
前記支持部材が、2つの円筒の接合位置以外の位置で該2つの円筒を支持する、第1から第8のいずれか一の態様に記載の摩擦撹拌接合用治具が提供される。
さらに加えて、本発明の第10の態様によれば、
円筒内部を冷媒によって冷却する冷却機構を有する、第1から第9のいずれか一の態様に記載の摩擦撹拌接合用治具が提供される。
さらに加えて、本発明の第11の態様によれば、
接合が完了した前記2つの円筒の接合部分を、円筒の外部から冷媒によって冷却する第2の冷却機構を有する、第1から第10のいずれか一の態様に記載の摩擦撹拌接合用治具が提供される。
さらに加えて、本発明の第12の態様によれば、
2つの円筒の端部同士を摩擦撹拌接合によって接合して1つの円筒を作製するときに、2つの円筒の接合位置でその内部側から該2つの円筒を支持するマンドレルの外側に嵌め込まれ、2つの円筒とマンドレルの間に配置される裏当て部材であって、
帯状の板をつる巻きばね状にして形成された円筒形状部材であることを特徴とする裏当て部材が提供される。
本発明によれば、2つの円筒をその内部から支持する治具を用いる摩擦撹拌接合において、外径が変化可能な円筒形状の裏当て部材を介して2つの円筒をその内部から支持することにより、2つの円筒を接合して完成した1つの円筒製品を確実に治具から取り外すことができる。
ワークを取り付けた状態の本発明の第1の実施形態に係る摩擦撹拌接合用の治具の一部の概略的な正面断面図 ワークを取り付けた状態の第1の実施形態に係る摩擦撹拌接合用の治具の一部の概略的な正面図 第1の実施形態に係る摩擦撹拌接合用の治具の概略的な側面図 第1の実施形態に係る裏当て部材を説明するための図 本発明の第2の実施形態に係る摩擦撹拌接合用の治具の一部の概略的な正面断面図 超弾性的性質を備えた材料の応力−ひずみ線図 本発明の第3の実施形態に係る摩擦撹拌接合用の治具の一部の概略的な正面断面図 従来の摩擦撹拌接合用の治具を説明するための図 別の従来の摩擦撹拌接合用の治具を説明するための図 さらに別の従来の摩擦撹拌接合用の治具を説明するための図
以下、本発明のいくつかの実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る摩擦撹拌接合用の治具10を部分的に示している。
治具10は、2つの円筒(ワーク)W1,W2を摩擦撹拌接合して1つの円筒を作製するときに使用される治具であって、作業テーブル12上に据え付けられている。
治具10は、ワークW1,W2を、それぞれの中心軸が基準軸C1上に並んだ状態で、且つ端面同士が接触した状態で把持するように構成されている。また、治具10は、図2に示すように、2つのワークW1,W2との間の合わせ目S(接合位置)が、摩擦撹拌接合装置の接合ツール14のプローブ14aの下方に位置するように2つのワークW1,W2を把持する。そのために、治具10は、ワークW1,W2の中心軸が基準軸C1と一致するように、ワークW1,W2それぞれの端部(反合わせ目S側)を把持する2つのチャック16を有する(図1において、ワークW2を把持するチャックは省略されている)。
また、治具10の2つのチャック16それぞれは、基準軸C1を中心として同期回転するように構成されている。この2つのチャック16が同期して回転することにより、2つのワークW1,W2が、基準軸C1を中心として同期回転する。
摩擦撹拌接合装置は、接合ツール14を基準軸C1と直交する回転軸C2を中心に回転するように構成されている。ただし、回転軸C2は、基準軸C1方向から見た図3に示すように、基準軸C1と交差しない。その理由は、接合ツール14に前進角を与えるためである。また、摩擦撹拌接合装置は、接合ツール14を回転軸C2方向に移動させるように構成されている。これにより、接合ツール14のプローブ14aは、2つのワークW1とW2の合わせ目Sに所定の押圧力で当接し、没入する。
また、治具10は、摩擦撹拌接合の実行時にワークW1,W2をその合わせ目Sでその内部側から支持する分割式のマンドレル30を有する。マンドレル30は、ワークW1,W2の径方向に移動可能に支持されている複数のチャック爪32(図3参照)と、複数のチャック爪32を径方向に進退させるテーパブロック34と、テーパブロック34を基準軸C1方向に進退させる送りねじ36と、送りねじ36を回転させるハンドル38とを有する。
マンドレル30において、複数のチャック爪32は、マンドレル30の外周面を構成する。すなわち、図3に示すように、チャック爪32それぞれは、円筒形状のワークW1,W2の内周面と平行であって、摩擦撹拌接合中においてワークW1,W2の内周面を支持する支持面32aを備えている。また、複数のチャック爪32それぞれは、図1に示すように、ワークW1,W2の径方向(基準軸C1と直交する方向)に移動可能にマンドレルハウジング40に支持されている。さらに、チャック爪32それぞれは、基準軸C1を中心とする円錐台形状のテーパブロック34の傾斜面(テーパー面)と摺動可能に係合する係合面を備えている。
円錐台形状のテーパブロック34は、基準軸C1を中心として回転する送りねじ36に係合されている。送りねじ36が回転することにより、テーパブロック34は基準軸C1方向に移動する。この送りねじ36は、チャック16を支持して回転させる回転シャフト16a内を貫通し、テーパブロック34の反対側の端にハンドル38が取り付けられている。
ハンドル38を操作することによってテーパブロック34がハンドル38から離れる方向に移動すると、チャック爪32それぞれが、基準軸C1から離れる方向、すなわちワークW1,W2に向かって移動する。これにより、マンドレル30の外径が大きくなり、マンドレル30はワークW1,W2を支持することができる。
一方、テーパブロック34がハンドル38に接近する方向に移動すると、チャック爪32それぞれが、基準軸C1に向かって移動する。これにより、マンドレル30の外径が小さくなり、マンドレル30からワークW1,W2を取り外すことができる。
なお、図示してはいないが、マンドレル30によるワークW1,W2の支持を維持するために、送りねじ36の回転(すなわち、ハンドル38の回転)をロックするロック機構を治具10は備えている。
さらに、治具10は、図2や図3に示すように、ワークW1,W2を外部から支持する複数の支持ローラ42を有する。
具体的には、図3に示すように、複数のローラ42は、基準軸C1を含んで鉛直方向に平行な仮想平面P対称に配置されている。また、複数の支持ローラ42は、図2に示すように、ワークW1,W2の合わせ目Sを挟んで配置されている。これは、接合ツール14による摩擦撹拌接合が完了した直後の高温の軟化した部分に支持ローラ42が触れないようにするためである。
さらに、複数の支持ローラ42は、図3に示すように、基準軸C1を基準とする角度位置で言えば、仮想平面PとワークW1,W2とが交差する上方側の位置をゼロ度とした場合、支持ローラ42とワークW1,W2の接点が120度を超える角度位置に存在するように配置されている。これにより、複数の支持ローラ42は、接合ツール14の押圧力によってワークW1,W2がたわまないように、ワークW1,W2を支持することができる。
マンドレル30とワークW1,W2の間には、図1〜図3に示すように、円筒形状の裏当て部材50が介在されている。この裏当て部材50は、図2に示すように、2つのワークW1,W2にまたがって配置されている。
裏当て部材50は、図4に示すように、帯状の板(例えば、ステンレス板などの鋼板)をつる巻きばね状にして形成された円筒形状の部材である。このような裏当て部材50は、例えば、外径が50〜350mmの範囲であって軸方向長さが50〜1000mmの範囲の円筒形状であって、板厚が1〜3mmの帯状鋼板をつる巻きばね状にして作製される。なお、裏当て部材50は、引張られた場合、らせん状の隙間が1mm以上になるような機械的性質を備えるのが好ましい。その理由は、詳細は後述するが、外径の変化範囲が大きくなるからである。
この裏当て部材50の特徴は、つる巻きばね状であるために、その形状が変化可能なことである。具体的には、裏当て部材50は、外径の大きさと軸方向(円筒形状の中心軸方向)長さとが変化可能である。例えば図4(A)に示すように、帯状鋼板が4周して形成されている裏当て部材50を圧縮しながらその中心軸を中心として巻き数(つる巻きばねの巻き数)を少なくする方向に捻ると、らせん状の隙間がゼロになりつつ、図4(B)に示すように軸方向長さが短くなるとともに外径が大きくなる。これとは逆に、図4(B)に示す状態の裏当て部材50の両端を軸方向に引張りながら巻き数を多くする方向に捻ると、図4(A)に示すように軸方向長さが長くなるとともに外径が小さくなる。
図3に示すように、裏当て部材50の一端50aは、送りねじ36内に回転可能に挿通されたロッド52の一端に外挿されて固定されているリング54に固定されている。裏当て部材50の一端50aは、リング54にボルト56によって固定されている。溶接によって裏当て部材50の一端50aをリング54に固定しても良い。また、図1に示すように、ロッド52の他端には、ロッド52を回転させるハンドルレバー58が取り付けられている。
一方、裏当て部材50の他端(図示せず)は、図1に示すように、シャフト16aに外挿されて固定されているリング60に、一端50aがリング54に固定されている方法と同様の方法で固定されている。
したがって、チャック16の回転を停止した状態(シャフト16aが停止してリング60が不動状態)で、ハンドルレバー58によってロッド52を介してリング54を裏当て部材50の巻き数を少なくする方向に回転させつつハンドルレバー方向(裏当て部材50の圧縮方向)に移動させると、裏当て部材50は、基準軸C1を中心としてばねの巻き数を少なくする方向に捻られ、裏当て部材50の外径および軸方向長さが変化する。
これにより、裏当て部材50の外径をハンドルレバー58の操作によって拡大でき、裏当て部材50の外周面をワークW1,W2の内周面に当接させることができる。
これに関して厳密に言えば、裏当て部材50とワークW1,W2との間の隙間は完全にゼロである必要はない。摩擦撹拌接合時のワークW1,W2の熱膨張を考慮して、例えば0.02mm以下の隙間があってもよい。なお、この場合、裏当て部材50の外径の調節は、ハンドルレバー58による手動ではなく、例えばサーボモータによって精密に行うのが好ましい。
また、逆方向にハンドルレバー58を操作することにより、裏当て部材50の外径を縮小することができ、裏当て部材50とワークW1,W2との当接を解除することができる。
なお、図示してはいないが、裏当て部材50とワークW1,W2との当接を維持するために、ロッド52の回転(すなわちハンドルレバー58の回転)をロックするロック機構を治具10は備えている。
ここからは、治具10を用いた摩擦撹拌接合の方法について一例を挙げて説明する。
まず、ハンドル38とハンドルレバー58を操作することにより、マンドレル30と裏当て部材50の外径を最小の状態にする。そして、ワークW1,W2をチャック16に取り付け、端面同士を接触させる(段取りが完了する)。
ワークW1,W2の治具10への取り付けが完了すると、ハンドルレバー58を操作して裏当て部材50を巻き数を少なくする方向に捻りながら圧縮し、その外周面がワークW1,W2の内周面に当接するまで裏当て部材50の外径を拡大する。
次に、ハンドル38を操作し、マンドレル30のチャック爪32の支持面32aが裏当て部材50の内周面に当接するまで、マンドレル30の外径を拡大する。これにより、マンドレル30が、裏当て部材50を介してワークW1,W2を支持する。
マンドレル30が裏当て部材50を介してワークW1,W2を支持すると、摩擦撹拌接合装置の接合ツール14が回転軸C2を中心として回転する。次に、接合ツール14が移動し、その先端のプローブ14aがワークW1,W2の合わせ目Sに没入し、摩擦熱を発生させる。続いて、接合ツール14のプローブ14aがワークW1,W2の合わせ目S上で回転した状態で、ワークW1,W2が基準軸C1を中心にしてチャック16を介して回転される。これにより、ワークW1,W2は、端面同士が摩擦撹拌接合されて1つの円筒製品に加工される。
ワークW1,W2の摩擦撹拌接合が完了すると、接合ツール14をワークW1,W2(円筒製品)から離す。次に、ハンドル38を操作することにより、マンドレル30の外径を縮小する。続いて、ハンドルレバー58を操作し、裏当て部材50をその巻き数を多くする方向に捻りながら引張ることにより、裏当て部材50の外径を縮小する。これらのハンドル操作により、2つのワークW1,W2を接合してなる円筒製品が、マンドレル30(裏当て部材50)から取り外される。そして、チャック16から円筒製品を取り外すことにより、円筒製品が治具10から取り外される。
本実施形態によれば、2つの円筒を摩擦撹拌接合することにより完成した1つの円筒製品は、確実に治具10から取り外し可能である。その理由を説明する。
図3に示すように、ワークW1,W2を支持した状態であるとき、マンドレル30の3つのチャック爪32の間には、必ず3つの隙間が存在する。裏当て部材50がない場合、摩擦撹拌接合によって軟化したワークW1,W2の部分がチャック爪32の間の隙間に入り込むことがある。分割式マンドレル30の性質上、チャック爪32の間にワークW1,W2の軟化部分が入り込むと、チャック爪32が基準軸C1に向かって移動できなくなる。その結果、摩擦撹拌接合の完了後にマンドレル30の外径を縮小することができなくなり、ワークW1,W2を接合して完成した円筒製品がマンドレル30から抜けなくなる。さらに、このような場合には接合部に欠陥が生じて、製品として使用できないことがある。
一方、本実施形態のように、裏当て部材50がワークW1,W2とマンドレル30との間に存在する場合、摩擦撹拌接合によって軟化したワークW1,W2の部分がチャック爪32の間に入り込むことが抑制される。これにより、摩擦撹拌接合の完了後にマンドレル30の外径を確実に縮小することができる。そして、マンドレル30の外径を縮小した後に裏当て部材50の外径を縮小すれば、円筒製品を治具10から取り外すことができる。
また、上述したように、裏当て部材50は、その巻き数を少なくする方向に捻りつつ圧縮することにより、その外径が拡大され、その外周面がワークW1,W2の内周面に当接する。このとき圧縮されることにより、裏当て部材50のらせん状の隙間はゼロにされる。したがって、摩擦撹拌接合によって軟化したワークW1,W2の部分が裏当て部材50のらせん状の隙間に入り込むことはほぼないと言える。
なお、裏当て部材50が存在しても、マンドレル30のチャック爪32の隙間が小さいことが好ましいことは言うまでもない。例えば、裏当て部材50が1〜3mmの厚さの鋼板から作製される場合、マンドレル30のチャック爪32の隙間は、3mm以下が好ましい。接合ツール14のプローブ14aからの押圧力により、裏当て部材50の一部が、3mm以上の隙間に押し込まれる可能性があるからである。
このように本実施形態によれば、簡単な構成により、2つの円筒W1,W2を接合して完成した1つの円筒製品は、確実に治具10から取り外され、接合部の品質も良好である。
(第2の実施形態)
本実施形態に係る摩擦撹拌接合用の治具は、分割式マンドレルを一部として含む点では第1の実施形態と同じであるが、第1の実施形態に比べて簡単な構成である。
本実施形態に係る治具を、図5に示す。図1に示す治具10の構成要素と、図5に示す治具110の構成要素は、同一の参照符号が付されている場合、形状が異なっていても同一の機能を果たす。したがって、本実施形態の説明は、第1の実施形態と異なる部分を中心にして行う。
図5に示すように、本実施形態の治具110の裏当て部材150は、第1の実施形態が帯状の鋼板をつる巻き状にして作製された円筒形状部材50であるのに対して、無垢の円筒形状部材、すなわち円筒形状部材50のようにらせん状の隙間がない円筒形状部材である。また、裏当て部材150の材料は、第1の実施形態の裏当て部材50の材料と異なる。
本実施形態の裏当て部材150は、摩擦撹拌接合によって発生する摩擦熱に対する耐熱性(例えば、ワークがアルミニウムである場合は800度以上)と、接合ツール114からの押圧力に対抗する強度と、弾性的に外径が変化可能な超弾性的性質を備える材料から作製されている。直径100mmのワークの外径を0.5〜1.0mm大きくする場合、1%以上の弾性範囲を持ち、ヤング率が100GPa以下の材料から裏当て部材150は作製される必要がある。このような裏当て部材150は、例えば、2.5%の弾性変形能を有するチタン合金から作製されている。
具体的に言えば、裏当て部材150は、ゴムメタル(登録商標)と呼ばれる材料から作製されている。
図6は応力−ひずみ線図で、縦軸が応力、横軸がひずみである。超弾性的性質を備える材料(実線)は、図6に示すように、鋼(スチール、破線)に比べて低いヤング率と広い弾性変形範囲とを備え、非線形に弾性変形する。
また、本実施形態の裏当て部材150は、第1の実施形態と異なり、分割式マンドレル30の外側に嵌め込まれた状態で使用される。具体的には、マンドレル30の外径が最小のときに、自然状態の裏当て部材150が嵌め込まれる。これを可能にするために、裏当て部材150は、その内径とマンドレル30の最小外径との差が0.2mm以下になるように作製される。
裏当て部材150は、外径が最小のマンドレル30に嵌め込まれ、マンドレル30の外径が拡大することによって弾性的に変形し、その外径が拡大する。
これに関して厳密に言えば、裏当て部材150とワークW1,W2との間の隙間は完全にゼロである必要はない。摩擦撹拌接合時のワークW1,W2の熱膨張を考慮して、例えば0.02mm以下の隙間があってもよい。なお、この場合、マンドレル30の外径の調節は、ハンドル38による手動ではなく、例えばサーボモータによって精密に行うのが好ましい。
一方、マンドレル30の外径が縮小すると、裏当て部材150は、弾性的に変化し、その外径が縮小する。すなわち、マンドレル30が、裏当て部材150の外径の調節手段として機能する。したがって、本実施形態の治具110は、第1の実施形態の裏当て部材50の外径を調節するためのロッド52やハンドルレバー58などを備えていない。
マンドレル30の外径が拡大するとともに裏当て部材150の外径が拡大し、マンドレル30が裏当て部材150を介してワークW1,W2を支持する。これにより、摩擦撹拌接合の実行中、ワークW1,W2は治具110に確実に固定される。
摩擦撹拌接合が完了すると、マンドレル30を操作してマンドレル30の外径を縮小するとともに裏当て部材150の外径が縮小し、ワークW1,W2を接合して完成された円筒製品がマンドレル30から取り外される。これにより、円筒製品が治具110から取り外し可能になる。
このとき、裏当て部材150により、摩擦撹拌接合によって軟化したワークW1,W2の部分がマンドレル30のチャック爪32の隙間に入り込むことが抑制される。これにより、円筒製品を確実に治具110から取り外すことができる。
本実施形態によれば、第1の実施形態に比べて簡単な構成により、2つの円筒W1,W2を接合して完成した1つの円筒製品は、確実に治具110から取り外され、接合部の品質も良好である。
(第3の実施形態)
本実施形態に係る治具は、同一の裏当て部材を用いる点については第2の実施形態と同じであるが、分割式のマンドレルを用いない点が第2の実施形態と異なる。
本実施形態に係る治具を、図7に示す。図5に示す治具110の構成要素と、図7に示す治具210の構成要素は、同一の参照符号が付されている場合、形状が異なっていても同一の機能を果たす。したがって、本実施形態の説明は、第2の実施形態と異なる部分を中心にして行う。
第2の実施形態の場合、円筒形状の超弾性的性質を備える材料からなる裏当て部材150は、分割式マンドレル30によってその外径を調整される。これに対して本実施形態の治具210の場合、図7に示すように、裏当て部材150は、基準軸C1方向に圧縮されることにより、中央部(基準軸C1方向に関して)が外側に向かって凸にたわみ、ワークW1,W2の内周面と当接する。
具体的には、治具210は、裏当て部材150を圧縮変形させる、基準軸C1方向に移動可能な円錐台形状または円錐状の2つの圧縮部材270を有する。例えば、圧縮部材270は、図示してはいないが、第1および第2の実施形態と同様に、ハンドルによって手動で移動される。図7に示すように、圧縮部材270は、裏当て部材150の端面と接触する傾斜面(テーパー面)270aを有する。圧縮部材270のテーパー面270aは、2つの圧縮部材270が裏当て部材150の圧縮方向に移動したときに、裏当て部材150の中央部がワークW1,W2に向かって凸にたわむような傾斜にされている。
このような圧縮部材270に圧縮されることにより、裏当て部材150は圧縮変形し、その外周面がワークW1,W2の内周面に当接する。これにより、摩擦撹拌接合の実行中、ワークW1,W2は治具210に確実に固定される。
摩擦撹拌接合が完了すると、圧縮部材270が裏当て部材150から離れる方向に移動し、裏当て部材150が元の円筒形状に戻る。これにより、円筒製品が治具210から取り外し可能になる。
図7を見れば明らかなように、マンドレルが存在しないので、摩擦撹拌接合によって軟化したワークW1,W2の部分がマンドレルのチャック爪の隙間に入り込むことは当然ながら起こり得ない。
本実施形態によれば、上述の2つの実施形態と同様に、2つの円筒W1,W2を接合して完成した1つの円筒製品が、確実に治具110から取り外され、接合部の品質も良好である。
以上、3つの実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は、これら3つの実施の形態に限定されない。
例えば、上述の3つの実施形態の場合、円筒形状のワークW1,W2は、図2に示すように、端面同士が当接され、その合わせ目Sが摩擦撹拌接合されるが、本発明はこれに限らない。例えば、円筒形状のワークW3の端部が円筒形状のワークW4の端部の外側に嵌め込まれた状態で、その重なり合う部分を摩擦撹拌接合する場合にも本発明は適用可能である。また、円筒形状のワークW5,W6の端部が係合し合う形状(例えば、凹と凸)にされ、その係合し合う部分を摩擦撹拌接合する場合にも本発明は適用可能である。さらに、円筒形状のワークW9の外側に2つの円筒形状ワークW7,W8を嵌め込んだ状態で、2つのワークW7,W8の合わせ目上を摩擦撹拌接合する場合にも本発明は適用可能である。
また、第1の実施形態において、帯状の鋼板をつる巻きばね状にして作製された円筒形状の裏当て部材50は、ハンドルレバー58によってその外径を調節されるが、本発明はこれに限らない。第2の実施形態の超弾性的性質を備える材料からなる裏当て部材150がマンドレル30の外側に嵌め込まれ、そのマンドレル30によってその外径が調節されるように、つる巻きばね状の裏当て部材50は、マンドレル30の外側に嵌め込まれて使用されてもよい。
さらに、第1の実施形態において、マンドレル30の外径と裏当て部材50の外径は、別々のハンドルによって手動で調節されるが、本発明はこれに限らない。例えば、1つのハンドルが操作されることによって、マンドレル30の外径の調節に連動して裏当て部材の外径を調節されるようにしてもよい。また、マンドレル30の外径と裏当て部材50の外径の調節は、手動でなく、モータなどによって行うようにしてもよい。
さらにまた、第1の実施形態において薄肉の円筒形状ワークW1,W2が使用される場合、裏当て部材50がワークW1,W2を内部から変形させないように対処するのが好ましい。理由は、裏当て部材50の外径をハンドルレバー58の操作によって拡大するときに、過剰なハンドルレバー58の操作によって裏当て部材50の外径が、ワークW1,W2に当接した後も拡大される可能性があるからである。
具体的な対処としては、ハンドルレバー58に作用するトルク(すなわち、ロッド52のねじれトルク)を検出するトルクセンサを治具10に設ける。ハンドルレバー58の操作によって裏当て部材50の外径が拡大し、裏当て部材50の外周面がワークW1,W2の内周面に当接すると、ハンドルレバー58のトルクが急激に増大する。このトルクの急激な増大を検出するトルクセンサを治具10に設ける。
裏当て部材50がワークW1,W2に当接したことを示す規定のトルク値をトルクセンサが検出すると、作業者に対してアラームを報知する警告装置を治具10に設けてもよい。または、トルクセンサが規定のトルク値を検出すると、ハンドルレバー58を固定(ロック)するハンドルロック機構を設けてもよい。
なお、このようなトルクセンサ、警告装置、ハンドルロック機構は、第2の実施形態におけるマンドレル30の外径を調節するハンドル38に対して、また第3の実施形態における圧縮部材270を手動で移動させるハンドル(図示せず)に対しても、同様に適用可能である。これにより、第2および第3の実施形態においても、ワークの変形を抑制することができる。
加えて、精密な摩擦撹拌接合が要求される場合、マンドレル30や裏当て部材50(150)の熱膨張を考慮する必要がある。その対処として、マンドレル30や裏当て部材50(150)が存在するワークW1,W2の内部を冷媒(例えば、圧縮エアおよび、あるいは水を噴射することや循環させること)によって冷却する冷却機構を治具に設けてもよい。さらに加えて、接合ツール14によって接合が完了した、高温状態の2つのワークW1,W2の接合部を冷媒(例えば、圧縮エアおよび、あるいは水)によって冷却する冷却機構を治具に設けてもよい。
本発明は、2つの円筒を摩擦撹拌接合して1つの円筒を作製するときに該円筒を内部から支持することに関するものであるが、これ以外にも応用できる可能性がある。円筒に対して何らかの加工を行うときに、例えば外周面を研削するときに円筒を内部から支持する必要がある場合、本発明は、適用できる可能性があり、円筒を確実に治具から取り外すことができるという効果を奏することができる可能性がある。
W1,W2 円筒(ワーク)
10 治具
30 マンドレル
50 裏当て部材

Claims (12)

  1. 2つの円筒を摩擦撹拌接合するための治具であって、
    前記2つの円筒の接合位置でその内部側から2つの円筒を支持するマンドレルと、
    前記2つの円筒とマンドレルとの間に配置される裏当て部材とを有し、
    前記裏当て部材が、帯状の板をつる巻きばね状にして形成された円筒形状部材であることを特徴とする摩擦撹拌接合用治具。
  2. 前記裏当て部材をその中心軸方向に圧縮するまたは引張することによって裏当て部材の全長を調節する裏当て部材長さ調節機構と、
    前記裏当て部材をその中心軸を中心にして捻ることによって前記裏当て部材の外径を調節する裏当て部材径調節機構とを有する請求項1に記載の摩擦撹拌接合用治具。
  3. 前記裏当て部材径調節機構が、マンドレルの外径の変化に連動して裏当て部材の外径を調節する請求項1または2に記載の摩擦撹拌接合用治具。
  4. 裏当て部材を捻る部材に作用するトルクを検出するトルク検出手段を有する請求項2または3に記載の摩擦撹拌接合用治具。
  5. 2つの円筒を摩擦撹拌接合するための治具であって、
    前記2つの円筒の接合位置でその内部側から2つの円筒を支持するマンドレルと、
    前記マンドレルの外側に嵌め込まれる円筒形状の裏当て部材とを有し、
    前記裏当て部材が、超弾性合金からなることを特徴とする摩擦撹拌接合用治具。
  6. 回転することによってマンドレルの外径を調節するマンドレル径調節部材と、
    前記マンドレル径調節部材のトルクを検出するトルク検出手段とを有する請求項5に記載の摩擦撹拌接合用治具。
  7. 2つの円筒を摩擦撹拌接合するための治具であって、
    前記2つの円筒の接合位置の内部側に配置される円筒形状の裏当て部材と、
    前記裏当て部材の端面に当接する傾斜面を備えた円錐台形状または円錐形状であり、且つ円筒の中心軸方向に移動することにより、裏当て部材を円筒の内周面に向かって凸にたわむように圧縮変形させる圧縮部材とを有し、
    前記裏当て部材が、超弾性合金からなることを特徴とする摩擦撹拌接合用治具。
  8. 回転することによって圧縮部材を移動させる圧縮部材移動部材と、
    前記圧縮部材移動部材のトルクを検出するトルク検出手段とを有する請求項7に記載の摩擦撹拌接合用治具。
  9. 前記2つの円筒を外部から支持する支持部材を有し、
    前記支持部材が、2つの円筒の接合位置以外の位置で該2つの円筒を支持する請求項1から8のいずれか一項に記載の摩擦撹拌接合用治具。
  10. 円筒内部を冷媒によって冷却する冷却機構を有する請求項1から9のいずれか一項に記載の摩擦撹拌接合用治具。
  11. 接合が完了した前記2つの円筒の接合部分を、円筒の外部から冷媒によって冷却する第2の冷却機構を有する請求項1から10のいずれか一項に記載の摩擦撹拌接合用治具。
  12. 2つの円筒の端部同士を摩擦撹拌接合によって接合して1つの円筒を作製するときに、
    2つの円筒の接合位置でその内部側から該2つの円筒を支持するマンドレルの外側に嵌め込まれ、2つの円筒とマンドレルの間に配置される裏当て部材であって、
    帯状の板をつる巻きばね状にして形成された円筒形状部材であることを特徴とする裏当て部材。
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