JP5686761B2 - 磁気粘性流体を用いたトルクコンバータ - Google Patents

磁気粘性流体を用いたトルクコンバータ Download PDF

Info

Publication number
JP5686761B2
JP5686761B2 JP2012073730A JP2012073730A JP5686761B2 JP 5686761 B2 JP5686761 B2 JP 5686761B2 JP 2012073730 A JP2012073730 A JP 2012073730A JP 2012073730 A JP2012073730 A JP 2012073730A JP 5686761 B2 JP5686761 B2 JP 5686761B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
clutch plate
clutch
shell
torque converter
magnetic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012073730A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013204674A (ja
Inventor
一訓 川島
一訓 川島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
JATCO Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
JATCO Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd, JATCO Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2012073730A priority Critical patent/JP5686761B2/ja
Publication of JP2013204674A publication Critical patent/JP2013204674A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5686761B2 publication Critical patent/JP5686761B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Fluid Gearings (AREA)

Description

本発明は、車両用変速機等に使用されるトルクコンバータで、とくに作動流体としてオイルの代わりに磁気粘性流体を用いたトルクコンバータに関する。
従来、作動流体としてオイルを用いたトルクコンバータがトルク伝達のため多くの分野で利用されてきたが、小型化と伝達効率向上のためオイルよりも比重の大きい磁気粘性流体を用いたトルクコンバータも検討されている。
そして、とくに車両用変速機等に使用するものでは、ロックアップ機能も必須であるので、磁気粘性流体を用いることで磁力制御による精度の高いロックアップ制御が可能となることも期待される。
このような磁気粘性流体を用いたトルクコンバータとして、例えば実開平7−2663号公報に開示されたものがある。
この従来の磁気粘性流体を用いたトルクコンバータでは、インペラ羽根とタービン羽根が対向する外周縁近傍に励磁コイルを配置し、その外方に順次誘導コイルおよび起電コイルを設けて、起電コイル側から誘導コイルを経て励磁コイルに電力を供給するようになっている。
そして、励磁コイルによる磁力で磁気粘性流体を磁化させるとその降伏応力(見掛け上の粘度)が変化する。したがって磁力を制御することによりポンプインペラとタービンランナ間の滑り抵抗を変化させ、例えば負荷側の回転が十分に上がっていない場合は磁気粘性流体に磁力制御をかけないで磁気粘性流体の慣性力でタービンランナにトルクを発生させ、負荷側の回転が上昇してきたら磁気粘性流体に磁力をかけてポンプインペラとタービンランナの滑りを小さくして、ロックアップまできめ細かな制御が可能となることを狙っている。
実開平7−2663号公報
しかしながら、インペラ羽根とタービン羽根の対向部位近傍に励磁コイルを配置した構造では効率の良い磁気回路は形成されないので、励磁コイルに大きな磁力を発生させても完全にロックアップできるには至らないと考えられる。
逆に、磁気粘性流体における磁束は発散特性を有するので、インペラ羽根とタービン羽根の外周縁対向部位で励磁コイルからの磁力を磁気粘性流体に及ぼすと、磁束密度の広域の分散化が生じてトルクコンバータの流体回路内に漏れ、循環流に粘度の影響を与えることになり、トルクコンバータ本来のトルク増幅機能を低下させてしまう可能性がある。
また、たとえロックアップできるとして、誘導コイルおよび励磁コイルはインペラ羽根と一体回転するコンバータカバーの最外周部に配置されているので、コンバータカバー内の磁気粘性流体は回転による遠心力を受け、とくにロックアップでインペラ羽根とタービン羽根が共に回転しているときは遠心分離により磁気粘性流体から分離した鉄粉がコンバータカバーの最外周部に集中することになる。したがってこの鉄粉が励磁コイルおよびインペラ羽根とタービン羽根の間などに固着するとロックアップの解除が不能となるおそれもある。
したがって上記従来の磁気粘性流体を用いたトルクコンバータは、その狙いにもかかわらず、いまだ実用は困難であるのが実情である。
したがって本発明は、上記従来の問題点にかんがみ、確実なロックアップが可能で、しかも循環流に影響を与えることのない実用度の高い磁気粘性流体を用いたトルクコンバータを提供することを目的とする。
本発明は、それぞれ回転可能なポンプインペラ、タービンランナおよびステータの間に作動流体を循環させてトルク伝達を行うトルクコンバータにおいて、
作動流体を封入した固定側のユニットハウジング内にポンプインペラ、タービンランナおよびステータを配置するとともに、作動流体を磁気粘性流体とし、
ユニットハウジング内であって、作動流体の循環路を形成するトーラスの外部に、ポンプインペラ側に連結された磁性部材からなる複数の第1クラッチ板とタービンランナ側に連結された磁性部材からなる複数の第2クラッチ板とをポンプインペラおよびタービンランナの回転軸線方向に所定の間隙をもって対向させて交互に並べて配置するとともに、
コイルを備えたヨーク部を第1クラッチ板および第2クラッチ板の並び列に回転軸線方向で対向させて配置し、
ヨーク部材と第1クラッチ板および第2クラッチ板との間にコイルの通電による磁気回路を形成し、
第1クラッチ板と第2クラッチ板は回転軸線からの径方向においてトーラスより内側であって、回転軸線方向でトーラスと重なる位置に配置されている構成の磁気粘性流体を用いたトルクコンバータとした。
本発明によれば、コイルへの通電の制御によりヨーク部材、第1クラッチ板および第2クラッチ板の各間隙に存する磁気粘性流体を磁化してその降伏応力(見掛け上の粘度)を効率よく変化させ、必要に応じてポンプインペラとタービンランナの滑りをなくさせることによりロックアップが可能である。
そして、ヨーク部材および各クラッチ板間の間隙内の磁気粘性流体の見掛け上の粘度を変化させている間、磁気回路の磁束は離間した循環路の磁気粘性流体に影響を与えないので、循環流によるトルク増幅機能を低下させることもない。
本発明の実施の形態を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は実施の形態を示す断面図である。
トルクコンバータ1は、変速機ケース2などに結合される固定側のユニットハウジング6内に、循環路Aを形成するトーラス10とクラッチ機構30を配置して構成されている。
トーラス10は、ポンプインペラ11、タービンランナ15およびステータ20とからなり、これらにより作動流体の循環流を生起する。
ポンプインペラ11はエンジンなど不図示の動力源に連結される入力軸3に接続した入力シェル12の外周部にインペラ羽根保持部13を備え、インペラ羽根保持部13にインペラ羽根14を保持している。
タービンランナ15は、入力軸3と共通の回転軸線Z上を直列に延びる主軸4に接続した出力シェル16の外周部にタービン羽根保持部17を備え、タービン羽根保持部17にタービン羽根18を保持している。
インペラ羽根保持部13とタービン羽根保持部17は主軸4からの径方向に対向し、インペラ羽根14が径方向外側、タービン羽根18が径方向内側に位置している。
インペラ羽根14とタービン羽根18の間に挟まれて配置されたステータ20は、ワンウエイクラッチ22により1方向回転可能なステータベース21に支持されており、主軸4と平行な方向から作動流体の循環路Aに臨んでいる。ワンウエイクラッチ22はユニットハウジング6に固定されたワンウエイクラッチ支持部7に取付けられている。ワンウエイクラッチ支持部7はユニットハウジング6と一体成型でもよい。
ポンプインペラ11の入力シェル12とタービンランナ15の出力シェル16とは軸方向に離間して配置され、タービン羽根保持部17と主軸4の間に所定のスペースSが形成されている。このスペースSに、クラッチ機構30を形成するための後述のクラッチ板が配置される。
入力軸3と主軸4はそれぞれラジアルベアリング8a、8bを介してユニットハウジング6に支持されている。
ユニットハウジング6内は作動流体として磁気粘性流体で満たされ、ユニットハウジング6と入力軸3間およびユニットハウジング6と主軸4間にはそれぞれラジアルベアリング8a、8bに隣接してそれぞれの内側にオイルシール9a、9bが設けられ、磁気粘性流体の漏れを阻止するようになっている。
ユニットハウジング6の外周壁6aは変速ケース2の延長部として外気に面する。
つぎに、クラッチ機構30について説明する。
上述したタービン羽根保持部17と主軸4の間のスペースSにおいて、入力シェル12からドラム部31が軸方向に出力シェル16近傍まで延び、ドラム部31の内壁から径方向に主軸4近傍まで延びる円盤状の第1クラッチ板32が所定の間隙をもって軸方向等間隔に複数枚設けられている。ドラム部31はアルミニウムなどの非磁性体とされ、第1クラッチ板32は鉄など透磁率の高い磁性体とする。
また、主軸4から径方向には円盤状の第2クラッチ板35がドラム部31の内壁近傍まで延びている。第2クラッチ板35は第1クラッチ板32と同様に透磁率の高い磁性体で、第1クラッチ板32間の各間隙の中央に位置するように軸方向等間隔に複数枚設けられている。なお、第2クラッチ板35と主軸4との間には小径幅の非磁性体部34を挟んでいる。
これにより、入力シェル12から出力シェル16までの間に第1クラッチ板32と第2クラッチ板35が交互に配置される。第1クラッチ板32と第2クラッチ板35の互いに対向する面は平滑な平面である。
入力シェル12における第2クラッチ板35と軸方向に対向する領域は平滑な平板部37とされ、この平板部37に対面する第2クラッチ板35との間隙は、互いに隣接する第1クラッチ板32と第2クラッチ板35間の間隙と略同等に設定してある。
平板部37は透磁率の高い磁性体とする。なお、入力シェル12が磁性体であるときは、平板部37の径方向内側および外側に所定の径幅の非磁性体部を設ける。図1においては入力シェル12が非磁性体のアルミニウム合金製として、平板部37の径方向両側が素材のまま残っている状態を示している。
また、出力シェル16における第1クラッチ板32と軸方向に対向する領域も平滑な平板部39とされ、この平板部39に対面する第1クラッチ板32との間隙は、互いに隣接する第1クラッチ板32と第2クラッチ板35間の間隙と略同等に設定してある。
そして、平板部39を透磁率の高い磁性体とし、出力シェル16が磁性体であるときは、平板部39の径方向内側および外側に所定の径幅の非磁性体部を設ける。図1においては出力シェル16が非磁性体のアルミニウム合金製として、平板部39の径方向両側が素材のまま残っている状態を示している。
ユニットハウジング6には、ワンウエイクラッチ支持部7より内径側に、出力シェル16に対向し鉄など透磁率の高い磁性体からなるヨーク部40を設けてある。
ヨーク部40は軸方向から見たときの第1クラッチ板32と第2クラッチ板53の重なり幅に略対応する径方向幅を有するリング状であり、出力シェル16の平板部39に対向する。ヨーク部40の平板部39との対向面は平滑であり、出力シェル16との間隙は互いに隣接する第1クラッチ板32と第2クラッチ板35間の間隙と略同等に設定してある。
ヨーク部40の出力シェル16との対向面の径方向中央部には主軸4を中心とするリング状のコイル収納溝41が形成され、ここにリング状に巻かれたコイル42が取付けられている。とくに図示しないが、コイル42の引き出し線はコイル収納溝41からヨーク部40を軸方向へ貫通してユニットハウジング6の側壁6cなどから外部へ導かれる。
ここでは、コイル42を保持するヨーク部40がユニットハウジング6側に固定されているので、コイル42の引き出し線途中にスリップリングやブラシは不要であるから、摺動抵抗の発生もなく、通電の高い安定性と耐久性を有する。
第1クラッチ板32、第2クラッチ板35、入力シェル12と出力シェル16の各平板部37、39およびヨーク部40とでいわゆる多板クラッチが構成される。すなわち、コイル42に通電することにより、図1に破線で示すように、それぞれ高磁性体で形成されたヨーク部40から出力シェル16の平板部39、交互に配置された第1クラッチ板32および第2クラッチ板35、そして入力シェル12の平板部37を経由する実効的な磁気回路が形成されるので、通電を制御することにより各多板クラッチ構成部材間を満たしている磁気粘性流体の見掛け上の粘度(降伏応力)を制御することができ、これにより、ポンプインペラ11とタービンランナ15間の滑りを制御可能である。
クラッチ機構30はユニットハウジング6内におけるタービン羽根保持部17と主軸4の間のスペースSに構成され、トーラス10で形成される作動流体(磁気粘性流体)の循環路Aからドラム部31によって隔絶されている。そして、クラッチ機構30で生起される磁束は、ヨーク部40とこれに対向する第1、第2クラッチ板32、35(および入力シェル12と出力シェル16の各平板部37、39)との間に閉じた磁気回路を形成してほとんど外部へ漏れないから、循環路A内の磁気粘性流体に影響を及ぼさない。
したがって、トルクコンバータ1は上述のクラッチ機構30を備えることにより、循環流に影響を与えることなく、確実なロックアップが可能である。
本実施の形態では、軸方向にポンプインペラとタービンランナの間にステータを位置させた従来一般的な配置と異なり、ワンウエイクラッチ支持部7をポンプインペラ11の入力シェル12とタービンランナ15の出力シェル16間のスペースS外に位置させてユニットハウジング6に固定しているので、実開平7−2663号公報には図示省略されているが従来必要であったステータ(ステータベース)と入力シェルおよび出力シェルとの間の軸方向シールが不要である。
相対回転部分でのシールは、ユニットハウジング6と入力軸3および主軸4との間のみであり、回転軸に沿っているので遠心油圧の影響を受けることがないとともに、構成簡単でシール機能の安定したラジアルタイプを使用することができる。
なお、図1には実施の形態にかかるトルクコンバータの骨格を示したが、製作に当たっては、例えばユニットハウジング6の入力軸側の側壁6bを外周壁6aおよび側壁6cに対するカバーとして分離可能とし、側壁6bを外したユニットハウジング6内にステータ20、ヨーク部40、タービンランナ15を順次組み込み、さらにあらかじめサブセンブリしたドラム部31、第1クラッチ板32および第2クラッチ板35をクラッチパックとして主軸4に組み込むことができる。この場合には、とくに図示していないが、各第2クラッチ板35の非磁性体部34を連結して主軸4に嵌合する連結筒を設けて、各第2クラッチ板35間の間隔を規定すればよい。
このあとポンプインペラ11をクラッチパックのドラム部31に結合すれば、側壁6bでカバーすることができる。なお、クラッチパックをあらかじめポンプインペラ11に結合しておくこともできる。
ポンプインペラ11と入力軸3の接続、およびタービンランナ15と主軸4の接続はスプライン結合によればよい。
この例示以外にも種々の製作・組立構造が可能である。
本実施の形態では、ヨーク部40が発明におけるヨーク部材に該当し、主軸4が出力軸に該当している。
実施の形態は以上のように構成され、作動流体を磁気粘性流体としたトルクコンバータ1において、作動流体を封入した固定側のユニットハウジング6内にポンプインペラ11、タービンランナ15およびステータ20を配置するとともに、ユニットハウジング6内であって、作動流体の循環路Aを形成するトーラス10の外部に、ポンプインペラ11側に連結された磁性部材からなる第1クラッチ板32とタービンランナ15側に連結された磁性部材からなる第2クラッチ板35とをポンプインペラ11およびタービンランナ15の回転軸線Z方向に所定の間隙をもって対向させて交互に並べて配置するとともに、コイル42を備えたヨーク部40を第1クラッチ板32および第2クラッチ板35の並び列に回転軸線Z方向で対向させて配置し、ヨーク部40と第1クラッチ板32および第2クラッチ板35との間にコイル42の通電による磁気回路を形成するように構成した。
これにより、通電の制御によりヨーク部40および各クラッチ板32、35の間隙に存する磁気粘性流体の粘度を効率よく変化させ、必要に応じてポンプインペラ11とタービンランナ15の滑りをなくさせることによりロックアップが可能である。(請求項1に対応する効果)
また、ヨーク部40および各クラッチ板32、35の間隙内の磁気粘性流体の粘度を変化させている間、磁気回路の磁束は離間した循環路Aの磁気粘性流体に影響を与えないので、循環流によるトルク増幅機能を低下させることもない。
さらに、ポンプインペラ11、タービンランナ15およびステータ20がユニットハウジング6内に配置されているので、ポンプインペラ11、タービンランナ15およびステータ20間において作動流体(磁気粘性流体)に対するシールは不要である。
そして、作動流体はユニットハウジング6の壁面6aが外気に曝されるので効率よく熱交換されて、放熱が容易である。(請求項1に対応する効果)
第1クラッチ板32と第2クラッチ板35は回転軸線Zからの径方向においてトーラス10より内側に配置され、内側のスペースSが有効利用され、トルクコンバータ1の全体サイズが小型化される。
そして、トーラス10の回転によって磁気粘性流体からの鉄粉の遠心分離が生じることがあっても、第1クラッチ板32と第2クラッチ板35は内径側に配置されているので、各クラッチ板間に鉄粉が固着してその締結、解放に悪影響を及ぼすと言うようなことがない
ポンプインペラ11は入力軸3に接続した入力シェル12の外周部にインペラ羽根保持13部を備え、タービンランナ15は入力軸3と共通の回転軸線Z上を延びる主軸4に接続した出力シェル16の外周部にタービン羽根保持部17を備えて、インペラ羽根14とタービン羽根18が回転軸線Zからの径方向で対向し、また、第1クラッチ板32と第2クラッチ板35が入力シェル12と出力シェル16間のスペースSに配置され、ステータ20が当該スペースSの外部から循環路Aに臨んでいるので、ステータ20(のワンウエイクラッチ22)を固定側のユニットハウジング6に支持させることができ、構成が簡単となる。
そして、ステータ20はトーラス10(循環路A)に沿って回転軸線Zから遠い外周側の位置となるので、内周側に位置した場合と比較してステータトルクが増大し、トルクコンバータ1のトルク比を大きく設計することが可能となる
第1クラッチ板32は、その外周が入力シェル12から軸方向に延びる非磁性体のドラム部31に接続されて、径方向内方へ延びるとともに、第2クラッチ板35は、その内周が非磁性体部を介して主軸4に接続し径方向外方へ延びることにより、入力シェル12と出力シェル16間のスペースSに効率良く収まる。
そして、第1クラッチ板32および第2クラッチ板35はそれぞれの接続先との間に非磁性体を介しているので、磁束が第1クラッチ板32および第2クラッチ板35の並び列から発散せず、各クラッチ板間に効率よく集中する
ヨーク部40は、出力シェル16を挟んでスペースSの外部に配置されているので、固定側のユニットハウジング6に取り付けることができ、コイル42への配線も容易である
ここで、出力シェル16は、第1クラッチ板32と第2クラッチ板35の並び列に回転軸線Z方向に対向する部位を磁性部材としているので、出力シェル16が間に介在しても、ヨーク部40と第1クラッチ板32および第2クラッチ板35との間に有効な磁気回路が形成され、磁束が外部へ漏れにくい
さらに入力シェル12における第1クラッチ板32と第2クラッチ板35の並び列に回転軸線Z方向で対向する部位を磁性部材としているので、磁気回路がヨーク部40から入力シェル12まで及び、磁気粘性流体の粘度を変化させ得る領域が増大して、ロックアップを含む制御機能が一層向上する
なお、実施の形態ではステータ20を主軸4と平行な方向から作動流体の循環路Aに臨ませたものとしたが、インペラ羽根保持部13とタービン羽根保持部17を主軸4と平行な方向で対向させ、ステータ20を径方向外方から循環路Aに臨ませるように配置することもできる。
1 トルクコンバータ
2 変速機ケース
3 入力軸
4 主軸
6 ユニットハウジング
6a 外周壁
6b、6c 側壁
7 ワンウエイクラッチ支持部
8a、8b ラジアルベアリング
9a、9b オイルシール
10 トーラス
11 ポンプインペラ
12 入力シェル
13 インペラ羽根保持部
14 インペラ羽根
15 タービンランナ
16 出力シェル
17 タービン羽根保持部
18 タービン羽根
20 ステータ
21 ステータベース
22 ワンウエイクラッチ
30 クラッチ機構
31 ドラム部
32 第1クラッチ板
34 非磁性体部
35 第2クラッチ板
37、39 平板部
40 ヨーク部
41 コイル収納溝
42 コイル
A 循環路
S スペース
Z 回転軸線

Claims (6)

  1. それぞれ回転可能なポンプインペラ、タービンランナおよびステータの間に作動流体を循環させてトルク伝達を行うトルクコンバータにおいて、
    前記作動流体を封入した固定側のユニットハウジング内に前記ポンプインペラ、タービンランナおよびステータを配置するとともに、前記作動流体を磁気粘性流体とし、
    前記ユニットハウジング内であって、前記作動流体の循環路を形成するトーラスの外部に、前記ポンプインペラ側に連結された磁性部材からなる複数の第1クラッチ板と前記タービンランナ側に連結された磁性部材からなる複数の第2クラッチ板とを前記ポンプインペラおよびタービンランナの回転軸線方向に所定の間隙をもって対向させて交互に並べて配置するとともに、
    コイルを備えたヨーク部を前記第1クラッチ板および第2クラッチ板の並び列に回転軸線方向で対向させて配置し、
    前記ヨーク部材と前記第1クラッチ板および第2クラッチ板との間に前記コイルの通電による磁気回路を形成し
    前記第1クラッチ板と第2クラッチ板は前記回転軸線からの径方向において前記トーラスより内側であって、回転軸線方向で前記トーラスと重なる位置に配置されていることを特徴とする磁気粘性流体を用いたトルクコンバータ。
  2. 前記ポンプインペラは入力軸に接続した入力シェルの外周部にインペラ羽根保持部を備え、
    タービンランナは入力軸と共通の回転軸線上を延びる出力軸に接続した出力シェルの外周部にタービン羽根保持部を備え、
    前記ポンプインペラのインペラ羽根と前記タービンランナのタービン羽根が前記回転軸線からの径方向で対向し、
    前記第1クラッチ板と第2クラッチ板が前記入力シェルと出力シェル間のスペースに配置され、
    前記入力シェルと出力シェル間のスペースの外部から前記ステータが前記循環路に臨んでいることを特徴とする請求項1に記載の磁気粘性流体を用いたトルクコンバータ。
  3. 前記第1クラッチ板は、その外周が前記入力シェルから軸方向に延びる非磁性体のドラム部に接続されて、径方向内方へ延びており、
    前記第2クラッチ板は、その内周が非磁性体部を介して前記出力軸に接続して、径方向外方へ延びていることを特徴とする請求項2に記載の磁気粘性流体を用いたトルクコンバータ。
  4. 前記ヨーク部材は、前記出力シェルを挟んで前記スペースの外部に配置されていることを特徴とする請求項2または3に記載の磁気粘性流体を用いたトルクコンバータ。
  5. 前記出力シェルは、少なくとも前記第1クラッチ板と第2クラッチ板の並び列に前記回転軸線方向に対向する部位を磁性部材としていることを特徴とする請求項に記載の磁気粘性流体を用いたトルクコンバータ。
  6. さらに前記入力シェルの少なくとも前記第1クラッチ板と第2クラッチ板の並び列に前記回転軸線方向で対向する部位を磁性部材とすることを特徴とする請求項5に記載の磁気粘性流体を用いたトルクコンバータ。
JP2012073730A 2012-03-28 2012-03-28 磁気粘性流体を用いたトルクコンバータ Expired - Fee Related JP5686761B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012073730A JP5686761B2 (ja) 2012-03-28 2012-03-28 磁気粘性流体を用いたトルクコンバータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012073730A JP5686761B2 (ja) 2012-03-28 2012-03-28 磁気粘性流体を用いたトルクコンバータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013204674A JP2013204674A (ja) 2013-10-07
JP5686761B2 true JP5686761B2 (ja) 2015-03-18

Family

ID=49523995

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012073730A Expired - Fee Related JP5686761B2 (ja) 2012-03-28 2012-03-28 磁気粘性流体を用いたトルクコンバータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5686761B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022246533A1 (en) * 2021-02-01 2022-12-01 Exonetik Inc. Additive parallel load path actuator using fluidic coupling

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6418764B2 (ja) * 2014-03-26 2018-11-07 ジヤトコ株式会社 電磁クラッチ
EP3286449B1 (en) * 2015-04-21 2020-06-03 Exonetik Inc. Magnetorheological fluid clutch apparatus with cylindrical fluid gap
EP3449146B1 (en) * 2016-04-25 2021-02-24 Exonetik Inc. Multimode control system for magnetorheological fluid actuator unit

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01148160U (ja) * 1988-03-31 1989-10-13
JPH072663U (ja) * 1993-06-18 1995-01-13 達 加賀谷 磁性流体を使用したトルクコンバータ
KR100562767B1 (ko) * 1998-03-04 2006-03-20 보그-워너 인코포레이티드 자성 유체 클러치를 포함한 트랜스퍼 케이스 조립체 및 차동장치 조립체
JP4285308B2 (ja) * 2004-04-07 2009-06-24 日産自動車株式会社 自動車用トルクコンバータ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022246533A1 (en) * 2021-02-01 2022-12-01 Exonetik Inc. Additive parallel load path actuator using fluidic coupling

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013204674A (ja) 2013-10-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN109642651A (zh) 转子承载件组件
EP2587094B1 (en) Torque converter using magnetic viscous fluid as working fluid
US11149830B2 (en) Hybrid module configuration
JP5686761B2 (ja) 磁気粘性流体を用いたトルクコンバータ
JP2007535644A (ja) 磁性流体クラッチ
JP2010048316A (ja) トルクコンバータ
US8004138B2 (en) Motor
JP5999947B2 (ja) トルクコンバータ並びにクラッチ及びダンパのアセンブリ
US11499594B2 (en) Magnetorheological fluid clutch apparatus with low permeability drums
JP6418764B2 (ja) 電磁クラッチ
US11421768B1 (en) Torque converter having stamped pilot plate with cross flow to pressure chambers
JP5839752B2 (ja) 磁気粘性流体を用いたトルクコンバータにおけるシール構造
JP5668464B2 (ja) 磁気粘性流体式トルクコンバータ
JP5331768B2 (ja) トルクコンバータ
US20220077747A1 (en) Drive device
JP2022044923A (ja) 駆動装置
JP2000192989A (ja) 摩擦部材、ディスク組立体及びトルクコンバ―タ
JP6338906B2 (ja) ロックアップクラッチ付きトルクコンバータ
JP7411392B2 (ja) 駆動装置
JP2018017378A (ja) 磁気粘性流体クラッチ付きトルクコンバータ
JP6458532B2 (ja) 自動変速機用トルクコンバータ
JP2006153029A (ja) 流体式トルク伝達装置のロックアップ装置
JP5619272B2 (ja) 流体継手
JP4684363B2 (ja) トルクコンバータ
JP2018115745A (ja) トルクコンバータ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140211

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140925

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20141007

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141130

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150120

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150120

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5686761

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees