JP5681978B2 - ヒートポンプ装置 - Google Patents
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Description
本発明は、ヒートポンプ装置に関する。
燃料電池に使用されている電解質膜に電圧を加えると、H2がプロトン(H+)に変化し、電解質膜の一方の面から他方の面へと移動する。このとき、プロトンは、水、アルコール、アンモニアなどの極性物質を伴って電解質膜の中を移動する。この現象を利用して極性物質のガスを圧縮する技術は、「電気化学圧縮(Electrochemical Compression)」と呼ばれている。電気化学圧縮を応用した圧縮機は、「電気化学圧縮機(Electrochemical Compressor)」と呼ばれている。特許文献1及び2には、電気化学圧縮機を使用したヒートポンプ装置が記載されている。
電気化学圧縮機をヒートポンプ装置に使用した場合、冷媒に加えて、水素のような電気化学的に活性なガスが不可欠である。しかし、このようなガスは、ヒートポンプ装置の効率の向上を妨げる可能性がある。そのため、電気化学的に活性なガスの使用量は少ないことが望ましい。
本開示は、電気化学圧縮機を使用したヒートポンプ装置において、電気化学的に活性なガスの使用量の削減を可能にする技術を提供する。
すなわち、本開示は、
冷媒を蒸発させる蒸発器と、
電気化学的に活性な非凝縮性ガスを用い、前記蒸発器で蒸発した前記冷媒を圧縮する電気化学圧縮機と、
前記電気化学圧縮機によって圧縮された前記冷媒を凝縮させる凝縮器と、
前記凝縮器から前記蒸発器へと前記冷媒を移送するための冷媒移送路と、
前記冷媒移送路とは別の経路であって、前記電気化学圧縮機の吐出側の高圧空間と前記電気化学圧縮機の吸入側の低圧空間とを連絡し、前記高圧空間から前記低圧空間へと前記非凝縮性ガスを戻すように構成された非凝縮性ガス戻し路と、
を備えた、ヒートポンプ装置を提供する。
冷媒を蒸発させる蒸発器と、
電気化学的に活性な非凝縮性ガスを用い、前記蒸発器で蒸発した前記冷媒を圧縮する電気化学圧縮機と、
前記電気化学圧縮機によって圧縮された前記冷媒を凝縮させる凝縮器と、
前記凝縮器から前記蒸発器へと前記冷媒を移送するための冷媒移送路と、
前記冷媒移送路とは別の経路であって、前記電気化学圧縮機の吐出側の高圧空間と前記電気化学圧縮機の吸入側の低圧空間とを連絡し、前記高圧空間から前記低圧空間へと前記非凝縮性ガスを戻すように構成された非凝縮性ガス戻し路と、
を備えた、ヒートポンプ装置を提供する。
本開示によれば、電気化学圧縮機を使用したヒートポンプ装置において、電気化学的に活性なガスの使用量を削減できる。
先に説明したように、電気化学圧縮機を使用したヒートポンプ装置は、電気化学的に活性なガスを必要とする。電気化学的に活性なガスは、しばしば、ヒートポンプ装置の通常の運転条件で非凝縮性であり、ヒートポンプ装置において伝熱の阻害要因となる。例えば、フィンチューブ熱交換器を使用して冷媒と外気との間の熱交換を行う場合、伝熱面における非凝縮性ガスの熱抵抗が大きくなりがちである。従って、電気化学圧縮機を使用したヒートポンプ装置において、電気化学的に活性なガスの使用量は少ないことが望ましい。
本開示の第1態様は、
冷媒を蒸発させる蒸発器と、
電気化学的に活性な非凝縮性ガスを用い、前記蒸発器で蒸発した前記冷媒を圧縮する電気化学圧縮機と、
前記電気化学圧縮機によって圧縮された前記冷媒を凝縮させる凝縮器と、
前記凝縮器から前記蒸発器へと前記冷媒を移送するための冷媒移送路と、
前記冷媒移送路とは別の経路であって、前記電気化学圧縮機の吐出側の高圧空間と前記電気化学圧縮機の吸入側の低圧空間とを連絡し、前記高圧空間から前記低圧空間へと前記非凝縮性ガスを戻すように構成された非凝縮性ガス戻し路と、
を備えた、ヒートポンプ装置を提供する。
冷媒を蒸発させる蒸発器と、
電気化学的に活性な非凝縮性ガスを用い、前記蒸発器で蒸発した前記冷媒を圧縮する電気化学圧縮機と、
前記電気化学圧縮機によって圧縮された前記冷媒を凝縮させる凝縮器と、
前記凝縮器から前記蒸発器へと前記冷媒を移送するための冷媒移送路と、
前記冷媒移送路とは別の経路であって、前記電気化学圧縮機の吐出側の高圧空間と前記電気化学圧縮機の吸入側の低圧空間とを連絡し、前記高圧空間から前記低圧空間へと前記非凝縮性ガスを戻すように構成された非凝縮性ガス戻し路と、
を備えた、ヒートポンプ装置を提供する。
第1態様によれば、非凝縮性ガス戻し路を通じて、非凝縮性ガスが電気化学圧縮機の吐出側の高圧空間から電気化学圧縮機の吸入側の低圧空間へと戻される。そのため、冷媒を圧縮するための作動流体としての非凝縮性ガスが不足することを防止できる。言い換えると、非凝縮性ガスの使用量(ヒートポンプ装置への非凝縮性ガスの充填量)を減らすことができる。また、伝熱の阻害要因となる非凝縮性ガスの使用量を減らすことができるので、ヒートポンプ装置の効率を高めることができる。
本開示の第2態様は、第1態様に加え、前記非凝縮性ガス戻し路に設けられ、前記高圧空間と前記低圧空間との間の圧力差を維持する能力と、前記高圧空間から前記低圧空間へと前記非凝縮性ガスを戻す能力とを有するゲートをさらに備えた、ヒートポンプ装置を提供する。高圧空間と低圧空間との間の圧力差が維持されることによって、高圧空間から低圧空間へと非凝縮性ガスを戻しつつ、ヒートポンプ装置の運転を継続することが可能である。
本開示の第3態様は、第2態様に加え、前記ゲートは、キャピラリ、流量調整弁及び開閉弁から選ばれる少なくとも1つを含む、ヒートポンプ装置を提供する。キャピラリの利点は、特別な制御を必要としないことである。開閉弁をゲートとして使用する場合には、開閉弁を定期的に開放することによって、高圧空間に蓄積した非凝縮性ガスを低圧空間に戻すことができる。流量調整弁の利点は、開度を変更することによって、非凝縮性ガス戻し路における非凝縮性ガスの流量を調整できることである。
本開示の第4態様は、第2態様に加え、前記ゲートは、前記非凝縮性ガスの流れ方向の上流側に配置された上流弁と、前記流れ方向の下流側に配置された下流弁とを含み、前記ヒートポンプ装置は、(i)前記下流弁が閉じられ、前記上流弁が開かれるように前記上流弁及び前記下流弁を制御し、その後、(ii)前記下流弁が閉じられたまま前記上流弁が閉じられるように前記上流弁及び前記下流弁を制御し、さらにその後、(iii)前記上流弁が閉じられたまま前記下流弁が開かれるように前記上流弁及び前記下流弁を制御する弁制御部をさらに備えた、ヒートポンプ装置を提供する。第4態様によれば、高圧空間から低圧空間への冷媒蒸気の逆流を抑制しつつ、非凝縮性ガスを高圧空間から低圧空間へと効率的に戻すことができる。
本開示の第5態様は、第2態様に加え、前記非凝縮性ガスが水素であり、前記ゲートは、水素を選択的に透過させる能力を有する水素透過膜を含む、ヒートポンプ装置を提供する。水素透過膜を使用すれば、非凝縮性ガス戻し路を通じて、冷媒が高圧空間から低圧空間へと戻ることを確実に防ぐことができる。
本開示の第6態様は、第1〜第5態様のいずれか1つに加え、前記非凝縮性ガス戻し路は、前記凝縮器の上部に接続された一端を有する、ヒートポンプ装置を提供する。凝縮器において、冷媒は、冷却され、凝縮する。非凝縮性ガスは、比重差によって凝縮器の上部の空間に貯まりやすい。従って、非凝縮性ガス戻し路が凝縮器の上部に接続されていると、非凝縮性ガスが凝縮器の内部空間(高圧空間)から非凝縮性ガス戻し路へと進みやすい。
本開示の第7態様は、第1〜第6態様のいずれか1つに加え、前記高圧空間の一部を形成している構造であって、前記非凝縮性ガスの濃度を局所的に高めるように構成された非凝縮性ガストラップをさらに備え、前記非凝縮性ガス戻し路が前記非凝縮性ガストラップに接続されている、ヒートポンプ装置を提供する。第7態様によれば、非凝縮性ガスを高圧空間から低圧空間へと効率的かつ選択的に戻すことができる。
本開示の第8態様は、第7態様に加え、前記非凝縮性ガストラップが前記凝縮器の上部に設けられている、ヒートポンプ装置を提供する。第8態様によれば、比重差によって非凝縮性ガスが非凝縮性ガストラップに容易に捕集されうる。
本開示の第9態様は、第7又は第8態様に加え、前記非凝縮性ガストラップは、前記高圧空間の一部を囲っている隔壁と、前記隔壁で囲まれた空間の圧力を低下させる減圧機構とを含む、ヒートポンプ装置を提供する。隔壁で囲まれた空間の圧力を下げることによって、その空間に非凝縮性ガスを引き込むことができる。
本開示の第10態様は、第9態様に加え、前記減圧機構は、前記凝縮器に保持された前記冷媒の一部を冷却することによって得られた低温冷媒を前記隔壁で囲まれた空間に導入する低温冷媒導入路である、ヒートポンプ装置を提供する。低温冷媒を空間に導入し、隔壁で囲まれた空間の温度を下げることによって、その空間の圧力を容易に下げることができる。
本開示の第11態様は、第1〜第10態様のいずれか1つに加え、前記冷媒は、水、アルコール及びアンモニアからなる群より選ばれる少なくとも1つの自然冷媒を含む、ヒートポンプ装置を提供する。自然冷媒の使用は、オゾン層の保護、地球温暖化の防止などの環境保護の観点で望ましい。
本開示の第12態様は、第1〜第11態様のいずれか1つに加え、前記非凝縮性ガスが水素である、ヒートポンプ装置を提供する。非凝縮性ガスが水素であるとき、比重差を利用して水素ガスと冷媒とを分離することができる。
本開示の第13態様は、第1〜第12態様のいずれか1つに加え、前記電気化学圧縮機及び前記非凝縮性ガス戻し路が、前記凝縮器に保持された前記冷媒の液面及び前記蒸発器に保持された前記冷媒の液面よりも鉛直方向の上方に位置するように、前記電気化学圧縮機、前記非凝縮性ガス戻し路、前記凝縮器及び前記蒸発器の位置関係が定められている、ヒートポンプ装置を提供する。第13態様によれば、電気化学圧縮機が非凝縮性ガスを吸入しやすい。
本開示の第14態様は、第1〜第13態様のいずれか1つに加え、第1ポンプ及び第1熱交換器を有し、前記第1ポンプの働きによって前記蒸発器と前記第1熱交換器との間で前記冷媒又は他の熱媒体を循環させる第1循環路と、第2ポンプ及び第2熱交換器を有し、前記第2ポンプの働きによって前記凝縮器と前記第2熱交換器との間で前記冷媒又は他の熱媒体を循環させる第2循環路と、前記電気化学圧縮機への印加電圧の極性を切り換えることによって、前記第1循環路が吸熱回路として機能し、かつ前記第2循環路が放熱回路として機能する第1運転モードと、前記第1循環路が放熱回路として機能し、かつ前記第2循環路が吸熱回路として機能する第2運転モードとを相互に切り換える電源制御部と、をさらに備えた、ヒートポンプ装置を提供する。第14態様によれば、冷媒の流れ方向を切り換えるための回路(四方弁)を使用することなく、冷暖房の切り換えを行うことができる。
本開示の第15態様は、第1〜第14態様のいずれか1つに加え、前記ヒートポンプ装置の起動時において、前記電気化学圧縮機の電解質膜を液相の前記冷媒で湿らせる起動補助機構をさらに備えた、ヒートポンプ装置を提供する。電気化学圧縮機の電解質膜に冷媒液を散布し、電解質膜を適切に湿らせることによって、電気化学圧縮機を容易に起動させることができる。
本開示の第16態様は、
冷媒を蒸発させる蒸発器と、
電解質膜と、前記電解質膜の第1主面側に配置された分子透過性の第1電極と、前記電解質膜の第2主面側に配置された分子透過性の第2電極とを有し、電気化学的に活性な非凝縮性ガスを用い、前記蒸発器で蒸発した前記冷媒を圧縮する電気化学圧縮機と、
前記電気化学圧縮機によって圧縮された前記冷媒を凝縮させる凝縮器と、
前記第1電極の電位が前記第2電極の電位よりも高い第1運転モードと、前記第2電極の電位が前記第1電極の電位よりも高い第2運転モードとを相互に切り換える電源制御部と、
を備えた、ヒートポンプ装置を提供する。
冷媒を蒸発させる蒸発器と、
電解質膜と、前記電解質膜の第1主面側に配置された分子透過性の第1電極と、前記電解質膜の第2主面側に配置された分子透過性の第2電極とを有し、電気化学的に活性な非凝縮性ガスを用い、前記蒸発器で蒸発した前記冷媒を圧縮する電気化学圧縮機と、
前記電気化学圧縮機によって圧縮された前記冷媒を凝縮させる凝縮器と、
前記第1電極の電位が前記第2電極の電位よりも高い第1運転モードと、前記第2電極の電位が前記第1電極の電位よりも高い第2運転モードとを相互に切り換える電源制御部と、
を備えた、ヒートポンプ装置を提供する。
第16態様によれば、冷媒の流れ方向を切り換えるための回路(四方弁)を使用することなく、冷暖房の切り換えを行うことができる。
本開示の第17態様は、第16態様に加え、前記凝縮器から前記蒸発器へと前記冷媒を移送するための冷媒移送路と、前記冷媒移送路とは別の経路であって、前記電気化学圧縮機の吐出側の高圧空間と前記電気化学圧縮機の吸入側の低圧空間とを連絡し、前記高圧空間から前記低圧空間へと前記非凝縮性ガスを戻すように構成された非凝縮性ガス戻し路と、をさらに備えた、ヒートポンプ装置を提供する。第17態様によれば、第1態様と同じ効果が得られる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態によって本発明が限定されるものではない。
図1に示すように、本実施形態のヒートポンプ装置100は、主回路2、第1循環路4及び第2循環路6を備えている。第1循環路4の両端は主回路2に接続されている。第2循環路6の両端も主回路2に接続されている。主回路2、第1循環路4及び第2循環路6には、作動流体として、冷媒及び非凝縮性ガスが充填されている。冷媒は、凝縮性流体である。非凝縮性ガスは、電気化学的に活性なガスであり、主回路2において冷媒を圧縮するために使用される。
本実施形態では、電気化学的に活性な非凝縮性ガスとして、水素ガスが使用されている。そのため、比重差を利用して水素ガスと冷媒とを分離することができる。冷媒として、極性物質が使用されている。詳細には、冷媒として、水、アルコール、アンモニアなどの自然冷媒を使用できる。自然冷媒の使用は、オゾン層の保護、地球温暖化の防止などの環境保護の観点で望ましい。アルコールとして、メタノール、エタノールなどの低級アルコールが挙げられる。水及びアルコールは、常温(日本工業規格:20℃±15℃/JIS Z8703)での飽和蒸気圧が負圧(絶対圧で大気圧よりも低い圧力)の冷媒である。常温での飽和蒸気圧が負圧の冷媒を使用すると、ヒートポンプ装置100の運転時において、ヒートポンプ装置100の内部の圧力は大気圧を下回る。冷媒としてアンモニアを使用した場合、ヒートポンプ装置100は、例えば、蒸発器10及び凝縮器16の内部の圧力が大気圧よりも高い圧力となる条件で運転されうる。上記の冷媒は、単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。凍結防止などの理由から、冷媒には、不凍剤が含まれていてもよい。不凍剤として、エチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルコールを使用できる。不凍剤を含む冷媒として、水とアルコールとの混合冷媒が挙げられる。アルコールは冷媒としても機能しうる。
主回路2は、冷媒を循環させる回路であり、蒸発器10、電気化学圧縮機11、凝縮器16、冷媒移送路18及び非凝縮性ガス戻し路28を有する。冷媒は、蒸発器10、電気化学圧縮機11、凝縮器16及び冷媒移送路18をこの順番に通過する。主回路2は、蒸発器10で生成された冷媒蒸気を電気化学圧縮機11で圧縮しつつ凝縮器16に供給するための蒸気経路(図示省略)を有していてもよい。この場合、電気化学圧縮機11が蒸気経路に配置される。
電気化学圧縮機11は、電気化学的に活性な非凝縮性ガスを用い、蒸発器10で蒸発した冷媒を圧縮する。具体的に、電気化学圧縮機11は、電解質膜13(電解質層)、第1電極12及び第2電極14を有する。すなわち、電気化学圧縮機11は、固体高分子形燃料電池で使用されている膜−電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)の構造を有する。電解質膜13は、例えば、ナフィオン(デュポン社の登録商標)のようなパーフルオロスルホン酸膜である。第1電極12は、電解質膜13の第1主面側に配置されている。第2電極14は、電解質膜13の第2主面側に配置されている。第1電極12及び第2電極14は、それぞれ、例えば、カーボンクロスのような導電性基材と、導電性基材に担持された貴金属触媒とによって構成されている。第1電極12及び第2電極14は、それぞれ、冷媒の分子及び非凝縮性ガスの分子を透過させる性質を有する。
本明細書において、「電気化学的に活性なガス」とは、極性物質を伴って電解質膜13の中を一方の面から他方の面へと移動できる能力を有するガスを意味する。「非凝縮性ガス」とは、ヒートポンプ装置100の常識的な運転条件、例えば、−25℃以上の温度、かつ2MPa未満の圧力で気相の状態にある物質のガスを意味する。
蒸発器10は、例えば、断熱性を有する耐圧容器によって形成されている。蒸発器10に第1循環路4の上流端及び下流端が接続されている。蒸発器10に貯留された冷媒液は、第1循環路4を循環することによって加熱された冷媒液に直接接触する。つまり、蒸発器10に貯留された冷媒液の一部が第1循環路4において加熱され、飽和状態の冷媒液を加熱する熱源として使用される。飽和状態の冷媒液が加熱されることによって冷媒蒸気が生成される。
蒸発器10の内部には、上部が開口した小型の容器26が配置されている。容器26の内部には、多孔性の充填材24が配置されている。第1循環路4の下流端は、充填材24に冷媒液を噴霧するように蒸発器10の上部から容器26に向かって延びている。容器26の中の充填材24に冷媒液を噴霧することによって気液界面の面積が増加し、これにより、冷媒蒸気の生成を促進することができる。冷媒液の一部は、容器26の底部に形成された孔から下方に流れ落ち、蒸発器10に貯留される。なお、効率的な冷媒蒸気の生成が達成される限りにおいて、充填材24及び容器26は必須ではない。
第1循環路4は、流路30、流路31、第1ポンプ32及び第1熱交換器33によって構成されている。流路30によって蒸発器10の底部と第1熱交換器33の入口とが接続されている。流路31によって第1熱交換器33の出口と蒸発器10の上部とが接続されている。流路30に第1ポンプ32が配置されている。第1熱交換器33は、フィンチューブ熱交換器などの公知の熱交換器によって形成されている。第1ポンプ32の働きによって、冷媒は、蒸発器10と第1熱交換器33との間を循環する。ヒートポンプ装置100が空気調和装置である場合、第1熱交換器33は室内に配置される。図1に示すように、室内の冷房が行われる場合、第1熱交換器33において室内の空気が冷媒液によって冷却される。
第1循環路4は、蒸発器10に貯留された冷媒液が第1循環路4を循環する他の熱媒体と混ざらないように構成されていてもよい。例えば、蒸発器10がシェルチューブ熱交換器のような熱交換構造を有している場合、第1循環路4を循環する他の熱媒体によって蒸発器10に貯留された冷媒液を加熱し、蒸発させることができる。第1熱交換器33には、蒸発器10に貯留された冷媒液を加熱するための他の熱媒体が流れる。他の熱媒体は特に限定されない。他の熱媒体として、水、ブラインなどを使用できる。
凝縮器16は、例えば、断熱性を有する耐圧容器によって形成されている。凝縮器16に第2循環路6の上流端及び下流端が接続されている。電気化学圧縮機11によって圧縮された冷媒蒸気は、第2循環路6を循環することによって冷却された冷媒液に直接接触する。つまり、凝縮器16に貯留された冷媒液の一部が第2循環路6において冷却され、過熱状態の冷媒蒸気を冷却する冷熱源として使用される。過熱状態の冷媒蒸気が冷却されることによって高温の冷媒液が生成される。
凝縮器16の内部には、蒸発器10と同じように、多孔性の充填材24が配置された小型の容器26が配置されている。容器26の中の充填材24に冷媒液を噴霧することによって気液界面の面積が増加し、これにより、冷媒の凝縮を促進することができる。冷媒液の一部は、容器26の底部に形成された孔から下方に流れ落ち、凝縮器16に貯留される。なお、効率的な冷媒蒸気の凝縮が達成される限りにおいて、充填材24及び容器26は必須ではない。
第2循環路6は、流路40、流路41、第2ポンプ42及び第2熱交換器43によって構成されている。流路40によって凝縮器16の底部と第2熱交換器43の入口とが接続されている。流路41によって第2熱交換器43の出口と凝縮器16の上部とが接続されている。流路40に第2ポンプ42が配置されている。第2熱交換器43は、フィンチューブ熱交換器などの公知の熱交換器によって形成されている。第2ポンプ42の働きによって、冷媒は、凝縮器16と第2熱交換器43との間を循環する。ヒートポンプ装置100が空気調和装置である場合、第2熱交換器43は室外に配置される。図1に示すように、室内の冷房が行われる場合、第2熱交換器43において冷媒液が室外の空気によって冷却される。
第1循環路4と同様、第2循環路6は、凝縮器16に貯留された冷媒液が第2循環路6を循環する他の熱媒体と混ざらないように構成されていてもよい。例えば、凝縮器16がシェルチューブ熱交換器のような熱交換構造を有している場合、第2循環路6を循環する他の熱媒体によって凝縮器16に供給された冷媒蒸気を冷却し、凝縮させることができる。第2熱交換器43には、凝縮器16に供給された冷媒蒸気を冷却するための他の熱媒体が流れる。
図1に示すように、第1循環路4及び第2循環路6がそれぞれ蒸発器10及び凝縮器16に接続されているとき、第1循環路4及び第2循環路6は、それぞれ、冷媒を加熱する吸熱回路及び冷媒を冷却する放熱回路として機能する。他方、図2に示すように、電気化学圧縮機11への印加電圧の極性を切り換えることによって、蒸発器10と凝縮器16とが相互に入れ替わる。第1循環路4及び第2循環路6がそれぞれ凝縮器16及び蒸発器10に接続されているとき、第1循環路4及び第2循環路6は、それぞれ、冷媒を冷却する放熱回路及び冷媒を加熱する吸熱回路として機能する。ヒートポンプ装置100が空気調和装置であり、第1熱交換器33が室内機50に配置され、第2熱交換器43が室外機に配置されているとき、図1は冷房時のヒートポンプ装置100の状態を表しており、図2は暖房時のヒートポンプ装置100の状態を表している。
なお、ヒートポンプ装置100がチラー、温水暖房装置又は水冷式凝縮器であるとき、第1熱交換器33及び/又は第2熱交換器43は、ブライン、水などの熱媒体と冷媒との間で熱交換を生じさせる液−液熱交換器でありうる。
本実施形態では、第1循環路4を使用して蒸発器10に貯留された冷媒液を加熱し、第2循環路6を使用して凝縮器16に貯留された冷媒液が冷却される。このように、冷媒液を第1循環路4及び第2循環路6に強制的に循環させる方式によれば、熱交換器33及び34における非凝縮性ガスの影響を極力小さくすることができる。比較的高い飽和蒸気圧を有する冷媒(例えばアンモニア)を使用した場合、非凝縮性ガスの分圧の影響が小さい。この場合、熱交換器33及び43として、液冷媒を循環させる熱交換器に代えて、伝熱管の内部で冷媒を蒸発させたり、伝熱管の内部で冷媒を凝縮させたりする通常の熱交換器を使用してもよい。
図1に示すように、冷媒移送路18は、凝縮器16から蒸発器10へと冷媒(詳細には冷媒液)を移送するための流路である。冷媒移送路18によって、蒸発器10の底部と凝縮器16の底部とが接続されている。冷媒移送路18にはキャピラリ、開度可変の膨張弁などが設けられていてもよい。
非凝縮性ガス戻し路28は、冷媒移送路18とは別の経路であって、電気化学圧縮機11の吐出側の高圧空間と電気化学圧縮機11の吸入側の低圧空間とを連絡し、高圧空間から低圧空間へと非凝縮性ガスを戻すように構成されている。非凝縮性ガス戻し路28を通じて、非凝縮性ガスが高圧空間から低圧空間へと戻されるので、冷媒を圧縮するための作動流体としての非凝縮性ガスが不足することを防止できる。言い換えると、非凝縮性ガスの使用量(ヒートポンプ装置100への非凝縮性ガスの充填量)を減らすことができる。また、冷媒液が循環する熱交換器33及び43に伝熱の阻害要因となる非凝縮性ガスが流入することを抑制できるので、ヒートポンプ装置100の効率を高めることができる。本実施形態では、非凝縮性ガス戻し路28は、凝縮器16及び蒸発器10に直接接続され、凝縮器16の内部空間(高圧空間)と蒸発器10の内部空間(低圧空間)とを連絡している。
非凝縮性ガス戻し路28には、高圧空間と低圧空間との間の圧力差を維持する能力と、高圧空間から低圧空間へと非凝縮性ガスを戻す能力とを有するゲート22が設けられている。高圧空間と低圧空間との間の圧力差が維持されることによって、高圧空間から低圧空間へと非凝縮性ガスを戻しつつ、ヒートポンプ装置100の運転を継続することが可能である。
具体的には、ゲート22として、キャピラリ、流量調整弁又は開閉弁を使用できる。キャピラリの利点は、特別な制御を必要としないことである。開閉弁をゲート22として使用する場合には、開閉弁を定期的に開放することによって、高圧空間に蓄積した非凝縮性ガスを低圧空間に戻すことができる。後述するように、非凝縮性ガストラップ39が設けられている場合には、非凝縮性ガストラップ39に非凝縮性ガスが十分に蓄積した時期を見計らって開閉弁を開いてもよい。これにより、ヒートポンプ装置100の効率の低下を抑制しつつ、高圧空間から低圧空間へと非凝縮性ガスを効率的に戻すことができる。開閉弁が閉じられている期間は、冷媒及び非凝縮性ガスは非凝縮性ガス戻し路28を通過できないので、ヒートポンプ装置100は効率的に運転されうる。流量調整弁の利点は、開度を変更することによって、非凝縮性ガス戻し路における非凝縮性ガスの流量を調整できることである。流量調整弁及び開閉弁の型式は、電動式、空気作動式又は油圧作動式でありうる。場合によっては、流量調整弁を開閉弁と同じ目的で使用してもよい。なお、キャピラリ、流量調整弁及び開閉弁から任意に選ばれる複数のコンポーネントの組み合わせをゲート22として使用してもよい。さらに、同じ種類の複数のコンポーネントをゲート22として使用してもよい。
例えば、図3に示すように、ゲート22は、上流弁22a及び下流弁22bで構成されうる。上流弁22aは、非凝縮性ガス戻し路28における非凝縮性ガスの流れ方向の上流側に配置された弁である。下流弁22bは、非凝縮性ガス戻し路28における非凝縮性ガスの流れ方向の下流側に配置された弁である。上流弁22a及び下流弁22bは、上流弁22aと下流弁22bとの間における非凝縮性ガス戻し路28の中間部28aに適切な量の非凝縮性ガスを一時的に保持できるように、非凝縮性ガス戻し路28に互いに離れて配置されている。上流弁22a及び下流弁22bは、弁制御部23によって制御される。弁制御部23は、以下の方法で上流弁22a及び下流弁22bを制御する。まず、下流弁22bが閉じられ、上流弁22aが開かれるように上流弁22a及び下流弁22bを制御する。すると、非凝縮性ガスが中間部28aに貯まる。次に、下流弁22bが閉じられたまま上流弁22aが閉じられるように上流弁22a及び下流弁22bを制御する。すると、中間部28aに非凝縮性ガスが閉じ込められる。さらに、上流弁22aが閉じられたまま下流弁22bが開かれるように上流弁22a及び下流弁22bを制御する。これにより、非凝縮性ガスが低圧空間に放出される。これらの制御をこの順番で実行することによって、高圧空間から低圧空間への冷媒蒸気の逆流を抑制しつつ、非凝縮性ガスを高圧空間から低圧空間へと効率的に戻すことができる。図3を参照して説明した方法は、非凝縮性ガスと冷媒蒸気との間に十分な比重差がある場合に特に有効である。
また、非凝縮性ガスとして水素を使用すれば、ゲート22として、水素を選択的に透過させる能力を有する水素透過膜を使用できる。水素透過膜としては、例えば、ゼオライト膜及びパラジウム膜(パラジウム合金膜を含む)が知られている。パラジウム膜は、ヒータで十分に加熱することによって水素を選択的に透過させる。これらの水素透過膜を使用すれば、非凝縮性ガス戻し路28を通じて、冷媒蒸気が高圧空間から低圧空間へと戻ることを確実に防ぐことができる。
図1に示すように、非凝縮性ガス戻し路28は、凝縮器16の上部に接続された一端を有する。凝縮器16において、冷媒は、冷却され、凝縮する。非凝縮性ガスは、比重差によって凝縮器16の上部の空間に貯まりやすい。従って、非凝縮性ガス戻し路28が凝縮器16の上部に接続されていると、非凝縮性ガスが凝縮器16の内部空間(高圧空間)から非凝縮性ガス戻し路28へと進みやすい。なお、後述するように、本実施形態のヒートポンプ装置100においては、電気化学圧縮機11への印加電圧の極性を切り換えることによって、蒸発器10と凝縮器16とが相互に入れ替わる(図4及び図5参照)。従って、非凝縮性ガス戻し路28は、凝縮器16の上部に接続された一端と、蒸発器10の上部に接続された他端とを有することが望ましい。
ヒートポンプ装置100は、さらに、電気化学圧縮機11の吐出側の高圧空間の一部を形成している構造であって、非凝縮性ガスの濃度(分圧)を局所的に高めるように構成された非凝縮性ガストラップ39を備えている。非凝縮性ガストラップ39に非凝縮性ガス戻し路28が接続されている。このような構成によれば、非凝縮性ガスを高圧空間から低圧空間へと効率的かつ選択的に戻すことができる。
非凝縮性ガスの比重が冷媒蒸気の比重よりも小さい場合、非凝縮性ガストラップ39は、凝縮器16の上部に設けられていることが望ましい。このような構成によれば、比重差によって非凝縮性ガスが非凝縮性ガストラップ39に容易に捕集されうる。具体的に、非凝縮性ガストラップ39は、隔壁37及び減圧機構38を有する。隔壁37は、高圧空間の一部を囲っている部分である。本実施形態では、隔壁37は、凝縮器16の内部に配置されており、凝縮器16の内部空間の一部を囲っている。減圧機構38は、隔壁37で囲まれた空間36の圧力を低下させる機能を有する。隔壁37で囲まれた空間36の圧力を下げることによって、その空間36に非凝縮性ガスを引き込むことができる。なお、非凝縮性ガスの比重及び冷媒蒸気の比重は、ヒートポンプ装置100の運転中における凝縮器16の内部での値で比較される。具体的に、「非凝縮性ガスの比重」は、凝縮器16の内部の温度が特定の温度にあり、かつ、凝縮器16の内部で非凝縮性ガスが任意の分圧を持っているとき、その温度及びその分圧での非凝縮性ガスの密度から算出されうる。同様に、「冷媒蒸気の比重」は、凝縮器16の内部の温度が特定の温度にあるとき、その温度での冷媒の飽和蒸気圧における冷媒蒸気の密度から算出されうる。「特定の温度」は、ヒートポンプ装置100が定常運転を行っているときの凝縮器16の内部で冷媒がとり得る任意の温度を意味する。「比重」の用語は、例えば空気の密度(0℃、1気圧での値)に対する非凝縮性ガス又は冷媒蒸気の密度の比率を表すものとして使用される。
減圧機構38は、例えば、低温冷媒導入路38である。低温冷媒導入路38は、凝縮器16に保持された冷媒の一部を凝縮器16の外部に取り出して冷却することによって得られた低温冷媒を隔壁37で囲まれた空間36に導入する役割を担う。低温冷媒を空間36に導入し、隔壁37で囲まれた空間36の温度を下げることによって、その空間36の圧力を容易に下げることができる。空間36の温度を下げるための媒体として、ヒートポンプ装置100の冷媒を使用することにより、特別な冷却構造及び他の冷媒の使用を回避できる。本実施形態では、隔壁37は凹形状を有し、低温冷媒導入路38からの低温冷媒を受け止め、一時的に保持できる。低温冷媒導入路38を通じて空間36に導入された低温冷媒は、隔壁37に一時的に保持され、隔壁37の底部に形成された孔から下方に流れ落ちる。低温冷媒導入路38の出口端は、空間36の温度を効果的に下げるために、低温冷媒を空間36に噴霧できる構造を有していてもよい。
低温冷媒導入路38の入口端は、第2熱交換器43に接続されている。第2熱交換器43がフィンチューブ熱交換器であり、複数の分岐路43a〜43cを有しているとき、低温冷媒導入路38の入口端は、それらの分岐路43a〜43cのうち、最も風上側に位置している分岐路43cの下流部分に接続されている。風上側の分岐路43cで冷却された冷媒液の温度は、風下側に位置している分岐路43b及び43aで冷却された冷媒液の温度よりも相対的に低い。従って、低温冷媒導入路38を通じて、分岐路43cで冷却された冷媒液を空間36に導入することによって、空間36の温度をより効果的に下げることができる。結果として、空間36に効率的に非凝縮性ガスを捕集することができる。ただし、低温冷媒導入路38は、流路41から分岐していてもよい。また、低温冷媒導入路38には、開閉弁35が設けられていてもよい。これにより、低温冷媒導入路38を通じて空間36に冷媒が導入されることを禁止できる。ただし、開閉弁35を省略し、低温冷媒導入路38を通じて、冷媒が空間36に常時導入されてもよい。また、開閉弁35に代えて、キャピラリなどの固定絞りが設けられていてもよい。
本実施形態では、非凝縮性ガストラップ39が凝縮器16の内部に設けられている。しかし、このことは必須ではない。例えば、電気化学圧縮機11と凝縮器16とを接続している蒸気経路が設けられているとき、その蒸気経路上に非凝縮性ガストラップ39が設けられていてもよい。
後述するように、本実施形態のヒートポンプ装置100は、電気化学圧縮機11への印加電圧の極性を切り換えることによって、蒸発器10と凝縮器16とが相互に入れ替わる(図4及び図5参照)。従って、凝縮器16の上部に設けられた非凝縮性ガストラップ39と同じ構造の非凝縮性ガストラップ39が蒸発器10の上部にも設けられている。非凝縮性ガストラップ39の隔壁37に囲まれた空間46は、低圧空間の一部である。非凝縮性ガス戻し路28を通じて、非凝縮性ガスがこの空間46に戻される。低圧空間に戻された非凝縮性ガスは、冷媒を圧縮するために、電気化学圧縮機11で再び使用される。低圧空間に戻された非凝縮性ガスが電気化学圧縮機11に容易に到達できるように、非凝縮性ガス戻し路28の他端(出口端)は、電気化学圧縮機11の吸入口の近傍に位置していることが望ましい。
蒸発器10の上部に設けられた非凝縮性ガストラップ39も低温冷媒導入路38を有する。低温冷媒導入路38の入口端は、例えば、第1熱交換器33に接続されている。第1熱交換器33がフィンチューブ熱交換器であり、複数の分岐路33a〜33cを有しているとき、低温冷媒導入路38の入口端は、それらの分岐路33a〜33cのうち、最も風上側に位置している分岐路33cの下流部分に接続されている。低温冷媒導入路38は、流路31から分岐していてもよい。低温冷媒導入路38には、開閉弁35が設けられていてもよい。開閉弁35に代えて、キャピラリなどの固定絞りが設けられていてもよい。
本実施形態において、電気化学圧縮機11及び非凝縮性ガス戻し路28が、凝縮器16に保持された冷媒の液面及び蒸発器10に保持された冷媒の液面よりも鉛直方向の上方に位置するように、電気化学圧縮機11、非凝縮性ガス戻し路28、凝縮器16及び蒸発器10の位置関係が定められている。このような構成によれば、電気化学圧縮機11が非凝縮性ガスを吸入しやすい。
図6に示すように、ヒートポンプ装置100は、起動時において、電気化学圧縮機11の電解質膜13を液相の冷媒で湿らせる起動補助機構56を備えていてもよい。本実施形態において、起動補助機構56は、冷媒液導入路58及び三方弁60によって構成されている。冷媒液導入路58は、凝縮器16に貯留された冷媒液を電気化学圧縮機11に導くための流路である。三方弁60は、第2循環路6の流路40において、第2ポンプ42と第2熱交換器43との間に設けられている。三方弁60は、冷媒液導入路58に設けられた開閉弁に置き換えられてもよい。ヒートポンプ装置100の起動時において、冷媒液導入路58を経由して電気化学圧縮機11に冷媒液を供給するように第2ポンプ42及び三方弁60を制御する。電気化学圧縮機11の電解質膜13に冷媒液を散布し、電解質膜13を適切に湿らせることによって、電気化学圧縮機11を容易に起動させることができる。
また、冷媒液導入路58は、蒸発器10に貯留された冷媒液を電気化学圧縮機11に導くための流路であってもよい。三方弁60は、第1循環路4の流路30において、第1ポンプ32と第1熱交換器33との間に設けられていてもよい。冷媒液導入路58に冷媒を送り込むために第1循環路4の第1ポンプ32又は第2循環路6の第2ポンプ42を使用すれば、追加のポンプを設ける必要が無い。ただし、電気化学圧縮機11に冷媒液を供給できる限りにおいて、冷媒液導入路58は、ヒートポンプ装置100のどの位置から分岐していてもよい。例えば、蒸発器10又は凝縮器16から冷媒液を直接取得できるように、冷媒液導入路58が蒸発器10又は凝縮器16に直接接続されていてもよい。さらに、冷媒液導入路58が冷媒移送路18から分岐していてもよい。
次に、ヒートポンプ装置100の運転について説明する。
図1に示すように、電気化学圧縮機11で圧縮された冷媒蒸気は、凝縮器16において、第2熱交換器43で過冷却された冷媒液と熱交換することによって凝縮する。凝縮器16にて凝縮した冷媒液の一部は、冷媒移送路18を経由して、蒸発器10に移送される。蒸発器10に貯留された冷媒液の一部は、第1ポンプ32によって第1熱交換器33に供給される。冷媒液は、第1熱交換器33において室内の空気から熱を奪った後、蒸発器10に戻る。蒸発器10に貯留された冷媒液は、減圧下での沸騰により蒸発する。蒸発器10で生成された冷媒蒸気が電気化学圧縮機11に吸入される。これにより、室内の冷房が行われる。
図4に示すように、第1電極12及び第2電極14には、第1電極12から第2電極14に向かう方向に電界が生じるように直流電源52が接続されている。第1電極12の電位は、例えば、第2電極14の電位よりも単セルあたり0.1〜1.3V程度高い。水素分子は、第1電極12(アノード)にてプロトンと電子に分離する。プロトンは、電解質膜13の内部を横断し、第2電極14(カソード)にて電子を受け取って水素分子へと再結合する。このとき、極性物質のクラスターがプロトンにひきつられて第1電極12に隣接した空間から第2電極14に隣接した空間へと移動する。これにより、第1電極12に隣接した空間の圧力が下がり、第2電極14に隣接した空間の圧力が上がる。
図5に示すように、第2電極14から第1電極12に向かう方向に電界が生じるように、第1電極12及び第2電極14への印加電圧の極性を切り換えると、第1電極12に隣接した空間の圧力が上がり、第2電極14に隣接した空間の圧力が下がる。すると、図2に示すように、主回路2における冷媒の循環方向が反転する。これにより、室内の暖房が行われる。
図4及び図5に示すように、ヒートポンプ装置100は、電気化学圧縮機11への印加電圧の極性を切り換えることによって、第1運転モード(図1及び図4:冷房運転)と第2運転モード(図2及び図5:暖房運転)とを相互に切り替える電源制御部54を備えている。言い換えると、電源制御部54は、第1電極12の電位が第2電極14の電位よりも高い第1運転モードと、第2電極14の電位が第1電極12の電位よりも高い第2運転モードとを相互に切り換える。図1に示すように、第1運転モードは、第1循環路4が吸熱回路として機能し、かつ第2循環路6が放熱回路として機能する運転モードである。第1運転モードは、典型的には、室内の冷房を行う運転モードである。第2運転モードは、第1循環路4が放熱回路として機能し、かつ第2循環路6が吸熱回路として機能する運転モードである。第2運転モードは、典型的には、室内の暖房を行う運転モードである。電源制御部54によれば、冷媒の流れ方向を切り換えるための回路(四方弁)を使用することなく、冷暖房の切り換えを行うことができる。
図1に示すように、第1運転モードでは、第2循環路6と同じ側に設けられた低温冷媒導入路38の開閉弁35が開けられ、第1循環路4と同じ側に設けられた低温冷媒導入路38の開閉弁35が閉じられる。図2に示すように、第2運転モードでは、第1循環路4と同じ側に設けられた低温冷媒導入路38の開閉弁35が開けられ、第2循環路6と同じ側に設けられた低温冷媒導入路38の開閉弁35が閉じられる。
電源制御部54は、例えば、A/D変換回路、入出力回路、演算回路、記憶装置などを含むDSP(Digital Signal Processor)である。電源制御部54と同様に、図3に示す弁制御部23も汎用のDSPでありうる。電源制御部54のハードウェアは、弁制御部23のハードウェアに共用化されていてもよい。さらに、これらの弁制御部23及び電源制御部54のハードウェアは、第1ポンプ32、第2ポンプ42、開閉弁35及び三方弁60を制御するための制御部のハードウェアに共用化されていてもよい。
(変形例)
図7に示す電気化学圧縮機11Aは、圧縮機本体15及び非凝縮性ガス戻し路28を備えている。すなわち、非凝縮性ガス戻し路28が電気化学圧縮機11Aの一部であってもよい。非凝縮性ガス戻し路28にはゲート22が設けられている。特に、ゲート22が大きいスペースを必要としない部品(例えば、水素分離膜)である場合には、非凝縮性ガス戻し路28を電気化学圧縮機11Aの筐体の中に比較的容易に配置することができる。圧縮機本体15は、先に説明したように、膜−電極接合体によって形成されている。
図7に示す電気化学圧縮機11Aは、圧縮機本体15及び非凝縮性ガス戻し路28を備えている。すなわち、非凝縮性ガス戻し路28が電気化学圧縮機11Aの一部であってもよい。非凝縮性ガス戻し路28にはゲート22が設けられている。特に、ゲート22が大きいスペースを必要としない部品(例えば、水素分離膜)である場合には、非凝縮性ガス戻し路28を電気化学圧縮機11Aの筐体の中に比較的容易に配置することができる。圧縮機本体15は、先に説明したように、膜−電極接合体によって形成されている。
本明細書に開示されたヒートポンプ装置は、チラー、空気調和装置、温水暖房装置などに広く利用できる。
Claims (16)
- 冷媒を蒸発させる蒸発器と、
電気化学的に活性な非凝縮性ガスを用い、前記蒸発器で蒸発した前記冷媒を圧縮する電気化学圧縮機と、
前記電気化学圧縮機によって圧縮された前記冷媒を凝縮させる凝縮器と、
前記凝縮器から前記蒸発器へと前記冷媒を移送するための冷媒移送路と、
前記冷媒移送路とは別の経路であって、前記電気化学圧縮機の吐出側の高圧空間と前記電気化学圧縮機の吸入側の低圧空間とを連絡し、前記高圧空間から前記低圧空間へと前記非凝縮性ガスを戻すように構成された非凝縮性ガス戻し路と、
を備えた、ヒートポンプ装置。 - 前記非凝縮性ガス戻し路に設けられ、前記高圧空間と前記低圧空間との間の圧力差を維持する能力と、前記高圧空間から前記低圧空間へと前記非凝縮性ガスを戻す能力とを有するゲートをさらに備えた、請求項1に記載のヒートポンプ装置。
- 前記ゲートは、キャピラリ、流量調整弁及び開閉弁から選ばれる少なくとも1つを含む、請求項2に記載のヒートポンプ装置。
- 前記ゲートは、前記非凝縮性ガスの流れ方向の上流側に配置された上流弁と、前記流れ方向の下流側に配置された下流弁とを含み、
前記ヒートポンプ装置は、(i)前記下流弁が閉じられ、前記上流弁が開かれるように前記上流弁及び前記下流弁を制御し、その後、(ii)前記下流弁が閉じられたまま前記上流弁が閉じられるように前記上流弁及び前記下流弁を制御し、さらにその後、(iii)前記上流弁が閉じられたまま前記下流弁が開かれるように前記上流弁及び前記下流弁を制御する弁制御部をさらに備えた、請求項2に記載のヒートポンプ装置。 - 前記非凝縮性ガスが水素であり、
前記ゲートは、水素を選択的に透過させる能力を有する水素透過膜を含む、請求項2に記載のヒートポンプ装置。 - 前記非凝縮性ガス戻し路は、前記凝縮器の上部に接続された一端を有する、請求項1に記載のヒートポンプ装置。
- 前記高圧空間の一部を形成している構造であって、前記非凝縮性ガスの濃度を局所的に高めるように構成された非凝縮性ガストラップをさらに備え、
前記非凝縮性ガス戻し路が前記非凝縮性ガストラップに接続されている、請求項1に記載のヒートポンプ装置。 - 前記非凝縮性ガストラップが前記凝縮器の上部に設けられている、請求項7に記載のヒートポンプ装置。
- 前記非凝縮性ガストラップは、前記高圧空間の一部を囲っている隔壁と、前記隔壁で囲まれた空間の圧力を低下させる減圧機構とを含む、請求項7に記載のヒートポンプ装置。
- 前記減圧機構は、前記凝縮器に保持された前記冷媒の一部を冷却することによって得られた低温冷媒を前記隔壁で囲まれた空間に導入する低温冷媒導入路である、請求項9に記載のヒートポンプ装置。
- 前記冷媒は、水、アルコール及びアンモニアからなる群より選ばれる少なくとも1つの自然冷媒を含む、請求項1に記載のヒートポンプ装置。
- 前記非凝縮性ガスが水素である、請求項1に記載のヒートポンプ装置。
- 前記電気化学圧縮機及び前記非凝縮性ガス戻し路が、前記凝縮器に保持された前記冷媒の液面及び前記蒸発器に保持された前記冷媒の液面よりも鉛直方向の上方に位置するように、前記電気化学圧縮機、前記非凝縮性ガス戻し路、前記凝縮器及び前記蒸発器の位置関係が定められている、請求項1に記載のヒートポンプ装置。
- 第1ポンプ及び第1熱交換器を有し、前記第1ポンプの働きによって前記蒸発器と前記第1熱交換器との間で前記冷媒又は他の熱媒体を循環させる第1循環路と、
第2ポンプ及び第2熱交換器を有し、前記第2ポンプの働きによって前記凝縮器と前記第2熱交換器との間で前記冷媒又は他の熱媒体を循環させる第2循環路と、
前記電気化学圧縮機への印加電圧の極性を切り換えることによって、前記第1循環路が吸熱回路として機能し、かつ前記第2循環路が放熱回路として機能する第1運転モードと、前記第1循環路が放熱回路として機能し、かつ前記第2循環路が吸熱回路として機能する第2運転モードとを相互に切り換える電源制御部と、
をさらに備えた、請求項1に記載のヒートポンプ装置。 - 前記ヒートポンプ装置の起動時において、前記電気化学圧縮機の電解質膜を液相の前記冷媒で湿らせる起動補助機構をさらに備えた、請求項1に記載のヒートポンプ装置。
- 冷媒を蒸発させる蒸発器と、
電解質膜と、前記電解質膜の第1主面側に配置された分子透過性の第1電極と、前記電解質膜の第2主面側に配置された分子透過性の第2電極とを有し、電気化学的に活性な非凝縮性ガスを用い、前記蒸発器で蒸発した前記冷媒を圧縮する電気化学圧縮機と、
前記電気化学圧縮機によって圧縮された前記冷媒を凝縮させる凝縮器と、
前記第1電極の電位が前記第2電極の電位よりも高い第1運転モードと、前記第2電極の電位が前記第1電極の電位よりも高い第2運転モードとを相互に切り換える電源制御部と、
前記凝縮器から前記蒸発器へと前記冷媒を移送するための冷媒移送路と、
前記冷媒移送路とは別の経路であって、前記電気化学圧縮機の吐出側の高圧空間と前記電気化学圧縮機の吸入側の低圧空間とを連絡し、前記高圧空間から前記低圧空間へと前記非凝縮性ガスを戻すように構成された非凝縮性ガス戻し路と、
を備えた、ヒートポンプ装置。
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