JP5680720B2 - 反応器および反応器中で気相吸熱反応させる方法 - Google Patents

反応器および反応器中で気相吸熱反応させる方法 Download PDF

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Description

本発明は、反応器および反応器中で気相吸熱反応させる方法を提供する。
このような反応の一例として、水素による四塩化ケイ素(STC)がトリクロロシラン(TCS)とHClに変換する。水素によるSTCのトリクロロシランへの変換は、典型的には、反応器中、高温度、少なくとも600℃、理想的には少なくとも850℃で起こる。四塩化ケイ素に対するトリクロロシランのモル比によって相対的選択性が決まる。これは使用するSTCがどのくらいの分量でTCSに変換されるかの目安であり、したがって本方法の経済的な実行可能性を見極める。
US4536642Aは、四塩化ケイ素STCをトリクロロシランTCSに変換する装置および方法を記載している。
反応物は、注入口を通って容器内に導入され、3つの連続した熱交換器内の高温排ガスを用いた温度に晒される。発熱体は、コンバータの反応領域内において最終温度まで反応物を加熱する。反応生成物は、未反応の反応物と一緒にパイプの中を熱交換器まで案内された後、開口部を通ってコンバータから再度出て行く。使用する熱交換器はグラファイトからなる。
発熱体および熱交換器は両方とも反応器の故障を招く高レベルの腐食を示す。その上、発熱体は水素によって多かれ少なかれ腐食しやすく、長期的には反応器の故障につながり得る。
US2008/112875A1は、熱交換器中のプロセスガスの冷却速度が特に注目される、STCをTCSに変換する方法を記載している。熱交換器には、SiC、窒化ケイ素、石英ガラスまたはSiCで被覆されたグラファイトなどの材料が使用される。これらの材料は、例えば、水素とほとんど反応しないという利点があり、したがって上記の問題を減らす。しかし、加えて、構造の複雑さが非常に高度であるという無視できない短所も示す。
US2012/0151969A1は、反応器中でクロロシランを水素化する方法を開示しており、該方法において、少なくとも2つの反応ガス流が別々に反応ゾーン内に導入され、四塩化ケイ素を含めた第1の反応ガス流はこれが加熱される第1の熱交換器ユニットに通され、次いで加熱ユニットに通され、その過程において、第1の反応ガス流は第1の温度まで加熱された後、反応ゾーンに到達し、水素を含めた第2の反応ガス流が第2の熱交換器ユニットによって第2の温度まで加熱されるが、第1の温度は第2の温度より高く、次いで反応ゾーン中のガスの平均温度が850℃から1300℃の間になるような反応ゾーン中に導入され、反応してトリクロロシランおよび塩化水素を含む生成ガスを得るが、反応で得られる生成ガスは前記少なくとも2つの熱交換器ユニットに通され、先ず第1の熱交換器ユニットに通し、次いで第2の熱交換器ユニットに通す向流の原理によって反応の反応ガス流を予熱する。
さらに、US2012/0151969A1は、2つのガス注入装置および少なくとも1つのガス排出装置、少なくとも2つの熱交換器ユニット、ならびに加熱ゾーンを含む、クロロシランを水素化するための反応器であって、該2つのガス注入装置を通して反応ガスが反応器に別々に導入され、該少なくとも1つのガス排出装置は生成ガス流を通し、該少なくとも2つの熱交換器ユニットは互いに連結し、該熱交換機ユニットを通る生成ガスを用いて反応ガスを別々に加熱するのに適しており、該加熱ゾーンは第1の熱交換器ユニットおよび反応ゾーン間に配置されており、その中に少なくとも1つの発熱体がある、反応器を開示している。
さらにUS2012/0151969A1は、シェル型面を含む容器、下端および該下端の反対側にある上端、反応ガス流用の少なくとも1つの注入装置および生成ガス流用の少なくとも1つの排出装置、少なくとも1つの円形発熱体または円の中に配置されている複数の発熱体、少なくとも4つの円筒形偏向デバイス、反応ガス用の少なくとも1つのさらなる注入装置を含む、クロロシランを水素化するための反応器であって、該円筒形偏向デバイスがガス用に該容器中で同心円状に配置され、反応器の上端または下端を流れるガスを偏向させるのに適しており、円形発熱体の半径または発熱体が配置されている円の半径より第1の円筒形偏向デバイスの半径の方が長く、また少なくとも3つのさらなる偏向デバイスの半径の方が短く、該さらなる注入装置がノズルを含み、該ノズルは容器の下端の円の中に取り付けられており、該ノズルが配置された円の半径が該偏向デバイスのうちの1つの半径より長く、該偏向デバイスに隣接する偏向デバイスの半径より短い、反応器を記載している。
米国特許第4536642号明細書 米国特許出願公開第2008/112875号明細書 米国特許出願公開第2012/0151969号明細書
従来技術では、発熱体の不均一な摩耗があり、故障した発熱体が原因で反応器が頻繁に停止する。クロロシランの水素化の過程において、発熱体の故障によって変換率が低下することもまた分かっている。
本出願の目的は、これらの問題から発生した。
本発明の目的は、反応器中で気相吸熱反応させる第1の方法であって、反応ガスがガス注入装置を介して反応器に導入され、ガス分配装置を用いて加熱ゾーン中に均一に分配され、反応ガスが発熱体を用いて平均温度500−1500℃まで加熱ゾーンにおいて加熱され、次いで反応ゾーンに移され、反応ガスが反応ゾーンにおいて反応して生成ガスを生じ、この生成ガスがガス排出装置を介して反応器の外に出される、方法によって実現される。
本発明の目的は、反応器中で気相吸熱反応させる第2の方法であって、反応ガスがガス注入装置を介して反応器に導入され、加熱ゾーンに移され、ここで反応ガスが発熱体を用いて平均温度500−1500℃まで加熱され、次いで反応ゾーンに移され、発熱体の発熱が反応ゾーンにおける温度測定によって制御され、このために少なくとも2つの温度センサが反応ゾーン中に存在し、反応ガスが反応ゾーンにおいて反応して生成ガスを生じ、この生成ガスが最終的にガス排出装置を介して反応器の外に出される、方法によっても実現される。
本発明の目的は、少なくとも1つのガス注入装置および少なくとも1つのガス排出装置、加熱ゾーン、反応ゾーン、場合によりガス分配装置、ならびに反応ゾーン内の少なくとも2つの温度センサを含む、気相吸熱反応させる反応器であって、該ガス注入装置が反応ガスを反応器中に導入するためのものであり、該ガス排出装置を通して生成ガスを反応器から出せるものであり、該加熱ゾーンが反応ガスを加熱する発熱体を含み、該反応ゾーンにおいて反応ガスが反応して生成ガスを生じ、該ガス分配装置が反応ゾーンにおいて反応ガスを均一に分配するためのものであり、該温度センサが反応温度を求めるためのものである、反応器によっても実現される。
どちらの方法においても、反応ガスは少なくとも2つの熱交換器を用いて加熱されることが好ましい。反応ガスは、第1の反応ガスは第1の熱交換器によって加熱され、第2の反応ガスは第2の熱交換器によって加熱されるUS2012/0151969A1と同様に加熱されることが好ましい。
本発明は、従来技術によるこのような反応器において、設計が原因で、加熱ゾーン全体を通る均一なガス流が保証されなかった事実に基づいている。不均一なガス流によって、他より大なり小なりの負荷がある様々な領域が生じ、これらは個々の発熱体の様々な摩耗/腐食を通して観察された。損傷確率図に基づいて、加熱ゾーンおよび反応ゾーンに存在するガス流についての結論を導くことができた。
第1の方法は、反応ガスを加熱ゾーン中に均一に分配するガス分配装置を想定している。
ガス分配装置は、ガス分配器プレートであってもガス分配器スクリーンであってもよい。最も簡単に実行するにあたっては、開口部が少なくとも1つある平面要素である。
ガス分配装置は、好ましくは、熱交換器および加熱ゾーン間に設置される。
ガス分配装置は、反応ガスを断面全体にわたって加熱ゾーンの中まで均一に分配させる。
ガスの分配が全方向において均一であり、加熱ゾーンの全領域にほぼ同じガス流が存在することを確実にするのは、本発明を成功させるために必要であった。
ガス分配装置は、発熱体あたりのガスの流量を均一にすることを可能にする。
「加熱空間」または全発熱体は均一に装填される。
老化過程および発熱体に対する摩耗は、反応断面積全体に満遍なく均一に行き渡る。
ガス分配装置の設置によって発熱体の損傷の確率は33%減少した。これは、達成可能な耐用寿命に直接のプラス効果がある。
ガス分配装置を組み込むことによって、従来技術と比較して、反応器の平均耐用寿命を少なくとも30%延ばせることが分かった。
同様に、四塩化ケイ素および水素の変換の場合に、トリクロロシランへの変換において5%の増加が見出されている。
第2の方法もまた、本発明の目的を実現するのに適している。
反応器の反応ゾーンにおける反応温度は、発熱体の発熱によって設定される。所望の反応器の温度は、温度センサ、例えば熱電対を用いて求めることができる。反応ゾーンの温度を測定することによって、測定信号を作成し、これを加熱ゾーンの発熱体の調節に使用できる。
本発明の文脈において、温度センサを僅かに違う位置に置くと、反応器中の測定温度が大きくかけ離れたものになってしまう恐れがあり、その結果として反応器の操作に不都合な熱的条件を招くことがあることが最近分かってきている。これは、例えば、変換率の低下において表され、したがって本方法の経済的実行可能性が低くなってしまう。
例えば、1つの発熱体の故障は先ず反応ゾーンの温度低下をもたらす。この温度低下は、温度センサによって認識され、対応する残りの発熱体の動力の増加により補償される。
しかし動力の増加の結果として、局所的には、残りの発熱体はより高い表面温度を有するため、副生成物の形成が局所的に増え得る。これは全体的な変換率の低下に関連し、その結果として本方法の経済的実行可能性の低下をもたらす。
反応器の反応ゾーン内のいくつかの箇所間の温度差を測定する場合、発熱体の故障などの障害がなくても反応ゾーン中に異なる温度の明らかな存在が発見されることがある。
異なるガス比率と同様、反応器中の異なる温度も、発熱体の設計が一定でないことから生じる。材料品質のばらつきおよび発熱体の寸法におけるばらつきの両方は、蛇行形状の加熱管、加熱棒または発熱体を含み得る発熱体の設計に関係なく存在する。
それでも同じ条件を確保するために、すべての発熱体のそれぞれの表面温度を求め、個別に調節することが可能である。代わりに、加熱ゾーンにおいてガスの温度を測定する。
大量のガス層流の結果として、補償横断流が測定不可であることが、気相吸熱反応の特徴である。
反応の間、気相は、その周辺に正流がある活性発熱体を使用して、好ましくは500−1500℃、より好ましくは700−1300℃の温度に晒される、または保たれる。
入り口から加熱ゾーンに入り込み反応ゾーンまで流れるガス流は、外側の配列(円筒形または正方形)から内部へ進む。
この場合、発熱体の群は、外側の配列に搭載される。
さらなる発熱体の群も、中間の配列に追加として搭載されてもよい。
少なくとも2つの温度センサは、反応ゾーンの開始点のみに搭載され、加熱ゾーンには搭載されない。
群によれば、発熱体群の配列は円形であってもよいが、正方形または長円形でもよい。
コンパクトな反応器設計を可能にするために、加熱領域におけるガス偏向装置は好都合である。これは、結果として発熱体およびガス温度測定の間の反応空間を増加させるため、加熱時間および反応時間を延ばす役割も果たす。これは、とりわけ、エネルギー損失を減らす働きもする。
反応ゾーンにおける反応後、熱交換器に導入することによってプロセスガスを冷却する。これにより気相反応を終わらせる。
ちょうど発熱体が故障していれば、発熱体の周囲の気相は発熱体を用いた直接の加熱はされず、ただ構成材(例えばガス偏向装置)からの発光を介する。
これは、非常に熱い発熱体表面に直接接触するほどの効果はない。
追加として補償横断流がないため、このあまり加熱されないガスは、温度が測定される温度センサに到達する。
すべての発熱体の故障は、加熱ゾーンにおける温度低下によって、それぞれの温度センサで直接認識できることが分かった。
換言すれば、個々の発熱体が故障した場合、反応器の温度は、直接の故障環境において最大50Kまで低下し、したがって化学変換や生成もその場で生じてしまい、反応器の全体的な変換に悪影響を及ぼす。
複数箇所での温度測定、少なくとも2箇所が反応ゾーンにおいて行われる場合、各故障は特定の温度に正確に割り当てられ得る。
反応器の温度が反応器の調節に使用される場合、発熱体の故障や特性に関係なく、加熱空間内で一定している同一の温度が存在し、したがって加熱ゾーンおよび反応ゾーンにおいて同一の条件が全体的に用いられている。
これは、反応ゾーンにおいて少なくとも2箇所で温度測定を行い、後続して温度測定値から規定温度の計算を行うことによって、気相反応の反応器温度を調節することにより実現可能である。
使用する規定温度は、好ましくはすべての温度測定から出る平均である。
規定温度の計算は、温度調節の計算において個々の温度を別々に重み付けすることによって、反応器および/もしくは加熱ゾーンの幾何学的特性または反応器中の温度センサの配置を考慮に入れてもよい。
平均計算値は、所望の反応温度の特定の偏差が反応ゾーン内で減り得ることを示した。
発熱体の故障直後の温度低下は、反応器温度が一定の温度レベルに留まるように、前記温度低下に合わせて急遽、残りの発熱体の動力を増すことによって補償されてきた。しかし、これは発熱体の故障が他の発熱体での反応温度を最大50Kまで増加させたことを意味しており、上記のような高温度は不都合な副生成物の形成を促進してしまう。
同様に、発熱体の個々の動力が増すと、発熱体への負荷が増し、最悪の場合、発熱体における腐食の増加やさらなる発熱体の故障を招く。
反応器の動作中、同じ温度センサ内のさらなる発熱体が故障した場合、個々の温度センサ間の温度差がさらに最大50Kまで増加する。
発熱体があまりにも早く不具合になるおよび/または故障する確率は、反応器の全体的な耐用寿命に極めて重要である。
したがって、温度センサで測定される温度の平均値からの平均偏差は50K以下であることが好ましい。
図1は、本方法の実行に適した装置を示す図である。 図2は、比較例の場合の、発熱体の数の関数としての、個々の発熱体に対する損傷の相対的確率を示す。 図3は、ガス分配装置を組み込む結果として得られる損傷の確率における明確な改善を示す。また、供給された気相の不均一であるが系統的な分配を示す。 図4は、各発熱体にわたって均一に分配されている、最適化された発熱体に対する損傷の確率を示す。 図5は、様々な損傷の確率の直接の比較を示す。
本発明は、大まかに言えば、気相吸熱反応に関する。
以下の実施例は、四塩化ケイ素のトリクロロシランへの変換に関する。
[比較例1]
比較例には、US4536642による反応器を使用した。
四塩化ケイ素33モル%および水素67モル%からなる反応物流中のガス混合物が使用された。反応物ガス流の入り口温度は約175℃であった。
圧力を6バールに設定し、反応ゾーン中のガスの温度を1000℃に設定した。
反応後、生成ガスはガスクロマトグラフで分析され、トリクロロシランおよび四塩化ケイ素の比率が求められた。存在する生成ガス流の温度は、約350℃であった。
相対的選択性は、四塩化ケイ素に対するトリクロロシランのモル比によって与えられる。
簡単にするために、比較例において得られた相対的選択性は、すべての発熱体が動作している場合、100%と定義される。
図2は、比較例の場合の、発熱体の数の関数としての、個々の発熱体の損傷の相対的確率を示す。
発熱体への損傷発生の空間分布が、どの認定された法則にも明らかに従わないことが明白である。
これは、従来技術の性質である。
少なくとも1つの発熱体が故障すれば、残りの機能している発熱体の動力は、反応ゾーンの中心において温度センサで測定される標的温度が維持されるように調節される。
しかし、1つの発熱体が故障した事象においても、相対的選択性は約97%まで低下することが分かった。
副生成物の発生は3%増大した。
[実施例2]
実施例2において、基本的に、実施例1と同じ境界条件が使用される。
しかし、ガスの供給は、ガス分配装置を使用して、より良好に加熱ゾーン中に分配される。
ガス分配装置は、ガス供給口に沿って様々な寸法のガス流路をめぐって円筒形加熱ゾーンに送り込まれるガス流を均質化する。
図3は、ガス分配装置を組み込む結果として得られる損傷の確率における明確な改善を示す。
ランダムな損傷ケースは変更されて系統的分配になる。
図3は、供給された気相の不均一であるが系統的な分配をさらに示す。
発熱体に対する損傷の相対的確率は低下し、反応器はさらに長期間動作可能である。
現在、系統的なガス分配のおかげで、個々の反応器それぞれの幾何構造にしたがって、より良好にガス分配させるために装置を調節し、さらに改善することが、さらなる最適化ステップによって可能である。
これは、分配装置の寸法をさらに調節することによって実現できる。
図4は、各発熱体にわたって均一に分配されている、最適化された発熱体に対する損傷の確率を示す。
しかし、図3とは異なり、損傷例の数に減少が認められない。
この最適化された損傷の分配は、すべての反応器に対して個別に確立させなくてはならず、系統図をここに示す。
図5は、様々な損傷の確率の直接の比較を示す。
発熱体に対する損傷の相対的確率は低下し、反応器はさらに長期間動作可能である。
[実施例3]
実施例3において、基本的に、実施例1と同じ境界条件が使用される。
しかし、反応ゾーンには追加の4つの温度測定デバイスが装備されており、空間分解の様式で、反応ゾーンにおいて温度をさらに測定することが可能である。
温度測定デバイスは、反応ゾーン内のベースプレートの中心の周りに半径方向に配置される。
図1は、例として、これらの追加の温度測定デバイス6のうち2つの位置を示す。
温度の決定を、実施例1に記載するような1つの温度測定デバイスのみで行わず、利用できる温度測定デバイスから得られる値すべての平均によって行うと、発熱体が故障した場合、規定温度に対する温度の直接の影響が減るため、相対的選択性の低下は99.5%のみに留まる。
反応温度の増加に伴う不要な副生成物の発生は最大0.5%までに留まる。
[実施例4]
実施例4において、実施例2に加えて、平均から求める発熱体で測定される温度の偏差ΔTが最小になるように発熱体を調節する。
これを、すべての時点で行う。
すべての発熱体が動作している場合でさえ、温度差が著しい場合があることが分かった。
この理由は、おそらく加熱ゾーン(したがってガス流)の幾何構造および/または発熱体の幾何構造である。
すべての発熱体が動作している場合にΔTを50K未満に設定すると、実施例1と比較して110%の相対的選択性を実現することができる。
発熱体が1つ機能しなくなった場合でも、依然として、実施例1と比較して107%の相対的選択性が実現される。
ここでも、発熱体に対する損傷の相対的確率は低下する。
反応器の耐用寿命、変換および信頼性は、結果として、極めて長期化または向上できる。
1 分配装置を含めたガスの供給口
2 発熱体
3 加熱ゾーン
4 偏向装置
5 ガス導管
6 2つの温度測定デバイス
7 反応ゾーン
8 ガス排出口

Claims (8)

  1. 反応器中で気相吸熱反応させる方法であって、反応ガスがガス注入装置を介して反応器に導入され、ガス分配装置を用いて加熱ゾーン中に均一に分配され、反応ガスが発熱体を用いて平均温度500−1500℃まで加熱ゾーンにおいて加熱され、次いで反応ゾーンに移され、反応ガスが反応ゾーンにおいて反応して生成ガスを生じ、この生成ガスがガス排出装置を介して反応器の外に出される、方法。
  2. 反応器中で気相吸熱反応させる方法であって、反応ガスがガス注入装置を介して反応器に導入され、加熱ゾーンに移され、ここで反応ガスが発熱体を用いて平均温度500−1500℃まで加熱され、次いで反応ゾーンに移され、発熱体の発熱が反応ゾーンにおける温度測定によって制御され、このために少なくとも2つの温度センサが反応ゾーン中に存在し、反応ガスが反応ゾーンにおいて反応して生成ガスを生じ、この生成ガスが最終的にガス排出装置を介して反応器の外に出される、方法。
  3. 温度センサでその平均から求めた温度の平均偏差が50K以下である、請求項2に記載の方法。
  4. 反応ガスが、ガス分配装置を用いて加熱ゾーン中に均一に分配される、請求項2または請求項3に記載の方法。
  5. 反応ガスが四塩化ケイ素および水素であって、少なくとも600℃の温度で反応してトリクロロシランおよびHClを得る、請求項1から4のいずれかに記載の方法。
  6. 少なくとも1つの熱交換器が設けられ、反応で生成した生成ガスを用いた向流原理によって反応ガスを加熱し、ガス分配装置が熱交換器および加熱ゾーン間に配置されている、請求項1から5のいずれかに記載の方法。
  7. 少なくとも1つのガス注入装置、および少なくとも1つのガス排出装置、加熱ゾーン、反応ゾーン、場合によりガス分配装置、ならびに反応ゾーン内の少なくとも2つの温度センサを含む、請求項1から6のいずれかに記載の方法を実行するための反応器であって、該ガス注入装置が反応ガスを反応器に導入するためのものであり、該ガス排出装置を通して生成ガスを反応器から出せるものであり、該加熱ゾーンが反応ガスを加熱するための発熱体を含み、該反応ゾーンにおいて反応ガスが反応して生成ガスを生じ、該ガス分配装置が反応ゾーンにおいて反応ガスを均一に分配するためのものであり、該温度センサが反応温度を求めるためのものである、反応器。
  8. 反応で生成した生成ガスを用いた向流原理によって反応ガスを加熱するのに適した少なくとも1つの熱交換器が備えられ、ガス分配装置が熱交換器および加熱ゾーン間に配置された、請求項7に記載の反応器。
JP2013177616A 2012-10-17 2013-08-29 反応器および反応器中で気相吸熱反応させる方法 Expired - Fee Related JP5680720B2 (ja)

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