JP5670311B2 - 画像処理装置、画像処理システムおよび認証装置 - Google Patents

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本発明は、認証機能を有する画像処理装置、画像処理システムおよび認証装置に関する。
近年、オフィス等において、スキャナ、ファクシミリ、プリンタ、複写機等の機能を備える複合機(MFP:Multi Function Peripheral)が使用されている。複合機は、例えば、LAN(Local Area Network)等のネットワークを通じてパーソナルコンピュータ等の情報処理端末と接続された状況で使用されることが多い。そして、情報処理端末から入力された画像データを用紙上に印刷する画像形成装置として機能したり、情報処理端末において使用される画像データを取得する画像読取装置として機能したり、文書画像データを検索可能に蓄積する文書管理装置として機能したりする。
このような複合機には、一般ユーザが画像処理を実施する通常モードと、サービスマンのように限られた者のみに開放された保守モードとを有するものがある。保守モードは、ユーザ登録権限等の一般ユーザよりも広い権限を付与された管理者でも実行することができない、課金基準となる単価表やカウンタ情報の変更やユーザ情報の取り出し等、画像処理装置の全ての情報にアクセス可能なモードである。そのため、一般ユーザ等の保守モードの実行が許されていない者による実行を防止する必要がある。また、通常モードにおける使用であっても、印刷ジョブとして情報処理端末から入力される画像データや複合機に蓄積される文書画像データには、機密度が高く他人に入手されたくないものも存在する。
そのため、この種の複合機では、利用者の利用資格を確認するユーザ認証を実施することにより、保守モードの実行、あるいは、印刷ジョブとして入力された画像データの出力(印刷)や蓄積された文書画像データへのアクセスを、権限を有する者にのみ許可するユーザ認証が広く使用されている。そして、このようなユーザ認証のセキュリティ性をより高めるための技術が種々提案されている。
例えば、特許文献1は、ネットワーク機器がネットワークへのアクセスを開始したときに、予め登録されているあて先に、アクセス開始通知メッセージを送信する構成を開示している。また、当該ネットワーク機器を所有者等の正当ユーザが起動する場合には、ネットワーク機器に対して特定の入力を行うことによりアクセス開始通知メッセージの送信を解除可能に構成されている。この構成によれば、所有者ではない非正当ユーザがネットワーク機器を使用すると、予め登録されているあて先にアクセス開始通知メッセージが送信されることになるため、あて先を適切に設定しておくことで所有者や管理者が非正当ユーザによるネットワーク機器の使用開始を知ることができる。
特開2002−014928号公報
上述の特許文献1が開示する技術では、非正当ユーザによるネットワーク機器の使用開始はネットワークを介して所有者あるいは管理者に通知される。しかしながら、当該使用が非正当ユーザによる使用であるか否かは、所有者あるいは管理者によって判断される必要がある。そのため、通知があったときに、所有者あるいは管理者が直ちに対応できない状況にあれば、非正当ユーザによる使用に対し何ら対処することはできない。すなわち、その非正当ユーザによりデータ等が持ち出され、あるいは、保守モードが実行された場合、その後に、通知により非正当ユーザによる使用があったことが認識できたとしてもデータ等の改変や漏洩を防止することができず、手遅れである。また、当該技術は、ネットワークを介した侵入や攻撃を回避するため、スタンドアローンで使用されている装置等には適用することができない。
一方、複合機では上述の保守モードへの移行を、操作部等に対する特殊操作により実現するものもある。特殊操作とは、画像処理を実行するためには実施することのない操作であり、例えば、操作ボタンの長時間押下、複数の操作ボタンの同時押下、操作ボタンの特定順序押下等である。このような認証方式では、ユーザIDおよびパスワードの入力による認証方式とは違い、保守モード移行のための特殊操作を承知している者以外のユーザには、保守モード移行のための入り口を見出すことすら困難になり、セキュリティを高めることができる。しかしながら、近年、このような特殊操作による認証方式を採用する電子機器が増大し、当該認証方式の存在が広く知られるようになっており、複合機に対して侵入や攻撃をしようとする非正当ユーザが、特殊操作として考えられる操作部の操作を手当たり次第に実施することも想定される。
このような課題に対して、操作部に対する操作をモニターし、特殊操作として考えられる操作を手当たり次第に実施するような異常な操作が行われた際には、セキュリティ強度がより高い特殊操作(例えば、手順数が通常時よりの多い特殊操作)を要求したり、複合機に対する操作を禁止(いわゆる、システムロック)したりする不正アクセス防止動作を実行する構成を採用することも可能である。この構成により、非正当ユーザにより不幸にも認証条件が満たされた場合でも、その非正当ユーザにより保守モードが実行されたり、データ等が持ち出されたりする可能性を低減することができる。
しかしながら、このような構成において、セキュリティをより高める意図で異常操作と判断する基準を厳しくした場合、直前に複写機を操作した者が特別な意図なく誤操作をした場合やサービスマンが操作を間違えた場合にも不正アクセス防止動作が実行されてしまうことがある。また、特殊操作をよる認証方式を採用した構成では、上述のように、保守モード移行のための入り口を隠すことも目的としているため、不正アクセス防止動作が実行されていることも外観上示すべきではない。この場合、サービスマンは保守モードへの移行操作をした際の装置の挙動により初めて不正アクセス防止動作が実行されていることを認識し、その後に、不正アクセス防止動作に応じた操作を実施することになる。すなわち、煩雑な作業を強要される結果、サービスマンの操作利便性が損なわれ、また、作業効率も低下してしまう。
加えて、特殊操作による認証方式を採用した構成では、そもそも、特殊操作として考えられる操作部の操作を手当たり次第に実施することにより偶然に認証される頻度よりも、直前に複写機を操作した者が特別な意図なくした誤操作やサービスマンの誤操作により不正アクセス防止動作が実行される頻度の方がかなり高いと考えられる。すなわち、認証前に異常操作を検知した際に不正アクセス防止動作を実行する構成は非正当ユーザによる保守モード移行を防止する観点では好適であるが、サービスマンの操作利便性の観点では過保護であるともいえる。つまり、認証前に異常操作を検知した際に不正アクセス防止動作を実行する技術では、非正当ユーザによる保守モード移行の防止とサービスマンの操作利便性とをバランスよく両立することができない。
本発明は、このような従来技術の課題を鑑みてなされたものであり、正当ユーザの操作利便性を損なうことなく、非正当ユーザによる不正使用を防止できる、画像処理装置、画像処理システムおよび認証装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明は以下の技術的手段を採用している。すなわち、本発明に係る画像処理装置は認証機能を有し、操作部、認証部、ユーザ属性判定部、ユーザ属性再判定部および動作制御部を備える。操作部は、複数の操作ボタンを有する。認証部は、操作者による前記操作部に対する操作が、予め登録された、画像処理を実行するためには実施することのない第一の特殊操作であるか否かを判定する。また、第一の特殊操作であると判定した場合に前記操作者の認証処理を実行する。ユーザ属性判定部は、前記操作者の認証処理が実行された際に、前記第一の特殊操作以前から予め指定された時間間隔以内で実施された当該操作者の操作の履歴に基づいて、前記操作者が、前記第一の特殊操作の条件を満足することのない操作を複数回実施したか否かを判定することで、前記操作者が、不審な操作をした非正当ユーザであるか否かを判定する。動作制御部は、前記操作者の認証処理が実行された後に、当該操作者により入力された指示が、予め登録された、前記非正当ユーザによる実行を避けるべき特定の処理であるか否かを判定し、前記指示が前記特定の処理でない場合、当該指示された処理をそのまま実行する。ユーザ属性再判定部は、前記指示が前記特定の処理であると判定された場合、前記操作者が非正当ユーザであると判定されていると、当該操作者に対して前記操作部に対する操作を要求する。また、当該操作が予め登録された第二の特殊操作であるか否かを判定する。動作制御部は、前記指示が前記特定の処理であると判定された場合において、前記操作者が非正当ユーザではないと判定されていた場合、又は、前記操作者が非正当ユーザであると判定されていた場合で、且つ、前記操作が前記第二の特殊操作であると判定された場合、前記特定の処理の実行を許可し、前記操作が前記第二の特殊操作でないと判定された場合、前記操作者のログアウト処理を実施する。特定の処理とは、例えば、認証処理により参照が可能となる既登録の設定値を変更する処理やユーザ情報等の各種データを取り出す処理等の非正当ユーザによる実行を避けるべき処理である。前記特定の処理でない処理は、前記既登録の設定値が前記操作部のディスプレイ上に複数ページにわたって表示される場合のページ遷移、前記既登録の設定値の設定変更あるいは各種データ取り出しを伴わない処理のいずれかである。前記第一の特殊操作は、特定の操作ボタンの長時間押下、特定の複数の操作ボタンの同時押下、前記操作部のディスプレイにおける、1または複数の特定領域の押圧、あるいは装置の主電源投入時の操作ボタンの押下のいずれかの操作である。前記第二の特殊操作は、予め登録されているパスワードの入力、あるいは前記第一の特殊操作と異なる操作のいずれかの操作である。
この画像処理装置では、操作者が非正当ユーザであるか否かが、認証処理前になされた操作部に対する操作に基づいて適切に判定される。また、非正当ユーザであった場合には、認証処理後、予め登録された特定の処理を実行する際に操作部に対する操作が要求され、当該要求に応じてなした操作が予め登録されている操作に一致するか否かにより、非正当ユーザであるか否かが再判定される。そして、再判定あるいは当初の判定において非正当ユーザでないと判定された場合は、上記特定の処理を実行することができる。すなわち、認証条件を満足した場合には、非正当ユーザであるか否かにかかわらず認証処理が実施されるが、認証処理後に、特定の処理を実行しようとすると、認証処理の際に非正当ユーザと判定されていたときには、非正当ユーザであるか否かが再判定される。そして、再判定においても非正当ユーザと判定された場合には、当該特定の処理を実行することができない。したがって、認証処理の際に、正当ユーザに対して、不正アクセス防止動作の解除や不正アクセス防止動作に応じたセキュリティ強度の高いパスワードの入力等の煩雑な操作は要求されない。
一方、非正当ユーザについては、認証処理は実施されるが、操作部に対して正当ユーザであることを示す操作をすることができなければ、上述の特定処理を実行することができない。したがって、非正当ユーザによる致命的な不正使用を防止することができる。その結果、セキュリティと正当ユーザの操作利便性とをバランスよく両立させることができる。なお、上述の認証処理は、画像処理を実施する通常モードから、装置保守のための保守モードへ移行するための認証処理とすることができる。
また、他の観点では、本発明は、画像処理装置、複数の操作ボタンを有する操作装置および認証装置を備える画像処理システムを提供することもできる。この構成では、認証装置は、認証部、ユーザ属性判定部、ユーザ属性再判定部および動作制御部を備える。認証部は、操作者による前記操作装置に対する操作が、予め登録された、画像処理を実行するためには実施することのない第一の特殊操作であるか否かを判定する。また、認証部は、第一の特殊操作であると判定した場合に前記操作者の認証処理を実行する。ユーザ属性判定部は、前記操作者の認証処理が実行された際に、前記第一の特殊操作以前から予め指定された時間間隔以内で実施された当該操作者の操作の履歴に基づいて、前記操作者が、前記第一の特殊操作の条件を満足することのない操作を複数回実施したか否かを判定することで、前記操作者が、不審な操作をした非正当ユーザであるか否かを判定する。動作制御部は、前記操作者の認証処理が実行された後に、当該操作者により入力された指示が、予め登録された、前記非正当ユーザによる実行を避けるべき特定の処理であるか否かを判定し、前記指示が前記特定の処理でない場合、当該指示された処理をそのまま実行する。ユーザ属性再判定部は、前記指示が前記特定の処理であると判定された場合、前記操作者が非正当ユーザであると判定されていると、当該操作者に対して前記操作装置に対する操作を要求する。また、ユーザ属性再判定部は、当該操作が予め登録された第二の特殊操作であるか否かを判定する。動作制御部は、前記指示が前記特定の処理であると判定された場合において、前記操作者が非正当ユーザではないと判定されていた場合、又は、前記操作者が非正当ユーザであると判定されていた場合で、且つ、前記操作が前記第二の特殊操作であると判定された場合、前記特定の処理の実行を許可し、前記操作が前記第二の特殊操作でないと判定された場合、前記操作者のログアウト処理を実施する。
さらに、他の観点では、本発明は認証装置を提供することもできる。
本発明によれば、正当ユーザの操作利便性を損なうことなく、非正当ユーザによる不正使用を防止することができる。
本発明の一実施形態における複合機の全体構成を示す概略構成図 本発明の一実施形態における複合機の操作パネルを示す模式図 本発明の一実施形態における複合機のハードウェア構成を示す図 本発明の一実施形態における複合機を示す機能ブロック図 本発明の一実施形態における複合機が実施する認証手順の一例を示すフロー図
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながらより詳細に説明する。以下では、デジタル複合機として本発明を具体化する。
図1は本実施形態におけるデジタル複合機の全体構成の一例を示す概略構成図である。図1に示すように、複合機100は、画像読取部120および画像形成部140を含む本体101と、本体101の上方に取り付けられたプラテンカバー102とを備える。本体101の上面には原稿台103が設けられており、原稿台103はプラテンカバー102によって開閉されるようになっている。また、プラテンカバー102は、原稿搬送装置110を備えている。
原稿台103の下方には、画像読取部120が設けられている。画像読取部120は、走査光学系121により原稿の画像を読み取りその画像のデジタルデータ(画像データ)を生成する。原稿は、原稿台103や原稿搬送装置110に載置することができる。走査光学系121は、第1キャリッジ122や第2キャリッジ123、集光レンズ124を備える。第1キャリッジ122には線状の光源131およびミラー132が設けられ、第2キャリッジ123にはミラー133および134が設けられている。光源131は原稿を照明する。ミラー132、133、134は、原稿からの反射光を集光レンズ124に導き、集光レンズ124はその光像をラインイメージセンサ125の受光面に結像する。この走査光学系121において、第1キャリッジ122および第2キャリッジ123は、副走査方向135に往復動可能に設けられている。第1キャリッジ122および第2キャリッジ123を副走査方向135に移動することによって、原稿台103に載置された原稿の画像をイメージセンサ125で読み取ることができる。原稿搬送装置110にセットされた原稿の画像を読み取る場合、画像読取部120は、第1キャリッジ122および第2キャリッジ123を画像読取位置に合わせて一時的に固定し、画像読取位置を通過する原稿の画像をイメージセンサ125で読み取る。イメージセンサ125は、受光面に入射した光像から、例えば、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の各色に対応する原稿の画像データを生成する。生成された画像データは、画像形成部140において用紙に印刷することができる。また、ネットワークアダプタ161によりネットワーク162を通じて他の機器(図示せず)へ送信することもできる。
画像形成部140は、画像読取部120で得た画像データや、ネットワーク162に接続された他の機器から受信した画像データを用紙に印刷する。画像形成部140は、感光体ドラム141を備える。感光体ドラム141は一定速度で一方向に回転する。感光体ドラム141の周囲には、回転方向の上流側から順に、帯電器142、露光器143、現像器144、中間転写ベルト145が配置されている。帯電器142は、感光体ドラム141表面を一様に帯電させる。露光器143は、一様に帯電した感光体ドラム141の表面に、画像データに応じて光を照射し、感光体ドラム141上に静電潜像を形成する。現像器144は、その静電潜像にトナーを付着させ、感光体ドラム141上にトナー像を形成する。中間転写ベルト145は、感光体ドラム141上のトナー像を用紙に転写する。画像データがカラー画像である場合、中間転写ベルト145は、各色のトナー像を同一の用紙に転写する。なお、RGB形式のカラー画像は、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)形式の画像データに変換され、各色の画像データが露光器143に入力される。
画像形成部140は、手差しトレイ151、給紙カセット152、153、154等から、中間転写ベルト145と転写ローラ146との間の転写部に用紙を給送する。手差しトレイ151や各給紙カセット152、153、154には、様々なサイズの用紙を載置または収容することができる。画像形成部140は、ユーザの指定した用紙や、自動検知した原稿のサイズに応じた用紙を選択し、選択した用紙を給送ローラ155により手差しトレイ151やカセット152、153、154から給紙する。給紙された用紙は搬送ローラ156やレジストローラ157で転写部に搬送する。トナー像を転写した用紙は、搬送ベルト147により定着器148に搬送される。定着器148は、ヒータを内蔵した定着ローラ158および加圧ローラ159を有しており、熱と押圧力によってトナー像を用紙に定着する。画像形成部140は、定着器148を通過した用紙を排紙トレイ149へ排紙する。
図2は複合機が備える操作パネルの外観の一例を示す図である。ユーザは、操作パネル200を用いて、複合機100に複写開始やその他の指示を与えたり、複合機100の状態や設定を確認したりすることができる。操作パネル200には、タッチパネル付きディスプレイ201や操作キー203が配置されている。ディスプレイ201は、操作ボタンやメッセージ等を表示する液晶ディスプレイ等からなる表示面と、当該表示面上の押圧位置を検出するセンサとを備える。押圧位置の検知方法は特に限定されない。抵抗膜方式、静電容量方式、表面弾性波方式、電磁波方式等、任意の方式を採用することができる。ユーザは、自身の指やタッチペン202を使用して、ディスプレイ201を通じて入力を行うことができる。
ディスプレイ201は、ボタン表示部204、メッセージ表示部205およびステータス表示部206を有する操作画面を表示する。ボタン表示部204には、複数のタブ208が用意されており、各タブにはそのタブのカテゴリーに応じた操作ボタンが配列されている。「簡単設定」タブは、基本的な設定に使用される操作ボタンを有する。図2の例では、用紙サイズ、複写倍率、濃度、印刷面、ページ集約、後処理を設定するための操作ボタンが配列されている。例えば「濃度」ボタン207を押圧する操作をユーザが行うと、濃度を選択するための「薄い」、「ふつう」、「濃い」等の選択ボタンを有するポップアップ画面がその操作ボタン上に重ねて表示され、ユーザの選択(押圧)によりその濃度が設定される。図2の例では、「簡単設定」タブの他、「原稿/用紙/仕上げ」タブ、「カラー/画質」タブ、「レイアウト/編集」タブ、「応用/その他」タブも設けられている。ユーザは、タブボタン208を選択する操作を行うことによって、これらのタブの表示に切り替えることができる。一つのタブが選択されている間、操作画面上で他のタブやその要素は隠れている。
メッセージ表示部205には、複写が可能か否か、複写部数などの設定をユーザに通知するメッセージが表示される。なお、本実施形態の複合機100は、複合機100を使用する場合に、ユーザ(操作者)の利用資格を確認するユーザ認証処理(ログイン処理)が実施される構成になっている。図2は、当該ユーザ認証処理が実施される前の状態を示しており、メッセージ表示部205に、ユーザ認証情報の入力を要求する「認証情報を入力してください」のメッセージが表示されている。ここでは、ユーザは、テンキー210、あるいは必要に応じてタッチパネル201に表示されるソフトウェアキーボードを用いて、ユーザ認証情報を入力する。
ステータス表示部206には、必要に応じて装置ステータス情報が表示される。この表示には、複合機100が備える各種センサの検知結果が反映される。装置ステータス情報とは、装置は動作可能な状態にあるが、異常への対応を促す警告をユーザに通知するメッセージを意味する。例えば、用紙残量が少ない旨、原稿台103が汚れている旨、ファクシミリのメモリ受信が設定されている場合にファックス文書がメモリに格納された旨等が含まれる。また、用紙切れや搬送ジャム等が装置ステータス情報に含まれてもよい。
操作キー203は、主電源キー209、テンキー210やスタートキー211、クリアキー212、LogOutキー213等を含む。例えば、主電源キー209は、複合機100の主電源のON、OFFの切り替えに使用される。テンキー210は、複写部数の指定や複写倍率の設定に用いることができる。ユーザがそれらの設定をすると、複合機100は、メッセージ表示部205に、例えば、「コピーできます(設定あり)」のようなメッセージを表示し、ユーザによる設定が行われたことを通知する。スタートキー211は、複写や画像印刷の開始指示に使用される。ユーザは、自身でした設定を解除する場合、クリアキー212を操作する。ユーザによる設定を機械が受け付けているかどうかは上述のメッセージで判断することができるので、その設定が不要になればクリアキー212を操作すればよい。特に限定されないが、本実施形態では、上述のユーザ認証処理により、ユーザの利用資格が確認されるまで、当該ユーザ認証および後述の特殊認証に関する情報入力を除き、操作パネル200を通じた操作が禁止される構成になっている。認証されたユーザが複合機使用後にLogOutキー213を押下する、あるいは、操作パネル200に対する操作および画像読取部120や画像形成部140の動作がない時間が認証後に所定時間継続すると、複合機100は認証処理が実施される前の状態に戻るように構成されている。
図3は、複合機における制御系のハードウェア構成図である。本実施形態の複合機100は、CPU(Central Processing Unit)301、RAM(Random Access Memory)302、ROM(Read Only Memory)303、HDD(Hard Disk Drive)304および原稿搬送装置110、画像読取部120、画像形成部140における各駆動部に対応するドライバ305が内部バス306を介して接続されている。ROM303やHDD304等はプログラムを格納しており、CPU301はその制御プログラムの指令にしたがって複合機100を制御する。例えば、CPU301はRAM302を作業領域として利用し、ドライバ305とデータや命令を授受することにより上記各駆動部の動作を制御する。また、HDD304は、画像読取部120により得られた画像データや、他の機器からネットワークアダプタ161を通じて受信した画像データの蓄積にも用いられる。
内部バス306には、操作パネル200や各種のセンサ307も接続されている。操作パネル200は、ユーザの操作を受け付け、その操作に基づく信号をCPU301に供給する。また、ディスプレイ201は、CPU301からの制御信号にしたがって上述の操作画面を表示する。センサ307は、プラテンカバー102の開閉検知センサや原稿台103上の原稿検知センサ、定着器148の温度センサ、搬送される用紙または原稿の検知センサなど各種のセンサを含む。CPU301は、例えばROM303に格納されたプログラムを実行することで、以下の各手段(機能ブロック)を実現するとともに、これらセンサからの信号に応じて各手段の動作を制御する。
図4は、本実施形態の複合機の機能ブロック図である。図4に示すように、本実施形態の複合機100は、操作認識部401、認証部402、ユーザ属性判定部403、ユーザ属性再判定部404および動作制御部405を備える。
操作認識部401は、操作パネル200における、操作キー203の押下およびディスプレイ201の押圧を認識し、ユーザの操作内容を認識する。特に限定されないが、本実施形態では、ディスプレイ201の押圧位置を検出するセンサにより検出された押圧位置の座標が操作認識部401に入力され、操作認識部401が、自身が保持する操作ボタン等の画面要素の座標と入力された押圧位置の座標とに基づいてディスプレイ201に対するユーザの操作内容を認識する。また、操作認識部401は、操作キー203の押下も認識する。操作認識部401により認識された操作は、認証部402、ユーザ属性判定部403、ユーザ属性再判定部404および動作制御部405に入力される。なお、本実施形態では、操作パネル200は操作部として機能し、操作キー203、ディスプレイ201に表示される操作ボタンおよび押圧領域はいずれも、操作部が備える複数の操作ボタンに相当する。
認証部402は、操作パネル200に対する操作が、予め登録された特殊操作であるか否かを判定することで認証(以下、特殊認証という。)を実施する。特殊操作とは操作パネル200に対する操作のうち、画像処理を実行するためには実施することのない操作を意味する。例えば、特定の操作ボタンの長時間押下、特定の複数の操作ボタンの同時押下、ディスプレイ201における、1または複数の特定領域の押圧等の操作、装置の主電源投入時の操作ボタン押下等を特殊操作とすることができる。なお、上述のユーザ認証のための情報入力は画像処理を実行するための操作に含まれる。つまり、ユーザ認証処理がなされていない状態では、ユーザ認証のための情報入力のみが画像処理を実行するための操作になる。したがって、本構成では、ユーザ認証のための情報入力に使用しない操作ボタンに対する操作を全て特殊操作と判定することもできる。
特に限定されないが、本実施形態では、認証部402に、少なくとも1つの特定の特殊操作(例えば、特定の複数の操作ボタンを、同時に長時間押下する操作)が予め登録されており、認証部402は、当該予め登録されている特殊操作と操作認識部401から入力された操作とを照合し、両者が一致するか否かを判断する。予め登録されている特殊操作と操作認識部401から入力された操作とが一致する場合、認証部402は、特殊認証条件を満足すると判断して特殊認証処理を実行する。このような、特殊認証は、認証の入り口が秘匿されているため、保守モード移行等、極めて限定された者のみに使用を許可するための認証への適用が特に有効である。なお、本実施形態では、複合機100における各種処理は、操作認識部401が認識したユーザの指示に基づいて、動作制御部405が実行するよう構成されており、認証部402は、動作制御部405の動作制限を解除することで、保守モード移行等の各種動作を実現する。
また、特に限定されないが、本実施形態では、認証部402は、上述のユーザIDとパスワードとを使用したユーザ認証も実施するように構成されている。すなわち、認証部402には、複合機100の使用を許可するユーザのユーザIDと当該ユーザIDと対応づけられたパスワードを記録した使用許可者リストが予め登録されており、操作パネル200から入力されたユーザIDおよびパスワードとが使用許可者リストに含まれている場合、認証部402はユーザ認証条件を満足すると判断してユーザ認証処理を実行する。当該ユーザ認証が完了すると、認証部402は、動作制御部405の動作制限を解除することで、そのユーザによる複合機100の使用を許可する。
ユーザ属性判定部403は、操作パネル200に対する操作に基づいて、ユーザが、不審な操作をした非正当ユーザであるか否かを判定する。上述のように、ユーザ属性判定部403には、操作パネル200になされた操作が操作認識部401を通じて入力される。本実施形態では、ユーザ属性判定部403は、当該入力された操作に基づいて、ユーザを、正当ユーザおよび非正当ユーザのいずれかの属性に区分する。なお、本実施形態では、ユーザ属性判定部403は、予め指定された時間内に操作パネル200を通じてなされた操作の履歴を保持する構成になっており、当該保持している操作履歴に基づいて非正当ユーザであるか否かを判定する。
ユーザ属性判定部403は、例えば、特殊認証条件を満足することのない特殊操作を不審な操作と判定することができる。なお、操作パネル200上に一時的にものを置いた等により操作ボタン203が長押しされたような偶然の事象を不審な操作と判断することを避けるため、例えば、特殊認証条件を満足することのない特殊操作を複数回実施した状態を不審な操作と判定してもよい。また、ユーザ属性判定部403は、非正当ユーザの判定条件に該当しない操作をしたユーザ(すなわち、不審な操作をしていないユーザ)を正当ユーザと判定する。
ユーザ属性再判定部404は、ユーザ属性判定部403により非正当ユーザであると判定されたユーザの操作に対して以下のように動作する。すなわち、認証部402による特殊認証処理の実行後、ユーザが操作パネル200を通じて予め登録された特定の処理の実行を指示した場合、操作パネル200に対する操作をユーザに対して要求する。そして、当該要求に応じてユーザがした操作が予め登録された操作であるか否かを判定する。
特定の処理には、任意の処理を指定することができる。例えば、特殊認証が保守モードへの移行に採用されている場合には、当該保守モードにおいて参照が可能になる既登録の設定値の変更や各種データを取り出す処理を特定の処理として登録することができる。この場合、例えば、非正当ユーザと判定された者が、保守モードにおいて参照が可能になる既登録の特定の設定値の変更を指示すると、操作パネル200に対する操作がユーザ属性再判定部404によって当該ユーザに要求される。
なお、既登録の設定値としては、例えば、原稿台103上の原点や光源131の光量等の機械的な設定値、ファームウェア情報、課金情報等がある。ファームウェア情報の変更とはファームウェアの更新を意味する。また、各種データとしては、ユーザ情報の他、アドレス帳、HDD304に蓄積された文書画像データ等がある。また、ユーザ属性再判定部404により要求される操作は、特に限定されないが、例えば、予め登録されているパスワードの入力や、予め登録されている特殊操作とすることができる。特殊操作である場合、セキュリティを高める観点からは、上述の特殊認証条件とは異なる特殊操作であることが好ましい。本実施形態では、パスワード(例えば、4桁の数字)の入力が要求される構成になっている。
動作制御部405は、ユーザ属性判定部403により非正当ユーザではないと判定された場合、あるいは、ユーザ属性判定部403により非正当ユーザであると判定されたが、上述の要求に応じてユーザが操作パネル200に対してなした操作がユーザ属性再判定部404により予め登録された操作であると判定された場合、上記特定の処理の実行を許可する。既登録の特定の設定値の変更が指示された上述の例では、当該特定の設定値の変更が実行されることになる。
図5は、複合機100が実行する特殊認証手順の一例を示すフロー図である。当該手順は、例えば、複合機100の主電源がオンされたことをトリガとして開始する。ここでは、保守モードへの移行に特殊認証処理を採用した構成について説明する。この場合、保守モードの操作が許可されたサービスマン等が正当ユーザであり、他の者(一般ユーザ、管理者、その他侵入を試みる者)が非正当ユーザである。
上述のように、本実施形態では、ログイン処理がなされていない状況下では、操作パネル200を通じた操作は、ユーザ認証および特殊認証に関する情報の入力のみが許されている。当該状況下において、操作認識部401は、操作パネル200を通じた操作を認識すると、当該操作を認証部402およびユーザ属性判定部403に入力する。
認証部402は、操作パネル200を通じた特殊操作があった場合、当該特殊操作を上述の特殊認証条件と照合する(ステップS501)。そして、特殊認証条件を満足する場合は特殊認証処理を実行する(ステップS501Yes)。また、特殊認証条件を満足しない場合は、入力された操作と特殊認証条件との照合を継続する(ステップS501No)。例えば、「特定の複数の操作ボタンを同時に長時間押下する操作」等の1ステップの特殊操作が特殊認証条件として登録されている場合、認証部402は、操作認識部401により認識された特殊操作が特殊認証条件として登録されている特殊操作と同一であれば特殊認証処理を実行する。また、複数ステップの特殊操作が特殊認証条件として登録されている場合、認証部402は、操作認識部401により認識された特殊操作を特殊認証条件と順次照合し、連続する複数ステップの特殊操作が特殊認証条件として登録されている特殊操作と同一であれば特殊認証処理を実行する。ここでは、当該特殊認証処理により動作制御部405の制限が解除され、動作制御部405が保守モードへの移行を実施する。
特殊認証処理を実施した認証部402はその旨をユーザ属性判定部403に通知する。当該通知を受けたユーザ属性判定部403は、当該操作をしたユーザが上述の非正当ユーザであるか否かを判定する(ステップS502、S503)。上述のように、ユーザ属性判定部403は、操作認識部401により認識された操作を操作履歴として保持している。本実施形態では、ユーザ属性判定部403は、操作認識部401から入力された操作を時刻情報と対応づけて操作履歴に順次追加する。例えば、テンキー210に属する複数のキーが同時に押下されると、押下された各ボタン示す情報と時刻情報とが操作履歴として格納される。また、単一のボタンが長押しされると、押下されたボタン示す情報、長押しであることを示す情報および時刻情報が操作履歴として格納される。
当該判定ステップでは、ユーザ属性判定部403は、まず、判定に使用する操作履歴を抽出する。このとき抽出する操作履歴は、特殊認証条件を満足した操作をしたユーザが行ったと推測される操作である。ここでは、ユーザ属性判定部403は、特殊認証条件を満足する操作を含み、当該操作以前に、予め指定された時間間隔以内(例えば、3分以内)で実施された操作の履歴を抽出する。ユーザ属性判定部403は抽出した操作履歴を参照し、当該操作履歴が、自身が保持している上述の非正当ユーザの判定基準を満足する場合、現在操作中のユーザを非正当ユーザと判定する。また、上述の非正当ユーザの判定基準を満足しない場合、ユーザ属性判定部403は現在操作中のユーザを正当ユーザと判定する。なお、上述のように、画像処理を実行するためには実施することのない操作が特殊操作であり、特殊操作と判定すべき操作はユーザ属性判定部403に予め登録されている。
特に限定されないが、本実施形態では、ユーザ属性判定部403は、ユーザが正当ユーザであるか非正当ユーザであるかを示す属性フラグUの内容を判定結果に応じて設定する構成を採用している。すなわち、非正当ユーザであると判定した場合、ユーザ属性判定部403は属性フラグUを「0」に設定する(ステップS503Yes、S504)。また、正当ユーザであると判定した場合、ユーザ属性判定部403は属性フラグUを「1」に設定する(ステップS503No、S505)。以上のようにして、ユーザ属性を判定したユーザ属性判定部403は、判定結果である属性フラグUの値を動作制御部405に通知する。
動作制御部405は、特殊認証処理が実施され、属性フラグUの値が通知された状況下において、操作認識部401を通じたユーザによる指示の入力を待機する(ステップS506No)。なお、操作認識部401から入力されたユーザの指示が特殊認証状態からのログアウトであった場合、動作制御部405は認証部402にその旨を通知する(ステップS506Yes、S507Yes)。当該通知を受けた認証部402は特殊認証状態からのログアウト処理を実施する(ステップS514)。
操作認識部401から入力されたユーザの指示が特殊認証状態からのログアウト以外であった場合、動作制御部405は、入力された指示が上述の特定処理であるか否かを判定する(ステップS506Yes、S507No、S508)。入力された指示が特定処理であった場合、動作制御部405は属性フラグUの値に応じた動作をする(ステップS508Yes)。
すなわち、属性フラグUの値が正当ユーザであることを示す「1」であるときは、動作制御部405はユーザにより指示された処理をそのまま実行する(ステップS509Yes、S513)。例えば、ユーザが保守モードにおいて参照が可能となる既登録の特定の設定値の変更を指示した場合、当該特定の設定値が指定された値に変更される。処理を実行した動作制御部405は、ユーザの指示入力を待機する(ステップS506No)。
また、属性フラグUの値が非正当ユーザであることを示す「0」であるときは、動作制御部405はユーザ属性再判定部404にユーザ属性の再判定を要求する(ステップS509No)。当該要求を受けたユーザ属性再判定部404は、ユーザに対し操作パネル200に対する操作(ここでは、パスワードの入力)を要求する(ステップS510)。当該要求に応じてユーザがパスワードを入力すると、ユーザ属性再判定部404は操作認識部401を通じて当該パスワードを認識し、自身に予め登録されているパスワードと照合する(ステップS511)。照合の結果、一致する場合、ユーザ属性再判定部404は当該ユーザを正当ユーザであると判定する。また、一致しない場合、ユーザ属性再判定部404は当該ユーザを非正当ユーザであると判定する。
なお、ユーザに対し操作パネル200に対する操作を要求するとき、セキュリティを高める観点から、ユーザ属性再判定部404は当該要求をユーザに対して明示することなく、単にユーザによる操作を待機する構成であることが好ましい。このような構成であっても、正当ユーザであれば特定の状況下において複合機100がこのような動作をすることを認識しているためパスワードを入力することができる。一方、非正当ユーザは、複合機100の状態が理解できず、指示に応じた動作が実行されないことから操作をあきらめることが期待できる。また、非正当ユーザが操作パネル200に対して何らかの操作をした場合でも、当該操作がユーザ属性再判定部404に登録されている操作と一致する可能性は極めて低いため、誤って正当ユーザであると判定されることもない。
ユーザ属性再判定部404は再判定の結果を動作制御部405に通知する。通知された再判定の結果が非正当ユーザ(操作不一致)であった場合、動作制御部405は認証部402に特殊認証状態からのログアウト処理の実行を指示する(ステップS511No、S514)。当該通知を受けた認証部402はログアウト処理を実施する。
また、通知された判定の結果が正当ユーザ(操作一致)であった場合、動作制御部405は、保持している属性フラグUの値を、正当ユーザを示す「1」に変更するとともにユーザにより指示された処理を実行する(ステップS511Yes、S512、S513)。例えば、ユーザが保守モードにおいて参照が可能となる既登録の特定の設定値の変更を指示した場合、当該特定の設定値が指定された値に変更される。処理を実行した動作制御部405は、ユーザの指示入力を待機する(ステップS506No)。本構成では、属性フラグUの値が「0」から「1」に変更されるため、以降で特定処理の実行指示が入力された場合、動作制御部405はユーザにより指示された処理をそのまま実行する(ステップS506Yes、S507No、S508Yes、509Yes、S513)。
なお、複合機100は、動作制御部405の指示に応じて警告を報知する報知部を備えてもよい。例えば、強制ログアウト(ステップS511No、S514)が発生した際に、予め登録されているサービスマンのメールアドレスにネットワーク162を通じて警告メールを報知部が送信する構成とすれば、サービスマンは正当ユーザでない者が保守モードに侵入したことを知ることができる。そのため、特殊認証条件を変更する等の適切な対応をとることが可能になる。
一方、上述のステップS506において入力された指示が上述の特定処理ではなかった場合、動作制御部405は属性フラグUの値にかかわらず、ユーザにより指示された処理をそのまま実行する(ステップS508No、S513)。例えば、保守モードにおいて、既登録の設定値がディスプレイ201上に複数ページにわたって表示される場合のページ遷移等、設定変更あるいはデータ取り出しを伴わない処理の指示が特定処理に該当しない指示になる。
以上説明したように、この複合機100では、ユーザが非正当ユーザであるか否かが、特殊認証処理前になされた操作パネル200に対する操作に基づいて適切に判定される。また、特殊認証条件を満足した場合には、非正当ユーザであるか否かにかかわらず特殊認証処理が実施されるが、特殊認証処理後に、予め登録された特定処理を実行しようとすると、特殊認証処理の際に非正当ユーザと判定されていたときには、非正当ユーザであるか否かが再判定される。そして、再判定においても非正当ユーザと判定された場合には、当該特定処理を実行することができない。
この構成では、直前に複写機を操作した者が特別な意図なくした誤操作や正当ユーザの誤操作によって、正当ユーザが非正当ユーザと判定される状況下であっても、正当ユーザは、特定処理を実行する際にパスワード入力等の操作をすることで当該特定処理を実行することができる。すなわち、正当ユーザが、認証処理の際に、不正アクセス防止動作の解除や、不正アクセス防止動作に応じたセキュリティ強度の高いパスワードの入力等の煩雑な操作は要求されることがない。したがって、正当ユーザの使用利便性を損なうことがない。一方、非正当ユーザについては、特殊認証処理は実施されるが、操作パネル200に対して正当ユーザであることを示す操作ができなければ、特定処理を実行できない。したがって、非正当ユーザに致命的な不正使用をされることもない。その結果、特殊操作による認証方式を採用した複合機において、セキュリティと正当ユーザの操作利便性とをバランスよく両立させることが可能になる。これらの効果は、複合機100がネットワークに接続されずスタンドアローンで使用されている場合であっても得ることができる。
なお、上述の実施形態では、特殊認証条件を満足する操作を含み、当該操作以前に、予め指定された時間間隔以内で実施された操作の履歴を、特殊認証条件を満足した操作をしたユーザが行った操作履歴として抽出した。しかしながら、特殊認証条件を満足した操作をしたユーザが行ったと推測される操作を他の手法によって抽出してもよい。例えば、装置前における操作者の有無を検出するセンサを有する複合機では、当該センサが同一人を認識している間の操作に基づいてユーザ属性を判定すればよい。また、待機時に消費電力を低減する省電力モードへ移行する機能を有する複合機では、省電力モードから通常モードへの復帰後、かつ操作パネル200が、認証情報のみを受け付ける状態でなされた操作に基づいてユーザ属性を判定することもできる。
以上説明したように、本発明によれば、正当ユーザの操作利便性を損なうことなく、非正当ユーザによる不正使用を防止することができる。
なお、上述した実施形態は本発明の技術的範囲を制限するものではなく、既に記載したもの以外でも、本発明の範囲内で種々の変形や応用が可能である。例えば、上記実施形態では、画像処理装置である複合機の操作パネルを通じた操作に基づいて説明をしたが、当該複合機と通信可能に接続されたパーソナルコンピュータ等の情報処理端末を介して複合機に対する操作が行われてもよい。この場合、上述の実施形態における操作パネル200のディスプレイ201の機能は、情報処理端末が具備する、ディスプレイ等の表示手段およびキーボード等の入力手段により提供される。
また、図5に示したフローチャートは、等価な作用を奏する範囲において、各ステップの順序を適宜変更可能である。例えば、図5では、ユーザ属性の判定を特殊認証の直後に実施しているが、当該判定は、特定処理の実施に際し、ユーザ属性の再判定を実施するか否かを判断するステップS509までに実施されていればよい。また、上記実施形態では、属性フラグUの値にかかわらず、特殊認証後に入力された指示が特定処理であるか否かの判定を実施する構成としたが、属性フラグが非正当ユーザを示す場合に特定処理であるか否かの判定を実施し、属性フラグが正当ユーザを示す場合には当該判定を実施することなく指示に応じた処理を実行する構成としてもよい。
また、上記では、デジタル複合機として本発明を具体化したが、デジタル複合機に限らず、プリンタ、複写機等の任意の画像処理装置に本発明を適用することも可能である。
加えて、上記では、画像処理装置である複合機が、操作部、認証部、ユーザ属性判定部、ユーザ属性再判定部、動作制御部を全て備える構成を説明したが、各部が、適宜、別体で構成され、ネットワーク等を通じて接続された画像処理システムとして構成されていてもよい。例えば、上述の認証部、ユーザ属性判定部、ユーザ属性再判定部、動作制御部を備える認証装置が、画像処理装置および複数の操作ボタンを有する操作装置とは別体で構成されている場合であっても、上記実施形態の複合機と同様の効果を得ることができる。このような画像処理システムでは、例えば、複数台の画像処理装置に対して認証装置を共通化することができる。また、操作部、認証部、ユーザ属性判定部、ユーザ属性再判定部、動作制御部を備える認証装置を提供することもできる。
本発明によれば、非正当ユーザによる不正使用を確実に防止でき、画像処理装置、画像処理システムおよび認証装置として有用である。
100 複合機
200 操作パネル(操作部)
401 操作認識部
402 認証部
403 ユーザ属性判定部
404 ユーザ属性再判定部
405 動作制御部

Claims (5)

  1. 認証機能を有する画像処理装置であって、
    複数の操作ボタンを有する操作部と、
    操作者による前記操作部に対する操作が、予め登録された、画像処理を実行するためには実施することのない第一の特殊操作であるか否かを判定するとともに、第一の特殊操作であると判定した場合に前記操作者の認証処理を実行する認証部と、
    前記操作者の認証処理が実行された際に、前記第一の特殊操作以前から予め指定された時間間隔以内で実施された当該操作者の操作の履歴に基づいて、前記操作者が、前記第一の特殊操作の条件を満足することのない操作を複数回実施したか否かを判定することで、前記操作者が、不審な操作をした非正当ユーザであるか否かを判定するユーザ属性判定部と、
    前記操作者の認証処理が実行された後に、当該操作者により入力された指示が、予め登録された、前記非正当ユーザによる実行を避けるべき特定の処理であるか否かを判定し、前記指示が前記特定の処理でない場合、当該指示された処理をそのまま実行する動作制御部と、
    前記指示が前記特定の処理であると判定された場合、前記操作者が非正当ユーザであると判定されていると、当該操作者に対して前記操作部に対する操作を要求するとともに、当該操作が予め登録された第二の特殊操作であるか否かを判定するユーザ属性再判定部と、
    を備え、
    前記動作制御部は、前記指示が前記特定の処理であると判定された場合において、前記操作者が非正当ユーザではないと判定されていた場合、又は、前記操作者が非正当ユーザであると判定されていた場合で、且つ、前記操作が前記第二の特殊操作であると判定された場合、前記特定の処理の実行を許可し、前記操作が前記第二の特殊操作でないと判定された場合、前記操作者のログアウト処理を実施する
    画像処理装置。
  2. 前記特定の処理が、前記認証処理により参照が可能となる既登録の設定値を変更する処理あるいは各種データを取り出す処理であり、
    前記特定の処理でない処理は、前記既登録の設定値が前記操作部のディスプレイ上に複数ページにわたって表示される場合のページ遷移、前記既登録の設定値の設定変更あるいは各種データ取り出しを伴わない処理のいずれかである、請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記第一の特殊操作は、特定の操作ボタンの長時間押下、特定の複数の操作ボタンの同時押下、前記操作部のディスプレイにおける、1または複数の特定領域の押圧、あるいは装置の主電源投入時の操作ボタンの押下のいずれかの操作であり、
    前記第二の特殊操作は、予め登録されているパスワードの入力、あるいは前記第一の特殊操作と異なる操作のいずれかの操作である、請求項1または2記載の画像処理装置。
  4. 画像処理装置と、
    複数の操作ボタンを有する操作装置と、
    操作者による前記操作装置に対する操作が、予め登録された、画像処理を実行するためには実施することのない第一の特殊操作であるか否かを判定するとともに、第一の特殊操作であると判定した場合に前記操作者の認証処理を実行する認証部、
    前記操作者の認証処理が実行された際に、前記第一の特殊操作以前から予め指定された時間間隔以内で実施された当該操作者の操作の履歴に基づいて、前記操作者が、前記第一の特殊操作の条件を満足することのない操作を複数回実施したか否かを判定することで、前記操作者が、不審な操作をした非正当ユーザであるか否かを判定するユーザ属性判定部、
    前記操作者の認証処理が実行された後に、当該操作者により入力された指示が、予め登録された、前記非正当ユーザによる実行を避けるべき特定の処理であるか否かを判定し、前記指示が前記特定の処理でない場合、当該指示された処理をそのまま実行する動作制御部、
    前記指示が前記特定の処理であると判定された場合、前記操作者が非正当ユーザであると判定されていると、当該操作者に対して前記操作装置に対する操作を要求するとともに、当該操作が予め登録された第二の特殊操作であるか否かを判定するユーザ属性再判定部、
    を備え、
    前記動作制御部は、前記指示が前記特定の処理であると判定された場合において、前記操作者が非正当ユーザではないと判定されていた場合、又は、前記操作者が非正当ユーザであると判定されていた場合で、且つ、前記操作が前記第二の特殊操作であると判定された場合、前記特定の処理の実行を許可し、前記操作が前記第二の特殊操作でないと判定された場合、前記操作者のログアウト処理を実施する認証装置と、
    を備える画像処理システム。
  5. 複数の操作ボタンを有する操作部と、
    操作者による前記操作部に対する操作が、予め登録された、画像処理を実行するためには実施することのない第一の特殊操作であるか否かを判定するとともに、第一の特殊操作であると判定した場合に前記操作者の認証処理を実行する認証部と、
    前記操作者の認証処理が実行された際に、前記第一の特殊操作以前から予め指定された時間間隔以内で実施された当該操作者の操作の履歴に基づいて、前記操作者が、前記第一の特殊操作の条件を満足することのない操作を複数回実施したか否かを判定することで、前記操作者が、不審な操作をした非正当ユーザであるか否かを判定するユーザ属性判定部と、
    前記操作者の認証処理が実行された後に、当該操作者により入力された指示が、予め登録された、前記非正当ユーザによる実行を避けるべき特定の処理であるか否かを判定し、前記指示が前記特定の処理でない場合、当該指示された処理をそのまま実行する動作制御部と、
    前記指示が前記特定の処理であると判定された場合、前記操作者が非正当ユーザであると判定されていると、当該操作者に対して前記操作部に対する操作を要求するとともに、当該操作が予め登録された第二の特殊操作であるか否かを判定するユーザ属性再判定部と、
    を備え、
    前記動作制御部は、前記指示が前記特定の処理であると判定された場合において、前記操作者が非正当ユーザではないと判定されていた場合、又は、前記操作者が非正当ユーザであると判定されていた場合で、且つ、前記操作が前記第二の特殊操作であると判定された場合、前記特定の処理の実行を許可し、前記操作が前記第二の特殊操作でないと判定された場合、前記操作者のログアウト処理を実施する
    認証装置。
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