JP5660423B2 - 偏光制御素子 - Google Patents

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本発明は、光の入射方向をZ方向とし、入射光の偏光方向を、前記Z方向に直交するXY平面とする偏光体よりなる偏光制御素子に関する。
既存の偏光制御素子はプリズムを使った偏光子やワイヤーグリッド偏光子、異方性ポリマーフィルム等からなる。その素子の厚み(Z方向での厚さ)は数センチメートルから1ミリメートルの範囲にあり、光の波長(可視光、近赤外光域で0.0004〜0.0018ミリメートル)に対して1000倍程度厚かった。
光学素子のサイズを、性能を維持しながら極小化することは素子を集積化した装置、特に光通信、光測定技術の分野で強く要望されているが未だ実現していない。
特に光デバイス、装置の基本的な素子である偏光制御素子は、上記のように巨大なものでしかなく、その極小化は、光学技術の発展に欠かせないものである。
本発明は、このような実情に鑑み、異方的なプラズモン共鳴を利用することにより、動作波長より小さい厚さの極小な偏光制御素子を提供することを目的とした。
なお、プラズモン共鳴は金属材料からなる構造に応じて発生する金属内電子の集団励起状態である。
また、偏光制御素子の性能を表す量、消光比を次のように定義する。
偏光制御素子の面をXY面と設定し、入射光がXY平面に垂直なZ軸方向に進むとき、XY平面上で異なる方向の2つの直線偏光P,Qの透過率TとTについて、T>Tのときの比T/Tをいう。以下では、直線偏光を単に偏光という。
発明1の偏光制御素子は、光の入射方向をZ方向とし、入射光の偏光方向を、前記Z方向に直交するXY平面とするとき、前記XY平面に平行な面を具備する偏光体よりなり、直線偏光の選択をする偏光制御素子であって、前記偏光体は、互いの構造が相補関係となる一組の周期層が中間層を介在させてZ方向に積層されており、前記一組の周期層はそれぞれ、XY平面において、異方な形状を有した単位胞を、XY平面上に一定周期で配置して、XY平面で異なる方向に対して異なるプラズモン共鳴波長を有する層とされており、前記一組の周期層の一方は、XY平面と平行となるように成膜された金属膜と、前記金属膜に設けられた複数の金属膜の空孔とからなり、前記複数の金属膜の空孔は前記金属膜をX方向及びY方向で格子状に区画する正方形状の単位胞に個別に設けられており、前記中間層は、XY平面と平行となるように成膜されたポリマー膜と、前記ポリマー膜に設けられた複数のポリマー膜の空孔とからなり、前記ポリマー膜の空孔の平面視形状が前記金属膜の空孔の平面視形状と同一とされており、前記一組の周期層の他方は、前記中間層を挟んで前記一方の周期層と反対側となる部分と、前記部分に設けられた複数のポリマー膜の空孔を充填する金属膜の片部とからなり、前記金属膜の片部の平面視形状が前記金属膜の空孔及び前記ポリマー膜の空孔の平面視形状と同一とされており、前記金属膜の空孔が互いに離間して配置されており、かつ、前記金属膜の空孔の平面視形状がX方向とY方向に対して非対称となる形状とされて、X方向とY方向に対して異なるプラズモン共鳴波長を有することを特徴とする。
発明2は、発明1に記載の偏光制御素子において、互いに相補関係にある複数の周期層を一組とし、それが複数組Z方向に積層されてなることを特徴とする。
発明3は、発明1の偏光制御素子において、偏光される入射光波長λと中間層のZ方向の厚さdが式1を満たすことを特徴とする。
<式1>
λ/60<d<λ
発明4は、発明1から3のいずれかの偏光制御素子において、その消光比が100以上であることを特徴とする。
プラズモン共鳴波長による偏光を用いることで薄膜により偏光を達成することができ、微細化に大いに寄与し得るようになった。
発明1、2のように、相補関係を有する周期層を積層した構造を相補的積層構造と定義する。相補的積層構造の厚みは含まれる周期層の厚みの総和をさす。
相補的積層構造を用いることにより、その構造の厚みを入射平面波波長の20%以下の厚みであっても、消光比10000以上とすることを可能にした。
さらに、本発明による偏光制御素子としての動作波長は、単位胞の形状の制御によって調整することも可能である。
発明の式1を満たすことで、動作波長に適した相補関係を設定でき、波長毎に最も小さい厚さで最も大きな消光比とすることが可能になった。
さらに、前記発明では、一度のナノリソグラフィによって周期構造を描画し、現像によって中間層にZ方向で貫通する空孔を設けることできる。その後、一度の蒸着操作で、その中間層の両端に、二つの周期層を、所定の間隔を持って生成することができるようになるので、ナノ加工技術による製造工程の簡素化が可能である。
異方的な空孔の模式図。 実施例1の偏光制御素子の全体像を示した斜視図。 相補的積層構造が偏光制御素子であることの図解。 相補的積層構造の断面図。 実施例1のZ方向視の電子顕微鏡写真。 実施例1の偏光制御素子(相補的積層構造)作製のプロセスの概念図。 実施例1の透過スペクトルを示すグラフ。(測定値) 実施例1の透過スペクトルを示すグラフ。(計算値) 実施例2の透過スペクトルを示すグラフ。(計算値) 実施例3の透過スペクトルを示すグラフ。(計算値) 実施例4の透過スペクトルを示すグラフ。(計算値) 実施例5の透過スペクトルを示すグラフ。(計算値) 実施例6の透過スペクトルを示すグラフ。(計算値) 実施例7の透過スペクトルを示すグラフ。(計算値) 実施例8の透過スペクトルと消光比スペクトルを示すグラフ。(計算値) 実施例9の透過スペクトルを示すグラフ。(計算値) 実施例10の透過スペクトルを示すグラフ。(計算値) 実施例11の透過スペクトルを示すグラフ。(計算値) 比較例1の透過スペクトルを示すグラフ。(計算値) 実施例12の概念図と透過スペクトルを示すグラフ。(計算値)
本発明では、光の入射方向をZ方向とし、入射光の偏光方向を、前記Z方向に直交するXY平面とし、偏光方向の相違により異なる光透過性を有する偏光体からなる偏光制御素子である。
そして、その偏光体が、XY平面において、異方な形状の単位胞を、XY平面上に一定周期で配置して、XY平面で異なる方向に対して異なるプラズモン共鳴波長を有する周期層により構成されていることで、前記課題を解決するに至ったものである。
単位胞は、大きさや形状が同じものであり、それが周期的な配置でXY平面上に並べられたものが周期層である。
そして偏光面(XY平面)の異なる方向で、透過光の強度に差異を付けることで変更できるのであるが、それには、単位胞のXY方向での周期を異ならせる方法と、各単位胞自体の光透過特性をXY方向で異ならせる方法とがある。
本発明では、単位胞を異方な形状にすることで、後者の方法を採用したものである。
図1中にある円(1)、円環(2)のような対称な構造のみを含む単位胞は偏光選択性を持たないから、これらを採用しなかった。
単位胞内の異方的な形状の例を、下記実施例の他、図1の(3)から(9)に示す。
この内、(5)(6)(9)は、単位胞の仮想的な外形を正方形とし、その中央にこれを配置し、その仮想外形間の間隔をXY両方向で一定にしたときに、偏光が生じる形状である。
また、下記実施例に示すものを含め、単位胞の外接辺は、X方向とY方向(XY平面上で、互いに直交する)で、同じ長さの仮想外接辺をもつ正方形の形状としてある。
このようにすることで、XY両方に対して同一間隔で、単位胞を周期的に配置することができ、この周期的な配置により、周期層の設計が簡素化された。また、ナノ加工を行う際にステージ移動を縦横の動きのみに限定できることから、機械精度を最大限に活用できる利点がある。
そして、このような周期層においてプラズモン現象を生じさせるようにして、XY方向の相違により異なるプラズモン共鳴波長を生じさせるようにしたのが本発明である。
図2の例では単位胞を正方形にとることができるものを示した。単位胞の内部構造として蝶型の空孔が含まれる。
座標を図2のように定めるとき、金属材料を含む異方的な単位胞ではプラズモン共鳴波長がX、Y偏光下で異なる。異方性のために共鳴状態が縮退していないためである。XまたはY偏光のもとでプラズモン共鳴によって光の透過率が大きくなる場合、それに直交する偏光では共鳴状態から外れているために微細構造は平坦な金属膜と同様の光学的性質を示し、反射率が大きくなり、透過率は小さくなる。つまり、ある偏光で透過率が大きく、他方の偏光で透過率が小さいという偏光選択性が発現する。
本発明における光学的性質の相補関係(光の透過率と反射率を逆にした関係)を持つ複数周期層からなる相補的積層構造の偏光選択性は、前記単層構造の偏光選択性から引き継がれる。なぜなら、図3に示すように単位胞構造が相補関係にある2つの層の透過率、反射率はバビネの原理(下記参照)によって互いに結びついている。上部の周期層(以後、上層と記す。)においてXまたはY偏光で透過率T1Lが大きい場合(30%以上ある場合)には、下部の周期層(以後、下層と記す。)においても同じ偏光下で透過率T2Lが大きい。したがって、2層が密着しないように相補的に積層して、2層間の近接場相互作用が無視できるほど層間隔を空けて積層構造を形成すると大きな透過率が維持され、近似的にT1L×T2Lと表される。一方、第一層で透過率T1Sが小さい偏光では第二層でも透過率T2Sが小さくなる場合は、相補的に積層した構造でも透過率が小さい(近似的にT1S×T2Sと表される。)。以上の考察から相補的な積層構造の消光比は(T1L×T2L)/(T1S×T2S)であり、単層構造の消光比(T1L/T1S、T2L/T2S)を相乗したものである。
バビネの原理:理想的な条件は金属が完全導体であり、かつ無限に薄い場合に相補的な二つの層A、Bは透過率、反射率に相補的な関係が成り立つ。相補的な関係とは、層AのX偏光透過率TX,Aと層BのY偏光反射率RY,Bが等しく、層AのX偏光反射率RX,Aと層BのY偏光透過率TY,Bが等しい。つまり、
X,A=RY,BかつRX,A=TY,B
が成り立つ。同様に
Y,A=RX,BかつRY,A=TX,B
も成り立つ。
現実の系では金属は完全導体ではないが、上の関係式は良い近似式として成り立つ。
相補的積層構造における大きな消光比、つまり、優れた偏光選択性は、図5に示した蝶型構造にだけ個別的に起こるものではない。H型やII型、I型構造に関する数値計算結果(図9〜18)の具体例を通じて示すように、2次元的な周期構造からなる層を持ち、単位胞構造の異方性によってプラズモン共鳴波長が偏光によって十分に分離できるものであれば、消光比10000以上の優れた偏光選択性を持つことが可能である。
実施例ではその金属として、銀を用いたが、銀と光学的性質が類似の金、銅、アルミニウム、チタン、ニッケル等も同様に使用可能である。
単層構造の消光比が100である場合を例に考えてみる。前項目で簡単化して述べたように、相補的な積層構造では100×100=10000の消光比が実現可能である。勿論、この見積もりは厳密なものではないが、後の実施例8では実際に10000以上の消光比が実現している。
ここで単位厚さ当たりの消光比(以下、単位長消光比という)を消光比/偏光制御素子の厚さで定義する。単位はメートル分の1とする。
厚さ5 mm、消光比10000のプリズム偏光子は単位長消光比10000/5 mm=2×10であるのに対して、実施例1から8の偏光制御素子は10以上の単位長消光比を示す。いずれも実施例も偏光選択の性能において、既存のプリズム偏光子より優れている。
電磁波は表皮効果によって金属に侵入することができる。その侵入長は光学領域では典型的には10 nmである。したがって、侵入長より薄い金属材料を用いると、任意の偏光に対して光が透過するために偏光選択性が発現しない。そのため、周期層における金属の厚さは10 nm 以上であることが必要である。
図7から図18では単位胞を1000 nm四方と固定した条件下で単位胞内構造の形状を変化させており、プラズモン共鳴波長は1200〜2100 nmの範囲で可変である。したがって、本発明における相補的積層構造において、偏光制御素子としての動作波長は単位胞の設計によって可変であることを明らかにした。
また、本発明の偏光制御素子は、単位胞の大きさ、つまり、周期構造の周期長を変えることによって可視光から赤外光域に渡る波長範囲に動作波長を合わせることが可能である。
下記実施例では、上層の単位胞は金属薄膜中に空孔が形成された形状であり、下層の単位胞は上層の空孔と同じ形の金属が誘電体膜に埋まっている形状であるものを示す。
これは、上下層の単位胞が、同一形状を有し、中間層に形成されたZ方向の貫通孔が空孔である。上中下層における単位胞や配置周期の一致性を高めた設計により、ナノ構造作製を容易に構成できるようにしている。
現在のナノ加工技術では厳密に上下層を同一形状で作製することはできない。上層と下層で10 nm程度の形状のずれは生じうる。しかしながら、プラズモン共鳴によって30%以上の大きな透過率帯が出現する場合、その半値幅は100 nm以上の広い波長域にわたる。したがって、形状の微細なずれは偏光制御素子へほとんど悪影響を与えない。
ナノ加工の手順は複雑化するが、上下層が同一単位胞である積層構造も相補的積層構造同様に偏光制御素子として機能しうる。その理由は、同じ偏光選択性の層が積層していれば、各層と同じ偏光選択性を示すからである。定性的な考えかたは前記(0010)段落に示した内容と同様である。
以下の実施例では、偏光方向が直交する2つの偏光に対するものである正方格子を例示したが、そのほかの格子系であっても同様な効果を奏し得る。たとえば6方格子であれば、30度の角をなす2つの直線偏光を用いることで消光比が大きく異なる可能性がある。6方格子では60度回転に関して対称であるから、ある偏光Pに対しては60度回転の1/2である30度回転した偏光QがPと異なる偏光方向になる。
本発明の相補的積層構造を実現する要素である、上下層間の間隔維持は、光学的な損失がない透明誘電体によってなされることが最も望ましい。光学的な損失が少ない誘電体で代用することも可能である。下記の実施例では電子線用レジスト(感光性ポリマー)、ガラス、石英を中間層の材料として用いた例を示しているが、いずれの材料も可視光・近赤外光域において比誘電率2.13〜2.40の透明な誘電体である。
上下層間の間隔長さ、つまり中間層の厚さに最適値があることは図9、12から次のように推測できる。
中間層の厚さdを300nmから0nmまで変化させたときに波長1700nmでの透過率を定点観測すると、消光比がd=200nm付近で最大になる。逆にいえば、中間層の厚さdが大きすぎても小さすぎても消光比を下げる結果につながる。
極端な例として、中間層の厚さが0の場合を図9、12でも示しているが、厚さが50nm以上の場合と比べて、消光比が著しく減少している。上下層が接することで合体して1つの構造を形成したために各層に存在していたプラズモン共鳴がなくなり、同時に偏光選択性もなくなったことを示している。
相補的積層構造において消光比を増大させるためには、中間層の厚さを上下層のプラズモン共鳴によって生じる近接場が互いに届かない程度の距離に離すことが必要である。共鳴波長がλpのとき、近接場のZ方向の広がりは典型的にλp/20程度であるから、近接場の影響を受けないようにするには、上下層間の距離(d)は、λp/60超でなければならない。
また、最適値は、Z方向の近接場の広がりを考慮すれば、2×λp/20=λp/10が目安になる。実際、下記実施例において共鳴波長1500nmで中間層を150nmにとると最適化された消光比が得られている。厳密に言えば、近接場のZ方向広がりはプラズモン共鳴毎に異なるので、中間層の最適な厚さを与える簡単な表式は存在しないが、上の目安は下記実施例のいずれにおいても有効であるから、経験則として認めてよい。
下記実施例では上層の単位胞は金属膜に空孔が空いた形状としている。これは空孔が空気であることが本質ではなく透明な誘電体で代用することも可能である。
空孔を誘電体で埋める工程が増えることになるが、偏光選択性に定性的な違いはない。
以上の知見をまとめると次のようになる。
単位胞構造は消光比を最大にする波長を決定する因子である。実施例のように単位胞を1000nm四方に固定した場合でも、内部の構造を変形することで消光比を最大にする波長が近赤外域で大きく変化する。このことは偏光制御素子としての動作波長の可変性を示している。
周期長は動作波長を可視光域から赤外光域までシフトさせることを可能にする。
相補的積層構造によって中間層の厚さを最適化することで消光比を単層構造よりも増大させることができる。消光比を大きくするためには中間層の厚さdは重要な因子であり、最適化する必要がある。
経験的にはプラズモン共鳴波長λpの10分の1程度が目安となる。<式1>の範囲で中間層の最適値を表現することが可能である。厳密には各プラズモン共鳴に応じて決定しなければならない。中間層の厚さの重要性は、その厚さを0にすると偏光選択性は消失することからも分かる。
<式1>
λp/60<d<λp
以下の具体例を以下に説明する。
全体の説明が図1、実験例(実施例)が図5、7、数値実験例が図8から図18である。比較のための参考例の数値実験を図19に示す。
本実施例は、蝶型を有する単位胞からなる周期構造体と、その製造方法を例示する。
図2に相補的積層構造の概念図を示している。図中では上層、中間層、下層の3層からなる相補的積層構造を石英基板上に形成した偏光制御素子を分解して図解している。以降、座標XYZは図1で示した定義に従う。
はYZ平面による断面の模式図である。(上)は最上部の周期層(上層)であって、厚さ50nmの銀薄膜(10)と蝶型空孔(11)にて構成される。単位胞は図1のXY平面上で1マイクロメートル四方の正方形で、各辺はX軸とY軸に平行にとる。
の(中)は中間層で厚さ150nmであり、後述の最下部の周期層(下層)(下)と前記上層(上)との間に存在し、感光性ポリマーと空孔(12)からなる。感光性ポリマー(16)は可視光、近赤外光域では透明な誘電体である。
の(下)は下層で、XY平面上に周期的に配置した厚さ50nmの蝶型銀(13)と感光性ポリマーで構成されている。
前記(11)と(13)とは同じ形状を有し、その周期的配置は同一である。
このようにして、中間層(中)を挟んだ上下2層の周期層(上)(下)からなる偏光制御素子を構成した。
に実施例1の素子をZ方向から電子顕微鏡で撮像した写真である。撮像時には基板(15)の下端面を、電子顕微鏡の試料台に密着して固定して撮像した。単位胞(10)(11)が平面内にXY方向に周期的に並び、その周期長はX方向とY方向の中心間隔が1マイクロメートルである。スケールバーは2マイクロメートルを表している。
当該素子の製造方法を説明する。
図5の試料作製の手順は図6に示している。1 mmの厚さの石英基板(15)の一面(Z方向の図中上端面)に感光性ポリマーの電子線レジストを塗布し、スピンコートで膜厚を200 nmに均一化し、180度で4分間プリベイクして、レジスト層(16)を形成する。
このレジスト層(16)のZ方向上面に、前記(11)の平面形状に相当する箇所に電子線をZ方向から照射して描画し、現像して、電子線を照射した個所を除去して、貫通孔(12)を形成する。
その後レジスト層(16)の上面に、銀を50nmの厚さ蒸着することにより、レジスト層(16)の上面に前記上層(1)を形成し、同時に、前記貫通孔(12)を通って前記石英基板(15)の上面に、厚さ50nmで蒸着した銀(13)とレジスト層(14)の下端部とにより下層を形成した。
なお、上記数値は、±5%以内のものを許容誤差として、以下の実験に用いた。
実施例1の素子の透過スペクトル測定結果を図7に示している。入射光がY偏光のときに波長1650nmで透過率45.6%、一方X偏光では透過率0.03%が実測された。 これにより、消光比は45.6/0.03=1520となる。
このときの単位長消光比は、1520/250 nm=6.1×10 である。前記(0011)段落で示したプリズム偏光子の単位長消光比2×10より3桁優れている。
測定した透過スペクトルは数値計算からも再現される。図8は、計算に用いた上層の単位胞(10)(11)をZ方向から見た概念図と透過スペクトルの数値計算結果を示している。単位胞の図に書き込まれている数字の単位はnmであり、配置に関しては前記実施例1の構造と同じものとして計算した。
この数値計算ではマクスウェル方程式をフーリエ係数の方程式に書き換えた式を数値的に解く方法(詳しくは、非特許文献1、2を参照)を用い、計算結果の数値的な揺らぎは3%以内に抑えている。数値計算では構成物質の比誘電率を用い、銀の比誘電率は非特許文献3を参照した。
中間層及び下層に含まれるレジスト部分の比誘電率は測定値2.40を用い、石英の比誘電率は周知の値2.13として計算を実施した。
図8から数値計算結果は実験結果と定性的に一致し、透過光の偏光選択性を示している。

本実施例は、実施例1における中間層(2)の厚さによる影響を検証したものである。
本検証に用いた素子は、前記実施例1の製造方法において、レジスト層(16)の厚さを表1に示すように変化させ、中間層の厚さを変更した以外は、前記実施例1と同様なので、製造方法に関する詳しい説明を省略する。
図9には、中間層の厚さdのみを変えたときの透過スペクトルを示している。この結果は上述の数値計算法によって得たものである。
中間層の厚さd=300 nmのとき、Y偏光の透過率が波長1500 nmより長波長域で図8と同程度に推移するが、X偏光では透過率が上昇しているために消光比は低下する。なお、図8と図9では縦軸の表示スケールが異なる。
厚さd=200 nmのとき、偏光選択性は図8の厚さdが150 nmのときと同程度に大きな消光比を示す。
厚さd=100 nmのとき、Y偏光透過率が図8より低下し、さらに厚さd=0 nmになると透過率はさらに低下し、偏光選択性も失われる。図9のなかで厚さd=0 nm のときのみ透過スペクトルの縦軸表示が異なっていることに注意したい。
以上から、中間層の厚さdが150〜200nmのときに消光比が最大になることが分かる。
本実施例は、本発明の相補的積層構造の有効性を明らかにするために、周期層が一層のもので、前記実施例1と同様な配置、形状の単位胞を有するものに関する透過スペクトルについて説明する。
前記石英基板(15)の上面に、50nmの銀薄膜を形成し、それに前記実施例1の上層と同じ形状と配置で蝶型の空孔を単位胞含む周期層を形成したものとした。
図10は当該実施例の透過スペクトルを示している。y偏光透過スペクトルの定性的傾向は図7と類似であるが、X偏光透過スペクトルが1500 nmより長波長域において10〜20%の透過率をもつために消光比は10より小さい。
実施例1,2及び実施例1の透過スペクトルデータの要点をまとめて表1に記載した。比較のために波長を固定して比較した。偏光透過率のデータは図7、8、9、10から採取した。
本実施例は、H型を含む単位胞の例である。
本実施例の相補的積層構造は、前記実施例1において次の点を変更したものである。レジスト層を比誘電率2.32のガラスとし、実施例1における蝶型から図11に示すH型とした。
単位胞にH型を含む素子の製造方法は実施例1の製法はまず石英基板の上に厚さ150 nmのガラス層を成膜したものを用い、実施例1と同様にレジスト塗布、電子線リソグラフィによる描画、現像まで進めた後、エッチングによってガラス層を掘りレジストと同じパターンをガラス層に導入する。その後、レジストを剥離し、銀を50 nm蒸着する。以上の製法によって、素子の製造が完結する。
また、この積層構造は上層が50 nm、中間層が150 nm、下層が50 nmの厚さであり、実施例1と同じ厚さに設定した。
図11には、本実施例による透過スペクトルを示している。この結果は上述の数値計算法によって得たものである。H型の積層構造においても偏光選択性は現れており、1512 nmでY偏光の透過率が0.85%、X偏光の透過率が72.2%である。このときの消光比は72.2/0.85=85となる。蝶型の場合はY偏光の透過率が大きかったが、H型の場合はX偏光での透過率が大きい。また、透過率のピーク波長が変わっており、単位胞の構造を変化させることによって偏光制御素子として消光比が最大となる波長を変えることができることを示している。
図12は、実施例4と同様の相補的積層構造において、中間層の厚さdのみを100 nm、50 nm、0 nmと変化させたときの透過スペクトルを示している。この結果は上述の数値計算法によって得たものである。そのほかの構造パラメータは図11の場合と同じである。中間層が50 nmまたは100 nmの場合は図10の150 nmの場合と類似の透過スペクトルが得られ、偏光選択性も定性的に同じである。一方、中間層の厚さを0にすると、いずれの偏光でも透過率が5%以下に減少し、消光比が10より小さくなる。中間層の有無は偏光選択性の優劣に大きな差異を生じる。実施例1、2と同じように中間層の厚さが150±50 nmの範囲にあるときに消光比が最大化される傾向が確認できた。前記(0017)段落で述べた中間層の厚さに最適値があることを示すデータである。これらの結果は表2にまとめられている。
図13は本実施例の単位胞とその透過スペクトルを示している。H型の単層構造からなる。実施例4,4の上層と同一の構造である。
透過スペクトルは上述の数値計算法によって得たものである。周期層の厚さは50 nmである。波長1610 nmでX偏光の透過率が83%、Y偏光の透過率が0.3%であり、消光比は83/0.3=277である。単層構造でも単位胞法内の構造異方性が大きいときには250を超える消光比が得られることを示す実例である。このように単層構造としては大きな消光比が得られた理由は、プラズモン共鳴の共鳴波長がX偏光とY偏光でオーバーラップがないほど離れているためである。
本実施例は、中間層、下層に含まれる誘電体を石英にした以外は、前記実施例4と同様である。中間層、下層に含まれる誘電体の影響を検証する。
この素子の製造方法は実施例4とほぼ同様であるが、石英基板に直接レジストを塗布する点だけが異なる。以降の製造工程は同様でレジスト塗布、電子線リソグラフィによる描画、現像を行う。現像後のエッチングでは直接石英基板を掘る。その後、レジストを剥離し、銀を50 nm蒸着する。このようにして製造が完了し、相補的積層構造の中間層、下層に含まれる誘電体が石英になる。
実施例4(図11)と比較すると、図14ではY偏光下で1200〜1700 nmにおいて透過率が1%以下であること、X偏光下で1500 nmより長波長側に透過率のピークがあり60%を超えていることの共通点があり、定性的には両者は類似のスペクトルである。したがって、中間層、下層に含まれる誘電体の違いは透過スペクトルの定量性に現れると結論できる。
以上のH型に関するデータを表2にまとめて示した。いずれも計算結果である。
本実施例は、長方形が二つ並んだ形状(以下、II型)を内部にもつ単位胞が周期層を構成し、上中下層からなる相補的積層構造の例である。上層の厚さは50 nm、中層の厚さは150 nm、下層の厚さは50 nmとする。
本実施例の素子を製造するのは、前記実施例1におけるリソグラフィ処理時の電子ビーム照射パターンが蝶型からII型に変更された以外は同様なので、詳しい説明は省略する。
図15に示すように、単位胞は実施例1と同様に1000 nm四方の正方形で、上述の数値計算法によって得た透過スペクトルも示す。この場合、透過率はX偏光のときに大きく、図6の蝶型とは対照的である。波長1675 nmにおいて、Y偏光の透過率は0.008%、X偏光の透過率は57.4%となり、消光比は57.4/0.008=7175となる。さらに透過率の比スペクトル(このグラフでは、X偏光透過率÷Y偏光透過率を縦軸に表示している)として波長表示しており、10000より大きい値が実現されている。とくに、波長1530.2 nmでは消光比23090、波長1630.9 nmでは消光比13225である。プリズムを使った市販の偏光子の消光比が10000を標準としていることを考えると、II型の積層構造は偏光子としての特性に優れている。
単位長消光比で比べると、プリズムの厚さが5 mm、消光比が10000のとき、単位長消光比は2×10である。一方、II型素子は厚さ250 nm、消光比22857であるから、単位長消光比は22857/250 nm=9.1×1010である。素子の偏光制御効率を表す指標が単位長消光比であるから、II型素子が既存のプリズム偏光子の40000倍以上の効率をもつ。
このような偏光制御素子の極小化は光学デバイスのコンパクト化、大規模集積化を可能にする重要な要素技術である。
図16はII型を内包する単位胞からなる単層構造とその透過スペクトルを示している。
前記石英基板(15)の上面に、50nmの銀薄膜を形成し、それに前記実施例7の上層と同様な形状と配置でII型の空孔を形成したものとした。
この結果は上述の数値計算法によって得たものである。入射光がX偏光のときに1675 nmの透過率ピークは73.5%があるが、Y偏光では透過率1.9%である。消光比は73.5/1.9=38である。図15の実施例と比較すると、消光比が100倍以上小さい。
表3にII型を含む単位胞をもつ偏光制御素子の結果をまとめる。前記実施例8と実施例9からデータを得た。いずれも計算結果である。
本実施例は図17に示すような長方形1つを単位胞内にもつ(以下、I型)形状を単位胞とし、上中下層からなる相補的積層構造を形成するものについて説明する。上層の厚さは50 nm、中層の厚さは150 nm、下層の厚さは50 nmとする。
本実施例の素子を製造するのは、前記実施例1におけるリソグラフィ処理時の電子ビーム照射パターンが蝶型からI型に変更された以外は同様なので、詳しい説明は省略する。
単位胞は実施例1と同様に1000 nm四方の正方形で、図17では上述の数値計算法によって得た透過スペクトルも示す。
この場合、透過率はx偏光のときに大きく、図6の蝶型とは対照的である。波長1796 nmにおいて、y偏光の透過率は0.06%、x偏光の透過率は57.5%となり、消光比は57.5/0.06=958となる。さらに透過率の比スペクトル(このグラフでは、x偏光透過率÷y偏光透過率を縦軸に表示している)として波長表示しており、1000より大きい値が実現されている。とくに、このスペクトルの最大値は波長1967.5 nmで3169である。前記実施例8のほうが消光比は大きい。
本実施例は単層構造で、I型を単位胞内にもつ単位胞からなるものについて説明する。この結果は上述の数値計算法によって得たものである。
単位胞は1000 nm四方の正方形で、厚さ50 nmの銀膜にY方向に長い長方形の空孔が一つ開いている構造とする。図18から、入射光がX偏光のときに1796 nmの透過率ピークは61.3%があるが、y偏光では透過率0.7%である。消光比は61.3/0.7=87である。
比較例1
図19はワイヤーグリッド偏光子と呼ばれる典型的な偏光制御素子とその透過スペクトルである。この結果は上述の数値計算法によって得たものである。この既存の偏光制御素子との比較を行うためにワイヤーグリッド偏光子における金属(銀)の厚さを50 nmとしている。
前記実施例4(図11)のH型積層構造との比較のために1512 nmでの消光比を求めると、24.1/1.5=16である。
前記実施例8(図15)のII型積層構造との比較のために1530 nmでの消光比を求めると、24.8/1.5=17である。
前記実施例1(図7)の蝶型積層構造との比較のために1650 nmでの消光比を求めると、29/1.3=22である。
前記実施例10(図18)のI型の単層構造との比較のために1796 nmでの消光比を求めると、34.3/1.1=31である。
金属膜の厚さを共通にして比較した結果、2次元的な構造は単層、積層のいずれにおいても既知の1次元ワイヤーグリッドよりの高い消光比を示し、偏光制御素子としての性能が高いことが分かる。
表4に実施例10、11と比較例1の結果をまとめる。いずれも計算結果である。
本実施例では相補的積層構造を一組としたときに、それらを複数組積層することによって実現する偏光制御素子を示す。
図20中の上部に素子を模式的に示しており、(16)と(18)が相補的積層構造である。この例では相補的積層構造中の中間層はレジストと設定し、相補的積層構造の厚みは上層50 nm、中間層150 nm、下層50 nmとした。相補的積層構造間に層(17)を挟むことによって、層(16)と(18)のそれぞれの偏光選択性が独立性を担保するようにした。本実施例では層(17)の厚さは 200 nmとし、本実施例ではレジストに設定した。
本実施例の偏光制御素子の製造工程は以下のように多段階に及ぶ。まず、石英基板の上に(18)の積層構造を作製する工程は前記段落(0007)に記載したものと同じである。つぎに(18)の上にレジストを400 nmの厚さで塗布し、電子線リソグラフィ法によって同じ周期パターンを描画する。その後、現像によって、深さ200 nmまで空孔を掘る。金属膜を50 nmの厚さで蒸着すると、(18)と同じ相補的積層構造が(16)に作製でき、全体が完成する。
相補的積層構造(16)、(18)を実施例1のものと同一に設定したとき、入射光が直接当たる最上層の単位胞構造は(19)で表される。この偏光制御素子の透過率スペクトルを(21)、(22)に示す。それぞれY偏光、X偏光下での透過率スペクトルである。波長1500 nmより長波長域においてX偏光透過率が抑制され、ほとんどの波長で0に近く、波長2000 nmで0.00034%である。一方、Y偏光透過率は2000 nmで15.8%あり、消光比は15.8/0.00034=46470である。
相補的積層構造(16)、(18)を実施例8のものと同一に設定したとき、入射光が直接当たる最上層の単位胞構造は(20)で示される。この偏光制御素子の透過率スペクトルを(23)、(24)に示す。それぞれY偏光、X偏光下での透過率スペクトルである。Y偏光透過率が抑制され、(23)で示したほとんどの波長で0に近く、波長2000 nmで0.0063%である。一方、X偏光透過率は2000 nmで38%あり、消光比は38/0.0063=6031.7である。
いずれの実施例(19)、(20)においても透過率が消光比5000を超える値を示し、偏光選択性を保持している。また、単位長消光比においても10を超える値が得られる。
本実施例の結果を表5にまとめる。
特開2009−229634 特開2009−223123 特開2007−240618

Claims (4)

  1. 光の入射方向をZ方向とし、入射光の偏光方向を、前記Z方向に直交するXY平面とするとき、前記XY平面に平行な面を具備する偏光体よりなり、直線偏光の選択をする偏光制御素子であって、前記偏光体は、互いの構造が相補関係となる一組の周期層が中間層を介在させてZ方向に積層されており、前記一組の周期層はそれぞれ、XY平面において、異方な形状を有した単位胞を、XY平面上に一定周期で配置して、XY平面で異なる方向に対して異なるプラズモン共鳴波長を有する層とされており、前記一組の周期層の一方は、XY平面と平行となるように成膜された金属膜と、前記金属膜に設けられた複数の金属膜の空孔とからなり、前記複数の金属膜の空孔は前記金属膜をX方向及びY方向で格子状に区画する正方形状の単位胞内に個別に設けられており、前記中間層は、XY平面と平行となるように成膜されたポリマー膜と、前記ポリマー膜に設けられた複数のポリマー膜の空孔とからなり、前記ポリマー膜の空孔の平面視形状が前記金属膜の空孔の平面視形状と同一とされており、前記一組の周期層の他方は、前記中間層を挟んで前記一方の周期層と反対側となる部分と、前記部分に設けられた複数のポリマー膜の空孔を充填する金属膜の片部とからなり、前記金属膜の片部の平面視形状が前記金属膜の空孔及び前記ポリマー膜の空孔の平面視形状と同一とされており、前記金属膜の空孔が互いに離間して配置されており、かつ、前記金属膜の空孔の平面視形状がX方向とY方向に対して非対称となる形状とされて、前記金属膜がX方向とY方向に対して異なるプラズモン共鳴波長を有することを特徴とする偏光制御素子。
  2. 請求項1に記載の偏光制御素子において、互いに相補関係にある複数の周期層を一組とし、それが複数組Z方向に積層されてなることを特徴とする偏光制御素子。
  3. 請求項1に記載の偏光制御素子において、偏光される入射光波長λと中間層のZ方向の厚さdが式1を満たすことを特徴とする偏光制御素子。
    <式1>
    λ/60<d<λ
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の偏光制御素子において、その消光比が100以上であることを特徴とする偏光制御素子。
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