JP5645443B2 - 垂直磁気記録媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、垂直磁気記録方式のHDD(ハードディスクドライブ)などに搭載される垂直磁気記録媒体に関するものである。
近年の情報処理の大容量化に伴い、各種の情報記録技術が開発されている。特に磁気記録技術を用いたHDDの面記録密度は年率100%程度の割合で増加し続けている。最近では、HDD等に用いられる2.5インチ径の磁気記録媒体にして、1枚あたり200GByteを超える情報記録容量が求められるようになってきており、このような要請にこたえるためには1平方インチあたり400GBitを超える情報記録密度を実現することが求められる。
HDD等に用いられる磁気記録媒体において高記録密度を達成するために、近年、垂直磁気記録方式が提案されている。垂直磁気記録方式に用いられる垂直磁気記録媒体は、磁気記録層の磁化容易軸が基板面に対して垂直方向に配向するよう調整されている。垂直磁気記録方式は従来の面内記録方式に比べて、超常磁性現象により記録信号の熱的安定性が損なわれ、記録信号が消失してしまう、いわゆる熱揺らぎ現象を抑制することができるので、高記録密度化に対して好適である。
垂直磁気記録方式に用いる磁気記録媒体としては、高い熱安定性と良好な記録特性を示すことから、CoCrPt−SiO垂直磁気記録媒体(非特許文献1参照)が提案されている。これは磁気記録層において、Coのhcp構造(六方最密結晶格子)の結晶が柱状に連続して成長した磁性粒子の間に、SiOが偏析した非磁性の粒界部を形成したグラニュラ構造を構成し、磁性粒子の微細化と保磁力Hcの向上をあわせて図るものである。非磁性の粒界(磁性粒子間の非磁性部分)には酸化物を用いることが知られており、例えばSiO、Cr、TiO、TiO、Taのいずれか1つを用いることが提案されている(特許文献1)。
また上述した磁気記録媒体の高記録密度化に伴い、磁気ヘッドの方も薄膜ヘッドから、磁気抵抗型ヘッド(MRヘッド)、巨大磁気抵抗型ヘッド(GMRヘッド)へと推移してきており、磁気ヘッドの基板(磁気記録媒体)からの浮上量が20(nm)から5(nm)程度にまで狭くなってきている。このように、磁気ヘッドの磁気記録媒体からの浮上量(磁気的スペーシング)を低浮上量化することによって、スペーシングロスを改善してSNR(Signal Noise Ratio)を向上させることができ、更なる高記録密度化を達成することが可能となっている。
しかし、磁気抵抗型ヘッドや巨大磁気抵抗型ヘッドにより更なる高記録密度化を達成することが可能となった一方、これらのように磁気抵抗効果型素子を搭載した磁気ヘッドは、固有の障害としてヘッドクラッシュやサーマルアスペリティ障害を引き起こすという問題を有している。
ヘッドクラッシュとは、磁気ヘッドが磁気記録媒体表面の突起に衝突することによって物理的に損傷する障害である。サーマルアスペリティ障害とは、磁気記録媒体表面上の微小な凸或いは凹形状上を磁気ヘッドが浮上飛行しながら通過するときに、空気の断熱圧縮、または磁気ヘッドと磁気記録媒体表面との接触により磁気抵抗効果型素子が加熱されることにより、読み出しエラーを生じる障害である。したがって、いずれの障害も、磁気記録媒体の表面状態、すなわち表面の粗さに起因するものであるため、磁気抵抗効果型素子を搭載した磁気ヘッドに対しては、磁気記録媒体表面は極めて高度な平滑度および平坦度が求められる。
特開2006−024346号公報
T. Oikawa et. al.、 IEEE Trans. Magn、 vol.38、 1976-1978(2002)
上記の如く高記録密度化している磁気記録媒体であるが、今後記録密度の更なる向上が要請されており、これを達成するための手段の1つとして、磁気ヘッドの低浮上量化が有効である。しかし、上述したように、磁気ヘッドを低浮上量化すればするほど、ヘッドクラッシュやサーマルアスペリティ障害が生じやすくなってしまう。故に、上記の障害を引き起こすことなく磁気ヘッドの低浮上量化を実現し、更なる高記録密度を達成するためには、磁気記録媒体の平滑度および平坦度を向上する、すなわち磁気記録媒体の表面粗さを低下させる必要があった。
しかし、垂直磁気記録媒体においては、膜の成長に伴って粗さが増大することがわかっている。このため、磁気記録媒体の表面粗さは、基体上に成膜される複数の層における各境界面の状態による影響を受けることがわかった。そして発明者らが鋭意検討したところ、境界面が粗くなり始めるのは、軟磁性層と、その上に成膜される非磁性の前下地層との境界面からであることが判明した。すなわち、軟磁性層と前下地層との境界面が粗い(粗さが大きい)ため、これらの上に成膜される層がその状態(粗い状態)を増大させ、前下地層より上に成膜される複数の層の各境界面が次第に粗さを増して、最終的に磁気記録媒体の表面粗さが増大していると考えられた。
上記の問題に対する解決方法の1つとして、前下地層の上(磁気記録層の下)に形成される下地層(Ruからなるhcp構造の層)を薄くすることが考えられる。しかし、単に下地層を薄くすると、磁気記録層の結晶配向性を十分に整えることができなくなるため、SNRの低下を招いてしまう。このため、下地層はむやみに薄くすることはできない。
さらに、磁気記録層の下側の界面の粗さが大きくなると、磁気記録層の結晶配向性に乱れが生じるため、SNRの向上を阻害するという問題がある。このため現状においては、下地層を薄くしても厚くしてもSNRが向上しにくいというジレンマに陥っている。
本発明は、このような課題に鑑み、良好なSNRを確保しつつ、磁気記録媒体の表面粗さを低下させることで、磁気ヘッドの低浮上量化を図り、更なる高記録密度化を達成することが可能な垂直磁気記録媒体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、発明者が鋭意解析を行ったところ、軟磁性層と前下地層の界面状態と、SNR等の電磁変換特性に相関性があることを見出した。すなわち、上記課題を解決するためには、軟磁性層の表面粗さ、ひいては軟磁性層とその上に成膜される非磁性の前下地層との境界面の粗さ(界面粗さ)を低減する必要があることがわかった。
また、結晶質の皮膜が成長するに伴って粗さが増大することから、各境界面の界面粗さと、磁気記録層を含む結晶質の層の膜厚との間に兼ね合いがあると考えた。換言すれば、界面粗さが小さければ膜厚を厚くすることができ、界面粗さが大きかったとしても膜厚を薄くすれば、表面粗さを抑えられると考えた。
そこで、更に研究を重ね、軟磁性層と前下地層の界面粗さ、結晶質の層の総膜厚、および磁気記録層より下の結晶質の層の膜厚を所定の範囲とすることにより、磁気記録媒体の表面粗さを低下させ、且つ良好なSNRを得られることを見出し、本発明を完成するに到った。
すなわち、上記課題を解決するために本発明にかかる垂直磁気記録媒体の代表的な構成は、基体上に、信号を記録する磁気記録層と、磁気記録層より下に設けられRuまたはRu化合物からなる下地層と、非磁性の結晶質材料からなり下地層の結晶配向性を制御するための前下地層と、前下地層より下に設けられる軟磁性層とを備える垂直磁気記録媒体において、断面TEM画像より求められる、軟磁性層と前下地層の界面の凹凸の最高点と最低点との差分を界面ラフネス(nm)とし、軟磁性層と磁気記録層との間のこれらを含まない距離をSUL−MAG間距離(nm)としたとき、界面ラフネス(nm)≦0.4(nm)、且つ界面ラフネス(nm)×SUL−MAG間距離(nm)≦12(nm)を満たすことを特徴とする。なお、以下、凹凸の最高点(最も高い凸部の高さ)と最低点(最も低い凹部の高さ)との差分を本発明における「ラフネス」と定義し、これを表面粗さおよび界面粗さの指標とする。
上記の界面ラフネスとは、軟磁性層と前下地層との境界(界面)の粗さを示す値であり、その値が低いほど、軟磁性層と前下地層との境界の平滑度が高いということである。上記構成では、軟磁性層と前下地層との境界の粗さ(界面ラフネス)を0.4(nm)以下とすることにより、かかる界面の状態に起因する磁気記録媒体の表面粗さが低減される。したがって、磁気ヘッドの低浮上量化、ひいては更なる高記録密度化を達成することが可能となる。また、軟磁性層と前下地層の界面ラフネスが低減されることで、前下地層上に成膜される複数の層の境界面の粗さが低減されるため、それらの層の結晶配向性を向上させることができ、良好なSNRを確保することが可能となる。
またSUL−MAG間距離とは、軟磁性層と磁気記録層との間のこれらを含まない距離、すなわち軟磁性層の上面(表面)から磁気記録層の下面までの距離(前下地層の下面から下地層の上面までの距離)である。そして、その距離が短いほど、下地層の表面粗さが低減されるため、その上に成膜される層の界面粗さ、ひいては当該磁気記録媒体の表面粗さが低下する。したがって、界面ラフネス、およびSUL−MAG間距離を、これらの要素の積が上記範囲内を満たすよう調整することにより、磁気記録媒体の表面粗さを低減し、高SNRを確保することが可能となる。
上記課題を解決するために本発明にかかる垂直磁気記録媒体の他の構成は、基体上に、信号を記録する磁気記録層と、磁気記録層より上に設けられ磁気記録層に対して磁気的相互作用を有する補助記録層と、磁気記録層より下に設けられRuまたはRu化合物からなり磁気記録層の結晶配向性を制御するための下地層と、非磁性の結晶質材料からなり下地層の結晶配向性を制御するための前下地層と、前下地層より下に設けられる軟磁性層とを備える垂直磁気記録媒体において、軟磁性層と前下地層の界面の凹凸の最高点と最低点との差分を界面ラフネス(nm)とし、前下地層から補助記録層までのこれらを含む距離を結晶質総厚(nm)としたとき、界面ラフネス(nm)≦0.4(nm)、且つ界面ラフネス(nm)×結晶質総厚(nm)≦21(nm)を満たすことを特徴とする。
界面ラフネスについては上述の通りである。また結晶質総厚とは、前下地層から補助記録層までのこれらを含む距離、すなわち前下地層、下地層、磁気記録層、および補助記録層の膜厚の総膜厚(前下地層の下面から補助記録層の上面までの距離)である。詳細には、前下地層、下地層、磁気記録層、および補助記録層は、すべて結晶質の皮膜からなり、結晶粒子が規則的に配向する結晶配向性を有する。そして、各層の結晶粒子は連続的に成長するため、これらの膜厚が厚くなるにつれて界面粗さが徐々に増大し、最終的に磁気記録媒体の表面粗さが増大してしまう。故に、それぞれの層の機能を低下させない程度で結晶質総厚を薄くすれば、磁気記録媒体の表面粗さの増大を防ぐことができる。したがって、界面ラフネスおよび結晶質総厚を、これらの要素の積が上記範囲内を満たすよう調整することにより、磁気記録媒体の表面粗さを低減し、高SNRを確保することが可能となる。
上記の前下地層はNiWからなるとよい。これにより、前下地層の耐コロージョン特性および磁気特性を好適に向上させることが可能となる。
上記の前下地層は、非晶質のNiTaまたは非晶質のCrTaからなる層の上に、結晶質のNiWからなる層が成膜されたものであるとよい。
非晶質材料の粒子は結晶構造を有さない。このため、非晶質材料からなる層は軟磁性層上に不規則に成膜する。したがって、上記構成によれば、非晶質のNiTaまたは非晶質のCrTaからなる層により、軟磁性層の表面を平滑化し、軟磁性層の表面粗さ、ひいては軟磁性層上に成膜される層の界面粗さ(界面ラフネス)を低減することが可能となる。そして、結晶質のNiWからなる層により、前下地層の耐コロージョン特性および磁気特性を確保することができる。
本発明によれば、良好なSNRを確保しつつ、磁気記録媒体の表面粗さを低下させることで、磁気ヘッドの低浮上量化を図り、更なる高記録密度化を達成することが可能な垂直磁気記録媒体を提供することができる。
本実施形態にかかる垂直磁気記録媒体の構成を説明する図である。 ラフネスとSNR、および結晶質総厚とラフネス比の関係を示す図である。 界面ラフネス×結晶質総厚による、垂直磁気記録媒体の表面ラフネスおよびSNRの変化を示す図である。 界面ラフネス×SUL−MAG間距離による垂直磁気記録媒体の表面ラフネスおよびSNRの変化を示す図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
(実施形態)
[垂直磁気記録媒体]
図1は、本実施形態にかかる垂直磁気記録媒体100の構成を説明する図である。図1に示す垂直磁気記録媒体100は、ディスク基体110、付着層112、第1軟磁性層114a、スペーサ層114b、第2軟磁性層114c、前下地層116、第1下地層118a、第2下地層118b、非磁性グラニュラ層120、下記録層122a、介在層122b、第1主記録層122c、第2主記録層122d、分断層124、補助記録層126、媒体保護層128、潤滑層130で構成されている。なお第1軟磁性層114a、スペーサ層114b、第2軟磁性層114cはあわせて軟磁性層114を構成する。第1下地層118aと第2下地層118bはあわせて下地層118を構成する。下記録層122aと介在層122b、第1主記録層122c、第2主記録層122dはあわせて磁気記録層122を構成する。
ディスク基体110は、アモルファスのアルミノシリケートガラスをダイレクトプレスで円板状に成型したガラスディスクを用いることができる。なおガラスディスクの種類、サイズ、厚さ等は特に制限されない。ガラスディスクの材質としては、例えば、アルミノシリケートガラス、ソーダライムガラス、ソーダアルミノケイ酸ガラス、アルミノボロシリケートガラス、ボロシリケートガラス、石英ガラス、チェーンシリケートガラス、又は、結晶化ガラス等のガラスセラミックなどが挙げられる。このガラスディスクに研削、研磨、化学強化を順次施し、化学強化ガラスディスクからなる平滑な非磁性のディスク基体110を得ることができる。
ディスク基体110上に、DCマグネトロンスパッタリング法にて付着層112から補助記録層126まで順次成膜を行い、媒体保護層128はCVD法により成膜することができる。この後、潤滑層130をディップコート法により形成することができる。なお、生産性が高いという点で、インライン型成膜方法を用いることも好ましい。以下、各層の構成について説明する。
付着層112はディスク基体110に接して形成され、この上に成膜される軟磁性層114とディスク基体110との剥離強度を高める機能と、軟磁性層114上に成膜される各層の結晶グレインを微細化及び均一化させる機能を備えている。付着層112は、ディスク基体110がアモルファスガラスからなる場合、そのアモルファスガラス表面に対応させる為にアモルファス(非晶質)の合金膜とすることが好ましい。
付着層112としては、例えばCrTi系非晶質層、CoW系非晶質層、CrW系非晶質層、CrTa系非晶質層、CrNb系非晶質層から選択することができる。付着層112は単一材料からなる単層でも良いが、複数層を積層して形成してもよい。例えばCrTi層の上にCoW層またはCrW層を形成してもよい。またこれらの付着層112は、二酸化炭素、一酸化炭素、窒素、又は酸素を含む材料によってスパッタを行うか、もしくは表面層をこれらのガスで暴露したものであることが好ましい。
軟磁性層114は、垂直磁気記録方式において記録層に垂直方向に磁束を通過させるために、記録時に一時的に磁路を形成する層である。軟磁性層114は第1軟磁性層114aと第2軟磁性層114cの間に非磁性のスペーサ層114bを介在させることによって、AFC(AntiFerromagnetic exchange Coupling)を備えるように構成することができる。これにより軟磁性層114の磁化方向を高い精度で磁路(磁気回路)に沿って整列させることができ、磁化方向の垂直成分が極めて少なくなるため、軟磁性層114から生じるノイズを低減することができる。第1軟磁性層114a、第2軟磁性層114cの組成としては、CoTaZrなどのコバルト系合金、CoCrFeB、CoFeTaZrなどのCo−Fe系合金、[Ni−Fe/Sn]n多層構造のようなNi−Fe系合金などを用いることができる。
前下地層116は、非磁性の合金層であり、軟磁性層114を防護する作用と、この上に成膜される下地層118に含まれる六方最密充填構造(hcp構造)の磁化容易軸をディスク垂直方向に配向させる機能を備える。前下地層116は面心立方構造(fcc構造)の(111)面がディスク基体110の主表面と平行となっていることが好ましい。また前下地層116は、これらの結晶構造とアモルファスとが混在した構成としてもよい。前下地層116の材質としては、Ni、Cu、Pt、Pd、Zr、Hf、Nb、Taから選択することができる。さらにこれらの金属を主成分とし、Ti、V、Cr、Mo、Wのいずれか1つ以上の添加元素を含む合金としてもよい。例えばfcc構造を取る合金としてはNiW、CuW、CuCrを好適に選択することができる。
また本実施形態では、軟磁性層114と前下地層116との界面ラフネスを0.4(nm)以下となるように調整する。これにより、軟磁性層114と前下地層116との界面の状態に起因する垂直磁気記録媒体100の表面粗さが低減される。したがって、軟磁性層114上に成膜される複数の層における各境界面の粗さが改善(低減)され、磁気ヘッドの低浮上量化、ひいては更なる高記録密度化の達成が可能となる。
更に、軟磁性層114と前下地層116の界面ラフネスが低減されることで、前下地層116上に成膜される複数の層の境界面の粗さが低減されるため、それらの層の結晶配向性を向上させることができ、良好なSNRを確保することが可能となる。
上記の界面ラフネス(ラフネス)は、断面TEM像において、ラフネスを算出する対象となる層を特定し、その所定の位置での凹凸を測定し、凹凸の平均を求めることにより算出した。しかし、かかる方法に限定するものではなく、界面(または表面)の粗さを算出することが可能な方法であれば好適に用いることが可能である。
下地層118はhcp構造であって、磁気記録層122のCoのhcp構造の結晶をグラニュラ構造として成長させる作用を有している。したがって、下地層118の結晶配向性が高いほど、すなわち下地層118の結晶の(0001)面がディスク基体110の主表面と平行になっているほど、磁気記録層122の配向性を向上させることができる。下地層118の材質としてはRuが代表的であるが、その他に、RuCr、RuCoから選択することができる。Ruはhcp構造をとり、また結晶の原子間隔がCoと近いため、Coを主成分とする磁気記録層122を良好に配向させることができる。
下地層118をRuとした場合において、スパッタ時のガス圧を変更することによりRuからなる2層構造とすることができる。具体的には、下層側の第1下地層118aを形成する際にはArのガス圧を所定圧力、すなわち低圧にし、上層側の第2下地層118bを形成する際には、下層側の第1下地層118aを形成するときよりもArのガス圧を高くする、すなわち高圧にする。これにより、第1下地層118aによる磁気記録層122の結晶配向性の向上、および第2下地層118bによる磁気記録層122の磁性粒子の粒径の微細化が可能となる。
また、ガス圧を高くするとスパッタリングされるプラズマイオンの平均自由行程が短くなるため、成膜速度が遅くなり、皮膜が粗になるため、Ruの結晶粒子の分離微細化を促進することができ、Coの結晶粒子の微細化も可能となる。
さらに、下地層118のRuに酸素を微少量含有させてもよい。これによりさらにRuの結晶粒子の分離微細化を促進することができ、磁気記録層122のさらなる孤立化と微細化を図ることができる。したがって、本実施形態では、2層で構成される下地層118のうち、磁気記録層の直下に成膜される第2下地層に酸素を含ませる。すなわち第2下地層をRuOにより構成する。これにより、上記の利点を最も効果的に得ることができる。なお酸素はリアクティブスパッタによって含有させてもよいが、スパッタリング成膜する際に酸素を含有するターゲットを用いることが好ましい。
非磁性グラニュラ層120はグラニュラ構造を有する非磁性の層である。下地層118のhcp結晶構造の上に非磁性グラニュラ層120を形成し、この上に下記録層122a(すなわち磁気記録層122全体)のグラニュラ層を成長させることにより、磁性のグラニュラ層を初期成長の段階(立ち上がり)から分離させる作用を有している。これにより、磁気記録層122の磁性粒子の孤立化を促進することができる。非磁性グラニュラ層120の組成は、Co系合金からなる非磁性の結晶粒子の間に、非磁性物質を偏析させて粒界を形成することにより、グラニュラ構造とすることができる。
本実施形態においては、かかる非磁性グラニュラ層120にCoCr−SiOを用いる。これにより、Co系合金(非磁性の結晶粒子)の間にSiO(非磁性物質)が偏析して粒界を形成し、非磁性グラニュラ層120がグラニュラ構造となる。なお、CoCr−SiOは一例であり、これに限定するものではない。他には、CoCrRu−SiOを好適に用いることができ、さらにRuに代えてRh(ロジウム)、Pd(パラジウム)、Ag(銀)、Os(オスミウム)、Ir(イリジウム)、Au(金)も利用することができる。また非磁性物質とは、磁性粒子(磁性グレイン)間の交換相互作用が抑制、または、遮断されるように、磁性粒子の周囲に粒界部を形成しうる物質であって、コバルト(Co)と固溶しない非磁性物質であればよい。例えば酸化珪素(SiOx)、クロム(Cr)、酸化クロム(Cr23)、酸化チタン(TiO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化タンタル(Ta)を例示できる。
なお本実施形態では、下地層188(第2下地層188b)の上に非磁性グラニュラ層120を設けているが、これに限定されるものではなく、非磁性グラニュラ層120を設けずに垂直磁気記録媒体100を構成することも可能である。
磁気記録層122は、Co系合金、Fe系合金、Ni系合金から選択される硬磁性体の磁性粒子の周囲に非磁性物質を偏析させて粒界を形成した柱状のグラニュラ構造を有している。この磁性粒子は、非磁性グラニュラ層120を設けることにより、そのグラニュラ構造から継続してエピタキシャル成長することができる。磁気記録層122は、本実施形態では下記録層122a、介在層122b、第1主記録層122c、第2主記録層122dから構成されている。これにより、下記録層122aの結晶粒子(磁性粒子)から継続して第1主記録層122c、第2主記録層122dの小さな結晶粒子が成長し、主記録層の微細化を図ることができ、SNRの向上が可能となる。
本実施形態では、下記録層122aにCoCrPt−Cr−SiOを用いる。CoCrPt−Cr−SiOは、CoCrPtからなる磁性粒子(グレイン)の周囲に、非磁性物質であるCr、SiO(酸化物)が偏析して粒界を形成し、磁性粒子が柱状に成長したグラニュラ構造を形成する。この磁性粒子は、非磁性グラニュラ層120のグラニュラ構造から継続してエピタキシャル成長した。
介在層122bは非磁性の薄膜であって、下記録層122aと第1主記録層122cの間に介在させることにより、これらの間の磁気的な連続性は分断される。このとき介在層122bの膜厚を所定の膜厚(0.7〜0.9nm)とすることにより、下記録層122aと第1主記録層122cとの間には反強磁性交換結合(AFC)が発生する。これにより介在層122bの上下の層の間では磁化が引き合い、相互に磁化方向を固定するように作用するため、磁化軸の揺らぎが低減し、ノイズを低減することができる。
介在層122bは、Ru又はRu化合物で構成されるとよい。Ruは磁性粒子を構成するCoと原子間隔が近いため、磁気記録層122の間に介在させてもCoの結晶粒子のエピタキシャル成長を阻害しにくいからである。また介在層122bが極めて薄いことによっても、エピタキシャル成長を阻害しにくいものとなっている。
ここで下記録層122aは、介在層122bがなければ第1主記録層122cおよび第2主記録層122dと連続した磁石であったところ、介在層122bによって分断されるために個別の短い磁石となる。そして、さらに下記録層122aの膜厚を薄くすることにより、グラニュラ磁性粒子の縦横比が短くなることから(垂直磁気記録媒体100においては、膜厚方向が磁化容易軸の縦方向にあたる)、磁石の内部に発生する反磁界が強くなる。このため下記録層122aは硬磁性であるにもかかわらず、外部に出す磁気モーメントが小さくなり、磁気ヘッドによって拾われにくくなる。すなわち、下記録層122aの膜厚を調節することによって、磁気ヘッドまで磁束が到達しにくく、かつ第1主記録層122cに対しては磁気的相互作用を有する程度に磁化(磁石の強さ)を設定することにより、高い保磁力を発揮しながらもノイズの少ない磁気記録層とすることができる。
本実施形態において第1主記録層122cはCoCrPt−SiO−TiOを用いる。これにより、第1主記録層122cにおいても、CoCrPtからなる磁性粒(グレイン)の周囲に非磁性物質であるSiO、TiO(複合酸化物)が偏析して粒界を形成し、磁性粒が柱状に成長したグラニュラ構造を形成した。
また本実施形態において第2主記録層122dは第1主記録層122cと連続しているが、組成および膜厚が異なっている。第2主記録層122dはCoCrPt−SiO−TiO−Coを用いる。これにより、第2主記録層122dにおいても、CoCrPtからなる磁性粒(グレイン)の周囲に非磁性物質であるSiO、TiO、Co(複合酸化物)が偏析して粒界を形成し、磁性粒が柱状に成長したグラニュラ構造を形成した。
上記のように、本実施形態では第2主記録層122dが第1主記録層122cよりも多くの酸化物を含む構成としている。これにより、第1主記録層122cから第2主記録層122dにかけて、結晶粒子の分離を段階的に促進することができる。
また上記のように、第2主記録層122dにCo酸化物を含有させている。SiOやTiOを酸化物として混入すると、酸素欠損が生じる事実があり、SiイオンやTiイオンが磁性粒子に混入して結晶配向性が乱れ、保磁力Hcが低下してしまう。そこでCo酸化物を含有させることにより、この酸素欠損を補うための酸素担持体として機能させることができる。Co酸化物としてはCoを例示するが、CoOでもよい。
Co酸化物はSiOやTiOよりもギブスの自由化エネルギーΔGが大きく、Coイオンと酸素イオンが分離しやすい。したがって、Co酸化物から優先的に酸素が分離し、SiOやTiOにおいて生じた酸素欠損を補って、SiやTiのイオンを酸化物として完成させ、粒界に析出させることができる。これにより、SiやTiなどの異物が磁性粒子に混入することを防止し、その混入によって磁性粒子の結晶性を乱すことを防止することができる。このとき余剰となったCoイオンは磁性粒子に混入すると考えられるが、そもそも磁性粒子がCo合金であるために、磁気特性を損なうことはない。したがって磁性粒子の結晶性および結晶配向性が向上し、保磁力Hcを増大させることが可能となる。また、飽和磁化Msが向上することから、オーバーライト特性も向上するという利点を有している。
ただし、磁気記録層122にCo酸化物を混入すると、SNRが低下するという問題がある。そこで、上記のようにCo酸化物を混入しない第1主記録層122cを設けることにより、第1主記録層122cで高いSNRを確保しつつ、第2主記録層122dで高い保磁力Hcおよびオーバーライト特性を得ることが可能となる。なお第1主記録層122cの膜厚よりも第2主記録層122dの膜厚が厚いことが好ましく、好適な一例として第1主記録層122cを2(nm)、第2主記録層122dを8(nm)とすることができる。
なお、上記に示した下記録層122aおよび第1主記録層122c、第2主記録層122dに用いた物質は一例であり、これに限定するものではない。粒界を形成するための非磁性物質としては、例えば酸化珪素(SiO)、クロム(Cr)、酸化クロム(Cr)、酸化チタン(TiO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化タンタル(Ta)、酸化鉄(Fe)、酸化ボロン(B)等の酸化物を例示できる。また、BN等の窒化物、B等の炭化物も好適に用いることができる。
さらに本実施形態では、下記録層122aおよび第1主記録層122cにおいて2種類、第2主記録層122dにおいて3種類の非磁性物質(酸化物)を用いているが、これに限定するものではない。例えば、下記録層122aから第2主記録層122dのいずれかまたはすべてにおいて、1種類の非磁性物質を用いてもよいし、2種類以上の非磁性物質を複合して用いることも可能である。このとき含有する非磁性物質の種類には限定がないが、本実施形態の如く特にSiOおよびTiOを含むことが好ましい。したがって、本実施形態とは異なり、下記録層122aから第2主記録層122dが1層のみで構成される場合(介在層122bを設けない場合)、かかる磁気記録層はCoCrPt−SiO−TiOからなることが好ましい。
分断層124は、磁気記録層122(第2主記録層122d)と補助記録層126との間に設けられた非磁性の層である。ただし分断層124は、介在層122bよりも厚く形成する。これにより、磁気記録層122と補助記録層126の間には磁気的効果として反強磁性交換結合ではなく、強磁性交換結合が発生する。これにより磁気記録層122が補助記録層126に対するピン層(磁化方向固定層)として作用し、補助記録層126に起因するノイズを低減させてSNRを向上させることができる。
また本実施形態において分断層124は、Ru、Ru化合物、Ruと酸素、またはRuと酸化物を含む薄膜によって構成することができる。これによっても、補助記録層126に起因するノイズを低減させることができる。分断層124を成膜する際に、分断層124に含有される酸素が磁気記録層122の酸化物の上に偏析し、磁性粒子の上にRuが偏析することにより、磁気記録層122のCoの結晶構造を補助記録層126のCoまで継承させられるためと考えられる。
分断層124のRuに含有させる酸化物としては様々なものが考えられるが、特にW、Ti、Ruの酸化物を用いることにより、電磁変換特性(SNR)を向上させることができる。例えば分断層124は、RuO、RuWO、またはRuTiOであってもよい。中でも、WOは高い効果を得ることができる。
これは、Ruに含有させた酸素がスパッタ中に解離され、解離された酸素が、酸素添加の効果も示すためと考えられる。つまり、WOを使うことにより、酸素添加の効果と酸化物添加の効果を併せ持つことができるので、好適である。酸化物の他の例としては、酸化珪素(SiO)、クロム(Cr)、酸化クロム(Cr)、酸化チタン(TiO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化タンタル(Ta)、酸化鉄(Fe)、酸化ボロン(B)等の酸化物を例示できる。また、BN等の窒化物、B等の炭化物も好適に用いることができる。
補助記録層126は基体主表面の面内方向に磁気的にほぼ連続した磁性層である。補助記録層126は磁気記録層122に対して磁気的相互作用を有するように、隣接または近接している必要がある。補助記録層126の材質としては、例えばCoCrPt、CoCrPtB、またはこれらに微少量の酸化物を含有させて構成することができる。補助記録層126は逆磁区核形成磁界Hnの調整、保磁力Hcの調整を行い、これにより耐熱揺らぎ特性、OW特性、およびSNRの改善を図ることを目的としている。この目的を達成するために、補助記録層126は垂直磁気異方性Kuおよび飽和磁化Msが高いことが望ましい。なお本実施形態において補助記録層126は磁気記録層122の上方に設けているが、下方に設けてもよい。
なお、「磁気的に連続している」とは磁性が連続していることを意味している。「ほぼ連続している」とは、補助記録層126全体で観察すれば一つの磁石ではなく、結晶粒子の粒界などによって磁性が不連続となっていてもよいことを意味している。粒界は結晶の不連続のみではなく、Crが偏析していてもよく、さらに微少量の酸化物を含有させて偏析させても良い。ただし補助記録層126に酸化物を含有する粒界を形成した場合であっても、磁気記録層122の粒界よりも面積が小さい(酸化物の含有量が少ない)ことが好ましい。補助記録層126の機能と作用については必ずしも明確ではないが、磁気記録層122のグラニュラ磁性粒子と磁気的相互作用を有する(交換結合を行う)ことによってHnおよびHcを調整することができ、耐熱揺らぎ特性およびSNRを向上させていると考えられる。またグラニュラ磁性粒子と接続する結晶粒子(磁気的相互作用を有する結晶粒子)がグラニュラ磁性粒子の断面よりも広面積となるため磁気ヘッドから多くの磁束を受けて磁化反転しやすくなり、全体のOW特性を向上させるものと考えられる。
本実施形態では、軟磁性層114と前下地層116の界面の凹凸の最高点と最低点との差分を界面ラフネス(nm)としたとき、界面ラフネス(nm)×結晶質総厚(nm)≦21を満たすように調整する。これにより、結晶質の層、すなわち前下地層116、下地層118、非磁性グラニュラ層120、磁気記録層122、および補助記録層126の機能を低下させることなく、当該垂直磁気記録媒体100の表面粗さを低減し、高SNRを確保することが可能となる。
なお、前下地層116を、ディスク基体110側の非晶質の層と、その上に配置される結晶質の層の2層にする場合には、ディスク基体110側の前下地層116は結晶質総厚に数えない。これは、皮膜が結晶質である場合に下側界面の粗さを増大させるのであって、非晶質の場合には界面の粗さがむしろ低減するためである。
更に、本実施形態では、軟磁性層114と前下地層116の界面の凹凸の最高点と最低点との差分を界面ラフネス(nm)とし、軟磁性層114と磁気記録層122との間のこれらを含まない距離をSUL−MAG間距離(nm)としたとき、これらの要素を、界面ラフネス(nm)×SUL−MAG間距離(nm)≦12(nm)を満たすように調整する。これにより、軟磁性層114と磁気記録層122との間に存在する層の膜厚に起因する垂直磁気記録媒体100の表面粗さを低減し、高SNRを確保することが可能となる。
なお、軟磁性層114と磁気記録層122との間に、前下地層116および下地層118以外の層が存在する場合には、その層の膜厚も当然にしてSUL−MAG間距離に含まれる。また、前下地層116または下地層118のいずれか一方の層を備えていない場合には、SUL−MAG間距離は他方の層の膜厚と等しくなることは言うまでもない。
また、本実施形態においては、軟磁性層114と磁気記録層122との間に非磁性グラニュラ層120を備えるため、SUL−MAG間距離には非磁性グラニュラ層120の膜厚が含まれる。しかし、非磁性グラニュラ層120を備えない場合には、その膜厚はSUL−MAG間距離に含まれない。
媒体保護層128は、真空を保ったままカーボンをCVD法により成膜して形成することができる。媒体保護層128は、磁気ヘッドの衝撃から垂直磁気記録媒体100を防護するための層である。一般にCVD法によって成膜されたカーボンはスパッタ法によって成膜したものと比べて膜硬度が向上するので、磁気ヘッドからの衝撃に対してより有効に垂直磁気記録媒体100を防護することができる。
潤滑層130は、PFPE(パーフロロポリエーテル)をディップコート法により成膜することができる。PFPEは長い鎖状の分子構造を有し、媒体保護層128表面のN原子と高い親和性をもって結合する。この潤滑層130の作用により、垂直磁気記録媒体100の表面に磁気ヘッドが接触しても、媒体保護層128の損傷や欠損を防止することができる。
以上の製造工程により、垂直磁気記録媒体100を得ることができた。次に、本実施形態の実施例を説明する。
(実施例)
ディスク基体110上に、真空引きを行った成膜装置を用いて、DCマグネトロンスパッタリング法にてAr雰囲気中で、付着層112から補助記録層126まで順次成膜を行った。付着層112は、CrTiとした。軟磁性層114は、第1軟磁性層114a、第2軟磁性層114cの組成はCoFeTaZrとし、スペーサ層114bの組成はRuとした。前下地層116の組成は、NiWとした。第1下地層118aは所定圧力(低圧:例えば0.6〜0.7Pa)のAr雰囲気下でRu膜を成膜した。第2下地層118bは、酸素が含まれているターゲットを用いて所定圧力より高い圧力(高圧:例えば4.5〜7Pa)のAr雰囲気下で、酸素を含有するRu(RuO)膜を成膜した。非磁性グラニュラ層120の組成は非磁性のCoCr−SiOとした。下記録層122aは粒界部に酸化物の例としてCrおよびSiOを含有し、CoCrPt−Cr−SiOのhcp結晶構造を形成した。介在層122bはRuから形成した。第1主記録層122cは、粒界部に複合酸化物(複数の種類の酸化物)の例としてSiOおよびTiOを含有し、CoCrPt−SiO−TiOのhcp結晶構造を形成した。第2主記録層122dは、粒界部に複合酸化物(複数の種類の酸化物)の例としてSiO、TiOおよびCoを含有し、CoCrPt−SiO−TiO−Coのhcp結晶構造を形成した。分断層124はRuWOから形成した。補助記録層126の組成はCoCrPtBとした。媒体保護層128はCVD法によりCおよびCNを用いて成膜し、潤滑層130はディップコート法によりPFPEを用いて形成した。
以下、軟磁性層114と前下地層116の界面ラフネス、界面ラフネス×SUL−MAG間距離、および界面ラフネス×結晶質総厚の各要素と、垂直磁気記録媒体100の表面ラフネスおよびSNRとの相関性を、図面を用いて説明する。なお、かかる図面における直線または曲線は、プロットした測定データに対する近似曲線である。
図2は、界面ラフネスとSNR、および結晶質総厚とラフネス比の関係を示す図である。図2(a)は、軟磁性層114と前下地層116の界面ラフネスによるSNRの変化を、図2(b)は、結晶質総厚による、ディスク基体110の表面ラフネスを示す図である。なお、図2(b)では、媒体(当該垂直磁気記録媒体100)表面のラフネスを、軟磁性層114と前下地層116の界面ラフネスで割った値(以下、ラフネス比と称する。)を縦軸にとる。
図2(a)に示すように、SNRは、軟磁性層114と前下地層116の界面ラフネスの増大によって低下する。これは、軟磁性層114と前下地層116の界面ラフネスが高いと、軟磁性層114上に成膜される層の各境界面の粗さが増大し、結晶配向性が乱れるためと考えられる。したがって、軟磁性層114と前下地層116の界面ラフネスも低いことが好ましく、かかる値を0.4(nm)以下とすれば、極めて高いSNRを確保できることがわかる。
また図2(b)から、結晶質総厚が軟磁性層114と前下地層116の界面から媒体表面までのラフネスに影響を与えることがわかる。ラフネス比は、その値が大きいほど、ラフネスを増大させていることを表している。そして、図2(b)を参照すると、結晶質総厚の増大に比例してラフネス比も増大していることから、結晶質総厚が厚いと、前下地層116から媒体の表面までの各界面の粗さが増大していることが理解できる。したがって、結晶質総厚は、各層の機能が低下しない程度に薄くすることが好ましく、更に好ましくはかかる結晶質総厚は60(nm)以下であるとよい。
図3は、界面ラフネス×結晶質総厚による、垂直磁気記録媒体100の表面ラフネスおよびSNRの変化を示す図である。図3(a)は、界面ラフネス×結晶質総厚による垂直磁気記録媒体100の表面ラフネスの変化を、図3(b)は、界面ラフネス×結晶質総厚によるSNRの変化を示す図である。
既に述べたように、結晶質総厚が厚いと界面ラフネスを増大させて媒体表面のラフネスが大きくなるが、界面ラフネスが小さければ結晶質総厚が厚くとも媒体表面のラフネスは低く、逆に界面ラフネスが大きい場合には結晶質総厚が薄くとも媒体表面のラフネスは大きくなる。そこで図3(a)では、これらの要素の相互の影響を考慮するために、界面ラフネスと結晶質総厚とをかけ合わせて媒体を評価している。
やはり既に述べたように、磁気ヘッドの更なる低浮上量化を図るためには、当該垂直磁気記録媒体100の表面ラフネスを1(nm)以下とすることが望まれる。そして、図3(a)を参照すると、界面ラフネス×結晶質総厚が21以下となるときに、垂直磁気記録媒体100の表面ラフネスが1(nm)以下となる。したがって、界面ラフネスおよび結晶質総厚が、「界面ラフネス×結晶質総厚≦21」の関係式を満たすことで、当該垂直磁気記録媒体100の表面粗さが低減され、磁気ヘッドの更なる低浮上量化が可能となる。
また図3(b)を参照すると、界面ラフネス×結晶質総厚を21以下とすると、約18.8dB以上もの高いSNRを確保できることがわかる。したがって、界面ラフネス×結晶質総厚を21以下とすることにより、上述したように垂直磁気記録媒体100の表面ラフネスの低減による磁気ヘッドの低浮上量化を図り、且つ高SNRの確保が可能となるため、当該垂直磁気記録媒体100の更なる高記録密度化の達成が可能となる。
図4は、界面ラフネス×SUL−MAG間距離による、垂直磁気記録媒体100の表面ラフネスおよびSNRの変化を示す図である。図4(a)は、界面ラフネス×SUL−MAG間距離による垂直磁気記録媒体100の表面ラフネスの変化を、図4(b)は、界面ラフネス×SUL−MAG間距離によるSNRの変化を示す図である。
SUL−MAG間距離とは、すなわち磁気記録層122より下にある結晶質層の総厚である。磁気記録層122の基体側の界面のラフネスが粗い場合、磁気記録層122ではその影響を受けて結晶配向性が低下してしまう。そこで、軟磁性層114と前下地層116との界面のラフネスからとSUL−MAG間距離をかけあわせることにより、磁気記録層122に与える影響を評価している。
上述したように、磁気ヘッドの更なる低浮上量化のために求められる当該垂直磁気記録媒体100の表面ラフネスは1(nm)以下である。そして、図4(a)を参照すると、界面ラフネス×SUL−MAG間距離を12(nm)以下となるときに、垂直磁気記録媒体100の表面ラフネスが1(nm)以下となる。したがって、界面ラフネス、およびSUL−MAG間距離が、「界面ラフネス×SUL−MAG間距離≦12」の関係式を満たすことで、当該垂直磁気記録媒体100の表面粗さが低減され、磁気ヘッドの更なる低浮上量化が可能となる。
また図4(b)を参照すると、界面ラフネス×SUL−MAG間距離を12以下とすることにより、高SNRを確保可能であることがわかる。したがって、磁気ヘッドの低浮上量化を図りつつ、高SNRを確保でき、当該垂直磁気記録媒体100の記録密度を著しく向上させることができる。
上記説明したように、本発明によれば、ディスク基体110の表面ラフネスや、軟磁性層114と前下地層116の界面ラフネスに起因する垂直磁気記録媒体100の表面ラフネスを改善することができる。これにより、磁気ヘッドの低浮上量化、ひいては更なる高記録密度化を達成することが可能となる。また、軟磁性層114と前下地層116の界面のラフネスが低減されることで、前下地層116上に成膜される複数の層の境界面の粗さが低減されるため、それらの層の結晶配向性を向上させることができ、良好なSNRを確保することが可能となる。
なお、本実施形態においては、軟磁性層114上に前下地層116を成膜したが、これに限定するものではなく、軟磁性層114と前下地層116との間に介在する層を設けてもよい。介在させる層としては、例えば、成膜時にディスク基体110にバイアス電圧を印加せずに成膜される層が好適である。これにより、前下地層116成膜時における軟磁性層114への衝撃を軽減することができる。したがって、軟磁性層114の表面粗さの増大を防ぎ、軟磁性層114上に成膜される層の界面粗さ(界面ラフネス)を低減することが可能となる。
また、軟磁性層114と前下地層116との間に層を介在させる層の他の例としては、非晶質(アモルファス)材料からなる層が好適である。非晶質材料の粒子は、結晶構造を有さないため、非晶質材料からなる層は軟磁性層114上に不規則に成膜する。したがって、軟磁性層114の表面を平滑化することができ、軟磁性層114の表面粗さ、ひいては軟磁性層114上に成膜される層の界面粗さ(界面ラフネス)を低減することが可能となる。また非晶質の皮膜は結晶質の皮膜よりも高い硬度を有するため、非晶質材料からなる層により、前下地層116成膜時の衝撃から軟磁性層114を好適に防護することが可能となる。したがって、軟磁性層114と前下地層116の界面ラフネスの更なる低減が図れる。
上述したように、軟磁性層114と前下地層116との間に、上記の層を介在させることより、軟磁性層114の表面粗さ、ひいては軟磁性層114上に成膜される層の界面粗さ(界面ラフネス)を低減することが可能となる。したがって、SUL−MAG間距離、および結晶質総厚を増大させることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施例について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、垂直磁気記録方式のHDDなどに搭載される垂直磁気記録媒体として利用することができる。
100 …垂直磁気記録媒体
110 …ディスク基体
112 …付着層
114 …軟磁性層
114a …第1軟磁性層
114b …スペーサ層
114c …第2軟磁性層
116 …前下地層
118 …下地層
118a …第1下地層
118b …第2下地層
120 …非磁性グラニュラ層
122 …磁気記録層
122a …下記録層
122b …介在層
122c …第1主記録層
122d …第2主記録層
124 …分断層
126 …補助記録層
128 …媒体保護層
130 …潤滑層

Claims (3)

  1. 基体上に、信号を記録する磁気記録層と、該磁気記録層より上に設けられ該磁気記録層に対して磁気的相互作用を有する補助記録層とRuまたはRu化合物と酸素を含む分断層と、該磁気記録層より下に設けられRuまたはRu化合物からなる下地層と、非磁性の結晶質材料からなり該下地層の結晶配向性を制御するための前下地層と、該前下地層より下に設けられる軟磁性層とを備える垂直磁気記録媒体において、
    前記下地層は、下層側の第1下地層と、前記磁気記録層の直下に位置する上層側の第2下地層を有し、第2下地層の結晶粒子は第1下地層の結晶粒子よりも粗く、
    前記分断層はWO を含み、
    断面TEM画像より求められる、前記軟磁性層と前記前下地層の界面の凹凸の最高点と最低点との差分を界面ラフネス(nm)とし、該軟磁性層と前記磁気記録層との間のこれらを含まない距離をSUL−MAG間距離(nm)としたとき、
    界面ラフネス(nm)≦0.4(nm)
    且つ
    界面ラフネス(nm)×SUL−MAG間距離(nm)≦12(nm)
    を満たすことを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  2. 基体上に、磁性粒子と酸化物からなり信号を記録する磁気記録層と、該磁気記録層より上に設けられ該磁気記録層に対して磁気的相互作用を有する補助記録層と、RuまたはRu化合物と酸素を含む分断層と、該磁気記録層より下に設けられRuまたはRu化合物からなり該磁気記録層の結晶配向性を制御するための下地層と、非磁性の結晶質材料からなり該下地層の結晶配向性を制御するための前下地層と、該前下地層より下に設けられる軟磁性層とを備える垂直磁気記録媒体において、
    前記下地層は、下層側の第1下地層と、前記磁気記録層の直下に位置する上層側の第2下地層を有し、第2下地層の結晶粒子は第1下地層の結晶粒子よりも粗く、
    前記分断層に含有される酸素が前記磁気記録層の酸化物の上に偏析し、Ruが磁性粒子の上に偏析していて、
    前記分断層はWO を含み、
    前記軟磁性層と前記前下地層の界面の凹凸の最高点と最低点との差分を界面ラフネス(nm)とし、該前下地層から前記補助記録層までのこれらを含む距離を結晶質総厚(nm)としたとき、
    界面ラフネス(nm)≦0.4(nm)
    且つ
    界面ラフネス(nm)×結晶質総厚(nm)≦21(nm)
    を満たし、結晶質層厚は60(nm)以下であることを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  3. 前記前下地層は結晶質のNiWからなり、非晶質のNiTaまたは非晶質のCrTaからなる付着層の上に成膜されたものであることを特徴とする請求項1または2に記載の垂直磁気記録媒体。
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