JP5629771B2 - 自動車両用タイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、自動車両用タイヤに関する。特に、本発明は、大エンジン容量(例えば600cm以上)および/または高パワー(例えば170〜180hp以上)を有し、競技路上でも用いられる「スーパースポーツ」自動車両の後輪上に装着されることが意図されるタイヤに関する。
昨今、ますます高パワーを有するスーパースポーツ用途の自動車両を市場に導入する傾向が観測されている。例えば、180hpのパワーを伴う1000cm以上のエンジン容量を有する道路用自動車両が、実際に市場において既に入手可能である。
かかる高性能を保証するため、かかる自動車両の車輪上に装着されるタイヤは、直線路上での走行中も屈曲路を抜ける際の加速中も、高い牽引トルクを地面に効果的に伝達することが可能であるとともに、効果的な制動作用を保証するように、地面へのグリップに関して非常に良好な特長を有さなければならない。とりわけ濡れた路面上での走行時には、グリップが真に決定的な課題になる。
かかる性能が十分に安全な状態で到達されることをオートバイ乗りに対して保証するため、タイヤは、地面への非常に良好なグリップとともに、直線路上での走行中も屈曲路上での走行中も、特に大きく加速/減速する状態において、挙動安定性を保証しなければならない。実際、タイヤの安定した挙動は、走行中に路面の凸凹により伝達される摂動を効果的に緩衝することで、かかる摂動が自動車両に伝搬されないようにするその能力を示すが、これにより駆動安定性に妥協が生じてしまう。
欧州特許第906836号は、トレッド中央からトレッド縁まで軸方向に延在する少なくとも1つの溝を有するトレッドバンドを含む二輪車両用タイヤを記載している。トレッドバンドの中央領域であり直線移動時に地面に接触することが意図されるトレッドバンドの第1の軸方向領域において、溝は、実質的に円周方向に編成されている。車両が最大キャンバ角でコーナリングしているときに地面に接触することが意図される領域であるトレッドバンドの軸方向縁における第2の軸方向領域において、溝の配列は、実質的に横方向である。第1の中央領域と第2の領域との間のトレッドバンドの領域であり車両が最大キャンバ角より小さいキャンバ角でコーナリングしているときに地面に接触することが意図される領域である第3の軸方向領域において、配列は、実質的に円周方向から実質的に横方向まで軸方向外方に進行的に変化し、それにより、トレッドバンドの第1、第2、および第3の軸方向領域において、溝は、トレッドバンドと地面との間の接触領域におけるトレッドバンドの表面上に作用する合力と実質的に位置合わせされる。
しかし、出願人は、上記文献において記載されているような二輪車両用タイヤにおいて、空隙対ゴム比が高過ぎ、従ってスポーツ部門用タイヤに不適であるかもしれないことを観測した。
そのため、出願人は、乾いた地面上での使用時も濡れた地面上での使用時も、グリップおよび挙動安定性に関して好適な性能を保証することが可能なスポーツ部門用の自動車両用タイヤを提供するという課題に直面した。
出願人は、タイヤの赤道面において溝を配することを回避するとともにトレッドバンド上で溝を均等および実質的に規則的に分布させることで、効果的な排水作用およびトレッドバンドの良好な構造剛性を得ることが可能であることを見出した。
第1の態様において、本発明は、特に自動車両の後輪上に装着されるように適合された自動車両用タイヤであって、タイヤの円周方向延在の方向に沿って繰り返されるモジュールを含むトレッドパターンを有するトレッドバンドを含み、前記モジュールは:
タイヤの赤道面X−Xに対して反対方向に傾斜した少なくとも1つの第1の対の第1の溝であって;第1の溝の対の各第1の溝は、赤道面X−Xとそれぞれのショルダとの間に延在する、第1の溝と;
前記赤道面X−Xに対して反対方向に傾斜した少なくとも1つの第2の対の第2の溝であって;前記第2の対の各第2の溝は、赤道面X−Xとそれぞれのショルダとの間に延在する、第2の溝と;を含み、
第1の溝は、円周方向において互い違いになっており;
第2の溝は、円周方向において互い違いになっており;
第1の溝の各第1の対は、円周方向において第2の溝の第2の対それぞれと交互になっており;
第1の溝と第2の溝とは、実質的にゼロに等しい空隙対ゴム比を有する赤道面X−Xに跨る環状中央部分Lを形成するように前記トレッドバンド上に配されている、自動車両用タイヤに関する。
本発明の目的において、トレッドパターンの「モジュール」との表現は、1つ以上の溝のグループを含むとともに、トレッドバンド自体の全円周方向展開に沿って連続して同様に実質的に繰り返されるトレッドパターンの最小部分を意味する。しかし、モジュールは、同じ溝の配置を保ちながらも、異なる円周方向長(または「ピッチ」)を有してもよい。
さらにその上、本発明の目的において、「トレッドパターン」とは、タイヤの赤道面に対して垂直でありタイヤの最大径に対して正接する平面上のトレッドバンド(溝を含む)の各点を表すものを意味する。以下のように表される:
− 側方向において、トレッドバンドの各点の赤道面からの距離は、バンド自体の側方向展開上で測定されたかかる点の赤道面からの距離に対応し;
− 円周方向において、トレッドバンドの任意の2点間の距離は、タイヤの最大径に対応する円周上に投射した2点間の距離に対応し、かかる投射は、2点を通過する径方向平面により得られる。
角度測定、および/または線形数量(距離、幅、長さ等)、および/または表面は、上で定義したようなトレッドパターンについて言及することが意図される。
本発明の目的において、以下の定義をさらに適用する:
− 「自動車両用タイヤ」とは、自動車両が屈曲路上を走行するときに大きいキャンバ角(例えば50〜60°)に到達できるようにする高い曲率比(典型的には0.200よりも高い)を有するタイヤを意味する。
− タイヤの「赤道面」とは、タイヤの回転軸心に対して垂直であるとともにタイヤを2つの対称的な等しい部分に分割する平面を意味する。
− 「円周」方向とは、タイヤの回転方向により略方向付けられる方向、またはタイヤの回転方向に対して少しだけ傾斜した方向を意味する。
− 「空隙対ゴム比」とは、タイヤのトレッドパターンの定められた部分(全トレッドパターンであるかもしれない)の切り込みの全表面とトレッドパターンの定められた部分(全トレッドパターンであるかもしれない)の全表面との間の比を意味する。
− トレッドバンドの「側方向展開」とは、タイヤの断面におけるトレッドバンドの径方向最外側プロファイルを定義する円弧の長さを意味する。
− トレッドバンドの一部分の「軸方向延在」とは、トレッドバンドの側方向展開上のかかる部分の延在を意味する。
− タイヤの「曲率比」とは、タイヤの断面における、トレッドバンドの径方向における最高点のタイヤの最大コードからの距離と、タイヤの当該最大コードとの間の比を意味する。
− 溝の「円周方向延在」とは、溝自体の円周方向における投射の延在を意味する。
− 異なる記述がなければ、溝の「延在」とは、その延在に沿って測定された溝の長さを意味する。
− 溝の「平均傾斜」とは、溝を形成するセグメントの傾斜の算術平均を意味する。
− タイヤのピッチとは、モジュールの円周方向における長さを意味する。
本発明は、1つ以上の好適な態様において、以下で提示する1つ以上の特長を含んでもよい。
好ましくは、モジュールは、タイヤの円周方向に沿って最大で13回繰り返される。より好ましくは、モジュールは最大で10回繰り返される。
出願人の見解では、かかるモジュールの繰り返しが少ないことにより、溝が円周方向において広がるとともに、トレッドバンドのコンパウンドの移動性が抑えられることで、路面上での走行中に生じる摂動に対する安定化効果が提供される。
第1の溝および/または第2の溝は、円周方向において測定されたピッチの約2分の1未満の距離を維持するように円周方向において互い違いになっていると都合がよい。
好ましくは、第1の溝および/または第2の溝は、円周方向において測定されたピッチの約4分の1の距離を維持するように円周方向において互い違いになっていてもよい。
このように、第1および第2の溝は、実質的に一定(トレッドバンドに導入される通常のピッチ変動は別として)のままである距離(円周方向において測定された)をおいて赤道面に対して反対側で互いに交互になるように、円周方向においてトレッドバンドに沿って実質的に均等に分布される。第1の溝が互いに交互であること、第2の溝が互いに交互であること、および第1の溝が第2の溝と交互であることは、特にかかる溝の軸方向内側端について言及するものである。
溝の間の円周方向における距離を評価するため、例えば、溝自体の軸方向最内側端の間の円周方向における距離を測定することが可能である。
トレッドパターンの溝の数があまりにも少なく、結果的に濡れた地面上での走行時の安全性が低下することを回避するため、トレッドパターンは、トレッドバンド上で4%を超える空隙対ゴム比を定義すると都合がよい。
本発明のタイヤのようなスポーツおよび/または「スーパースポーツ」部門向けタイヤのトレッドパターンは、トレッドバンドのコンパウンドの移動性が過剰にならないように、最大で10%に等しい空隙対ゴム比を規定すると都合がよい。
第1の溝は、赤道面X−Xから所定の距離Dだけ離れた軸方向内側端を有してもよい。
第2の溝は、赤道面X−Xから所定の距離Dだけ離れた軸方向内側端を有してもよい。
好ましくは、距離DとDとは互いに異なる。
各第1の溝は、タイヤの赤道面(X−X)から軸方向に離れる、複数のセグメントを含むと有利である。好適な実施形態において、各第1の溝は、それぞれ、実質的に直線状の少なくとも第1のセグメント、第2のセグメント、および第3のセグメントを含む。各第1の溝の第1、第2、および第3のセグメントは、タイヤの赤道面に対して異なる傾斜を有してもよい。
各第1の溝の第1のセグメントは、赤道面に対して45°より小さい角度αで傾斜していると都合がよい。
第1のセグメントの延在を同じに保ち、各第1の溝の第1のセグメントについてほとんど円周方向の傾斜を選定すると、タイヤが直線路上で高速で転がっている間の溝端部の地面に対する衝撃周波数を低下させることができ、結果的にタイヤの挙動安定性が改善し、耐摩耗性がより良好になる。
好ましくは、各第1の溝の第2のセグメントは、赤道面X−Xに対してαよりも大きい角度αで傾斜している。好ましくは、前記第3のセグメントは、赤道面に対してαより小さい角度αで傾斜している。
各第2の溝は、タイヤの赤道面X−Xから軸方向に離れる、複数のセグメントを含むと有利である。好適な実施形態において、各第2の溝は、それぞれ、本質的に直線状の第1のセグメントと第2のセグメントとを含む。第1のセグメントは、第2のセグメントよりも短くてもよい。各第2の溝の第1および第2のセグメントは、タイヤの赤道面に対して異なる傾斜を有してもよい。
好ましくは、各第2の溝の第1のセグメントは、第2のセグメントの長さの50%未満である。
各第2の溝の第1のセグメントは、赤道面X−Xに対して45°より小さい角度αで傾斜していると都合がよい。
この場合も、第1のセグメントの延在を同じに保ち、各第2の溝の第1のセグメントについてほとんど円周方向の傾斜を選定すると、タイヤが直線路上で高速で転がっている間の溝端部の地面に対する衝撃周波数を低下させることができ、結果的にタイヤの挙動安定性が改善し、耐摩耗性がより良好になる。
好ましくは、各第2の溝の第2のセグメントは、赤道面X−Xに対してαよりも大きい角度αで傾斜している。
第1および第2の溝の幅は、それらの長さに沿って変化すると有利である。
各第1の溝の第1のセグメントは、タイヤの赤道面X−Xに対して傾斜αを有し、かかる傾斜αは、各第2の溝の第1のセグメントの赤道面X−Xに対する傾斜αと異なると都合がよい。
好ましくは、各第1の溝のセグメントは、最大で約25°に等しい相互の傾斜の差を有する。
同様に、各第2の溝のセグメントは、最大で約25°に等しい相互の傾斜の差を有する。
トレッドバンドの少なくとも1つの軸方向外側部分は、実質的にゼロに等しい空隙対ゴム比を有すると都合がよい。
出願人は、かかる選定により、最大キャンバ角での(またはいずれの非常に大きいキャンバ角においても)乾燥した地面上での屈曲路上での走行時に接触面が相当に改善し、結果的に自動車両が屈曲路を抜けるときのロードホールディング、安定性、および加速パワーがより高くなることを観測した。さらにその上、出願人は、かかる選定が、濡れた地面上での走行時の危険を表さないことを観測したが、それは、かかる走行状態では、屈曲路上において大きいキャンバ角に到達できないからである。
本発明のさらなる特長および利点は、以下の添付図面を参照して説明を目的とし限定を目的としない本発明のいくつかの実施形態の下記の詳細な説明からより明らかになろう。
本発明による自動車両用タイヤの例の赤道面に対して垂直な断面を概略的に示す。 本発明によるタイヤ、特に自動車両の後輪に装着されるタイヤに適用されるトレッドパターンの第1の例の円周方向展開の一部分を示す。
図1および図2において、自動車両用車輪用タイヤの例を全体的に100で示す。特に、これは、好ましくはスポーツまたはスーパースポーツ部門用自動車両の後輪上で用いられることが意図されるタイヤである。
タイヤ100において、赤道面X−Xおよび回転軸Zが定義される。その上、円周方向(図2においてタイヤの回転方向を指す矢印Fにより示す)および赤道面X−Xに対して垂直な軸方向が定義される。
タイヤ100は、少なくとも1つのカーカスプライ3を含むカーカス構造2を含む。
カーカス構造2は、好ましくは、その内壁が、タイヤを膨脹させた後にタイヤ自体の密封を保証するように適合された気密エラストマ材料の層で本質的に構成された、「ライナ」とも呼ばれる封止層16でライニングされている。
カーカスプライ3は、軸方向において対向する側方縁3aのそれぞれにおいて、タイヤを対応する嵌合リム上に保持することが意図される環状補強構造4のそれぞれと係合している。環状補強構造4は、典型的には、「ビードリング」と呼ばれる。
カーカスプライ3とカーカスプライ3の巻き上げられた側方縁3aのそれぞれとの間に画成された空間を埋めるテーパ状のエラストマ充填物5が、ビードリング4の径方向外方の周囲縁上に付与されている。
代替の実施形態(図示せず)において、カーカスプライは、その対向する側方縁が、2つの金属環状インサートを設けられた特別な環状補強構造に対して巻き上げを伴わずに関連付けられている。この場合、エラストマ材料の充填物は、第1の環状インサートに対して軸方向外方の位置に配することが可能である。第2の環状インサートは、代わって、カーカスプライの端部に対して軸方向外方の位置に配される。最後に、前記第2の環状インサートに対して軸方向外方の位置において、第2の環状インサートに必ずしも接触する必要なく、さらなる充填物を設けることで、環状補強構造の形成を完成させることが可能である。
ビードリング4および充填物5を含むタイヤの領域により、タイヤを対応する嵌合リム(図示せず)に係止することが意図される、図1において全体的に115で示す所謂「ビード」が画定される。
前述のカーカス構造に対して径方向外側の位置に、ベルト構造6が設けられている。
ベルト構造に対して径方向外方の位置に、タイヤ1が地面に接触するトレッドバンド8が設けられている。
タイヤは、さらに、赤道面X−Xの軸方向両側においてカーカス構造2に側方向に付与された一対の側壁2aを含み得る。側壁は、タイヤのトレッドバンド8からビード115まで延在する。
本発明のタイヤ100は、高い横方向曲率および低い側壁により特徴付けられている。
タイヤの横方向曲率は、赤道面X−X上で測定されたトレッドバンドの頂部のトレッドの両端部Oを通過する線b−bからの距離ht(図1)と、トレッドバンドの前記両端部間の距離wtとの間の比の特定の値により定義される。例えば、精密な基準、例えば図1においてOで示す縁などが存在しないことにより、トレッドバンドの両端部が容易に識別可能でなければ、タイヤの最大コード長を距離wtとして採用することも勿論可能である。
前述の横方向曲率の値は、タイヤの「曲率比」と呼ばれる。
本発明のタイヤ100は、好ましくは、0.25以上の曲率比を有する。かかる曲率比は、典型的には0.7以下、好ましくは0.5以下である。
一方、側壁に関しては、本発明のタイヤは、好ましくは、特に低い側壁(図1)を有するタイヤである。本記載において低いまたは低められた側壁を有するタイヤとは、距離(H−ht)と、トレッドバンドの頂部とタイヤのビードを通過する基準線lにより定義される装着径との間の赤道面X−X上で測定された高さHとの間の比が、0.7未満、より好ましくは0.5未満、例えば0.45に等しいタイヤを意味する。
各カーカスプライ3は、好ましくは、エラストマ材料から作製され、互いに平行に配された複数の補強要素(図示せず)を含む。
カーカスプライ3に含まれる補強要素は、好ましくは、0.35mm〜1.5mmの直径を有する素糸を有する、例えばナイロン、レーヨン、アラミド、PET、PENなどのタイヤ用カーカスの製造において通常採用されるものから選択された織物コードを含む。カーカスプライ3における補強要素は、好ましくは径方向、すなわち赤道面X−Xに対して70°〜110°、より好ましくは80°〜100°の角度で配されている。
ベルト構造6は、好ましくは、複数のコイル7aを形成するようにカーカス構造2のクラウン部分16上で互いに平行かつ軸方向において隣り合う関係で配された1つ以上のゴム被覆コード7を含む。かかるコイルは、タイヤの円周方向に(典型的には、タイヤの赤道面X−Xに対して0°〜5°の角度で)実質的に配向され、かかる方向は、タイヤの赤道面X−Xに対するその配置に照らして、通常「ゼロ度」として知られる。前述のコイルは、好ましくは、カーカス構造2のクラウン部分の全体に延在する。
好ましくは、ベルト構造6は、カーカス構造2のクラウン部分16上で一端から他端まで螺旋状に巻回された、単一のコード7で、または隣り合う関係で配された好ましくは5本までのコードを含むゴム被覆布地ストリップで構成される。
代替として、ベルト構造6は、互いに平行に配されたコードで補強されたエラストマ材料で各々が構成された、少なくとも2つの径方向に重ねられた層を含んでもよい。層は、第1のベルト層のコードがタイヤの赤道面に対して斜めに配向され、一方、第2の層のコードも斜めの配向を有するが第1の層のコードに対して対称的に交差して、所謂「交差ベルト」を形成するように配されている。
ベルト構造6のコード7は、織物または金属のコードである。
好ましくは、ゼロ度のベルトにおいて用いるため、かかるコードは、高い炭素含有量を有するスチールワイヤ、すなわち少なくとも0.7%に等しい炭素含有量を有するスチールワイヤで作製される。好ましくは、かかるコード7は、高伸長(HE)タイプのスチールから作製された金属コードである。高伸長(HE)コードは、図の軸に対して異なる傾斜を有する2つの実質的に直線状の部分の間に配された曲線部を含む荷重伸び線図を有する。
織物コードが用いられるときは、これらを、例えばナイロン、レーヨン、PEN、PETなどの合成繊維、好ましくは高い弾性を有する合成繊維、特に合成アラミド繊維(例えばKevlar(登録商標)繊維)から作製することが可能である。代替として、高い弾性、すなわち25000N/mm以上の弾性を有する少なくとも1本の糸(例えばKevlar(登録商標))と織り合わせられた低い弾性、すなわち15000N/mm以下の弾性を有する少なくとも1本の糸(例えばナイロンまたはレーヨン)を含むハイブリッドコードを用いることが可能である。
また、ベルト構造6は、コード7の層とカーカスプライ3との間に介在するとともにコイル7aが巻回されたエラストマ材料のシートで実質的に構成される第1の支持層9を含んでもよい。かかる層は、コイル7aが延在する表面に実質的に対応する軸方向延在を有する表面上に延在してもよい。
本発明のタイヤ100の好適な実施形態において、層9は、エラストマ材料において分散した、例えばKevlar(登録商標)から作製された短いアラミド繊維を含む。
トレッドバンド8上において、図2に示すように、トレッドバンド上で4%よりも大きい全体的な空隙対ゴム比を規定する複数の溝を含むトレッドパターンが形成される。図2に示す例において、空隙対ゴム比は約9.5%に等しい。
本発明の有利な態様によれば、トレッドパターンは、タイヤの円周方向展開の方向に沿って繰り返し再現されるモジュール14を含む。好ましくは、モジュール14は、タイヤの円周方向に沿って最大で13回、より好ましくは最大で10回繰り返される。
モジュール14は、タイヤの赤道面X−Xに対して反対方向に傾斜した少なくとも1つの第1の対の第1の溝12、13を有する。第1の溝12、13は、赤道面X−Xの反対側にそれぞれ延在する。また、モジュール14は、やはり赤道面X−Xに対して反対方向に傾斜した少なくとも1つの第2の対の第2の溝15、16を有する。第2の溝15、16は、赤道面X−Xの反対側にそれぞれ延在する。
各第1の溝12、13ならびに各第2の溝15、16は、赤道面X−Xとショルダとの間に延在する。
第1の対の第1の溝12、13は、円周方向において互い違いになっている。第1の溝12、13の円周方向において互い違いの配置とは、特に、第1の溝12、13自体の軸方向内側端の円周方向において互い違いの配置である。
同様に、第2の対の第2の溝15、16も、円周方向において互い違いになっている。第2の溝15、16の円周方向において互い違いの配置とは、特に、第2の溝15、16自体の軸方向内側端の円周方向において互い違いの配置である。
好ましくは、第1の溝の各対は、円周方向において第2の溝15、16の対と交互になっている。
好ましくは、第1の溝12、13と第2の溝15、16とは、ピッチの2分の1未満の実質的に一定の距離を互いに維持するように円周方向において互い違いになっている。第1の溝12、13および/または第2の溝15、16の軸方向内側端を、かかる距離を測定するための基準とすることが可能である。
かかる選定により、トレッドバンドの円周方向において溝を一様および実質的に均等に分布させることができる。
さらに好ましくは、第1の溝12、13と第2の溝15、16とは、ピッチの約4分の1である実質的に一定の距離を互いに維持するように円周方向において互い違いになっている。
第1の溝12、13は、第2の溝15、16とともに、赤道面X−Xからショルダに向けて延在し、60°より小さい平均傾斜を有する。
図2に示す好適な実施形態において、第1の溝12、13は、正確には赤道面X−Xから延在を開始するのではなく、赤道面X−Xから離れていて、赤道面X−Xに交差しない。詳細には、第1の溝12、13は、赤道面X−Xから所定の距離D離れた軸方向内側端17を有する。
同様に、第2の溝15、16は、正確には赤道面X−Xから延在を開始するのではなく、赤道面X−Xから離れていて、赤道面X−Xに交差しない。詳細には、第2の溝15、16は、赤道面X−Xから所定の距離D2離れた軸方向内側端18を有する。
このように、図2に示す好適な実施形態において、第1の溝12、13と第2の溝15、16とにより、実質的に溝または切り込みを有さない赤道面に跨る環状中央部分Lが画定される。
換言すれば、第1の溝12、13と第2の溝15、16とは、実質的にゼロに等しい空隙対ゴム比を有する赤道面X−Xに跨る環状中央部分Lを形成する。環状中央部分Lは、トレッドバンド8の側方向展開の少なくとも5%に等しい、最大で10%に等しい、例えばトレッドバンド8の側方向展開の8%に等しい軸方向延在を有する。
出願人は、このように選定することは、後タイヤについて特に有利な可能性があることを観測したが、それは、この選定により、直線路上での高速走行時にタイヤと地面との間の接触領域の面積を相当に増加させることができ、加速中に牽引トルクがおよび/または減速中に制動トルクが地面に効果的に伝達されるからである。その上、中央サブ部分Lにおいて閉じたトレッドバンドリングを形成すると、中央サブ部分Lの剛性が増加して有利である。
さらに図2に示す実施形態において、赤道面X−Xと第1の溝12、13の軸方向内側端17との間の所定の距離D1は、赤道面X−Xと第2の溝15、16の軸方向内側端18との間の所定の距離D2と異なる。所定の距離D1は、D2よりも大きいと有利である。例えば、D2は、D1よりも30%だけ小さくすることが可能である。
このように、第1および第2の溝の軸方向内側端は、円周方向において互いに位置合わせされない。出願人の見解では、この選定により、排水効果を増加させるとともに、排水点が位置合わせされることにより濡れた地面上での走行時に不安定な状態を引き起こす確率を低下させることができる。
好ましくは、第1の溝12、13は、赤道面X−Xに対して60°より小さい平均傾斜、より好ましくは50°未満、さらに好ましくは45°より小さい平均傾斜を有する。
詳細には、第1の溝12、13は、赤道面X−Xから軸方向に離れる、少なくとも3つの実質的に直線状のセグメント20、21、22を有してもよい。3つの実質的に直線状のセグメント20、21、22は、それらの延在に沿って測定された長さが実質的に同じであってもよい。
軸方向最内側の第1のセグメント20は、赤道面X−Xに対して0°を超える、45°より小さい、好ましくは30°より小さい、例えば約20°に等しい角度αで傾斜していてもよい。
第1のセグメント20の延在を同じに保ち、赤道面に対して大きくない傾斜角度を選定すると、タイヤが直線路上で高速で転がっているときの溝端部の地面に対する衝撃周波数を低下させることができ、結果的にタイヤの挙動安定性が改善し、耐摩耗性がより良好になる。
実質的に直線状の第2のセグメント21は、直線状の第1のセグメント20に連続して配されており、赤道面X−Xに対してαよりも大きい角度αで傾斜していてもよい。
詳細には、αは60°未満、より好ましくは50°未満、例えば約45°に等しい。
実質的に直線状の第3のセグメント22は、直線状の第2のセグメント21に連続して配されており、赤道面X−Xに対してαより小さい角度αで傾斜していてもよい。
対で考えた場合、赤道面X−Xから軸方向に離れる第1の溝12、13の連続する直線セグメントは、最大で25°に等しい、相互の傾斜の差を有することが有利である。
換言すれば、αは最大で25°αと異なり、αは最大で25°αと異なる。
かかる選定により、傾斜が変化する箇所の摩耗現象による影響を受けるクリティカルポイントを有する主たる溝の形成、すなわち大きい延在により特徴付けられる溝の形成を回避することができる。溝の大きい延在とは、例えば、トレッドバンドの円周方向展開の少なくとも3〜4%に対応してもよい。
図2に示すように、第1の溝12、13は、残りのセグメント20、21、22よりも短く赤道面X−Xに対してセグメント20、21、22の傾斜に対して反対の傾斜を有する実質的に直線状の第4のセグメント26を有してもよい。
第4のセグメント26は、実質的に直線状の第1および第2のセグメント20、21の間の交差エリアにおいて第1の溝12、13から延在する。
第1の溝12、13は、トレッドバンド8の全側方向展開上には延在せず、トレッドバンド8の側方向展開の60〜70%に等しいトレッドバンドの幅上に延在する。
第1の溝12、13は、赤道面X−Xからショルダに向かって減少する深さを有してもよい。好ましくは、第1の溝12、13は、6mm以下の深さを有する。
図2に示す実施形態によれば、第1の溝12、13は、それらの延在に沿って一定の幅を有さない。好ましくは、溝12、13は、6mm以下の幅を有する。
上述のように、第1の溝の各対は、円周方向において第2の溝15、16の対と交互になっている。
図2に示す好適な実施形態において、各第1の溝12、13には、円周方向において、赤道面X−Xに対して先行する溝の傾斜に対して反対の傾斜を有する第1の溝12、13または第2の溝15、16が続いている。同様に、各第2の溝15、16には、円周方向において、赤道面X−Xに対して先行する溝の傾斜に対して反対の傾斜を有する第2の溝15、16または第1の溝12、13が続いている。
第2の溝15、16も、トレッドバンド8の全側方向展開上には延在せず、トレッドバンド8の側方向展開の60〜70%に等しいトレッドバンド8の幅上に延在する。
好ましくは、第2の溝15、16も、赤道面X−Xに対して60°より小さい平均傾斜、好ましくは40°未満、例えば35°の平均傾斜を有する。
詳細には、第2の溝15、16は、赤道面X−Xから軸方向に離れる、少なくとも2つの実質的に直線状のセグメント23、24を有してもよい。
軸方向最内側の第1のセグメント23は、赤道面X−Xに対して0°を超える、30°より小さい、好ましくは20°より小さい、例えば約10°に等しい角度αで傾斜していてもよい。
この場合も、第2の溝の第1のセグメント23の延在を同じに保つ、赤道面に対して大きくない傾斜角度を選定すると、タイヤが直線路上で高速で転がっているときの溝端部の地面に対する衝撃周波数を低下させることができ、結果的にタイヤの挙動安定性が改善し、耐摩耗性がより良好になる。
好ましくは、実質的に直線状の第2のセグメント24は、直線状の第1のセグメント23に連続して配されており、赤道面X−Xに対してαよりも大きい角度αで傾斜していてもよい。
詳細には、αは60°未満、好ましくは45°未満、例えば約35°に等しい。
αは、最大で約25°αと異なると有利である。
かかる選定により、傾斜が変化する箇所の摩耗現象による影響を受けるクリティカルポイントを有する主たる溝の形成、すなわち大きい延在により特徴付けられる溝の形成を回避することができる。
第1の溝12、13の第1のセグメント20は、円周方向において後続するようにおよび赤道面X−Xに対してトレッドバンド8の同じ軸方向部分において配された第2の溝15、16の第1のセグメント23と比べてより大きい傾斜を有する。
出願人の見解では、かかる選定により、第1の溝12、13と第2の溝15、16との間の2分の1未満の位相差と相俟って、一方ではトレッドバンドの第1の溝12、13と第2の溝15、16とに良好な排水性が提供されるとともに、他方ではトレッドバンド8の中央部分において構造的に弱い領域が形成されるリスクが限定される。
詳細には、第1の溝12、13の第1のセグメント20は、赤道面X−Xに対して、第2の溝15、16の第1のセグメント23の傾斜αよりも大きい傾斜αを有する。
好ましくは、αとαとの間の差は、約15°を下回るように保ってもよい。
図2に示す実施形態において、第1の溝12、13の軸方向外側端部は、円周方向において後続するようにおよび赤道面X−Xに対してトレッドバンド8の同じ軸方向部分において配された第2の溝15、16の軸方向外側端部の傾斜よりも小さい傾斜を有する。
出願人の見解では、かかる選定により、第1の溝12、13と第2の溝15、16との間のピッチの2分の1未満の位相差と相俟って、実質的にタイヤ100のショルダにおける第1の溝12、13と第2の溝15、16との間の円周方向における距離を実質的に一定に保つことができ、結果的に屈曲路上、とりわけ濡れた地面上での走行時に円周方向における駆動均一性が増加する。
実際、タイヤ100のショルダにおける第1の溝と第2の溝との間の円周方向における距離が実質的に一定であることにより、自動車両の運転者が屈曲路での走行中に傾いているときに不安定な感覚が運転者に伝達されることを回避することができる。
第2の溝15、16の2つの実質的に直線状のセグメント23、24は、それらの延在に沿って測定された長さが異なってもよい。
詳細には、図2に示す好適な実施形態において、第1のセグメント23は第2のセグメント24よりも短い。
好ましくは、第1のセグメント23は、第2のセグメント24の長さの50%未満である。
第2の溝15、16は、赤道面X−Xからショルダに向かって減少する深さを有してもよい。好ましくは、第2の溝15、16は、6mm以下の深さを有する。
図2に示す実施形態によれば、第2の溝15、16は、それらの延在に沿って一定の幅を有さない。好ましくは、溝15、16は、6mm以下の幅を有する。
図2の例に示すようなトレッドパターンは、トレッドバンド8上で10%未満、好ましくは約7%に等しい全体的な空隙対ゴム比を規定する。気付かれ得るように、トレッドバンドの「s」により示す幅を有する軸方向最外側部分(図1の点「E」付近)において、パターンは、溝を有さない、すなわちゼロに等しい空隙対ゴム比を規定する。
この選定は、後タイヤについて特に有利であるかもしれず、それは、この選定により、乾燥した地面上での最大キャンバ角での屈曲路上での走行時にタイヤと地面との間の接触領域の面積が相当に増加するとともに、トレッドバンドにおいて閉じたリングが形成されることで、とりわけ剪断応力に対する(すなわち側方向および長手方向の接触力の平面における)トレッドバンドの剛性が増加するからである。
地面との接触領域の面積の増加と剪断応力に対する剛性の増加とにより、屈曲路上での走行時の自動車両の後輪のロードホールディングおよび/または屈曲路を抜ける際の加速時の牽引トルクの地面への効果的な伝達を大きく向上させることが可能である。空隙対ゴム比がゼロである軸方向最外側部分の、トレッドバンドの側方向展開において測定された幅「s」は、ゼロから最大約35mmまでの範囲であってもよい。好ましくは、特にスーパースポーツ部門用の自動車両の後輪上に装着されるように適合されたタイヤのトレッドバンドにおいて、少なくとも5mmの幅は溝がない状態で残される。
以下では、表1において、自動車両(スズキGSX1000)の車輪上に装着された2組のタイヤを比較して得られた駆動結果を報告する。
特に、第2の組は、190/50ZR17のサイズを有する本発明による後タイヤを有し、第1の組は、同じサイズを有するがより高い空隙対ゴム比を有する、同じ出願人により製造された比較用後タイヤを有する。特に、第1の組(比較)の後タイヤの空隙対ゴム比は約9%に等しく、第2の組(本発明)の後タイヤの空隙対ゴム比は約7.5%に等しい。
2組のタイヤは、トレッドバンドのパターンと空隙対ゴム比とにおいて異なるが、カーカスおよびベルト構造は同じである。
表1において、本発明によるタイヤの比較用タイヤとの比較から得られた評価を、4つのパラメータ、すなわち濡れた地面上での操縦可能性、排水性、挙動予測可能性、および制御可能性について報告する。
Figure 0005629771
本発明によるタイヤは、濡れた地面上での操縦可能性および排水性に関して比較用タイヤに匹敵する全体的挙動を有し、挙動予測可能性および制御可能性に関してより良好な挙動を有する。
挙動予測可能性および制御可能性は、とりわけ高い性能および速度により特徴付けられるスポーツ部門向けのタイヤにおいて、自動車両の安全性および安定性のための非常に重要な特長である。
そのため、タイヤは、高速においてもハンドリング、グリップ、操縦可能性、および安定性の非常に良好な特長のためオートバイ乗りにより既に高く評価されている出願人のタイヤの挙動に匹敵する、またはそれよりもはるかに良好な挙動を有する。
特に、本発明による後タイヤにより、乾いた地面上での使用時も濡れた地面上での使用時も、グリップおよび挙動安定性に関して好適な性能が保証される。
本発明をいくつかの実施形態を参照して説明した。下記の請求項により定義される本発明の保護範囲に留まりつつ、詳細に説明した実施形態に多くの変形を行うことが可能である。

Claims (16)

  1. 自動車両の後輪上に装着される自動車両用タイヤ(100)であって、前記タイヤの円周方向延在の方向に沿って繰り返されるモジュール(14)を含むトレッドパターンを有するトレッドバンド(8)を含み、前記モジュールは:
    前記タイヤの赤道面(X−X)に対して反対方向に傾斜した少なくとも1つの第1の対の第1の溝(12、13)であって;前記第1の対の各第1の溝は、前記赤道面(X−X)とそれぞれのショルダとの間に延在する、第1の溝(12、13)と;
    前記赤道面(X−X)に対して反対方向に傾斜した少なくとも1つの第2の対の第2の溝(15、16)であって;前記第2の対の各第2の溝は、前記赤道面(X−X)とそれぞれのショルダとの間に延在する、第2の溝(15、16)と;を含み、
    各第1の対の前記第1の溝(12、13)は、前記円周方向において互い違いになっており;
    各第2の対の前記第2の溝(15、16)は、前記円周方向において互い違いになっており;
    第1の溝(12;13)の各第1の対は、前記円周方向において第2の溝(15;16)の第2の対それぞれと交互になっており;
    前記第1の溝(12、13)と前記第2の溝(15、16)とは、実質的にゼロに等しい空隙対ゴム比を有する前記赤道面(X−X)に跨る環状中央部分(L)を形成するように前記トレッドバンド(8)上に配され;
    前記第1の溝と前記第2の溝とは、前記円周方向において測定されたピッチの半分未満の実質的に一定の距離を維持するように前記円周方向において互い違いになっている、自動車両用タイヤ。
  2. 前記第1の溝(12、13)および/または前記第2の溝(15、16)は、前記円周方向において測定された前記ピッチの約4分の1の実質的に一定の距離を維持するように前記円周方向において互い違いになっている、請求項1に記載の自動車両用タイヤ。
  3. 前記トレッドパターンの前記第1の溝(12、13)および/または前記第2の溝(15、16)は、前記トレッドバンド上で4%よりも大きい全体的な空隙対ゴム比を規定する、請求項1または2に記載の自動車両用タイヤ。
  4. 前記トレッドパターンの前記第1の溝(12、13)と前記第2の溝(15、16)とは、前記トレッドバンド上で10%未満の全体的な空隙対ゴム比を規定する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の自動車両用タイヤ。
  5. 前記第1の溝(12、13)は、前記赤道面(X−X)から所定の距離Dだけ離れた軸方向内側端(17)を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の自動車両用タイヤ。
  6. 前記第2の溝は、前記赤道面(X−X)から所定の距離D2だけ離れた軸方向内側端(18)を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の自動車両用タイヤ。
  7. 前記所定の距離Dは前記所定の距離 と異なる、請求項5に従属する場合の請求項6に記載の自動車両用タイヤ。


  8. 各第1の溝(12、13)は、前記タイヤの前記赤道面(X−X)から軸方向に離れる、実質的に直線状の少なくとも第1のセグメント(20)、第2のセグメント(21)、および第3のセグメント(22)をそれぞれ含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の自動車両用タイヤ。
  9. 各第1の溝(12、13)の前記第1のセグメント(20)は、前記赤道面(X−X)に対して45°より小さい角度αで傾斜している、請求項8に記載の自動車両用タイヤ。
  10. 各第1の溝(12、13)の前記第2のセグメント(21)は、前記赤道面(X−X)に対してαよりも大きい角度αで傾斜し、前記第3のセグメント(22)は、前記赤道面(X−X)に対してαより小さい角度αで傾斜している、請求項8または9に記載の自動車両用タイヤ。
  11. 各第2の溝(15、16)は、前記タイヤの前記赤道面(X−X)から軸方向に離れる、2つの本質的に直線状のセグメント(23、24)を含み、第1のセグメント(23)は第2のセグメント(24)よりも短い、請求項1〜10のいずれか一項に記載の自動車両用タイヤ。
  12. 前記第1のセグメント(23)は、前記第2のセグメント(24)の長さの50%未満である、請求項11に記載の自動車両用タイヤ。
  13. 各第2の溝(15、16)の前記第1のセグメント(23)は、前記赤道面(X−X)に対して45°より小さい角度αで傾斜している、請求項1〜12のいずれか一項に記載の自動車両用タイヤ。
  14. 各第2の溝(15、16)の前記第2のセグメント(24)は、前記赤道面(X−X)に対してαよりも大きい角度αで傾斜している、請求項1〜13のいずれか一項に記載の自動車両用タイヤ。
  15. 前記第1および第2の溝の幅は、それらの長さに沿って変化する、請求項1〜14のいずれか一項に記載の自動車両用タイヤ。
  16. 前記トレッドバンドの少なくとも1つの軸方向外側部分(s)は、実質的にゼロに等しい空隙対ゴム比を有する、請求項1〜15のいずれか一項に記載の自動車両用タイヤ。
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