JP5627721B2 - 除湿装置 - Google Patents

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本発明は、除湿装置に関するものである。
従来より、水分の吸着及び脱着を行うデシカント材による吸脱着を利用して除湿対象空間内を除湿する除湿装置として、特許文献1の例がある。特許文献1は、冷凍サイクルの熱交換器による冷却及び加熱と、デシカントロータによる吸脱着とを組み合わせて除湿を行う技術であり、除湿対象空間の空気を、冷凍サイクルの放熱器、デシカントロータの脱着部、冷凍サイクルの蒸発器、デシカントロータの吸着部の順に通過させる風路を有している。
この風路内に取り入れた除湿対象空間の空気を、放熱器で加熱し、加熱した空気をデシカントロータの脱着部で加湿し、加湿した空気を蒸発器で露点温度以下まで冷却して冷却除湿する。そして、冷却除湿した空気を、デシカントロータの吸着部で更に除湿した後、除湿対象空間に戻すようにしている。そして、デシカントロータを回転させることで、連続的に除湿運転を行う構成としている。
特開2006−150305号公報(要約、図1)
上記従来の装置では、デシカント材の吸脱着作用と冷凍サイクルの冷却及び加熱作用とを組み合わせることで、冷凍サイクルのみ又はデシカント材のみを用いた除湿に比べて、より多くの除湿量を実現でき、高性能な除湿装置となっている。しかしながら、一方で、以下のような課題があった。
デシカントロータを用いているため、ロータの駆動部が必要となる。また、デシカントの吸着部と脱着部との間で空気漏れが生じないように、吸着部と脱着部との境界部分を気密に分離するシール構造が必要となり、装置が大型化し、また高コストになるという課題があった。また、デシカントロータを通過後の空気を、再びデシカントロータに戻す風路構成となるため、曲がり部の多い風路構成となり、空気を搬送する際の圧力損失が増加し、送風機動力が増加して装置の消費電力が増加するという課題があった。
また、除湿装置においては、当然のことながら高い除湿効果を得ることが重要課題とされており、更なる改良が求められている。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、高い除湿能力を備えながらも、装置を簡素にでき、コンパクト化、低コスト化を図ることが可能な除湿装置を実現することを目的とする。
本発明に係る除湿装置は、圧縮機、流路切換装置、第1熱交換器、減圧装置及び第2熱交換器を順次、冷媒配管で接続した冷媒回路と、第1熱交換器、水分の吸脱着が可能なデシカント材及び第2熱交換器をこの順に直列に配置した風路と、除湿対象空間内の空気を第1熱交換器、デシカント材及び第2熱交換器の順に流す送風装置と、第1熱交換器が凝縮器又は放熱器として動作すると共に、第2熱交換器が蒸発器として動作し、デシカント材に保持されている水分を脱着する第1運転モードと、第1熱交換器が蒸発器として動作すると共に第2熱交換器が凝縮器又は放熱器として動作し、デシカント材が風路を通過する空気から水分を吸着する第2運転モードとを、流路切換装置の流路切換により交互に切り換える除湿運転を行う制御装置とを備え、第1熱交換器は、間隔を空けて並設された複数のフィンと、複数のフィンを貫通し、空気の流れ方向である列方向及び空気の流れ方向に直交する段方向に多列多段に配置され、内部に冷媒が通過する複数の伝熱管とを備えた構成を有し、蒸発器として動作する際に、空気の流れ方向に対して上流側の伝熱管列から下流側の伝熱管列に冷媒が流れる流路構成を有するものである。
本発明によれば、デシカント材の吸脱着作用と冷媒回路の冷凍サイクル動作による冷却及び加熱作用とを組み合わせることで、高除湿量の除湿を行うことができる。これに加え、第1熱交換器、デシカント材及び第2熱交換器を直列に配置した風路構成とし、そして、第1熱交換器が凝縮器又は放熱器として動作すると共に、第2熱交換器が蒸発器として動作し、デシカント材に保持されている水分を脱着する第1運転モードと、第1熱交換器が蒸発器として動作すると共に、第2熱交換器が凝縮器又は放熱器として動作し、デシカント材が風路を通過する空気から水分を吸着する第2運転モードとを、流路切換装置の流路切換により交互に切り換えて除湿を行うようにしたので、装置構造の簡素化が可能であり、よりコンパクトで低コストの装置を得ることができる。
また、第1熱交換器の伝熱管を多列多段に配置した構成としたので、多段1列に配置した熱交換器に比べてフィンの面積を広くすることができる。よって、多段1列に配置した熱交換器に比べて除湿量を多くすることができ、高い除湿効果を得ることができる。
また、蒸発器として動作する際に並行流となる流路構成としたので、対向流とする場合に比べて熱交換量を増加させることができ、除湿量を増加させることができる。
本発明の実施の形態1に係る除湿装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る除湿装置における第1運転モード時の空気の状態変化を示す空気湿り線図である。 本発明の実施の形態1に係る除湿装置における第2運転モード時の空気の状態変化を示す空気湿り線図である。 本発明の実施の形態2に係る除湿装置の構成を示す図である。 図4の第1熱交換器の詳細構成を示す図である。 図4の第1熱交換器が蒸発器として動作する際の第1熱交換器の通過空気の状態変化の空気線図である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る除湿装置の構成を示す図である。図1及び後述の各図において、同一の符号を付したものは、同一の又はこれに相当するものであり、これは明細書の全文において共通している。また、明細書全文に表れている構成要素の形態は、あくまで例示であってこれらの記載に限定されるものではない。
除湿装置1は、筐体10内に、圧縮機2、流路切換装置である四方弁3、第1熱交換器4、減圧装置である膨張弁5及び第2熱交換器6を有し、これらが冷媒配管で環状に接続されて冷媒回路Aを構成している。筐体10内は、風路室20と機械室30とに区画されており、機械室30には圧縮機2及び四方弁3が配置され、その他が風路室20に配置されている。なお、機械室30と風路室20との間を区画する壁面11には貫通穴(図示せず)が形成されており、貫通穴(図示せず)に冷媒配管が貫通されて各要素同士を接続している。また、貫通穴と接続配管との間の隙間を介して機械室30と風路室20との間で気流が生じないように、隙間部分を気密に保つように構成するとよい。
四方弁3は、図1の実線方向又は点線方向に冷媒が流れるように流路を切り換えられるものであり、図1の実線の流路に切り換えられた場合、圧縮機2から吐出された冷媒が、四方弁3、第1熱交換器4、膨張弁5、第2熱交換器6及び四方弁3の順に流れて圧縮機2に戻る冷凍サイクルを構成する。この構成では、第1熱交換器4は凝縮器(放熱器)として動作し、第2熱交換器6は蒸発器として動作する。
一方、四方弁3の流路が図1の点線の流路に切り換えられた場合、圧縮機2から吐出された冷媒が、四方弁3、第2熱交換器6、膨張弁5、第1熱交換器4及び四方弁3の順に流れて圧縮機2に戻る冷凍サイクルを構成する。この構成では、第2熱交換器6が凝縮器(放熱器)として動作し、第1熱交換器4は蒸発器として動作する。この除湿装置1の冷媒としては例えばR410Aが用いられる。なお、冷媒はR410Aに限るものではなく、他のHFC系冷媒を用いても良いし、HC冷媒、CO冷媒、NH冷媒などの自然冷媒を用いてもよい。CO冷媒を用いる場合で、高圧が臨界圧力以上の運転の場合は、凝縮器は放熱器として動作する。
第1熱交換器4及び第2熱交換器6はプレートフィンチューブ熱交換器であり、間隔を空けて並設された複数のフィン12と、複数のフィン12を貫通し、空気の流れ方向である列方向及び空気の流れ方向に直交する段方向に多列多段に配置され、内部に冷媒が通過する複数の伝熱管13とを有する。そして、第1熱交換器4及び第2熱交換器6は伝熱管13内を流れる冷媒とフィン周囲を流れる空気とを熱交換する。
第1熱交換器4及び第2熱交換器6は、蒸発器として動作する際に空気の流れ方向に対して、冷媒が上流側の伝熱管列から下流側の伝熱管列に流れるいわゆる並行流となる流路構成となっている。この理由について以下に説明する。
蒸発器では、理想状態では冷媒は等温で相変化するが、実際には伝熱管を通過することによる圧損により冷媒の圧力が低下し、冷媒温度が低下する。つまり蒸発器の冷媒入口側に比べ冷媒出口側の冷媒温度が低くなる。一方、蒸発器に流れる空気は、蒸発器を通過することで冷却されるため、蒸発器の空気上流側に比べ空気下流側の空気の方が温度が低くなる。蒸発器では、熱交換器としての性能を向上する観点から、空気の温度と冷媒の温度との温度差が蒸発器の冷媒入口から出口に渡って均一であることが求められる。
このように空気の温度と冷媒の温度との温度差を蒸発器の冷媒入口から出口に渡って均一とすると、平均的な温度差が拡大し、蒸発器として動作する際に対向流となる流路構成(空気の流れ方向に対して冷媒が下流側の伝熱管列から上流側の伝熱管列に流れる構成)とする場合に比べて、より多く熱交換を行うことができる。つまり、熱交換器が蒸発器として動作する際に並行流とすることで熱交換量が増加し、熱交換器としての性能が向上する。また、熱交換量が増加するため、除湿量に関しても、並行流とする方が対向流とする場合に比べて除湿量を増やすことができる。
図1に戻り、膨張弁5は開度が制御可能な弁であり、通過する冷媒を減圧膨張する。
風路室20は、除湿対象空気を内部に導入する吸込口20aと、除湿された空気を外部に排出する吹出口20bとを有し、図1の白抜き矢印の方向に、送風装置としての送風機8により搬送される空気が流れるようになっている。風路室20は矩形状に構成されており、風路室20内には、第1熱交換器4、デシカント材であるデシカントブロック7、第2熱交換器6及び送風機8が直列に配置された風路Bが形成されている。よって、吸込口20aから風路B内に吸入された空気は、風路B内を、第1熱交換器4、デシカント材であるデシカントブロック7、第2熱交換器6、送風機8の順に直線状に流れた後、吹出口20bから除湿装置1外部に排気される。
デシカントブロック7はデシカント材を固形で矩形に成型したものであり、水分を吸脱着する材料で構成され、例えばゼオライト、シリカゲル、高分子系吸着材などが適用される。
また、風路室20において、第1熱交換器4及び第2熱交換器6のそれぞれの下方にはドレンパン40が配置され、運転時に発生したドレン水が各熱交換器から滴下したものを受けている。ドレンパン40で受けたドレン水は図1のドレンパン40から延びる破線で示す水路41を経由して除湿装置1の最下部にあるドレンタンク42に流入し、貯留される。
風路室20には更に、除湿装置1の吸込空気の温湿度(除湿装置1周囲の温湿度)を計測する温湿度センサ50と、第2熱交換器6に流入する流入空気の温湿度を検出する温湿度センサ51とを備えている。
また、除湿装置1内には更に、機械室30側に除湿装置1全体を制御する制御装置60が設けられている。制御装置60はマイクロコンピュータで構成され、CPU、RAM及びROM等を備えており、ROMには制御プログラムが記憶されている。制御装置60は、温湿度センサ50、51の検出信号に基づいて吸込空気(第1熱交換器4の流入空気)、第2熱交換器6の流入空気のそれぞれの露点温度を算出する。そして、制御装置60は算出結果に基づき後述の除湿運転の制御(温湿度センサ50、51の検出信号に応じた四方弁3の切り換え等)、送風機8の回転数制御、圧縮機2の回転数制御、膨張弁5の開度制御等の各種制御を行う。
次に、除湿装置1の除湿運転動作について説明する。除湿装置1では四方弁3の流路切り換えにより2つの運転モードが実現される。以下、順に説明する。
(第1運転モード:冷凍サイクルの動作)
まず、四方弁3の流路が図1の実線に切り換えられた場合である第1運転モードの動作について説明する。図1の実線矢印は第1運転モードにおける冷媒の流れを示しており、第1運転モードにおける冷凍サイクルの動作は以下のようになる。圧縮機2に低圧のガスが吸入された後、圧縮され、高温且つ高圧のガスとなって圧縮機2から吐出される。圧縮機2より吐出された冷媒は、四方弁3を経て、第1熱交換器4に流入する。第1熱交換器4に流入した冷媒は、風路Bを流れる空気に放熱し、空気を加熱しながら冷媒そのものは冷却されて凝縮し、高圧の液冷媒となって第1熱交換器4から流出する。第1熱交換器4から流出した液冷媒は、膨張弁5で減圧され、低圧の二相冷媒となる。その後、冷媒は第2熱交換器6に流入し、風路Bを流れる空気より吸熱し、空気を冷却しながら冷媒そのものは加熱されて蒸発し、低圧のガスとなる。その後、冷媒は、四方弁3を経て、圧縮機2に吸入される。
(第1運転モード:空気の動作)
次に第1運転モードにおける空気の動作について、図2に基づいて説明する。図2は、本発明の実施の形態1に係る除湿装置における第1運転モード時の空気の状態変化を示す空気湿り線図で、縦軸は空気の絶対湿度、横軸は空気の乾球温度である。また、図2の曲線は飽和空気を示すもので、飽和空気における相対湿度は100%である。
除湿装置1周囲の空気(図2、A点)は、除湿装置1に流入後、第1熱交換器4にて加熱され、温度が上昇すると共に、相対湿度が低下する(図2、B点)。その後、空気はデシカントブロック7に流入するが、空気の相対湿度が低いため、デシカントブロック7に保持されている水分は脱着(放出)され、空気に含まれる水分量が増加する。一方でデシカントブロック7に流入した空気から、脱着に伴う脱着熱が奪われ、空気の温度は低下し、低温且つ高湿度の状態となる(図2、C点)。
その後、空気は第2熱交換器6に流入し、冷却される。なお、冷媒回路Aは、第2熱交換器6内の冷媒温度が空気の露点温度よりも低くなるように運転されており、空気は第2熱交換器6により冷却されると共に除湿され、低温で絶対湿度の低い状態となる(図2、D点)。
ここで、第2熱交換器6では、第2熱交換器6に流入する空気中の水分がフィン12の表面で結露することにより除湿される。よって、フィン12の面積が大きいほど除湿量も多くなる。本実施の形態1では、第2熱交換器6の伝熱管13を多列多段に配置した構成としたので、多段1列に配置した熱交換器に比べてフィン12の面積を広くすることができる。よって、多段1列に配置した熱交換器に比べて除湿量を多くすることができ、高い除湿効果を得ることができる。そして、第2熱交換器6で冷却除湿された空気は、送風機8に流入し、吹出口20bから除湿装置1外部に排気される。
(第2運転モード:冷凍サイクルの動作)
次に、四方弁3の流路が図1の点線に切り換えられた場合である第2運転モードの動作について説明する。図1の点線矢印は第2運転モードにおける冷媒の流れを示しており、第2運転モードにおける冷凍サイクルの動作は以下のようになる。圧縮機2に低圧のガスが吸入された後、圧縮され、高温且つ高圧のガスとなって圧縮機2から吐出される。圧縮機2より吐出された冷媒は、四方弁3を経て、第2熱交換器6に流入する。第2熱交換器6に流入した冷媒は、風路Bを流れる空気に放熱し、空気を加熱しながら、冷媒そのものは冷却されて凝縮し、高圧の液冷媒となって第2熱交換器6から流出する。第2熱交換器6から流出した液冷媒は、膨張弁5で減圧され、低圧の二相冷媒となる。その後、冷媒は第1熱交換器4に流入し、風路Bを流れる空気より吸熱し、空気を冷却しながら冷媒そのものは加熱され蒸発し、低圧のガスとなる。その後、冷媒は、四方弁3を経て、圧縮機2に吸入される。
(第2運転モード:空気の動作)
次に第2運転モードにおける空気の動作について、図3に基づいて説明する。図3は、本発明の実施の形態1に係る除湿装置における第2運転モード時の空気の状態変化を示す空気湿り線図で、縦軸は空気の絶対湿度、横軸は空気の乾球温度である。また、図3の曲線は飽和空気を示すもので、飽和空気における相対湿度は100%である。
除湿装置1周囲の空気(図3、A点)は、除湿装置1に流入後、第1熱交換器4にて冷却される。なお、冷媒回路Aは、第1熱交換器4内の冷媒温度が空気の露点温度よりも低くなるように運転されており、空気は第1熱交換器4により冷却されると共に除湿され、低温で高相対湿度の状態となる(図3、E点)。
ここで、第1熱交換器4では、第1熱交換器4に流入する空気中の水分がフィン12の表面で結露することにより除湿される。よって、フィン12の面積が大きいほど除湿量も多くなる。本実施の形態1では、第1熱交換器4の伝熱管13を多列多段に配置した構成としたので、多段1列に配置した熱交換器に比べてフィン12の面積を広くすることができる。よって、多段1列に配置した熱交換器に比べて除湿量を多くすることができ、高い除湿効果を得ることができる。
そして、第1熱交換器4で冷却除湿された空気はデシカントブロック7に流入するが、空気の相対湿度が高いため、デシカントブロック7に空気中の水分が吸着され、空気に含まれる水分量が減少し、更に除湿される。一方でデシカントブロック7に流入した空気は、吸着に伴い発生する吸着熱により加熱され、空気の温度は上昇し、高温且つ低湿度の状態となる(図3、F点)。その後、空気は第2熱交換器6に流入し、加熱され、高温となる(図3、G点)。その後、空気は送風機8に流入し、吹出口20bから除湿装置1外部に排気される。
このように、第2運転モードでは、第1熱交換器4における冷媒での冷却による除湿に加えて、デシカントブロック7の吸着による除湿も実施される。よって、図2と図3を比較しても明らかなように、第2運転モードは第1運転モードに比べてより多くの除湿量を確保でき、本除湿装置1での主たる除湿は、第2運転モードで実施されることになる。
本実施の形態1の除湿装置1では、第1、第2運転モードを交互に繰り返す。デシカントブロック7に含まれる水分量には上限があるため、第2運転モードを一定以上の時間、継続して運転すると、デシカントブロック7に水分が吸着されなくなり、除湿量が低下する。そこで、デシカントブロック7の保持水分量が上限近くになった段階で、第1運転モードに切り換え、デシカントブロック7から水分を放出する運転を実施する。第1運転モードをしばらく実施し、デシカントブロック7の保持水分量が適度に減少した時点で再び第2運転モードに切り換える。このように、第1、第2運転モードを交互に実施することで、デシカントブロック7の吸脱着作用を順次行い、デシカントの吸脱着作用による除湿量増加効果を維持する。
第1運転モードと第2運転モードのそれぞれの運転時間は、予め定められた時間としてもよいが、各運転モードのそれぞれの運転時間には、空気条件、除湿装置1の運転状態に応じた適正値がある。よって、その適正値で運転できるように、例えば温湿度センサ50、51により検出された空気条件、除湿装置1の運転状態に基づいて各運転モードの運転時間を決定するようにしてもよい。各運転モードの運転時間の決定方法は本発明では特に限定するものではなく、任意の方法を採用できる。
以上説明したように本実施の形態1では、デシカント材の吸脱着作用と冷凍サイクルの加熱・冷却作用を組み合わせた高性能な除湿装置1を構成するにあたり、風路Bを直線的に構成している。従来装置では、デシカントロータを用いる構成であるため、デシカントロータの吸着部と脱着部に空気を通風させる必要があり、曲がり部のある風路を構成せざるを得ず、その分、空気を搬送する際の圧力損失が大きくなっていた。これに対し、本実施の形態1では風路Bを直線的に構成したことにより、空気を搬送する際の圧力損失を小さくできる。よって、その分、空気を搬送する送風機8の消費電力を少なくでき、より高効率の装置とすることができる。
また、従来のデシカントロータを用いた構成では、デシカントロータを回転駆動するためのモーター及びその固定構造等が必要となり、装置構成が複雑化する。これに対し、本実施の形態1では静置型であるため、デシカント材を回転駆動するモーターが不要であり、また、風路構成がシンプルである。よって、コンパクト化が可能で、装置構成を簡素にでき、低コストの装置とすることができる。
また、本実施の形態1では、風路Bを矩形に構成している。このため、風路Bに実装される第1熱交換器4、第2熱交換器6及びデシカントブロック7のそれぞれを、風路Bの形状に合わせて矩形の外形構造とした場合、矩形風路B内に、より高密度に実装できる。
すなわち、従来装置ではデシカントロータを用いることから、矩形状の風路Bの中に円形のロータを配置することになる。よって、ロータ配置部分では四隅にデッドスペースができてしまい、風路をコンパクトに構成できなかった。これに対し、本実施の形態1では、矩形のデシカントブロック7を用いることにより、デッドスペース無く配置することができるため、高密度実装が可能となる。その結果、風路Bをコンパクト(風路室20をコンパクト)に構成することができる。
また、本実施の形態1では第1熱交換器4及び第2熱交換器6を多列多段に伝熱管13が配置された構成としたので、多段1列に配置した熱交換器に比べてフィン12の面積を広くすることができる。よって、高い除湿効果を得ることができる。
また、第1熱交換器4及び第2熱交換器6が蒸発器として動作する際に並行流となる流路構成としたので、対向流とする場合に比べて熱交換量を増加させることができ、除湿量を増加させることができる。
なお、本実施の形態1では、空気の流れ方向に対して上流側の第1熱交換器4と下流側の第2熱交換器6との両方を多列多段の構造としたが、本発明は必ずしも両方を多列多段の構造とすることに限定されず、少なくとも一方を多列多段の構造とすればよい。
実施の形態2.
実施の形態2は、更なる除湿効果の向上を図ったものである。
図4は、本発明の実施の形態2に係る除湿装置の構成を示す図である。
実施の形態2の除湿装置1Aは、実施の形態1と第1熱交換器4及び第2熱交換器6の構成が異なるもので、その他の構成については実施の形態1と同様である。なお、実施の形態2において実施の形態1と同様の構成部分について適用される変形例は、本実施の形態2についても同様に適用される。
ここで、図4の説明に先立ち、図4の構成に至った理由について説明する。
蒸発器として動作中の第1熱交換器4では、空気中の水分がフィン12の表面で結露し、結露水はフィン12から滴下してドレン水として回収されるが、フィン12から滴下せずにフィン12の表面に滞留する結露水もある。このようにフィン12の表面に滞留した結露水は、四方弁3の切り換えにより第1熱交換器4が蒸発器から凝縮器に切り換えられると、伝熱管13内部の高温の冷媒により加熱され、再蒸発する。
結露水が蒸発すると、第1熱交換器(蒸発器)4にて空気中から冷却液化した水分のうち、一部をドレン水として取り出せないことになり除湿量が低下する。そして、蒸発した結露水は室内に供給されて室内の湿度を上昇させてしまうことになる。また、除湿を目的として空気中から取り出した水分を意図に反して再び蒸発させることは、エネルギーを無駄に使う結果ともなる。
そこで、本実施の形態2では、蒸発器として動作するときの熱交換器(第1熱交換器4及び第2熱交換器6)における結露水の滞留量を削減し、熱交換器で冷却液化した水分をより多くドレン水として回収し、除湿量を増加させる熱交換器構成としている。
以下、第1熱交換器4及び第2熱交換器6の具体的な構成について説明する。第1熱交換器4と第2熱交換器6の構造は同じであるため、ここでは第1熱交換器4を代表して説明する。
図5は、図4の第1熱交換器の詳細構成を示す図である。図5において白抜き矢印は空気の流れ方向を示している。
第1熱交換器4は、間隔を空けて並設された複数のフィン12と、空気の流れ方向である列方向及び空気の流れ方向に直交する段方向に多列多段に複数のフィン12を貫通して配置され、内部に冷媒が通過する複数の伝熱管13とを有する。第1熱交換器4は、複数の伝熱管13のうち空気上流側の伝熱管列を備えた上流側熱交換器14と空気下流側の伝熱管列を備えた下流側熱交換器15とを有している。そして、上流側熱交換器14と下流側熱交換器15との間のフィン12が段方向に切断され、上流側熱交換器14と下流側熱交換器15との間でフィン12を介した熱移動を遮断する構成としている。
また、上流側熱交換器14と下流側熱交換器15とを繋ぐ冷媒配管には、圧力差生成装置であるキャピラリーチューブ16が接続される。またキャピラリーチューブ16に並列に逆止弁17が設けられ、逆止弁17は上流側熱交換器14から下流側熱交換器15に冷媒が流れる場合は流路閉止し、下流側熱交換器15から上流側熱交換器14に冷媒が流れる場合には流路開と動作するように配置される。
このように構成された第1熱交換器4及び第2熱交換器6は、蒸発器として動作するときに上流側熱交換器14から下流側熱交換器15に流れるように、上流側熱交換器14の冷媒入口が膨張弁5に繋がる冷媒配管に接続され、下流側熱交換器15の冷媒出口が四方弁3に繋がる冷媒配管に接続される。なお、図4においてドレンパン40の上方にキャピラリーチューブ16及び逆止弁17を配置した例を示したが、キャピラリーチューブ16及び逆止弁17の配置位置はこの位置に限定されず、ドレンパン40の下方又は側方であってもよい。
以上のように構成した第1熱交換器4及び第2熱交換器6が蒸発器として動作する際の冷媒の流れについて説明する。第1熱交換器4及び第2熱交換器6が蒸発器として動作する場合の冷媒の流れは同様であるため、ここでは第1熱交換器4が蒸発器として動作する第2運転モードの例を代表して説明する。
第1熱交換器4が蒸発器として動作する第2運転モードでは、図4の点線矢印に示すように膨張弁5から流出した低圧二相の冷媒が第1熱交換器4に流入し、まず上流側熱交換器14に流入する。上流側熱交換器14に流入した冷媒は、風路Bを流れる空気より吸熱し、空気を冷却しながら冷媒そのものは蒸発する。上流側熱交換器14内の冷媒は上流側熱交換器14の伝熱管13を通過する過程で、ある程度蒸発が進み、高乾き度となって上流側熱交換器14から流出する。上流側熱交換器14から流出した冷媒はキャピラリーチューブ16に流入し、キャピラリーチューブ16の流動抵抗により減圧されて圧力が低下し、蒸発温度が低下する。なお、キャピラリーチューブ16に並列に設けられた冷媒配管には逆止弁17が設置されているため冷媒は流れない。
キャピラリーチューブ16で減圧された冷媒はその後、下流側熱交換器15に流入し、引き続き風路Bを流れる空気より吸熱し、空気を冷却しながら冷媒そのものは蒸発する。そして、蒸発して低圧ガスとなった冷媒は下流側熱交換器15から流出し、四方弁3に流入する。
第1熱交換器4及び第2熱交換器6がそれぞれ蒸発器として動作するときの、上流側熱交換器14及び下流側熱交換器15のそれぞれの目標蒸発温度(冷媒蒸発温度)は以下の温度に設定される。上流側熱交換器14の目標蒸発温度は流入空気の露点温度に設定され、下流側熱交換器15の目標蒸発温度は、流入空気の除湿を確実に行うために、流入空気の露点温度より例えば10℃低い温度に設定される。
上流側熱交換器14及び下流側熱交換器15のそれぞれの蒸発温度を目標蒸発温度にするための調整は、キャピラリーチューブ16の流路抵抗の調整、及び膨張弁5の開度調整により行われる。なお、第1熱交換器4が蒸発器として動作するときの流入空気の露点温度は、温湿度センサ50により検出された温湿度に基づき制御装置60により算出され、第2熱交換器6が蒸発器として動作するときの流入空気の露点温度は、温湿度センサ51により検出された温湿度に基づき制御装置60により算出される。
このように上流側熱交換器14を流れる冷媒の蒸発温度が流入空気の露点温度となるように運転し、下流側熱交換器15を流れる冷媒の蒸発温度が流入空気の露点温度より10℃低い温度となるように運転することによる、空気の状態変化について次の図6で説明する。ここでは、第1熱交換器4が蒸発器として動作する際を代表して説明するが、第2熱交換器6が蒸発器として動作する際も同様である。
図6は、図4の第1熱交換器が蒸発器として動作する際の第1熱交換器の通過空気の状態変化の空気線図である。図6において実線矢印は本実施の形態2での空気の状態変化を示している。図6の点線矢印は、比較例として、第1熱交換器4を通過後の空気の絶対湿度が同じ(図6においてC1点及びC2点での絶対湿度が同じ)で、且つ、第1熱交換器4の上流側熱交換器14及び下流側熱交換器15の両方で除湿が適切になされるように、上流側熱交換器14及び下流側熱交換器15のそれぞれの目標蒸発温度を両方共、流入空気の露点温度より低い温度とした場合の空気の状態変化を示している。なお、比較例における目標蒸発温度は、流入空気の露点温度よりは低いが、本実施の形態2での下流側熱交換器15の目標蒸発温度よりは高く設定されている。また、図6において曲線は飽和空気線を示している。
図6に示すように、本実施の形態2の場合、第1熱交換器4入口の空気(A点)は、上流側熱交換器14に流入して冷却されて温度が低下するが、上流側熱交換器14では蒸発温度が流入空気の露点温度で運転されているため、フィン表面での結露は生じず、除湿は行われない。このため、上流側熱交換器14を通過後の空気は第1熱交換器4入口の空気に比べて温度が低下するのみで絶対湿度は変化しない(B1点)。そして、上流側熱交換器14を通過後の空気は下流側熱交換器15に流入する。下流側熱交換器15では蒸発温度が流入空気の露点温度より10℃低い温度で運転されているため下流側熱交換器15に流入した空気は冷却除湿され、温度が低下すると共に絶対湿度が低下する(C1点)。
これに対し比較例の場合、第1熱交換器4入口の空気(A点)は上流側熱交換器14に流入して冷却除湿され、温度が低下すると共に絶対湿度が低下する(B2点)。そして、上流側熱交換器14を通過後の空気は下流側熱交換器15に流入して更に冷却除湿され、温度が低下すると共に絶対湿度が低下する(C2点)。このように比較例の場合、下流側熱交換器15だけでなく上流側熱交換器14でも除湿されるため、第1熱交換器4の全列に結露水が滞留する。
このように本実施の形態2では空気上流側に位置する上流側熱交換器14の蒸発温度を流入空気の露点温度で運転することで、上流側熱交換器14での結露水の発生を抑制できる。すなわち、図6において絶対湿度差Xaに相当する除湿量の発生を比較例に比べて抑制できる。そのため、四方弁3を切り換えた際に、比較例では、絶対湿度差Xaに相当する除湿量分の水分のうち、第1熱交換器4から滴下せずに滞留している水分が加熱されて再蒸発に結びつくことになり、結果として除湿量が低減し、空気の湿度が上昇する。これに対し、本実施の形態2では、いわば上流側熱交換器14の表面が乾いた状態にあるため、少なくとも上流側熱交換器14側からの再蒸発を抑制でき、高除湿量の除湿装置1Aとすることができる。
なお、下流側熱交換器15の目標蒸発温度は、除湿が適切になされるように第1熱交換器4の流入空気の露点温度未満の温度とされ、必要な除湿量が得られる温度以上であればよい。そして、上流側熱交換器14の目標蒸発温度は、流入空気の露点温度に限定されず、露点温度を含む除湿量低減用の所定範囲であればよい。つまり、上流側熱交換器14の目標蒸発温度は、上流側熱交換器14での結露水の発生を抑制できる温度であればよく、露点温度よりも1〜2℃程度低い温度であってもよいし、露点温度と同程度、もしくは露点温度よりも3〜5℃程度高い温度であってもよい。
上流側熱交換器14の目標蒸発温度を露点温度よりも1〜2℃程度低い温度とした場合、冷媒温度は露点温度よりも低くなるが、上流側熱交換器14のフィン12の表面温度は室温の影響を受けて露点温度以上となるため、結露水の発生を抑制できる。また逆に、上流側熱交換器14の目標蒸発温度を露点温度以上とした場合も同様に上流側熱交換器14での結露水の発生を抑制できる。
次に、第1熱交換器4及び第2熱交換器6がそれぞれ凝縮器として動作する場合の冷媒の流れを、第1熱交換器4が凝縮器として動作する第2運転モードの例で説明する。なお、ここでは第1熱交換器4が凝縮器として動作する際を代表して説明するが、第2熱交換器6が凝縮器として動作する際の第2熱交換器6の動作も同様である。
第1熱交換器4が凝縮器として動作する第2運転モードでは、圧縮機2から吐出されて四方弁3から流出した高温高圧の冷媒が第1熱交換器4に流入し、まず下流側熱交換器15に流入する。下流側熱交換器15に流入した冷媒は、風路Bを流れる空気に放熱し、空気を加熱しながら冷媒そのものは凝縮して下流側熱交換器15から流出する。
下流側熱交換器15から流出した冷媒のほとんどは逆止弁17を通過し、上流側熱交換器14に流入する。なお、キャピラリーチューブ16側の流路は流動抵抗が高いため、ほとんど冷媒は流れない。よって、キャピラリーチューブ16側に流れる冷媒による減圧は無視できる程度である。
そして、上流側熱交換器14に流入した冷媒は、風路Bを流れる空気に放熱し、空気を加熱しながら冷媒そのものは凝縮して上流側熱交換器14から流出し、膨張弁5に流入する。
以上説明したように本実施の形態2によれば、実施の形態1と同様の効果が得られると共に、以下の効果が得られる。すなわち、第1熱交換器4、第2熱交換器6を蒸発器として動作させる際に、上流側熱交換器14の目標蒸発温度を露点温度を含む除湿量低減用の所定範囲内とすることで、上流側熱交換器14に滞留する結露量を低減することができる。よって、その滞留結露水の低減分、除湿装置1Aの除湿量を増大することができる。
なお、本実施の形態2では上流側熱交換器14と下流側熱交換器15との間に冷媒圧力を減圧することで圧力差を生成させる圧力差生成装置としてキャピラリーチューブ16を用いているが、圧力差生成装置はキャピラリーチューブ16に限定されるものではない。つまり、圧力差生成装置として他の手段を用いてもよく、例えば、キャピラリーチューブ16の代わりに固定開度の弁を設け、その弁を通過する際の流動抵抗により減圧してもよい。
また第1熱交換器4、第2熱交換器6が蒸発器として動作する場合、伝熱管13及びその前後の配管を通過する際に管摩擦損失が生じ、冷媒圧力は低下していく。従って伝熱管13、及び、その前後の配管により必要な圧力損失が得られ、本実施の形態2と同様の運転が実現できる場合には、これらの配管が圧力差生成装置となる。このように伝熱管13、及び、その前後の配管が圧力差生成装置となる場合には、敢えてキャピラリーチューブ16又は膨張弁などの配管とは別体の部品を設けなくてもよい。なお、見方を変えれば、圧力差生成装置を設けることで、上流側熱交換器14の蒸発温度を露点温度まで高めることが可能になるともいえる。
また、本実施の形態2では上流側熱交換器14と下流側熱交換器15との間でフィン12を切断した構成としたが、本発明はフィン12を切断しない構成も含むものとする。しかし、上流側熱交換器14及び下流側熱交換器15が蒸発器として動作する際の下流側熱交換器15の冷媒蒸発温度は、上流側熱交換器14の冷媒蒸発温度よりも低いため、フィン12が切断されずに一体化されている構造とした場合、下流側熱交換器15側の冷熱が、フィン12の熱伝導により上流側熱交換器14のフィン12に伝わってしまう。この場合、上流側熱交換器14のフィン12が低温化して露点温度以下となり、上流側熱交換器14においても空気を冷却すると共に除湿が行われ、上流側熱交換器14においても結露水の滞留が発生する可能性がある。
このため、上流側熱交換器14と下流側熱交換器15との間でフィン12が切断された構成とすることが好ましい。この場合、下流側熱交換器15から上流側熱交換器14への冷熱の熱伝導が遮断され、上流側熱交換器14のフィン12の温度は露点温度以上となり、上流側熱交換器14での結露水の発生を抑制でき、結果的に除湿量を増大することができる。
なお、本実施の形態2では上流側熱交換器14を1列、下流側熱交換器15を2列としているが、上流側熱交換器14及び下流側熱交換器15のそれぞれの列数はこれに限定されるものではなく、伝熱性能などの必要性に応じて適宜変更してもよい。
また、上記実施の形態1又は実施の形態2の構成に加えて、第1熱交換器4、第2熱交換器6に滞留する結露水の量を更に低減する方策を用いてもよい。例えば、フィン12に表面処理を施し、親水性を持たせてもよい。親水処理を行うとフィン12の表面に滞留する水膜厚さが薄くなり、その分、熱交換器に滞留する結露水の量を減らすことができる。このため、滞留結露水の低減分、除湿装置1、1Aの除湿量を増大することができる。またフィン12に撥水処理を用いてもよい。この場合、フィン12の表面で結露水が球体となりやすく、その分、フィン12から滴下しやすくなり、熱交換器に滞留する結露水の量を減らすことができる。
また、フィン12の形状として、結露水が滞留しにくい形状を用いてもよい。フィン12がスリットフィンであり切り欠き部分がある場合、切り欠き部分に水滴が付着した際の表面張力が増加し、結露水が多くなり熱交換器に滞留する結露水が多くなりやすい。そこで、同じスリットフィンであっても、より切り欠き部分の少ない、例えば切り欠き部分の数が少ない又は切り欠き部分の長さが短いフィンとすることで、結露水の滞留量を低減することができる。
また、フィン12の形状を、切り欠き部分の無いフィン形状、例えば平坦なプレートフィン、伝熱管13の周囲にリング上の凹凸部を設けているリングフィン、フィン12を波状の形状を設けているフィン、などを用いてもよい。何れの場合でも、上流側熱交換器14の冷媒蒸発温度を結露水の発生を抑制できる温度とすることにより熱交換器に滞留する結露水の量を減らすことができ、滞留結露水の低減分、除湿装置1、1Aの除湿量を増大することができる。
なお、本実施の形態2では、空気の流れ方向に対して上流側の第1熱交換器4と下流側の第2熱交換器6との両方を図5の構造としたが、本発明は必ずしも第1熱交換器4と第2熱交換器6との両方を次の図5の構造とすることに限定されず、少なくとも一方であってもよい。一方とする場合は、下流側の第2熱交換器6を図5の構造とすることが好ましい。第1熱交換器4の滞留結露水の再蒸発が発生する第1運転モードでは、下流の第2熱交換器6で冷却除湿が行われるため、再蒸発した水分の一定割合を再度除湿でき、再蒸発による性能低下を抑制できる。しかし、第2熱交換器6の滞留結露水の再蒸発が発生する第2運転モードでは、再蒸発した水分は除湿装置1外に排出され、再蒸発分がそのまま性能低下となる。従って、本実施の形態2における図5の熱交換器の構造をどちらか一方に適用する場合、第2熱交換器6を図5の構造として滞留結露水の再蒸発を抑制する方が、除湿量の増大効果が大きく、好ましい形態となる。
1 除湿装置、1A 除湿装置、2 圧縮機、3 四方弁、4 第1熱交換器、5 膨張弁、6 第2熱交換器、7 デシカントブロック、8 送風機、10 筐体、11 壁面、12 フィン、13 伝熱管、14 上流側熱交換器、15 下流側熱交換器、16 キャピラリーチューブ、17 逆止弁、20 風路室、20a 吸込口、20b 吹出口、30 機械室、40 ドレンパン、41 水路、42 ドレンタンク、50 温湿度センサ、51 温湿度センサ、60 制御装置、A 冷媒回路、B 風路。

Claims (9)

  1. 圧縮機、流路切換装置、第1熱交換器、減圧装置及び第2熱交換器を順次、冷媒配管で接続した冷媒回路と、
    前記第1熱交換器、水分の吸脱着が可能なデシカント材及び前記第2熱交換器をこの順に直列に配置した風路と、
    除湿対象空間内の空気を前記第1熱交換器、前記デシカント材及び前記第2熱交換器の順に流す送風装置と、
    前記第1熱交換器が凝縮器又は放熱器として動作すると共に、前記第2熱交換器が蒸発器として動作し、前記デシカント材に保持されている水分を脱着する第1運転モードと、前記第1熱交換器が蒸発器として動作すると共に前記第2熱交換器が凝縮器又は放熱器として動作し、前記デシカント材が前記風路を通過する空気から水分を吸着する第2運転モードとを、前記流路切換装置の流路切換により交互に切り換える除湿運転を行う制御装置とを備え、
    前記第1熱交換器は、間隔を空けて並設された複数のフィンと、前記複数のフィンを貫通し、空気の流れ方向である列方向及び空気の流れ方向に直交する段方向に多列多段に配置され、内部に冷媒が通過する複数の伝熱管とを備えた構成を有し、蒸発器として動作する際に、空気の流れ方向に対して上流側の伝熱管列から下流側の伝熱管列に冷媒が流れる流路構成を有する
    ことを特徴とする除湿装置。
  2. 前記第1熱交換器は、前記複数の伝熱管のうち空気上流側の伝熱管列を備えた上流側熱交換器と空気下流側の伝熱管列を備えた下流側熱交換器とを有し、
    前記上流側熱交換器と前記下流側熱交換器との間には、前記上流側熱交換器を通過後の冷媒を減圧して前記下流側熱交換器に流入させ、前記上流側熱交換器の冷媒蒸発温度よりも前記下流側熱交換器の冷媒蒸発温度を低くする圧力差生成装置を有し、
    前記第2運転モードの際、前記第1熱交換器は、前記上流側熱交換器の冷媒蒸発温度が、前記第1熱交換器の流入空気の露点温度を含む除湿量低減用の所定範囲内の温度で運転されると共に、前記下流側熱交換器の冷媒蒸発温度が、前記露点温度以下であって必要な除湿量が得られる温度以上で運転される
    ことを特徴とする請求項1記載の除湿装置。
  3. 前記第1熱交換器の前記複数のフィンは、前記上流側熱交換器側と前記下流側熱交換器側との間で、段方向に切断されている
    ことを特徴とする請求項2記載の除湿装置。
  4. 圧縮機、流路切換装置、第1熱交換器、減圧装置及び第2熱交換器を順次、冷媒配管で接続した冷媒回路と、
    前記第1熱交換器、水分の吸脱着が可能なデシカント材及び前記第2熱交換器をこの順に直列に配置した風路と、
    除湿対象空間内の空気を前記第1熱交換器、前記デシカント材及び前記第2熱交換器の順に流す送風装置と、
    前記第1熱交換器が凝縮器又は放熱器として動作すると共に、前記第2熱交換器が蒸発器として動作し、前記デシカント材に保持されている水分を脱着する第1運転モードと、前記第1熱交換器が蒸発器として動作すると共に前記第2熱交換器が凝縮器又は放熱器として動作し、前記デシカント材が前記風路を通過する空気から水分を吸着する第2運転モードとを、前記流路切換装置の流路切換により交互に切り換える除湿運転を行う制御装置とを備え、
    前記第2熱交換器は、間隔を空けて並設された複数のフィンと、前記複数のフィンを貫通し、空気の流れ方向である列方向及び空気の流れ方向に直交する段方向に多列多段に配置され、内部に冷媒が通過する複数の伝熱管とを備えた構成を有し、蒸発器として動作する際に、空気の流れ方向に対して上流側の伝熱管列から下流側の伝熱管列に冷媒が流れる流路構成を有する
    ことを特徴とする除湿装置。
  5. 前記第2熱交換器は、前記複数の伝熱管のうち空気上流側の伝熱管列を備えた上流側熱交換器と空気下流側の伝熱管列を備えた下流側熱交換器とを有し、
    前記上流側熱交換器と前記下流側熱交換器との間には、前記上流側熱交換器を通過後の冷媒を減圧して前記下流側熱交換器に流入させ、前記上流側熱交換器の冷媒蒸発温度よりも前記下流側熱交換器の冷媒蒸発温度を低くする圧力差生成装置を有し、
    前記第1運転モードの際、前記第2熱交換器は、前記上流側熱交換器の冷媒蒸発温度が前記第2熱交換器の流入空気の露点温度を含む除湿量低減用の所定範囲内の温度で運転されると共に、前記下流側熱交換器の冷媒蒸発温度が、前記露点温度以下であって必要な除湿量が得られる温度以上で運転される
    ことを特徴とする請求項4記載の除湿装置。
  6. 前記第2熱交換器の前記複数のフィンは、前記上流側熱交換器側と前記下流側熱交換器側との間で、段方向に切断されている
    ことを特徴とする請求項5記載の除湿装置。
  7. 圧縮機、流路切換装置、第1熱交換器、減圧装置及び第2熱交換器を順次、冷媒配管で接続した冷媒回路と、
    前記第1熱交換器、水分の吸脱着が可能なデシカント材及び前記第2熱交換器をこの順に直列に配置した風路と、
    除湿対象空間内の空気を前記第1熱交換器、前記デシカント材及び前記第2熱交換器の順に流す送風装置と、
    前記第1熱交換器が凝縮器又は放熱器として動作すると共に、前記第2熱交換器が蒸発器として動作し、前記デシカント材に保持されている水分を脱着する第1運転モードと、前記第1熱交換器が蒸発器として動作すると共に前記第2熱交換器が凝縮器又は放熱器として動作し、前記デシカント材が前記風路を通過する空気から水分を吸着する第2運転モードとを、前記流路切換装置の流路切換により交互に切り換える除湿運転を行う制御装置とを備え、
    前記第1熱交換器及び前記第2熱交換器のそれぞれは、間隔を空けて並設された複数のフィンと、前記複数のフィンを貫通し、空気の流れ方向である列方向及び空気の流れ方向に直交する段方向に多列多段に配置され、内部に冷媒が通過する複数の伝熱管とを備えた構成を有し、蒸発器として動作する際に、空気の流れ方向に対して上流側の伝熱管列から下流側の伝熱管列に冷媒が流れる流路構成を有する
    ことを特徴とする除湿装置。
  8. 前記第1熱交換器及び前記第2熱交換器のそれぞれは、前記複数の伝熱管のうち空気上流側の伝熱管列を備えた上流側熱交換器と空気下流側の伝熱管列を備えた下流側熱交換器とを有し、
    前記上流側熱交換器と前記下流側熱交換器との間には、前記上流側熱交換器を通過後の冷媒を減圧して前記下流側熱交換器に流入させ、前記上流側熱交換器の冷媒蒸発温度よりも前記下流側熱交換器の冷媒蒸発温度を低くする圧力差生成装置を有し、
    前記第1運転モードの際、前記第2熱交換器は、自己の前記上流側熱交換器の冷媒蒸発温度が前記第2熱交換器の流入空気の露点温度を含む除湿量低減用の所定範囲内の温度で運転されると共に、自己の前記下流側熱交換器の冷媒蒸発温度が、前記露点温度以下であって必要な除湿量が得られる温度以上で運転され、
    前記第2運転モードの際、前記第1熱交換器は、自己の前記上流側熱交換器の冷媒蒸発温度が、前記第1熱交換器の流入空気の露点温度を含む除湿量低減用の所定範囲内の温度で運転されると共に、自己の前記下流側熱交換器の冷媒蒸発温度が、前記露点温度以下であって必要な除湿量が得られる温度以上で運転される
    ことを特徴とする請求項7記載の除湿装置。
  9. 前記第1熱交換器及び前記第2熱交換器のそれぞれの前記複数のフィンは、前記上流側熱交換器側と前記下流側熱交換器側との間で、段方向に切断されている
    ことを特徴とする請求項8記載の除湿装置。
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