JP5606439B2 - 導電性インク及びこれを用いた導電性被膜付基材の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、導電性インク及びこれを用いた導電性被膜付基材の製造方法に関する。より詳しくは、本発明は、例えば、太陽電池パネルや各種回路基板の配線等として用いられる導電性被膜を形成するための導電性インクと、当該導電性インクを基材に塗布・焼成して形成され、上記太陽電池パネルや各種回路基板として用いることができる導電性被膜付基材に関する。
従来から、導電性インクは、例えば、太陽電池パネル配線、フラットパネルディスプレイの電極、回路基板又はICカードの配線を形成するための導電性材料等として、用いられている。
ここで、例えば、特許文献1においては、ブラウン管用に適した高透明性を有し、導電性に優れ、特に電磁シールド性に優れ、表面抵抗値の低い導電膜、具体的には表面抵抗値が103Ω/□以下であり、低コストで量産できる透明導電膜を提供することを意図して、銀の粒子径が1〜100nmであり、銀固形分濃度が1〜80重量%であり、貯蔵安定性に優れていることを特徴とする銀コロイド液が提案されている。
また、例えば、特許文献2においては、高濃度にしても分散安定性に優れた金属コロイド粒子及びその製造方法を提供することを意図して、メルカプトカルボン酸を金属コロイドの粒子表面に付着させた後、更にメルカプトカルボン酸エステルを付着させることを特徴とする金属コロイド粒子の製造方法が提案されている。
更に、例えば、特許文献3においては、基板上に塗布、焼成した際、表面形状がなめらかで、また、低抵抗かつ微細な回路を形成できる、高密度な回路印刷用の低温焼結型導電性金属ナノ粒子ペーストを提供することを意図して、平均粒子径100nm以下の金属ナノ粒子に対して、その表面を被覆するアミン化合物等の表面被覆層を設け、加熱した際、このアミン化合物等の被覆分子の溶出、離脱が可能な、高沸点の一種以上の有機溶剤を含んでなる分散溶媒中に均一に分散させた、導電性金属ナノ粒子ペーストが提案されている。
特開平10−66861号公報 特開2005−179754号公報 特開2004−273205号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の銀コロイド液を含む導電性インクを導電性被膜の材料として用いる場合、実用上十分な導電性を有する導電性被膜を得るためには塗布後の上記銀コロイド液を200℃以上の温度に加熱して焼成する必要があり、その際、基材や当該基材に装着された部品等を劣化させてしまうことがあるという問題がある(高温焼成の問題)。
また、それぞれ上記特許文献2及び特許文献3に記載の金属コロイド粒子及び導電性ナノ粒子ペーストは、液中における金属(コロイド)粒子の分散性は良いものの、上記特許文献1に記載の銀コロイド液と同様に、実用上十分な導電性を有する導電性被膜を得るためには塗布後の上記金属コロイド粒子及び導電性ナノ粒子ペーストを200℃以上の温度に加熱して焼成する必要がある(高温焼成の問題)。
更に、それぞれ上記特許文献1、特許文献2及び特許文献3に記載の銀コロイド液、金属コロイド粒子及び導電性ナノ粒子ペーストを用いて印刷する際には、スクリーン版の目詰まり、フレキソ印刷におけるフレキソ版の目詰まり又はインクジェット印刷におけるノズルの目詰まり等を起こすことがあり、印刷し易さにおいて改善の余地があった。また、目詰まりした上記銀コロイド液、金属コロイド粒子及び導電性ナノ粒子ペーストは固着してしまうことから洗浄しても除去しにくく、洗浄し易さにおいても改善の余地があった。即ち、メンテナンス時の作業効率に劣るという問題があった(再溶解の問題)。
そこで、本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、従来の導電性インクに比べて低い温度で加熱して焼成しても十分な導電性を有する導電性被膜を形成することができ、更に、分散安定性及び再溶解性にも優れた導電性インクを提供することを目的とする。即ち、本発明は、従来と同等以上の分散性、並びに、優れた低温焼成性、分散安定性及び再溶解性を有し、更に、従来と同等以上の導電性を有する導電性被膜を形成し得る導電性インクを提供することを目的とする。更に、本発明は、優れた導電性を有する導電性被膜を供えた導電性被膜付基材を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、従来と同等以上の分散性、並びに、優れた低温焼成性、分散安定性及び再溶解性を有し、更に、従来と同等以上の導電性を有する導電性被膜を形成し得る導電性インクを得るためには、導電性インクを構成する金属コロイド液中にアミノ基を1個以上有するアミン化合物を分散させることが、極めて有効であることを見出し、本発明に到達した。
即ち、本発明は、
金属粒子と、親水性基及び金属吸着基を含んでおり、前記金属吸着基により記金属粒子の表面の少なくとも一部に局在化した有機成分と、を含む金属コロイド液と、
前記金属コロイド液中に分散しており、アミノ基を1個以上有するアミン化合物を含む安定化剤と、を含む、
導電性インクを提供する。
本発明の導電性インクは、金属コロイド液中(即ち、導電性インクの分散媒中)に安定化剤としてアミノ基を1個以上有し、親和性に優れるアミン化合物を含む。そのため、当該アミン化合物が、金属粒子の表面の少なくとも一部に局在化した有機成分のうちの親水性基と相互作用をし、金属コロイド中における金属粒子を略均一にかつ長期間に亘って分散させることができ、これによって分散性及び分散安定性が向上するものと考えられる。
そして、本発明の導電性インクは、安定化剤との相互作用によって、分散性、分散安定性及び再溶解性に優れるため、当該導電性インクを金属粒子の分散状態を良好に保ちつつ基材に塗布することができる。よって、塗布後の前記導電性インクを比較的低い温度で焼成しても、導電性が良好な導電性被膜を得ることができ、かかる導電性被膜は金属粒子の分散状態が良好であるから十分な導電性を発揮するものと考えられる。
なお、本発明における「分散性」とは、金属コロイド液を調製した直後において、当該金属コロイド液中での金属粒子の分散状態が優れているか否か(均一か否か)を示すものであり、「分散安定性」とは、金属コロイド液を調整して所定の時間を経過した後において、当該金属コロイド液中での金属粒子の分散状態が維持されているか否かを示すものであり、「低沈降凝集性」ともいえるものである。
ここで、本発明の導電性インクを構成する金属コロイド液において、「金属粒子の表面の少なくとも一部に局在化した有機成分」のうちの「局在化」とは、当該有機成分のうちの親水性基が分散媒側を向き、かつ、前記有機成分のうちの金属吸着基が金属粒子の表面に吸着することにより、いわゆるミセル構造が少なくとも部分的に形成されており、全体として金属コロイド液が構成されていることを意味する。また、本発明の導電性インクにおける「アミノ基を1個以上有するアミン化合物を含む安定化剤」は、少なくとも金属コロイド液中、より具体的には金属コロイド液を構成する分散媒中に分散しており、原則として、金属粒子に付着等して被覆してはいない。
本発明の導電性インクは、アミン化合物を、金属コロイド液の固形分の0.2質量%以上60質量%以下含む、のが好ましい。本発明の導電性インクにおいて、アミン化合物の含有量が金属コロイド液の固形分の0.2質量%以上であると、導電性インクの分散性、分散安定性及び再溶解性を十分なものとすることができ、好ましい。一方、アミン化合物の含有量が金属コロイド液の固形分の60質量%以下であると、導電性インクを加熱により焼成して形成される導電性被膜の導電性を十分なものとすることができ、好ましい。本発明の効果をより確実に得る観点からは、アミン化合物の含有量が金属コロイド液の固形分の0.5質量%以上50質量%以下であることがより好ましい。
特に、アミン化合物としてアルカノールアミンを用いる場合は、アミン化合物(アルカノールアミン)の含有量が金属コロイド液の固形分の0.5質量%以上12質量%以下であることがより好ましい。これは、アルカノールアミンの分子構造中に含まれる水酸基が水との相溶性に優れ、この範囲であれば、アルカノールアミンが金属コロイド液の安定化剤として好適に作用するからである。
ここで、本発明における金属コロイド液の「固形分」とは、シリカゲル等を用いて金属コロイド液から分散媒を取り除いた後、例えば、30℃以下の常温(例えば25℃)で24時間乾燥させた後、に残存する固形分のことをいう。この固形分は、通常、金属粒子、残存有機成分及び残留還元剤等を含む。なお、シリカゲルを用いて金属コロイド液から分散媒を取り除く方法としては、種々の方法を採用することが可能であるが、例えばガラス基板上に金属コロイド液を塗布し、シリカゲルを入れた密閉容器に塗膜付ガラス基板を24時間以上放置することにより分散媒を取り除けばよい。
また、本発明の導電性インクにおいては、前記アミン化合物が、N−アミノエチルエタノールアミン、ジグリコールアミン、N−メチルジエタノールアミン、ジエタノールアミン、N−ブチルジエタノールアミン、4−アミノメチルピリジン、γ−ブチロラクトン、2,2’−メチルイミノジエタノール、3−モルホリノプロピルアミン、2−(1−ピペラジニル)エチルアミン、2−ピリジンカルバルデヒド、γ−バレロラクトン、2−(イソペンチルオキシ)エタノール、N,N−ジエチルエタノールアミン、トリエチレンテトラミン、1−ジメチルアミノ−2−プロパノール、トリプロピレングリコール、2−ジメチルアミノエタノール、トリイソプロパノールアミン、3−エトキシプロピルアミン、エチレンジアミン、メタクリル酸 2−(ジメチルアミノ)エチル、ペンチルアミン、イソプロパノールアミン、ジエチルメチルアミン、トリエチルアミン、N−メチルピペリジン、ピペラジン、ピロリジン、ジエチルアミノエタノール、トリエタノールアミン、ジメチルアミノプロパノール、モノエタノールアミン、2−(メチルアミノ)エタノール、n−プロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、ジエチルアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノイソプロパノール、3−ジエチルアミノ−1−プロパノール、2−ジメチルアミノ−2−メチル−1−プロパノール、4−ジメチルアミノ−1−ブタノール、アミノシクロヘキサン、又は、3−(ジメチルアミノ)−1−プロパノールを含むのが好ましい。
アミノ基を1個以上有し、親和性に優れるアミン化合物として、上記のアミン化合物のうちのいずれかを用いれば、より確実に、当該アミン化合物が、金属粒子の表面の少なくとも一部に局在化した有機成分のうちの親水性基と相互作用をするため、金属コロイド中において金属粒子を略均一にかつ長期間に亘って分散させることができ、よって、本発明の導電性インクの分散性、分散安定性及び再溶解性をより確実に向上させることができる。そして、当該導電性インクを、金属粒子の分散状態を良好に保ちつつ基材に塗布することができ、よって、より確実に十分な導電性を有する導電性被膜を得ることができる。
また、本発明の導電性インクにおいては、前記有機成分のうちの親水性基がカルボキシル基であり、金属吸着基がイオウ原子を含む基であるのが好ましい。このような構成によれば、金属吸着基が金属粒子により確実に吸着して親水性基がより確実に分散媒側に位置することによって、ミセル構造がより確実に形成され、分散性、分散安定性及び再溶解性に優れた導電性インクをより確実に得ることができ、好ましい。
また、本発明の導電性インクにおいては、前記金属コロイド液が、金コロイド液であるのが好ましい。このような構成によれば、導電性に優れ、また、金は優れた抗酸化性及び耐マイグレーション性を有することから、耐久性に優れる導電性被膜をより確実に得ることができる。
金属コロイド液が、金コロイド液の場合、前記アミン化合物は、アルカノールアミン、即ち、N−アミノエチルエタノールアミン、ジグリコールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、1−ジメチルアミノ−2−プロパノール、2−ジメチルアミノエタノール若しくはイソプロパノールアミン、又は、3−モルホリノプロピルアミンを含むのが好ましい。このような構成によれば、比重の比較的大きい金属粒子であっても、より確実に略均一にかつ長期間に亘って金属コロイド液中に分散させることができる。
また、本発明は、
基材と、前記基材の表面の少なくとも一部に形成される導電性被膜と、を含む導電性被膜付基板の製造方法であって、
上記の導電性インクを基材に塗布する導電性インク塗布工程と、
前記基材に塗布した前記導電性インクを300℃以下の温度で焼成して導電性被膜を形成する導電性被膜形成工程と、を含む、
導電性被膜付基材の製造方法を提供する。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、前記導電性インク塗布工程での導電性インクとして、金属粒子と、親水性基及び金属吸着基を含んでおり、前記金属吸着基により記金属粒子の表面の少なくとも一部に局在化した有機成分と、を含む金属コロイド液と、前記金属コロイド液中に分散しており、アミノ基を1個以上有するアミン化合物を含む安定化剤と、を含む本発明の導電性インクを用いれば、導電性被膜形成工程において、前記基材に塗布した前記導電性インクを300℃以下の温度で焼成しても、優れた導電性を有する導電性被膜がより確実に得られることを見出した。
ここで、本発明の「導電性インクを基材に塗布する導電性インク塗布工程」における「基材に塗布」とは、導電性インクを面状に塗布する場合も線状に塗布(描画)する場合も含む概念である。したがって、本発明における導電性被膜は、面状の導電性被膜及び線状の導電性被膜のいずれも含む概念であり、これら面状の導電性被膜及び線状の導電性被膜は、連続していても不連続であってもよく、連続する部分と不連続の部分とを含んでいてもよい。
また、本発明の導電性被膜付基材の製造方法によれば、前記導電性被膜形成工程において、前記基材に塗布した前記導電性インクを200℃未満の温度で焼成して導電性被膜を形成しても、導電性に優れる導電性被膜を得ることができる。
本発明によれば、従来の導電性インクに比べて低い温度で加熱して焼成しても十分な導電性を有する導電性被膜を形成することができ、更に、分散安定性及び再溶解性にも優れた導電性インクを提供することができる。即ち、本発明によれば、従来と同等以上の分散性、並びに、優れた低温焼成性、分散安定性及び再溶解性を有し、更に、従来と同等以上の導電性を有する導電性被膜を形成し得る導電性インクを提供することができる。また、本発明によれば、優れた導電性を有する導電性被膜を供えた導電性被膜付基材を提供することができる。
以下、本発明の導電性インクの好適な一実施形態、及び、本発明の導電性インクを用いた導電性被膜付基材の製造方法の好適な一実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明では重複する説明は省略することがある。
[導電性インク]
まず、本発明の導電性インクの好適な実施形態について説明する。本実施形態の導電性インクは、主として、金属コロイド液と、安定化剤と、を含む。そして、本実施形態の金属コロイド液は、金属粒子と、親水性基及び金属吸着基を含んでおり、前記金属吸着基により記金属粒子の表面の少なくとも一部に局在化した有機成分と、を含み、本実施形態の安定化剤は、前記金属コロイド液中に分散しており、アミノ基を1個以上有するアミン化合物を含む。
このような構成を有することにより、本実施形態の導電性インクは、従来の導電性インクに比べて低い温度で加熱して焼成しても十分な導電性を有する導電性被膜を形成することができ、更に、分散安定性及び再溶解性にも優れる。本実施形態の導電性インクによれば、優れた導電性を有する導電性被膜を供えた導電性被膜付基材を形成することができる。なお、本実施形態の導電性インクの金属コロイド液を構成する分散媒としては、後述するが、水や有機系分散媒が挙げられる。
ここで、従来の導電性インクには、金属(コロイド)粒子の分散性は良い導電性インク(例えば銀コロイド液)もあるが、実用上十分な導電性を有する導電性被膜を得るためには塗布後の上記導電性インクを200℃以上の温度に加熱して焼成する必要があり、その際、基材や当該基材に装着された部品等を劣化させてしまうことがあった。また、従来の導電性インクは再溶解性に劣り、目詰まり等が起きた場合に、印刷しにくくなったり洗浄しにくかったり、メンテナンス性に劣ることがあった。更に、従来の導電性インクは、長期に亘る分散性、即ち、分散安定性(低沈降凝集性)に劣る場合もあった。
これに対し、本実施形態の導電性インクは、上記のようなアミノ基を1個以上有し、親和性に優れるアミン化合物を含む安定化剤を含むため、当該アミン化合物が金属粒子の表面の少なくとも一部に局在化した有機成分のうちの親水性基と相互作用をし、金属コロイド中における金属粒子を略均一にかつ長期間に亘って分散させることができ、これによって優れた分散性、分散安定性及び再溶解性を有するものと考えられる。また、本実施形態の導電性インクは分散性及び分散安定性に優れるため、当該導電性インクを、金属粒子の分散状態を良好に保ちつつ基材に塗布することができ、よって、比較的低い温度で焼成してもそのまま金属粒子の分散状態が良好な導電性被膜を得ることができ、優れた導電性を有する導電性被膜を得ることができるものと考えられる。
例えば、本発明者らは、目視による沈降の有無、及び動的光散乱式粒度分布計による金属粒子の粒径測定により、従来の導電性インクに比較して、本実施形態の導電性インク(より具体的には、後述する実施例の導電性インク)の分散安定性が良好であることを確認している。また、本発明者らは、直流精密測定器(横川メータ&インスツルメンツ(株)製の携帯用ダブルブリッジ2769)を用いた体積抵抗値の測定と、イオン交換水を滴下しての目視観察と、により、従来の導電性インクに比較して、本実施形態の導電性インク(具体的には、後述する実施例の導電性インク)を用いて形成した導電性被膜は、低温焼成性、導電性及び再溶解性に優れることを確認している。
本実施形態の導電性インクは、アミン化合物を、金属コロイド液の固形分の0.2質量%以上60質量%以下含む、のが好ましい。アミン化合物の含有量が金属コロイド液の固形分の0.2質量%以上であると、導電性インクの分散性、分散安定性及び再溶解性を十分なものとすることができ、好ましい。一方、アミン化合物の含有量が金属コロイド液の固形分の60質量%以下であると、導電性インクを加熱により焼成して形成される導電性被膜の導電性を十分なものとすることができ、好ましい。
本発明の効果をより確実に得る観点からは、アミン化合物の含有量が金属コロイド液の固形分の0.5質量%以上50質量%以下であることがより好ましい。アミン化合物としてアルカノールアミンを用いる場合は、アミン化合物(アルカノールアミン)の含有量が金属コロイド液の固形分の0.5質量%以上12質量%以下であることがより好ましい。これは、アルカノールアミンの分子構造中に含まれる水酸基が水との相溶性に優れ、この範囲であれば、金属コロイド液の安定化剤として好適に作用するからである。
ここで、本実施形態の金属コロイド液の「固形分」とは、ガラス基板上に金属コロイド液を塗布し、シリカゲルを入れた密閉容器に塗膜付ガラス基板を30℃以下の常温(例えば25℃)で24時間以上放置することにより分散媒を取り除いた後に残存する固形分のことをいう。
[金属コロイド液]
次に、本実施形態の導電性インクを構成する金属コロイド液について説明する。この金属コロイド液としては、金属粒子と、親水性基及び金属吸着基を含んでおり、前記金属吸着基により記金属粒子の表面の少なくとも一部に局在化した有機成分と、を含む種々の金属コロイド液を用いることができる。
金属粒子を構成する金属としては、特に制限されるものではないが、例えば、金、銀、銅、白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、イリジウム又はオスミウム等を挙げることができる。なかでも、金、銀、銅又は白金が好ましく、金又は銀であるのがより好ましい。そして、1種の金属を用いてもよく、2種以上の金属を併用してもよい。
ここで、銀は高い導電性を有するが、マイグレーションを起こすおそれがあるため、銀を用いる場合には、その他の金属と併用するのが好ましい。併用する金属として、例えば、金、銅、白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、イリジウム又はオスミウム等が挙げられるが、なかでも、金、白金又はパラジウムが好適である。併用する方法としては、複数の金属を含む合金粒子を用いる場合や、コア−シェル構造(コアとシェルとがそれぞれ異なる金属で構成されている。)や多層構造(少なくとも異なる2種の金属からなる層を有している。)を有する金属粒子を用いる場合がある。
金属粒子を構成する金属として更に好ましいのは金である。金は優れた抗酸化性及び耐マイグレーション性を有することから、耐久性に優れる導電性被膜をより確実に得ることができるからである。金は、もちろん銀と併用してもよいし、単独で用いてもよい。
本実施形態の金属コロイド液における粒子(金属粒子を含む。)の平均粒径は100nm以下であるのが好ましく、更には、5〜80nmであるのが好ましい。粒子の平均粒径が100nm以下であれば、金属コロイド液中においても粒子が凝集しにくく、分散安定性を損なわない傾向にある。一方、粒子の平均粒径が5nm以上であれば、例えば、金属粒子の精製工程が容易であり、生産工程上好ましい。なお、本実施形態の金属コロイド液を用いて得られる「導電性インク」においても、粒子(金属粒子を含む。)の平均粒径(メディアン径)はこの範囲と略同じである(近似できる)。
なお、金属コロイド液における粒子の粒径は固形分濃度によって変動し、一定とは限らない。また、導電性インクが、任意成分として、後述する樹脂成分、有機溶剤、増粘剤又は表面張力調整剤等を含む場合、平均粒径が100nm超の粒子成分を含むこともある。この場合、導電性インクは、沈降を生じない成分であれば100nm以上の平均粒径を有する粒子成分を含んでもよく、即ち、本発明の効果を損なわない範囲(成分、量等)であれば、100nm以上の平均粒径を有する粒子成分を含んでもよい。
ここで、金属コロイド液における粒子の平均粒径は、動的光散乱法(ドップラー散乱光解析)により測定されるもので、例えば、(株)堀場製作所製動的光散乱式粒径分布測定装置LB−550で測定した体積基準のメディアン径(D50)で表すことができる。
具体的には、まず、純水10ミリリットル中に金属コロイド液を数滴滴下し、手で振動し分散させて測定用試料を調製する。ついで、測定用試料3ミリリットルを、(株)堀場製作所製動的光散乱式粒径分布測定装置LB−550、のセル内に投入し、下記の条件にて測定を行う。
・測定条件
データ読み込み回数:100回
セルホルダー内温度:25℃
・表示条件
分布形態:標準
反復回数:50回
粒子径基準:体積基準
分散質の屈折率:0.340−3.300i(金の場合)
分散媒の屈折率:1.33(水が主成分の場合)
・システム条件設定
強度基準:Dynamic
散乱強度レンジ上限:10000.00
散乱強度レンジ下限:1.00
本実施形態の有機成分は、それぞれ親水性基及び金属吸着基を少なくとも1個ずつ含んでおり、水親和性を有し、金属コロイド液中において上記金属粒子に吸着してミセル構造を形成し得るものであればよく、特に制限されるものではない。水親和性基としては、例えば、カルボキシル基、アミン基又は水酸基等が挙げられ、また、金属吸着基としては、例えば、チオール基若しくはジスルフィド等のイオウ原子含有官能基、アミノ基若しくはイミノ基等のチッ素原子含有官能基、リン酸基、水酸基又はカルボキシル基等が挙げられる。金属吸着基としては強い金属吸着力を有するチオール基が好ましい。
有機成分の具体例としては、例えばメルカプトプロピオン酸、クエン酸三ナトリウム、モノエタノールアミン等が挙げられるが、なかでも、例えば水親和性基を有するSH−Cn−COOH(nは1以上)で表されるカルボキシル基(COOH)を親水性基として有し、チオール基(SH)を金属吸着基として有し、水親和性を有する有機成分が好ましく、例えばメルカプトプロピオン酸、メルカプト酢酸、メルカプト安息香酸、メルカプトけい皮酸、メルカプトプロパンスルホン酸、メルカプトこはく酸又はこれらの塩等を挙げることができる。
金属コロイド液における上記の有機成分の含有量としては、上記のようなミセル構造が形成され得る範囲で適宜選択することができるが、本発明の効果をより確実に得ることができるという観点から、例えば金属コロイド液の固形分の0.5〜15質量%であるのが好ましい。特に有機成分をメルカプト系化合物の場合は、1〜10質量%であるのが好ましい。なお、金属コロイド液における有機成分の含有量は、熱重量分析法(重量減少法)で測定することができる。具体的には、例えば、後述する実施例におけるように、金コロイド液の固形分を10℃/分の昇温速度で加熱し、100〜500℃の重量減少分として有機成分の含有量を特定することができる。
次に、上記のような金属粒子及び有機成分を含む金属コロイド液は、金属粒子を構成する金属の金属塩と、有機成分と、分散媒と、を含む原料水溶液を還元することにより調製することができる。この還元によって、有機成分が金属粒子の表面の少なくとも一部に局在化し、所望する金属コロイド液が得られる。後述するアミン化合物は、この原料水溶液に混合させておいてもよいが、金属塩や有機成分等と反応して金属コロイド液の生成を妨げないように、調製した後の金属コロイド液を混合するのが好ましい。
したがって、本実施形態の金属コロイド液を調製するための原料水溶液に含まれる分散媒は、水性であり、例えば、水又は水と水溶性有機分散媒との混合物からなる水性分散媒を用いることができる。水溶性有機分散媒としては、本発明の効果を損なわない範囲であれば特に制限はなく、例えば、導電性インクの任意成分として後述する水溶性有機溶剤を用いることができるが、水と混合して用いる場合、得られる混合物が水性となるように、例えば、75体積%以下の有機系分散媒を用いるのが好ましい。
金属塩としては、金属コロイド液の作製に用いる公知の金属塩及びその水和物を用いることができ、例えば、塩化金酸、塩化金、臭化金、シアン化金、水酸化金、よう化金、硝酸銀、酢酸銀、過塩素酸銀、塩化白金酸、塩化白金酸カリウム、塩化パラジウム、硝酸パラジウム、硝酸ロジウム、酢酸ロジウム、酢酸ルテニウム、ヘキサニトロイリジウム酸、酸化オスミウム等が挙げられる。また、上記原料水溶液においてこれらの金属塩を還元する方法は特に限定されず、例えば、還元剤を用いる方法、紫外線等の光、電子線、超音波又は熱エネルギーを照射する方法等が挙げられる。なかでも、操作の容易の観点から、還元剤を用いる方法が好ましい。
還元剤を用いる方法においては、例えば、水素化ホウ素ナトリウム等の水素化合物、ヒドラジン等のアミン化合物、亜硫酸等の酸化物、クエン酸三ナトリウム若しくはグリコール酸ナトリウム等のヒドロキシ酸塩、硫酸第一鉄若しくは酸化鉄等の金属塩、又はハイロドキノン、タンニン酸若しくはサリチル酸等の有機化合物等を挙げることができる。特に、水素化ホウ素ナトリウム等の水素化合物は、使用量に対する還元効率が高いことから、好ましい。また、これらの還元剤は、それぞれ単独で用いてもとく、2種以上を併用してもよい。還元剤の量としては、金属塩を還元するのに十分で、かつ金属コロイド液に残留し過ぎない範囲で適宜選択すればよい。なお、還元剤と、光、電子線、超音波又は熱エネルギーと、を併用してもよい。
[安定化剤:アミン化合物]
次に、本実施形態の導電性インクにおける安定化剤である「アミノ基を1個以上有するアミン化合物」は、少なくとも金属コロイド液中、より具体的には金属コロイド液を構成する分散媒中に分散して、金属粒子の表面の少なくとも一部に局在化した有機成分のうちの親水性基と相互作用をし、金属コロイド中における金属粒子を略均一にかつ長期間に亘って分散させることができるものであればよい。
このアミン化合物は、一級アミノ基、二級アミノ基及び三級アミノ基よりなる群から選択される少なくとも1種の基を有する化合物であり、原則として、金属粒子に付着等して被覆してはいないが、本発明の効果を損なわない範囲で部分的に金属粒子の表面に付着していても構わない。
このようなアミン化合物としては、例えば、N−アミノエチルエタノールアミン、ジグリコールアミン、N−メチルジエタノールアミン、ジエタノールアミン、N−ブチルジエタノールアミン、4−アミノメチルピリジン、γ−ブチロラクトン、2,2’−メチルイミノジエタノール、3−モルホリノプロピルアミン、2−(1−ピペラジニル)エチルアミン、2−ピリジンカルバルデヒド、γ−バレロラクトン、2−(イソペンチルオキシ)エタノール、N,N−ジエチルエタノールアミン、トリエチレンテトラミン、1−ジメチルアミノ−2−プロパノール、トリプロピレングリコール、2−ジメチルアミノエタノール、トリイソプロパノールアミン、3−エトキシプロピルアミン、エチレンジアミン、メタクリル酸 2−(ジメチルアミノ)エチル、ペンチルアミン、イソプロパノールアミン、ジエチルメチルアミン、トリエチルアミン、N−メチルピペリジン、ピペラジン、ピロリジン、ジエチルアミノエタノール、トリエタノールアミン、ジメチルアミノプロパノール、モノエタノールアミン、2−(メチルアミノ)エタノール、n−プロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、ジエチルアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノイソプロパノール、3−ジエチルアミノ−1−プロパノール、2−ジメチルアミノ−2−メチル−1−プロパノール、4−ジメチルアミノ−1−ブタノール、アミノシクロヘキサン又は3−(ジメチルアミノ)−1−プロパノール等が挙げられる。
これらのアミン化合物のうちのいずれかを用いれば、先に述べたように、より確実に、当該アミン化合物が、金属粒子の表面の少なくとも一部に局在化した有機成分のうちの親水性基と相互作用をし、金属コロイド中における金属粒子を略均一にかつ長期間に亘って分散させることができ、本実施形態の導電性インクの分散性、分散安定性及び再溶解性をより確実に向上させることができる。そして、当該導電性インクを、金属粒子の分散状態を良好に保ちつつ基材に塗布することができ、よって、より確実に比較的低い温度で焼成してもそのまま金属粒子の分散状態が良好な導電性被膜を得ることができ、かつ十分な導電性を有する導電性被膜を得ることができる。
また、金属コロイド液が金コロイド液の場合、アミン化合物としては、N−アミノエチルエタノールアミン、ジグリコールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、1−ジメチルアミノ−2−プロパノール、2−ジメチルアミノエタノール又はイソプロパノールアミン等のアルカノールアミン、又は、3−モルホリノプロピルアミンを含むのが好ましい。このような構成によれば、比重の比較的大きい金属粒子であっても、より確実に略均一にかつ長期間に亘って金属コロイド液中に分散させることができる。
上記の金属コロイド液と、アミン化合物と、を混合して得られる本実施形態の導電性インクには、本発明の効果を損なわない範囲で、例えば、密着性、乾燥性又は印刷性等の機能を付与するために、例えばバインダーとしての役割を果たす樹脂成分、有機溶剤、増粘剤又は表面張力調整剤を添加してもよい。
このような樹脂成分としては,例えば、ポリエステル系樹脂、ブロックドイソシアネート等のポリウレタン系樹脂、ポリアクリレート系樹脂、ポリアクリルアミド系樹脂、ポリエーテル系樹脂又はメラミン系樹脂等を挙げることができ、なかでも水性樹脂が好ましい。また、これらはそれぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
有機溶剤としては、水溶性溶剤が好ましく、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、2−プロピルアルコール、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、1−エトキシ−2−プロパノール,2−ブトキシエタノール,エチレングリコール,ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、重量平均分子量が200以上1,000以下の範囲内であるポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、重量平均分子量が300以上1,000以下の範囲内であるポリプロピレングリコール、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、グリセリン又はアセトン等が挙げられ、これらはそれぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
増粘剤としては、例えば、例えば、クレイ、ベントナイト又はヘクトライト等の粘土鉱物、例えば、ポリエステル系エマルジョン樹脂、アクリル系エマルジョン樹脂、ポリウレタン系エマルジョン樹脂又はブロックドイソシアネート等のエマルジョン等が挙げられ、これらはそれぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、表面張力調整剤としては、界面活性能を有するものであれば特に限定はない。
[導電性被膜(導電性被膜付基材)の製造方法]
次に、本実施形態の導電性被膜(導電性被膜付基材)の製造方法は、主として、(a)導電性インク調製工程と、(b)導電性インク塗布工程と、(c)導電性被膜形成工程と、を含んでいる。そして、本実施形態の導電性被膜(導電性被膜付基材)の製造方法は、導電性インク塗布工程において先に述べた本実施形態の導電性インクを用い、かつ、導電性被膜形成工程において、塗布後の導電性インクを所定の温度に加熱して焼成する。これにより、先に述べた本実施形態の導電性被膜(導電性被膜付基材)をより確実に得ることができるようになる。
以下、本実施形態の導電性被膜(導電性被膜付基材)の製造方法の各工程について説明する。
(a)導電性インク調製工程
導電性インク調製工程は、先に述べた本実施形態の導電性インクを調製する工程である。導電性インクは、金属コロイド液を先に述べた方法によって調製し、これにアミン化合物及びその他の任意成分を混合することにより得られる。この混合は従来公知の方法で行えばよい。本実施形態の導電性インクは、分散安定性に優れるため、本実施形態の導電性被膜(導電性被膜付基材)の製造方法を実施する以前に調製して保存していたものを用いても、実施直前に調製したものを用いてもよい。
(b)導電性インク塗布工程
導電性インク塗布工程は、先に述べた本実施形態の導電性インクを基材に塗布する工程である。
ここで、本実施形態において用いることのできる基材としては、導電性インクを塗布して加熱により焼成して導電性被膜を搭載することのできる、少なくとも1つの主面を有するものであれば、特に制限はないが、耐熱性に優れた基材であるのが好ましい。また、先に述べたように、本実施形態の導電性インクは、従来の導電性インクに比較して低い温度で加熱して焼成しても十分な導電性を有する導電性被膜を得ることができるため、この低い焼成温度よりも高い温度範囲で、従来よりも耐熱温度の低い基材を用いることが可能である。
このような基材を構成する材料としては、例えば、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、フッ素樹脂、液晶ポリマー、セラミックス、ガラス又は金属等を挙げることができる。また、基材は、例えば板状又はストリップ状等の種々の形状であってよく、リジッドでもフレキシブルでもよい。基材の厚さも適宜選択することができる。接着性若しくは密着性の向上又はその他の目的ために、表面層が形成された基材や親水化処理等の表面処理を施した基材を用いてもよい。
導電性インクを基材に塗布する工程では、種々の方法を用いることが可能であるが、例えば、流延法、ディスペンサー法、インクジェット法、フレキソ法、グラビア法、スクリーン法、コータ法、スピンコーティング法、刷毛塗り法又はシリンジ法等を用いることができる。
また、塗布されて、加熱により焼成される前の状態の導電性インクからなる塗膜の形状は、所望する形状にすることが可能であり、したがって、本実施形態における「塗布」とは、導電性インクを面状に塗布する場合も線状に塗布(描画)する場合も含む概念であり、本実施形態の塗膜及び導電性被膜は、面状及び線状の塗膜及び導電性被膜のいずれも含む概念である。また、これら面状及び線状の塗膜及び導電性被膜は、連続していても不連続であってもよく、連続する部分と不連続の部分とを含んでいてもよい。
(c)導電性被膜形成工程
上記のように塗布した後の塗膜を、300℃ 以下の温度に加熱することにより焼成し、本実施形態の導電性被膜(導電性被膜付基材)を得る。本実施形態においては、先に述べたように、本実施形態の導電性インクを用いるため、300℃ 以下の温度で焼成しても、優れた導電性及び再溶解性を有する導電性被膜がより確実に得られる。この焼成により、金属粒子同士の結合を高めて焼結することができる。
本実施形態においては、導電性インクがバインダー成分を含む場合は、導電性被膜の強度向上及び基材との接着力向上等の観点から、バインダー成分も焼結することになるが、場合によっては各種印刷法への導電性インク調整を主目的として、焼成条件を制御してバインダー成分を全て除去してもよい。
この導電性被膜形成工程における焼成温度としては、300℃以下であればよく、200℃以下であるのが好ましく、150℃以下であるのがに更に好ましい。焼成温度が低いほど、耐熱性の低い基材への適用が可能になるため、使用できる基材が増えるメリットがある。また、エネルギー量が低くできるため、コストを下げることができる。下限値は室温であればよく、好ましくは50℃程度であればよい。室温で処理する場合にはバラツキが出る可能性があるため、50℃程度の温度に加温すると、周囲の温度、湿度の影響を少なくすることができ、品質を安定にすることができる。焼成時間としては、例えば、5分間〜3時間であればよい。
このようにして本実施形態の導電性被膜(導電性被膜付基材)を得ることができる。このようにして得られる本実施形態の導電性被膜は、例えば、0.1〜5μm程度、より好ましくは0.1〜1μmである。本実施形態の導電性インクを用いれば、厚さが0.1〜5μm程度であっても、十分な導電性を有する導電性被膜が得られる。なお、本実施形態の導電性被膜の体積抵抗値は、30μΩ・cm未満である。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明の導電性インク及び本発明の導電性被膜(導電性被膜付基材)の製造方法について更に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
≪調製例1≫
塩化金酸四水和物(和光純薬工業(株)製)を水に溶解し、1.1×10-3mol/Lの金イオン溶液6.8Lを調製した。また、メルカプトプロピオン酸(和光純薬工業(株)製)0.42gを水800mLに溶解し、10NのNaOH水溶液を1.0mL添加し、メルカプトプロピオン酸水溶液を調製した。また、水素化ホウ素ナトリウム(和光純薬工業(株)製)0.75gを水400mLに溶解して水素化ホウ素ナトリウム水溶液を調製した。
次に、上記金イオン溶液に、上記メルカプトプロピオン酸水溶液を加えて攪拌した後、10NのNaOH水溶液を2.4mL加えた。更に、これに上記水素化ホウ素ナトリウム
水溶液を加えて30分間撹拌を行い、金属コロイド液1(金コロイド液)を調製した。得られた金コロイド液は、分画分子量5万の限外濾過膜(アドバンテック東洋(株)製)を用いて濾過し、不純物イオンを除去した。金コロイド液の固形分に対して10℃/分の昇温速度で熱重量分析を行ったときの100〜500℃の重量減少(即ち、有機成分の含有量)は3質量%であった。
≪調製例2≫
塩化金酸四水和物(和光純薬工業(株)製)を水に溶解し、5.4×10-4mol/Lの金イオン溶液9.0Lを調製した。また、この金イオン溶液に、ホモジナイザーにより攪拌しながら、クエン酸三ナトリウム二水和物(和光純薬工業(株)製)7.0gを沸騰した水1Lに溶解させた水溶液を入れ、金属コロイド液2(金コロイド液)を得た。得られた金コロイド液は、分画分子量5万の限外濾過膜(アドバンテック東洋(株)製)を用いて濾過し、不純物イオンを除去した。金コロイド液の固形分に対して10℃/分の昇温速度で熱重量分析を行ったときの100〜500℃の重量減少(即ち、有機成分の含有量)は2質量%であった。
≪調製例3≫
128mLのイオン交換水中に、モノエタノールアミン11.72mmol及びピロガロール3.975mmolを溶解させた後、硝酸銀5.89mmolを含む水溶液2mLを添加し、マグネティックスターラーを用いて、室温にて1時間撹拌した。撹拌後、透析によって、溶液中の硝酸イオン濃度が100ppm未満となるまで精製を行い、金属コロイド液3(銀コロイド液)を調製した。得られた銀コロイド液の固形分に対して10℃/分の昇温速度で熱重量分析を行ったときの100〜500℃の重量減少は2質量%であった。
≪調製例4≫
6.0mMの塩化金酸四水和物(和光純薬工業(株)製)の水溶液80gを、反応容器にとり、蒸留水320g及び4%クエン酸ナトリウム水溶液13.1gを添加し、78℃で30分間反応させた。このときの溶液中の金濃度は約500ppmであった。反応終了後、東京化成(株)製のポリビニルピロリドン(PVP K−15、分子量10,000)の30%溶液39.8gを添加し、その後、5%ドデシル硫酸ナトリウム水溶液24.0gを添加し、濃厚で青紫色の金属コロイド液4(金コロイド液)を得た。得られた金コロイド液の固形分に対して10℃/分の昇温速度で熱重量分析を行ったときの100〜500℃の重量減少は2質量%であった。
≪実験例1〜22≫
表1及び表2に示すように、上記のようにして得られた金属コロイド液1〜4のうちのいずれかと、表1に示すアミン化合物と、を混合し、得られた混合物に更にイオン交換水を添加して、最終固形分が40質量%になるように調整し、導電性インク1〜22を得た。ついで、これらの導電性インク1〜22をスライドガラスに刷毛塗りして塗膜を形成し、ギヤオーブン中で150℃及び1時間の条件で加熱して焼成することにより、導電性被膜1〜22を形成した。
[評価試験]
(1)導電性インクの粒子のメディアン径及び分散安定性
先に述べた条件及び方法で、導電性インク1〜22が含む粒子のメディアン径を測定した。また、導電性インク1〜22の分散安定性を、目視及び動的光散乱法による粒径測定で評価した。導電性インクを調整してから2週間後のメディアン径の増加率が15%未満を「1」、15%以上を「2」、目視により粒子の明らかな沈殿が生じたものを「3」と評価した。それぞれの結果を表1又は表2に示した。
(2)導電性被膜の導電性
得られた導電性被膜1〜22の導電性を評価するため、導電性被膜1〜22の体積抵抗値を、横川メータ&インスツルメンツ(株)製の直流精密測定器「携帯用ダブルブリッジ2769」を用いて測定した。具体的には、以下の式に基づき、測定端子間距離と導電性被膜の厚みから体積抵抗値を換算した。体積抵抗値が30μΩ・cm未満の場合を「1」、30μΩ・cm以上の場合を「2」と評価した。結果を表1又は表2に示した。
式:(体積抵抗値ρv)=
(抵抗値R)×(被膜幅w)×(被膜厚さt)/(端子間距離L)
なお、導電性被膜の厚みtは下記式を用いて求めた(なお、導電性被膜の厚さtは、レーザー顕微鏡(例えば、キーエンス製レーザー顕微鏡VK−9510)で測定することも可能である。)。
式:t=m/(d×M×w)
m:導電性被膜重量(スライドガラス上に形成した導電性被膜の重さを電子天秤で測定)
d:導電性被膜密度(g/cm3)(金の場合は19.3g/cm3
M:導電性被膜長(cm)(スライドガラス上に形成した導電性被膜の長さをJIS1級相当のスケールで測定)
w:導電性被膜幅(cm)(スライドガラス上に形成した導電性被膜の幅をJIS1級相当のスケールで測定)
(3)導電性インクの再溶解性
スライドガラス上にマイクロシリンジを用いて導電性インク1〜22を0.5μL塗布し、その後、常温で24時間又は2週間放置して再溶解性試験用被膜1〜22を得た。これらの被膜1〜22上に、パスツールピペットを用いてイオン交換水を2〜3滴滴下し、目視観察による再溶解性評価を行った。それぞれ2週間後にも再溶解性がある場合を「1」、24時間後に再溶解性があるが2週間後には再溶解性がない場合を「2」、再溶解性試験用被膜の一部が残っている場合を「3」、再溶解性試験用被膜が殆ど溶解しない場合を「4」と評価した。結果を表1又は表2に示した。
Figure 0005606439
Figure 0005606439
*1:アミン化合物量は、添加したアミン化合物の、金属コロイド液の固形分質量に対する量(質量%)である。
*2:ポリエチレングリコールとしては、分子量200のものを5質量%添加した。
*3: 1.3−プロパンジオールは、20質量%添加した。
*4:固形分に対して10℃/分の昇温速度で熱重量分析を行ったときの100〜500℃の重量減少分で近似した。
表1及び表2に示した結果から明らかなように、本発明の導電性インクを用いれば、低い温度で加熱して焼成しても十分な導電性を有する導電性被膜を形成することができ、更に、分散安定性及び再溶解性にも優れた導電性インクが得られることがわかる。また、本発明によれば、優れた導電性を有する導電性被膜を供えた導電性被膜付基材を提供することができる。
なお、本発明者らは、本発明の導電性インク中にアミン化合物が分散していることを下記方法によって検証した。即ち、まず、導電性インクを遠心分離器にかけて金属粒子のほとんどを沈降させ、上澄み液と分離した。このとき、導電性インク中の金属粒子の濃度は濃いほうが、沈降したかどうかが明確になった(30質量%以上が望ましかった。)。遠心分離の条件については、重力加速度は大きいほうが好ましく、時間は長い方が好ましかった。取り出した上澄み液を赤外分光分析又は質量分析等で分析すると、添加したアミン化合物に由来するピークが強く現れ、その一方で、金属粒子からはほとんどピークが検出されなかった。従って、アミン化合物は金属粒子に吸着しているのでなく導電性インク中に分散していることがわかった。
本発明により得られる導電性インクは、従来と同等以上の分散性並びに優れた低温焼成性、分散安定性及び再溶解性を有し、更に、従来と同等以上の導電性を有する導電性被膜を形成し得る。即ち、本発明の導電性インクは、高濃度に調製することができ、被膜形成化が容易なものであり、低温での加熱による焼成によって高導電性を発揮する導電性被膜が得られることが可能である。これにより、本発明の導電性インクを塗布する基材としては、ガラスの他、PET又はポリイミド等、耐熱性の低い樹脂製基材への塗布及び焼成が可能である。また、本発明の導電性インクは再溶解性を有するため、各種印刷法における印刷性及び洗浄等のメンテナンス時の作業効率において有利である。
本発明の導電性インクは、例えば、太陽電池パネル配線、フラットパネルディスプレイの電極、回路基板又はICカードの配線を形成するための導電性材料、スルーホール又は回路自体、ブラウン管やプラズマディスプレイの電磁波遮蔽用コーティング剤、建材又は自動車の赤外線遮蔽用コーティング剤、電子機器や携帯電話の静電気帯電防止剤、曇ガラスの熱線用コーティング剤、又は樹脂材料に導電性を付与するためのコーティング材等として好適に利用することができる。

Claims (5)

  1. 金属粒子と、親水性基及び金属吸着基を含んでおり、前記金属吸着基により記金属粒子の表面の少なくとも一部に局在化した有機成分と、を含む金属コロイド液と、
    前記金属コロイド液中に分散しており、アミノ基を1個以上有するアミン化合物を含む安定化剤と、を含み、
    前記アミン化合物の含有量が前記金属コロイド液の固形分の0.2質量%以上60質量%以下であり、
    前記アミン化合物が、N−アミノエチルエタノールアミン、ジグリコールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、1−ジメチルアミノ−2−プロパノール、2−ジメチルアミノエタノール、イソプロパノールアミン、又は3−モルホリノプロピルアミンを含む
    導電性インク。
  2. 前記親水性基が、カルボキシル基であり、
    前記金属吸着基が、イオウ原子を含む基である、
    請求項に記載の導電性インク。
  3. 前記金属コロイド液が、金コロイド液である、
    請求項1又は2に記載の導電性インク。
  4. 基材と、前記基材の表面の少なくとも一部に形成される導電性被膜と、を含む導電性被膜付基板の製造方法であって、
    請求項1〜のうちのいずれかに記載の導電性インクを基材に塗布する導電性インク塗布工程と、
    前記基材に塗布した前記導電性インクを300℃以下の温度で焼成して導電性被膜を形成する導電性被膜形成工程と、を含む、
    導電性被膜付基材の製造方法。
  5. 前記導電性被膜形成工程において、前記基材に塗布した前記導電性インクを200℃未満の温度で焼成して導電性被膜を形成する、
    請求項に記載の導電性被膜付基材の製造方法。
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