JP5602218B2 - Boring tools and machine tools - Google Patents
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Description
本発明は、断面形状が非真円の穴をワークに加工する中ぐり工具および工作機械に関する。 The present invention relates to a boring tool and a machine tool for machining a hole having a non-circular cross section into a workpiece.
従来より、ワークに非円形状の穴を中ぐり加工するようにした装置が知られている(例えば特許文献1参照)。この特許文献1記載の装置では、主軸に弾性変形体を介して中ぐり工具を取り付けるとともに、弾性変形体に圧電素子を組み付ける。そして、ロータリーエンコーダで検知した主軸の回転角に同期するように、スリップリングを介して圧電素子に駆動電流を供給する。これにより、弾性変形体を弾性変形させて中ぐり工具を径方向に変位させ、ワークに非円形状の穴を加工する。
2. Description of the Related Art Conventionally, there has been known an apparatus in which a non-circular hole is bored in a workpiece (see, for example, Patent Document 1). In the apparatus described in
しかしながら、上記特許文献1記載の装置では、回転体である弾性変形体に圧電素子を組み付け、スリップリングを介して圧電素子に駆動電流を供給する構成であるため、ノイズの発生が問題となり、安定した中ぐり加工動作を行うことが困難である。
However, in the apparatus described in
本発明の一態様である中ぐり工具は、工作機械の回転主軸に取り付けられ、ワークに断面非真円形状の穴を中ぐり加工する中ぐり工具であって、加工対象の前記ワークの穴の断面と相似形状であって、軸線を中心とした非真円形状のカム面を有し、中ぐり加工中は回転が阻止されるカム軸と、軸線を中心としてカム軸に対し相対回転可能に設けられた回転体と、を備える。回転体は、工作機械の回転主軸に装着されるシャンク部と、回転体の外周面から突設された刃部と、径方向に移動可能に設けられ、シャンク部の回転に伴いカム面上を移動するとともに、カム面の形状に応じて径方向に変位する移動部材と、移動部材の径方向の変位に追従して刃部が径方向に変位するように刃部を支持する支持機構と、を有する。
A boring tool according to one aspect of the present invention is a boring tool that is attached to a rotating spindle of a machine tool and boring a hole having a non-circular cross-section in a work, the boring tool of the workpiece to be machined. a cross-sectional shape similar to, have a non-round shape of the cam surfaces around the axis, and the cam shaft during boring which rotation is prevented, rotatable relative to the camshaft about the axis A rotating body provided. The rotating body is provided with a shank portion mounted on the rotating spindle of the machine tool, a blade portion projecting from the outer peripheral surface of the rotating body, and movable in the radial direction, and moves on the cam surface as the shank portion rotates. A moving member that moves in the radial direction according to the shape of the cam surface, and a support mechanism that supports the blade portion so that the blade portion is displaced in the radial direction following the displacement in the radial direction of the moving member; Have
また、本発明の一態様である工作機械は、主軸頭に回転可能に支持された回転主軸と、回転主軸に取り付けられた上記中ぐり工具と、回転主軸の内部を貫通し、先端部が中ぐり工具のカム軸に係合し、カム軸を所定位相に保持するように主軸頭に回り止めされた非回転ロッドと、を有する。
A machine tool according to an aspect of the present invention includes a rotary spindle that is rotatably supported by the spindle head, the boring tool attached to the rotary spindle, and the inside of the rotary spindle, and a tip portion that is centered. engage the cam shaft of the boring tool, having a non-rotating rod that is rotationally fixed to the spindle head to hold the camshaft at a predetermined phase.
本発明によれば、非真円形状のカム面上を移動する移動部材の径方向の変位に追従して刃部が径方向に変位するようにしたので、スリップリング等を介さずに刃部が非真円の移動軌跡を描くようになり、安定した中ぐり加工動作によりワークに非真円の穴を加工することができる。 According to the present invention, the blade portion is displaced in the radial direction following the radial displacement of the moving member that moves on the non-circular cam surface. Will draw a non-circular movement locus, and a non-circular hole can be machined in the workpiece by a stable boring operation.
−第1の実施形態−
以下、図1〜図10を参照して本発明による工作機械の一実施形態について説明する。本発明の実施形態で用いられる工作機械は、中ぐり加工を行うものであるが、以下では、横形のマシニングセンタを用いて中ぐり加工を行うものとして説明する。図1は、本発明の実施形態に係る工作機械100の全体構成を概略的に示す図である。
-First embodiment-
Hereinafter, an embodiment of a machine tool according to the present invention will be described with reference to FIGS. The machine tool used in the embodiment of the present invention performs boring, but the following description will be made assuming that boring is performed using a horizontal machining center. FIG. 1 is a diagram schematically showing an overall configuration of a
図1に示すように、工作機械(マシニングセンタ)100は、ベッド1と、ベッド1上に水平方向(Z方向)にスライド可能に立設されたコラム2と、コラム2に上下方向(Y方向)に昇降可能に支持された主軸頭3と、主軸頭3に回転可能に支持され、軸線L0を中心に回転する主軸4と、主軸4に取り付けられた工具10とを有する。ベッド1上にはZ方向と直交する水平方向(X方向)にスライド可能にテーブル5が支持されている。テーブル5上にはイケール6が取り付けられ、イケール6に、工具10に面してワークWが取り付けられている。
As shown in FIG. 1, a machine tool (machining center) 100 includes a
この構成により工具10と、イケール6を介してテーブル5上に取り付けられたワークWとは、X,Y,Z方向に相対移動し、ワークWが加工される。工具10は、外周面に刃部11が突設された中ぐり工具であり、ワークWに、軸線L0を中心とした穴Waが中ぐり加工される。なお、図示は省略するが、工作機械100は、工具10を自動交換する自動工具交換機能を有し、主軸4には中ぐり工具10以外の種々の工具を装着可能である。
With this configuration, the
図2は、ワークWの一例を示す斜視図であり、模擬的に表したエンジン(例えば4気筒エンジン)のシリンダブロックCBである。シリンダブロックCBに、工具10によって円筒形状の所定深さD1のシリンダ穴CBa(Wa)が加工される。シリンダブロックCBの端面におけるシリンダ穴CBaの周囲には、シリンダヘッドCHを取り付けるためのねじ穴CBbが加工されている。シリンダヘッドCHには、ねじ穴CBbに対応して貫通穴CHaが開口され、貫通穴CHaを貫通したボルトBをねじ穴CBbに螺合することで、加工後のシリンダブロックCBの端面に、シリンダヘッドCHが取り付けられる。
FIG. 2 is a perspective view showing an example of the workpiece W, and is a cylinder block CB of an engine (for example, a four-cylinder engine) represented in a simulated manner. A cylindrical hole CBa (Wa) having a predetermined depth D1 is machined in the cylinder block CB by the
図3は、シリンダヘッドCHの取付後のシリンダ穴CBaの形状を示す図である。ねじ穴CBbにボルトBが螺合してシリンダブロックCBにボルトBの締結力が作用すると、シリンダ穴CBaの周囲に作用する力の分布が不均一となり、シリンダブロックCBは、シリンダ穴CBaを中心として周方向不均一に径方向に変形する。このため、図3の実線S1に示すように、シリンダブロックCBに真円形状のシリンダ穴CBaを加工すると、シリンダヘッド取付後のシリンダ穴CBaは、実線S2に示すように非真円形状(花びら形状)となる。 FIG. 3 is a diagram showing the shape of the cylinder hole CBa after the cylinder head CH is attached. When the bolt B is screwed into the screw hole CBb and the fastening force of the bolt B acts on the cylinder block CB, the distribution of the force acting around the cylinder hole CBa becomes uneven, and the cylinder block CB is centered on the cylinder hole CBa. As shown in FIG. For this reason, as shown by the solid line S1 in FIG. 3, when a perfect circular cylinder hole CBa is machined in the cylinder block CB, the cylinder hole CBa after the cylinder head is attached has a non-circular shape (petal shape) as shown by the solid line S2. Shape).
この点を考慮して本実施形態では、シリンダ穴CBaを図3の点線S3で示す非真円形状に加工するように中ぐり工具10を構成する。点線S3は、シリンダヘッド取付時のシリンダ穴CBaの変形を考慮して、予めシリンダ穴CBaの所定位相における径を、その変形分だけずらしたものであり、これによりシリンダヘッド取付後のシリンダ穴CBaを真円形状(実線S1)とすることができる。なお、本実施形態でいう非真円とは、真円に対して凹凸のある円形状のことであり、凹凸の大きさは、材料のひずみ量程度の値である。例えば、本実施形態の凹凸の大きさは数10μm程度のものであり、目で見て明らかな楕円形状とは異なる。
In consideration of this point, in this embodiment, the
図4、図5は、本発明の第1の実施形態に係る中ぐり工具10の外観形状を示す側面図であり、図6は、図4のVI-VI線断面図である。なお、以下では、説明の便宜上、図示のように互いに直交する3方向を前後方向、左右方向および上下方向と定義し、この定義に従い各部の構成を説明する。前後方向は、図1のZ方向に相当する。前後方向に延在する軸線L1は工具10の中心線である。工具10は軸線L1を中心に回転するため、上下方向、左右方向のうち、軸線L1に近い方を内径側、遠い方を外径側と呼ぶこともある。
4 and 5 are side views showing the external shape of the
図6に示すように、工具10は、前後方向の軸線L1に沿って延在するカム軸11と、軸線L1を中心としてカム軸11に対し相対回転可能に設けられた回転体20とを備える。工具10が主軸4に取り付けられた状態において、工具10の軸線L1は主軸4の軸線L0(図1)に一致する。
As shown in FIG. 6, the
図7は、図6の要部拡大図である。図7に示すように、カム軸11は、軸線L1を中心とした非真円形状のカム面12を有するカム部110と、カム部110の後方においてカム部110よりも大径の円筒面を有する大径部111と、大径部111の後方において大径部111よりも小径の円筒面を有する小径部112とを有する。
FIG. 7 is an enlarged view of a main part of FIG. As shown in FIG. 7, the
カム軸11(小径部112)の後端面には、非回転ロッド60(図8)が係合する係合溝13が形成され、カム軸11(カム部110)の前端面には、カム軸11を回転操作するための係合溝14が形成されている。係合溝13,14は、軸線L0に交差する真直な形状、すなわちマイナス形状である。
An engaging
大径部111の前端部には径方向に突出した段部113が設けられ、段部113の後端面にベアリング(アンギュラベアリング)26が当接している。小径部112の外周面にはねじ部が形成され、ねじ部にナット114が螺合し、突起部113とナット114との間に、カラー115を介して前後一対のベアリング26が支持されている。カム面12は、加工対象であるワークWの穴Wa、すなわち図3の点線S3で示すワーク穴Waと相似形状である。なお、カム面12には、摩耗を防止するための表面処理が施されている。
A
図6に示すように、回転体20は、主軸4に装着されるシャンク部210を有する工具ホルダ21と、工具ホルダ21の前面にボルト22により固定されたベアリングホルダ23と、回転体20の外周面から突設された上下一対の刃部24と、カム面12を転動する上下一対のカムフォロワ25と、カムフォロワ25の転動に伴い刃部24が径方向(図6の上下方向)に変位するように刃部24を支持する支持機構30とを有する。回転体20は、ベアリングホルダ23の前面よりも後方においては、軸線L1を中心とした周方向対称形状を呈し、ベアリングホルダ23の前面よりも前方においては、軸線L1を中心として上下方向対称形状を呈する。回転体20の前後方向長さ、とくにベアリングホルダ23から刃部24までの長さは、ワークWの穴Waの深さに応じて決定される。
As shown in FIG. 6, the rotating
シャンク部210は略円筒形状を呈し、その外周面は、後方に向けてテーパ状に縮径している。シャンク部210の内周面には、周方向全周にわたって凹部21aが設けられ、凹部21aの後端面に、後方に向けて傾斜した傾斜面21bが形成されている。工具ホルダ21は、シャンク部210の前方に円筒状のフランジ部211を有し、フランジ部211の外周面には、自動工具交換用のV溝21cが形成されている。フランジ部211の後端面は、シャンク部210よりも径方向外側および内側にそれぞれ延在し、シャンク部210の径方向外側および内側において、それぞれ軸線L1に垂直な端面21d,21eが形成されている。
The
図7に示すように、ベアリングホルダ23の前端部には、径方向内側に突出した段部231が形成されている。ベアリングホルダ23の内周面には、前後一対のベアリング26が挿入され、ベアリング26の内側に、カム軸11(大径部111)が回転可能に支持されている。ベアリング26は、ベアリングホルダ23の段部231および工具ホルダ21との間隙を埋めるカラー232の間に挟持されるとともに、大径部111の段部113およびカム軸11に螺合されたナット114との間に挟持され、ベアリング26を介して、回転体20に対するカム軸11の軸方向位置が固定されている。
As shown in FIG. 7, a
図4〜6に示すように、支持機構30は、前後方向に延在する左右一対の支持部材31,32と支持部材31,32の間に介装された弾性板部材33とを有する。支持部材31,32は、ベアリングホルダ23と一体に形成され、ベアリングホルダ23の前端面から前方に延在している。支持部材31の右側面および支持部材32の左側面はそれぞれ平坦に形成され、図4に示すように、支持部材31,32は所定距離ΔDだけ離れて配置されている。弾性板部材33は、所定距離ΔDに相当する左右方向の幅を有する板部材であり、その前後方向長さおよび上下方向長さは、支持部材31,32の前後方向長さおよび上下方向長さとほぼ同一である。
As shown in FIGS. 4 to 6, the
図6に示すように、弾性板部材33は、前後方向に延在するスリット330を介して大径板部331と小径板部332とに分割され、大径板部331と小径板部332とは、前端の連結板部333で連結されている。大径板部331の前部上端面および前部下端面には、それぞれ先端に切刃24aを有する刃部24が取り付けられている。小径板部332には、軸線L1に沿って貫通穴334が開口されている。小径板部332の前端部には貫通穴33aが開口されている。小径板部332の後端面は大径板部331の後端面よりも前方に位置し、小径板部332の後方に空間部34が形成されている。カム軸11の前部のカム部110は空間部34に配置されている。
As shown in FIG. 6, the
図4,5に示すように、支持部材31,32の前端部の左右外側面にはそれぞれ座面35が設けられている。座面35には、弾性板部材33の貫通穴33aに対応して貫通穴35aが開口されている。弾性板部材33は、貫通穴33a,35aを貫通した不図示のボルトにナットが螺合することで、支持部材31,32の間に挟持、固定されている。これにより弾性板部材33は、その前端部が支持部材31,32に片持ちで支持され、大径板部331は前端部(貫通穴33a)を支点にして上下方向に弾性変形可能である。
As shown in FIGS. 4 and 5, seat surfaces 35 are respectively provided on the left and right outer surfaces of the front end portions of the
図7に示すように、弾性板部材33の大径板部331の後端部には、上下方向に貫通穴36が開口され、貫通穴36の入口(外径側)には、貫通穴36を前後方向に拡大した上下方向所定深さの座グリ部36aが設けられている。貫通穴36にはカムフォロワサポート37が挿入され、カムフォロワサポート37の先端部は、小径板部332の後方の空間部34に突出している。カムフォロワ25は、回転体であるローラ部251と、ローラ部251を回転可能に支持する軸部252とを有し、カムフォロワサポート37の内径側端部に軸部252が支持されている。
As shown in FIG. 7, a through
貫通穴36には、カムフォロワサポート37の径方向外側に、カムフォロワサポート37を固定するための固定部材38が挿入されている。固定部材38は、座グリ部36aに対応した形状のフランジ部38aを有する。フランジ部38aは、座グリ部36aに挿入され、フランジ部38aを貫通した前後一対のボルト39aにより、弾性板部材33の大径部331に固定されている。固定部材38の前後方向中央部には、上下方向に貫通してねじ部38bが設けられ、ねじ部38bに押し付けボルト39bが螺合されている。
A fixing
押し付けボルト39bの先端面は、カムフォロワサポート37の径方向外側端面37aに当接している。これによりカムフォロワサポート37に対し、押し付けボルト39bのねじ込み量に応じた径方向内側への押し付け力を付加することができる。したがって、押し付けボルト39bのねじ込み量を調整することで、カムフォロワ25がカム面12を滑らかに転動するように、カム面12とカムフォロワ25との接触圧力を設定することができる。
The front end surface of the
図5に示すように、支持部材31,32の後端部には、左右方向に向けて上下一対のねじ穴35bが開口されている。ねじ穴35bは、図7のカムフォロワサポート37に対応した位置に設けられ、ねじ穴35bに螺合した図示しないボルトの先端部がカムフォロワサポート37の左右側面に当接することで、カムフォロワサポート37の左右方向(軸線L1を中心とした周方向)のがたつきを防止することができる。
As shown in FIG. 5, a pair of upper and lower screw holes 35b are opened at the rear end portions of the
以上のように構成された中ぐり工具10の動作を説明する。カム軸11の回転を阻止した状態でシャンク部210に回転動力が伝達されると、軸線L1を中心に回転体20(工具ホルダ21、ベアリングホルダ23、支持部材31,32、弾性板部材33等)が回転する。回転体20の回転により、カムフォロワ25がカム面12を転動し、カムフォロワサポート37は、ねじ穴35bに螺合されたボルトにより周方向の位置を拘束されながら径方向に変位する。これにより、弾性板部材33の大径板部331は、カム面12の形状に応じて前端部(貫通穴33a)を支点にして径方向に変形する。その結果、刃部24が径方向に変位し、切刃24aの先端がカム面12の形状に応じた非真円の軌跡を描き、ワークWに図3の点線S3で示すような非真円形状の穴Waを加工することができる。
The operation of the
次に、工作機械100の主軸4の構成を説明する。主軸4は、モータにより回転する回転機能の他、工具10をクランプして主軸4の回転動力を工具10に伝達するクランプ機能と、工具10のカム軸11の回転を阻止する回転阻止機能とを有する。
Next, the configuration of the
図8,図9は、本発明の第1の実施形態に係る工作機械を構成する主軸4の構成を示す断面図である。なお、図8,図9は、主軸4に工具10を取り付けた状態を示しており、以下では、説明の便宜上、図4〜図7に合わせて前後方向を定義し、この定義に従い各部の構成を説明する。図8,図9は、それぞれ主軸4の前側および後側の構成を示している。主軸4の中心軸L0と工具10の中心軸L1とは同一直線上にある。主軸4はモータを内蔵しているが、この点の図示は省略する。
8 and 9 are cross-sectional views showing the configuration of the
まず、クランプ機能について説明する。図8,9に示すように、円筒形状の主軸4は、その前端部および後端部がそれぞれベアリング41,42を介して主軸頭3の内側に回転可能に支持されている。主軸4の前端部には、テーパ形状の工具装着穴43が形成され、工具装着穴43の後方に収容空間44が形成され、さらにその後方に中心穴45が形成されている。主軸4の後端部には、蓋46が取り付けられている。主軸前端部の内側には、工具装着穴から収容空間にかけてチャック爪47が配置されている。
First, the clamp function will be described. As shown in FIGS. 8 and 9, the cylindrical
図8に示すように、チャック爪47は、前端部が径方向に拡縮可能に構成され、チャック爪47の内部に、軸線L0に沿って進退可能にドローバー48が挿入されている。ドローバー48の前端部は段付き状に径が拡大しており、その段付き部の後端部外周面に傾斜面48aが形成されている。チャック爪47の前端部外周には、工具ホルダ21の凹部21aの傾斜面21bに係合可能な傾斜面47aが形成され、チャック爪47の後端部内周面には、ドローバー48の傾斜面48aに係合可能な傾斜面47bが形成されている。
As shown in FIG. 8, the front end of the
中心穴45には、軸線L0に沿って皿ばね50が配置され、皿ばね50の前方には皿ばね押え51が配置されている。皿ばね押え51は、中心穴45の前端面45aに当接し、この皿ばね押え51に皿ばね50の前端部が当接し、皿ばね50の前端部の位置を規制している。皿ばね50の後端部は、ドローバー48の後端部に螺合したナット52の前端面に当接し、皿ばね50はナット52のねじ込みにより圧縮されている。これにより、ドローバー48には、ナット52を介して皿ばね50による後方への付勢力が常時作用している。
A
図9に示すように、主軸頭3の後端部には、アンクランプシリンダ53が固定され、アンクランプシリンダ53の後端面にはキャップ54が取り付けられている。アンクランプシリンダ53の内部には、前後方向に移動可能にアンクランプピストン55が配置されている。アンクランプシリンダ53の内周面には凹部53aが形成され、アンクランプピストン55の外周面には凸部55aが設けられている。凸部55aは凹部53aに収容され、凸部55aの前後に油室56a,56bが形成されている。油室56a,56bには、それぞれアンクランプシリンダ53を貫通した油路57a,57bが連通し、油路57a,57bを介して油室56a,56bに圧油を供給可能となっている。
As shown in FIG. 9, an
図8,9では、シャンク部210が工具装着穴43に挿入され、工具ホルダ21の後端面21dが主軸の前端面4aに当接している。さらに、チャック爪47の前側の傾斜面47aがシャンク部21の傾斜面21bに、後側の傾斜面47bがドローバー48の傾斜面48aに、それぞれ係合している。このとき、ドローバー48は、皿ばね50により後方に付勢されており、この付勢力はチャック爪47を介してシャンク部210に作用する。これにより工具10が後方に引き込まれ、主軸4にクランプされる。
8 and 9, the
このクランプ状態からアンクランプシリンダ53の油路57bを介して油室56bに圧油が供給されると、アンクランプピストン55が前方に押動される。これによりアンクンラプピストン55の前端部に設けられた押し当て部55bがドローバー48の後端面に当接し、皿ばね50の付勢力に抗してドローバー48が前方に移動する。ドローバー48の前方移動により、ドローバー48の傾斜面48aがチャック爪47の傾斜面47bから離間し、チャック爪47に作用した後方への付勢力が解除される。その結果、チャック爪47とシャンク部210との係合が解除され、主軸4がアンクランプ状態となり、主軸4から工具10を取り外し可能となる。
When pressure oil is supplied from the clamped state to the
一方、工具10をアンクランプ状態からクランプ状態とするときは、アンクランプシリンダ53の油路57aを介して油室56aに圧油が供給される。これにより、アンクランプピストン55が後方に押動され、ドローバー48が皿ばね50の付勢力により後方に移動する。その結果、チャック爪47を介してシャンク部210に後方への引き込み力が作用し、工具10が主軸4にクランプされる。
On the other hand, when the
次に、主軸4の回転阻止機能について説明する。図8に示すように、ドローバー48は断面円筒形状であり、ドローバー48の内部に非回転ロッド60が挿入されている。非回転ロッド60の前端部には、カム軸11の後端部の係合溝13に係合する係合凸部61が形成されている。係合凸部61は、係合溝13に対応した形状、すなわち軸線L0に交差する真直ぐな形状である。
Next, the rotation prevention function of the
図9に示すように、非回転ロッド60は、アンクランプピストン55およびキャップ54を貫通して延在し、後端部にストッパ62が設けられている。キャップ54の貫通穴541と非回転ロッド60の外周面にはキー溝が設けられ、キー溝に回り止めキー66が挿入され、非回転ロッド60が所定位相に保持されている。ストッパ62の前方には、アンクランプピストン55の内側空間55bにおいて径方向に突出した鍔部63が設けられている。鍔部63とキャップ54の前端面との間にはコイルばね65が介装され、非回転ロッド60は、コイルばね65のばね力により前方に付勢されている。ストッパ62はキャップ54の後端面に当接し、非回転ロッド60の前方への移動を制限している。
As shown in FIG. 9, the
キャップ54の後端面には、リミットスイッチ67が取り付けられている。リミットスイッチ67は、図示のようにストッパ62がキャップの後端面に当接した状態でオフする。一方、非回転ロッド60が後方に移動すると、ストッパ62がリミットスイッチ67に接触し、リミットスイッチ67はオンする。このようにリミットスイッチ67のオン、オフにより、非回転ロッド60の軸方向位置を検出することができる。リミットスイッチ67からの信号は、図示しない制御部に入力される。
A
第1の実施形態に係る工作機械100の主要な動作について説明する。ワーク加工時には、主軸4の回り止めキー66の位相に合わせてワークWが配置される。工具10のシャンク部210は主軸4の工具装着穴43に挿入され、工具10が主軸4にクランプされる。工具10をクランプした状態では、工具10のカム軸11の後端の係合溝13と非回転ロッド60の前端の係合凸部61とが当接する。このとき、係合溝13の位相が係合凸部61の位相に一致していなければ、係合溝13に係合凸部61が係合せず、非回転ロッド60はばね65の付勢力に抗して後方に移動し、リミットスイッチ67がオンする。非回転ロッド60が後方に移動すると、ばね65が縮退されてばね65の付勢力が増大し、工具10内におけるベアリング26の摩擦力も増大する。
Main operations of the
リミットスイッチ67のオン信号が制御部に入力されると、制御部は主軸4に内蔵されたモータに制御信号を出力し、主軸4をゆっくりと回転させる。主軸4が回転すると、ベアリング26の摩擦力によりカム軸11が連れ回る。これによりカム軸11の位相が非回転ロッド60の位相に位置合わせされ、係合溝13に係合凸部61を係合させることができる。係合溝13に係合凸部61が係合すると、非回転ロッド60が前方に移動し、リミットスイッチ67がオフする。リミットスイッチ67のオフ信号が制御部に入力されると、制御部はワークWの加工動作を開始する。
When the ON signal of the
なお、主軸4を回転させてもリミットスイッチ67がオフしないとき、工具10の回転体20のみが回転し、カム軸11が回転していないおそれがある。この場合、工具10の先端から細長のドライバ等の工具(以下、回転工具と呼ぶ)を貫通穴334に挿入し、この回転工具の先端部をカム軸11の先端部の係合溝14に係合してカム軸11を回転させ、係合溝13に係合凸部61を係合させることもできる。
When the
係合溝13に係合凸部61が係合した状態で主軸4を回転させると、主軸4と一体に工具10の回転体20が回転する。このとき、カム軸11の回転は非回転ロッド60により阻止されているため、カムフォロワ25がカム面12を転動し、カムフォロワサポート37および固定部材38がカム面12の形状に応じて径方向に変位する。これにより回転体20の弾性板部材33が径方向に弾性変形し、刃部24が径方向に変位し、ワークWに非真円形状の穴Waを加工することができる。
When the
第1の実施の形態によれば以下のような作用効果を奏することができる。
(1)第1の実施形態に係る工具10は、軸線L1を中心とした非真円形状のカム面12を有するカム軸11と、軸線L1を中心としてカム軸11に対し相対回転可能に設けられた回転体20とを備え、回転体20は、工作機械100の主軸4に装着されるシャンク部210と、回転体20の外周面から突設された刃部24と、径方向に移動可能に設けられ、シャンク部210の回転に伴いカム面12上を移動するとともに、カム面12の形状に応じて径方向に変位するカムフォロワ25と、カムフォロワ25の径方向の変位に追従して刃部24が径方向に変位するように刃部24を支持する支持機構30とを有する。このように工具10にカム機構を設けることで、スリップリング等を介さずに刃部24が非真円の移動軌跡を描くようになり、安定した中ぐり加工動作によりワークWに非真円の穴Waを加工することができる。
According to 1st Embodiment, there can exist the following effects.
(1) The
(2)支持機構30は、軸線L1に沿って延在する弾性板部材33と、シャンク部210(工具ホルダ21)に固定され、弾性板部33を径方向に弾性変形可能に支持する支持部材31,32とを有し、刃部24およびカムフォロワ25を、弾性板部材33と一体に設けるようにした。これにより、カムフォロワ25の径方向の変位に応じて刃部24を良好に径方向に変位させることができる。
(2) The
(3)第1の実施形態に係る工作機械は、主軸4と、主軸4に取り付けられた工具10と、主軸4の内部を貫通し、先端部が工具10のカム軸11に係合して、カム軸11を所定位相に保持する非回転ロッド60とを有する。これにより工具10のカム軸11を所定位相に保持した状態で回転体20を回転させることができ、ワークWにカム面12の形状に応じた非真円形状の穴Waを容易に加工することができる。
(3) The machine tool according to the first embodiment has a
(4)回転体20の内部にカム軸11を回転体20に対し相対回転可能に支持し、さらにカム軸11の軸線方向の一端部に、カム面12を設け、軸線方向の他端部に、非回転ロッド60に所定位相で係合する係合溝13を設けるようにした。これにより工具10の内部にカム面12を非回転状態で配置することが可能である。
(4) The
(5)非回転ロッド60を、ばね65を介して軸線方向に移動可能に支持し、工具10が主軸4に取り付けられたときに、非回転ロッド60が係合溝13に係合されずに軸方向に移動したことを検出するリミットスイッチ67を設けるようにした。これにより外部からは目視できない工具10の内部における非回転ロッド60とカム軸11との係合の有無を検出することができる。
(5) The
(6)工具10の弾性板部材33に軸線L1に沿って貫通穴334を開口し、貫通穴334を介して挿入した回転工具により、カム軸11を外部から回転操作可能としたので、カム軸11の位相を非回転ロッド60の位相に確実に合わせることができる。
(6) Since the through
なお、上記実施形態(図7)では、カム軸11の前端部外周面にカム面12を形成するようにしたが、カム軸11の内周面にカム面12を形成することもできる。図10は、その一例を示す図である。図10では、カム軸11のカム部110の前端面に凹部が設けられ、凹部の周面が非真円形状のカム面12とされている。カム面12にはカムフォロワ25のローラ部251が当接している。カムフォロワサポート37にはねじ部37bが設けられ、ねじ部37bに引張りボルト39cが螺合している。引張りボルト39cの操作により、カムフォロワサポート37が径方向外側に引っ張られ、これによりカム面12とカムフォロワ25との接触圧力を調整することができる。
In the above embodiment (FIG. 7), the
−第2の実施形態−
図11、図12を参照して本発明の第2の実施形態について説明する。以下では、第1の実施形態との相違点を主に説明する。第1の実施形態では、工具10の回転体20に対するカム軸11の軸方向位置を固定したが、第2の実施形態では、カム軸11の軸方向位置を変更可能に構成する。
-Second Embodiment-
A second embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. In the following, differences from the first embodiment will be mainly described. In the first embodiment, the axial position of the
図11は、本発明の第2の実施形態に係る中ぐり工具10の要部構成を示す断面図である。なお、図6,7と同一の箇所には同一の符号を付している。第2の実施形態に係る工具10の外観形状は、図4,5と同一である。
FIG. 11 is a cross-sectional view showing the main configuration of a
図11に示すように、カム軸11は、径方向に突出した鍔部15を境にして前方にカム部12を、後方にスプライン部16を有する。スプライン部16の外周面には、前後方向にスプライン軸が形成されている。スプライン部16の径方向外側にはスリーブ17が配置され、スリーブ17の内周面に形成されたスプライン穴とスプライン部16とが係合している。これにより、カム軸11はスリーブ17に対する位相を固定したまま、スリーブ17内を前後方向に移動可能となっている。
As shown in FIG. 11, the
スリーブ17の前端部外周面には、突起部171が設けられ、突起部171の後方にベアリング26が装着されている。スリーブ17の後端部外周面にはねじ部が形成され、ねじ部にナット172が螺合し、突起部171とナット172との間にベアリング26が支持されている。カム面12の断面形状は前後方向において一定ではない。すなわち、カム面12を前部12a、中間部12b、後部12cの3つの領域に分け、各領域における断面をそれぞれ第1断面、第2断面、第3断面とすると、これら第1断面〜第3断面の断面形状は互いに異なっている。例えば第1断面が非真円形状であり、後方にかけて非真円の度合いが徐々に小さくなり、第3断面は真円形状となっている。
A
このようにカム面12の断面形状を変更するのは、ワークWの穴Waの形状を軸線方向にかけて変更するためである。すなわち、図2に示すようにワークWがシリンダブロックCBである場合、シリンダヘッドCHが取り付けられる部位近傍にはボルトBの大きな締結力が作用するのに対し、シリンダヘッドCHから離れた部位には大きな締結力は作用しない。このため、シリンダブロックCBの変形量はシリンダ穴CBaの深さ方向によって異なり、それに応じてシリンダ穴CBaの形状(非真円の度合い)を変える必要がある。
The reason for changing the cross-sectional shape of the
この点を考慮して、第2の実施形態では、軸線方向におけるカム面12の断面形状を変更する。この場合のカム面12の断面形状は、シリンダヘッドCHを取り付けた際のシリンダ穴CBaの深さ方向における変形量の違いを考慮して決定される。なお、第2の実施形態では、カムフォロワ25がカム面12に点接触するようにローラ部251の外周面にクラウニングが施されている。これにより、ローラ部251がカム面12の前部12aと中間部12bあるいは中間部12bと後部12cに同時に接触することが防止される。
Considering this point, in the second embodiment, the cross-sectional shape of the
弾性板部材33の内径板部332の後端部には、スラストベアリング71を介してばね受け72が支持され、ばね受け72にばね73が装着されている。ばね73の前端部はばね受け72の後端面に当接し、後端部はカム軸11の前端面に当接している。これによりカム軸11に後方への付勢力が作用し、カム軸11の鍔部15がスリーブ17の前端面に当接している。なお、スラストベアリング71およびばね受け72にはそれぞれ軸線L1に沿った貫通穴が開口され、回転工具をカム軸11の前端面の係合溝14まで挿入可能となっている。
A
主軸4は、第1の実施形態と異なり、非回転ロッド60を前後方向に駆動する駆動部80を有する。図12は、本発明の第2の実施形態に係る工作機械100を構成する主軸4の要部構成、とくに後端部の構成を示す断面図である。なお、図9と同一の箇所には同一の符号を付している。図12に示すように、駆動部80は、サーボモータ81と、サーボモータ81の回転を前後方向の動力に変換し、非回転ロッド60に伝達する動力伝達機構82とを有する。
Unlike the first embodiment, the
アンクランプシリンダ53の後端部に固定されたキャップ54は、後方に膨出した膨出部542を有し、膨出部542の後端面にサーボモータ81が固定されている。キャップに開口された貫通穴541の径は前側で拡大し、拡径部543が形成されている。動力伝達機構82は、カップリング83を介してサーボモータ81の出力軸に連結されたボールねじ84と、ボールねじ84に螺合されたナット85と、拡径部543の内周面に前後方向に延設されたレール86と、ナット85と一体に設けられ、レール86に係合して前後方向に移動する移動台87とを有する。
The
移動台87の前端部は、非回転ロッド60の後端部に連結されている。移動台87の後端部にはナットブラケット88が取り付けられ、ナットブラケット88の前面にナット85が固定されている。ボールねじ84は、拡径部543よりも後方におけるキャップ54の貫通穴541の内周面に、ベアリング89を介して回転可能に支持されている。
The front end portion of the moving table 87 is connected to the rear end portion of the
第2の実施形態では、サーボモータ81の回転量に応じてボールねじ84が回転し、ボールねじ84の回転により、ナット85を介して移動台87が前後方向に移動する。これにより非回転ロッド60が前後方向に移動し、カムフォロワ25とカム面12との接触部位が変化する。その結果、カムフォロワ25を断面形状が互いに異なるカム面12の前部12a、中間部12b、後部12cへと相対移動させることができ、ワーク穴Waの加工深さに応じて刃部24の移動軌跡を適宜変更することができる。このとき、サーボモータ81は、工作機械100のZ軸の送りを駆動するサーボモータ(図示せず)と同期制御することが必要である。
In the second embodiment, the
このように第2の実施形態では、断面形状が軸線方向(前後方向)に沿って変化するようにカム面12を構成した上で、スプライン部16を介してカム軸11をシャンク部210に対して軸線方向に移動可能に支持し、さらに駆動部80(サーボモータ81、動力伝達機構82)により、非回転ロッド60を介してカム軸11を軸線方向に駆動するようにした。これにより、加工すべきワーク穴Waの形状に応じて刃部24の移動軌跡を変化させることができ、加工深さに応じて非真円の度合いが異なるシリンダブロックCBのシリンダ穴CBa等を良好に加工することができる。
As described above, in the second embodiment, the
また、回転体20(弾性板部材33)とカム軸11との間にスラストベアリング71を介してばね73を介装するようにしたので、サーボモータ81の回転により前方に移動したカム軸11を、ばね73の付勢力により後方に戻すことができる。また、非回転ロッド60の前端面の係合凸部61とカム軸11の後端面の係合溝13の位相が一致せずに、カム軸11が非回転ロッド60により前方に押された場合の逃げ代を確保することができる。
Further, since the
(変形例)
上記実施形態では、スリット330を介して弾性板部材33を大径板部331と小径板部332とに分割し、大径板部331に刃部24とカムフォロワ25とを一体に設けて、カムフォロワ25の径方向の変位に追従して刃部24が径方向に変位するようにしたが、支持機構30の構成はこれに限らない。例えば、弾性板部材33にスリット330を設けずに、小径部332を除去するようにしてもよい。また、弾性板部材33ではなく、他の径方向に変位可能な部材に刃部24とカムフォロワ25とを支持し、カムフォロワ25の径方向の移動に応じて刃部24を径方向に移動させるようにしてもよい。カム面12上を移動する移動部材として、カム面12を転動するカムフォロワ25を用いたが、カム面12を摺動する摺動部材等、他の移動部材を用いるようにしてもよい。
(Modification)
In the above-described embodiment, the
上記実施形態では、回転体20の外周面に、周方向2箇所に刃部24を取り付けたが、刃部24の個数や取付位置はこれに限らない。カム軸11の端部に係合溝13を設けるようにしたが、非回転ロッド60の先端部に所定位相で係合するのであれば、係合部の構成はいかなるものでもよい。上記実施形態(図9)では、非回転ロッド60がカム軸11に係合されずに軸方向に移動したことを、リミットスイッチ67により検出するようにしたが、係合検出部の構成はこれに限らない。リミットスイッチに代えて、例えば近接センサを用いることができる。上記実施形態(図11)では、スプライン部16を介してカム軸11をシャンク部210に対して軸線方向に移動可能に支持するようにしたが、カム軸支持部の構成も上述したものに限らない。サーボモータ81とボールねじ84等により駆動部80を構成したが、非回転ロッド60を介してカム軸11を軸線方向に駆動するのであれば駆動部の構成はいかなるものでもよい。
In the above embodiment, the
上記実施形態では、工作機械100として横形マシニングセンタを用いたが、立形マシニングセンタや中ぐり盤等、他の工作機械にも本発明の中ぐり工具を同様に適用することができる。シリンダブロックCBをワークWとしたが、ワークWはこれに限らない。ワークWに加工される非真円の穴Waの形状も上述したものに限らない。
In the above embodiment, a horizontal machining center is used as the
以上の説明はあくまで一例であり、本発明の特徴を損なわない限り、上述した実施形態および変形例により本発明が限定されるものではない。上記実施形態および変形例の構成要素には、発明の同一性を維持しつつ置換可能かつ置換自明なものが含まれる。すなわち、本発明の技術的思想の範囲内で考えられる他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。また、上記実施形態と変形例の1つまたは複数を任意に組み合わせることも可能である。 The above description is merely an example, and the present invention is not limited to the above-described embodiments and modifications unless the features of the present invention are impaired. The constituent elements of the embodiment and the modified examples include those that can be replaced while maintaining the identity of the invention and that are obvious for replacement. That is, other forms conceivable within the scope of the technical idea of the present invention are also included in the scope of the present invention. Moreover, it is also possible to arbitrarily combine one or more of the above-described embodiments and modified examples.
4 主軸
10 中ぐり工具
11 カム軸
12 カム面
13 係合溝
16 スプライン部
20 回転体
24 刃部
25 カムフォロワ
30 支持機構
31,32 支持部材
33 弾性板部材
60 非回転ロッド
67 リミットスイッチ
80 駆動部
100 工作機械
210 シャンク部
4
Claims (6)
加工対象の前記ワークの穴の断面と相似形状であって、軸線を中心とした非真円形状のカム面を有し、中ぐり加工中は回転が阻止されるカム軸と、
前記軸線を中心として前記カム軸に対し相対回転可能に設けられた回転体と、を備え、
前記回転体は、
前記工作機械の回転主軸に装着されるシャンク部と、
該回転体の外周面から突設された刃部と、
径方向に移動可能に設けられ、前記シャンク部の回転に伴い前記カム面上を移動するとともに、前記カム面の形状に応じて径方向に変位する移動部材と、
前記移動部材の径方向の変位に追従して前記刃部が径方向に変位するように前記刃部を支持する支持機構と、を有することを特徴とした中ぐり工具。 A boring tool that is attached to a rotating spindle of a machine tool and boring a non-circular hole in the work piece,
A cross-sectional shape similar to the hole of the workpiece to be processed, and the cam shaft have a non-round shape of the cam surfaces around the axis of rotation during boring is prevented,
A rotating body provided so as to be rotatable relative to the cam shaft about the axis,
The rotating body is
A shank portion mounted on the rotating spindle of the machine tool;
A blade portion protruding from the outer peripheral surface of the rotating body;
A moving member that is movably provided in a radial direction, moves on the cam surface as the shank portion rotates, and is displaced in a radial direction according to the shape of the cam surface;
A boring tool comprising: a support mechanism that supports the blade portion so that the blade portion is displaced in the radial direction following the displacement in the radial direction of the moving member.
前記支持機構は、
前記軸線に沿って延在する弾性板部材と、
前記シャンク部に固定され、前記弾性板部材を径方向に弾性変形可能に支持する支持部材とを有し、
前記刃部および前記移動部材は、前記弾性板部材に一体に取り付けられている、中ぐり工具。 The boring tool according to claim 1,
The support mechanism is
An elastic plate member extending along the axis;
Fixed to said shank portion, and a support member for elastically deformable supporting the elastic plate member in a radial direction,
The blade part and the moving member are boring tools that are integrally attached to the elastic plate member.
該回転主軸に取り付けられた、請求項1または2に記載の中ぐり工具と、
前記回転主軸の内部を貫通し、先端部が前記中ぐり工具の前記カム軸に係合し、前記カム軸を所定位相に保持するように前記主軸頭に回り止めされた非回転ロッドと、を有することを特徴とした工作機械。 A rotating spindle supported rotatably on the spindle head ;
A boring tool according to claim 1 or 2 attached to the rotary spindle;
Through the interior of the rotary spindle, the distal end portion is engaged with the cam shaft of the boring tool, and a non-rotating rod that is detent on the spindle head so as to hold the cam shaft in a predetermined phase A machine tool characterized by having.
前記カム軸は、前記回転体の内部に、前記回転体に対し相対回転可能に支持されており、さらに前記カム軸は、その軸線方向の一端部に、前記カム面が設けられ、軸線方向の他端部に、前記非回転ロッドに所定位相で係合する係合部が設けられている、工作機械。 The machine tool according to claim 3,
The cam shaft is supported inside the rotating body so as to be relatively rotatable with respect to the rotating body, and the cam shaft is provided with the cam surface at one end in the axial direction thereof. A machine tool, wherein the other end portion is provided with an engaging portion that engages with the non-rotating rod at a predetermined phase.
前記非回転ロッドは、軸線方向に移動可能に支持され、
前記中ぐり工具が前記回転主軸に取り付けられたときに、前記非回転ロッドが前記係合部に係合されずに軸方向に移動したことを検出する係合検出部をさらに有する工作機械。 The machine tool according to claim 4,
The non-rotating rod is supported so as to be movable in the axial direction;
A machine tool further comprising an engagement detection unit that detects that the non-rotating rod has moved in the axial direction without being engaged with the engagement unit when the boring tool is attached to the rotation main shaft.
前記カム面は、断面形状が軸線方向に沿って変化しており、
前記カム軸を前記シャンク部に対して軸線方向に移動可能に支持するカム軸支持部と、
前記非回転ロッドを介して前記カム軸を軸線方向に駆動する駆動部と、をさらに有する工作機械。 The machine tool according to claim 4,
The cam surface has a cross-sectional shape that changes along the axial direction,
A camshaft support portion for supporting the camshaft movably in the axial direction with respect to the shank portion;
And a drive unit that drives the cam shaft in the axial direction via the non-rotating rod.
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