JP5590290B2 - 車両用ドア構造 - Google Patents
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Description
シートバックのリクライニング装置をロックするロック位置と前記ロック位置の上方のロック解除位置とに位置変更自在な操作レバーがドアトリムに車幅方向内側から対向している車両用ドア構造に関する。
シートバックのリクライニング装置をロックするロック位置と前記ロック位置の上方のロック解除位置とに揺動回転自在な操作レバーがドアトリムに車幅方向内側から対向し、 前記操作レバーは前記ロック位置から上昇揺動させられて前記ロック解除位置に位置する車両用ドア構造であって、
前記操作レバーの操作面を通る水平線よりも上側のドアトリム本体部分に、前記ロック位置の操作レバーよりも上側のドアトリム部分の剛性を下側のドアトリム部分の剛性よりも上げる補強部が設けられ、
前記ドアトリムに車幅方向外側から荷重が加わった場合に、前記上側のドアトリム部分が前記荷重で前記操作レバーの上側に変位して前記操作レバーの前記ロック解除位置側への上昇を抑制する点にある。(請求項1)
その結果、ドアトリムをドアインナパネルに固定するためのクリップステイを廃止する手段や、ドアトリムの端末をドアインナパネルから逃がす手段や、操作レバーの取り付け位置を変更する手段を採用しなくても、側面衝突時に操作レバーが意に反して押し上げられるのを防止することができ、リクライニング装置がロック解除されることを防止することができる。
従って、上記の各手段の採用に起因するドアトリム全体の取り付け力の低下や走行振動による室内静粛性の低下、異音の発生、レバーの操作性の低下を招くことなく、側面衝突時のリクライニング装置のロック解除を回避することができて、乗員の上体をシートバックに確実に保持させておくことができる。
前記補強部の車幅方向外側にドアビームが位置し、
前記ドアビームと補強部の間にドアインナパネルが位置していると、次の作用を奏することができる。
これにより、上側のドアトリム部分で操作レバーを上側から押さえ込んで操作レバーの前記ロック解除位置側への上昇をより確実に抑えることができる。そして、ドアビームと補強部との間にドアインナパネルが介在していることで、ドアビームが補強部の下端から外れて操作レバーの下側に入り込むのを防ぐことができる。
前記補強部の上側のドアトリム部分に衝撃吸収パッドが車幅方向外側から取り付けられて、前記衝撃吸収パッドの下端部が前記補強部の上端部に車幅方向外側から重なっていると、
側面衝突時に衝撃吸収パッドに伝わる車両変形入力が衝撃吸収パッドの下端部から補強部の上端部に伝わる。従って、衝撃吸収パッドに伝わる車両変形入力で補強部を車室内側に押し出すことができ、前記上側のドアトリム部分の操作レバーの上方側への変形・進入をより増大させることができる。これにより、上側のドアトリム部分で操作レバーを上側から押さえ込んで操作レバーの前記ロック解除位置側への上昇を確実に抑えることができる。(請求項2)
前記衝撃吸収パッドの下端部に取り付け台座が設けられ、
前記取り付け台座が前記補強部の上端部に車幅方向外側から重なり、
前記補強部の上端部側から車幅方向外側に突出する取り付けボスが、前記取り付け台座に形成された取り付けボス挿通孔に挿通し、
前記取り付けボス挿通孔から突出した前記取り付けボスの先端部が、熱かしめにより前記取り付けボス挿通孔よりも大径に変形して、前記取り付け台座が前記補強部の上端部に固定されていると、次の作用を奏することができる。(請求項3)
従って、前記衝撃吸収パッドに伝わる車両変形入力で補強部を車室内側に押し出すことができ、前記上側のドアトリム部分の操作レバーの上方側への変形・進入をより増大させることができる。これにより、上側のドアトリム部分で操作レバーを上側から押さえ込んで操作レバーの前記ロック解除位置側への上昇をより確実に抑えることができる。(請求項3)
前記補強部は、前記ドアトリムをドアインナパネルに固定するためのクリップの取り付け部に構成されていると、ドアインナパネルの変位・入力が直接ドアトリムに伝わるので、操作レバーを上側から押さえ込む上側のドアトリム部分の力を増大させることができ、操作レバーの前記ロック解除位置側への上昇を確実に抑えることができる。(請求項4)
本第2の発明の特徴は、
シートバックのリクライニング装置をロックするロック位置と前記ロック位置の上方のロック解除位置とに揺動回転自在な操作レバーがドアトリムに車幅方向内側から対向し、
前記操作レバーは前記ロック位置から上昇揺動させられて前記ロック解除位置に位置する車両用ドア構造であって、
前記ロック位置の操作レバーよりも上側のドアトリム部分の剛性を下側のドアトリム部分の剛性よりも上げる補強部が設けられ、
前記ドアトリムに車幅方向外側から荷重が加わった場合に、前記上側のドアトリム部分が前記荷重で前記操作レバーの上側に変位して前記操作レバーの前記ロック解除位置側への上昇を抑制し、
前記補強部の上側のドアトリム部分に衝撃吸収パッドが車幅方向外側から取り付けられて、前記衝撃吸収パッドの下端部が前記補強部の上端部に車幅方向外側から重なっている点にある。(請求項5)
この構成によれば、前記ロック位置の操作レバーよりも上側のドアトリム部分の剛性を下側のドアトリム部分の剛性よりも上げる補強部が設けられ、ドアトリムに車幅方向外側から荷重が加わった場合に、上側のドアトリム部分が前記荷重で操作レバーの上側に変位して操作レバーの前記ロック解除位置側への上昇を抑制するから、側面衝突時に上側のドアトリム部分で操作レバーを上側から押さえ込んで、操作レバーの下側のドアトリム部分を撓ませやすくすることができ、前記下側のドアトリム部分が操作レバーの下方に入り込むのを防止することができる。
その結果、ドアトリムをドアインナパネルに固定するためのクリップステイを廃止する手段や、ドアトリムの端末をドアインナパネルから逃がす手段や、操作レバーの取り付け位置を変更する手段を採用しなくても、側面衝突時に操作レバーが意に反して押し上げられるのを防止することができ、リクライニング装置がロック解除されることを防止することができる。
従って、上記の各手段の採用に起因するドアトリム全体の取り付け力の低下や走行振動による室内静粛性の低下、異音の発生、レバーの操作性の低下を招くことなく、側面衝突時のリクライニング装置のロック解除を回避することができて、乗員の上体をシートバックに確実に保持させておくことができる。
また、前記補強部の上側のドアトリム部分に衝撃吸収パッドが車幅方向外側から取り付けられて、前記衝撃吸収パッドの下端部が前記補強部の上端部に車幅方向外側から重なっているから、側面衝突時に衝撃吸収パッドに伝わる車両変形入力が衝撃吸収パッドの下端部から補強部の上端部に伝わる。従って、衝撃吸収パッドに伝わる車両変形入力で補強部を車室内側に押し出すことができ、前記上側のドアトリム部分の操作レバーの上方側への変形・進入をより増大させることができる。これにより、上側のドアトリム部分で操作レバーを上側から押さえ込んで操作レバーの前記ロック解除位置側への上昇を確実に抑えることができる。(請求項5)
ドアトリム全体の取り付け力の低下や走行振動による室内静粛性の低下、異音の発生、レバーの操作性の低下を招くことなく、側面衝突時のリクライニング装置のロック解除を回避することができて、乗員の上体をシートバックに確実に保持させておくことができる車両用ドア構造を提供することができた。
図1に示すように、車両側面にフロントドア7とリアドア8が配置され、フロントドア7の車室内側に前席乗員用のシート1が近接して配置され、リアドア8の車室内側に後席乗員用のシート2が近接して配置されている。
そして、ドアトリム10に車幅方向外側W2から荷重が加わった場合に、上側のドアトリム本体部分31Aが前記荷重で操作レバー20の上側に変位し、操作レバー20を上側から押さえ込んで操作レバー20のロック解除位置側への上昇を抑制するよう構成されている。
その結果、側面衝突時に操作レバー20が意に反して押し上げられるのを防止することができ、リクライニング装置5がロック解除されることを防止することができて、乗員の上体をシートバック4に確実に保持させておくことができる。
また、側突パッド49の下端部50(詳しくはこの下端部50に設けられた後述の下側の取り付け台座30K)を車幅方向内側W1から受け止め支持する支持部60が補強部80の上端部80Jに設けられ、側突パッド49の下端部50が支持部60に車幅方向外側W2から重なっている。
その結果、上側のドアトリム本体部分31Aで操作レバー20を上側から押さえ込んで、操作レバー20に下向きの力g(操作レバー20を下方に押さえる力)を加えることができ、操作レバー20のロック解除位置側への上昇をより確実に抑制することができる。
図7に示すように、前記補強部は、ドアトリム10をドアインナパネル11に固定するためのクリップステイ48(クリップの台座となり、クリップの取り付け部に相当)に構成されている。
この場合、クリップステイ48の下端面を操作レバー20の中心(前側に倒伏したロック位置の操作レバー20(図1参照)の長手方向の中心)よりも上方に配置することにより、クリップステイ48を設けた個所の上側のドアトリム本体部分31Aが操作レバー20の上方に進入しやすくなって、操作レバー20を上側から押さえ込みやすくすることができる。
図7において、矢印dはドアビーム12、ドアインナパネル11の変形/進入方向、矢印fはドアトリム本体部分31Aの変形/進入方向である。
図8に示すように、前記側突パッド49を拡大或いは別部品としてドアトリム本体部分31Aの裏側に配置して前記補強部を構成してあってもよい。この側突パッド49を用いることで上側のドアトリム本体部分31Aのより広範囲の面を押すことができ、ドアトリム本体部分31Aで確実に操作レバー20を上側から押さえ込むことができる。
図8において、矢印dはドアビーム12、ドアインナパネル11の変形/進入方向、矢印fはドアトリム本体部分31Aの変形/進入方向である。
5 リクライニング装置
10 ドアトリム
11 ドアインナパネル
12 ドアビーム
20 操作レバー
30K 取り付け台座
31A 操作レバーよりも上側のドアトリム部分(ドアトリム本体部分)
31B 下側のドアトリム部分(ドアトリム本体部分)
48 クリップの取り付け部(クリップステイ、補強部)
49 衝撃吸収パッド(側突パッド、補強部)
50 衝撃吸収パッドの下端部
71 取り付けボス
71T 取り付けボスの先端部
80 補強部
80J 補強部の上端部
h 取り付けボス挿通孔
W1 車幅方向内側
W2 車幅方向外側
Claims (5)
- シートバックのリクライニング装置をロックするロック位置と前記ロック位置の上方のロック解除位置とに揺動回転自在な操作レバーがドアトリムに車幅方向内側から対向し、
前記操作レバーは前記ロック位置から上昇揺動させられて前記ロック解除位置に位置する車両用ドア構造であって、
前記操作レバーの操作面を通る水平線よりも上側のドアトリム本体部分に、前記ロック位置の操作レバーよりも上側のドアトリム部分の剛性を下側のドアトリム部分の剛性よりも上げる補強部が設けられ、
前記ドアトリムに車幅方向外側から荷重が加わった場合に、前記上側のドアトリム部分が前記荷重で前記操作レバーの上側に変位して前記操作レバーの前記ロック解除位置側への上昇を抑制する車両用ドア構造。 - 前記補強部の上側のドアトリム部分に衝撃吸収パッドが車幅方向外側から取り付けられて、前記衝撃吸収パッドの下端部が前記補強部の上端部に車幅方向外側から重なっている請求項1記載の車両用ドア構造。
- 前記衝撃吸収パッドの下端部に取り付け台座が設けられ、
前記取り付け台座が前記補強部の上端部に車幅方向外側から重なり、
前記補強部の上端部側から車幅方向外側に突出する取り付けボスが、前記取り付け台座に形成された取り付けボス挿通孔に挿通し、
前記取り付けボス挿通孔から突出した前記取り付けボスの先端部が、熱かしめにより前記取り付けボス挿通孔よりも大径に変形して、前記取り付け台座が前記補強部の上端部に固定されている請求項2記載の車両用ドア構造。 - 前記補強部は、前記ドアトリムをドアインナパネルに固定するためのクリップの取り付け部に構成されている請求項1〜3のいずれか一つに記載の車両用ドア構造。
- シートバックのリクライニング装置をロックするロック位置と前記ロック位置の上方のロック解除位置とに揺動回転自在な操作レバーがドアトリムに車幅方向内側から対向し、
前記操作レバーは前記ロック位置から上昇揺動させられて前記ロック解除位置に位置する車両用ドア構造であって、
前記ロック位置の操作レバーよりも上側のドアトリム部分の剛性を下側のドアトリム部分の剛性よりも上げる補強部が設けられ、
前記ドアトリムに車幅方向外側から荷重が加わった場合に、前記上側のドアトリム部分が前記荷重で前記操作レバーの上側に変位して前記操作レバーの前記ロック解除位置側への上昇を抑制し、
前記補強部の上側のドアトリム部分に衝撃吸収パッドが車幅方向外側から取り付けられて、前記衝撃吸収パッドの下端部が前記補強部の上端部に車幅方向外側から重なっている車両用ドア構造。
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2009
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