JP5579983B2 - 省エネルギ運転の評価装置及び省エネルギ運転の評価方法 - Google Patents
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Description
この技術では、エンジンを駆動源とする走行モードに関する情報及びモータを駆動源とする走行モードに関する情報を、個別に、情報表示部に表示する。ここで、エンジンを駆動源とする走行モードに関する情報としては、燃料の単位消費量に対する走行距離等を表示する。また、モータを駆動源とする走行モードに関する情報としては、電力の単位消費量に対する走行距離等を表示する。
そして、運転者は、情報表示部が表示するエンジンを駆動源とする走行モードに関する情報及びモータを駆動源とする情報に基づいて、省エネルギ運転の度合いを把握することが可能となる。
本発明は、運転者が省エネルギ運転の度合いをより適切に把握することが可能な省エネルギ運転の評価装置及び省エネルギ運転の評価方法を提供することを課題とする。
以上によって、本発明によれば、運転者が省エネルギ運転の度合いをより適切に評価することが可能となる。
(第一実施形態)
(構成)
図1は、本発明の第一実施形態に係る省エネルギ運転の評価装置を備えるハイブリッド車両を示す概略構成図である。
なお、図1では、強電は細破線、弱電は細実線、動力は太実線、油圧回路は太破線で示す。
なお、本実施形態では、ハイブリッド車両1を、前輪を駆動輪3とし、後輪を従動輪4とする前輪駆動車として構成している。なお、ハイブリッド車両1は、後輪駆動車又は四輪駆動車として構成しても構わない。
モータ11は、駆動輪3の駆動時(力行時)には、モータとして作用し、変速機13に対して駆動力を入力する。また、モータ11は、回生時には、ジェネレータ(発電機)として作用する。すなわち、モータ11は、駆動輪3の回生制動時には、駆動輪3の運動エネルギにより電力の回生(発電)を行う。また、モータ11は、所定の場合、エンジン10の駆動力により電力の回生を行う。
また、ハイブリッド車両1は、加速時に運転者が踏込んだアクセルペダルのストローク量を検出するアクセルセンサ21と、減速時に運転者が踏込んだブレーキペダルのストローク量を検出するブレーキセンサ22と、車速を検出する車速センサ23とを備えている。
インバータ30は、モータ11の力行時には、コントロールユニット20からの指令に応じて、強電バッテリ31からモータ11への電力の供給を制御する。また、インバータ30は、モータ11の回生時には、モータ11が回生した電流の強電バッテリ31への充電を制御する。
また、ハイブリッド車両1は、コントロールユニット20の動作電源となる補助バッテリ41を備えている。
両駆動輪3及び両従動輪4は、それぞれ、車輪の機械制動を行う機械ブレーキ51を備えている。各機械ブレーキ51は、ホイールシリンダを有し、ホイールシリンダの制動流体圧に応じて車輪に対して制動力を付与する。
ブレーキアクチュエータ50は、コントロールユニット20からの制動力指令値に応じて、各機械ブレーキ51のホイールシリンダの制動流体圧を制御する。
コントロールユニット20は、強電バッテリ31の状態を常時監視する。具体的には、コントロールユニット20は、強電バッテリ31について蓄電状態SOC(State of Charge)、温度、劣化状況等を監視し、これらに応じて入出力可能電力量を算出する。
そして、コントロールユニット20は、入出力可能電力量、アクセルペダルのストローク量及び車速から、運転者が希望している車両の駆動力を実現可能な運転モード(EVモード、HEVモード)を選択するとともに、エンジントルク目標値、モータトルク目標値を算出する。
コントロールユニット20は、HEVモードによる走行中において、エンジン10を最適燃費で運転さるとエネルギが余剰となる場合、この余剰エネルギによりモータ11を発電機として作動する。これにより、モータ11が、余剰エネルギを電力に回生し、回生した電力をインバータ30を介して強電バッテリ31に充電する。
具体的には、コントロールユニット20は、ブレーキセンサ22が入力した信号に応じて、ブレーキペダルのストローク量(踏込み量)に対する要求制動力を算出し、算出した要求制動力を回生制動分と摩擦制動分とに分担する。ここで、コントロールユニット20は、要求制動トルクの分担において、摩擦制動に対して回生制動を優先し、最大限まで回生制動による制動分を拡大する。これにより、特に、加速及び減速を繰り返す走行パターンにおいて、エネルギ回収効率を高め、より低い車速まで回生制動によるエネルギの回収を実現している。
ここで、コントロールユニット20は、省エネルギ運転の度合いの評価値を設定する省エネルギ運転の評価部60を備えている。また、ハイブリッド車両1は、省エネルギ運転の評価部60が設定した省エネルギ運転の度合いの評価値に応じた情報を表示する表示部70を備えている。
図2に示す省エネルギ運転の評価部60は、燃料消費量算出部61と、充放電量算出部62と、回生制動率算出部63と、評価部64とを備えている。
燃料消費量算出部61は、エンジン10による燃料の消費量を監視する。ここで、燃料消費量算出部61は、エンジン10により駆動輪3を駆動する時の燃料の消費量と、エンジン10によりモータ11を発電機として作動する時の燃料の消費量とを個別に監視する。
回生制動率算出部63は、ハイブリッド車両1の発生制動量を監視する。ここで、発生制動量とは、ハイブリッド車両1に発生した制動量(エネルギ量)を意味する。ここで、回生制動率算出部63は、発生制動量について、モータ11による回生制動量と、機械ブレーキ51による摩擦制動量とを個別に監視する。
表示部70は、評価部64からの指令に応じて、評価部64が設定した省エネルギ運転の度合いの評価値に応じた情報を表示する。これにより、表示部70は、省エネルギ運転の度合いの評価を運転者に対して報知することが可能となる。表示部70は、運転者が操作するスイッチを備え、スイッチがON状態の場合に、評価部64が設定した省エネルギ運転の度合いの評価値に応じた情報を表示する。
図3は、省エネルギ運転の評価部が実行する省エネルギ運転評価処理のフローチャートである。
省エネルギ運転の評価部60は、所定期間毎に省エネルギ運転評価処理を実行する。本実施形態では、省エネルギ運転の評価部60は、所定距離Lを走行する毎に省エネルギ運転評価処理を実行する。なお、省エネルギ運転の評価部60は、所定時間T毎にタイマ割込によって省エネルギ運転評価処理を実行する構成でも構わない。なお、所定距離L及び所定時間Tについては、適宜、設定することが可能である。
図3に示すように、省エネルギ運転の評価部60が省エネルギ運転評価処理を実行すると、まず、ステップS1において、燃料消費量算出部61は、ハイブリッド車両1を始動してからの、エンジン10による燃料の消費量の積算値A[l]を算出する。
A=A1+A2 ・・・(1)
ここで、A1[l]は、ハイブリッド車両1を始動してからの、エンジン10により駆動輪3を駆動した時の燃料の消費量の積算値である。また、A2[l]は、ハイブリッド車両1を始動してからの、エンジン10によりモータ11を発電機として作動した時の燃料の消費量の積算値である。
Bx=B1+|B2|+|B3| ・・・(2)
ここで、B1[kw]は、ハイブリッド車両1を始動してからの、モータ11の力行時に強電バッテリ31がモータ11に供給した電力量の積算値である。また、B2[kw]は、ハイブリッド車両1を始動してからの、駆動輪3の運動エネルギによりモータ11が回生した電力の充電量の積算値である。また、B3[kw]は、ハイブリッド車両1を始動してからの、エンジン10の駆動力によりモータ11が回生した電力の充電量の積算値である。
図4は、評価ベース値eの特性の一例を示す図である。
評価部64は、評価ベース値eを、図4に示すようなマップに基づき設定する。すなわち、評価部64は、燃料の消費量の積算値Aが少ないほど、かつ、充放電量の積算値Bxが多いほど、評価ベース値eが高くなるように設定する。ここで、設定した評価ベース値eが高いほど、省エネルギ運転の度合いを高く評価することを意味する。
ここで、回生制動充電率Byとは、ハイブリッド車両1を始動してからの、強電バッテリ31が充電した電力量の積算値における駆動輪3の運動エネルギによりモータ11が回生した電力の充電量の積算値の占める割合を意味する。
回生制動充電率By[%]は、下記式(3)により算出する。
By=B2/(B2+B3) ・・・(3)
ここで、回生制動率Cとは、ハイブリッド車両1を始動してからの、発生制動量(制動量)の積算値における回生制動量の積算値C1の占める割合を意味する。
回生制動率C[%]は、下記式(4)により算出する。
C=C2/(C1+C2) ・・・(4)
ここで、C1は、ハイブリッド車両1を始動してからの、モータ11による回生制動量の積算値である。また、C2は、ハイブリッド車両1を始動してからの、機械ブレーキ51による摩擦制動量の積算値である。なお、モータ11による回生制動量と機械ブレーキ51による摩擦制動量とを加算した量が、発生制動量となる。
すなわち、省エネルギ運転の度合いの評価値Eは、例えば、下記式(5)により算出する。
E=e×By×C ・・・(5)
すなわち、評価部64は、回生制動充電率Byが高いほど、省エネルギ運転の度合いの評価値Eを高く設定する。また、評価部64は、回生制動率Cが高いほど、省エネルギ運転の度合いの評価値Eを高く設定する。
次に、ステップS8において、評価部64は、省エネルギ運転の度合いの評価値Eに応じた情報を表示部70に表示する。
次に、本発明に係る省エネルギ運転の評価部60の動作・作用について説明する。
ハイブリッド車両1が始動すると、省エネルギ運転の評価部60は、所定期間毎に省エネルギ運転評価処理を実行する。
すなわち、省エネルギ運転の評価部60は、まず、ハイブリッド車両1を始動してからの、エンジン10による燃料の消費量の積算値A[l]を算出する(ステップS1)。
また、省エネルギ運転の評価部60は、ハイブリッド車両1を始動してからの、強電バッテリ31の充放電量の積算値Bx[kw]を算出する(ステップS2)。
よって、運転者が省エネルギ運転の度合いをより適切に把握することが可能となる。また、運転者による燃費運転の訴求力を向上することができる。
また、省エネルギ運転の評価部60は、ハイブリッド車両1を始動してからの、回生制動率C[%]を算出する(ステップS5)。
そして、省エネルギ運転の評価部60は、評価ベース値e、回生制動充電率By及び回生制動率Cに基づいて、省エネルギ運転の度合いの評価値Eを設定する(ステップS6)。この際、省エネルギ運転の評価部60は、回生制動充電率Byが高いほど、省エネルギ運転の度合いの評価値Eを高く設定する。また、省エネルギ運転の評価部60は、回生制動率Cが高いほど、省エネルギ運転の度合いの評価値Eを高く設定する。
したがって、回生制動充電率Byが高いほど、省エネルギ運転の度合いの評価値Eを高く設定することにより、運転者の回生制動の実施状況に応じた省エネルギ運転の度合いの評価が可能となる。すなわち、省エネルギ運転の度合いの評価が、運転者が違和感を持ちにくいより適切な内容となる。
さらに、省エネルギ運転の評価部60は、表示部70のスイッチがON状態となっているか否かを判定する(ステップS7)。そして、省エネルギ運転の評価部60は、表示部70のスイッチがON状態となっていると判定した場合、省エネルギ運転の度合いの評価値Eに応じた情報を表示部70に表示する(ステップS8)。
ここで、ハイブリッド車両1がハイブリッド車両を構成する。エンジン10がエンジンを構成する。モータ11がモータを構成する。強電バッテリ31がバッテリを構成する。省エネルギ運転の評価部60が省エネルギ運転の評価装置を構成する。燃料消費量算出部61(ステップS1)が燃料消費量算出手段を構成する。充放電量算出部62(ステップS2)が充放電量算出手段を構成する。評価部64(ステップS3及びステップS6〜S8)が評価手段を構成する。回生制動充電率算出部65(ステップS4)が回生制動充電率算出手段を構成する。回生制動率算出部63(ステップS5)が回生制動率算出手段を構成する。表示部70が報知手段を構成する。
(1)燃料消費量算出手段が、所定期間におけるエンジンによる燃料の消費量を算出する。また、充放電量算出手段が、所定期間におけるバッテリの充電量及び放電量を加算した量である充放電量を算出する。そして、評価手段が、燃料消費量算出手段が算出した燃料消費量及び充放電量算出手段が算出した充放電量に基づいて、省エネルギ運転の度合いの評価値を設定する。さらに、報知手段が、評価手段が設定した省エネルギ運転の度合いの評価値に応じた情報を報知する。この際、評価手段は、燃料消費量が少ないほど、かつ、充放電量が多いほど、省エネルギ運転の度合いの評価値を高く設定する。
したがって、運転者が省エネルギ運転の度合いをより適切に評価することが可能となる。
これによって、運転者の回生制動の実施状況に応じた省エネルギ運転の度合いの評価が可能となる。すなわち、省エネルギ運転の度合いの評価が、運転者が違和感を持ちにくいより適切な内容となる。
これによって、運転者のブレーキ操作状況に応じた省エネルギ運転の度合いの評価が可能となる。すなわち、省エネルギ運転の度合いの評価が、運転者が違和感を持ちにくいより適切な内容となる。
(1)上記実施形態では、ハイブリッド車両1は、評価部64からの指令に応じて、評価部64が設定した省エネルギ運転の度合いの評価値に応じた情報を表示する表示部70を備える。
これに代えて、評価部64からの指令に応じて、評価部64が設定した省エネルギ運転の度合いの評価値に応じた情報を音声により報知する報知部を備える構成としてもよい。
次に、本発明の第二実施形態について図面を参照しつつ説明する。
(構成)
図5は、本発明の第二実施形態に係る省エネルギ運転の評価装置を備える電動車両を示す概略構成図である。
なお、図5では、強電は細破線、弱電は細実線、動力は太実線、油圧回路は太破線で示す。
なお、本実施形態では、電動車両2を、前輪を駆動輪3とし、後輪を従動輪4とする前輪駆動車として構成している。なお、電動車両2は、後輪駆動車又は四輪駆動車として構成しても構わない。
変速機13は、駆動輪3の駆動時には、モータ111が入力した駆動力を、ディファレンシャルギヤ14を介して、それぞれの駆動輪3に伝達する。また、変速機13は、駆動輪3の回生制動時には、駆動輪3の運動エネルギをモータ111に伝達する。
アクセルセンサ21は、検出したアクセルペダルのストローク量に応じた信号を、コントロールユニット120に対して出力する。ブレーキセンサ22は、検出したブレーキペダルのストローク量に応じた信号を、コントロールユニット120に対して出力する。車速センサ23は、電動車両2の車速に応じた信号を、コントロールユニット120に対して出力する。
インバータ30は、モータ111の力行時には、コントロールユニット120からの指令に応じて、強電バッテリ31からモータ111への電力の供給を制御する。また、インバータ30は、モータ111の回生時には、モータ111が回生した電流の強電バッテリ31への充電を制御する。
また、電動車両2は、コントロールユニット120の動作電源となる補助バッテリ41を備えている。
両駆動輪3及び両従動輪4は、それぞれ、車輪の機械制動を行う機械ブレーキ51を備えている。各機械ブレーキ51は、ホイールシリンダを有し、ホイールシリンダの制動流体圧に応じて車輪に対して制動力を付与する。
ブレーキアクチュエータ50は、コントロールユニット120からの制動力指令値に応じて、各機械ブレーキ51のホイールシリンダの制動流体圧を制御する
コントロールユニット120は、強電バッテリ31の状態を常時監視する。具体的には、コントロールユニット120は、強電バッテリ31について蓄電状態SOC(State of Charge)、温度、劣化状況等を監視し、これらに応じて入出力可能電力量を算出する。
そして、コントロールユニット120は、入出力可能電力量、アクセルペダルのストローク量及び車速から、モータトルク目標値を算出する。そして、コントロールユニット120は、モータ111のトルクがモータトルク目標値となるように、インバータ30を介してモータ111を制御する。
具体的には、コントロールユニット120は、ブレーキセンサ22が入力した信号に応じて、ブレーキペダルのストローク量(踏込み量)に対する要求制動力を算出し、算出した要求制動力を回生制動分と摩擦制動分とに分担する。ここで、コントロールユニット120は、要求制動トルクの分担において、摩擦制動に対して回生制動を優先し、最大限まで回生制動による制動分を拡大する。これにより、特に、加速及び減速を繰り返す走行パターンにおいて、エネルギ回収効率を高め、より低い車速まで回生制動によるエネルギの回収を実現している。
ここで、コントロールユニット120は、省エネルギ運転の度合いの評価値を設定する省エネルギ運転の評価部160を備えている。また、電動車両2は、省エネルギ運転の評価部160が設定した省エネルギ運転の度合いの評価値に応じた情報を表示する表示部170を備えている。
図6に示す省エネルギ運転の評価部160は、充放電量算出部162と、回生制動率算出部163と、評価部164とを備えている。
充放電量算出部162は、強電バッテリ31の充放電量を監視する。ここで、強電バッテリ31の充放電量とは、モータ111の力行時に強電バッテリ31がモータ111に供給した電力量(放電量)と、モータ111の回生時に強電バッテリ31が充電した電力量(充電量)とを加算した量を意味する。そして、充放電量算出部162は、モータ111の力行時に強電バッテリ31がモータ111に供給した電力量と、モータ111の回生時に強電バッテリ31が充電した電力量とを個別に監視する。
評価部164は、省エネルギ運転の度合いの評価値を設定する。そして、評価部164は、設定した省エネルギ運転の度合いの評価値に応じた情報を表示するように、表示部170に対して指令を出力する。
図7は、省エネルギ運転の評価部が実行する省エネルギ運転評価処理のフローチャートである。
省エネルギ運転の評価部160は、所定期間毎に省エネルギ運転評価処理を実行する。本実施形態では、省エネルギ運転の評価部160は、所定距離Lを走行する毎に省エネルギ運転評価処理を実行する。なお、省エネルギ運転の評価部160は、所定時間T毎にタイマ割込によって省エネルギ運転評価処理を実行する構成でも構わない。なお、所定距離L及び所定時間Tについては、適宜、設定することが可能である。
なお、この図7に示す処理内には通信処理を設けていないが、演算処理によって取得した情報は、随時、記憶装置に更新して記憶するとともに、必要な情報を随時、記憶装置から読み出す。
Bx=B1+|B2| ・・・(6)
ここで、B1[kw]は、電動車両2を始動してからの、モータ111の力行時に強電バッテリ31がモータ111に供給した電力量の積算値である。また、B2[kw]は、電動車両2を始動してからの、駆動輪3の運動エネルギによりモータ111が回生した電力の充電量の積算値である。
ここで、回生制動率Cとは、電動車両2を始動してからの、発生制動量(制動量)の積算値における回生制動量の積算値C1の占める割合を意味する。
回生制動率C[%]は、下記式(7)により算出する。
C=C2/(C1+C2) ・・・(7)
ここで、C1は、電動車両2を始動してからの、モータ111による回生制動量の積算値である。また、C2は、電動車両2を始動してからの、機械ブレーキ51による摩擦制動量の積算値である。なお、モータ111による回生制動量と機械ブレーキ51による摩擦制動量とを加算した量が、発生制動量となる。
ここで、省エネルギ運転の度合いの評価値Eは、回生制動率Cに基づいて、所定のマップを参照して設定する。
そして、評価部164は、回生制動率Cが高いほど、省エネルギ運転の度合いの評価値Eを高く設定する。
次に、ステップS15において、評価部164は、省エネルギ運転の度合いの評価値Eに応じた情報を表示部170に表示する。
次に、本発明に係る省エネルギ運転の評価部160の動作・作用について説明する。
電動車両2が始動すると、省エネルギ運転の評価部160は、所定期間毎に省エネルギ運転評価処理を実行する。
すなわち、省エネルギ運転の評価部160は、まず、電動車両2を始動してからの、強電バッテリ31の充放電量の積算値Bx[kw]を算出する(ステップS11)。
そして、省エネルギ運転の評価部160は、回生制動率Cに基づいて、省エネルギ運転の度合いの評価値Eを設定する(ステップS13)。この際、省エネルギ運転の評価部160は、回生制動率Cが高いほど、省エネルギ運転の度合いの評価値Eを高く設定する。
そして、電動車両2では、運転者のブレーキ操作状況に応じて、要求制動力に対するモータ111による回生制動力分と機械ブレーキ51による摩擦制動力分との分担を設定する。例えば、電動車両2では、運転者がブレーキを強く踏込んだ場合、要求制動力に対する機械ブレーキ51による摩擦制動力分の割合を大きく設定する。そして、要求制動力に対する機械ブレーキ51による摩擦制動力分の割合が大きくなると、回生制動による強電バッテリ31の充電量が少なくなる。すなわち、電動車両2では、運転者のブレーキ操作状況と回生制動によりモータ111が回生した電力の充電量とには相関性がある。
さらに、省エネルギ運転の評価部160は、表示部170のスイッチがON状態となっているか否かを判定する(ステップS14)。そして、省エネルギ運転の評価部160は、表示部170のスイッチがON状態となっていると判定した場合、省エネルギ運転の度合いの評価値Eに応じた情報を表示部170に表示する(ステップS15)。
ここで、電動車両2が電動車両を構成する。モータ111がモータを構成する。強電バッテリ31がバッテリを構成する。省エネルギ運転の評価部160が省エネルギ運転の評価装置を構成する。評価部164(ステップS3〜S5)が評価手段を構成する。回生制動率算出部163(ステップS2)が回生制動率算出手段を構成する。表示部170が報知手段を構成する。
(1)回生制動率算出手段が、所定期間における電動車両の制動量を算出し、該制動量におけるモータによる回生制動量が占める割合である回生制動率を算出する。そして、評価手段が、回生制動率算出手段が算出した回生制動率に基づいて、省エネルギ運転の度合いの評価値を設定する。さらに、報知手段が、評価手段が設定した省エネルギ運転の度合いの評価値に応じた情報を報知する。この際、評価手段は、回生制動率算出手段が算出した回生制動率が高いほど、省エネルギ運転の度合いの評価値を高く設定する。
したがって、運転者が省エネルギ運転の度合いをより適切に評価することが可能となる。
(1)上記実施形態では、電動車両2は、評価部164からの指令に応じて、評価部164が設定した省エネルギ運転の度合いの評価値に応じた情報を表示する表示部170を備える。
これに代えて、評価部164からの指令に応じて、評価部164が設定した省エネルギ運転の度合いの評価値に応じた情報を音声により報知する報知部を備える構成としてもよい。
2 電動車両
10 エンジン
11,111 モータ
31 強電バッテリ(バッテリ)
60,160 省エネルギ運転の評価部(省エネルギ運転の評価装置)
61 燃料消費量算出部(燃料消費量算出手段)
62 充放電量算出部(充放電量算出手段)
63,163 回生制動率算出部(回生制動率算出手段)
64,164 評価部(評価手段)
65 回生制動充電率算出部(回生制動充電率算出手段)
70,170 表示部(報知手段)
Claims (4)
- 駆動源としてのエンジン及びモータと、該モータに電力を供給するとともに、前記モータが回生した電力を充電するバッテリと、を備えるハイブリッド車両の省エネルギ運転評価装置であって、
所定期間における前記エンジンによる燃料の消費量を算出する燃料消費量算出手段と、
前記所定期間における前記バッテリの充電量の積算値及び放電量の積算値を絶対値で加算した量である充放電量を算出する充放電量算出手段と、
前記燃料消費量算出手段が算出した前記燃料消費量及び前記充放電量算出手段が算出した前記充放電量に基づいて、省エネルギ運転の度合いの評価値を設定する評価手段と、
前記評価手段が設定した前記省エネルギ運転の度合いの評価値に応じた情報を報知する報知手段と、を備え、
前記評価手段は、
前記燃料消費量が少ないほど、かつ、前記充放電量が多いほど、前記省エネルギ運転の度合いの評価値を高く設定することを特徴とする省エネルギ運転の評価装置。 - 前記充放電量算出手段が算出した前記充電量の積算値における前記ハイブリッド車両の駆動輪の運動エネルギにより前記モータが回生した電力の充電量の積算値が占める割合である回生制動充電率を算出する回生制動充電率算出手段を備え、
前記評価手段は、
前記回生制動充電率算出手段が算出した前記回生制動充電率が高いほど、前記省エネルギ運転の度合いの評価値を高く設定することを特徴とする請求項1に記載した省エネルギ運転の評価装置。 - 前記所定期間における前記ハイブリッド車両の制動量を算出し、該制動量における前記モータによる回生制動量が占める割合である回生制動率を算出する回生制動率算出手段を備え、
前記評価手段は、
前記回生制動率算出手段が算出した前記回生制動率が高いほど、前記省エネルギ運転の度合いの評価値を高く設定することを特徴とする請求項1又は2に記載した省エネルギ運転の評価装置。 - 所定期間におけるエンジンによる燃料の消費量を算出し、
前記所定期間における前記バッテリの充電量の積算値及び放電量の積算値を絶対値で加算した量である充放電量を算出し、
前記燃料消費量及び前記充放電量に基づいて、省エネルギ運転の度合いの評価値を設定し、
設定した前記省エネルギ運転の度合いの評価値に応じた情報を報知する際に、
前記燃料消費量が少ないほど、かつ、前記充放電量が多いほど、前記省エネルギ運転の度合いの評価値を高く設定することを特徴とする省エネルギ運転の評価方法。
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