JP5561673B2 - 多孔質触媒担体および多孔質触媒担体の製造方法 - Google Patents
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Description
本発明の多孔質触媒担体は、酸化セリウム(CeO2)と酸化ジルコニウム(ZrO2)の固溶体(以下、「CeO2−ZrO2固溶体」)によって表面が均一に修飾されたアルミナファイバーより形成されたアルミナ多孔質骨格を有することを特徴とする。
本発明の多孔質触媒担体の製造方法は、セリウム(Ce)と、ジルコニウム(Zr)とを含むアルミナゾルをゲル化し、次いで凍結乾燥して凍結乾燥ゲル(クリオゲル)を調製し、その後、凍結乾燥ゲルを焼成することを特徴とする。
(実施例1〜7)
86℃のオイルバス中で、オキシ硝酸ジルコニウムを蒸留水20mlに加えて溶解させた。オキシ硝酸ジルコニウムの量は、焼成後に得られるZrO2換算で2〜35質量%の範囲内の所望量となるように加えた。この水溶液にアルミニウムトリブトキシド(Al(sec−BuO)3)0.0286molを加えてアルミニウムトリブトキシドを加水分解し、次いで1M硝酸5mlを加えて86℃のオイルバス中で1時間スターラーによって攪拌を続けることにより、濁ったゾルを解こうさせ、半透明なベーマイトゾルを得た。蒸留水7mlに硝酸セリウム加えて溶解し、この硝酸セリウム水溶液を86℃のオイルバス中で30分間保持した。次いで、硝酸セリウム水溶液を、上記のベーマイトゾルに加えた。なお、硝酸セリウムの量は、焼成後に得られるCeO2換算で7〜45質量%の範囲内の所望量となるように加えた。このベーマイトゾルをスターラーによって攪拌しつつ尿素0.3gを加えた後、スターラーを取り除き、86℃のオイルバス中で一晩静置してゲル化させ、得られたゲルを凍結乾燥して、次いで500℃で1時間焼成することにより、多孔質触媒担体を得た。実施例1〜7の多孔質触媒担体における各成分の含有量(質量%)を表1に示す。なお、多孔質触媒担体におけるアルミナ(酸化アルミニウム、Al2O3)、酸化セリウム(CeO2)、酸化ジルコニウム(ZrO2)の含有量は、ICP発光分析により測定した。
86℃のオイルバス中で、蒸留水20mlに、アルミニウムトリブトキシド(Al(sec−BuO)3)0.0286molを加えてアルミニウムトリブトキシドを加水分解し、次いで1M硝酸5mlを加えて86℃のオイルバス中で1時間スターラーによって攪拌を続けることにより、濁ったゾルを解こうさせ、半透明なベーマイトゾルを得た。蒸留水に硝酸セリウムを溶解し、この溶液にエチレングリコールをセリウムイオンの1.5倍モル加えて、この水溶液を86℃のオイルバス中で30分間保持した。なお、硝酸セリウムの量は、焼成後に得られるCeO2換算で21.4質量%となるように加えた。次いで、この硝酸セリウム水溶液を、上記のベーマイトゾルに加えてスターラーによって攪拌しつつ尿素0.3gを加えた後、スターラーを取り除き、86℃のオイルバス中で一晩静置してゲル化させ、得られたゲルを凍結乾燥して、次いで500℃で1時間焼成することにより、比較例1の多孔質触媒担体を得た。比較例1の多孔質触媒担体における各成分の含有量(質量%)を表1に示す。なお、多孔質触媒担体におけるアルミナ(酸化アルミニウム、Al2O3)、酸化セリウム(CeO2)の含有量は、ICP発光分析により測定した。
86℃のオイルバス中で、蒸留水20mlに、アルミニウムトリブトキシド(Al(sec−BuO)3)0.0286molを加えてアルミニウムトリブトキシドを加水分解し、次いで1M硝酸5mlを加えて86℃のオイルバス中で1時間スターラーによって攪拌を続けることにより、濁ったゾルを解こうさせ、半透明なベーマイトゾルを得た。攪拌しながら尿素0.3gを加えた後、スターラーを取り除き、86℃のオイルバス中で一晩静置してゲル化させ、得られたゲルを凍結乾燥して、次いで500℃で1時間焼成することにより、比較例2の多孔質触媒担体を得た。比較例2の多孔質触媒担体における各成分の含有量(質量%)を表1に示す。なお、多孔質触媒担体におけるアルミナ(酸化アルミニウム、Al2O3)の含有量は、ICP発光分析により測定した。
実施例1〜7、比較例1,2の多孔質触媒担体について、900℃で5時間、酸化雰囲気(O2:N2=1:4)、あるいは還元雰囲気(H2:N2=1:2)にて処理した(以下、「高温処理」)。なお、表および図面において、「900℃酸化耐久」または「酸化耐久」との表記は、酸化雰囲気下で高温処理したことを指し、「900℃還元耐久」または「還元耐久」との表記は、還元雰囲気下で高温処理したことを指す。なお、表および図面において、「500℃仮焼」との表記は、高温処理を実施していないことを指す。
XRDスペクトルは、理学電機製のX線発生装置:RAD−1VCを用いて測定した。測定電圧は30kV、測定電流は30mA、Cu−Kα線を用いた。波長は1.5418Åで、回折角(2θ)=10〜70°の範囲で、2°/分の速度で30分かけて測定した。
BET表面積は日本BEL製の窒素吸着測定装置:Belsorp Miniを使用して測定した。サンプル量は0.1〜0.2gとし、測定前にこれを150℃で24時間N2気流下にさらして乾燥した。測定は液体窒素温度でN2の吸・脱着量を測定して吸・脱着等温線を描き、BET比表面積は吸着等温線の相対圧:0.1〜0.3の範囲で計算した。
多孔質触媒担体(酸化雰囲気で高温処理したもの)50mgを内径4mmの石英製反応管に充填し、H2−N2混合ガス(5:95)を30mL/minの流速にて多孔質触媒担体に流通させた。定常状態を確認後、多孔質触媒担体の温度を室温から1000℃まで5℃/分の昇温速度で上昇させた。発生した水はモレキュラーシーブによりトラップ除去して、多孔質触媒担体を通過した混合ガスを熱伝導度検出器(以下、「TCD検出器」)が備えられたガスクロマトグラフィ(以下、「GC」)に導いた。混合ガス中の水素と、多孔質触媒担体に貯蔵されている酸素との反応、すなわちH2+O→H2Oによる水素の消費をTCD検出器により連続的に検出した。
900℃で5時間、酸化/還元各雰囲気下での高温処理を実施した実施例5、比較例1の多孔質触媒担体200mgを内径4mmの反応管に充填した。その後、300〜500℃の各測定温度で、1mLのO2−He混合ガス(O2:He=1:99)を多孔質触媒担体上に5〜6回連続的にパルス導入し、あらかじめ多孔質触媒担体の表面を十分に酸化させた。その後、1mLのO2−He混合ガス(O2:He=1:99)と1mLのH2−N2混合ガス(H2:N2=2:98)を交互に多孔質触媒担体上にそれぞれ5〜6回パルス導入した。水素や酸素のピークの大きさがそれぞれ一定となるなど、パルス反応の定常状態を確認した上で、この交互パルス反応で消費されているO2量を計算し、多孔質触媒担体に含有する酸化セリウム(CeO2)1molあたりの酸素貯蔵/放出量(mmol)として算出した。
メタン酸化反応は以下のように実施した。実施例5、比較例1の多孔質触媒担体0.1gを内径4mmの石英製反応管に充填した。この反応管に、酸素とアルゴンから構成される疑似大気に、メタンを1%混ぜた混合ガス(合計50mL/min)を通した。反応管より排出された反応生成物をTCD検出器を備えたGCにて定量・分析し、メタンの転化速度を計算した。メタン転化速度(mmol/g−cat sec)は、(メタン転化率(%)/100)×(50/22400)×(1/60)×(1/0.1)×1000000、から計算した。この反応では、CH4+2O2→CO2+2H2O、の正反応のみが進行し、他の副反応は認められなかった。
塩化白金酸(H2PtCl6)を白金ソースとして使用し、多孔質触媒担体に白金1質量%(多孔質触媒担体99質量部に対して白金1質量部)を担持した(以下、「多孔質触媒」という)。酸化雰囲気下での加熱処理後の多孔質触媒を内径10mmの石英製反応管に充填し、メタン酸化反応を行った。メタン酸化反応は、メタンを1%、酸素を20%含むアルゴン稀釈の疑似大気(100mL/min)を、石英砂(0.9g)で希釈した多孔質触媒0.1gに通し、多孔質触媒を通った反応ガスをオンラインでTCD検出器を備えたGCに送り込んで生成物を分析・定量し、メタンの転化率を計算した。メタンの転化率(%)は、GCのメタンピークの面積値の減少量から計算した。いずれの多孔質触媒でも上述した反応、すなわち、CH4+2O2→CO2+2H2Oのみが選択的に進行し、他の副反応は認められなかった。
Claims (6)
- 酸化セリウム(CeO2)と酸化ジルコニウム(ZrO2)の固溶体がアルミナ多孔質骨格表面により高度にかつ均一に分散している多孔質触媒担体であって、
セリウム(Ce)と、ジルコニウム(Zr)とを含むアルミナゾルをゲル化し、次いで凍結乾燥したクリオゲルを焼成して得られる多孔質触媒担体。 - 前記酸化セリウム(CeO2)の含有量が、7〜45質量%である請求項1に記載の多孔質触媒担体。
- 前記酸化ジルコニウム(ZrO2)の含有量が、5〜35質量%である請求項1又は2に記載の多孔質触媒担体。
- セリウムイオンとジルコニウムイオンのモル比が、1:0.8〜1:4である請求項1〜3のいずれか一項に記載の多孔質触媒担体。
- 還元雰囲気での900℃、5時間の処理後において、CeAlO3相を生成せず、酸化セリウム(CeO2)と酸化ジルコニウム(ZrO2)の固溶体相が維持される請求項1〜4のいずれか一項に記載の多孔質触媒担体。
- セリウム(Ce)とジルコニウム(Zr)とを含むアルミナゾルをゲル化し、次いで凍結乾燥したクリオゲルを焼成する多孔質触媒担体の製造方法。
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