JP5544684B2 - 溶融スラグの冷却処理装置および冷却処理方法 - Google Patents
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Description
一方、高炉スラグやごみ焼却灰溶融スラグなどの溶融スラグを冷却処理するための装置として、双ドラム式のスラグ冷却処理装置が知られている(例えば、特許文献1など)。このスラグ冷却処理装置は、水平方向で並列し、対向する外周部分が上向きに回転する回転方向を有する1対の冷却ドラムを備えており、この1対の冷却ドラムの上部外周面間に上方から溶融スラグが供給され、スラグ液溜まりが形成される。このスラグ液溜まりから、回転する冷却ドラムの表面に付着・凝固することで溶融スラグが持ち出され、この溶融スラグは冷却ドラム面に付着した状態で適度な凝固状態まで冷却された後、所定のドラム回転位置において自重により冷却ドラム面から剥離し、回収手段に回収される。
冷却ドラム式の冷却処理装置で冷却処理されたスラグは未だ相当の顕熱を有しており、したがって、エネルギーの有効利用の観点からスラグ顕熱を可能な限り回収しようとすれば、その冷却処理されたスラグからさらに熱回収を行うことが重要である。しかし、従来の双ドラム式のスラグ冷却処理装置のように正反対の二方向に排出される冷却処理済みスラグを、1つの熱回収設備で処理しようとすると、2経路を一つにまとめるための搬送過程でにおいてスラグ温度が低下し、効率的な熱回収を行うことができない。このことは、特に溶融スラグを大量処理する場合に大きな問題となる。
高炉スラグ等の骨材向けスラグ製品を製造する場合、製造条件によっては非晶質(ガラス質)スラグとなるが、非晶質スラグは吸湿性が低く、鋭い角ばった部分ができやすいので問題となる。また、繊維状スラグが発生する場合には、骨材向け製品として形状が不適切である。さらに微細繊維状となると、その飛散防止等を含めた環境対策が必要となるという問題がある。
(a)転炉脱炭精錬スラグなどのように塩基度[質量比:%CaO/%SiO2](以下、単に「塩基度」という)が比較的高い溶融スラグは粘性が高く、このような粘性の高い溶融スラグを従来の双ドラム式のスラグ冷却処理装置で冷却処理する場合、高粘性のために溶融スラグが冷却ドラム面に均一に付着しにくく、ドラム面全体を有効に使用した冷却処理を行うことができない。このため溶融スラグの冷却効率が低く、高い生産性が得られない。また、塩基度が高いスラグ(特に、塩基度≧3)は粉化しやすく、このようなスラグは溶融状態から急冷することにより、粉化しにくくすることができるが、従来のスラグ冷却処理装置で冷却処理した場合、高粘性のために厚みを薄くすることができず、十分な冷却速度が得られないため、冷却後の粉化を適切に抑制できない。
(b)従来の双ドラム式のスラグ冷却処理装置で高炉スラグなどのような粘度が比較的小さい溶融スラグを冷却処理した場合、厚さが2〜3mm程度の薄いスラグ凝固体しか得られず、これを粒状に破砕処理しても粗骨材や路盤材などに必要とされる粒度を満足できない。また、薄いスラグ凝固体はガラス質となるために保水性が低くなり、この面からも路盤材などには不向きであると言える。
また、本発明の他の目的は、比較的塩基度が高く、粘性のある溶融スラグを効率的に冷却処理することができ、また、特に塩基度が高いスラグであっても粉化しにくいスラグ凝固体を得ることができる溶融スラグの冷却処理装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、以上のような冷却処理装置を用いた溶融スラグの冷却処理方法を提供することにある。
さらに、本発明の他の目的は、そのような冷却処理方法を用いたスラグ製品の製造方法を提供することにある。
[1]外周のドラム面(100)に溶融スラグを付着させて冷却する、回転可能な単一の横型冷却ドラム(1)と、該横型冷却ドラム(1)に溶融スラグを供給する樋(2)を備え、ドラム面(100)に付着して冷却されたスラグが、横型冷却ドラム(1)の回転に伴い、ドラム面(100)から剥離して一方向に排出されるようにした溶融スラグの冷却処理装置であって、
樋(2)を、その先端部が横型冷却ドラム(1)のドラム面(100)に接するか若しくは近接するように設けるとともに、樋(2)とドラム面(100)とによりスラグ液溜まり部(A)を形成し、横型冷却ドラム(1)の回転に伴い、スラグ液溜まり部(A)内の溶融スラグがドラム面(100)に付着してスラグ液溜まり部(A)から持ち出され、ドラム面(100)に付着した状態で冷却された後、ドラム面(100)から剥離して排出されるようにしたことを特徴とする溶融スラグの冷却処理装置。
[3]上記[1]または[2]の冷却処理装置において、樋(2)の下方に、樋(2)の先端部とドラム面(100)との間隙部分に対してパージガスを噴射し、当該間隙部分からの溶融スラグの漏れを防止するガス噴射手段(10)を設けたことを特徴とする溶融スラグの冷却処理装置。
[5]上記[1]〜[4]のいずれかの冷却処理装置において、横型冷却ドラム(1)のドラム面(100)から剥離したスラグを冷却するための冷却手段(7)を有することを特徴とする溶融スラグの冷却処理装置。
[6]上記[1]〜[5]のいずれかの冷却処理装置を用い、溶融スラグを冷却処理することを特徴とする溶融スラグの冷却処理方法。
[7]上記[6]の冷却処理方法において、展伸ロール(3)を有する冷却処理装置を用いた溶融スラグの冷却処理方法であって、スラグ塩基度[質量比:%CaO/%SiO2]が2以上の溶融スラグを処理対象とし、ドラム面(100)に付着した溶融スラグを展伸ロール(3)により圧延してドラム幅方向に展伸させることを特徴とする溶融スラグの冷却処理方法。
[9]上記[6]〜[8]のいずれかの冷却処理方法において、スラグ液溜まり部(A)内の溶融スラグ中に流体を吹き込むことを特徴とする溶融スラグの冷却処理方法。
(i)横型冷却ドラム(1)の内部を通過する冷媒から熱回収を行う。
(ii)横型冷却ドラム(1)で冷却されたスラグを、さらに冷媒と接触させ冷却し、該冷媒から熱回収を行う。
(iii)スラグ液溜まり部(A)内の溶融スラグ中に流体を吹き込む場合、吹き込まれた流体を回収し、該流体から熱回収を行う。
また、展伸ロール(3)を有する冷却処理装置およびこれを用いた溶融スラグの冷却処理方法によれば、展伸ロール(3)がドラム面(100)に付着した溶融スラグを圧延してドラム幅方向で展伸させるので、比較的塩基度が高く、粘性のある溶融スラグを高い冷却効率で冷却することができ、高い生産性でスラグ凝固体を得ることができる。また、溶融スラグを高い冷却速度で冷却できるので、特に塩基度が高いスラグについても粉化しにくいスラグ凝固体を得ることができる。
また、堰(4)を、下部外周面が反スラグ液溜まり部(A)方向に回転する回転方向を有する冷却ドラム(4x)で構成することにより、溶融スラグの冷却をより効果的に促進することができ、厚肉のスラグ凝固体をより安定的に得ることができる。
また、本発明によるスラグ製品の製造方法によれば、上記のような冷却処理方法を用いることにより、所望の粒度を有するスラグ製品を低コストに安定して製造することができる。
この溶融スラグの冷却処理装置は、外周のドラム面100に溶融スラグを付着させて冷却する、回転可能な単一の横型冷却ドラム1(以下、単に「冷却ドラム1」という。他の実施形態についても同様)と、この冷却ドラム1に溶融スラグを供給する樋2を備えている。ここで、横型冷却ドラムの「横型」とは、ドラムの回転軸が概略水平であることを表している。
前記樋2は、冷却ドラム径方向の一方の側に配置され、適当な高さから冷却ドラム1の上部ドラム面に溶融スラグSを供給する。この樋2の上流側には、スラグ鍋などから溶融スラグSが供給される。
樋2の形態は任意であるが、冷却ドラム幅方向(ドラム軸方向)で十分な幅を有するものを用いることにより、ドラム幅方向に溶融スラグを拡げて、溶融スラグをドラム面100で均一に冷却することができる
なお、冷却ドラム1は、操業条件に応じて回転数を制御できるようにすることが好ましい。
前記冷却ドラム1の内部には、冷媒を通すための流路を有する内部冷却機構(図示せず)が設けられ、この内部冷却機構に対する冷媒供給部と冷媒排出部がドラム軸の各端部に各々設けられている。なお、冷媒には一般に水(冷却水)が用いられるが、他の流体(液体または気体)を用いてもよい。
なお、搬送コンベア8を設けることなく、冷却ドラム1とスラグバケット9間にシュートを設け、冷却ドラム1から剥離したスラグSxを、このシュートを介してスラグバケット9に装入するようにしてもよい。
また、本実施形態の冷却ドラム1は表面が平滑な円筒体であるが、必ずしもこれに限定されるものではなく、溝などの凹凸を有していてもよい。
スラグバケット9内には冷媒が供給され、スラグSxの冷却が行われる。なお、冷却ドラム1から剥離したスラグSxの冷却は、他の手段や場所で行ってもよい。冷却されたスラグSxはスラグ製品とするための破砕処理または/および磨砕処理のための工程に送られ、さらに必要に応じて、篩い分けなどによる整粒が施される。
通常、冷却ドラム1による冷却が完了した直後のスラグSxは、上記のような適度な凝固状態にあるが、未だ可塑性を有しているので、冷却ドラム面から剥離し、搬送コンベア8に受け取られるスラグSxは板状の連続体である。ただし、スラグSxの厚さや凝固の程度によっては、冷却ドラム面から剥離し、搬送コンベア8に受け取られる間に板状スラグの連続体が千切れることもあるが、特に問題はない。
なお、スラグSxを搬送コンベア8からバケットなどに払い出す際には、必要に応じて、スラグSxを適当な手段で粗破砕してもよい。
この実施形態では、樋2を、その先端部が冷却ドラム1のドラム面100に接するか若しくは近接するように設け、溶融スラグSが樋2の先端部からドラム面100に直接供給され、ドラム面100に付着するようにしたものである。
樋2の先端部は、ドラム面100に接してもよいし、小さい間隙を形成してドラム面100に近接させてもよい。後者の場合には、熱膨張などを考慮して溶融スラグSが漏れない程度の隙間をもって近接させることが好ましいが、溶融スラグSの漏れを確実に防止するため、その間隙部分に対して樋2の下方に設けられたガス噴射手段10からパージガスを噴射することが好ましい。
なお、本実施形態の他の構成は、図1の実施形態と同様であるので、詳細な説明は省略する。
以上のような冷却処理装置を用いた溶融スラグの冷却処理では、冷却ドラム1に対して溶融スラグSによる落下荷重が殆どかからないため、冷却ドラム1の損耗をより少なくすることができる。
この実施形態では、樋2を、その先端部が冷却ドラム1のドラム面100に接するか若しくは近接するように設けるとともに、樋2の先端部分とドラム面100とによりスラグ液溜まり部Aを形成し、冷却ドラム1の回転に伴い、スラグ液溜まり部A内の溶融スラグSがドラム面100に付着して持ち出されるようにしたものである。スラグ液溜まり部Aを形成するために、樋2の先端部分は上側(水平状)に屈曲ないし湾曲した受け皿状の形態を有するとともに、樋2の先端部が下部ドラム面に接するか若しくは近接している。
また、スラグ液溜まり部Aを形成する樋の先端部分の側壁200は、溶融スラグSを保持するために、所定の高さを有している。
なお、本実施形態の他の構成は、図1の実施形態と同様であるので、詳細な説明は省略する。
この実施形態の冷却処理装置は、冷却ドラム1のドラム面100に付着した溶融スラグSを圧延してドラム幅方向に展伸させるための展伸ロール3を有するものであり、特に粘度が高いスラグ塩基度[質量比:%CaO/%SiO2](以下、単に「塩基度」という)が2以上の溶融スラグの冷却処理に好適なものである。塩基度≧2のスラグとしては、例えば、普通鋼およびステンレス鋼の転炉脱炭精錬スラグ、脱燐スラグ、電気炉スラグなどの製鋼スラグ、廃棄物ガス化溶融スラグ、ごみ焼却灰溶融スラグなどが挙げられる。
本実施形態のように、展伸ロール3を支持アーム11に上下スライド可能に支持させることにより、冷却ドラム面に付着した溶融スラグ中に固い塊状物が含まれている場合でも、展伸ロール3が上方に逃げることにより塊状物を通過させることができる。
展伸ロール3は、冷却ドラム面に付着した溶融スラグSを圧延して展伸させるものであるため、その外径は冷却ドラム1の外径よりも十分小さくてよいが、ロール長さが長くなるとスラグ熱や自重で撓み、冷却ドラム面との間隔tがドラム幅方向でバラツキやすくなるため、ロール長さやロール剛性に応じて外径を選択することが好ましい。
また、展伸ロール3を冷却ドラム周方向の複数箇所に設け、これら複数の展伸ロール3により、ドラム面に付着したスラグを多段に圧延するようにしてもよい。
なお、本実施形態の他の構成は、図3の実施形態と同様であるので、詳細な説明は省略する。また、本実施形態のような展伸ロール3は、図1や図2に示すような形態の冷却処理装置に付設することもできる。
このように、溶融スラグSが展伸ロール3によってドラム幅方向に展伸される結果、溶融スラグSの厚みが薄くなってスラグの冷却効率が高まり、生産性が向上するとともに、溶融スラグSの冷却速度も高くなるため、粉化しにくいスラグ凝固体を得ることができる。また、スラグの凝固状態が均一化し、均一な品質のスラグ凝固体を得ることができる。
この実施形態では、冷却ドラム1に対して、複数の展伸ロール3x〜3zを配置したものである。具体的には、冷却ドラム回転方向の上流側位置におけるドラム幅方向中央部に展伸ロール3xを配置するとともに、冷却ドラム回転方向の下流側位置におけるドラム幅方向両側部分に、展伸ロール3y,3zを配置したものである。展伸ロール3y,3zのドラム幅方向での圧延範囲は、展伸ロール3xのドラム幅方向での圧延範囲と一部ラップしている。このように冷却ドラム回転方向の上流側と下流側に展伸ロール3x〜3zを配置することにより、冷却ドラム面上の溶融スラグSを段階的に順次展伸させることができる。本実施形態のように短い展伸ロール3x〜3zは、長手方向の撓みが小さいので、冷却ドラム幅方向でスラグの圧延厚さを均一にするのに有利である。
なお、本実施形態の他の構成は、図4〜図6の実施形態と同様であるので、詳細な説明は省略する。
この実施形態は、樋2を、その先端部が冷却ドラム1のドラム面100に接するか若しくは近接するように設けるとともに、冷却ドラム1の上方に堰4を設け、この堰4とドラム面100と樋2の先端部分とによりスラグ液溜まり部Aを形成し、堰4と冷却ドラム1間には、スラグ液溜まり部A内の溶融スラグが押し出される開口5が形成される。
前記堰4は、本実施形態では固定式の堰体4a(壁体)で構成され、適当な支持部材を介して装置本体(基体)に支持されている。堰体4aの内部には、冷媒を通すための流路を有する内部冷却機構(図示せず)を設けてもよく、その場合には、内部冷却機構に対する冷媒供給部と冷媒排出部が各々設けられる。なお、冷媒には一般に水(冷却水)が用いられるが、他の流体(液体または気体)を用いてもよい。
なお、本実施形態の他の構成は、図3の実施形態と同様であるので、詳細な説明は省略する。
このような溶融スラグの冷却処理では、溶融スラグSがスラグ液溜まり部A内で十分な時間滞留することにより冷却が促進され、さらに開口5から押し出される際にも冷却ドラム1によって冷却されるので、開口5の幅(厚さ)を十分に大きくして厚肉のスラグSxが押し出されるようにしても、溶融スラグSを適切に冷却することができる。このため開口5からは、適切に冷却された厚さ5mm以上の厚肉の板状のスラグSxを押し出すことができる。本実施形態によれば、厚さが20〜30mm程度の厚肉のスラグ凝固体も容易に製造することができる。
なお、図8の実施形態において、堰体4aが特別な内部冷却機構を有していない場合には、開口5から押し出されるスラグSxは、通常、冷却ドラム1に接する側の下面と両側端面が凝固し、上面側は溶融または半溶融状態であるが、押し出されるスラグSxがこの程度の凝固状態であれば特に問題はない。
この実施形態では、冷却ドラム1の上部に設ける堰4を、下部ドラム面が反スラグ液溜まり部A方向に回転する回転方向を有する冷却ドラム4xで構成したものである。
冷却ドラム1と同様、前記冷却ドラム4xの内部には、冷媒を通すための流路を有する内部冷却機構(図示せず)が設けられ、この内部冷却機構に対する冷媒供給部と冷媒排出部がドラム軸の各端部に各々設けられている。なお、冷媒には一般に水(冷却水)が用いられるが、他の流体(液体または気体)を用いてもよい。
また、冷却ドラム1と同様、冷却ドラム4xも駆動装置(図示せず)により上記の回転方向に回転駆動する。なお、冷却ドラム1、冷却ドラム4xともに、操業条件に応じて回転数を制御できるようにすることが好ましい。なお、冷却ドラム4xは冷却ドラム1の直上に位置する必要はなく、本実施形態のように水平方向で位置がずれていてもよい。
なお、本実施形態の他の構成は、図3の実施形態と同様であるので、詳細な説明は省略する。
なお、本実施形態の冷却ドラム1や冷却ドラム4x、図8の実施形態の冷却ドラム1は、表面が平滑な円筒体であるが、必ずしもこれに限定されるものではなく、溝などの凹凸を有していてもよい。ドラム面100に凹凸があると溶融スラグとの接触面積が増大し、スラグの冷却を促進できる。また、凝固したスラグの破砕・磨砕が容易になる利点もある。さらに、冷媒を通じた熱回収についても、比表面積が大きいので熱交換効率が高くなる。
図8および図9の実施形態では、開口5から押し出されるスラグSxの厚さとは、図8に示すような冷却ドラム径方向でのスラグの最大厚みtと定義する。そして、押し出されるスラグSxの形状が板状以外の場合にも、上記定義によるスラグSxの厚さが5mm以上、好ましくは20mm以上であることが望ましい。
(イ)ドラム周方向の環状溝
(ロ)ドラム周方向で間隔的に設けられる凹部
冷却ドラム4xのドラム面400を冷却ドラム1のドラム面100に当接させることで、上記(イ)または/および(ロ)により孔型状の開口5が形成され、この孔型状の開口5からスラグSxが押し出されるようにしたものである。
本実施形態の他の構成は、図3、図9の実施形態と同様であるので、詳細な説明は省略する。
本実施形態では、環状溝401で形成される複数の孔型状の開口5から柱状のスラグSxが押し出される。
なお、冷却ドラム4xのドラム面400ではなく、冷却ドラム1のドラム面100に複数の環状溝をドラム長手方向で間隔的に形成し、この環状溝により孔型状の開口5が形成されるようにしてもよい。
本実施形態では、環状溝101と環状溝401が合わさって形成される複数の孔型状の開口5から柱状のスラグSxが押し出される。
本実施形態の他の構成は、図3、図9の実施形態と同様であるので、詳細な説明は省略する。
本実施形態の他の構成は、図3、図9の実施形態と同様であるので、詳細な説明は省略する。
なお、図15では、環状溝402の底面に形成される凹凸を省略してあるが、底面の凸部位置を仮想線で示してある。
さらに、冷却ドラム4xのドラム面400ではなく、冷却ドラム1のドラム面100に複数の環状溝(或いは上記のようなドラム周方向で間隔的に形成される溝状または穴状の凹部)をドラム長手方向で間隔的に形成し、この環状溝などにより孔型状の開口5が形成されるようにしてもよい。
なお、樋2の先端部は、冷却ドラム1の軸方向の凹凸形状(複数の環状溝102による凹凸形状)とかみ合う形状に構成され、冷却ドラム1との間に隙間を生じないよう、或いは隙間がなるべく小さくなるようにしている。
本実施形態の他の構成は、図3、図9の実施形態と同様であるので、詳細な説明は省略する。
なお、図16および図17では、環状溝102と環状溝403の底面に形成される凹凸を省略してあるが、底面の凸部位置を仮想線で示してある。
また、本実施形態のような環状溝102と環状溝403の代わりに、溝状または穴状の凹部をドラム周方向で間隔的に形成してもよく、この場合には、その凹部により間欠的に開口5が形成され、この開口5から塊状のスラグSxが押し出されることになる。
本実施形態の他の構成は、図3、図9の実施形態と同様であるので、詳細な説明は省略する。
本実施形態では、凹部103と凹部404が合わさって間欠的に形成される複数の開口5を通じて塊状のスラグSxが押し出される。
なお、冷却ドラム1と冷却ドラム4xのうち、いずれか一方の冷却ドラムのドラム面を平滑に構成し、他方の冷却ドラムのドラム面にだけ凹部(凹部103または凹部404)を形成するようにしてもよい。
開口5から押し出された直後のスラグSxを塊状スラグに加工する方法としては、クラッシャーなどの破砕装置で破砕してもよいし、剪断装置で剪断してもよい。
また、冷却ドラム1に溶融スラグSが接触し、少なくとも表面に凝固層が形成される程度に冷却されるためには、冷却ドラム1の回転数は2〜20rpm程度が好ましく、2〜10rpm程度とすることが更に好ましい。その場合、冷却ドラム1のドラム面の周速は冷却ドラム1の径によるが、例えば、0.1〜2m/sec、好ましくは0.1〜1m/sec程度とすることが更に好ましい。冷却ドラム1の回転速度が上記の範囲を超えると、溶融スラグがドラム面100に接触・付着しにくくなる。ちなみに、ドラム面100の周速が5m/secを超えると、ドラムから受ける力によって高炉スラグ等の溶融スラグの場合、引きちぎられ、細粒化されたり繊維状となったりすることになるので、スラグ製品品質として好ましくない。一方、冷却ドラム1の回転速度が上記範囲未満では、処理量が少なくなり、スラグの大量処理には不向きとなる。特に高炉スラグ等のような急冷操作で非晶質化しやすいスラグの場合、凝固層厚みが厚くなって半凝固部分が消失ないしほとんどなくなった状態で、ロール冷却処理を終わるので、ロール通過後の復熱がほとんど進まない。このため、ロールと接触している表層にできる非晶質層をなくすことができず、吸湿性が低下したり、表層の非晶質相の特徴としての鋭く角ばった状態となり、スラグ製品の品質として好ましくない。さらに、半凝固層のない凝固状態のスラグを展伸ロール等で圧延処理しようとした場合、ロールの凹凸にスラグが噛みこんだりする場合があるので好ましくない。スラグ顕熱を回収する場合に関しても、ロールへ抜熱する割合が大きくなるので、熱回収効率が低下する点で好ましくない(通常の冷却水によるロール冷却では、冷却水温の上昇を概ね5℃〜10℃程度とするので、冷却水からの熱回収は困難である。)。
図26は、本発明の冷却処理装置の冷却ドラム1の回転数とスラグ処理量との関係の一例を示すものである。
冷却ドラム1を冷却するために、冷却ドラム内にさきに述べたような内部冷却機構を設ける代わりに、或いはそのような内部冷却機構に加えて、冷却ドラム1の下部ドラム面に冷却用流体を吹き付けるドラム冷却手段を設けてもよい。この冷却手段は、例えば、冷却ドラム1の下部ドラム面に水や空気などの冷却用流体を吹き付けるノズルなどにより構成できる。
また、冷却ドラム1から剥離したスラグSxを、例えば図1に示すように、冷却ドラム1と搬送コンベア8間または搬送コンベア8上で冷却する冷却手段7を設けてもよい。この冷却手段7は、例えば、スラグSxに水や空気などの冷却用流体を吹き付けるノズルなどにより構成できる。
本実施形態の他の構成は、図3、図9の実施形態と同様であるので、詳細な説明は省略する。
スラグ液溜まり部Aに流体を供給する方法としては、上記実施形態以外に、例えば、樋2の側壁200に流体供給手段6を設け、この流体供給手段6からスラグ液溜まり部A内に流体を供給する方法、スラグ液溜まり部Aの上方から流体吹込手段6によりスラグ液溜まり部A中に流体を吹き込む方法、などの方法を採用できる。
上記(a)の溶融スラグの温度調整では、通常、流体の供給により溶融スラグの温度を低下させる。流体としては、例えば、空気、窒素ガス、水蒸気などを用いることができる。
上記(b)のスラグの改質については、例えば、スラグ中のf-CaO量の低減を目的とする場合には、空気、酸素富化空気、酸素ガスなどの酸素または酸素含有ガスを用いることができる。このようなガスを溶融スラグに供給するとスラグ中のFeOが酸化され、これがf-CaOと結びついて2CaO・Fe2O3を形成するので、スラグ中のf-CaO量が低下し、得られたスラグ凝固体を路盤材などに使用した場合の水和膨張が抑制できる。
上記(c)の溶融スラグの顕熱回収では、後述するように供給された流体を回収し、この流体から熱回収を行う。流体としては、例えば、空気、窒素ガス、水蒸気などを用いることができる。
なお、スラグ液溜まりA内への流体の供給は、堰4を有しない図3のような実施形態にも適用可能である。
溶融スラグに対して、例えば、粉粒状スラグを質量比で1%〜50%程度添加することにより、スラグ温度を急速に下げて凝固を促進させることができる。特に、スラグ厚みが大きい製品スラグを、その内部まで急速冷却して高品質のスラグ製品を得たい場合に、スラグ内部の冷却・凝固促進に効果的である。添加量が50%を超えると、スラグ温度が下がりすぎて、塊となりやすいため、冷却速度のみならず形状や厚みを調整することが困難になる。一方、添加量が1%未満の少量の場合、スラグ温度を調整することは実質的に困難である。さらに、本発明の冷却処理装置で処理した後の固体状態のスラグから顕熱回収する場合に、スラグ量を増やし、固体スラグの表面温度と内部温度の差を小さくできるので、熱回収に効果的である。また、溶融スラグの冷却・凝固が促進されるので、冷却ドラム1や展伸ロール3などの熱負荷・熱疲労を軽減できる。
上記(c)については、本発明法で冷却されたスラグを破砕処理または/および磨砕処理した際に生じたスラグ粉を添加すれば、製品歩留まりを向上させることができる。
なお、スラグ液溜まりA内の溶融スラグへの粉体の添加は、堰4を有しない図3のような実施形態にも適用可能である。
(i)冷却ドラム1の内部を通過する冷媒から熱回収を行う。
(ii)堰4(冷却ドラム4xの場合を含む)を有する冷却処理装置を用いた溶融スラグの冷却処理において、堰4の内部を通過する冷媒から熱回収を行う。
(iii)冷却ドラム1で冷却されたスラグを、さらに冷媒(例えば、蒸気、水、空気など)と接触させて冷却し、この冷媒を回収することで熱回収を行う。この方法では、基本的に閉鎖空間でスラグに冷媒を接触させた後、スラグと熱交換した冷媒を回収する。例えば、(a)冷却ドラム1で冷却されたスラグを搬送手段で搬送しつつ冷媒と接触させ、該冷媒から熱回収を行う方法、(b)冷却ドラム1で冷却されたスラグを冷媒が供給される冷却用容器または冷却装置にて冷却し、前記冷媒から熱回収を行う方法、など種々の方法を採ることができる。
(iv)スラグ液溜まり部Aを有する冷却処理装置を用いた溶融スラグの冷却処理において、スラグ液溜まり部A内の溶融スラグ中に流体を吹き込む場合、吹き込まれた流体を回収し、該流体から熱回収を行う。
前記(iii)の(a)の形態では、例えば、さきに挙げた各実施形態の搬送コンベア8をトンネルで覆い、このトンネル内部に冷媒を流すことでスラグを冷却し、その冷媒から熱回収を行う。
前記(iii)の(b)の形態では、例えば、冷媒が供給される冷却用容器内にスラグを収容して冷却し、前記冷媒から熱回収を行う。冷却用容器としては、例えば、さきに挙げた各実施形態のスラグバケット9を用いることができ、このような冷却用容器を通過する冷媒から熱回収を行う。また、スクリューフィーダーやロータリーキルンなどの冷却装置にスラグを装入し、それらの内部に空気などの冷媒を供給してスラグを冷却し、その冷媒から熱回収を行うこともできる。
前記(i)〜(iv)のいずれの場合も、熱回収設備(図示せず)において冷媒や気体から熱回収を行う。回収された熱は、例えば、原料乾燥用熱源、燃料乾燥用蒸気の熱源など、様々な熱源として利用することができる。
前記(iii)の(b)の形態では、冷却用容器または冷却装置で冷却されるスラグは、顕熱回収の効率の面からは粒径がある程度小さい方が好ましく、この点では、さきに挙げた図10〜図19に示すような実施形態で冷却処理されたものが好ましい。
なお、その他の装置構成と冷却処理形態は、図3、図9、図14および図15の実施形態と同様であるので、詳細な説明は省略する。
なお、その他の装置構成と冷却処理形態は、図21の実施形態と同様であるので、詳細な説明は省略する。
なお、その他の装置構成と冷却処理形態は、図21の実施形態と同様であるので、詳細な説明は省略する。
冷却処理装置と冷媒供給手段16,16aなどの装置出側の設備はカバー17で覆われ、このカバー17に排気管18が接続されている。この排気管18には熱交換器19が設けられている。
なお、高炉スラグのような急冷で非晶質化し易いスラグに関しては、ドラム冷却後、ドラム接触部で形成されたスラグ表層の非晶質相がスラグ内部の半凝固部分から熱供給される復熱により、非晶質相が消失するのを待ってから、ミスト冷却することにより、非晶質相がなく、スラグ全体が適切に冷却される状態とすることができる。図面上では省略しているが、放射温度計等を設置することによりスラグ表面温度を把握し、ミスト冷却等による冷却速度を調整し、粉化性や膨張性を抑制された高品質スラグ製品を得ることができる。
また、排気管18に熱交換器19を設けず、排気ガスをそのまま何らかの熱源として利用してもよい。適当な温度まで冷却されたスラグSxは、必要な処理工程に送られ、製品スラグとなる。この際、スラグ粉(微粉状スラグ)が発生するが、このスラグ粉を、さきに述べたようにスラグ液溜まりAの溶融スラグに添加し、溶融スラグの温度調整を行ってもよい。図中の22は、そのためのスラグ粉供給装置である。
なお、その他の装置構成と冷却処理形態は、図3、図4〜図6の実施形態と同様であるので、詳細な説明は省略する。
前記(iv)の形態の冷却処理方法では、例えば、スラグ液溜まり部Aの上方の空間をガス回収用のフードで覆い、このフードにガス排出管を接続し、スラグ液溜まり部Aから上昇したガスをフードとガス排出管で適当なガス回収系に送る。なお、この実施形態では、さきに述べた、水蒸気(水)と天然ガスやコークス炉ガスなどの炭化水素系成分含有ガスをスラグ液溜まりA内に同時に供給する場合に特に適している。
所定のスラグ液溜まりAが形成されたところで、前記間隔(開口5の幅)を所定の距離に調整することにより、安定して厚みの厚いスラグSxを得ることができる。
また、スラグ液溜まりAの液面高さ検知手段を設けておけば、溶融スラグ受け入れ量が変化した場合に、スラグ液溜まりAの液面高さを一定に制御できるように冷却ドラム1の回転数を変更することにより、安定して一定の厚みのスラグSxを得ることができる。
本実施形態では、展伸ロール3の内部を単に中空にしてこの中空部を冷媒流路30とし、この冷媒流路30の両端に前記冷媒通路31a,31bが連通した構造としてある。このような構造としたのは、次のような理由による。スラグ冷却処理装置では、冷媒を通じてスラグ顕熱の回収を行うことが好ましく、その場合のスラグ冷却・熱回収の形態の一つとして、冷媒流路を流れる冷却水の蒸発潜熱によりスラグを冷却し、その蒸気を冷媒流路から回収することが考えられる。ここで、展伸ロール3は、その下部のみが溶融スラグと接触して常に熱されるので、本実施形態のようにロール内部を中空にして冷媒流路30を構成した場合、その内部の冷却水は熱されて沸騰し、熱水の対流が生じる。このため、冷媒通路31aから冷媒流路30内に導入された冷却水は、すぐに冷媒通路31bから流出するのではなく、上記のような熱水の対流によって冷媒流路30内に適当に留まって冷媒として機能するとともに、その蒸発潜熱により少ない冷却水量で高い冷却効果が得られる。一方、冷媒流路30内で発生した蒸気は、冷媒流路30を出てから冷媒循環路の途中で容易に分離・回収することができる。
2 樋
3,3x,3y,3z, 展伸ロール
4 堰
4a 堰体
4x 冷却ドラム
5 開口
6 流体供給手段
7 冷却手段
8 搬送コンベア
9 スラグバケット
10 ガス噴射手段
11 支持アーム
13 破砕装置
14,14a,14b,14c, 冷却用容器
15 スクリューフィーダー
16,16a 冷媒供給手段
17 カバー
18 排気管
19 熱交換器
20 ガス温度計
21 制御装置
22 供給装置
30 冷媒流路
31a,31b ロール軸
40a,40b 冷媒通路
100 ドラム面
101,102 環状溝
103 凹部
110 軸受孔
200 側壁
300 外周面
301 ロール軸
400 ドラム面
401,402,403 環状溝
404 凹部
Claims (11)
- 外周のドラム面(100)に溶融スラグを付着させて冷却する、回転可能な単一の横型冷却ドラム(1)と、該横型冷却ドラム(1)に溶融スラグを供給する樋(2)を備え、ドラム面(100)に付着して冷却されたスラグが、横型冷却ドラム(1)の回転に伴い、ドラム面(100)から剥離して一方向に排出されるようにした溶融スラグの冷却処理装置であって、
樋(2)を、その先端部が横型冷却ドラム(1)のドラム面(100)に接するか若しくは近接するように設けるとともに、樋(2)とドラム面(100)とによりスラグ液溜まり部(A)を形成し、横型冷却ドラム(1)の回転に伴い、スラグ液溜まり部(A)内の溶融スラグがドラム面(100)に付着してスラグ液溜まり部(A)から持ち出され、ドラム面(100)に付着した状態で冷却された後、ドラム面(100)から剥離して排出されるようにしたことを特徴とする溶融スラグの冷却処理装置。 - 横型冷却ドラム(1)のドラム面(100)に付着した溶融スラグを圧延してドラム幅方向に展伸させるための展伸ロール(3)を有することを特徴とする請求項1に記載の溶融スラグの冷却処理装置。
- 樋(2)の下方に、樋(2)の先端部とドラム面(100)との間隙部分に対してパージガスを噴射し、当該間隙部分からの溶融スラグの漏れを防止するガス噴射手段(10)を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の溶融スラグの冷却処理装置。
- スラグ液溜まり部(A)内に流体を吹き込むための流体供給手段(6)を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の溶融スラグの冷却処理装置。
- 横型冷却ドラム(1)のドラム面(100)から剥離したスラグを冷却するための冷却手段(7)を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の溶融スラグの冷却処理装置。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の冷却処理装置を用い、溶融スラグを冷却処理することを特徴とする溶融スラグの冷却処理方法。
- 展伸ロール(3)を有する冷却処理装置を用いた溶融スラグの冷却処理方法であって、スラグ塩基度[質量比:%CaO/%SiO2]が2以上の溶融スラグを処理対象とし、ドラム面(100)に付着した溶融スラグを展伸ロール(3)により圧延してドラム幅方向に展伸させることを特徴とする請求項6に記載の溶融スラグの冷却処理方法。
- スラグ液溜まり部(A)内の溶融スラグに粉体を添加することを特徴とする請求項6または7に記載の溶融スラグの冷却処理方法。
- スラグ液溜まり部(A)内の溶融スラグ中に流体を吹き込むことを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の溶融スラグの冷却処理方法。
- 下記(i)〜(iii)のうちの少なくとも1つの熱回収を行うことを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載の溶融スラグの冷却処理方法。
(i)横型冷却ドラム(1)の内部を通過する冷媒から熱回収を行う。
(ii)横型冷却ドラム(1)で冷却されたスラグを、さらに冷媒と接触させ冷却し、該冷媒から熱回収を行う。
(iii)スラグ液溜まり部(A)内の溶融スラグ中に流体を吹き込む場合、吹き込まれた流体を回収し、該流体から熱回収を行う。 - 請求項6〜10のいずれかに記載の冷却処理方法で冷却され、凝固したスラグを破砕処理または/および磨砕処理して粒状のスラグ製品を得ることを特徴とするスラグ製品の製造方法。
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