JP5527043B2 - 空調システム - Google Patents

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Description

本発明は、室内の空調を行う空調システムに関し、特に暖房運転時の省エネ対策に係るものである。
従来より、室内の冷房や暖房を行う空調システムが広く知られている。例えば特許文献1には、いわゆるヒートポンプ式の空調システムが開示されている。この空調システムには、熱源となる水が循環する循環回路に、冷熱源となる冷却塔と、温熱源となるボイラーとが接続されている。この空調システムでは、例えば冷却塔により発生した冷水を熱源機側(即ち、空調負荷側)に送ったり、ボイラーにより加熱された温水を熱源機側に送ったりすることで、冷房運転や暖房運転を切り換えて行うようにしている。
特開2001−304618号公報
ところで、上述したような空調システムでは、特に暖房運転時におけるボイラーの熱エネルギーが大きくなり、省エネ性が損なわれてしまう。また、ボイラーの極端な利用は、CO2の発生量の増大を促すため、地球温暖化の防止の観点からも好ましくない。特に、極寒冷地等においては、空調システムの暖房負荷が大きくなることから、ボイラーの必要能力が大きくなり、上記のような問題が顕著となっていた
一方で、このような空調システムが利用される設備では、室内の冷房や暖房を行う空調機能とは別に、食品等が貯蔵される庫内の冷却や、半導体プロセス等の工業用途等での冷却等を目的とした、冷却機能が必要とされることがある。即ち、空調システムにおいて、冷暖房機能と冷却機能とが融合されたシステムが望まれる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、室内の冷房及び暖房を行うと同時に、庫内等の冷却を行うことができ、且つ暖房時の省エネ性に優れたヒートポンプ式の空調システムを提案することにある。
第1の発明は、空調システムを対象とする。そして、この空調システムは、第1圧縮部(41)、第1放熱部(42)、第1膨張部(43)、及び第1蒸発部(44)を有して冷媒が循環する第1冷媒回路(40)と、第2圧縮部(51)、第2放熱部(52)、第2膨張部(53)、及び第2蒸発部(54)を有して冷媒が循環する第2冷媒回路(50)と、前記第2蒸発部(54)と伝熱する第2蒸発側伝熱部(37)、及び冷却熱交換器(32)を有して第1の熱媒体が循環する冷却循環回路(35)と、前記第1放熱部(42)と伝熱する第1放熱側伝熱部(61)、前記第1蒸発部(44)と伝熱する第1蒸発側伝熱部(62)、前記第2放熱部(52)と伝熱する第2放熱側伝熱部(63)とを有して第2の熱媒体が循環すると共に、該第2の熱媒体を冷却する冷却機構(90)と、空気を第2の熱媒体で冷却又は加熱する空気熱交換器(23)とを更に有する主熱媒体回路(60)と、前記主熱媒体回路(60)の第2熱媒体の流路を切り換える流路切換機構(SV-1〜8,69,85,87)と、前記主熱媒体回路(60)に、前記第1蒸発側伝熱部(62)と前記空気熱交換器(23)とが繋がる冷房循環回路(60a)と、前記第1放熱側伝熱部(61)と第2放熱側伝熱部(63)と前記冷却機構(90)とが繋がる放熱循環回路(60b)とを形成する冷却冷房動作と、前記主熱媒体回路(60)に、前記第1放熱側伝熱部(61)と前記空気熱交換器(23)とが繋がる暖房循環回路(60c)と、前記第1蒸発側伝熱部(62)と前記第2放熱側伝熱部(63)とが繋がる熱回収循環回路(60d)とを形成する冷却暖房動作とを行うように、前記流路切換機構(SV-1〜8,69,85,87)を制御する切換制御部(102,103)と、を備えていることを特徴とする。
第1の発明では、第1冷媒回路(40)と第2冷媒回路(50)とで冷凍サイクルが行われる。つまり、第1冷媒回路(40)では、第1圧縮部(41)で圧縮された冷媒が第1放熱部(42)で放熱し、放熱後の冷媒が第1膨張部(43)で減圧される。減圧後の冷媒は、第1蒸発部(44)で蒸発した後、第1圧縮部(41)で再び圧縮される。同様に、第2冷媒回路(50)では、第2圧縮部(51)で圧縮された冷媒が第2放熱部(52)で放熱し、放熱後の冷媒が第2膨張部(53)で減圧される。減圧後の冷媒は、第2蒸発部(54)で蒸発した後、第2圧縮部(51)で再び圧縮される。
本発明の空調システムでは、冷却熱交換器(32)で所定の冷却対象を冷却すると同時に、室内の冷房を行う冷却冷房運転と、冷却熱交換器(32)で所定の冷却対象を冷却すると同時に、室内の暖房を行う冷却暖房運転とが行われる。
冷却冷房運転と冷却暖房運転との双方では、冷却循環回路(35)において第1の熱媒体が循環する。具体的に、第1熱媒体は、第2冷媒回路(50)の第2蒸発部(54)と伝熱する第2蒸発側伝熱部(37)を流れる。これにより、第1熱媒体は、第2蒸発部(54)側の冷媒から蒸発熱を奪われて冷却される。第2蒸発側伝熱部(37)を流れた冷媒は、冷却熱交換器(32)を流れる。これにより、冷却熱交換器(32)では、所定の冷却対象が第1熱媒体によって冷却される。
冷却冷房運転では、冷却熱交換器(32)の冷却動作と同時に、空気熱交換器(23)による冷房動作が行われる。具体的に、冷却冷房運転では、切換制御部(102,103)が流路切換機構(SV-1〜8,69,85,87)を制御することにより、主熱媒体回路(60)の流路が切り換えられる。より具体的に、冷却冷房運転の主熱媒体回路(60)では、冷房循環回路(60a)と放熱循環回路(60b)とが形成される。
冷房循環回路(60a)では、第2の熱媒体が、第1冷媒回路(40)の第1蒸発部(44)と伝熱する第1蒸発側伝熱部(62)を流れる。これにより、第2熱媒体は、第1蒸発部(44)側の冷媒から蒸発熱を奪われて冷却される。第1蒸発側伝熱部(62)で冷却された冷媒は、空気熱交換器(23)を流れる。空気熱交換器(23)では、第2熱媒体と空気とが熱交換し、これにより、空気が冷却される。その結果、室内の冷房が行われる。
一方、放熱循環回路(60b)では、冷却熱交換器(32)や空気熱交換器(23)において、第2熱媒体に吸収された熱が、冷却機構(90)によって冷却される。具体的に、第2熱媒体は、第1冷媒回路(40)に対応する第1放熱側伝熱部(61)や、第2冷媒回路(50)に対応する第2放熱側伝熱部(63)を流れる。これにより、これらの放熱側伝熱部(61,63)では、冷媒の熱が第2熱媒体に付与される。このようにして加熱された第2熱媒体は、冷却機構(90)によって冷却される。
冷却暖房運転では、上述した冷却熱交換器(32)の冷却動作と同時に、空気熱交換器(23)による暖房動作が行われる。具体的に、冷却暖房運転では、切換制御部(102,103)が流路切換機構(SV-1〜8,69,85,87)を制御することにより、主熱媒体回路(60)の流路が切り換えられる。より具体的に、冷却暖房運転の主熱媒体回路(60)では、暖房循環回路(60c)と熱回収循環回路(60d)とが形成される。
暖房循環回路(60c)では、第2の熱媒体が、第1冷媒回路(40)の第1放熱部(42)と伝熱する第1放熱側伝熱部(61)を流れる。これにより、第2熱媒体は、第1放熱部(42)側の冷媒によって加熱される。第1放熱側伝熱部(61)で加熱された第2熱媒体は、空気熱交換器(23)を流れる。空気熱交換器(23)では、第2熱媒体と空気とが熱交換し、これにより、空気が加熱される。その結果、室内の暖房が行われる。
一方、熱回収循環回路(60d)では、冷却熱交換器(32)を流れる第1熱媒体に吸収された熱が、空気熱交換器(23)の暖房の熱として回収される。具体的に、冷却循環回路(35)において、第2蒸発側伝熱部(37)を第2熱媒体が流れると、この熱は、第2冷媒回路(50)の第2蒸発部(54)側の冷媒に吸熱される。一方、熱回収循環回路(60d)では、このようにして、第2冷媒回路(50)に吸収された熱が、第2放熱部(52)を介して第2放熱側伝熱部(63)を流れる第2熱媒体に付与される。以上のようにして、加熱された第2熱媒体は、第1冷媒回路(40)の第1蒸発側伝熱部(62)を流れる。これにより、第2熱媒体の熱は、第1蒸発部(44)を介して第1冷媒回路(40)の冷媒に付与される。このようにして、第1冷媒回路(40)の冷媒に付与された熱は、第1放熱部(42)を介して第1放熱側伝熱部(61)を流れる第2熱媒体に付与される。
以上のようにして、冷却熱交換器(32)の冷却動作によって生じた排熱が、最終的には、暖房循環回路(60c)の第2熱媒体に回収され、回収された熱が室内の暖房に利用される。
第2の発明は、第1の発明において、前記主熱媒体回路(60)は、第1及び第2の導入路(81,82)と、該各導入路(81,82)を流れる第2熱媒体が合流する少なくとも1つの合流路(83,84,86)と、該合流路(83,84,86)で合流した第2熱媒体が分流する第1及び第2の分流路(76a,76b)とを有し、前記切換制御部(102,103)は、前記冷却暖房動作時の熱回収循環回路(60d)において、前記第1蒸発側伝熱部(62)の流出側を前記第1導入路(81)と連通させて該第1蒸発側伝熱部(62)の流入側を前記第1分流路(76a)と連通させるとともに、前記第2放熱側伝熱部(63)の流出側を前記第2導入路(82)と連通させて該第2放熱側伝熱部(63)の流入側を前記第2分流路(76b)と連通させるように、前記流路切換機構(SV-1〜8,69,85,87)を制御するように構成されていることを特徴とする。
第2の発明では、主熱媒体回路(60)に、2つの導入路(81,82)と、これらの導入路
(81,82)が合流する合流路(83,84,86)と、この合流路(83,84,86)から二手に分岐する2つの分流路(76a,76b)とが設けられる。冷却暖房動作時には、切換制御部(102,103)が流路切換機構(SV-1〜8,69,85,87)を制御することで、第2熱媒体の流路が切り換えられる。具体的には、熱回収循環回路(60d)では、第1蒸発側伝熱部(62)で冷却された第2熱媒体が第1導入路(81)を流れる。また、第2放熱側伝熱部(63)で加熱された第2熱媒体が第2導入路(82)を流れる。第1導入路(81)を流れる比較的低温の第2熱媒体と、第2導入路(82)を流れる比較的高温の第2熱媒体とは、合流路(83,84,86)で合流して混合される。その結果、合流後の第2熱媒体の温度が平均化される。つまり、第1導入路(81)を流出した第2熱媒体は、合流路(83,84,86)を流れることで加熱され、逆に、第2導入路(82)を流出した第2熱媒体は、合流路(83,84,86)を流れることで冷却される。このようにして、温度が平均化された第2熱媒体は、第1分流路(76a)と第2分流路(76b)とに分流する。
第1分流路(76a)を流出した第2熱媒体は、第1蒸発側伝熱部(62)を流れて第1冷媒回路(40)の冷媒に熱を付与する。ここで、第1蒸発側伝熱部(62)を流れる第2熱媒体は、合流路(83,84,86)で温度が平均化されることで、第1導入路(81)を流れる第2熱媒体よりも温度が高くなっている。このため、第1蒸発側伝熱部(62)の第2熱媒体と、第1蒸発部(44)の冷媒との温度差が大きくなる。その結果、熱回収循環回路(60d)から第1冷媒回路(40)へ回収される熱量を増大できる。
一方、第2分流路(76b)を流出した第2熱媒体は、第2放熱側伝熱部(63)を流れて第2冷媒回路(50)の第2放熱部(52)の冷媒から吸熱する。ここで、第2放熱側伝熱部(63)を流れる第2熱媒体は、合流路(83,84,86)で温度が平均化されることで、第2導入路(82)を流れる第2熱媒体よりも温度が低くなっている。このため、第2放熱側伝熱部(63)を流れる第2熱媒体と、第2放熱部(52)の冷媒との温度差が大きくなる。その結果、第2冷媒回路(50)から熱回収循環回路(60d)へ回収される熱量を増大できる。
第3の発明は、第2の発明において、前記合流路(83,84,86)は、第1合流路(83)と、該第1合流路(83)と並列に接続されて前記冷却機構(90)が設けられる冷却流路としての第2合流路(84)とを含み、前記流路切換機構(SV-1〜8,69,85,87)は、前記第1合流路(83)を開閉する第1開閉機構(69)と、前記第2合流路(84)を開閉する第2開閉機構(85)とを含み、前記切換制御部(102,103)は、前記冷却冷房動作時の放熱循環回路(60b)において、前記第1開閉機構(69)を閉鎖して前記第2開閉機構(85)を開放させ、前記第1放熱側伝熱部(61)の流出側を前記第1導入路(81)と連通させて該第1放熱側伝熱部(61)の流入側を前記第1分流路(76a)と連通させるとともに、前記第2放熱側伝熱部(63)の流出側を前記第2導入路(82)と連通させて該第2放熱側伝熱部(63)の流入側を前記第2分流路(76b)と連通させるように、前記流路切換機構(SV-1〜8,69,85,87)を制御するように構成されていることを特徴とする。
第3の発明の冷却冷房動作では、切換制御部(102,103)が流路切換機構(SV-1〜8,69,85,87)を切り換えることで、放熱循環回路(60b)の流路が制御される。具体的に、放熱循環回路(60b)では、第1放熱側伝熱部(61)で熱を付与された第2熱媒体が第1導入路(81)を流れ、第2放熱側伝熱部(63)で熱を付与された第2熱媒体が第2導入路(82)を流れる。各導入路(81,82)を流出した第2熱媒体は、第2合流路(冷却流路(84))を流れて冷却機構(90)を通過する。これにより、各導入路(81,82)の第2熱媒体を冷却機構(90)によってまとめて冷却できる。冷却機構(90)で熱を放出した第2熱媒体は、第1分流路(76a)と第2分流路(76b)とに分流し、第1放熱側伝熱部(61)と第2放熱側伝熱部(63)とに再び送られる。
第4の発明は、第3の発明において、前記流路切換機構(SV-1〜8,69,85,87)は、前記冷却暖房運転時の熱回収循環回路(60d)において、前記第1開閉機構(69)を開放させて前記第2開閉機構(85)を閉鎖する動作と、前記第1開閉機構(69)を閉鎖させて前記第2開閉機構(85)を開放する動作とを切り換えるように構成されていることを特徴とする。
第4の発明では、冷却暖房運転時において、以下の2つの動作(例えば第1動作と第2動作という)が行われる。第1動作時の熱回収循環回路(60d)では、第1開閉機構(69)が開放されて第2開閉機構(85)が閉鎖される。このため、各導入路(81,82)を流出した第2熱媒体は、第1合流路(83)で混合された後、そのまま各分流路(76a,76b)に分流する。一方、第2動作時の熱回収循環回路(60d)では、第1開閉機構(69)が閉鎖されて第2開閉機構(85)が開放される。このため、各導入路(81,82)を流出した第2熱媒体は、冷却流路(84)で合流すると共に、冷却機構(90)によって冷却される。従って、第2動作では、例えば冷却熱交換器(32)の冷却能力が不足する場合に、不足する冷熱を冷却機構(90)によって補うことができる。
第5の発明は、第4の発明において、前記合流路(83,84,86)は、該第1合流路(83)及び前記第2合流路(84)と並列に接続されて加熱機構(95)が設けられる加熱流路としての第3合流路(86)を含み、前記流路切換機構(SV-1〜8,69,85,87)は、前記冷却暖房運転時の熱回収循環回路において、前記第1開閉機構(69)を開放させて前記第2開閉機構(85)及び前記第3開閉機構(87)を閉鎖する動作と、前記第2開閉機構(85)を開放させて前記第1開閉機構(69)及び前記第3開閉機構(87)を閉鎖する動作と、前記第3開閉機構(87)を開放させて前記第1開閉機構(69)及び第2開閉機構(85)を閉鎖する動作とを切り換えるように構成されていることを特徴とする。
第5の発明では、冷却暖房運転時において、以下の3つの動作(例えば第1動作と第2動作と第3動作という)が行われる。第1動作時の熱回収循環回路(60d)では、第1開閉機構(69)が開放されて第2開閉機構(85)及び第3開閉機構(87)が閉鎖される。このため、各導入路(81,82)を流出した第2熱媒体は、第1合流路(83)で混合された後、そのまま各分流路(76a,76b)に分流する。一方、第2動作時の熱回収循環回路(60d)では、第1開閉機構(69)及び第3開閉機構(87)が閉鎖されて第2開閉機構(85)が開放される。このため、各導入路(81,82)を流出した第2熱媒体は、冷却流路(84)で合流すると共に、冷却機構(90)によって冷却される。従って、第2動作では、例えば冷却熱交換器(32)の冷却能力が不足する場合に、不足する冷熱を冷却機構(90)によって補うことができる。
第3動作時の熱回収循環回路(60d)では、第1開閉機構(69)及び第2開閉機構(85)が閉鎖されて第3開閉機構(87)が開放される。このため、各導入路(81,82)を流出した第2熱媒体は、加熱流路(86)で合流すると共に、加熱機構(95)によって加熱される。従って、第3動作では、例えば空気熱交換器(23)の暖房能力が不足する場合に、不足する熱を加熱機構(95)によって補うことができる。
第6の発明は、第1乃至第5のいずれか1つの発明において、前記主熱媒体回路(60)は、前記第2熱媒体を一時的に貯留する貯留タンク(70)を有し、前記切換制御部(102,103)は、前記冷却冷房運転時の前記貯留タンク(70)が放熱循環回路(60b)側に繋がり、前記冷却暖房運転時に前記貯留タンク(70)が前記暖房循環回路(60c)に繋がるように、前記流路切換機構(SV-1〜8,69,85,87)を制御するように構成されていることを特徴とする。
第6の発明では、主熱媒体回路(60)に貯留タンク(70)が設けられる。冷却冷房運転時には、貯留タンク(70)が放熱循環回路(60b)に繋がる。このため、放熱循環回路(60b)では、貯留タンク(70)内に第2熱媒体を一時的に貯めることができるため、第2熱媒体を冷却機構(90)等へ安定して供給できる。
一方、冷却暖房運転時には、貯留タンク(70)が暖房循環回路(60c)に繋がる。このため、暖房循環回路(60c)では、高温の第2熱媒体を貯留タンク(70)内に一時的に貯めることができるため、第2熱媒体を空気熱交換器(23)等へ安定して供給できる。
第7の発明は、第6の発明において、前記切換制御部(102,103)は、空気熱交換器(23)の休止時において、前記主熱媒体回路(60)に、前記第1放熱側伝熱部(61)と前記貯留タンク(70)とを繋ぐ蓄熱循環回路(60e)と、前記熱回収循環回路(60d)とを形成する蓄熱運転を行うように、前記流路切換機構(SV-1〜8,69,85,87)を制御するように構成されていることを特徴とする。
第7の発明では、切換制御部(102,103)が流路切換機構(SV-1〜8,69,85,87)を制御することにより、蓄熱運転が行われる。蓄熱運転では、空気熱交換器(23)が休止して空調運転が停止状態となる一方、冷却熱交換器(32)で冷却動作が行われる。また、主熱媒体回路(60)では、熱回収循環回路(60d)と、蓄熱循環回路(60e)とが形成される。冷却循環回路(35)の第1熱媒体の熱は、第2冷媒回路(50)を介して熱回収循環回路(60d)の第2熱媒体に付与される。更に、熱回収循環回路(60d)の第2熱媒体の熱は、第1冷媒回路(40)の第1放熱部(42)を介して、蓄熱循環回路(60e)の第2熱媒体に付与される。つまり、蓄熱循環回路(60e)では、冷却熱交換器(32)の冷却動作により生成した排熱によって、第2熱媒体が加熱される。このようにして、加熱された第2熱媒体は、貯留タンク(70)へ送られる。その結果、蓄熱運転では、貯留タンク(70)内の第2熱媒体の温度が徐々に上昇し、貯留タンク(70)内で蓄熱が行われる。
第8の発明は、第1乃至第7のいずれか1つの発明において、前記第1冷媒回路(40)及び前記第2冷媒回路(50)は、いずれも冷媒の循環方向が一方向のみに構成されていることを特徴とする。
第8の発明では、2つの冷媒回路(40,50)における冷媒の循環方向がそれぞれ一方向となる。つまり、各冷媒回路(40,50)には、冷媒の循環方向を切り換えるための切換機構(例えば四方切換弁等)が設けられない。従って、各冷媒回路(40,50)では、このような冷媒の循環方向の切換動作も行われない。
第9の発明は、第1乃至第8のいずれか1つの発明において、前記冷却熱交換器(32)は、氷蓄熱装置(30)の冷却器(32)を構成していることを特徴とする。
第9の発明の冷却熱交換器(32)は、氷を生成して冷熱を蓄積する、氷蓄熱装置(30)の冷却器を構成している。このため、冷却熱交換器(32)では、初回の運転以降、その冷却負荷があまり変動しない。従って、冷却冷房運転では、冷却機構(90)によって処理すべき排熱量が安定する。また、冷却暖房運転では、空気熱交換器(23)の暖房利用として回収される熱量も安定する。
第10の発明は、第1乃至第9のいずれか1つの発明において、前記冷却機構(90)は、密閉式冷却塔(90)で構成されていることを特徴とする。
第10の発明の冷却機構(90)は、密閉式の冷却塔(90)で構成される。この密閉式冷却塔(90)では、第2熱媒体が流れる伝熱管部が、外部から完全に仕切られた密閉状態となる。従って、冷却塔(90)を通じて、第2熱媒体に雑菌や塵埃等が混入することを確実に回避でき、主熱媒体回路(60)を流れる第2熱媒体の汚染を回避できる。
本発明によれば、空気熱交換器(23)で冷房を行うと同時に冷却熱交換器(32)で所定の冷却対象を冷却する冷却冷房運転と、空気熱交換器(23)で暖房を行うと同時に冷却熱交換器(32)で所定の冷却対象を冷却する冷却暖房運転とを、切り換えて行えるようにしている。つまり、本発明の空調システムでは、2つの冷媒回路(40,50)と冷却循環回路(35)と主熱媒体回路(60)とを組み合わせることで、空調機能と冷却機能とを融合したシステムを得ることができる。従って、例えば食品等が貯蔵される庫内の冷却を行うと同時に、室内の空調を行ったり、半導体製造過程で生じる熱を冷却すると同時に、室内の空調を行ったりすることができる。
また、本発明によれば、冷却暖房運転において、冷却熱交換器(32)の冷却動作によって生じた排熱を、空気熱交換器(23)による暖房の熱として利用するようにしている。従って、例えばボイラー等の温熱源の使用を控えることができ、省エネ性に優れ、環境にも優しい空調システムを提供できる。
第2の発明では、冷却暖房運転時の熱回収循環回路(60d)において、第1蒸発側伝熱部(62)を流出した比較的低温の第2熱媒体と、第2放熱側伝熱部(63)を流出した比較的高温の第2熱媒体とを、合流路(83,84,86)において混合させて第2熱媒体の温度を平均化するようにしている。これにより、第1蒸発側伝熱部(62)の第2熱媒体と第1冷媒回路(40)の冷媒との温度差、さらには第2放熱側伝熱部(63)の第2熱媒体と第2冷媒回路(50)の冷媒との温度差を大きくすることができ、熱回収の効率を高めることができる。しかも、主熱媒体回路(60)では、単に各導入路(81,82)を流れる第2熱媒体を合流路(83,84,86)で合流させるだけで良いため、システム構成の簡素化を図ることができる。
第3の発明では、第1放熱側伝熱部(61)と第2放熱側伝熱部(63)とでそれぞれ熱が付与された第2熱媒体を、合流路(冷却流路(84))で合流させてから冷却機構(90)で冷却している。このため、各々の第2熱媒体をそれぞれ別の冷却機構(90)で冷却する場合と比較して、システム構成の簡素化を図ることができる。
第4の発明では、冷却暖房運転時の熱回収循環回路(60d)において、第2熱媒体を冷却機構(90)によって冷却する動作と、第2熱媒体を冷却機構(90)に対してバイパスさせる動作とを切り換えられるようにしている。これらの動作の切換により、冷却熱交換器(32)の負荷に対して適宜対応することができる。
更に、第5の発明では、冷却暖房運転時の熱回収循環回路(60d)において、第2熱媒体を冷却機構(90)によって冷却する動作と、第2熱媒体を加熱機構(95)によって加熱する動作と、第2熱媒体を冷却機構(90)及び加熱機構(95)に対してバイパスさせる動作とを切り換えられるようにしている。その結果、例えば夏季等において、冷却熱交換器(32)の冷却能力が不足したり、例えば冬季(特に極寒冷地)等において、空気熱交換器(23)の暖房能力が不足したりすることを、未然に回避できる。従って、この空調システムの信頼性を確保できる。
第6の発明では、主熱媒体回路(60)に設けた貯留タンク(70)を、冷却冷房運転時の放熱循環回路(60b)のバッファタンクや、冷却暖房運転時の温水タンクとして兼用できるようにしている。従って、比較的簡素なシステム構成において、第2熱媒体の流量の安定化を図ることができる。
特に、第7の発明では、空調を停止しながら冷却熱交換器(32)で冷却動作を行う蓄熱運転時において、貯留タンク(70)内に冷却熱交換器(32)の排熱を蓄えられるようにしている。このため、例えば空調を使用しない夜間等において、貯留タンク(70)内に温熱を蓄える一方、冬季の日中等において、この温熱を室内の暖房に利用することができる。その結果、この空調システムの省エネ性を更に向上できる。
第8の発明では、第1冷媒回路(40)と第2冷媒回路(50)とがそれぞれ一方向の循環回路で構成されている。このため、各冷媒回路(40,50)に四方切換弁等を設ける必要がなく、各冷媒回路(40,50)の簡素化を図ることができる。また、各冷媒回路(40,50)では、冷媒の循環方向が切り換わる動作が全く行われないため、各冷媒回路(40,50)の冷凍サイクル(例えば凝縮温度や蒸発温度等)の安定化を図ることができる。
第9の発明では、冷却熱交換器(32)が氷蓄熱装置(30)の冷却器(32)として構成されているため、冷却熱交換器(32)の冷却負荷が安定する。これにより、冷却冷房運転では、冷却機構(90)で処理すべき排熱量が安定する。また、冷却暖房運転では、空気熱交換器(23)の暖房利用として回収される熱量が安定する。
第10の発明では、冷却機構(90)を密閉式冷却塔(90)で構成している。このため、第2熱媒体中に雑菌や塵埃等が混入してしまうことを確実に回避できる。このため、第2熱媒体の汚染を回避でき、ひいては第2熱媒体が流れる配管の腐食等も防止できる。従って、比較的配管が長くなる主熱媒体回路(60)において、これらの配管の洗浄や交換等の頻度を低減でき、メンテナンス性の向上を図ることができる。
実施形態に係る空調システムの配管系統図である。 実施形態に係る空調システムの配管系統図であり、冷却冷房運転の各流体(冷媒や熱媒体)の流れを表したものである。 実施形態に係る空調システムの配管系統図であり、冷却暖房運転の第1動作中の各流体(冷媒や熱媒体)の流れを表したものである。 実施形態に係る空調システムの配管系統図であり、冷却暖房運転の第2動作中の各流体(冷媒や熱媒体)の流れを表したものである。 実施形態に係る空調システムの配管系統図であり、冷却暖房運転の第3動作中の各流体(冷媒や熱媒体)の流れを表したものである。 実施形態に係る空調システムの配管系統図であり、蓄熱運転の各流体(冷媒や熱媒体)の流れを表したものである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
本発明に係る実施形態は、室内の空調と庫内の冷却とを同時に行うヒートポンプ式の空調システム(10)である。本実施形態の空調システム(10)は、特に極寒冷地での用途に適している。図1に示すように、空調システム(10)は、室内等の空調を行う空調ユニット(20)と、庫内を冷却するための冷却ユニット(30)とを有している。また、空調システム(10)は、所定の流体が流れる閉回路として、第1冷媒回路(40)、第2冷媒回路(50)、冷却循環回路(35)、及び主熱媒体回路(60)を有している。
〈空調ユニット〉
空調ユニット(20)は、室内の冷房や暖房を切り換えて行うように構成されている。空調ユニット(20)は、ケーシング(21)と、ファン(22)とを有している。ケーシング(21)には、図示しないが、空気を吸い込むための吸込口と、空気を室内へ供給するための吹出口とが形成されている。ファン(22)は、ケーシング(21)内の空気通路において、空気を搬送する空気搬送部を構成している。また、空調ユニット(20)の内部には、空気熱交換器(23)が収容されている。空気熱交換器(23)は、室内の空調(冷房や暖房)を行うための空調熱交換器を構成している。空気熱交換器(23)は、例えばフィンアンドチューブ式に構成されている。また、空気熱交換器(23)は、その内部の伝熱管を流れる熱媒体と、空気の流れとが実質的に対向する、いわゆる対向流式に構成されている。
〈冷却ユニット〉
冷却ユニット(30)は、例えば乳製品等が保管される庫内を冷却するためのものである。本実施形態の冷却ユニット(30)は、チルド水を生成する氷蓄熱装置を構成している。冷却ユニット(30)には、水槽(31)内の水を冷却する冷却器としての冷却熱交換器(23)が収容されている。つまり、冷却ユニット(30)では、冷却熱交換器(23)で冷却された水が、水槽(31)内で冷却されて氷が生成される。このため、冷却ユニット(30)では、この氷により冷熱を蓄えることができる。
〈第1冷媒回路〉
空調システム(10)は、第1冷媒回路(40)を備えている。第1冷媒回路(40)には、所定の冷媒が充填されている。第1冷媒回路(40)では、冷媒が循環することで蒸気圧縮式の冷凍サイクルが行われる。本実施形態の第1冷媒回路(40)は、冷媒が一方向(図1に示す矢印方向)にのみに循環する一方向循環回路を構成している。
第1冷媒回路(40)は、冷媒配管と、これらの冷媒配管に接続される各種の構成要素を有している。具体的に、第1冷媒回路(40)は、第1圧縮機(41)、第1放熱部(42)、第1膨張弁(43)、及び第1蒸発部(44)を有している。第1圧縮機(41)は、冷媒を圧縮する圧縮部を成し、例えばスクリュー式の圧縮機で構成されている。第1圧縮機(41)のモータには、インバータ回路(41a)が搭載されている。つまり、第1圧縮機(41)は、運転容量(運転回転数)が可変なインバータ式に構成されている。第1圧縮機(41)には、吐出管(45)と吸入管(46)とが接続されている。
第1放熱部(42)は、熱交換器を成す第1凝縮器(11)に設けられている。第1凝縮器(11)は、例えばプレート熱交換器で構成されている。第1凝縮器(11)では、第1放熱部(42)を流れる冷媒と第1放熱側伝熱部(61)を流れる熱媒体との間で、熱交換が行われる。第1膨張弁(43)は、冷媒を減圧する減圧部を成し、例えば電子膨張弁で構成される。第1蒸発部(44)は、熱交換器を成す第1蒸発器(12)に設けられている。第1蒸発器(12)は、例えばプレート熱交換器で構成されている。第1蒸発器(12)では、第1蒸発部(44)を流れる冷媒と第1蒸発側伝熱部(62)を流れる熱媒体との間で、熱交換が行われる。
〈第2冷媒回路〉
空調システム(10)は、第2冷媒回路(50)を備えている。第2冷媒回路(50)には、所定の冷媒が充填されている。第2冷媒回路(50)では、冷媒が循環することで蒸気圧縮式の冷凍サイクルが行われる。本実施形態の第2冷媒回路(50)は、冷媒が一方向のみに循環する一方向循環回路を構成している。
第2冷媒回路(50)は、冷媒配管と、これらの冷媒配管に接続される各種の構成要素を有している。具体的に、第2冷媒回路(50)は、第2圧縮機(51)、第2放熱部(52)、第2膨張弁(53)、及び第2蒸発部(54)を有している。第2圧縮機(51)は、冷媒を圧縮する圧縮部を成し、例えばスクリュー式の圧縮機で構成されている。第2圧縮機(51)のモータには、インバータ回路(51a)が搭載されている。つまり、第2圧縮機(51)は、運転容量(運転回転数)が可変なインバータ式に構成されている。第2圧縮機(51)には、吐出管(55)と吸入管(56)とが接続されている。
第2放熱部(52)は、熱交換器を成す第2凝縮器(13)に設けられている。第2凝縮器(13)は、例えばプレート熱交換器で構成されている。第2凝縮器(13)では、第2放熱部(52)を流れる冷媒と第2放熱側伝熱部(63)を流れる熱媒体との間で、熱交換が行われる。第2膨張弁(53)は、冷媒を減圧する減圧部を成し、例えば電子膨張部で構成される。第2蒸発部(54)は、熱交換器を成す第2蒸発器(14)に設けられている。第2蒸発器(14)は、例えばプレート熱交換器で構成されている。第2蒸発器(14)では、第2蒸発部(54)を流れる冷媒と第2蒸発側伝熱部(37)を流れる熱媒体との間で、熱交換が行われる。
〈冷却循環回路>
空調システム(10)では、上述した冷却ユニット(30)と第2冷媒回路(50)との間に、冷却循環回路(35)が設けられている。冷却循環回路(35)は、第1の熱媒体としての所定のブライン(例えばプロピレングリコール)が流れる閉回路である。冷却循環回路(35)は、冷却熱交換器(32)と、ブラインヘッダー(36)と、第2蒸発側伝熱部(37)とを有している。ブラインヘッダー(36)には、第1流出部(36a)、第1流入部(36b)、第2流出部(36c)、及び第2流入部(36d)が設けられている。
第1流出部(36a)と第1流入部(36b)との間の流路には、上述した第2蒸発側伝熱部(37)が設けられている。また、第1流出部(36a)と第2蒸発側伝熱部(37)との間の流路には、ブラインを搬送する搬送機構としての、一次側ブラインポンプ(38)が設けられている。第2流出部(36c)と第2流入部(36d)との間の流路には、上述した冷却熱交換器(32)が設けられている。また、第2流出部(36c)と冷却熱交換器(32)との間の流路には、ブラインを搬送する搬送機構としての、二次側ブラインポンプ(39)が設けられている。
〈主熱媒体回路〉
本実施形態の空調システム(10)には、空調ユニット(20)、第1冷媒回路(40)、及び第2冷媒回路(50)に跨るように、主熱媒体回路(60)が設けられている。主熱媒体回路(60)は、第2の熱媒体である水(冷水や温水)が流れる閉回路である。
主熱媒体回路(60)には、空気熱交換器(23)、第1放熱側伝熱部(61)、第1蒸発側伝熱部(62)、及び第2放熱側伝熱部(63)が設けられている。また、主熱媒体回路(60)には、貯留タンク(70)及び冷水ヘッダー(80)が設けられている。
貯留タンク(70)は、鉛直方向に縦長の筒形密閉容器で構成されている。貯留タンク(70)には、第1熱媒体としての水が一時的に貯留される。貯留タンク(70)には、第1放熱側伝熱部(61)の流入端と連通する放熱側流出ポート(70a)と、第1放熱側伝熱部(61)の流出端と連通する放熱側流入ポート(70b)とが設けられている。放熱側流出ポート(70a)は、貯留タンク(70)の底部寄りに形成され、放熱側流入ポート(70b)は、貯留タンク(70)の上部寄りに形成されている。放熱側流出ポート(70a)と第1放熱側伝熱部(61)との間の流路には、水を搬送する搬送機構としての、一次側温水ポンプ(64)が設けられている。
また、貯留タンク(70)には、4本の分岐管(71,72,73,74)が接続されている。具体的には、貯留タンク(70)の胴部には、上方から下方に向かって、第1分岐管(71)、第2分岐管(72)、第3分岐管(73)、及び第4分岐管(74)が順に接続されている。第1分岐管(71)には、第1開閉弁(SV-1)が、第2分岐管(72)には、第2開閉弁(SV-2)が、第3分岐管(73)には、第3開閉弁(SV-3)が、第4分岐管(74)には、第4分岐管(SV-4)がそれぞれ設けられている。これらの各開閉弁(SV-1〜4)は、対応する分岐管(71〜74)の流路を開閉自在な電磁開閉弁で構成されている。
冷水ヘッダー(80)には、第1蒸発側伝熱部(62)の流入端と連通する蒸発側流出ポート(80a)と、第1蒸発側伝熱部(62)の流出端と連通する蒸発側流入ポート(80b)とが設けられている。蒸発側流出ポート(80a)と第1蒸発側伝熱部(62)との間の流路には水を搬送する搬送機構としての、一次側冷水ポンプ(65)が設けられている。
冷水ヘッダー(80)には、4本の分岐管(75,76,77,78)が接続されている。具体的には、冷水ヘッダー(80)には、長手方向の一端側から他端側に向かって、第5分岐管(75)、第6分岐管(76)、第7分岐管(77)、及び第8分岐管(78)が順に接続されている。第5分岐管(75)には、第5開閉弁(SV-5)が、第6分岐管(76)には、第6開閉弁(SV-6)が、第7分岐管(77)には、第7開閉弁(SV-7)が、第8分岐管(78)には、第8開閉弁(SV-8)がそれぞれ設けられている。これらの各開閉弁(SV-5〜8)は、対応する分岐管(75〜78)の流路を開閉自在な電磁開閉弁で構成されている。
第1分岐管(71)は、第7分岐管(77)と接続している。第2分岐管(72)は、空気熱交換器(23)の流入端と接続している。第2分岐管(72)には、水を搬送する搬送機構としての、二次側冷温水ポンプ(66)が設けられている。第3分岐管(73)は、空気熱交換器(23)の流出端と接続している。第4分岐管(74)は、第6分岐管(76)の途中に接続している。
第5分岐管(75)は、第3分岐管(73)の途中に接続している。第6分岐管(76)は、第2放熱側伝熱部(63)の流入端と接続している。第6分岐管(76)には、水を搬送する搬送機構としての、一次側放熱水ポンプ(67)が設けられている。第8分岐管(78)は、第2分岐管(72)の途中に接続している。なお、各開閉弁(SV-1〜SV-8)は、各分岐管(71〜78)の接続部よりも、貯留タンク(70)側又は冷水ヘッダー(80)側寄りに設けられている(図1を参照)。
主熱媒体回路(60)には、第1導入路(81)と第2導入路(82)とが設けられている。第1導入路(81)の一端(流入端)は、第1分岐管(71)と第7分岐管(77)との接続点に接続している。第2導入路(82)の一端(流入端)は、第2放熱側伝熱部(63)の流出端と接続している。第1導入路(81)の他端(流出端)と第2導入路(82)の他端(流出端)は、第1合流路を成す主流路(83)と接続している。主流路(83)には、第2熱媒体の搬送機構としての、バランスポンプ(68)が設けられている。また、主流路(83)には、バランスポンプ(68)の下流側にバイパス開閉弁(69)が設けられている。バイパス開閉弁(69)は、主流路(83)を開閉自在な第1開閉機構としての電磁弁を構成している。主流路(83)の下流側は、第1分流路(76a)と第2分流路(76b)とに分岐している。つまり、上述した第6分岐管(76)は、第4分岐管(74)が接続される第1分流路(76a)と、第2放熱側伝熱部(63)に接続する第2分流路(76b)とによって構成されている。
主熱媒体回路(60)には、主流路(83)と並列的に接続される冷却流路(84)が設けられている。冷却流路(84)は、2つの導入路(81,82)を流出して混合された水が流通可能な第2合流路を構成している。冷却流路(84)には、上流側から下流側に向かって順に、冷却開閉弁(85)と冷却塔(90)とが設けられている。冷却開閉弁(85)は、冷却流路(84)を開閉自在な第2開閉機構としての電磁弁を構成している。
本実施形態の冷却塔(90)は、いわゆる密閉式の冷却塔であり、第2熱媒体としての水を冷却する冷却機構を構成している。冷却塔(90)は、水が流通する密閉式の伝熱管部(91)と、この伝熱管部(91)の表面に水を散布する散水部(92)と、散水後に回収された水を再び散水部(92)へ送る循環ポンプ(93)とを有している。また、冷却塔(90)には、伝熱管部(91)へ空気を送風して散布水を蒸発させる送風機(図示省略)が設けられている。このように、本実施形態の冷却機構は、密閉式の冷却塔(90)で構成されているため、空気中の雑菌や塵埃等が冷却塔(90)を通じて伝熱管部(91)内に混入してしまうことがない。このため、主熱媒体回路(60)内の水の汚染や、この汚染に伴う配管の腐食等を回避でき、メンテナンス性の向上を図ることができる。
更に、主熱媒体回路(60)には、主流路(83)と冷却流路(84)と並列的に接続される加熱流路(86)が設けられている。加熱流路(86)は、2つの導入路(81,82)を流出して混合された水が流通可能な第3合流路を構成している。加熱流路(86)には、上流側から下流側に向かって順に、加熱開閉弁(87)と蒸気熱交換器(95)とが設けられている。加熱開閉弁(87)は、加熱流路(86)を開閉自在な第3開閉機構としての電磁弁を構成している。
本実施形態の蒸気熱交換器(95)は、第2熱媒体としての水が流れる加熱流通部(96)と、加熱蒸気が供給される蒸気流通部(97)とを有している。つまり、蒸気熱交換器(95)では、加熱流通部(96)を流れる水と、蒸気流通部(97)を流れる蒸気とが熱交換する。また、蒸気熱交換器(95)には、加熱流通部(96)をバイパスする加熱バイパス流路(98)が接続されている。加熱バイパス流路(98)には、流量調整用開閉弁(88)が設けられている。流量調整用開閉弁(88)は、加熱バイパス流路(98)を開閉することで、加熱流通部(96)へ送る水の量を変更する。また、流量調整用開閉弁(88)は、開放状態において加熱バイパス流路(98)の流路断面を減少させる、いわゆる絞り機構を構成している。また、蒸気流通部(97)には蒸気開閉弁(89)が設けられている。
〈コントローラ〉
本実施形態の空調システム(10)は、コントローラ(100)を備えている。コントローラ(100)は、空調システム(10)の各種の構成要素を制御するためのものである。空調システム(10)には、信号入力部(101)と、第1切換出力部(102)と、第2切換出力部(103)とを有している。信号入力部(101)には、ユーザー等の運転指令に関する信号や、各種のセンサによって検出された検出信号等が入力される。第1切換出力部(102)及び第2切換出力部(103)は、主熱媒体回路(60)の水(第2熱媒体)の流路を切り換えるための切換制御部を構成している。
具体的に、第1切換出力部(102)は、空調システム(10)の主熱媒体回路(60)において、冷房循環回路(60a)と放熱循環回路(60b)とが形成される冷却冷房運転(第1動作)と、主熱媒体回路(60)において、暖房循環回路(60c)と熱回収循環回路(60d)とが形成される冷却暖房運転(第2動作)とが切り換わるように、第1〜第8までの開閉弁(SV-1〜8)を制御するように構成されている。また、第2切換出力部(103)は、上記冷却暖房運転において、冷却ユニット(30)の冷却負荷や空調ユニット(20)の空調負荷に応じて、第1〜第3開閉機構(即ち、バイパス開閉弁(69)、冷却開閉弁(85)、及び加熱開閉弁(87))を制御するように構成されている。更に、第1切換出力部(102)は、主熱媒体回路(60)において、熱回収循環回路(60d)と蓄熱循環回路(60e)とを形成し、空調ユニット(20)を休止させる蓄熱運転(第3動作)を行うように、各開閉弁(SV-1〜8)を制御するように構成されている。
−運転動作−
実施形態に係る空調システム(10)の各運転動作について、図2〜図6を参照しながら説明する。空調システム(10)は、基本的な運転動作として、庫内を冷却すると同時に室内の冷房を行う「冷却冷房運転」と、庫内を冷却すると同時に室内の暖房を行う「冷却暖房運転」とを行うように構成されている。
《冷却冷房運転》
図2に示すように、冷却冷房運転では、第1冷媒回路(40)と第2冷媒回路(50)とで冷凍サイクルが行われる。同時に、冷却循環回路(35)でブラインが循環する。また、主熱媒体回路(60)では、冷房循環回路(60a)と放熱循環回路(60b)とが形成される。まず、この冷却冷房運転の運転動作について説明する。
〈第1冷媒回路〉
第1冷媒回路(40)では、冷媒が第1圧縮機(41)で高圧圧力まで圧縮された後、第1凝縮器(11)の第1放熱部(42)において、第1放熱側伝熱部(61)側へ放熱する。放熱して凝縮した冷媒は、第1膨張弁(43)で低圧圧力まで減圧された後、第1蒸発器(12)の第1蒸発部(44)において、第1蒸発側伝熱部(62)側から吸熱する。以上のようにして、第1蒸発器(12)で蒸発した冷媒は、第1圧縮機(41)に吸入されて再び圧縮される。
〈第2冷媒回路〉
第2冷媒回路(50)では、冷媒が第2圧縮機(51)で高圧圧力まで圧縮された後、第2凝縮器(13)の第2放熱部(52)において、第2放熱側伝熱部(63)側へ放熱する。放熱して凝縮した冷媒は、第2膨張弁(53)で低圧圧力まで減圧された後、第2蒸発器(14)の第2蒸発部(54)において、第2蒸発側伝熱部(37)側から吸熱する。以上のようにして、第2蒸発器(14)で蒸発した冷媒は、第2圧縮機(51)に吸入されて再び圧縮される。
〈冷却循環回路〉
冷却循環回路(35)では、一次側ブラインポンプ(38)及び二次側ブラインポンプ(39)が駆動される。これにより、冷却循環回路(35)では、所定のブラインが冷却ユニット(30)と第2蒸発器(14)との間を循環する。第2蒸発器(14)の第2蒸発側伝熱部(37)には、例えば−4℃のブラインが流入する。第2蒸発器(14)では、第2蒸発部(54)側の冷媒によって、第2蒸発側伝熱部(37)のブラインが例えば−6.5℃まで冷却される。冷却されたブラインは、ブラインヘッダー(36)を通過した後、水槽(31)内の冷却熱交換器(32)を流れる。これにより、水槽(31)内では、水温がほぼ0℃以下に保たれ、水槽(31)内の水が凍結して、氷塊が適宜生成される。以上ようにして、水槽(31)内には、約0℃に保たれた水(チルド水)が常時貯留される。このチルド水が庫内の冷却に利用される。冷却熱交換器(32)を通過した、例えば−4℃のブラインは、ブラインヘッダー(36)を通過した後、第2蒸発器(14)へ送られる。
〈主熱媒体回路の切換制御〉
主熱媒体回路(60)では、切換制御部(102,103)によって主熱媒体回路(60)の各種の切換機構が制御される。具体的に、冷却冷房運転では、第1切換出力部(102)の制御信号によって、第1開閉弁(SV-1)、第4開閉弁(SV-4)、第5開閉弁(SV-5)、及び第8開閉弁(SV-8)が開放状態となり、第2開閉弁(SV-2)、第3開閉弁(SV-3)、第6開閉弁(SV-6)、及び第7開閉弁(SV-7)が閉鎖状態となる。また、冷却冷房運転では、第2切換出力部(103)の制御信号によって、バイパス開閉弁(69)、加熱開閉弁(87)、流量調整用開閉弁(88)、蒸気開閉弁(89)が閉鎖状態となり、冷却開閉弁(85)が開放状態となる。また、一次側温水ポンプ(64)、一次側冷水ポンプ(65)、二次側冷温水ポンプ(66)、一次側放熱水ポンプ(67)、及びバランスポンプ(68)が駆動される。以上により、冷却冷房運転時の主熱媒体回路(60)には、空気熱交換器(23)と第1蒸発器(12)(第1蒸発側伝熱部(62))とを繋ぐ閉回路から成る冷房循環回路(60a)と、第1凝縮器(11)(第1放熱側伝熱部(61))と第2凝縮器(13)(第2放熱側伝熱部(63))と、冷却塔(90)とを繋ぐ閉回路から成る放熱循環回路(60b)とが形成される。
〈冷房循環回路〉
冷房循環回路(60a)では、例えば12℃の水が第1蒸発器(12)の第1蒸発側伝熱部(62)を流れる。第1蒸発器(12)では、第1蒸発部(44)側の冷媒によって、第1蒸発側伝熱部(62)の水が例えば7℃まで冷却される。冷却された水は、冷水ヘッダー(80)を通過した後、空調ユニット(20)の空気熱交換器(23)を流れる。
ここで、空調ユニット(20)では、ファン(22)が駆動されることで、吸込口よりケーシング(21)内に空気が吸い込まれ、この空気がケーシング(21)内の空気通路を流れている。従って、空気熱交換器(23)では、伝熱管を流れる冷却水と空気とが熱交換し、この空気が所定温度まで冷却される。冷却された空気は、ケーシング(21)の吹出口を介して室内へ供給され、室内の冷房に利用される。空気熱交換器(23)を流出した水は、例えば12℃まで加熱され、冷水ヘッダー(80)を介して再び第1蒸発器(12)へ送られる。
〈放熱循環回路〉
放熱循環回路(60b)では、冷却ユニット(30)による冷却動作、及び空調ユニット(20)による冷房動作によって生じる排熱が、冷却塔(90)によって処理される。具体的に、まず、貯留タンク(70)の下部の放熱側流出ポート(70a)からは、例えば28℃の水が流出する。この28℃の水は、第1凝縮器(11)の第1放熱側伝熱部(61)を流れる。これにより、第1凝縮器(11)では、第1放熱部(42)側の冷媒によって、第1放熱側伝熱部(61)の水が例えば33℃まで加熱される。33℃まで加熱された水は、貯留タンク(70)の上部の放熱側流入ポート(70b)から、貯留タンク(70)の内部に流入する。以上のように、貯留タンク(70)の内部では、上から下に向かって水の温度分布(例えば33℃〜28℃)が形成される。
貯留タンク(70)の上部からは、例えば33℃の水(温水)が第1分岐管(71)に流出する。この33℃の水は、第1導入路(81)を流れる。一方、第2凝縮器(13)の第2放熱側伝熱部(63)には、例えば28℃の水が流入する。これにより、第2凝縮器(13)では、第2放熱部(52)側の冷媒によって、第2放熱側伝熱部(63)の水が例えば33℃まで加熱される。この33℃の水は、第2導入路(82)を流れる。
第1導入路(81)を流れる水と、第2導入路(82)を流れる水とは、ほとんど温度差のない状態で互いに合流する。合流した約33℃の水は、冷却塔(90)へ送られる。冷却塔(90)では、散水部(92)から伝熱管部(91)の表面に向かって水が散布される。伝熱管部(91)の表面の水は、送風機(図示省略)からの送風空気によって蒸発する。これにより、冷却塔(90)では、伝熱管部(91)内の水が例えば28℃まで冷却される。冷却塔(90)で冷却された水は、第1分流路(76a)と第2分流路(76b)とに分流する。第1分流路(76a)に分流した水は、貯留タンク(70)の下部に流入する。第2分流路(76b)に分流した水は、再び第2凝縮器(13)の第2放熱側伝熱部(63)へ送られる。
以上のように、冷却冷房運転では、第1凝縮器(11)の第1放熱部(42)から放出される熱と、第2凝縮器(13)の第2放熱部(52)から放出される熱とが、冷却塔(90)によって同時に冷却される。
《冷却暖房運転》
冷却暖房運転では、第1冷媒回路(40)、第2冷媒回路(50)、及び冷却循環回路(35)において、上述した冷却冷房運転と同様の動作が行われる。このため、これらの各回路(35,40,50)の動作の説明は省略する。一方、冷却暖房運転時の主熱媒体回路(60)では、暖房循環回路(60c)と熱回収循環回路(60d)とが形成される。また、熱回収循環回路(60d)では、空調システム(10)の運転負荷(冷却ユニット(30)の冷却負荷や、空調ユニット(20)の暖房負荷)に応じて、第1動作、第2動作、第3動作のいずれかが行われる。なお、冷却ユニット(30)の冷却負荷は、例えば冷却循環回路(35)を流れるブラインの温度や、第2冷媒回路(50)の冷媒の状態(圧力や温度)等から求めることができる。また、空調ユニット(20)の空調負荷は、暖房循環回路(60c)を流れる水の温度や、第1冷媒回路(40)の冷媒の状態(圧力や温度)等から求めることができる。
〈第1動作>
図3に示す冷却暖房運転での第1動作は、冷却ユニット(30)の冷却負荷や空調ユニット(20)の空調負荷が、所定の設計負荷の範囲内にある場合に実行される。この第1動作では、第1切換出力部(102)の制御信号によって、第1開閉弁(SV-1)、第4開閉弁(SV-4)、第5開閉弁(SV-5)、及び第8開閉弁(SV-8)が閉鎖状態となり、第2開閉弁(SV-2)、第4開閉弁(SV-4)、第6開閉弁(SV-6)、及び第7開閉弁(SV-7)が開放状態となる。また、冷却暖房運転の第1動作では、第2切換出力部(103)の制御信号によって、バイパス開閉弁(69)が開放状態となり、冷却開閉弁(85)、加熱開閉弁(87)、流量調整用開閉弁(88)、蒸気開閉弁(89)が閉鎖状態となる。また、一次側温水ポンプ(64)、一次側冷水ポンプ(65)、二次側冷温水ポンプ(66)、一次側放熱水ポンプ(67)、及びバランスポンプ(68)が駆動される。以上により、冷却暖房運転時の主熱媒体回路(60)には、空気熱交換器(23)と第1凝縮器(11)(第1放熱側伝熱部(61))とを繋ぐ閉回路から成る暖房循環回路(60c)と、第1蒸発器(12)(第1蒸発側伝熱部(62))と第2凝縮器(13)(第2放熱側伝熱部(63))とを繋ぐ閉回路から成る熱回収循環回路(60d)とが形成される。
暖房循環回路(60c)では、温水タンクを成す貯留タンク(70)の放熱側流出ポート(70a)から、例えば45℃の水(温水)が流出する。この水は、第1凝縮器(11)の第1放熱側伝熱部(61)を流れる。第1凝縮器(11)では、第1放熱部(42)側の冷媒によって、第1放熱側伝熱部(61)の水が例えば50℃まで加熱される。加熱された水は、貯留タンク(70)で一時的に貯留された後、第2分岐管(72)に流出し、例えば50℃の状態で空調ユニット(20)の空気熱交換器(23)を流れる。
ここで、空調ユニット(20)では、ファン(22)が駆動されることで、吸込口よりケーシング(21)内に空気が吸い込まれ、この空気がケーシング(21)内の空気通路を流れている。従って、空気熱交換器(23)では、伝熱管を流れる温水と空気とが熱交換し、この空気が所定温度まで加熱される。加熱された空気は、ケーシング(21)の吹出口を介して室内へ供給され、室内の暖房に利用される。空気熱交換器(23)を流出した水は、例えば45℃まで冷却され、第3分岐管(73)を経由して貯留タンク(70)内に返送される。
第1動作時の熱回収循環回路(60d)では、冷却ユニット(30)による冷却動作によって生じる排熱が、空調ユニット(20)の暖房用の熱として利用される。具体的に、まず、冷水ヘッダー(80)の蒸発側流出ポート(80a)からは、例えば14℃の水が流出する。この14℃の水は、第1蒸発器(12)の第1蒸発側伝熱部(62)を流れる。これにより、第1蒸発器(12)では、第1蒸発部(44)側の冷媒によって、第1蒸発側伝熱部(62)の水が例えば7℃まで冷却される。7℃まで冷却された水は、冷水ヘッダー(80)を通過した後、第7分岐管(77)を経由して第1導入路(81)を流れる。
一方、第2凝縮器(13)の第2放熱側伝熱部(63)には、例えば14℃の水が流入する。これにより、第2凝縮器(13)では、第2放熱部(52)側の冷媒によって、第2放熱側伝熱部(63)の水が例えば19℃まで加熱される。この19℃の水は、第2導入路(82)を流れる。
この熱回収循環回路(60d)では、第1導入路(81)を流れる水の温度(例えば9℃)よりも、第2導入路(82)を流れる水の温度(例えば19℃)の方が高くなっている。このため、両者の導入路(81,82)を流れる水が主流路(83)で混合されることで、この水の温度が中間的な温度(例えば14℃)となる。つまり、主流路(83)では、第1蒸発器(12)から第1導入路(81)へ送られた比較的低温の水が加熱される一方、第2凝縮器(13)から第2導入路(82)へ送られた比較的高温の水が冷却される。
主流路(83)の水は、第1分流路(76a)と第2分流路(76b)とに分流する。上記のように主流路(83)で水を混合することにより、第1蒸発器(12)では、冷媒と水との温度差が大きくなる。このため、熱回収循環回路(60d)側から第1冷媒回路(40)側へ回収される熱量が大きくなり、ひいては暖房循環回路(60c)側へ回収される熱量も大きくなる。また、上記のように主流路(83)で水を混合することにより、第2凝縮器(13)においても、冷媒と水との温度差が大きくなる。従って、第2冷媒回路(50)側から熱回収循環回路(60d)側へ回収される熱量も大きくなる。
〈第2動作〉
図4に示す冷却暖房運転での第2動作は、冷却ユニット(30)の冷却負荷に対して冷却能力が不足する場合に実行される。この第2動作では、第2切換出力部(103)の制御信号によって、冷却開閉弁(85)が開放状態となり、バイパス開閉弁(69)、加熱開閉弁(87)、流量調整用開閉弁(88)、蒸気開閉弁(89)が閉鎖状態となる。それ以外の動作は、上述した冷却暖房運転の第1動作と同様である。
図4に示すように、第2動作では、第1導入路(81)と第2導入路(82)とをそれぞれ流出した水が冷却流路(84)で合流し、合流した水が冷却塔(90)で冷却される。これにより、第2動作では、第2凝縮器(13)での冷媒の放熱量、ひいては第2蒸発器(14)での冷媒の蒸発量を増大できるので、冷却ユニット(30)の冷却能力の不足を解消することができる。
〈第3動作〉
図5に示す冷却暖房運転での第3動作は、空調ユニット(20)の暖房負荷に対して暖房能力が不足する場合に実行される。この第3動作では、第2切換出力部(103)の制御信号によって、加熱開閉弁(87)及び蒸気開閉弁(89)が開放状態となり、バイパス開閉弁(69)及び冷却開閉弁(85)が閉鎖状態となる。また、流量調整用開閉弁(88)は、空調ユニット(20)の暖房負荷等に応じて、開閉状態が適宜切り換えられる。
図5に示すように、第3動作では、第1導入路(81)と第2導入路(82)とをそれぞれ流出した水が加熱流路(86)で合流し、合流した水が蒸気熱交換器(95)を流れる。これにより、蒸気熱交換器(95)では、加熱流通部(96)を流れる水が、蒸気流通部(97)を流れる高温蒸気によって加熱される。なお、この際、流量調整用開閉弁(88)の開閉に応じて、加熱流通部(96)に送られる水の量を調整でき、ひいては蒸気熱交換器(95)で加熱される水の温度を調整できる。以上のようにして、蒸気熱交換器(95)から水に付与された熱は、第1凝縮器(11)を介して暖房循環回路(60c)の温水に付与される。従って、空調ユニット(20)の暖房能力の不足を解消することができる。
《蓄熱運転》
本実施形態に係る空調システム(10)では、上述した冷却冷房運転や冷却暖房運転の他に、以下のような蓄熱運転を行うように構成されている。この点について、図6を参照しながら説明する。
空調システム(10)においては、冷却ユニット(30)で連続的に庫内を冷却する一方、空調ユニット(20)による空調を停止する場合がある。このような条件では、冷却ユニット(30)による冷却によって生じた排熱を上述のようにして、空調ユニット(20)の暖房に利用することができない。そこで、蓄熱運転では、このような運転条件において、冷却ユニット(30)の排熱を貯留タンク(70)内の温水として蓄えるようにしている。
具体的に、蓄熱運転時には、空調ユニット(20)が停止状態となる。つまり、空調ユニット(20)のファン(22)や、二次側冷温水ポンプ(66)が停止され、空気熱交換器(23)は休止状態となる。また、蓄熱運転時には、上記の各運転と同様、第1冷媒回路(40)と第2冷媒回路(50)とで冷凍サイクルが行われる。また、冷却循環回路(35)でブラインが循環することで、冷却ユニット(30)による冷却動作が行われる。
蓄熱運転時の主熱媒体回路(60)では、コントローラ(100)からの制御信号によって、一次側温水ポンプ(64)、一次側冷水ポンプ(65)、一次側放熱水ポンプ(67)、及びバランスポンプ(68)が駆動される。また、第1切換出力部(102)の制御信号によって、第1〜第4開閉弁(SV-1〜4)、第5開閉弁(SV-5)、及び第8開閉弁(SV-8)が閉鎖状態となり、第6開閉弁(SV-6)及び第7開閉弁(SV-7)は開放状態となる。その結果、主熱媒体回路(60)では、上述と同様の熱回収循環回路(60d)と、蓄熱循環回路(60e)とが形成される。蓄熱循環回路(60e)は、貯留タンク(70)と第1放熱側伝熱部(61)とを繋ぐ閉回路である。
蓄熱運転では、上述した冷却暖房運転と同様、冷却ユニット(30)の排熱が、熱回収循環回路(60d)に回収される。一方、蓄熱運転では、熱回収循環回路(60d)に回収された熱により、蓄熱循環回路(60e)を循環する水が加熱されていく。つまり、冷却ユニット(30)の排熱は、貯留タンク(70)内の温水として蓄熱される。従って、このようにして、蓄熱した熱を、その後の空調ユニット(20)の暖房運転に利用することができる。
−実施形態の効果−
上記実施形態によれば、空気熱交換器(23)で室内の冷房を行うと同時に冷却熱交換器(32)で冷却動作を行う(具体的には、チルド水を生成する)を冷却冷房運転と、空気熱交換器(23)で室内の暖房を行うと同時に冷却熱交換器(32)で冷却動作を行う冷却暖房運転とを、切り換えて行えるようにしている。つまり、本発明の空調システムでは、2つの冷媒回路(40,50)と、ブラインが循環する冷却循環回路(35)と、水の流路が適宜変更可能な主熱媒体回路(60)とを組み合わせることで、空調機能と冷却機能とを融合したシステムを得ることができる。特に、主熱媒体回路(60)は、水(冷水や温水)が循環する回路であるため、水の流路等の切換構造や、配管設計も比較的容易となる。
また、冷却暖房運転では、冷却熱交換器(32)の排熱を、第1冷媒回路(40)、熱回収循環回路(60d)、第2冷媒回路(50)、及び暖房循環回路(60c)を介して、空気熱交換器(23)の暖房の熱として利用できるようにしている。従って、空調ユニット(20)の実質的な暖房負荷を軽減でき、ボイラー等の他の温熱源の利用を最小限に抑えることができる。この際、冷却ユニット(30)は、氷蓄熱装置で構成されているため、冷却熱交換器(32)の冷却負荷も安定する。よって、空調ユニット(20)の暖房に利用される熱を安定して回収することができる。
また、冷却暖房運転時の熱回収循環回路(60d)では、第1導入路(81)を流れる比較的低温の第2熱媒体と、第2導入路(82)を流れる比較的高温の水とを、合流路(83,84,86)で混合させるようにしている。これにより、その後に、第1蒸発部(44)における冷媒と水との温度差や、第2放熱部(52)における冷媒と水との温度差を大きくでき、熱回収効率を高めることができる。しかも、このように、各導入路(81,82)を流出した水を混合させる構成とすると、熱交換器等の特別な装置も不要であり、簡素な構成で確実に水の温度を平均化できる。
また、この冷却暖房運転時には、第1から第3の動作までを切換可能としている。つまり、冷却ユニット(30)の冷却能力が不足する場合には、第2動作を行うことで、冷却塔(90)によって冷熱を補うことができる。また、空調ユニット(20)の暖房能力が不足する場合には、第3動作を行うことで、蒸気熱交換器(95)によって温熱を補うことができる。
更に、冷却冷房運転時には、冷却塔(90)を放熱循環回路(60b)における冷却機構として利用できる。この際、冷却塔(90)へは、第1導入路(81)を流出した水と、第2導入路(82)を流出した水とを冷却流路(84)で合流させてから送るようにしている。このため、冷却塔(90)の数量も必要最小限となる。
また、この冷却塔(90)は、密閉式の冷却塔であるため、伝熱管部(91)内に空気中の雑菌や塵埃等が混入してしまうことも確実に回避できる。従って、主熱媒体回路(60)では、配管内での水の汚染を回避することができる。主熱媒体回路(60)は、比較的流路が長く、しかも、複数の開閉弁(SV-1〜8,85,87,88)や、複数のポンプ(64,65,66,67)、貯留タンク(70)等の機器が設けられているため、このような水の汚染を防止することで、各種の機器の腐食や詰まり等も未然に回避できる。従って、主熱媒体回路(60)における配管の洗浄や交換等のメンテナンスの簡素化を図ることができる。
また、主熱媒体回路(60)に設けられる貯留タンク(70)は、冷却冷房運転時には、放熱循環回路(60b)のバッファタンクとして、また、冷却暖房運転時には、暖房循環回路(60c)の温水タンクとして利用できる。従って、1つの貯留タンク(70)を設けるだけで、放熱循環回路(60b)や暖房循環回路(60c)の各種の流路の冷媒流量の安定化を図ることができる。
また、上記実施形態では、空調ユニット(20)を停止しながら冷却ユニット(30)で冷却動作を行う蓄熱運転時において、貯留タンク(70)内に冷却ユニット(30)の排熱を蓄えるようにしている。このため、例えば空調ユニット(20)を使用しない夜間等において、貯留タンク(70)内に温熱を蓄える一方、冬季の日中等において冷却暖房運転を再開する際に、蓄えた熱を室内の暖房に利用することができる。その結果、この空調システム(10)の省エネ性を更に向上できる。
また、上記実施形態の各冷媒回路(40,50)は、冷媒の循環方向が一方向に構成されている。つまり、各冷媒回路(40,50)には、四方切換弁等の切換機構が設けられていないため、各冷媒回路(40,50)の簡素化を図ることができる。また、各冷媒回路(40,50)では、冷媒の循環方向を切り換える動作も行われないため、例えば蒸発温度や凝縮温度等の変動を抑えて安定した冷凍サイクルを行うことができる。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態では、冷却ユニット(30)を氷蓄熱装置で構成し、冷却熱交換器(32)によって水を冷却してチルド水を生成するようにしている。そして、このチルド水を庫内の冷却に利用するようにしている。しかしながら、冷却ユニット(30)の構成はこれに限らず、例えば冷却熱交換器(32)で直接的に庫内の空気を冷却するようにしても良いし、冷却ユニット(30)で他の冷却対象を冷却するようにしても良い。
また、上記実施形態では、冷却機構として密閉式冷却塔(90)を用いているが、冷却塔(90)は必ずしも密閉式でなくても良い。また、冷却機構として、他の冷却手段を用いるようにしても良い。同様に、加熱機構として、蒸気熱交換器(95)以外の他の加熱手段(例えばヒータ)等を用いるようにしても良い。
また、上記実施形態では、冷却冷房運転と冷却暖房運転とを切り換えるための流路切換機構として、8つの開閉弁(SV-1〜8)を用いている。しかしながら、これらの8つの開閉弁(SV-1〜8)に替えて、4つの三方弁や2つの四方切換弁を適用して、流路を切り換えることもできる。
10 空調システム
23 空気熱交換器
30 氷蓄熱装置(冷却ユニット)
32 冷却熱交換器
35 冷却循環回路
37 第2蒸発側伝熱部
40 第1冷媒回路
41 第1圧縮機(第1圧縮部)
42 第1放熱部
43 第1膨張弁(第1膨張部)
44 第1蒸発部
50 第2冷媒回路
51 第2圧縮機(第2圧縮部)
52 第2放熱部
53 第2膨張弁(第2膨張部)
54 第2蒸発部
60 主熱媒体回路
60a 冷房循環回路
60b 放熱循環回路
60c 暖房循環回路
60d 熱回収循環回路
60e 蓄熱循環回路
61 第1放熱側伝熱部
62 第1蒸発側伝熱部
63 第2放熱側伝熱部
69 バイパス開閉弁(第1開閉機構)
70 貯留タンク
76a 第1分流路
76b 第2分流路
81 第1導入路
82 第2導入路
83 主流路(第1合流路)
84 冷却流路(第2合流路)
85 冷却開閉弁(第2開閉機構)
86 加熱流路(第3合流路)
87 加熱開閉弁(第3開閉機構)
90 冷却塔(密閉式冷却塔、冷却機構)
95 蒸気熱交換器(加熱機構)
102 第1切換出力部(切換制御部)
103 第2切換出力部(切換制御部)
SV1〜8 第1〜第8開閉弁

Claims (10)

  1. 第1圧縮部(41)、第1放熱部(42)、第1膨張部(43)、及び第1蒸発部(44)を有して冷媒が循環する第1冷媒回路(40)と、
    第2圧縮部(51)、第2放熱部(52)、第2膨張部(53)、及び第2蒸発部(54)を有して冷媒が循環する第2冷媒回路(50)と、
    前記第2蒸発部(54)と伝熱する第2蒸発側伝熱部(37)、及び冷却熱交換器(32)を有して第1の熱媒体が循環する冷却循環回路(35)と、
    前記第1放熱部(42)と伝熱する第1放熱側伝熱部(61)、前記第1蒸発部(44)と伝熱する第1蒸発側伝熱部(62)、前記第2放熱部(52)と伝熱する第2放熱側伝熱部(63)を有して第2の熱媒体が循環すると共に、該第2の熱媒体を冷却する冷却機構(90)と、空気を第2の熱媒体で冷却又は加熱する空気熱交換器(23)とを更に有する主熱媒体回路(60)と、
    前記主熱媒体回路(60)の第2熱媒体の流路を切り換える流路切換機構(SV-1〜8,69,85,87)と、
    前記主熱媒体回路(60)に、前記第1蒸発側伝熱部(62)と前記空気熱交換器(23)とが繋がる冷房循環回路(60a)と、前記第1放熱側伝熱部(61)と第2放熱側伝熱部(63)と前記冷却機構(90)とが繋がる放熱循環回路(60b)とを形成する冷却冷房動作と、前記主熱媒体回路(60)に、前記第1放熱側伝熱部(61)と前記空気熱交換器(23)とが繋がる暖房循環回路(60c)と、前記第1蒸発側伝熱部(62)と前記第2放熱側伝熱部(63)とが繋がる熱回収循環回路(60d)とを形成する冷却暖房動作とを行うように、前記流路切換機構(SV-1〜8,69,85,87)を制御する切換制御部(102,103)と、
    を備えていることを特徴とする空調システム。
  2. 請求項1において、
    前記主熱媒体回路(60)は、第1及び第2の導入路(81,82)と、該各導入路(81,82)を流れる第2熱媒体が合流する少なくとも1つの合流路(83,84,86)と、該合流路(83,84,86)で合流した第2熱媒体が分流する第1及び第2の分流路(76a,76b)とを有し、
    前記切換制御部(102,103)は、前記冷却暖房動作時の熱回収循環回路(60d)において、前記第1蒸発側伝熱部(62)の流出側を前記第1導入路(81)と連通させて該第1蒸発側伝熱部(62)の流入側を前記第1分流路(76a)と連通させるとともに、前記第2放熱側伝熱部(63)の流出側を前記第2導入路(82)と連通させて該第2放熱側伝熱部(63)の流入側を前記第2分流路(76b)と連通させるように、前記流路切換機構(SV-1〜8,69,85,87)を制御するように構成されていることを特徴とする空調システム。
  3. 請求項2において、
    前記合流路(83,84,86)は、第1合流路(83)と、該第1合流路(83)と並列に接続されて前記冷却機構(90)が設けられる冷却流路としての第2合流路(84)とを含み、
    前記流路切換機構(SV-1〜8,69,85,87)は、前記第1合流路(83)を開閉する第1開閉機構(69)と、前記第2合流路(84)を開閉する第2開閉機構(85)とを含み、
    前記切換制御部(102,103)は、前記冷却冷房動作時の放熱循環回路(60b)において、前記第1開閉機構(69)を閉鎖して前記第2開閉機構(85)を開放させ、前記第1放熱側伝熱部(61)の流出側を前記第1導入路(81)と連通させて該第1放熱側伝熱部(61)の流入側を前記第1分流路(76a)と連通させるとともに、前記第2放熱側伝熱部(63)の流出側を前記第2導入路(82)と連通させて該第2放熱側伝熱部(63)の流入側を前記第2分流路(76b)と連通させるように、前記流路切換機構(SV-1〜8,69,85,87)を制御するように構成されていることを特徴とする空調システム。
  4. 請求項3において、
    前記流路切換機構(SV-1〜8,69,85,87)は、前記冷却暖房運転時の熱回収循環回路において、前記第1開閉機構(69)を開放させて前記第2開閉機構(85)を閉鎖する動作と、前記第1開閉機構(69)を閉鎖させて前記第2開閉機構(85)を開放する動作とを切り換えるように構成されていることを特徴とする空調システム。
  5. 請求項4において、
    前記合流路(83,84,86)は、該第1合流路(83)及び前記第2合流路(84)と並列に接続されて加熱機構(95)が設けられる加熱流路としての第3合流路(86)を含み、
    前記流路切換機構(SV-1〜8,69,85,87)は、前記冷却暖房運転時の熱回収循環回路において、前記第1開閉機構(69)を開放させて前記第2開閉機構(85)及び第3開閉機構(87)を閉鎖する動作と、前記第2開閉機構(85)を開放させて前記第1開閉機構(69)及び前記第3開閉機構(87)を閉鎖する動作と、前記第3開閉機構(87)を開放させて前記第1開閉機構(69)及び第2開閉機構(85)を閉鎖する動作とを切り換えるように構成されていることを特徴とする空調システム。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1つにおいて、
    前記主熱媒体回路(60)は、前記第2熱媒体を一時的に貯留する貯留タンク(70)を有し、
    前記切換制御部(102,103)は、前記冷却冷房運転時の前記貯留タンク(70)が放熱循環回路(60b)側に繋がり、前記冷却暖房運転時に前記貯留タンク(70)が前記暖房循環回路(60c)に繋がるように、前記流路切換機構(SV-1〜8,69,85,87)を制御するように構成されていることを特徴とする空調システム。
  7. 請求項6において、
    前記切換制御部(102,103)は、空気熱交換器(23)の休止時において、前記主熱媒体回路(60)に、前記第1放熱側伝熱部(61)と前記貯留タンク(70)とを繋ぐ蓄熱循環回路(60e)と、前記熱回収循環回路(60d)とを形成する蓄熱運転を行うように、前記流路切換機構(SV-1〜8,69,85,87)を制御するように構成されていることを特徴とする空調システム。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1つにおいて、
    前記第1冷媒回路(40)及び前記第2冷媒回路(50)は、いずれも冷媒の循環方向が一方向のみに構成されていることを特徴とする空調システム。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1つにおいて、
    前記冷却熱交換器(32)は、氷蓄熱装置(30)の冷却器(32)を構成していることを特徴とする空調システム。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1つにおいて、
    前記冷却機構(90)は、密閉式冷却塔(90)で構成されていることを特徴とする空調システム。
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