JP5520882B2 - 遠心沈殿分離装置 - Google Patents
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Description
全工程の前の方に置かれる場合、沈殿分離工程はいわば前処理であり、汚水の含有固形物を出来るだけ沈殿分離し、その後の浄化処理の負荷を小にしようとするものである。
全工程の後の方に置かれる場合、沈殿分離工程はいわば仕上処理であり、そこまでの工程でもなお残っている含有固形物を沈殿分離させるものである。
例えば、第1の方法は、汚水に凝固剤を加える方法である。凝固剤を加えれば含有固形物は凝集して大きな塊となるので、沈殿分離は促進される。
第2の方法は、沈殿槽内に傾斜板層を設ける方法である。これにより沈殿効率が高くなる。
前記した従来の技術には、次のような問題点があった。
1.沈殿分離するまでの時間が長い。
2.大量の汚水を処理する場合、大きな沈殿槽を必要とし、設備費や維持費が大となってしまう。
前記した問題点につき個別に説明すると、次の通りである。
1.沈殿は、汚水中の含有固形物が重力の作用により自然に下降して来るのを待っているだけ(言わば受け身の消極的姿勢でいるだけ)なので、比重の軽い物質であった場合、底まで沈殿してくれるまでには長い時間がかかっていた。前記したような沈殿を促進する方法を採用した場合でも、本質的な原理では同じであるので、時間が画期的に短くなるというようなことはなかった。
また、沈殿槽には関連施設が必要である。即ち、槽の底部に沈殿した沈殿物は、水分を多量に含んだ汚泥状のものとなっているが、これは定期的に回収廃棄してやる必要がある。汚泥状物を回収して濃縮・脱水するための設備も、沈殿槽に見合った大型のものが必要となり、設備費がかさむ。設備が大型となれば、当然のことながらそれらの維持費も大となる。
本発明は、以上のような問題点を解決することを課題とするものである。
1.含有固形物を分離する時間が短くなる。
含有固形物の分離を、重力による自然下降現象を利用すると共に、遠心力による振り飛ばし現象をも利用して行うようにしたので、分離が連続的にしかも短時間で行われるようになる。
2.大量の汚水を処理する場合でも大きな沈殿槽を必要とせず、設備費や維持費が小で済む。
分離が遠心力を利用して連続的になされるので(バッチ処理ではなく)、たとえ汚水がどんどん供給されて来るような場合でも、大きな沈殿槽を必要としない。従って、設備費や維持費が小で済む。
3.水より比重が僅かに重いだけでなかなか沈殿しない浮遊物質でも、速やかに分離して排出することが出来る。
(第1の実施形態)
先ず、本発明装置の構成について説明する。
図1は、本発明の実施形態を示す図である。図1において、1は遠心沈殿分離装置、2は排水部、3は排水管、4はモーター駆動装置、5は軸受、6は回転軸、6−1は排水用羽根車、7はガイド筒、8は汚水供給管、9は上部ハウジング、10は円錐状筒部、11は末広がり円筒部、12は取付ロッド、13は軸受,14は区画壁、15は仕切板、16は整流筒、17は下部ハウジング、18は汚泥状物、19は排出部、20は接続部、21は搬送機、22は傾斜可変装置、23は排水部、24は排水管、25は伸縮自在管、26は排水管、27はモーター駆動装置、28は排出管、Aは分離部、Bは搬送部である。
分離部Aは、汚水に含まれる固形物を重力および遠心力を利用して分離する部分である。この部分での分離により、含有固形物が少なくされた上澄み液は上方から排出され、分離により含有固形物が濃縮されて出来た汚泥状物は、下方から排出される。
搬送部Bは、分離部Aから排出される汚泥状物を斜め上方へ搬送しつつ、更に上澄み液と固形物の分離を行う部分である。上澄み液は搬送路の途中で排出され、水分が少なくされて固塊状となった固形物は、搬送路の最後で排出される。
先ず、分離部Aの構成について説明する。上部ハウジング9は略円筒状をしており、その中に同心円状の区画壁14が設けられている(後で図10(1)で説明する)。必要に応じ、区画壁14の上部は半径小の円とされ、下部は半径大の円とされる。
区画壁14の内側中央部には、回転軸6に取り付けられた円錐状筒部10が配設され、その斜め下方には取付ロッド12に取り付けられた末広がり円筒部11が配設される。これらの詳細については後で説明する(図2,図4)。
上部ハウジング9の上部側面には、処理すべき汚水を上部ハウジング9内へ供給する汚水供給管8が設けられている。
ガイド筒7は、上部ハウジング9からの上澄み液を上方へ案内するための筒であり、排水管3に接続される。排水管3の末端には排水部2が設けられ、上澄み液はここから外へ排出される(排水部2の例は図9で説明する)。
仕切板15は、上部ハウジング9と下部ハウジング17との仕切りとなっている板である(詳細は図3で説明する)。これには、次のようなものが取り付けられる。仕切板15の上側には、末広がり円筒部11が取り付けられた取付ロッド12、および回転軸6の下端を支持する軸受13。仕切板15の下側には、整流筒16。
下部ハウジング17は、漏斗状(逆円錐状)の形状とされている。従って、沈殿した含有固形物は、下方に沈むほど濃縮,圧縮された汚泥状物となる。下部ハウジング17の細くなった下部は、排出部19に接続される。排出部19の下端は接続部20を介して搬送機21に接続される。
次に、搬送部Bの構成について説明する。搬送部Bは、汚泥状物を斜め上方へ搬送する搬送機21と、搬送機21の傾斜角度を変える傾斜可変装置22と、搬送機21の途中に設けられた排水部23と、搬送機21の上端付近に設けられた排出管28と、搬送機21の駆動源であるモーター駆動装置27とから成っている。排水部23には、排水を導いて行く排水管24,伸縮自在管25,排水管26が接続されている。
搬送機21は、水分を含む汚泥状物を斜め上方へ搬送し得る機能を有するものであれば、どのようなものでもよい。例えば、コンベアーで搬送するタイプのものでもよいし、搬送機21の管内でスクリュー体を回転させて搬送するタイプのものであってもよい。
排水部23は、搬送機21内で出来た上澄み液を外へ排出する部分である。汚泥状物が搬送機21で斜め上方へ搬送されて行く過程でも、沈殿による分離が行われ、上澄み液が出来るが、それをここで排出する。そこから更に斜め上方へ搬送される過程でも水分は更に滲みだし、搬送機21の上端付近では水分が少なくなった固塊物となる。そして、排出管28を通って外へ排出される。
次に、個別の構造について説明する。
図2は、円錐状筒部10の構造を説明する図である。符号は図1のものに対応し、101は回転軸挿通孔、102はスペーサ、103は円錐状筒本体、104は回転軸挿通孔、105は通水孔、106は水平縁部、107はキー溝である。
図2(1)に示すように、円錐状筒本体103の上部中央には、回転軸6を挿通するための回転軸挿通孔104が開けられている。円錐状筒本体103の側面中央付近には、複数個の通水孔105が開けられている。そして、円錐状筒本体103の下端は、水平方向に張り出した水平縁部106とされている。
図2(2)は、スペーサ102の平面図である。キー溝107は、回転軸挿通孔101に沿って設けられた溝である。スペーサ102を回転軸6に挿通する際、この部分を回転軸6の側面に設けられた凸条であるキー体(図示せず)に嵌め合わせる。すると、回転軸6が回転する際、スペーサ102も空回りすることなく回転する。
図示してないが、円錐状筒本体103の回転軸挿通孔104にも同様のキー溝が設けられており、回転軸6が回転すると円錐状筒本体103も空回りすることなく回転する。
中央部151には、回転軸6の下端を支持する軸受13が設置される。内環部153の上側には末広がり円筒部11が取り付けられ、下側には整流筒16が取り付けられる(図1参照)。取付孔156は、その取付けを行うための孔であり、ここに取付ロッド12を挿通して取り付ける。
末広がり円筒部11は、複数個の上縁下縁付末広がり円筒体111と、1個の下縁付末広がり円筒体112と、複数個のスペーサ113とで構成されている。
スペーサ113は取付ロッド12に挿通し得る開口を有する筒状体であり、その長さは前記したスペーサ102(図2参照)の長さと略同じとされている。上縁下縁付末広がり円筒体111を取付ロッド12に挿通して層を形成するが、その際、スペーサ113を交互に挿通し、積層する上縁下縁付末広がり円筒体111の層間隔を所定のものにしている。
以上述べたように、末広がり円筒部11は、複数個の上縁下縁付末広がり円筒体111をスペーサ113を介して層状に形成し、一番下に下縁付末広がり円筒体112を配設することにより構成される。
なお、スペーサ113の開口や挿通孔54には、図2(2)で述べたようなキー溝を設ける必要はない。なぜなら、上縁下縁付末広がり円筒体111や取付ロッド12は回転するものではないからである。
また、図5では末広がりの円筒を示しているが、これは1例である。整流筒16は、下部ハウジング17の内側中央部方向への流れが出来ないようにし、且つ下方へ所定深さだけは流れるよう流れを整えることを目的とするものである。従って、その目的に照らし、側面部163の傾斜度合は、必要に応じて小さくしたり大きくしたりすることが出来る。あるいは傾斜を無くして、通常の円筒としてもよい。
なお、上記のような目的を果たす必要性が、それほど無いという場合には、整流筒16は敢えて設けなくともよい。
上部管191は下部ハウジング17(図1)の下端に連なる管であり、その下に屈曲自在管193,下部管195がこの順に接続されている。屈曲自在管193は屈曲自在な材料,構造で作られた管(例えば蛇腹管)であり、下部管195は接続部20を介して搬送機21に接続される管である(図1)。
以上のようにして、排出部19は、上部管191に対し下部管195が左右に屈曲可能なように作られる。屈曲可能にする理由は、搬送機21の傾斜角度は傾斜可変装置22により変えられるが、その角度変化に対応して下部管195の角度を変えるためである。もし変えなければ、搬送機21より排出部19に大きな歪み力が加わり、破壊される恐れがある。
搬送機21の傾斜角度を変える際には、昇降支持部223が矢印のように上げたり、下げたりされる(図1参照)。昇降支持部223を上下する具体的方法としては、例えばハンドルを回してねじ溝を進ませる方法がある。
溢流排水収容器231は、搬送機21の内部と通ずるようにされている。図1の搬送機21内を斜め上方へ搬送されてくる汚泥状物の上澄み液は、溢流排水収容器231へ溢れて流れ込んで来る。溢流排水収容器231へ入って来た上澄み液は排水管24へ流れ出て、伸縮自在管25,排水管26を通って外部へ排出される。
排水管スライド体232により排水管24の取付け位置をずらし得るようにしてある理由は、溢流排水収容器231から排水管24へ排出される水位を、必要に応じて変えるためである。
この水位は、図1の排水部2から排出する水位と略同じにされるのが望ましい(同じでないと、両排水部での排出状況がアンバランスになる)。しかし、搬送する内容物の種類に応じて搬送機21の傾斜角度が変えられると、溢流排水収容器231の高さが変えられ、排出水位も変ってしまう。そこで、排水管スライド体232の取付け位置を変え、排出水位を調整する。
水位調節筒204は、ハウジング202の内壁に接する筒状とされており、その上部に上面中央を通る橋絡部205が設けられている。上面の内、橋絡部205を除いた部分は隙間部206となっている。橋絡部205の中央にはねじ棒203の下端が取り付けられ、ねじ棒203の上方部分はハウジング202の外へ出され、上端には回転ハンドル201が取り付けられている。
排水管3を流れて来た上澄み液は、矢印の如く水位調節筒204の上部の隙間部206を通って流れ込み、下方へ流れ抜けて排出される。従って、水位調節筒204の位置を高くすると、排出水位が高くされることになり、低くすると排出水位が低くされることになる。図8で述べた排水部23と同様、排水部2の排出水位も、このようにして調整することが出来るようにされている。
なお、水位調節筒204を上下する具体的方法としては、手動の回転ハンドルの代わりにモーターで駆動するものにしたり、あるいは水位調節筒204をスライドするようなものにしたりすることも出来る。
(本発明動作の概要)
図1を参照しつつ、最初に動作の概要を説明する。
1.処理すべき汚水が、汚水供給管8より上部ハウジング9の中に流し込まれる。
2.汚水は、区画壁14の外側と上部ハウジング9の内面との間の隙間を、周回しながら下方へ流れ下りる。
3.流れ下りた汚水の一部は下部ハウジング17の下方へ降りて行き、一部は整流筒16の外側から内側へ回り込み、上昇して行く。
内側に上昇流が発生するその他の理由は、上部ハウジング9内の上部の中央付近で円錐状筒部10が回転させられ、さらにその上方で排水用羽根車6−1が回転させられているためである。円錐状筒部10は、回転流を生じさせ、排水用羽根車6−1は液を上方へ引き上げる。
5.円錐状筒部10の上方に出来た上澄み液は、排水用羽根車6−1により上方に引かれ、ガイド筒7,排水管3を経て排水部2より外部へ排出される。
7.沈殿濃縮された汚泥状物が搬送機21に送り込まれ、斜め上方に搬送される。搬送途中でも沈殿がなされ、それによって出る上澄み液は、排水部23から外部へ排出される。
8.上澄み液が排出され、更に上方へ搬送されて固塊状となった固形物は、排出管28から外部へ排出される。
(沈殿分離の動作)
まず、沈殿による分離について説明する。
図10は、重力による沈殿の動作を説明する図である。符号は図1のものに対応し、112は下縁付末広がり円筒体である。図10(1)は上部ハウジング9の横断面を上から見た図、図10(2)は上部ハウジング9から下部ハウジング17の途中までの中央を縦断した図を示している。
処理すべき汚水は、汚水供給管8から上部ハウジング9内に送り込まれる。汚水供給管8は、送り込まれた汚水が上部ハウジング9の周面に沿って滑らかに流れるような向きに、上部ハウジング9の側面上部に取り付けておく。すると、汚水は図10(1)の矢印で示すように、区画壁14の外面と上部ハウジング9の内面との隙間を周回しながら流れ下りる。
次に、遠心力による分離について説明する。
下部ハウジング17の中央部に誘引された汚水は、上昇流となって仕切板15の隙間155を通って上部ハウジング9に入り、円錐状筒部10の内側へと進む。なお円錐状筒部10は、図2で説明したように、複数個の円錐状筒本体が所定の間隔で積層されて構成されたものであり、各円錐状筒本体の側面には複数個の通水孔105が開けられている。
円錐状筒本体103Aの下方内側にあった汚水は、通水孔105Aを通って円錐状筒本体103Aの上に出て来る。その汚水の一部は、上の円錐状筒本体103Bの通水孔105Bを通って更に上の層へ進み、残りは円錐状筒本体103Bの内側に沿って流れ下り、水平縁部106Aと106Bの間から外方へ排出される。
円錐状筒本体103Aの水平縁部106Aと僅かの間隔をおいて、上縁下縁付末広がり円筒体111Aの上部水平縁部51Aが対向するように、上縁下縁付末広がり円筒体111Aが配設されている。同様に、円錐状筒本体103Bの水平縁部106Bと僅かの間隔をおいて、上縁下縁付末広がり円筒体111Bの上部水平縁部51Bが対向するように、上縁下縁付末広がり円筒体111Bが配設されている。他の円錐状筒本体103と上縁下縁付末広がり円筒体111も、同様な位置関係となるよう配設されている。
前記した沈殿による分離では、単に重力の作用(つまり加速度1G)を利用して行う分離であるので、水に比べて大きな比重を有する固形物は速やかに沈殿し、容易に分離出来るものの、水に比べて僅かしか重くない物は、時間がたってもなかなか沈殿せず、容易に分離することは出来ない。しかし、100Gがかかる遠心分離を行うと、重力利用の分離に比べて比重差を100倍に拡大して分離することになるので、短時間で容易に分離することが出来る。本発明では、この現象を利用している。
水平縁部106Bと106Aに対向して、僅かな間隔をおいて上部水平縁部51Bと51Aが設けられているので、振り出された固形物29の殆どは、上部水平縁部51Bと51Aの間に受け入れられる。そして、上縁下縁付末広がり円筒体111B,111A間を流れ下って、下部水平縁部53B,53Aの間より排出される。
上昇して行く汚水は各層間でこのような動作を受けるので、上の層間に行くほど含有する固形物29の量は少なくなる。最上層を抜けて円錐状筒部10の上方へ出る上澄み液は、そのまま排出しても支障ないほどにきれいなものとなっている。
なお、下縁付末広がり円筒体112は、円錐状筒本体103の水平縁部106と、上縁下縁付末広がり円筒体111の上部水平縁部51との隙間より、こぼれ落ちて来た固形物29を受け止め、整流筒16の外側へと導くためのものである。
円錐状筒部10の上方へ出て来た液体は、水に比べて僅かしか重くない含有固形物まで分離除去された上澄み液となっており、これは排水管3を通って排水部2より排出される。
一方、下部ハウジング17の下部に含有固形物が沈殿して形成された汚泥状物18は、排出部19,接続部20を経て搬送機21へと供給されて行く。
なお、分離部Aでの分離は、バッチ処理ではなく連続処理で行われる。
汚泥状物18は、図1に示すように傾斜された搬送機21で斜め上方へ搬送されて行くが、その過程でも固形物が沈殿し上澄み液が出て来るという分離が行われる。
この沈殿分離は、搬送機21内での搬送速度とも関連する。例えば、搬送速度が速いと沈殿分離は十分に行われないし、遅いと沈殿分離は十分に行われるものの、遠心沈殿分離装置1全体としての処理の流れが悪くなる。また沈殿分離のし易さは、汚泥状物18の質的要素(例、濃度,粒度,粘性,油性等)によっても異なるから、同じ搬送速度でも沈殿分離の進行度合は異なる。
搬送機21での搬送過程で出て来た上澄み液は排水部23から排出され、その後更に斜め上方へ搬送された固形物は、水分の少ない固塊状となって排出管28から排出されるが、これらの搬送・排出も連続処理で行われる。
ところで、本発明の遠心沈殿分離装置1には、排水部が2つある。排水部2と排水部23とである。これらの排水部の高さは、ほぼ同程度であることが望ましい。例えば、もし排水部23が排水部2に比べて相当低い位置にあったとすると、圧力差の関係で排水部23から流出する量の方が多くなる。それでは好ましくないので、排水部23の高さを排水部2の高さと同程度となるよう調節してやる必要がある。
その調節手段の1つが傾斜可変装置22である。搬送機21の傾斜角度を調節することにより、排水部23の高さを調節することが出来る。
排水部2,23にそのような機能を持たせた場合、まず搬送機21の傾斜角度調節により排水部2,23の高さの大まかな調節を行い、排水部2,23のところで排出水位を細かく調節するというようにすることが出来る。
また、搬送機21を或る傾斜角度に固定しておき(つまり傾斜可変装置22は設けず)、排水部2,23でのみ排出水位を調節するようにするということも、必要に応じて可能である。
次に第2の実施形態について説明する。処理すべき汚水によっては、沈殿するものばかり含んでいるとは限らない。比重が軽く、放っておけば水面に浮上して来るような物も含んでいる汚水もある。第2の実施形態は、そのような汚水の場合にも対処し得るようにしたものである。
一方、水より比重の軽い物は回転の中心付近に集まって来る。このようにして中心付近に収集された物は、下から押し上げられて来る汚水全体の流れに乗せられ、通水孔108A,108Bを通って上方へ送られる。その後の動作は、図14によって説明する。
第1の実施形態と相違する第1の点は、円錐状筒部10から上昇して来る液を導くガイド筒7の内側にガイド筒59を新設し、筒を2重にしたという点である。第2の相違点は、ガイド筒59の上部と接続された排水管60を新設したという点である。
その結果、第2の実施形態では、次のように分離して排出される(図1,図14)。
(1)沈殿する物は分離部(A)の下方へ沈殿され、搬送部(B)へ送られて排出
(2)水より比重の軽い物を収集した液は排水管60から排出
(3)それ以外の液(清浄にされた液)は排水管3から排出
なお、第1の実施形態では、(1)と(3)が行われる。
第1,第2の実施形態では、分離部Aで分離された固形物を含む汚泥状物を、搬送機21で排出するようにしている。しかし、搬送機21の代わりに汚泥ポンプを接続し、汚泥ポンプで汚泥状物を吸引して抜き取る構成にしても良い。
また、第1〜第3の実施形態では、円錐状筒本体103として下端に水平縁部106が設けられたものを示して説明し(図2参照)、末広がり円筒体111として上部水平縁部51が設けられたものを示して説明した(図4参照)。しかし、これらの水平縁部は、各筒体の機械的強度を増すために設けたものであり、特に強度を大にしようとする場合に設ければよく、そうでない場合は設ける必要はない。
Claims (1)
- 分離処理すべき固形物を含有した汚水が連続して供給される、上部ハウジング9と下部ハウジング17とを接合して形成されたハウジング内に、該ハウジングの側面から周方向に汚水を供給する汚水供給管8と、該ハウジングの側面内壁に沿って区画壁14を設けることにより汚水が前記ハウジングの側面内壁に沿って流れ下りるようにした流路とを具えた、重力を利用して前記固形物の沈殿を行わせる沈殿分離手段と、側面に複数個の通水孔105、105A、105Bが開けられ、下端に水平縁部106が設けられた複数枚の円錐状筒本体103、103A、103Bを、その中心部を回転軸6に固着し、隣接する円錐状筒本体103、103A、103Bでは前記通水孔105、105A、105Bが重ならないよう所定間隔で積層して成る円錐状筒部10と、上部中央の開口部50に臨んだ上部水平縁部51を有し、下端に下部水平縁部53を有する上縁下縁付末広がり円筒体111、111A、111Bを、前記上部水平縁部51が前記円錐状筒本体103、103A、103Bの水平縁部106に水平間隔を隔てて対向するよう各円錐状筒本体103、103A、103Bに対応させて配設して積層すると共に、積層した上縁下縁付末広がり円筒体111、111A、111Bの下方に開口部55を有する下縁付末広がり円筒体112を配設して成る末広がり円筒体11と、を具えたモーター駆動による遠心力を利用して前記固形物を分離する遠心分離手段と、前記ハウジングからガイド筒7で上方へ導かれた後、排水管3で導かれて来た、前記遠心分離手段により含有固形物から分離された上澄み液を排出する排水部2と、
を具えて構成された分離部Aと、
前記分離部Aで分離された固形物を含む汚泥状物18が下端近くに供給され、傾斜角度を付けて設置され、搬送速度が制御可能とされた搬送機21と、該搬送機21の途中であって前記排水部2とほぼ同じ高さに設置され、搬送過程での沈殿分離で生ずる上澄み液を排出する排水部23と、前記搬送機21の上端近くに設置され、上澄み液排出後の固塊物を排出する排出管28と、
を具えて構成されたた搬送部Bと、
から成ることを特徴とする遠心沈殿分離装置。
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