JP5504472B2 - キャパシタ及びその製造方法 - Google Patents
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Description
本発明のキャパシタの製造方法は、無電解メッキ方法により、高分子電解質(イオン交換樹脂)上に金属電極を形成するものであり、(i)前記高分子電解質(イオン交換樹脂)を、少なくともアルコール類を含む溶媒により膨潤させる前処理工程と、(ii)無電解メッキ方法である、前記イオン交換樹脂に金属錯体を吸着させる吸着工程と、前記金属錯体が吸着したイオン交換樹脂に還元剤溶液を接触させる還元工程と、を含む。以下に、本発明のキャパシタの製造方法について、詳細に説明する。
前記高分子電解質としては、金属錯体を十分に吸着させるために、イオン交換樹脂を用いるが、好ましくは、フッ素系イオン交換樹脂や、炭素系イオン交換樹脂などを用いることができ、より好ましくは、フッ素系イオン交換樹脂である。前記フッ素系イオン交換樹脂は、特に限定されるものではなく、公知の樹脂を用いることができ、スルホン酸基や、カルボキシル基などの親水性官能基を導入したものを用いることができる。前記フッ素系イオン交換樹脂の具体例としては、パーフルオロカルボン酸樹脂、パーフルオロスルホン酸樹脂を用いることができ、例えばNafion樹脂(パーフルオロスルホン酸樹脂、DuPont社製)、フレミオン(パーフルオロカルボン酸樹脂またはパーフルオロスルホン酸樹脂、旭硝子社製)を用いることができる。前記イオン交換樹脂は、電解質塩のイオン種を選択する自由度が大きく、用途や特性に応じた組み合わせの幅を広げることができることから、陽イオン交換樹脂であることが好ましい。なお、前記高分子電解質は、無電解メッキ方法により得られるキャパシタとして形状に適した形状の高分子電解質成形品を用いることができ、膜状、板(シート)状、筒(円筒)状、柱状や管状等の所望の形状を用いることができる。
本発明のキャパシタの製造方法において、無電解メッキ方法の事前に行われる前処理工程として、前記高分子電解質(イオン交換樹脂)を膨潤させる膨潤工程を行う。前記膨潤工程は、膨潤溶媒として、前記イオン交換樹脂に、少なくともアルコール類を含む溶媒を浸透させることにより、膨潤した前記イオン交換樹脂を得ることができる。なお、前記イオン交換樹脂の膨潤した状態での厚さを前記イオン交換樹脂の乾燥した状態での厚さに対して110%以上とする膨潤が好ましく、より好ましくは、125%以上である。前記膨潤工程を経ることにより、無電解メッキ方法の吸着工程において、金属錯体が前記イオン交換樹脂の表面から、内部へ吸着しやすくなり、また、還元工程においても、還元剤溶液中の還元剤が、イオン交換樹脂表面から、内部へと吸着しやすくなると考えられる。
(吸着工程)
本発明のキャパシタの製造方法における吸着工程は、金属錯体溶液を高分子電解質(イオン交換樹脂)に塗布してもよいが、高分子電解質を金属錯体溶液に浸漬させることにより行えば、作業が容易であるために好ましい。
本発明の還元工程は、前記吸着工程により高分子電解質中に吸着された金属錯体を還元し、金属を析出させる工程である。また、本発明の還元工程は、複数濃度の還元剤溶液を用いることが好ましく、更に、前記還元工程が、低濃度の還元剤溶液から段階的に高濃度の還元剤溶液を接触させるものであり、前記複数濃度の還元剤溶液の濃度が、0.005〜10重量%であることが好ましく、より好ましくは、0.008〜8重量%であり、特に好ましくは、0.01〜6重量%である。前記範囲内にある濃度の還元剤溶液を、低濃度のものから、段階的に(徐々に)高濃度のものを、複数回(複数濃度)に分けて、金属錯体が吸着した高分子電解質に接触させることにより、平均粒子径が非常に小さい金属微粒子からなる金属電極を形成することができ、有用である。また、低濃度の還元剤溶液を接触させることにより、高分子電解質界面付近において、金属微粒子の密度の高い緻密な領域が形成され、更に還元剤溶液の濃度を上げていくことや、還元剤溶液の接触回数を調整すること、接触時の温度条件などを調整すること等により、金属微粒子の密度の異なる(ここでは、密度の低い)領域(層)を、複数層にわたり、形成することができる。なお、本発明は、このように低濃度の還元剤溶液から、段階的に(徐々に)高濃度の還元剤溶液を接触させることにより、金属微粒子の繋がりにより形成される従来のフラクタル構造の形成を抑え、金属微粒子の平均粒子径が1μm以下の状態で、緻密な金属電極(金属層)を形成することができる。この様に従来のフラクタル構造(図9)を形成しない金属電極は、比表面積がフラクタル構造等を形成する従来よりも、非常に広く、大きなキャパシタ容量を得ることができる。
本発明のキャパシタで用いることのできる金属電極の材料には特に制限されず、上述した金属錯体溶液等を用いて製造することができる。たとえば、高分子電解質の溶媒として水を用いる場合には、金属電極には、金、白金、パラジウム等の貴金属の金属を用いることが好ましい。一方、キャパシタの溶媒として高沸点の非水極性液体を用いる場合では、上記以外の金属材料も好適に用いることができる。例えば、無電解析出が可能であるコバルト、ニッケル、銅、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、カドミウム、インジウム、スズ、アンチモン、白金、金、鉛、ビスマスといった金属や、単体では無電解析出が困難であるが、他の金属との共存により析出可能であるホウ素、窒素、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、亜鉛、モリブデン、タングステン、レニウム、チタン等の金属も好適に用いることができる。中でもインジウム、鉛、亜鉛、スズ、カドミウム、ビスマス、アンチモン、銅、銀、鉄、ニッケル、チタンが好ましい。特に好ましい金属は、スズ、銅、鉄、ニッケルである。またこれらの金属を合金として使用することも可能である。なお、キャパシタの溶媒に水を用いて、かつ上記貴金属以外の鉄、銅、銀、アルミニウム等錆び易い金属を電極とする方法として、酸化皮膜を設ける等の公知の防錆処理を施すことにより、金属電極として使用することもできる。
図1は、シート状にメッキして金属電極としたキャパシタの厚さ方向の断面について、走査電子顕微鏡(SEM)によって撮影された電子顕微鏡写真の図(×500倍)である。
前記吸着工程と前記還元工程とを繰り返して行う場合において、還元剤を高分子電解質より除去して、吸着工程における金属錯体の吸着を容易に行うために、還元工程の後に洗浄工程を行い、前記洗浄工程の後に吸着工程を行うことが好ましい。前記洗浄工程としては、特に限定されるものではなく、水洗して還元剤も除去してもよい。
本発明のキャパシタは、電解質塩を含む電解液により、高分子電解質(層)が膨潤した状態にあるものであることが好ましい。電解液(膨潤溶液)は、非水系(有機系)電解液であっても良いし水系電解液であってもよい。また、前記高分子電解質中に電解液の溶媒分子を若干含んだ状態であっても良い。なお、電解液として、水を使用した場合には、キャパシタの充電・放電過程での金属のイオン化を防止するために、上述のように電極には貴金属を用いることが好ましい。一方、溶媒として、非水系の極性液体を用いることもできる。高い誘電率、分解電圧を有する非水系の極性液体を溶媒とした場合には、電位窓が広がり、電気分解が起こりにくくなり、電気化学的に安定になるため、耐電圧が高くなり、エネルギー密度が大きくなる。また、非水の極性液体を溶媒にすれば、水を溶媒とした場合にはキャパシタの電極として使用が難しかった貴金属以外の金属を電極とすることができ、コスト面においても有利である。
本発明のキャパシタの静電容量は、サイクリックボルタムメトリー法で5mF/cm2以上、或いは定電流放電法による静電容量が5F/cm3以上であることが好ましく、前記静電容量の上限は限定されるものではない。キャパシタの金属電極(金属層)の静電容量の値は、大きければ大きいほどキャパシタ容量が大きくなるので、実用的用途に好適に用いることができる。前記静電容量は、より多くの実用的用途に用いることができるので、サイクリックボルタムメトリー法で8mF/cm2以上であることがより好ましく、10mF/cm2以上であることがさらに好ましい。これを定電流放電法でいえば、静電容量が8F/cm3以上であることより好ましく、10F/cm3以上であることがさらに好ましい。本発明のキャパシタを用いることにより、キャパシタが乾燥した膜厚を換算して160μmとした場合であっても、静電容量がサイクリックボルタムメトリー法で5mF/cm2以上の大きな容量のキャパシタを得ることができる。また、本発明のキャパシタは、低印加電圧でも従来の静電容量を得ることができるのでエネルギー効率も良い。キャパシタの乾燥膜厚を160μmに換算した静電容量の値を得る場合には、実際に測定で得られた電気二重層の値に、測定に用いたキャパシタの厚さ(d)〔μm〕で160μmを除した値(160/d)を乗ずることにより得ることができる。なお、本発明のキャパシタは、キャパシタとしての厚さが特に限定されるものではない。また、本発明のキャパシタは、リーク電流が小さく、温度特性及び耐久性が従来のキャパシタよりも優れている。
本発明のキャパシタは、固体電解質層と該固体電極層を挟んで形成された2つの固体電極層からなるキャパシタ素子を積層、折畳、又は捲回させて、更にコイン型やラミネート型に形成し、これをキャパシタ缶又はラミネートパック等のキャパシタ容器に収容し、キャパシタ缶であれば封缶、ラミネートパックであればヒートシールする方法により、キャパシタ部品として組み立てることができる。また、前記方法において、キャパシタ容器を封缶若しくはヒートシールする前に、容器を特定の電解質溶液で充填して、キャパシタ部品を得ることもできる。本発明のキャパシタを有底筒状の外装ケースに収納し、外装ケースの開口端部を弾性部材からなる封口体で封口することで、チップ部品であるキャパシタ部品を得ることができる。本発明のキャパシタを収納したケースには、線膨張率の小さい絶縁物質を充填しても良い。
本発明のキャパシタは、公知のサイズとすることができ、例えば、7.3mm×4.3mm×2.0mmとすることができる。例えば、前記キャパシタは、縦寸法を通常10mm以上、好ましくは20mm以上であり、25〜50mmとすることができ、同様に、横寸法を、通常10mm以上、好ましくは20mm以上であり、25〜50mmとすることができる。また、本発明のキャパシタは、例えば、ケースサイズ10mmφ×16mmL、φ8×5L、4φ×7L、5φ×2.8L、または5φ×3L等の円筒形のキャパシタ部品とすることもできる。
実施例1〜11及び、比較例1〜3は、下記の方法により、キャパシタを形成した。なお、本発明は下記実施例等により、限定されるものではない。
乾燥時の膜厚が160μmの膜状高分子電解質(フッ素樹脂系イオン交換樹脂:パーフルオロカルボン酸樹脂、商品名「フレミオン」、旭硝子社製、イオン交換容量:1.4meq/g)について、それぞれ下記(1)〜(4)の工程を実施し、金属電極(金属層)が形成された高分子電解質を得た。なお、下記(2)及び(3)においては、還元剤溶液の濃度を、0.01重量%から、順に、0.02、0.03、0.05、0.08、0.1、0.12、0.2、0.3、0.5、0.7、1.0、2.0、3.0、5.0重量%というように濃度を上げていき、下記(2)及び(3)の組み合わせを、合計15回行い、緻密で微細な構造を有する金属(金)電極を形成した。
(2)吸着工程:1.0重量%のジクロロフェナントロリン金塩化物水溶液に12時間浸漬し、成形品内にジクロロフェナントロリン金錯体を吸着させた。
(3)還元工程:亜硫酸ナトリウムを含む水溶液中で、吸着したジクロロフェナントロリン金錯体を還元して、膜状高分子電解質表面に金電極を形成させた。このとき、水溶液の温度を60〜80℃とし、亜硫酸ナトリウムを段階的に添加しながら、6時間ジクロロフェナントロリン金錯体の還元を行った。
更に、(2)の吸着工程を実施し、更に先の(3)の還元工程の際よりも、還元剤濃度の高い還元剤溶液を用いて、還元工程を実施し、前記(2)及び(3)の組み合わせを、15回行い、緻密な構造を有する金電極を形成した。
(4)洗浄工程:表面に金電極が形成した膜状高分子電解質を取り出し、70℃の水で1時間洗浄した。この場合、高分子電解質に含まれるイオン種は亜硫酸ナトリウム由来のナトリウムイオンとなる。
前記洗浄後の金属電極が形成された膜状高分子電解質Aを、表1に示す電解質塩を、溶媒としてポリエチレングリコール(関東化学社製、PEG、Mw=200)に溶解し、電解質塩の濃度を0.1mol/l(=M)の電解液を調製した。次いで、前記電解液に、前記高分子電解質を、60℃×10時間浸漬し、その後取り出して、24時間常温常圧下で、乾燥させた膜厚が約200μmのキャパシタを得た。
(SEM写真)
実施例2で得られたキャパシタをキャパシタ厚さ方向に対し垂直方向に切断して、断面を切り出し、切り出された断面にSEM観察のための所定の処理を施した後、当該断面をキャパシタのSEM写真(図1:倍率500倍、図2:倍率3000倍)で観察した。
(静電容量)
実施例及び比較例のそれぞれについて、静電容量(面積)を測定した。表1の静電容量(面積)は、2電極のサイクリックボルタムメトリー法により測定された値である。サイクリックボルタムメトリー法の静電容量の実測には、商品名「Potentio Galvanostat Model263A」(Princeton Applied Research社製)を用いた。測定条件としては、電圧を−0.5V〜+0.5Vの範囲とし、走査電圧速度を1000mV/secとしたときの、3サイクル目の値を測定した。
注)RbCl:塩化ルビジウム、和光純薬工業社製
CsCl:塩化セシウム、和光純薬工業社製
LiCl:塩化リチウム、和光純薬工業社製
TEACl:テトラエチルアンモニウム、和光純薬工業社製
TEAOOCCH3・4H2O:Aldrich社製
TMAOOCCH3:酢酸テトラメチルアンモニウム、和光純薬工業社製
TMACl:テトラメチルアンモニウムクロライド、和光純薬工業社製
TPyNCl:テトラピリジルアンモニウムクロライド、和光純薬工業社製
TEABF4:四フッ化ホウ酸テトラエチルアンモニウム、関東化学社製
実施例7は、実施例2により得られたキャパシタを用いて、静電容量(体積)を下記の方法により、評価した。評価結果を図5及び表2に示した。
比較例3は、電解液に含まれる電解質塩を塩化セシウムに代えた以外は、実施例7と同様の方法にて、評価した。評価結果を図5及び表2に示した。
実施例8は、電解液に含まれる電解質塩(塩化セシウム)の濃度を1.0mol/l(M)に変えた以外は、実施例2(実施例7も同様)により得られたキャパシタと同様に方法にて、キャパシタを得た。このキャパシタを、1cm2角に、4枚にカットし、これらの内、1枚、2枚、及び4枚について、金属電極間を面状に接触させる形態で重ね合わせた状態で、実施例7と同様の方法にて、評価した。なお、図6〜8は、積層枚数(1枚:図8、2枚:図7、及び4枚:図6)に応じて比較した結果を示したものである。なお、充電条件としては、10V×10秒、放電条件(放電時の電流)としては、1mAで行い、充電終了から放電までの時間としては、15秒に設定した。評価結果を図6及び表2に示した。評価結果を図6〜8及び表2に示した。
実施例7〜8及び比較例3について、静電容量(体積)を測定した。表2の静電容量(体積)は、膨潤状態で、試料サイズが、縦5mm×横2mm×厚さ0.2mmの大きさのキャパシタを用い、定電圧充電もしくは定電流充電後に蓄電された電荷を一定の電流値で放電した時の電位減衰の経時変化において、0電位に至るまでの総電荷放出量を積分して求め、膜厚で除した値として得ることができる。
実施例9〜11においては、以下に示した電解液を用いた以外は実施例1と同様の方法にて、キャパシタを得た。なお、実施例9〜11については、キャパシタの膜厚、及び、充放電条件をそれぞれ表3に示すように変えた場合の静電容量(面積)を評価することにより行った。
グリセロールカーボネート(宇部興産社製)100重量部と、10重量%に調製したセシウム置換フレミオン−メタノール溶液7重量部を、純水70重量部に溶解し、電解液を調製した。なお、セシウム置換フレミオンの調製方法としては、カリウム型フレミオンペレット(旭硝子社製、イオン交換容量1.8meq)10重量部を、純水1Lに、室温で一昼夜放置・膨潤させた後、塩化セシウム3重量部を添加・撹拌しながら、80℃×10時間保持し、交換イオンの置換を行い、濾過し、大量の水で洗浄した後、室温で5時間乾燥(自然乾燥)することにより、固形物であるセシウム置換フレミオンを得た。
トリエチレングリコールモノブチルエーテル(和光純薬社製)100重量部と、10重量%に調製したテトラメチルアンモニウム置換フレミオン−メタノール溶液4重量部を純水100重量部に溶解し、電解液とした。なお、テトラメチルアンモニウム置換フレミオンの調製方法としては、カリウム型フレミオンペレット(旭硝子社製、イオン交換容量1.8meq)10重量部を、純水1Lに、室温で一昼夜放置・膨潤させた後、テトラメチルアンモニウムクロライド11重量部を添加・撹拌しながら、80℃×10時間保持し、交換イオンの置換を行い、濾過し、大量の水で洗浄した後、室温で3時間乾燥(自然乾燥)することにより、固形物であるテトラメチルアンモニウム置換フレミオンを得た。
ポリエチレングリコール(関東化学社製、PEG、Mw=300)300重量部と、0.08重量%に調製したヒアルロン酸セシウム−メタノール/水(体積比3/1)混合溶液3重量部、酢酸セシウム(和光純薬工業社製)25重量部を、純水300重量部に溶解し、電解液とした。なお、ヒアルロン酸セシウムの調製方法としては、鶏冠由来のヒアルロン酸ナトリウム(和光純薬社製)1重量と、等重量の塩化セシウムとを、純水1Lに添加・撹拌しながら、80℃×3時間保持した後、エタノールを用いた再沈操作を3回繰り返すことにより、白色固形物であるヒアルロン酸セシウムを得た。
表1より、実施例1〜6においては、金属電極を形成する金属微粒子の大きさが1μm以下であり、静電容量が11.5mF/cm2以上であることから、本発明のキャパシタにおける金属電極が、緻密な構造を形成していることによるものと推測される。
Circuit)カード等の薄型の半導体装置、強誘電体を用いたFeRAM、有機EL素子の発光素子アレイ、ICカードなどのICチップ、強誘電体キャパシタを有する半導体装置、並びに電力変換を行うスイッチング素子に好適に用いることができる。
2 金属微粒子の平均粒子径が1μm以下の電極形成部分(低密度部分・靄状部分)
3 金属微粒子の平均粒子径が1μmを超える電極形成部分(フラクタル状部分)
10 キャパシタ
Claims (10)
- 少なくとも対向する金属電極、高分子電解質、及び、電解液を含むキャパシタであって、
前記金属電極が、前記高分子電解質と接し、
前記金属電極を構成する領域が、平均粒子径が1μm以下の金属微粒子からなり、
前記高分子電解質が、イオン交換樹脂を含有し、
前記電解液が、金属イオン及び/又は4級アンモニウムイオンで置換されたフッ素系イオン交換樹脂を含有し、
前記金属イオンが、リチウムイオン、セシウムイオン、及び、ルビジウムイオンからなる群より選択される少なくとも1種であり、
前記フッ素系イオン交換樹脂が、前記電解液中で溶解していることを特徴とするキャパシタ。 - 少なくとも対向する金属電極、高分子電解質、及び、電解液を含むキャパシタであって、
前記金属電極が、前記高分子電解質と接し、
前記金属電極を構成する領域が、平均粒子径が1μm以下の金属微粒子からなり、
前記高分子電解質が、イオン交換樹脂を含有し、
前記電解液が、金属イオン及び/又は4級アンモニウムイオンで置換された親水性高分子電解質を含有し、
前記金属イオンが、リチウムイオン、セシウムイオン、及び、ルビジウムイオンからなる群より選択される少なくとも1種であり、
前記親水性高分子電解質が、ヒアルロン酸及び/又はフコイダンであることを特徴とするキャパシタ。 - 前記金属微粒子が、靄状、雲状、霞状、霧状、及び、ワタ状からなる群より選択される少なくとも1種の形状を形成していることを特徴とする請求項1又は2に記載のキャパシタ。
- 前記電解液が、電解質塩を含み、
前記電解質塩が、リチウム、セシウム、及び、ルビジウムからなる群より選択される少なくとも1種のアルカリ金属のハロゲン化物、前記アルカリ金属のクラウンエーテルの包摂体、及び、前記アルカリ金属の酢酸塩からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のキャパシタ。 - 前記電解液が、電解質塩を含み、
前記電解質塩が、炭素数1〜4のアルキル基を有する4級アンモニウムのハロゲン化塩、4フッ化ホウ素塩、及び、酢酸塩からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のキャパシタ。 - 前記電解液が、分子量50〜400のエーテル基含有化合物を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のキャパシタ。
- 前記金属電極と、前記高分子電解質との界面の2電極のサイクリックボルタムメトリー法による静電容量が、5mF/cm2以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のキャパシタ。
- 前記高分子電解質の外側に向かって、前記金属電極を構成する金属微粒子が、リッチな領域を有し、
前記高分子電解質の中心に向かって、前記高分子電解質が、リッチな領域を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のキャパシタ。 - 請求項1〜8のいずれかに記載のキャパシタの製造方法であって、
前記キャパシタの製造方法が、無電解メッキ方法により、高分子電解質中のイオン交換樹脂上に金属電極を形成するものであり、
前記イオン交換樹脂を、少なくともアルコール類を含む溶媒により膨潤させる前処理工程と、
前記イオン交換樹脂に金属錯体を吸着させる吸着工程と、
前記金属錯体が吸着したイオン交換樹脂に還元剤溶液を接触させる還元工程と、を含み、
前記還元工程が、複数濃度の還元剤溶液を用いることを特徴とするキャパシタの製造方法。 - 前記還元工程が、低濃度の還元剤溶液から段階的に高濃度の還元剤溶液を接触させるものであり、
前記複数濃度の還元剤溶液の濃度が、0.005〜10重量%であることを特徴とする請求項9記載のキャパシタの製造方法。
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