JP5500524B2 - 車輌用ロック装置 - Google Patents
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Description
シフトロック機構は、シフトレバーがパーキング位置にあるときにブレーキペダルを踏み込むことでアンロック状態となり、シフトレバーをパーキング位置以外の位置に移動させることができる。
なお、このようなプッシュスイッチを設けずに、シフトレバーがパーキング位置以外ではソレノイドによってキーシリンダがキー引き抜き位置まで回動するのを阻止するものもある。
具体的には、シフトロックソレノイド、キーロックソレノイドとして備え、マイクロコンピュータにより制御されるスイッチ回路の動作下に車載バッテリーにより給電する構成となっている。
よって、これら車輌にソレノイド付きのシフトロック装置(シフトロックソレノイド及びキーロックソレノイド)を搭載する際には、バッテリー12V搭載の車輌用のソレノイドと、バッテリー24V搭載の車輌用のソレノイドを設けて、2種類の仕様を用意する必要がある。
すなわち、ソレノイドが過電圧給電又は低電圧給電となることで、ソレノイド動作が不十分になることを回避する必要がある。
したがって、上記したシフトロック装置のソレノイドについてもバッテリー電圧のこのような大きな変動に対して充分に耐えるものでなければならない。
この結果、バッテリーを電源とした給電電圧の変化によって電動アクチュエータの不十分な動作となったり、過電圧のために電動アクチュエータが故障すること等の問題がなく、常に安定した確実動作の車輌用ロック装置となる。
すなわち、バッテリーを電源とした給電電圧がその変動範囲の下限電圧値以下となるときは、デューティ比を非制御とし、100%のデューティ比の出力パルスとし、また、その変動電圧の上限電圧値以上となるときは、出力パルスを遮断する。
このように、第1の発明の車輌用ロック装置では、バッテリーを電源とした給電電圧の所定範囲の変動に相応して出力パルスのデューティ比を制御するので、バッテリーを電源とした給電電圧の変動を精度高く検出することができる。
図1はシフトロック装置11を示し、このシフトロック装置11は、キーシリンダロック機構12を備えている。
そして、本実施形態のキーシリンダロック機構12は、電動アクチュエータとしてのキーロックソレノイド13、出力パルスのデューティ比を可変としたキーロック出力回路(パルス出力手段)14、電圧検出手段としてのIG/ACC電圧検出回路(IG:イグニッション・スイッチ、ACC:アクセサリ・スイッチ)15を備えている。
なお、本実施形態のキーシリンダロック機構12は、バッテリー16を電源とする給電電圧が給電されており、バッテリー電源がイグニッション・スイッチIGやアクセサリ・スイッチACCを介して供給される給電電圧により作動する構成となっている。
具体的には、キーロック出力回路14は、出力パルスのデューティ比を可変とした出力パルス手段として構成してあり、このキーロック出力回路14がバッテリー16を電源とする給電電圧により動作し、その出力パルスによってキーロックソレノイド13を給電する。
すなわち、制御回路17が入力された電圧検出信号からバッテリー16の電圧を監視し、その監視にしたがって電源電圧に相応するデューティ比を演算し、デューティ比可変制御信号を制御線路18を介してキーロック出力回路14に出力し、キーロック出力回路14の出力パルスのデューティ比を制御する。
したがって、キーロック出力回路14の出力パルスについては、キーロックソレノイド13に最適となる一定の給電電圧となるように予め定めることができる。
すなわち、12V仕様のバッテリーと24V仕様のバッテリーとで分解能を同等とし、デューティ比の演算精度を高めている。
なお、定電圧回路32には電流容量切換回路33が設けてある。
その他、制御回路17には、書き込み用コネクタ34、リセット回路35などが備えてある。
このキーシリンダロック機構12は、シフトレバーをパーキング位置に操作すると、パーキング位置検出SW25aの検出信号(またはパーキング位置以外検出SW25bのOFF信号)が制御回路17に入力されることから、この検出信号を確認した制御回路17が制御線路18を介して給電停止信号をキーロック出力回路14に出力する。
この結果、キーの引き抜き位置(OFF位置)までのキーシリンダの回動が可能となり、この状態でキーを差し入れたり、引き抜くことができる。
したがって、キーロックソレノイド13が給電され、そのプランジャがキーシリンダの規制溝に向かって突出するため、ロック可能状態となり、この状態でキーを差し入れたキーシリンダをOFF以外の位置に回動させれば、プランジャが規制溝に突入するため、キーシリンダのOFF位置への回動がロックされ、キーの引き抜きが不可能になる。
図2、図3は、車載されたバッテリー16が12V仕様のバッテリーであるときに、キーロックソレノイド13に印加される給電状態を示す。
バッテリー16を電源とする給電電圧は、レギュレータ故障、コネクタの瞬間的断線、IGスイッチのチャタリング、バッテリーの着脱などが原因して大きく変動することがあるが、本実施形態では、その給電電圧を7.5V〜20.0Vの変動範囲に定め、その変動範囲の電圧値を検出し、検出した電圧値に対応したデューティ比にしたがってキーロック出力回路14の出力パルスをPWM変調する。
したがって、バッテリー16を電源とする給電電圧が20.0V以上となるときは、キーロック出力回路14の出力パルスを遮断するように制御回路17が制御し、また、IG/ACC電圧が7.5V以下となるときは制御回路17はデューティ制御しない。
なお、バッテリー16を電源とする変動電圧をデューティ比に演算する図2のデューティ比曲線Pは試験によって定めたもので、図3に示すように、シフトロックソレノイド13に最も適する給電電圧Vs=7.5Vに設定することができる。
これより、キーロックソレノイド13がバッテリー16の電圧変動に関係なく確実に動作するので、確実に安定動作するキーシリンダロック機構となる。
この場合は、図3に示すように、バッテリー16を電源とする給電電圧が7.5V〜35.0Vの範囲で変動したときに、キーロック出力回路14の出力パルスをデューティ比制御し、図5に示すところの一定の出力電圧平均値(Vs=7.5V)の出力パルスをもって給電するようにしてある。
その他は、12Vバッテリー仕様の場合と同様となる。
図示する如く、機種判定回路19の判定信号にしたがって12Vバッテリー仕様か24Vバッテリー仕様かを判定し、そのバッテリー種類にしたがう動作となる。(ST100)
続いて、IG/ACC電圧検出回路15によりバッテリー16を電源とする給電電圧が検出され、電圧検出信号が制御回路17に入力される。(ST101)
続いて、電圧検出信号から、12Vバッテリーの仕様では20V、24Vバッテリー仕様では35.0Vを超えた過電圧であるか否かが判断され、過電圧でないときは、バッテリー16を電源とする給電電圧が7.5V以上か否かが判断される。(ST103、ST104)
ST103のステップにおいて、過電圧であると判断したときは、出力パルスを遮断するようにキーロック出力回路14を制御し、ST104のステップにおいて、バッテリー16を電源とする給電電圧が7.5V以下と判断したときは、デューティ比制御することなく、キーロック出力回路14からはデューティ比100%の出力パルスを出力させる。(ST106、ST107)
13 キーロックソレノイド
14 キーロック出力回路
15 IG/ACC電圧検出回路
16 バッテリー
17 制御回路
Claims (2)
- 車輌搭載のバッテリーを電源として給電される電動アクチュエータの動作によって所定の状態を切換えられる車輌用ロック装置において、
前記電動アクチュエータの給電と給電停止との切り換え機能と、出力パルスのデューティ比の可変機能とを有するパルス出力手段を設け、
さらに、前記バッテリーを電源とした給電電圧を検出し、この給電電圧に対応して前記パルス出力手段が出力する出力パルスのデューティ比を変え、前記出力パルス手段が予め定めた一定の平均電圧値となる出力パルスを出力するように制御する制御手段を備え、
前記制御手段については、バッテリーを電源とした給電電圧の所定範囲の電圧変動を検出し、下限電圧値以下の検出に対応して出力パルスのデューティ比を非制御、上限電圧値以上の検出に対応して出力パルスを遮断するように前記パルス出力手段を制御する制御機能を設け、
前記給電電圧の変化にかかわらず一定の平均電圧値となる出力パルスをもって電動アクチュエータを給電する構成としたことを特徴とする車輌用ロック装置。 - 請求項1に記載した車輌用ロック装置において、
前記電動アクチュエータとして、キーの引き抜き位置までのキーシリンダの回動を規制するキーロックソレノイドを備えたキーシリンダロック機構を特徴とする車輌用ロック装置。
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