JP5485491B2 - 電子部品製造に用いるのに適する超クリーンフルオロエラストマー - Google Patents

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Description

1.発明の属する分野
本発明は、高純度の、詳細には、電子部品製造に用いるのに、詳細には集積回路チップ製造に用いるのに必要な十分な純度のフルオロエラストマーに関する。詳細には、本発明は、所望のフルオロエラストマーを製造するための硬化性組成物、および特にこのような組成物およびこのようなフルオロポリマー自身に用いるのに適するフルオロポリマーを製造する方法に関する。
2.発明の背景
フルオロエラストマーおよび詳細には(非特許文献1)に記載されているようなパーフルオロエラストマーは、高い使用温度に対して優れた保護作用があり、各種の化学試薬に耐性がある。フルオロエラストマーは、1つ以上のフッ素原子を含むモノマーまたはこのようなモノマーと他のモノマーとのコポリマー(フルオロモノマーが質量で最大量存在するもの)で作られたフルオロエラストマー前駆体(「フルオロエラストマーゴム」)を硬化することにより調製したエラストマーである。フルオロエラストマー前駆体は、所望の弾性特性を有するフルオロエラストマーを調製するのに適するフルオロポリマーである。典型的には、フルオロエラストマー前駆体は、非晶質フルオロポリマーまたは融点を殆ど示さないフルオロポリマーである。フルオロポリマーが完全フッ素化(過フッ素化)(perfluorinated)主鎖を有する場合に、パーフルオロエラストマーが生じるが、部分的にフッ素化された主鎖を有するポリマーも用いられる。
フルオロポリマーの調製によく用いられる方法は、溶媒中での重合より環境的に有利な水性乳化重合である。一般に、フッ素化モノマーの水性乳化重合は、フッ素化界面活性剤の存在下で行うが、重合にフッ素化界面活性剤を加えない技術も開発されている。
フルオロエラストマーは、高温および攻撃的化学物質に耐えることができる能力のほか、標準エラストマー加工装置を用いてフルオロエラストマーゴムを加工することができる能力により多数の用途にうまく用いられてきた。とりわけ、フルオロエラストマーは、半導体産業で、チップ製造装置の密封にフルオロエラストマーを用いることができるチップ製造方法に用いられてきた。チップ製造の間に、フルオロエラストマーは、高温および攻撃的化学物質に暴露される可能性がある。フルオロエラストマー特にパーフルオロエラストマーは半導体産業に用いられるが、この特定の用途に更に適するようにするためにフルオロエラストマーを改善することが依然として必要とされている。詳細には、利用可能なフルオロエラストマー組成物は、イオン化合物の量が多すぎる、詳細には金属陽イオンの量が多すぎることが多く、これによりチップ製造に用いるための適性が限定される。これは、フルオロエラストマーを作るのに用いるフルオロポリマーを水性乳化重合方法で調製した場合に特に当てはまる。
「現代のフルオロポリマー(Modern Fluoropolymers)」ジョン・シャイアーズ(John Scheirs)編ウィリー・サイエンス(Wiley Science)1997年
従って、半導体産業での要求事項を満たし、それに用いるのに適するように高純度のフルオロポリマーおよびフルオロエラストマーを生成するための別の方法を見出すことが所望されることになる。
3.発明の概要
本発明の一態様では、パーフルオロエラストマーを調製するための硬化性フルオロエラストマー組成物であって、
過酸化物硬化反応に関与することができるハロゲンおよび/またはニトリル基から選択される1つ以上の硬化部位を有するパーフルオロポリマーと;
有機過酸化物および/または前記ニトリル基によりパーフルオロポリマーを硬化することができる化合物と;
任意にポリ不飽和架橋助剤と;を含み、
パーフルオロポリマーが本質的にイオン性末端基を有さず、組成物中の金属陽イオンの総量が10μg/gパーフルオロポリマー以下である前記組成物
を提供する。
上に特定した組成物を硬化することにより得ることができるパーフルオロエラストマーの金属陽イオンの量は十分に少ないため、このフルオロエラストマーは半導体産業で用いるのに適するようになる。更に、組成物のパーフルオロポリマー構成成分は水性乳化重合方法により生成することができ、イオンを除去して金属陽イオン量を所望の少量にするために特別な作業手順または余分なステップを必要としない。
別の態様では、本発明は、上に定義した組成物を硬化することにより得られる硬化パーフルオロエラストマー、および電子部品の製造、特にチップまたはウェーハ製造装置の密封成分としてパーフルオロエラストマーを用いることができるウェーハおよびチップの製造でのその使用も提供する。
別の態様では、本発明は、上に定義した硬化性フルオロエラストマー組成物に用いるのに特に好ましいパーフルオロポリマーを製造する方法であって、(i)(a)テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレンおよびその混合物から選択されるフッ素化モノマーと、(b)過フッ素化C3〜C8オレフィン類、過フッ素化ビニルエーテル類およびその混合物から選択されるフッ素化モノマーと、(c)過酸化物硬化反応に関与することができる1つ以上のハロゲン原子または1つ以上のニトリル基を有する過フッ素化モノマーから選択される1つ以上のフッ素化硬化部位モノマーと、を水性乳化重合し、それにより、重合が、フルオロ脂肪族スルフィネートおよびスルフィネートを酸化してスルホニルラジカルにすることができる酸化剤の組み合わせおよび/またはフリーラジカル開始剤および塩化物塩の組み合わせから選択される開始剤系で開始され、得られるパーフルオロポリマーが本質的にイオン性末端基を有さないようにすることと、(ii)パーフルオロポリマーを凝析させることにより、例えば十分な量の金属塩を加えて分散体中のパーフルオロポリマー粒子を凝析させるかまたは分散体からパーフルオロポリマーを凍結凝析させることにより、得られる水性分散体から形成されたパーフルオロポリマーを単離することと、を含む前記方法を提供する。
上の方法から理解されるように、金属陽イオンの量を望ましい低レベルまで減少させるのに特別な加工ステップは必要でない。従って、上の方法は、半導体産業で必要とされる高純度条件を満たすパーフルオロエラストマーを調製するためのパーフルオロポリマーを生成する便利で費用効率のよい方法を提供する。
更に、本発明は、水性乳化重合により得られるパーフルオロポリマーであって、(a)テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレンおよびその混合物から選択されるフッ素化モノマー由来の単位と、(b)過フッ素化C3〜C8オレフィン類、過フッ素化ビニルエーテル類およびその混合物から選択されるフッ素化モノマー由来の1つ以上の単位と、(c)過酸化物硬化反応に関与することができる1つ以上のハロゲン原子または1つ以上のニトリル基を有する過フッ素化モノマーから選択されるフッ素化硬化部位モノマー由来の1つ以上の単位と、を含み、パーフルオロ脂肪族末端基および/またはCF2Cl末端基を含み、本質的にイオン性末端基を有さず、パーフルオロポリマーに含まれる金属イオンの量が10μg/gパーフルオロポリマー未満である前記パーフルオロポリマーを提供する。
4.発明の詳細な説明
本発明に関連して、本質的にイオン性末端基を有さないパーフルオロポリマーが、半導体産業のフルオロエラストマーを製造するのに特に適切であることが見出された。詳細には、このようなパーフルオロポリマーは、よく用いられる水性乳化重合技術により生成することができ、続いて、得られる水性分散体からこのフルオロポリマーを塩化マグネシウムのような金属塩を用いることができる通常の凝析技術を用いて単離することもでき、或いはこのラテックスを凍結凝析することもできる。従って、水性フルオロポリマー分散体からイオンを除去するために取るステップが無く、金属塩を用いて分散体中のフルオロポリマーを凝析することができるにも関わらず、本質的にイオン性末端基を有さないフルオロポリマーから、半導体産業で用いるのに適するような金属イオン含量が十分に小さい高純度のポリマーが得られることが見出された。典型的には、得られるフルオロポリマー中の残留金属陽イオンの量は、10μg/グラムフルオロポリマー以下、即ち、10,000ppb以下とされることになる。好ましくは、金属陽イオンの量は7,000ppb以下とされることになる。
「残留金属陽イオン」という用語は、以下の実施例の節に述べる試験条件にポリマー試料を置いた後に分析的に見出される金属イオンを意味する。
「本質的にイオン性末端基を有さない」という用語は、フルオロポリマーがイオン性末端基を有さないか、またはパーフルオロポリマーのフーリエ変換赤外線スペクトルの1840cm-1〜1620cm-1範囲の積分ピーク強度から2740cm-1〜2220cm-1範囲の積分ピーク強度までを計算することにより求めた吸光度比が0.1未満の量でイオン性末端基を含むことを意味する。この吸光度比は、当技術分野ではカルボキシル末端基のレベルを示すのに一般に用いられる(米国特許第6,114,452号明細書)。水性乳化重合は、一般に、形成するイオン性末端基が本質的にカルボキシル末端基であり、従って、吸光度比をポリマー内イオン性末端基の残留含量の尺度として用いることができるような条件で行われる。
「パーフルオロ」または「過フッ素化」という用語は、本明細書では、個々の化合物の全ての水素原子がフッ素原子で置換されるものであるが、水素原子のいくつかが塩素、臭素またはヨウ素原子で置換される可能性を除外しないものを意味する。詳細には、「パーフルオロポリマー」という用語は過フッ素化主鎖、即ち、水素原子がフッ素原子で置換された主鎖を有するフルオロポリマーを意味するが、水素原子のいくつかがフッ素以外のハロゲン、例えば、フルオロポリマーがクロロトリフルオロエチレンを用いる重合由来の場合には塩素で置換されたポリマーを除外しない。
パーフルオロエラストマーを調製するのに用いると便利なパーフルオロポリマーは、水性乳化重合により調製することができる。好ましくは、パーフルオロポリマーは、例えばテトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレンおよびその混合物のような過フッ素化モノマーと、過フッ素化C3〜C8オレフィン類、過フッ素化ビニルエーテル類およびその混合物から選択されるフッ素化モノマーと、過酸化物硬化反応に関与することができる1つ以上のハロゲン原子または1つ以上のニトリル基を有する過フッ素化モノマーから選択される1つ以上のフッ素化硬化部位モノマーとの重合により調製される。過酸化物硬化反応に関与することができるハロゲンには、塩素、臭素またはヨウ素原子を含むことができる。
用いることができる過フッ素化ビニルエーテルモノマーの例には、式
CF2=CF−O−Rf
(式中、Rfは、1つ以上の酸素原子を含むことができる過フッ素化脂肪族基を表す)に一致するものが含まれる。好ましくは、パーフルオロビニルエーテルは、一般式
CF2=CFO(RfO)n(R’fO)mR”f
(式中、RfおよびR’fは、2〜6炭素原子の異なる線状または分枝パーフルオロアルキレン基であり、mおよびnは独立して0〜10であり、R”fは1〜6炭素原子のパーフルオロアルキル基である)に一致する。上の式によるパーフルオロビニルエーテルの例には、パーフルオロ−2−プロポキシプロピルビニルエーテル(PPVE−2)、パーフルオロ−3−メトキシ−n−プロピルビニルエーテル、パーフルオロ−2−メトキシ−エチルビニルエーテル、パーフルオロメチルビニルエーテル(PMVE)、パーフルオロ−n−プロピルビニルエーテル(PPVE−1)、およびCF3−(CF22−O−CF(CF3)−CF2−O−CF(CF3)−CF2−O−CF=CF2が含まれる。
重合は、フルオロ脂肪族スルフィネートおよびスルフィネートを酸化してスルホニルラジカルにすることができる酸化剤の組み合わせおよび/またはフリーラジカル開始剤および塩化物塩の組み合わせから選択された開始剤系で開始し、得られるパーフルオロポリマーが本質的にイオン性末端基を有さないようにする。
従って、一実施形態によれば、開始系にはフリーラジカル開始剤、例えば過硫酸塩、過マンガン酸または過マンガン酸カリウムのようなその塩、および式
aCln
(式中、Maは一価または多価陽イオンを表し、nは陽イオンの原子価に一致する)の塩化物塩のような塩化物塩を用いることが含まれる。適切な陽イオンMaには、有機および無機陽イオンが含まれる。特に有用な陽イオンは、アンモニウム陽イオン、およびナトリウムおよびカリウムのような一価の陽イオンのほか、カルシウムおよびマグネシウムのような二価の陽イオンを含む金属陽イオンである。塩化アンモニウム塩の例には、テトラブチルアンモニウムクロリドのようなテトラアルキルアンモニウムクロリドのほかNH4Clが含まれる。一般に、塩化物塩の量を増大させることにより、イオン性末端基の数が減少する。開始系に塩化物塩を用いることにより、CF2Cl末端基が形成されると考えられている。一般に、塩化物塩の量は、塩化物イオン:開始剤(例えば過マンガン酸塩)のモル比が1:0.1と0.1:10との間、好ましくは1:0.5と0.1:5との間になるように選択される。
本質的にイオン性末端基を有さないフルオロポリマーを得る別の方法には、米国特許第5,285,002号明細書に開示されているように、フルオロ脂肪族スルフィネート、好ましくはパーフルオロ脂肪族スルフィネートおよびスルフィネートを酸化してスルホニルラジカルにすることができる酸化剤の組み合わせを用いることが含まれる。適切な酸化剤には、例えば過硫酸アンモニウムのような過硫酸塩が含まれる。フルオロ脂肪族スルフィネートを用いることにより、典型的には、フルオロポリマー内に(パー)フルオロ脂肪族末端基が生じる。
フルオロ脂肪族スルフィネートは、典型的には次の式
fSO21/x
(式中、Rfは、例えば、1〜20炭素原子、好ましくは4〜10炭素原子を有する一価のフルオロ脂肪族ラジカルを表し、Mは、原子価xが1〜2、好ましくは1の水素原子または陽イオンを表す)に一致することになる。陽イオンの例は、アンモニウム、ナトリウムおよびカリウム陽イオンである。
一価のフルオロ脂肪族ラジカルRfは、フッ素化された安定で不活性、非極性の飽和成分である。これは、直鎖、分枝鎖、および、十分に大きければ、アルキルシクロ脂肪族ラジカルのような環状またはその組み合わせとすることができる。一般に、Rfの炭素原子は1〜20、好ましくは4〜10とされることになり、フッ素を40〜83重量パーセント、好ましくは50〜78重量パーセントを含むことになる。好ましい化合物は、RfがパーフルオロアルキルCn2n+1(式中、nが1〜20)の場合のように、Rf基が完全にまたは実質的に完全にフッ素化されたものである。
fに関しては、炭素原子の骨格鎖は、二価の酸素、六価のイオウまたは三価の窒素ヘテロ原子により中断されることがあり、これらは各々炭素原子のみに結合しているが、このようなヘテロ原子が存在する場合には、このような骨格鎖が炭素原子2つ毎に1つ以上の前記ヘテロ原子を含まないことが好ましい。時折炭素に結合する水素原子、ヨウ素、臭素、または塩素原子が存在することがあるが;存在する場合には、鎖の炭素原子2つ毎に1つ以下が存在することが好ましい。Rfが環状構造であるか、それを含む場合には、このような構造は、6員環原子を有し、その1つまたは2つを前記ヘテロ原子、例えば、酸素および/または窒素とすることができることが好ましい。本発明に用いるスルフィネートの例は、米国特許第5,285,002号明細書に開示されており、これは、本明細書に参照により援用される。
用いる開始剤の量は、典型的には、重合混合物の総量を基準にして重量で0.01と2%との間、好ましくは重量で0.03と1%との間である。重合開始時に開始剤の全量を加えることもでき、開始剤は、70〜80%の変換が達成されるまで、重合の間に重合物に連続的に加えることもできる。また、開始剤の一部を開始時に、残りを重合の間に1回または別々の追加部分に分けて加えることもできる。
イオン性末端基の数が少ないポリマーを生成することに加え、開始剤としてパーフルオロパーエステルを用いることができる。
水性乳化重合方法は、一般に、よく知られた方法で行う。好ましい重合温度は10〜100℃、好ましくは30℃〜80℃であり、圧力は4〜30バール、詳細には6〜15バールである。
水性乳化重合系は、緩衝剤、および必要ならば、錯体形成剤または連鎖移動剤のような他の材料を更に含むことができる。また、水性乳化重合は、典型的には、パーフルオロアルカンスルホン酸またはカルボン酸のようなフッ素化界面活性剤も含むことになる。典型的には、前記水性乳化重合に用いるフッ素化界面活性剤の全量は、生成するフルオロポリマーの重量を基準にして重量で0.1%と重量で5%との間である。
過酸化物硬化反応に関与することができるハロゲンを鎖に沿って導入するために、フルオロポリマーの塩基性モノマーと適切なフッ素化硬化部位モノマーとの共重合を行う(例えば米国特許第4,745,165号明細書、米国特許第4,831,085号明細書、および米国特許第4,214,060号明細書参照)。このようなコモノマーは、例えば、
(a)式
Z−Rf−O−CF=CF2
(式中、ZはBrまたはI、Rfは任意に塩素および/またはエーテル酸素原子を含むパーフルオロアルキレンC1〜C12である)を有するブロモ−またはヨード−パーフルオロアルキル−パーフルオロビニルエーテル類、例えば、BrCF2−O−CF=CF2、BrCF2CF2−O−CF=CF2、BrCF2CF2CF2−O−CF=CF2、CF3CFBrCF2−O−CF=CF2等と、
(b)式
Z’−R’f−CF=CF2
(式中Z’はBrまたはI、R’fは、任意に塩素原子を含むパーフルオロアルキレンC1〜C12である)を有するようなブロモ−またはヨードパーフルオロオレフィン類、例えばブロモトリフルオロエチレン、4−ブロモ−パーフルオロブテン−1等、または、1−ブロモ−2,2−ジフルオロエチレンおよび4−ブロモ−3,3,4,4−テトラフルオロブテン−1のようなブロモフルオロオレフィンと、
から選択することができる。
或いはまたは付加的に、フルオロポリマー中の硬化部位成分は、ニトリル含有フッ素化モノマー由来とすることができる。用いることができるニトリル含有モノマーの例は、以下の式
CF2=CF−CF2−O−Rf−CN
CF2=CFO(CF2lCN
CF2=CFO[CF2CF(CF3)O]g(CF2vOCF(CF3)CN
CF2=CF[OCF2CF(CF3)]kO(CF2uCN
(式中、lは整数2〜12を表し、gは整数0〜4を表し、kは1または2を表し、vは整数0〜6を表し、uは整数1〜6を表し、Rfはパーフルオロアルキレンまたは二価のパーフルオロエーテル基である)の一つに一致する。ニトリル含有液体フッ素化モノマーの特定の例には、パーフルオロ(8−シアノ−5−メチル−3,6−ジオキサ−1−オクテン)、CF2=CFO(CF25CN、およびCF2=CFO(CF23OCF(CF3)CNが含まれる。
硬化部位含有モノマーが液体フッ素化モノマーである場合には、乳化重合の初期段階の間に少なくともその一部を水性ミクロエマルジョンとすることが好ましいことになる。ミクロエマルジョンは、硬化部位成分を有する液体フッ素化モノマー、任意に液体過フッ素化炭化水素化合物、水、およびフッ素化界面活性剤の安定で等方性の混合物である。フッ素化モノマーまたは過フッ素化炭化水素に関して用いられる場合、「液体」という用語は、個々の成分が、周囲温度および圧力条件、即ち約20℃および約1気圧で液体であることを意味する。ミクロエマルジョンは、典型的には、原料に接触させるか軽く撹拌し、任意に加熱すると自発的に形成される。一般に、ミクロエマルジョンが形成されるとき、即ち混合物が清澄で透明になるときの温度は、40℃〜90℃の範囲である。冷却しても、混合物は清澄で透明のままである。
前記ミクロエマルジョンを調製するのに用いることができるフッ素化界面活性剤は、典型的には4と12との間の炭素原子、好ましくは8炭素原子を有する過フッ素化アルカンスルホン酸またはカルボン酸またはその塩である。好ましくは、フッ素化界面活性剤は、式
(Y−Rf−Z)n−Mb (I)
(式中、YはClまたはFを表し、Rfは4〜10炭素原子を有する線状または分枝過フッ素化アルキレンを表し、ZはCOO-またはSO3 -を表し、Mbは一価および多価陽イオンを含む陽イオンを表し、nはMbの原子価に一致する)に一致する。陽イオンの例には、アンモニウム、ナトリウムまたはカリウムのようなアルカリ金属陽イオンおよびカルシウムまたはマグネシウムのようなアルカリ土類金属陽イオンが含まれる。
ミクロエマルジョンを調製するのに用いることができる液体過フッ素化炭化水素化合物には、典型的には、3と25との間の炭素原子、好ましくは5と20との間の炭素原子を含み、酸素、イオウまたは窒素から選択される2つ以下のヘテロ原子を含むことができる。適切な過フッ素化炭化水素には、過フッ素化線状、分枝または環状アルカンのような過フッ素化飽和線状、分枝および/または環状脂肪族化合物、過フッ素化ベンゼンまたは過フッ素化テトラデカヒドロフェナンセンのような過フッ素化芳香族化合物が含まれる。また、過フッ素化トリアルキルアミンのような過フッ素化アルキルアミンとすることもできる。更に、デカリンのような過フッ素化環状脂肪族、および、好ましくは、パーフルオロ−2−ブチルテトラヒドロフランのような環に酸素またはイオウを含む複素環脂肪族化合物とすることもできる。
過フッ素化炭化水素の特定の例には、パーフルオロ−2−ブチルテトラヒドロフラン、パーフルオロデカリン、パーフルオロメチルデカリン、パーフルオロメチルシクロヘキサン、パーフルオロ(1,3−ジメチルシクロヘキサン)、パーフルオロジメチルデカヒドロナフタレン、パーフルオロフルオレン、パーフルオロ(テトラデカヒドロフェナントレン)、パーフルオロテトラコサン、パーフルオロケロセン類、オクタフルオロナフタレンや、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)と、パーフルオロ(トリプロピルアミン)、パーフルオロ(トリブチルアミン)、またはパーフルオロ(トリペンチルアミン)のようなパーフルオロ(トリアルキルアミン)と、オクタフルオロトルエンとのオリゴマー、ヘキサフルオロベンゼン、および、フルオリナート(Fluorinert)FC−75、FC−72、FC−84、FC−77、FC−40、FC−43、FC−70またはFC5312(全て3Mカンパニー(3M Company)製)のような市販のフッ素化溶媒が含まれる。過フッ素化炭化水素の混合物を用いてミクロエマルジョンを調製することができることは、当業者には更に明らかであろう。
ミクロエマルジョンを構成する成分の量は、典型的には以下のように選択される(全てのパーセントはミクロエマルジョンの総量を基準にした重量%で表す)。即ち、パーフルオロアルカンカルボン酸またはスルホン酸またはその塩5と50%との間、液体過フッ素化炭化水素化合物0と15%との間、および硬化部位を有する液体フッ素化モノマー5と30%との間である。好ましい範囲は、パーフルオロアルカンカルボン酸またはスルホン酸またはその塩10と30%との間、液体過フッ素化炭化水素化合物0.2と10%との間、および硬化部位を有する液体フッ素化モノマー8と20%との間である。
水性乳化重合方法の終了時に、フルオロポリマーの水性分散体が得られる。通常、動的光散乱法により求められる平均粒子直径は、400nm以下、典型的には10〜400nmの範囲、好ましくは40〜250nmの範囲である。フルオロポリマーは、凝析により分散体から単離することができる。公知の凝析法の何れを用いることもでき、これには、詳細には金属塩をフルオロポリマー分散体に加えることによる凝析が含まれる。用いることができる適切な金属塩には、例えばNaClのようなアルカリ塩および塩化マグネシウムのようなアルカリ土類金属塩またはAlCl3のようなAl塩が含まれる。好ましくは、分散体に加える量は、フルオロポリマーを凝析させる最小量が加えられるように選択されることになる。典型的には、凝析を引き起こす金属塩の適切な量は0.5と50g塩/kgポリマーとの間である。
或いは、フルオロポリマーを凍結凝析してポリマーを単離することもできる。分散体を凍結した後に解凍し、解凍液を除去する。解凍液の除去は、凍結分散体の解凍と同時に行うことが好ましい。また、この方法には、典型的には、洗浄するステップが含まれ、これも解凍および解凍液の除去と同時に行うことが有利であるが、1回以上の洗浄ステップを解凍ステップの後に行うこともできる。凍結凝析の方法は、例えばEP1,050,546号明細書に開示されている。
本発明の方法で生成されるフルオロポリマーは、フルオロエラストマーを生成するのに適切である。フルオロエラストマーを得るために、フルオロポリマーおよび硬化組成物を含む硬化性フルオロエラストマー組成物を硬化する。硬化性フルオロエラストマー組成物は、当業者に知られた方法の何れで硬化することもできる。硬化組成物には、典型的には、フルオロポリマー鎖を互いに連結させることにより三次元網状組織を形成する1種以上の成分が含まれる。このような成分には、触媒、硬化剤および/または架橋助剤を含むことができる。
フルオロポリマーが、過酸化物硬化反応に関与することができるハロゲンを含む硬化部位を含む場合には、硬化組成物は、典型的には、有機過酸化物を含むことになる。適切な有機過酸化物は、硬化温度でフリーラジカルを発生するものである。50℃を超える温度で分解するジアルキル過酸化物またはビス(ジアルキル過酸化物)が特に好ましい。多くの場合で、ペルオキシ酸素に付着した第3級炭素原子を有するジ−t−ブチル過酸化物を用いることが好まれる。この種類の最も有用な過酸化物は、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3および2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサンである。過酸化ジクミル、過酸化ジベンゾイル、t−ブチルペルベンゾエート、α,α’−ビス(t−ブチルペルオキシ−ジイソプロピルベンゼン)、およびジ[1,3−ジメチル−3−(t−ブチルペルオキシ)−ブチル]カーボネートのような化合物から他の過酸化物を選択することができる。一般に、過酸化物約1〜3部/フルオロポリマー100部が用いられる。
フルオロポリマーがニトリル含有硬化部位成分を含む場合には、1種以上のアンモニア発生化合物を含む触媒を用いて硬化を引き起こすことができる。「アンモニア発生化合物」には、周囲条件で固体または液体であるが、硬化条件でアンモニアを発生する化合物が含まれる。このような化合物には、例えば、ヘキサメチレンテトラミン(ウロトロピン)、ジシアンジアミド、および式
w+(NH3vw-
(式中、Aw+は、Cu2+、Co2+、Co3+、Cu+、およびNi2+のような金属陽イオンであり、wは金属陽イオンの原子価に等しく、Yw-は対イオン、典型的にはハロゲン化物、硫酸塩、硝酸塩、酢酸塩等であり、vは1〜約7の整数である)の金属含有化合物が含まれる。
また、式
Figure 0005485491
(式中、Rは水素または1〜約20炭素原子を有する置換または非置換アルキル、アリール、またはアラルキル基である)のような置換および非置換トリアジン誘導体もアンモニア発生化合物として有用である。特定の有用なトリアジン誘導体には、ヘキサヒドロ−1,3,5−s−トリアジンおよびアセトアルデヒドアンモニア三量体が含まれる。アンモニア発生化合物は、ニトリル基を有するフルオロポリマーを硬化するのに用いる場合には、典型的には、重量で0.1〜10部/100部フルオロポリマー(phr)の量で用いてフルオロポリマーを硬化し、望ましい物理的および機械的特性を有するエラストマーにする。
ニトリル含有フルオロポリマーを硬化するのに用いることができる他のまたは別の成分には、次の式
Figure 0005485491
(式中、基HA1は、無機または有機酸、例えば、HCl、HNO3、C715COOHであり、R1、R2、およびR3は各々、独立して、1〜約20炭素原子を有する同じまたは異なるアルキル基であって、環状または複素環とすることができ、R基の1つは、この代わりに別のR基に結合し、窒素がアルケニル、シクロアルケニル、または芳香族基に結合されるかその一部になるようにすることができる)の化合物が含まれる。また、置換基は、オレフィンの、例えば、モノ、ジ、およびトリアルキルアミン塩、およびピリジン塩とすることができる。上の式(II)の化合物の例には、式
Figure 0005485491
(式中、mおよびnは独立して2〜20である)の化合物が含まれる。
式(IIA)の化合物の好ましい例には、m=3でn=5のものおよびm=4でn=2のものが含まれる。これには、例えば、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エン(DBU)および1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノナ−5−エン(DBN)の塩が含まれる。これらの塩は、例えば、DBUまたはDBNを有機または無機酸とメタノールまたはアセトンのような有機溶媒中で反応させることにより調製することもでき、原位置(in situ)で調製することもできる。酸は、有機または無機、例えばC715COOH、または何らかの炭化水素またはフッ素含有のカルボン酸、スルホン酸等、およびHCl、HNO3等のような安定な塩を形成する無機酸とすることができる。式IIAの別の好ましい化合物は、塩酸ピリジンである。式(II)または式(IIA)の化合物は、0.05〜10phrフルオロポリマーの量、好ましくは0.5〜5phrフルオロポリマーの量で用い、ニトリル含有フルオロポリマーの硬化を引き起こす。
前述の式(II)または式(IIA)の化合物は、イミデートと組み合わされることが望ましく、式RaC(ORb)=NHおよびその塩(式中、RaおよびRbは独立して置換または非置換C1〜C20(好ましくはC1〜C10、更に好ましくはC1〜C7)アルキル、アリール、アラルキル、アルケニル、シクロアルキル、またはシクロアルケニル基を表す)を有するものを含む。「置換」とは、所望の生成物を損なわない置換基による置換を意味する。適切な置換基の例には、ハロゲン(例えば、塩素、フッ素、臭素、ヨウ素)、シアノ、アルコキシ、およびカルボキシ基が含まれる。また、1つ以上の炭素原子を酸素または窒素のようなヘテロ原子で置換することもできる。イミデートは、Zh.Obs.Khimii第36巻(5)862〜71頁(1966年)、CA 65 12206cおよびアメリカ有機化学会誌(J.Org.Chem.)第30巻3724頁(1965年)に記載されているように調製することができる。尚、これら文献は本明細書に参照により援用する。RaおよびRbに有用な基の例には、フルオロアルキル、パーフルオロアルキル、およびパーフルオロポリエーテル基(例えば米国特許第5,266,650号明細書に記載)が含まれる。また、化合物には、2つ以上のイミデート基を含むこともできる。有用なイミデートの例には、例えば、CF3O(CF2mOCF(CF3)C(NH)OCH3(式中mは1〜4の整数)、およびC37(O(CF3)CF2nOCF(CF3)C(NH)OCH3(式中n=0〜3)が含まれる。
フルオロポリマー中のニトリル基を硬化するための更に別の実施形態では、以下の式
{RdA}(-){QRc k(+) (III)
(式中、Rdは、1〜20炭素原子を有するアルキルまたはアルケニル基、3〜20炭素原子を有するシクロアルキルまたはシクロアルケニルまたは6〜20炭素原子を有するアリールまたはアルカリルであり、また、Rdは、部分的または完全にフッ素化することができおよび/またはRdは基中の1つ以上の水素原子がCl、BrまたはIで置換される場合のように置換することができる)の化合物を硬化剤として用いることができる。また、Rdには、O、P、SまたはNのような1つ以上のヘテロ原子を含むことができる。過フッ素化基Rdの例には、式Cn2n+1(式中nは1〜20)のパーフルオロアルキル基、式Cm2m-1(式中mは3〜20)のパーフルオロシクロアルキル基、C6〜C20パーフルオラリール基およびC2〜C20パーフルオロアルケニル基が含まれる。
Aは酸陰イオンまたは酸誘導体陰イオン、例えば、AはCOO、SO3、SO2、S、SO2NH、PO3、CH2OPO3、(CH2O)2PO2、C64O、OSO3、O(Rdがアリールまたはアルキルアリールの場合)、
Figure 0005485491
Figure 0005485491
および
Figure 0005485491
好ましくはCOO、O、C64O、SO3、OSO3、または
Figure 0005485491
最も好ましくはCOO、O、SO3、およびOSO3とすることができる。R’は、以下に述べるRcの意味の1つを有することもでき、または上にRdに関して列挙した過フッ素化基とすることもできる。Rは、Rcに関して以下に述べる意味の1つを有することができ、R’に対する特定の選択肢は、Rdと同じでも異なってもよく、Rdには1つ以上のA基が付着してもよい。
Qはリン(P)、イオウ(S)、窒素(N)、ヒ素(As)、またはアンチモン(Sb)であり、kはQの原子価である。
各Rcは、独立して、水素または置換または非置換C1〜C20アルキル、アリール、アラルキル、またはアルケニル基である。本明細書で用いる場合、「置換」とは、所望の生成物を損なわない置換基による置換を意味する。適切な置換基の例には、ハロゲン(例えばCl、F、Br、I)、シアノ、ORe、およびCOORe基(式中Reは水素またはアルカリまたはアルカリ土類金属から選択される基であり、そのうちH、K、Na、およびNH4が好まれる)、C1〜C20アルキル、アリール、アラルキル、アルケニル、およびそのフッ素化または過フッ素化類似物が含まれる。また、何れの対の前記Re基も互いにおよびQ原子に連結し、複素環を形成することができる。
上の式(III)の陰イオンRdAの例には、C49SO3、C37COO、C715COO、C817SO3、C49SO2NSO249、CF3CF(CF3)CH2OおよびCn2n+1CH2O(式中nは2〜100(好ましくは2〜20、更に好ましくは2〜10である))が含まれる。別の陰イオンには、一般式
x−Phy−(−(CH2n−D)m
(式中、Phはフェニルであり、各Rxは1〜10炭素原子の同じまたは異なるアルケニルまたはアルキルであり、これらは置換または非置換とすることができ、xは0〜5、yは0または1、nは0〜10、mは1〜5であり、Dは、xおよびmの合計が6またはそれ未満であれば、COO、OSO3、SO3、およびO(yが1の場合)である)の陰イオンが含まれる。有用な陰イオンの例には、Ph−COO、Ph−O、CH3−(CH2p−O−SO3(pが1〜10の場合)、および一般式R−COO(式中Rはアルケニル、1〜10炭素原子のアルキル例えば酢酸塩またはプロピオン酸塩、または、6〜20炭素原子のアリールである)のカルボン酸塩が含まれる。多価カルボン酸塩、多価硫酸塩および多価スルホン酸塩、例えば、(-)OOC−(CH2p−COO(-)(-)OOC−(CF2p−COO(-)(式中pは0〜10)、およびPh−((CH2p−COO(-)q(式中pおよびqは独立して1〜4である)も有用である。2官能性カルボン酸の好ましい種類は、シュウ酸である。また、上に記載したような2種以上の化合物のブレンドも、式(III)のRdAとして用いることができる。
代表的な芳香族ポリオキシ化合物には、ジ−、トリ−、およびテトラオキシベンゼン、ナフタレン、およびアントラセン、および式
(-)z−Ph−Gy−Ph−Oz (-)
(式中、Gは、1〜13炭素原子の結合または2官能性脂肪族、シクロ脂肪族、または芳香族ラジカル、またはチオ、オキシ、カルボニル、スルフィニル、またはスルホニルラジカルであり、Gおよび/またはPhは任意に少なくとも1つの塩素またはフッ素原子で置換され、yは0または1、zは1または2)のビスフェノールが含まれ、何れのポリオキシ化合物の芳香環も、塩素、フッ素、または臭素原子の少なくとも1つの原子、またはカルボキシルまたはアシルラジカル(例えば、−COR(式中、RはHまたはC1〜C8アルキル、アリールまたはシクロアルキル基である))または例えば、1〜8炭素原子のアルキルラジカルで任意に置換される。上のビスフェノールの式では、酸素基は、何れの環の何れの位(1位を除く)に付着することもできる。また、このような化合物の2種以上のブレンドを用いることもできる。材料の好ましい部類には、一般式(-)O−Ph−C(CX32−Ph−O(-)(式中、XはH、Cl、またはFである)を有するもの(例えばビスフェノールAF)のようなビスフェノール類が含まれる。多官能性酸を用いる場合には、モノ−、ビス−、およびマルチ錯体を用いることができる。
当技術分野で公知のように、有機オニウムは、ルイス塩基(例えば、ホスフィン、アミン、および硫化物)の共役酸であり、前記ルイス塩基を適切なアルキル化剤(例えば、ハロゲン化アルキルまたはハロゲン化アシル)と反応させることにより、ルイス塩基の電子供与原子の原子価および有機オニウム化合物の正電荷を増大させることにより形成することができる。式(III)の化合物の好ましい有機オニウム化合物は、有機成分に結合した少なくとも1つのヘテロ原子、即ち、P、S、N、のような非炭素原子を含む。
特に有用な第4級有機オニウム化合物の一部類は、広い意味では、相対的に正および相対的に負のイオンを含み、この場合、リン、イオウ、または窒素が一般に正のイオンの中心原子を構成し、負のイオンが、部分的にフッ素化されていてもよいアルキルまたはシクロアルキル酸陰イオンである、即ち、少なくとも1つの非フッ素原子が残るという条件で少なくとも1つの水素原子がフッ素置換されている。
Qがリンの場合の適切な前駆体化合物の例には、テトラメチルホスホニウム、トリブチルアリルホスホニウム、トリブチルベンジルホスホニウム、ジブチルジフェニルホスホニウム、テトラブチルホスホニウム、トリブチル(2−メトキシ)プロピルホスホニウム、トリフェニルベンジルホスホニウム、およびテトラフェニルホスホニウムが含まれる。これらのホスホニウムは、水酸化物、塩化物、臭化物、アルコキシド、フェノキシド等とすることができる。水酸化テトラアルキルホスホニウムおよびテトラアルキルホスホニウムアルコキシドが好ましい。
ホスホニウム化合物の別の部類には、アミノ−ホスホニウム、ホスホラン(例えばトリアリールホスホラン)、およびリン含有イミニウム化合物からなる群から選択したものが含まれる。用いることができるアミノ−ホスホニウム化合物には、当技術分野で、例えば米国特許第4,259,463号明細書(モジ(Moggi)ら)に記載されているものが含まれる。
Qが窒素の場合には、好ましい正のイオンは、一般式NRc 4またはHNRc 3(式中Rcは上述の通り)を有する。前駆体化合物として有用な代表的な第4級有機オニウムには、フェニルトリメチルアンモニウム、テトラペンチルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、テトラヘキシルアンモニウム、テトラヘプチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、トリブチルベンジルアンモニウム、トリブチルアリルアンモニウム、テトラベンジルアンモニウム、テトラフェニルアンモニウム、ジフェニルジエチルアミノアンモニウム、トリフェニルベンジルアンモニウム、8−ベンジル−1,8−ジアゾビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセニウム、ベンジルトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウム、およびビス(ベンジルジフェニルホスフィン)イミニウムが含まれる。これらのアンモニウムは、水酸化物、塩化物、臭化物、アルコキシド、フェノキシド等とすることができる。これらの正のイオンのうち、テトラブチルアンモニウムおよびテトラフェニルアンモニウムが好ましい。
QがAsまたはSbの場合には、好ましい正のイオンには、テトラフェニルアルソニウムクロリドおよびテトラフェニルスチボニウムクロリドが含まれる。概して、式(III)で表される成分の正のイオンには、テトラアルキルホスホニウム化合物の方が好ましい。また、有機オニウム化合物の混合物も有用である。
上に記載した前駆体は、一般に市販されている(例えばウィスコンシン州ミルウォーキーのアルドリッチ・ケミカルズ(Aldrich Chemicals,Milwaukee,WI)から入手される)が、当技術分野で記載されている手順で調製することもできる。式(III)の化合物を調製するのに有用な炭化水素の酸または塩は、典型的には、一般式RdCOOM、RdSO3M、RdOSO3M、またはRdOMを有する。これらの式では、Rdは、式(III)に関して上に記載した通りであり、Mは水素、またはアルカリまたはアルカリ土類金属である。代表的な材料は、上に記載したカルボン酸塩、硫酸塩、スルホン酸塩、およびフェノール塩である。また、上に記載した式(III)の2つ以上の化合物のブレンドを用いることもでき、これには、2つ以上のRdA基および/または2つ以上のQRc k基のブレンドが含まれる。
式(III)の化合物を含む組成物は、適切な方法の何れで調製することもできる。例えば、式(III)の活性錯体の2つの成分は、酸または塩として別々に組み込むことができ、例えば、RdAX(式中Xは水素または前記アルカリまたはアルカリ土類金属から選択され、このうちH、K、Na、およびNH4が好まれる)、およびQRc kZ(式中Zは有機または無機とすることができ、好ましくはCl、Br、OH、OR3、またはSO4とされる陰イオンから選択される)とすることができる。2つの成分は、フルオロエラストマーゴムに別々または混合物として加えることができる。この方法では、活性錯体は、加工、加熱、および硬化中に原位置(in situ)で形成される。金属塩の混入および含有を避けることは、クリーン状態での用途(例えば半導体)に特に重要であり、これを達成するために、錯体は、硬化性フルオロエラストマー組成物に組み込む前に調製する必要があり、得られる塩XZは、活性錯体が硬化性フルオロエラストマー組成物に組み込まれる前にろ過するか洗い出す必要がある。また、当技術分野で公知の他の適切な方法を用いて、式(III)の化合物を調製することもできる。例えば、式(III)の触媒組成物の2つの成分は、沈殿させ、得られる塩XZをろ過する前に、適切な溶媒(例えばアルコール)に溶解させることができる。塩の形成は、オニウム水酸化物またはオニウム−アルコキシドとしてのオニウム成分を触媒組成物の酸成分と反応させる(例えばBu4NOHをRCOOHと反応させる)ことにより避けることができる。活性錯体は、溶媒に溶解して、または乾燥化合物として硬化性フルオロエラストマー組成物に組み入れることができる。QRc k材料(例えばテトラアルキルホスホニウムクロリド)または遊離酸(例えばRdAH)が過剰であっても、ポリマーの特性に有害な作用を及ぼさない。
式(III)の化合物は、0.1〜10phr、好ましくは0.5〜5phrフルオロポリマーの量で用いてフルオロポリマーを硬化し、所望の物理的および機械的特性を有するフルオロエラストマーにすることができる。
式(III)の化合物は、一般式R2−OH(式中R2は、1〜20炭素原子、好ましくは6〜12炭素原子を有するアルキル基である)を有する任意なアルコールと組み合わせて用いると有利である可能性がある。R2は、部分的にフッ素化され、例えば、Rf−CH2−OHまたはRf−CH2CH2−OH(式中、Rfは例えば過フッ素化アルキル基のような過フッ素化炭化水素基である)とすることができる。アルコールを加えることは必要ではないが、アルコールを加えると、硬化性フルオロエラストマー組成物の粘性および硬化特性を修正する役に立つ可能性がある。アルコールは、典型的には、組成物全体と相溶性であるように選択する必要がある。また、アルコールは、ミル(milling)操作の間には、フルオロポリマーと式(III)の化合物の混合物中に留まり、その後、後硬化操作の間の次の高温処理中に蒸発する必要がある。現在好まれているアルコールの例には、オクタノールおよびデカノールが含まれる。硬化剤系には、効果的な量のアルコールを用いる。この量は、アルコール対式(III)の化合物の所望の比率、選択する特定のアルコール、およびミル温度を含むいくつかの因子により決定される。例えば、低沸点アルコールの所望される比率が高くなり、ミル温度が高くなるとミルプロセスで含有される量が多くなることになる。選択した組成物の特定のレベルは、通常、慣例の実験法の問題である。一般に、この量は、0.01〜10(更に好ましくは0.5〜5)重量部アルコール/重量100部フルオロポリマーの範囲である。
ニトリル基含有フルオロポリマーを硬化するために用いることができる更に別の化合物には、アミノフェノール(米国特許第5,677,389号明細書)、アンモニア塩(米国特許第5,565,512号明細書)、アミドキシン(米国特許5,668,221号明細書)および他のアンモニア発生化合物(PCT第00/09603号パンフレット)またはイミデートが含まれる。
また、ニトリル含有硬化部位成分を含むフルオロポリマーは、1種以上の過酸化物硬化剤を用いて硬化することができる。この目的に適切な過酸化物硬化剤には、上に列記したものが含まれる。硬化性フルオロエラストマーには、ニトリル含有硬化部位および過酸化物硬化反応に関与することができるハロゲンを含む硬化部位の混合物ような硬化部位成分の混合物を含むこともできることも当業者には理解されるであろう。後者の場合には、一般に、ニトリル成分および過酸化物の硬化を引き起こすのに適切な1種以上の化合物の混合物が用いられることになる。
有機過酸化物および/またはニトリル含有硬化部位成分に基づく硬化組成物に通常含まれる別の成分は、過酸化物と共働して有用に硬化することができるポリ不飽和化合物からなる架橋助剤である。これらの架橋助剤は、0.1および10部/100部フルオロポリマーに等しい量、好ましくは2〜5部/100部フルオロポリマーの間の量で加えることができる。有用な架橋助剤の例には、シアヌル酸トリアリル、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルトリメリテート、トリ(メチルアリル)イソシアヌレート、トリス(ジアリルアミン)−s−トリアジン、亜リン酸トリアリル、N,N−ジアリルアクリルアミド、ヘキサアリルホスホラミド、N,N,N’,N’−テトラアルキルテトラフタルアミド、N,N,N’,N’−テトラアリルマロナミド、トリビニルイソシアヌレート、2,4,6−トリビニルメチルトリシロキサン、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、ジアリル−フタレートおよびトリ(5−ノルボルネン−2−メチレン)シアヌレートが含まれる。トリアリルイソシアヌレートが特に有用である。他の有用な架橋助剤には、欧州特許出願公開(EPA)第0661304A1号明細書、欧州特許出願公開第0784064A1号明細書および欧州特許出願公開第0769521A1号明細書に開示されているビス−オレフィンが含まれる。
硬化性フルオロエラストマー組成物には、更に添加剤を含むことができ、例えば、意図した使用条件に対して適切な安定性を有するならば、フルオロポリマーの化合に典型的に用いられるカーボンブラック、安定剤、可塑剤、潤滑剤、充填剤、および加工助剤を本発明の組成物に組み込むことができる。好ましくは、フルオロポリマー粒子のような有機充填剤を加えることができる。例えば、TFEを共重合することにより得られるパーフルオロアルコキシコポリマー(PFA)およびパーフルオロ(n−プロピルビニルエーテル)(PPVE)のようなパーフルオロビニルエーテルを加えることもでき、またはTFEおよびHFPの共重合により得られるフッ素化エチレン/プロピレンコポリマー(FEP)を加えることもできる。
硬化性フルオロエラストマー組成物は、従来のゴム加工装置でフルオロポリマー、硬化組成物および他の添加剤を混合することにより調製することができる。このような装置には、ゴム用ミル、バンバリミキサのような密閉式混合機、および混合押出し機が含まれる。
硬化性フルオロエラストマー組成物は、公知の鋳造技術を用い、熱および圧力をかけてフルオロエラストマー組成物を硬化することにより例えばガスケットまたは密封体のようなフルオロエラストマー物品に加工されるので便利である。その後、物品には、当技術分野で公知の後硬化サイクルを受けさせることができる。本発明で得られるフルオロエラストマーは、半導体産業、詳細にはウェーハおよびチップ生成に用いられる装置を密封するのに用いるのに適することが見出された。詳細には、得られるフルオロエラストマーでは、残留している金属イオンのレベルが極めて低い。典型的には、金属イオンの総量が10,000ppb(十億分率)、好ましくは7,000ppb未満である。また、フルオロポリマーの調製時にアンモニウムパーフルオロオクタン酸をフッ素化乳化剤として用いる場合には、そのフルオロポリマー中の残留物は、フルオロエラストマーが硬化される間に十分に分解され、ウェーハ製造に用いるフルオロエラストマーの適性に悪影響を及ぼすものは残らないことが見出された。
本発明は、以下の例を参照して更に説明するが、本明細書をそれに限定するものではない。全ての部は、特に記載しなければ重量によるものである。
試験法
IR吸光度比の測定
カルボニル末端基を定量するために、フルオロポリマーのフーリエ変換赤外線スペクトルを生成し、このスペクトルからピーク面積(1840cm-1〜1620cm-1)対ピーク面積(2740cm-1〜2220cm-1)の吸光度比を計算した。
ムーニー粘度
ASTM D1646によりムーニー粘度値を測定した。
メルトフローインデックス
支持重量5.0kgおよび温度372℃でDIN53735、ISO12086またはASTM D−1238によりメルトフローインデックス(MFI)を行った。本明細書で引用するMFIは、直径2.1mmおよび長さ8.0mmの標準押出しダイで得た。
粒度測定
ラテックス粒度の測定は、ISO/DIS13321に従い、マルヴァーン・ゼータザイザー(Malvern Zetazizer)1000HSAを用いて動的光散乱法により行った。測定の前に、重合により得られたポリマーラテックスを0.001mol/LのKCl溶液で希釈し、全ての場合で測定温度は20℃であった。
実施例1
40リットルケトルに水25L、アンモニウムパーフルオロオクタノエート30%溶液(FX1006、3M)430g、アンモニウムパーフルオロブチルスルフィネート(水中で17%)50gおよびCF2=CF−O−(CF25CN40g(NVE;ウルトラ−ターラックス(Ultra−turrax)およびマイクロフリューダイザを用い、水120g中で、1.5gFX1006で予備乳化したもの。平均粒度〜250nm)を入れた。無酸素ケトルに、更に、TFE520gおよびPMVE1504gを入れた。60℃、圧力12バールで、過硫酸アンモニウム(APS)40gを送り込んで重合を開始した。7.1時間の間、TFE6.0kg、PMVE5.0kgおよび予備乳化NVE0.45kgを継続的に送り込んだ。得られるラテックスの固体含量は31%、粒度は65nm、pH=2.8であり、凝析ポリマーの組成は、32.2モル%PMVE、1.3モル%NVEおよび66.5モル%TFE、IR吸光度比は0.07と求められ、ムーニーは10+1、121℃=50であった。
フルオロポリマー分散体は、水性PFA分散体(固体含量24重量%、TFE=96重量%、PPVE=4重量%、Mp=309℃、MFI[5kg/372℃]=2g/10分)と共に、比率w=80/20のブレンドで0.6%MgCl2溶液に激しく撹拌しながら加えることにより共凝析した。凝析したブレンドは、熱水で6回洗浄し、110℃で16時間乾燥した。
比較例1
150リットルのケトルに、水105L、アンモニウムパーフルオロオクタノエート30%溶液(FX1006、3M)1740gおよび予備乳化NVE90gを入れた。無酸素ケトルに、TFE1240gおよびPMVE3600gを更に入れた。73℃、10バールでAPS260gを送り込み、重合を開始した。5.5時間の間に、TFE24.0kg、PMVE20.1kgおよび予備乳化NVE1.78kgを送り込んだ。ラテックスの固体含量は30%、粒度は70nm、pHは2.5であり、ポリマーの組成は、NVE1.3モル%、PMVE32.5、TFE66.2モル%であった。ムーニー粘度は55、IR吸光度比=0.25であった。
実施例1の手順に従って80:20PFAブレンドを調製し、実施例1に記載したように凝析して洗浄した。
実施例2
無酸素40lケトルに水35l、アンモニウムパーフルオロオクタノエート30%溶液(FX1006、3M)500g、アンモニウムパーフルオロブチルスルフィネート52g、TFE350g、PMVE1150gおよびブロモトリフルオロエチレン(BTFE)10gを入れた。71℃、圧力14バールで、APS85gを30分かけて加えることにより重合を開始した。4.9時間の間に、TFE(50.8%)、PMVE(48.4%)およびBTFE(0.79%)の配合のモノマー15.7kgを送り込んだ。得られるラテックスの固体含量は31%であった。単離されたポリマーのムーニー粘度は10+1/121℃=65であり、IR吸光度比=0.048であった。
ラテックスは、激しく撹拌しながら0.6%MgCl2溶液40lにラテックスを加えることにより凝析した。凝析した材料は熱水で6回洗浄した後、120℃で16時間乾燥した。
熱分解した材料の金属含量は、表1に示す通りであった。
金属イオン分析
実施例1、実施例2および比較例1で得られたポリマーを550℃で熱分解し、残渣をICP−MS分析にかけた。以下の結果が得られた。
Figure 0005485491

Claims (3)

  1. 水性乳化重合方法によって得られ、かつ、過酸化物硬化反応に関与することができるハロゲンおよび/またはニトリル基から選択される1つ以上の硬化部位を有するパーフルオロポリマーであって、前記パーフルオロポリマー中の金属陽イオンの総量が、10μg/gパーフルオロポリマー以下であるパーフルオロポリマーと、
    有機過酸化物および/または前記ニトリル基を通じてパーフルオロポリマーを硬化することができる化合物と、
    任意にポリ不飽和架橋助剤と、
    を含む硬化性フルオロエラストマー組成物であって、
    前記パーフルオロポリマーが、本質的にイオン性末端基を有さず、前記組成物中の金属陽イオンの総量が、10μg/gパーフルオロポリマー以下であることを特徴とする前記硬化性フルオロエラストマー組成物。
  2. 請求項1に記載の硬化性フルオロエラストマー組成物を硬化することにより得られる硬化フルオロエラストマー。
  3. 請求項1に記載の硬化性フルオロエラストマー組成物に用いるためのパーフルオロポリマーを製造する方法であって、(i)テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレンおよびその混合物から選択されるフッ素化モノマーと、完全フッ素化C3〜C8オレフィン類、完全フッ素化ビニルエーテル類およびその混合物から選択されるフッ素化モノマーと、過酸化物硬化反応に関与することができる1つ以上のハロゲン原子または1つ以上のニトリル基を有する完全フッ素化モノマーから選択される1種以上のフッ素化硬化部位モノマーと、を水性乳化重合し、それにより、前記重合が、フルオロ脂肪族スルフィネートおよび前記スルフィネートを酸化してスルホニルラジカルにすることができる酸化剤の組み合わせと、および/またはフリーラジカル開始剤および塩化物塩の組み合わせと、から選択される開始剤系で開始され、得られるパーフルオロポリマーが本質的にイオン性末端基を有さず、前記組成物中の金属陽イオンの総量が、10μg/gパーフルオロポリマー以下であるようにすることと、(ii)得られた水性分散体から形成された前記パーフルオロポリマーを単離することと、を含む前記方法。
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