JP5480147B2 - 担持非メタロセン触媒およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は担持された非メタロセン触媒に関する。具体的には、本発明はオレフィン重合用の担持された非メタロセン触媒であって、その場(in-situ)担持プロセスを通じて担体上で触媒的に活性な金属化合物と非メタロセン配位子とを直接反応させることによって製造される非メタロセン触媒に関する。本発明による担持された非メタロセン触媒は、アルミノキサンまたはアルキルアルミニウムのような助触媒と組み合わせて、オレフィンの単独重合/共重合に使用することができる。
ポスト−メタロセン触媒とも称される非メタロセン触媒は、1990年代の半ば及び終わりに見出されており、その中心原子には遷移金属元素のほぼすべてが含まれる。非メタロセン触媒は、性能のいくつかの点に関して、メタロセン触媒に対比し得るかまたは上回っており、チ−グラー触媒、チ−グラー・ナッタ触媒およびメタロセン触媒に続く、オレフィン重合用の第4世代触媒として分類されている。そのような触媒によって製造されたポリオレフィン生成物は、好適な特性を示し、そして生産コストの低いことを特徴とする。非メタロセン触媒の配位原子には、酸素、窒素、硫黄およびリンが含まれており、シクロペンタジエン基又はその誘導体(例えば、インデン基またはフロオレン基)は含まれていない。非メタロセン触媒は、その中心原子が比較的強い求電子性を示すということ、ならびに、σ−結合の移動およびオレフィンの挿入を促進する金属ハロゲン化物型またはシス−アルキル金属型の中心構造を有するということを特徴とする。従って、中心原子は容易にアルキル化に付されやすく、それ故、カチオン型活性中心の生成を容易にする。このようにして生成した錯体は制限された幾何学配置(コンフィギュレーション)を有しており、立体選択性、電子吸引性、およびキラル調節性(chiral adjustable)を有する。更に、生成した金属−炭素結合は容易に分極し、従って、オレフィンの単独重合および共重合を更に容易にする。これらの理由から、比較的高い重合温度下であっても、比較的高い分子量を有するオレフィンポリマーを得ることが可能である。
しかしながら、オレフィン重合において、均一相触媒は、短い触媒寿命、汚損、メチルアルミノキサンの高い消費、およびポリマー生成物における望ましくない低分子量または高分子量などの問題点の影響を受けること、そして、溶液重合プロセスまたは高圧重合プロセスにおいて限られた用途しか見出されず、それによって工業的により広い用途が阻害される、ということが知られている。
中国特許第01126323.7号、第02151294.9号および第02110844.7号、ならびにWO03/010207号は、オレフィン重合において広い用途を見出す触媒または触媒系を開示している。しかしながら、その触媒または触媒系には、許容され得るオレフィン重合活性を達成するために、比較的多量の助触媒を伴う必要がある。更に、触媒または触媒系は、触媒寿命および汚損などの問題の影響を受ける。
メタロセン触媒に関する重合工業からの経験が示すように、非メタロセン触媒は担持された状態にしておくことが必要である。
均一相非メタロセン触媒における会合分子の失活を回避することは、担持によって可能であり、それによって、ポリマー生成物の粒子形態(particle morphology)および重合における触媒の性能が向上する。このことは、触媒の初期活性の穏やかな低減、触媒寿命の延長、重合中におけるケーキングまたはフラッシュ反応の排除または緩和、ポリマー形態の向上、およびポリマーの見かけ密度の増大などに反映され、従って、その用途は他の重合方法、例えば、気相重合またはスラリー重合などへ拡がっている。
中国特許第01126323.7号、第02151294.9号および第02110844.7号、ならびにWO03/010207号の触媒を目的として、中国特許出願公開CN1539855A、CN1539856A、CN1789291A、CN1789292AおよびCN1789290A、ならびにWO2006/063501および中国特許出願No.200510119401.xは、担体上に触媒を担持させて、担持された非メタロセン触媒を得るためのいくつかの方法を提供している。しかしながら、これらの適用はそれぞれ、処理された担体に遷移金属含有非メタロセン有機金属化合物を担持させる技術に関するものである。非メタロセン触媒と担体との間の結合はやや制限されており、従って、このようにして得られた担持された非メタロセン触媒において、非メタロセン有機金属化合物は主として物理吸着状態で存在しており、そのことは非メタロセン触媒性能の発揮およびポリマー粒子形態の制御に好適なものではない。
先行技術のオレフィン重合触媒の大部分は、例えば、US 4808561 およびUS 5240894、中国特許出願公開CN1049439、CN1136239、CN1344749、CN1126480、CN1053673、CN1307594、CN1130932、CN1103069、CN1363537およびCN1060179、US574417、EP 685494、US4871705およびEP0206794によるもののように、メタロセン触媒系のものである。再度述べるが、これらの出願はすべて、処理された担体に遷移金属含有メタロセン触媒を担持させる技術に関するものである。
EP260130によれば、メチルアルミノキサン処理されたSiO2担体に、メタロセンまたは非メタロセン触媒を担持させて製造された触媒が提供されており、ここでの非メタロセンとは、ZrCl4、TiCl4またはVOCl3のみを意味する。この特許によれば、担体の表面は、有機マグネシウム化合物もしくはマグネシウム化合物およびアルキルアルミニウムの混合物によって処理されることが好適である。しかしながら、それに関連する方法は、非常に複雑であって、膨大な製造ステップを必要とする。
WO03/047752A1およびWO03/047751A1は、複合触媒(メタロセン触媒を伴ったチーグラーナッタ触媒、またはメタロセン触媒を伴った非メタロセン触媒)を、シリカに担持させる方法を提供する。これらの特許出願によれば、非メタロセン触媒成分としてチタンまたはバナジウムの塩化物またはオキシ塩化物を使用しており、従って、このようにして得られた触媒は2元金属型である。
EP708116は、気化させたZrCl4を160℃から450℃までの範囲の温度にて担体に接触させて担体上に担持させ、その後担持されたZrCl4を配位子のLi塩と反応させることを含む、担持されたメタロセン触媒を得るための方法を開示しており、それは最終的に、助触媒と組み合わせてオレフィン重合に使用される。担持方法は高い反応温度および高真空下で行なう必要があるため、その方法はあまり望ましいものではない。
中国特許No.01131136.3は、担持されたメタロセン触媒を製造する方法であって、標準圧力下にて、溶媒中で担体を第IVB族遷移金属ハロゲン化物と混合し、次いで配位子のカチオンと直接的に反応させることを含んでなり、1工程にてメタロセン触媒の担持および複合体を統合するための方法を開示している。しかしながら、この方法では、遷移金属と配位子とは1:1のモル比で用いられており、また、プロトン受容体(例えば、ブチルリチウム)が必要である。更に、使用する配位子は、シクロペンタジエン基を含む、架橋されたまたは非架橋のメタロセン配位子である。
中国特許200510080210.7号は、オレフィン重合用の担持されたバナジウム系の非メタロセン触媒をその場で製造する方法であって、ジアルキルマグネシウムをアシルナフトールまたはβ−ジオンと反応させて、マグネシウムアシルナフトールまたはマグネシウムβ−ジオン化合物を生じさせ、その後、バナジウム(IV)の塩化物と反応させて、担体および活性な触媒成分を同時に生成させることを含んでなる方法、ならびにその使用を開示している。
中国特許200610026765.8号は、オレフィン重合用の、シングルサイトチーグラーナッタ触媒を開示している。この触媒においては、配位子含有サルチルアルデヒドまたは置換サルチルアルデヒド誘導体が電子供与体として用いられている。その触媒は、マグネシウム化合物(例えばMgCl2)/テトラヒドロフラン溶液の中へ、予備処理された担体((例えばシリカ)、金属化合物(例えばTiCl4)および電子供与体を導入すること、ならびにその後生成物を後処理することによって製造される。
中国特許200610026766.2号は、この特許と同様に、ヘテロ原子を含有する有機化合物、ならびにチーグラーナッタ触媒を製造するためにそれを使用することに関する。
上述した特許文献から理解できるように、先行技術における担持された非メタロセン触媒は、オレフィン重合活性が低いという問題点を伴っており、その問題点を調整するための簡単な方法は存在しない。触媒活性を向上させようとする場合には、使用する助触媒の量を著しく増加させなければならず、そのことは望ましいことではない。更に、先行技術の触媒を用いることによって製造されたポリマー生成物(例えば、ポリエチレン)は、嵩密度が低いことおよびポリマー形態が劣るこという問題点を伴っている。更に、先行技術の担持された非メタロセン触媒は、重合性能が不安定であるという問題点を伴っている。
従って、先行技術の触媒に関連する問題点を伴わず、工業的規模でおよび単純な方法で製造することができる、担持された非メタロセン触媒についての必要性が依然として存在している。
従って、本発明の目的は、担体上において、非メタロセン配位子と遷移金属化合物とをその場(in-situ)担持プロセスによって直接的に反応させることによって製造される、先行技術に基づいた担持された非メタロセン触媒を提供することである。その製造の間に、プロトン受容体および電子供与体は必要とされず、厳しい反応要求および反応条件も必要とされない。これらの理由から、本発明の担持された触媒は、製造が容易であって、かつ工業規模での製造に好適である。
具体的には、本発明は、担持された非メタロセン触媒を製造する方法であって、
化学的処理剤および非メタロセン配位子の2者のうちの一方によって多孔質担体を処理して、改質された多孔質担体を得る処理工程(ここで化学的処理剤は、第IVB族金属化合物からなる群から選ばれる);ならびに
前記改質された多孔質担体を化学的処理剤および非メタロセン配位子の2者のうちの他方と接触させて、担持された非メタロセン触媒を得る接触工程
を含む方法に関する。
本発明の別の態様例では、前記処理工程の前に、多孔質担体をマグネシウム化合物によって処理しおよび/または予め熱的に活性化する。
本発明の好ましい態様例によれば、非メタロセン配位子は、次の構造:
Figure 0005480147

[式中、
qは0または1であり;
dは0または1であり;
Figure 0005480147
Eは、窒素含有基、酸素含有基、硫黄含有基、セレン含有基およびリン含有基からなる群から選ばれる基(ここで、N、O、S、SeおよびPはそれぞれ配位原子を表わす)であり;
Gは、C1〜C30炭化水素基、置換C1〜C30炭化水素基および不活性な官能基からなる群から選ばれる基であり;

Figure 0005480147

R1〜R3、R22〜R33およびR39は、水素、C1〜C30炭化水素基、ハロゲン原子、置換C1〜C30炭化水素基および不活性な官能基からなる群からそれぞれ独立して選ばれ、ここでこれらの基は同じであってもよいし、または互いに異なっていてもよく、隣接するいずれかの基は互いに結合しまたは環を形成していてもよい。]
を有する化合物からなる群から選ばれる。
本発明によれば、非メタロセン配位子は、次の化合物:
Figure 0005480147

からなる群から選ばれることが好ましい。
本発明は、このように製造された担持非メタロセン触媒に更に関する。
本発明の、担持された非メタロセン触媒を製造する方法は、簡単であって容易に実施することができる。また、多孔質担体上での非メタロセン配位子の担持量を容易に調節することができ、従って添加を著しく増加させることができる。
更に、種々の量の化学的処理剤を用いることによって、得られる担持された非メタロセン触媒の重合活性を、低い値から高い値までの必要な程度で自由に調節することによって、同じかまたは異なるオレフィン重合要求に適合させることができる。
本発明のプロセスによれば、非メタロセン配位子および多孔質担体は確実に結合して、担持された非メタロセン触媒の重合性能に対するいずれかの結合していない配位子の影響が著しく低減され、それによって前記触媒の性能がより安定におよび信頼できるようになる。
触媒系が、本発明の触媒と、助触媒(例えば、メチルアルミノキサンまたはトリエチルアルミニウム)との組合せを使用することによって構成される場合、比較的高い重合活性を達成するためには、比較的少量の助触媒だけが必要とされる。
更に、それによって得られるポリマー生成物(例えば、ポリエチレン)は、望ましいポリマー形態および高い嵩密度(high bulk density)を特徴とする。
(発明の詳細な説明)
第1に、本発明は、担持された非メタロセン触媒を製造する方法であって、
化学的処理剤および非メタロセン配位子の2者のうちの一方によって多孔質担体を処理して、改質された多孔質担体を得る処理工程(ここで化学的処理剤は、第IVB族金属化合物からなる群から選ばれる);ならびに
前記改質された多孔質担体を化学的処理剤および非メタロセン配位子の2者のうちの他方と接触させて、担持された非メタロセン触媒を得る接触工程
を含む方法に関する。
本発明に使用する多孔質担体は、特に限定されておらず、表面に官能基を有しているいずれかの多孔質の固体であってよく、表面に有機官能基を有する有機材料、および表面に官能基を有する無機材料からなる群から選ばれる1またはそれ以上であってよい。
有機材料は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリビニルアルコール、シクロデキストリン、および上述したポリマーを構成する2またはそれ以上のモノマーから誘導されるいずれかのコポリマー、ポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化物ビニル、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリスチレン、ならびに部分的に架橋ポリマーであって、ヒドロキシル基、第1級アミノ基、第2級アミノ基、スルホン酸基、カルボキシル基、アミド基、N−モノ置換アミド基、スルホンアミド基、N−モノ置換スルホンアミド基、メルカプト基、イミド基およびヒドラジド基からなる群から選ばれる有機官能基を有するものからなる群から選ぶことができる。表面にカルボキシル基を有する部分的に架橋されたスチレンポリマーが好ましい。
無機材料は、元素周期表において、第IIA族、第IIIA族、第IVA族および第IVB族からなる群から選ばれる1種またはそれ以上の金属元素の酸化物、例えば、シリカ(二酸化ケイ素またはシリカゲルとしても知られている)、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化チタン、ジルコニア、酸化トリウム、それらの組合せ、またはこれらの金属の2種またはそれ以上の複合酸化物、それらのハロゲン化物(例えばマグネシウム塩化物)、気相金属ハロゲン化物または気相シリコン化合物の熱加水分解によって調製された酸化物(例えば、SiCl4の熱加水分解によって得られたシリカゲル、またはAlCl3の熱加水分解などによって得られたアルミナなど)、クレイ、モレキュラーシーブ、マイカ、モンモリロナイト、ベントナイト、ケイソウ土、ZSM−5、MCM−41など、表面にヒドロキシル基およびカルボキシル基からなる官能基を有するものからなる群から選ぶことができる。好ましいものは、表面にヒドロキシル基を有する無機材料、例えば、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、二酸化チタン、モレキュラーシーブ、モンモリロナイト等、または、シリカおよび第IIA族または第IIIA族の酸化物から誘導された複合体酸化物、例えば、シリカアルミナ複合体酸化物またはシリカマグネシア複合体酸化物であって、最も好ましいものはシリカである。
本発明によれば、シリカは、従来の方法で製造することもできるし、または、例えばGrace955、Grace948、GraceSP9−351、GraceSP9−485、GraceSP9−10046およびDavsion Syloid 245(すべてGrace社から)、ES70、ES70X、ES70Y、ES70W、ES757、EP10X、およびEP11(すべてIneos社から)、Aerosil 812、およびCS−2133およびMS−3040(すべてPQ社から)として商業的に購入することもできる。
本発明によれば、多孔質担体の(BET方法によって測定した)表面積は限定されず、通常は10〜1000m/g、より好ましくは100〜600m/gである。多孔質担体の(窒素吸着方法によって測定された)細孔容積は、好ましくは0.1〜4cm/g、より好ましくは0.2〜2cm/gである。多孔質担体の(レーザー粒子径分析装置によって測定された)平均粒子直径は、好ましくは1〜500μm、より好ましくは1〜100μmである。
本発明によれば、多孔質担体は、種々の形態、例えば、微粒子形態、球状形態、凝集形態などであってよい。
本発明の好ましい態様例によれば、非メタロセン配位子に関して後続する接触工程において、無機多孔質担体の表面に存在するいずれかの遊離基(例えば、ヒドロキシル基またはカルボキシル基)の何らかの不利益な影響を低減するため、または、そのような遊離基の量を多孔質担体への非メタロセン配位子の予め決められた担持量に制御し、および多孔質担体の表面におけるそのような遊離基の分布を一様にするためには、使用の前に無機多孔質担体を熱的に活性化することが好適である。熱的活性化は従来の方法で行なうことができる。例えば、無機多孔質担体の熱的処理は、減圧下にて、または不活性ガス(例えば、窒素ガスまたは希ガス)雰囲気にて行うことができる。本明細書において、不活性ガス雰囲気とは、多孔質担体と反応し得る成分をまったく含まないか、または極微量で含む雰囲気を意味する。熱的活性化を行なうための条件は、200℃から800℃までの範囲、好ましくは400℃から700℃までの範囲、最も好ましくは400℃から650℃までの範囲の加熱温度;0.5〜24時間、好ましくは2〜12時間、最も好ましくは4〜8時間の加熱時間であり得る。本発明によれば、活性化の操作は、窒素またはアルゴンの雰囲気下で、好ましくは窒素雰囲気下で行なわれる。熱的に活性化された多孔質担体は、使用前において、通常は不活性ガス雰囲気下にて貯蔵されるということが当業者に知られている。
本発明によれば、使用の前に有機多孔質担体を活性化することも好適である。この熱的活性化の主な目的は、有機多孔質担体の表面上に吸着されたいずれかの水分を除去することである。前記有機多孔質担体の耐熱性はあまり高くないため、熱的活性化には、有機多孔質担体の基本的構造および組成を破壊しないことが必要とされる。熱的活性化は、従来の方法で行なうことができる。例えば、有機多孔質担体の熱的処理は、減圧下にて、または不活性ガス(例えば、窒素ガスまたは希ガス)雰囲気下で行うことができる。本明細書において、不活性ガス雰囲気とは、多孔質担体と反応し得る成分をまったく含まないか、または極微量で含む雰囲気を意味する。熱的活性化を行なうための条件は、50℃から400℃までの範囲、好ましくは100℃から250℃までの範囲の加熱温度;1〜24時間、好ましくは2〜12時間の加熱時間であってよい。本発明によれば、活性化の操作は、窒素またはアルゴンの雰囲気下で、好ましくは窒素雰囲気下で行なわれる。熱的に活性化された多孔質担体は、使用前において、通常は不活性ガス雰囲気下に貯蔵されるということが当業者に知られている。
本発明の好ましい態様例によれば、処理工程の前であって、好ましくは熱的活性化の後に、多孔質担体をマグネシウム化合物処理工程に付することが好適である。
マグネシウム化合物処理工程は、
テトラヒドロフランとアルコールとの混合溶媒にマグネシウム化合物を溶解させてマグネシウム化合物溶液を得る工程;
(熱的活性化を行ったかまたは行っていない)多孔質担体をマグネシウム化合物溶液と混合してスラリーを得る工程;ならびに
前記スラリーを乾燥させて(以下、スラリー乾燥プロセスと称する)、または前記スラリーに沈殿剤を加えて沈殿を生じさせて(以下、スラリー沈殿プロセスと称する)、前記多孔質担体を前記マグネシウム化合物によって処理する、即ち、Mg処理された多孔質担体(以下、多孔質担体と称する場合もある)を得る工程
を含んでなる。
第1に、マグネシウム化合物溶液を得る工程について以下詳細に説明する。
本発明の1つの態様例によれば、マグネシウム化合物は、マグネシウムハロゲン化物、アルコキシマグネシウムハロゲン化物、アルコキシマグネシウム、アルキルマグネシウム、アルキルマグネシウムハロゲン化物、アルキルアルコキシマグネシウムまたはそれらの混合物からなる群から選ばれる。
具体的には、マグネシウムハロゲン化物、例えば、マグネシウム塩化物(MgCl2)、マグネシウム臭化物(MgBr2)、マグネシウムヨウ化物(MgI2)およびマグネシウムフッ化物(MgF2)からなる群から選ぶことができ、マグネシウム塩化物が好ましい。
アルコキシマグネシウムハロゲン化物は、例えば、メトキシマグネシウム塩化物(Mg(OCH3)Cl)、エトキシマグネシウム塩化物(Mg(OC2H5)Cl)、プロポキシマグネシウム塩化物(Mg(OC3H7)Cl)、n−ブトキシマグネシウム塩化物(Mg(OC4H9)Cl)、イソブトキシマグネシウム塩化物(Mg(i-OC4H9)Cl)、メトキシマグネシウム臭化物(Mg(OCH3)Br)、エトキマグネシウム臭化物(Mg(OC2H5)Br)、プロポキシマグネシウム臭化物(Mg(OC3H7)Br)、n−ブトキシマグネシウム臭化物(Mg(OC4H9)Br)、イソブトキシマグネシウム臭化物(Mg(i-OC4H9)Br)、メトキシマグネシウムヨウ化物(Mg(OCH3)I)、エトキシマグネシウムヨウ化物(Mg(OC2H5)I)、プロポキシマグネシウムヨウ化物(Mg(OC3H7)I)、n−ブトキシマグネシウムヨウ化物(Mg(OC4H9)I)およびイソブトキシマグネシウムヨウ化物(Mg(i-OC4H9)I)などからなる群から選ぶことができる。メトキシマグネシウム塩化物、エトキシマグネシウム塩化物およびイソブトキシマグネシウム塩化物が好ましい。
アルコキシマグネシウムは、例えば、メトキシマグネシウム(Mg(OCH3)2)、エトキシマグネシウム(Mg(OC2H5)2)、プロポキシマグネシウム(Mg(OC3H7)2)、ブトキシマグネシウム(Mg(OC4H9)2)、イソブトキシマグネシウム(Mg(i-OC4H9)2)および2−エチルヘキシルオキシマグネシウム(Mg(OCH2CH(C2H5)C4H9)などからなる群から選ぶことができ、エトキシマグネシウムおよびイソブトキシマグネシウムが好ましい。
アルキルマグネシウムは、例えば、メチルマグネシウム(Mg(CH3)2)、エチルマグネシウム(Mg(C2H5)2)、プロピルマグネシウム(Mg(C3H7)2)、n−ブチルマグネシウム(Mg(C4H9)2)、およびイソブチルマグネシウム(Mg(i-C4H9)2)などからなる群から選ぶことができ、エチルマグネシウムおよびn−ブチルマグネシウムが好ましい。
アルキルマグネシウムハロゲン化物は、例えば、メチルマグネシウム塩化物(Mg(CH3)Cl)、エチルマグネシウム塩化物(Mg(C2H5)Cl)、プロピルマグネシウム塩化物(Mg(C3H7)Cl)、n−ブチルマグネシウム塩化物(Mg(C4H9)Cl)、イソブチルマグネシウム塩化物(Mg(i-C4H9)Cl)、メチルマグネシウム臭化物(Mg(CH3)Br)、エチルマグネシウム臭化物(Mg(C2H5)Br)、プロピルマグネシウム臭化物(Mg(C3H7)Br)、n−ブチルマグネシウム臭化物(Mg(C4H9)Br)、イソブチルマグネシウム臭化物(Mg(i-C4H9)Br)、メチルマグネシウムヨウ化物(Mg(CH3)I)、エチルマグネシウムヨウ化物(Mg(C2H5)I)、プロピルマグネシウムヨウ化物(Mg(C3H7)I)、n−ブチルマグネシウムヨウ化物(Mg(C4H9)I)およびイソブチルマグネシウムヨウ化物(Mg(i-C4H9)I)などからなる群から選ぶことができ、メチルマグネシウム塩化物、エチルマグネシウム塩化物およびイソブチルマグネシウム塩化物が好ましい。
アルキルアルコキシマグネシウムは、例えば、メチルメトキシマグネシウム(Mg(OCH3)(CH3))、メチルエトキシマグネシウム(Mg(OC2H5)(CH3))、メチルプロポキシマグネシウム(Mg(OC3H7)(CH3))、メチルn−ブトキシマグネシウム(Mg(OC4H9)(CH3))、メチルイソブトキシマグネシウム(Mg(i-OC4H9)(CH3))、エチルメトキシマグネシウム(Mg(OCH3)(C2H5))、エチルエトキシマグネシウム(Mg(OC2H5)(C2H5))、エチルプロポキシマグネシウム(Mg(OC3H7)(C2H5))、エチルn−ブトキシマグネシウム(Mg(OC4H9)(C2H5))、エチルイソブトキシマグネシウム(Mg(i-OC4H9)(C2H5))、プロピルメトキシマグネシウム(Mg(OCH3)(C3H7))、プロピルエトキシマグネシウム(Mg(OC2H5)(C3H7))、プロピルプロポキシマグネシウム(Mg(OC3H7)(C3H7))、プロピルn−ブトキシマグネシウム(Mg(OC4H9)(C3H7))、プロピルイソブトキシマグネシウム(Mg(i-OC4H9)(C3H7))、n−ブチルメトキシマグネシウム(Mg(OCH3)(C4H9))、n−ブチルエトキシマグネシウム(Mg(OC2H5)(C4H9))、n−ブチルプロポキシマグネシウム(Mg(OC3H7)(C4H9))、n−ブチルn−ブトキシマグネシウム(Mg(OC4H9)(C4H9))、n−ブチルイソブトキシマグネシウム(Mg(i-OC4H9)(C4H9))、イソブチルメトキシマグネシウム(Mg(OCH3)(i-C4H9))、イソブチルエトキシマグネシウム(Mg(OC2H5)(i-C4H9))、イソブチルプロポキシマグネシウム(Mg(OC3H7)(i-C4H9))、イソブチルn−ブトキシマグネシウム(Mg(OC4H9)(i-C4H9))およびイソブチルイソブトキシマグネシウム(Mg(i-OC4H9)(i-C4H9))などからなる群から選ぶことができ、ブチルエトキシマグネシウムが好ましい。
マグネシウム化合物は、特に限定されておらず、1種または2種またはそれ以上の混合物として使用することができる。例えば、2種以上のマグネシウム化合物を混合物として用いる場合、混合物中における一方のマグネシウム化合物の他方のマグネシウム化合物に対するモル比は、例えば0.25〜4、好ましくは0.5〜3、最も好ましくは1〜2であってよい。
マグネシウム化合物溶液の調製の際にマグネシウム化合物を溶解させるための時間は、特に限定されていないが、通常は0.5〜24時間である。比較的低温にて溶解を行う場合には比較的長い時間が必要とされるべきこと、ならびに、比較的高温にて溶解を行う場合には比較的短い時間が必要とされるべきことが知られている。例えば、混合溶媒の沸点よりも低い5℃の温度にて溶解を行う場合には、溶解のための時間は通常0.5〜4時間であり;20℃の温度にて溶解を行う場合には、その時間は4〜24時間となり得る。マグネシウム化合物溶液を調製する間、何らかの撹拌手段、例えば撹拌パドル(その回転速度は10〜1000回転/分(rpm)であってよい)を用いて混合溶媒中でのマグネシウム化合物の溶解を促進させることができる。
マグネシウム化合物溶液を調製するための工程において、使用されるアルコールは、脂肪族アルコール、芳香族アルコールおよび脂環式アルコールからなる群から選ばれる1種又はそれ以上のアルコールであってよい。ここで、アルコールは、要すれば、アルキル基、ハロゲン原子およびアルコキシ基からなる群から選ばれる置換基によって置換されていてもよい。脂肪族アルコールが好ましい。
例えば、脂肪族アルコールは、メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、ペンタノール、2−メチルペンタノール、2−エチルペンタノール、2−ヘキシルブタノール、ヘキサノール、2−エチルヘキサノールなどからなる群から選ぶことができ、エタノール、ブタノールおよび2−エチルヘキサノールが好ましい。芳香族アルコールは、ベンジルアルコール、ベンゼンエタノール(フェネチルアルコール)およびメチルベンジルアルコールなどからなる群から選ぶことができ、ベンゼンエタノールが好ましい。脂環式アルコールは、シクロヘキサノール、シクロペンタノールおよびシクロオクタノールなどからなる群から選ぶことができ、シクロヘキサノールが好ましい。アルキル置換されたアルコールは、例えば、メチルシクロペンタノール、エチルシクロペンタノール、プロピルシクロペンタノール、メチルシクロヘキサノール、エチルシクロヘキサノール、プロピルシクロヘキサノール、メチルシクロオクタノール、エチルシクロオクタノールおよびプロピルシクロオクタノールなどであってよく、メチルヘキサノールが好ましい。ハロゲン原子置換されたアルコールは、例えば、トリクロロメタノール、トリクロロエタノールおよびトリクロロヘキサノールなどであってよく、トリクロロメタノールが好ましい。アルコキシ置換されたアルコールは、例えば、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールn−ブチルエーテルおよび1−ブトキシ−2−プロパノールなどであってよく、エチレングリコールエチルエーテルが好ましい。これらのアルコールの中で、エタノールおよびブタノールがより好ましい。
アルコールは、1種で、または2種またはそれ以上の種類の混合物として使用することができる。
マグネシウム化合物溶液の調製において、マグネシウム化合物(Mg基準)のテトラヒドロフランに対するモル比は、1対6〜40、好ましくは1対8〜20であってよく、一方、マグネシウム化合物(Mg基準)のアルコールに対するモル比は、1対1〜8、好ましくは1対0.5〜4であってよい。
前記多孔質担体をこのようにして得られたマグネシウム化合物溶液と混合することによって、スラリーが得られる。
本発明では、多孔質担体(多孔質担体それ自体または熱的活性化が行われた多孔質担体、好ましくは熱的活性化が行われた多孔質担体を含む)をマグネシウム化合物溶液と混合することについては、特に制限されることなく、いずれかの従来のプロセスを用いることによって行うことができる。例えば、混合は0.1〜8時間、好ましくは0.5〜4時間、最も好ましくは、1〜2時間続けることができ、混合を行う温度はマグネシウム化合物が溶解し得る温度である。混合の間に、混合を促進させるために撹拌手段を用いることができる。撹拌手段はいずれの形態であっても、例えば、撹拌パドルであってよく、その回転速度は10〜1000回転/分(rpm)であってよい。
混合の間、前記マグネシウム化合物の前記多孔質担体に対する比(質量基準)は、1対0.5〜4、好ましくは1対1〜2であってよい。
前記スラリーを乾燥させることによって、または沈殿剤を前記スラリーへ導入して沈殿させることによって、Mg処理された多孔質担体を得ることができる。
まず、乾燥によってMg処理された多孔質担体を得る方法について、以下詳細に説明する。
スラリーは、遊離液体を含まない半乾燥状態の物質であって、十分に撹拌した後で直接的に熱乾燥させることができ、そして良好な流動性を有する固体物質が得られ、その固体物質が本発明のMg処理された多孔質担体に対応する。常にそうであるとは限らないが、乾燥の前に、物質が均一であることを確保するために、所定の時間で、シールされた容器の中にスラリーを静置することが好ましく、その時間は、2〜48時間、好ましくは4〜24時間、最も好ましくは6〜18時間であってよい。
スラリーを乾燥させる温度については特に制限はなく、当業者は必要に応じて決定することができる。原則として、スラリーに含まれるアルコールの沸点が比較的低い場合には、それに対応して比較的低い温度が好ましく、一方、沸点が比較的高い場合には、それに対応して比較的高い温度が好ましい。例えば、エタノールをアルコールとして使用する場合、乾燥温度は40℃から120℃までの範囲とすることができ、またブタノールを使用する場合には、乾燥温度は60℃から140℃までの範囲とすることができる。
次に、前記スラリーの中へ沈殿剤を導入することによってMg処理された多孔質担体を得る方法について、以下詳細に説明する。
前記Mg処理された多孔質担体の調製において、使用する沈殿剤は、マグネシウム化合物についての貧溶媒であり、混合溶媒についての良溶媒であるいずれかの沈殿剤であってよく、例えばアルカン、環式アルカン、ハロゲン化されたアルカンおよびハロゲン化された環式アルカンの1種又はそれ以上のものからなる群から選ぶことができる。
アルカンとしては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナンおよびデカンなどが例示され、ヘキサン、ヘプタンおよびデカンが好ましく、ヘキサンが最も好ましい。
環式アルカンとしては、シクロヘキサン、シクロペンタン、シクロヘプタン、シクロデカン、シクロノナンなどが例示され、シクロヘキサンが好ましい。
ハロゲン化されたアルカンとしては、ジクロロメタン、ジクロロヘキサン、ジクロロヘプタン、トリクロロメタン、トリクロロエタン、トリクロロブタン、ジブロモメタン、ジブロモエタン、ジブロモヘプタン、トリブロモメタン、トリブロモエタン、トリブロモブタンなどが例示される。
ハロゲン化された環式アルカンとしては、塩素化シクロヘキサン、塩素化シクロペンタン、塩素化シクロヘプタン、塩素化シクロデカン、塩素化シクロノナン、塩素化シクロオクタン、臭素化シクロヘキサン、臭素化シクロペンタン、臭素化シクロヘプタン、臭素化シクロデカン、臭素化シクロノナン、臭素化シクロオクタンなどが例示される。
沈殿剤は、1種のものまたは2種またはそれ以上の混合物として用いることができる。
使用する沈殿剤の量について制限はないが、沈殿剤のテトラヒドロフランに対する体積比は、通常は1対0.25〜4であって、1対0.5〜2であることが好ましい。
沈殿剤の温度について制限はないが、室温が好ましい。更に、スラリーを室温まで冷却した後に、沈殿を生じさせることが好ましい。
沈殿剤は、一度にまたは滴下によりスラリーに添加することができ、一度に添加することが好ましい。沈殿の間に、何らかの撹拌手段を用いて、スラリーの全体にわたって沈殿剤を均一に分散させること、ならびに最終的に固体の沈殿を促進させることができる。撹拌手段はいずれの形態であってもよく、例えば撹拌パドルの場合には、その回転速度は10〜1000回転/分(rpm)であってよい。
沈殿操作の後で、このようにして得られた沈殿を、濾過し、洗浄しおよび乾燥して、本発明のMg処理された多孔質担体が得られる。本発明に関して、洗浄溶媒は沈殿剤と同じであってもよいし、または異なっていてもよい。
前述した、濾過、洗浄および乾燥プロセスについては特に制限はなく、必要に応じて当業者が決定することができる。
本発明の多孔質担体(好ましくは熱的に活性化された後のもの、またはMg処理された後のもの、より好ましくは熱的に活性化された後にMg処理されたもの)は、処理工程を行なうために直接的に使用することができる。しかし、好ましい態様においては、処理工程の前に、多孔質担体(以下、「多孔質担体」という用語は、多孔質担体それ自体、熱的活性化がなされた多孔質担体、Mg処理された多孔質担体、または熱的活性化がなされた後にMg処理された多孔質担体を意味する。)をアルミノキサン、アルキルアルミニウムまたはその組合せからなる群から選ばれる補助化学的処理剤によって、多孔質担体を予備処理することができる(以下、予備処理工程とも称する)。
本発明に関して、「多孔質担体それ自体」という用語は、本発明について説明したいかなる処理にも付されていない多孔質担体を意味する。
アルミノキサンとしては、(以下の式(I)で示される)鎖状のアルミノキサンR2-Al-(Al(R)-O)n--O-AlR2と、(以下の式(II)で示される)環状のアルミノキサン(Al(R)-O-)n+2とが例示される。
式(I):
Figure 0005480147

式(II):
Figure 0005480147

[式中、Rはそれぞれ独立して同一であってもまたは異なっていてもよく、同一であることが好ましく、C〜Cアルキルからなる群からそれぞれ独立して選ぶことができ、メチル、エチルおよびイソブチルが好ましく、メチルが最も好ましく、nは1〜50の整数であって、10〜30であることが好ましい。]
具体的には、アルミノキサンは、メチルアルミノキサン、エチルアルミノキサン、イソブチルアルミノキサンおよびブチルアルミノキサンからなる群から選ぶことが好ましく、メチルアルミノキサン(MAO)およびイソブチルアルミノキサン(iBAO)が好ましい。
アルミノキサンは、1種で、または2種またはそれ以上の種類の混合物として使用することができる。
アルキルアルミニウムは、以下の式(III)で示される化合物である。
式(III):
Al(R) (III)
[式中、Rはそれぞれ独立して同一であってもまたは異なっていてもよく、同一であることが好ましく、C〜Cアルキルからなる群からそれぞれ独立して選ぶことができ、メチル、エチルおよびイソブチルが好ましく、メチルが最も好ましい。]
具体的には、アルキルアルミニウムは、トリメチルアルミニウム(Al(CH3)3)、トリエチルアルミニウム(Al(CH2CH3)3)、トリプロピルアルミニウム(Al(C3H7)3)、トリイソブチルアルミニウム(Al(i-C4H9)3)、トリn−ブチルアルミニウム(Al(C4H9)3)、トリイソアミルアルミニウム(Al(i-C5H11)3)、トリn−アミルアルミニウム(Al(C5H11)3)、トリヘキシルアルミニウム(Al(C6H13)3)、トリイソヘキシルアルミニウム(Al(i-C6H13)3)、ジエチルメチルアルミニウム(Al(CH3)(CH2CH3)2)およびエチルジメチルアルミニウム(Al(CH2CH3)(CH3)2)などからなる群から選ぶことができる。そこで好ましいものは、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムおよびトリプロピルアルミニウムであって、最も好ましいものはトリエチルアルミニウムおよびトリイソブチルアルミニウムである。
アルキルアルミニウムは、1種で、または2種またはそれ以上の種類の混合物として使用することができる。
本発明によれば、補助化学的処理剤としては、アルキルアルミニウムのみ、またはアルミノキサンのみ、またはアルキルアルミニウムとアルミノキサンとの混合物を使用することができる。組み合わせるアルキルアルミニウムとアルミノキサンとの比について制限はなく、当業者が必要に応じて決定することができる。
予備処理工程において、補助化学的処理剤(Al基準)の多孔質担体(特に、Mg処理された多孔質担体(それを使用する場合))に対する比は、0.25〜4ミリモル/1gであってよく、0.5〜2ミリモル/1gであることが好ましい。
前記予備処理工程を行うためには、例えば以下のようないずれかのプロセスを用いることができる。
まず、溶媒中の前記補助化学的処理剤の溶液を調製する。次に、(所定量の補助化学的処理剤を含む)溶液を、室温から溶液中における溶媒の沸点よりも低い温度までの範囲の温度にて、多孔質担体に添加する。処理反応は、(必要な場合には、何らかの撹拌手段を伴って)0.5〜6時間続けられ、予備処理された多孔質担体を含む混合物物質が得られる。予備処理された多孔質担体は、上述のようにして得られた混合物物質から、濾過および洗浄(1〜6回、好ましくは1〜3回)、ならびに好ましくは乾燥によって分離することができる。しかしながら、予備処理された多孔質担体を分離することなく、次の工程において混合物の物質を直接的に使用することも許容される。
補助化学的処理剤の溶液を調製するためには、使用する溶媒が補助化学的処理剤を溶解し得るのであれば、溶媒について特に制限はない。例えば、C〜C12アルカンまたはハロゲン化されたC〜C12アルカン、C〜C12芳香族炭化水素またはハロゲン化されたC〜C12芳香族炭化水素などを例示することができる。ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、シクロヘキサン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、塩素化ペンタン、塩素化ヘキサン、塩素化ヘプタン、塩素化オクタン、塩素化ノナン、塩素化デカン、塩素化ウンデカン、塩素化ドデカン、塩素化シクロヘキサン、塩素化トルエン、塩素化エチルベンゼン、塩素化キシレンなどが好ましく、ペンタン、ヘキサン、デカン、シクロヘキサンおよびトルエンがより好ましく、ヘキサンおよびトルエンが最も好ましい。
本発明のMg処理された多孔質担体はマグネシウム化合物を含んでいるので、Mg処理された多孔質担体が関係するいずれかのプロセスまたは手順において、前記マグネシウム化合物を溶解させ得るいずれかの溶媒(例えば、エーテルタイプの溶媒、または特に、テトラヒドロフラン)を使用することができないということに注意されたい。
溶媒は、1種または2種またはそれ以上の混合物として用いることができる。
更に、溶液中での補助化学的処理剤の濃度については、溶液が多孔質担体を処理するために所定量の補助化学的処理剤を供給するために十分であるのであれば、当業者が必要に応じて決定することができ、特に制限はない。
上述したように、本発明の多孔質担体は処理工程において直接的に用いることができるし、上述したように予備処理された後の処理工程において用いることもできる。
本発明によれば、前記処理工程を行なうためには、化学的処理剤および非メタロセン配位子の2者のうちの一方を用いて多孔質担体(以下、「多孔質担体」とは最も広い意味で用いており、特に言及しない限り、多孔質担体それ自体、熱的活性化がなされた多孔質担体、Mg処理された多孔質担体、または熱的活性化がなされた後にMg処理された多孔質担体、または上述したような予備処理されたものを意味する。)を処理して、改質された多孔質担体が得られる。
まず、化学的処理剤による前記多孔質担体の処理について、以下詳細に説明する。
本発明によれば、化学的処理剤は第IVB族金属化合物からなる群から選ぶことができる。前記第IVB族金属化合物としては、第IVB族金属ハロゲン化物、第IVB族金属アルキレート、第IVB族金属アルコキシレート、第IVB族金属アルキルハロゲン化物および第IVB族金属アルコキシハロゲン化物が例示される。
第IVB族金属ハロゲン化物、第IVB族金属アルキレート、第IVB族金属アルコキシレート、第IVB族金属アルキルハロゲン化物および第IVB族金属アルコキシハロゲン化物としては、次の一般式(IV):
M(OR1)mXnR2 4-m-n (IV)
[式中、
mは、0、1、2、3または4であって、
nは、0、1、2、3または4であって、
Mは、第IVB族金属、例えばチタン、ジルコニウムおよびハフニウム等であって、
Xは、ハロゲン原子、例えばF、Cl、BrおよびIであって、
およびRは、C1〜C30アルキル、例えば、メチル、エチル、プロピル、n−ブチル、イソブチル等からなる群からそれぞれ独立して選ばれ、RおよびRはそれぞれ独立して同じであっても異なってもよい。]
で示される化合物が含まれる。
具体的には、前記第IVB族金属ハロゲン化物には、例えば、チタンテトラフルオリド(TiF4)、チタンテトラクロリド(TiCl4)、チタンテトラブロミド(TiBr4)、チタンテトラアイオダイド(TiI4)、ジルコニウムテトラフルオリド(ZrF4)、ジルコニウムテトラクロリド(ZrCl4)、ジルコニウムテトラブロミド(ZrBr4)、ジルコニウムテトラアイオダイド(ZrI4)、ハフニウムテトラフルオリド(HfF4)、ハフニウムテトラクロリド(HfCl4)、ハフニウムテトラブロミド(HfBr4)、ハフニウムテトラアイオダイド(HfI4)を使用することができる。
前記第IVB族金属アルキレートには、例えば、
テトラメチルチタン(Ti(CH3)4)、テトラエチルチタン((Ti(CH2CH3)4)、テトライソブチルチタン(Ti(i-C4H9)4)、テトラn-ブチルチタン(Ti(C4H9)4)、トリエチルメチルチタン(Ti(CH3)(CH2CH3)3)、ジエチルジメチルチタン(Ti(CH3)2(CH2CH3)2)、トリメチルエチルチタン(Ti(CH3)3(CH2CH3))、トリイソブチルメチルチタン(Ti(CH3)(i-C4H9)3)、ジイソブチルジメチルチタン(Ti(CH3)2(i-C4H9)2)、トリメチルイソブチルチタン(Ti(CH3)3(i-C4H9))、トリイソブチルエチルチタン(Ti(CH3CH2)(i-C4H9)3)、ジイソブチルジエチルチタン(Ti(CH3CH2)2(i-C4H9)2)、トリエチルイソブチルチタン(Ti(CH2CH3)3(i-C4H9))、トリ-n-ブチルメチルチタン(Ti(CH3)(C4H9)3)、ジ-n-ブチルジメチルチタン(Ti(CH3)2(C4H9)2)、トリメチル-n-ブチルチタン(Ti(CH3)3(C4H9))、トリ-n-ブチルメチルチタン(Ti(CH2CH3)(C4H9)3)、ジ-n-ブチルジエチルチタン(Ti(CH2CH3)2(C4H9)2)、トリエチル-n-ブチルチタン(Ti(CH2CH3)3(C4H9))など、
テトラメチルジルコニウム(Zr(CH3)4)、テトラエチルジルコニウム(Zr(CH2CH3)4)、テトライソブチルジルコニウム(Zr(i-C4H9)4)、テトラ-n-ブチルジルコニウム(Zr(C4H9)4)、トリエチルメチルジルコニウム(Zr(CH3)(CH2CH3)3)、ジエチルジメチルジルコニウム(Zr(CH3)2(CH2CH3)2)、トリメチルエチルジルコニウム(Zr(CH3)3(CH2CH3))、トリイソブチルメチルジルコニウム(Zr(CH3)(i-C4H9)3)、ジイソブチルジメチルジルコニウム(Zr(CH3)2(i-C4H9)2)、トリメチルイソブチルジルコニウム(Zr(CH3)3(i-C4H9))、トリイソブチルエチルジルコニウム(Zr(CH2CH3)(i-C4H9)3)、ジイソブチルジエチルジルコニウム(Zr(CH2CH3)2(i-C4H9)2)、トリエチルイソブチルジルコニウム(Zr(CH3CH2)3(i-C4H9))、トリ-n-ブチルメチルジルコニウム(Zr(CH3)(C4H9)3)、ジ-n-ブチルジメチルジルコニウム(Zr(CH3)2(C4H9)2)、トリメチル-n-ブチルジルコニウム(Zr(CH3)3(C4H9))、トリ-n-ブチルメチルジルコニウム(Zr(CH3CH2)(C4H9)3)、ジ-n-ブチルジエチルジルコニウム(Zr(CH2CH3)2(C4H9)2)、トリエチルn-ブチルジルコニウム(Zr(CH2CH3)3(C4H9))など、
テトラメチルハフニウム(Hf(CH3)4)、テトラエチルハフニウム(Hf(CH2CH3)4)、テトライソブチルハフニウム(Hf(i-C4H9)4)、テトラ-n-ブチルハフニウム(Hf(C4H9)4)、トリエチルメチルハフニウム(Hf(CH3)(CH2CH3)3)、ジエチルジメチルハフニウム(Hf(CH3)2(CH2CH3)2)、トリメチルエチルハフニウム(Hf(CH3)3(CH2CH3))、トリイソブチルメチルハフニウム(Hf(CH3)(i-C4H9)3)、ジイソブチルジメチルハフニウム(Hf(CH3)2(i-C4H9)2)、トリメチルイソブチルハフニウム(Hf(CH3)3(i-C4H9))、トリイソブチルエチルハフニウム(Hf(CH2CH3)(i-C4H9)3)、ジイソブチルジエチルハフニウム(Hf(CH2CH3)2(i-C4H9)2)、トリエチルイソブチルハフニウム(Hf(CH2CH3)3(i-C4H9))、トリ-n-ブチルメチルハフニウム(Hf(CH3)(C4H9)3)、ジ-n-ブチルジメチルハフニウム(Hf(CH3)2(C4H9)2)、トリメチルn-ブチルハフニウム(Hf(CH3)3(C4H9))、トリ-n-ブチルメチルハフニウム(Hf(CH2CH3)(C4H9)3)、ジ-n-ブチルジエチルハフニウム(Hf(CH2CH3)2(C4H9)2)、トリエチルn-ブチルハフニウム(Hf(CH2CH3)3(C4H9))など
を使用することができる。
前記第IVB族金属アルコキシレートには、例えば、
テトラメトキシチタン(Ti(OCH3)4)、テトラエトキシチタン(Ti(OCH2CH3)4)、テトライソブトキシチタン(Ti(i-OC4H9)4)、テトラ-n-ブトキシチタン(Ti(OC4H9)4)、トリエトキシメトキシチタン(Ti(OCH3)(OCH2CH3)3)、ジエトキシジメトキシチタン(Ti(OCH3)2(OCH2CH3)2)、トリメトキシエトキシチタン(Ti(OCH3)3(OCH2CH3))、トリイソブトキシメトキシチタン(Ti(OCH3)(i-OC4H9)3)、ジイソブトキシジメトキシチタン(Ti(OCH3)2(i-OC4H9)2)、トリメトキシイソブトキシチタン(Ti(OCH3)3(i-OC4H9))、トリイソブトキシエトキシチタン(Ti(OCH2CH3)(i-OC4H9)3)、ジイソブトキシジエトキシチタン(Ti(OCH2CH3)2(i-OC4H9)2)、トリエトキシイソブトキシチタン(Ti(OCH2CH3)3(i-OC4H9))、トリ-n-ブトキシメトキシチタン(Ti(OCH3)(OC4H9)3)、ジ-n-ブトキシジメトキシチタン(Ti(OCH3)2(OC4H9)2)、トリメトキシ-n-ブトキシチタン(Ti(OCH3)3(OC4H9))、トリ-n-ブトキシメトキシチタン(Ti(OCH2CH3)(OC4H9)3)、ジ-n-ブトキシジエトキシチタン(Ti(OCH2CH3)2(OC4H9)2)、トリエトキシ-n-ブトキシチタン(Ti(OCH2CH3)3(OC4H9))など、
テトラメトキシジルコニウム(Zr(OCH3)4)、テトラエトキシジルコニウム(Zr(OCH2CH3)4)、テトライソブトキシジルコニウム(Zr(i-OC4H9)4)、テトラ-n-ブトキシジルコニウム(Zr(OC4H9)4)、トリエトキシメトキシジルコニウム(Zr(OCH3)(OCH2CH3)3)、ジエトキシジメトキシジルコニウム(Zr(OCH3)2(OCH2CH3)2)、トリメトキシエトキシジルコニウム(Zr(OCH3)3(OCH2CH3))、トリイソブトキシメトキシジルコニウム(Zr(OCH3)(i-OC4H9)3)、ジイソブトキシジメトキシジルコニウム(Zr(OCH3)2(i-OC4H9)2)、トリメトキシイソブトキシジルコニウム(Zr(OCH3)3(i-C4H9))、トリイソブトキシエトキシジルコニウ7ム(Zr(OCH2CH3)(i-OC4H9)3)、ジイソブトキシジエトキシジルコニウム(Zr(OCH2CH3)2(i-OC4H9)2)、トリエトキシイソブトキシジルコニウム(Zr(OCH2CH3)3(i-OC4H9))、トリ-n-ブトキシメトキシジルコニウム(Zr(OCH3)(OC4H9)3)、ジ-n-ブトキシジメトキシジルコニウム(Zr(OCH3)2(OC4H9)2)、トリメトキシ-n-ブトキシジルコニウム(Zr(OCH3)3(OC4H9))、トリ-n-ブトキシメトキシジルコニウム(Zr(OCH2CH3)(OC4H9)3)、ジ-n-ブトキシジエトキシジルコニウム(Zr(OCH2CH3)2(OC4H9)2)、トリエトキシ-n-ブトキシジルコニウム(Zr(OCH2CH3)3(OC4H9))など、
テトラメトキシハフニウム(Hf(OCH3)4)、テトラエトキシハフニウム(Hf(OCH2CH3)4)、テトライソブトキシハフニウム(Hf(i-OC4H9)4)、テトラ-n-ブトキシハフニウム(Hf(OC4H9)4)、トリエトキシメトキシハフニウム(Hf(OCH3)(OCH2CH3)3)、ジエトキシジメトキシハフニウム(Hf(OCH3)2(OCH2CH3)2)、トリメトキシエトキシハフニウム(Hf(OCH3)3(OCH2CH3))、トリイソブトキシメトキシハフニウム(Hf(OCH3)(i-OC4H9)3)、ジイソブトキシジメトキシハフニウム(Hf(OCH3)2(i-OC4H9)2)、トリメトキシイソブトキシハフニウム(Hf(OCH3)3(i-OC4H9))、トリイソブトキシエトキシハフニウム(Hf(OCH2CH3)(i-OC4H9)3)、ジイソブトキシジエトキシハフニウム(Hf(OCH2CH3)2(i-OC4H9)2)、トリエトキシイソブトキシハフニウム(Hf(OCH2CH3)3(i-C4H9))、トリ-n-ブトキシメトキシハフニウム(Hf(OCH3)(OC4H9)3)、ジ-n-ブトキシジメトキシハフニウム(Hf(OCH3)2(OC4H9)2)、トリメトキシ-n-ブトキシハフニウム(Hf(OCH3)3(OC4H9))、トリ-n-ブトキシメトキシハフニウム(Hf(OCH2CH3)(OC4H9)3)、ジ-n-ブトキシジエトキシハフニウム(Hf(OCH2CH3)2(OC4H9)2)、トリエトキシ-n-ブトキシハフニウム(Hf(OCH2CH3)3(OC4H9))など
を使用することができる。
前記第IVB族金属アルキルハロゲン化物には、例えば、
トリメチルクロロチタン(TiCl(CH3)3)、トリエチルクロロチタン(TiCl(CH2CH3)3)、トリイソブチルクロロチタン(TiCl(i-C4H9)3)、トリ-n-ブチルクロロチタン(TiCl(C4H9)3)、ジメチルジクロロチタン(TiCl2(CH3)2)、ジエチルジクロロチタン(TiCl2(CH2CH3)2)、ジイソブチルジクロロチタン(TiCl2(i-C4H9)2)、トリ-n-ブチルクロロチタン(TiCl(C4H9)3)、メチルトリクロロチタン(Ti(CH3)Cl3)、エチルトリクロロチタン(Ti(CH2CH3)Cl3)、イソブチルトリクロロチタン(Ti(i-C4H9)Cl3)、n-ブチルトリクロロチタン(Ti(C4H9)Cl3)、
トリメチルブロモチタン(TiBr(CH3)3)、トリエチルブロモチタン(TiBr(CH2CH3)3)、トリイソブチルブロモチタン(TiBr(i-C4H9)3)、トリ-n-ブチルブロモチタン(TiBr(C4H9)3)、ジメチルジブロモチタン(TiBr2(CH3)2)、ジエチルジブロモチタン(TiBr2(CH2CH3)2)、ジイソブチルジブロモチタン(TiBr2(i-C4H9)2)、トリ-n-ブチルブロモチタン(TiBr(C4H9)3)、メチルトリブロモチタン(Ti(CH3)Br3)、エチルトリブロモチタン(Ti(CH2CH3)Br3)、イソブチルトリブロモチタン(Ti(i-C4H9)Br3)、n-ブチルトリブロモチタン(Ti(C4H9)Br3)、
トリメチルクロロジルコニウム(ZrCl(CH3)3)、トリエチルクロロジルコニウム(ZrCl(CH2CH3)3)、トリイソブチルクロロジルコニウム(ZrCl(i-C4H9)3)、トリ-n-ブチルクロロジルコニウム(ZrCl(C4H9)3)、ジメチルジクロロジルコニウム(ZrCl2(CH3)2)、ジエチルジクロロジルコニウム(ZrCl2(CH2CH3)2)、ジイソブチルジクロロジルコニウム(ZrCl2(i-C4H9)2)、トリ-n-ブチルクロロジルコニウム(ZrCl(C4H9)3)、メチルトリクロロジルコニウム(Zr(CH3)Cl3)、エチルトリクロロジルコニウム(Zr(CH2CH3)Cl3)、イソブチルトリクロロジルコニウム(Zr(i-C4H9)Cl3)、n-ブチルトリクロロジルコニウム(Zr(C4H9)Cl3)、
トリメチルブロモジルコニウム(ZrBr(CH3)3)、トリエチルブロモジルコニウム(ZrBr(CH2CH3)3)、トリイソブチルブロモジルコニウム(ZrBr(i-C4H9)3)、トリ-n-ブチルブロモジルコニウム(ZrBr(C4H9)3)、ジメチルジブロモジルコニウム(ZrBr2(CH3)2)、ジエチルジブロモジルコニウム(ZrBr2(CH2CH3)2)、ジイソブチルジブロモジルコニウム(ZrBr2(i-C4H9)2)、トリ-n-ブチルブロモジルコニウム(ZrBr(C4H9)3)、メチルトリブロモジルコニウム(Zr(CH3)Br3)、エチルトリブロモジルコニウム(Zr(CH2CH3)Br3)、イソブチルトリブロモジルコニウム(Zr(i-C4H9)Br3)、n-ブチルトリブロモジルコニウム(Zr(C4H9)Br3)、
トリメチルクロロハフニウム(HfCl(CH3)3)、トリエチルクロロハフニウム(HfCl(CH2CH3)3)、トリイソブチルクロロハフニウム(HfCl(i-C4H9)3)、トリ-n-ブチルクロロハフニウム(HfCl(C4H9)3)、ジメチルジクロロハフニウム(HfCl2(CH3)2)、ジエチルジクロロハフニウム(HfCl2(CH2CH3)2)、ジイソブチルジクロロハフニウム(HfCl2(i-C4H9)2)、トリ-n-ブチルクロロハフニウム(HfCl(C4H9)3)、メチルトリクロロハフニウム(Hf(CH3)Cl3)、エチルトリクロロハフニウム(Hf(CH2CH3)Cl3)、イソブチルトリクロロハフニウム(Hf(i-C4H9)Cl3)、n-ブチルトリクロロハフニウム(Hf(C4H9)Cl3)、
トリメチルブロモハフニウム(HfBr(CH3)3)、トリエチルブロモハフニウム(HfBr(CH3CH2)3)、トリイソブチルブロモハフニウム(HfBr(i-C4H9)3)、トリ-n-ブチルブロモハフニウム(HfBr(C4H9)3)、ジメチルジブロモハフニウム(HfBr2(CH3)2)、ジエチルジブロモハフニウム(HfBr2(CH2CH3)2)、ジイソブチルジブロモハフニウム(HfBr2(i-C4H9)2)、トリ-n-ブチルブロモハフニウム(HfBr(C4H9)3)、メチルトリブロモハフニウム(Hf(CH3)Br3)、エチルトリブロモハフニウム(Hf(CH2CH3)Br3)、イソブチルトリブロモハフニウム(Hf(i-C4H9)Br3)、n-ブチルトリブロモハフニウム(Hf(C4H9)Br3)
を使用することができる。
前記第IVB族金属アルコキシハロゲン化物には、例えば、
トリメトキシクロロチタン(TiCl(OCH3)3)、トリエトキシクロロチタン(TiCl(OCH2CH3)3)、トリイソブトキシクロロチタン(TiCl(i-OC4H9)3)、トリ-n-ブトキシクロロチタン(TiCl(OC4H9)3)、ジメトキシジクロロチタン(TiCl2(OCH3)2)、ジエトキシジクロロチタン(TiCl2(OCH2CH3)2)、ジイソブトキシジクロロチタン(TiCl2(i-OC4H9)2)、トリ-n-ブトキシクロロチタン(TiCl(OC4H9)3)、メトキシトリクロロチタン(Ti(OCH3)Cl3)、エトキシトリクロロチタン(Ti(OCH2CH3)Cl3)、イソブトキシトリクロロチタン(Ti(i-C4H9)Cl3)、n-ブトキシトリクロロチタン(Ti(OC4H9)Cl3)、
トリメトキシブロモチタン(TiBr(OCH3)3)、トリエトキシブロモチタン(TiBr(OCH2CH3)3)、トリイソブトキシブロモチタン(TiBr(i-OC4H9)3)、トリ-n-ブトキシブロモチタン(TiBr(OC4H9)3)、ジメトキシジブロモチタン(TiBr2(OCH3)2)、ジエトキシジブロモチタン(TiBr2(OCH3CH2)2)、ジイソブトキシジブロモチタン(TiBr2(i-OC4H9)2)、トリ-n-ブトキシブロモチタン(TiBr(OC4H9)3)、メトキシトリブロモチタン(Ti(OCH3)Br3)、エトキシトリブロモチタン(Ti(OCH2CH3)Br3)、イソブトキシトリブロモチタン(Ti(i-C4H9)Br3)、n-ブトキシトリブロモチタン(Ti(OC4H9)Br3)、
トリメトキシクロロジルコニウム(ZrCl(OCH3)3)、トリエトキシクロロジルコニウム(ZrCl(OCH2CH3)3)、トリイソブトキシクロロジルコニウム(ZrCl(i-OC4H9)3)、トリ-n-ブトキシクロロジルコニウム(ZrCl(OC4H9)3)、ジメトキシジクロロジルコニウム(ZrCl2(OCH3)2)、ジエトキシジクロロジルコニウム(ZrCl2(OCH2CH3)2)、ジイソブトキシジクロロジルコニウム(ZrCl2(i-OC4H9)2)、トリ-n-ブトキシクロロジルコニウム(ZrCl(OC4H9)3)、メトキシトリクロロジルコニウム(Zr(OCH3)Cl3)、エトキシトリクロロジルコニウム(Zr(OCH2CH3)Cl3)、イソブトキシトリクロロジルコニウム(Zr(i-C4H9)Cl3)、n-ブトキシトリクロロジルコニウム(Zr(OC4H9)Cl3)、
トリメトキシブロモジルコニウム(ZrBr(OCH3)3)、トリエトキシブロモジルコニウム(ZrBr(OCH2CH3)3)、トリイソブトキシブロモジルコニウム(ZrBr(i-OC4H9)3)、トリ-n-ブトキシブロモジルコニウム(ZrBr(OC4H9)3)、ジメトキシジブロモジルコニウム(ZrBr2(OCH3)2)、ジエトキシジブロモジルコニウム(ZrBr2(OCH2CH3)2)、ジイソブトキシジブロモジルコニウム(ZrBr2(i-OC4H9)2)、トリ-n-ブトキシブロモジルコニウム(ZrBr(OC4H9)3)、メトキシトリブロモジルコニウム(Zr(OCH3)Br3)、エトキシトリブロモジルコニウム(Zr(OCH2CH3)Br3)、イソブトキシトリブロモジルコニウム(Zr(i-C4H9)Br3)、n-ブトキシトリブロモジルコニウム(Zr(OC4H9)Br3)、
トリメトキシクロロハフニウム(HfCl(OCH3)3)、トリエトキシクロロハフニウム(HfCl(OCH2CH3)3)、トリイソブトキシクロロハフニウム(HfCl(i-OC4H9)3)、トリ-n-ブトキシクロロハフニウム(HfCl(OC4H9)3)、ジメトキシジクロロハフニウム(HfCl2(OCH3)2)、ジエトキシジクロロハフニウム(HfCl2(OCH2CH3)2)、ジイソブトキシジクロロハフニウム(HfCl2(i-OC4H9)2)、トリ-n-ブトキシクロロハフニウム(HfCl(OC4H9)3)、メトキシトリクロロハフニウム(Hf(OCH3)Cl3)、エトキシトリクロロハフニウム(Hf(OCH2CH3)Cl3)、イソブトキシトリクロロハフニウム(Hf(i-C4H9)Cl3)、n-ブトキシトリクロロハフニウム(Hf(OC4H9)Cl3)、
トリメトキシブロモハフニウム(HfBr(OCH3)3)、トリエトキシブロモハフニウム(HfBr(OCH2CH3)3)、トリイソブトキシブロモハフニウム(HfBr(i-OC4H9)3)、トリ-n-ブトキシブロモハフニウム(HfBr(OC4H9)3)、ジメトキシジブロモハフニウム(HfBr2(OCH3)2)、ジエトキシジブロモハフニウム(HfBr2(OCH2CH3)2)、ジイソブトキシジブロモハフニウム(HfBr2(i-OC4H9)2)、トリ-n-ブトキシブロモハフニウム(HfBr(OC4H9)3)、メトキシトリブロモハフニウム(Hf(OCH3)Br3)、エトキシトリブロモハフニウム(Hf(OCH2CH3)Br3)、イソブトキシトリブロモハフニウム(Hf(i-C4H9)Br3)、n-ブトキシトリブロモハフニウム(Hf(OC4H9)Br3)を使用することができる。
前記第IVB族金属化合物としては、第IVB族金属ハロゲン化物が好ましく、TiCl4、TiBr4、ZrCl4、ZrBr4、HfCl4、およびHfBr4、がより好ましく、およびTiCl4およびZrCl4が最も好ましい。
第IVB族金属化合物は、1種で、または2種またはそれ以上の混合物として用いることができる。
前記処理工程をどのように行なうかということについては、多孔質担体を前記化学的処理剤によって処理することができるのであれば、特に制限はなく、例えば、以下のようにして改質された多孔質担体を得ることができる。
固体の化学的処理剤(例えばZrCl4)を用いる場合には、前記化学的処理剤の溶液を調製し、次に、所定量の化学的処理剤を用いて、該化学的処理剤溶液を多孔質担体に(好ましくは、滴下によって)添加する。液状の化学的処理剤(例えばTiCl4)を用いる場合には、所定量の化学的処理剤それ自体を(または溶媒に溶解させた後で)、多孔質担体に(好ましくは、滴下によって)添加する。処理反応は、(必要な場合には、いずれかの撹拌手段によって促進して)0.5〜24時間、好ましくは1〜8時間、より好ましくは2〜6時間、最も好ましくは2〜4時間継続する。その後、生成物を濾過し、洗浄し、および乾燥して、本発明の改質された多孔質担体が得られる。
濾過、洗浄(1〜8回、好ましくは2〜6回、最も好ましくは2〜4回)および乾燥は、従来の方法で行うことができ、その洗浄溶媒は、固体化学的処理剤を溶解させるために使用したものと同じであってよい。
化学的処理剤の溶液の調製において、使用し得る溶媒について特に制限はない。例えば、補助化学的処理剤の溶液を調製するための溶媒をここでも使用することができる。更に、溶媒は、1種で、または2種またはそれ以上の混合物として使用することができる。
更に、溶液中の化学的処理剤の濃度について特に制限はなく、溶液が所定量の化学的処理剤を供給して多孔質担体を処理するために十分であるならば、当業者が必要に応じて決定することができる。
本発明のMg処理された多孔質担体はマグネシウム化合物を含んでいるので、処理工程がMg処理された多孔質担体を使用することを必要とする場合には、前記マグネシウム化合物を溶解させ得るいずれの溶媒(例えば、エーテルタイプの溶媒、または特に、テトラヒドロフラン)も、この工程で用いることができないということに注意されたい。
本発明によれば、処理工程が行なわれる温度について特に制限はない。反応温度が高ければ、化学的処理剤と多孔質担体との反応が促進され、従って反応時間を短縮することができる。異なる溶媒は異なる沸点を有するいうことを考慮して、反応温度は処理工程において使用する溶媒の沸点よりも低くする必要があるということが当業者に知られている。例えば、反応温度は、ヘキサンについては20〜65℃であってよく、トルエンについては20〜105℃であってよい。従って、反応温度は溶媒に依存するので、この点に関して一様に規定することはできない。もっとも、一般的に言えば、反応温度の下限についての制限はなく、反応温度は溶媒の沸点よりも5〜10℃低い温度とすることができる。反応時間については、特に制限はなく、一般に0.5〜24時間であってよい。高い反応温度の場合には、従って反応時間を短くすることができる。
処理工程において、溶媒を用いることが必ずしも必要であるとは限らないということに注意する必要がある。すなわち、化学的処理剤と多孔質担体との反応は、溶媒が存在しない状態で行なうことができる。この目的のためには、化学的処理剤が液状の状態であることが必要とされる。この場合、反応温度および反応時間は必要に応じて予め決めることができる。一般的に言えば、反応温度は、化学的処理剤の沸点よりも少なくとも5〜10℃低くてよく、反応時間は2〜24時間であってよい。原則として、化学的処理剤と多孔質担体の間の反応が激しい程、反応温度をより低く設定して、延長された(または長めの)反応時間に設定すべきである。例えば、化学的処理剤がTiCl4である場合には、反応温度は−30℃から126℃までの範囲であって、対応する反応時間は2〜12時間の範囲とすることができる。
次に、前記多孔質担体を非メタロセン配位子と反応させる処理工程について、以下詳細に説明する。
本発明によれば、非メタロセン配位子は、次の構造を有する化合物である。
Figure 0005480147
更なる態様例において、非メタロセン配位子は、次の構造(A)および(B)からなる群から選ばれる。
Figure 0005480147
更にもう1つの態様例において、非メタロセン配位子は、次の構造A−1〜A−4およびB−1〜B−4からなる群から選ばれる。
Figure 0005480147

Figure 0005480147
上述したすべての構造に関して、
qは0または1であり;
dは0または1であり;
Figure 0005480147

Bは、窒素含有基、リン含有基またはC1〜C30炭化水素基からなる群から選ばれ;
Figure 0005480147

Eは、窒素含有基、酸素含有基、硫黄含有基、セレン含有基またはリン含有基からなる群から選ばれ、ここでN、O、S、SeおよびPはそれぞれ配位原子を表わし;
Fは、窒素含有基、酸素含有基、硫黄含有基、セレン含有基またはリン含有基からなる群から選ばれ、ここでN、O、S、SeおよびPはそれぞれ配位原子を表わし;
Gは、C1〜C30炭化水素基、置換C1〜C30炭化水素基または不活性な官能基からなる群から選ばれ;
YおよびZは、窒素含有基、酸素含有基、硫黄含有基、セレン含有基またはリン含有基、例えば-NR23R24、-N(O)R25R26、-PR28R29 -、-P(O)R30R31、-OR34、-SR35、-S(O)R36、-SeR38および-Se(O)R39からなる群からそれぞれ独立して選ばれ、ここでN、O、S、SeおよびPはそれぞれ配位原子を表わし;

Figure 0005480147

R1〜R4、R6〜R36およびR38〜R39は、水素、C1〜C30炭化水素基、ハロゲン原子、置換C1〜C30炭化水素基(好ましくは、対応するハロゲン化された炭化水素基、例えば、-CH2Clおよび-CH2CH2Cl)または不活性な官能基からなる群からそれぞれ独立して選ばれ、ここでこれらの基は互いに同じであってもよいし、または異なっていてもよく、隣接するいずれかの基(例えば、R1とR2およびR3、R3とR4、R6、R7、R8およびR9、R23とR24、またはR25とR26)は互いに結合しまたは環を形成することができ;
R5は、窒素原子上の孤立電子対、水素、C1〜C30炭化水素基、置換C1〜C30炭化水素基、酸素含有基(ヒドロキシル基およびアルコキシ基、例えば、-OR34またはT-OR34を含む)、硫黄含有基(例えば、-SR35、-T-SR35)、セレン含有基(例えば、-SeR38、-T-SeR38、-Se(O)R39、またはT-Se(O)R39)、窒素含有基(例えば、-NR23R24、-T-NR23R24)、リン含有基(例えば、-PR28R29、-T-PR28R29、-T-P(O)R30R31)からなる群から選ばれる(但し、R5が、酸素含有基、硫黄含有基、窒素含有基、セレン含有基またはリン含有基からなる群から選ばれる場合には、R5基中のN、O、S、PおよびSeはそれぞれ配位原子を表わし、第IVB属遷移金属原子と配位結合し得ることを条件とする。)。
本発明に関して、
ハロゲン原子は、F、Cl、BrおよびIからなる群から選ばれ、
Figure 0005480147

酸素含有基は、ヒドロキシル基およびアルコキシ基、例えば-OR34および-T-OR34からなる群から選ばれ、
硫黄含有基は、-SR35、 -T-SR35、 -S(O)R36 または -T-SO2R37からなる群から選ばれ、
セレン含有基は、-SeR38、 -T-SeR38、 -Se(O)R39 またはT-Se(O)R39からなる群から選ばれ、
前記T基は、C1〜C30炭化水素基、置換C1〜C30炭化水素基または不活性な官能基からなる群から選ばれ、ならびに
R37は、水素、C1〜C30炭化水素基、ハロゲン原子、置換C1〜C30炭化水素基または不活性な官能基からなる群から選ばれる。
本発明によれば、C1〜C30炭化水素は、C1〜C30アルキル基、C2〜C30環状アルキル基、C2〜C30アルケニル基、C2〜C30アルキニル基、C6〜C30アリール基、C8〜C30縮合環基、またはC4〜C30ヘテロ環基からなる群から選ばれ、
置換C1〜C30炭化水素基は、1またはそれ以上の不活性な置換基を有するC1〜C30炭化水素基を意味しており、ここで、不活性とは、置換基が中心金属原子の配位に対して実質的な干渉を示さないことを意味しており、特に断らない限り、置換C1〜C30炭化水素基は、ハロゲン化されたC1〜C30炭化水素基、ハロゲン化されたC6〜C30アリール基、ハロゲン化されたC8〜C30縮合環基、またはハロゲン化されたC4〜C30ヘテロ環基を意味しており、
不活性な官能基とは、炭化水素基および置換炭化水素基以外の不活性な官能基を意味しており、本発明では、不活性な官能基は、例えば、ハロゲン原子、酸素含有基、窒素含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、硫黄含有基およびスズ含有基、例えばエーテル基(例えば、-OR34 または -TOR35)、C1〜C10エステル基、C1〜C10アミノ基、C1〜C10アルコキシ基およびニトロ基などであってよい。
本発明によれば、不活性な官能基は、
(1)第IVB族金属原子の配位を阻害せず;
(2)構造中のA、D、E、F、YおよびZの各基とそれぞれ異なっており、および
(3)第IVB族金属原子との配位がA、D、E、F、YおよびZの各基よりも容易ではなく、従って、それらの基の代わりに第IVB族金属原子と配位するには至らない。
シリコン含有基は、-SiR42R43R44および-T-SiR45からなる群から選ばれ、
ゲルマニウム含有基は、-GeR46R47R48および-T-GeR49からなる群から選ばれ、
スズ含有基は、-SnR50R51R52、-T-SnR53またはT-Sn(O)R54からなる群から選ばれ、
R42〜R54は、水素、C1〜C30炭化水素基、ハロゲン原子、置換C1〜C30炭化水素基または不活性な官能基からなる群からそれぞれ独立して選ばれる。
非メタロセン配位子としては、次の化合物が例示される。

Figure 0005480147

Figure 0005480147

Figure 0005480147

Figure 0005480147
好ましい態様例において、非メタロセン配位子は次の化合物からなる群から選ばれる。
Figure 0005480147

Figure 0005480147
更に好ましい態様例において、非メタロセン配位子は次の化合物からなる群から選ばれる。
Figure 0005480147
最も好ましい態様例において、非メタロセン配位子は次の2つの化合物からなる群から選ばれる。
Figure 0005480147
非メタロセン配位子は、1種で、または2種またはそれ以上の混合物として使用することができる。
非メタロセン配位子を用いて多孔質担体を処理する場合、多孔質担体を前記非メタロセン配位子によって処理して、改質された多孔質担体を得ることができるのであれば、そのような処理工程を行なう方法についての制限はなく、例えば以下のようにすることができる。
まず、溶媒中における前記非メタロセン配位子の溶液を調製する。溶媒中における前記非メタロセン配位子の溶解を促進させるため、必要ならば、溶解の間に加熱を適用することができる。更に、必要な場合には、溶解中に何らかの撹拌手段を使用することができ、その回転速度は10〜500回転/分(rpm)であってよい。最終的な担持された非メタロセン触媒における非メタロセン配位子の所定量を達成するため、この段階において溶媒の非メタロセン配位子に対する溶解能を考慮に入れて、溶液中の非メタロセン配位子の濃度(質量基準)は、一般に、0.02〜0.30g/ml、好ましくは0.05〜0.15g/mlである。
前記溶液を調製するために使用する溶媒については、非メタロセン配位子を溶解させることができるのであれば、特に制限はない。例えば、アルカン、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、またはデカンなど、環式アルカン、例えば、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロノナン、またはシクロデカンなど、ハロゲン化されたアルカン、例えば、ジクロロメタン、ジクロロヘキサン、ジクロロヘプタン、トリクロロメタン、トリクロロエタン、トリクロロブタン、ジブロモメタン、ジブロモエタン、ジブロモヘプタン、トリブロモメタン、トリブロモエタン、トリブロモブタンなど、ハロゲン化された環式アルカン、例えば、塩素化シクロヘキサン、塩素化シクロペンタン、塩素化シクロヘプタン、塩素化シクロデカン、塩素化シクロノナン、塩素化シクロオクタン、臭素化シクロヘキサン、臭素化シクロペンタン、臭素化シクロヘプタン、臭素化シクロデカン、臭素化シクロノナン、臭素化シクロオクタンなど、芳香族炭化水素、例えば、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼンなど、ならびにハロゲン化された芳香族炭化水素、例えば、塩素化トルエン、塩素化エチルベンゼン、臭素化エチルベンゼン、臭素化トルエンなどが例示される。
アルカン、ハロゲン化アルカンおよび芳香族炭化水素が好ましく、ヘキサン、ジクロロメタンおよびトルエンがより好ましい。
溶媒は、1種で、または2種またはそれ以上の混合物として用いることができる。
本発明のMg処理された多孔質担体はマグネシウム化合物を含んでいるので、処理工程がMg処理された多孔質担体を使用することを必要とする場合には、前記マグネシウム化合物を溶解させ得るいずれの溶媒(例えば、エーテルタイプの溶媒、または特に、テトラヒドロフラン)も、この工程で用いることができないということに注意されたい。
その後、室温から、前記非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒の沸点よりも5℃低い温度までの範囲で、十分に撹拌しながら、多孔質担体を前記非メタロセン配位子溶液に添加して、処理反応を0.5〜24時間続ける。撹拌手段は、リボン撹拌機、アンカー撹拌機などであってよい。リボン撹拌機については、その速度は5〜50rpmとすることができ、アンカー撹拌機については、5〜200rpmとすることができる。
前記処理工程において処理されるべき多孔質担体が、Mg処理された多孔質担体ではなく、多孔質担体それ自体、熱的に活性化された多孔質担体、またはそれらの予備処理されたもの(即ち、補助化学的処理剤によって予備処理されたもの)を意味する場合、化学的処理剤(第IVB属金属基準)の多孔質担体に対する割合は、1〜100ミリモル対1gであってよく、5〜40ミリモル対1gであることが好ましい。更に、非メタロセン配位子の多孔質担体に対する割合は、0.02〜1.00ミリモル対1gであってよく、0.08〜0.53ミリモル対1gであることが好ましい。
スラリーを乾燥させることによってMg処理された多孔質担体が得られる場合、即ち、前記多孔質担体がスラリー乾燥プロセスによって予め処理されている場合に、非メタロセン配位子のMg処理された多孔質担体に対する比(質量基準)は、0.05〜0.50対1であってよく、0.10〜0.30対1であることが好ましい。更に、化学的処理剤(第IVB族金属基準)の非メタロセン配位子に対するモル比は、1対0.1〜1であってよく、1対0.3〜0.9であることが好ましい。
スラリーの中に沈殿剤を導入することによってMg処理された多孔質担体が得られる場合、即ち、スラリー沈殿プロセスによって多孔質担体が予め処理されている場合、非メタロセン配位子マグネシウム化合物(Mg基準)モル比は、1対1〜10であってよく、1対1.5〜4であることが好ましい。更に、化学的処理剤(第IVB属金属基準)マグネシウム化合物(Mg基準)モル比は、0.05対0.50であってよく、0.100.30であることが好ましい。
その後、反応の終わりに、得られた混合物を、濾過、洗浄および乾燥に付するか、または濾過および洗浄を行わずに直接的に乾燥に付すると、改質された多孔質担体が得られる。一般的に言えば、得られる混合物の固形分濃度が低い場合には、前者の方法が好ましく、得られる混合物の固形分濃度が高い場合には、後者の方法が好ましい。必要な場合には、洗浄は1〜8回、好ましくは2〜6回、最も好ましくは2〜4回行うことができる。乾燥は、常套の方法で、例えば、不活性ガス雰囲気下での乾燥、減圧乾燥(真空乾燥)または加熱しながらの減圧乾燥で行うことができ、減圧乾燥が好ましい。一般的に、乾燥時間は2〜24時間であってよいが、実際には、乾燥中の混合物からサンプリングして、熱減量法によってサンプルの減量を分析することによって、乾燥の終了を決定することができる。特に、改質した多孔質担体を乾燥させる温度が、反応に使用する溶媒の沸点よりも5〜45℃低い温度である場合には、5%未満の減量を乾燥の終了時とすることができる。比較的低沸点の溶媒を使用する場合には、比較的短い乾燥時間が好ましく、一方、比較的高沸点の溶媒を使用する場合には、それに対応して比較的長い乾燥時間が好ましい。乾燥温度は、一般に、使用する溶媒の沸点よりも5〜45℃低い。例えば、溶媒としてトルエンを使用する場合、乾燥温度は65℃〜105℃の範囲とすることができ、ジクロロメタンを使用する場合、乾燥温度は0℃から37℃の範囲とすることができる。
更に、本発明の態様例において、上述した予備処理工程にて得られた混合物物質は(そこから予備処理された多孔質担体を分離することなく)、処理工程において、多孔質担体の代わりに使用して、非メタロセン配位子または化学的処理剤と反応させることができる。この場合、混合物物質がある程度の量の溶媒を含んでいるので、処理工程で使用する溶媒を減少させるかまたは省略することができる。
その後、本発明によれば、このようにして得られた改質した多孔質担体を、化学的処理剤および非メタロセン配位子の2者のうちの他方と接触させることによって、接触工程を行ない、本発明の担持された非メタロセン触媒が得られる。
換言すれば、処理工程において化学的処理剤を使用する場合には、その後の接触工程において非メタロセン配位子のみを使用し、処理工程において非メタロセン配位子を使用する場合には、その後の接触工程において化学的処理剤のみを使用する。
本発明によれば、前記非メタロセン配位子(または前記化学的処理剤)を前記改質された多孔質担体と接触させることによって、非メタロセン配位子(または化学的処理剤)と、前記改質された多孔質担体上に担持された化学的処理剤(または非メタロセン配位子)との間で反応が生じ、その場で非メタロセン錯体が生成し(以下、その場担持反応(in-situ supporting reaction)と称する)、それによって本発明の担持された非メタロセン触媒が得られる。
その場担持反応を生じさせ得るのであれば、接触工程をどのように実施するかということについて制限はない。
具体的には、非メタロセン配位子を使用して前記接触工程を行なう場合には、多孔質担体(多孔質担体それ自体、熱的活性化がなされた多孔質担体、Mg処理された多孔質担体、または熱的活性化がなされた後にMg処理された多孔質担体、または更に予備処理されたものを意味する。)を、改質された多孔質担体に置換する必要があることを除いて、接触工程を行うプロセスとして、非メタロセン配位子を使用して処理工程を実施することに関して上述したものと同じプロセス(例えば、同じ反応条件および同じ量の使用する薬剤)を行うことができる。
同じ理由から、化学的処理剤を使用して前記接触工程を行なう場合には、多孔質担体(多孔質担体それ自体、熱的活性化がなされた多孔質担体、Mg処理された多孔質担体、または熱的活性化がなされた後にMg処理された多孔質担体、または更に予備処理されたものを意味する。)を、改質された多孔質担体に置換する必要があることを除いて、接触工程を行うプロセスとして、化学的処理剤を使用して処理工程を実施することに関して上述したものと同じプロセス(例えば、同じ反応条件および同じ量の使用する薬剤)を行うことができる。
更に、改質された多孔質担体と、接触工程にて使用する非メタロセン配位子または化学的処理剤との間の相互作用を有利にするため、接触工程により得られた混合物物質を室温にてシールされた状態で0.5〜24時間の間熟成して、それらの間の結合力を向上させる。
上述したプロセスおよび工程はすべて、酸素がない実質的な無水条件下にて行う必要があることは、よく知られている。酸素がない実質的な無水条件とは、関連する系における水分および酸素が継続して10ppm未満に制御されていることを意味する。更に、本発明の担持非メタロセン触媒は、調製された後、使用前の間、窒素シールされたシール容器の中でわずかに正圧にて貯蔵される。
1つの態様例において、本発明は上述したように製造される担持された非メタロセン触媒に関する。
本発明による更なる態様例において、本発明による担持された非メタロセン触媒は、助触媒と組み合わせて、オレフィンの単独重合/共重合用の触媒系を構成する。
このことに関して、本発明による担持された非メタロセン触媒は、オレフィンの単独重合/共重合の触媒作用に関して、主触媒として使用され、アルミノキサン、アルキルアルミニウム、ハロゲン化されたアルキルアルミニウム、フルオロボラン、アルキルボランおよびアルキルボロンアンモニウム塩からなる群から選ばれる1種又はそれ以上のものは助触媒として使用される。
前記オレフィンの単独重合/共重合を実施する方法については特に制限はなく、例えば、当業者によって知られているいずれかの従来の方法、例えば、スラリー法、エマルジョン法、溶液法、バルク法または気相法などを使用することができる。
使用するオレフィンは、C2〜C10モノオレフィン、ジオレフィン、環状オレフィン、またはその他のエチレン性不飽和化合物からなる群から選ばれる。例えば、C2〜C10モノオレフィンとしては、エチレン、プロペン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−シクロペンテン、ノルボルネン、ノルボルナジエンおよびスチレンを例示することができ、ジオレフィンとしては、1,4−ブタジエン、2,5−ペンタジエン、1,6−ヘキサジエンおよび1,7−オクタジエンを例示することができ、その他のエチレン性不飽和化合物としては、酢酸ビニルおよび(メタ)アクリレートを例示することができる。本明細書において、単独重合とは、1種のオレフィンの重合を意味しており、共重合とは、2種またはそれ以上のオレフィンの重合を意味するということに注意する必要がある。
上述したように、助触媒は、アルミノキサン、アルキルアルミニウム、ハロゲン化されたアルキルアルミニウム、フルオロボラン、アルキルボロンおよびアルキルボロンアンモニウム塩からなる群から選ばれ、アルミノキサンおよびアルキルアルミニウムが好ましい。
アルミノキサンおよびアルキルアルミニウムとしては、補助化学的処理剤として上述した物質を例示することができ、メチルアルミノキサン(MAO)およびトリエチルアルミニウムが好ましい。
本発明の担持された非メタロセン触媒を製造する方法は、容易に実施することができ、多孔質担体への非メタロセン配位子の担持量を調節すること、従って担持量を著しく増大させることもできる。
更に、種々の量の化学的処理剤を用いることによって、得られる担持された非メタロセン触媒の重合活性を低い値から高い値まで必要に応じて自在に調節し、その結果として、種々のオレフィン重合要求に適合させることもできる。
本発明の方法では、いずれかの結合していない配位子の、担持された非メタロセン触媒の重合性能に対する影響を著しく減少させるように、非メタロセン配位子および多孔質担体を確実に結合させ、それによって、前記触媒の性能をより安定におよびより信頼できるようにする。
触媒系が、本発明の触媒と、助触媒(例えば、メチルアルミノキサンまたはトリエチルアルミニウム)との組み合わせを用いることによって構成される場合、比較的高い重合活性を達成するためには比較的少量の助触媒が必要とされる。更に、それによって得られるポリマー生成物(例えばポリエチレン)は、望ましいポリマー形態および高い嵩密度を特徴とする。
実施例
本発明について以下の実施例を用いて更に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
ポリマーの嵩密度は、中国標準(Chinese Standard)GB 1636−79(単位:g/cm3)によって測定する。
担持された非メタロセン触媒中における第IVB族金属の含量は、ICP−AES法によって測定し、一方、担持された非メタロセン触媒中における非メタロセン配位子含量は、元素分析法によって測定する。
触媒の重合活性は、以下のようにして計算される。
重合反応の終了時に、反応容器内のポリマー生成物を、濾過し、乾燥させて、その重量(質量基準)を計測した。その後、触媒の重合活性は、ポリマー生成物の重量を、重合中に使用した触媒の量(質量基準)で除することによって得られる値(単位:触媒1gあたりのポリマーのkg数)により表現する。
実施例I-1
シリカゲル(ES757、Ineos社から)を多孔質担体として使用したが、これは使用前に、N2雰囲気下で4時間、600℃での熱的活性化を行ってあった。
熱的活性化を行ったシリカゲル5gを計量し、この工程での溶媒としてヘキサン50mlをそれに添加した。その後、(化学的処理剤としての)TiCl4を、撹拌しながら30分の時間で滴下により添加し、撹拌しながら60℃にて4時間で反応させた。その後、生成物を濾過し、ヘキサンによって3回洗浄し(各回25 ml)、60℃にて2時間乾燥して、改質された多孔質担体を得た。
この工程では、TiCl4の多孔質担体に対する比は9.4ミリモル/1gであった。
構造:
Figure 0005480147

の非メタロセン配位子を、(非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒としての)ヘキサン中に溶解させ、次に、改質させた多孔質担体をそこに加え、撹拌しながら4時間の反応を継続した。
濾過後、ヘキサンで2回(各回25ml)洗浄し、25℃にて6時間乾燥した後、担持された非メタロセン触媒を得た。
この工程では、非メタロセン配位子の濃度(質量基準)は0.045 g/mlであった。また、非メタロセン配位子の多孔質担体に対する比は、0.193 ミリモル/1gであった。
得られた触媒をCAT−I-1と称する。
実施例I-1-1
以下の変更点を除いて、実施例I-1と実質的に同じ操作を行った。
Al2O3を多孔質担体として使用し、熱的活性化はN2ガス雰囲気下で800℃にて12時間行なった。
四塩化物チタンの多孔質担体に対する比は14ミリモル/1gであって、この工程では溶媒をデカンに変更した。
非メタロセン配位子は、
Figure 0005480147

に変更した。
非メタロセン配位子の濃度(質量基準)は0.12 g/mlであった。
非メタロセン配位子の多孔質担体に対する比は、0.386 ミリモル/1 gであって、非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒をデカンに変更した。
実施例I-1-2
以下の変更点を除いて、実施例I-1と実質的に同じ操作を行った。
表面にカルボキシル基を有するポリスチレンを多孔質担体として使用し、熱的活性化はN2ガス雰囲気下で200℃にて2時間行なった。
化学的処理剤をZrCl4に変更して、使用の前にトルエン中に溶解させた。ZrCl4の多孔質担体に対する比は18.7 ミリモル/1 gであって、この工程では溶媒はトルエンに変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更し、
非メタロセン配位子の濃度(質量基準)は0.16 g/mlであって;
非メタロセン配位子の多孔質担体に対する比は、0.508 ミリモル/1 gであって;
非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒はトルエンに変更した。
実施例 I-1-3
以下の変更点を除いて、実施例I-1と実質的に同じ操作を行った。
表面にヒドロキシル基を有するモンモリロナイトを多孔質担体として使用し、熱的活性化はN2ガス雰囲気下で300℃にて6時間行なった。
化学的処理剤をTiBr4に変更し、TiBr4の多孔質担体に対する比は5.2 ミリモル/1 gであった。この工程では溶媒はペンタンに変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更し、非メタロセン配位子の濃度(質量基準)は0.02 g/mlであって;非メタロセン配位子の多孔質担体に対する比は、0.841 ミリモル/1 gであって;および非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒はペンタンに変更した。
実施例I-1-4
以下の変更点を除いて、実施例I-1と実質的に同じ操作を行った。
表面にヒドロキシル基を有するポリプロピレンを多孔質担体として使用し、熱的活性化はN2ガス雰囲気下で200℃にて2時間行なった。
化学的処理剤をZrBr4に変更し、ZrBr4の多孔質担体に対する比は47 ミリモル/1 gであった。この工程では溶媒はジクロロメタンに変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更し、
非メタロセン配位子の濃度(質量基準)は0.28 g/mlであって;
非メタロセン配位子の多孔質担体に対する比は、0.02 ミリモル/1 gであって;および
非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒はジクロロメタンに変更した。
実施例 I-1-5
以下の変更点を除いて、実施例I-1と実質的に同じ操作を行った。
SiCl4の熱加水分解によって製造されたシリカを多孔質担体として使用した。熱的活性化は乾燥したN2ガス雰囲気下で600℃にて8時間行なった。
化学的処理剤をテトラメチルチタンに変更し、テトラメチルチタンの多孔質担体に対する比は15.1 ミリモル/1 gであって、この工程の溶媒はエチルベンゼンに変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更し、非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒はエチルベンゼンに変更した。
実施例 I-1-6
以下の変更点を除いて、実施例I-1と実質的に同じ操作を行った。
多孔質担体としてTiO2を使用し、熱的活性化は乾燥したN2ガス雰囲気下で400℃にて4時間行なった。
化学的処理剤をテトラエチルチタンに変更し、この工程の溶媒はシクロヘキサンに変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更し、非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒はシクロヘキサンに変更した。
実施例 I-1-7
以下の変更点を除いて、実施例I-1と実質的に同じ操作を行った。
MCM−41モレキュラーシーブを多孔質担体として使用した。熱的活性化はN2ガス雰囲気下で450℃にて8時間行なった。
化学的処理剤をテトラメトキシチタンに変更し、この工程の溶媒はメチルシクロヘキサンに変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更し、非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒はメチルシクロヘキサンに変更した。
実施例 I-1-8
以下の変更点を除いて、実施例I-1と実質的に同じ操作を行った。
表面にヒドロキシル基を有するカオリンを多孔質担体として使用し、熱的活性化は真空下で250℃にて6時間行なった。
化学的処理剤をテトラメチルジルコニウムに変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更した。
実施例 I-1-9
以下の変更点を除いて、実施例I-1と実質的に同じ操作を行った。
表面にヒドロキシル基を有するケイソウ土を多孔質担体として使用した。また、熱的活性化はN2ガス雰囲気下で800℃にて12時間行なった。
化学的処理剤をテトラメトキシジルコニウムに変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更した。
実施例 I-2
シリカゲル(ES757、Ineos社から)を多孔質担体として使用したが、これは使用前に、N2雰囲気下で4時間、600℃での熱的活性化を行ってあった。
以下の実施例において、化学的処理剤の混合物を使用したが、化学的処理剤および補助化学的処理剤の組み合わせを示している。
熱的活性化したシリカゲル5 gに、トリエチルアルミニウムのヘキサン中溶液を15分の時間で滴下により添加し、反応を1時間継続させた。次いで、(化学的処理剤としての)TiCl4を30分間で滴下により添加し、撹拌しながら60℃にて2時間、反応を続けた。生成物を濾過し、ヘキサンで3回(各回30ml)洗浄し、25℃にて6時間乾燥させ、改質された多孔質担体を得た。
この工程において、TiCl4の多孔質担体に対する比は、9.4 ミリモル/1 gであって、トリエチルアルミニウムの多孔質担体に対する比は1ミリモル/1 gであった。
構造
Figure 0005480147

の非メタロセン配位子を、(非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒としての)ヘキサンに溶解させ、その後、改質させた多孔質担体をそこに添加した。撹拌しながら反応を4時間継続した。濾過した後、ヘキサンで2回(各回25 ml)洗浄し、25℃にて2時間乾燥させた後、担持された非メタロセン触媒を得た。
この工程で、非メタロセン配位子の濃度(質量基準)は0.045 g/mlであった。また、非メタロセン配位子の多孔質担体に対する比は、0.193 ミリモル/1 gであった。
得られた触媒はCAT-I-2と称し、Tiの含量(質量基準)は3.29%であって、非メタロセン配位子の含量(質量基準)は0.96%であった。
実施例 I-2-1
以下の変更点を除いて、実施例I-2と実質的に同じ操作を行った。
メチルアルミノキサンのトルエン中溶液を15分間で滴下により添加し、反応を4時間継続した。
TiCl4を滴下により30分間で添加し、撹拌しながら、105℃にて0.5時間、反応を継続した。生成物を濾過し、トルエンで洗浄した。
この工程において、TiCl4の多孔質担体に対する比は20 ミリモル/1 gであって、メチルアルミノキサンの多孔質担体に対する比は0.6 ミリモル/1 gであった。
実施例 I-2-2
以下の変更点を除いて、実施例I-2と実質的に同じ操作を行った。
トリメチルアルミニウムのヘプタン中溶液を15分間で滴下により添加し、反応を0.5時間継続した。その後、TiBr4を滴下により30分間で添加し、撹拌しながら、65℃にて6時間、反応を継続した。生成物を濾過し、ヘプタンで洗浄した。
この工程において、TiBr4の多孔質担体に対する比は35ミリモル/1 gであって、トリメチルアルミニウムの多孔質担体に対する比は1.5ミリモル/1 gであった。
実施例 I-2-3
以下の変更点を除いて、実施例I-2と実質的に同じ操作を行った。
トリエチルアルミニウムのデカン中溶液を15分間で滴下により添加し、反応を1時間継続した。その後、ZrCl4のデカン中溶液を滴下により30分間で添加し、撹拌しながら、110℃にて1時間、反応を継続した。生成物を濾過し、デカンで洗浄した。
この工程において、ZrCl4の多孔質担体に対する比は16 ミリモル/1 gであって、トリエチルアルミニウムの多孔質担体に対する比は4ミリモル/1 gであった。
実施例 I-2-4
以下の変更点を除いて、実施例I-2と実質的に同じ操作を行った。
トリエチルアルミニウムのペンタン中溶液を15分間で滴下により添加し、反応を1時間継続した。その後、ZrBr4のペンタン中溶液を滴下により30分間で添加し、撹拌しながら、30℃にて8時間、反応を継続した。生成物を濾過し、キシレンで洗浄した。
この工程において、ZrBr4の多孔質担体に対する比は6ミリモル/1 gであって、トリエチルアルミニウムの多孔質担体に対する比は3.1ミリモル/1 gであった。
実施例 I-2-5
以下の変更点を除いて、実施例I-2と実質的に同じ操作を行った。
トリイソブチルアルミニウムを15分間で滴下により添加し、反応を1時間継続した。その後、TiCl4を滴下により30分間で添加し、撹拌しながら、30℃にて8時間、反応を継続した。生成物を濾過し、エチルベンゼンで洗浄した。
実施例 I-2-6
以下の変更点を除いて、実施例I-2と実質的に同じ操作を行った。
トリエトキシアルミニウムを15分間で滴下により添加し、反応を1時間継続した。その後、TiCl4を滴下により30分間で添加した。
実施例 I-2-7
以下の変更点を除いて、実施例I-2と実質的に同じ操作を行った。
イソブチルアルミノキサンを15分間で滴下により添加し、反応を1時間継続した。その後、TiCl4を滴下により30分間で添加した。
実施例 I-2-8
以下の変更点を除いて、実施例I-2と実質的に同じ操作を行った。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更した。
実施例 I-2-9
以下の変更点を除いて、実施例I-2と実質的に同じ操作を行った。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更した。
実施例 I-2-10
以下の変更点を除いて、実施例I-2と実質的に同じ操作を行った。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更した。
参考実施例 I-2-1
以下の変更点を除いて、実施例I-2と実質的に同じ操作を行った。
非メタロセン配位子の多孔質担体に対する比は0.386ミリモル/1 gであった。
得られた担持非メタロセン触媒において、Ti含量(質量基準)は2.87%であって、非メタロセン配位子の含量(質量基準)は1.81%であった。
得られた触媒をCAT-I-Aと称する。
この参考実施例から判るように、同じ方法を使用したが、得られた触媒中のTi含量を低減させた。このことは、製造プロセスの間に使用する非メタロセン配位子の添加量を増大させた結果として、多孔質担体に担持される非メタロセン触媒の添加量を増大させることによって達成された。この結果は、本発明の方法を使用することによって、多孔質担体上の非メタロセン配位子の添加量を低い値から高い値まで自在に調節できることを示している。
参考実施例 I-2-2
以下の変更点を除いて、実施例I-2と実質的に同じ操作を行った。
非メタロセン配位子の多孔質担体に対する比は0.064ミリモル/1 gであった。
得られた担持非メタロセン触媒において、Ti含量(質量基準)は3.64%であって、非メタロセン配位子の含量(質量基準)は0.45%であった。
得られた触媒をCAT-I-Bと称する。
この参考実施例から判るように、使用する非メタロセン配位子を同じ量とすると、触媒中のTi含量を増加させることによって、担持非メタロセン触媒の重合活性を向上させることができる。このことは、本発明の方法を使用することによって、調製に用いる化学的処理剤の量を変えることによって、得られる担持非メタロセン触媒の重合活性を自在に(好ましくは高い程度に)調節することができるということを示している。
実施例 I-3
シリカゲル(ES757、Ineos社から)を多孔質担体として使用したが、これは使用前に、N2雰囲気下で4時間、600℃での熱的活性化を行ってあった。
構造:
Figure 0005480147

の非メタロセン配位子を、(非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒としての)ヘキサン50 ml中に溶解させ、次いでそこに、熱的活性化を行ったシリカゲル5 gを添加した。撹拌しながら25℃にて4時間、反応を継続した。生成物を濾過し、ヘキサンで2回(各回25ml)洗浄し、減圧下25℃にて2時間乾燥させ、改質多孔質担体を得た。
そこにヘキサン50 mlを添加し、撹拌しながら(化学的処理剤としての)TiCl4を30分間で滴下により添加し、撹拌しながら60℃にて4時間、反応を継続した。生成物を濾過し、ヘキサンで3回(各回25ml)洗浄し、減圧下25℃にて2時間乾燥させ、担持された非メタロセン触媒を得た。
この実施例では、TiCl4の多孔質担体に対する比は9.4ミリモル/1 gであって、非メタロセン配位子の濃度(質量基準)は0.045 g/mlであって、非メタロセン配位子の多孔質担体に対する比は、0.193ミリモル/1 gであった。
得られた触媒をCAT-I-3と称する。
実施例 I-3-1
以下の変更点を除いて、実施例I-3と実質的に同じ操作を行った。
Al2O3を多孔質担体として使用し、熱的活性化はN2ガス雰囲気下で800℃にて12時間行なった。
TiCl4の多孔質担体に対する比は14ミリモル/1gであって、使用する溶媒はデカンに変更した。
非メタロセン配位子を、
Figure 0005480147

に変更した。
非メタロセン配位子の濃度(質量基準)は0.12 g/mlであった。
非メタロセン配位子の多孔質担体に対する比は0.386ミリモル対1 gであった。
非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒はデカンに変更した。
実施例 I-3-2
以下の変更点を除いて、実施例I-2と実質的に同じ操作を行った。
表面にカルボキシル基を有するポリスチレンを多孔質担体として使用し、熱的活性化はN2ガス雰囲気下で200℃にて2時間行なった。
化学的処理剤をZrCl4のトルエン中溶液に変更し、ZrCl4の多孔質担体に対する比は18.7 ミリモル/1gであった。この工程では溶媒はトルエンに変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更し、
非メタロセン配位子の濃度(質量基準)は0.16 g/mlであって;
非メタロセン配位子の多孔質担体に対する比は、0.508 ミリモル/1 gであって;および
非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒はトルエンに変更した。
実施例 I-3-3
以下の変更点を除いて、実施例I-3と実質的に同じ操作を行った。
表面にヒドロキシル基を有するモンモリロナイトを多孔質担体として使用し、熱的活性化はN2ガス雰囲気下で300℃にて6時間行なった。
化学的処理剤をTiBr4に変更し、TiBr4の多孔質担体に対する比は5.2 ミリモル/1 gであった。この工程では溶媒はペンタンに変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更し、
非メタロセン配位子の濃度(質量基準)は0.02g/mlであって;
非メタロセン配位子の多孔質担体に対する比は、0.841 ミリモル/1 gであって;および
非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒はペンタンに変更した。
実施例 I-3-4
以下の変更点を除いて、実施例I-3と実質的に同じ操作を行った。
表面にヒドロキシル基を有するポリプロピレンを多孔質担体として使用し、熱的活性化はN2ガス雰囲気下で200℃にて2時間行なった。
化学的処理剤をZrBr4に変更し、ZrBr4の多孔質担体に対する比は47 ミリモル/1gであった。この工程では溶媒はジクロロメタンに変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更し、
非メタロセン配位子の濃度(質量基準)は0.28g/mlであって;
非メタロセン配位子の多孔質担体に対する比は、0.02 ミリモル/1gであって;および
非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒はジクロロメタンに変更した。
実施例 I-3-5
以下の変更点を除いて、実施例I-3と実質的に同じ操作を行った。
SiCl4の熱加水分解によって製造されたシリカを多孔質担体として使用した。熱的活性化は乾燥したN2ガス雰囲気下で600℃にて8時間行なった。
化学的処理剤をテトラメチルチタンに変更し、テトラメチルチタンの多孔質担体に対する比は15.1 ミリモル/1 gであって、この工程の溶媒はエチルベンゼンに変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更し、非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒はエチルベンゼンに変更した。
実施例 I-3-6
以下の変更点を除いて、実施例I-3と実質的に同じ操作を行った。
多孔質担体としてTiO2を使用し、熱的活性化は乾燥したN2ガス雰囲気下で400℃にて4時間行なった。
化学的処理剤をテトラエチルチタンに変更し、この工程の溶媒はシクロヘキサンに変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更し、非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒はシクロヘキサンに変更した。
実施例 I-3-7
以下の変更点を除いて、実施例I-3と実質的に同じ操作を行った。
MCM−41モレキュラーシーブを多孔質担体として使用した。熱的活性化はN2ガス雰囲気下で450℃にて8時間行なった。
化学的処理剤をテトラメトキシチタンに変更し、この工程の溶媒はメチルシクロヘキサンに変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更し、非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒はメチルシクロヘキサンに変更した。
実施例 I-3-8
以下の変更点を除いて、実施例I-3と実質的に同じ操作を行った。
表面にヒドロキシル基を有するカオリンを多孔質担体として使用し、熱的活性化は真空下で250℃にて6時間行なった。
化学的処理剤をテトラメチルジルコニウムに変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更した。
実施例 I-3-9
以下の変更点を除いて、実施例I-3と実質的に同じ操作を行った。
表面にヒドロキシル基を有するケイソウ土を多孔質担体として使用した。また、熱的活性化はN2ガス雰囲気下で800℃にて12時間行なった。
化学的処理剤をテトラメトキシジルコニウムに変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更した。
実施例 I-4
シリカゲル(ES757、Ineos社から)を多孔質担体として使用したが、これは使用前に、N2雰囲気下で4時間、600℃での熱的活性化を行ってあった。
熱的活性化したシリカゲル5gに、トリエチルアルミニウムのヘキサン溶液を15分の時間で滴下し、反応を1時間継続させた。生成物を濾過し、ヘキサンで2回(各回25 ml)洗浄して、予備処理した多孔質担体を得た。
その後、構造:
Figure 0005480147

の非メタロセン配位子のヘキサン中溶液を予備処理した多孔質担体に添加した。撹拌しながら反応を2時間継続した。生成物を濾過し、ヘキサンで2回(各回25 ml)洗浄し、25℃にて2時間乾燥させて、改質した多孔質担体を得た。
ヘキサン50 ml をそれに添加し、(化学的処理剤としての)TiCl4を撹拌しながら30分の時間で滴下により添加し、撹拌しながら60℃にて4時間反応させた。その後、生成物を濾過し、ヘキサンによって3回洗浄し(各回25 ml)、室温にて4時間乾燥して、担持された非メタロセン触媒を得た。
この実施例では、TiCl4の多孔質担体に対する比は9.4ミリモル/1gであって、トリエチルアルミニウムの多孔質担体に対する比は1ミリモル/1gであった。
非メタロセン配位子の濃度(質量基準)は0.045 g/mlであった。また、非メタロセン配位子の多孔質担体に対する比は、0.193 ミリモル/1gであった。
得られた触媒をCAT-I-4と称する。
実施例 I-4-1
以下の変更点を除いて、実施例I-4と実質的に同じ操作を行った。
メチルアルミノキサンのトルエン中溶液を15分間で滴下により添加し、反応を4時間継続した。TiCl4を滴下により30分間で添加し、撹拌しながら、105℃にて0.5時間、反応を継続した。生成物を濾過し、トルエンで洗浄した。
この工程において、TiCl4の多孔質担体に対する比は20 ミリモル/1 gであって、メチルアルミノキサンの多孔質担体に対する比は0.6 ミリモル/1 gであった。
実施例 I-4-2
以下の変更点を除いて、実施例I-4と実質的に同じ操作を行った。
トリメチルアルミニウムのヘプタン中溶液を15分間で滴下により添加し、反応を0.5時間継続した。その後、TiBr4を滴下により30分間で添加し、撹拌しながら、65℃にて6時間、反応を継続した。生成物を濾過し、ヘプタンで洗浄した。
この工程において、TiBr4の多孔質担体に対する比は35ミリモル/1 gであって、トリメチルアルミニウムの多孔質担体に対する比は1.5ミリモル/1 gであった。
実施例 I-4-3
以下の変更点を除いて、実施例I-2と実質的に同じ操作を行った。
トリエチルアルミニウムのデカン中溶液を15分間で滴下により添加し、反応を1時間継続した。その後、ZrCl4のデカン中溶液を滴下により30分間で添加し、撹拌しながら、110℃にて1時間、反応を継続した。生成物を濾過し、デカンで洗浄した。
この工程において、ZrCl4の多孔質担体に対する比は16 ミリモル/1 gであって、トリエチルアルミニウムの多孔質担体に対する比は4ミリモル/1 gであった。
実施例 I-4-4
以下の変更点を除いて、実施例I-4と実質的に同じ操作を行った。
トリエチルアルミニウムのペンタン中溶液を15分間で滴下により添加し、反応を1時間継続した。その後、ZrBr4のペンタン中溶液を滴下により30分間で添加し、撹拌しながら、30℃にて8時間、反応を継続した。生成物を濾過し、キシレンで洗浄した。
この工程において、ZrBr4の多孔質担体に対する比は6ミリモル/1 gであって、トリエチルアルミニウムの多孔質担体に対する比は3.1ミリモル/1 gであった。
実施例 I-4-5
以下の変更点を除いて、実施例I-4と実質的に同じ操作を行った。
トリイソブチルアルミニウムを15分間で滴下により添加し、反応を1時間継続した。その後、TiCl4を滴下により30分間で添加し、撹拌しながら、30℃にて8時間、反応を継続した。生成物を濾過し、エチルベンゼンで洗浄した。
実施例 I-4-6
以下の変更点を除いて、実施例I-4と実質的に同じ操作を行った。
トリエトキシアルミニウムを15分間で滴下により添加し、反応を1時間継続した。その後、TiCl4を滴下により30分間で添加した。
実施例 I-4-7
以下の変更点を除いて、実施例I-4と実質的に同じ操作を行った。
イソブチルアルミノキサンを15分間で滴下により添加し、反応を1時間継続した。その後、TiCl4を滴下により30分間で添加した。
実施例 I-4-8
以下の変更点を除いて、実施例I-4と実質的に同じ操作を行った。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更した。
実施例 I-4-9
以下の変更点を除いて、実施例I-4と実質的に同じ操作を行った。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更した。
実施例 I-4-10
以下の変更点を除いて、実施例I-4と実質的に同じ操作を行った。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更した。
実施例 I-5 (適用)
実施例に従って製造した触媒CAT-I-1、CAT-I-2、CAT-I-3、およびCAT-I-4、ならびに参考実施例に従って製造した触媒CAT-I-AおよびCAT-I-Bをそれぞれ以下の条件にてエチレンの単独重合に使用した。
反応装置:重合用の2Lオートクレーブ;
重合方法:スラリー重合;
条件;溶媒として1L ヘキサン、重合全圧0.8 MPa、重合温度85℃、水素ガス分圧0.2 MPa、 ならびに重合時間2時間。
オートクレーブにヘキサン1Lを入れ、撹拌手段を始動させた。担持された非メタロセン触媒および助触媒の混合物をそこに添加し、水素ガスを0.2 MPaまで供給して、最後にオートクレーブの中にエチレンを連続的に供給して、重合全圧を0.8 MPaに維持した。重合反応後、オートクレーブの内容物を大気圧下に出して生成したポリマー生成物を排出し、乾燥後にその重量(質量基準)を計量した。重合の結果を以下の表I-1に示す。
表I-1
Figure 0005480147
表I-1中の実験番号3と4(または5と6)について得られた結果を対比すると判るように、使用する助触媒の量を増加させた場合、即ちアルミニウム:チタンのモル比を増加させた場合、担持された非メタロセン触媒の重合活性およびポリマー生成物の嵩密度は、実質的な程度での変化を示さなかった。このことは、本発明の担持された非メタロセン触媒をオレフィン重合に使用した場合に、比較的少量の助触媒によって高い重合活性を達成することができるということを示している。更に、このようにして得られた重合生成物は、望ましいポリマー形態および高いポリマー嵩密度を有することを特徴とする。
更に、表I-1中の実験番号9と1(または11と3)について得られた結果を対比すると判るように、本発明の方法を使用することによって、化学的処理剤の前に非メタロセン配位子を添加する場合に、比較的高い重合活性を有する担持された非メタロセン触媒を得ることができる
更に、表I-1中の実験番号1と2(または3と5、または9と10、または11と12)について得られた結果を対比すると判るように、メチルアルミノキサンを助触媒として使用することは比較的高い嵩密度を有するポリマー生成物を得るために好適である。
実施例 II-1
シリカゲル(ES757、Ineos社から)を多孔質担体として使用したが、これは使用前に、N2雰囲気下で4時間、600℃での熱的活性化を行ってあった。無水塩化マグネシウムをマグネシウム化合物として使用し、エタノールをアルコールとして使用し、TiCl4を化学的処理剤として使用した。
無水塩化マグネシウム5gを計量して、テトラヒドロフランおよび無水エタノールをそこに添加した。混合物を60℃に加熱して均一な溶液を形成した。その後、得られた溶液がまだ暖かい間に、熱活性化させたシリカゲル10 gを添加した。十分に撹拌した後、得られた混合物を12時間放置した。その後、減圧下90℃にて混合物を乾燥させ、Mg処理した多孔質担体19.6 gを得た。
Mg処理した多孔質担体5 gを計量し、そこにこの工程で溶媒としてヘキサン50mlを添加した。その後、(化学的処理剤としての)TiCl4を撹拌しながら30分の時間で滴下により添加し、撹拌しながら60℃にて4時間反応させた。その後、生成物を濾過し、ヘキサンにて3回洗浄し(各回25 ml)、90℃にて4時間乾燥して、改質された多孔質担体を得た。
構造:
Figure 0005480147

の非メタロセン配位子を、(非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒としての)ヘキサン中に溶解させ、次に、改質された多孔質担体をそこに加え、撹拌しながら4時間の反応を継続した。
濾過後、ヘキサンで2回(各回25ml)洗浄し、25℃にて4時間乾燥した後、担持された非メタロセン触媒を得た。
この実施例では、塩化マグネシウムのテトラヒドロフランに対するモル比は1:14であって、塩化マグネシウムのエタノールに対するモル比は1:3.5であって、塩化マグネシウムの多孔質担体に対する比(質量基準)は1:2であって、TiCl4の非メタロセン配位子に対するモル比は1:0.5であって、非メタロセン配位子の濃度(質量基準)は0.05 g/mlであって、非メタロセン配位子のMg処理した多孔質担体に対する比(質量基準)は0.15:1であった。
得られた触媒をCAT-II-1と称する。Tiの含量(質量基準)は2.94%であって、非メタロセン配位子の含量(質量基準)は0.87%であった。
実施例 II-1-1
以下の変更点を除いて、実施例II-1と実質的に同じ操作を行った。
Al2O3を多孔質担体として使用し、熱的活性化はN2ガス雰囲気下で700℃にて6時間行なった。
マグネシウム化合物を臭化マグネシウムに変更し、アルコールをブタノールに変更し、化学的処理剤をTiBr4に変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更し、非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒をデカンに変更した。
この実施例では、臭化マグネシウムのテトラヒドロフランに対するモル比は1:20であって、臭化マグネシウムのブタノールに対するモル比は1:2であって、臭化マグネシウムの多孔質担体に対する比(質量基準)は1:1であって、TiBr4の非メタロセン配位子に対するモル比は1:0.3であって、非メタロセン配位子の濃度(質量基準)は0.11 g/mlであって、非メタロセン配位子のMg処理した多孔質担体に対する比(質量基準)は0.22:1であった。
実施例 II-1-2
以下の変更点を除いて、実施例II-1と実質的に同じ操作を行った。
モレキュラーシーブを多孔質担体として使用し、熱的活性化はArガス雰囲気下で450℃にて4時間行なった。
マグネシウム化合物をエトキシマグネシウムクロリド(MgCl(OC2H5))に変更し、アルコールをフェニルエタノールに変更し、化学的処理剤をZrCl4に変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更し、非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒をジクロロメタンに変更した。
この実施例では、マグネシウム化合物のテトラヒドロフランに対するモル比は1:12であって、マグネシウム化合物のアルコールに対するモル比は1:1であって、マグネシウム化合物の多孔質担体に対する比(質量基準)は1:1.7であって、化学的処理剤の非メタロセン配位子に対するモル比は1:0.8であって、非メタロセン配位子の濃度(質量基準)は0.15 g/mlであって、非メタロセン配位子のMg処理した多孔質担体に対する比(質量基準)は0.30:1であった。
実施例 II-1-3
以下の変更点を除いて、実施例II-1と実質的に同じ操作を行った。
TiO2を多孔質担体として使用し、熱的活性化はArガス雰囲気下で550℃にて2時間行なった。
マグネシウム化合物をエトキシマグネシウムクロリド(MgCl(OC2H5))に変更し、アルコールをエチルシクロヘキサノールに変更し、化学的処理剤をテトラメチルチタンに変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更し、非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒はシクロヘキサンに変更した。
この実施例では、マグネシウム化合物のテトラヒドロフランに対するモル比は1:16であって、マグネシウム化合物のアルコールに対するモル比は1:3であって、マグネシウム化合物の多孔質担体に対する比(質量基準)は1:0.5であって、化学的処理剤の非メタロセン配位子に対するモル比は1:0.4であって、非メタロセン配位子の濃度(質量基準)は0.02 g/mlであって、非メタロセン配位子のMg処理した多孔質担体に対する比(質量基準)は0.48:1であった。
実施例 II-1-4
以下の変更点を除いて、実施例II-1と実質的に同じ操作を行った。
モンモリロナイトを多孔質担体として使用し、熱的活性化はN2ガス雰囲気下で400℃にて8時間行なった。
マグネシウム化合物をエチルマグネシウムクロリド(Mg(C2H5)Cl)に変更し、アルコールをトリクロロメタノールに変更し、化学的処理剤をテトラメトキシチタンに変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更し、非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒をトルエンに変更した。
この実施例では、マグネシウム化合物のテトラヒドロフランに対するモル比は1:12であって、マグネシウム化合物のアルコールに対するモル比は1:1であって、マグネシウム化合物の多孔質担体に対する比(質量基準)は1:3.4であって、化学的処理剤の非メタロセン配位子に対するモル比は1:0.5であって、非メタロセン配位子の濃度(質量基準)は0.28g/mlであって、非メタロセン配位子のMg処理した多孔質担体に対する比(質量基準)は0.05:1であった。
実施例 II-1-5
以下の変更点を除いて、実施例II-1と実質的に同じ操作を行った。
SiO2-Al2O3 複合酸化物(SiO2を60%(質量基準)含有)を多孔質担体として使用し、熱的活性化はN2ガス雰囲気下で600℃にて12時間行なった。
マグネシウム化合物をイソブトキシマグネシウム(Mg(i-OC4H9)2)に変更し、アルコールをエチレングリコールエチルエーテルに変更し、化学的処理剤をテトラメトキシジルコニウムに変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更し、非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒をキシレンに変更した。
この実施例では、非メタロセン配位子の濃度(質量基準)は0.05 g/mlであって、非メタロセン配位子のMg処理した多孔質担体に対する比(質量基準)は0.10:1であった。
実施例 II-1-6
以下の変更点を除いて、実施例II-1と実質的に同じ操作を行った。
SiCl4の熱加水分解によって得られたシリカゲルを多孔質担体として使用し、熱的活性化はArガス雰囲気下で650℃にて6時間行なった。
マグネシウム化合物をエチルマグネシウム(Mg(C2H5)2)に変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更し、非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒をシクロヘキサンに変更した。
実施例 II-1-7
以下の変更点を除いて、実施例II-1と実質的に同じ操作を行った。
球状ポリスチレンを多孔質担体として使用し、熱的活性化は窒素ガス雰囲気下で200℃にて8時間行なった。
マグネシウム化合物をイソブチルマグネシウム (Mg(i-C4H9)2)に変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更し、非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒をメチルシクロヘキサンに変更した。
参考実施例 II-1-1
以下の変更点を除いて、実施例II-1と実質的に同じ操作を行った。
非メタロセン配位子のMg処理した多孔質担体に対する比(質量基準)は0.20:1であった。
得られた担持された非メタロセン触媒において、Ti含量(質量基準)は2.77%であって、非メタロセン配位子の含量(質量基準)は1.52%であった。
得られた触媒をCAT-II-Aと称する。
参考実施例から判るように、同じ方法を使用して、得られる触媒中のTi含量を減少させたが、これは製造プロセスの間に使用した非メタロセン配位子の量を増加させた結果として、多孔質担体上の担持非メタロセン触媒の担持量を増加することによって達成された。この結果は、本発明の方法を用いることによって、多孔質担体上の非メタロセン配位子の担持量を低い値から高い値まで自在に調節し得ることを示している。
参考実施例 II-1-2
以下の変更点を除いて、実施例II-1と実質的に同じ操作を行った。
非メタロセン配位子のMg処理した多孔質担体に対する比(質量基準)は0.05:1であった。
得られた担持された非メタロセン触媒において、Ti含量(質量基準)は3.00%であって、非メタロセン配位子の含量(質量基準)は0.91%であった。
得られた触媒をCAT-II- Bと称する。
参考実施例から判るように、使用する非メタロセン配位子の量が同じ場合に、触媒中のTi含量を増加させることによって、担持非メタロセン触媒の重合活性を向上させることができる。このことは本発明の方法を使用することによって、製造中に使用する化学的処理剤の量を変化させ、得られる担持非メタロセン触媒の重合活性を自在に(好ましくは高い程度に)調節し得るということを示している。
実施例 II-2
以下の変更点を除いて、実施例II-1と実質的に同じ操作を行った。
以下の実施例では、複合体化学的処理剤を使用しており、それは化学的処理剤と補助化学的処理剤との組み合わせと表現できる。
複合化学的処理剤は、(化学的処理剤としての)TiCl4と、(補助化学的処理剤としての)トリエチルアルミニウムの組み合わせであった。
トリエチルアルミニウムのヘキサン中溶液を1.5時間で滴下により添加して反応させた。生成物を濾過し、ヘキサン50mlで1回洗浄した。そこにTiCl4を30分間で滴下により添加し、撹拌しながら60℃にて2時間、反応を続けた。生成物を濾過し、ヘキサンで3回(各回25ml)洗浄し、減圧下90℃にて4時間乾燥させて、改質された多孔質担体を得た。
構造:
Figure 0005480147

の非メタロセン配位子を、(非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒としての)ヘキサン中に溶解させ、次に、改質された多孔質担体をそこに加え、撹拌しながら反応を4時間継続した。濾過後、ヘキサンで2回(各回25ml)洗浄し、25℃にて4時間乾燥した後、担持された非メタロセン触媒を得た。
この実施例では、化学的処理剤の非メタロセン配位子に対するモル比は1:0.5であって、補助化学的処理剤のMg処理した多孔質担体に対する比は1ミリモル/1 gであって、非メタロセン配位子の濃度(質量基準)は0.05 g/mlであって、非メタロセン配位子のMg処理した多孔質担体に対する比(質量基準)は0.15:1であった。
得られた触媒はCAT-II-2と称し、その中のTi含量(質量基準)は3.08%であった。
実施例 II-2-1
以下の変更点を除いて、実施例II-2と実質的に同じ操作を行った。
Mg処理した多孔質担体を実施例II-1-1に従って調製した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更し、非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒をシクロヘキサンに変更した。
複合化学的処理剤は、(化学的処理剤としての)TiCl4と(補助化学的処理剤としての)メチルアルミノキサンの組み合わせであった。
メチルアルミノキサンのトルエン中溶液を1.5時間で滴下により添加して反応させた。生成物を濾過し、ペンタンで1回洗浄した。その後、TiCl4を30分間で滴下により添加した。
この実施例では、化学的処理剤の非メタロセン配位子に対するモル比は1:0.5であって、補助化学的処理剤のMg処理した多孔質担体に対する比は0.6ミリモル:1 gであって、非メタロセン配位子の濃度(質量基準)は0.02 g/mlであって、非メタロセン配位子のMg処理した多孔質担体に対する比(質量基準)は0.48:1であった。
実施例 II-2-2
以下の変更点を除いて、実施例II-2と実質的に同じ操作を行った。
実施例II-1-2に従ってMg処理した多孔質担体を調製した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更し、非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒をトルエンに変更した。
複合化学的処理剤は、(化学的処理剤としての)TiCl4と(補助化学的処理剤としての)イソブチルアルミノキサンの組み合わせであった。
イソブチルアルミノキサンのトルエン中溶液を1.5時間で滴下により添加して反応させた。生成物を濾過し、トルエンで1回洗浄した。その後、TiCl4を滴下により添加した。
この実施例では、化学的処理剤の非メタロセン配位子に対するモル比は1:0.3であって、補助化学的処理剤のMg処理した多孔質担体に対する比は1.5ミリモル:1 gであって、非メタロセン配位子の濃度(質量基準)は0.28 g/mlであって、非メタロセン配位子のMg処理した多孔質担体に対する比(質量基準)は0.05:1であった。
実施例 II-2-3
以下の変更点を除いて、実施例II-2と実質的に同じ操作を行った。
実施例II-1-3に従ってMg処理した多孔質担体を調製した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更し、非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒をキシレンに変更した。
複合化学的処理剤は、(化学的処理剤としての)TiCl4と(補助化学的処理剤としての)トリエチルアルミニウムの組み合わせであった。
トリエチルアルミニウムのヘキサン中溶液を1.5時間で滴下により添加して反応させた。生成物を濾過し、キシレンで1回洗浄した。その後、TiCl4を滴下により添加した。
この実施例では、化学的処理剤の非メタロセン配位子に対するモル比は1:0.7であって、補助化学的処理剤のMg処理した多孔質担体に対する比は0.54ミリモル:1 gであって、非メタロセン配位子の濃度(質量基準)は0.05 g/mlであって、非メタロセン配位子のMg処理した多孔質担体に対する比(質量基準)は0.10:1であった。
実施例 II-2-4
以下の変更点を除いて、実施例II-2と実質的に同じ操作を行った。
実施例II-1-4に従ってMg処理した多孔質担体を調製した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更し、非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒をシクロヘキサンに変更した。
複合化学的処理剤は、(化学的処理剤としての)TiCl4と(補助化学的処理剤としての)トリイソブチルアルミニウムの組み合わせであった。
イソブチルアルミニウムのヘキサン中溶液を1.5時間で滴下により添加して反応させた。生成物を濾過し、シクロヘキサンで1回洗浄した。その後、TiCl4を滴下により添加した。
この実施例では、化学的処理剤の非メタロセン配位子に対するモル比は1:0.9であって、補助化学的処理剤のMg処理した多孔質担体に対する比は2ミリモル:1 gであった。
実施例 II-2-5
以下の変更点を除いて、実施例II-2と実質的に同じ操作を行った。
実施例II-1-5に従ってMg処理した多孔質担体を調製した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更し、非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒をメチルシクロヘキサンに変更し、非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒をトルエンに変更した。
複合化学的処理剤は、(化学的処理剤としての)ZrCl4と(補助化学的処理剤としての)メチルアルミノキサンの組み合わせであった。
メチルアルミノキサンのトルエン中溶液を1.5時間で滴下により添加して反応させた。生成物を濾過し、メチルシクロヘキサンで1回洗浄した。その後、ZrCl4を滴下により添加した。
この実施例では、化学的処理剤の非メタロセン配位子に対するモル比は1:0.6であって、補助化学的処理剤のMg処理した多孔質担体に対する比は3ミリモル:1 gであった。
実施例 II-2-6
以下の変更点を除いて、実施例II-2と実質的に同じ操作を行った。
実施例II-1-6に従ってMg処理した多孔質担体を調製した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更した。
複合化学的処理剤は、(化学的処理剤としての)ZrCl4と(補助化学的処理剤としての)トリエチルアルミニウムの組み合わせであった。
トリエチルアルミニウムのヘキサン中溶液を1.5時間で滴下により添加して反応させた。生成物を濾過し、シクロヘキサンで1回洗浄した。その後、ZrCl4の溶液を滴下により添加した。
実施例 II-2-7
以下の変更点を除いて、実施例II-2と実質的に同じ操作を行った。
実施例II-1-7に従ってMg処理した多孔質担体を調製した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更した。
複合化学的処理剤は、(化学的処理剤としての)テトラエチルチタンと(補助化学的処理剤としての)トリエチルアルミニウムの組み合わせであった。
トリエチルアルミニウムのヘキサン中溶液を1.5時間で滴下により添加して反応させた。生成物を濾過し、シクロヘキサンで1回洗浄した。その後、テトラエチルチタンのヘキサン中溶液を滴下により添加した。
実施例 II-3
実施例II-1に従ってMg処理した多孔質担体を調製した。
構造:
Figure 0005480147

の非メタロセン配位子を、(非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒としての)ヘキサン50 ml中に溶解させ、次に、Mg処理した多孔質担体5gをそこに加え、撹拌しながら25℃にて4時間の反応を継続した。濾過後、ヘキサンで2回(各回25ml)洗浄し、25℃にて2時間乾燥した。
次いで、ヘキサン50 mlを添加し、撹拌しながら(化学的処理剤としての)TiCl4を30分間で滴下により添加し、撹拌しながら60℃にて4時間、反応を継続した。生成物を濾過し、ヘキサンで3回(各回25ml)洗浄し、減圧下25℃にて6時間乾燥させ、担持された非メタロセン触媒を得た。
この実施例では、化学的処理剤の非メタロセン配位子に対するモル比は1:0.5であって、非メタロセン配位子の濃度(質量基準)は0.05 g/mlであって、非メタロセン配位子のMg処理した多孔質担体に対する比(質量基準)は0.15:1であった。
得られた触媒をCAT-II-3と称するが、そのTi含量(質量基準)は3.27%であった。
実施例 II-3-1
以下の変更点を除いて、実施例II-3と実質的に同じ操作を行った。
Mg処理した多孔質担体は実施例II-1-1に従って調製した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更し、非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒をデカンに変更した。
化学的処理剤をTiBr4に変更した。
この実施例では、化学的処理剤の非メタロセン配位子に対するモル比は1:0.3であって、非メタロセン配位子の濃度(質量基準)は0.11 g/mlであって、非メタロセン配位子のMg処理した多孔質担体に対する比(質量基準)は0.22:1であった。
実施例 II-3-2
以下の変更点を除いて、実施例II-3と実質的に同じ操作を行った。
Mg処理した多孔質担体は実施例II-1-2に従って調製した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更し、非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒をジクロロメタンに変更した。
化学的処理剤をZrCl4に変更したが、これはZrCl4を10%(質量基準)含有する溶液として予めトルエン中に溶解させてあった。
この実施例では、化学的処理剤の非メタロセン配位子に対するモル比は1:0.8であって、非メタロセン配位子の濃度(質量基準)は0.15 g/mlであって、非メタロセン配位子のMg処理した多孔質担体に対する比(質量基準)は0.30:1であった。
実施例 II-3-3
以下の変更点を除いて、実施例II-3と実質的に同じ操作を行った。
Mg処理した多孔質担体は実施例II-1-3に従って調製した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更し、非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒をシクロヘキサンに変更した。
化学的処理剤をテトラメチルチタンに変更した。
この実施例では、化学的処理剤の非メタロセン配位子に対するモル比は1:0.4であって、非メタロセン配位子の濃度(質量基準)は0.02 g/mlであって、非メタロセン配位子のMg処理した多孔質担体に対する比(質量基準)は0.48:1であった。
実施例 II-3-4
以下の変更点を除いて、実施例II-3と実質的に同じ操作を行った。
実施例II-1-4に従ってMg処理した多孔質担体を調製した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更し、非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒をトルエンに変更した。
化学的処理剤をテトラメトキシチタンに変更した。
この実施例では、化学的処理剤の非メタロセン配位子に対するモル比は1:0.5であって、非メタロセン配位子の濃度(質量基準)は0.28 g/mlであって、非メタロセン配位子のMg処理した多孔質担体に対する比(質量基準)は0.05:1であった。
実施例 II-3-5
以下の変更点を除いて、実施例II-3と実質的に同じ操作を行った。
実施例II-1-5に従ってMg処理した多孔質担体を調製した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更し、非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒をキシレンに変更した。
化学的処理剤をテトラメトキシジルコニウムに変更した。
この実施例では、非メタロセン配位子の濃度(質量基準)は0.05 g/mlであって、非メタロセン配位子のMg処理した多孔質担体に対する比(質量基準)は0.10:1であった。
実施例 II-3-6
以下の変更点を除いて、実施例II-3と実質的に同じ操作を行った。
実施例II-1-6に従ってMg処理した多孔質担体を調製した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更し、非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒をシクロヘキサンに変更した。
実施例 II-3-7
以下の変更点を除いて、実施例II-3と実質的に同じ操作を行った。
実施例II-1-7に従ってMg処理した多孔質担体を調製した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更し、非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒をメチルシクロヘキサンに変更した。
実施例 II-4
Mg処理した多孔質担体を実施例II-1に従って調製した。
複合化学的処理剤は、(化学的処理剤としての)TiCl4と(補助化学的処理剤としての)トリエチルアルミニウムの組み合わせであった。
トリエチルアルミニウムのヘキサン中溶液をMg処理した多孔質担体に15分間で滴下により添加し、1時間反応させた。生成物を濾過し、ヘキサンで2回(各回25ml)洗浄した。その後、構造:
Figure 0005480147

の非メタロセン配位子の(非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒としての)ヘキサン中溶液を添加し、撹拌しながら反応を2時間継続させた。濾過後、ヘキサンで2回(各回25ml)洗浄し、25℃にて2時間乾燥した。
次いで、ヘキサン50 mlを添加し、撹拌しながらTiCl4を30分間で滴下により添加し、撹拌しながら60℃にて4時間、反応を継続した。生成物を濾過し、ヘキサンで3回(各回25ml)洗浄し、室温にて4時間乾燥させ、担持された非メタロセン触媒を得た。
この実施例では、化学的処理剤のMg処理した多孔質担体に対する比は1 ミリモル:1 gであって、非メタロセン配位子の濃度(質量基準)は0.05 g/mlであって、非メタロセン配位子のMg処理した多孔質担体に対する比(質量基準)は0.15:1であって、化学的処理剤の非メタロセン配位子に対するモル比は1:0.5であった。
得られた触媒をCAT-II-4と称し、その中のTi含量(質量基準)は3.23%であった。
実施例 II-4-1
以下の変更点を除いて、実施例II-4と実質的に同じ操作を行った。
Mg処理した多孔質担体を実施例II-1-1に従って調製した。
複合化学的処理剤は、(化学的処理剤としての)TiCl4と、(補助化学的処理剤としての)メチルアルミノキサンの組み合わせであった。
メチルアルミノキサンのトルエン中溶液を滴下により添加し、生成物を濾過し、トルエンにて洗浄し、乾燥させた。次いで、非メタロセン配位子を添加した。
非メタロセン配位子を、
Figure 0005480147

に変更し、非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒をシクロヘキサンに変更した。
この実施例では、補助化学的処理剤のMg処理した多孔質担体に対する比は0.5 ミリモル:1 gであって、非メタロセン配位子の濃度(質量基準)は0.02 g/mlであって、非メタロセン配位子のMg処理した多孔質担体に対する比(質量基準)は0.48:1であって、化学的処理剤の非メタロセン配位子に対するモル比は1:0.48であった。
実施例 II-4-2
以下の変更点を除いて、実施例II-4と実質的に同じ操作を行った。
Mg処理した多孔質担体を実施例II-1-2に従って調製した。
複合化学的処理剤は、(化学的処理剤としての)TiCl4と、(補助化学的処理剤としての)イソブチルアルミノキサンの組み合わせであった。
最初にイソブチルアルミノキサンのトルエン中溶液を滴下により添加した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更し、非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒をトルエンに変更した。
この実施例では、補助化学的処理剤のMg処理した多孔質担体に対する比は1.2 ミリモル:1 gであって、非メタロセン配位子の濃度(質量基準)は0.28 g/mlであって、非メタロセン配位子のMg処理した多孔質担体に対する比(質量基準)は0.05:1であって、化学的処理剤の非メタロセン配位子に対するモル比は1:0.3であった。
実施例 II-4-3
以下の変更点を除いて、実施例II-4と実質的に同じ操作を行った。
Mg処理した多孔質担体を実施例II-1-3に従って調製した。
複合化学的処理剤は、(化学的処理剤としての)TiCl4と、(補助化学的処理剤としての)トリエチルアルミニウムの組み合わせであった。
最初にトリエチルアルミニウムのヘキサン中溶液を滴下により添加した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更し、非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒をキシレンに変更した。
この実施例では、補助化学的処理剤のMg処理した多孔質担体に対する比は2ミリモル:1 gであって、非メタロセン配位子の濃度(質量基準)は0.05 g/mlであって、非メタロセン配位子のMg処理した多孔質担体に対する比(質量基準)は0.10:1であって、化学的処理剤の非メタロセン配位子に対するモル比は1:0.7であった。
実施例 II-4-4
以下の変更点を除いて、実施例II-4と実質的に同じ操作を行った。
Mg処理した多孔質担体を実施例II-1-4に従って調製した。
複合化学的処理剤は、(化学的処理剤としての)TiCl4と、(補助化学的処理剤としての)トリイソブチルアルミニウムの組み合わせであった。
まず、トリイソブチルアルミニウムのヘキサン中溶液を滴下により添加した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更し、非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒をクロロヘキサンに変更した。
実施例 II-4-5
以下の変更点を除いて、実施例II-4と実質的に同じ操作を行った。
Mg処理した多孔質担体を実施例II-1-5に従って調製した。
複合化学的処理剤は、(化学的処理剤としての)ZrCl4と、(補助化学的処理剤としての)メチルアルミノキサンの組み合わせであった。
メチルアルミノキサンのトルエン中溶液を1.5時間で滴下により添加して反応させ、生成物を濾過し、メチルシクロヘキサンで1回洗浄した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更し、非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒をメチルシクロヘキサンに変更した。
実施例 II-4-6
以下の変更点を除いて、実施例II-4と実質的に同じ操作を行った。
Mg処理した多孔質担体を実施例II-1-6に従って調製した。
複合化学的処理剤は、(化学的処理剤としての)ZrCl4と、(補助化学的処理剤としての)トリエチルアルミニウムの組み合わせであった。
トリエチルアルミニウムのヘキサン中溶液を1.5時間で滴下により添加して反応させ、生成物を濾過し、シクロヘキサンで1回洗浄して、減圧下で2時間乾燥させた。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更し、非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒をシクロヘキサンに変更した。
実施例II-4-7
以下の変更点を除いて、実施例II-4と実質的に同じ操作を行った。
Mg処理した多孔質担体を実施例II-1-7に従って調製した。
複合化学的処理剤は、(化学的処理剤としての)テトラエチルチタンと、(補助化学的処理剤としての)トリエチルアルミニウムの組み合わせであった。
トリエチルアルミニウムのヘキサン中溶液を1.5時間で滴下により添加して反応させ、生成物を濾過し、シクロヘキサンで1回洗浄して、減圧下で2時間乾燥させた。その後、テトラエチルチタンのシクロヘキサン中溶液を滴下により添加した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更した。
実施例 II-5 (適用)
実施例に従って製造した触媒CAT-II-1、 CAT-II-2、 CAT-II-3およびCAT-II-4、ならびに参考実施例にて従って製造した触媒CAT-II-A およびCAT-II-Bをそれぞれ以下の条件にてエチレンの単独重合に使用した。
反応装置:重合用の2Lオートクレーブ;
重合方法:スラリー重合;
条件;溶媒としてヘキサン1L、重合全圧0.8 MPa、重合温度85℃、水素ガス分圧0.2 MPa、 ならびに重合時間2時間。
オートクレーブにヘキサン1Lを入れ、撹拌手段を始動させた。担持された非メタロセン触媒および助触媒の混合物をそこに添加し、水素ガスを0.2 MPaまで供給して、最後にオートクレーブの中にエチレンを連続的に供給して、重合全圧を0.8 MPaに維持した。重合反応後、オートクレーブの内容物を大気圧下に出して生成したポリマー生成物を排出し、乾燥後にその重量(質量基準)を計量した。重合の結果を以下の表II-1に示す。
エチレンと他のオレフィン(即ち、コモノマー)との共重合を行う場合の条件は、以下の事項を除いて、上述した条件と同様とした。
エチレンを5分間供給した後、コモノマーの所定量を、即ち、コモノマー1 mg/担持非メタロセン触媒1 gで重合物中にポンプ送りした。
表II-1
Figure 0005480147
表II-1中の実験番号1と2(または5と6)について得られた結果を対比すると判るように、使用する助触媒(例えば、トリエチルアルミニウムまたはメチルアルミノキサン)の量を増加させた場合、即ちアルミニウム:チタンのモル比を増加させた場合、担持された非メタロセン触媒の重合活性およびポリマー生成物の嵩密度は、実質的な程度での変化を示さなかった。このことは、本発明の担持された非メタロセン触媒をオレフィン重合に使用した場合に、比較的少量の助触媒によって高い重合活性を達成することができるということを示している。更に、このようにして得られた重合生成物は、望ましいポリマー形態および高いポリマー嵩密度を有することを特徴とする。
更に、表II-1中の実験番号3、4と1(または8と7、または11と10、または17と16、または19と18)について得られた結果を対比すると判るように、本発明の担持された非メタロセン触媒は、高い共重合効果を特徴とする。即ち、同じ重合条件において、触媒の共重合活性はその単独重合活性よりも高く、同じ重合条件において、得られる共重合体(コポリマー)の嵩密度は単独重合体(ホモポリマー)の嵩密度よりも高い。
更に、表II-1中の実験番号16、17と1、3または18、19と1、3と、CAT-II-A とCAT-II-1、およびCAT-II-BとCAT-II-1について得られた結果を対比すると判るように、CAT-II-Aの単独重合活性はCAT-II-1の単独重合活性よりも低いが、前者の共重合効果の増大は後者の場合よりも高い。次に、CAT-II-Bの単独重合活性はCAT-II-1の単独重合活性よりも高いが、前者の共重合効果の増大は後者の場合よりも低い。この事実は、非メタロセン配位子は共重合効果において主な役割を担い、一方、重合活性は担持された非メタロセン触媒中の活性金属の含量に主に依存すると云うことを示唆する。
実施例 III-1
シリカゲル(ES757、Ineos社から)を多孔質担体として使用したが、これは使用前に、N2雰囲気下で4時間、600℃での熱的活性化を行ってあった。
無水塩化マグネシウム(マグネシウム化合物として)5gを計量し、テトラヒドロフランとエタノール(アルコールとして)との混合溶媒をそれに添加した。混合物を1.5時間の間撹拌しながら60℃に加熱して溶液を形成した。その後、このようにして調製した溶液に、熱的活性化させたシリカゲルを添加した。60℃にて2時間撹拌して透明な系を形成し、ヘキサン(沈殿剤として)をそこに添加して、固形物を沈殿させた。生成物を濾過し、ヘキサン50mlで1回洗浄し、吸引乾燥してMg処理した多孔質担体を得た。
この工程において、溶媒としてのヘキサン50mlをMg処理した多孔質担体に添加した。その後、(化学的処理剤としての)TiCl4を、撹拌しながら30分の時間で滴下により添加し、撹拌しながら60℃にて4時間反応させた。その後、生成物を濾過し、ヘキサンによって3回洗浄し(各回25 ml)、90℃にて2時間乾燥して、改質された多孔質担体を得た。
構造:
Figure 0005480147

の非メタロセン配位子を、(非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒としての)ヘキサン中に溶解させ、次に、改質された多孔質担体をそこに加え、撹拌しながら4時間の反応を継続した。濾過後、ヘキサンによって2回洗浄し(各回25 ml)、25℃にて2時間乾燥して、担持された非メタロセン触媒を得た。
この実施例では、マグネシウム化合物のテトラヒドロフランに対するモル比は1:12であって、マグネシウム化合物のアルコールに対するモル比は1:4であって、沈殿剤のテトラヒドロフランに対する体積比は1:1.25であって、マグネシウム化合物の多孔質担体に対する比(質量基準)は1:1であって、化学的処理剤のマグネシウム化合物に対するモル比は0.2であって、非メタロセン触媒の濃度(質量基準)は0.05 g/mlであって、非メタロセン触媒のマグネシウム化合物に対するモル比は1:3であった。
得られた触媒をCAT-III-1と称する。
実施例 III-1-1
以下の変更点を除いて、実施例III-1と実質的に同じ操作を行った。
マグネシウム化合物を臭化マグネシウムに変更し、アルコールをプロパノールに変更し、沈殿剤をデカンに変更した。その後、デカンを用いて3回洗浄を行った。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更し、非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒をトルエンに変更した。
この実施例では、マグネシウム化合物のテトラヒドロフランに対するモル比は1:40であって、マグネシウム化合物のアルコールに対するモル比は1:5.7であって、沈殿剤のテトラヒドロフランに対する体積比は1:2であって、マグネシウム化合物の多孔質担体に対する比(質量基準)は1:2であって、化学的処理剤のマグネシウム化合物に対するモル比は0.45であって、非メタロセン触媒の濃度(質量基準)は0.05 g/mlであって、非メタロセン配位子のマグネシウム化合物に対するモル比は1:2.7であった。
実施例 III-1-2
以下の変更点を除いて、実施例III-1と実質的に同じ操作を行った。
マグネシウム化合物をジエトキシマグネシウムに変更し、アルコールをブタノールに変更し、沈殿剤をペンタンに変更した。その後、ペンタンを使用して3回洗浄を行った。
化学的処理剤をZrCl4に変更したが、これは予めトルエン中に溶解させてあった。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更し、非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒をジクロロメタンに変更した。
この実施例では、マグネシウム化合物のテトラヒドロフランに対するモル比は1:4であって、マグネシウム化合物のテトラヒドロフランに対するモル比は1:20であって、マグネシウム化合物のアルコールに対するモル比は1:2であって、沈殿剤のテトラヒドロフランに対する体積比は1:4であって、化学的処理剤のマグネシウム化合物に対するモル比は0.26であって、非メタロセン配位子の濃度(質量基準)は0.15 g/mlであって、非メタロセン配位子のマグネシウム化合物に対するモル比は1:3.5であった。
実施例 III-1-3
以下の変更点を除いて、実施例III-1と実質的に同じ操作を行った。
マグネシウム化合物をジエチルマグネシウムに変更し、アルコールをヘキサノールに変更し、沈殿剤をシクロヘキサンに変更した。その後、シクロヘキサンを用いて洗浄を行った。
化学的処理剤をTiBr4に変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更し、非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒をシクロヘキサンに変更した。
この実施例では、マグネシウム化合物の多孔質担体に対する比(質量基準)は1:3であって、マグネシウム化合物のテトラヒドロフランに対するモル比は1:14であって、マグネシウム化合物のアルコールに対するモル比は1:3.5であって、沈殿剤のテトラヒドロフランに対する体積比は1:4であって、化学的処理剤のマグネシウム化合物に対するモル比は0.15であって、非メタロセン触媒の濃度(質量基準)は0.02 g/mlであって、非メタロセン配位子のマグネシウム化合物に対するモル比は1:6であった。
実施例 III-1-4
以下の変更点を除いて、実施例III-1と実質的に同じ操作を行った。
マグネシウム化合物をジブチルマグネシウムに変更し、アルコールをヘプタノールに変更し、沈殿剤をZrBr4に変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更し、非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒をエチルベンゼンに変更した。
この実施例では、マグネシウム化合物の多孔質担体に対する比(質量基準)は1:3であって、マグネシウム化合物のテトラヒドロフランに対するモル比は1:10であって、マグネシウム化合物のアルコールに対するモル比は1:4であって、沈殿剤のテトラヒドロフランに対する体積比は1:1であって、化学的処理剤のマグネシウム化合物に対するモル比は0.22であって、非メタロセン触媒の濃度(質量基準)は0.28 g/mlであって、非メタロセン配位子のマグネシウム化合物に対するモル比は1:1であった。
実施例 III-1-5
以下の変更点を除いて、実施例III-1と実質的に同じ操作を行った。
マグネシウム化合物をメトキシマグネシウムに変更し、アルコールをシクロヘキサノールに変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更し、非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒をキシレンに変更した。
実施例 III-1-6
以下の変更点を除いて、実施例III-1と実質的に同じ操作を行った。
マグネシウム化合物をエチルマグネシウムクロリドに変更し、アルコールをフェニルブタノールに変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更した。
実施例 III-1-7
以下の変更点を除いて、実施例III-1と実質的に同じ操作を行った。
多孔質担体としてAl2O3を使用したが、これはN2雰囲気下で12時間、800℃での熱的活性化を行ってあった。
アルコールをシクロヘキサノールに変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更した。
実施例 III-1-8
以下の変更点を除いて、実施例III-1と実質的に同じ操作を行った。
表面にカルボキシル基を有するポリスチレンを多孔質担体として使用し、N2雰囲気下で2時間、200℃での熱的活性化を行った。
アルコールをメチルシクロヘキサノールに変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更した。
実施例 III-1-9
以下の変更点を除いて、実施例III-1と実質的に同じ操作を行った。
表面にヒドロキシル基を有するモンモリロナイトを多孔質担体として使用し、N2雰囲気下で6時間、300℃での熱的活性化を行った。
マグネシウム化合物をプロポキシマグネシウムに変更し、アルコールをフェニルエタノールに変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更した。
実施例 III-1-10
以下の変更点を除いて、実施例III-1と実質的に同じ操作を行った。
SiCl4の熱加水分解によって製造したシリカを多孔質担体として使用し、乾燥N2雰囲気下で8時間、600℃での熱的活性化を行った。
マグネシウム化合物をブトキシマグネシウムに変更し、アルコールをヘプタノールに変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更した。
実施例 III-1-11
以下の変更点を除いて、実施例III-1と実質的に同じ操作を行った。
TiO2を多孔質担体として使用し、乾燥Arガス雰囲気下で4時間、400℃での熱的活性化を行った。
マグネシウム化合物をメチルマグネシウムクロリドに変更し、アルコールをフェニルプロパノールに変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更した。
実施例 III-1-12
以下の変更点を除いて、実施例III-1と実質的に同じ操作を行った。
MCM-41モレキュラーシーブを多孔質担体として使用し、N2ガス雰囲気下で8時間、450℃での熱的活性化を行った。
マグネシウム化合物をエチルマグネシウムクロリドに変更し、アルコールをフェニルブタノールに変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更した。
実施例 III-1-13
以下の変更点を除いて、実施例III-1と実質的に同じ操作を行った。
マグネシウム化合物をプロピルマグネシウムクロリドに変更し、アルコールをフェニルペンタノールに変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更した。
実施例 III-1-14
以下の変更点を除いて、実施例III-1と実質的に同じ操作を行った。
マグネシウム化合物をブチルマグネシウムクロリドに変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更した。
実施例 III-2
シリカゲル(ES757、Ineos社から)を多孔質担体として使用したが、これは使用前に、N2雰囲気下で4時間、600℃での熱的活性化を行ってあった。
無水塩化マグネシウム(マグネシウム化合物として)5gを計量して、テトラヒドロフランとエタノール(アルコールとして)との混合溶媒をそこに添加した。混合物を撹拌しながら60℃に1.5時間加熱して溶液を形成した。その後、得られた溶液に熱活性化させたシリカゲルを添加した。60℃にて2時間撹拌して透明な系を形成した後、ヘキサン(沈殿剤として)を添加して、固形物を沈殿させた。生成物を濾過し、ヘキサン50mlで1回洗浄し、吸引乾燥して、Mg処理した多孔質担体を得た。
この実施例では、化学的処理剤と補助化学的処理剤との組み合わせである複合化学的処理剤を使用した。
Mg処理した多孔質担体に、撹拌しながら、トリエチルアルミニウム(補助化学的処理剤として)のヘキサン中溶液を15分間で滴下により添加して、反応を1時間継続した。その後、TiCl4(化学的処理剤として)を30分間で滴下により添加し、撹拌しながら60℃にて2時間、反応を継続した。生成物を濾過し、ヘキサンで3回(各回30ml)洗浄し、25℃にて6時間乾燥させて、改質した多孔質担体を得た。
構造:
Figure 0005480147

の非メタロセン配位子をヘキサン(非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒としての)ヘキサン中に溶解させ、次に、改質させた多孔質担体をそこに加え、撹拌しながら4時間の反応を継続した。濾過後、ヘキサンで2回(各回25ml)洗浄し、25℃にて4時間乾燥した後、担持された非メタロセン触媒を得た。
この実施例では、マグネシウム化合物の多孔質担体に対する比(質量基準)は1:1であって、マグネシウム化合物のテトラヒドロフランに対するモル比は1:12であって、マグネシウム化合物のアルコールに対するモル比は1:4であって、沈殿剤のテトラヒドロフランに対する体積比は1:1.25であって、化学的処理剤のマグネシウム化合物に対するモル比は0.2であって、補助化学的処理剤のMg処理した多孔質担体に対する比は1 ミリモル/1 gであって、非メタロセン配位子の濃度(質量基準)は0.05 g/mlであって、非メタロセン配位子のマグネシウム化合物に対するモル比は1:3であった。
得られた触媒はCAT-III-2と称する。Tiの含量(質量基準)は2.86%であって、非メタロセン配位子の含量(質量基準)は0.9%であった。
実施例 III-2-1
以下の変更点を除いて、実施例III-2と実質的に同じ操作を行った。
メチルアルミノキサンのトルエン中溶液を滴下により添加し、4時間反応させた。その後、TiCl4を滴下により添加した。反応を撹拌しながら105℃にて0.5時間継続した後、生成物を濾過し、トルエンで洗浄した。
この実施例では、化学的処理剤のMg処理した多孔質担体に対する比は2 ミリモル/1 gであった。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更した。
実施例 III-2-2
以下の変更点を除いて、実施例III-2と実質的に同じ操作を行った。
トリエチルアルミニウムのヘプタン中溶液を滴下により添加して0.5時間反応させた。その後、TiBr4を滴下により添加した。撹拌しながら反応を65℃にて6時間継続した後、生成物を濾過し、ヘプタンで洗浄した。
この実施例では、補助化学的処理剤のMg処理した多孔質担体に対する比は4 ミリモル/1 gであった。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更した。
実施例 III-2-3
以下の変更点を除いて、実施例III-2と実質的に同じ操作を行った。
トリエチルアルミニウムのデカン中溶液を滴下により添加した。その後、ZrCl4のデカン中溶液を滴下により添加した。撹拌しながら110℃にて1時間反応を継続した後、生成物を濾過し、デカンにて洗浄した。
この実施例では、補助化学的処理剤のMg処理した多孔質担体に対する比は0.25 ミリモル/1gであった。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更した。
実施例 III-2-4
以下の変更点を除いて、実施例III-2と実質的に同じ操作を行った。
トリエチルアルミニウムのペンタン中溶液を滴下により添加した。その後、ZrBr4のキシレン中溶液を滴下により添加した。撹拌しながら30℃にて8時間、反応を継続した後、生成物を濾過し、キシレンで洗浄した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更した。
実施例 III-2-5
以下の変更点を除いて、実施例III-2と実質的に同じ操作を行った。
トリイソブチルアルミニウムを滴下により添加した後、TiCl4を添加した。撹拌しながら30℃にて8時間、反応を継続した後、生成物を濾過し、エチルベンゼンにて洗浄した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更した。
実施例 III-2-6
以下の変更点を除いて、実施例III-2と実質的に同じ操作を行った。
トリエトキシアルミニウムを滴下により添加した後、TiCl4を添加した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更した。
実施例 III-2-7
以下の変更点を除いて、実施例III-2と実質的に同じ操作を行った。
イソブチルアルミノキサンを滴下により添加した後、TiCl4を添加した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更した。
参考実施例 III-2-1
以下の変更点を除いて、実施例III-2と実質的に同じ操作を行った。
非メタロセン配位子のマグネシウム化合物に対するモル比は1:1.5であった。
得られた担持非メタロセン触媒では、Tiの含量(質量基準)が2.27%であって、非メタロセン配位子の含量(質量基準)が1.77%であった。
得られた触媒をCAT-III-Aと称する。
この参考実施例から判るように、得られた触媒中のTiの含量を減らす一方、同様の操作を行った。このことは、製造工程中に使用する非メタロセン配位子の量を増加した結果として多孔質担体に担持される非メタロセン触媒の担持量が増大したことによって達成された。この結果は、本発明の方法を使用することによって、多孔質担体上の非メタロセン配位子の添加量を低い値から高い値まで自在に調節できることを示している。
参考実施例 III-2-2
以下の変更点を除いて、実施例III-2と実質的に同じ操作を行った。
非メタロセン配位子のマグネシウム化合物に対するモル比は1:6であった。
得られた担持非メタロセン触媒では、Tiの含量(質量基準)は2.93%であって、非メタロセン配位子の含量(質量基準)は0.42%であった。
得られた触媒をCAT-III-Bと称する。
参考実施例から判るように、使用する非メタロセン配位子を同じ量として、その中のTi含量を増大することによって、担持された非メタロセン触媒の重合活性を増大することができる。本発明の方法を用いると、製造中に使用する化学的処理剤の量を変更することによって、得られる担持非メタロセン触媒の重合活性を自在に(好ましくは、高い値へ)変更し得るということが、これによって示される。
実施例 III-3
シリカゲル(ES757、Ineos社から)を多孔質担体として使用したが、これは使用前に、N2雰囲気下で4時間、600℃での熱的活性化を行ってあった。
無水塩化マグネシウム(マグネシウム化合物として)5gを計量して、テトラヒドロフランとエタノール(アルコールとして)との混合溶媒をそれに添加した。混合物を1.5時間の間撹拌しながら60℃に加熱して溶液を形成した。その後、このようにして調製した溶液に、熱的活性化させたシリカゲルを添加した。60℃にて2時間撹拌して透明な系を形成し、ヘキサン(沈殿剤として)をそこに添加して、固形物を沈殿させた。生成物を濾過し、ヘキサン50mlで1回洗浄し、吸引乾燥してMg処理した多孔質担体を得た。
構造:
Figure 0005480147

の非メタロセン配位子を、(非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒としての)ヘキサン中に溶解させ、次に、Mg処理した多孔質担体をそこに加え、撹拌しながら2時間の反応を継続した。濾過後、ヘキサンによって2回洗浄し(各回25 ml)、25℃にて2時間乾燥した。
その後、ヘキサン50mlを添加し、撹拌しながらTiCl4を30分間で滴下により添加し、撹拌しながら60℃にて4時間反応させた。生成物を濾過し、ヘキサンにて3回(各回25ml)洗浄し、室温にて4時間乾燥させて、担持された非メタロセン触媒を得た。
この実施例では、マグネシウム化合物の多孔質担体に対する比(質量基準)は1:1であって、マグネシウム化合物のテトラヒドロフランに対するモル比は1:12であって、マグネシウム化合物のアルコールに対するモル比は1:4であって、沈殿剤のテトラヒドロフランに対する体積比は1:1.25であって、化学的処理剤のマグネシウム化合物に対するモル比は0.2であって、非メタロセン配位子の濃度(質量基準)は0.05 g/mlであって、非メタロセン配位子のマグネシウム化合物に対するモル比は1:3であった。
得られた触媒をCAT-III-3と称する。
実施例III-3-1
以下の変更点を除いて、実施例III-3と実質的に同じ操作を行った。
マグネシウム化合物を臭化マグネシウムに変更し、アルコールをプロパノールに変更し、及び沈殿剤をデカンに変更した。その後、デカンを使用して3回洗浄を行った。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更し、非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒をトルエンに変更した。
この実施例では、マグネシウム化合物のテトラヒドロフランに対するモル比は1:40であって、マグネシウム化合物のアルコールに対するモル比は1:5.7であって、沈殿剤のテトラヒドロフランに対する体積比は1:2であって、マグネシウム化合物の多孔質担体に対する比(質量基準)は1:2であって、化学的処理剤のマグネシウム化合物に対するモル比は0.45であって、非メタロセン配位子の濃度(質量基準)は0.05 g/mlであって、非メタロセン配位子のマグネシウム化合物対するモル比は1:2.7であった。
実施例 III-3-2
以下の変更点を除いて、実施例III-3と実質的に同じ操作を行った。
マグネシウム化合物をジエトキシマグネシウムに変更し、アルコールをブタノールに変更し、及び沈殿剤をペンタンに変更した。その後、ペンタンを使用して3回洗浄を行った。
化学的処理剤をZrCl4に変更したが、これは予めトルエン中に溶解させてあった。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更し、非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒をジクロロメタンに変更した。
この実施例では、マグネシウム化合物の多孔質担体に対する比(質量基準)は1:4であって、マグネシウム化合物のテトラヒドロフランに対するモル比は1:20であって、マグネシウム化合物のアルコールに対するモル比は1:2であって、沈殿剤のテトラヒドロフランに対する体積比は1:4であって、化学的処理剤のマグネシウム化合物に対するモル比は0.26であって、非メタロセン配位子の濃度(質量基準)は0.15 g/mlであって、非メタロセン配位子のマグネシウム化合物に対するモル比は1:3.5であった。
実施例 III-3-3
以下の変更点を除いて、実施例III-3と実質的に同じ操作を行った。
マグネシウム化合物をジエチルマグネシウムに変更し、アルコールをヘキサノールに変更し、及び沈殿剤をシクロヘキサンに変更した。その後、シクロヘキサンを使用して洗浄を行った。
化学的処理剤をTiBr4に変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更し、非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒をシクロヘキサンに変更した。
この実施例では、マグネシウム化合物の多孔質担体に対する比(質量基準)は1:3であって、マグネシウム化合物のテトラヒドロフランに対するモル比は1:14であって、マグネシウム化合物のアルコールに対するモル比は1:3.5であって、沈殿剤のテトラヒドロフランに対する体積比は1:4であって、化学的処理剤のマグネシウム化合物に対するモル比は0.15であって、非メタロセン配位子の濃度(質量基準)は0.02g/mlであって、非メタロセン配位子のマグネシウム化合物に対するモル比は1:6であった。
実施例 III-3-4
以下の変更点を除いて、実施例III-3と実質的に同じ操作を行った。
マグネシウム化合物をジブチルマグネシウムに変更し、アルコールをヘプタノールに変更し、及び化学的処理剤をZrBr4に変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更し、非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒をエチルベンゼンに変更した。
この実施例では、マグネシウム化合物の多孔質担体に対する比(質量基準)は1:3であって、マグネシウム化合物のテトラヒドロフランに対するモル比は1:10であって、マグネシウム化合物のアルコールに対するモル比は1:4であって、沈殿剤のテトラヒドロフランに対する体積比は1:1であって、化学的処理剤のマグネシウム化合物に対するモル比は0.22であって、非メタロセン配位子の濃度(質量基準)は0.28 g/mlであって、非メタロセン配位子のマグネシウム化合物に対するモル比は1:1であった。
実施例 III-3-5
以下の変更点を除いて、実施例III-3と実質的に同じ操作を行った。
マグネシウム化合物をメトキシマグネシウムに変更し、アルコールをシクロヘキサノールに変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更し、非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒をキシレンに変更した。
実施例 III-3-6
以下の変更点を除いて、実施例III-3と実質的に同じ操作を行った。
マグネシウム化合物をエチルマグネシウムクロリドに変更し、アルコールをフェニルブタノールに変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更した。
実施例 III-3-7
以下の変更点を除いて、実施例III-3と実質的に同じ操作を行った。
多孔質担体としてAl2O3を使用したが、これは予めN2雰囲気下で12時間、800℃での熱的活性化を行ってあった。
アルコールをシクロヘキサノールに変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更した。
実施例 III-3-8
以下の変更点を除いて、実施例III-3と実質的に同じ操作を行った。
表面にカルボキシル基を有するポリスチレンを多孔質担体として使用し、N2雰囲気下で2時間、200℃にて熱的活性化を行った。
アルコールをメチルシクロヘキサノールに変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更した。
実施例 III-3-9
以下の変更点を除いて、実施例III-3と実質的に同じ操作を行った。
表面にヒドロキシル基を有するモンモリロナイトを多孔質担体として使用し、N2雰囲気下で6時間、300℃にて熱的活性化を行った。
マグネシウム化合物をプロポキシマグネシウムに変更し、アルコールをフェニルエタノールに変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更した。
実施例 III-3-10
以下の変更点を除いて、実施例III-3と実質的に同じ操作を行った。
SiCl4の熱加水分解によって生成したシリカを多孔質担体として使用し、N2雰囲気下で8時間、600℃にて熱的活性化を行った。
マグネシウム化合物をブトキシマグネシウムに変更し、アルコールをヘプタノールに変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更した。
実施例 III-3-11
以下の変更点を除いて、実施例III-3と実質的に同じ操作を行った。
TiO2を多孔質担体として使用し、乾燥Ar 雰囲気下で4時間、400℃にて熱的活性化を行った。
マグネシウム化合物をメチルマグネシウムクロリドに変更し、アルコールをフェニルプロパノールに変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更した。
実施例 III-3-12
以下の変更点を除いて、実施例III-3と実質的に同じ操作を行った。
MCM−41モレキュラーシーブを多孔質担体として使用し、N2ガス雰囲気下で8時間、450℃にて熱的活性化を行った。
マグネシウム化合物をエチルマグネシウムクロリドに変更し、アルコールをフェニルブタノールに変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更した。
実施例 III-3-13
以下の変更点を除いて、実施例III-3と実質的に同じ操作を行った。
マグネシウム化合物をプロピルマグネシウムクロリドに変更し、アルコールをフェニルペンタノールに変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更した。
実施例 III-3-14
以下の変更点を除いて、実施例III-3と実質的に同じ操作を行った。
マグネシウム化合物をブチルマグネシウムクロリドに変更した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更した。
実施例 III-4
シリカゲル(ES757、Ineos社から)を多孔質担体として使用したが、これは使用前に、N2雰囲気下で4時間、600℃での熱的活性化を行ってあった。
(マグネシウム化合物としての)無水塩化マグネシウム5gを計量し、(アルコールとしての)エタノールとテトラヒドロフランとの混合溶媒をそれに添加した。混合物を60℃に加熱し、1.5時間撹拌して溶液を生成させた。次いで、この溶液に熱的活性化させたシリカゲルを添加した。60℃にて2時間撹拌して透明な系を生じさせた後、(沈殿剤としての)ヘキサンをそれに添加して固形物を沈殿させた。生成物を濾過し、ヘキサン50 mlで洗浄して、吸引乾燥させて、Mg処理した多孔質担体を得た。
Mg処理した多孔質担体に、トリエチルアルミニウムのヘキサン中溶液を15分間で滴下により添加し、1時間反応させた。生成物を濾過し、ヘキサンで2回(各回25ml)洗浄した。その後、構造:
Figure 0005480147

の非メタロセン配位子の(非メタロセン配位子を溶解させるための溶媒としての)ヘキサン中溶液をそこに添加し、2時間撹拌しながら反応を継続させた。濾過後、ヘキサンで2回(各回25ml)洗浄し、25℃にて2時間乾燥させた。
その後、ヘキサン50 mlをそこに添加し、撹拌しながら30分間でTiCl4を滴下により添加し、撹拌しながら60℃にて4時間反応させた。生成物を濾過し、ヘキサンで3回(各回25ml)洗浄し、室温にて4時間乾燥させて、担体された非メタロセン触媒を得た。
この実施例では、マグネシウム化合物の多孔質担体に対する比(質量基準)は1:1であって、マグネシウム化合物のテトラヒドロフランに対するモル比は1:12であって、マグネシウム化合物のアルコールに対するモル比は1:4であって、沈殿剤のテトラヒドロフランに対する体積比は1:1.25であって、化学的処理剤のマグネシウム化合物に対するモル比は0.2であって、補助化学的処理剤のMg処理した多孔質担体に対する比は1 ミリモル:1gであって、非メタロセン配位子の濃度(質量基準)は0.05g/mlであって、非メタロセン配位子のマグネシウム化合物に対するモル比は1:3であった。
得られた触媒をCAT-III-4と称するが、そのTi含量(質量基準)は2.86%であって、非メタロセン配位子の含量(質量基準)は0.9%であった。
実施例 III-4-1
以下の変更点を除いて、実施例III-4と実質的に同じ操作を行った。
メチルアルミノキサン のトルエン中溶液を滴下により添加して4時間反応させた。その後、TiCl4を滴下により添加した。撹拌しながら105℃にて反応を継続し、その後生成物を濾過し、 トルエンで洗浄した。
この実施例では、補助化学的処理剤のMg処理した多孔質担体に対する比は2 ミリモル:1 gであった。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更した。
実施例 III-4-2
以下の変更点を除いて、実施例III-4と実質的に同じ操作を行った。
トリエチルアルミニウムのヘプタン中溶液を0.5時間で滴下により添加した。その後、TiBr4を滴下により添加した。撹拌しながら65℃にて6時間反応を継続し、その後生成物を濾過し、ヘプタンで洗浄した。
この実施例では、補助化学的処理剤のMg処理した多孔質担体に対する比が4 ミリモル:1 gであった。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更した。
実施例 III-4-3
以下の変更点を除いて、実施例III-4と実質的に同じ操作を行った。
トリエチルアルミニウムのデカン中溶液を滴下により添加した。その後、ZrCl4のデカン中溶液を滴下により添加した。撹拌しながら110℃にて1時間反応を継続し、その後生成物を濾過し、デカンで洗浄した。
この実施例では、補助化学的処理剤のMg処理した多孔質担体に対する比が0.25 ミリモル:1 gであった。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更した。
実施例 III-4-4
以下の変更点を除いて、実施例III-4と実質的に同じ操作を行った。
トリエチルアルミニウムのペンタン中溶液を滴下により添加した。その後、ZrBr4のキシレン中溶液を滴下により添加した。撹拌しながら30℃にて8時間反応を継続し、その後生成物を濾過し、キシレンで洗浄した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更した。
実施例 III-4-5
以下の変更点を除いて、実施例III-4と実質的に同じ操作を行った。
トリイソブチルアルミニウム、およびその後、TiCl4を滴下により添加した。撹拌しながら30℃にて8時間反応を継続し、その後生成物を濾過し、エチルベンゼンで洗浄した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更した。
実施例 III-4-6
以下の変更点を除いて、実施例III-4と実質的に同じ操作を行った。
トリエトキシアルミニウム、およびその後、TiCl4を滴下により添加した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更した。
実施例 III-4-7
以下の変更点を除いて、実施例III-4と実質的に同じ操作を行った。
イソブチルアルミノキサンおよびその後、TiCl4を滴下により添加した。
非メタロセン配位子を
Figure 0005480147

に変更した。
実施例 III-5 (適用)
実施例に従って調製した触媒CAT-III-1、CAT-III-2、CAT-III-3およびCAT-III-4、ならびに、参考実施例に従って調製した触媒CAT-III-AおよびCAT-III-Bを、それぞれ以下の条件にてエチレンの単独重合に使用した。
反応装置:重合用の2Lオートクレーブ;
重合方法:スラリー重合;
条件:溶媒として1Lのヘキサン、重合全圧0.8 MPa、重合温度85℃、水素ガス分圧0.2 MPa、 ならびに重合時間2時間。
オートクレーブにヘキサン1Lを入れ、撹拌手段を始動させた。担持された非メタロセン触媒および助触媒の混合物をそこに添加し、水素ガスを0.2 MPaまで供給して、最後にオートクレーブの中にエチレンを連続的に供給して、重合全圧を0.8 MPaに維持した。重合反応後、オートクレーブの内容物を大気圧下に出して生成したポリマー生成物を排出し、乾燥後にその重量(質量基準)を計量した。重合の結果を以下の表III-1に示す。
表III-1
Figure 0005480147
表III-1中の実験番号3と4(または5と6、または11と12)について得られた結果を対比すると判るように、使用する助触媒の量を増加させた場合、即ちアルミニウムのチタンに対するモル比を増加させた場合、担持された非メタロセン触媒の重合活性およびポリマー生成物の嵩密度は、実質的な程度での変化を示さなかった。このことは、本発明の担持された非メタロセン触媒をオレフィン重合に使用した場合に、比較的少量の助触媒によって高い重合活性を達成することができるということを示している。更に、このようにして得られた重合生成物(例えばポリエチレン)は、望ましいポリマー形態および高いポリマー嵩密度を有することを特徴とする。
本発明の範囲または精神から離れることなく、本発明について種々の変更および変形を行うことができるということは、当業者には明らかであろう。そこで、従って、特許請求の範囲に記載された範囲およびその均等の範囲に含まれるのであれば、本発明についての種々の変更および変形も本発明の範囲内のものであると解されたい。

Claims (26)

  1. 担持されたオレフィン重合用非メタロセン触媒を製造する方法であって、
    多孔質担体を、化学的処理剤および非メタロセン配位子の2者のうちの一方によって処理して、改質された多孔質担体を生成させる工程であって、前記化学的処理剤は第IVB族金属化合物からなる群から選ばれる処理工程;ならびに
    前記改質された多孔質担体を、化学的処理剤および非メタロセン配位子の2者のうちの他方と接触させて、担持されたオレフィン重合用非メタロセン触媒を得る接触工程
    を含む方法であって、ここで
    前記非メタロセン配位子が、以下の構造:
    Figure 0005480147
    [式中、
    qは0または1であり;
    dは0または1であり;
    Figure 0005480147
    Eは、窒素含有基、酸素含有基、硫黄含有基、セレン含有基またはリン含有基からなる群から選ばれる基(ここで、N、O、S、SeおよびPはそれぞれ配位原子を表わす);
    Gは、C1〜C30炭化水素基、置換C1〜C30炭化水素基または不活性な官能基からなる群から選ばれる基;
    記号→は、単結合または二重結合を表しており;
    記号−は、共有結合またはイオン結合を表わしており;
    R1〜R3、R22〜R33およびR39は、水素、C1〜C30炭化水素基、ハロゲン原子、置換C1〜C30炭化水素基または不活性な官能基からなる群からそれぞれ独立して選ばれ、ここでこれらの基は同じであってもよいし、また互いに異なっていてもよく、隣接するいずれか2つまたはそれ以上の基は互いに結合しまたは環を形成していてもよく、ここで
    ハロゲン原子は、F、Cl、BrまたはIからなる群から選ばれ、
    Figure 0005480147

    硫黄含有基は、-SR35、 -T-SR35、 -S(O)R36または-T-SO2R37からなる群から選ばれ、
    セレン含有基は、-SeR38、 -T-SeR38、 -Se(O)R39または-T-Se(O)R39からなる群から選ばれ、
    前記T基は、C1〜C30炭化水素基、置換C1〜C30炭化水素基または不活性な官能基からなる群から選ばれ、
    前記C1〜C30炭化水素基は、C1〜C30アルキル基、C2〜C30環状アルキル基、C2〜C30アルケニル基、C2〜C30アルキニル基、C6〜C30アリール基、C8〜C30 縮合環基またはC4〜C30 ヘテロ環基からなる群から選ばれ、
    前記置換C1〜C30炭化水素基は、ハロゲン化C1〜C30炭化水素基、ハロゲン化C6〜C30アリール基、ハロゲン化C8〜C30縮合環基またはハロゲン化C4〜C30ヘテロ環基からなる群から選ばれ、
    前記不活性な官能基は、ハロゲン原子、酸素含有基、窒素含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、硫黄含有基またはスズ含有基からなる群から選ばれ、
    前記ケイ素含有基は、-SiR42R43R44または-T-SiR45からなる群から選ばれ、
    前記ゲルマニウム含有基は、-GeR46R47R48または-T-GeR49からなる群から選ばれ、
    前記スズ含有基は、-SnR50R51R52、-T-SnR53または-T-Sn(O)R54からなる群から選ばれ、ならびに
    R34〜R38およびR42〜R54は、水素、C1〜C30炭化水素基、ハロゲン原子、置換C1〜C30炭化水素基または、前記ハロゲン原子、前記酸素含有基、前記窒素含有基、前記ケイ素含有基、前記ゲルマニウム含有基、前記硫黄含有基もしくは前記スズ含有基からなる群から選ばれた不活性な官能基、からなる群からそれぞれ独立して選ばれる基である。]
    を有する化合物からなる群から選ばれることを特徴とする方法。
  2. 前記多孔質担体は、予め熱的に活性化されておりおよび/またはマグネシウム化合物によって処理されていることを特徴とする方法であって、
    前記マグネシウム化合物による処理は、
    テトラヒドロフランとアルコールとの混合溶媒にマグネシウム化合物を溶解させてマグネシウム化合物溶液を生じさせる工程、
    要すれば予め熱的に活性化されている多孔質担体を、前記マグネシウム化合物溶液と混合して、スラリーを生じさせる工程、ならびに
    前記スラリーを乾燥させ(以後、「スラリー乾燥プロセス」と称する)または前記スラリーに沈殿剤を添加して沈殿を生じさせ(以後、「スラリー沈殿プロセス」と称する)、前記多孔質担体をマグネシウム化合物によって処理する工程を含む、
    請求項1に記載の方法。
  3. 前記処理工程の前に、前記多孔質担体を、アルミノキサン、アルキルアルミニウムおよびそれらの組合せからなる群から選ばれる補助化学的処理剤によって予め処理することを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. 多孔質担体が、スチレンポリマー、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、二酸化チタン、モレキュラーシーブおよびモンモリロナイトからなる群から選ばれる1又はそれ以上であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  5. 前記多孔質担体がシリカからなる群から選ばれることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
  6. 前記マグネシウム化合物が、マグネシウムハロゲン化物、アルコキシマグネシウムハロゲン化物、アルコキシマグネシウム、アルキルマグネシウム、アルキルマグネシウムハロゲン化物およびアルキルアルコキシマグネシウムからなる群から選ばれる1又はそれ以上であり、前記アルコールが、脂肪族アルコール、芳香族アルコールおよび脂環式アルコールからなる群から選ばれる1又はそれ以上であって、前記アルコールは要すればアルキル基、ハロゲン原子およびアルコキシ基からなる群から選ばれる置換基によって置換されていることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  7. 前記マグネシウム化合物はマグネシウムハロゲン化物からなる群から選ばれることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
  8. 前記アルコールは脂肪族アルコールからなる群から選ばれることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
  9. 前記マグネシウム化合物による処理の間において、マグネシウム化合物(Mg基準)対テトラヒドロフランのモル比が1対6〜40であり、マグネシウム化合物(Mg基準)対アルコールのモル比が1対1〜8であり、マグネシウム化合物対多孔質担体の比(質量基準)が1対0.5〜4であることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  10. マグネシウム化合物(Mg基準)対テトラヒドロフランのモル比が1対8〜20であり、マグネシウム化合物(Mg基準)対アルコールのモル比が1対0.5〜4であり、マグネシウム化合物対多孔質担体の比(質量基準)が1対1〜2であることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
  11. 前記沈殿剤が、アルカン、環状アルカン、ハロゲン化アルカンおよびハロゲン化環状アルカンからなる群から選ばれる1又はそれ以上であることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  12. 前記沈殿剤が、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、デカンおよびシクロヘキサンからなる群から選ばれる1又はそれ以上であることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
  13. 前記沈殿剤対テトラヒドロフランの体積比が1対0.25〜4であることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  14. 前記沈殿剤対テトラヒドロフランの体積比が1対0.5〜2であることを特徴とする、請求項13に記載の方法。
  15. 前記第IVB族金属化合物は、第IVB族金属ハロゲン化物、第IVB族金属アルキレートおよび第IVB族金属アルキルハロゲン化物からなる群から選ばれる1又はそれ以上であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  16. 前記第IVB族金属化合物は、チタンハロゲン化物およびジルコニウムハロゲン化物からなる群から選ばれる1又はそれ以上であることを特徴とする、請求項15に記載の方法。
  17. 前記アルミノキサンはメチルアルミノキサンおよびイソブチルアルミノキサンからなる群から選ばれること、ならびに、前記アルキルアルミニウムはトリエチルアルミニウムおよびトリメチルアルミニウムからなる群から選ばれることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
  18. 前記補助化学的処理剤(Al基準)対前記多孔質担体の比は0.25〜4ミリモル対1gであることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
  19. 前記補助化学的処理剤(Al基準)対前記多孔質担体の比は0.5〜2ミリモル対1gであることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
  20. 前記多孔質担体が、スラリー乾燥プロセスにてマグネシウム化合物によって予め処理されている場合に、非メタロセン配位子対多孔質担体の比(質量基準)が0.05〜0.50対1であり、化学的処理剤(第IVB族金属基準)対非メタロセン配位子のモル比が1対0.1〜1であり、
    前記多孔質担体が、スラリー沈殿プロセスにてマグネシウム化合物によって予め処理されている場合に、非メタロセン配位子対マグネシウム化合物(マグネシウム基準)のモル比が1対1〜10であり、化学的処理剤(第IVB族金属基準)対マグネシウム化合物(マグネシウム基準)のモル比が0.05対0.50であり、
    その他の場合に、化学的処理剤(第IVB族金属基準)対多孔質担体の比が1〜100ミリモル対1gであり、非メタロセン配位子対多孔質担体の比が0.02〜1.00ミリモル対1gであることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  21. 前記多孔質担体が、スラリー乾燥プロセスにてマグネシウム化合物によって予め処理されている場合に、非メタロセン配位子対多孔質担体の比(質量基準)が0.10〜0.30対1であり、化学的処理剤(第IVB族金属基準)対非メタロセン配位子のモル比が1対0.3〜0.9であり、
    前記多孔質担体が、スラリー沈殿プロセスにてマグネシウム化合物によって予め処理されている場合に、非メタロセン配位子対マグネシウム化合物(マグネシウム基準)のモル比が1対1.5〜4であり、化学的処理剤(第IVB族金属基準)対マグネシウム化合物(マグネシウム基準)のモル比が0.10対0.30であり、
    その他の場合に、化学的処理剤(第IVB族金属基準)対多孔質担体の比が5〜40ミリモル対1gであり、非メタロセン配位子対多孔質担体の比が0.08〜0.53ミリモル対1gであることを特徴とする請求項20に記載の方法。
  22. 前記非メタロセン配位子が、次の構造(A)および(B):
    Figure 0005480147
    [式中、Fは、窒素含有基、酸素含有基、硫黄含有基、セレン含有基またはリン含有基からなる群から選ばれ、ここでN、O、S、SeおよびPはそれぞれ配位原子を表わし、その他の基は請求項1の規定と同義である。]
    からなる群から選ばれることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  23. 前記非メタロセン配位子が、次の構造A-1〜A-4およびB-1〜B-4:
    Figure 0005480147

    Figure 0005480147
    [式中、
    YおよびZは、窒素含有基、酸素含有基、硫黄含有基、セレン含有基またはリン含有基からなる群からそれぞれ独立して選ばれ、ここでN、O、S、SeおよびPはそれぞれ配位原子を表わし;
    R4、およびR6〜R21は、水素、C1〜C30炭化水素基、ハロゲン原子、置換C1〜C30炭化水素基または不活性な官能基からなる群からそれぞれ独立して選ばれ、ここでこれらの基は同じであってもまたは互いに異なっていてもよく、隣接するいずれか2つまたはそれ以上の基は互いに結合してもまたは環を形成してもよく;
    R5は、窒素原子上の孤立電子対、水素、C1〜C30炭化水素基、置換C1〜C30炭化水素基、酸素含有基、硫黄含有基、セレン含有基、窒素含有基、リン含有基からなる群から選ばれ、R5が、酸素含有基、硫黄含有基、窒素含有基、セレン含有基またはリン含有基からなる群から選ばれる場合には、R5基中のN、O、S、PおよびSeはそれぞれ配位原子を表わしており、
    その他の基は請求項22と同義である。]
    からなる群から選ばれる、請求項22に記載の方法。
  24. 非メタロセン配位子が、以下の化合物:
    Figure 0005480147
    からなる群から選ばれることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  25. 非メタロセン配位子が、以下の化合物:
    Figure 0005480147
    からなる群から選ばれることを特徴とする、請求項24に記載の方法。
  26. オレフィンの単独重合/共重合方法であって、請求項1〜25のいずれかに記載の方法によって担持されたオレフィン重合用非メタロセン触媒を製造すること、並びに、かくして製造された担持非メタロセン触媒を主触媒とし、アルミノキサン、アルキルアルミニウム、ハロゲン化されたアルキルアルミニウム、フルオロボラン、アルキルボランおよびアルキルボロンアンモニウム塩からなる群から選ばれる1種又はそれ以上のものが助触媒として組み合わされて使用されて、オレフィンの単独重合/共重合を触媒することを特徴とする、オレフィンの単独重合/共重合方法。
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