JP5472427B1 - 金型構造、転写成形装置、転写成形方法、光学部材、面光源装置、液晶表示装置およびモバイル機器 - Google Patents

金型構造、転写成形装置、転写成形方法、光学部材、面光源装置、液晶表示装置およびモバイル機器 Download PDF

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Abstract

【課題】転写成形時に発生した残留空気を確実、かつ、迅速に除去できる金型構造等を提供する。
【解決手段】第1金型と、前記第1金型に対して相対的に接離可能な第2金型と、前記金型の少なくともいずれか一方に設けられ、かつ、前記金型間に供給される樹脂製シートに転写面を当接させて転写成形を行う転写部材と、を備えている。特に、前記転写部材である上型用転写プレート20は、前記転写面に形成された凹所23と、前記凹所23に接続した少なくとも1本の溝部27と、を備えた構成としてある。
【選択図】図3

Description

本発明は、転写成形するための金型構造、転写成形装置、転写成形方法、光学部材、面光源装置、液晶表示装置およびモバイル機器に関するものである。
従来、転写成形するための金型構造としては、第一の型と第二の型の間で転写板により樹脂フィルムを加熱・加圧して微細な凹凸パターンの転写成形を行う光学製品の転写成形装置であって、樹脂フィルムの被転写部に転写成形を行う転写面を有する転写板と、前記樹脂フィルムの被転写部の周辺に位置する周辺部を前記転写成形時に押圧する弾性板と、前記転写板の加熱機構および冷却機構とが、第一の型と第二の型の少なくとも一方に備えられたことを特徴とする光学製品の転写成形装置に組み込まれ、転写板により樹脂フィルムを加熱・加圧して微細な凹凸パターンを転写成形する金型構造が公知である(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、従来の前記金型構造では、転写成形中に生じた気泡の除去に時間を要していた。特に、樹脂シートの表面に凸部を形成する場合には、前記凸部を形成するために転写板(転写部材)に設けた凹所内に多くの空気が残留し、残留空気を除去するためにより一層長い時間を要するので、生産性が低かった。
また、後述のとおり、図8aに示すように、前記転写部材の凹所の内向縁部に連続し、かつ、テーパ面を備えた複数の円弧状領域(太い点線)を並設した場合には、溶融樹脂の流速が一様でない。このため、溶融樹脂の流速が速い流域と遅い領域とでは残留空気(太い実線)の変形量が異なり、残留空気は一様な幅寸法の形状から異形状に変形する(図8bないし8e)。この結果、図8fに示すように、前記残留空気の一部が分離して発生した境界気泡が、成形品の内部に残留し、歩留まりが悪いという問題点がある。
特開2005−310286号公報
本発明は、前記問題点に鑑み、転写成形時に発生した残留空気を確実、かつ、迅速に除去できる金型構造、転写成形装置、転写成形方法、この転写成形方法で製造される光学部材、面光源装置、液晶表示装置およびモバイル機器を提供することを課題とする。なお、前記光学部材としては、例えば、導光板、プリズムシート等が挙げられる。
本発明に係る金型構造は、前記課題を解決するため、第1金型と、前記第1金型に対して相対的に接離可能な第2金型と、前記金型の少なくともいずれか一方に設けられ、かつ、前記金型間に供給される樹脂製シートに転写面を当接させて転写成形を行う転写部材と、
を備え、前記転写部材は、前記転写面に形成された凹所と、転写成形後に除去される非製品部分を成形する領域に、前記凹所と同等以上の深さを有し、かつ、前記凹所に接続するように設けられた少なくとも1本の溝部と、を備えた構成としてある。
本発明によれば、樹脂製シートに転写部材の転写面を圧接して転写成形する際に発生した残留空気を、溝部を介し、前記残留空気を確実、かつ、迅速に排出できる。
また、本発明によれば、溝部が凹所と同等以上の深さを有しているので、残留空気が凹所の内側面に引っ掛かりにくくなり、溝部を介し、前記残留空気を確実、かつ、迅速に排出できる。
なお、前記溝部は前記凹所の深さよりも深いものであってもよい。前記溝部は前記凹所に沿って直接、接続した形状であってもよい。また、前記溝部は外部に接続していてもよく、あるいは、外部に接続していなくともよい。そして、前記溝部において成形された部分は、成形後の切削作業で除去すれば、実用上の問題はない。
また、前記溝部は、前記転写部材の外部に接続していてもよい。
本実施形態によれば、残留空気を外部に排出でき、残留空気をより一層確実、かつ、迅速に排出できる。
さらに、前記溝部は、前記転写面に形成された前記凹所に交差するように形成してもよい。
本実施形態によれば、溝部の設計の自由度が広がり、設計が容易になる。
そして、前記転写部材は、前記凹所に沿って接続するように形成された補助溝部を有し、前記溝部が、前記補助溝部を介して前記凹所と接続するようにしてもよい。
本実施形態によれば、前記補助溝部に一時的に収集した残留空気を、溝部を介して排出できるので、残留空気をより一層確実、かつ、迅速に排出できる。
また、前記各溝部は、前記凹所から流出する溶融樹脂の圧力が略同一となる末広がりの流路断面積を有していてもよい。
本実施携帯によれば、残留空気が各溝部から均等に排出されるので、残留空気をより一層迅速に排出できる。
さらに、前記各溝部は、溶融樹脂の流速が略同一となる位置に配置してもよい。
本実施形態によれば、溶融樹脂の流れが一様になり、残留空気を同時、かつ、均一に排出できるので、生産性が向上する。
そして、前記金型構造を転写成形装置に備えてもよい。
本発明によれば、樹脂製シートに転写部材の転写面を圧接して転写成形する際に発生した残留空気を、溝部を介し、前記残留空気を確実、かつ、迅速に排出できる転写成形装置が得られる。
また、前述の金型構造のうち、対向して配置した第1金型と第2金型の間に樹脂製シートを挿入する挿入工程と、前記両金型間に、前記樹脂製シートの少なくともいずれか一方の面に転写部材の転写面を当接させた状態で樹脂製シートを挟持する挟持工程と、前記金型の少なくともいずれか一方を加熱することにより、前記転写部材の転写面が当接する前記樹脂製シートの少なくとも表面部を溶融し、前記転写面に形成した凹所で厚肉部を形成する際、前記凹所に接続した非製品部分を成形する溝部に溶融樹脂の一部を流出させることにより、前記溝部を介して前記凹所内に残留する残留空気を排出する転写成形工程と、を有する転写成形方法であってもよい。
本発明によれば、樹脂製シートに転写部材の転写面を圧接して転写成形する際に発生した残留空気を、溝部を介し、前記残留空気を確実、かつ、迅速に排出できる転写成形方法が得られる。
本発明によれば、残留空気を確実に排出でき、歩留まりを改善できる。また、成形後に非製品部分を切削作業で除去すれば、実用上の問題はない。
なお、前記転写成形工程後に、前記転写部材の溝部で成形された非製品部分を除去してもよい。
前記溝部は、前記凹所と同等以上の深さを有してもよい。
本実施形態によれば、残留空気が凹所の内側面に引っ掛かりにくくなり、溝部を介し、前記残留空気を確実、かつ、迅速に排出できる転写成形方法が得られる。
そして、前記転写成形方法で光学部材を成形してもよい。
本発明によれば、残留空気を確実、かつ、迅速に排出した光学部材が得られ、生産性が高く、歩留まりの良い光学部材が得られる。
また、前記光学部材と、前記光学部材の少なくとも1つの端面に配置された光源と備え、前記光源から光学部材に入射した光を前記光学部材の光出射面から出射する構成とした面光源装置であってもよい。
本発明によれば、残留空気を確実、かつ、迅速に排出でき、生産性が高く、歩留まりの良い面光源装置が得られる。
さらに、前記面光源装置と、液晶パネルとを備えた液晶表示装置を構成してもよい。
本発明によれば、残留空気を確実、かつ、迅速に排出でき、生産性が高く、歩留まりの良い液晶表示装置が得られる。
そして、前記面光源装置を備えたモバイル機器を構成してもよい。
本発明によれば、残留空気を確実、かつ、迅速に排出でき、生産性が高く、歩留まりの良いモバイル機器が得られる。
本発明によれば、樹脂製シートに転写部材の転写面を転写する転写成形時に発生した残留空気を確実、かつ、迅速に除去できるという効果がある。
第1実施形態に係る光学部材形成装置を示す概略図である。 図1の転写成形装置の概略を示す部分分解斜視図である。 (a)は図2の上型用転写プレートの部分底面図、(b)は図2の金型部分の部分断面概略図、(c)は部分拡大断面図である。 (a),(b)は第1実施形態の第1,第2変形例を示す部分平面図である。 (a),(b),(c),(d)は第1実施形態の第3,第4,第5,第6変形例を示す部分平面図である。 (a),(b)は残留気泡を除去するために最適なスリット幅寸法を求めるために行った解析結果を示すグラフ図および評価表である。 (a),(b)はスリットの有無によって変化する溶融樹脂の流速を測定した場合の測定位置および測定結果を示すグラフ図である。 第1実施形態における溶融樹脂の流速を図示した図であり、(a)は部分拡大図、(b),(c),(d),(e),(f)は長細い残留空気の変形,分裂過程を図示した模式図である。 (a)は半製品プレートと切削用工具との位置関係を示す説明図であり、(b)は切削前の断面図、(c)は切削完了直後の断面図を示す。 第1実施形態に係る光学部材の1つである導光板,プリズムシートを組み込んだ液晶表示装置を示す断面図である。
以下、本発明に係る実施形態を添付図面に従って説明する。なお、以下の説明では、必要に応じて特定の方向や位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、「側」、「端」を含む用語)を用いるが、それらの用語の使用は図面を参照した発明の理解を容易にするためであって、それらの用語の意味によって本発明の技術的範囲が限定されるものではない。また、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物、あるいは、その用途を制限することを意図するものではない。
(構成)
図1は、第1実施形態に係る光学部材形成装置の概略を示す。この光学部材形成装置は、材料供給装置1、転写成形装置2、フィルム貼着装置3、裁断装置4、外形加工装置5を備える。
材料供給装置1は、メインローラ6に巻回した樹脂製シート25を巻き戻し、転写成形装置2へと供給する。途中で複数のローラ7が配置され、2つ目のローラ7の直後で、樹脂製シート25に貼着した保護シートを剥がされて巻取ローラ8に巻き取られる。ここでは、樹脂製シート25には、ポリカーボネート(融点=220〜230℃,ガラス転移温度=約150℃)が使用されている。
図2に示すように、転写成形装置2は下型9及び上型10を備える。
下型9は、下型用支持プレート11の上面に、下型用中間プレート12、下型用断熱プレート13、下型用転写プレート14を順次、配置したものである。
下型用支持プレート11は、ステンレス鋼(SUS)を平面視矩形状の板状に形成したものである。下型用支持プレート11の両側面間には複数の貫通孔が形成され、ヒータ15及び熱電対(図示せず)が挿入されている。ヒータ15に通電することにより、この下型用支持プレート11を加熱し、下型用中間プレート12及び下型用断熱プレート13を介して下型用転写プレート14を昇温できるようになっている。ここでは、ヒータ15への通電による下型用支持プレート11の加熱温度を約180℃に抑えている。
下型用中間プレート12は、前記下型用支持プレート11と同様に、ステンレス鋼(SUS)を平面視矩形状の板状に形成したものである。
下型用断熱プレート13は、ポリイミド等の樹脂材料からなる複数枚の断熱シート13aを積層したものである(図2では、上下方向に分解した状態で図示)。断熱シートの積層枚数の違いにより断熱性能を調整できる。ここでは、下型用断熱プレート13を5枚の断熱シートで構成することにより、下型用支持プレート11の加熱温度が約180℃であるのに対し、下型用転写プレート14での温度が約150℃となるように調整している。これにより、下型用支持プレート11からの熱影響を受けて樹脂製シート25が変形することを防止できる。したがって、樹脂製シート25の搬送ラインを下型9の近傍とし、金型開放時の距離を大きくする必要がなくなるため、転写成形装置2を小型化することができる。また、下型用断熱プレート13は、金型を閉じて樹脂製シート25を加熱する際、上型10からの熱が下型側へと逃げるのを防止する役割をも果たす。さらに、下型用断熱プレート13は、樹脂製シート25を冷却する際、下型用支持プレート11まで冷却されるのを防止する役割をも果たす。
下型用転写プレート14は、ニッケルクロム合金を平面視矩形の板状としたものである。下型用転写プレート14の上面には、サブミクロンオーダの深さを有する複数の半球面状の小凸部をx軸方向及びy軸方向に任意の間隔で配置した転写面が形成されている。これにより、転写先である樹脂製シート25の下面に複数の半球状の小凹部を形成することができる。これら小凹部を形成された面は反射面となり、光源からの光を上面側へと反射させ、光を射出する働きをする。なお、小凸部は半球面状に限らず、例えば、断面三角形等の種々の形状であってもよい。さらに、小凸部に限らず、小凹部を形成してもよい。
前記下型9は、図示しないサーボモータ等の駆動手段によって水平面をx軸方向及びy軸方向に移動可能となっている。また、移動量はマイクロメータ16によって検出され、その検出結果に基づいて水平面内でのx軸方向及びy軸方向の位置を微調整可能となっている。なお、マイクロメータを使用しつつ、手動で微調整してもよい。
上型10は、上型用支持プレート17の下面に、上型用中間プレート18、上型用断熱プレート19、及び、上型用転写プレート20を保持する保持プレート21を順次、配置したものである。
上型用支持プレート17は、前記下型用支持プレート11と同様に、ステンレス鋼(SUS)を平面視矩形状の板状に形成したものである。上型用支持プレート17の両側面間には複数の貫通孔が形成され、ヒータ22及び熱電対(図示せず)が挿入されている。ヒータ22に通電することにより、上型用支持プレート17を約280℃まで昇温可能となっている。
上型用中間プレート18は、前記上型用支持プレート17と同様に、ステンレス鋼(SUS)を平面視矩形状の板状に形成したものである。
上型用断熱プレート19は、前記下型用断熱プレート13と同様に、ポリイミド等の樹脂材料からなる複数枚の断熱シート19aを積層したものである。ここでは、上型用断熱プレート19を2枚の断熱シートで構成し、上型用転写プレート20での温度が約240℃となるように調整している。これにより、樹脂製シート25を上型10と下型9とで挟持した際、樹脂製シート25を十分に溶融することができる。
上型用転写プレート20は、前記下型用転写プレート14と同様に、ニッケルクロム合金を平面視矩形の板状としたものである。図3に示すように、上型用転写プレート20の下面には、幅方向に延びる凹所23が形成されている。前記凹所23は、垂直面23a、底面23b、傾斜面23c及び両端面(図示せず)で囲まれた空間である。傾斜面23cには、幅方向に複数の円弧状領域24が並設され、各円弧状領域24の下半分には、断面略三角形をした多数本の突条部が径方向に延在している。
前記凹所23には、溶融した樹脂製シート25の一部が流入して厚肉部26(図3)が形成されるようになっている。ここに、樹脂製シート25には、フィルム状の非常に薄いものから、本実施形態で使用する0.2〜0.3mm、あるいはそれ以上の厚みを有するものが含まれる。厚肉部26の高さ寸法はサブミリオーダであり、ここでは0.5mmである。傾斜面に形成される突条部の突出寸法(表面粗さ)は、サブミクロンオーダであり、ここでは0.2μmである。これら突条部が形成される領域も転写面に含まれ、厚肉部26の端面側に配置される複数の光源から入射した光を屈曲させて傾斜面23cからの漏出を抑制する。
また、前記上型用転写プレート20の下面には、前記凹所23から外部まで接続する複数の溝部27が形成されている。各溝部27は、凹所23が延びる幅方向(y軸方向)に対して直交する方向(x軸方向)に形成するのが好ましいが、交差するように形成するだけでもよい。これにより、溝部27の長さを最も短くできる。また、各溝部27は、円弧状領域24,24間に位置するように形成されている。これは以下に理由によるものである。
すなわち、既述したとおり、図3に示すように、本実施形態に係る上型用転写プレート20は、前記凹所23の内側縁部に複数の円弧状領域24を並設している。このため、樹脂製シートを溶融させて転写成形する際に、凹所23に流入する溶融樹脂の流速が一様でない。より具体的に図示すると、図8aに示すように、前記凹所23の内側縁部のうち、円弧状領域24における溶融樹脂の流速は速く、隣り合う前記円弧状領域24,24間に位置する領域における溶融樹脂の流速は遅い。このため、上型用転写プレート20の凹所23内に残留した残留空気は、加圧初期,中期はほぼ均一な幅寸法を有しているが(図8b,8c)、加圧途中では溶融樹脂の流速の不揃いにより、残留空気の内側縁部における凹凸差が増大する(図8d,8e)。そして、隣り合う前記円弧状領域24,24間に位置する領域で残留空気の一部が分離して境界気泡となり、そのまま残留してしまう。そこで、溶融樹脂の流速を均一化すべく、溶融樹脂の流速が遅い領域の背後に溝部27を設けてある。この結果、凹所23において境界気泡を発生させることなく、残留空気を迅速に排出できる。
なお、各溝部27の深さ寸法は、凹所23の深さ寸法以上であればよく、ここでは同一深さに設定されている。また、各溝部27の幅寸法は、凹所23内に流入した溶融状態の樹脂(樹脂製シート25)の流出量を必要最小限に抑えつつ、凹所23内に気泡が残留しない値に設定されている。
このように、凹所23から外部に接続した溝部27を、円弧状領域24,24間の背後に形成することにより、凹所23内の空気を溶融樹脂が流入する際にスムーズに外部へと導くことができる。しかも、凹所23内に流入した溶融樹脂の一部が溝部27にも流出する。さらに、溝部27の深さ寸法が凹所23の深さ寸法以上であるので、凹所23から溝部27に至る領域で空気が残留することもない(溝部27の深さ寸法が凹所23の深さ寸法よりも小さければ角部が形成され、その角部に空気が残留する恐れがある。)。したがって、凹所23内に空気が残留することがなく、厚肉部26にボイドが発生することもない。また、凹所23内に空気が残留したとしても僅かであるので、成形樹脂に焼けが発生することもなく、加圧力によって溶融樹脂中にボイドを発生させることなく溶け込ませることができる。
なお、本願発明者の知見によれば、前記溝部の幅寸法が狭いと、より大きな大気泡が発生,残留しやすい一方、前記幅寸法が広いと、多数の小気泡が発生,残留しやすい傾向がある。このため、大気泡および小気泡のいずれをも効率的に排出,除去できる溝部の幅寸法を測定した。測定の結果を図6に示す。
図6から明らかなように、溝部の幅寸法を0.5mmとした場合に大気泡および小気泡のいずれをも効率的に排出,除去できることが判った。
また、前記溝部27の幅寸法に応じて変化する溶融樹脂の流速比を解析した。解析結果を図7A,7Bに示す。
図7A,7Bに示すように、溝部27の幅寸法がゼロの場合の溶融樹脂の流速比を1とした場合、幅寸法が0.5mmであると、流速比は1.2を越え、幅寸法が1.0mmであると、流速比が1.4に増大することが判った。このため、幅寸法の増大に伴い、円弧状領域24での溶融樹脂の流速と、隣り合う円弧状領域24,24間の領域における溶融樹脂の流速との速度差が小さくなることが判明した。
なお、図4a,4bに示すように、前記溝部27は厚肉部を形成するための凹所23内に食い込むように延在しておいてもよい。また、図5に示すように、前記溝部27の先端は樹脂製シート25の外側まで延在してもよく(図5a)、前記溝部27の先端は樹脂製シート25内に配置するようにしてもよい(図5b)。さらに、前記溝部27の先端には気泡を溜めるための貯留用溝部27a(図5c)を設けておいてもよい。そして、前記溝部27は、必ずしも溝形状である必要なく、図5dに示すように、幅広の凹部であってもよい。
そして、前記溝部27は同一ピッチである必要はなく、適宜、異ならしめてもよく、また、同一幅寸法,同一深さ寸法を有する必要はなく、末広がりの幅寸法,深さ寸法を有するものであってもよい。また、前記溝部27の流路断面積は一様に増大あるいは一様に減少するだけでもよく、あるいは、増大および減少を繰り返してもよい。そして、前記溝部27は直線状である必要はなく、湾曲していてもよく、蛇行していてもよい。さらに、前記溝部27は隣り合う溝部27と平行である必要はなく、奥行き方向が同一である必要もない。特に、前記溝部27の延在方向は、例えば、成形品を導光板として使用する場合であっても、必ずしも入光方向に対して平行とする必要もない。そして、溝部は、凹所に沿って直接、接続するように形成してもよく、また、少なくとも1本の他の溝部を介して接続するように前記凹所から離して形成してもよい。
なお、前記溝部27は、前述の形状を必要に応じて組み合わせてもよいことは勿論である。
図2に示すように、保持プレート21は、ステンレス鋼(SUS)を矩形枠状に形成したもので、中央に開口部28が形成されている。保持プレート21は、その下面に上型用転写プレート20を保持し、この上型用転写プレート20を開口部28から上方に露出させる。開口部28から露出する上型用転写プレート20の上面には、軟X線照射装置29によって軟X線が照射される。これにより、樹脂製シート25は除電され、静電引力により周囲の埃等が付着することが防止される。保持プレート21の両側部にはロッド30が連結され、図示しないシリンダ等の駆動手段を駆動することにより上型10全体の昇降とは別に昇降可能となっている。
上型10全体の昇降は、上型用支持プレート17の上面側に配置したプレス装置31によって行われる。プレス装置31には、エア供給装置32から空気が供給及び排出され、ロッド30が昇降することにより、上型用支持プレート17を介して上型10全体を昇降させる。
前記上型10と前記下型9との間では、前記材料供給装置1によって供給される樹脂製シート25が搬送される。樹脂製シート25の搬送経路の途中には、金型の入口側と出口側に、金型に近い方から順に、樹脂製シート25の下面を支持する支持ローラ33と、上下から挟持する位置決め用グリッパ34とがそれぞれ昇降可能に配置されている。また、搬送経路の下流側には、搬送用グリッパ35が配置されている。搬送用グリッパ35は、位置決め用グリッパ34と同様に樹脂製シート25を上下から挟持し、図示しない駆動手段によって搬送経路に沿って往復移動する。位置決め用グリッパ34を開放した状態で、搬送用グリッパ35で樹脂製シート25を挟持して搬送経路の下流側に移動することにより、樹脂製シート25を搬送することができるようになっている。これら支持ローラ33及び各グリッパの動作については後述する。
また、金型の上流側上方には給気ダクト36が配置され、下流側上方には排気ダクト37が配置されている。給気ダクト36からは、図示しないコンプレッサ等によって供給された空気が吹き出され、上型10と下型9との間に位置する樹脂製シート25に斜め上方から吹き付けられる。排気ダクト37は、図示しないコンプレッサ等によって吸気されており、給気ダクト36から樹脂製シート25へと吹き付けられた空気を回収する。給気ダクト36から供給される空気は清浄されたものであり、給気ダクト36から排気ダクト37に掛けて形成される空気流れは、樹脂製シート25を冷却するだけでなく、いわゆる空気バリアを形成し、樹脂製シート25の表面に埃等が付着するのを防止する。また、前述の軟X線の照射によって樹脂製シート25が除電されているので、静電引力により埃等が付着することもない。
図1に示すように、金型の上流側には、樹脂製シート25の上下面に接触する粘着ローラ38がそれぞれ配置されている。粘着ローラ38は回転駆動することにより、樹脂製シート25を搬送しつつ、その表面に付着した埃等を除去する。
フィルム貼着装置3は、転写成形後の樹脂製シート25の上下面に保護フィルム39を貼着する。保護フィルム39により樹脂製シート25が他の部材に衝突して損傷したり、表面に埃等が付着したりすることが防止される。
裁断装置4は、転写成形された樹脂製シート25を切断および/または打ち抜いて半製品プレート46を得るためのものである。半製品プレート46では、厚肉部26とその反対側の端面とに除去すべき削り代が残されている。
なお、樹脂製シート25は、上流側、例えば、材料供給装置1にカッターを設け、予め、幅方向に並設される半製品プレート毎に分かれるように搬送方向に沿って切断しておいてもよい。
外形加工装置5は、複数枚の半製品プレート46を積み重ねた状態で位置決めするための治具40と、治具40によって位置決めされた半製品プレート46の端面、すなわち厚肉部26の外側面を切削,切断,研磨するための切削部材41とを備える。
前記治具40には、複数枚の半製品プレート46を積み重ねて積層されるとともに、その上下面をダミープレート47で挟んだ状態で配置される。そして、積層状態で配置されたダミープレート47及び半製品プレート46は、図示しないクランプ部材によって前記治具40に保持される。
切削部材41は、図9に示すように、図示しない駆動手段によって回転駆動する切削工具41aと、切削工具41bとを備えている。切削工具41aはドリル形状であり、その外周面には回転軸を中心とする点対称の位置に切刃49aを設けてある。また、切削工具41bはドラム形状であり、前記切削工具41aの回転軸と直交する回転軸を中心とした線対称の位置に切刃49bを設けてある。このため、切削工具41aと切削工具41bとの切削軌跡は交差する。なお、切削工具41a,41bによる具体的な切削方法は後述する。
(動作)
次に、前記構成からなる転写成形装置の動作について説明する。
(準備工程)
図1に示すように、上型10を上昇させて金型を開放し、材料供給装置1から供給した樹脂製シート25の先端部分を搬送用グリッパ35(図2)に挟持させる。そして、搬送用グリッパ35を移動させた後、位置決め用グリッパ34,34で樹脂製シート25を挟持することにより、この樹脂製シート25を上型10と下型9とが対向する領域内に配置する(搬送工程)。
金型は予めヒータ15に通電することにより加熱しておく。前述の通り、断熱プレートをそれぞれ介在させているので、上型10では上型用転写プレート20が約240℃となり、下型9では下型用転写プレート14が約150℃となる。樹脂製シート25が近傍に位置する下型9では、その上面がガラス転移温度程度に抑えられているので、樹脂製シート25が熱影響を受けて下方側に撓むことにより、下型用転写プレート14に接触する等の不具合を発生させることがない(予熱工程)。
(転写成形工程)
ここで、支持ローラ33及び位置決め用グリッパ34を降下させることにより、樹脂製シート25を下型9の下型用転写プレート14上に載置する。そして、プレス装置31を駆動して上型10を降下させ、上型用転写プレート20の転写面を樹脂製シート25に当接させる。このとき、プレス装置31によって作用させる圧力は小さく抑え、樹脂製シート25を金型間に軽く挟んだ状態とする。これにより、樹脂製シート25は加熱され、その表層部分に含有される水分が除去される(プレヒート工程)。
プレヒート工程の開始から予め設定した時間(第1設定時間)が経過すれば、プレス装置31による加圧力を増大させる。前述の通り、樹脂製シート25には、ポリカーボネート(融点=220〜230℃,ガラス転移温度=約150℃)が使用されている。上型用転写プレート20が240℃に昇温しているため、樹脂製シート25は融点を超え、溶融状態となる。下型9では、下型用転写プレート14の温度が180℃であるものの、下型用断熱プレート13が配置されているため、下型側から熱が逃げることはない。このため、樹脂製シート25の金型に挟持された領域の全体が融点を超えて溶融状態となる(加熱・加圧工程)。
上型10からはプレス装置31による加圧力が作用している。これにより、樹脂製シート25の金型に挟持された部分での厚みが薄くなり、その一部(上面部)が上型用転写プレート20に形成した凹所23内へと流入する。凹所23内へと溶融樹脂が流入すると、凹所23内の残留空気は溝部27を介して外部へと排出される。そして、凹所23内が完全に溶融樹脂で満たされ、その一部が溝部27へと流出する。溝部27の深さは凹所23の深さ以上(ここでは、同一)に形成されている。このため、凹所23内に空気が残留することはなく、スムーズに外部へと排出される。また、凹所23内で残留空気が圧縮されることがないため、焼け等の問題も発生しない。さらに、たとえ凹所23内に微小量の空気が残留したとしても、十分な加圧力が作用しているため、溶融樹脂内にボイドを発生させることなく溶け込ませることができる。
加熱加圧工程の開始から予め設定した時間(第2設定時間)が経過すれば、上型10を上昇させる。但し、シリンダを駆動することにより上型用転写プレート20は樹脂製シート25に当接したままとする。ここで、給気ダクト36を介して上型用転写プレート20上に空気を供給する。加熱された上型用支持プレート17は樹脂製シート25から遠く離れ、上型用転写プレート20には、給気ダクト36から空気が吹き付けられる。つまり、上型用転写プレート20のみを介して樹脂製シート25を冷却することができる。したがって、樹脂製シート25の冷却に、上型用支持プレート17からの熱影響を受けることがないため、短時間で効果的に行うことができる。すなわち、樹脂製シート25に使用するポリカーボネートのガラス転移温度である150℃以下まで短時間で冷却することができる。この場合、上型用支持プレート17及び上型用中間プレート18が冷却されることがないので、エネルギーロスが少なく、次の転写成形工程を短時間でスムーズに開始させることができる(冷却工程)。
冷却工程の開始から予め設定した時間(第3設定時間)が経過すれば、すなわち、冷却により溶融樹脂が固化して形状が安定すれば、上型用転写プレート20を上昇させ、成形部分から離型させる。また、支持ローラ33を上昇させ、成形部分を下型用転写プレート14からも離型させる。これにより、樹脂製シート25の上面には、高さがサブミリオーダの、すなわち0.2mmの厚肉部26が形成される。そして、厚肉部26の傾斜面には、サブミクロンオーダの、すなわち14μmの鋸歯形状を有する複数の突条部が形成される。一方、樹脂製シート25の下面には、x軸方向及びy軸方向に一定間隔で複数の半球面状の小凹部が形成される(離型工程)。
従来、樹脂製シート25に転写成形によりサブミクロンオーダの突起等を形成することはできたが、同時にサブミリオーダの厚肉部26を形成することは不可能であった。前記金型構造を有する転写成形装置2を使用することにより、樹脂製シート25にサブミクロンオーダの突条部等と、サブミリオーダの厚肉部26とを同時に形成することが可能となった。また、前記転写成形では、金型間に挟持した樹脂製シート25の全体を溶融させているので、後に硬化して得られた半製品プレート46には内部応力が残留しない。したがって、厚肉部26の端面側に複数のLEDを配置し、光を透過させた際に、偏り等を無くして厚肉部26を除く上面全体を均等に照らすことができる。
(フィルム貼着工程)
転写成形装置2で転写成形された樹脂製シート25を、さらに下流側へと搬送し、フィルム貼着装置3にて上下面に保護フィルム39を貼着する。保護フィルム39は、半製品プレート46が他の部材に衝突する等により傷が付いたりして損傷するのを防止し、かつ、周囲の埃等が付着して不具合を発生させるのを防止する。保護フィルム39は、半製品プレート46が後の加工を経て光学部材の1つである導光板となった後、液晶パネルを組み付ける際に剥がされる。
(裁断工程)
両面に保護フィルム39を貼着された樹脂製シート25を、さらに下流側へと搬送し、裁断装置4にて搬送方向に半製品プレート単位で切断して短冊状とし、ついで、半製品プレート46毎に打ち抜く。このとき、半製品プレート46は、厚肉部26とその反対側の端面に外形加工工程での削り代を有するとともに、前記半製品プレート46の角部には切削用逃げ部46aが適宜、形成されている。
(外形加工工程)
図9aに示すように、まず、裁断工程で得られた半製品プレート46を、厚肉部26が交互に反対側に位置するように積み上げて積層する。このとき、積層した半製品プレート46及びダミープレート47の一端面と一側面とを、治具40の直交する2側面(図示せず)に当接させて位置決めした後、固定する。
そして、切削部材41のうち、ドリル形状切削工具41aで荒削りした後、仕上げ切削としてドラム形状切削工具41bで研磨する。
まず、治具40に固定した半製品プレート46及びダミープレート47をスライド移動させることにより、治具40の側面からはみ出した半製品プレート46及びダミープレート47の端面を、前記切削工具41aで切削する(図9b)。切削工具41aによる切削では、切削終了の直前に切削工具41a切刃49aが切削用逃げ部46aに達するので、切削によるバリが生じないという利点がある(図9c)。したがって、切削後に切削用逃げ部の一部が残るようにしてもよい。
なお、半製品プレート46及びダミープレート47のはみ出し寸法は、切削工具41a,41bで切削する際、治具40及びクランププレート45が切削されない最低長さ(削り代)以上であって、かつ、切削時にばたつきが発生してバリが形成されない最大長さ以下である。また、各半製品プレート46の切削面の角部には、切削する端面に対して所定角度(ここでは3°から10°)の切削用逃げ部46aが形成されている。この切削用逃げ部46aはテーパ面あるいはアール面であってもよい。前記切削用逃げ部46aがテーパ面である場合には、テーパ面の角度は3度〜10度であればよい。3度未満であると、テーパ面が打ち抜きにくく、所望の打ち抜き精度が得にくいからであり、10度を超えると、意図しない光の反射が生じ、光学的性能に悪影響を与えるからである。
続いて、切削工具41bに向けて治具40に固定した半製品プレート46及びダミープレート47をスライド移動させることにより、治具40の側面からはみ出した半製品プレート46及びダミープレート47の端面を、前記切削工具41bの切刃49bで上方から仕上げ切削する。
本実施形態では、前記切削工具41aの切刃49aの軌跡と前記切削工具41bの切刃49bの軌跡とが交差するので、効率良く、かつ、美麗に研磨できるという利点がある。
このようにして半製品プレート46及びダミープレート47の一端面を切削工具41bで仕上げ切削した場合に、バリが形成されたとしても、その位置はダミープレート47であり、半製品プレート46に形成されることがない。
ついで、前記半製品プレート46及びダミープレート47の一端面が切削された後は、治具40でのクランプ状態を解除し、半製品プレート46及びダミープレート47の他端面を治具40の側面からはみ出させ、前記同様にして切削を行う。これにより、複数枚の導光板48が一度に完成する。
このようにして完成した導光板48は、例えば、図10に示すように、0.5mm厚の厚肉部48aと、0.2mm厚の薄肉部48bとで構成され、前記厚肉部48aは断面略台形状であり、その傾斜面の下半分に突条部が形成されている。また、前記導光板48の底面には多数の小凹部が形成されている。
そして、ベース51に載置した前記導光板48に、拡散板52,プリズムシート53および液晶パネル54を順次、積み重ねる。さらに、前記厚肉部48aの垂直面の側方に光源であるLED55を配置することにより、液晶表示装置50が得られる。
これにより、LED55から照射された光は、厚肉部48aの突条部によって外部に漏出することなく薄肉部48bへと導かれ、底面の半球面状の小凹部により均一に拡散し、拡散板52,プリズムシート53を介し、前記液晶パネル54に照射される。
なお、液晶パネル54を設けることなく、単に面光源装置としても使用してもよいことは勿論である。
なお、本発明は、前記実施形態に記載された構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
例えば、前記実施形態では、図3に示す厚肉部26を、樹脂製シート25を溶融させ、その溶融樹脂の一部を上型用転写プレート20に形成した凹所23に流入させることにより形成するようにしたが、前記厚肉部26は次のようにして形成してもよい。
すなわち、樹脂製シート25を溶融させてその溶融樹脂の一部を凹所に流入させるのではなく、別途、上型用転写プレート20の凹所23に合わせて追加部材(例えば、樹脂片)を供給するようにしてもよい。これによれば、厚肉部26を無理なく容易に形成することが可能となる。
また、樹脂製シート25の一部を予め厚肉に形成しておくことにより、追加部材を一体化した構成とするようにしてもよい。これによれば、追加部材を供給するための機構が不要となり、作業性を向上させることができる。
さらに、前記実施形態では、凹所を上型用転写プレート20の片側縁部に設けるようにしたが、その中央部に配置してもよく、下型用転写プレート14に設けることもできるし、両方に設けることも可能である。
そして、前記実施形態では、上型10と下型9からなる金型構造を採用したが、例えば、水平方向に開閉する金型を採用することも可能である。
また、前記実施形態では、転写面を、上型用転写プレート20及び下型用転写プレート14にそれぞれ形成するようにしたが、いずれか一方に形成することもできる。また、これら転写プレートを無くして、転写面を金型(例えば、中間プレート)に直接形成することもできる。
さらに、前記実施形態では、上型用転写プレート20の全体を均等に加熱するようにしたが、必ずしも均等に加熱する必要はない。例えば、凹所の近傍を集中的に加熱することができるように構成することもできる。これによれば、凹所内での樹脂の溶融状態を良好なものとして、ヒケ等の発生しない良好な厚肉部26を形成することができる。
そして、前記実施形態では、上型用転写プレート20と下型用転写プレート14の間に樹脂製シート25を挟持して加熱・加圧するようにし、この樹脂製シート25の全体を溶融させるようにしている。このため、前記上型用,下型用転写プレート2014のうちの少なくともいずれか一方には、周縁部に溶融樹脂の流動を規制する流動規制構造を備えるのが好ましい。
1…材料供給装置
2…転写成形装置
3…フィルム貼着装置
4…裁断装置
5…外形加工装置
6…メインローラ
7…ローラ
8…巻取ローラ
9…下型
10…上型
11…下型用支持プレート
12…下型用中間プレート
13…下型用断熱プレート
14…下型用転写プレート
15…ヒータ
16…マイクロメータ
17…上型用支持プレート
18…上型用中間プレート
19…上型用断熱プレート
20…上型用転写プレート
21…保持プレート
22…ヒータ
23…凹所
24…円弧状領域
25…樹脂製シート
26…厚肉部
27…溝部
27a…貯留用溝部
28…開口部
29…軟X線照射装置
30…ロッド
31…プレス装置
32…エア供給装置
33…支持ローラ
34…位置決め用グリッパ
35…搬送用グリッパ
36…給気ダクト
37…排気ダクト
38…粘着ローラ
39…保護フィルム
40…治具
41…切削部材
41a,41b…切削工具
46…半製品プレート
46a…切削用逃げ部
47…ダミープレート
48…導光板(光学部材)
48a…厚肉部
48b…薄肉部
49a,49b…切刃
50…液晶表示装置
52…拡散板
53…プリズムシート(光学部材)

Claims (15)

  1. 第1金型と、
    前記第1金型に対して相対的に接離可能な第2金型と、
    前記金型の少なくともいずれか一方に設けられ、かつ、前記金型間に供給される樹脂製シートに転写面を当接させて転写成形を行う転写部材と、
    を備え、
    前記転写部材は、前記転写面に形成された凹所と、
    転写成形後に除去される非製品部分を成形する領域に、前記凹所と同等以上の深さを有し、かつ、前記凹所に接続するように設けられた少なくとも1本の溝部と、
    を備えたことを特徴とする金型構造。
  2. 前記溝部が、前記凹所よりも深いことを特徴とする請求項1に記載の金型構造。
  3. 前記溝部が、前記転写部材の外部に接続していることを特徴とする請求項1または2に記載の金型構造。
  4. 前記溝部が、前記転写面に形成された前記凹所に交差するように形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の金型構造。
  5. 前記転写部材が、前記凹所に沿って接続するように形成された補助溝部を有し、
    前記溝部が、前記補助溝部を介して前記凹所に接続されたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の金型構造。
  6. 前記各溝部が、前記凹所から流出する溶融樹脂の圧力が略同一となる末広がりの流路断面積を有することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の金型構造。
  7. 前記各溝部が、溶融樹脂の流速が略同一となる位置に配置されたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の金型構造。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の金型構造を備えたことを特徴とする転写成形装置。
  9. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の金型構造のうち、対向して配置した第1金型と第2金型の間に樹脂製シートを挿入する挿入工程と、
    前記両金型間に、前記樹脂製シートの少なくともいずれか一方の面に転写部材の転写面を当接させた状態で樹脂製シートを挟持する挟持工程と、
    前記金型の少なくともいずれか一方を加熱することにより、前記転写部材の転写面が当接する前記樹脂製シートの少なくとも表面部を溶融し、前記転写面に形成した凹所で厚肉部を形成する際、前記凹所に接続した非製品部分を成形する溝部に溶融樹脂の一部を流出させることにより、前記溝部を介して前記凹所内に残留する残留空気を排出する転写成形工程と、
    を有することを特徴とする転写成形方法。
  10. 前記溝部が、前記凹所と同等以上の深さを有することを特徴とする請求項9に記載の転写成形方法。
  11. 前記転写成形工程後に、前記転写部材の溝部で成形された非製品部分を、除去することを特徴とする請求項9または10に記載の転写成形方法。
  12. 請求項9ないし11のいずれか1項に記載の転写成形方法で成形したことを特徴とする光学部材。
  13. 請求項12に記載の光学部材と、
    前記光学部材の少なくとも1つの端面に配置された光源と備え、
    前記光源から光学部材に入射した光を前記光学部材の光出射面から出射することを特徴とする面光源装置。
  14. 請求項13に記載の面光源装置と、液晶パネルとを備えていることを特徴とする液晶表示装置。
  15. 請求項13に記載の面光源装置を備えていることを特徴とするモバイル機器。
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