JP5470104B2 - 鞍乗り型車両 - Google Patents
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衛星からの電波は、鉛直方向に進むため、盗難対策装置(20)を水平にすれば、受信面積が最大となり、受信感度を高めることができる。そのため、盗難対策装置(20)を水平若しくは所定の傾きの範囲内に配置することが求められる。
しかし、収納ボックス(5)での収納容量は大きいことが望まれる。
そこで、送受信感度を高めることができ、収納ボックスの収納容量に影響を与えることのない盗難対策装置を備えた鞍乗り型車両が望まれている。
この点、本発明によれば、物品収納ボックスを利用して、この物品収納ボックスに形成した平坦面に盗難対策装置を取付けるようにしたので、コストダウンを容易に達成することができる。
この点、本発明では。水平な平坦面を物品収納ボックスに容易に形成することになるため、平坦面形成のためのコストアップを抑えることができる。
この結果、本発明によれば、送受信感度を高めることができ、収納ボックスの収納容量
に影響を与えることのない盗難対策装置を備えた鞍乗り型車両が提供される。
さらにまた、GPSアンテナは、ハウジングの後部に配置されている。ハウジングの後部であれば、GPSアンテナを上から見たときに、衛星からの電波(信号)がバッテリに遮られることなく、盗難対策装置に到達する。バッテリによってGPSアンテナが遮られる心配はないので、送受信感度を向上させることができる。
仮に、ハーネス接続部が車幅中心側へ突出すると、ヘッドパイプに接近する。また、ハーネス接続部が車幅外側へ突出したり車両後方へ突出すると、インナカバーに接近する。ハーネス接続部が、車両前方のフロントカバーに接近するが、このフロントカバーは取外し容易である。
図1に示されているように、鞍乗り型車両としての自動二輪車10は、ヘッドパイプ11と、このヘッドパイプ11から斜め後ろ後方へ延ばされた後、後方略水平に延ばされるメインフレーム12と、このメインフレームの後部に設けられるピボット部13と、このピボット部13から後斜め上方に延ばされた後、後方略水平に延ばされるシートレール14と、から車体フレーム15を構成する。ヘッドパイプ11は、車体フレーム15に含まれている。
メインフレーム12の残部は、アンダーカバー38で覆われ、シートレール14は、サイドカバー39及びリヤーカバー41で覆われている。
図2に示されているように、車体前部カバー33は、車両の前方からヘッドパイプ11及びフロントフォーク21の一部を覆い車両前面の外観面を構成するフロントカバー51と、車両の後方からヘッドパイプ11及びフロントフォーク21の一部を覆い運転席側に臨む外観面を構成するインナカバー52と、を備えている。
なお、本実施例では、上面が平坦面となっているが、物品収納ボックスの外壁面のうちの少なくとも一部が平坦面に形成され、この平坦面に盗難対策装置が取付けられるものであっても差し支えない。
盗難対策装置36は、ヘッドパイプ11の車幅方向の他側方としての車幅方向左側で、且つ、イグニッションスイッチ84と離間した位置に配置されている。加えて、盗難対策装置36は、平面視で、操向ハンドル18の前方に、且つ、操向ハンドル18の初期位置(操向ハンドル18が転舵されていない位置)と重ならないように配置されている。
盗難対策装置36は、車両平面視で、操向ハンドル18の前方で、操向ハンドル18が
転舵されていないときに、操向ハンドル18と重ならない位置に配置されている。
車両の操向ハンドル18は、大抵の場合、転舵されていない位置としての初期位置又は初期位置の近傍に位置する。操向ハンドル18は、初期位置又はその近傍に位置しているので、操向ハンドル18と盗難対策装置36とを離間させることができる。したがって、盗難対策装置36の受信感度を高めることができる。
物品収納ボックス32の外壁面としての外面73の構成部位である上部外壁面(上面74)は、バッテリの上面58tと概ね同じ高さに形成されている。
バッテリ58の上面58tには、プラス端子95とマイナス端子96が設けられている。プラス端子95とマイナス端子96は、バッテリ58の左右端部に離間して設けられ、これらのプラス端子95とマイナス端子96から、各々、バッテリハーネス97、98が延びている。
また、図1において、フロントカバー51に設けられているインナカバー52との合わせ面51sとインナカバー52に設けられているフロントカバー51との合わせ面52sよりも前方にハーネス接続部88が突出している。
そして、取付ステー83の第1突設部101〜第3突設部103に、弾性部材113を介して盗難対策装置36が装着される。
図7(a)に盗難対策装置の平面図が示されており、図7(b)に図7(a)の(b)矢視図が示されており、図7(c)に図7(a)の(c)−(c)断面図が示されている。
なお、本実施例では、盗難対策装置の取付のための取付ステーを用いたが、取付ステーを省略し、物品収納ボックスの上面に直接取付けるものであっても良い。
図8に示されているように、盗難対策装置36は、複数のGPS衛星から軌道情報を受信することにより車両の現在位置を検出する受信機としてのGPS部(Global Positioning System)141(「全地球測位システム141」とも云う。)と、盗難時に車体に加えられた振動を検出する加速度センサ142と、これらのGPS部141からの位置情報JP、加速度センサ142からの加速度信号SAを受けて盗難対策を指令する制御部143と、この制御部143との交信指令SCに基づいて携帯電話基地局144へ位置情報JPを送信する報知部としての衛星携帯電話通信部145と、制御部143からのエンジン制御信号SECに基づきエンジン(図1、符号E)の点火装置146に点火停止信号SSSを送って点火装置146の作動を停止させる、すなわち、エンジンEを停止させるエンジン制御部148と、制御部143からの警報制御信号SACに基づき警報装置149(ヘッドライト、ウインカ、テールランプなどの灯火器、ホーン)に警報信号SAを送って灯火器、ホーンを作動させる警報発生部151と、GPS部141、制御部143、報知部としての衛星携帯電話通信部145、エンジン制御部148及び警報発生部151へ電力を供給するバッテリ153とからなり、これらのGPS部141及び衛星携帯電話通信部145等に電力を供給するバッテリ153とを1つのハウジング106内に備える。
盗難対策装置36は、ボックス状に形成され、ボックスの最も大きな面としての上面107が水平又は水平に近い状態で配置されている。
ここで、盗難対策装置36の最も大きな上面107が略水平となる平坦面とは、例えば、水平面に対して盗難対策装置36の傾斜角度が−20°〜+20°の範囲をいう。
図2に戻って、物品収納ボックス32の外壁面としての外面73に、盗難対策装置36が取付けられているので、車体前部カバー33と物品収納ボックス32との間に形成される空間Sを有効利用して、盗難対策装置36を配置することができる。このため、物品収納ボックス32の容量に影響を与えることなく、物品収納ボックス32の収納容量が十分に確保される。
図9に示されているように、物品収納ボックス32は、車両幅方向右側で、且つ、イグニッションスイッチ84が設けられている側に配置されている。この物品収納ボックス32は、物品収納ボックス32の下部外壁面としての下面76に取付けられている。その他、実施例1と大きく変わるところはなく説明を省略する。
Claims (8)
- 車体フレーム(15)と、この車体フレーム(15)に含まれるヘッドパイプ(11)と、このヘッドパイプ(11)に回動自在に挿嵌されるステアリング軸(17)と、このステアリング軸(17)の上端部に設けられる操向ハンドル(18)と、車両の位置情報を検出すると共にこの位置情報を無線送信する盗難対策装置(36)と、を備える鞍乗り型車両において、
前記ヘッドパイプ(11)の周囲に、このヘッドパイプ(11)を覆う車体前部カバー(33)が備えられ、この車体前部カバー(33)に、車両前方へ膨出して形成される物品収納ボックス(32)が設けられ、この物品収納ボックス(32)の外壁面のうちの少なくとも一部に、略水平となる平坦面(81)が形成され、この平坦面(81)に、前記盗難対策装置(36)が取付けられ、
前記盗難対策装置(36)は、衛星から発信された信号を受けるGPSアンテナ(154)と、このGPSアンテナ(154)で受けた信号をもとに位置情報を検出するGPS部(141)と、受信した車両位置情報を外部へ報知する報知部(145)と、前記GPS部(141)と前記報知部(145)を統合制御する制御部(143)と、を一体のハウジング(106)内に備えるものであって、前記GPSアンテナ(154)は、前記ハウジング(106)の後部に配置されていることを特徴とする鞍乗り型車両。 - 前記操向ハンドル(18)は、前記物品収納ボックス(32)の上方に離間して配置され、 前記盗難対策装置(36)は、前記物品収納ボックス(32)の外壁面のうちの上部外壁面(74)に取付けられていることを特徴とする請求項1記載の鞍乗り型車両。
- 前記物品収納ボックス(32)は、前記上部外壁面(74)から下方に延ばされる側部外壁面(75)を備え、この側部外壁面(75)と前記上部外壁面(74)とが交わる部位に、前記盗難対策装置(36)を前記物品収納ボックス(32)に装着する取付ステー(83)が取付けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の鞍乗り型車両。
- 前記ヘッドパイプ(11)の車幅方向の一側方に、イグニッションスイッチ(84)が備えられ、前記ヘッドパイプ(11)の車幅方向の他側方で、且つ、前記イグニッションスイッチ(84)と離間した位置に、前記盗難対策装置(36)が配置されていることを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3記載の鞍乗り型車両。
- 前記物品収納ボックス(32)及び前記ヘッドパイプ(11)の前方に、バッテリ(58)が備えられ、このバッテリ(58)の下方で、且つ前記イグニッションスイッチ(84)が設けられている車幅方向の一側方に、前記盗難対策装置(36)に接続されるハーネス(87)が迂回するように配索されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の鞍乗り型車両。
- 前記物品収納ボックス(32)及び前記ヘッドパイプ(11)の前方に、バッテリ(58)が備えられ、このバッテリ(58)の上面と同じ高さに、前記上部外壁面(74)が形成されていることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項記載の鞍乗り型車両。
- 前記車体前部カバー(33)は、車両の前方から前記ヘッドパイプ(11)を覆うフロントカバー(51)と、車両の後方から前記ヘッドパイプ(11)を覆うインナカバー(52)と、を含み、
前記物品収納ボックス(32)の前記上部外壁面(74)に取付けられている前記盗難対策装置(36)は、車両側面視で、前記インナカバー(52)の上端より車両前方に突出するハーネス接続部(88)を有し、このハーネス接続部(88)からハーネス(87)を延ばすようにしたことを特徴とする請求項2〜6のいずれか1項記載の鞍乗り型車両。 - 前記GPSアンテナ(154)は、前記ハウジング(106)の車幅方向外側に配置されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の鞍乗り型車両。
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