JP5452928B2 - 磁気記録媒体の製造方法、及び積層体の製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体の製造方法、及び積層体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、磁気記録媒体の製造方法、及び積層体の製造方法に関する。
今日、情報記録技術、特に磁気記録技術は、IT産業の発達に伴い飛躍的な技術革新が要請されている。HDD(ハードディスクドライブ)等の磁気ディスク装置に搭載される磁気ディスクでは、60Gbit/inch〜100Gbit/inch以上の情報記録密度を達成できる技術が求められている。従来、磁気ディスクでは、非磁性の基板上に情報記録を担う磁性層が設けられ、磁性層上には、磁性層を保護する保護層、浮上飛行する磁気ヘッドからの干渉を緩和する潤滑層が設けられている。また、従来、磁気ディスクの耐摩耗性、摺動特性を確保するため、プラズマCVD法で保護層を形成する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第99/O14746号パンフレット
磁気ディスクにおいては、年々記録密度増大の要求が強くなってきている。近年の高記録密度化の要請の中で、様々なアプローチが為されている。そのひとつとして、スペーシングロスを改善して記録信号のS/N比を向上させるために、磁気ディスクの磁性層の厚さ方向の中心と、磁気ヘッドの記録再生素子との間隙(磁気的スペーシング)を狭めることが求められている。例えば、60Gbit/inch以上の情報記録密度を達成するためには、磁気的スペーシングを20nm以下にまで狭めることが求められている。
ここで、現在、磁気ディスク表面から磁性層の厚さ方向の中心までの距離を勘案すると、磁気ヘッドの浮上量は10nm以下となっており、これ以上の狭小化は難しい。また、磁気ヘッドの浮上高さを10nm以下にした場合、磁気ヘッドと磁気ディスクとの間に間欠的な接触が発生し、浮上が安定しないという問題点や、磁気ヘッドの記録再生素子部を汚し記録再生が不能となる重大問題が発生するおそれもある。そのため、磁性層からディスク表面までにある保護層等の膜厚を低減することが検討されている。
しかし、例えば保護膜の膜厚を単純に低減すると、保護層に必要な特性を確保できなくなる。例えば、保護層として、炭化水素保護膜の最表面に、潤滑層との密着性を向上させるための炭素及び窒素を含む層を形成した構成を用いる場合、炭化水素保護膜の膜厚を単純に低減すると、十分な耐摩耗性、摺動特性を確保できなくなってしまう。また、最表面における炭素及び窒素を含む層の膜厚を単純に低減すると、潤滑層との密着性が低下してしまう。この場合、潤滑層として保護層に付着していない潤滑剤を磁気ヘッドがすくい上げてしまうピックアップ問題等が生じることとなる。
このように、保護層の膜厚を単純に低減すると、様々な問題が生じてしまう。そして、このような場合、磁気ディスク上に微少なスクラッチ等が発生し、記録再生信号が劣化してしまうなどの問題が発生することとなる。
更に、近年、HDDの起動停止機構として、従来のCSS方式に代わって、高容量化の可能なLUL方式(ランプロード方式)とすることが求められている。LUL方式の磁気ディスク装置では、上記のように保護膜の膜厚を単純に低減すれば、磁気ヘッドが磁気ディスク上にロードされた時の衝撃で、磁気ディスク上に微少なスクラッチ等が発生し、再生信号が低下する問題が起こるおそれがより高くなると考えられる。
本発明は、上記のような問題を鑑みてなされたものであり、例えば保護層の膜厚を5nm以下であっても、耐摩耗性、摺動特性を確保し、かつ、保護層と潤滑層の密着性を向上させることができる磁気記録媒体の製造方法等を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、以下の構成を有する。
(構成1)基板上に薄膜を形成する磁気記録媒体の製造方法であって、プラズマ化した物質を材料に用いて薄膜を形成する薄膜形成工程を備え、薄膜形成工程は、プラズマ化した物質を基板の周辺に集める材料物質集中手段を用いて、薄膜を形成する。
このようにすれば、薄膜の形成を効率よく行うことができる。また、例えば、材料の物質を集中させることにより、形成される薄膜中において、薄膜の機能を発揮させるために必要な物質の密度を高めることができる。そのため、薄膜の膜厚を低減した場合であっても、薄膜の機能を適切に発揮させることができる。また、これにより、薄膜の膜厚の低減が可能になる。
薄膜形成工程は、基板にバイアス電圧を与えつつ薄膜を形成する工程であってよい。このようにすれば、薄膜の材料となるプラズマ化した物質を基板の周辺に引き寄せることができる。この場合、材料物質集中手段は、バイアス電圧とは異なる方法で、プラズマ化した物質を基板の周辺に集める。例えば、材料物質集中手段は、電気的な力以外の方法により、プラズマ化した物質を基板の周辺に集める。電気的な力とは、例えば、電気力線の接線方向に向かう電気的な引力又は斥力である。
材料物質集中手段は、例えば、電磁力により、プラズマ化した物質を基板の周辺に集める。この場合、例えば、基板にバイアス電圧を与えてプラズマ化した物質を一定の方向へ動かすことにより、プラズマ化した物質にかかる電磁力の向きを制御できる。
また、例えばプラズマ化した物質を基板で化学反応させることにより薄膜を形成する場合、材料物質集中手段は、基板上での化学反応に加わらない性質のガスを押圧ガスとして用いて、プラズマ化した物質を基板の周辺に集めてもよい。この場合、材料物質集中手段は、例えば、吹き付ける方向を制御しつつ押圧ガスを供給することにより、プラズマ化した物質を基板周辺に押し出して、プラズマ化した物質を基板の周辺に集める。
(構成2)材料物質集中手段は、基板の周囲に磁場を発生させることにより、プラズマ化した物質を基板の周辺に集める。
このようにすれば、プラズマ化した物質を適切に集めることができる。材料物質集中手段は、例えば永久磁石又は電磁石により、磁場を発生させる。永久磁石を用いる場合、例えば、磁石に電力を供給する必要がなくなるため、装置の構成を簡略化できる。また、電磁石を用いる場合、例えば、磁場の強さの調節の自由度が高まるため、プラズマ化した物質をより適切に集めることができる。永久磁石又は電磁石の配置は、例えば、成膜装置の構成等に応じて、適宜最適化されることが好ましい。
尚、電磁石を用いた場合、成膜時の消費電力が増大してしまうようにも考えられる。しかし、例えば基板にバイアス電圧を与えて成膜を行う場合、材料物質集中手段を用いることにより、バイアス電圧を小さくすることも可能になる。そのため、電磁石を用いた場合であっても、全体の消費電力を低減することも可能である。
(構成3)材料物質集中手段は、最大エネルギー積が1.0〜50MGOeの磁石を用いて、基板の周囲に磁場を発生させる。
このようにすれば、プラズマ化した物質を基板の周辺に集めるのに適した強度の磁場を発生できる。最大エネルギー積が1.0MGOe未満であると、プラズマ化した物質を基板の周辺に集める効果が十分に期待できないおそれがある。また、最大エネルギー積が50MGOe超の磁石は、入手困難であり、コストの上昇を招くこととなる。
(構成4)基板上に磁性層を形成する磁性層形成工程と、磁性層上に炭化水素保護膜を形成する保護膜形成工程とを更に備え、薄膜形成工程は、窒素ガスを用いたプラズマCVD法で炭化水素保護膜の表面に窒素を導入することにより、炭化水素保護膜の最表面に窒素を含む膜を形成する工程である。
窒素を導入された最表面以外の炭化水素保護膜と、最表面に形成された窒素を含む膜とは、磁気記録媒体の保護層を構成する。炭化水素保護膜は、高密度かつ高硬質の膜であり、炭化水素保護膜を形成することにより、磁気記録媒体の耐摩耗性、摺動特性を確保することができる。また、炭化水素保護膜の最表面における窒素を含む膜を形成することにより、この膜の上に形成される潤滑層との密着性を高めることができる。
保護層に対しては、スペーシングロスを改善する観点から、膜厚低減の要求が大きい。そのため、保護層においては、炭化水素保護膜、及び最表面の窒素を含む膜のそれぞれについて、出来るだけ薄い膜厚で機能を発揮させることが重要である。
これに対し、構成4のようにすれば、炭化水素保護膜の最表面に、効率よく窒素を導入できる。そのため、例えば、窒素を含む膜の膜厚を低減した場合であっても、潤滑層との密着性を十分に高めることができる。これにより、保護膜形成工程で形成すべき炭化水素保護膜の膜厚を低減しても、必要な耐摩耗性、摺動特性を確保できる。
従って、このようにすれば、保護層の膜厚を適切に低減できる。また、これにより、磁気的スペーシングを低減して、記録信号のS/N比を向上させることができる。更には、S/N比を向上させることにより、記録密度を向上させることができる。
尚、保護膜形成工程で形成される炭化水素保護膜は、炭素を主成分とし、炭素と比べた水素の含有量の少ない膜であってよい。炭化水素保護膜は、主成分の炭素として、ダイヤモンドライク炭素を含むことが好ましい。
保護膜形成工程は、例えばスパッタリング法、又はプラズマCVD法により、炭化水素保護膜を形成する。スパッタリング法を用いる場合、高速に成膜することが可能になる。また、プラズマCVD法を用いる場合、高密度、高硬度の炭化水素保護膜を形成できる。プラズマCVD法を用いる場合、保護膜形成工程は、膜厚が5nm以下の炭化水素保護膜を形成することが好ましい。
(構成5)薄膜形成工程は、基板にバイアス電圧を加えて、炭化水素保護膜の最表面に窒素を含む膜を形成する。
このようにすれば、プラズマ化した窒素を、このバイアス電圧によって生じる電界により基板に引き寄せることができる。また、例えば、材料物質集中手段が磁場を発生する手段である場合、プラズマ化した窒素をバイアス電圧による力で一定の方向へ移動させることにより、電磁力を受ける電荷であるプラズマ化した窒素の移動方向を定めることができる。この場合、プラズマ化した窒素にかかる電磁力の向きを適切に制御できることとなるため、プラズマ化した窒素をより適切に基板の周辺に集めることができる。また、これにより、炭化水素保護膜の最表面に、更に適切に窒素を含む膜を形成できる。
(構成6)薄膜形成工程は、400W以下の電力で基板にRFバイアスを加える。400Wを超えるRFバイアスを加えた場合、基板に破損等が生じるおそれがある。これに対し、このようにすれば、基板へのバイアス電圧の印加を適切に行うことができる。
更には、RFバイアスを用いることにより、基板に加えるバイアス電圧を利用して、プラズマを発生させることができる。そのため、このようにすれば、例えば、基板へのバイス電圧の印加とプラズマを発生させるための高周波電圧の供給とを別々に行う場合と比べて、成膜装置の構成を簡略化できる。
(構成7)保護膜形成工程は、膜厚が5nm以下の炭化水素保護膜を形成し、薄膜形成工程は、最表面における窒素と炭素の原子量比(N/C)が0.05〜0.15である、窒素を含む膜を形成する。
このようにすれば、潤滑層との密着性を十分に保ちながら、炭化水素保護膜の最表面に形成される窒素を含む膜の膜厚を低減できる。また、これにより、保護層全体の膜厚を適切に低減できる。炭化水素保護膜の最表面における窒素と炭素の原子量比(N/C)は、0.05〜0.10とすることがより好ましい。このようにすれば、十分な量の窒素を導入しつつ、窒素が導入される部分の厚さを更に低減できる。
(構成8)基板上に磁性層を形成する磁性層形成工程を更に備え、薄膜形成工程は、炭化水素ガスを用いたプラズマCVD法で、磁性層上に炭化水素保護膜を形成する工程である。
このようにすれば、例えば、炭化水素保護膜の材料となるプラズマ化した炭素を、基板の周辺に集中させることができる。そのため、より高密度かつ高硬質の炭化水素保護膜を形成できる。これにより、例えば、炭化水素保護膜の膜厚を低減しても磁気記録媒体の耐摩耗性、摺動特性を確保することができることとなる。そのため、このようにすれば、炭化水素保護膜を含む保護層全体の膜厚を適切に低減できる。
(構成9)基板上に薄膜を形成する積層体の製造方法であって、プラズマ化した物質を材料に用いて薄膜を形成する薄膜形成工程を備え、薄膜形成工程は、プラズマ化した物質を基板の周辺に集める材料物質集中手段を用いて、薄膜を形成する。このようにすれば、構成1と同様の効果を得ることができる。
本発明によれば、例えば、薄膜の膜厚を低減した場合であっても、薄膜の機能を適切に発揮させることができる。
以下、本発明に係る実施形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る磁気記録媒体の製造方法で製造される磁気記録媒体10の構成の一例を示す。磁気記録媒体10は、LUL方式(ランプロード方式)のHDD用の磁気ディスクである。また、磁気記録媒体10の情報記録密度は、例えば、60Gbit/inch以上(例えば60〜100Gbit/inch)である。
本例において、磁気記録媒体10は、基板12、下地層14、磁性層16、保護層18、及び潤滑層20を備える。基板12は、磁気記録媒体10の各層が積層される基板である。基板12は、例えばアルミノシリケートのアモルファスガラス基板等のガラス基板であることが好ましい。下地層14は、磁性層16の結晶構造を制御するための層である。磁性層16は、情報記録を担う磁気記録層である。基板12、下地層14、及び磁性層16は、例えば公知の基板、下地層、及び磁気記録層と同一又は同様の構成を有してよい。
保護層18は、炭素を主成分とする層であり、磁気ヘッドとの接触による衝撃等から磁性層16を保護する。本例において、保護層18は、炭化水素保護膜22及び窒素含有膜24を有する。炭化水素保護膜22は、ダイヤモンドライク炭素を主成分とする高密度かつ高硬質の膜である。炭化水素保護膜22を形成することにより、磁気記録媒体10の耐摩耗性、摺動特性を確保することができる。
窒素含有膜24は、炭化水素保護膜22の最表面に窒素を導入して形成された膜である。窒素含有膜24は、原子量比(N/C)が例えば0.05〜0.15、望ましくは0.05〜0.10となる割合で炭素及び窒素を含んでおり、潤滑層20に対する密着性が炭化水素保護膜22よりも高い。そのため、窒素含有膜24を形成することにより、保護層18と潤滑層20との密着性を高めることができる。
潤滑層20は、浮上飛行する磁気ヘッドからの干渉を緩和する層であり、例えば公知の潤滑層と同一又は同様の層であってよい。潤滑層20は、末端基に水酸基を有するパーフルオロポリエーテル化合物を含有する層とすることが好ましい。パーフルオロポリエーテルは直鎖構造を備え、適度な潤滑性能を発揮するともに、末端基に水酸基(OH)を備えることで、保護層18に対して高い密着性能を発揮することができる。特に、保護層18の最表面部に窒素含有膜24を備える本例の構成においては、(N+)と(OH−)とが高い親和性を奏するので、高い密着性を得ることができ、好適である。
尚、窒素含有膜24における窒素と炭素との原子量比(N/C)は、例えばX線光電子分光法(以下、ESCAという)を用いて測定することができる。ESCAで測定したNlsスペクトルとClsスペクトルの強度から窒素と炭素との原子量比を求めることができる。N/Cが0.05未満の場合、潤滑層20との密着性が不十分になるおそれがある。また、N/Cが0.15を超える場合、窒素含有膜24の膜厚が必要以上に大きくなっており、その分だけ炭化水素保護膜22の膜厚が小さくなっていると考えられる。この場合、保護層18全体としての硬度が低下するおそれがあるので好ましくない。従って、N/Cが0.05〜0.15の範囲内とすることで、保護層18と潤滑層20との密着性と硬度を特に好適なものとすることができる。N/Cは、0.05〜0.10の範囲内とすることが特に好ましい。このように構成すれば、必要な密着性を確保しつつ、窒素含有膜24の膜厚を更に低減できる。
また、磁気記録媒体10は、垂直磁気記録媒体であってもよい。この場合、磁気記録媒体10は、例えば、基板12と下地層14との間に、付着層及び軟磁性層を更に備える。また、この場合、磁気記録媒体10は、磁性層16と保護層18との間に、カップリング制御層及び交換エネルギー制御層(連続膜層:Continuous層)を更に備えることが好ましい。
図2は、本例の磁気記録媒体10の製造方法の一例を示すフローチャートである。本例において、この製造方法は、最初に、基板12を準備する(準備工程S102)、そして、例えば公知のマグネトロンスパッタリング法により、下地層14の形成(下地層形成工程)、磁性層16の形成(磁性層形成工程S106)を行う。続いて、以下に詳しく説明する方法により、磁性層16上に保護層18を形成し(保護層形成工程S108)、更に、例えば公知のディップ法等により、保護層18上に潤滑層20を形成する(潤滑層形成工程S110)。
以下、保護層形成工程S108について更に詳しく説明する。本例において、保護層形成工程S108は、炭化水素保護膜形成工程S202、及び窒素含有膜形成工程S204を有する。
炭化水素保護膜形成工程S202は、磁性層16上に炭化水素保護膜22を形成する工程であり、例えばスパッタリング法、又はプラズマCVD法により、炭化水素保護膜22を形成する。炭化水素保護膜形成工程S202は、例えば、膜厚が5nm以下、望ましくは3nm以下(例えば1〜3nm)の炭化水素保護膜を形成する。尚、炭化水素保護膜22の膜厚は、1nm以上であることが好ましい。1nm未満では、磁性層16を覆う被覆率が小さくなり、磁性層16の金属イオンのマイグレートを防止するのに十分でない場合がある。また、耐摩耗性に問題がある。
プラズマCVD法で炭化水素保護膜22を形成する場合、反応性ガスとして炭化水素ガスのみを用いて、ダイヤモンドライク炭素を形成することが好ましい。他の不活性ガス(例えばAr等)、水素ガス等のキャリアガスを炭化水素ガスと混合させた場合、炭化水素保護膜22中にこれらの不純ガスが取り込まれ、膜密度を低下させるため、好ましくない。
また、反応性ガスとしては、低級炭化水素を用いることが好ましい。中でも、直鎖低級飽和炭化水素、又は直鎖低級不飽和炭化水素といった直鎖低級炭化水素を用いることが好ましい。直鎖低級飽和炭化水素としては、メタン、エタン、プロパン、ブタン、オクタン等を用いることができる。直鎖低級不飽和炭化水素としては、エチレン、プロピレン、ブチレン、アセチレン等を用いることができる。尚、ここで言う低級炭化水素とは、1分子当たりの炭素数が1〜10の炭化水素のことである。直鎖低級炭化水素を用いることが好ましい理由は、炭素数が増大するに従って、ガスとして気化させて成膜装置に供給することが困難となることに加え、プラズマ放電時の分解が困難となるからである。また、炭素数が増大すると、形成した保護層の成分に高分子の炭化水素成分が多く含有されやすくなり、炭化水素保護膜22の緻密性と硬度を低下させるため好ましくない。また、環式炭化水素の場合、プラズマ放電時の分解が直鎖炭化水素に比べて困難であるため好ましくない。この観点から、炭化水素として、直鎖低級炭化水素を用いることが特に好適である。中でも、エチレンを用いると、緻密かつ、高硬度の保護層を形成することができるので特に好ましい。
また、炭化水素保護膜形成工程S202は、−50V〜−400Vのバイアス電圧を基板12に印加して炭化水素保護膜22を成膜することが好ましい。−50V未満ではバイアス電圧をかける効果が十分ではない。また、−400Vを超えるバイアス電圧をかけた場合、基板に過度なエネルギーが加えられることでアーキングが発生し、パーティクル、コンタミネーションの原因となり好ましくない。
窒素含有膜形成工程S204は、窒素ガスを用いたプラズマCVD法で炭化水素保護膜22の表面に窒素を導入する工程である。これにより、窒素含有膜形成工程S204は、炭化水素保護膜22の最表面の組成を変化させて、炭化水素保護膜22の最表面に、窒素を含む窒素含有膜24を形成する。尚、窒素含有膜24が形成されることにより、炭化水素保護膜22の膜厚は、窒素含有膜24となった最表面の厚さ分だけ小さくなる。
図3は、窒素含有膜形成工程S204における成膜方法の一例を示す。本例において、窒素含有膜形成工程S204は、プラズマ化した物質を材料に用いて薄膜を形成する薄膜形成工程の一例であり、プラズマ化した窒素を基板12の周辺に集める材料物質集中手段を用いて、窒素含有膜24を形成する。図3(a)は、炭化水素保護膜22までが形成された基板12と材料物質集中手段30との位置関係を示す断面図である。また、図3(b)は、炭化水素保護膜22の主表面を示す上面図である。
材料物質集中手段30は、基板12の周囲に磁場(外部磁場)を発生させる磁石であり、プラズマ化した窒素を、電磁力により、基板12の周辺に集める。材料物質集中手段30で用いる磁石は、最大エネルギー積(BH)maxが1.0〜50MGOe、望ましくは19〜47MGOe、更に望ましくは37〜47MGOeの磁石である。このような磁石としては、例えば、最大エネルギー積(BH)maxが、例えば1.0〜4.0MGOeであるフェライト磁石、最大エネルギー積(BH)maxが、例えば4.5〜5.5MGOeであるアルニコ磁石、最大エネルギー積(BH)maxが、例えば19〜28MGOeであるサマリウムコバルト磁石、最大エネルギー積(BH)maxが、例えば37〜47MGOeであるネオジム磁石、又は電磁石等を用いることができる。本例において、材料物質集中手段30は、中心部に円孔を有するドーナツ型の磁石である。また、材料物質集中手段30は、主表面を炭化水素保護膜22と対向させる位置に設けられることにより、炭化水素保護膜22上において基板12の半径方向に伸びる磁力線を発生させる。このように構成すれば、炭化水素保護膜22上に形成される窒素含有膜24(図1参照)の材料となるプラズマ化した窒素を炭化水素保護膜22上に適切に集中させることができる。
また、本例において、窒素含有膜形成工程S204は、基板12にRFバイアスを加える。これにより、高周波の電界を基板12の周囲に発生させて、窒素をプラズマ化させることができる。また、プラズマ化した窒素を、基板12に引き寄せることができる。更には、プラズマ化した窒素をバイアス電圧による力で一定の方向へ移動させることにより、材料物質集中手段30が発生する磁界から窒素が受ける電磁力の向きを制御できる。そのため、このように構成すれば、プラズマ化した窒素をより適切に基板12の周辺に集中させることができる。
RFバイアス用の電力は、400W以下とすることが好ましい。400Wを超える電力でRFバイアスを加えた場合、基板12に破損等が生じるおそれがある。
ここで、この電力が小さ過ぎる場合、窒素含有膜24を適切に形成できなくなるおそれもある。しかし、本例によれば、材料物質集中手段30によって磁場を発生することにより、RFバイアス用に必要な電力を低減できる。例えば、サマリウムコバルト磁石により磁場を発生する材料物質集中手段30を用いる場合、RFバイアス用の電力は、例えば300〜350Wであってよい。また、ネオジム磁石により磁場を発生する材料物質集中手段30を用いる場合、RFバイアス用の電力は、例えば50〜200W、望ましくは50〜100Wであってよい。
以上の構成により、例えば、基板12の表面に衝突するプラズマ化した窒素の粒子の運動エネルギーを向上させ、炭化水素保護膜22の最表面に形成される窒素含有膜24に十分な量の窒素を導入するできる。そのため、本例によれば、膜厚を低減しても高い密着性を発揮する窒素含有膜24を形成できる。また、これにより、保護層18全体の膜厚を低減できる。そのため、本例によれば、例えば保護層18の膜厚を5nm以下とした場合においても、保護層18の耐久性、特に信頼性特性を優れたものとすることができる。
尚、本例においては、材料物質集中手段30を用いた成膜方法を、窒素含有膜形成工程S204のみに用いた。しかし、この成膜方法は、プラズマ化した物質を材料に用いて薄膜を形成する工程であれば、他の工程にも適用可能である。
例えば、炭化水素保護膜形成工程S202は、炭化水素ガスを用いたプラズマCVD法で炭化水素保護膜22を形成する工程であり、材料物質集中手段30を用いた成膜方法により行うことも考えられる。この場合、材料物質集中手段30は、例えば、基板12の周囲に磁場を発生することにより、プラズマ化した炭素を、電磁力により、基板12の周辺に集める。炭化水素保護膜形成工程S202におけるその他の条件は、例えば、図2を用いて説明したとおりであってよい。また、基板12に加えるバイアス電圧を、RFバイアスとしてもよい。
このようにすれば、炭化水素保護膜22の材料となるプラズマ化した炭素を、基板12の周辺に集中させることができる。また、基板12の表面に衝突するプラズマ化した炭素の粒子の運動エネルギーを向上させることにより、炭化水素保護膜22をより緻密な膜にできる。これにより、より高密度かつ高硬質の炭化水素保護膜22を形成できる。そのため、例えば炭化水素保護膜22の膜厚を低減しても、必要な耐摩耗性、摺動特性を確保することができる。また、これにより、保護層18全体の膜厚を適切に低減できる。
以下、実施例及び比較例により、本発明を更に詳しく説明する。尚、以下の各実施例及び比較例では、保護層の膜厚、及び窒素含有膜形成工程で基板に加えるRFバイアスを変えながら、それぞれ複数の磁気記録媒体を作製した。
(実施例1)
実施例1に係る磁気記録媒体を以下のように作製した。実施例1に係る磁気記録媒体は、垂直磁気記録媒体であり、基板、付着層、軟磁性層、下地層、磁気記録層(磁性層)、カップリング制御層、交換エネルギー制御層、保護層、及び潤滑層で構成されている。
最初に、準備工程において、ガラス基板を準備した。準備工程では、まず、アモルファスのアルミノシリケートガラスをダイレクトプレスで円盤状に成型し、ガラスディスクを作成した。このガラスディスクに研削、研磨、化学強化を順次施し、化学強化ガラスディスクからなる平滑な非磁性のガラス基板を得た。基板の直径は65mm、内径は20mm、ディスク厚は0.635mmの2.5インチ型磁気ディスク用基板である。また、得られたガラス基板の表面粗さをAFM(原子間力顕微鏡)で観察したところ、Rmaxが1.2nm、Raが0.16nmの平滑な表面であることを確認した。
得られた基板上に、真空引きを行った成膜装置を用いて、Ar雰囲気中で、公知のDCマグネトロンスパッタリング法にて、付着層から交換エネルギー制御層まで順次成膜を行い、保護層はCVD法により成膜した。この後、潤滑層をディップコート法により形成した。以下、各層の構成および製造方法について説明する。
付着層は10nmのTi合金層となるように、Ti合金ターゲットを用いて成膜した。付着層を形成することにより、基板と軟磁性層との間の付着性を向上させることができるので、軟磁性層の剥離を防止することができる。付着層の材料としては、例えばTi含有材料を用いることができる。実用上の観点から、付着層の膜厚は、1〜50nmとすることが好ましい。
軟磁性層は、50nmのアモルファスCoTaZr層となるように、CoTaZrターゲットを用いて成膜した。下地層は、Ruからなり、磁気記録層の結晶配向性を改善するために形成される。磁気記録層は、非磁性物質の例としてのSiOを含有するCoCrPtからなる硬磁性体のターゲットを用いて、11nmのhcp結晶構造の層を形成した。カップリング制御層としては、Pd(パラジウム)層を形成した。カップリング制御層はPd層の他に、Pt層で形成することもできる。カップリング制御層の膜厚は、2nm以下が好ましく、更に望ましくは0.5〜1.5nmである。交換エネルギー制御層は、CoBとPdとの交互積層膜からなり、低Arガス雰囲気中で形成した。交換エネルギー制御層の膜厚は、1〜8nmが好ましく、望ましくは3〜6nmである。
続いて、保護層形成工程中の炭化水素保護膜形成工程において、Arに水素を30%含有させた混合ガス中で、真空度をlPaとした圧力下で、バイアスを−300V印加させながらプラズマCVD法で炭化水素保護膜を形成した。また、実施例1においては、窒素含有膜形成前の膜厚が4.0nm、及び5.0nmとなる炭化水素保護膜をそれぞれ形成した。これにより、実施例1において、保護層の膜厚は、4.0nm、又は5.0nmとなる。
次に、フェライト磁石により磁場を発生する材料物質集中手段を用いて、窒素含有膜形成工程を行った。この工程では、窒素ガスのみを導入して3Paの真空度に調整してプラズマを発生させ、この圧力下で炭化水素保護膜を窒素雰囲気下に曝し、表面処理を行うことにより、窒素含有膜を形成した。また、基板に加えるRFバイアスの電力は、300W又は400Wとした。これにより、炭化水素保護膜及び窒素含有膜を有する保護層を形成した。
次に、次に、超純水及びIPA洗浄後の保護層の上に、ディップ法を用いてPFPE(パーフルオロポリエーテル)化合物からなる潤滑層を形成した。以上のようにして、実施例1に係る磁気記録媒体を作製した。
(実施例2)
窒素含有膜形成工程において、アルニコ磁石により磁場を発生する材料物質集中手段を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例2に係る磁気記録媒体を作製した。
(実施例3)
炭化水素保護膜形成工程において、窒素含有膜形成前の膜厚が3.0nm、3.5nm、4.0nm、及び5.0nmとなる炭化水素保護膜をそれぞれ形成したこと、窒素含有膜形成工程において、サマリウムコバルト磁石により磁場を発生する材料物質集中手段を用いたこと、及び基板に加えるRFバイアスの電力を、200W、300W、又は400Wとしたこと以外は実施例1と同様にして、実施例3に係る磁気記録媒体を作製した。
(実施例4)
炭化水素保護膜形成工程において、窒素含有膜形成前の膜厚が2.5nm、3.0nm、3.5nm、4.0nm、及び5.0nmとなる炭化水素保護膜をそれぞれ形成したこと、窒素含有膜形成工程において、ネオジム磁石により磁場を発生する材料物質集中手段30を用いたこと、及び基板に加えるRFバイアスの電力を、50W、100W、200W、300W、又は400Wとしたこと以外は実施例1と同様にして、実施例5に係る磁気記録媒体を作製した。
(比較例1)
窒素含有膜形成工程において、材料物質集中手段を用いなかったこと、及び基板に加えるRFバイアスの電力を、0W、200W、300W、400W、又は500Wとしたこと以外は実施例1と同様にして、比較例1に係る磁気記録媒体を作製した。
(評価)
各実施例及び比較例について得られた磁気記録媒体の各種性能を、以下のようにして評価分析した。
(1)原子量比(N/C)
各実施例及び比較例の作製途中において、保護層を形成後、ESCAにて、窒素含有膜の窒素/炭素の原子量比(N/C)を測定した。ESCA分析の測定条件は以下のとおりに行った。
装置:アルバックファイ社製 Quantum2000
X線励起源:Al−Kα線(1486.6eV)
X線源:20W
分析室真空度:<2×10−7Pa
パスエネルギー:117.5eV
光電子検出角:45°
測定対象ピーク:Cls、Nls
分析領域:100μmφ
積算回数:10回
(2)LUL耐久性試験
LUL耐久性試験は、5400rpmで回転する2.5インチ型HDDと、浮上量が10nmの磁気ヘッドを用いて行った。磁気ヘッドのスライダーはNPAB(負圧型)スライダーを用い、再生素子はTMR型素子を用いた。磁気記録媒体をこのHDDに搭載し、前述の磁気ヘッドによりLUL動作を連続して行う。HDDが故障することなく耐久したLUL回数を測定することにより、LUL耐久性を評価した。また、試験環境は70C/80%RHの環境下で行った。これは通常のHDD運転環境よりも、過酷な条件であり、カーナビゲーション等の用途に使用されるHDDを想定した環境下で行うことにより、磁気記録媒体の耐久信頼性をより的確に判断するためである。
尚、通常、LUL耐久性試験では、故障なくLUL回数が連続して40万回を超えることが必要とされる。通常のHDDの使用環境では、LUL回数が40万回を超えるには10年程度の使用が必要であると言われている。
表1〜表3は、上記の評価の結果を示す。
各実施例及び比較例について、保護層の膜厚及びRFバイアスが同じ場合の窒素と炭素との原子量比(N/C)を比較すると、材料物質集中手段を用いた各実施例において、比較例よりも原子量比(N/C)が大きくなっていることがわかる。そのため、材料物質集中手段を用いることにより、保護層の最表面の窒素含有膜へ効率よく窒素を導入できていることがわかる。
また、各実施例において、保護層の膜厚及びRFバイアスの条件を選択することにより、100万回以上のLUL回数を実現できた。特に、実施例3、4においては、RFバイアスを比較例よりも小さくした場合でも、100万回以上のLUL回数を実現できた。RFバイアスが小さい場合、窒素含有膜の膜厚が低減されていると考えられる。そのため、これにより、窒素含有膜の膜厚を低減しても、潤滑層に対する潤滑性を確保できていることがわかる。
更には、例えば実施例3のように、最大エネルギー積(BH)maxが19〜28MGOeの磁石を用いる場合、RFバイアスを300〜400Wとすることが好ましいことがわかる。また、実施例4のように、最大エネルギー積(BH)maxが37〜47MGOeの磁石を用いる場合、RFバイアスを50〜200Wとすることが好ましいことがわかる。
また、実施例3、4においては、比較例と比べて保護層の膜厚を低減した場合にも、100万回以上のLUL回数を実現できた。特に、実施例4では、保護層の膜厚を3nm以下(2.5〜3nm)とした場合にも、100万回以上のLUL回数を実現できた。
尚、比較例において、RFバイアスの電力を500Wとした場合には、基板が破損してしまい、磁気記憶媒体を作製できなかった。上記では説明を省略したが、各実施例において、RFバイアスの電力を500W以上とした場合も同様である。
また、比較例1において、RFバイアスの電力を0W又は200Wとした場合には、LUL耐久性試験の開始直後にHDDが故障した。各実施例において、RFバイアスの電力を0Wとした場合も同様である。
(実施例5)
アモルファスのアルミノシリケートガラスをダイレクトプレスで円盤状に成型し、ガラスディスクを作成する。このガラスディスクに研削、研磨、化学強化を順次施し、化学強化ガラスディスクからなる平滑な非磁性ディスク基板を得る。ガラス基板の直径は、65mm、内径は20mm、ディスク厚は0.635mmの2.5インチ型磁気ディスク用基板にする。得られたガラス基板の表面粗さは、AFM(原子間力顕微鏡)で観察した場合に、Rmaxが2.18nm、Raが0.18nmの平滑な表面形状にする。なお、Rmax及びRaは、日本工業規格(JIS)に従う。
次に、ディスク基板110上に、DCマグネトロンスパッタリングで順次、付着層112、軟磁性層114、配向制御層116、下地層118、第一オンセット層120、第2オンセット層122、主記録層124の成膜を行う(図4参照)。
まず、付着層112が10nmのCrTi層となるように、CrTiターゲットを用いて成膜する。
次に、軟磁性層114a、114cが、15nmのアモルファスFeCoTaZr層となるように成膜する。また、第一非磁性スペーサ層114bとしては2nmのRu層を成膜する。
そして、軟磁性層114の上に10nmのNiWからなる配向制御層116、それぞれの膜厚10nmのRuからなる下地層118aと118b(下地層118aのRu層の成膜ガス圧が下地層118bのRu層の成膜ガス圧よりも小さくなるように成膜)、1.0nmのCoCr−SiO2および3nmのCoCrPt−Cr2O3からなる第一オンセット層120と第二オンセット層122、CoCrPt−TiO2の主記録層124,連続層126、媒体保護層128を順次成膜する。
オンセット層120および122は、非磁性のグラニュラ層である。下地層118のhcp結晶構造の上に非磁性のグラニュラ層を形成し、この上に主記録層122のグラニュラー層を成長させることにより、磁性のグラニュラ層を初期段階(立ち上がり)から分離させる作用を有している。
主記録層(グラニュラ層)124は、8nmのhcp結晶構造のCoCrPt−TiO2からなる硬磁性体のターゲットを用いて成膜する。さらに、連続層126は7.5nmのCoCrPtBのターゲットを用いて成膜する(図4参照)。
連続層128の次に、以下の工程で媒体保護層128を形成する(図4参照)。
まず、保護層形成工程中の炭化水素保護膜形成工程において、Arに水素を30%含有させた混合ガス中で、真空度をlPaとした圧力下で、バイアスを−300V印加させながらプラズマCVD法で炭化水素保護膜を形成した。また、実施例5においては、窒素含有膜形成前の膜厚が4.0nm、及び5.0nmとなる炭化水素保護膜をそれぞれ形成した。これにより、実施例5において、保護層の膜厚は、4.0nm、又は5.0nmとなる。
次に、フェライト磁石により磁場を発生する材料物質集中手段を用いて、窒素含有膜形成工程を行った。この工程では、窒素ガスのみを導入して3Paの真空度に調整してプラズマを発生させ、この圧力下で炭化水素保護膜を窒素雰囲気下に曝し、表面処理を行うことにより、窒素含有膜を形成した。また、基板に加えるRFバイアスの電力は、300W又は400Wとした。これにより、炭化水素保護膜及び窒素含有膜を有する保護層128を形成した。
次に、次に、超純水及びIPA洗浄後の保護層の上に、ディップ法を用いてPFPE(パーフルオロポリエーテル)化合物からなる潤滑層を形成した(図4参照)。潤滑層の膜厚は1nmである。
以上のようにして、実施例5に係る垂直磁気記録媒体を作製した。
実施例5について得られた磁気記録媒体の各種性能を、実施例1と同様にして評価分析した。
その結果、実施例1と同様の評価結果を得られることを確認した。具体的には、実施例5及び比較例について、保護層の膜厚及びRFバイアスが同じ場合の窒素と炭素との原子量比(N/C)を比較すると、材料物質集中手段を用いた実施例5において、比較例よりも原子量比(N/C)が大きくなっていることを確認した。これにより、材料物質集中手段を用いることにより、保護層の最表面の窒素含有膜へ効率よく窒素を導入できていることを確認した。また、実施例5において、保護層の膜厚及びRFバイアスの条件を選択することにより、100万回以上のLUL回数を実現できた。
以上、本発明を実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、請求の範囲の記載から明らかである。
本発明は、例えば磁気記録媒体の製造方法に好適に利用できる。
本発明の一実施形態に係る磁気記録媒体の製造方法で製造される磁気記録媒体10の構成の一例を示す図である。 本例の磁気記録媒体10の製造方法の一例を示すフローチャートである。 窒素含有膜形成工程S204における成膜方法の一例を示す図である。図3(a)は、炭化水素保護膜22までが形成された基板12と材料物質集中手段30との位置関係を示す断面図である。図3(b)は、炭化水素保護膜22の主表面を示す上面図である。 本発明の他の実施形態に係る磁気記録媒体の製造方法で製造される磁気記録媒体の構成の一例を示す図である。
符号の説明
10・・・磁気記録媒体、12・・・基板、14・・・下地層、16・・・磁性層、18・・・保護層、20・・・潤滑層、22・・・炭化水素保護膜、24・・・窒素含有膜、30・・・材料物質集中手段

Claims (5)

  1. 基板上に薄膜を形成する磁気記録媒体の製造方法であって、
    前記基板上に磁性層を形成する磁性層形成工程と、
    前記磁性層上に炭化水素保護膜を形成する保護膜形成工程と、
    プラズマ化した物質を材料に用いて前記薄膜を形成する薄膜形成工程を備え、
    前記薄膜形成工程は、最大エネルギー積が1.0〜50MGOeの磁石を用いて、前記 基板の周囲に磁場を発生させることにより、前記プラズマ化した物質を前記基板の周辺に集める材料物質集中手段を用いて、前記薄膜を形成する工程であって、前記磁石は、前記 炭化水素保護膜の最表面と対向する位置に設けられ、前記炭化水素保護膜の最表面は、炭 化水素保護膜の前記磁性層上にある側とは反対側にあり、かつ、
    前記薄膜形成工程は、窒素ガスを用いたプラズマCVD法で前記炭化水素保護膜の表面 に窒素を導入することと、前記基板にバイアス電圧を加えることにより、前記炭化水素保 護膜の最表面に窒素を含む膜を形成する工程を有する
    ことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  2. 前記薄膜形成工程は、400W以下の電力で前記基板にRFバイアスを加えることを特徴とする請求項に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  3. 前記保護膜形成工程は、膜厚が5nm以下の前記炭化水素保護膜を形成し、
    前記薄膜形成工程は、最表面における窒素と炭素の原子量比(N/C)が0.05〜0.15である、前記窒素を含む膜を形成することを特徴とする請求項に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  4. 記薄膜形成工程は、炭化水素ガスを用いたプラズマCVD法で、前記磁性層上に炭化水素保護膜を形成する工程を更に有することを特徴とする請求項に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  5. 基板上に薄膜を形成する積層体の製造方法であって、
    前記基板上に磁性層を形成する磁性層形成工程と、
    前記磁性層上に炭化水素保護膜を形成する保護膜形成工程と、
    プラズマ化した物質を材料に用いて前記薄膜を形成する薄膜形成工程を備え、
    前記薄膜形成工程は、最大エネルギー積が1.0〜50MGOeの磁石を用いて、前記 基板の周囲に磁場を発生させることにより、前記プラズマ化した物質を前記基板の周辺に集める材料物質集中手段を用いて、前記薄膜を形成する工程であって、前記磁石は、前記 炭化水素保護膜の最表面と対向する位置に設けられ、前記炭化水素保護膜の最表面は、炭 化水素保護膜の前記磁性層上にある側とは反対側にあり、かつ、
    前記薄膜形成工程は、窒素ガスを用いたプラズマCVD法で前記炭化水素保護膜の表面 に窒素を導入することと、前記基板にバイアス電圧を加えることにより、前記炭化水素保 護膜の最表面に窒素を含む膜を形成する工程を有する
    ことを特徴とする積層体の製造方法。
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