JP5452074B2 - 金属錯体及びその製造方法 - Google Patents
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Description
(1)ヘテロ原子のα位にカルボキシル基を有する複素芳香族ジカルボン酸化合物と、クロム、モリブデン、タングステン、マンガン、ルテニウム、コバルト、ロジウム、ニッケル、パラジウム、銅、亜鉛及びカドミウムから選択される少なくとも1種の金属と、該金属に二座配位可能な有機配位子とからなる金属錯体。
(2)該ジカルボン酸化合物が下記一般式(I);
(3)金属に二座配位可能な有機配位子が1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、ピラジン、2,5−ジメチルピラジン、4,4’−ビピリジル、2,2’−ジメチル−4,4’−ビピリジン、1,2−ビス(4−ピリジル)エチン、1,4−ビス(4−ピリジル)ブタジイン、1,4−ビス(4−ピリジル)ベンゼン、3,6−ジ(4−ピリジル)−1,2,4,5−テトラジン、2,2’−ビ−1,6−ナフチリジン、フェナジン、ジアザピレン、トランス−1,2−ビス(4−ピリジル)エテン、4,4’−アゾピリジン、1,2−ビス(4−ピリジル)エタン、1,2−ビス(4−ピリジル)−グリコール及びN−(4−ピリジル)イソニコチンアミドから選択される少なくとも1種である(1)〜(2)いずれかに記載の金属錯体。
(4)該金属が亜鉛である(1)〜(3)いずれかに記載の金属錯体。
(5)該ジカルボン酸化合物が2,5−ピリジンジカルボン酸である(1)〜(4)いずれかに記載の金属錯体。
(6)(1)〜(5)いずれかに記載の金属錯体からなる分離材。
(7)該分離材が、二酸化炭素、水素、一酸化炭素、酸素、窒素、炭素数1〜4の炭化水素、希ガス、硫化水素、アンモニア、硫黄酸化物、窒素酸化物またはシロキサンを分離するための分離材である(6)記載の分離材。
(8)該分離材が、メタンと二酸化炭素、水素と二酸化炭素、窒素と二酸化炭素または空気と二酸化炭素を分離するための分離材である(6)記載の分離材。
(9)ジカルボン酸化合物(I)と、クロム塩、モリブデン塩、タングステン塩、マンガン塩、ルテニウム塩、コバルト塩、ロジウム塩、ニッケル塩、パラジウム塩、銅塩、亜鉛塩及びカドミウム塩から選択される少なくとも1種の金属塩と、該金属に二座配位可能な有機配位子とを溶媒中で反応させ、析出させる金属錯体の製造方法。
基の例としては、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基,n−ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基など)、アミノ基、アルデヒド基、エポキシ基、アシロキシ基(アセトキシ基、n−プロパノイルオキシ基、n−ブタノイルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基など)、アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基など)、カルボン酸無水物基(−CO−O−CO−R基)(Rは炭素数1〜5のアルキル基である)などが挙げられる。
X線回折装置を用いて、回折角(2θ)=5〜50°の範囲を走査速度1°/分で走査し、対称反射法で測定した。測定条件の詳細を以下に示す。
<分析条件>
装置:株式会社リガク製RINT2400
X線源:Cu 40kV 200mA
ゴニオメーター:縦型ゴニオメーター
検出器:シンチレーションカウンター
ステップ幅:0.02°
スリット:発散スリット=0.5°
受光スリット=0.15mm
散乱スリット=0.5°
高圧ガス吸着装置を用いて容量法で測定を行った。このとき、測定に先立って試料を373K、50Paで10時間乾燥し、吸着水などを除去した。測定条件の詳細を以下に示す。
<分析条件>
装置:日本ベル株式会社製BELSORP−HP
平衡待ち時間:500秒
三方コックとセプタムを装着したガラス製10mL二口フラスコを用意し、三方コックの一方の口に別の三方コックを介して100mLのシリンジをチューブで接続した。測定は、二口フラスコに試料を入れ、373K、4.0x10−3Paで3時間乾燥し、吸着水などを除去した後に、フラスコに装着している三方コックを閉じ、続いてシリンジ側の三方コックを通じてシリンジに100mLの混合ガスを導入し、最後にフラスコに装着している三方コックを開き、試料にガスを吸着させた。このとき、吸着量はシリンジの目盛りの減少分から算出した(死容積はあらかじめヘリウムを用いて測定)。
窒素雰囲気下、硝酸亜鉛六水和物5.00g(17mmol)、2,5−ビピリジンジカルボン酸2.82g(17mmol)及び4,4’−ビピリジル2.65g(17mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド200mLに溶解させ、393Kで24時間攪拌した。吸引濾過の後、エタノールで3回洗浄し、373K、50Paで8時間乾燥し、目的の金属錯体3.98g(収率61%)を得た。得られた金属錯体の粉末X線回折パターンを図1に示す。また、得られた金属錯体について、二酸化炭素及びメタンの273Kにおける吸脱着等温線を容量法により測定した結果を図2に示す。図2より、本錯体がIUPACの分類におけるI型の吸着プロファイルを示すことが分かる。
窒素雰囲気下、硝酸亜鉛六水和物5.00g(17mmol)、2,7−ナフタレンジカルボン酸3.68g(17mmol)及び4,4’−ビピリジル2.65g(17mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド200mLに溶解させ、393Kで24時間攪拌した。吸引濾過の後、373K、50Paで8時間乾燥し、目的の金属錯体7.02g(収率95%)を得た。得られた金属錯体の粉末X線回折パターンを図3に示す。また、得られた金属錯体について、二酸化炭素及びメタンの273Kにおける吸脱着等温線を容量法により測定した結果を図4に示す。図4より、本錯体がIUPACの分類におけるI型の吸着プロファイルを示すことが分かる。
合成例1で得た金属錯体について、273K、0.1MPaにおける二酸化炭素とメタンの吸着速度を測定した。結果を図5に示す。また、吸着開始10分後の二酸化炭素とメタンの吸着量の比を表1に示す。
比較合成例1で得た金属錯体について、273K、0.1MPaにおける二酸化炭素とメタンの吸着速度を測定した。結果を図5に示す。また、吸着開始10分後の二酸化炭素とメタンの吸着量の比を表1に示す。
Claims (6)
- ヘテロ原子のα位にカルボキシル基を有する複素芳香族ジカルボン酸化合物と、クロム、モリブデン、タングステン、マンガン、ルテニウム、コバルト、ロジウム、ニッケル、パラジウム、銅、亜鉛及びカドミウムから選択される少なくとも1種の金属と、該金属に二座配位可能な有機配位子とからなる金属錯体であって、
該ジカルボン酸化合物が2,5−ピリジンジカルボン酸であり、
金属に二座配位可能な有機配位子が1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、ピラジン、2,5−ジメチルピラジン、4,4’−ビピリジル、2,2’−ジメチル−4,4’−ビピリジン、1,2−ビス(4−ピリジル)エチン、1,4−ビス(4−ピリジル)ブタジイン、1,4−ビス(4−ピリジル)ベンゼン、3,6−ジ(4−ピリジル)−1,2,4,5−テトラジン、2,2’−ビ−1,6−ナフチリジン、フェナジン、ジアザピレン、トランス−1,2−ビス(4−ピリジル)エテン、4,4’−アゾピリジン、1,2−ビス(4−ピリジル)エタン、1,2−ビス(4−ピリジル)−グリコール及びN−(4−ピリジル)イソニコチンアミドから選択される少なくとも1種である、
金属錯体。 - 該金属が亜鉛である請求項1に記載の金属錯体。
- 請求項1又は2に記載の金属錯体からなるガス分離材。
- 該分離材が、二酸化炭素、水素、一酸化炭素、酸素、窒素、炭素数1〜4の炭化水素、希ガス、硫化水素、アンモニア、硫黄酸化物、窒素酸化物またはシロキサンを分離するための分離材である請求項3記載のガス分離材。
- 該分離材が、メタンと二酸化炭素、水素と二酸化炭素、窒素と二酸化炭素または空気とメタンを分離するための分離材である請求項3記載のガス分離材。
- ジカルボン酸化合物(I)と、クロム塩、モリブデン塩、タングステン塩、マンガン塩、ルテニウム塩、コバルト塩、ロジウム塩、ニッケル塩、パラジウム塩、銅塩、亜鉛塩及びカドミウム塩から選択される少なくとも1種の金属塩と、該金属に二座配位可能な有機配位子とを溶媒中で反応させ、析出させる金属錯体の製造方法であって、
該ジカルボン酸化合物が2,5−ピリジンジカルボン酸であり、
金属に二座配位可能な有機配位子が1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、ピラジン、2,5−ジメチルピラジン、4,4’−ビピリジル、2,2’−ジメチル−4,4’−ビピリジン、1,2−ビス(4−ピリジル)エチン、1,4−ビス(4−ピリジル)ブタジイン、1,4−ビス(4−ピリジル)ベンゼン、3,6−ジ(4−ピリジル)−1,2,4,5−テトラジン、2,2’−ビ−1,6−ナフチリジン、フェナジン、ジアザピレン、トランス−1,2−ビス(4−ピリジル)エテン、4,4’−アゾピリジン、1,2−ビス(4−ピリジル)エタン、1,2−ビス(4−ピリジル)−グリコール及びN−(4−ピリジル)イソニコチンアミドから選択される少なくとも1種である、
製造方法。
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