JP5449072B2 - 安水の生物学的好気処理におけるcod濃度シミュレーション方法及び装置 - Google Patents
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Description
(1)流入水のCOD濃度を、溶解性不活性有機物、易分解性有機物、浮遊不活性有機物、遅分解性有機物等の性質によって分画し、それぞれCOD濃度ベースの変数と設定する。
(2)従属栄養生物の増殖や自己分解等のプロセスごとに、変数間の化学量論及びプロセスの反応速度式を設定する。
(3)化学量論係数及び反応速度定数のパラメーターを、酸素呼吸速度試験又は水質の実測データからのキャリブレーションにより決定する。
(4)シミュレーションを実行し、生物処理槽、処理水のCOD濃度等が算出される。
この活性汚泥モデルは管理ツールとして提案されており、活性汚泥モデルを用いた下水処理管理システムが提案されている。(例えば、特許文献1)
[1]コークス製造工程で発生する安水を、微生物を使用した生物反応槽にて生物学的好気処理するプロセスにおけるCOD濃度シミュレーション方法であって、
前記生物反応槽へ流入する前記安水に含まれる、フェノール、チオ硫酸、チオシアンの各既知成分濃度及び溶解性COD濃度を測定分析する分析工程と、
前記各既知成分濃度と、CODCr、CODMn又はCOD理論値のCOD濃度との相関関係をもとに、前記各既知成分濃度の分析値をCOD濃度に換算することにより、前記各既知成分濃度に対応する各既知成分のCOD濃度を決定する既知成分COD分画工程と、
事前に、前記生物反応槽にて生物学的好気処理した安水の処理水に含まれる残存する前記フェノール、チオ硫酸、チオシアンの各既知成分濃度及び残存する溶解性COD濃度を測定分析し、前記残存する各既知成分濃度と、CODCr、CODMn又はCOD理論値のCOD濃度との相関関係をもとに、前記残存する各既知成分濃度に対応する残存する各既知成分のCOD濃度を決定し、前記残存する溶解性COD濃度から前記残存する各既知成分のCOD濃度の合計値を差し引くことにより、事前に難分解性COD濃度を決定する難分解性COD分画工程と、
前記分析工程で得られた溶解性COD濃度から前記既知成分COD分画工程で得られた各既知成分のCOD濃度の合計値及び前記難分解性COD分画工程で得られた難分解性COD濃度を差し引くことにより、前記生物反応槽へ流入する安水に含まれる未知成分COD濃度を決定する未知成分分画工程と、
前記フェノール、チオ硫酸、チオシアン及び未知成分CODを分解する微生物の種類及び濃度、並びに、化学量論パラメーターである前記フェノール、チオ硫酸、チオシアン及び未知成分CODに対する増殖収率、反応速度式パラメーターである前記フェノール、チオ硫酸、チオシアン及び未知成分CODに対する飽和定数、最大比増殖速度を設定するパラメーター設定工程と、
前記生物反応槽の溶存酸素濃度を測定する溶存酸素濃度測定工程と、
前記既知成分COD濃度、前記未知成分COD濃度、前記難分解性COD濃度、前記増殖収率、前記飽和定数、前記最大比増殖速度、前記微生物の種類、濃度、及び前記測定した溶存酸素濃度を用いて、演算式(1)の計算により、前記生物学的反応槽で前記生物学的好気処理した後の安水の処理水における残存する各既知成分COD濃度及び残存する未知成分COD濃度をシミュレーションして算出する計算工程と、
当該算出された残存する各既知成分COD濃度及び残存する未知成分COD濃度に、難分解性COD濃度を加算することにより、処理水における残存する溶解性COD濃度を算出する処理水COD濃度算出工程
を有することを特徴とする安水の生物学的好気処理におけるCOD濃度シミュレーション方法。
i:各既知成分COD及び未知成分CODの種類を表す通し番号
Pij:化学量論パラメーター
j:各プロセスを表す通し番号
ρj:反応速度式(反応速度式パラメーターを含む速度式)
(ア)前記流入する安水、及び、安水の処理水において、事前に時系列的に別途採取した溶解性COD濃度、フェノール濃度、チオ硫酸濃度、チオシアン濃度、難分解性COD濃度、及び、未知成分COD濃度と、溶存酸素濃度を用い、キャリブレーションによって決定する方法、
(イ)溶存酸素計を用いて連続的に溶存酸素濃度を計測するバッチ試験装置を使用し、前記生物反応槽中の微生物及び前記安水中の対象成分を用いて、酸素消費速度試験の酸素消費速度データ、及び溶解性COD濃度、フェノール濃度、チオ硫酸濃度、チオシアン濃度、難分解性COD濃度、未知成分COD濃度の時系列データから決定する方法
のいずれかの方法を用いて、パラメーターを設定することを特徴とする、[1]に記載の安水の生物学的好気処理におけるCOD濃度シミュレーション方法。
前記生物反応槽へ流入する前記安水に含まれる、フェノール、チオ硫酸、チオシアンの各既知成分濃度及び溶解性COD濃度を測定分析する分析手段と、
前記各既知成分濃度と、CODCr、CODMn又はCOD理論値のCOD濃度との相関関係をもとに、前記各既知成分濃度の分析値をCOD濃度に換算することにより、前記各既知成分濃度に対応する各既知成分のCOD濃度を決定する既知成分COD分画手段と、
事前に、前記生物反応槽にて生物学的好気処理した安水の処理水に含まれる残存する前記フェノール、チオ硫酸、チオシアンの各既知成分濃度及び残存する溶解性COD濃度を測定分析し、前記残存する各既知成分濃度と、CODCr、CODMn又はCOD理論値のCOD濃度との相関関係をもとに、前記残存する各既知成分濃度に対応する残存する各既知成分のCOD濃度を決定し、前記残存する溶解性COD濃度から前記残存する各既知成分のCOD濃度の合計値を差し引くことにより、事前に難分解性COD濃度を決定する難分解性COD分画手段と、
前記分析手段で得られた溶解性COD濃度から前記既知成分COD分画手段で得られた各既知成分のCOD濃度の合計値及び前記難分解性COD分画手段で得られた難分解性COD濃度を差し引くことにより、前記生物反応槽へ流入する安水に含まれる未知成分COD濃度を決定する未知成分分画手段と、
前記フェノール、チオ硫酸、チオシアン及び未知成分CODを分解する微生物の種類及び濃度、並びに、化学量論パラメーターである前記フェノール、チオ硫酸、チオシアン及び未知成分CODに対する増殖収率、反応速度式パラメーターである前記フェノール、チオ硫酸、チオシアン及び未知成分CODに対する飽和定数、最大比増殖速度を設定するパラメーター設定手段と、
前記生物反応槽の溶存酸素濃度を測定する溶存酸素濃度測定手段と、
前記既知成分COD濃度、前記未知成分COD濃度、前記難分解性COD濃度、前記増殖収率、前記飽和定数、前記最大比増殖速度、前記微生物の種類、濃度、及び前記測定した溶存酸素濃度を用いて、演算式(1)の計算により、前記生物学的反応槽で前記生物学的好気処理した後の安水の処理水における残存する各既知成分COD濃度及び残存する未知成分COD濃度をシミュレーションして算出する計算手段と、
当該算出された残存する各既知成分COD濃度及び残存する未知成分COD濃度に、難分解性COD濃度を加算することにより、処理水における残存する溶解性COD濃度を算出する処理水COD濃度算出手段
を有することを特徴とする安水の生物学的好気処理におけるCOD濃度シミュレーション装置。
i:各既知成分COD及び未知成分CODの種類を表す通し番号
Pij:化学量論パラメーター
j:各プロセスを表す通し番号
ρj:反応速度式(反応速度式パラメーターを含む速度式)
(ア)前記流入する安水、及び、安水の処理水において、事前に時系列的に別途採取した溶解性COD濃度、フェノール濃度、チオ硫酸濃度、チオシアン濃度、難分解性COD濃度、及び、未知成分COD濃度と、溶存酸素濃度を用い、キャリブレーションによって決定する装置、
(イ)溶存酸素計を用いて連続的に溶存酸素濃度を計測するバッチ試験装置を使用し、前記生物反応槽中の微生物及び前記安水中の対象成分を用いて、酸素消費速度試験の酸素消費速度データ、及び溶解性COD濃度、フェノール濃度、チオ硫酸濃度、チオシアン濃度、難分解性COD濃度、未知成分COD濃度の時系列データから決定する装置
のいずれかの装置を用いて、パラメーターを設定することを特徴とする、[6]に記載の安水の生物学的好気処理におけるCOD濃度シミュレーション装置。
コークス製造工程で発生する安水を生物反応槽で処理する際に、生物反応槽に流入する安水中の既知成分濃度と、溶解性COD濃度とを測定し、溶解性COD濃度から既知成分COD濃度及び難分解性COD濃度を差し引くことにより、未知成分COD濃度を求め、活性汚泥モデルを適用することにより、安水を生物学的好気処理した後の処理水COD濃度を予測することができる。すなわち、流入する安水中のフェノール濃度、チオ硫酸濃度、チオシアン濃度、及び、溶解性COD濃度を測定することにより、生物学的好気処理後の処理水のCOD濃度を予測することができる。
C6H5OH + 7O2 → 6CO2 + 3H2O ・・・(1)
S2O3 2- + 2O2 + H2O → 2SO4 2- + 2H+ ・・・(2)
SCN- + 2O2 + 2H2O → SO4 2- + NH4 + + CO2 ・・・(3)
を用いて、それぞれ、2.38mg、0.57mg、1.1mgと算出される。
によりχ2の値を求め、χ2の値が最小となったときのパラメーターの値を用いる方法がある。パラメーターの値を求める方法は特に指定しないが、シンプレックス法、モンテカルロ法、遺伝的アルゴリズム等の数値解析手法によるものが望ましい。
によって求めることができる。
に示す関係が成り立つ。
に示すミカエリス−メンテン式が成り立つ。
で表されることが多く、この式を用いる方法がある。
i:各既知成分COD及び未知成分CODの種類を表す通し番号
Pij:化学量論パラメーター
j:各プロセスを表す通し番号
ρj:反応速度式(反応速度式パラメーターを含む速度式)
Q:安水の水量
in:流入する安水を表す表記
out:流出する安水を表す表記
V:生物学的反応槽の容積
以下、安水を対象としたバッチ試験のシミュレーション方法について、特に、フェノールを既知成分として扱った場合の説明をする。バッチ試験は1Lの反応容器に、人工海水及び実安水及び活性汚泥を添加し、MLSS濃度は500mg/L程度で24時間行った。この試験時間については、事前にバッチ試験により検討し、溶解性CODに変化が見られなくなる時間を確認した上で、処理するのに十分な時間を設定した。測定は、溶存酸素濃度計により溶存酸素濃度を測定し、pH計によりpHを測定した。また、溶存酸素濃度は3.25mg/L、pHは7.5に制御した。
で表される。
以下、実施例1においてフェノールを未知成分として扱うと設定したときのシミュレーション方法について説明する。バッチ試験は実施例1と同様の条件で行った。但し、分析工程2ではフェノール濃度を測定しなかった。流入する安水の既知成分COD換算工程4では、上記フェノールを除き、チオ硫酸、チオシアンとCODMnとの関係式をもとに流入する安水の既知成分COD濃度5を決定した。難分解性COD分画工程6は、実施例1と同様に行った。流入する安水の未知成分COD分画工程10では、流入する安水の未知成分COD濃度9を、流入する安水の溶解性COD濃度8から流入する安水の既知成分COD濃度5(フェノールを除く)及び難分解性COD濃度6を差し引くことにより決定した。
但し、バッチ試験結果より、反応初期の未知成分COD濃度の分解速度と、それ以降の分解速度が異なると考えられたため、未知成分COD濃度を未知成分a及び未知成分bに分画し、パラメーター設定及びシミュレーションを実施した。詳細は計算工程15で後述する。
計算工程15は、流入する安水の既知成分COD濃度5、溶存酸素濃度及びパラメーターを用いて、バッチ試験のフェノールを除いたチオ硫酸、チオシアン濃度の既知成分COD濃度、及び、未知成分COD濃度の経時変化のシミュレーションを行い、処理水溶解性COD濃度の計算精度を確認した。計算方法は、前記演算式(1)を用いた。表4は、計算に用いた各成分濃度Ci及び化学量論パラメーター、反応速度パラメーターを示す。表5は、プロセスρjにおける化学量論の関係を示す。表6は、計算に用いる反応速度式を示す。
以下、実施例2と同様にフェノールを未知成分として扱い、かつ連続試験データから処理水CODシミュレーションを行う方法について説明する。連続試験は実安水に対して、前段より200Lの反応槽を2槽、100Lの反応槽を1槽、沈降槽を1槽連結し、滞留時間12時間程度で運転を行い、2ヶ月間連続処理を行った。分析工程2では、実施例2と同様に、フェノール濃度を測定しなかった。流入する安水の既知成分COD換算工程4では、実施例2と同様に、上記フェノールを除き、流入する安水の既知成分COD濃度5を決定した。難分解性COD分画工程7は、生分解性CODが安定的に処理されているときの処理水データをもとに、溶解性COD濃度から、既知成分のCOD濃度を差し引くことにより求めた。未知成分COD分画工程10では、実施例2と同様に流入する安水の未知成分COD濃度9を決定した。未知成分COD濃度については、実施例2と同様に、未知成分a及び未知成分bに分画し、パラメーター設定を実施した。
以下、実施例3と同様にフェノールを未知成分として扱い、かつ流入安水量を変動させた連続試験データから処理水CODシミュレーションを行う方法について説明する。図9は、本実施例における実安水の流量変動を加味した安水のCOD濃度シミュレーション方法のフローを例示した図である。連続試験は実施例3と同様の反応槽、沈降槽、滞留時間、試験期間で行った。ただし、流入安水量は0日目の水量を基準とし、30日後に3.0倍へと変動させた。分析工程2では、実施例3と同様に、フェノール濃度を測定しなかった。流入する安水の既知成分COD換算工程4では、実施例3と同様に、上記フェノールを除き、流入する安水の既知成分COD濃度5を決定した。難分解性COD分画工程7は、生物分解性CODが安定的に処理されている時の処理水データをもとに、溶解性COD濃度から、既知成分のCOD濃度を差し引くことで求めた。未知成分COD分画工程10では、実施例3と同様に流入する安水の未知成分COD濃度9を決定した。未知成分COD濃度については、実施例3と同様に、未知成分a及び未知成分bに分画し、パラメーター設定を実施した。
2 分析工程
3 成分濃度とCOD濃度の相関関係
4 既知成分COD換算分画工程
5 流入する安水の既知成分COD濃度
6 難分解性COD濃度
7 難分解性COD分画工程
8 流入する安水の溶解性COD濃度
9 流入する安水の未知成分COD濃度
10 未知成分COD分画工程
11 パラメーター設定工程
12 溶存酸素濃度測定工程
13 処理水の予測既知成分COD濃度
14 処理水の予測未知成分COD濃度
15 計算工程
16 処理水のCOD濃度算出工程
17 処理水の予測COD濃度
21 酸素消費速度試験装置
22 微生物汚泥
23 硝化阻害剤
24 撹拌装置
25 栄養塩
26 対象成分
27 溶存酸素濃度計
28 データ記録装置
29 空気供給装置
30 pH計
31 酸・アルカリ供給装置
32 ヒーター
33 恒温水槽
Claims (10)
- コークス製造工程で発生する安水を、微生物を使用した生物反応槽にて生物学的好気処理するプロセスにおけるCOD濃度シミュレーション方法であって、
前記生物反応槽へ流入する前記安水に含まれる、フェノール、チオ硫酸、チオシアンの各既知成分濃度及び溶解性COD濃度を測定分析する分析工程と、
前記各既知成分濃度と、CODCr、CODMn又はCOD理論値のCOD濃度との相関関係をもとに、前記各既知成分濃度の分析値をCOD濃度に換算することにより、前記各既知成分濃度に対応する各既知成分のCOD濃度を決定する既知成分COD分画工程と、
事前に、前記生物反応槽にて生物学的好気処理した安水の処理水に含まれる残存する前記フェノール、チオ硫酸、チオシアンの各既知成分濃度及び残存する溶解性COD濃度を測定分析し、前記残存する各既知成分濃度と、CODCr、CODMn又はCOD理論値のCOD濃度との相関関係をもとに、前記残存する各既知成分濃度に対応する残存する各既知成分のCOD濃度を決定し、前記残存する溶解性COD濃度から前記残存する各既知成分のCOD濃度の合計値を差し引くことにより、事前に難分解性COD濃度を決定する難分解性COD分画工程と、
前記分析工程で得られた溶解性COD濃度から前記既知成分COD分画工程で得られた各既知成分のCOD濃度の合計値及び前記難分解性COD分画工程で得られた難分解性COD濃度を差し引くことにより、前記生物反応槽へ流入する安水に含まれる未知成分COD濃度を決定する未知成分分画工程と、
前記フェノール、チオ硫酸、チオシアン及び未知成分CODを分解する微生物の種類及び濃度、並びに、化学量論パラメーターである前記フェノール、チオ硫酸、チオシアン及び未知成分CODに対する増殖収率、反応速度式パラメーターである前記フェノール、チオ硫酸、チオシアン及び未知成分CODに対する飽和定数、最大比増殖速度を設定するパラメーター設定工程と、
前記生物反応槽の溶存酸素濃度を測定する溶存酸素濃度測定工程と、
前記既知成分COD濃度、前記未知成分COD濃度、前記難分解性COD濃度、前記増殖収率、前記飽和定数、前記最大比増殖速度、前記微生物の種類、濃度、及び前記測定した溶存酸素濃度を用いて、演算式(1)の計算により、前記生物学的反応槽で前記生物学的好気処理した後の安水の処理水における残存する各既知成分COD濃度及び残存する未知成分COD濃度をシミュレーションして算出する計算工程と、
当該算出された残存する各既知成分COD濃度及び残存する未知成分COD濃度に、難分解性COD濃度を加算することにより、処理水における残存する溶解性COD濃度を算出する処理水COD濃度算出工程
を有することを特徴とする安水の生物学的好気処理におけるCOD濃度シミュレーション方法。
i:各既知成分COD及び未知成分CODの種類を表す通し番号
Pij:化学量論パラメーター
j:各プロセスを表す通し番号
ρj:反応速度式(反応速度式パラメーターを含む速度式) - 前記パラメーター設定工程は、
(ア)前記流入する安水、及び、安水の処理水において、事前に時系列的に別途採取した溶解性COD濃度、フェノール濃度、チオ硫酸濃度、チオシアン濃度、難分解性COD濃度、及び、未知成分COD濃度と、溶存酸素濃度を用い、キャリブレーションによって決定する方法、
(イ)溶存酸素計を用いて連続的に溶存酸素濃度を計測するバッチ試験装置を使用し、前記生物反応槽中の微生物及び前記安水中の対象成分を用いて、酸素消費速度試験の酸素消費速度データ、及び溶解性COD濃度、フェノール濃度、チオ硫酸濃度、チオシアン濃度、難分解性COD濃度、未知成分COD濃度の時系列データから決定する方法
のいずれかの方法を用いて、パラメーターを設定することを特徴とする、請求項1に記載の安水の生物学的好気処理におけるCOD濃度シミュレーション方法。 - 前記難分解性COD分画工程において、前記生物反応槽にて生物学的好気処理した安水の処理水に替えて、前記生物反応槽内の微生物と前記安水とを反応させたバッチ試験後の処理水を用いて、事前に前記難分解性COD濃度を決定することを特徴とする、請求項1又は2に記載の安水の生物学的好気処理におけるCOD濃度シミュレーション方法。
- 前記フェノールを前記未知成分COD濃度に含め、前記既知成分をチオ硫酸、チオシアンとして、前記各工程を実施することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の安水の生物学的好気処理におけるCOD濃度シミュレーション方法。
- 前記流入する安水の水量と、前記既知成分COD濃度と、前記未知成分COD濃度と、前記難分解性COD成分濃度の経時データ、及び、前記生物学的反応槽の容積を用いて、前記計算工程において演算式(1)の計算と併せて物質収支を計算することにより、前記生物学的反応槽で前記生物学的好気処理した後の安水の処理水における残存する各既知成分COD濃度及び残存する未知成分COD濃度をシミュレーションして算出する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の安水の生物学的好気処理におけるCOD濃度シミュレーション方法。
- コークス製造工程で発生する安水を、微生物を使用した生物反応槽にて生物学的好気処理するプロセスにおけるCOD濃度シミュレーション装置であって、
前記生物反応槽へ流入する前記安水に含まれる、フェノール、チオ硫酸、チオシアンの各既知成分濃度及び溶解性COD濃度を測定分析する分析手段と、
前記各既知成分濃度と、CODCr、CODMn又はCOD理論値のCOD濃度との相関関係をもとに、前記各既知成分濃度の分析値をCOD濃度に換算することにより、前記各既知成分濃度に対応する各既知成分のCOD濃度を決定する既知成分COD分画手段と、
事前に、前記生物反応槽にて生物学的好気処理した安水の処理水に含まれる残存する前記フェノール、チオ硫酸、チオシアンの各既知成分濃度及び残存する溶解性COD濃度を測定分析し、前記残存する各既知成分濃度と、CODCr、CODMn又はCOD理論値のCOD濃度との相関関係をもとに、前記残存する各既知成分濃度に対応する残存する各既知成分のCOD濃度を決定し、前記残存する溶解性COD濃度から前記残存する各既知成分のCOD濃度の合計値を差し引くことにより、事前に難分解性COD濃度を決定する難分解性COD分画手段と、
前記分析手段で得られた溶解性COD濃度から前記既知成分COD分画手段で得られた各既知成分のCOD濃度の合計値及び前記難分解性COD分画手段で得られた難分解性COD濃度を差し引くことにより、前記生物反応槽へ流入する安水に含まれる未知成分COD濃度を決定する未知成分分画手段と、
前記フェノール、チオ硫酸、チオシアン及び未知成分CODを分解する微生物の種類及び濃度、並びに、化学量論パラメーターである前記フェノール、チオ硫酸、チオシアン及び未知成分CODに対する増殖収率、反応速度式パラメーターである前記フェノール、チオ硫酸、チオシアン及び未知成分CODに対する飽和定数、最大比増殖速度を設定するパラメーター設定手段と、
前記生物反応槽の溶存酸素濃度を測定する溶存酸素濃度測定手段と、
前記既知成分COD濃度、前記未知成分COD濃度、前記難分解性COD濃度、前記増殖収率、前記飽和定数、前記最大比増殖速度、前記微生物の種類、濃度、及び前記測定した溶存酸素濃度を用いて、演算式(1)の計算により、前記生物学的反応槽で前記生物学的好気処理した後の安水の処理水における残存する各既知成分COD濃度及び残存する未知成分COD濃度をシミュレーションして算出する計算手段と、
当該算出された残存する各既知成分COD濃度及び残存する未知成分COD濃度に、難分解性COD濃度を加算することにより、処理水における残存する溶解性COD濃度を算出する処理水COD濃度算出手段
を有することを特徴とする安水の生物学的好気処理におけるCOD濃度シミュレーション装置。
i:各既知成分COD及び未知成分CODの種類を表す通し番号
Pij:化学量論パラメーター
j:各プロセスを表す通し番号
ρj:反応速度式(反応速度式パラメーターを含む速度式) - 前記パラメーター設定手段は、
(ア)前記流入する安水、及び、安水の処理水において、事前に時系列的に別途採取した溶解性COD濃度、フェノール濃度、チオ硫酸濃度、チオシアン濃度、難分解性COD濃度、及び、未知成分COD濃度と、溶存酸素濃度を用い、キャリブレーションによって決定する装置、
(イ)溶存酸素計を用いて連続的に溶存酸素濃度を計測するバッチ試験装置を使用し、前記生物反応槽中の微生物及び前記安水中の対象成分を用いて、酸素消費速度試験の酸素消費速度データ、及び溶解性COD濃度、フェノール濃度、チオ硫酸濃度、チオシアン濃度、難分解性COD濃度、未知成分COD濃度の時系列データから決定する装置
のいずれかの装置を用いて、パラメーターを設定することを特徴とする、請求項6に記載の安水の生物学的好気処理におけるCOD濃度シミュレーション装置。 - 前記難分解性COD分画手段において、前記生物反応槽にて生物学的好気処理した安水の処理水に替えて、前記生物反応槽内の微生物と前記安水とを反応させたバッチ試験後の処理水を用いて、事前に前記難分解性COD濃度を決定することを特徴とする、請求項6又は7に記載の安水の生物学的好気処理におけるCOD濃度シミュレーション装置。
- 前記フェノールを前記未知成分COD濃度に含め、前記既知成分をチオ硫酸、チオシアンとして、前記各手段を実施することを特徴とする、請求項6〜8のいずれか1項に記載の安水の生物学的好気処理におけるCOD濃度シミュレーション装置。
- 前記流入する安水の水量と、前記既知成分COD濃度と、前記未知成分COD濃度と、前記難分解性COD成分濃度の経時データ、及び、前記生物学的反応槽の容積を用いて、前記計算手段において演算式(1)の計算と併せて物質収支を計算することにより、前記生物学的反応槽で前記生物学的好気処理した後の安水の処理水における残存する各既知成分COD濃度及び残存する未知成分COD濃度をシミュレーションして算出する、請求項6〜9のいずれか1項に記載の安水の生物学的好気処理におけるCOD濃度シミュレーション装置。
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