JP5434783B2 - 相乗り判定装置、環境負荷算出装置、相乗り判定プログラムおよび相乗り判定方法 - Google Patents

相乗り判定装置、環境負荷算出装置、相乗り判定プログラムおよび相乗り判定方法 Download PDF

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この発明は、移動体への相乗りの判定をおこなったり、移動体利用時の環境負荷を算出する相乗り判定装置、環境負荷算出装置、相乗り判定プログラムおよび相乗り判定方法に関する。
近年、環境保護活動の一環として、CO2排出量削減は必須の課題となっている。そして、CO2排出量の削減対象も、従来のような大規模な工場や公共交通機関にとどまらず、個人の日常生活にも向けられ始めている。また、個人のCO2削減意欲を向上させるために、車で移動するところを電車やバスで移動した場合は、CO2排出量が削減されたことに対してインセンティブを発生させ、CO2排出量削減活動を促進させる活動も検討されている。
個人の行動によるCO2排出量を算出するために、携帯電話などの端末を利用してGPSから取得した位置情報を利用して個人がどのような移動手段を利用しているのかを特定する技術が開示されている(たとえば、下記特許文献1参照。)。具体的には、対象者が所持している端末によって測定された位置情報をセンタによって収集し、地図情報を元に、移動手段を特定する。
さらに、移動情報から求めた移動距離と上記技術によって特定された移動手段に応じて、CO2排出量を算出する技術も開示されている(たとえば、下記特許文献2参照。)。さらに、算出されたCO2排出量の削減具合に応じて所定のポイントなどのインセンティブを発生させることによって、積極的なCO2排出量の削減を促す技術も開示されている(たとえば、下記特許文献3参照。)。
このような従来技術の場合、インセンティブを発生させる対象が、移動手段を車に代えて公共交通機関を利用する場合に削減できるCO2排出量に限定されてしまっている。一般的に、公共交通機関を頻繁に利用する人の分布は、都市部に集中しており、インセンティブの恩恵を受けられる人々にも偏りが生じてしまう。
そこで、CO2排出量削減の手段として、上述のようにCO2排出量の少ない移動手段へ代替する以外にも、乗用車を複数人で相乗りするという手法が考えられる。相乗りであれば、対象となる地域に関係なく、移動手段として乗用車を利用する人々すべてが、CO2排出量を削減することができる。
特開2006−58942号公報 特開2006−190001号公報 特開2005−92871号公報
しなしながら、上述した従来技術では、個人単位の移動手段の特定にとどまり、たとえ、同じ車によって移動している場合であっても、単独で乗っているか、複数人で相乗りを行っているかの違いを特定することができない。すなわち、実際には、相乗りによって単独での乗車の場合よりもCO2排出量が削減されるが、相乗りというCO2排出量削減活動に対してインセンティブを発生させることができない。
結果として、容易に実施可能なCO2排出量削減活動である相乗りの行為の促進を支援できていないという問題があった。また、相乗りによる削減活動は、CO2排出量に限らず、ガソリンや軽油などの燃料の消費量についても同様である。
本開示技術は、上述した従来技術による問題点を解消するため、相乗り判定を高精度におこなうことができる相乗り判定装置、相乗り判定プログラムおよび相乗り判定方法を提供することを目的とする。また、相乗り判定の結果を用いて、CO2排出量や燃料の消費量といった環境負荷を効率的に算出することができる環境負荷算出装置、環境負荷算出プログラムおよび環境負荷算出方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本開示技術は、端末ごとの位置情報を所定期間ごとに取得し、取得された前記所定期間内における前記端末ごとの位置情報に基づいて、前記端末間の距離が所定距離以内であるか否かを判断し、前記位置情報から求めた前記端末ごとの移動速度が、移動体と共に移動中であることを示す所定の移動速度で、かつ、前記端末間の移動速度差が許容範囲内であるか否かを判断し、これらの判断結果に基づいて、前記所定期間内において前記各端末の所持者が前記移動体に相乗り中であるか否かを判定し、判定結果を出力することを要件とする。
本相乗り判定装置、相乗り判定プログラムおよび相乗り判定方法によれば、相乗り判定を高精度におこなうことができるという効果を奏する。また、本環境負荷算出装置、環境負荷算出プログラムおよび環境負荷算出方法によれば、相乗り判定の結果を用いて、CO2排出量や燃料の消費量といった環境負荷を効率的に算出することができるという効果を奏する。
本実施の形態にかかる相乗り判定処理の一例を示す説明図である。 本実施の形態にかかる環境負荷算出処理の一例を示す説明図である。 環境負荷算出装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 環境負荷算出装置の機能的構成を示すブロック図である。 環境負荷算出処理の手順を示すフローチャートである。 本実施の形態にかかる環境負荷算出装置を利用したCO2削減ポイント算出システムのシステム構成を示す説明図である。 ポイント算出センタの機能的構成を示すブロック図である。 利用者情報テーブルDBへの格納例を示すデータテーブルである。 位置情報テーブルDBへの格納例を示すデータテーブルである。 位置情報補正テーブルDBへの格納例を示すデータテーブルである。 移動状態テーブルDBへの格納例を示すデータテーブルである。 地図情報テーブルDBへの格納例を示すデータテーブルである。 地図属性テーブルDBへの格納例を示すデータテーブルである。 二酸化炭素排出量テーブルDBへの格納例を示すデータテーブルである。 企業テーブルDBへの格納例を示すデータテーブルである。 ポイント算出センタによるポイント算出処理の手順を示すフローチャートである。 利用者ごとの相乗り距離の算出処理を示す説明図である。 位置情報の補正処理を示す説明図である。 相乗り判定機能部による相乗り判定処理の手順を示すフローチャート(その1)である。 相乗り判定機能部による相乗り判定処理の手順を示すフローチャート(その2)である。 ポイント算出用画面の表示例を示す説明図である。 相乗り判定時の位置情報補正テーブルの参照箇所を示すデータテーブル(その1)である。 相乗り判定時の位置情報補正テーブルの参照箇所を示すデータテーブル(その2)である。 相乗り判定時の位置情報補正テーブルの参照箇所を示すデータテーブル(その3)である。 相乗り判定時の位置情報補正テーブルの参照箇所を示すデータテーブル(その4)である。 相乗り判定時の位置情報補正テーブルの参照箇所を示すデータテーブル(その5)である。 相乗り判定時の位置情報補正テーブルの参照箇所を示すデータテーブル(その6)である。 相乗り判定時の位置情報補正テーブルの参照箇所を示すデータテーブル(その7)である。 相乗り判定時の位置情報補正テーブルの参照箇所を示すデータテーブル(その8)である。 相乗り判定時の位置情報補正テーブルの参照箇所を示すデータテーブル(その9)である。 相乗り判定時の位置情報補正テーブルの参照箇所を示すデータテーブル(その10)である。 相乗り判定時の位置情報補正テーブルの参照箇所を示すデータテーブル(その11)である。 相乗り判定時の位置情報補正テーブルの参照箇所を示すデータテーブル(その12)である。 相乗り判定時の位置情報補正テーブルの参照箇所を示すデータテーブル(その13)である。 相乗り判定時の位置情報補正テーブルの参照箇所を示すデータテーブル(その14)である。 相乗り判定時の位置情報補正テーブルの参照箇所を示すデータテーブル(その15)である。 相乗り判定時の位置情報補正テーブルの参照箇所を示すデータテーブル(その16)である。 相乗り判定時の位置情報補正テーブルの参照箇所を示すデータテーブル(その17)である。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる相乗り判定装置、環境負荷算出装置、相乗り判定プログラムおよび相乗り判定方法の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本実施の形態にかかる相乗り判定処理の一例を示す説明図である。図1のように、本実施の形態では、相乗り判定装置100が各端末A〜Cからその所持者の移動情報101を取得することによって、各端末A〜Cの所持者が相乗り中か否かを判定する。ここで、「所持者」とは、各端末A〜Cを携行している者であり、端末A〜Cの所有者でもよく、所有者ではなく、たとえば、会社やサービス業者から支給されて携行する者でもよい。
また、「端末」とは、所持者が携行可能な携帯型のコンピュータであり、少なくとも、時刻と位置情報と速度情報が検出可能なコンピュータである。たとえば、位置情報は、端末A〜C内蔵または外付けのGPS(Global Positioning System)システムにより検出する。
また、速度情報は、端末A〜C内蔵または外付けの速度センサや加速度センサにより検出する。加速度センサの場合は、端末A〜C内蔵または外付けのアプリケーションケーションにより、検出された加速度を時間で積分することで速度を算出する。なお、速度の算出は端末A〜Cで実行させずに、相乗り判定装置100内で実行させてもよい。
また、移動情報101とは、端末A〜Cの所持者が、いつどの経路をどのくらいの速度で移動を行ったかを特定する情報である。具体的には、たとえば、端末ID、時刻、所定期間ごとの位置座標、速度センサや加速度センサから得られる情報によって特定される。
図1では、所定期間について、端末A〜Cから移動情報101を取得した場合を例示している。図1では各端末A〜Cの移動経路を、矢印を用いて表している。また、歩行相当の移動速度帯での移動は破線で表し、車などの移動体による走行相当の移動速度帯での移動は実線で表している。なお、本実施の形態では、移動体の一例として、車(または車両)を例に挙げて説明しているが、一般の乗用車に限らず、レンタカーやタクシー、バスなどの交通手段でもよい。また、鉄道や船舶でもよい。
相乗り判定装置100では、端末相互の移動速度が近似した高速走行であり、なおかつ、走行位置が近接している端末同士の所持者を相乗り中と判定する。したがって、相乗り判定装置100は、各端末A〜Cの中から、同時刻に移動体による走行相当の高速走行を行っている端末同士を相乗り候補として特定する。
さらに、相乗り候補として特定された端末の中から、同一車両内にある端末同士を特定する。同一車両内にあるか否かは、2つの端末間の距離が近接しているか否かにより判断する。たとえば、端末A,B間の距離が3[m]以内であれば端末A,Bは近接しており、同一車両内に存在すると判断する。
図1の場合、端末A〜Cが地点P1〜P2の間に同じく60[km/h]で走行していたとする。そこで、端末A,B同士、端末A,C同士、端末B,C同士が近接しているかを判断する。ここで、端末A,B同士が近接すると判断され、端末A,C同士、端末B,C同士が近接しないと判断されたとする。この場合、近接している端末A,Bの所持者同士が地点P1〜P2の間相乗り中であると判定する。相乗り判定装置100は、上述のように、どの端末の所持者同士がどの区間の間、相乗り中であるという判定結果102を出力する。
図2は、本実施の形態にかかる環境負荷算出処理の一例を示す説明図である。本実施の形態では、図1にて説明した相乗り判定装置100の判定結果102を利用して、各端末A〜Cの所持者が車などの移動体に相乗りしたことによって削減された環境負荷値を算出することができる。
具体的には、環境負荷算出装置200には、事前に、判定結果102と車両情報201とが提供されている。車両情報201としては、移動体の排出ガス特性や燃料消費率など車両に応じた仕様値が提供される。
環境負荷算出装置200は、移動情報101を提供した端末(たとえば端末A)の所持者からの算出指示202を受け付けると、判定結果102によって特定された端末Aの所持者による相乗り距離と搭乗した車両についての車両情報201を参照して、実際に排出された排出ガス量や消費燃料量を算出する。
さらに、環境負荷算出装置200は、相乗りした人数に応じて、相乗りしなかった場合の排出された排出ガス量や消費燃料量を算出して、実際の排出された排出ガス量や消費燃料量との差分を求める。これにより、相乗りによって削減された排出ガス量や消費燃料量を算出される。算出結果は環境負荷情報203として算出指示202を送った端末Aに提供される。
端末Aは、上述したように、携帯型のコンピュータであり、時刻と位置情報と速度情報を検出する機能を備えている。端末Aは、たとえば、携帯電話など、所持者が常時携帯する習慣のある機器で実現が好ましい。携帯電話を利用することによって、相乗り判定用の専用の端末を用意する必要もなく、どのようなタイミングで所有者が相乗りをしても移動情報101を得ることができる。
携帯電話の場合、GPSによって得られた位置情報と、携帯電話に内蔵されている加速度センサによって得られた移動速度とが、移動情報101として内蔵メモリに蓄積される。なお、移動速度は、位置情報と時刻情報とから算出することも可能である。したがって、端末Aは、移動速度を取得しない構成であってもよい。
また、端末Aは、1時間など所定の間隔ごとに相乗り判定装置100へ送信してもよいし、相乗り判定や相乗りによる排出ガス削減量を算出したいタイミングに送信してもよい。また、端末Aには、環境負荷装置200から環境負荷情報203が提供されるため、携帯電話の表示画面に環境負荷情報203を表示させることによって、即座に相乗りによって環境にどのような影響を与えたか所有者に把握させることができる。
以上説明したように、本実施の形態にかかる相乗り判定装置100を用いることによって、従来では特定できなかった個人の相乗り走行を特定することができる。さらに、環境負荷算出装置200によって、何人がどれだけ相乗り走行を行ったかに応じて相乗りによって削減された排出ガス量や消費燃料量を正確に把握することができる。したがって、算出結果を利用してCO2削減を推進するインセンティブを与えるなど、環境保護活動を支援することができる。
なお、図2では、相乗り判定装置100と環境負荷算出装置200とは、説明の便宜上、それぞれ別のコンピュータとして示したが、同一のコンピュータで実現してもよい。
以下に、上述した相乗り判定装置100の機能を備えた、環境負荷算出装置200を実現するための具体的な構成や処理内容について順に説明する。
(環境負荷算出装置のハードウェア構成)
図3は、環境負荷算出装置のハードウェア構成を示すブロック図である。図3において、環境負荷算出装置200は、CPU(Central Processing Unit)301と、ROM(Read‐Only Memory)302と、RAM(Random Access Memory)303と、磁気ディスクドライブ304と、磁気ディスク305と、光ディスクドライブ306と、光ディスク307と、ディスプレイ308と、I/F(Interface)309と、キーボード310と、マウス311と、スキャナ312と、プリンタ313と、を備えている。また、各構成部はバス300によってそれぞれ接続されている。
ここで、CPU301は、環境負荷算出装置200の全体の制御を司る。ROM302は、ブートプログラムや相乗り判定処理や環境負荷算出処理を実現する各種プログラムなどを記憶している。RAM303は、CPU301のワークエリアとして使用される。磁気ディスクドライブ304は、CPU301の制御にしたがって磁気ディスク305に対するデータのリード/ライトを制御する。磁気ディスク305は、磁気ディスクドライブ304の制御で書き込まれたデータを記憶する。
光ディスクドライブ306は、CPU301の制御にしたがって光ディスク307に対するデータのリード/ライトを制御する。光ディスク307は、光ディスクドライブ306の制御で書き込まれたデータを記憶したり、光ディスク307に記憶されたデータをコンピュータに読み取らせたりする。
ディスプレイ308は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する。このディスプレイ308は、たとえば、CRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。
インターフェース(以下、「I/F」と略する。)309は、通信回線を通じてLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネットなどのネットワーク314に接続され、このネットワーク314を介して他の装置に接続される。そして、I/F309は、ネットワーク314と内部のインターフェースを司り、外部装置からのデータの入出力を制御する。I/F309には、たとえばモデムやLANアダプタなどを採用することができる。
キーボード310は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを備え、データの入力を行う。また、タッチパネル式の入力パッドやテンキーなどであってもよい。マウス311は、カーソルの移動や範囲選択、あるいはウィンドウの移動やサイズの変更などを行う。ポインティングデバイスとして同様に機能を備えるものであれば、トラックボールやジョイスティックなどであってもよい。
スキャナ312は、画像を光学的に読み取り、環境負荷算出装置200内に画像データを取り込む。なお、スキャナ312は、OCR(Optical Character Reader)機能を持たせてもよい。また、プリンタ313は、画像データや文書データを印刷する。プリンタ313には、たとえば、レーザプリンタやインクジェットプリンタを採用することができる。
(環境負荷算出装置の機能的構成)
図4は、環境負荷算出装置の機能的構成を示すブロック図である。環境負荷算出装置200は、取得部401と、第1判断部402と、第2判断部403と、判定部404と、相乗り距離算出部405と、排出ガス・燃料算出部406と、削減量算出部407と、出力部408と、を含む構成である。なお、取得部401、第1判断部402、第2判断部403、判定部404および相乗り距離算出部405は、図1にて説明した相乗り判定装置100に相当する相乗り判定機能を実現する。
また、上述のような制御部となる機能(取得部401〜出力部408)は、具体的には、たとえば、図3に示したROM302、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶装置に記憶されたプログラムをCPU301に実行させることにより、または、I/F309により、その機能を実現する。
取得部401は、環境負荷算出装置200によって、相乗り判定および環境負荷値を算出するための情報を取得する機能を有する。具体的には、取得部401は、相乗り判定を行うための情報として、端末ごとの位置情報および移動速度が所定期間ごとに測定された移動情報101を取得する。なお、環境負荷算出装置200は、移動情報101として、所定期間ごとに取得された位置情報のみを取得してもよい。上述したように、移動速度は、時刻ごとの位置情報の差分から容易に求めることができる。したがって、位置情報のみを取得した場合には、取得部401もしくは追加の機能部に、移動速度を算出する機能を追加して備えてもよい。
また、取得部401は、環境負荷値(たとえば、排出ガス量や消費燃料量)を算出するための情報として、車両情報201を取得する。なお、取得された情報は、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶領域に記憶される。
第1判断部402は、移動情報101に基づいて、各端末の所持者の移動時の位置が所定の条件を満たすか否かを判断する機能を有する。具体的には、第1判断部402は、取得部401によって取得された移動情報101が表す、所定期間内における端末ごとの位置情報に基づいて、端末間の距離が所定距離以内であるか否かを判断する。
たとえば、端末A〜Cの位置情報としてP(x、y)が1秒間隔で取得されているとする。ここでは便宜上、端末Aの位置情報をPa、端末Bの位置情報をPb、端末Cの位置情報をPcとする。すると、第1判断部402は、まず、同じ時刻に取得された端末A〜Cの位置情報について、お互いの位置情報が表す端末位置同士の距離を求める。2点間の距離は三平方の定理を利用するなど容易に求めることができる。
そして、第1判断部402は、端末A〜Cそれぞれの距離として、Pa−Pb(端末A,B間の距離)、Pb−Pc(端末B,C間の距離)、Pc−Pa(端末C,A)を求めると各距離が所定距離以内か否かを判断する。たとえば、所定距離が3[m]で、Pa−Pb=1[m]、Pb−Pc=4[m]、Pc−Pa=5[m]だった場合、端末A,B間は所定距離以内と判断されるが、端末Cは他の端末A,Bと所定距離以内ではない。
第1判断部402は、端末A〜Cを対象とした場合、各端末間の距離が所定距離内ではないと判断する。一方で、第1判断部402は、端末A,Bを対象とした場合、各端末間の距離が所定距離内であると判断する。また、端末C,Aを対象とした場合や端末B,Cを対象とした場合、各端末間の距離が所定距離内ではないと判断する。なお、判断結果は、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶領域に記憶される。
第2判断部403は、移動情報101に基づいて、各端末の所持者の移動速度が所定の条件を満たしているか否かを判断する機能を有する。具体的には、第2判断部403は、取得部401によって取得された移動情報101が表す所定期間内における端末ごとの移動速度が、近似した走行速度であるか否かを判断する。
近似した走行速度とは、車両による走行速度帯であり、なおかつ、他の端末との速度差が許容範囲内である速度を意味している。実際に相乗り中であれば同じ車に乗っており、当然のことながら、搭乗している車の速度が、各端末から取得される。しかしながら、各端末に搭載されているセンサの測定誤差によって移動速度が完全一致することは難しい。そこで、第2判断部403では、走行速度であり、なおかつ、速度差の許容範囲としてセンサの誤差内であれば各端末の所持者が所定の条件を満たしていると判断する。
具体的には、センサ誤差を±0.05[km/h]とした場合、端末Aが60.02[km/h]、端末Bが60.00[km/h]、端末Cが59.99[km/h]であれば、各端末A〜Cの所持者の移動速度が所定の条件を満たしていると判断する。なお、判断結果は、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶領域に記憶される。
また、図4に示したように、第1判断部402による判断処理と第2判断部403による判断処理とは並列して実行する構成が好ましいが、ハードウェア資源の制約上、順次処理でもよい。いずれの場合も、後述する判定部404は、第1判断部402と第2判断部403との双方の判断処理が終了した後、実行される。
判定部404は、第1判断部402および第2判断部403による判断結果に基づいて、所定期間内において各端末の所持者が移動体に相乗り中であるか否かを判定する機能を有する。具体的には、判定部404は、第1判断部402によって所定距離以内であると判断され、かつ、第2判断部403によって許容範囲内であるという肯定的な判断がされた場合に、各端末の所持者が相乗り中であると判定する。
肯定的とは、第1判断部402や第2判断部403の双方において、所定の条件を満たすとの判断がされた場合を意味する。一方で否定的とは、第1判断部402や第2判断部403において、1つでも所定の条件を満たしていないとの判断された場合を意味する。
したがって、判定部402は、第1判断部402および第2判断部403の判断結果の論理積が成立する(1・1=1の状態)場合に肯定的な判断がなされたとして相乗り中と判定する。否定的な場合とは、上述の論理積が成立しない場合(1・0=0,0・1=0,0・0=0)が挙げられる。
したがって、判定部404は、第1判断部402のみ条件を満たさないと判断された、第2の判断部のみ条件を満たさないと判断された、第1判断部402、第2判断部403の双方で条件が満たされなかった3つの場合、否定的な判断となる。
たとえば、端末A.Bについて、上述した第1判断部402と第2判断部403との判断結果に基づいた判定を行ったとする。すると、第1判断部402では、肯定的な判定がされ、第2判断部403においても肯定的な判断がなされている。したがって、判定部404は所定期間内において、端末A,Bのそれぞれの所持者同士は相乗り中であると判定する。
一方、端末A,B,Cについて、ると、第1判断部402では、否定的な判定がされ、第2判断部403においては肯定的な判断がなされている。したがって、所定期間内において、端末A,B,Cのそれぞれの所持者同士は相乗ではない判定する。確かに端末Cは端末A,Bと相乗り中ではないため、端末A,B,Cを対象とすると、相乗り中ではないと判定されるが、端末A,Bに関しては上述したように相乗り中である。
そこで、判定部404は、各端末内の部分的な相乗り状態も判定することができる。部分的な相乗り状態とは、端末A,B,Cの中の、一部の端末同士(たとえば、端末A,B)が相乗り中となっている状態を意味する。具体的には、第1判断部402および第2判断部403によって、肯定的な判断結果となった端末と、否定的な判断結果となった端末とが存在する場合に、部分的な相乗り状態が発生している。
したがって、判定部404は、肯定的な判断結果となった端末の所持者同士は移動体に相乗り中であると判定する。また、判定部404は、否定的な判断結果となった端末の所持者に対しては、肯定的な判断結果となった端末の所持者とは移動体に相乗りしていないと判定する。
また、判定部404は、上述のように、部分的な判定を行った後、否定的な判断結果となった端末間について、それぞれ相乗り中であるか否かを判定することもできる。具体的には、判定部404は、第1判断部402および第2判断部403の判断結果に基づいて、否定的な判断結果となった端末の所持者同士が、肯定的な判断結果によって相乗り中と判定された各端末とは異なる他の移動体に相乗り中であるか否かを判定する。
すなわち、判定部404によって、端末A,B,C,Dの内の端末A,Bの所持者同士が相乗り中と判断された後、端末C,Dに関して、同様の手順で相乗り中か否かの判定が行われる。たとえば、移動速度は端末A,B,C,Dともに、60[km/h]であるが、端末A,B以外は所定範囲内(たとえば3[m]以内)に隣接していなかった場合、一旦、端末A,Bの所持者同士が相乗り中であると判定される。
その後、端末C,Dの移動情報101が表す所定期間内の位置情報が所定範囲内であれば、端末C,Dの所持者同士も、他の移動体に相乗り中であると判定される。なお、判定結果は、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶領域に記憶される。
相乗り距離算出部405は、各端末が相乗りした距離を算出する機能を有する。具体的には、相乗り距離算出部405は、端末ごとに、他の端末と相乗り中であると判断された所定期間の数と、相乗り中と判定された所定期間での移動速度とに基づいて、端末の他の端末との相乗り距離を算出する。
たとえば、端末A,B,Cそれぞれの所持者同士が7:00〜7:25の間、相乗りした場合の相乗り距離の算出について説明する。相乗り距離算出部405は、相乗りした時間ごとに移動速度を参照した結果、今回の相乗り走行では、最初の5分と最後の10分の間は一般道を60[km/時]で走行し、途中10分を100[km/時]で走行していた。
したがって、相乗り距離算出部405は、全走行時間を走行速度の異なる複数の区間に分け、区間ごとの走行距離を累積して相乗り距離を算出する。したがって、上述の例では、相乗り距離として、60×0.083+100×0.167+60×0.167=31.88[km]が算出される。
また、相乗り距離算出部405は、相乗り中と判定された端末の数ごとに相乗り距離を算出することもできる。具体的には、たとえば、端末A〜Cについて、端末A,Bの所持者同士が7:00〜8:30まで相乗りしているが、端末Cの所持者は、7:30から端末A,Bそれぞれの所持者と同じ車に同乗して8:30まで相乗りをしたとする。
上述のような場合、端末A、Bのそれぞれの所持者と端末Cの所持者とでは、相乗り距離が異なる。したがって、各端末の所持者について。それぞれ相乗り距離を算出すると、たとえば終始相乗り中であった、端末Aの所有者と端末Bの所持者とはそれぞれ90[km]相乗りしたと算出される。これにより、途中から相乗りした端末Cの所有者の相乗り距離は60[km]となる。
各端末の所持者ごとに相乗り距離を算出することによって、実際に各端末の所持者がバラバラに車を利用した場合との環境負荷値の違いを明確にできる。なお、算出結果は、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶領域に記憶される。
排出ガス・燃料算出部406は、相乗り距離に応じて、移動体の走行に関する環境負荷値を算出する機能を有する。環境負荷値とは、たとえば、移動体の排出ガス量や、消費燃料量が挙げられる。通常、上述したような環境負荷値は、移動体に応じた走行距離当たりや走行時間当たりの値が仕様値として提供されている。
したがって、環境負荷算出装置200は、取得部401によって車両情報201として上述したような仕様値を取得しておく。そして、排出ガス・燃料算出部406は、相乗り距離算出部405によって算出された相乗り距離と、車両情報201を参照して設定した移動体の単位距離当たりの排出ガス量や、燃料消費率などに基づいて、相乗り距離走行した移動体の環境負荷値を算出する。
排出ガス・燃料算出部406は、たとえば、排出ガスを算出する場合には、車両が1[km]走行する場合に排出するガス量の値が仕様値として取得される。具体的には、60[km/時]の速度の自動車によって移動した場合のCO2排出量が、60[l/km]であるといった仕様値を取得すると、排出ガス・燃料算出部406は、端末Aの所有者が、60[km/時]で1時間走行した場合には、排出ガス量として60[l/km]を出力する。なお出力時には、各種係数をかけてグラム表示にしたり、排出したCO2を吸収するために必要な樹木数に換算したりしてもよい。
図4に例示した環境負荷算出装置200では、環境負荷値として排出ガス量と消費燃料量との双方を算出する構成であるが、いずれか一方を算出する構成でもよい。さらに、排出ガスの中のCO2量など、他の環境負荷値を算出する機能であってもよい。
削減量算出部407は、相乗り走行によって排出ガス量や消費燃料量などがどれだけ削減されたかを算出する機能を有する。具体的には、削減量算出部407は、排出ガス・燃料算出部406によって排出ガス量が算出された場合、排出ガス量と判定部404によって相乗り中であると判定された端末の所持者数との乗算結果と、排出ガス量との差分から相乗り走行による排出ガス削減量を算出する。
すなわち、削減量算出部407は、相乗りしなかった場合に排出される排出ガス量(相乗り人数×排出ガス量)から、実際に排出した排出ガス量を引くことによって、削減された排出ガス量を求めることができる。算出結果は、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶領域に記憶される。
出力部408は、環境負荷算出装置200によって算出された環境負荷情報203を出力する機能を有する。環境負荷情報203とは、環境負荷値そのものの情報であったり、環境負荷の特定に利用される情報であったりする。図4に例示した環境負荷算出装置200の場合、出力部408は、環境負荷情報203として、相乗り距離算出部405によって算出された相乗り距離や、排出ガス・燃料算出部406によって算出された排出ガス量・消費燃料量や、削減量算出部407によって算出された削減量を出力する。その他に、出力部408は、判定部404による相乗り判定結果を出力してもよい。
出力部408からの出力形式としては、たとえば、ディスプレイ308への表示、プリンタ313への印刷出力、I/F309による外部装置への送信がある。また、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶領域に記憶することとしてもよい。
また環境負荷算出装置200は、上述した機能に加えて、各端末の通信状況に応じて所定期間内に移動情報101のうちの位置情報が取得できなかった区間を特定する機能を有した特定部(不図示)を備えてもよい。特定部は、一連の所定期間のうち取得部401によって移動情報101のうち、位置情報が取得できなかった取得不可期間を特定することができる。移動情報101のうち、移動速度は、通常、端末に加速度センサを搭載することによって得ている。一方、位置情報はGPSなどの外部機器からの信号を受信することによって得られる。したがって、トンネル内などの電波の届かない場所や電波状況の悪い区間では、位置情報を得ることができない。
しかしながら、電波状況の変化は各端末に等しく影響する。したがって、相乗り中の端末同士は同じく、位置情報を取得できない区間が発生する。したがって、トンネルなどに進入して所定の間、位置情報を取得できなくても、特定部によって取得不可区間を特定し、特定された取得不可区間が等しければ、相乗り中であると判定することができる。
具体的には、特定部によって取得不可区間が特定された場合、第1判断部402は、取得不可期間中は、端末の位置情報に関する判断を行えないとする。そして、判定部404は、取得不可期間の前後の所定期間において相乗り中と判定され、かつ、取得不可期間中に第2判断部403によって許容範囲内であると判断された場合、各端末の所持者を、取得不可期間内において相乗り中と判定する。なお、特定された取得不可区間は、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶領域に記憶される。
(環境負荷算出処理の手順)
図5は、環境負荷算出処理の手順を示すフローチャートである。図5のフローチャートは、上述した構成をもつ環境負荷算出装置200が、各端末から所定期間内の移動状況を表す移動情報101を取得して、各端末の所持者が車両走行に伴う排出ガスをどの程度削減できたかを算出するまでの手順を示している。図5の各ステップを実行することによって、各端末の所持者のそれぞれの移動のうち、相乗りによって削減できた環境負荷値を正確に算出することができる。
図5において、環境負荷算出装置200は、まず、取得部401が、端末ごとの移動情報101を取得したか否かを判断する(ステップS501)。環境負荷算出装置200は、ステップS501において、移動情報101を取得するまで、待機状態となる(ステップS501:Noのループ)。ステップS501において、移動情報101を取得すると(ステップS501:Yes)、環境負荷算出装置200は、第1判断部402によって、所定期間内の端末間の距離が所定距離以内かを判断する第1判断処理を行う(ステップS502)。
続いて、環境負荷算出装置200は、第2判断部403によって、所定期間内の端末ごとの移動速度が近似した走行速度かを判断する第2判断処理を行う(ステップS503)。なお、上述したように第1判断部402と第2判断部403とによる判断処理は並列して実行することができる。したがって、ステップS502およびステップS503の処理は並列に実行してもよいし、実行順序が前後してもよい。
ステップS502およびステップS503の処理が完了すると、環境負荷算出装置200は、判定部404によって、第1、第2判断ともに肯定的な判断がされたか否かを判断する(ステップS504)。第1、第2判断ともに肯定的な判断であった場合(ステップS504:Yes)、環境負荷算出装置200は、判定部404によって、所定期間内は相乗り中と判定する(ステップS505)。
一方、第1、第2判断ともに肯定的な判断ではなかった場合(ステップS504:No)、環境負荷算出装置200は、判定部404によって、所定期間内は相乗り中ではないと判定する(ステップS506)。その後、環境負荷算出装置200は、取得したすべての期間内の判定が終了したか否かを判断する(ステップS507)。ステップS507によって、判定が終了していないと判断された場合(ステップS507:No)、環境負荷算出装置200は、ステップS502の処理に戻り、残りの期間について、同様に判定処理を行う。
ステップS507において、すべての期間内の判定が終了したと判断された場合(ステップS507:Yes)、環境負荷算出装置200は、相乗り距離算出部405によって、相乗り中と判定された期間と移動速度とに基づいて、相乗り距離を算出する(ステップS508)。
その後、環境負荷算出装置200は、排出ガス・燃料算出部406によって、相乗り中の排出ガス量を算出する(ステップS509)。さらに、環境負荷算出装置200は、削減量算出部407によって、相乗り走行による排出ガス削減量を算出し(ステップS510)、出力部408から算出された環境負荷情報203を出力することによって(ステップS511)、一連の処理を終了する。
以上説明したように、本実施の形態にかかる環境負荷算出装置200は、排出ガス量や消費燃料量がどの程度削減できたかを正確に把握できるため、公共交通機関以外の移動にもインセンティブを発生させることができる。結果として、個人による相乗りを推進させ、CO2排出量など環境負荷値の削減を支援することができる。
(CO2削減ポイント算出システム)
図6は、本実施の形態にかかる環境負荷算出装置を利用したCO2削減ポイント算出システムのシステム構成を示す説明図である。つぎに、環境負荷算出装置200の機能を利用して、個人の相乗り行為に対して、CO2削減に応じたポイントを与えるCO2削減ポイント算出システムについて説明する。
図6のように、CO2削減ポイント算出システムは、端末601が近くの基地局604を利用してネットワーク610を介してポイント算出センタ600へアクセスする構成をとる。ポイント算出センタ600は、各端末601から利用者602の移動を特定するための位置情報を受け付けるとともに、利用者602からの要求に応じて、相乗りによって発生したCO2削減ポイントを算出して利用者602へ提供する機能を有している。
CO2削減ポイント算出システムの場合、端末601は、GPS603を利用して取得した1秒間隔の位置座標と、内蔵されたセンサによって取得された移動速度とをポイント算出センタ600へ送信する。なお、移動速度の取得タイミングは、GPS603による位置座標の取得タイミングに同期させる。
<ポイント算出センタの機能的構成>
図7は、ポイント算出センタの機能的構成を示すブロック図である。図7のように、ポイント算出センタ600は、機能部として、利用者登録機能部701と、位置情報記録機能部702と、位置情報補正機能部703と、移動状態特定機能部704と、計算対象抽出機能部705と、相乗り判定機能部706と、ポイント計算機能部707と、ポイントデータ送信機能部708とを備えている。
また、記録部として、利用者情報テーブルDB(データ・ベース)711と、位置情報テーブルDB712と、位置情報補正テーブルDB713と、移動状態テーブルDB714と、地図情報テーブルDB715と、地図属性テーブルDB716と、二酸化炭素排出量テーブルDB717と、企業テーブルDB718とを備えている。
図8は、利用者情報テーブルDBへの格納例を示すデータテーブルである。利用者登録機能部701は、利用者602からの登録要求を受け付けて、CO2削減ポイント算出システムを利用する利用者602を利用者情報テーブルDB711に登録する機能を有する。
利用者情報は、データテーブル800に例示したように、利用者602の氏名、性別、生年月日および企業コードが利用者IDと紐付いた状態で格納される。なお、利用者602からの登録要求は、端末601から行ってもよいし、他のネットワーク610に接続され、ポイント算出センタ600にアクセス可能な他の装置から行ってもよい。
図9は、位置情報テーブルDBへの格納例を示すデータテーブルである。位置情報記録機能部702は、端末601から一定間隔ごとに送られてくる利用者の位置情報を、位置情報テーブルDB712に格納する機能を有する。位置情報テーブルDB712には、データテーブル900に例示したように、利用者ごとの位置情報と速度とが1秒間隔で格納されている。
図10は、位置情報補正テーブルDBへの格納例を示すデータテーブルである。位置情報補正機能部703は、位置情報テーブルDB712に格納されている利用者IDごとの位置情報の記録時刻のずれを補正して測定時刻間隔を揃える機能を有する。上述したように、位置情報は1秒間隔で取得されているが、取得開始時刻に応じて、1秒以下の時刻にずれが生じている。車で走行している場合、時刻に1秒の誤差があると、数十メートル位置が移動してしまうことがある。したがって、位置情報補正機能部703は、1秒以下のズレを計算上無視できる程度の値になるよう揃えることができる。
データテーブル1000に例示したように、補正後の位置情報は、位置情報テーブルDB712に格納されている利用者IDごとに、補正後の位置情報と速度とが格納される。なお、図9,10のデータテーブル900,1000の移動状態コードは、利用者がどのような移動手段によって移動中であるかを表している。
図11は、移動状態テーブルDBへの格納例を示すデータテーブルである。移動状態特定機能部704は、位置情報補正テーブルDBに格納された利用者のある時間帯における速度に基づいて、利用者の移動手段を特定することができる。移動状態特定機能部704によって特定された移動手段は、移動状態テーブルDB714にデータテーブル1100のように格納される。
計算対象抽出機能部705は、利用者602が端末601から指定した時刻(相乗りを行った時刻)を対象に、移動状態が「車」であり、かつ、乗降が完了しているレコードを位置情報補正テーブルDB713から抽出する機能を有する。すなわち、計算対象抽出機能部705は、位置情報補正テーブルDB713に格納されている膨大なレコードの中から、利用者602が指定した時刻に相乗りしている可能性のあるレコードを抽出している。
相乗り判定機能部706は、計算対象抽出機能部705によって抽出された各レコードを参照して、車での移動区間において利用者602が、実際に相乗りを行ったか否かを判定する機能を有する。
ポイント計算機能部707は、計算対象抽出機能部705によって抽出された各レコードを参照して、車での移動区間において、利用者602が相乗りを行っていた場合に、その人数、距離などに応じた獲得ポイントを計算する。
図12は、地図情報テーブルDBへの格納例を示すデータテーブルであり、図13は、地図属性テーブルDBへの格納例を示すデータテーブルであり、図14は、二酸化炭素排出量テーブルDBへの格納例を示すデータテーブルであり、図15は、企業テーブルDBへの格納例を示すデータテーブルである。ポイント計算機能部707では、データテーブル1200〜1500を参照して、相乗り距離に応じて利用者602が獲得したポイントを算出することができる。
なお、データテーブル1200,1300は、利用者602の移動内容の特定に利用される。また、データテーブル1400,1500は、相乗りによってCO2削減量の算出や、算出結果によって発生したポイントの付与形態を特定するために利用される。たとえば、企業コードが設定されているレコードの場合、獲得したポイントを企業に対して付与することもできる。
ポイントデータ送信機能部708は、ポイント計算機能部707によって計算されたポイントデータを外部へ送信する機能を有する。送信先としては、利用者602の端末601や利用者602の所属する企業、または、CO2削減ポイント算出システムと連携している他のシステムなどが挙げられる。
<ポイント算出処理の手順>
図16は、ポイント算出センタによるポイント算出処理の手順を示すフローチャートである。図16のフローチャートは、CO2削減ポイント算出システムを実現するポイント算出センタ600が、利用者602からの指示に応じてポイントを算出する手順を示している。
図16において、ポイント算出センタ600は、まず、位置情報記録機能部702、携帯端末601から提供された位置情報を受信したか否かを判断する(ステップS1601)。ステップS1601では、位置情報を受信するまで待機状態となる(ステップS1601:Noのループ)。ポイント算出センタ600の位置情報記録機能部702は、位置情報を受信すると(ステップS1601:Yes)、受信した位置情報を位置情報テーブルDB712に登録する(ステップS1602)。
さらに、ポイント算出センタ600は、位置情報補正機能部703によって、位置情報を補正し(ステップS1603)、移動状態特定機能部704によって、補正後の位置情報から移動状態を特定する(ステップS1604)。その後、ポイント算出センタ600は、計算対象抽出機能部705が、利用者602からポイント算出指示を受け付けたか否かを判断する(ステップS1605)。ポイント算出センタ600は、ステップS1605によって、ポイント算出指示を受け付けるまでステップS1601に戻って、位置情報の取得を継続する(ステップS1605:Noのループ)。
その後、ポイント算出センタ600は、ポイント算出指示を受け付けると(ステップS1605:Yes)、計算対象抽出機能部705によって、位置情報補正テーブルDB713に格納されているレコードの中から、計算対象を抽出する(ステップ1606)。計算対象とは、利用者602が指定した時間帯に相乗りしている可能性のある他の利用者の位置情報である。
その後、ポイント算出センタ600は、ステップS1606によって抽出した計算対象を利用して、相乗り判定機能部706によって利用者602と他の利用者との相乗り走行の実施状況を判定する(ステップS1607)。ステップS1607によって、相乗り判定が行われると、ポイント算出センタ600は、ポイント計算機能部707によって、CO2削減ポイントを算出する(ステップS1608)。
その後、ポイント算出センタ600は、ポイントデータ送信機能部708によって、ポイントデータを送信して(ステップS1609)、一連の処理を終了する。なお、ステップS1609によって、利用者602の端末601に送信されたポイントデータは、端末601の画面に表示される。
<CO2削減ポイント算出システムの利用例>
つぎにCO2削減ポイント算出システムを利用して相乗りによって発生したCO2削減量を算出する際の具体的な利用例について説明する。ここでは一例として八丁堀株式会社に所属する端末A,B,C,Dそれぞれの所持者4人の社員(以下の説明では、各所持者をそれぞれ所有する端末名で呼ぶ)が、会社のイベントであるゴルフコンペに参加することを想定する。
当日の経路としては、Aが運転する車にBを乗せて出発し、途中C、Dを拾って会場まで向かう。そして帰りは4人全員が会場から乗車し、B、C、Dを途中で降ろして帰宅する。また、八丁堀株式会社が排出可能なCO2排出量が、2000万[kg/年]であるとする。
4人が1台の車で移動することで、4人が別々の車で移動した場合よりもCO2排出量が100kg削減されるとする。代表者は事前にコンペ開催日時と参加者全員の氏名と削減されるCO2排出量の見込み量[kg]を会社に対して申請しておく。申請を行うと、参加者として申請された4人にポイント参照用画面のURLがメールで配信される。相乗り判定と計算処理を行う契機は携帯電話に送信されたポイント参照用画面でポイント計算をしたい時間が指定され、画面上にある“計算”ボタンを押下されたタイミングとする。
以下に、実際に相乗りで移動した場合の4人の動向を示す。各人の位置情報の特定は、各人の所有する端末のGPS機能を利用する。なお、位置情報の特定技術は公知例を用いるため、詳しい説明は省略する。また、後段では実際にCO2削減量とポイント計算を行うが、ここでは、Aが7:00〜20:00を指定してCO2削減量とポイント計算を実行する事例について説明する。
1.移動情報の取得
まず、上述した4名が1台の車に搭乗してコンペ会場へ出発して、帰宅するまでの移動情報の取得内容について説明する。
(1−1)AとBが同じ車に搭乗して出発(7:00)
以下の説明では、後ほどポイント算出センタ600に対してポイント計算指示を行うAが、相乗り判定の基準となる。したがって、ポイント算出センタ600は、まず位置情報補正テーブルから、時刻t時点でのAの移動状態を取得し、Aが車で移動している場合、Aの半径3m以内にいる人を抽出する。
同じ車に搭乗したBは、Aの半径3m以内にいるため、ポイント算出センタ600は、位置情報補正テーブルからt−1時点でのBの移動状態を取得する。もし、Bが歩行状態であった場合には、相乗りであると判断し位置情報補正テーブルのt時点でのAのレコードの相乗りフラグにBの利用者IDを追加する。
(1−2)AとBが同じ車で走行(7:10)
ポイント算出センタ600は、まず、Aの半径3m以内にいる人を抽出する。そして、ポイント算出センタ600は、位置情報補正テーブルの緯度・経度から、Bが半径3m以内にいると判断する。このときAのt−1時点でのフラグを見ると、同じく相乗りフラグにBの利用者IDがあるため継続して相乗り状態であると判断する。したがって、ポイント算出センタ600は、t時点での相乗りフラグにもBの利用者IDを追加する。上述の処理は時刻がtからt+1になるごとに行われる。
(1−3)Cが乗車(7:30)
ポイント算出センタ600は、Aの半径3m以内にいる人として、BとCを抽出する。AとBは相乗り状態が継続しているので、ポイント算出センタ600は、上記(1−2)の場合と同様に、Aのレコードの相乗りフラグにBの利用者IDを追加する。一方、Cは上記(1−1)の場合と同様の処理が行われた結果、Aと相乗りしていると判断されるため、ポイント算出センタ600は、t時点でのAのレコードの相乗りフラグにCの利用者IDを追加する。
(1−4)Dが乗車(8:15)
ポイント算出センタ600は、上記(1−3)と同様に相乗り判定を行い、t時点でのAのレコードの相乗りフラグにDの利用者IDを追加する。
(1−5)途中で停車してコンビニで買出し(8:30)
目的地へ向かう途中で停車して、全員が車から降りて買出しを行ったとする。このとき、ポイント算出センタ600は、位置情報補正テーブルから取得した各人の移動状態が徒歩になると、相乗り状態が終わったとみなし、t時点でのレコードにフラグの追加は行わない。
(1−6)再び乗車して会場に向けて出発(8:40)
ポイント算出センタ600は、上記(1−1)の処理と同様に、Aの移動状態が車のときに半径3m以内にいる人を抽出し、B、C、Dのt−1の移動状態が歩行状態であると判断する。したがって、ポイント算出センタ600は、位置情報補正テーブルのt時点でのAのレコードの相乗りフラグにB、C、Dの利用者IDを追加する。
(1−7)会場に到着(9:35)
ポイント算出センタ600は、上記(1−5)と同様に、全員が車から降り移動状態が徒歩になったとき相乗り状態が終わったと判定し、フラグの追加をストップする。
(1−8)Aが運転する車で会場から全員で帰宅(17:00)
ポイント算出センタ600は、上記(1−6)の処理と同様に相乗り判定を行い、Aのレコードの相乗りフラグに同乗者の利用者IDを追加する。このとき同じゴルフコンペに参加していたEも、別の車で同時に出発した場合、Aを基準に3m以内にいる人としてEも抽出される。また、ポイント算出センタ600は、t−1時点でのEの移動状態は徒歩であるため、位置情報補正テーブルのt時点でのAのレコードにB、C、Dの利用者IDに加えEの利用者IDも相乗りフラグに追加する。
(1−9)Eの車が併走(17:02)
A、B、C、Dが乗る車とEが乗る車が、上記(1−8)の処理から継続して3m以内の距離を保って併走している。したがって、ポイント算出センタ600は、Eは他の4人と相乗り状態であると判断し、Aのレコードの相乗りフラグにEの利用者IDを追加する。
(1−10)Eとの併走状態解消(17:05)
Eの車が別の道に入り併走状態でなくなると、Eがt時点ではAの3m以内にいなくなるため相乗り状態が終了する。上記(1−9)にて説明したように、Aのレコードにはt−1時点で相乗りフラグにEの利用者IDが追加されていた。ここでEのt時点での移動状態を参照すると自動車だと分かる。距離が離れたが引き続き自動車で移動していることから、ポイント算出センタ600は、Eははじめから相乗りではなかったと判断する。そこで、ポイント算出センタ600は、相乗りフラグにEの利用者IDが追加された時点まで位置情報補正テーブルをさかのぼり、A、B、C、Dの相乗りフラグにあったEの利用者IDをクリアする。
(1−11)Dが降車(18:10)
ポイント算出センタ600は、Dが降車したため、Aの半径3m以内にいる人としてBとCだけを抽出する。そして、ポイント算出センタ600は、Dは移動状態が歩行状態になった時点で相乗り状態でないと判断し、位置情報補正テーブルのt時点でのAのレコードにはD以外の同乗者の利用者IDを相乗りフラグとして追加する。一方で、ポイント算出センタ600は、Dのレコードへの相乗りフラグの追加は行わない。
(1−12)休憩(18:45)
高速道路のサービスエリアで休憩を取りAが売店に買い物に行き、BとCは車に残った。そこで、ポイント算出センタ600は、歩行状態になった時点でAは相乗り状態でないと判断する。
(1−13)再び乗車して出発(19:00)
ポイント算出センタ600は、上記(1−3)の処理と同様に相乗り判定を行い、Aのt時点でのレコードの相乗りフラグにB、Cの利用者IDを追加する。
(1−14)B、Cが降車(19:20)
ポイント算出センタ600は、BとCが歩行状態になった時点で相乗り状態が終わったとみなし、フラグの追加をストップする。
(1−15)Aが帰宅(19:50)
B、Cが降車してからAが帰宅するまでの間、Aは相乗り状態ではない。したがって、ポイント算出センタ600は、以降相乗りフラグを追加しない。また、Aは、自宅に到着すると歩行状態となる。
2.ポイント算出
つぎに、Aが相乗りで節約したCO2排出量と支払われるポイントが算出され、Aに付与されるまでの手順について説明する。
(2−1)AがB、C、Dとそれぞれ相乗りした区間を取得
ポイント算出センタ600は、まず、Bと相乗りした区間を判定する。したがって、ポイント算出センタ600は、位置情報補正テーブルのレコードのうち画面で指定された時間のデータを参照し、相乗りフラグにBの利用者IDが立っているレコードを取得して相乗り区間を判定する。上述した行動では、7:00〜8:30(T1とする)、8:40〜9:35(T2)、17:00〜18:45(T3)、19:00〜19:20(T4)が相乗り区間となる。また、ポイント算出センタ600は、C、Dに関しても同様に相乗り区間を取得する。
(2−2)相乗り区間でのCO2排出量を算出
図17は、利用者ごとの相乗り距離の算出処理を示す説明図である。ポイント算出センタ600は、まずT1についての算出処理を行う。ポイント算出センタ600は、位置情報補正テーブルから、時刻がT1の範囲内にあるレコードのうち速度が同じである連続したレコードを検出する。その結果、図17に示したようなi)〜iii)の区間を取得する。
そして、ポイント算出センタ600は、検出したレコードの時刻と時刻の差分から求めた移動速度を元に、CO2排出量換算用テーブルと照らし合わせてCO2排出量を算出する。なお、本説明では、CO21[kg]が、約509[l]であるとして下記のような計算を行う。
i)時刻:7:00〜7:30、移動速度:60[km/時]
60[km/時]の速度の自動車によって移動した場合のCO2排出量が、60[l/km]であるとすると、iの区間でのCO2排出量は、60[km/時]×0.5[時間]×60[l/km]÷509[l/kg]=3.53…、すなわち、約3[kg]となる(ここでは便宜上小数点以下を切り捨て説明する。)。
ii)時刻:7:30〜8:15、移動速度:80[km/時]
80[km/時]の速度の自動車によって移動した場合のCO2排出量が、80[l/km]であるとすると、iiの区間でのCO2排出量は、80[km/時]×0.75[時間]×80[l/km]÷509[l/kg]=9.40…、すなわち、約9[kg]となる。
iii)時刻:8:15〜8:30、移動速度:60[km/時]
上記iの区間と同じく60[km/時]の速度の自動車によって移動した場合、iiiの区間でのCO2排出量は、60[km/時]×0.15[時間]×60[l/km]÷509[l/kg]=1.06…、すなわち、約1[kg]となる。
ポイント算出センタ600は、時刻T2でも同様に、時刻T2の範囲内にあるレコードのうち速度が同じである連続したレコードを検出する。その結果、ポイント算出センタ600は、図17に示したivの区間を取得する。CO2排出量の算出の手順は上述したT1の場合と同様であり、下記のような計算結果を得ることができる。
iv)時刻:8:40〜9:35、移動速度:60[km/時]
60[km/時]×0.916…[時間]×60[l/km]÷509[l/kg]
=6.48… →約6[kg]
さらに、ポイント算出センタ600は、時刻T3でも同様に、図17に示しv)、vi)の区間を検出して、それぞれ下記のようにCO2排出量を算出する。
v)時刻:17:00〜18:10、移動速度:60[km/時]
60[km/時]×1.166…[時間]×60[l/km]÷509[l/kg]
=8.25… →約8[kg]
vi)時刻:18:10〜18:45、移動速度:60[km/時]
60[km/時]×0.583…[時間]×60[l/km]÷509[l/kg]
=4.12… →約4[kg]
ポイント算出センタ600は、時刻T4でも同様に、図17示したvii)の区間について下記のようにCO2排出量を算出する。
vii)時刻:19:00〜19:20、移動速度:90[km/時]
90[km/時]の速度の自動車によって移動した場合のCO2排出量が90[l/km]であるとして計算を行う。
90[km/時]×0.333…[時間]×90[l/km]÷509[l/kg]
=5.30… →約5[kg]
上記i)〜vii)のうち、AとBが相乗りした区間はi)〜vii)、AとCが相乗りした区間はii)〜vii)、AとDが相乗りした区間はiii)〜v)である。したがって、ポイント算出センタ600は、下記のように、それぞれの相乗り区間でのCO2排出量の合計を算出する。
AとBの相乗り区間:3+9+1+6+8+4+5=36[kg]
AとCの相乗り区間:9+1+6+8+4+5=33[kg]
AとDの相乗り区間:1+6+8=15[kg]
以上の3区間の合計が、今回の相乗りで削減されたCO2排出量となる。
(2−3)4人それぞれの相乗り距離を算出
ポイント算出センタ600は、位置情報補正テーブルのAの利用者IDのレコードのうち、相乗りフラグが1つ以上立っている連続した時間を取得する。Aの場合、7:00〜8:30、8:40〜9:35、17:00〜18:45、19:00〜19:20が相乗りした時間である。そして、ポイント算出センタ600は、相乗りした時間に該当する時刻のレコードが保持する緯度・経度から移動距離を算出する。
ポイント算出センタ600は、Aの場合と同様にB、C、Dについても相乗り距離を算出する。その結果、AとBの相乗り距離はそれぞれ295[km]、Cの相乗り距離は265[km]、Dの相乗り距離は130[km]であった。
(2−4)各メンバーに分配するポイントを算出
ポイント算出センタ600は、A,B,C,Dの4人に支払うポイントの合計を、相乗り距離に応じて分配する。相乗りで4人に支払われるポイントの合計は削減されたCO2排出量×ポイント換算レートで算出する。したがって、今回の移動では、36+33+15[kg]×3[ポイント/kg]=252[ポイント]が発生したことになる。また、各人に分配する各ポイントは、相乗りで4人に支払われるポイントの合計×4人の相乗り距離の合計/A/B/C/D/の相乗り距離で算出することができる。
したがって、Aに支払われるポイントは、252[ポイント]÷295+295+265+130[km]×295[km]=75.47…、小数点以下を切り捨てて、75[ポイント]となる。
(2−5)計算結果を画面に表示
ポイント算出センタ600は、ポイントデータを送信することによって、上記(2−4)で計算した相乗りした場合のCO2排出量、削減されたCO2排出量およびAに支払われるポイント数を画面に表示する。またポイントデータを送信されたAの端末にはポイントが加算される。なお、一度計算された相乗り範囲に関しては、位置情報補正テーブルの計算済フラグが立つため、誤って再計算されるような事態を防ぐことができる。
当日予定通り4人が1台の車で移動して排出CO2が削減された場合、八丁堀株式会社が排出可能なCO2排出量に4人が削減したCO2排出量85[kg]を加算して2000万85[kg/年]となる。
(ポイント算出センタの機能)
つぎに、ポイント算出センタ600の各機能のうち、位置情報補正機能部703と、計算対象抽出機能部705と、相乗り判定機能部706と、ポイント計算機能部707との具体的な処理内容について説明する。なお、他の機能部については、公知の技術を用いているため具体的な説明は省略する。また、位置情報補正機能部703およびポイント計算機能部707についても基本的には公知の技術を流用しているが、ポイント算出センタ600によって扱うデータに応じた挙動を行っているため、図を用いて説明する。
<位置情報の補正処理>
図18は、位置情報の補正処理を示す説明図である。上述したように、位置情報補正機能部703は、各端末601から取得した位置情報を同じ時刻に取得された場合の位置情報と同等の値となるように補正している。そこで、図18を参照して、具体的な補正内容について説明する。
位置情報補正機能部703では、まず、補正の結果算出するレコードの時刻を算出する。図17に例示した位置情報テーブルの格納例を示すデータテーブル900のレコード1801とレコード1802の時刻の下2桁を切り捨てて比較する。レコード1801とレコード1802との間には、1.31秒の時間差と、−0.53秒の緯度差と、1.23の経度差が存在する。2つが同時刻であった場合は補正の必要はないため計算は行わない。
図18の例では、秒以下の下2桁を切り捨てた後のレコード1801の時刻は「7:25:10」、レコード1802の時刻は「7:25:11」となる。下2桁を切り捨てた「7:25:10」をレコード1801とレコード1802の時刻と比較した比較式が成立するかどうか判断する。具体的には、「7:25:10」に1.00秒加算して、レコード1802の時刻を越える前まで同じ比較を繰り返す。
・7:25:10:22<=7:25:10:00<=7:25:11:53
→成立しない
↓7:25:10:00+1.00秒
・7:25:10:22<=7:25:11:00<=7:25:11:53
→成立する
↓7:25:11:00+1.00秒
・7:25:12:00>7:25:11:53
→比較終了
比較の結果、上述した比較式が成立する7:25:11:00が、補正後の時刻として算出される。レコード1801とレコード1802の時間差と緯度差・経度差から計算して、この場合1秒あたりに変化する緯度・経度は下記のようになる。
緯度:−0.53÷1.31=−0.404・・・ →−0.40秒
経度:1.23÷1.31=0.938・・・ →0.94秒
したがって、7:25:11:00の緯度・経度は下記のようになり、位置情報補正テーブルの格納例を示すデータテーブル1000のレコード1803として格納される。
緯度:49.94[秒]+(−0.40)[秒]×(7時25分11.00秒−7時25分10.22秒)=49.628
→49.63[秒](ここでは便宜上四捨五入する。)
経度:5.44[秒]+1.23[秒]×(7時25分11.00秒−7時25分10.22秒)=6.3994
→6.40[秒]
同様に、レコード1804とレコード1805とからレコード1806〜1809を求める場合、位置情報補正機能部703では、まず、下記のように2レコード間の差分を求める。なお、レコード1804とレコード1805は、車両がトンネルに進入して位置情報が一定時間送信できなかった場合を表している。
レコード1804とレコード1805との時間差:4.22秒
レコード1804とレコード1805との緯度差:0.13秒
レコード1804とレコード1805との経度差:1.17秒
レコード1801とレコード1802と上記と同様のロジックで、補正後の時刻を算出するため、位置情報補正機能部703は、下2桁を切り捨てた時刻「8:29:57」をレコード1804とレコード1805との時刻と比較する。
・8:29:57:38<=8:29:57:00<=8:30:01:60
→成立しない
↓8:29:57:00+1.00秒
・8:29:57:38<=8:29:58:00<=8:30:01:60
→成立する
↓8:29:58:00+1.00秒
・8:29:57:38<=8:29:59:00<=8:30:01:60
→成立する
↓8:29:59:00+1.00秒
・8:29:57:38<=8:30:00:00<=8:30:01:60
→成立する
↓8:30:00:00+1.00秒
・8:29:57:38<=8:30:01:00<=8:30:01:60
→成立する
↓8:30:01:00+1.00秒
・8:30:02:00>8:30:01:60
→比較終了
比較の結果、レコード1804とレコード1805との間の補正後の時刻として、レコード1806〜1809がそれぞれ「8:29:58:00、8:29:59:00、8:30:00:00、8:30:01:00」が格納される。さらに、位置情報補正機能部703は、レコード1804とレコード1805との時間差と緯度差・経度差とから1秒あたりに変化する緯度・経度が、緯度:0.13÷4.22=0.030・・・→0.03秒
であり、経度:1.17÷4.22=0.277・・・→0.23秒であることを特定する。
したがって、8:29:58:00の緯度・経度は、下記のようになる。
緯度:45.97[秒]+0.03[秒]×(8時29分58.00秒−8時29分57.38秒)=45.9886
→45.99[秒]
経度:50.92[秒]+0.23[秒]×(8時29分58.00秒−8時29分57.38秒)=51.0626
→51.06[秒]
さらに、8:29:59:00の緯度・経度は下記のようになる。
緯度:45.97[秒]+0.03[秒]×(8時29分59.00秒−8時29分57.38秒)=46.0186
→46.02[秒]
経度:50.92[秒]+0.23[秒]×(8時29分59.00秒−8時29分57.38秒)=51.2926
→51.29[秒]
さらに、8:30:00:00の緯度・経度は下記のようになる。
緯度:45.97[秒]+0.03[秒]×(8時30分00.00秒−8時29分57.38秒)=46.0486
→46.05[秒]
経度:50.92[秒]+0.23[秒]×(8時30分00.00秒−8時29分57.38秒)=51.5226
→51.52[秒]
さらに、8:30:01:00の緯度・経度は下記のようになる。
緯度:45.97[秒]+0.03[秒]×(8時30分01.00秒−8時29分57.38秒)=46.0786
→46.08[秒]
経度:50.92[秒]+0.23[秒]×(8時30分01.00秒−8時29分57.38秒)=51.7526
→51.75[秒]
以上説明したように、位置情報補正機能部703では、取得されたレコード間の誤差が適切な値(比較式を満たす値)になるまで、時間補正を繰り返し、時間補正の結果に基づいて、緯度経度を補正することによって、時刻の下2桁を00に統一した補正後の位置情報を利用する。したがって、正確な相乗り判定を実現することができる。
<相乗り判定処理>
図19−1および図19−2は、相乗り判定機能部による相乗り判定処理の手順を示すフローチャートである。つぎに、図19−1および図19−2のフローチャートを用いて、計算対象抽出機能部705および相乗り判定機能部706による相乗り判定処理の詳細な手順について説明する。図19−1および図19−2の各処理を実行することによって、位置情報補正テーブルに蓄積された情報を参照して、端末Aの利用者についての相乗り中となっている時間と相乗り相手(相乗り相手が所有している端末)を判定することができる。
図19−1において、ポイント算出センタ600は、計算対象抽出機能部705によって、相乗り判定時間帯の指定を受け付け(ステップS1901)、指定された時間帯から移動状態が車から歩行へ変化した時刻を抽出する(ステップS1902)。その後、ポイント算出センタ600は、ステップS1902において、指定された時間帯から移動状態が車から歩行へ変化した時刻を抽出できたか否か判断し(ステップS1903)、抽出できなかった場合には(ステップS1903:No)、そのまま一連の処理を終了する。
一方、指定された時間帯から移動状態が車から歩行へ変化した時刻を抽出できた場合には(ステップS1903:Yes)、ポイント算出センタ600は、相乗り判定機能部706による処理に移行する。
まず、ポイント算出センタ600は、変数iを1に初期化し(ステップS1904)、ステップS1902によって抽出された時刻のうち、i番目に古い時刻以前に、歩行から車へ移動状態が変化した時刻Tを取得する(ステップS1905)。そして、ポイント算出センタ600は、取得した時刻Tを相乗り判定の基準となる時刻tに設定する(ステップS1906)。
その後、ポイント算出センタ600は、時刻tにxm(たとえば3m)以内かつ車で走行中のIDを抽出する(ステップS1907)。ポイント算出センタ600は、ステップS1907において、IDが抽出できたか否かを判断し(ステップS1908)、抽出できた場合(ステップS1908:Yes)、ポイント算出センタ600は、変数jを1に初期化する(ステップS1909)。一方、抽出できなかった場合(ステップS1908:No)、ポイント算出センタ600は、他の時刻を基準とした処理に移行するため、図19−2に示した、ステップS1923の処理に移行する。
ステップS1909の後、ポイント算出センタ600は、ステップS1908によって抽出されたIDのうち、j番目に抽出されたIDがt−Δtの相乗りフラグに登録されているか否かを判断する(ステップS1910)。t−Δtは相乗り判定の基準となる時刻tの直前の位置情報取得タイミングであり、CO2削減ポイント算出システムの場合、1秒前を意味する。
ステップS1910において、j番目に抽出されたIDがt−Δtの相乗りフラグに登録されていると判断された場合(ステップS1910:Yes)、相乗り中と判定され、ポイント算出センタ600は、時刻tの相乗りフラグに抽出したIDを追加する(ステップS1911)。一方、ステップS1910において、j番目に抽出されたIDがt−Δtの相乗りフラグに登録されていないと判断された場合(ステップS1910:No)、対象の抽出IDは、あらたに相乗り中と判定される可能性がある。
したがって、ポイント算出センタ600は、まず、抽出IDの移動状態は歩行中であるか否かを判断する(ステップS1912)。ステップS1912において、抽出IDの移動状態は歩行中であると判断された場合(ステップS1912:Yes)、ポイント算出センタ600は、相乗り中と判定され、時刻tの相乗りフラグに抽出したIDを追加する(ステップS1911)。
一方、ステップS1912において、抽出IDの移動状態は歩行中ではないと判断された場合(ステップS1912:No)、ポイント算出センタ600は、抽出IDの移動状態は走行中であるか否かを判断する(ステップS1913)。ステップS1913において、抽出IDの移動状態は走行中であると判断された場合(ステップS1913:Yes)、ポイント算出センタ600は、相乗り中と判定され、時刻tの相乗りフラグに抽出したIDを追加する(ステップS1911)。
ステップS1913において、抽出IDの移動状態は走行中ではないと判断された場合(ステップS1913:No)、ポイント算出センタ600は、図19−2に示したステップS1916の処理に移行する。ステップS1911において相乗りフラグの追加が完了すると、ポイント算出センタ600は、変数jはステップS1908における抽出IDと等しいか否かを判断する(ステップS1914)。
ステップS1914において、変数jはステップS1908における抽出IDと等しくないと判断された場合(ステップS1914:No)、ポイント算出センタ600は、ステップS1907によって抽出されながらも未処理のIDがあるため、変数jをインクリメントし(ステップS1915)、ステップS1910の処理に戻り、残りのIDについての相乗り判定処理に移行する。
ステップS1914において、変数jはステップS1908における抽出IDと等しいと判断された場合(ステップS1914:Yes)、ポイント算出センタ600は、ステップ1907によって抽出されたIDの処理が終了したため、図19−2に示した処理に移行する。
図19−2において、ポイント算出センタ600は、まず、時刻t−Δtの相乗りフラグに登録され、時刻tの相乗りグラフに登録されていないIDを抽出する(ステップS1916)。ポイント算出センタ600は、ステップS1916において、IDが抽出できたか否かを判断し(ステップS1917)、抽出でき場合には(ステップS1917:Yes)、変数kを1に初期化する(ステップS1918)。一方、ステップS1917において、IDが抽出できなかった場合(ステップS1917:No)、ポイント算出センタ600は、ステップS1924の処理に移行する。
ステップS1918によって変数kが1に初期化されると、ポイント算出センタ600は、ステップS1917によってk番目に抽出されたIDについて、時刻tに歩行中か否かを判断する(ステップS1919)。ステップS1919において、k番目に抽出されたIDが時刻tに歩行中でないと判断された場合(ステップS1919:No)、相乗り判定に誤りがあったため、ポイント算出センタ600は、時刻t−Δt以降の相乗りフラグからk番目に抽出されたIDを削除する(ステップS1920)。
一方、ステップS1919において、k番目に抽出されたIDが時刻tに歩行中であると判断された場合(ステップS1919:Yes)、ポイント算出センタ600は、相乗り判定を補正する必要はないため、そのままステップS1921の処理に移行する。
つぎに、ポイント算出センタ600は、変数kはステップS1917によって抽出されたID数と等しいか否かを判断する(ステップS1921)。ステップS1921において、変数kはステップS1917における抽出IDと等しくないと判断された場合(ステップS1921:No)、ポイント算出センタ600は、ステップS1917によって抽出されながらも未処理のIDがあるため、変数kをインクリメントし(ステップS1922)、ステップS1919の処理に戻り、残りのIDについての相乗り判定の補正処理に移行する。
一方、ステップS1921において、変数kはステップS1917における抽出IDと等しいと判断された場合(ステップS1921:Yes)、ポイント算出センタ600は、変数iはステップS1903によって抽出された時刻数と等しいか否かを判断する(ステップS1923)。
ステップS1923において、変数iはステップS1903における抽出時刻数と等しくないと判断された場合(ステップS1923:No)、ステップS1903によって抽出されながらも未処理の時刻がある。したがって、ポイント算出センタ600は、変数iをインクリメントし(ステップS1924)、図19−1のステップS1905の処理に戻り、残りの時刻についての処理を行う。
その後、ステップS1923において、変数iはステップS1903における抽出時刻数と等しいと判断された場合(ステップS1923:Yes)、ポイント算出センタ600は、相乗り走行の可能性のあるすべての時刻についての判定処理が完了したため、そのまま一連の処理を終了する。
以上説明したように、ポイント算出センタ600は、計算対象抽出機能部705によって、位置情報補正テーブルDB713から相乗り判定対象として抽出する。その後、相乗り判定機能部706によって、判断基準となっている利用者の1秒ごとのレコードの相乗りフラグに相乗り中の他の利用者のIDが格納される。したがって、後述するポイント計算機能部707では、相乗りフラグを参照して相乗り時間や相乗り相手を特定して、相乗り距離を算出している。
<ポイント算出用画面>
図20は、ポイント算出用画面の表示例を示す説明図である。図20の画面2001および画面2002は、利用者602が端末601によってCO2削減ポイント算出システムによって獲得したポイント(たとえば、エコポイント)の確認手順について説明する。
利用者602は、端末601からポイント算出センタ600にアクセスすることによって画面2001を読み出す。画面2001では、相乗り判定処理を行う対象時間を入力することができる。入力後、「計算」ボタンの押下(押下相当の処理)を実行することによって、端末601からポイント算出センタ600に送信される。
送信された対象時間に応じて、ポイント算出センタ600では、計算対象抽出機能部705による抽出処理が実行され、相乗り判定機能部706による相乗り判定処理が行われる。その後、ポイント算出センタ600では、ポイント計算機能部707による各種ポイント計算処理が行われ、算出されたポイントデータはポイントデータ送信機能部708によって端末601に送信される。
画面2002は、ポイントデータ送信機能部708から送信されたポイントデータの表示例である。画面2002のような表示を行うために、端末601内に専用のアプリケーションを用意してもよいし、ポイント算出センタ600から、画面2002に表示させる表示画面の情報を送信させてもよい。
以上説明したように、利用者602は端末601によってCO2削減ポイント算出システムによって獲得したポイントを確認することができる。画面2002のように、相乗り行為によって与えられたインセンティブを各人に明確に報知するため、積極的な相乗り行為を支援することができる。
(相乗り判定時の参照データ例)
つぎに、実際に位置情報補正テーブルDB713に格納されたレコードを参照して相乗り判定時の参照データ例について説明する。なお、上述したCO2削減ポイント算出システムの利用例では、A,B,C,Dの4名の移動についての相乗り判定やポイント計算を行ったが、以下の説明ではデータ量を削減して、わかりやすく表示させるために、田中太郎さん、鈴木次郎さん2名の移動について説明する。
具体的には、下記のスケジュールで田中太郎さんの自宅から車に乗って目的地へ出発し、途中、鈴木次郎さんを同乗させた後、目的地に到着するまでの参照データを説明する。
・田中太郎さんが一人で車に乗って出発。(07:00)
・田中太郎さんが鈴木次郎さん宅に到着。下車して荷物運びを手伝う。(07:25)
・鈴木次郎さんを車に乗せて出発(相乗り開始)。(07:30)
・目的地に到着(相乗り終了)。(08:30)
図21〜図37は、相乗り判定時の位置情報補正テーブルの参照箇所を示すデータテーブルである。まず、処理1として、利用者ID000001の田中太郎さんが、ポイント算出センタ600に対して、2009年10月10日7:00〜9:00の相乗り判定を指示する。
続いて、処理2として、ポイント算出センタ600は、利用者ID000001の7:00〜9:00のレコードのうち、移動状態が自動車から徒歩に切り替わった時刻を抽出する。図21のデータテーブル2100に例示したように、7:25:12(レコード2101)と8:30:01(レコード2102)とが抽出される。
処理3として、ポイント算出センタ600は、抽出された時刻のうち1番目に古い時刻7:25:12からさかのぼり、移動状態が徒歩から自動車に切り替わった最新の時刻Tを取得する。図22のデータテーブル2200に例示したように、1番目に古い時刻7:25:12(テーブル2201)からさかのぼって、時刻Tとして7:00:00(レコード2202)が取得される。
処理4として、ポイント算出センタ600は、時刻7:00:00に利用者ID000001との距離が3m以内、かつ、移動状態が自動車であるIDを抽出するため、図23のデータテーブル2300のレコード2301を参照する。結果としてレコード2301には該当するIDが存在しないため、7:00:00に田中さんと相乗り状態の人はいないと判断する。すなわち、処理4によって抽出されたIDの数は0個となる。
処理5としてポイント算出センタ600は、たまたま近くにいただけの人がいた場合、相乗り判定から外す。具体的には、ポイント算出センタ600は、図24のデータテーブル2400の時刻t−Δt=6:59:59の利用者ID000001(レコード2401)の相乗りフラグにあってt=7:00:00(レコード2402)の相乗りフラグにないIDを抽出する。結果として該当するIDが存在しないので、ポイント算出センタ600は、つぎの時刻を対象とした処理に移行する。
ポイント算出センタ600は、t=7:00:01〜t=7:25:12についても、上述した処理4,5を繰り返す。そして、ポイント算出センタ600は、i=2となると、処理6として、図25のデータテーブル2500から抽出された時刻のうち2番目(i=2のため)に古い時刻8:30:01(レコード2501)からさかのぼり、移動状態が徒歩から自動車に切り替わった最新の時刻Tを取得する。結果として、T=7:30:10(レコード2502)が取得される。
その後、ポイント算出センタ600は、t=T=7:30:10とし、処理7として、図26のデータテーブル2600の時刻7:30:10(レコード2601)に利用者ID000001との距離が3m以内、かつ、移動状態が自動車である利用者IDを抽出する。データテーブル2600の場合、鈴木次郎さんを表す利用者ID000002(レコード2602)が抽出される。したがって、処理7としてポイント算出センタ600が抽出したIDは1個となる。
その後、ポイント算出センタ600は、変数j=1に設定し、処理8として、抽出されたID000002が、図27のデータテーブル2700の時刻t−Δt=7:30:09の利用者ID000001(レコード2701)の相乗りフラグに存在するかどうかを判断する。結果として、7:30:09(レコード2701)には相乗りフラグが立っていないので、ポイント算出センタ600は、継続しての相乗りではないと判断する。
ポイント算出センタ600は、処理9として、図28のデータテーブル2800から、抽出された利用者ID000002の時刻t−Δt=7:30:09(レコード2801)での移動状態を参照する。参照の結果、移動状態が徒歩であるため相乗りフラグ追加処理に移行する。
したがって、ポイント算出センタ600は、処理10として、利用者ID000001の近距離で徒歩から自動車に移動状態が変化したため、車に乗り込んで相乗り状態になったとみなし、図29のデータ手テーブル29000の時刻t=7:30:10の利用者ID000001の相乗りフラグに000002を追加する(レコード2901)。
さらに、ポイント算出センタ600は、処理11として、たまたま近くにいただけの人がいた場合、相乗り判定から外す補正処理を行う。具体的には、ポイント算出センタ600は、図30のデータテーブル3000のレコード3001を参照して、時刻t−Δt=7:30:09の利用者ID000001の相乗りフラグにあって、t=7:30:10の相乗りフラグにないIDを探す。処理11の結果、該当するIDは存在しないのでそのまま他のIDについての処理を続ける。
ポイント算出センタ600は、t=7:30:11となると、処理12として、図31のデータテーブル3000から、時刻7:30:11(レコード3101)に利用者ID000001との距離が3m以内、且つ移動状態が自動車であるIDを抽出する。上述した処理7と同じく、該当する利用者ID000002(レコード3102)を抽出する。したがって、処理12によって抽出したIDは1個となる。
その後、ポイント算出センタ600は、処理13として、図32のデータレコード2300を参照して、抽出されたID000002は、時刻t−Δt=7:30:10(レコード3201)の利用者ID000001の相乗りフラグに存在するか否かを判断する。処理13では、該当するレコードが存在するため、相乗りフラグ追加処理に移行する。
そして、ポイント算出センタ600は、処理14として、引き続き相乗り状態だと判断し、図33のデータテーブル3300の時刻t=7:30:11の利用者ID000001の相乗りフラグに利用者ID000002を追加する(レコード3301)。
また、ポイント算出センタ600は、処理15として、たまたま近くにいただけの人がいた場合、相乗り判定から外す。具体的には、ポイント算出センタ600は、図34のデータテーブル3400のレコード3401を参照して、時刻t−Δt=7:30:10の利用者ID000001の相乗りフラグにあってt=7:30:11の相乗りフラグにないIDがあるか否かを判断する。図34のデータテーブル3400は、該当するIDは存在しないので、そのまま処理を続ける。
ポイント算出センタ600は、t=7:30:12〜t=8:30:00についても、1秒毎に処理12〜15の処理を繰り返す。そして、t=8:30:01となると、ポイント算出センタ600は、処理16として、図35のデータテーブル3500から、時刻8:30:01(レコード3501)に利用者ID000001との距離が3m以内、かつ、移動状態が自動車の利用者IDがあるか否かを判断する。結果として、レコード3502のように、該当するIDがなかったため、相乗りフラグの補正処理に移行する。
すなわち、ポイント算出センタ600は、処理17として、たまたま近くにいただけの人がいた場合、相乗り判定から外す。具体的には、ポイント算出センタ600は、図36のデータテーブル3600の時刻t−Δt=8:30:00のID000001(レコード3601)の相乗りフラグにあってt=8:30:01(レコード3602)の相乗りフラグにないIDを抽出する。結果としてポイント算出センタ600は、該当するID000002を抽出する。結果として処理17によって抽出したIDは1個となる。
その後、ポイント算出センタ600は、処理17,18によって抽出したID000002の時刻t=8:30:01での移動状態を参照する。図37のデータテーブル3700のように、ポイント算出センタ600は、利用者ID000002(レコード3701)の移動状態は徒歩と判断する。したがって相乗り状態は解消したと判断する。最後に、ポイント算出センタ600は、処理19として、相乗り判定を終了後、ポイント計算機能部707によるポイント算出処理に移る。
以上説明した処理によって、位置情報補正テーブルDB713に格納された各レコードには相乗り状態の有無を表す相乗りフラグが書き込まれる。ポイント算出センタ600は、相乗りフラグに基づいて、各レコードを累積することによって、容易に相乗り距離を算出することができる。
(CO2削減ポイント算出システムの提供例)
上述したCO2削減ポイント算出システムは、たとえば、携帯電話会社へ提供することによって、携帯電話会社の端末を利用している顧客(個人や企業)にCO2削減量を推進することができる。また、企業ごとに割り当てられた排出権を連動したインセンティブを発生させることによって、顧客に具体的な利益をもたらすことができる。また、上述した端末601によって取得している位置情報は、従来の携帯電話によって取得可能な情報である。
すなわち、個人がいつも持ち歩くという携帯電話の特性を活かしており、CO2削減ポイント算出システムを提供するにあたって、あらたな機能を追加する必要がない。したがって、システム導入にかかるコストを抑えることができる。支援サービスを提供することで、他業種との差別化を図り、法人加入者の拡大を図ることができる。
以上説明したように、相乗り判定装置、相乗り判定プログラムおよび相乗り判定方法によれば、端末の移動位置と、移動位置から求めた移動速度とに基づいて、同時刻に移動速度と移動位置が近似する各端末601の利用者602同士を相乗り中と判定することができる。どの時刻に相乗りと判定されたに応じて、相乗り区間を特定し、環境負荷の少ない移動を支援することができる。
また、上記の技術は、所定距離以内に隣接し、かつ、移動速度の誤差が許容範囲内であると判断された端末601の利用者602同士を相乗り中と判定するため、所定間隔の時間ごとの端末の位置情報といった容易に取得可能な情報を利用して相乗り判定を行うことができる。
また、上記の技術は、移動速度と移動距離とが近似している端末601同士を相乗り中と判定するため、複数の端末601が混在するような道路を走行する場合であっても、正確に相乗り中の端末601同士を判定することができる。
また、上記の技術は、相乗り中でないと判定された端末601同士について、相乗り判定を行うことによって、各端末601の利用者602が、法定速度で併走するような判定を誤る恐れのある走行状況であっても、正確に相乗りしている利用者同士を特定することができる。
また、上記の技術は、トンネル進入時など端末601が位置情報を取得できないような期間(取得不可期間)を特定する機能を備えてもよい。取得不可期間を特定することによって、たとえ、位置情報を取得できないような道路を走行しても、取得不可期間の一致状況を利用して相乗り中か否かを判定することができる。
また、上記の技術は、相乗りと判定された時間と走行速度に基づいて、相乗り走行した距離を算出する機能を備えてもよい。相乗り走行した距離を算出することによって、相乗り走行と、通常の個別走行との違いを明確にして、相乗り走行による環境負荷の削減具合の特定を支援することができる。
また、上記の技術は、端末601ごとに、相乗り距離を算出することができる。したがって、各端末の所持者それぞれが、相乗り走行を行った距離を正確に把握することができる。
さらに、環境負荷算出装置は、相乗り判定結果から、相乗り走行によって生じた具体的な排出ガス量や消費燃料量といった環境負荷値を算出する機能を備えている。環境負荷値を算出することによって、相乗り走行による環境への影響を具体的に把握させることができる。
また、上記の技術では、さらに、算出された環境負荷値と相乗り人数と相乗り距離とに基づいて、相乗り走行による排出ガス量や消費燃料量の削減量を求める機能を備えてもよい。削減量を求めることによって、相乗り走行が、環境負荷値にどのような変化を与えたかを具体的に把握させることができる。したがって、端末601の利用者602の環境保護意識を高揚させるとともに、インセンティブの算出を可能にするなど、環境保護活動を支援することができる。
なお、本実施の形態で説明した相乗り判定方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。本相乗り判定プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また本相乗り判定プログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布してもよい。
また、本実施の形態で説明した相乗り判定装置100や環境負荷算出装置200は、スタンダードセルやストラクチャードASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの特定用途向けIC(以下、単に「ASIC」と称す。)やFPGAなどのPLD(Programmable Logic Device)によっても実現することができる。具体的には、たとえば、上述した環境負荷算出装置200内の相乗り判定機能(取得部401〜相乗り距離算出部405)や環境負荷算出機能(排出ガス・燃料算出部406〜出力部408)をHDL記述によって機能定義し、そのHDL記述を論理合成してASICやPLDに与えることにより、相乗り判定装置100や環境負荷算出装置200を製造することができる。
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)端末ごとの位置情報を所定期間ごとに取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された前記所定期間内における前記端末ごとの位置情報に基づいて、前記端末間の距離が所定距離以内であるか否かを判断する第1の判断手段と、
前記位置情報から求めた前記端末ごとの移動速度が、移動体と共に移動中であることを示す所定の移動速度で、かつ、前記端末間の移動速度差が許容範囲内であるか否かを判断する第2の判断手段と、
前記第1および第2の判断手段によって判断された判断結果に基づいて、前記所定期間内において前記各端末の所持者が前記移動体に相乗り中であるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段によって判定された判定結果を出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする相乗り判定装置。
(付記2)前記取得手段は、端末ごとの移動速度を取得し、
前記第2の判断手段は、前記取得手段によって取得された移動速度によって、前記判断を行なうことを特徴とする付記1に記載の相乗り判定装置。
(付記3)前記判定手段は、
前記第1の判断手段によって所定距離以内であると判断され、かつ、前記第2の判断手段によって許容範囲内であるという肯定的な判断がされた場合、前記各端末の所持者が相乗り中であると判定することを特徴とする付記1または2に記載の相乗り判定装置。
(付記4)前記判定手段は、
前記第1および第2の判断手段によって肯定的な判断結果となった端末と、前記第1または第2の判断手段によって否定的な判断結果となった端末と、が存在する場合、前記肯定的な判断結果となった端末の所持者同士は前記移動体に相乗り中であると判定し、前記否定的な判断結果となった端末の所持者は、前記肯定的な判断結果となった端末の所持者とは前記移動体に相乗りしていないと判定することを特徴とする付記3に記載の相乗り判定装置。
(付記5)前記判定手段は、
前記否定的な判断結果となった端末間での前記第1および第2の判断結果に基づいて、前記否定的な判断結果となった端末の所持者同士が、前記移動体とは異なる他の移動体に相乗り中であるか否かを判定することを特徴とする付記4に記載の相乗り判定装置。
(付記6)一連の前記所定期間のうち前記取得手段によって前記位置情報が取得できなかった取得不可期間を特定する特定手段を備え、
前記第1の判断手段は、
前記特定手段によって特定された取得不可期間中は、判断不可であると判断し、
前記判定手段は、
前記取得不可期間の前後の所定期間において相乗り中と判定され、かつ、前記取得不可期間中に前記第2の判断手段によって許容範囲内であると判断された場合、前記取得不可期間内において相乗り中と判定することを特徴とする付記1〜6のいずれか一つに記載の相乗り判定装置。
(付記7)前記端末ごとに、他の端末と相乗り中であると判断された所定期間の数と当該所定期間での移動速度とに基づいて、前記端末の前記他の端末との相乗り距離を算出する相乗り距離算出手段を備え、
前記出力手段は、
前記相乗り距離算出手段によって算出された相乗り距離を出力することを特徴とする付記1〜6のいずれか一つに記載の相乗り判定装置。
(付記8)前記相乗り距離算出手段は、
相乗り中と判定された端末の数ごとに、相乗り距離を算出することを特徴とする付記7に記載の相乗り判定装置。
(付記9)端末ごとの位置情報を所定期間ごとに取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された前記所定期間内における前記端末ごとの位置情報に基づいて、前記端末間の距離が所定距離以内であるか否かを判断する第1の判断手段と、
前記位置情報から求めた前記端末ごとの移動速度が、移動体と共に移動中であることを示す所定の移動速度以上で、かつ、前記端末間の移動速度差が許容範囲内であるか否かを判断する第2の判断手段と、
前記第1および第2の判断手段によって判断された判断結果に基づいて、前記所定期間内において前記各端末の所持者が前記移動体に相乗り中であるか否かを判定する判定手段と、
前記端末ごとに、他の端末と相乗り中であると判断された所定期間の数と当該所定期間での移動速度とに基づいて、前記端末の前記他の端末との相乗り距離を算出する相乗り距離算出手段と、
前記相乗り距離算出手段によって算出された相乗り距離と、前記移動体の単位距離当たりの排出ガス量とに基づいて、前記相乗り距離走行した前記移動体の排出ガス量を算出する排出ガス算出手段と、
前記排出ガス算出手段によって算出された算出結果を出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする環境負荷算出装置。
(付記10)前記排出ガス算出手段によって算出された排出ガス量と前記判定手段によって相乗り中であると判定された端末の所持者数との乗算結果と、前記排出ガス量との差分から相乗り走行による排出ガス削減量を算出する削減量算出手段を備え、
前記出力手段は、
前記削減量算出手段によって算出された算出結果を出力することを特徴とする付記9に記載の環境負荷算出装置。
(付記11)端末ごとの位置情報を所定期間ごとに取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された前記所定期間内における前記端末ごとの位置情報に基づいて、前記端末間の距離が所定距離以内であるか否かを判断する第1の判断手段と、
前記位置情報から求めた前記端末ごとの移動速度が、移動体と共に移動中であることを示す所定の移動速度以上で、かつ、前記端末間の移動速度差が許容範囲内であるか否かを判断する第2の判断手段と、
前記第1および第2の判断手段によって判断された判断結果に基づいて、前記所定期間内において前記各端末の所持者が前記移動体に相乗り中であるか否かを判定する判定手段と、
前記端末ごとに、他の端末と相乗り中であると判断された所定期間の数と当該所定期間での移動速度とに基づいて、前記端末の前記他の端末との相乗り距離を算出する相乗り距離算出手段と、
前記相乗り距離算出手段によって算出された相乗り距離と、前記移動体の燃料消費率とに基づいて、前記相乗り距離走行した前記移動体の燃料消費量を算出する燃料算出手段と、
前記燃料算出手段によって算出された算出結果を出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする環境負荷算出装置。
(付記12)前記燃料算出手段によって算出された消費燃料量と前記判定手段によって相乗り中であると判定された端末の所持者数との乗算結果と、前記消費燃料量との差分から相乗り走行による消費燃料削減量を算出する削減量算出手段を備え、
前記出力手段は、
前記削減量算出手段によって算出された算出結果を出力することを特徴とする付記11に記載の環境負荷算出装置。
(付記13)端末ごとの位置情報を所定期間ごとに取得する取得工程と、
前記取得工程によって取得された前記所定期間内における前記端末ごとの位置情報に基づいて、前記端末間の距離が所定距離以内であるか否かを判断する第1の判断工程と、
前記位置情報から求めた前記端末ごとの移動速度が、移動体と共に移動中であることを示す所定の移動速度以上で、かつ、前記端末間の移動速度差が許容範囲内であるか否かを判断する第2の判断工程と、
前記第1および第2の判断工程によって判断された判断結果に基づいて、前記所定期間内において前記各端末の所持者が前記移動体に相乗り中であるか否かを判定する判定工程と、
前記判定工程によって判定された判定結果を出力する出力工程と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする相乗り判定プログラム。
(付記14)端末ごとの位置情報を所定期間ごとに取得する取得工程と、
前記取得工程によって取得された前記所定期間内における前記端末ごとの位置情報に基づいて、前記端末間の距離が所定距離以内であるか否かを判断する第1の判断工程と、
前記位置情報から求めた前記端末ごとの移動速度が、移動体と共に移動中であることを示す所定の移動速度以上で、かつ、前記端末間の移動速度差が許容範囲内であるか否かを判断する第2の判断工程と、
前記第1および第2の判断工程によって判断された判断結果に基づいて、前記所定期間内において前記各端末の所持者が前記移動体に相乗り中であるか否かを判定する判定工程と、
前記端末ごとに、他の端末と相乗り中であると判断された所定期間の数と当該所定期間での移動速度とに基づいて、前記端末の前記他の端末との相乗り距離を算出する相乗り距離算出工程と、
前記相乗り距離算出工程によって算出された相乗り距離と、前記移動体の単位距離当たりの排出ガス量とに基づいて、前記相乗り距離走行した前記移動体の排出ガス量を算出する排出ガス算出工程と、
前記排出ガス算出工程によって算出された算出結果を出力する出力工程と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする環境負荷算出プログラム。
(付記15)取得手段と第1の判断手段と第2の判断手段と判定手段と出力手段とを備えたコンピュータが、
前記取得手段により、端末ごとの位置情報を所定期間ごとに取得する取得工程と、
前記第1の判断手段により、前記取得工程によって取得された前記所定期間内における前記端末ごとの位置情報に基づいて、前記端末間の距離が所定距離以内であるか否かを判断する第1の判断工程と、
前記第2の判断手段により、前記位置情報から求めた前記端末ごとの移動速度が、移動体と共に移動中であることを示す所定の移動速度以上で、かつ、前記端末間の移動速度差が許容範囲内であるか否かを判断する第2の判断工程と、
前記判定手段により、前記第1および第2の判断工程によって判断された判断結果に基づいて、前記所定期間内において前記各端末の所持者が前記移動体に相乗り中であるか否かを判定する判定工程と、
前記出力手段により、前記判定工程によって判定された判定結果を出力する出力工程と、
を実行することを特徴とする相乗り判定方法。
(付記16)取得手段と第1の判断手段と第2の判断手段と判定手段と相乗り距離算出手段と排出ガス算出手段と出力手段とを備えたコンピュータが、
取得手段により、端末ごとの位置情報を所定期間ごとに取得する取得工程と、
前記第1の判断手段により、前記取得手段によって取得された前記所定期間内における前記端末ごとの位置情報に基づいて、前記端末間の距離が所定距離以内であるか否かを判断する第1の判断工程と、
前記第2の判断手段により、前記位置情報から求めた前記端末ごとの移動速度が、移動体と共に移動中であることを示す所定の移動速度以上で、かつ、前記端末間の移動速度差が許容範囲内であるか否かを判断する第2の判断工程と、
前記判断手段により、前記第1および第2の判断工程によって判断された判断結果に基づいて、前記所定期間内において前記各端末の所持者が前記移動体に相乗り中であるか否かを判定する判定工程と、
前記相乗り距離算出手段により、前記端末ごとに、他の端末と相乗り中であると判断された所定期間の数と当該所定期間での移動速度とに基づいて、前記端末の前記他の端末との相乗り距離を算出する相乗り距離算出工程と、
前記排出ガス算出手段により、前記相乗り距離算出工程によって算出された相乗り距離と、あらかじめ設定した前記移動体の単位距離当たりの排出ガス量とに基づいて、前記相乗り距離走行した前記移動体の排出ガス量を算出する排出ガス算出工程と、
前記出力手段により、前記排出ガス算出工程によって算出された算出結果を出力する出力工程と、
を実行することを特徴とする環境負荷算出方法。
100 相乗り判定装置
101 移動情報
102 判定結果
200 環境負荷算出装置
201 車両情報
202 算出指示
203 環境負荷情報
401 取得部
402 第1判断部
403 第2判断部
404 判定部
405 相乗り距離算出部
406 排出ガス・燃料算出部
407 削減量算出部
408 出力部

Claims (8)

  1. 端末ごとの位置情報を所定期間ごとに取得する取得手段と、
    前記取得手段によって取得された前記所定期間内における前記端末ごとの位置情報に基づいて、前記端末間の距離が所定距離以内であるか否かを判断する第1の判断手段と、
    前記位置情報から求めた前記端末ごとの移動速度が、移動体と共に移動中であることを示す所定の移動速度で、かつ、前記端末間の移動速度差が許容範囲内であるか否かを判断する第2の判断手段と、
    前記第1および第2の判断手段によって判断された判断結果に基づいて、前記所定期間内において前記各端末の所持者が前記移動体に相乗り中であるか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段によって判定された判定結果を出力する出力手段と、
    を備えることを特徴とする相乗り判定装置。
  2. 前記取得手段は、端末ごとの移動速度を取得し、
    前記第2の判断手段は、前記取得手段によって取得された移動速度によって、前記判断を行なうことを特徴とする請求項1に記載の相乗り判定装置。
  3. 前記判定手段は、
    前記第1の判断手段によって所定距離以内であると判断され、かつ、前記第2の判断手段によって許容範囲内であるという肯定的な判断がされた場合、前記各端末の所持者が相乗り中であると判定することを特徴とする請求項1または2に記載の相乗り判定装置。
  4. 前記判定手段は、
    前記第1および第2の判断手段によって肯定的な判断結果となった端末と、前記第1または第2の判断手段によって否定的な判断結果となった端末と、が存在する場合、前記肯定的な判断結果となった端末の所持者同士は前記移動体に相乗り中であると判定し、前記否定的な判断結果となった端末の所持者は、前記肯定的な判断結果となった端末の所持者とは前記移動体に相乗りしていないと判定することを特徴とする請求項3に記載の相乗り判定装置。
  5. 端末ごとの位置情報を所定期間ごとに取得する取得手段と、
    前記取得手段によって取得された前記所定期間内における前記端末ごとの位置情報に基づいて、前記端末間の距離が所定距離以内であるか否かを判断する第1の判断手段と、
    前記位置情報から求めた前記端末ごとの移動速度が、移動体と共に移動中であることを示す所定の移動速度以上で、かつ、前記端末間の移動速度差が許容範囲内であるか否かを判断する第2の判断手段と、
    前記第1および第2の判断手段によって判断された判断結果に基づいて、前記所定期間内において前記各端末の所持者が前記移動体に相乗り中であるか否かを判定する判定手段と、
    前記端末ごとに、他の端末と相乗り中であると判断された所定期間の数と当該所定期間での移動速度とに基づいて、前記端末の前記他の端末との相乗り距離を算出する相乗り距離算出手段と、
    前記相乗り距離算出手段によって算出された相乗り距離と、前記移動体の単位距離当たりの排出ガス量とに基づいて、前記相乗り距離走行した前記移動体の排出ガス量を算出する排出ガス算出手段と、
    前記排出ガス算出手段によって算出された算出結果を出力する出力手段と、
    を備えることを特徴とする環境負荷算出装置。
  6. 前記排出ガス算出手段によって算出された排出ガス量と前記判定手段によって相乗り中であると判定された端末の所持者数との乗算結果と、前記排出ガス量との差分から相乗り走行による排出ガス削減量を算出する削減量算出手段を備えることを特徴とする請求項5に記載の環境負荷算出装置。
  7. 端末ごとの位置情報を所定期間ごとに取得する取得工程と、
    前記取得工程によって取得された前記所定期間内における前記端末ごとの位置情報に基づいて、前記端末間の距離が所定距離以内であるか否かを判断する第1の判断工程と、
    前記位置情報から求めた前記端末ごとの移動速度が、移動体と共に移動中であることを示す所定の移動速度以上で、かつ、前記端末間の移動速度差が許容範囲内であるか否かを判断する第2の判断工程と、
    前記第1および第2の判断工程によって判断された判断結果に基づいて、前記所定期間内において前記各端末の所持者が前記移動体に相乗り中であるか否かを判定する判定工程と、
    前記判定工程によって判定された判定結果を出力する出力工程と、
    をコンピュータに実行させることを特徴とする相乗り判定プログラム。
  8. 取得手段と第1の判断手段と第2の判断手段と判定手段と出力手段とを備えたコンピュータが、
    前記取得手段により、端末ごとの位置情報を所定期間ごとに取得する取得工程と、
    前記第1の判断手段により、前記取得工程によって取得された前記所定期間内における前記端末ごとの位置情報に基づいて、前記端末間の距離が所定距離以内であるか否かを判断する第1の判断工程と、
    前記第2の判断手段により、前記位置情報から求めた前記端末ごとの移動速度が、移動体と共に移動中であることを示す所定の移動速度以上で、かつ、前記端末間の移動速度差が許容範囲内であるか否かを判断する第2の判断工程と、
    前記判定手段により、前記第1および第2の判断工程によって判断された判断結果に基づいて、前記所定期間内において前記各端末の所持者が前記移動体に相乗り中であるか否かを判定する判定工程と、
    前記出力手段により、前記判定工程によって判定された判定結果を出力する出力工程と、
    を実行することを特徴とする相乗り判定方法。
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