以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
<第1実施形態>
本実施形態の駐車管理システムは、例えば、ショッピングセンター、駅、その他の設備に付随して設けられた駐車場に適用される。そして、その駐車場の利用者に対し、例えばタイムチャージで駐車料金を課金するものである。
図1は、本実施形態の駐車管理システムを適用した駐車場の一構成例を表す概念的説明図である。
駐車場PKは、この例では、少なくとも、1階フロア、2階フロア、及び3階フロアを備えた複数階構造となっている。なお、各階フロアは、必ずしも図示のように明確に区分されていなくてもよい。また駐車場PKを利用する車両Mは、後述の車載アンテナによって外部との通信機能を備えている。
1階フロアは、入庫口INTと、出庫口EXTと、駐車区域F1とを備えている。
入庫口INTには、開閉可能な入庫ゲート装置103が設けられ、出庫口EXTには、開閉可能な出庫ゲート装置104が設けられている。また、入庫口INTには、入庫口INTに到達した車両Mと無線通信(詳細は後述する)を行うための入庫口アンテナ101が設けられており、出庫口EXTには、出庫口EXTに到達した車両Mと無線通信(詳細は後述する)を行うための出庫口アンテナ102が設けられている。
駐車区域F1には、複数台が駐車可能な駐車区画SPが設けられている。また駐車区域F1には、駐車区域F1の全てを包含する通信範囲(図示省略)を形成可能な1Fフロアアンテナ111が設けられ、駐車区域F1のいずれの駐車区画SPに駐車した車両Mに対しても、無線通信可能となっている。
2階フロアは、駐車区域F2を備えている。駐車区域F2にも、複数台が駐車可能な駐車区画SPが設けられている。また駐車区域F2には、駐車区域F2の全てを包含する通信範囲A2を形成可能な2Fフロアアンテナ211が設けられ、駐車区域F2のいずれの駐車区画SPに駐車した車両Mに対しても、無線通信可能となっている。
また、この例では、1階フロアと2階フロアとは上り通路R12及び下り通路R21とで連結されている。車両Mは、1階フロアの駐車区域F1から上り通路R12を通って2階フロアの駐車区域F2へ走行することができ、2階フロアの駐車区域F2から下り通路R21を通って1階フロアの駐車区域F1へ走行することができる。
3階フロアは、駐車区域F3を備えている。駐車区域F3にも、複数台が駐車可能な駐車区画SPが設けられている。また駐車区域F3には、駐車区域F3の全てを包含する通信範囲A3を形成可能な3Fフロアアンテナ311が設けられ、駐車区域F3のいずれの駐車区画SPに駐車した車両Mに対しても、無線通信可能となっている。
また、この例では、2階フロアと3階フロアとは上り通路R23及び下り通路R32とで連結されている。車両Mは、2階フロアの駐車区域F2から上り通路R23を通って3階フロアの駐車区域F3へ走行することができ、3階フロアの駐車区域F3から下り通路R32を通って2階フロアの駐車区域F2へ走行することができる。
上述した各アンテナ、すなわち、入庫口アンテナ101、出庫口アンテナ102、1Fフロアアンテナ111、2Fフロアアンテナ211、及び3Fフロアアンテナ311は、ネットワークを介し管理サーバに対し情報送受信可能となっている。なお、各フロアアンテナ111,211,311は、第1地上アンテナに相当している。
図2は、上記管理サーバ150の機能構成例を示す機能ブロック図である。図2において、入庫口アンテナ101、出庫口アンテナ102、1Fフロアアンテナ111、2Fフロアアンテナ211、及び3Fフロアアンテナ311は、それぞれ、入庫口アンテナ送受信部107、出庫口アンテナ送受信部108、1Fフロアアンテナ送受信部112、2Fフロアアンテナ送受信部212、及び3Fフロアアンテナ送受信部312に接続されている。
管理サーバ150は第1サーバに相当し、有線又は無線によるネットワークNWを介して前記各アンテナ送受信部107,108,112,212,312に接続されている。また管理サーバ150は、前記ネットワークNWを介し、入庫ゲート装置103のゲート開閉を駆動する入庫ゲート制御部105、及び、出庫ゲート装置104のゲート開閉を駆動する出庫ゲート制御部106に対しても接続されている。
そして管理サーバ150は、後述する打刻情報、ユーザID、クレジットカード番号等の各種情報を記憶可能な記憶部170と、制御部180とを備えている。制御部180は、この例では、入庫検出部161と、出庫検出部162と、打刻処理部163とを備えている。
打刻処理部163は、車両Mより送信され1Fフロアアンテナ111、2Fフロアアンテナ211、及び3Fフロアアンテナ311により受信された信号を入力し、当該車両Mに対する打刻処理(この例では後述するように利用終了時刻の打刻)を行う。この打刻情報は記憶部170へ記憶される。
入庫検出部161は、入庫口アンテナ101から送信された無線信号に対する車両Mの応答信号を入庫口アンテナ送受信部107を介して取得し、これによって車両Mの入庫時刻を検出する。
出庫検出部161は第1出庫検出手段に相当し、出庫口アンテナ102から送信された無線信号に対する車両Mの応答信号を出庫口アンテナ送受信部108を介して取得し、これによって車両Mの出庫時刻を検出する。
図3は、車両Mの車内の一部の構成例を示す斜視図である。
車両Mは、その車内に、左右のシート1a,1bと、サイドブレーキレバー2と、シフトレバー3と、ドア4と、ハンドル5と、メータ6と、機器パネル7と、ダッシュボード8とを有する。
機器パネル7には、本実施形態の駐車管理システムの構成要素である車載精算器50(媒体装着手段に相当)が設けられており、この車載精算器50には、車外と無線通信を行うための後述の車載アンテナ59が設けられている。
ドア4は、運転者や同乗者が乗車したり降車する際に開閉するための開閉装置である。左右のシート1a,1bは、運転者及び同乗者が着席するための座席である。ハンドル5は、運転者が運転にあたり操作する操作部材である。サイドブレーキレバー2は、車両Mが停車した状態でそれ以上移動しないように、その場所に固定するための制動装置の一種である。メータ6は、車両Mのスピード、エンジン回転数及び水温などを表示する表示部である。ダッシュボード8は、左右のシート1a,1bのうち助手席側の目の前の部材を表している。
図4は、車載精算器50の外観例を示す図である。
図4に示す例では、車載精算器50は、挿入口51と、打刻スイッチ52と、表示部53とを有している。
挿入口51は、クレジットカードCC(記録媒体に相当)を利用者が挿入するためのものである。打刻スイッチ52はこの実施形態における第1指示信号出力手段に相当し、利用者が駐車区画SPの利用開始時刻又は利用終了時刻の打刻操作を行うためのものである。打刻を行うためには、利用者はクレジットカードCCを挿入口51に挿入した状態で、打刻スイッチ52をON側に回転操作するようになっている。この操作により、対応する操作信号(第1打刻指示信号に相当)が制御部56へ出力される。
図5は、クレジットカードCCが有する記憶部の記憶内容の一例を概念的に示す機能構成図である。
クレジットカードCCは、買い物やキャッシングに一般的に使用するために発行された汎用のものであり、利用者はこのクレジットカードCCを用いて駐車場PKの駐車料金の精算を行えるようになっている。
図5に示すように、クレジットカードCCは、例えばメモリや磁気記録部等から構成された記憶部Cmを備えている。この記憶部Cmには、少なくとも、利用者を識別するためのユーザIDやクレジットカード番号等が記憶されている。ユーザID等の記憶部Cm内の情報は、クレジットカードCCを挿入口51に挿入した際に、詳細を後述する車載精算器50により読み取られるようになっている。そして、クレジットカードCCは、図示しないクレジット会社のサーバにアクセスすることによって、当該ユーザIDに対応した金銭情報、例えば残高情報や支払情報を、精算可能に構成されている。
図6は、車載精算器50の機能構成例を示す機能ブロック図である。
図6に示す例では、車載精算器50は、前述の挿入口51、打刻スイッチ52、及び表示部53のほか、無線送受信部54と、カード読み書き部55と、制御部56とを有している。
無線送受信部54には、車載アンテナ59が接続されている。車載アンテナ59は、この実施形態における第1処理信号出力手段に相当し、挿入口51にクレジットカードCCが挿入された状態で、前述の打刻スイッチ52からの操作信号に応じて、利用開始時刻や利用終了時刻の打刻処理を行うための上記ユーザID等を含む無線通信信号を、各フロアアンテナ111,211,311のいずれかへ送信する。その無線通信信号は、フロアアンテナ111,211,311により受信され、フロアアンテナ送受信部112,212,312及びネットワークNWを介し管理サーバ150に送られ、これに基づいて打刻処理部163が前述の打刻処理を行う。
上記打刻処理を行った管理サーバ150の打刻処理部163は、当該打刻処理の完了後、当該打刻した時刻、たとえば利用終了時刻と利用開始時刻(後述の第3実施形態も参照。または、入庫検出部161で検出した入庫時刻でもよい)とに基づき、駐車料金の算出を行う。なお、この駐車料金の算出は、たとえば、クレジットカードCCを用いて買い物の精算をした場合等に受ける駐車料金割引サービスを考慮して算出するようにしてもよい。たとえば、利用終了時刻の打刻処理を行う際に当該打刻処理を行うための無線通信信号に含まれるユーザIDによって示されるクレジットカードCCにて買い物等の精算がおこなわれ、当該精算による駐車料金割引サービスが適用される場合に、当該サービスを考慮して駐車料金を算出する。そして、この算出した駐車料金をクレジットカードCCのユーザIDや当該駐車場利用時間、ならびに駐車場利用日等の情報とともに、たとえば、当該クレジットカードCCを取り扱うクレジット会社のサーバ装置等(図示せず)に送信する。ちなみに、駐車料金割引サービスを適用することで駐車料金が0円と算出された場合には、当該クレジット会社の決済サーバ装置等に駐車料金等の情報を送信しない。
また、制御部56には、起動可否部71と車両駆動装置72とを備えた車両起動制御装置70が接続されている。起動可否部71は、キースイッチ73からの起動信号を、車両の動力源であるエンジンやモータを駆動制御する車両駆動装置72に送信することにより、車両Mを起動させ、キースイッチ73からの停止信号を、車両駆動装置72に送信することにより車両Mを起動停止させる。また、起動可否部71は、車両を起動させた旨の信号または車両を起動停止させた旨の信号を制御部56に送信する。
なお、車両Mは、一般の利用者が利用可能な自動車であり、ガソリンエンジン・ディーゼルエンジン等の内燃機関を動力とする自動車に限らず、電力によりモータを駆動する電気自動車を含む。また、車両の起動とは、車両の動力源である上記エンジンやモータを起動させることをいい、車両の起動停止とは、車両の動力源であるエンジンやモータを停止させることをいう。
図7は、車両Mが駐車場PKを利用する際の、上記構成の駐車管理システムにおける各部で送受される各種信号の送受と制御動作の一例を表すシーケンス図である。
図7において、管理サーバ150の入庫検出部161の制御により、入庫口アンテナ101からは車両Mを検出するための無線信号(問いかけ信号)が送信されている。車両Mが入庫口INTに到達し、車載アンテナ59が入庫口アンテナ101近傍の所定の通信範囲に進入すると、車載アンテナ59において上記問いかけ信号が受信され、車載精算器50の制御部56によって取得される。
すると、制御部56の制御により、カード読み書き部55を介してクレジットカードCCから情報読み取りが行われ、記憶部Cmに記憶されたユーザIDやクレジットカード番号等が取得される。なお、クレジットカードCCから読み取る情報に限ることなく、たとえば、車両Mに関する情報や車載精算器に関する情報を車載精算器50の図示せぬ記憶部に予め記憶させておき、当該記憶部からそれら情報を取得するようにしてもよい。たとえば、車両Mの車番情報や車載精算器のイニシャル番号情報等を上記ユーザIDとともに取得するようにしてもよい。そして、そのユーザID等を含む応答信号が、無線送受信部54及び車載アンテナ59を介し入庫口アンテナ101へ送信される(ステップSC5)。この応答信号の受信によって、入庫口INTにおける車両Mの入庫が検出される(ステップS10)。応答信号に含まれる上記ユーザID等は、このときの入庫時刻とともに、入庫情報として入庫口アンテナ送受信部107よりネットワークNWを介して管理サーバ150へと出力され(ステップS20)、管理サーバ150の入庫検出部161がその入力された入庫情報を記憶部170へと格納する(ステップSS10)。そして、管理サーバ150の入庫検出部161が、たとえば、入庫情報に含まれるクレジットカードCCの有効期限等の情報から当該クレジットカードが正当なものであるかを認証し、正当なものであると認証した場合に入庫ゲート制御部105に入庫ゲート装置103を開く旨の制御信号を出力し、入庫ゲート装置103が開く(ステップSS15)。一方、正当なものでないと認証した場合には、当該クレジットカードCCが正当でない旨の制御信号を出力する。クレジットカードCCが正当でない旨の制御信号がネットワークNWを介し入庫ゲート制御部105へ出力された場合には、車載精算器50の制御部56に当該正当でない旨の情報を送信する。この場合は、入庫ゲート装置103は開かない。
このようにして入庫検出が終了すると、駐車場PKの利用者は、車両Mを入庫口INTより駐車場PKの場内へと進入させ、駐車区域F1〜F3まで走行し、空いている適宜の駐車区画SPに車両Mを駐車する。
その後、利用者が駐車した駐車区画SPの利用が終了して出庫口EXTへ向かうときには、例えば利用者が車両Mに乗り込み発車するより前に、クレジットカードCCが車載精算器50に装着された状態において、打刻スイッチ52を操作する(ステップSC50)。つまり、起動可否部71から車両Mを起動させた旨の信号を取得した後で当該車両Mが発車するより前に利用者が打刻スイッチ52を操作すると、この操作に対応した操作信号に応じて、車載アンテナ59が、利用終了時刻の打刻処理を行うための無線通信信号を、対応する駐車区域F1,F2,F3のフロアアンテナ111,211,311のいずれかへ送信する(ステップSC80)。フロアアンテナ111,211,311で受信された無線通信信号は、対応するフロアアンテナ送受信部112,212,312及びネットワークNWを介して管理サーバ150の打刻処理部163で取得される。これにより、打刻処理部163において、車両Mが走行し出庫口EXTへ到達するよりも前のタイミングで、事前に利用終了時刻の打刻処理が行われる(ステップSS30)。
そして、上記のようにして打刻された利用終了時刻と、上記ステップSS10において既に取得済みの入庫時刻(または打刻済みの利用開始時刻。後述の第3変形例も参照)とに基づき、打刻処理部163により当該利用者の駐車料金が算出される(ステップSS40)。
そして、打刻処理部163は、クレジットカードCCを用いた課金処理をおこなうべく、算出された駐車料金をユーザID,クレジットカード番号、駐車利用時間ならびに駐車利用日等の情報とともに、ネットワークを介して、たとえば、当該クレジットカードCCを取り扱うクレジット会社の決済サーバ装置等(図示せず)に送信する。なお、クレジット会社の決済サーバ装置等に駐車料金等の情報を送信するという手法に限ることなく、たとえば、クレジットカードCCの決済代行による課金処理を管理サーバ150がおこなう構成としてもよい。
そして、たとえば、クレジット会社の決済サーバ装置等から駐車料金等の情報を正常に受領した旨の信号を受けて、打刻処理部163は、算出した駐車料金に対応した精算指示信号を出力し(ステップSS50)、ネットワークNWと、上記指示信号を受信したフロアアンテナ送受信部112,212,312とを介し、無線通信により車載アンテナ59へ送信する。
車載アンテナ59において受信された精算指示信号は、無線送受信部54を介して制御部56へ入力される。そして、制御部56は、この入力した精算指示信号に基づき、車載精算器50に装着されたクレジットカードCCによる駐車料金の課金処理のための手続きが正常になされた旨を表示部53に表示させる(ステップSC90)。
管理サーバ150の打刻処理部163が上記のようにして精算指示信号を出力した後、出庫検出部162は、やがて出庫口EXTへ到達するであろう車両Mの出庫検出のために、既に駐車料金を精算手続き済みであるクレジットカードCCのユーザIDを、出庫ゲート制御部106へネットワークNWを介して出力する(ステップSS60)。
このとき、管理サーバ150の出庫検出部162の制御により、出庫口アンテナ102からは車両Mを検出するための無線信号(問いかけ信号)が送信されている。上記のようにして、駐車が終了して発車した車両Mが駐車区域F1〜F3より出庫口EXTまで走行して出庫口EXTに到達し、車載アンテナ59が出庫口アンテナ102近傍の所定の通信範囲に進入すると、車載アンテナ59において上記問いかけ信号が受信され、車載精算器50の制御部56によって取得される。すると、制御部56の制御により、カード読み書き部55を介してクレジットカードCCから情報読み取りが行われ、記憶部Cmに記憶されたユーザIDが取得される。そして、そのユーザIDを含む応答信号が、無線送受信部54及び車載アンテナ59を介し出庫口アンテナ102へ送信され、出庫口EXTにおける車両Mの出庫が検出される(ステップS30)。このとき検出されたクレジットカードのユーザIDが、上記ステップSS60において取得されたユーザIDと合致するか照合し、照合結果が合致し当該車両Mの利用者が駐車料金の精算済みであることが確認できたら、出庫ゲート制御部106の制御により出庫ゲート装置104が開く(ステップS40)。これにより、車両Mは出庫口EXTより駐車場PK外部へ退出することができる。なお、上記したように入庫口からの入庫時に、ユーザIDとともに応答信号として車両Mの車番情報や車載精算器50のイニシャル番号情報を送信している場合には、ユーザIDではなく、そのユーザIDに関連付けられているそれら情報を利用して管理するようにしてもよい。
なお、ステップSS60で管理サーバ150からユーザIDを出庫ゲート制御部106へ送信し出庫ゲート制御部106で照合を行うのではなく、出庫検出時にユーザIDを出庫ゲート制御部106から管理サーバ150の出庫検出部162へ出力し、出庫検出部162で照合を行い、合致したら出庫ゲート制御部106を介し出庫ゲート装置104を開くようにしてもよい。またユーザIDに代えて、車載精算器50の識別情報や上記イニシャル番号情報、あるいは車両Mの識別情報を用いて照合を行うようにしてもよい。
上記実施形態における駐車管理システムにおいては、入庫口INTと、出庫口EXTと、少なくとも1つの駐車区域F1,F2,F3とを備えた駐車場PKの前記駐車区域F1〜F3に駐車された自動車M又は二輪車(以下、車両と称する)に対し、課金を行うための駐車管理システムであって、前記車両Mに設けられ、精算可能な金銭情報に対応付けられた情報が記録されたクレジットカードCC(記録媒体に相当)を着脱可能な車載精算器50(媒体装着手段に相当)と、前記車載精算器50に前記クレジットカードCCが装着された状態で、前記車両Mが駐車された前記駐車区域F1〜F3から走行し出庫口EXTへ到達するのに先んじて、前記駐車区域F1〜F3での利用終了時刻を打刻処理するための指示信号(第1打刻指示信号に相当)を出力する打刻スイッチ52(第1指示信号出力手段に相当)と、前記車載精算器50に前記クレジットカードCCが装着された状態で、前記第1打刻指示信号に応じて、前記利用終了時刻の前記打刻処理を行うための無線通信信号を出力する車載アンテナ59(第1処理信号出力手段に相当)とを有する。
本実施形態においては、前述したようにして、駐車場PKの利用者は、車両Mに設けた車載精算器50からクレジットカードCCを取り外すことなく、そのクレジットカードCCを利用して、駐車料金の精算を行うことができる。しかも、出庫口EXTにおける打刻により課金されるのではなく、出庫口EXTへ到達するより前の段階、前述の例では、車両Mに乗り込み出庫口EXTへと発車する直前での打刻によって課金される。この結果、利用者は、実質的な駐車サービスの終了時に相当する駐車区画SPの利用終了時の打刻により駐車料金を支払えばよく、駐車区画SPを離脱した後出庫口EXTまで走行している時間の分の無駄な駐車料金を支払う必要がなくなり、利用者側の利便性が向上する。また、駐車場PK内や場外近傍に設けた事前精算機により精算を行う場合のように、精算後車両Mまでの徒歩時間がサービス提供者側にとって駐車サービスの無料提供状態になる弊害も解消できるので、サービス提供者側の利便性も向上する。
上記第1実施形態における駐車管理システムにおいては、上述した構成に加えてさらに、前記駐車区域F1〜F3において前記車両Mと無線通信可能に設けられるとともに、管理サーバ150(第1サーバに相当)に接続された1Fフロアアンテナ111、2Fフロアアンテナ211、3Fフロアアンテナ311(第1地上アンテナに相当)を有し、前記第1指示信号出力手段は、前記車両Mに設けられ、操作者の操作に基づく操作信号を前記第1打刻指示信号として出力する打刻スイッチ52(操作手段に相当)であり、前記第1処理信号出力手段は、前記車両Mに設けられ、前記操作信号に応じた前記無線通信信号を前記駐車区域F1〜F3に設けた1Fフロアアンテナ111、2Fフロアアンテナ211、3Fフロアアンテナ311へ送信する車載アンテナ59(第1車載アンテナに相当)であり、前記管理サーバ150の打刻処理部163は、1Fフロアアンテナ111、2Fフロアアンテナ211、3Fフロアアンテナ311により受信された前記無線通信信号に応じて、前記車両Mに関する前記打刻処理を行う。
このようにすると、利用者が当該駐車区画SPの駐車を終える場合には、自らの意志で打刻スイッチ52を適宜に操作するだけで、操作信号に対応する無線通信信号が車載アンテナ59から送信され、この無線通信信号が1Fフロアアンテナ111、2Fフロアアンテナ211、3Fフロアアンテナ311のいずれかで受信されて管理サーバ150の打刻処理部163において自動的に打刻処理を実行することができる。そして、管理サーバ150の打刻処理部163から1Fフロアアンテナ111、2Fフロアアンテナ211、3Fフロアアンテナ311を介し送信された指示信号が車載アンテナ59により受信され、上記打刻処理に基づき精算が行われる。この結果、出庫口EXTにおける打刻により課金されるのではなく、出庫口EXTへ到達するより前の段階での打刻によって確実に課金を行うことができる。
なお、以上においては、管理サーバ150の打刻処理部163の打刻処理の直後に、1Fフロアアンテナ111(又は2Fフロアアンテナ211や3Fフロアアンテナ311)を介した指示信号により駐車料金の精算を行ったが、これに限られない。すなわち、出庫口EXTに到達して出庫口アンテナ102により検出されたときに、その出庫口アンテナ102を介した指示信号により駐車料金の精算を行うようにしてもよい。この場合も同様の効果を得る。
なお、上記第1の実施形態は、種々の部分的変更が可能である。以下そのような変形例を順を追って説明する。上記第1実施形態と同等の構成及び手順には同一の符号を付し、適宜説明を省略又は簡略化する。
(1−1)打刻時刻と出庫時刻との時間差を判定する場合
本変形例においては、駐車を終了して利用者が打刻スイッチ52を操作してから、その後出庫口EXTに到達するまでの時間を監視する。そして、経過時間が所定時間を超えた場合には、打刻スイッチ52の操作による打刻時間に代えて、実際に出庫口EXTに到達した時間、すなわち出庫時間を用いて駐車料金を再計算する。
図8は、本変形例の管理サーバ150の機能構成例を表す機能ブロック図である。本変形例の管理サーバ150は、制御部180が、前述の入庫検出部161、出庫検出部162、及び打刻処理部163に加え、判定部164を備えている。判定部164は第1判定手段に相当し、駐車を終了して利用者が打刻スイッチ52を操作し前述の打刻処理が行われた時間と、その後車両Mが出庫口EXTに到達した出庫時間との時間差が、所定範囲(この例では30分以内)であるかどうかを判定する。
図9は、本変形例の駐車管理システムにおける各部で送受される各種信号の送受と制御動作の一例を表すシーケンス図である。図9では、図7に示した各手順に加え、入出庫口INT,EXTに係わるステップSS32と、車載精算器50に関するステップSC190、ステップSC195と、管理サーバ150に関するステップSS70、ステップSS130、ステップSS140、ステップSS150、ステップSS160とが、新たに設けられている。
すなわち、出庫口EXTにおいて前述のステップS30において車両Mの出庫が検出されたら、出庫ゲート制御部106が、そのときの出庫時刻やユーザIDを含む出庫情報をネットワークNWを介し管理サーバ150の上記判定部164へ出力する(ステップSS32)。判定部164は、前述のステップSS30において打刻処理が行われた時間と上記出庫時刻との時間差が、この例では30分以内であるかどうかを判定する(ステップSS70)。そして、その時間差が30分を超過し判定が満たされなかった場合には、前述の打刻処理時間に代えてこの出庫時刻を用いて新たに打刻し(ステップS130)、その時刻を用いて駐車料金を再計算する(ステップSS140)。そして、この再計算した駐車料金を、前述と同様、ユーザID,クレジットカード番号、駐車利用時間ならびに駐車利用日等の情報とともに、ネットワークを介してクレジット会社の決済サーバ装置等(図示せず)に送信する。クレジット会社の決済サーバ装置等から駐車料金等の情報を正常に受領した旨の信号を受けて、打刻処理部163は、算出した駐車料金に対応した再精算指示信号を出力し(ステップSS150)、制御部56は、この入力した再精算指示信号に基づき、駐車料金の課金処理のための手続きが正常になされた旨を表示させる(ステップSC190)。その後、再精算が完了した旨の通知が、制御部56の制御により車載アンテナ59から無線通信により送信され(ステップSC195)、出庫口アンテナ102を介し出庫口アンテナ送受信部108により受信される。
なお、判定部164は、上記ステップSS70において前述の時間差が30分以内であった場合には、そのままネットワークNWを介し精算完了通知を出庫口アンテナ送受信部108へと出力する。
以上のようにして精算が完了したら、出庫ゲート制御部106の制御により出庫ゲート装置104が開き(ステップS40)、車両Mは出庫口EXTより駐車場PK外部へ退出することができる。
上記変形例による駐車管理システムにおいては、上述した構成に加えてさらに、前記管理サーバ150は、前記打刻処理が終了した後に前記出庫口EXTに到達した前記車両Mの前記車載アンテナ59に対し、前記出庫口EXTに設けた前記出庫口アンテナ102(第1地上アンテナに相当)を介して無線通信を行い、当該車両Mの出庫時刻を検出する出庫検出部162(第1出庫検出手段に相当)と、前記打刻処理された時刻と前記出庫時刻との時間差が所定範囲であるかどうかを判定する判定部164(第1判定手段に相当)とを備えている。
このようにすると、出庫口EXTに到達した際、打刻処理した時刻からあまりに長い時間が経過している場合には、課金の計算をやり直すようにすることができる。そして、上記の例では、出庫検出部162により検出された出庫時刻に基づく、通常通りの課金を行うようにする。この結果、利用者が意図的に車載精算器50の打刻スイッチ52を早いタイミングで操作し、打刻時間を早めて駐車料金を安くする不正行為を防止することができる。
(1−2)エンジン起動タイミングとリンクさせる場合
本変形例においては、利用を終了して利用者が打刻スイッチ52を操作してから、その後発車するためにエンジンが起動されるまでの間の時間を監視する。そして打刻スイッチ52の操作後、所定時間内にエンジンが起動されなかった場合には、打刻スイッチ52の操作による打刻時間に代えて、実際に出庫口EXTに到達した時間、すなわち出庫時間を用いて駐車料金を再計算する。
ちなみに、車両Mが起動された後に打刻スイッチ52が操作された場合には、この処理をおこなわないようにしてもよい。
本変形例の管理サーバ150の構成は、上記図8と同等のもので足りる。
図10は、本変形例の駐車管理システムにおける各部で送受される各種信号の送受と制御動作の一例を表すシーケンス図である。図10では、上記図9に示した各手順において、入出庫口INT,EXTに係わるステップSS32に代えて新たにステップSS35を設け、管理サーバ150に関するステップSS80に代えて新たにステップSS80を設けている。また、車載精算器50に関するステップSC60及びステップSC70が新たに設けられている。
前述のステップSC50において、例えば利用者が車両Mに乗り込んだ後利用者により打刻スイッチ52が操作されたら、車載精算器50の制御部56が、その後所定時間(この例では60秒)以内に車両起動制御装置70により車両Mが起動されたかどうかを判定する(ステップSC60)。60秒以内に起動された場合は判定が満たされ、管理サーバ150における前述したステップSS30、ステップSS40、ステップSS50が実行されるとともに、車載精算器50の制御部56が上記ステップSC90において前述の精算表示を実行する。60秒以内に起動されなかった場合は、制御部56の制御により、無線送受信部54及び車載アンテナ59を介し、NGフラグを最寄りのフロアアンテナ111,211,311へ送信する。このNGフラグは、フロアアンテナ送受信部112,212,312及びネットワークNWを介して管理サーバ150の打刻処理部163へ入力される。この場合、上記ステップSS30、ステップSS40、ステップSS50は実行されておらずこの時点では打刻処理は行われない。
なお、以上のような60秒間の制限に対応し、利用者により打刻スイッチ52が操作されたら、車載精算器50の上記表示部53に、図11に示すように、車両Mの起動を促すような表示を行ってもよい。また車両Mが起動されないまま60秒が経過した場合には、上記のように打刻処理がなされずNGフラグが送信されることに対応し、上記表示部53において図12に示すような打刻スイッチ52の操作が無効となった旨の表示を行うようにしてもよい。
その後、出庫口EXTにおいて前述のステップS30において車両Mの出庫が検出されたら、出庫ゲート制御部106が、NGフラグが受信されているかどうかの問い合わせをネットワークNWを介し管理サーバ150の上記判定部164へ出力する。判定部164は、前述のステップSC70における送信により、NGフラグが受信されているかどうかを判定する(ステップSS80)。そして、NGフラグが受信されており判定が満たされた場合には、前述と同様、この時点で新たに打刻処理を行い(ステップS130)、その時刻を用いて駐車料金を再計算し(ステップSS140)、再計算した駐車料金を含む情報をクレジット会社の決済サーバ装置等へ送信し、決済サーバ装置等からの正常受領信号を受けて打刻処理部163が信号(再精算指示信号に相当)を、ネットワークNW、出庫口アンテナ送受信部108、及び出庫口アンテナ102(本変形例の第1地上アンテナの1つに相当)を介し、車両Mの車載アンテナ59へ送信する(ステップSS150)。その後のステップSC190の精算表示、ステップSC195の精算完了通知については前述と同様である。なお、判定部164は、上記ステップSS80においてNGフラグが受信されておらず判定が満たされなかった場合には、そのままネットワークNWを介し精算完了通知を出庫口アンテナ送受信部108へと出力する。
以上のようにして精算が完了したら、前述と同様に出庫ゲート装置104が開き(ステップS40)、車両Mは出庫口EXTより駐車場PK外部へ退出することができる。
なお、たとえば、車両Mを起動した後に打刻スイッチ52を操作した場合、ならびに打刻スイッチ52を操作した後所定時間内に車両Mを起動した場合、とでいずれもその後出庫口に到達せずに車両Mを起動停止した場合には、当該打刻スイッチ52による利用終了時間の打刻をリセットし、車載精算器50に通知するようにしてもよい。
上記変形例においても、前述と同様、利用者が意図的に車載精算器50の打刻スイッチ52を早いタイミングで操作し、打刻時間を早めて駐車料金を安くする不正行為を防止することができる。
なお、本変形例においては、他にも、たとえば、駐車を終了して利用者が打刻スイッチ52を操作してから、各フロアアンテナ111,211,311を通過するまでの間の時間を監視するようにしてもよい。そして打刻スイッチ52の操作後、所定時間内に各フロアアンテナ111,211,311を通過しなかった場合には、打刻スイッチ52の操作による打刻時間に代えて、実際に出庫口EXTに到達した時間、すなわち出庫時間を用いて駐車料金を再計算するようにしてもよい。
なお、上記した例では、打刻スイッチ52の操作により利用終了時刻を打刻するようにしているが、たとえば、当該打刻スイッチ52を用いずとも車両Mが起動されたか否かで利用終了時刻を打刻するようにしてもよい。
(1−3)サーバを用いない場合
本変形例においては、管理サーバ150を省略し、打刻処理は、車載精算器50側において全て実行する。また、クレジットカードCCを用いた課金処理は、出庫口EXTの出庫口アンテナ102からの信号受信に対応して、車載精算器50とネットワークを介して接続されたクレジット会社の決済サーバ装置等に必要な情報を送信することにより行われる。
図13は、本変形例の駐車管理システムを適用した駐車場の一構成例を表す概念的説明図である。
本変形例の駐車場管理システムでは、前述した駐車区域F1の1Fフロアアンテナ111、駐車区域F2の2Fフロアアンテナ211、駐車区域F3の3Fフロアアンテナ311、及び、これらに対応する1Fフロアアンテナ送受信部112、2Fフロアアンテナ送受信部212、及び3Fフロアアンテナ送受信部312が全て省略され、また前述の図2に示した管理サーバ150も省略されている。
この結果、図14に示されるように、入庫口アンテナ101に対応した入庫口アンテナ送受信部107が入庫ゲート制御部105に接続され、出庫口アンテナ102に対応した出庫口アンテナ送受信部108が出庫ゲート制御部106に接続されている。
図15は、本変形例における車載精算器50の機能構成例を示す機能ブロック図である。図15において、本変形例の車載精算器50では制御部56が、打刻処理部58を備えている。なお、この打刻処理部58の機能の詳細については後述する。
図16は、車両Mが駐車場PKを利用する際の、本変形例の駐車管理システムにおける各種信号の送受と制御動作の一例を表すシーケンス図である。
図16において、入庫ゲート制御部105の制御により、入庫口アンテナ101からは車両Mを検出するための無線信号(問いかけ信号)が送信されている。前述と同様、車載アンテナ59において上記問いかけ信号が受信され、車載精算器50の制御部56によって取得されると、カード読み書き部55を介しクレジットカードCCから読み取られたユーザIDを含む応答信号が車載アンテナ59を介し入庫口アンテナ101へ送信される(ステップSC5)。これにより、入庫口INTにおける車両Mの入庫が検出される(ステップS10)。このようにして入庫検出が終了すると、新たに設けたステップS25において、このときの入庫時刻情報が入庫口アンテナ送受信部107から入庫口アンテナ101を介し車載アンテナ59へ送信される。この入庫時刻情報は、車載アンテナ59から無線送受信部54を介し制御部56に入力され、さらに、打刻処理部58の制御に基づきカード読み書き部55を介し無線通信によりクレジットカードCCへと書き込まれる(ステップSC15)。その後、入庫ゲート制御部105の制御に基づき、入庫ゲート装置103が開く(ステップS15)。
その後、駐車場PKの利用者が駐車区域F1〜F3の駐車区画SPに車両Mを駐車した後、駐車区画SPの利用が終了して出庫口EXTへ向かうとき、前述と同様、例えば利用者が車両Mに乗り込み発車するより前に、クレジットカードCCが車載精算器50に装着された状態において、打刻スイッチ52を操作する(ステップSC50)。すると、この操作に対応した操作信号に応じて、打刻処理部58の制御により、カード読み書き部55(本変形例における第1処理信号出力手段に相当する)が、打刻する利用終了時刻情報を無線通信によりクレジットカードCCへ書き込む。このようにして、打刻処理部58において、車両Mが走行し出庫口EXTへ到達するよりも前のタイミングで、事前に利用終了時刻の打刻処理が行われる(ステップSC55)。
このとき、出庫口アンテナ送受信部108の制御により、出庫口アンテナ102からは車両Mを検出するための無線信号(問いかけ信号)が送信されている。上記のようにして、駐車が終了して発車した車両Mが駐車区域F1〜F3より出庫口EXTまで走行して出庫口EXTに到達し、車載アンテナ59が出庫口アンテナ102近傍の所定の通信範囲に進入すると、車載アンテナ59において上記問いかけ信号が受信され、車載精算器50の制御部56によって取得される。すると、制御部56の制御により、応答信号が、無線送受信部54及び車載アンテナ59を介し出庫口アンテナ102へ送信され、出庫口EXTにおける車両Mの出庫が検出される(ステップS30)。
車両Mの出庫が検出されたら、出庫口アンテナ送受信部108が、上述した打刻情報の問い合わせを、出庫口アンテナ102より無線通信により車載アンテナ59へ送信する(ステップS33)。問い合わせを車載アンテナ59及び無線送受信部54を介して受信した打刻処理部58は、ステップSC55で処理した前述の打刻情報を、無線送受信部54及び車載アンテナ59を介し出庫口アンテナ102へ送信する(ステップSC65)。
上記の打刻情報を出庫口アンテナ102を介し取得した出庫口アンテナ送受信部108は、打刻情報に含まれる利用終了時刻と、上記ステップS20において既に検出済みの入庫時刻とに基づき、当該利用者の駐車料金を算出する(ステップS36)。そして、この算出した駐車料金を、前述と同様、ユーザID,クレジットカード番号、駐車利用時間ならびに駐車利用日等の情報とともに、ネットワークを介してクレジット会社の決済サーバ装置等(図示せず)に送信する。クレジット会社の決済サーバ装置等から駐車料金等の情報を正常に受領した旨の信号を受けて、出庫口アンテナ送受信部108は、対応した精算指示信号を出庫口アンテナ102を介し車載アンテナ59へと送信する(ステップS38)。
車載アンテナ59において受信された精算指示信号は、前述と同様、無線送受信部54を介して制御部56へ入力される。制御部56は、この入力した精算指示信号に基づき、駐車料金の課金処理のための手続きが正常になされた旨を表示させる(ステップSC90)。その後、精算が完了した旨の通知が、制御部56の制御により車載アンテナ59から無線通信により送信され(ステップSC95)、出庫口アンテナ102を介し出庫口アンテナ送受信部108により受信される。
以上のようにして精算が完了したら、出庫口アンテナ送受信部108に接続された出庫ゲート制御部106の制御により出庫ゲート装置104が開き(ステップS40)、車両Mは出庫口EXTより駐車場PK外部へ退出することができる。
上記変形例による駐車管理システムにおいては、上述した構成に加えてさらに、前記第1指示信号出力手段は、前記車両Mに設けられ、操作者の操作に基づく操作信号を前記第1打刻指示信号として出力する打刻スイッチ52(操作手段に相当)であり、カード読み書き部55(第1処理信号出力手段に相当)は、前記車載精算器50(媒体装着手段に相当)に設けられ、前記車載精算器50に装着された前記クレジットカードCCに対し前記操作信号に応じた前記無線通信信号を送信し、前記車両Mに関する前記打刻処理を行う。
このようにすると、利用者が駐車区画SPの駐車を終える場合には、自らの意志で打刻スイッチ52を適宜に操作するだけで、操作信号に対応する無線通信信号が打刻処理部58の制御によりカード読み書き部55を介しクレジットカードCCへ送信され、クレジットカードCCに対し自動的に打刻処理を実行することができる。そして、この打刻処理に対応して、精算が行われる。この結果、出庫口EXTにおける打刻により課金されるのではなく、出庫口EXTへ到達するより前の段階での打刻によって確実に課金を行うことができる。
なお、上記の例では、打刻処理の直後ではなく、出庫口EXTに到達したときに駐車料金の精算を行ったが、これに限られない。すなわち、打刻処理の直後に、駐車料金の精算を行うようにしてもよい。この場合も同様の効果を得る。
<第2実施形態>
本実施形態においては、上記第1実施形態における打刻スイッチ52の手動操作を契機とした打刻処理に代えて、車両Mが出庫口に向け各フロアから出発し出口側通路を走行していることを検出し、これを契機に、自動的に打刻処理を行うものである。上記第1実施形態と同等の構成及び手順には同一の符号を付し、適宜説明を省略又は簡略化する。
図17は、本実施形態の駐車管理システムを適用した駐車場の一構成例を表す概念的説明図であり、図18は、本実施形態の管理サーバ150の機能構成例を示す機能ブロック図である。
図17及び図18において、本実施形態の駐車場管理システムでは、前述した駐車区域F1の1Fフロアアンテナ111、駐車区域F2の2Fフロアアンテナ211、駐車区域F3の3Fフロアアンテナ311、及び、これらに対応する1Fフロアアンテナ送受信部112、2Fフロアアンテナ送受信部212、及び3Fフロアアンテナ送受信部312が省略されている。
一方、1階フロアの駐車区域F1のフロア出口側(出庫口EXT側とは限らない。以下同様)に位置する上り通路R12、2階フロアの駐車区域F2のフロア出口側に位置する上り通路R23、3階フロアの駐車区域F3のフロア出口側に位置する下り通路R32、及び、2階フロアの駐車区域F2のフロア出口側に位置する下り通路R32の近傍には、それぞれ、1F上り出場アンテナ141、2F上り出場アンテナ241、3F下り出場アンテナ332、2F下り出場アンテナ232が設けられている。これら出場アンテナ141,241,332,232は第2地上アンテナに相当し、対応する通路R12,R23,R32,R21(出口側通路に相当する)を走行する車両Mと無線通信可能に構成されている。また、1F上り出場アンテナ141、2F上り出場アンテナ241、3F下り出場アンテナ332、2F下り出場アンテナ232は、それぞれ、1F上り出場アンテナ送受信部143、2F上り出場アンテナ送受信部243、3F下り出場アンテナ送受信部334、及び2F下り出場アンテナ送受信部234に接続され、各出場アンテナ送受信部143,243,334,234を介してネットワークNWに接続されることで、管理サーバ150と情報送受信可能に構成されている。
また、本変形例における管理サーバ150は第2サーバに相当し、制御部180が、前述の入庫検出部161、出庫検出部162、打刻処理部163に加え、ビーコン制御部165を備えている。
ビーコン制御部165は本実施形態における第1指示信号出力手段に相当し、前述の各出場アンテナ送受信部143,243,334,234を介して各出場アンテナ141,241,332,232へ無線通信により問いかけ信号(本実施形態における第1打刻指示信号に相当)を出力する。そして、その送信された問いかけ信号に対する車両Mの応答信号を各出場アンテナ141,241,332,232及び出場アンテナ送受信部143,243,334,234を介して取得し、これによって車両Mが各階のフロアから脱出したことを検出する。
打刻処理部163は、上記問いかけ信号に対応して車両Mの車載アンテナ59(第2車載アンテナに相当し、本実施形態における第1処理信号出力手段に相当する)より送信されビーコン制御部165で取得された応答信号を入力し、当該車両Mに対する打刻処理(この例では後述するように利用終了時刻の打刻)を行う。この打刻情報は記憶部170へ記憶される。
図19は、本実施形態における車両Mの車載精算器50の外観例を示す図であり、図20は車載精算器50の機能構成例を表す機能ブロック図である。
図19及び図20に示すように、車載精算器50は、挿入口51と、表示部53とを有しており、図4や図6に示された打刻スイッチ52が省略されている。
図21は、車両Mが駐車場PKを利用する際の、本実施形態の駐車管理システムにおける各種信号の送受と制御動作の一例を表すシーケンス図である。図21では、信号送受の対象として図7に示した入出庫口INT,EXT、車載精算器50、管理サーバ150に加え、上記の各出場アンテナ141,241,232,332が示されている。そして、図7に示した各手順のうち、車載精算器50に関するステップSC50及びステップSC80に代え、各出場アンテナ141,241,232,332に関するステップSE10及びステップSE20が、新たに設けられている。
図21において、管理サーバ150のビーコン制御部165の制御により、各出場アンテナ141,241,232,332からは車両Mを検出するための無線信号(問いかけ信号)が送信されている。車両Mが通路R12,R23,R32,R21に進入し、車載アンテナ59が各アンテナ141,241,232,332近傍の所定の通信範囲に進入すると、車載アンテナ59において上記問いかけ信号が受信され、車載精算器50の制御部56によって取得される。
すると、制御部56の制御により、対応する応答信号が、無線送受信部54及び車載アンテナ59を介し各アンテナ141,241,232,332へ送信される。この応答信号の受信によって、車両Mの各階フロアからの出場及び通路R12,R23,R32,R21への進入が検出される(ステップSE10)。各アンテナ141,241,232,332を介し上記応答信号を入力した各出場アンテナ送受信部143,243,234,334は、利用終了時刻の打刻処理を行うための指示信号を、ネットワークNWを介して管理サーバ150へ出力し(SE20)、打刻処理部163において取得される。これにより、打刻処理部163において、車両Mが走行し出庫口EXTへ到達するよりも前のタイミングで、事前に利用終了時刻の打刻処理が行われる(ステップSS30)。これ以降の手順は図7と同様であるので説明を省略する。
上記第2実施形態における駐車管理システムにおいては、入庫口INTと、出庫口EXTと、少なくとも1つの駐車区域F1,F2,F3とを備えた駐車場PKの前記駐車区域F1,F2,F3に駐車された自動車M又は二輪車(以下、車両と称する)に対し、課金を行うための駐車管理システムであって、前記車両Mに設けられ、精算可能な金銭情報に対応付けられた情報が記録されたクレジットカードCC(記録媒体に相当)を着脱可能な車載精算器50(媒体装着手段に相当)と、前記車載精算器50に前記クレジットカードCCが装着された状態で、前記車両Mが駐車された前記駐車区域F1,F2,F3から走行し出庫口EXTへ到達するのに先んじて、前記駐車区域F1,F2,F3での利用終了時刻を打刻処理するための指示信号(第1打刻指示信号に相当)を出力するビーコン制御部165(第1指示信号出力手段に相当)と、前記車載精算器50に前記クレジットカードCCが装着された状態で、前記第1打刻指示信号に応じて、前記利用終了時刻の前記打刻処理を行うための無線通信信号を出力する車載アンテナ59(第1処理信号出力手段に相当)とを有する
本実施形態では、駐車場PKの利用者が各フロアの駐車区域F1,F2,F3の駐車を終え、その駐車区域F1,F2,F3より出庫口EXTまで走行する。その際、1階フロアの駐車区域F1から通路R12へ進入するとき、又は2階フロアの駐車区域F2から通路R23,R21へ進入するとき、又は3階フロアの駐車区域F3から下り通路R32へ進入するときに、クレジットカードCCが車載精算器50に装着された状態において、ビーコン制御部165が各出場アンテナ141,241,232,332を介し指示信号を出力し、車載アンテナ59により受信される。車載アンテナ59は、この受信した指示信号に応じて、利用終了時刻の打刻処理を行うための無線通信による応答信号を各出場アンテナ141,241,232,332へ出力し、対応する打刻指示信号が管理サーバ150の打刻処理部163により取得される。これにより、車載精算器50にクレジットカードCCが装着されたままの状態で、車両Mが走行し出庫口EXTへ到達するよりも前のタイミング、この例では、通路R12,R23,R21,R32の走行中に、事前に利用終了時刻の打刻が行われる。
そして、このようにして打刻された利用終了時刻に基づき駐車料金が算出され、上記算出された駐車料金に基づき精算が実行される。
以上のようにして、本実施形態においても、上記第1実施形態と同様、駐車場PKの利用者は、車両Mに設けた車載精算器50からクレジットカードCCを取り外すことなく駐車料金の精算を行え、出庫口EXTへ到達するより前の段階での打刻によって課金される。この結果、利用者は、実質的な駐車サービスの終了時に相当する駐車区画SPの利用終了時に比較的近いタイミング(各フロアからの脱出直後)の打刻により駐車料金を支払えばよく、駐車区画SPを離脱した後出庫口EXTまで走行している時間の分の無駄な駐車料金を支払う必要がなくなり、利用者側の利便性が向上する。また、駐車場PK内や場外近傍に設けた事前精算機により精算を行う場合のように、精算後車両Mまでの徒歩時間がサービス提供者側にとって駐車サービスの無料提供状態になる弊害も解消できるので、サービス提供者側の利便性も向上する。
上記第2実施形態における情報記録システムSにおいては、上述した構成に加えてさらに、前記駐車区域F1,F2,F3からの通路R12,R23,R21,R32(出口側通路に相当)において前記車両Mと無線通信可能に配置されるとともに、管理サーバ150(第2サーバに相当)に接続された出場アンテナ232、3F下り出場アンテナ332(第2地上アンテナに相当)を有し、管理サーバ150のビーコン制御部165(第1指示信号出力手段に相当)は、前記管理サーバ150に設けられ、前記通路R12,R23,R21,R32に配置された前記出場アンテナ141,241,232,332を介し、前記車両Mへの問いかけ信号を前記第1打刻指示信号として出力し、前記第1処理信号出力手段は、前記車両Mに設けられ、前記問いかけ信号に応じた前記無線通信信号を前記通路R12,R23,R21,R32に配置された前記出場アンテナ141,241,232,332へ送信する車載アンテナ59(第2車載アンテナに相当)であり、前記管理サーバ150の打刻処理部163は、前記出場アンテナ141,241,232,332により受信された前記無線通信信号に応じて、前記車両Mに関する前記打刻処理を行う。
このようにすると、利用者が駐車区域F1,F2,F3の駐車区画SPの駐車を終え、出庫口EXTに向けて車両Mを走行開始すると、駐車区域F1,F2,F3のフロア出口側に位置する通路R12,R23,R21,R32において、管理サーバ150より出場アンテナ141,241,332,232を介し送信された問いかけ信号が車両M側において受信される。すると、車載アンテナ59よりその問いかけ信号に応じた無線通信信号が出場アンテナ141,241,332,232へ送信され、この無線通信信号が出場アンテナ141,241,332,232で受信されて管理サーバ150の打刻処理部163において自動的に打刻処理を実行することができる。そして、上記打刻処理に基づき精算が行われる。この結果、出庫口EXTにおける打刻により課金されるのではなく、出庫口EXTへ到達するより前の段階での打刻によって確実に課金を行うことができる。
なお、以上においては、打刻処理の直後に、駐車料金の精算を行ったが、これに限られない。すなわち、出庫口EXTに到達して出庫口アンテナ102により検出されたときに、駐車料金の精算を行うようにしてもよい。この場合も同様の効果を得る。
また、以上においては、1階フロアのフロア出口の上り通路R12に設けた1F上り出場アンテナ141によって1階フロアからの脱出を検出したが、これに限られない。すなわち、出庫口アンテナ102やその近傍に別途設けたアンテナによって1階フロアからの脱出を検出するようにしてもよい。この場合、これらアンテナ102等も第2地上アンテナを構成する。
なお、上記第2の実施形態は、種々の部分的変更が可能である。以下そのような変形例を順を追って説明する。上記第2実施形態と同等の構成及び手順には同一の符号を付し、適宜説明を省略又は簡略化する。
(2−1)打刻時刻と出庫時刻との時間差を判定する場合
本変形例においては、各出場アンテナ141,241,332,232において車両Mが検出されてから、その後出庫口EXTに到達するまでの経過時間を監視する。そして、経過時間が所定時間を超えた場合には、各出場アンテナ141,241,332,232での検出を契機とした打刻時間に代えて、実際に出庫口EXTに到達した時間、すなわち出庫時間を用いて駐車料金を再計算する。
図22は、本変形例の管理サーバ150の機能構成例を表す機能ブロック図である。本変形例の管理サーバ150は、制御部180が、前述の入庫検出部161、出庫検出部162(第2出庫検出手段に相当)、及び打刻処理部163に加え、判定部164を備えている。判定部164は第2判定手段に相当し、各出場アンテナ141,241,332,232において車両Mが検出され前述の打刻処理が行われた時間と、その後車両Mが出庫口EXTに到達した出庫時間との時間差が、所定範囲(この例では30分以内)であるかどうかを判定する。
図23は、本変形例の駐車管理システムにおける各部で送受される各種信号の送受と制御動作の一例を表すシーケンス図である。図23では、図21に示した各手順に加え、入出庫口INT,EXTに係わるステップSS32と、車載精算器50に関するステップSC190、ステップSC195と、管理サーバ150に関するステップSS70、ステップSS130、ステップSS140、ステップSS150、ステップSS160とが、新たに設けられている。
すなわち、出庫口EXTにおいて前述のステップS30において車両Mの出庫が検出されたら、上記図9と同様、出庫ゲート制御部106が出庫時刻やユーザIDを含む出庫情報を管理サーバ150へ出力し(ステップSS32)、判定部164は前述のステップSS30において打刻処理が行われた時間と上記出庫時刻との時間差が30分以内であるかどうかを判定する(ステップSS70)。時間差が30分を超過した場合には出庫時刻を用いて新たに打刻して(ステップS130)駐車料金を再計算する(ステップSS140)。そして、この再計算した駐車料金を、前述と同様、ユーザID,クレジットカード番号、駐車利用時間ならびに駐車利用日等の情報とともに、ネットワークを介してクレジット会社の決済サーバ装置等(図示せず)に送信する。クレジット会社の決済サーバ装置等から駐車料金等の情報を正常に受領した旨の信号を受けて、算出した駐車料金に対応した再精算指示信号を出力する(ステップSS150)。以降の手順は図9と同様であり、説明を省略する。
上記変形例による駐車管理システムにおいては、上述した構成に加えてさらに、前記管理サーバ150は、前記打刻処理が終了した後に前記出庫口EXTに到達した前記車両Mの車載アンテナ59に対し、前記出庫口EXTに設けた前記出庫口アンテナ102(第2地上アンテナに相当)を介して無線通信を行い、当該車両の出庫時刻を検出する出庫検出部162(第2出庫検出手段に相当)と、前記打刻処理された時刻と前記出庫時刻との時間差が所定範囲であるかどうかを判定する判定部164(第2判定手段に相当)とを備えている。
このようにすると、出庫口EXTに到達した際、打刻処理した時刻からあまりに長い時間が経過している場合には、課金の計算をやり直すようにすることができる。上記の例では、出庫検出部162により検出された出庫時刻に基づく、通常通りの課金を行うようにする。この結果、利用者が意図的に出場アンテナ141,241,332,232を早いタイミングで通過させた後にしばらく駐車区域F1,F2,F3内に滞留する等、打刻時間を早めて駐車料金を安くする不正行為を防止することができる。
(2−2)サーバを用いない場合
本変形例においては、管理サーバ150を省略し、打刻処理は、車載精算器50側において全て実行する。また、クレジットカードCCを用いた課金処理は、出庫口EXTの出庫口アンテナ102からの信号受信に対応して、車載精算器50とネットワークを介して接続されたクレジット会社の決済サーバ装置等に必要な情報を送信することにより行われる。
図24は、本変形例における各アンテナ送受信に係わる構成例を表す概念的説明図である。
本変形例の駐車場管理システムでは、前述の図22に示した管理サーバ150が省略されている。この結果、図示のように、入庫口アンテナ101に対応した入庫口アンテナ送受信部107が入庫ゲート制御部105に接続され、出庫口アンテナ102に対応した出庫口アンテナ送受信部108が出庫ゲート制御部106に接続されている。また、1F上り出場アンテナ141に対応する1F上り出場アンテナ送受信部143と、2F上り出場アンテナ241に対応する2F上り出場アンテナ送受信部243と、3F下り出場アンテナ332に対応する3F下り出場アンテナ送受信部334と、2F下り出場アンテナ232に対応する2F下り出場アンテナ送受信部234とは、互いに接続されず、独立して設けられている。なお、各出場アンテナ送受信部143,243,334,234は、本変形例における第1指示信号出力手段に相当している。
図25は、本変形例における車載精算器50の機能構成例を示す機能ブロック図である。図25において、本変形例の車載精算器50では制御部56が打刻処理部58を備えている。なお、この打刻処理部58の機能の詳細については後述する。
図26は、車両Mが駐車場PKを利用する際の、本変形例の駐車管理システムにおける各種信号の送受と制御動作の一例を表すシーケンス図である。
図26では、前述の図16に示したシーケンスに対し、信号送受の対象として、入出庫口INT,EXT、車載精算器50、管理サーバ150に加え、上記各出場アンテナ141,241,232,332が示されている。そして、図16に示した各手順のうち、車載精算器50に関するステップSC50に代え、各出場アンテナ141,241,232,332に関するステップSE10及びステップSE20が、新たに設けられている。
すなわち、図26のステップSC5、ステップS10、ステップS25、ステップSC15、ステップS15は図16と同様である。すなわち、入庫口アンテナ101からの問いかけ信号が車載アンテナ59で受信されると、カード読み書き部55を介しクレジットカードCCから読み取られた応答信号が入庫口アンテナ101へ送信されて(ステップSC5)、車両Mの入庫が検出され(ステップS10)入庫時刻情報が入庫口アンテナ101から車載アンテナ59へ送信され(ステップS25)、打刻処理部58の制御に基づきクレジットカードCCへと書き込まれる(ステップSC15)、そして、入庫ゲート装置103が開く(ステップS15)。
その後、ステップSE10及びステップSE20は、図21とほぼ同様である。すなわち、車載アンテナ59を介し各出場アンテナ141,241,232,332からの問いかけ信号が受信され、対応する応答信号が送信されることによって、車両Mの各階フロアからの出場が検出される(ステップSE10)。応答信号を入力した各出場アンテナ送受信部143,243,234,334から、利用終了時刻の打刻処理を行うための指示信号が、各出場アンテナ141,241,232,332を介し無線通信により出力され(ステップSS30)、車載アンテナ59を介し制御部56の打刻処理部58で取得される。
そして、この取得して指示信号に応じて、打刻処理部58の制御により、カード読み書き部55(本変形例における第1処理信号出力手段に相当する)が、打刻する利用終了時刻情報を無線通信によりクレジットカードCCへ書き込む。このようにして、打刻処理部58において、車両Mが走行し出庫口EXTへ到達するよりも前のタイミングで、事前に利用終了時刻の打刻処理が行われる(ステップSC55)。
これ以降の手順は図16と同様であるので説明を省略する。
上記変形例による駐車管理システムにおいては、上述した構成に加えてさらに、前記駐車区域F1,F2,F3からの通路R12,R23,R21,R32(出口側通路に相当)において前記車両Mと無線通信可能に配置された出場アンテナ141,241,332,232(第2地上アンテナに相当)を有し、各出場アンテナ送受信部143,243,334,234(第1指示信号出力手段に相当)は、通路R12,R21,R32,R23に配置された前記出場アンテナ141,241,332,232を介し、前記車両Mへの信号(問いかけ信号に相当)を前記第1打刻指示信号として出力し、カード読み書き部55(本変形例における第1処理信号出力手段に相当)は、前記車載精算器50に設けられ、前記車載精算器50に装着された前記クレジットカードCCに対し前記問いかけ信号に応じた前記無線通信信号を送信し、前記車両Mに関する前記打刻処理を行う。
このようにすると、利用者が駐車区画SPの駐車を終え、出庫口EXTに向けて車両Mを走行開始するだけで、出場アンテナ141,241,332,232をからの問いかけ信号に応じたカード読み書き部55からの無線通信信号が車載精算器50に装着されたクレジットカードCCへ送信され、クレジットカードCCに対し自動的に打刻処理を実行することができる。そして、この打刻処理に対応して、精算が行われる。この結果、出庫口EXTにおける打刻により課金されるのではなく、出庫口EXTへ到達するより前の段階での打刻によって確実に課金を行うことができる。
なお、上記した出場アンテナを事前精算機(前述したように、駐車場PK内や場外近傍に別途設けたもの)との複合機器とし、たとえば、クレジットカードCCを事前精算機に挿入して駐車料金を事前精算してもよいし、事前精算していなくても当該出場アンテナを通過すれば事前精算がおこなえるようにしてもよい。なお、事前精算機で事前精算をおこなった後出場アンテナを通過した場合には、当該事前精算機での精算が優先されるようにする。
<第3実施形態>
本実施形態は、駐車場の利用が終わった利用終了時刻のみならず、利用開始時刻についても打刻スイッチ52による手動操作を契機とした打刻処理を行うものである。
図27は、車両Mが駐車場PKを利用する際の、本実施形態の駐車管理システムにおける各部で送受される各種信号の送受と制御動作の一例を表すシーケンス図である。
図27において、ステップSC5、ステップS10、ステップS20、ステップSS10、ステップS15は、上記第1実施形態の図7と同様である。すなわち、入庫口アンテナ101からの無線信号(問いかけ信号)へユーザID等を含む応答信号を送信する(ステップSC5)ことで、車両Mの入庫が検出され(ステップS10)、入庫時刻を含む入庫情報として管理サーバ150へと出力され(ステップS20)、入庫検出部161が記憶部170へと格納する(ステップSS10)。その後、入庫ゲート装置103が開き(ステップS15)、利用者は駐車区域F1〜F3へ車両Mを乗り入れる。
そして、本実施形態では、利用者が空いている適宜の駐車区画SPに車両Mを駐車した際、例えば車両Mのエンジン等を停止させ降りる直前に(あるいは駐車する直前でもよい)、クレジットカードCCが車載精算器50に装着された状態において、利用者が打刻スイッチ52(この場合の第2指示信号出力手段に相当)を操作する(ステップSC10)。すると、この操作に対応した操作信号(この場合の第2打刻指示信号に相当)に応じて、車載アンテナ59(この場合の第2処理信号出力手段に相当)が、利用開始時刻の打刻処理を行うための無線通信による指示信号を、対応する駐車区域F1,F2,F3のフロアアンテナ111,211,311のいずれかへ送信する(ステップSC40)。フロアアンテナ111,211,311で受信された指示信号は、対応するフロアアンテナ送受信部112,212,312及びネットワークNWを介して管理サーバ150の打刻処理部163で取得される。これにより、打刻処理部163において、駐車区域F1〜F3への到達の際(又は、到達するよりも先のタイミングで)、事前に利用開始時刻の打刻処理が行われる(ステップSS20)。すなわち、記憶部170に格納されている、対応する入庫情報に関連つけて、打刻した利用開始時刻を格納する。
なお、このとき、前述の(1−2)の変形例と同様、エンジンの停止タイミングとリンクさせるようにしてもよい。すなわち、車載精算器50の制御部56が、車両Mが駐車区画SPに駐車された後、起動可否部71から当該車両Mを起動停止させた旨の信号を取得する前に、クレジットカードCCが車載精算器50に装着された状態において、打刻スイッチ52から上記操作信号を受け付けたかを判断する。起動可否部71から当該車両Mを起動停止させた旨の信号を取得する前に打刻スイッチ52からの操作信号を受け付けた場合には、上記のようにして、利用開始時刻の打刻処理を行うための無線通信信号を管理サーバ150に送信する(上記ステップSC40)。なお、打刻スイッチ52からの操作信号を受け付けていない状態において起動可否部71から車両Mを起動停止させた旨の信号を取得した場合には、利用開始時刻の打刻処理を行わず、そのままステップSC50へ移行するようにすればよい。この場合、利用開始時刻としては、例えば前述の入庫時刻を用いれば足りる。
その後、駐車した駐車区画SPの利用が終了したときの利用終了時刻の打刻処理は図7と同様である。すなわち、利用者が打刻スイッチ52を操作すると(ステップSC50)と、操作信号に応じて車載アンテナ59が指示信号をフロアアンテナ111,211,311へ送信し(ステップSC80)、管理サーバ150の打刻処理部163で取得されて事前に利用終了時刻の打刻処理が行われる(ステップSS30)。
そして、その後ステップSS40では、上記のようにしてステップSS20及びステップSS30で打刻された利用開始時刻及び利用終了時刻に基づき、当該利用者の駐車料金が算出される。以降の手順については図7と同様であり、説明を省略する。
なお、上記第2実施形態のように、車両Mが各フロアに向けての通路を走行していることを検出し、これを契機に、自動的に打刻処理を行うようにしてもよい。
図28は、この場合の駐車管理システムを適用した駐車場の一構成例を表す概念的説明図であり、図29は、本実施形態の管理サーバ150の機能構成例を示す機能ブロック図である。
図28及び図29において、この駐車場管理システムでは、第2実施形態において図17に示した構成に加えて、1階フロアの駐車区域F1のフロア入口側(入庫口INT側とは限らない。以下同様)に位置する下り通路R21、2階フロアの駐車区域F2のフロア入口側に位置する上り通路R12、3階フロアの駐車区域F3のフロア入口側に位置する上り通路R23、及び、2階フロアの駐車区域F2のフロア入口側に位置する下り通路R32の近傍には、それぞれ、1F下り入場アンテナ142、2F上り入場アンテナ231、3F上り入場アンテナ331、2F下り入場アンテナ242が設けられている。これら入場アンテナ142,231,331,242は、対応する通路R21,R12,R23,R32を走行する車両Mと無線通信可能に構成されている。また、1F下り入場アンテナ142、2F上り入場アンテナ231、3F上り入場アンテナ331、2F下り入場アンテナ242は、それぞれ、1F上り入場アンテナ送受信部144、2F上り入場アンテナ送受信部233、3F上り入場アンテナ送受信部333、及び2F下り入場アンテナ送受信部244に接続され、各入場アンテナ送受信部144,233,333,244を介してネットワークNWに接続されることで、管理サーバ150と情報送受信可能に構成されている。
また、この場合の管理サーバ150は、図18と同様、入庫検出部161、出庫検出部162、打刻処理部163、及びビーコン制御部165を備えている。
ビーコン制御部165は、上記第2実施形態と同様の第1指示信号出力手段としての機能のほかに、この場合における第2指示信号出力手段として機能する。すなわち、前述の各入場アンテナ送受信部144,233,333,244を介して各入場アンテナ142,231,333,242へ無線通信により問いかけ信号(この場合における第2打刻指示信号に相当)を出力する。そして、その送信された問いかけ信号に対する車両Mの応答信号を各入場アンテナ142,221,331,242及び入場アンテナ送受信部144,233,333,244を介して取得し、これによって車両Mが各階のフロアへ入場することを検出する。
打刻処理部163は、上記第2実施形態と同様の機能のほかに、上記問いかけ信号に対応して車両Mの車載アンテナ59(この場合における第2処理信号出力手段に相当)より送信されビーコン制御部165で取得された応答信号を入力し、当該車両Mに対する打刻処理(利用開始時刻の打刻)を行う。この打刻情報は記憶部170へ記憶される。
なおこの場合の車載精算器50の構成は上記第2実施形態と同等のもので足りる。
図30は、この場合の駐車管理システムにおける各種信号の送受と制御動作の一例を表すシーケンス図である。図30では、信号送受の対象として図27に示した入出庫口INT,EXT、車載精算器50、管理サーバ150に加え、上記の各出場アンテナ141,241,232,332及び各入場アンテナ142,242,231,331が示されている。そして、図27に示した各手順のうち、車載精算器50に関するステップSC10及びステップSC40に代え、各入出場アンテナ141,241,232,332,142,242,231,331に関するステップSE3、ステップSE5、ステップSE10、及びステップSE20が、新たに設けられている。
図30において、管理サーバ150のビーコン制御部165の制御により、各入場アンテナ142,242,231,331からは車両Mを検出するための無線信号(問いかけ信号)が送信されている。車両Mが通路R21,R32,R12,R23に進入し、車載アンテナ59が各入場アンテナ142,242,231,331近傍の所定の通信範囲に進入すると、車載アンテナ59において上記問いかけ信号が受信され、車載精算器50の制御部56によって取得される。
すると、制御部56の制御により、対応する応答信号が、無線送受信部54及び車載アンテナ59を介し各入場アンテナ142,242,231,331へ送信される。この応答信号の受信によって、車両Mの各階フロアへの入場が検出される(ステップSE3)。各入場アンテナ142,242,231,331を介し上記応答信号を入力した各出場アンテナ送受信部143,243,334,234は、利用開始時刻の打刻処理を行うための指示信号を、ネットワークNWを介して管理サーバ150へ出力し(ステップSE5)、打刻処理部163において取得される。これにより、打刻処理部163において、車両Mが走行し駐車区域F1〜F3への到達の際(又は、到達するよりも先のタイミングで)、事前に利用開始時刻の打刻処理が行われる(ステップSS20)。
その後、ステップSE10、ステップSE20、ステップSS30は図21と同様である。すなわち、車両Mが通路R12,R23,R32,R21に進入し車載アンテナ59からの問いかけ信号の応答が各入出場アンテナ141,241,232,332へ送信されることで、車両Mの各階フロアからの出場が検出される(ステップSE10)。各出場アンテナ送受信部143,243,234,334から利用終了時刻の打刻処理を行うための指示信号が出力され(ステップSE20)、打刻処理部163において、車両Mが走行し出庫口EXTへ到達するよりも前のタイミングで、事前に利用終了時刻の打刻処理が行われる(ステップSS30)。
そして、ステップSS40では、上記のようにして打刻された利用開始時刻及び利用終了時刻に基づき、当該利用者の駐車料金が算出される。以降の手順は図21と同様であり、説明を省略する。
上記第3実施形態における駐車管理システムにおいては、上述した構成に加えてさらに、前記車載精算器50に前記クレジットカードCCが装着された状態で、前記入庫口INTを通過した前記車両Mが走行して駐車する前記駐車区域F1,F2,F3へ到達した際(又は到達するのに先んじて)、前記駐車区域F1〜F3での利用開始時刻を打刻処理するための指示信号(第2打刻指示信号に相当)を出力する打刻スイッチ52又はビーコン制御部165(第2指示信号出力手段に相当)と、前記車載精算器50に前記クレジットカードCCが装着された状態で、前記第2打刻指示信号に応じて、前記利用開始時刻の前記打刻処理を行うための無線通信信号を出力する車載アンテナ59(第2処理信号出力手段に相当)と、を有する。
本実施形態においては、入庫の際にも、入庫口INTにおける打刻により課金されるのではなく、入庫口INTを通過した後の段階での打刻によって課金される。この結果、利用者は、実質的な駐車サービスの開始時から終了時までに相当する駐車料金を支払えばよくなるので、さらに利用者側の利便性が向上する。
なお、上記第3実施形態においては、前述の(1−1)(2−1)の変形例と同様にして、入庫口INTを通過した入庫時刻と打刻した利用開始時刻との時間差を判定し、時間差が所定時間を超えた場合には、実際に入庫口INTを通過した時間を用いて駐車料金を再計算するようにしてもよい。また、既に触れたように、前述の(1−2)の変形例と同様にして、駐車を開始するためにエンジンが停止されてから、利用者が打刻スイッチ52を操作するまでの間の時間を監視し、エンジンが停止した後、所定時間内に打刻スイッチ52の操作がなかった場合には、打刻スイッチ52の操作による打刻時間に代えて、実際に入庫口INTを通過した時間を用いて駐車料金を再計算するようにしてもよい。さらに、前述の(1−3)(2−2)の変形例と同様にして、管理サーバ150を省略した構成としてもよい。これらの場合も、各変形例と同様の効果を得ることができる。
また、上記第3実施形態の構成をさらに応用すると、複数の駐車区域F1〜F3にまたがって複数の駐車区画SPに駐車を行う場合にも対応可能となる。すなわち例えば、図31に一例を示すように、ある駐車区域(この例では駐車区域F3。第1の駐車区域に相当)の駐車区画SPに駐車した後、別の駐車区域(この例ではF2。第2の駐車区域に相当)の駐車区画SPに移動して再度駐車するような場合にも対応可能である。
この場合、前述のようにして駐車区域F3において実質的な駐車サービスを受けた時間に対応した利用開始の打刻と利用終了の打刻とを行った後、さらに駐車区域F2の駐車の際にも同様の動作を行えばよい。すなわち、まず、上り通路R23から駐車区域F3に進入するときの入場アンテナ331での検出に基づき、駐車区域F3への利用開始時刻の打刻処理を行い、その後駐車区域F3を離脱して下り通路R32に進入したときの出場アンテナ332での検出に基づき駐車区域F3での利用終了時刻の打刻処理を行う。その後さらに、下り通路R32から駐車区域F2に進入するときの入場アンテナ242での検出に基づき、駐車区域F2への利用開始時刻の打刻処理を行い、その後駐車区域F2を離脱して下り通路R21に進入したときの出場アンテナ232での検出に基づき駐車区域F2での利用終了時刻の打刻処理を行う。そして、駐車区域F3の利用開始時刻及び利用終了時刻から算出した駐車区域F3の駐車時間と、駐車区域F2の利用開始時刻及び利用終了時刻から算出した駐車区域F2の駐車時間とを合算し、駐車区域F3,F2の通算駐車時間に基づいて、駐車料金を算出し、精算を実行するようにすればよい。
このようにすることで、上記駐車区域F3から上記駐車区域F2への移動時間を除いた、純粋な駐車サービス提供時間のみに対し、正確な課金を行うことができ、さらに利便性を向上することができる。
なお、上記の例では入場アンテナ・出場アンテナを用いた打刻処理の例であったが、上記第1実施形態等のように、駐車区域F3での打刻スイッチ52の操作を契機とした駐車区域F3の利用開始時刻及び利用終了時刻から算出した駐車区域F3の駐車時間と、駐車区域F2での打刻スイッチ52の操作を契機とした駐車区域F2の利用開始時刻及び利用終了時刻から算出した駐車区域F2の駐車時間とを合算するようにしてもよい。この場合も同様の効果を得る。
なお、以上において、打刻スイッチ52の操作に変えて、携帯電話端末等を用いて打刻指示を行うようにしてもよい。すなわち、クレジットカードの番号やユーザIDを携帯電話端末等より入力して管理サーバ150へ送信し、打刻処理を行えばよい。あるいは、クレジットカード番号やユーザIDとの対応付けが事前にできている場合には、それらと対応付けられた携帯電話端末のIDや携帯電話番号、メールアドレス等により打刻指示を行うようにしてもよい。又は、対応付けができていなくても先に携帯電話端末により打刻指示又はその申請を行い、車両Mに乗り込んで車載精算器50側からの所定の操作(車載精算器50のイニシャル番号やID等を送信)により、対応する上記携帯電話端末を特定し、管理サーバ150による車載精算器50及びクレジットカードCCと携帯電話端末との対応付けを行うようにしてもよい。
また、携帯電話端末自体が車載精算器50と同等の機能を備えていてもよい。その場合、打刻指示をした後の所定時間の管理は、車両Mの起動までではなく、駐車場に隣接した施設の出場口までの時間でおこなえばよい。
また、以上において、入庫口INTや出庫口EXTに車両Mのナンバープレート(車番)を撮影可能なカメラを設けてもよい。この場合、既に言及したように、このカメラ撮像の画像認識に基づく車両ナンバー(車番情報)と、上記クレジットカードCC、ユーザID、携帯電話端末等との対応付けを行えば、例えばクレジットカードCCによる精算済みの車両Mのナンバーを管理サーバ150に登録しておけば、出庫口EXTでは、カメラにより当該車両Mを認識するだけで、出庫ゲート装置104を開いて当該車両Mを通過させることができる。なお、車両Mのナンバーは、車載精算器50が管理サーバ150や入出庫ゲート制御部に提供するようにしてもよい。
さらに、以上において、既に触れたように、駐車料金の算出にあたっては、クレジットカードCCのほかの利用状況、すなわち買い物等による購入金額や累積ポイント高等に応じて、割引サービスや駐車料金免除サービス等を行うようにしてもよい。このような利用状況は、当該利用を行った店舗等により予めクレジットカードCCに書き込まれているか、管理サーバ150やクレジット会社の決済サーバ装置等へ送信して蓄積させておけばよい。
また、たとえば、駐車場PK内や場外近傍に設けた従来の事前精算機を本発明の管理サーバ150として機能させてもよい。この場合、入庫口INTの通過時に、入庫口アンテナ送受信部107により入庫口アンテナ101(第3指示信号出力手段に相当)を介し送信された通信信号(第3打刻指示信号に相当)に応じて、車両Mに設けられた車載精算器50に装着されたクレジットカードCCにカード読み書き部55(第3処理信号出力手段に相当)が入庫時刻を打刻する。その後、駐車利用の終了の際、ユーザが、当該入庫時間が打刻されたクレジットカードCCを駐車場外に設置された上記事前精算機に挿入させると、事前精算機が当該挿入された時刻を利用終了時刻として打刻する(第3処理信号出力手段としての機能)とともに、当該入庫時刻と利用終了時刻とから駐車料金を算出する。そして、算出された駐車料金を、当該クレジットカードCCの記憶部Cmに記憶されているユーザIDとクレジットカード番号とともにクレジット会社の決済サーバ装置等に送信し、クレジットカードCCを用いた課金処理をおこなわせる。出庫ゲート制御部106は、当該決済サーバ装置等からの信号を受け取ることにより、出庫口EXTに到着した車両Mの車載精算器50から、クレジットカードCCのユーザIDと課金処理済みのユーザIDとを照合し、合致したら出庫ゲート装置104を開け、車両Mの出庫を許容する。
この変形例の駐車管理システムにおいては、入庫口INTと、出庫口EXTと、少なくとも1つの駐車区域F1〜F3とを備えた駐車場PKの前記駐車区域F1〜F3に駐車された車両Mに対し、課金を行うための駐車管理システムであって、前記車両Mに設けられ、精算可能な金銭情報に対応付けられた情報が記録されたクレジットカードCC(記録媒体に相当)を着脱可能な車載精算器50(媒体装着手段)と、前記車載精算器50に前記クレジットカードCCが装着された状態で前記車両Mが前記入庫口INTを通過した際に、前記クレジットカードCCに対し前記駐車区域F1〜F3での利用開始時刻の打刻処理を行うための第3打刻指示信号を出力する入庫口アンテナ101(第3指示信号出力手段に相当)と、前記駐車場PKの前記車両Mの外部に設けられ、前記クレジットカードCCを着脱可能であり、操作者の操作により、前記クレジットカードCCに対し前記駐車区域F1〜F3での利用終了時刻を打刻処理する無線通信信号を出力する事前精算機(第3処理信号出力手段に相当)と、を有する。
このようにすると、上記第1〜第3実施形態と同様、駐車場PKの利用者は、クレジットカードCCを利用して、駐車料金の精算を行うことができる。しかも、出庫口EXTにおける打刻により課金されるのではなく、出庫口EXTへ到達するより前の段階、車両Mに乗り込む前の事前精算機での打刻によって課金される。この結果、利用者は、出庫口EXTでの出庫時刻に基づき駐車料金を支払う場合のように、駐車区画SPを離脱した後出庫口EXTまで走行している時間の分の無駄な駐車料金を支払う必要がなくなり、利用者側の利便性が向上する。
なお、以上の例では、汎用のクレジットカードCCを用いるようにしているが、例えば利用者の免許証、あるいは携帯電話端末等にユーザIDを記憶させておき、を代わりに用いるようにしてもよい。
なお、以上は、車両Mとして自動車を例にとって説明したが、これに限られず、二輪車に対しても適用でき、同様の効果を得ることができる。
なお、以上において、各図中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
また、各図に示すシーケンスは上記手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。