以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
(遊技機の構成)
次に、図1〜図3を参照して、遊技機1の構成について具体的に説明する。図1は本発明の実施形態における遊技機1の正面図の一例である。また、図2は、本発明の実施形態におけるガラス枠を開放させた状態の遊技機1の斜視図の一例である。また、図3は本発明の実施形態における遊技機1の裏面側の斜視図である。
遊技機1は、遊技店の島設備に取り付けられる外枠60と、その外枠60と回動可能に支持されたガラス枠50とが備えられている(図1、図2参照)。また、外枠60には、遊技球200が流下する遊技領域6が形成された遊技盤2が設けられている。ガラス枠50には、回動操作されることにより遊技領域6に向けて遊技球を発射させる操作ハンドル3と、スピーカからなる音声出力装置32と、複数のランプを有する演出用照明装置34と、押圧操作により演出態様を変更させるための演出ボタン35と、少なくとも2方向(通常4方向)へ押圧操作が可能な十字キー36とが設けられている。
さらに、ガラス枠50には、複数の遊技球を貯留する受け皿40が設けられており、この受け皿40は、操作ハンドル3の方向側に遊技球が流下するように下りの傾斜を有している(図2参照)。この受け皿40の下りの傾斜の端部には、遊技球を受け入れる受入口が設けられており、この受入口に受け入れられた遊技球は、玉送りソレノイド4bが駆動することにより、ガラス枠50の裏面に設けられた玉送り開口部41へ遊技球が1個ずつ送り出される。
そして、玉送り開口部41へ送り出された遊技球は、打出部材4cの方向に向けて下り傾斜を有している発射レール42により、発射レール42の下り傾斜の端部に誘導される。発射レール42の下り傾斜の端部の上方には、遊技球を停留させる停止するストッパー43が設けられており、玉送り開口部41から送り出された遊技球は、発射レール42の下り傾斜の端部で1個の遊技球が停留されることになる(図2参照)。
そして、遊技者が操作ハンドル3に触れることで、操作ハンドル3の内部に設けられているタッチセンサ3a(図4参照)が、操作ハンドル3と遊技者とが接触していることを検知する。その後、遊技者が操作ハンドル3を回動させると、操作ハンドル3に直結している発射ボリューム3bも回動し、発射ボリューム3bにより遊技球の発射強度が調整され、調整された発射強度で発射用ソレノイド4aに直結された打出部材4cが回転する。この打出部材4cが回転することで、打出部材4cにより発射レール42の下り傾斜の端部に貯留されている遊技球200が打ち出され、遊技球が遊技領域6に発射されることとなる。
上記のようにして発射された遊技球は、発射レール42からレール5a、5b間を上昇して玉戻り防止片5cを超えると、遊技領域6に到達し、その後遊技領域6内を自由落下する。このとき、遊技領域6に設けられた複数の釘や風車によって、遊技球は予測不能に落下することとなる。
また、上記遊技領域6には、複数の一般入賞口12が設けられている。これら各一般入賞口12には、一般入賞口検出スイッチ12aが設けられており、この一般入賞口検出スイッチ12aが遊技球の入賞を検出すると、所定の賞球(例えば10個の遊技球)が払い出される。
また、上記遊技領域6の中央下側の領域には、遊技球が入球可能な始動領域を構成する第1始動口14および第2始動口15が設けられている。
この第2始動口15は、始動可動片15bを有しており、この始動可動片15bが閉状態に維持される閉鎖態様と、始動可動片15bが開状態となる開放態様とに可動制御される。このとき、第2始動口15が上記開放態様に制御されているときには、始動可動片15bが受け皿として機能し、第2始動口15への遊技球の入賞が容易となる。つまり、第2始動口15は、閉鎖態様にあるときには遊技球の入賞機会がなく、閉鎖態様にあるときには開放態様に比べて遊技球の入賞機会が増すこととなる。本実施形態では、始動可動片15bを有する第2始動口15が始動可変入賞装置を構成する。
ここで、第1始動口14には遊技球の入球を検出する第1始動口検出スイッチ14aが設けられ、第2始動口15には遊技球の入球を検出する第2始動口検出スイッチ15aが設けられている。そして、第1始動口検出スイッチ14aまたは第2始動口検出スイッチ15aが遊技球の入球を検出すると、後述する「大当たり抽選」を行うための特別図柄判定用乱数値を取得する。
なお、第1始動口検出スイッチ14aまたは第2始動口検出スイッチ15aが遊技球の入球を検出した場合には、上記特別図柄判定用乱数値の他にも、停止表示する特別図柄を決定するための大当たり図柄用乱数値・小当たり図柄用乱数値、特別図柄の変動時間を決定するためのリーチ判定用乱数値・特図変動用乱数値も取得される。
さらに、第1始動口検出スイッチ14aまたは第2始動口検出スイッチ15aが遊技球の入球を検出した場合にも、一般入賞口検出スイッチ12aが遊技球の入賞を検知したときと同様に、所定の賞球(例えば3個の遊技球)が払い出される。本実施形態では、第1始動口検出スイッチ14aおよび第2始動口検出スイッチ15aが始動領域検出手段を構成する。
また、上記遊技領域6の左右の領域には、遊技球が通過可能な普通領域を構成する普通図柄ゲート13が設けられている。
この普通図柄ゲート13には、遊技球の通過を検出するゲート検出スイッチ13aが設けられている。そして、普通図柄ゲート13に遊技球が通過すると、ゲート検出スイッチ13aが遊技球の通過を検出し、後述する「普通図柄抽選」を行うための普通図柄判定用乱数値を取得する。
なお、ゲート検出スイッチ13aが遊技球の通過を検出した場合には、上記普通図柄判定用乱数値の他にも、停止表示する普通図柄を決定するための普図停止用乱数値、普通図柄の変動時間を決定するための普図時間用乱数値も取得される。本実施形態では、ゲート検出スイッチ13aが普通領域検出手段を構成する。
さらに、上記遊技領域6の右側の領域には、遊技球が通過可能な普通領域を構成する普通図柄ゲート13に加え、遊技球が入球可能な第1大入賞口16と、遊技球が入球可能な第2大入賞口17も設けられている。
このため、操作ハンドル3を大きく回動させ、強い力で打ち出された遊技球でないと、第1大入賞口16及び第2大入賞口17には遊技球が入賞しないように構成されている。
第1大入賞口16は、通常は第1大入賞口開閉扉16bによって閉状態に維持されており、遊技球の入球を不可能としている。これに対して、後述する特別遊技が開始されると、第1大入賞口開閉扉16bが開放されるとともに、この第1大入賞口開閉扉16bが遊技球を第1大入賞口16内に導く受け皿として機能し、遊技球が第1大入賞口16に入球可能となる。この第1大入賞口16には第1大入賞口検出スイッチ16aが設けられており、この第1大入賞口検出スイッチ16aが遊技球の入球を検出すると、予め設定された賞球(例えば15個の遊技球)が払い出される。
この第2大入賞口17の右端には、第2大入賞口開閉扉17bが設けられており、この第2大入賞口開閉扉17bの一方を支点として可動することによって第2大入賞口17への入賞を容易にする開放状態と入賞ができない閉鎖状態とを制御する。そして、第2大入賞口開閉扉17bが開放状態となると、その第2大入賞口開閉扉17bが遊技球を第2大入賞口17内に導く受け皿として機能し、遊技球が第2大入賞口17に入球可能となる。この第2大入賞口17には、第2大入賞口検出スイッチ17aが設けられており、この第2大入賞口検出スイッチ17aが遊技球の入球を検出すると、予め設定された賞球(例えば15個の遊技球)が払い出される。本実施形態では、第1大入賞口開閉扉16bを有する第1大入賞口16および第2大入賞口開閉扉17bを有する第2大入賞口17が特別可変入賞装置を構成する。なお、本実施形態では、前記特別可変入賞装置及び/又は前記始動可変入賞装置が可変入賞装置を構成する。
さらには、遊技領域6の最下部の領域には、一般入賞口12、第1始動口14、第2始動口15、第1大入賞口16および第2大入賞口17のいずれにも入球しなかった遊技球を排出するためのアウト口11が設けられている。
また、遊技領域6の中央には、遊技球の流下に影響を与える飾り部材7が設けられている。この飾り部材7の略中央部分には、LCD(Liquid Crystal Display)等によって構成される第1液晶表示装置31(以下、「メイン液晶」とも称する)が設けられている。
また、この第1液晶表示装置31の下方には第1液晶表示装置31に比べて小さいサイズの第2液晶表示装置37(以下、「サブ液晶」とも称する)が設けられている。
本実施形態では、その一例として第1液晶表示装置31のサイズ(19インチ)よりも小さいサイズ(4.3インチ)の第2液晶表示装置37の例を示しているが、これに限定されることなく、同サイズの表示装置であってもよく、さらには、第2液晶表示装置37の方が第1液晶表示装置31よりも大きいサイズであってもよい。本実施形態では、第1液晶表示装置31が第1表示手段を構成し、第2液晶表示装置37が第2表示手段を構成する。
この第1液晶表示装置31および第2液晶表示装置37は、遊技が行われていない待機中に画像を表示したり、遊技の進行に応じた画像を表示したりする。なかでも、後述する大当りの抽選結果を報知するための3個の演出図柄38が表示され、特定の演出図柄38の組合せ(例えば、777等)が停止表示されることにより、大当りの抽選結果として大当りが報知される。
この演出図柄38は、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したときには、後述する特別図柄の変動表示に合わせて変動表示するとともに、所定の変動時間経過後に後述する特別図柄の停止表示に合わせて停止表示する。すなわち、演出図柄38と特別図柄との変動表示のタイミング、演出図柄38と特別図柄との停止表示のタイミングは、それぞれが対応している(同じ時間になっている)。さらに、本実施形態では、この演出図柄38は、第1始動口14に遊技球が入球したときであっても、第2始動口15に遊技球が入球したときであっても、同じ種類の演出図柄38が変動表示又は停止表示されるようになっている。ただし、第1始動口14に遊技球が入球したときと、第2始動口15に遊技球が入球したときとで異なる種類の演出図柄38が変動表示又は停止表示されるように構成しても構わない。本実施形態では、演出図柄38を表示する第1液晶表示装置31および第2液晶表示装置37が演出図柄表示手段を構成する。
また、第1液晶表示装置31の上方には、仮面の形からなり、駆動可能な装飾部材33aが設けられている。この装飾部材33aは、演出用駆動装置33によって駆動され、上下方向に移動することが可能であって、この上下方向の移動によって第1液晶表示装置31の前面に移動することとなる。そして、この装飾部材33aの動作態様によって、遊技者にさまざまな期待感を与えることができるのである。
また、ガラス枠50に設けられた演出ボタン35は、遊技者の操作により演出を実行するためのものであるが、この演出ボタン35も演出用駆動装置33によって上下方向に移動することが可能に構成されている(図2参照)。
この演出ボタン35には、演出ボタン検出スイッチ35aが設けられており、この演出ボタン検出スイッチ35aが遊技者の操作を検出すると、この操作に応じてさらなる演出が実行されることになる。同様にして、十字キー36にも、十字キー検出スイッチ36aが設けられており、遊技者が遊技機1へ所定の情報を入力することができるように構成されている。
さらに、上記の各種の演出装置に加えて、音声出力装置32は、BGM(バックグランドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等を出力し、サウンドによる演出を行っている。また、演出用照明装置34は、各ランプの光の照射方向や発光色を変更して、照明による演出を行うようにしたものであって複数の位置に設けられている。
遊技領域6の右下方には、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21、普通図柄表示装置22、第1特別図柄保留表示器23、第2特別図柄保留表示器24、普通図柄保留表示器25が設けられている。
上記第1特別図柄表示装置20は、第1始動口14に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たりの抽選の結果を報知するものであり、LED等によって構成される複数の点灯部材によって構成されている。大当たりの抽選の結果に応じて所定の1又は複数の点灯部材が点滅することとなり、点滅状態にある点灯部材が演出図柄38の停止表示と同時に点灯することとなる。
この第1特別図柄表示装置20は、7セグメントのLEDによっても構成することができる。つまり、大当たりの抽選結果に対応する特別図柄が複数設けられており、この第1特別図柄表示装置20に大当たりの抽選結果に対応する特別図柄を表示することによって、抽選結果を遊技者に報知するようにしている。例えば、大当たりに当選した場合には「7」が表示され、ハズレであった場合には「−」が表示される。このようにして表示される「7」や「−」が特別図柄となるが、この特別図柄はすぐに表示されるわけではなく、所定時間変動表示された後に、停止表示されるようにしている。
ここで、「大当たり抽選」とは、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したときに、特別図柄判定用乱数値を取得し、取得した特別図柄判定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるか、「小当たり」に対応する乱数値であるかの判定する処理をいう。この大当たり抽選の抽選結果は即座に遊技者に報知されるわけではなく、第1特別図柄表示装置20において特別図柄が点滅等の変動表示を行い、所定の変動時間を経過したところで、大当たり抽選の抽選結果に対応する特別図柄が停止表示して、遊技者に抽選結果が報知されるようにしている。なお、第2特別図柄表示装置21は、第2始動口15に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たり抽選の抽選結果を報知するためのもので、その表示態様は、上記第1特別図柄表示装置20における特別図柄の表示態様と同一である。本実施形態では、特別図柄を表示する第1特別図柄表示装置20および第2特別図柄表示装置21が特別図柄表示手段を構成する。
また、本実施形態において「大当たり」というのは、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したことを条件として行われる大当たりの抽選において、大当たり遊技を実行する権利を獲得したことをいう。「大当たり遊技」においては、第1大入賞口16または第2大入賞口17が開放されるラウンド遊技を所定回数(例えば、15回)行う。各ラウンド遊技における第1大入賞口16または第2大入賞口17の最大開放時間については予め定められた時間が設定されており、この間に第1大入賞口16または第2大入賞口17に所定個数の遊技球(例えば9個)が入球すると、1回のラウンド遊技が終了となる。つまり、「大当たり遊技」は、第1大入賞口16または第2大入賞口17に遊技球が入球するとともに、当該入球に応じた賞球を遊技者が獲得できる遊技である。なお、この大当たり遊技には、複数種類の大当たりが設けられているが、詳しくは後述する。
また、普通図柄表示装置22は、普通図柄ゲート13を遊技球が通過したことを契機として行われる普通図柄抽選の抽選結果を報知するためのものである。詳しくは後述するが、この普通図柄抽選によって当たりに当選すると普通図柄表示装置22が点灯し、その後、上記第2始動口15が所定時間、開放態様に制御される。本実施形態では、普通図柄を表示する普通図柄表示装置22が普通図柄表示手段を構成する。
ここで、「普通図柄抽選」とは、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したときに、普通図柄判定用乱数値を取得し、取得した普通図柄判定用乱数値が「当たり」に対応する乱数値であるかどうかの判定する処理をいう。この普通図柄抽選の抽選結果についても、普通図柄ゲート13を遊技球が通過して即座に抽選結果が報知されるわけではなく、普通図柄表示装置22において普通図柄が点滅等の変動表示を行い、所定の変動時間を経過したところで、普通図柄抽選の抽選結果に対応する普通図柄が停止表示して、遊技者に抽選結果が報知されるようにしている。
さらに、特別図柄の変動表示中や後述する特別遊技中等、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球して、即座に大当たり抽選が行えない場合には、一定の条件のもとで、大当たり抽選の権利が保留される。
より詳細には、第1始動口14に遊技球が入球したときに取得された特別図柄判定用乱数値を第1保留として記憶し、第2始動口15に遊技球が入球したときに取得された特別図柄判定用乱数値を第2保留として記憶する。これら両保留は、それぞれ上限保留個数を4個に設定し、その保留個数は、それぞれ第1特別図柄保留表示器23と第2特別図柄保留表示器24とに表示される。
なお、第1保留が1つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の最左端のLEDが点灯し、第1保留が2つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の最左端から2つのLEDが点灯する。また、第1保留が3つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の最左端から3つのLEDが点滅するとともに右側のLEDが点灯し、第1保留が4つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の最左端から4つのLEDが点滅する。また、第2特別図柄保留表示器24においても、上記と同様に第2保留の保留個数が表示される。
そして、普通図柄の上限保留個数も4個に設定されており、その保留個数が、上記第1特別図柄保留表示器23および第2特別図柄保留表示器24と同様の態様によって、普通図柄保留表示器25において表示される。
ガラス枠50は、遊技盤2の前方(遊技者側)において遊技領域6を視認可能に覆うガラス板52を支持している。なお、ガラス板52は、ガラス枠50に対して着脱可能に固定されている。
また、図2に示すように、ガラス枠50は、左右方向の一端側(たとえば遊技機1に正対して左側)においてヒンジ機構部51を介して外枠60に連結されており、ヒンジ機構部51を支点として左右方向の他端側(たとえば遊技機1に正対して右側)を外枠60から開放させる方向に回動可能とされている。ガラス枠50は、ガラス板52とともに遊技盤2を覆い、ヒンジ機構部51を支点として扉のように回動することによって、遊技盤2を含む外枠60の内側部分を開放することができる。
ガラス枠50における左右方向の他端側には、ガラス枠50の他端側を外枠60に固定するロック機構が設けられている。ロック機構による固定は、専用の鍵によって解除することが可能とされている。また、ガラス枠50には、ガラス枠50が外枠60から開放されているか否かを検出する扉開放スイッチ133も設けられている。
遊技機1の裏面には、図3に示すように、主制御基板110、演出制御基板120、払出制御基板130、電源基板170、遊技情報出力端子板30などが設けられている。また、電源基板170に遊技機1に電力を給電するための電源プラグ171や、図示しない電源スイッチが設けられている。
(遊技機全体のブロック図)
次に、図4の遊技機1の全体のブロック図を用いて、遊技の進行を制御する制御手段について説明する。
主制御基板110は遊技の基本動作を制御する主制御手段であり、第1始動口検出スイッチ14a等の各種検出信号を入力して、第1特別図柄表示装置20や第1大入賞口開閉ソレノイド16c等を駆動させて遊技を制御するものである。
この主制御基板110は、メインCPU110a、メインROM110bおよびメインRAM110cから構成されるワンチップマイコン110mと、主制御用の入力ポートと出力ポート(図示せず)とを少なくとも備えている。
この主制御用の入力ポートには、払出制御基板130、一般入賞口12に遊技球が入球したことを検知する一般入賞口検出スイッチ12a、普通図柄ゲート13に遊技球が入球したことを検知するゲート検出スイッチ13a、第1始動口14に遊技球が入球したことを検知する第1始動口検出スイッチ14a、第2始動口15に遊技球が入球したことを検知する第2始動口検出スイッチ15a、第1大入賞口16に遊技球が入球したことを検知する第1大入賞口検出スイッチ16a、第2大入賞口17に遊技球が入球したことを検知する第2大入賞口検出スイッチ17aが接続されている。この主制御用の入力ポートによって、各種信号が主制御基板110に入力される。
また、主制御用の出力ポートには、払出制御基板130、第2始動口15の始動可動片15bを開閉動作させる始動口開閉ソレノイド15c、第1大入賞口開閉扉16bを動作させる第1大入賞口開閉ソレノイド16c、第2大入賞口開閉扉17bを動作させる第2大入賞口開閉ソレノイド17c、特別図柄を表示する第1特別図柄表示装置20と第2特別図柄表示装置21、普通図柄を表示する普通図柄表示装置22、特別図柄の保留球数を表示する第1特別図柄保留表示器23と第2特別図柄保留表示器24、普通図柄の保留球数を表示する普通図柄保留表示器25、外部情報信号を出力する遊技情報出力端子板30が接続されている。この主制御用の出力ポートによって、各種信号が出力される。
メインCPU110aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM110bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。
主制御基板110のメインROM110bには、遊技制御用のプログラムや各種の遊技に決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
例えば、大当たり抽選に参照される大当り判定テーブル(図6参照)、特別図柄の停止図柄を決定する図柄決定テーブル(図7参照)、大当たり終了後の遊技状態を決定するための大当たり遊技終了時設定データテーブル(図8参照)、大入賞口開閉扉の開閉条件を決定する特別電動役物作動態様決定テーブル(図9参照)、大入賞口開放態様テーブル(図10参照)特別図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定テーブル(図11参照)、大当たり抽選の事前判定テーブル(図12参照)、普通図柄抽選に参照される当り判定テーブル(図13参照)等がメインROM110bに記憶されている。
なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
主制御基板110のメインRAM110cは、メインCPU110aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、複数の記憶領域を有している。
例えば、メインRAM110cには、特図特電処理データ記憶領域、普図普電処理データ記憶領域、普通図柄保留数(G)記憶領域、普通図柄保留記憶領域、停止普図データ記憶領域、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域、第1特別図柄乱数値記憶領域、第2特別図柄乱数値記憶領域、ラウンド遊技回数(R)記憶領域、開放回数(K)記憶領域、大入賞口入球数(C)記憶領域、始動開放回数カウンタ、遊技状態記憶領域(高確率遊技フラグ記憶領域と時短遊技フラグ記憶領域)、高確率遊技回数(X)カウンタ、時短回数(J)カウンタ、遊技状態バッファ、停止特図データ記憶領域、停止普図データ記憶領域、演出用伝送データ格納領域、特別図柄時間カウンタ、特別遊技タイマカウンタ、始動開放タイマカウンタ、始動閉鎖タイマカウンタなど各種のタイマカウンタが設けられている。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。本実施形態では、普通図柄保留記憶領域を有するメインRAM110cが普通図柄判定情報記憶手段を構成する。
遊技情報出力端子板30は、主制御基板110において生成された外部情報信号を遊技店のホールコンピュータ等に出力するための基板である。遊技情報出力端子板30は、主制御基板110と配線接続され、外部情報を遊技店のホールコンピュータ等と接続をするためのコネクタが設けられている。
電源基板170は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機1に電源電圧を供給するとともに、遊技機1に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板110に出力する。より具体的には、電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU110aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU110aは動作停止状態になる。なお、バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。
演出制御基板120は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この演出制御基板120は、サブCPU120a、サブROM120b、サブRAM120cを備えており、主制御基板110に対して、当該主制御基板110から演出制御基板120への一方向に通信可能に接続されている。
サブCPU120aは、主制御基板110から送信されたコマンド、または、上記演出ボタン検出スイッチ35a、十字キー検出スイッチ36a、タイマからの入力信号に基づいて、サブROM120bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータをランプ制御基板140または画像制御基板150に送信する。
サブRAM120cは、サブCPU120aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
例えば、演出制御基板120におけるサブCPU120aは、主制御基板110から特別図柄の変動態様を示す変動パターン指定コマンドを受信すると、受信した変動パターン指定コマンドの内容を解析して、第1液晶表示装置31、第2液晶表示装置37、音声出力装置32、演出用駆動装置33、演出用照明装置34に所定の演出を実行させるための演出用データ(後述する演出パターン指定コマンド等)を決定する。そして、決定した演出用データを画像制御基板150やランプ制御基板140へ送信する。
演出制御基板120のサブROM120bには、演出制御用のプログラムや各種の遊技の決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
例えば、主制御基板から受信した変動パターン指定コマンドに基づいて図柄変動演出パターンを決定するための図柄変動演出パターン決定テーブル(図14参照)、キャラクタを出現させるためのキャラクタ予告演出パターン決定テーブル(図15参照)、RUSHの文字を表示させるためのRUSHシナリオ決定テーブル(図16参照)、普図ルーレットの抽選を行うための普図ルーレット実行抽選テーブル(図17参照)、普図ルーレットのルーレット図柄を決定するための普図ルーレット図柄決定テーブル(図18〜図20参照)、暗黒カウントダウンモードの継続回数を決定するための継続回数決定テーブル(図21参照)、停止表示する演出図柄38の組み合わせを決定するための演出図柄決定テーブル等がサブROM120bに記憶されている。なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
演出制御基板120のサブRAM120cは、サブCPU120aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、複数の記憶領域を有している。サブRAM120cには、遊技状態記憶領域、演出モード記憶領域、図柄変動演出パターン記憶領域、予告演出パターン記憶領域、演出図柄記憶領域、普図当選フラグ記憶領域、特図記憶数カウンタ、普図記憶数カウンタ、特図変動時間カウンタ、普図変動時間カウンタ、普図ルーレット作動フラグ記憶領域、ルーレット図柄記憶領域、滞在回数カウンタ、継続回数カウンタ、表示回数カウンタ、差分回数カウンタ、時短回数カウンタ等が設けられている。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
払出制御基板130は、遊技球の払い出し制御を行う。この払出制御基板130は、図示しない払出CPU、払出ROM、払出RAMから構成されるワンチップマイコンを備えており、主制御基板110に対して、双方向に通信可能に接続されている。
払出CPUは、遊技球が払い出されたか否かを検知する払出球計数検知スイッチ132、扉開放スイッチ133、タイマからの入力信号に基づいて、払出ROMに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータを主制御基板110に送信する。
また、払出制御基板130の出力側には、遊技球の貯留部から所定数の遊技球を払い出すための払出装置の払出モータ131が接続されている。払出CPUは、主制御基板110から送信された払出個数指定コマンドに基づいて、払出ROMから所定のプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、払出装置の払出モータ131を制御して所定の遊技球を払い出す。このとき、払出RAMは、払出CPUの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
ランプ制御基板140は、演出制御基板120、演出用駆動装置33および演出用照明装置34と接続されている。このランプ制御基板140は、演出制御基板120から演出用データ(各種のコマンド)を受信し、受信した演出用データに基づいて、演出用駆動装置33を動作させるソレノイドやモータ等の駆動源の通電制御、演出用照明装置34における光の点灯制御等を行う。
画像制御基板150は、上記第1液晶表示装置31、第2液晶表示装置37および音声出力装置32が接続されており、演出制御基板120から送信された各種のコマンドに基づいて、第1液晶表示装置31および第2液晶表示装置37における画像の表示制御や、音声出力装置32における音声の出力制御を行う。
このとき、画像制御基板150と、第1液晶表示装置31および第2液晶表示装置37との間には、画像データを表示させる際に所定の画像形式に変換して出力するブリッジ機能を有する汎用基板39が設けられている。
この汎用基板39は、画像データを表示する第1液晶表示装置31および第2液晶表示装置37の性能に対応する画像形式に変換するブリッジ機能を有しており、例えば、SXGA(1280ドット×1080ドット)の19インチのメイン液晶を第1液晶表示装置31として接続したときと、XGA(1024ドット×768ドット)の17インチのメイン液晶を第1液晶表示装置31として接続したときとの解像度の違い等を吸収する。
この画像制御基板150は、第1液晶表示装置31および第2液晶表示装置37に表示する演出画像の画像表示制御を行うため液晶制御CPU150a、液晶制御RAM150b、液晶制御ROM150c、CGROM151、水晶発振器152、VRAM153、画像制御部(VDP(Video Display Processor))2000(以下、「VDP2000」と称する)と、音声出力装置32から音情報を出力する制御を行う音制御回路3000とを備えている。
液晶制御CPU150aは、演出制御基板120から受信した「演出パターン指定コマンド」に基づいて、描画制御コマンド群から構成されるディスプレイリストを作成し、このディスプレイリストをVDP2000に対して送信することによってCGROM151に記憶されている画像データを第1液晶表示装置31および/または第2液晶表示装置37に表示させる指示を行う。
また、液晶制御CPU150aは、VDP2000からVブランク割込信号や描画終了信号を受信すると、適宜割り込み処理を行う。さらに、液晶制御CPU150aは、音制御回路3000にも、演出制御基板120から受信した演出パターン指定コマンドに基づいて、所定の音声データを音声出力装置32に出力させる指示を行う。
液晶制御RAM150bは、液晶制御CPU150aに内蔵されており、液晶制御CPU150aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、液晶制御ROM150cから読み出されたデータを一時的に記憶するものである。
また、液晶制御ROM150cは、マスクROM等で構成されており、液晶制御CPU150aの制御処理のプログラム、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、演出パターンのアニメーションを表示するためのアニメパターン、アニメシーン情報等が記憶されている。
このアニメパターンは、演出パターンのアニメーションを表示するにあたり参照され、その演出パターンに含まれるアニメシーン情報の組み合わせや各アニメシーン情報の表示順序等を記憶している。また、アニメシーン情報には、ウェイトフレーム(表示時間)、対象データ(スプライトの識別番号、転送元アドレス等)、パラメータ(スプライトの表示位置、転送先アドレス等)、描画方法、演出画像を表示する表示装置を指定した情報等などの情報を記憶している。
CGROM151は、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば、32ピクセル×32ピクセル)における画素情報の集まりからなる画像データ(スプライト、ムービー)等を圧縮して記憶している。なお、この画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。このCGROM151は、VDP2000によって画像データ単位で読み出しが行われ、このフレームの画像データ単位で画像処理が行われる。
さらに、CGROM151には、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータを圧縮せずに記憶している。なお、CGROM151は、全ての画像データを圧縮せずとも、一部のみ圧縮している構成でもよい。また、ムービーの圧縮方式としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
水晶発振器152は、パルス信号をVDP2000に出力し、このパルス信号を分周することで、VDP2000が制御を行うためのシステムクロック、第1液晶表示装置31や第2液晶表示装置37と同期を図るための同期信号等が生成される。
VRAM153は、画像データの書込みまたは読み出しが高速なSRAMで構成されている。このVRAM153は、液晶制御CPU150aから出力されたディスプレイリストを一時的に記憶するディスプレイリスト記憶領域、第1液晶表示装置31に対応するメイン液晶用フレームバッファ領域、第2液晶表示装置37に対応するサブ液晶用フレームバッファ領域等を有している。
このメイン液晶用フレームバッファ領域とサブ液晶用フレームバッファ領域は、画像を描画または表示するための記憶領域であり、それぞれ第1フレームバッファ領域と第2フレームバッファ領域とを更に有している。そして、第1フレームバッファ領域と第2フレームバッファ領域とは、描画の開始毎に、「描画用フレームバッファ」と「表示用フレームバッファ」とに交互に切り替わるものである。
VDP2000は、いわゆる画像プロセッサであり、液晶制御CPU150aからの指示(ディスプレイリスト)に基づいて、CGROM151に記憶された画像データをVRAM153のメイン液晶用フレームバッファ領域および/またはサブ液晶用フレームバッファ領域の「描画用フレームバッファ」に描画する。さらに、VDP2000は、メイン液晶用フレームバッファ領域および/またはサブ液晶用フレームバッファ領域の「表示用フレームバッファ」から画像データを読み出す。そして、読み出した画像データに基づいて、映像信号(LVDS信号やRGB信号等)を生成して、第1液晶表示装置31および/または第2液晶表示装置37に出力して表示させる。
音制御回路3000には、音声データが多数格納されている音声ROMが備えられており、音制御回路3000が、演出制御基板120から送信されたコマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、音声出力装置32における音声を出力制御する。
発射制御基板160は、遊技球の発射制御を行う。この発射制御基板160は、入力側にタッチセンサ3aおよび発射ボリューム3bが接続されており、出力側に発射用ソレノイド4aおよび玉送りソレノイド4bを接続している。発射制御基板160は、タッチセンサ3aからのタッチ信号を入力するとともに、発射ボリューム3bから供給された電圧に基づいて、発射用ソレノイド4aや玉送りソレノイド4bを通電させる制御を行う。
タッチセンサ3aは、操作ハンドル3の内部に設けられ、遊技者が操作ハンドル3に触れたことによる静電容量の変化を利用した静電容量型の近接スイッチから構成される。タッチセンサ3aは、遊技者が操作ハンドル3に触れたことを検知すると、発射制御基板160(図4参照)に発射用ソレノイド4aの通電を許可するタッチ信号を出力する。発射制御基板160は、大前提としてタッチセンサ3aからタッチ信号の入力がなければ、遊技球200を遊技領域6に発射させないように構成されている。
発射ボリューム3bは、操作ハンドル3が回動する回動部に直結して設けられ、可変抵抗器から構成される。発射ボリューム3bは、その発射ボリューム3bに印加された定電圧(例えば5V)を可変抵抗器により分圧して、分圧した電圧を発射制御基板160に供給する(発射制御基板160に供給する電圧を可変させる)。発射制御基板160は、発射ボリューム3bにより分圧された電圧に基づいて、発射用ソレノイド4aを通電して、発射用ソレノイド4aに直結された打出部材4cを回転させることで、遊技球200を遊技領域6に発射させる。
発射用ソレノイド4aは、ロータリーソレノイドから構成され、発射用ソレノイド4aには打出部材4cが直結されており、発射用ソレノイド4aが回転することで、打出部材4cを回転させる。
ここで、発射用ソレノイド4aの回転速度は、発射制御基板160に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から、約99.9(回/分)に設定されている。これにより、1分間における発射遊技数は、発射ソレノイドが1回転する毎に1個発射されるため、約99.9(個/分)となる。すなわち、1個の遊技球は約0.6秒毎に発射されることになる。
玉送りソレノイド4bは、直進ソレノイドから構成され、受け皿40にある遊技球を、発射用ソレノイド4aに直結された打出部材4cに向けて1個ずつ送り出す。
(遊技状態の説明)
次に、遊技が進行する際の遊技状態について説明する。本実施形態においては、大当たり抽選に関する状態として「低確率遊技状態」と「高確率遊技状態」とを有し、第2始動口15が有する始動可動片15bに関する状態として「非時短遊技状態」と「時短遊技状態」とを有する。この大当たり抽選に関する状態(低確率遊技状態、高確率遊技状態)と始動可動片15bに関する状態(非時短遊技状態、時短遊技状態)とは、それぞれの状態を関連させることもでき、独立させることもできる。つまり、
(1)「低確率遊技状態」かつ「時短遊技状態」である場合と、
(2)「低確率遊技状態」かつ「非時短遊技状態」である場合と、
(3)「高確率遊技状態」かつ「時短遊技状態」である場合と、
(4)「高確率遊技状態」かつ「非時短遊技状態」である場合とを設けることが可能になる。
なお、遊技を開始したときの遊技状態、すなわち遊技機1の初期の遊技状態は、「低確率遊技状態」であって「非時短遊技状態」に設定されており、この遊技状態を本実施形態においては「通常遊技状態」と称することとする。
本実施形態において「低確率遊技状態」というのは、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したことを条件として行われる大当たり抽選において、大当たりの当選確率が、例えば1/399と低く設定された遊技状態をいう。これに対して「高確率遊技状態」というのは、低確率遊技状態と比べて大当たりの当選確率が向上し、大当たりの当選確率が、例えば1/39.9と高く設定された遊技状態をいう。したがって、「高確率遊技状態」では、「低確率遊技状態」よりも、大当たりに当選しやすいこととなる。なお、低確率遊技状態から高確率遊技状態に変更するのは、後述する大当たり遊技を終了した後である。
本実施形態において「非時短遊技状態」というのは、普通図柄ゲート13を遊技球が通過したことを条件として行われる普通図柄抽選において、その抽選結果に対応する普通図柄の平均の変動時間が「時短遊技状態」よりも長く設定され、かつ、当たりに当選した際の第2始動口15の開放時間が短く設定されやすい遊技状態をいう。例えば、普通図柄ゲート13を遊技球が通過すると、普通図柄抽選が行われて、普通図柄表示装置22において普通図柄の変動表示が行われるが、普通図柄は変動表示が開始されてから例えば30秒後に停止表示する。そして、抽選結果が当たりであった場合には、普通図柄の停止表示後に、第2始動口15が0.2秒間、開放態様に制御される。
これに対して「時短遊技状態」というのは、普通図柄ゲート13を遊技球が通過したことを条件として行われる普通図柄抽選において、その抽選結果に対応する普通図柄の平均の変動時間が「非時短遊技状態」よりも短く設定され、かつ、当たりに当選した際の第2始動口15の開放時間が例えば3秒と、「非時短遊技状態」よりも長く設定された遊技状態をいう。さらに、「非時短遊技状態」においては普通図柄抽選において当たりに当選する確率が例えば1/16と低く設定され、「時短遊技状態」においては普通図柄抽選において当たりに当選する確率が例えば15/16と高く設定される。したがって、「時短遊技状態」においては、「非時短遊技状態」よりも、普通図柄ゲート13を遊技球が通過すると、第2始動口15が開放態様に制御されやすくなる。これにより、「時短遊技状態」では、遊技者が遊技球を消費せずに遊技を進行することが可能となる。
なお、実施形態において、「時短遊技状態」は、「非時短遊技状態」と比べて、普通図柄の変動時間、第2始動口15の開放時間および普通図柄抽選の当選確率が有利になるよう設定されている。しかしながら、「時短遊技状態」は、普通図柄の変動時間、第2始動口15の開放時間および普通図柄抽選の当選確率のいずれか1つのみが有利になるように設定されていてもよい。
(大当たり遊技の種類の説明)
本実施形態においては、第1大入賞口16を長い開放時間で開放させる「長当たり遊技」と、第2大入賞口17を短い開放時間で開放させる「短当たり遊技」と、第2大入賞口17を短い開放時間で開放させてから、長い開放時間で開放させる「発展当たり遊技」との3種類の「大当たり遊技」と、1種類の「小当たり遊技」とが設けられている。なお、本実施形態においては、「大当たり遊技」と上記「小当たり遊技」とを総称して「特別遊技」という。
本実施形態において「長当たり遊技」というのは、大当たり抽選において、大当りに当選し、長大当たりに対応する特別図柄が決定された後に、実行される特別遊技をいう。
「長当たり遊技」においては、第1大入賞口16が開放されるラウンド遊技を例えば合計15回行う。各ラウンド遊技における第1大入賞口16の最大開放時間は最大29秒に設定されており、この間に第1大入賞口16に規定個数(例えば9個)の遊技球が入球すると、1回のラウンド遊技が終了となる。つまり、「長当たり遊技」は、第1大入賞口16に遊技球が入球するとともに、当該入球に応じた賞球を遊技者が獲得できることから、多量の賞球を獲得可能な特別遊技である。
また、第1大入賞口16は、遊技領域6の右側の領域に設けられていることから、「長当たり遊技」のときには、操作ハンドル3を大きく回動させ、強い発射強度で遊技球を発射して遊技を行うように構成されている。
本実施形態において「短当たり遊技」というのは、大当たり抽選において、大当りに当選し、短当たりに対応する特別図柄が決定された後に、実行される特別遊技をいう。
「短当たり遊技」においては、第2大入賞口17が開放されるラウンド遊技を例えば合計15回行う。各ラウンド遊技における第2大入賞口17の最大開放時間は、最大0.052秒に設定されており、1個の遊技球が発射される発射時間(約0.6秒)よりも短くなっている。この間に第2大入賞口17に規定個数(例えば9個)の遊技球が入球すると、1回のラウンド遊技が終了となるが、上記のとおり第2大入賞口17の開放時間が極めて短いため、遊技球が入球することはほとんどない。つまり、「短当たり遊技」は、「長当たり遊技」とは異なり、賞球の獲得が困難な特別遊技である。
本実施形態において「発展当たり遊技」というのは、大当たり抽選において、大当りに当選し、発展当たりに対応する特別図柄が決定された後に、実行される特別遊技をいう。
「発展当たり遊技」においては、第2大入賞口17が開放されるラウンド遊技を合計15回行う。初回のラウンド遊技において、第2大入賞口17の開放時間が短い開閉動作を複数回実行した後、第2大入賞口17の開放時間が長い開閉動作を行う。2ラウンド遊技以降の第2大入賞口17の最大開放時間は29秒に設定されており、この間に第2大入賞口17に所定個数の遊技球(例えば9個)が入球すると、1回のラウンド遊技が終了となる。つまり、「発展当たり遊技」は、当初は第2大入賞口17の開放時間が短い開閉動作を繰り返した後、第2大入賞口17の開放時間が長い開閉動作を繰り返している間には、第2大入賞口17に遊技球が入球するとともに、当該入球に応じた賞球を遊技者が獲得できることから、多量の賞球を獲得可能な遊技である。
本実施形態において「小当たり遊技」というのは、大当たり抽選において、小当たりに当選した場合に、実行される特別遊技をいう。
「小当たり遊技」においても、上記「短当たり遊技」と同様、第2大入賞口17が15回開放される。このときの第2大入賞口17の開放時間、開閉タイミング、開閉態様は、上記「短当たり遊技」と同じか、または、遊技者が「小当たり遊技」と「短当たり遊技」との判別を不能もしくは困難な程度に近似するように設定している。
次に、遊技状態を示唆するための演出モードについて説明する。
(演出モードの移行遷移図)
図5、本実施形態における演出モードの移行遷移図である。なお、それぞれの演出モードでは、第1液晶表示装置31、第2液晶表示装置37、音声出力装置32、演出用駆動装置33または演出用照明装置34において、異なる報知態様が実行され、遊技者に現在の演出モードが報知されることになる。
まず、遊技機1の初期の遊技状態であり、「低確率遊技状態」かつ「非時短遊技状態」である場合には、演出モードとして「通常モード」が設定されている。
そして、「通常モード」において、「小当たり遊技」または「短当たり遊技」が実行されると、その後、演出モードとして「暗黒カウントダウンモード」が設定される。
後述するように、「小当たり遊技」の終了後であれば確率遊技状態が変化することはないが、「短当たり遊技」の終了後であれば高確率遊技状態に移行する場合があるので、「暗黒カウントダウンモード」は、「非時短遊技状態」であって「高確率遊技状態」である可能性を示唆するモードということになる。
また、「暗黒カウントダウンモード」では、内部的に高確率遊技状態であれば、特別図柄の変動回数が50回になるまで暗黒カウントダウンモードを継続するか、特別図柄の変動回数が50回になるまでに「暗黒EXモード」への移行抽選に当選するように構成されている。そして、暗黒カウントダウンモードにおいて、特別図柄の変動回数が50回となるか、「暗黒EXモード」への移行抽選に当選すると、演出モードとして「暗黒EXモード」が設定される。
このため、「暗黒EXモード」は、「非時短遊技状態」であって「高確率遊技状態」を報知するモードということになる。
一方、「暗黒カウントダウンモード」において、内部的に低確率遊技状態であれば、「暗黒EXモード」が設定されることなく、所定の変動回数が計数されると、演出モードとして「通常モード」が設定される。
また、「長当たり遊技」または「発展当たり遊技」が実行されると、その後、演出モードとして「バトルモード」が設定される。
後述するように、「長当たり遊技」または「発展当たり遊技」が実行されると、その後、「高確率遊技状態」かつ「時短遊技状態」に移行することから、「バトルモード」は、「時短遊技状態」であって「高確率遊技状態」を報知するモードということになる。
「バトルモード」において、「短当たり遊技」が実行されると、その後、演出モードとして「脱出モード」が設定される。なお、「バトルモード」において、「小当たり遊技」が実行されても、演出モードは変更されない。
後述するように、時短遊技状態中に当選した「短当たり遊技」の終了後であれば、時短遊技状態であり、高確率遊技状態または低確率遊技状態のいずれかに移行するので、「脱出モード」は、「時短遊技状態」であって「高確率遊技状態」である可能性を示唆するモードということになる。
さらに、本実施形態では、後述するように、「時短遊技状態」かつ「低確率遊技状態」であれば、特別図柄の変動回数が50回となると、時短遊技状態が終了するように設定されている(時短回数=50)が、「時短遊技状態」であって「高確率遊技状態」であれば、特別図柄の変動回数が50回を超えて継続するように設定されている。
したがって、「脱出モード」において、特別図柄の変動回数が50回を超えたときに、時短遊技状態が終了していれば、演出モードとして「通常モード」が設定され、時短遊技状態が継続していれば、演出モードとして「バトルモード」が設定されるように構成されている。
次に、図6〜図13を参照して、メインROM110bに記憶されている各種テーブルの詳細について説明する。
(大当たり判定テーブル)
図6は、大当たり抽選に用いられる大当り判定テーブルを示す図である。図6(a−1)は、第1特別図柄表示装置20において参照される大当り判定テーブルであり、図6(a−2)は、第2特別図柄表示装置21において参照される大当り判定テーブルである。図6(a−1)と図6(a−2)とのテーブルでは、小当たりの当選確率が相違しているものの、大当たり確率は同一である。
図6(a−1)、図6(a−2)に示すように大当り判定テーブルには、確率遊技状態、特別図柄判定用乱数値と、大当たり抽選の抽選結果とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図6(a−1)、図6(a−2)に示す大当り判定テーブルを参照し、現在の確率遊技状態と取得された特別図柄判定用乱数値に基づいて、「大当たり」か「小当たり」か「ハズレ」かを判定する。
例えば、図6(a−1)に示す第1特別図柄表示装置用の大当り判定テーブルによれば、低確率遊技状態であるときには、「7」、「8」という2個の特別図柄判定用乱数値が大当たりと判定される。一方、高確率遊技状態であるときには、「7」〜「26」の20個の特別図柄判定用乱数値が大当たりと判定される。また、図6(a−1)に示す第1特別図柄表示装置用の大当り判定テーブルによれば、低確率遊技状態であっても高確率遊技状態であっても、特別図柄判定用乱数値が「50」、「100」、「150」、「200」の4個の特別図柄判定用乱数値であった場合に「小当たり」と判定される。なお、上記以外の乱数値であった場合には、「ハズレ」と判定される。
従って、特別図柄判定用乱数値の乱数範囲が0〜797であるから、低確率遊技状態のときに大当たりと判定される確率は1/399であり、高確率遊技状態のときに大当たりと判定される確率は10倍アップして1/39.9である。また、第1特別図柄表示装置においては、小当たりと判定される確率は、低確率遊技状態であっても高確率遊技状態であっても1/199となる。
(図柄決定テーブル)
図7は、大当たり抽選の抽選結果に対応する特別図柄の停止図柄を決定する図柄決定テーブルを示す図である。図7(a)は、大当たりのときに特別図柄の停止図柄を決定するために参照される図柄決定テーブルであり、図7(b)は、小当たりのときに特別図柄の停止図柄を決定するために参照される図柄決定テーブルであり、図7(c)は、ハズレのときに特別図柄の停止図柄を決定するために参照される図柄決定テーブルである。
図7(a)に示すように大当たりにおける図柄決定テーブルには、特別図柄表示装置の種別(遊技球が入賞した始動口の種別)と、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したときに取得される大当たり図柄用乱数値と、特別図柄(停止特図データ)とが対応付けられている。
また、図7(b)に示すように小当たりにおける図柄決定テーブルには、特別図柄表示装置の種別と、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したときに取得される小当たり図柄用乱数値と、特別図柄(停止特図データ)とが対応付けられている。
また、図7(c)に示すようにハズレにおける図柄決定テーブルには、特別図柄表示装置の種別と、特別図柄(停止特図データ)とが対応付けられている。なお、図7(c)に示すようにハズレにおける図柄決定テーブルにおいても、ハズレ図柄用乱数値を備えて、ハズレ図柄用乱数値にも対応付けられていてもよい。
メインCPU110aは、図7に示す図柄決定テーブルを参照し、特別図柄表示装置の種別と、大当たり図柄用乱数値または小当たり図柄用乱数値等とに基づいて、特別図柄の種類(停止特図データ)を決定する。
例えば、第1特別図柄表示装置においては、大当たりのときには図7(a)に示す図柄決定テーブルを参照し、取得された大当たり図柄用乱数値が「50」であれば、停止特図データとして「01」(特別図柄1(第1確変長当たり))を決定する。また、第1特別図柄表示装置においては、小当たりのときには図7(b)に示す図柄決定テーブルを参照し、取得された小当たり図柄用乱数値が「50」であれば、停止特図データとして「10」(特別図柄B(小当たりB))を決定する。また、ハズレのときには、いずれの乱数値も参照せずに、停止特図データとして「00」(特別図柄0(ハズレ))を決定する。
そして、特別図柄の変動開始時には、決定した特別図柄の種類(停止特図データ)に基づいて、特別図柄の情報としての演出図柄指定コマンドを決定する。ここで、演出図柄指定コマンドは、1コマンドが2バイトのデータで構成されており、制御コマンドの分類を識別するため1バイトのMODEデータと、実行される制御コマンドの内容を示す1バイトのDATAデータとから構成される。このことは、後述する変動パターン指定コマンド等についても同様である。
なお、後述するように、特別図柄の種類(停止特図データ)によって、大当たり遊技終了後の遊技状態(図8参照)、大当たり遊技の種類(図9参照)が決定されることから、特別図柄の種類が大当たり遊技終了後の遊技状態と大当たり遊技の種類を決定するものといえる。
(大当たり遊技終了時設定データテーブル)
図8は、大当たり遊技終了後の遊技状態を決定するための大当たり遊技終了時設定データテーブルである。
図8に示すように大当たり遊技終了時設定データテーブルには、特別図柄の停止特図データと、遊技状態バッファと、時短遊技状態と、時短回数(J)と、確率遊技状態と、高確率遊技回数(X)とが対応付けられている。
ここで、「遊技状態バッファ」とは、大当たり当選時の遊技状態を示す情報である。そして、遊技状態は、時短遊技状態(又は非時短遊技状態)および高確率遊技状態(又は低確率遊技状態)の組合せから構成されている。
具体的には、遊技状態バッファが「00H」であれば、時短遊技フラグと高確率遊技フラグの両方がセットされていない低確率遊技状態かつ非時短遊技状態の遊技状態情報を示す。遊技状態バッファが「01H」であれば、時短遊技フラグはセットされていないが高確率遊技フラグはセットされている高確率遊技状態かつ非時短遊技状態の遊技状態情報を示す。遊技状態バッファが「02H」であれば、時短遊技フラグがセットされているが高確率遊技フラグがセットされていない低確率遊技状態かつ時短遊技状態の遊技状態情報を示す。遊技状態バッファが「03H」であれば、時短遊技フラグと高確率遊技フラグとの両方がセットされている高確率遊技状態かつ時短遊技状態の遊技状態情報を示す。
メインCPU110aは、図8に示す大当たり遊技終了時設定データテーブルを参照し、特別図柄の停止特図データと、遊技状態バッファとに基づいて、時短遊技状態と、時短回数(J)と、確率遊技状態と、高確率遊技回数(X)を決定する。
図8に示す大当たり遊技終了時設定データテーブルの特徴としては、同じ特別図柄の停止特図データであっても、遊技状態バッファに記憶された情報(大当たり当選時の遊技状態)に基づいて、時短遊技フラグの設定や時短回数(J)を異ならせることを可能にしている。例えば、特別図柄の停止特図データが停止特図データ03(特別図柄3(第1確変短当たりに対応)の場合には、時短遊技フラグ及び時短回数(J)に関して、遊技状態バッファに時短遊技フラグがセットされていない遊技状態を示す情報(00Hまたは01H)が記憶されていれば、大当たり終了後には時短遊技フラグのセットは行わず、時短回数(J)も0回にセットする。これに対して、遊技状態バッファに時短遊技フラグがセットされている遊技状態を示す情報(02Hまたは03H)が記憶されていれば、大当たり遊技終了後には時短遊技フラグをセットして、時短回数(J)を10000回にセットする。これにより、大当たり当選時の遊技状態によって時短回数(J)を変化させ、大当たり当選時の遊技状態に対する興味を遊技者に持たせることができる。
(特別電動役物作動態様決定テーブル)
図9は、大入賞口開放態様テーブルを決定するための特別電動役物作動態様決定テーブルである。後述するように、この大入賞口開放態様テーブルに基づいて、大当たり遊技が実行されることから、大入賞口開放態様テーブルが大当たり遊技の種類を示すものといえる。なお、本実施形態では、「テーブル」のことを適宜省略して「TBL」と記載することにする。
図9に示すように特別電動役物作動態様決定テーブルには、特別図柄の停止特図データと、大入賞口開放態様テーブルとが対応付けられている。
メインCPU110aは、図9に示す特別電動役物作動態様決定テーブルを参照し、特別図柄の停止特図データに基づいて、大入賞口開放態様テーブルを決定することになる。
(大入賞口開放態様テーブル)
図10は、図9で決定された大入賞口開放態様テーブルの構成を示す図であり、大入賞口開放態様テーブルによって第1大入賞口開閉扉16bまたは第2大入賞口開閉扉17bの開閉条件が決定される。図10(a)は、大当たり遊技のときに参照される大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブル群であり、長当たりTBL、短当たりTBL、発展当たりTBLから構成されている。図10(b)は、小当たり遊技のときに決定される小当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルを示している。
図10(a)に示す大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルには、開放する大入賞口の種類(第1大入賞口16または第2大入賞口17)と、1回の大当たり遊技における最大ラウンド遊技回数(R)と、1つのラウンドにおける大入賞口への最大入賞個数を示す規定個数と、大当り遊技の開始から最初のラウンド遊技を実行するまでの開始インターバル時間と、各ラウンド遊技における大入賞口の最大開放回数(K)と、各ラウンド遊技の1回の開放に対しての大入賞口の開放時間と、各ラウンド遊技の1回の開放に対しての大入賞口の閉鎖時間と、1つのラウンド遊技の終了から次のラウンド遊技を実行するまでの大入賞口の閉鎖インターバル時間と、最後のラウンド遊技の終了から大当り遊技の終了までの終了インターバル時間とが対応付けられている。
これに対して、図10(b)に示す小当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルには、開放する大入賞口の種類(第1大入賞口16または第2大入賞口17)と、1回の小当たり遊技における最大開放回数(K)と、1回の小当たり遊技における大入賞口への最大入賞個数を示す規定個数と、小当り遊技の開始から最初に大入賞口が開放するまでの開始インターバル時間と、各開放回数における大入賞口の開放時間と、各開放回数における大入賞口の閉鎖時間と、最後の大入賞口の閉鎖時間の終了から小当り遊技の終了までの終了インターバル時間とが対応付けられている。
メインCPU110aは、長当たりTBLに基づいて長当たり遊技を実行し、短当たりTBLに基づいて短当たり遊技を実行し、発展当たりTBLに基づいて発展当たり遊技を実行し、小当たりTBLに基づいて小当たり遊技を実行することになる。
ここで、図10(a)に示す大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルの長当たりTBLによれば、第1大入賞口開閉扉16bを作動させて、遊技領域6の右側にある第1大入賞口16を、1ラウンドあたり最大29秒まで開放させることができる。ただし、開放時間が29秒を経過するまでに、規定個数(9個)の遊技球が第1大入賞口16に入賞すると、第1大入賞口開閉扉16bの作動が終了して、1ラウンドの遊技が終了することになる。
また、図10(a)に示す大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルの短当たりTBLと図10(b)の小当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルとは、最大ラウンド遊技回数(R)と最大開放回数(K)、閉鎖インターバル時間と各開放回数における大入賞口の閉鎖時間において、データの差異こそあるものの、同じ第2大入賞口17が同じ開閉動作を行い(第2大入賞口17が0.052秒の開放と2.0秒の閉鎖とを15回繰り返し)、遊技者は外見から短当たり遊技であるのか小当たり遊技であるのか判別することはできない。これにより、遊技者に短当たり遊技であるのか小当たり遊技であるのかということを推測させる楽しみを付与させることができる。
なお、本実施形態では、短当たり遊技の開放時間と小当たり遊技の開放時間とを全く同じ開放時間(0.052秒)に設定し、短当たり遊技の閉鎖時間と小当たり遊技の閉鎖時間とを全く同じ閉鎖時間(2秒)に設定した。しかしながら、全く同じ時間に設定せずとも、短当たり遊技であるのか小当たり遊技であるのかを遊技者が判別不能な時間の差異を設けても構わない。
図10(a)に示す大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルの発展当たりTBLは、第2大入賞口17を1ラウンドあたりに複数回(K=3)の開閉動作を行わせるように構成されている(第2大入賞口17が4秒の開放と1秒の閉鎖とを繰り返す)。
このため、発展当たり遊技により、上記長当たり遊技とは異なる大当たり遊技を楽しむことができる。
また、「短当たり遊技」と「小当たり遊技」の短い開放時間(0.052秒)は、上述したように遊技球が1個発射される時間(約0.6秒)よりも短いため、第2大入賞口開閉扉17bが作動したとしても、第2大入賞口17に入賞することが困難である。このため、「短当たり遊技」と「小当たり遊技」とは「不利な開放態様」といえる。一方、「長当たり遊技」の長い開放時間(29秒)、「発展当たり遊技」の開放時間(4秒)は、遊技球が1個発射される時間(約0.6秒)よりも長いため、「有利な開放態様」といえる。
また、図10(a)に示す大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルによれば、長当たり遊技、短当たり遊技、発展当たり遊技に関わらず、全ての大当たりのときの最大ラウンド遊技回数(R)を同一の回数に設定している。このため、従来のようにラウンド遊技回数を識別させるためのラウンド表示装置を設ける必要がなくなる。
(特別図柄の変動パターン決定テーブル)
図11は、後述するように特別図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定テーブルを示す図である。
図11に示すように変動パターン決定テーブルには、特別図柄表示装置の種別(遊技球が入賞した始動口の種別)と、大当たり抽選の抽選結果と、特別図柄(停止特図データ)と、特別図柄の保留球数(U1またはU2)と、リーチ判定用乱数値と、特図変動用乱数値と、特別図柄の変動パターンと、特別図柄の変動時間とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図11に示す特別図柄の変動パターン決定テーブルを参照し、作動する特別図柄表示装置、大当たり抽選の抽選結果、停止する特別図柄、特別図柄保留球数(U1またはU2)、リーチ判定用乱数値及び特図変動用乱数値に基づいて、特別図柄の変動パターンと特別図柄の変動時間を決定する。
そして、決定した特別図柄の変動パターンに基づいて、演出制御基板120に特別図柄の情報を送信する特別図柄の変動パターン指定コマンドが生成される。従って、「特別図柄の変動パターン」とは、少なくとも大当たりの判定結果及び特別図柄の変動時間を定めるものといえる。また、大当たりまたは小当たりのときには、必ずリーチを行うように構成しているため、大当たりまたは小当たりのときにはリーチ判定用乱数値を参照しないように構成されている。なお、リーチ判定用乱数値及び特図変動用乱数値は、乱数範囲が100個(0〜99)に設定されている。
ここで、特別図柄の変動パターン指定コマンドは、コマンドの分類を識別するため1バイトのMODEデータと、コマンドの内容(機能)を示す1バイトのDATAデータとから構成されている。そして、MODEデータとして「E6H」であるときには第1始動口14に遊技球が入賞したことに対応する(第1特別図柄表示装置20の)特別図柄の変動パターン指定コマンドを示し、MODEデータとして「E7H」であるときには、第2始動口15に遊技球が入賞したことに対応する(第2特別図柄表示装置21の)特別図柄の変動パターン指定コマンドを示している。
また、この図11に示す特別図柄の変動パターン決定テーブルの特徴として、特別図柄の保留球数(U1またはU2)が多くなると、特別図柄の平均変動時間が短くなるように設定されている。例えば、大当たりの判定結果がハズレの場合に保留球数が2以下のときには、リーチ判定用乱数値に基づいて90%の確率で変動時間が10秒の変動パターン6(通常変動)が決定されるが、同じ条件下で保留球数が3以上のときには、リーチ判定用乱数値に基づいて90%の確率で変動時間が3秒の変動パターン6(通常変動)が決定される。
(特別図柄の事前判定テーブル)
図12は、大当たり抽選の結果を事前に判定するための事前判定テーブルを示す図である。図12(a)は、低確率遊技状態のときに参照される大当たり抽選の事前判定テーブルであり、図12(b)は、高確率遊技状態のときに参照される大当たり抽選の事前判定テーブルである。
図12に示すように事前判定テーブルには、特別図柄表示装置の種別(遊技球が入賞した始動口の種別)と、特別図柄判定用乱数値と、大当たり図柄用乱数値と、リーチ判定用乱数値と、特図変動用乱数値と、入賞情報とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図12に示す事前判定テーブルを参照し、特別図柄表示装置の種別、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値及び特図変動用乱数値に基づいて、「入賞情報」を決定する。そして、決定した入賞情報に基づいて、大当たり抽選の結果を事前に判定するための始動入賞指定コマンドが生成される。
ここで、始動入賞指定コマンドは、コマンドの分類を識別するため1バイトのMODEデータと、コマンドの内容(機能)を示す1バイトのDATAデータとから構成される。本実施形態では、MODEデータとして「E8H」であるときには第1始動口14に遊技球が入賞したことに対応する始動入賞指定コマンドを示し、MODEデータとして「E9H」であるときには、第2始動口15に遊技球が入賞したことに対応する始動入賞指定コマンドを示している。
上述した通り、特別図柄判定用乱数値によって「大当り」か「ハズレ」かが判定され、大当たり図柄用乱数値によって「長当たり」、「発展当たり」、「短当たり」かの特別遊技の種類と、「高確率遊技状態に移行するか否か」が判定される。
さらに、リーチ判定用乱数値によって「リーチの発生の有無」等が判定されるので、始動入賞指定コマンドのDATAデータによって、大当たりの種別、リーチの発生の有無を特別図柄の変動開始前に判別できることとなる。例えば、入賞情報1の「E8H01H」の始動入賞指定コマンドであれば、第1始動口入賞、確変長当たりという情報が判別できる。なお、大当たりの場合には必ず「リーチ」を伴うことから、大当たりということでリーチが発生することも判別できる。
なお、図12に示す事前判定テーブルは、図11に示す特別図柄の変動パターン決定テーブルと類似しているものである。ただし、図12に示す事前判定テーブルは遊技球の始動口への入賞時に用いられるに対し、図11に示す特別図柄の変動パターン決定テーブルは特別図柄の変動開始時に用いられると点で相違している。加えて、「保留球数」を参照するかしないかでも相違している。
このため、図12に示す事前判定テーブルでは、大当たりやリーチの種別は判別可能であるが、「通常変動」と「短縮変動」との判別のみが不可能となっている。
図13は、普通図柄及び第2始動口15の始動可動片15bに関するテーブルを示す図である。図13(a)は、普通図柄抽選に用いられる当り判定テーブルを示す図であり、図13(b)は、普通図柄抽選の抽選結果に対応する普通図柄の停止図柄を決定する停止図柄決定テーブルを示す図である。また、図13(c)は、普通図柄の変動時間を決定する変動時間決定テーブルであり、図13(d)は、普通図柄抽選に当選したときの始動可動片15bの開放態様を決定するための始動口開放態様決定テーブルを示す図である。
(普通図柄抽選の当たり判定テーブル)
図13(a)に示すように当り判定テーブルには、時短遊技状態の有無と、普通図柄判定用乱数値と、普通図柄抽選の抽選結果とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図13(a)に示す当り判定テーブルを参照し、現在の時短遊技状態と取得された普通図柄判定用乱数値とに基づいて、「当たり」か「ハズレ」かを判定する。
例えば、図13(a)に示す当り判定テーブルによれば、非時短遊技状態であるときには、「0」という1個の特定の普通図柄判定用乱数値が当たりと判定される。一方、時短遊技状態であるときには、「0」〜「14」の15個の特定の普通図柄判定用乱数値が当たりと判定される。なお、上記以外の乱数値であった場合には、「ハズレ」と判定される。従って、普通図柄判定用乱数値の乱数範囲が0〜15であるから、非時短遊技状態のときに当たりと判定される確率は1/16であり、時短遊技状態のときに当たりと判定される確率は15/16である。
(普通図柄の停止図柄決定テーブル)
図13(b)に示すように停止図柄決定テーブルには、時短遊技状態の有無と、普通図柄抽選の抽選結果と、普図停止用乱数値と、普通図柄(停止普図データ)とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図13(b)に示す停止図柄決定テーブルを参照し、現在の時短遊技状態と、普通図柄抽選の抽選結果と、取得された普図停止用乱数値とに基づいて、停止表示する普通図柄(停止普図データ)を決定する。
そして、メインCPU110aは、普通図柄の変動開始時には、決定した普通図柄の種類(停止普図データ)に基づいて、普通図柄の情報としての普図指定コマンドを決定して、決定した普図指定コマンドを演出制御基板120に送信することになる。
ここで、図13(d)に示すように、普通図柄(停止普図データ)によって、始動可動片15bの開放態様が決定されることから、普通図柄の種類が始動可動片15bの開放態様を決定するものといえる。
(普通図柄の変動時間決定テーブル)
図13(c)に示すように変動時間決定テーブルには、時短遊技状態の有無と、普通図柄抽選の抽選結果と、普図時間用乱数値と、普通図柄の変動時間とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図13(c)に示す変動時間決定テーブルを参照し、現在の時短遊技状態と、普通図柄抽選の抽選結果と、取得された普図時間用乱数値とに基づいて、普通図柄の変動時間を決定する。
そして、メインCPU110aは、普通図柄の変動開始時には、決定した普通図柄の変動時間に基づいて、普通図柄の変動時間の情報としての普図変動指定コマンドを決定して、決定した普図変動指定コマンドを演出制御基板120に送信することになる。
図13(c)に示す変動時間決定テーブルの特徴として、時短遊技状態の変動時間(3秒または5秒)は、非時短遊技状態の変動時間(30秒または40秒)よりも短くなるように構成されている。
(始動可動片の始動口開放態様決定テーブル)
図13(d)に示すように始動口開放態様決定テーブルには、停止普図データ(普通図柄)と、始動可動片15bの最大開放回数(S)と、始動可動片15bの開放時間と、始動可動片15bの閉鎖時間とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図13(d)に示す始動口開放態様決定テーブルを参照し、停止普図データに基づいて、始動可動片15bの最大開放回数(S)、開放時間、閉鎖時間を決定する。
本実施形態では、図13(d)に示す始動口開放態様決定テーブルでは、停止普図データ=02が、停止普図データ=01よりも有利な開放態様となっている。そして、図13(b)の停止図柄決定テーブルの普図停止用乱数値に示すように、時短遊技状態において当たりとなったときには、非時短遊技状態において当たりとなったときよりも、有利な開放態様となる停止普図データ=02が選択されやすくなっている。
これにより、時短遊技状態では、非時短遊技状態よりも遊技者に有利に始動可動片15bが作動することになる。
次に、図14〜図21を参照して、サブROM120bに記憶されている各種テーブルの詳細について説明する。
(図柄変動演出パターン決定テーブル)
図14は、第1液晶表示装置31および第2液晶表示装置37等においての演出図柄38の変動態様を決定するための図柄変動演出パターン決定テーブルを示す図である。
図14に示すように図柄変動演出パターン決定テーブルには、主制御基板110から受信した特別図柄の変動パターン指定コマンドと、演出用乱数値1と、図柄変動演出パターンとが対応付けられている。
サブCPU120aは、図14に示す図柄変動演出パターン決定テーブルを参照し、主制御基板110から受信した特別図柄の変動パターン指定コマンド及び演出用乱数値1に基づいて、図柄変動演出パターンを決定する。ここで、同じ特別図柄の変動パターン指定コマンドであっても演出用乱数値1に基づいて、異なる図柄変動演出パターンが決定可能に構成されていることから、特別図柄の変動パターン指定コマンドの数を減少させて、主制御基板110における記憶容量の削減を図っている。
なお、「図柄変動演出パターン」とは、特別図柄の変動中に行われる演出装置(第1液晶表示装置31および第2液晶表示装置37、音声出力装置32、演出用駆動装置33、演出用照明装置34)における具体的な演出態様をいう。例えば、第1液晶表示装置31および第2液晶表示装置37においては、図柄変動演出パターンによって表示される背景の表示態様、キャラクタの表示態様、演出図柄38の変動態様が決定される。また、本実施形態でいう「リーチ」とは、特別遊技に移行することを報知する演出図柄38の組合せの一部が停止表示され、他の演出図柄38が変動表示を行っている状態をいう。例えば、大当たり遊技に移行することを報知する演出図柄38の組合せとして「777」の3桁の演出図柄38の組み合わせが設定されている場合に、2つの演出図柄38が「7」で停止表示され、残りの演出図柄38が変動表示を行っている状態をいう。
サブCPU120aは、図柄変動演出パターンを決定すると、決定した図柄変動演出パターンに対応する演出パターン指定コマンドを画像制御基板150の液晶制御CPU150aに送信する。
(キャラクタ予告演出パターン決定テーブル)
図15は、第1液晶表示装置31および第2液晶表示装置37等においてキャラクタの変動態様を決定するためのキャラクタ予告演出パターン決定テーブルを示す図である。
図15に示すようにキャラクタ予告演出パターン決定テーブルには、主制御基板110から受信した特別図柄の変動パターン指定コマンドと、演出用乱数値2と、予告演出パターンとが対応付けられている。
サブCPU120aは、図15に示すキャラクタ予告演出パターン決定テーブルを参照し、主制御基板110から受信した特別図柄の変動パターン指定コマンド及び演出用乱数値2に基づいて、予告演出パターンを決定する。
サブCPU120aは、予告演出パターンを決定すると、決定した予告演出パターンに対応する演出パターン指定コマンドを画像制御基板150の液晶制御CPU150aに送信する。
(RUSHシナリオ決定テーブル)
図16は、第1液晶表示装置31および第2液晶表示装置37等において「RUSH文字」の表示態様(表示順序・表示回数)を決定するためのRUSHシナリオ決定テーブルを示す図である。
図16に示すようにRUSHシナリオ決定テーブルには、図柄変動演出パターン(図14参照)と、予告演出パターン(図15参照)と、演出用乱数値3と、RUSHシナリオとが対応付けられている。
サブCPU120aは、図16に示すRUSHシナリオ決定テーブルを参照し、既に決定した図柄変動演出パターンと、既に決定した予告演出パターンと演出用乱数値3とに基づいて、RUSHシナリオを決定する。
サブCPU120aは、RUSHシナリオを決定すると、決定したRUSHシナリオに対応する演出パターン指定コマンドを画像制御基板150の液晶制御CPU150aに送信する。
ここで、液晶制御CPU150aは、受信したRUSHシナリオに対応する演出パターン指定コマンドに基づいて、予め定められた1つのディスプレイリストを生成し、生成したディスプレイリストに基づいて、「RUSH」文字を、第1液晶表示装置31または第2液晶表示装置37において所定の演出時期に所定の表示回数だけ表示させる。
すなわち、「RUSHシナリオ」は、第1液晶表示装置31及び第2液晶表示装置37に「RUSH」文字を表示させる演出時期と表示回数とが対応付けられた情報であるといえる。
図16に示すRUSHシナリオ決定テーブルの右欄の「RUSH予告の演出内容」では、「RUSHシナリオ」に基づくディスプレイリストにより、実行される演出の内容(「表示順序・表示回数」)を示している。
また、本実施形態では、「表示順序」に示すように、「RUSHシナリオ」では、「RUSH」文字が、第1液晶表示装置31と第2液晶表示装置37とで同時に表示されないように構成されている。なお、「表示順序」の「M」は第1液晶表示装置31(メイン液晶)での表示を意味し、「S」は第2液晶表示装置37(サブ液晶)での表示を意味している。
また、図16に示すRUSHシナリオ決定テーブルによれば、少なくとも発展当たりの可能性がある図柄変動演出パターンのときにしか、RUSHシナリオを決定しないように設定されている。ただし、必ずしも発展当たりだけではなく、長当たりになる可能性も残すように設定されている。すなわち、発展当たり専用の図柄変動演出パターンと、発展当たりと長当たりで共通する図柄変動演出パターンのときに、RUSHシナリオが決定されるように設定されている。
さらに、本実施形態では、同じ表示順序・表示回数でも、「RUSH」文字の色を異ならせた「RUSHシナリオ」を備えている(例えば、黒文字と赤文字)。そして、特定色の「RUSH」文字(赤文字)は、通常の「RUSH」文字(黒文字)よりも、大当たりになる可能性が高いことを示唆できるように、演出用乱数値3が設定されている。
また、本実施形態では、既に決定した図柄変動演出パターンと予告演出パターンとに基づいて、「RUSHシナリオ」を決定していることから、既に決定した図柄変動演出パターンと予告演出パターンとの演出の邪魔することなく、「RUSH」文字を、第1液晶表示装置31または第2液晶表示装置37に表示させることができる。
(普図ルーレット実行抽選テーブル)
図17は、主として普通図柄抽選の抽選結果を報知するための普図ルーレットを実行させるか否かを判定するための普図ルーレット実行抽選テーブルである。
本実施形態における普図ルーレットでは、普通図柄抽選の抽選結果のみならず、大当たり抽選の抽選結果や後述する暗黒カウントダウンモードの上乗せ回数、後述するパチログのポイントも報知している。
なお、図17(c)に示す普図ルーレット実行抽選テーブルを除き、図17(a)、(b)に示す普図ルーレット実行抽選テーブルは、あくまで普図ルーレットを実行させるか否かだけを判定するためだけのものであり、普図ルーレットを実行して表示される表示データについては、後述する図18〜図20が参照されて決定されることになる。
図17(a)は、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したときに、普図ルーレットを実行させるか否かを判定するための普図ルーレット実行抽選テーブル1である。
図17(a)に示す普図ルーレット実行抽選テーブル1には、主制御基板110から受信した普通図柄記憶数指定コマンドと、現在の演出モードと、後述する暗黒カウントダウンモードの「差分回数」と、普図演出実行判定用乱数値と、実行抽選の抽選結果とが対応付けられている。
サブCPU120aは、図17(a)に示す普図ルーレット実行抽選テーブル1を参照し、普通図柄記憶数指定コマンドと、現在の演出モードと、後述する暗黒カウントダウンモードの「差分回数」と、普図演出実行判定用乱数値とに基づいて、普図ルーレットを実行させるか否かを判定する。
図17(a)に示す普図ルーレット実行抽選テーブル1によれば、普通図柄記憶数指定コマンドのDATAが増加したとき、すなわち、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したときに、普図ルーレットを事前に実行させるか否かを判定することになる。
また、図17(a)に示す普図ルーレット実行抽選テーブル1によれば、普通図柄ゲート13に遊技球が通過しても、暗黒カウントダウンモードのときにしか、普図ルーレットを事前に実行させるか否かを判定しないことになる。
ここで、後述する暗黒カウントダウンモードの「差分回数」とは、暗黒カウントダウンモードの「継続回数」と、暗黒カウントダウンモードの「表示回数」との差分の回数である。
また、暗黒カウントダウンモードの「継続回数」とは、継続回数分の特別図柄の変動表示が行われるまで、暗黒カウントダウンモードを継続するための情報であり、遊技者には視認されずに、内部的に特別図柄の変動開始毎に減算されていき、継続回数カウンタ=0になると暗黒カウントダウンモードが終了する。
また、暗黒カウントダウンモードの「表示回数」とは、少なくとも表示回数分の特別図柄の変動表示が行われるまでは、暗黒カウントダウンモードが継続されることを遊技者に報知するための情報であり、特別図柄の変動開始毎に減算されていき、表示回数カウンタ=0になると暗黒カウントダウンモードが終了する可能性がある。すなわち、表示回数カウンタ=0になっても継続回数カウンタ>0であれば、暗黒カウントダウンモードは継続することになる。
そして、図17(a)に示す普図ルーレット実行抽選テーブル1によれば、普通図柄ゲート13に遊技球が通過しても、暗黒カウントダウンモードの「差分回数」が第1回数未満(10未満)になると、普図ルーレットを事前に実行させるか否かを判定しないことになる。
さらに、図17(a)に示す普図ルーレット実行抽選テーブル1によれば、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したときに、普図ルーレットを事前に実行させるか否かを判定しているものの、普通図柄抽選の抽選結果に基づいて普図ルーレットの実行の有無を判定しないように構成されている。
図17(b)は、普通図柄の変動表示を開始するときに、普図ルーレットを実行させるか否かを判定するための普図ルーレット実行抽選テーブル2である。
図17(b)に示す普図ルーレット実行抽選テーブル2には、主制御基板110から受信した普図指定コマンドと、遊技状態と、演出モードと、後述する暗黒カウントダウンモードの「差分回数」と、普図演出実行判定用乱数値と、実行抽選の抽選結果とが対応付けられている。
サブCPU120aは、図17(b)に示す普図ルーレット実行抽選テーブル2を参照し、普図指定コマンドと、遊技状態と、演出モードと、後述する暗黒カウントダウンモードの「差分回数」と、普図演出実行判定用乱数値とに基づいて、普図ルーレットを実行させるか否かを判定する。
図17(b)に示す普図ルーレット実行抽選テーブル2によれば、普通図柄の変動開始を契機としても、時短遊技状態のときには、普図ルーレットを実行しないことになる。
また、図17(b)に示す普図ルーレット実行抽選テーブル2によれば、非時短遊技状態において、いわゆるロング開放に対応する普通図柄の停止表示が行われるとき(「EDH02H」)には、必ず普図ルーレットを実行するように設定されている。
さらに、図17(b)に示す普図ルーレット実行抽選テーブル2によれば、非時短遊技状態において、いわゆるショート開放またはハズレに対応する普通図柄の停止表示が行われるときには、暗黒カウントダウンモードであると、普図演出実行判定用乱数値により普図ルーレットを実行する確率が高くなるように設定されている。
ただし、暗黒カウントダウンモードであっても、暗黒カウントダウンモードの「差分回数」が第2回数未満(5未満)になると、普図ルーレットを実行しないように設定されている。
図17(c)は、特別図柄の変動表示を開始するときに、普図ルーレットを実行させるか否かを判定するための普図ルーレット実行抽選テーブル3である。
図17(c)に示す普図ルーレット実行抽選テーブル3には、主制御基板110から受信した変動パターン指定コマンドと、普図演出実行判定用乱数値と、実行抽選の抽選結果とが対応付けられている。
サブCPU120aは、図17(c)に示す普図ルーレット実行抽選テーブル3を参照し、変動パターン指定コマンドと、普図演出実行判定用乱数値とに基づいて、普図ルーレットを実行させるか否かを判定する。
図17(c)に示す普図ルーレット実行抽選テーブル3によれば、長当たりまたは発展当たりに対応する変動パターン指定コマンドのときに、特定の普図演出実行判定用乱数値であると、普図ルーレットを実行させると判定することになる。
そして、サブCPU120aは、普図ルーレットを実行させると判定すると、普図ルーレットに停止表示させるルーレット図柄として、「大当たり」の文字を表示させるための第1の表示データ=01を決定する。その後、サブCPU120aは、決定した第1の表示データに対応する演出パターン指定コマンドを画像制御基板150の液晶制御CPU150aに送信する。
(普図ルーレット図柄決定テーブル1)
図18(a)は、暗黒カウントダウンモード以外の演出モードにおいて、普図ルーレットを実行して、普図ルーレットに停止表示させるルーレット図柄を決定するための普図ルーレット図柄決定テーブル1である。
図18(a)に示す普図ルーレット図柄決定テーブル1には、主制御基板110から受信した普図指定コマンドと、パチログ機能の作動の有無と、ルーレット図柄としての表示データとが対応付けられている。
サブCPU120aは、図18(a)に示す普図ルーレット図柄決定テーブル1を参照し、普図指定コマンドと、パチログ機能の作動の有無とに基づいて、ルーレット図柄としての表示データを決定する。
そして、サブCPU120aは、決定した表示データに対応する演出パターン指定コマンドを画像制御基板150の液晶制御CPU150aに送信する。
また、ルーレット図柄としての第2の表示データ=02、03は、普通図柄抽選の抽選結果としての始動可動片15bの開放態様を示すためのデータであり、第2の表示データ=02は、始動可動片15bが有利な開放態様となることを示すためのデータであり、第2の表示データ=03は、始動可動片15bが不利な開放態様または閉鎖態様となることを示すためのデータである。
また、図18(a)に示す普図ルーレット図柄決定テーブル1によれば、いわゆるショート開放またはハズレに対応する普通図柄の停止表示が行われるときに、「パチログ機能の作動」していると、図18(b)に示すポイント決定テーブルが参照されて、パチログのポイントが付与される。
ここで、「パチログ」とは、遊技機1に遊技者の固有情報を入力させて、遊技機1に遊技履歴の情報を記憶させていく遊技のことをいい、「パチログ機能の作動」とは、遊技機1に遊技者の固有情報が入力された状態のことを意味している。
そして、「パチログのポイント」とは、「パチログ」の遊技を行っている遊技者に対して付与されるポイントであり、かかるポイントが蓄積されることでプレミア画像や演出変更等の様々な特典が付与される。
(ポイント決定テーブル)
図18(b)は、普図ルーレットを実行して、普図ルーレットに停止表示させるパチログのポイント数を決定するためのポイント決定テーブルである。
図18(b)に示すポイント決定テーブルには、ルーレット図柄判定用乱数値と、ルーレット図柄としての表示データと、付与されるポイント数とが対応付けられている。
サブCPU120aは、図18(b)に示すポイント決定テーブルを参照し、ルーレット図柄判定用乱数値に基づいて、ルーレット図柄としての表示データを決定する。
そして、サブCPU120aは、決定した表示データに対応する演出パターン指定コマンドを画像制御基板150の液晶制御CPU150aに送信する。
また、ルーレット図柄としての第3の表示データ=04〜07は、付与されるパチログのポイントを示すためのデータである。サブCPU120aは、決定された第3の表示データに基づいて、遊技者に付与するポイント数を決定する。
このように、「パチログ」の遊技を行っている遊技者に対しては、いわゆるショート開放またはハズレに対応する普通図柄の停止表示が行われるときであっても、単なるハズレを示す第2の表示データ=03が決定されずに、第3の表示データが決定され、パチログのポイントが付与されることになるので、より遊技の興趣の向上を図ることができる。
(普図ルーレット図柄決定テーブル2〜7)
図19、図20は、暗黒カウントダウンモードの演出モードにおいて、普図ルーレットを実行して、普図ルーレットに停止表示させるルーレット図柄を決定するための普図ルーレット図柄決定テーブルである。
ここで、図19に示す普図ルーレット図柄決定テーブル2〜4は、暗黒カウントダウンモードにおける高確率遊技状態で参照されるテーブルである。さらに、図19(a)に示す普図ルーレット図柄決定テーブル2は、暗黒カウントダウンモードの差分回数が20以上のときに参照されるテーブルであり、図19(b)に示す普図ルーレット図柄決定テーブル3は、暗黒カウントダウンモードの差分回数が10以上20未満のときに参照されるテーブルであり、図19(c)に示す普図ルーレット図柄決定テーブル4は、暗黒カウントダウンモードの差分回数が5以上10未満のときに参照されるテーブルである。
また、図20に示す普図ルーレット図柄決定テーブル5〜7は、暗黒カウントダウンモードにおける低確率遊技状態で参照されるテーブルである。さらに、図20(a)に示す普図ルーレット図柄決定テーブル5は、暗黒カウントダウンモードの差分回数が20以上のときに参照されるテーブルであり、図20(b)に示す普図ルーレット図柄決定テーブル6は、暗黒カウントダウンモードの差分回数が10以上20未満のときに参照されるテーブルであり、図20(c)に示す普図ルーレット図柄決定テーブル7は、暗黒カウントダウンモードの差分回数が5以上10未満のときに参照されるテーブルである。
図19、図20に示す普図ルーレット図柄決定テーブル2〜7には、主制御基板110から受信した普図指定コマンドと、ルーレット図柄判定用乱数値と、パチログ機能の作動の有無と、ルーレット図柄としての表示データと、上乗せ回数とが対応付けられている。
ここで、「上乗せ回数」とは、暗黒カウントダウンモードの「表示回数」に加算するための回数である。
サブCPU120aは、暗黒カウントダウンモードであるときには、確率遊技状態と暗黒カウントダウンモードの差分回数とに基づいて、図19、図20に示す普図ルーレット図柄決定テーブル2〜7のうちいずれかの普図ルーレット図柄決定テーブルを決定する。
そして、決定した普図ルーレット図柄決定テーブルを参照し、普図指定コマンドと、ルーレット図柄判定用乱数値と、パチログ機能の作動の有無とに基づいて、ルーレット図柄としての表示データを決定する。
また、ルーレット図柄としての第4の表示データ=11、12、13は、暗黒カウントダウンモードの「表示回数」に加算するための上乗せ回数を示すデータである。サブCPU120aは、決定された第4の表示データに基づいて、暗黒カウントダウンモードの表示回数に加算する上乗せ回数を決定する。
また、図19、図20に示す普図ルーレット図柄決定テーブル2〜7によれば、上記上乗せ回数が、暗黒カウントダウンモードの差分回数を超えないように設定されている。
また、ルーレット図柄としての第5の表示データ=14は、暗黒EXモードに移行することを示すデータである。この第5の表示データが決定されることで、演出モードが暗黒カウントダウンモードから暗黒EXモードに移行するように構成されている。すなわち、ルーレット図柄としての第5の表示データ=14は、暗黒EXモードへの移行抽選の当選を意味している。
そして、図19、図20に示す普図ルーレット図柄決定テーブル2〜7によれば、高確率遊技状態であるときにしか、ルーレット図柄としての第5の表示データ=14が決定されないように設定されている。
(継続回数決定テーブル)
図21は、暗黒カウントダウンモードを継続するため継続回数の初期値を決定するための継続回数決定テーブルである。
図21に示す継続回数決定テーブルには、現在の演出モードと、演出図柄データ(特別図柄の種類)と、継続回数用乱数値と、継続回数の初期値とが対応付けられている。
サブCPU120aは、図21に示す継続回数決定テーブルを参照し、現在の演出モードと、演出図柄データと、継続回数用乱数値とに基づいて、継続回数の初期値を決定する。
図21に示す継続回数決定テーブルによれば、現在の演出モードが通常モード、暗黒カウントダウンモード、暗黒EXモードのいずれかの演出モードであるときしか、継続回数の初期値を決定しないように設定されている。すなわち、非時短遊技状態であるときしか、継続回数の初期値を決定しないように設定されている。これは、暗黒カウントダウンモードは、時短遊技状態において決定されないためである。
また、図21に示す継続回数決定テーブルによれば、高確率遊技状態に移行することになる大当たり図柄に対応する演出図柄データ(特別図柄3、特別図柄7)であると、継続回数の初期値として50を決定し、低確率遊技状態に移行することになる大当たり図柄に対応する演出図柄データ(特別図柄4、特別図柄8)であると、継続回数の初期値として50未満の回数の初期値を決定するように設定されている。
さらに、図21に示す継続回数決定テーブルによれば、確率遊技状態を変化させない小当たり図柄に対応する演出図柄データであると、現在の演出モードが通常モードのときには、50未満の回数の初期値を決定するように設定され、現在の演出モードが暗黒カウントダウンモードまたは暗黒EXモードのときには、継続回数の初期値を決定しないように設定されている。これにより、現在の演出モードが暗黒カウントダウンモードまたは暗黒EXモードであるときには、既に決定した継続回数を保持して、暗黒カウントダウンモードまたは暗黒EXモードを継続することができる。
次に、遊技機1における遊技の進行について、フローチャートを用いて説明する。
(主制御基板のメイン処理)
図22を用いて、主制御基板110のメイン処理を説明する。
電源基板170により電源が供給されると、メインCPU110aにシステムリセットが発生し、メインCPU110aは、以下のメイン処理を行う。
まず、ステップS10において、メインCPU110aは、初期化処理を行う。この処理において、メインCPU110aは、電源投入に応じて、メインROM110bから起動プログラムを読み込むとともに、メインRAM110cに記憶されるフラグなどを初期化する処理を行う。
ステップS20において、メインCPU110aは、特別図柄の変動態様(変動時間)を決定するためのリーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値の更新を行う演出用乱数値更新処理を行う。
ステップS30において、メインCPU110aは、特別図柄判定用初期乱数値、大当たり図柄用初期乱数値、小当たり図柄用初期値乱数値、普通図柄判定用初期乱数値、普図停止用初期乱数値の更新を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、ステップS20とステップS30との処理を繰り返し行う。
(主制御基板のタイマ割込処理)
図23を用いて、主制御基板110のタイマ割込処理を説明する。
主制御基板110に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、以下に述べるタイマ割込処理が実行される。
まず、ステップS100において、メインCPU110aは、メインCPU110aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS110において、メインCPU110aは、特別図柄時間カウンタの更新処理、特別電動役物の開放時間等などの特別遊技タイマカウンタの更新処理、普通図柄時間カウンタの更新処理、始動可動片15bの開閉時間の更新処理等の各種タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。具体的には、特別図柄時間カウンタ、特別遊技タイマカウンタ、普通図柄時間カウンタ、始動開放タイマカウンタ、始動閉鎖タイマカウンタから1を減算する処理を行う。
ステップS120において、メインCPU110aは、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値、普通図柄判定用乱数値、普図停止用乱数値、普図時間用乱数値の乱数更新処理を行う。
具体的には、それぞれの乱数値及び乱数カウンタを+1加算して更新する。なお、加算した乱数カウンタが乱数範囲の最大値を超えた場合(乱数カウンタが1周した場合)には、乱数カウンタを0に戻し、その時の初期乱数値からそれぞれの乱数値を新たに更新する。
ステップS130において、メインCPU110aは、ステップS30と同様に、特別図柄判定用初期乱数値、大当たり図柄用初期乱数値、小当たり図柄用初期値乱数値、普通図柄判定用初期乱数値、普図停止用初期乱数値を更新する初期乱数値更新処理を行う。
ステップS200において、メインCPU110aは、入力制御処理を行う。
この処理において、メインCPU110aは、一般入賞口検出スイッチ12a、第1大入賞口検出スイッチ16a、第2大入賞口検出スイッチ17a、第1始動口検出スイッチ14a、第2始動口検出スイッチ15a、ゲート検出スイッチ13aの各種スイッチに入力があったか否か判定し、入力があった場合には所定のデータをセットする入力制御処理を行う。詳しくは、図24を用いて後述する。
ステップS300において、メインCPU110aは、大当たり抽選、特別図柄の表示制御、第1大入賞口16または第2大入賞口17の開閉制御、遊技状態の制御を行うための特図特電制御処理を行う。詳しくは、図26を用いて後述する。
ステップS400において、メインCPU110aは、普通図柄抽選、普通図柄の表示制御、始動可動片15bの開閉制御を行うための普図普電制御処理を行う。詳しくは、図34を用いて後述する。
ステップS500において、メインCPU110aは、払出制御処理を行う。
この払出制御処理において、メインCPU110aは、ぞれぞれの賞球カウンタを参照し、各種入賞口に対応する払出個数指定コマンドを生成して、生成した払出個数指定コマンドを払出制御基板130に送信する。
ステップS600において、メインCPU110aは、外部情報データ、始動口開閉ソレノイドデータ、第1大入賞口開閉ソレノイドデータ、第2大入賞口開閉ソレノイドデータ、特別図柄表示装置データ、普通図柄表示装置データ、記憶数指定コマンドのデータ作成処理を行う。
ステップS700において、メインCPU110aは、出力制御処理を行う。この処理において、上記S600で作成した外部情報データ、始動口開閉ソレノイドデータ、第1大入賞口開閉ソレノイドデータ、第2大入賞口開閉ソレノイドデータの信号を出力させるポート出力処理を行う。
また、ステップS700において、メインCPU110aは、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21および普通図柄表示装置22の各LEDを点灯させるために、上記S600で作成した特別図柄表示装置データと普通図柄表示装置データとを出力する表示装置出力処理を行う。
さらに、ステップS700において、メインCPU110aは、メインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされているコマンドを演出制御基板120に送信するコマンド送信処理も行う。なお、演出制御基板120に送信されるコマンドの種別については、図37を用いて後述する。
ステップS800において、メインCPU110aは、ステップS100で退避した情報をメインCPU110aのレジスタに復帰させる。
(主制御基板の入力制御処理)
図24を用いて、主制御基板110の入力制御処理を説明する。
ステップS210において、メインCPU110aは、一般入賞口検出スイッチ入力処理を行う。
この一般入賞口検出スイッチ入力処理では、一般入賞口検出スイッチ12aから検出信号を入力したか否かの判定を行う。一般入賞口検出スイッチ12aから検出信号の入力がなければ、そのまま次のステップに処理を移す。
一般入賞口検出スイッチ12aから検出信号を入力した場合には、一般入賞口用の賞球カウンタに所定のデータを加算して更新した後、次のステップに処理を移す。
ステップS220において、メインCPU110aは、大入賞口検出スイッチ入力処理を行う。
この大入賞口検出スイッチ入力処理では、第1大入賞口検出スイッチ16aまたは第2大入賞口検出スイッチ17aから検出信号を入力したか否かの判定を行う。第1大入賞口検出スイッチ16aまたは第2大入賞口検出スイッチ17aから検出信号の入力がなければ、そのまま次のステップに処理を移す。
第1大入賞口検出スイッチ16aまたは第2大入賞口検出スイッチ17aからの検出信号を入力した場合には、大入賞口用の賞球カウンタに所定のデータを加算して更新するとともに、第1大入賞口16または第2大入賞口17に入賞した遊技球を計数するための大入賞口入球数(C)記憶領域に1を加算して更新した後、次のステップに処理を移す。
ステップS230において、メインCPU110aは、第1始動口検出スイッチ入力処理を行う。
この第1始動口検出スイッチ入力処理では、第1始動口検出スイッチ14aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が第1始動口14に入賞したか否かを判定して、所定のデータをセットする。詳しくは、図25を用いて後述する。
ステップS240において、メインCPU110aは、第2始動口検出スイッチ入力処理を行う。この第2始動口検出スイッチ入力処理では、後述する図25に示す第1始動口検出スイッチ入力処理と同様の処理を行う。
ただし、第1始動口検出スイッチ入力処理と第2始動口検出スイッチ入力処理と比較すると、データを記憶する領域が相違している。すなわち、第1始動口検出スイッチ入力処理における第1特別図柄保留数(U1)記憶領域が、第2始動口検出スイッチ入力処理では第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に代わり、第1始動口検出スイッチ入力処理における第1特別図柄乱数値記憶領域が、第2始動口検出スイッチ入力処理では第2特別図柄乱数値記憶領域に代わって構成されている。
ステップS250において、メインCPU110aは、ゲート検出スイッチ入力処理を行う。
このゲート検出スイッチ入力処理は、まずゲート検出スイッチ13aから検出信号を入力したか否かの判定を行う。ゲート検出スイッチ13aから検出信号を入力していなければ、ゲート検出スイッチ入力処理を終了して、次のステップに処理を移す。
ゲート検出スイッチ13aから検出信号を入力した場合には、普通図柄保留数(G)記憶領域にセットされているデータが4未満であるか否かを判定して、普通図柄保留数(G)記憶領域が4未満であれば、普通図柄保留数(G)記憶領域に1を加算する。また、普通図柄保留数(G)記憶領域が4未満でなければ、ゲート検出スイッチ入力処理を終了し、次のステップに処理を移す。
普通図柄保留数(G)記憶領域に1を加算した後には、普通図柄判定用乱数値、普図停止用乱数値、普図時間用乱数値をそれぞれ取得して、取得した各種乱数値を普通図柄保留記憶領域にある所定の記憶部(第0記憶部〜第4記憶部)に記憶する。
最後に、普通図柄保留数(G)記憶領域にセットされているデータに基づいて、普通図柄保留数を示すための「普通図柄記憶数指定コマンド」を決定し、決定した普通図柄記憶数指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットして、ゲート検出スイッチ入力処理を終了する。
(主制御基板の第1始動口検出スイッチ入力処理)
図25を用いて、主制御基板110の第1始動口検出スイッチ入力処理を説明する。
まず、ステップS230−1において、メインCPU110aは、第1始動口検出スイッチ14aからの検出信号を入力したか否かを判定する。
第1始動口検出スイッチ14aからの検出信号を入力した場合にはステップS230−2に処理を移し、第1始動口検出スイッチ14aからの検出信号を入力しなかった場合には、第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
ステップS230−2において、メインCPU110aは、賞球のために用いる始動口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する処理を行う。
ステップS230−3において、メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされているデータが4未満であるか否かを判定する。第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされているデータが4未満であった場合には、ステップS230−4に処理を移し、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされているデータが4未満でない場合には、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
ステップS230−4において、メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に「1」を加算して記憶する。
ステップS230−5において、メインCPU110aは、特別図柄判定用乱数値を取得して、第1特別図柄乱数値記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得した特別図柄判定用乱数値を記憶する。
ステップS230−6において、メインCPU110aは、大当たり図柄用乱数値を取得して、第1特別図柄乱数値記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得した大当たり図柄用乱数値を記憶する。
ステップS230−7において、メインCPU110aは、小当たり図柄用乱数値を取得して、第1特別図柄乱数値記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得した小当たり図柄用乱数値を記憶する。
ステップS230−8において、メインCPU110aは、演出用乱数値として、リーチ判定用乱数値及び特図変動用乱数値を取得して、第1特別図柄乱数値記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得したリーチ判定用乱数値及び特図変動用乱数値を記憶する。
以上より、第1特別図柄乱数値記憶領域の所定の記憶部には、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値及び特図変動用乱数値が記憶されることとなる。
ステップS230−9において、メインCPU110aは、事前判定処理を行う。
この事前判定処理では、図12に示す事前判定テーブルを参照し、特別図柄表示装置の種類、現在の遊技状態、今回取得した特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値及び特図変動用乱数値に基づいて、始動口の判定情報を事前に示すための入賞情報を決定する。
ステップS230−10において、メインCPU110aは、上記ステップS230−9の事前判定処理で決定された入賞情報に基づいた始動入賞指定コマンドを、始動入賞指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
これにより、入賞情報を始動入賞指定コマンドとして演出制御基板120へ送信することができ、始動入賞指定コマンドを受信した演出制御基板120のサブCPU120aは、始動入賞指定コマンドを解析して、今回の第1始動口への遊技球の入賞を契機とした特別図柄の変動が開始される前から、事前に所定の演出を実行することができる。
ステップS230−11において、メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域されている値を参照し、上記ステップS230−4で更新された第1特別図柄保留数(U1)に対応する第1特別図柄記憶指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
なお、第2始動口検出スイッチ入力処理においても、本ステップS230−9〜S230−11と同様に、図11に示す事前判定テーブルを参照して入賞情報が生成され、入賞情報に基づいた始動入賞指定コマンド、第2特別図柄保留数(U2)に対応する特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板120へ送信される。
(主制御基板の特図特電制御処理)
図26を用いて、主制御基板110の特図特電制御処理を説明する。
まず、ステップS301において特図特電処理データの値をロードし、ステップS302においてロードした特図特電処理データから分岐アドレスを参照し、特図特電処理データ=0であれば特別図柄記憶判定処理(ステップS310)に処理を移し、特図特電処理データ=1であれば特別図柄変動処理(ステップS320)に処理を移し、特図特電処理データ=2であれば特別図柄停止処理(ステップS330)に処理を移し、特図特電処理データ=3であれば大当たり遊技処理(ステップS340)に処理を移し、特図特電処理データ=4であれば大当り遊技終了処理(ステップS350)に処理を移し、特図特電処理データ=5であれば小当り遊技終了処理(ステップS360)に処理を移す。
この「特図特電処理データ」は、後述するように特図特電制御処理の各サブルーチンの中で必要に応じてセットされていくので、その遊技において必要なサブルーチンが適宜処理されていくことになる。
ステップS310の特別図柄記憶判定処理においては、メインCPU110aは、大当たり判定処理、停止表示する特別図柄の決定をする特別図柄決定処理、特別図柄の変動時間を決定する変動時間決定処理等を行う。この特別図柄記憶判定処理については、詳しくは図27を用いて、後述することにする。
ステップS320の特別図柄変動処理においては、メインCPU110aは、特別図柄の変動時間が経過したか否かを判定する処理を行い、特別図柄の変動時間が経過した場合には、ステップS330の特別図柄停止処理に移行させる処理を行う。この特別図柄変動処理については、詳しくは図29を用いて、後述することにする。
ステップS330の特別図柄停止処理においては、メインCPU110aは、停止表示された特別図柄(大当たり図柄、小当たり図柄、ハズレ図柄)に対応する処理を行うとともに、時短回数(J)、時短遊技フラグ、高確率遊技回数(X)、高確率遊技フラグの設定処理を行う。この特別図柄停止処理については、詳しくは図30を用いて、後述することにする。
ステップS340の大当たり遊技処理においては、メインCPU110aは、長当たり、短当たりまたは発展当たりのいずれかの大当たり遊技を制御する処理を行う。この大当たり遊技処理については、詳しくは図31を用いて、後述することにする。
ステップS350の大当り遊技終了処理においては、メインCPU110aは、高確率遊技状態または低確率遊技状態のいずれかの確率遊技状態を決定するとともに、時短遊技状態または非時短遊技状態のいずれかの遊技状態を決定する処理を行う。この大当り遊技終了処理については、詳しくは図32を用いて、後述することにする。
ステップS360の小当たり遊技処理においては、メインCPU110aは、小当たり遊技を制御する処理を行う。この小当たり遊技処理については、詳しくは図33を用いて、後述することにする。
(主制御基板の特別図柄記憶判定処理)
図27を用いて、主制御基板110の特別図柄記憶判定処理を説明する。
ステップS310−1において、メインCPU110aは、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する。ここで、特別図柄の変動表示中であれば(特別図柄時間カウンタ≠0)、特別図柄記憶判定処理を終了し、特別図柄の変動表示中でなければ(特別図柄時間カウンタ=0)、ステップ310−2に処理を移す。
ステップS310−2において、メインCPU110aは、特別図柄の変動中ではない場合には、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域が1以上であるかを判定する。
メインCPU110aは、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域が1以上であると判定した場合にはステップS310−3に処理を移し、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域が1以上でない場合にはステップS310−4に処理を移す。
ステップS310−3において、メインCPU110aは、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている値から1を減算して更新する。
ステップS310−4において、メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域が1以上であるかを判定する。
メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域が1以上であると判定した場合にはステップS310−5に処理を移し、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域が1以上でない場合には、今回の特別図柄記憶判定処理を終了する。
ステップS310−5において、メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている値から1を減算して更新する。
ステップS310−6において、メインCPU110aは、上記ステップS310−2〜S310−5において減算された特別図柄保留数(U)記憶領域に対応する特別図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行う。具体的には、第1特別図柄乱数値記憶領域または第2特別図柄記憶領域にある第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各データを1つ前の記憶部にシフトさせる。ここで、第1記憶部に記憶されているデータは、判定記憶領域(第0記憶部)にシフトさせる。このとき、第1記憶部に記憶されているデータは、判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれるとともに、既に判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれていたデータは特別図柄保留記憶領域からは消去されることとなる。これにより、前回の遊技で用いた特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値、特図変動用乱数値が消去される。
なお、本実施形態では、ステップS310−2〜S310−6において第2特別図柄記憶領域を第1特別図柄乱数値記憶領域よりも優先させてシフトさせることとしたが、始動口に入賞した順序で、第1特別図柄乱数値記憶領域または第2特別図柄記憶領域をシフトさせてもよいし、第1特別図柄乱数値記憶領域を第2特別図柄記憶領域よりも優先させてシフトさせてもよい。
ステップS310−7において、メインCPU110aは、上記ステップS310−2またはステップS310−4で減算された第1特別図柄保留数(U1)記憶領域または第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に基づいて、特別図柄記憶指定コマンドを決定し、決定した特別図柄記憶指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS311において、メインCPU110aは、上記ステップS310−6において特別図柄保留記憶領域の判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれたデータ(特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値)に基づいて、大当たり判定処理を実行する。詳しくは、図28を用いて、後述する。
ステップS312においては、メインCPU110aは、変動パターン決定処理を行う。変動パターン決定処理は、図11に示す変動パターン決定テーブルを参照して、大当たり抽選の結果、特別図柄、特別図柄保留数(U)、取得したリーチ判定用乱数値及び特図変動用乱数値に基づいて、変動パターンを決定する。
ステップS313において、メインCPU110aは、決定した変動パターンに対応する変動パターン指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS314において、メインCPU110aは、変動開始時の遊技状態を確認し、現在の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS315において、メインCPU110aは、上記ステップS312において決定した変動パターンに基づいた特別図柄の変動時間(カウンタ値)を特別図柄時間カウンタにセットする。なお、特別図柄時間カウンタは上記S110において4ms毎に減算処理されていく。
ステップS316において、メインCPU110aは、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21に特別図柄の変動表示(LEDの点滅)を行わせるための変動表示データを所定の処理領域にセットする。これにより、所定の処理領域に変動表示データがセットされていると、上記ステップS600でLEDの点灯または消灯のデータが適宜作成され、作成されたデータがステップS700において出力されることで、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21の変動表示が行われる。
ステップS317において、メインCPU110aは、特図特電処理データ=1をセットし、図29に示す特別図柄変動処理に処理を移して、特別図柄記憶判定処理を終了する。
(主制御基板の大当り判定処理)
図28を用いて、主制御基板110の大当り判定処理を説明する。
ステップS311−1において、メインCPU110aは、確率遊技状態に基づいて、上記ステップS310−6において特別図柄保留記憶領域の判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれた特別図柄判定用乱数値が「大当たり」の乱数値であるか否かを判定する。
具体的には、上記ステップS310−6においてシフトされた特別図柄保留記憶領域が第1特別図柄乱数値記憶領域である場合には、図6(a−1)の第1特別図柄表示装置用の大当たり判定テーブルを参照し、上記ステップS310−6においてシフトされた特別図柄保留記憶領域が第2特別図柄記憶領域である場合には、図6(a−2)の第2特別図柄表示装置用の大当たり判定テーブルを参照して、特別図柄判定用乱数値が「大当たり」であるか否かを判定する。その判定結果として、大当りと判定された場合にはステップS311−2に処理を移し、大当りと判定されなかった場合にはステップS311−5に処理を移す。
ステップS311−2において、メインCPU110aは、上記ステップS310−6において特別図柄保留記憶領域の判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれた大当たり図柄用乱数値を判定して、特別図柄の種類(停止特図データ)を決定し、決定した停止特図データを停止特図データ記憶領域にセットする大当たり図柄決定処理を行う。
具体的には、図7(a)に示す大当たりにおける図柄決定テーブルを参照し、判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれた大当たり図柄用乱数値に基づいて、停止する特別図柄の種類を示す停止特図データを決定し、決定した停止特図データを停止特図データ記憶領域にセットする。
なお、決定された特別図柄は、後述するように図30の特別図柄停止処理において「大当たり」か「小当たり」を決定するのに用いられるとともに、図31の大当たり遊技処理や図33の小当たり遊技処理において大入賞口の作動態様を決定するのにも用いられ、図32の大当たり遊技終了処理において大当たり終了後の遊技状態を決定するためにも用いられる。
ステップS311−3において、メインCPU110aは、上記ステップS311−2で決定された大当たりの停止特図データに基づいて演出図柄指定コマンドを決定し、決定した演出図柄指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS311−4において、メインCPU110aは、遊技状態記憶領域(時短遊技フラグ記憶領域、高確率遊技フラグ記憶領域)にセットされた情報から大当たり当選時の遊技状態を判定し、大当たり当選時の遊技状態を示す遊技状態情報を遊技状態バッファにセットする。具体的には、時短遊技フラグと高確率遊技フラグの両方がセットされていなければ00Hをセットし、時短遊技フラグはセットされていないが高確率遊技フラグはセットされていれば01Hをセットし、時短遊技フラグがセットされているが高確率遊技フラグがセットされていなければ02Hをセットし、時短遊技フラグと高確率遊技フラグとの両方がセットされていれば03Hをセットする。
このように遊技状態記憶領域(時短遊技フラグ記憶領域、高確率遊技フラグ記憶領域)とは別に、遊技状態バッファに大当たり当選時の遊技状態をセットすることとしたのは、大当たり遊技中には遊技状態記憶領域(時短遊技フラグ記憶領域、高確率遊技フラグ記憶領域)にある高確率遊技フラグや時短遊技フラグがリセットされてしまうため、大当たり終了後に大当たりの当選時の遊技状態に基づいて、新たに大当たり終了時の遊技状態を決定する場合には、遊技状態記憶領域を参照することができないからである。このため、遊技状態記憶領域とは別に、大当たり当選時の遊技状態を示す遊技情報を記憶するための遊技状態バッファを設けることにより、大当たり終了後に遊技状態バッファにある遊技情報を参照することで、大当たり当選時の遊技状態に基づいて新たに大当たり終了後の遊技状態(時短遊技状態や時短回数など)を設定できる。
ステップS311−5において、メインCPU110aは、小当たりと判定されたか否かの判定を行う。小当りと判定された場合には、ステップS311−6に処理を移し、小当りと判定されなかった場合には、ステップS311−8に処理を移す。
具体的には、上記ステップS310−6においてシフトされた特別図柄保留記憶領域が第1特別図柄乱数値記憶領域である場合には、図6(a−1)の第1特別図柄表示装置用の大当たり判定テーブルを参照し、上記ステップS310−6においてシフトされた特別図柄保留記憶領域が第2特別図柄記憶領域である場合には、図6(a−2)の第2特別図柄表示装置用の大当たり判定テーブルを参照して、特別図柄判定用乱数値が「小当たり」であるか否かを判定することとなる。
ステップS311−6において、メインCPU110aは、上記ステップS310−6において特別図柄保留記憶領域の判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれた小当たり図柄用乱数値を判定して、特別図柄の種類を決定し、決定した停止特図データを停止特図データ記憶領域にセットする小当たり図柄決定処理を行う。
具体的には、図7(b)の図柄決定テーブルを参照して、小当たり図柄用乱数値に基づいて、特別図柄の種類を示す停止特図データを決定し、決定した停止特図データを停止特図データ記憶領域にセットする。
ステップS311−7において、メインCPU110aは、上記ステップS311−6で決定された小当たりの停止特図データに基づいて演出図柄指定コマンドを決定し、決定した演出図柄指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS311−8において、メインCPU110aは、図7(c)の図柄決定テーブルを参照してハズレ用の特別図柄を決定し、決定したハズレ用の停止特図データを停止特図データ記憶領域にセットする。
ステップS311−9において、メインCPU110aは、上記ステップS311−8で決定されたハズレの停止特図データに基づいて演出図柄指定コマンドを決定し、決定した演出図柄指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットして、大当たり判定処理を終了する。本実施形態では、大当たり判定処理を行うメインCPU110aが特別遊技判定手段を構成する。
(主制御基板の特別図柄変動処理)
図29を用いて、特別図柄変動処理を説明する。
ステップS320−1において、メインCPU110aは、ステップS315においてセットされた変動時間が経過したか否か(特別図柄時間カウンタ=0か?)を判定する。その結果、変動時間を経過していないと判定した場合には、特別図柄変動処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
ステップS320−2において、メインCPU110aは、セットされた時間を経過したと判定した場合には、上記ステップS316でセットされた変動表示データをクリアして、上記ステップS311−2、S311−6、S311−8でセットされた特別図柄を第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21に停止表示させるための、停止特図データを所定の処理領域にセットする。これにより、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21に特別図柄が停止表示され、遊技者に大当たりの判定結果が報知されることとなる。
ステップS320−3において、メインCPU110aは、図柄確定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS320−4において、メインCPU110aは、上記のようにして特別図柄の停止表示を開始したら、特別図柄時間カウンタに図柄停止時間(0.5秒=125カウンタ)をセットする。なお、特別図柄時間カウンタは上記S110において4ms毎に1を減算して更新されていく。
ステップS320−5において、メインCPU110aは、特図特電処理データに2をセットし、図30に示す特別図柄停止処理に処理を移して、特別図柄変動処理を終了する。
(主制御基板の特別図柄停止処理)
図30を用いて、特別図柄停止処理を説明する。
ステップS330−1において、メインCPU110aは、ステップS320−4においてセットされた図柄停止時間が経過したか否か(特別図柄時間カウンタ=0か?)を判定する。その結果、図柄停止時間を経過していないと判定した場合には、特別図柄停止処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
ステップS330−2において、メインCPU110aは、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグがセットされているか否かを判定し、時短遊技フラグ記憶領域にフラグがセットされている場合には、時短回数(J)記憶領域に記憶されている時短回数(J)から1を減算して更新し、新たな時短回数(J)が「0」か否かを判定する。その結果、時短回数(J)が「0」である場合には、時短遊技フラグ記憶領域にセットされている時短遊技フラグをクリアし、時短回数(J)が「0」でない場合には、時短遊技フラグ記憶領域に記憶されている時短遊技フラグをセットしたまま、ステップS330−3に処理を移す。一方、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグがセットされていない場合には、そのままステップS330−3に処理を移す。
ステップS330−3において、メインCPU110aは、高確率遊技フラグ記憶領域に高確率遊技フラグがセットされているか否かを判定し、高確率遊技フラグ記憶領域に高確率遊技フラグがセットされている場合には、高確率遊技回数(X)記憶領域に記憶されている高確率遊技回数(X)から1を減算して更新し、新たな高確率遊技回数(X)が「0」か否かを判定する。その結果、高確率遊技回数(X)が「0」である場合には、高確率遊技フラグ記憶領域に記憶されている高確率遊技フラグをクリアし、高確率遊技回数(X)が「0」でない場合には、高確率遊技フラグ記憶領域に記憶されている高確率遊技フラグをセットしたまま、ステップS330−4に処理を移す。一方、高確率遊技フラグ記憶領域に高確率遊技フラグがセットされていない場合には、そのままステップS330−4に処理を移す。
ステップS330−4において、メインCPU110aは、現在の遊技状態を確認し、遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS330−5において、メインCPU110aは、大当たりであるか否かを判定する。具体的には停止特図データ記憶領域に記憶されている停止特図データが大当たり図柄(停止特図データ=01〜08?)のものであるか否かを判定する。ここで、大当たり図柄と判定された場合には、ステップS330−10に処理を移し、大当たり図柄と判定されなかった場合には、ステップS330−6に処理を移す。
ステップS330−6において、メインCPU110aは、小当たりであるか否かを判定する。具体的には停止特図データ記憶領域に記憶されている停止特図データが小当たり図柄(停止特図データ=09、10)であるか否かを判定する。ここで、小当たり図柄と判定された場合には、ステップS330−7に処理を移し、小当たり図柄と判定されなかった場合には、ステップS330−9に処理を移す。
ステップS330−7において、メインCPU110aは、特図特電処理データに5をセットし、図33に示す小当たり遊技処理に処理を移す。
ステップS330−8において、メインCPU110aは、小当たり開始準備設定処理を行う。
この小当たり開始準備設定処理では、図9に示す特別電動役物作動態様決定テーブルを参照して、停止特図データに基づいて、小当たりの開放態様を決定するための図10(b)に示す大入賞口開放態様決定テーブル(「小当たりTBL」)を決定する。
ステップS330−9において、メインCPU110aは、特図特電処理データに0をセットし、図27に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移す。
ステップS330−10において、メインCPU110aは、特図特電処理データに3をセットし、図31に示す大当たり遊技処理に処理を移す。
ステップS330−11において、メインCPU110aは、遊技状態や時短回数をリセットする。具体的には、高確率遊技フラグ記憶領域、高確率遊技回数(X)記憶領域、時短遊技フラグ記憶領域、時短回数(J)記憶領域に記憶されているデータをクリアする。
ステップS330−12において、メインCPU110aは、大当たり開始準備設定処理を行う。
この大当たり開始準備設定処理では、図9に示す特別電動役物作動態様決定テーブルを参照して、停止特図データに基づいて、図10(a)に示す大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブル群から、「長当たりTBL」、「短当たりTBL」、「発展当たりTBL」のいずれかの大入賞口開放態様決定テーブルを決定する。
ステップS330−13において、メインCPU110aは、上記ステップS330−8または上記ステップS330−12で決定された大入賞口開放態様決定テーブルに基づいて、特別遊技の種類(長当たり遊技、短当たり遊技、発展当たり遊技、小当たり遊技)を判定し、特別遊技の種類に応じたオープニング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS330−14において、メインCPU110aは、上記ステップS330−8または上記ステップS330−12で決定された大入賞口開放態様決定テーブルに基づいて、開始インターバル時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。本処理を終了したら、特別図柄停止処理を終了する。
また、本実施形態では、「小当たりTBL」、「長当たりTBL」、「短当たりTBL」、「発展当たりTBL」のいずれかの大入賞口開放態様決定テーブルを決定するステップS330−8、ステップS330−12の処理を行うメインCPU110aが特別遊技決定手段を構成する。
(主制御基板の大当たり遊技処理)
図31を用いて、大当たり遊技処理を説明する。
まず、ステップS340−1において、メインCPU110aは、現在オープニング中であるか否かを判定する。具体的には、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に「0」が記憶されていれば、現在オープニング中であるので、ラウンド遊技回数(R)記憶領域を参照し、現在オープニング中であるか判定する。現在オープニング中であると判定した場合には、ステップS340−2に処理を移し、現在オープニング中でないと判定した場合には、S340−6に処理を移す。
ステップS340−2において、メインCPU110aは、上記ステップS330−14で決定された開始インターバル時間を経過したか否かを判定する。すなわち、特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かを判定し、特別遊技タイマカウンタ=0となったら、開始インターバル時間を経過したと判定する。その結果、開始インターバル時間を経過していない場合には、当該大当たり遊技処理を終了し、開始インターバル時間を経過している場合にはステップS340−3に処理を移す。
ステップS340−3において、メインCPU110aは、大当たり開始設定処理を行う。
大当たり開始設定処理は、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に、記憶されている現在のラウンド遊技回数(R)に「1」を加算して記憶する。ここでは、まだラウンド遊技が1回も行われていないので、ラウンド遊技回数(R)記憶領域には「1」が記憶されることとなる。
ステップS340−4において、メインCPU110aは、大入賞口開放処理を行う。
大入賞口開放処理は、まず開放回数(K)記憶領域に記憶されている開放回数(K)に「1」を加算して更新する。また、第1大入賞口開閉扉16bまたは第2大入賞口開閉扉17bを開放するために、第1大入賞口開閉ソレノイド16cまたは第2大入賞口開閉ソレノイド17cを通電させる通電データをセットするとともに、上記ステップS330−12で決定された大入賞口開放態様決定テーブル(図10(a)参照)を参照して、現在のラウンド遊技回数(R)及び開放回数(K)に基づいて、第1大入賞口16または第2大入賞口17の開放時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
ステップS340−5において、メインCPU110aは、K=1であるか否かを判定し、K=1であった場合には、演出制御基板120にラウンド回数の情報を送信するため、ラウンド遊技回数(R)に応じて大入賞口開放(R)ラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。例えば、大当たりの1ラウンド目の開始においては、ラウンド遊技回数(R)が「1」にセットされ、K=1となっているので、大入賞口開放1ラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。一方、K=1でない場合には、大入賞口開放(R)ラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットせずに、大当たり遊技処理を終了する。すなわち、K=1である場合というのはラウンドの開始を意味するので、ラウンドの開始のときのみ、大入賞口開放(R)ラウンド指定コマンドを送信するようにしている。
ステップS340−6において、メインCPU110aは、現在エンディング中であるか否かを判定する。ここでいうエンディングとは、予め設定されたラウンド遊技を全て終了した後の処理をいうものである。したがって、現在エンディング中であると判定した場合には、ステップS340−18に処理を移し、現在エンディング中でないと判定した場合には、ステップS340−7に処理が移される。
ステップS340−7において、メインCPU110aは、大入賞口の閉鎖中であるか否かを判定する。具体的には、第1大入賞口開閉ソレノイド16cまたは第2大入賞口開閉ソレノイド17cを通電させる通電データがセットされている否かが判定される。その結果、大入賞口の閉鎖中と判定された場合には、ステップS340−8に処理を移し、大入賞口の閉鎖中でないと判定された場合には、ステップS340−9に処理を移す。
ステップS340−8において、メインCPU110aは、後述するステップS340−10において設定された閉鎖時間が経過したか判定される。なお、閉鎖時間は、後述するステップS340−10において開始インターバル時間と同様に特別遊技タイマカウンタにセットされ、特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かで判定される。その結果、閉鎖時間を経過していない場合には、大入賞口の閉鎖を維持するため大当たり遊技処理を終了し、閉鎖時間を経過している場合には大入賞口を開放させるためステップS340−4に処理を移す。
ステップS340−9において、メインCPU110aは、大入賞口の開放を終了させるための「開放終了条件」が成立したか否かを判定する。
この「開放終了条件」は、大入賞口入球カウンタ(C)の値が規定個数(9個)に達したこと、または開放回数(K)における1回あたりの開放時間が経過したこと(特別遊技タイマカウンタ=0となったこと)が該当する。
そして、「開放終了条件」が成立したと判定した場合にはステップS340−10に処理を移し、「開放終了条件」が成立しないと判定した場合には当該大当たり遊技処理を終了する。
ステップS340−10において、メインCPU110aは、大入賞口閉鎖処理を行う。
大入賞口閉鎖処理は、第1大入賞口開閉扉16bまたは第2大入賞口開閉扉17bを閉鎖するために、第1大入賞口開閉ソレノイド16cまたは第2大入賞口開閉ソレノイド17cを通電させる通電データを停止する。次に、上記ステップS330−12で決定された大入賞口開放態様決定テーブル(図10(a))を参照して、現在のラウンド遊技回数(R)及び開放回数(K)に基づいて、第1大入賞口16または第2大入賞口17の閉鎖時間(閉鎖インターバル時間または1回の閉鎖時間)を特別遊技タイマカウンタにセットする。これにより、大入賞口が閉鎖することになる。
ステップS340−11において、メインCPU110aは、1回のラウンドが終了したか否かを判定する。具体的には、1回のラウンドは、大入賞口入球カウンタ(C)の値が規定個数(9個)に達したこと、または開放回数(K)が最大開放回数となることを条件に終了するので、かかる条件が成立したか否かを判定する。
そして、1回のラウンドが終了したと判定した場合にはステップS340−12に処理を移し、1回のラウンドが終了していないと判定した場合には当該大当たり遊技処理を終了する。
ステップS340−12において、メインCPU110aは、開放回数(K)記憶領域に0をセットするとともに、大入賞口入球数(C)記憶領域に0をセットするラウンドデータ初期化処理を行う。すなわち、開放回数(K)記憶領域および大入賞口入球数(C)記憶領域をクリアする。ただし、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に記憶されたラウンド遊技回数(R)はクリアしない。
ステップS340−13において、メインCPU110aは、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に記憶されたラウンド遊技回数(R)が最大であるか否かを判定する。ラウンド遊技回数(R)が最大である場合には、ステップS340−15に処理を移し、ラウンド遊技回数(R)が最大でない場合には、ステップS340−14に処理を移す。
ステップS340−14において、メインCPU110aは、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に、記憶されている現在のラウンド遊技回数(R)に「1」を加算して記憶する。
ステップS340−15において、メインCPU110aは、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に記憶されたラウンド遊技回数(R)をリセットする。
ステップS340−16において、メインCPU110aは、上記ステップS330−12で決定された大入賞口開放態様決定テーブル(図10(a)参照)に基づいて、特別遊技の種類(長当たり遊技、短当たり遊技、発展当たり遊技)を判定し、特別遊技の種類に応じたエンディング指定コマンドを演出制御基板120に送信するために演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS340−17において、メインCPU110aは、上記ステップS330−12で決定された大入賞口開放態様決定テーブル(図10(a)参照)に基づいて、大当たりの種別に応じた終了インターバル時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
ステップS340−18において、メインCPU110aは、設定された終了インターバル時間を経過したか否かを判定し、終了インターバル時間を経過したと判定した場合にはステップS340−19において、メインCPU110aは、特図特電処理データに4をセットし、図32に示す大当たり遊技終了処理に処理を移す。一方、終了インターバル時間を経過していないと判定した場合には、今回の大当たり遊技処理を終了する。
(主制御基板の大当たり遊技終了処理)
図32を用いて、大当たり遊技終了処理を説明する。
ステップS350−1において、メインCPU110aは、停止特図データ記憶領域にセットされた停止特図データ及び遊技状態バッファにある遊技情報をロードする。
ステップS350−2において、メインCPU110aは、図8に示す大当たり終了時設定データテーブルを参照し、上記S350−1においてロードした停止特図データ及び遊技状態バッファにある遊技情報に基づいて、大当り終了時に高確率遊技フラグ記憶領域に高確率フラグをセットさせるか否かの処理を行う。例えば、停止特図データが「03」であれば、高確率遊技フラグ記憶領域に高確率フラグをセットする。
ステップS350−3において、メインCPU110aは、図8に示す大当たり終了時設定データテーブルを参照し、上記S350−1においてロードした停止特図データ及び遊技状態バッファにある遊技情報に基づいて、高確率遊技状態の残り変動回数(X)記憶領域に所定の回数をセットさせる。例えば、停止特図データが「03」であれば、高確率遊技状態の残り変動回数(X)記憶領域に10000回をセットする。
ステップS350−4において、メインCPU110aは、図8に示す大当たり終了時設定データテーブルを参照し、上記S350−1においてロードした停止特図データ及び遊技状態バッファにある遊技情報に基づいて、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグをセットさせるか否かの処理を行う。例えば、停止特図データが「03」の場合に、遊技状態バッファにある遊技情報が00Hまたは01Hのときには時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグをセットしないが、遊技状態バッファにある遊技情報が02Hまたは03Hのときには時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグをセットする。
ステップS350−5において、メインCPU110aは、図8に示す大当たり終了時設定データテーブルを参照し、上記S350−1においてロードした停止特図データ及び遊技状態バッファにある遊技情報に基づいて、時短遊技状態の残り変動回数(J)記憶領域に所定の回数をセットさせる。例えば、停止特図データが「03」の場合に、遊技状態バッファにある遊技情報が00Hまたは01Hのときには時短遊技状態の残り変動回数(J)記憶領域に0回をセットし、遊技状態バッファにある遊技情報が02Hまたは03Hのときには時短遊技状態の残り変動回数(J)記憶領域に50回をセットする。
ステップS350−6において、メインCPU110aは、遊技状態を確認し、遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS350−7において、メインCPU110aは、特図特電処理データに0をセットし、図27に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移す。本実施形態では、高確率遊技状態が特定遊技状態を構成し、高確率フラグをON・OFFする特図特電制御処理を行うメインCPU110aが遊技状態制御手段を構成する。
(主制御基板の小当たり遊技処理)
図33を用いて、小当たり遊技処理を説明する。
まず、ステップS360−1において、メインCPU110aは、現在オープニング中であるか否かを判定する。現在オープニング中であると判定した場合には、ステップS360−2に処理を移し、現在オープニング中でないと判定した場合には、S360−4に処理を移す。
ステップS360−2において、メインCPU110aは、上記ステップS330−14で決定された開始インターバル時間を経過したか否かを判定する。すなわち、特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かを判定し、特別遊技タイマカウンタ=0となったら、開始インターバル時間を経過したと判定する。その結果、開始インターバル時間を経過していない場合には、当該小当たり遊技処理を終了し、開始インターバル時間を経過している場合にはステップS360−3に処理を移す。
ステップS360−3において、メインCPU110aは、大入賞口開放処理を行う。
大入賞口開放処理は、まず開放回数(K)記憶領域に記憶されている開放回数(K)に「1」を加算して記憶する。また、第2大入賞口開閉扉17bを開放するために第2大入賞口開閉ソレノイド17cを通電させる通電データをセットするとともに、上記ステップS330−8で決定された開放態様決定テーブル(図10(b)参照)を参照して、開放回数(K)に基づいて、第2大入賞口17の開放時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
ステップS360−4において、メインCPU110aは、現在エンディング中であるか否かを判定する。ここでいうエンディングとは、予め設定された開放回数(K)の遊技を全て終了した後の処理をいうものである。したがって、現在エンディング中であると判定した場合には、ステップS360−13に処理を移し、現在エンディング中でないと判定した場合には、ステップS360−5に処理が移される。
ステップS360−5において、メインCPU110aは、大入賞口の閉鎖中であるか否かを判定する。具体的には、第2大入賞口開閉ソレノイド17cを通電させる通電データがセットされている否かが判定される。大入賞口の閉鎖中と判定された場合には、ステップS360−6に処理を移し、大入賞口の閉鎖中でないと判定された場合には、ステップS360−7に処理を移す。
ステップS360−6において、メインCPU110aは、後述するステップS360−8において設定された閉鎖時間が経過したか判定される。なお、閉鎖時間は、後述するステップS360−8において開始インターバル時間と同様に特別遊技タイマカウンタにセットされ、特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かで判定される。その結果、閉鎖時間を経過していない場合には、大入賞口の閉鎖を維持するため当該小当たり遊技処理を終了し、閉鎖時間を経過している場合には大入賞口を開放させるためステップS360−3に処理を移す。
ステップS360−7において、メインCPU110aは、大入賞口の開放を終了させるための「開放終了条件」が成立したか否かを判定する。
この「開放終了条件」は、大入賞口入球カウンタ(C)の値が規定個数(9個)に達したこと、または開放回数(K)における1回あたりの開放時間が経過したこと(特別遊技タイマカウンタ=0となったこと)が該当する。
そして、「開放終了条件」が成立したと判定した場合にはステップS360−8に処理を移し、「開放終了条件」が成立しないと判定した場合には当該小当たり遊技処理を終了する。
ステップS360−8において、メインCPU110aは、大入賞口閉鎖処理を行う。
大入賞口閉鎖処理は、第2大入賞口開閉扉17bを閉鎖するために、第2大入賞口開閉ソレノイド17cを通電させる通電データを停止するとともに、上記ステップS330−8で決定された開放態様決定テーブル(図10(b)参照)を参照して、現在の開放回数(K)に基づいて、第2大入賞口17の閉鎖時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。これにより、大入賞口が閉鎖することになる。
ステップS360−9において、メインCPU110aは、小当たり終了条件が成立したか否かを判定する。具体的には、1回の小当たりは、大入賞口入球カウンタ(C)の値が規定個数(例えば9個)に達したこと、または開放回数(K)が最大開放回数となることを条件に終了するので、かかる条件が成立したか否かを判定する。
そして、小当たり終了条件が成立したと判定した場合にはステップS360−10に処理を移し、小当たり終了条件が成立していないと判定した場合には当該小当たり遊技処理を終了する。
ステップS360−10において、メインCPU110aは、開放回数(K)記憶領域に0をセットするとともに、大入賞口入球数(C)記憶領域に0をセットする。すなわち、開放回数(K)記憶領域および大入賞口入球数(C)記憶領域をクリアする。
ステップS360−11において、メインCPU110aは、小当たりの種別に応じたエンディング指定コマンドを演出制御基板120に送信するために演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS360−12において、メインCPU110aは、上記ステップS330−8で決定された開放態様決定テーブル(図10(b)参照)を参照して、小当たりの種別に応じた終了インターバル時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
ステップS360−13において、メインCPU110aは、設定された終了インターバル時間を経過したか否かを判定し、終了インターバル時間を経過したと判定した場合には、ステップS360−14において、メインCPU110aは、特図特電処理データに0をセットし、図27に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移し、終了インターバル時間を経過していないと判定した場合には、小当たり遊技処理を終了する。本実施形態では、図31に示す大当たり遊技処理及び図33に示す小当たり遊技処理を行うメインCPU110aが特別遊技制御手段を構成する。
(主制御基板の普図普電制御処理)
図34を用いて、普図普電制御処理を説明する。
まず、ステップS401において普図普電処理データの値をロードし、ステップS402においてロードした普図普電処理データから分岐アドレスを参照し、普図普電処理データ=0であれば普通図柄変動処理(ステップS410)に処理を移し、普図普電処理データ=1であれば普通電動役物制御処理(ステップS420)に処理を移す。詳しくは、図35、図36を用いて後述する。
(主制御基板の普通図柄変動処理)
図35を用いて、普通図柄変動処理を説明する。
ステップS410−1において、メインCPU110aは、普通図柄の変動表示中であるか否かを判定する。普通図柄の変動表示中であればステップS410−9に処理を移し、普通図柄の変動表示中でなければステップS410−2に処理を移す。
ステップS410−2において、メインCPU110aは、普通図柄の変動表示中でない場合には、普通図柄保留数(G)記憶領域に記憶された普通図柄の保留数(G)が1以上であるかを判定する。保留数(G)が「0」の場合には普通図柄の変動表示は行われないため、普通図柄変動処理を終了する。
ステップS410−3において、メインCPU110aは、ステップS410−2において、普通図柄の保留数(G)が「1」以上であると判定した場合には、普通図柄保留数(G)記憶領域に記憶されている値(G)から「1」を減算した新たな保留数(G)を記憶する。
ステップS410−4において、メインCPU110aは、普通図柄保留記憶領域に記憶された普通図柄判定用乱数値のシフト処理を行う。具体的には、第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各乱数値を1つ前の記憶部にシフトさせる。このとき、普通図柄保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている普通図柄判定用乱数値は、普通図柄保留記憶領域の判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれるとともに、既に判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれていた乱数値は普通図柄保留記憶領域からは消去されることとなる。
さらに、ステップS410−4では、普通図柄判定用乱数値のシフト処理を行った後、普通図柄保留数(G)記憶領域にセットされているデータに基づいて、普通図柄保留数を示すための「普通図柄記憶数指定コマンド」を決定し、決定した普通図柄記憶数指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS410−5において、メインCPU110aは、普通図柄保留記憶領域の判定記憶部(第0記憶部)に記憶された普通図柄判定用乱数値が「当たり」であるかの判定を行う。
具体的には、図13(a)に示す当たり判定テーブルを参照し、取得した普通図柄判定用乱数値を上記のテーブルに照らし合わせて当たりか否かの判定を行う。例えば、上記テーブルによれば、非時短遊技状態であれば「0」〜「15」の当たり乱数のうち「0」の1個の普通図柄判定用乱数値が当たりと判定され、時短遊技状態であれば「0」〜「15」の当たり乱数のうち「0」〜「14」の15個の普通図柄判定用乱数値が当たりと判定され、その他の乱数値はハズレと判定される。
ステップS410−6において、メインCPU110aは、上記ステップS410−5の当たり判定処理の判定の結果を参照して、普通図柄決定処理を行う。
この普通図柄決定処理は、図13(b)に示す停止図柄決定テーブルを参照し、現在の時短遊技状態と、普通図柄抽選の抽選結果と、取得された普図停止用乱数値とに基づいて、停止表示する普通図柄(停止普図データ)を決定し、決定した停止普図データを停止普図データ記憶領域にセットする。そして、メインCPU110aは、決定した停止普図データに基づいた普図指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットして、停止普図データの情報を演出制御基板120に送信する。
ステップS410−7において、メインCPU110aは、普通図柄の変動時間決定処理を行う。
この普通図柄の変動時間決定処理は、図13(c)に示す変動時間決定テーブルを参照し、現在の遊技状態と、普通図柄抽選の抽選結果と、取得された普図時間用乱数値とに基づいて、普通図柄の変動時間を決定する。そして、決定した普通図柄の変動時間に対応するカウンタを普通図柄時間カウンタにセットする。なお、普通図柄時間カウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
さらに、普通図柄の変動時間決定処理では、普通図柄の変動時間が決定された後、決定した普通図柄の変動時間に基づいた普図変動指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットして、普通図柄の変動時間の情報を演出制御基板120に送信する。
ステップS410−8において、メインCPU110aは、普通図柄表示装置22において普通図柄の変動表示を開始する。普通図柄の変動表示というのは、普通図柄表示装置22においてLEDを所定の間隔で点滅させるものである。この普通図柄の変動表示は、上記ステップS410−7において設定された時間だけ継続して行われることとなる。本処理を終了すると、普通図柄変動処理が終了する。
ステップS410−9において、メインCPU110aは、上記ステップS410−1において普通図柄の変動表示中であると判定した場合、設定された変動時間を経過したか否かを判定する。すなわち、普通図柄時間カウンタ=0であるか否かを判定する。その結果、設定された変動時間を経過していないと判定した場合には、そのまま変動表示を継続して行う必要があるため、普通図柄変動処理を終了して次のサブルーチンを実行する。
ステップS410−10において、メインCPU110aは、設定された変動時間を経過したと判定した場合には、普通図柄表示装置22における普通図柄の変動を停止する。このとき、普通図柄表示装置22には、ステップS410−6において停止普図データ記憶領域にセットされた普通図柄のデータに対応する普通図柄(当たり図柄またはハズレ図柄)が停止表示する。これにより、普通図柄抽選の抽選結果が遊技者に報知されることとなる。
ステップS410−11において、メインCPU110aは、停止普図データ記憶領域にセットされた普通図柄のデータが当たり図柄であるか否かを判定し、普通図柄が当たり図柄であった場合には、ステップS410−12に処理を移し、設定されていた普通図柄がハズレ図柄であった場合には、普通図柄変動処理を終了する。
ステップS410−12において、メインCPU110aは、普図普電処理データ=1をセットし、普通電動役物制御処理に処理を移す。
ステップS410−13において、メインCPU110aは、第2始動口15の始動可動片15bの開放態様を決定するための開放態様決定処理を行う。
この開放時間設定処理は、図13(d)に示す始動口開放態様決定テーブルを参照し、停止普図データに基づいて、始動可動片15bの最大開放回数(S)、開放時間、閉鎖時間を決定する。
ステップS410−14において、メインCPU110aは、上記ステップS410−13で決定された始動可動片15bの開放時間を、メインRAM110cの始動開放タイマカウンタにセットする。
ステップS410−15において、メインCPU110aは、始動口開閉ソレノイド15cに通電を開始して、普通図柄変動処理を終了する。これにより、始動可動片15bが作動して第2始動口15が開放することとなる。
(主制御基板の普通電動役物制御処理)
図36を用いて、普通電動役物制御処理を説明する。
ステップS420−1において、メインCPU110aは、当該普通電動役物制御処理中において、第2始動口15に予め設定された最大入賞個数(例えば10個)の入賞があったか否かを判定する。
最大入賞個数(例えば10個)の入賞があったと判定した場合には、ステップS420−11に処理を移し、最大入賞個数(例えば10個)の入賞があったと判定しなかった場合には、ステップS420−2に処理を移す。
ステップS420−2において、メインCPU110aは、第2始動口15の開放時間が経過したか否かを判定する。すなわち、始動開放タイマカウンタ=0であるか否かを判定する。
第2始動口15の開放時間が経過したと判定した場合には、ステップS420−3に処理を移し、第2始動口15の開放時間が経過したと判定しなかった場合には、今回の普通電動役物制御処理を終了する。
ステップS420−3において、メインCPU110aは、第2始動口15が閉鎖中か否かを判定する。すなわち、始動口開閉ソレノイド15cに通電開始データがセットされているかを判定する。
第2始動口15が閉鎖中であると判定した場合には、ステップS420−6に処理を移し、第2始動口15が閉鎖中でないと判定した場合には、ステップS420−4に処理を移す。
ステップS420−4において、メインCPU110aは、始動口開閉ソレノイド15cの通電を停止する。これにより、第2始動口15は閉鎖態様に復帰し、再び遊技球の入球が不可能または困難となる。
ステップS420−5において、メインCPU110aは、上記ステップS410−13で決定された始動可動片15bの閉鎖時間を、メインRAM110cの始動閉鎖タイマカウンタにセットする。
ステップS420−6において、メインCPU110aは、第2始動口15の閉鎖時間が経過したか否かを判定する。すなわち、始動閉鎖タイマカウンタ=0であるか否かを判定する。
第2始動口15の閉鎖時間が経過したと判定した場合には、ステップS420−7に処理を移し、第2始動口15の閉鎖時間が経過したと判定しなかった場合には、今回の普通電動役物制御処理を終了する。
ステップS420−7において、メインCPU110aは、メインRAM110cの始動開放回数カウンタに1を加算する開放回数の更新処理を行う。
ステップS420−8において、メインCPU110aは、上記始動開放回数カウンタに記憶されている回数が、上記ステップS410−13で決定された始動可動片15bの最大開放回数となったか否かを判定する。
最大開放回数となったと判定した場合には、ステップS420−11に処理を移し、最大開放回数となっていないと判定した場合には、ステップS420−9に処理を移す。
ステップS420−9において、メインCPU110aは、上記ステップS410−13で決定された始動可動片15bの開放時間を、メインRAM110cの始動開放タイマカウンタにセットする。
ステップS420−10において、メインCPU110aは、始動口開閉ソレノイド15cに通電を開始して、今回の普通電動役物制御処理を終了する。これにより、始動可動片15bが再度作動して第2始動口15が再び開放することとなる。
ステップS420−11において、メインCPU110aは、メインRAM110cの始動開放回数カウンタ、始動開放タイマカウンタ、始動閉鎖タイマカウンタ等に記憶されている各種のデータを初期化する開放態様の初期化処理を行う。
ステップS420−12において、メインCPU110aは、普図普電処理データ=0をセットして図35の普通図柄変動処理に処理を移し、普通電動役物制御処理を終了する。
(コマンドの説明)
上述の主制御基板110におけるフローチャートでは一部説明を省略した主制御基板110から演出制御基板120に送信されるコマンドの種別について、図37を用いて説明する。
主制御基板110から演出制御基板120に送信されるコマンドは、1コマンドが2バイトのデータで構成されており、制御コマンドの分類を識別するため1バイトのMODEの情報と、実行される制御コマンドの内容を示す1バイトのDATAの情報とから構成されている。
「演出図柄指定コマンド」は、停止表示される特別図柄の種別を示すものであり、「MODE」が「E0H」で設定され、特別図柄の種別に合わせてDATAの情報が設定されている。なお、特別図柄の種別が結果的に大当たりの種別や高確率遊技状態を決定するものであるから、演出図柄指定コマンドは、大当たりの種別や、遊技状態を示すものともいえる。
この演出図柄指定コマンドは、各種の特別図柄が決定され、特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄に対応する演出図柄指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS311−3、S311−7、S311−9において特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄に対応する演出図柄指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている演出図柄指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「第1特別図柄記憶指定コマンド」は、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている保留記憶数を示すものであり、「MODE」が「E1H」で設定され、保留記憶数に合わせてDATAの情報が設定されている。
この第1特別図柄記憶指定コマンドは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている保留記憶数が切り替わるときに、保留記憶数に対応する第1特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS230−11または上記ステップS310−7において第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている値が増減したときに、増減後の保留記憶数に対応する第1特別図柄記憶指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている第1特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「第2特別図柄記憶指定コマンド」は、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている保留記憶数を示すものであり、「MODE」が「E2H」で設定され、保留記憶数に合わせてDATAの情報が設定されている。
この第2特別図柄記憶指定コマンドは、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている保留記憶数が切り替わるときに、保留記憶数に対応する第2特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS240または上記ステップS310−7において第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている値が増減したときに、増減後の保留記憶数に対応する第2特別図柄記憶指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている第2特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
なお、本実施形態では、「第1特別図柄記憶指定コマンド」と「第2特別図柄記憶指定コマンド」とをまとめて「特別図柄記憶指定コマンド」という。
「図柄確定コマンド」は、特別図柄が停止表示されていることを示すものであり、「MODE」が「E3H」で設定され、「DATA」が「00H」に設定されている。
この図柄確定コマンドは、特別図柄が停止表示されているときに演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS320−3において特別図柄を第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21に停止表示させるときに、図柄確定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている図柄確定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「普通図柄記憶数指定コマンド」は、普通図柄保留数(G)記憶領域に記憶されている保留記憶数を示すものであり、「MODE」が「E4H」で設定され、保留記憶数に合わせてDATAの情報が設定されている。
この普通図柄記憶数指定コマンドは、普通図柄保留数(G)記憶領域に記憶されている保留記憶数が切り替わるときに、保留記憶数に対応する普通図柄記憶数指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS250または上記ステップS410−4において、普通図柄保留数(G)記憶領域に記憶されている値が増減したときに、増減後の保留記憶数に対応する普通図柄記憶数指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている普通図柄記憶数指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「第1特別図柄用変動パターン指定コマンド」は、第1特別図柄表示装置20における特別図柄の変動時間(変動態様)を示すものであり、「MODE」が「E6H」で設定され、各種の変動パターンに合わせてDATAの情報が設定されている。
この第1特別図柄用変動パターン指定コマンドは、第1特別図柄表示装置20の特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄の変動パターンに対応する第1特別図柄用変動パターン指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS313において特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄の変動パターンに対応する第1特別図柄用変動パターン指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている第1特別図柄用変動パターン指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「第2特別図柄用変動パターン指定コマンド」は、第2特別図柄表示装置21における特別図柄の変動時間(変動態様)を示すものであり、「MODE」が「E7H」で設定され、各種の変動パターンに合わせてDATAの情報が設定されている。
この第2特別図柄用変動パターン指定コマンドは、第2特別図柄表示装置21の特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄の変動パターンに対応する第2特別図柄用変動パターン指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS313において特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄の変動パターンに対応する第2特別図柄用変動パターン指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている第2特別図柄用変動パターン指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
なお、本実施形態では、「第1特別図柄用変動パターン指定コマンド」と「第2特別図柄用変動パターン指定コマンド」とをまとめて、「変動パターン指定コマンド」という。
「始動入賞指定コマンド」は、大当たり抽選の結果を事前に判定するための情報であり、特別図柄表示装置に応じて「MODE」が「E8H」または「E9H」で設定され、各種の入賞情報に合わせてDATAの情報が設定されている。
この始動入賞指定コマンドは、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入賞したときに、決定された入賞情報に対応する始動入賞指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS230−10またはS240において第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入賞したときに、決定された入賞情報に対応する始動入賞指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている始動入賞指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「大入賞口開放指定コマンド」は、各種大当りの種別に合わせた大当たりのラウンド数を示すものであり、「MODE」が「EAH」で設定され、大当たりのラウンド数に合わせてDATAの情報が設定されている。
この大入賞口開放指定コマンドは、大当りラウンドが開始されるときに、開始されたラウンド数に対応する大入賞口開放指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS340−5において第1大入賞口開閉扉16b(または第2大入賞口開閉扉17b)を開放させるときに、開放させるときのラウンド数に対応する大入賞口開放指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている大入賞口開放指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「オープニング指定コマンド」は、各種の大当りが開始することを示すものであり、「MODE」が「EBH」で設定され、大当たりの種別に合わせてDATAの情報が設定されている。
このオープニング指定コマンドは、各種の大当りが開始するときに、大当たりの種別に対応するオープニング指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS330−13の大当たり遊技処理の開始のときに、大当たりの種別に対応するオープニング指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされているオープニング指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「エンディング指定コマンド」は、各種の大当りが終了したことを示すものであり、「MODE」が「ECH」で設定され、大当たりの種別に合わせてDATAの情報が設定されている。
このエンディング指定コマンドは、各種の大当りが終了するときに、大当たりの種別に対応するエンディング指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS340−16の大当り遊技終了処理の開始のときに、大当たりの種別に対応するエンディング指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされているエンディング指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「普図指定コマンド」は、普通図柄表示装置22に停止表示される普通図柄の種別を示すものであり、「MODE」が「EDH」で設定され、普通図柄の種別に合わせてDATAの情報が設定されている。
この普図指定コマンドは、各種の普通図柄が決定され、普通図柄の変動表示が開始されるときに、決定された普通図柄に対応する普図指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS410−6において普通図柄の変動表示が開始されるときに、決定された普通図柄に対応する普図指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている普図指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「普図変動指定コマンド」は、普通図柄表示装置22における普通図柄の変動時間を示すものであり、「MODE」が「EEH」で設定され、各種の普通図柄の変動時間に合わせてDATAの情報が設定されている。
この普図変動指定コマンドは、普通図柄表示装置22の普通図柄の変動表示が開始されるときに、決定された普通図柄の変動時間に対応する普図変動指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS410−7において普通図柄の変動表示が開始されるときに、決定された普通図柄の変動時間に対応する普図変動指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている普図変動指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「遊技状態指定コマンド」は、時短遊技状態であるか非時短遊技状態であるかを示すものであり、「MODE」が「EFH」で設定され、非時短遊技状態であれば「DATA」が「00H」に設定され、時短遊技状態であれば「DATA」が「01H」に設定されている。
この遊技状態指定コマンドは、特別図柄の変動開始時、特別図柄の変動終了時、大当り遊技の開始時および大当りの終了時に、遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS314において特別図柄の変動表示が開始されるとき、上記ステップS330−4において高確率遊技フラグ、高確率遊技回数、時短遊技フラグおよび時短回数(J)が変更した可能性があるとき、上記ステップS350−6において高確率遊技フラグ、高確率遊技回数、時短遊技フラグおよび時短回数(J)の設定を行ったときに、現在の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている遊技状態指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
次に、演出制御基板120におけるサブCPU120aにより実行される処理について説明する。
(演出制御基板のメイン処理)
図38を用いて、演出制御基板120のメイン処理を説明する。
ステップS1000において、サブCPU120aは、初期化処理を行う。この処理において、サブCPU120aは、電源投入に応じて、サブROM120bからメイン処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM120cに記憶されるフラグなどを初期化し、設定する処理を行う。
ステップS1100において、サブCPU120aは、演出用乱数更新処理を行う。この処理において、サブCPU120aは、サブRAM120cに記憶される乱数(演出用乱数値1〜3、演出図柄決定用乱数値、普図演出実行判定用乱数値、ルーレット図柄判定用乱数値、継続回数用乱数値等)を更新する処理を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、上記ステップS1100の処理を繰り返し行う。
(演出制御基板のタイマ割込処理)
図39を用いて、演出制御基板120のタイマ割込処理を説明する。
図示はしないが、演出制御基板120に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(2ミリ秒)毎にクロックパルスが発生され、タイマ割込処理プログラムを読み込み、演出制御基板のタイマ割込処理が実行される。
まず、ステップS1400において、サブCPU120aは、サブCPU120aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS1500において、サブCPU120aは、演出制御基板120で用いられる各種タイマカウンタの更新するタイマ更新処理を行う。詳しくは、図46を用いて後述する。
ステップS1600において、サブCPU120aは、コマンド解析処理を行う。この処理において、サブCPU120aは、サブRAM120cの受信バッファに格納されているコマンドを解析する処理を行う。コマンド解析処理の具体的な説明は、図40〜図42を用いて後述する。なお、演出制御基板120は、主制御基板110から送信されたコマンドを受信すると、図示しない演出制御基板120のコマンド受信割込処理が発生し、受信したコマンドを受信バッファに格納する。その後、本ステップS1600において受信したコマンドの解析処理が行われる。
ステップS1700において、サブCPU120aは、演出ボタン検出スイッチ35aおよび十字キー検出スイッチ36aの信号のチェックを行い、演出ボタン35または十字キー36に関する演出入力制御処理を行う。
特に、この演出入力制御処理では、演出図柄38の変動表示中に演出ボタン検出スイッチ35aまたは十字キー検出スイッチ36aの信号を入力すると、演出態様を変更させる演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
さらに、この演出入力制御処理では、演出図柄38の停止表示中(いわゆるデモ演出中)に演出ボタン検出スイッチ35aまたは十字キー検出スイッチ36aの信号を入力すると、パチログの登録処理が行われる。このパチログの登録処理では、演出ボタン検出スイッチ35aまたは十字キー検出スイッチ36aから所定の順序で特定の信号を入力すると(遊技者の固有情報であるパスワードを入力すると)、パチログの機能が作動して、遊技機1に遊技履歴の情報が蓄積されていくことになる。
ステップS1800において、サブCPU120aは、サブRAM120cの送信バッファにセットされている各種のコマンドをランプ制御基板140や画像制御基板150へ送信するデータ出力処理を行う。
ステップS1900において、サブCPU120aは、ステップS1810で退避した情報をサブCPU120aのレジスタに復帰させる。
(演出制御基板のコマンド解析処理)
図40〜図42を用いて、演出制御基板120のコマンド解析処理を説明する。なお、図41のコマンド解析処理2は、図40のコマンド解析処理1に引き続いて行われるものであり、図42のコマンド解析処理3は、図41のコマンド解析処理2に引き続いて行われるものである。
ステップS1601において、サブCPU120aは、受信バッファにコマンドがあるか否かを確認して、コマンドを受信したかを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファにコマンドがなければコマンド解析処理を終了し、受信バッファにコマンドがあればステップS1602に処理を移す。
ステップS1602において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、普通図柄記憶数指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが普通図柄記憶数指定コマンドであれば、ステップS1603に処理を移し、普通図柄記憶数指定コマンドでなければステップS1607に処理を移す。
ステップS1603において、サブCPU120aは、今回受信した普通図柄記憶数指定コマンドに基づいて普図記憶数が増加したか否かを判定する。
サブCPU120aは、普図記憶数が増加したと判定すれば、ステップS1604に処理を移し、普図記憶数が増加していない(普図記憶数が減少した)判定すれば、ステップS1606に処理を移す。
ステップS1604において、サブCPU120aは、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したことに基づいて、普図ルーレットを実行させるか否かを判定するための第1普図ルーレット抽選処理を行う。
この第1普図ルーレット抽選処理では、最初に普図演出実行判定用乱数値を取得する。その後、図17(a)に示す普図ルーレット実行抽選テーブルを参照し、現在の演出モードと、暗黒カウントダウンモードの「差分回数」と、取得した普図演出実行判定用乱数値とに基づいて、普図ルーレットを実行させるか否かを判定する。そして、普図ルーレットを実行させると判定した場合には、「普図当選フラグ」をサブRAM120cの普図当選フラグ記憶領域の所定の記憶部にセットする。
ここで、普図当選フラグ記憶領域は、メインRAM110cの普通図柄保留記憶領域と同様に、第0記憶部〜第4記憶部を有しており、後述するステップS1604で普図記憶数が減算される毎に、1つ前の記憶部にシフトされていく。
ステップS1605において、サブCPU120aは、普通図柄記憶数指定コマンドから普図記憶数を解析して、解析した普図記憶数をサブRAM120cの普図記憶数カウンタにセットして、普図記憶数を更新する。
その後、ステップS1605では、上記ステップS1604の第1普図ルーレット抽選処理の判定結果に基づいて、第2液晶表示装置37に表示させる普図保留画像の表示態様を決定する。そして、決定した普図保留画像の表示態様に対応する普図保留画像指定コマンドを画像制御基板150に送信するため、普図保留画像指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
ここで、普図ルーレットを実行させると判定した場合には、第1の表示態様(例えば、赤の普図保留画像)を決定し、普図ルーレットを実行させないと判定した場合には、第2の表示態様(例えば、青の普図保留画像)を決定する。
ステップS1606において、サブCPU120aは、普通図柄記憶数指定コマンドから普図記憶数を解析して、解析した普図記憶数をサブRAM120cの普図記憶数カウンタにセットして、普図記憶数を減算する。その後、普図当選フラグ記憶領域の各記憶部に記憶されているデータを1つ前にシフトする。そして、既に第2液晶表示装置37に表示されている普図保留画像を1つ前にシフトさせるため、普図保留シフト指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
ステップS1607において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、普図指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが普図指定コマンドであれば、ステップS1608に処理を移し、普図指定コマンドでなければステップS1613に処理を移す。
ステップS1608において、サブCPU120aは、普通図柄の変動表示を開始するときに、普図ルーレットを実行させるか否かを判定するための第2普図ルーレット抽選処理を行う。
この第2普図ルーレット抽選処理では、最初に普図演出実行判定用乱数値を取得する。その後、図17(b)に示す普図ルーレット実行抽選テーブルを参照し、受信した普図指定コマンドと、遊技状態と、演出モードと、暗黒カウントダウンモードの「差分回数」と、取得した普図演出実行判定用乱数値とに基づいて、普図ルーレットを実行させるか否かを判定する。そして、普図ルーレットを実行させると判定した場合には、「普図当選フラグ」をサブRAM120cの普図当選フラグ記憶領域の第0記憶部にセットする。
ステップS1609において、サブCPU120aは、普図ルーレットを実行させると判定されたか否か(普図ルーレット当選か)を判定する。すなわち、サブRAM120cの普図当選フラグ記憶領域の第0記憶部に普図当選フラグがセットされているか否かを判定する。
サブCPU120aは、普図ルーレットを実行させると判定された場合には、ステップS1610に処理を移し、普図ルーレットを実行させないと判定された場合には、今回のコマンド解析処理を終了する。
上述した通り、普図当選フラグは、上記ステップS1608の第2普図ルーレット抽選処理だけではなく、上記ステップS1604の第1普図ルーレット抽選処理でも、普図当選フラグがセットされることになる。
ステップS1610において、サブCPU120aは、現在の演出モードが暗黒カウントダウンモードであるか否かを判定する。
サブCPU120aは、暗黒カウントダウンモードであると判定すれば、ステップS1612に処理を移し、暗黒カウントダウンモードでないと判定すれば、ステップS1611に処理を移す。
ステップS1611において、サブCPU120aは、図18(a)に示す普図ルーレット図柄決定テーブル1を参照し、受信した普図指定コマンドと、パチログ機能の作動の有無とに基づいて、ルーレット図柄としての表示データを決定する。決定した表示データは、サブRAM120cのルーレット図柄記憶領域にセットする。
ここで、いわゆるショート開放またはハズレに対応する普図指定コマンドであるときに、「パチログ機能の作動」していると、ルーレット図柄判定用乱数値を取得した上で、図18(b)に示すポイント決定テーブルを参照し、取得したルーレット図柄判定用乱数値に基づいて、ルーレット図柄としての表示データを決定する。決定した表示データは、サブRAM120cのルーレット図柄記憶領域にセットする。
そして、決定した表示データに対応する演出パターン指定コマンドを画像制御基板150の液晶制御CPU150aに送信するため、決定した表示データに対応する演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
ステップS1612において、サブCPU120aは、確率遊技状態と暗黒カウントダウンモードの差分回数とに基づいて、図19、図20に示す普図ルーレット図柄決定テーブル2〜7のうちいずれかの普図ルーレット図柄決定テーブルを決定する。そして、決定した普図ルーレット図柄決定テーブルを参照し、ルーレット図柄判定用乱数値を取得した上で、受信した普図指定コマンドと、取得したルーレット図柄判定用乱数値と、パチログ機能の作動の有無とに基づいて、ルーレット図柄としての表示データを決定する。決定した表示データは、サブRAM120cのルーレット図柄記憶領域にセットする。
このとき、いわゆるショート開放またはハズレに対応する普図指定コマンドであり、かつ、表示データ=03を決定することになるルーレット図柄判定用乱数値が取得されていると、上記ステップS1611と同様に、図18(b)に示すポイント決定テーブルを参照して、ルーレット図柄としての表示データを決定することになる。なお、図18(b)に示すポイント決定テーブルを参照するときには、再びルーレット図柄判定用乱数値を取得することになる。
そして、決定した表示データに対応する演出パターン指定コマンドを画像制御基板150の液晶制御CPU150aに送信するため、決定した表示データに対応する演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
ステップS1613において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、普図変動時間指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが普図変動時間指定コマンドであれば、ステップS1614に処理を移し、普図変動時間指定コマンドでなければステップS1620に処理を移す。
ステップS1614において、サブCPU120aは、普図ルーレットを実行させると判定されたか否か(普図ルーレット当選か)を判定する。すなわち、上記ステップS1609と同様に、サブRAM120cの普図当選フラグ記憶領域の第0記憶部に普図当選フラグがセットされているか否かを判定する。
サブCPU120aは、普図ルーレットを実行させると判定された場合には、ステップS1615に処理を移し、普図ルーレットを実行させないと判定された場合には、今回のコマンド解析処理を終了する。
ステップS1615において、サブCPU120aは、受信した普図変動時間指定コマンドに基づいて、普図ルーレットを変動表示させるためのルーレット演出パターンを決定する。そして、決定したルーレット演出パターンに対応する演出パターン指定コマンドを画像制御基板150の液晶制御CPU150aに送信するため、決定したルーレット演出パターンに対応する演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
なお、ここでの「ルーレット演出パターン」とは、例えば、普通図柄の変動時間中にルーレットを継続して回転表示させ続けている演出パターンであり、停止表示されるルーレット図柄については、上記ステップS1611、S1612で決定されている。
ステップS1616において、サブCPU120aは、受信した普図変動時間指定コマンドから普通図柄の変動時間を解析して、解析した普通図柄の変動時間をサブRAM120cの普図変動時間カウンタにセットする。なお、普図変動時間カウンタにセットされた変動時間は、上記ステップS1500で減算されていくことになる。
ステップS1617において、サブCPU120aは、普図ルーレットが作動中であることを示すため、サブRAM120cの普図ルーレット作動フラグ記憶領域に「普図ルーレット作動フラグ」をセットする。
ステップS1620において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、特別図柄記憶指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが特別図柄記憶指定コマンドであれば、ステップS1621に処理を移し、特別図柄記憶指定コマンドでなければステップS1630に処理を移す。
ステップS1621において、サブCPU120aは、特別図柄記憶指定コマンドから特図記憶数を解析して、解析した特図記憶数をサブRAM120cの特図記憶数カウンタにセットする。
ステップS1630において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、演出図柄指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが演出図柄指定コマンドであれば、ステップS1631に処理を移し、演出図柄指定コマンドでなければステップS1640に処理を移す。
ステップS1631において、サブCPU120aは、受信した演出図柄指定コマンドの内容に基づいて、第1液晶表示装置31または第2液晶表示装置37に停止表示させる演出図柄38を決定する演出図柄決定処理を行う。
この演出図柄決定処理では、まず演出図柄指定コマンドを解析して、大当たりの有無、大当たりの種別に応じて演出図柄38の組み合わせを構成する演出図柄データを決定し、決定された演出図柄データを演出図柄記憶領域にセットする。そして、決定された演出図柄データを画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、演出図柄データ示す停止図柄指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
ステップS1640において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、変動パターン指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが変動パターン指定コマンドであれば、ステップS1641に処理を移し、変動パターン指定コマンドでなければステップS1650に処理を移す。
ステップS1641において、サブCPU120aは、特別図柄の変動開始に、特別図柄の変動回数に応じて演出モードを移行させるための第1演出モード移行処理を行う。詳しくは、図43を用いて、後述する。
ステップS1642において、サブCPU120aは、特別図柄の変動回数に基づいて更新される各種回数(継続回数・表示回数・差分回数・時短回数)の更新を行うモード関連回数更新処理を行う。このモード関連回数更新処理についても、詳しくは、図44を用いて、後述する。
ステップS1643において、サブCPU120aは、受信した変動パターン指定コマンドから特別図柄の変動時間を解析して、解析した特別図柄の変動時間をサブRAM120cの特図変動時間カウンタにセットする。なお、特図変動時間カウンタにセットされた変動時間は、上記ステップS1500で減算されていくことになる。
ステップS1644において、サブCPU120aは、図柄変動演出パターンを決定する図柄変動演出パターン決定処理を行う。
この図柄変動演出パターン決定処理では、まず上記ステップ1100において更新されている演出用乱数値1から1つの乱数値を取得する。その後、図14に示す図柄変動演出パターン決定テーブルを参照し、受信した変動パターン指定コマンドと取得した演出用乱数値1とに基づいて図柄変動演出パターンを決定し、決定した図柄変動演出パターンを図柄変動演出パターン記憶領域にセットする。そして、決定した図柄変動演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定した図柄変動演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。本実施形態では、図柄変動演出パターンを決定するステップS1644の処理を行うサブCPU120aが、特別判定演出態様決定手段を構成する。
その後、かかる図柄変動演出パターンに基づいて、第1液晶表示装置31および第2液晶表示装置37、音声出力装置32、演出用駆動装置33、演出用照明装置34が制御されることになる。なお、ここで決定した図柄変動演出パターンに基づいて、演出図柄38の変動態様が決定されることとなる。
ステップS1645において、サブCPU120aは、所定のキャラクタを表示させる予告演出パターンを決定するキャラ予告演出パターン決定処理を行う。
このキャラ予告演出パターン決定処理では、まず上記ステップ1100において更新されている演出用乱数値2から1つの乱数値を取得する。その後、図15に示すキャラクタ予告演出パターン決定テーブルを参照し、受信した変動パターン指定コマンドと取得した演出用乱数値2とに基づいて予告演出パターンを決定し、決定した予告演出パターンを予告演出パターン記憶領域にセットする。そして、決定した予告演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定した予告演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
ステップS1646において、サブCPU120aは、特別図柄の変動表示を開始するときに、普図ルーレットを実行させるか否かを判定するための第3普図ルーレット抽選処理を行う。
図17(c)に示す普図ルーレット実行抽選テーブル3を参照し、受信した変動パターン指定コマンドと取得した普図演出実行判定用乱数値とに基づいて、普図ルーレットを実行させるか否かを判定する。
ステップS1647において、サブCPU120aは、上記ステップS1646で普図ルーレットを実行させると判定されたか否かを判定する。
サブCPU120aは、普図ルーレットを実行させると判定された場合には、ステップS1648に処理を移し、普図ルーレットを実行させない判定された場合には、ステップS1649に処理を移す。
ステップS1648において、サブCPU120aは、「大当たり」の文字を表示させるための第1の表示データ=01を決定するとともに、普図ルーレットを変動表示させるためのルーレット演出パターンを決定する特殊普図ルーレット演出決定処理を行う。決定した表示データは、サブRAM120cのルーレット図柄記憶領域にセットする。そして、決定した第1の表示データとルーレット演出パターンに対応する演出パターン指定コマンドを画像制御基板150の液晶制御CPU150aに送信するため、決定した第1の表示データとルーレット演出パターンに対応する演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
これより、普図ルーレットを用いて大当たりになることを報知することができる。
ステップS1649において、サブCPU120aは、RUSHシナリオを決定するためのRUSHシナリオ決定処理を行う。
このRUSHシナリオ決定処理では、演出用乱数値3を取得した上で、図16に示すRUSHシナリオ決定テーブルを参照し、上記ステップS1644で決定した図柄変動演出パターンと、上記ステップS1645で決定した予告演出パターンと、取得した演出用乱数値3とに基づいて、RUSHシナリオを決定する。そして、決定したRUSHシナリオに対応する演出パターン指定コマンドを画像制御基板150の液晶制御CPU150aに送信するため、決定したRUSHシナリオに対応する演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
本実施形態では、RUSHシナリオが特定演出パターンを構成し、RUSHシナリオを決定するステップS1649の処理を行うサブCPU120aが、特定演出態様決定手段を構成する。
ステップS1650において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、図柄確定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが図柄確定コマンドであれば、ステップS1651に処理を移し、図柄確定コマンドでなければステップS1660に処理を移す。
ステップS1651において、サブCPU120aは、演出図柄38を停止表示させるために、演出図柄を停止表示させるための停止指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする演出図柄停止表示処理を行う。
ステップS1660において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、遊技状態指定コマンドであるか否かを判定する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが遊技状態指定コマンドであればステップS1661に処理を移し、遊技状態指定コマンドでなければステップS1670に処理を移す。
ステップS1661において、サブCPU120aは、受信した遊技状態指定コマンドに基づいた遊技状態を示すデータをサブRAM120cにある遊技状態記憶領域にセットする。
ステップS1670において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、オープニングコマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドがオープニングコマンドであればステップS1671に処理を移し、オープニングコマンドでなければステップS1680に処理を移す。
ステップS1671において、サブCPU120aは、当たり開始演出パターンを決定する当たり開始演出パターン決定処理を行う。
この当たり開始演出パターン決定処理では、オープニングコマンドに基づいて当たり開始演出パターンを決定し、決定した当たり開始演出パターンを演出パターン記憶領域にセットする。そして、決定した当たり開始演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定した当たり開始演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
ステップS1680において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、大入賞口開放指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが大入賞口開放指定コマンドであればステップS1681に処理を移し、大入賞口開放指定コマンドでなければステップS1690に処理を移す。
ステップS1681において、サブCPU120aは、大当たり演出パターンを決定する大当たり演出パターン決定処理を行う。
この大当たり演出パターン決定処理では、大入賞口開放指定コマンドに基づいて大当たり演出パターンを決定し、決定した大当たり演出パターンを演出パターン記憶領域にセットする。そして、決定した大当たり演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定した大当たり演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
ステップS1690において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、エンディングコマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドがエンディングコマンドであればステップS1691に処理を移し、エンディングコマンドでなければコマンド解析処理を終了する。
ステップS1691において、サブCPU120aは、当たり終了演出パターンを決定する当たり終了演出パターン決定処理を行う。
この当たり終了演出パターン決定処理では、エンディングコマンドに基づいて当たり終了演出パターンを決定し、決定した当たり終了演出パターンを演出パターン記憶領域にセットする。そして、決定した当たり終了演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定した当たり終了演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
ステップS1692において、サブCPU120aは、大当たり遊技または小当たり遊技の終了後に、演出モードを移行させるための第2演出モード移行処理を行う。詳しくは、図45を用いて、後述する。
(演出制御基板の第1演出モード移行処理)
図43を用いて、上記ステップS1641の第1演出モード移行処理の詳細について説明する。
ステップS1641−1において、サブCPU120aは、現在の演出モードが暗黒カウントダウンモードであるか否かを判定する。
サブCPU120aは、暗黒カウントダウンモードであると判定すれば、ステップS1641−2に処理を移し、暗黒カウントダウンモードでないと判定すれば、ステップS1641−9に処理を移す。
ステップS1641−2において、サブCPU120aは、サブRAM120cの滞在回数カウンタを参照し、滞在回数カウンタ=50であるか否かを判定する。ここで、「滞在回数」とは、ステップS1642−5で後述するように、暗黒カウントダウンモードになると、特別図柄の変動回数毎に加算されていくものである。従って、本ステップでは、暗黒カウントダウンモードで50回転の特別図柄の変動回数まで滞在したか否かを判定することになる。
サブCPU120aは、滞在回数カウンタ=50であると判定すれば、ステップS1641−3に処理を移し、滞在回数カウンタ=50でないと判定すれば、ステップS1641−4に処理を移す。
ステップS1641−3において、サブCPU120aは、滞在回数カウンタを初期化して(滞在回数カウンタ=0をセット)、サブRAM120cの演出モード記憶領域に「暗黒EXモード」を示すデータをセットする。
ステップS1641−4において、サブCPU120aは、サブRAM120cの表示回数カウンタを参照し、表示回数カウンタ=0であるか否かを判定する。なお、この「表示回数」は、ステップS1642−3で後述するように、暗黒カウントダウンモードになると、特別図柄の変動回数毎に減算されていくものである。
サブCPU120aは、表示回数カウンタ=0であると判定すれば、ステップS1641−5に処理を移し、表示回数カウンタ=0でないと判定すれば、今回の第1演出モード移行処理を終了する。
ステップS1641−5において、サブCPU120aは、サブRAM120cの継続回数カウンタを参照し、継続回数カウンタ=0であるか否かを判定する。なお、この「継続回数」は、ステップS1642−2で後述するように、暗黒カウントダウンモードになると、特別図柄の変動回数毎に減算されていくものである。
サブCPU120aは、継続回数カウンタ=0であると判定すれば、ステップS1641−6に処理を移し、継続回数カウンタ=0でないと判定すれば、ステップS1641−7に処理を移す。
ステップS1641−6において、サブCPU120aは、サブRAM120cの演出モード記憶領域に「通常モード」を示すデータをセットする。
ステップS1641−7において、サブCPU120aは、遊技者に報知する暗黒カウントダウンモードの「表示回数」は0になったものの、内部的な暗黒カウントダウンモードの「継続回数」は残存しているので、差分回数カウンタに基づいて、暗黒カウントダウンモードの「表示回数」に加算するための上乗せ回数(例えば、5回)を決定する。そして、決定した上乗せ回数をサブRAM120cの表示回数カウンタに加算する。
ステップS1641−8において、サブCPU120aは、暗黒カウントダウンモードの「表示回数」は0になったものの、特別図柄の変動開始時に表示回数を加算する上乗せ回数が決定されたことを報知するための第1加算回数演出決定処理を行う。
この第1加算回数演出決定処理では、決定した上乗せ回数に対応する加算演出パターンを決定し、決定した加算演出パターンを画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するために、決定した加算演出パターンに基づく加算演出指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
ステップS1641−9において、サブCPU120aは、現在の演出モードが脱出モードであるか否かを判定する。
サブCPU120aは、脱出モードであると判定すれば、ステップS1641−10に処理を移し、脱出モードでないと判定すれば、今回の第1演出モード移行処理を終了する。
ステップS1641−10において、サブCPU120aは、サブRAM120cの遊技状態記憶領域を参照し、現在の遊技状態が非時短遊技状態であるか否かを判定する。すなわち、本来脱出モードは、時短遊技状態であることを報知するモードでもあることから、時短遊技状態が終了したか否かを判定する。
サブCPU120aは、非時短遊技状態であると判定すれば、ステップS1641−11に処理を移し、非時短遊技状態でないと判定すれば、ステップS1641−12に処理を移す。
ステップS1641−11において、サブCPU120aは、後述する時短回数カウンタを初期化して(時短回数カウンタ=0をセット)、サブRAM120cの演出モード記憶領域に「通常モード」を示すデータをセットする。
ステップS1641−12において、サブCPU120aは、サブRAM120cの時短回数カウンタを参照し、時短回数カウンタ=51であるか否かを判定する。ここで、「時短回数」とは、ステップS1642−7で後述するように、脱出モードになると、特別図柄の変動回数毎に加算されていくものである。従って、本ステップでは、脱出モードで51回転の特別図柄の変動回数まで滞在したか否かを判定することになる。
サブCPU120aは、時短回数カウンタ=51であると判定すれば、ステップS1641−13に処理を移し、時短回数カウンタ=51でないと判定すれば、今回の第1演出モード移行処理を終了する。
ステップS1641−13において、サブCPU120aは、時短回数カウンタを初期化して(時短回数カウンタ=0をセット)、サブRAM120cの演出モード記憶領域に「バトルモード」を示すデータをセットする。
(演出制御基板のモード関連回数更新処理)
図44を用いて、上記ステップS1642のモード関連回数更新処理の詳細について説明する。
ステップS1642−1において、サブCPU120aは、現在の演出モードが暗黒カウントダウンモードであるか否かを判定する。
サブCPU120aは、暗黒カウントダウンモードであると判定すれば、ステップS1642−2に処理を移し、暗黒カウントダウンモードでないと判定すれば、ステップS1642−6に処理を移す。
ステップS1642−2において、サブCPU120aは、サブRAM120cの継続回数カウンタから1を減算して更新する減算処理を行う。
ステップS1642−3において、サブCPU120aは、サブRAM120cの表示回数カウンタから1を減算して更新する減算処理を行う。
ステップS1642−4において、サブCPU120aは、サブRAM120cの継続回数カウンタと表示回数カウンタとを参照し、継続回数から表示回数を減算して差分回数を算出する算出処理を行う。そして、算出した差分回数をサブRAM120cの差分回数カウンタにセットする。
ステップS1642−5において、サブCPU120aは、サブRAM120cの滞在回数カウンタに1を加算して更新する加算処理を行う。
ステップS1642−6において、サブCPU120aは、現在の演出モードが脱出モードであるか否かを判定する。
サブCPU120aは、脱出モードであると判定すれば、ステップS1642−7に処理を移し、脱出モードでないと判定すれば、今回のモード関連回数更新処理を終了する。
ステップS1642−5において、サブCPU120aは、サブRAM120cの時短回数カウンタに1を加算して更新する加算処理を行う。
(演出制御基板の第2演出モード移行処理)
図45を用いて、上記ステップS1692の第2演出モード移行処理の詳細について説明する。
ステップS1692−1において、サブCPU120aは、受信したエンディングコマンドを解析し、長当たりまたは発展当たりに対応するエンディングコマンドであるか否かを判定する。
サブCPU120aは、長当たりまたは発展当たりに対応するエンディングコマンドであると判定すれば、ステップS1692−2に処理を移し、長当たりまたは発展当たりに対応するエンディングコマンドでないと判定すれば、ステップS1692−3に処理を移す。
ステップS1692−2において、サブCPU120aは、サブRAM120cの演出モード記憶領域に「バトルモード」を示すデータをセットする。
ステップS1692−3において、サブCPU120aは、受信したエンディングコマンドを解析し、短当たりに対応するエンディングコマンドであるか否かを判定する。
サブCPU120aは、短当たりに対応するエンディングコマンドであると判定すれば、ステップS1692−4に処理を移し、短当たりに対応するエンディングコマンドでないと判定すれば、ステップS1692−8に処理を移す。
ステップS1692−4において、サブCPU120aは、サブRAM120cの遊技状態記憶領域を参照し、当選時の遊技状態が非時短遊技状態であるか否かを判定する。
サブCPU120aは、非時短遊技状態であると判定すれば、ステップS1692−5に処理を移し、非時短遊技状態でないと判定すれば、ステップS1692−7に処理を移す。
ステップS1692−5において、サブCPU120aは、時短遊技状態が制御されないことに対応して、サブRAM120cの演出モード記憶領域に「暗黒カウントダウンモード」を示すデータをセットする。
さらに、ステップS1692−5では、サブRAM120cの表示回数カウンタに、表示回数の初期値として5回を示すカウンタをセットする。この表示回数の初期値として5回は、継続回数の初期値(10以上)を超えないように設定されている。
ステップS1692−6において、サブCPU120aは、暗黒カウントダウンモードを継続するため継続回数の初期値を決定する継続回数決定処理を行う。
この継続回数決定処理では、まず、演出モード記憶領域にセットされている現在の演出モードと、演出図柄記憶領域にセットされている演出図柄データとを読み込み、ステップS1100で更新されている継続回数用乱数値を取得する。次に、図21に示す継続回数決定テーブルを参照し、現在の演出モードと、演出図柄データと、継続回数用乱数値とに基づいて、継続回数の初期値を決定する。そして、決定した継続回数の初期値をサブRAM120cの継続回数カウンタにセットする。
ステップS1692−7において、サブCPU120aは、時短遊技状態が制御されることに対応して、サブRAM120cの演出モード記憶領域に「脱出モード」を示すデータをセットする。
ステップS1692−8において、サブCPU120aは、受信したエンディングコマンドを解析し、小当たりに対応するエンディングコマンドであるか否かを判定する。
サブCPU120aは、小当たりに対応するエンディングコマンドであると判定すれば、ステップS1692−9に処理を移し、小当たりに対応するエンディングコマンドでないと判定すれば、今回の第2演出モード移行処理を終了する。
ステップS1692−9において、サブCPU120aは、サブRAM120cの遊技状態記憶領域を参照し、現在の遊技状態が非時短遊技状態であるか否かを判定する。
サブCPU120aは、非時短遊技状態であると判定すれば、ステップS1692−10に処理を移し、非時短遊技状態でないと判定すれば、演出モードを変更せずに、今回の第2演出モード移行処理を終了する。
ステップS1692−10において、サブCPU120aは、時短遊技状態が制御されないことに対応して、サブRAM120cの演出モード記憶領域に「暗黒カウントダウンモード」を示すデータをセットする。
さらに、ステップS1692−10では、サブRAM120cの表示回数カウンタに、表示回数の初期値として5回を示すカウンタをセットする。
ステップS1692−11において、サブCPU120aは、ステップS1692−6と同様に、図21に示す継続回数決定テーブルを参照し、暗黒カウントダウンモードを継続するため継続回数の初期値を決定する継続回数決定処理を行う。
(演出制御基板のタイマ更新処理)
図46を用いて、上記ステップS1500のタイマ更新処理の詳細について説明する。
ステップS1501において、サブCPU120aは、特図変動時間カウンタ、普図変動時間カウンタに1を減算して更新するタイマカウンタの減算処理を行う。
ステップS1502において、サブCPU120aは、サブRAM120cの普図ルーレット作動フラグ記憶領域を参照し、普図ルーレット作動フラグがセットされているか否かを判定する。
サブCPU120aは、普図ルーレット作動フラグがセットされていると判定すれば、ステップS1503に処理を移し、普図ルーレット作動フラグがセットされていないと判定すれば、今回のタイマ更新処理を終了する。
ステップS1503において、サブCPU120aは、サブRAM120cの普図変動時間カウンタを参照し、普図変動時間カウンタ=0であるか否かを判定する。
サブCPU120aは、普図変動時間カウンタ=0であると判定すれば、ステップS1504に処理を移し、普図変動時間カウンタ=0でないと判定すれば、今回のタイマ更新処理を終了する。
ステップS1504において、サブCPU120aは、サブRAM120cのルーレット図柄記憶領域を参照し、表示データ=上乗せ回数に対応する第4の表示データ(=11、12、13)であるか否かを判定する。
サブCPU120aは、表示データ=上乗せ回数に対応する第4の表示データであると判定すれば、ステップS1505に処理を移し、表示データ=上乗せ回数に対応する第4の表示データでないと判定すれば、ステップS1514に処理を移す。
ステップS1505において、サブCPU120aは、サブRAM120cの特図変動時間カウンタを参照し、特図変動時間カウンタ=0であるか否かを判定する。すなわち、特別図柄の停止中か否かを判定する。
サブCPU120aは、特図変動時間カウンタ=0であると判定すれば、ステップS1506に処理を移し、特図変動時間カウンタ=0でないと判定すれば、ステップS1510に処理を移す。
ステップS1506において、サブCPU120aは、サブRAM120cの特図記憶数カウンタを参照し、特図記憶数カウンタ=0であるか否かを判定する。
サブCPU120aは、特図記憶数カウンタ=0であると判定すれば、ステップS1507に処理を移し、特図記憶数カウンタ=0でないと判定すれば、今回のタイマ更新処理を終了する。
ステップS1507において、サブCPU120aは、表示回数に上乗せ回数を加算して更新する表示回数加算処理を行う。
この表示回数加算処理では、サブRAM120cのルーレット図柄記憶領域に記憶されている表示データを読み込み、図19または図20に示す普図ルーレット図柄決定テーブル2〜7を参照し、表示データに基づいて上乗せ回数を決定する。そして、決定した上乗せ回数をサブRAM120cの表示回数カウンタに加算する。
ステップS1508において、サブCPU120aは、普通図柄の停止表示後に上乗せ回数が決定されたことを報知する第2加算回数演出決定処理を行う。
この第2加算回数演出決定処理では、上記ステップS1507で決定された上乗せ回数に対応する加算演出パターンを決定し、決定した加算演出パターンを画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するために、決定した加算演出パターンに基づく加算演出指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
ステップS1509において、サブCPU120aは、サブRAM120cの普図ルーレット作動フラグ記憶領域にセットされているデータを初期化する。すなわち、普図ルーレット作動フラグをクリアする。
ステップS1510において、サブCPU120aは、サブRAM120cの特図変動時間カウンタを参照し、特図変動時間カウンタ≧9秒であるか否かを判定する。すなわち、特別図柄の変動開始直後であるか否かを判定する。
サブCPU120aは、特図変動時間カウンタ≧9秒であると判定すれば、今回のタイマ更新処理を終了し、特図変動時間カウンタ≧9秒でないと判定すれば、ステップS1511に処理を移す。
ステップS1511において、サブCPU120aは、サブRAM120cの特図変動時間カウンタを参照し、特図変動時間カウンタ≦1秒であるか否かを判定する。すなわち、特別図柄の変動停止直前であるか否かを判定する。
サブCPU120aは、特図変動時間カウンタ≦1秒であると判定すれば、今回のタイマ更新処理を終了し、特図変動時間カウンタ≦1秒でないと判定すれば、ステップS1512に処理を移す。
ステップS1512において、サブCPU120aは、上記ステップS1507と同様の表示回数加算処理を行う。
ステップS1513において、サブCPU120aは、上記ステップS1508と同様の第2加算回数演出決定処理を行う。
ステップS1514において、サブCPU120aは、サブRAM120cのルーレット図柄記憶領域を参照し、表示データ=暗黒EXモードに対応する第5の表示データ(=14)であるか否かを判定する。
サブCPU120aは、表示データ=暗黒EXモードに対応する第5の表示データであると判定すれば、ステップS1515に処理を移し、表示データ=暗黒EXモードに対応する第5の表示データでないと判定すれば、ステップS1516に処理を移す。
ステップS1515において、サブCPU120aは、サブRAM120cの演出モード記憶領域に「暗黒EXモード」を示すデータをセットする。これにより、普図ルーレットを契機に、演出モードが「暗黒EXモード」に移行することになる。
ステップS1516において、サブCPU120aは、サブRAM120cの普図ルーレット作動フラグ記憶領域にセットされているデータを初期化する。すなわち、普図ルーレット作動フラグをクリアする。
本実施形態では、特別図柄の変動時間を参照して、普通図柄の変動開始を契機とする暗黒カウントダウンモードの「表示回数」の加算時期を決定している。このため、普通図柄の変動開始を契機とする暗黒カウントダウンモードの「表示回数」の加算時期が、特別図柄の変動開始時の暗黒カウントダウンモードの「表示回数」の減算時期と近づきすぎたり、重なったりすることがない。
以上により、演出制御基板120から各種コマンドを受信したランプ制御基板140及び画像制御基板150は、受信した各種コマンドに従って演出用照明装置34を制御したり、音声出力装置32における音声を出力制御したり、第1液晶表示装置31および第2液晶表示装置37における画像表示を制御したりする。
特に、演出制御基板120から各種コマンドを受信した画像制御基板150の液晶制御CPU150aは、受信した各種コマンドに基づいて、上記ディスプレイリストを作成し、このディスプレイリストをVDP2000に対して送信することによって第1液晶表示装置31および/または第2液晶表示装置37に所定の画像を表示させることになる。
(RUSH演出)
次に、図47〜図50を用いて、RUSHシナリオに従って実行されるRUSH演出の内容について説明する。
図47は、RUSHシナリオの演出のタイムチャートの一例を示す図であり、図48〜図50は、RUSHシナリオの演出の表示画面の一例を示す図である。
図47のRUSHシナリオの演出のタイムチャートでは、大当たりに対応する図柄変動演出パターン3が決定された後、図柄変動演出パターン3に基づいてRUSH1のシナリオが決定されたことを前提として説明する。なお、予告演出パターンは決定されなかったものとする。
また、「図柄変動演出パターン」は、図47のRUSHシナリオの演出のタイムチャートにおいて、演出制御基板120で生成されるディスプレイリストにより、第1液晶表示装置31(メイン液晶)の「演出図柄画像の表示態様」、「キャラクタ1、2画像の表示態様」、第2液晶表示装置37の「キャラクタ画像の表示態様」を定めている。また、「RUSHシナリオ」は、演出制御基板120で生成されるディスプレイリストにより、第1液晶表示装置31と第2液晶表示装置37の「RUSH画像の表示態様」を定めている。
なお、上記ディスプレイリストでは、第1液晶表示装置31側では、「キャラクタ2画像」、「キャラクタ1画像」、「演出図柄画像」、「RUSH画像」の順に描画されていくように生成され、第2液晶表示装置37側では、「キャラクタ画像」、「RUSH画像」の順に描画されていくように生成されている。すなわち、「RUSH画像」が、いわゆる最上位のレイヤーで表示されるように生成されている。
また、「RUSH画像」が、最上位のレイヤーで表示されることを考慮して、「RUSH画像」は半透明で表示されるように上記ディスプレイリストが生成される。
図47(ア)に示すように、第1特別図柄表示装置20の作動が開始すると(変動が開始すると)、第1液晶表示装置31では、演出図柄画像では通常変動の表示態様が実行される。具体的には、図48(a)から図48(b)に示すように、第1液晶表示装置31では、演出図柄38が変動表示を開始する。
そして、図47(イ)に示すように、第1の演出時期になると、第1液晶表示装置31では、「RUSH画像」の表示が実行される。具体的には、図48(b)に示すように、第1液晶表示装置31では、「RUSH画像」が表示される。
図47(ウ)に示すように、第2の演出時期になると、第2液晶表示装置37では、「RUSH画像」の表示が実行される。具体的には、第2液晶表示装置37では、図48(c)に示すように、「RUSH画像」が表示される。以降、リーチ演出を実行するまで、第1液晶表示装置31と第2液晶表示装置37とに「RUSH画像」が重ならないように、所定の演出時期に「RUSH画像」を表示される。
図47(エ)に示すように、第1液晶表示装置31でリーチB1演出の実行が開始されると、「キャラクタ1画像」として「リーチ!」の表示が実行されるとともに、第2液晶表示装置37では「RUSH画像」の表示が実行される。具体的には、図49(a)に示すように、第1液晶表示装置31の「リーチ!」の文字に邪魔にならないように、第2液晶表示装置37で「RUSH画像」が表示される。
図47(オ)に示すように、第1液晶表示装置31でリーチB1演出の実行中に、演出内容を示す「キャラクタ1画像」としての「バトル開始」の表示が実行されるとともに、「キャラクタ2画像」としての「キャラクタU」の表示が実行されると、第2液晶表示装置37では「RUSH画像」の表示が実行される。具体的には、図49(b)に示すように、第1液晶表示装置31の「バトル開始」の文字に邪魔にならないように、第2液晶表示装置37で「RUSH画像」が表示される。
図47(カ)に示すように、第1液晶表示装置31でリーチB1演出の実行中に、第2液晶表示装置37でコメント表示が実行されると、第1液晶表示装置31では「RUSH画像」の表示が実行される。具体的には、図49(c)に示すように、第2液晶表示装置37のコメントの文字に邪魔にならないように、第1液晶表示装置31で「RUSH画像」が表示される。
図47(キ)に示すように、第1液晶表示装置31でリーチB1演出の実行中に、第2液晶表示装置37でタイマ点滅表示が実行されると、第1液晶表示装置31では「RUSH画像」の表示が実行される。具体的には、図50(a)に示すように、第2液晶表示装置37のタイマ点滅表示に邪魔にならないように、第1液晶表示装置31で「RUSH画像」が表示される。
図47(ク)に示すように、第1液晶表示装置31でリーチB1演出の内容の結果を報知するために、「キャラクタ1画像」として「勝利」の表示が実行された後、各種表示の実行が終了する。具体的には、図50(b)に示すように、第1液晶表示装置31で「勝利」の表示がされるとともに、第2液晶表示装置37でもコメントの表示がされる。なお、ハズレに対応する図柄変動演出パターンが決定されたときには、図50(b)の代わりに図50(c)に示すように、第1液晶表示装置31で「敗北」の表示がされるとともに、第2液晶表示装置37でもコメントの表示がされる。
上述したように、図柄変動演出パターンや予告演出パターンを決定したうえで、最後に図柄変動演出パターンや予告演出パターンに基づいて、「RUSHシナリオ」を決定している。このため、本実施形態に示すように、遊技者により強く認識させたい液晶側には「RUSH画像」を表示させずに、遊技者にあまり認識させなくてもよい液晶側に「RUSH画像」を表示させるようにRUSHシナリオを設定することができる。
また、本実施形態によれば、リーチ演出に対応する画像とRUSH画像とを同時期に表示させる場合であっても、それぞれの画像を1つの液晶表示装置に重ねて表示することなく、第1液晶表示装置31と第2液晶表示装置37とにそれぞれを分けて表示できるので、それぞれの画像を遊技者が認識することができる。
(暗黒カウントダウンモードの演出)
次に、図51〜図54を用いて、第1液晶表示装置31および第2液晶表示装置37の表示画面等で行われる暗黒カウントダウンモードの演出について説明する。
図51(a)に示すように、演出モードとして「暗黒カウントダウンモード」が設定されていると、第1液晶表示装置31の右上に暗黒カウントダウンモードの表示回数を示す表示回数画像301が表示される。さらに、第2液晶表示装置37には、「暗黒カウントダウンモード」では普図ルーレットが作動しやすくなっていることを報知するため、「お得ルーレット作動アップ中!」という文字画像が表示されている。
図51(b)に示すように、特別図柄の変動表示が開始すると、演出図柄38も変動表示を開始するとともに、暗黒カウントダウンモードの表示回数が1減算され、表示回数画像301が「10」から「9」に変更されて表示される(ステップS1642等参照)。
図51(c)に示すように、特別図柄の変動表示が終了すると、演出図柄38も変動表示を終了する。
以降、特別図柄の変動開始毎に、暗黒カウントダウンモードの表示回数が1ずつ減算されていくことになる。なお、見た目には認識できないが、内部的には暗黒カウントダウンモードの継続回数も1ずつ減算されていくことになる。
図52(d)に示すように、普通図柄ゲート13に遊技球が通過すると、普通図柄の変動表示を開始したときに、第2液晶表示装置37に「Now Loading」という文字が表示される。
また、図52(d)では、普図記憶数=1になり、第2液晶表示装置37に普図保留画像302が表示されている。
上述した通り、暗黒カウントダウンモードでは、普図ルーレット抽選が、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したときと、普通図柄の変動表示を開始したときとの2回行っている(ステップS1604、S1608等参照)。そして、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したときに普図ルーレットを実行させると判定した場合には、普図保留画像302として第1の表示態様(例えば、赤の普図保留画像302)を表示し、普図ルーレットを実行させないと判定した場合には、普図保留画像302として第2の表示態様(例えば、青の普図保留画像302)を表示する。
そして、図52(e)に示すように、普図ルーレットを実行させないと判定した場合には、普通図柄の変動表示を開始した後、第2液晶表示装置37に「Miss」という文字が表示される。
一方、図52(f)に示すように、普図ルーレットを実行させると判定した場合には、普通図柄の変動表示を開始した後、第2液晶表示装置37に普図ルーレット303が表示される。
図53(g)に示すように、普図ルーレット303が表示された後は、ルーレット図柄の点滅表示を行い、決定されたルーレット図柄を点灯させる表示を行う(ステップS1612等参照)。ここで、図52(g)では、ルーレット図柄として「+5」の上乗せ回数が決定されたことを表示している。
図53(h)に示すように、ルーレット図柄を点灯させた後、特別図柄の変動時間が規制時間でなければ、表示回数に上乗せ回数を加算し、第1液晶表示装置31で第2加算演出を実行する(ステップS1502〜S1513等参照)。
図53(i)に示すように、第2加算演出が実行されることにより、第1液晶表示装置31の表示回数画像301が「9」から「14」に変更されて表示される。
以降、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したことを契機として実行された普図ルーレットにおいて上乗せ回数が決定される毎に、暗黒カウントダウンモードの表示回数が上乗せ回数分だけ加算されていくことになる。なお、暗黒カウントダウンモードの継続回数は加算されることはない。
次に、暗黒カウントダウンモードの表示回数が0になった後の演出について、説明する。
図54(a)は、暗黒カウントダウンモードの表示回数が0になって、特別図柄が停止表示しているときの状態を表している。
図54(b)に示すように、特別図柄が変動表示を開始直後には、第1液晶表示装置31で扉の画像が表示され、扉が閉鎖するような演出が実行される。
図54(c)に示すように、暗黒カウントダウンモードの表示回数=0であって、暗黒カウントダウンモードの継続回数=0であれば、「暗黒カウントダウンモード」から「通常モード」に演出モードが移行する。
一方、図54(d)に示すように、暗黒カウントダウンモードの表示回数=0であるが、暗黒カウントダウンモードの継続回数=0でなければ、扉を開放したときに上乗せ回数が表示される第1加算演出が実行される。
そして、図54(e)に示すように、第1加算演出が実行されることにより、第1液晶表示装置31の表示回数画像301が「上乗せ回数」に変更されて表示される。
このように、本実施形態によれば、非時短遊技状態であって高確率遊技状態である可能性を示唆する「暗黒カウントダウンモード」の表示回数が、第1始動口14および第2始動口15に遊技球が入賞したことを契機とする特別図柄の変動表示だけではなく、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したことを契機とする普通図柄の変動表示(普図ルーレット)によっても更新されていくので、暗黒カウントダウンモードにおける遊技の興趣をより向上させることができる。
なお、本実施形態によれば、「暗黒カウントダウンモード」の表示回数が、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したことを契機とする普通図柄の変動表示によっても更新されていくものとした。
しかしながら、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したことを契機とする普通図柄の変動表示に限られず、演出ボタン35や十字キー36等による遊技者の操作によって、「暗黒カウントダウンモード」の表示回数を加算できるように構成してもよい。さらには、普通図柄抽選を行う普通図柄ゲート13であることに限られず、演出専用のゲートに遊技球が通過したことや、一般入賞口に遊技球が入賞したことにより、「暗黒カウントダウンモード」の表示回数を加算できるように構成してもよい。
なお、本実施形態によれば、「暗黒カウントダウンモード」の表示回数・継続回数が減算されていき、表示回数に上乗せ回数が加算されていくように構成したが、「暗黒カウントダウンモード」の表示回数・継続回数・上乗回数に対しての「加算」と「減算」との関係が本実施形態と逆であってもよい。
さらに、当たり終了後に決定した「暗黒カウントダウンモード」の継続回数は更新せずに、表示回数と上乗せ回数のみ更新するように構成してもよい。
例えば、継続回数をキャラクタ等の最終到達地点のイメージとして、特別図柄の変動表示毎に表示回数が加算されていき、普通図柄の変動表示毎に表示回数が差分回数の範囲で加算されていくように構成してもよい。その他の例として、継続回数をキャラクタ等の最終ダメージポイントのイメージとして、特別図柄の変動表示毎に表示回数が減算されていき、普通図柄の変動表示毎に表示回数が差分回数の範囲で減算されていくように構成してもよい。
また、本実施形態によれば、パチンコ遊技機に用いる遊技機について説明をしたが、回胴式遊技機(スロットマシン)、じやん球遊技機、アレンジボール遊技機に用いてもよい。