JP5419950B2 - V型多気筒内燃機関の吸気装置 - Google Patents
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Description
本発明では、EGR室壁部に形成された第1、第2EGR吐出孔を介して第1、第2通路の壁面に沿うようにして、吸気の流れに逆らうことなくEGRガスを供給することができる。したがって、EGRガスの供給によって吸気集合室における共鳴効果が低下することもない。また、このように配管を用いることなくEGRガスを供給することにより、第1、第2吸気集合室へ均等にEGRガスを供給できることはもちろんのこと、目標とする量のEGRガスを供給することもできる。
また本発明では、EGRガスをEGR室内に導くEGR導入管を、内燃機関本体からの受熱がより大きなロア部材に形成することにより、EGR導入管およびEGR室内に凝縮水が発生するのを抑制することができる。
本発明によれば、分岐室側の壁面を伝ってきたオイルの多くを、凹状に形成された開口において自重により下方に落下させ、EGR室内へ流入するのを防止することができる。
この発明によれば、EGR室壁部の一部を中空状に形成することにより、EGR室壁部のヒートマスを低減し、かつ吸気マニホルド全体の重量を軽量化することができる。
また、第1通路と第2通路との合流部が新気流入部から新気の流入方向に沿って視て正面に位置するように設けた場合、新気流入部から流入した新気を第1通路側へ流れるものと第2通路側へ流れるものとで略均等に分けることができるものの、新気の一部がどちらへも流れず合流部で淀みが発生するおそれがある。これに対し、本発明では、EGR室壁部を淀みが発生し易い合流部に絞り形状に形成することにより、合流部で新気が淀むのを抑制し、ひいては内燃機関の出力を向上することができる。
図1は、本実施形態に係るV型多気筒内燃機関の吸気装置1の分解斜視図である。
吸気装置1は、吸気マニホルド2とスロットルバルブユニット8と、を含んで構成され、吸気マニホルド2の下方に設けられた吸気マニホルドベース9を介して、シリンダヘッドおよびシリンダブロックで構成された内燃機関本体(図示せず)の上部に連結される。
図2は、ロア部材5を内側から視た平面図である。
図3は、ロア部材5を吸気の流入方向から視た正面図である。
図4は、アッパ部材6を内側から視た平面図である。
図5は、アッパ部材6を吸気の流入方向から視た正面図である。
吸気マニホルド2は、これらロア部材5とアッパ部材6とを互いに組み合わせることで一体に形成される。
第2吸気集合室RRに接続された吸気通路41d〜41fは、それぞれ、幅方向に沿って第1吸気集合室FR側に向かって下方へ延び、前方バンクの各吸気ポートに至る。
ロア部材5は、略矩形皿状のロア部材本体52と、この本体52の長手方向の端部に設けられた上述の新気流入部51と、を含んで構成される。
アッパ部材6は、略矩形皿状である。なお、以下では、ロア部材5と組み合わせたときにロア部材5の新気流入部51が設けられる方、すなわち図4の上方側をアッパ部材6の先端側とする。
この外壁部66のうち、第1通路33と第2通路34との合流部35(図6参照)に面する先端部66cは、先端側に近づくに従い細くなる絞り形状に形成されている。また、この先端部66cには、中空状の肉抜き部66fが形成されている。
図7は、ロア部材5とアッパ部材6とを組み合わせて構成された吸気マニホルド2の幅方向に沿った断面図である。より具体的には、図7は、EGR室底部58の底面58aに沿った断面図となっている。なお、図7には、説明を容易にするため断面には現れないアッパ部材6のEGR室壁部65の構成を2点鎖線で示す。また、以下の説明において、吸気の流れは実線の矢印で示し、EGRガスの流れは破線の矢印で示す。
図8は、図7中の線VIII−VIIIに沿った断面図である。
図9は、図7中の線IX−IXに沿った断面図である。
図10は、第1EGR吐出孔66dを第1通路33側から視た正面図である。
また、図8に示すように、EGR導入管57は鉛直方向に沿って延び、その先端部57aは底面58aよりも高くなっている。このため、たとえオイルがEGR室38内に流入したとしてもEGR導入管57内までは容易に流入することがない。
上記実施形態では、EGR室壁部65をアッパ部材6に形成したが、ロア部材5に形成しても同様の効果を達成することができる。すなわち、アッパ部材6とロア部材5とを組み合わせたときに、EGR室壁部によりEGR室と分岐室とが画成されれば、EGR室壁部はアッパ部材およびロア部材のどちらに設けられていてもよい。また、このEGR室壁部は、アッパ部材やロア部材から着脱可能なカセットで構成してもよい。
また上記実施形態では、6気筒エンジンに適用した吸気装置1を説明したが、エンジンの気筒数はこれに限らず幾つでもよい。
2…吸気マニホルド
3…吸気集合室
FR…第1吸気集合室
RR…第2吸気集合室
41a,41b,41c,41e,41f,41g…吸気通路
5…ロア部材
51…新気流入部
57…EGR導入管
57a…先端部
58…EGR室底部
58a…底面
6…アッパ部材
65…EGR室壁部
66…外壁部
66c…先端部
66d…第1EGR吐出孔
66e…第2EGR吐出孔
67…内壁部
68,69…溝
31…分岐室
32…流入通路
33…第1通路
34…第2通路
35…合流部
38…EGR室
Claims (4)
- 吸気が流入する吸気集合室と、当該吸気集合室に上流端部にて接続された複数の吸気通路と、を有する吸気マニホルドを備え、
当該吸気マニホルドは、その下部を構成するロア部材と上部を構成するアッパ部材とを組み合わせて構成されたV型多気筒内燃機関の吸気装置であって、
前記吸気集合室は、一方のバンクの気筒群に連通する吸気通路が接続された第1吸気集合室と、当該第1吸気集合室に対向して設けられ他方のバンクの気筒群に連通する吸気通路が接続された第2吸気集合室と、上流側で新気流入部に接続され下流側で分岐し前記第1、第2吸気集合室に接続される分岐室と、を備え、
前記ロア部材および前記アッパ部材のうち何れか又は両方には、前記分岐室とEGRガスが流入するEGR室と、を画成するEGR室壁部が設けられ、
前記ロア部材には、鉛直方向に沿って延び、その先端部が前記EGR室の内部に至るEGR導入管が設けられ、
前記EGR室壁部には、前記分岐室のうち前記第1吸気集合室に至る第1通路内に連通する第1EGR吐出孔と、前記分岐室のうち前記第2吸気集合室に至る第2通路内に連通する第2EGR吐出孔と、が設けられ、
前記EGR導入管の先端部は、前記EGR室の内部のうち平面視で略中央に設けられ、かつ当該EGR室を構成する底面よりも高いことを特徴とするV型多気筒内燃機関の吸気装置。 - 前記第1EGR吐出孔および第2EGR吐出孔を形成する開口のうち少なくとも上部は断面視で鉛直下方へ向けて凹状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のV型多気筒内燃機関の吸気装置。
- 前記EGR室壁部の少なくとも一部は中空状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のV型多気筒内燃機関の吸気装置。
- 前記分岐室は、平面視で略Y字状であり、かつ前記第1通路と前記第2通路との合流部が、前記新気流入部から新気の流入方向に沿って視て正面に位置するように形成され、
前記EGR室壁部は、前記合流部において前記新気流入部側に近づくに従い細くなる絞り形状に形成されていることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載のV型多気筒内燃機関の吸気装置。
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