JP5417863B2 - ポリアリーレン系共重合体および固体高分子電解質 - Google Patents
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Description
すなわち、本発明の課題は、従来と同様にプロトン伝導性を具備するとともに、優れた熱水耐性を有し、耐熱性にも優れたプロトン伝導膜を提供することにある。
下記式(8)で表される含窒素複素環基を有する構成単位とを含むポリアリーレン系共重合体。
構成単位の端部における単線のうち、一方に置換基が表示されていないものは隣り合う構成単位との接続を意味する。]
[3]前記縮合芳香族環構成単位が、下記式(3)で表されるものである[1]のポリアリーレン系共重合体;
Dは直接結合、−O−、−CO−、−(CH2)j−(jは1〜10の整数である)および−CR'2−(R'は脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基を示す)からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示し、
Phは縮合芳香族環を有する2価の基を示し、R1〜R20は互いに同一であっても異なっていてもよく、水素原子、フッ素原子、アルキル基、一部またはすべてがハロゲン化されたハロゲン化アルキル基、アリル基、アリール基、ニトロ基およびニトリル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子または基を示す。
lは0〜4の整数を示し、qは2以上の整数を示す。tは0〜4の整数を示す。
n、pは各構成単位の組成比を示し、pは0から1の値のうち0以外の値をとり、n+p=1である。
構成単位の端部における単線のうち、一方に置換基が表示されていないものは隣り合う構成単位との接続を意味する。]
Phは下記式(6)で表される構造である。
n、pは各構成単位の組成比を示し、pは0から1の値のうち0以外の値をとり、n+p=1である。
[9]前記[1]〜[8]の共重合体を含有するプロトン伝導膜。
1.ポリアリーレン系共重合体
本発明にかかるポリアリーレン系共重合体は、縮合芳香族環構成単位と、含窒素複素環基を有する構成単位とを含む。
本発明の共重合体が有する縮合芳香族環構成単位は、下記式(1)で表される。かかる構成単位を含むことにより、重合体に疎水部を付与することができる。また、縮合芳香族環を有するので、前記重合体の熱水耐性を向上させることができる。
Bは酸素原子または硫黄原子であり、s、tは、それぞれ独立に、0〜4の整数を示し、rは、0または1以上の整数を示す。
ここで、−CR'2−のR’の具体的な例として、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、プロピル基、オクチル基、デシル基、オクタデシル基、フェニル基、トリフルオロメチル基などが挙げられる。これらのうち、直接結合、−O−、−CR'2−(R'は脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基を示す)が好ましい。
Phは縮合芳香環構造を有する2価の基を示し、例えばナフタレン環、アントラセン環、テトラセン環、ペンタセン環などの環構造を有する2価の基が挙げられ、なかでもナフタレン環からなる2価の基が好ましい。これらを含有することによって、式(1)で表される芳香族化合物をモノマーとした重合体に耐水性を付与することができる。
ここで、−CR'2−のR'の具体的な例として、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、プロピル基、オクチル基、デシル基、オクタデシル基、フェニル基、トリフルオロメチル基などが挙げられる。これらのうち、直接結合、−O−、−CR'2−(R'は脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基を示す)が好ましい。
Dは直接結合、−O−、−CO−、−(CH2)j−(jは1〜10の整数である)および−CR'2−(R'は脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基を示す)−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示し、
Phは縮合芳香族環構造を有する2価の基を示し、R1〜R20は互いに同一であっても異なっていてもよく、水素原子、フッ素原子、アルキル基、一部またはすべてがハロゲン化されたハロゲン化アルキル基、アリル基、アリール基、ニトロ基およびニトリル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子または基を示す。
n、pは各構成単位の組成比を示し、pは0から1の値のうち0以外の値をとり、n+p=1である。]。
Phは下記式(6)で表される構造である。
n、pは各構成単位の組成比を示し、pは0から1の値のうち0以外の値をとり、n+p=1である。]。
本発明の共重合体が有する含窒素複素環基を有する構成単位は、下記式(7)で表される。
Wは、−CO−、−SO2−、−SO−、−CONH−、−COO−、−(CF2)l'−(l’は1〜10の整数である)、−C(CF3)2−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示し、好ましくは−CO−である。
eは0〜4の整数を示し、好ましくは、0または1である。
このような含窒素複素環基を有する構成単位は、具体的には、下記式(8)で示されるものが好ましい。
本発明の共重合体は、スルホン酸基を有する構成単位を含むことができる。スルホン酸基を有する構成単位は下記式(10)で表される構造を有する構成単位である。スルホン酸基を有することによりプロトン伝導性を有する共重合体が得られる。
Zは、−O−、−S−、直接結合、−CO−、−SO2−、−SO−、−(CH2)l−(lは1〜10の整数である)、−C(CH3)2−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示す。
R12、R13は、それぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属原子、脂肪族炭化水素基からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示す。ただし、上記式中に含まれる全てのR12およびR13のうち少なくとも1個は水素原子である。
上記式(10)で表されるスルホン酸基を有する構成単位は、好ましくは下記式(11)で表される構造を有する。
c、dの値とY、Z、Arの構造についての好ましい組み合わせとして、
(1)c=0、d=0であり、Yは−CO−であり、Arが置換基として−SO3Hを有するフェニル基である構造、
(2)c=1、d=0であり、Yは−CO−であり、Zは−O−であり、Arが置換基として−SO3Hを有するフェニル基である構造、
(3)c=1、d=1、k=1であり、Yは−CO−であり、Zは−O−であり、Arが置換基として−SO3Hを有するフェニル基である構造、
(4)c=1、d=0であり、Yは−CO−であり、Arが置換基として2個の−SO3Hを有するナフチル基である構造、
(5)c=1、d=0であり、Yは−CO−であり、Zは−O−であり、Arが置換基として−O(CH2)4SO3Hを有するフェニル基である構造などを挙げることができる。
本発明のスルホン化ポリアリーレン系共重合体は、上記式(10)で表されるスルホン酸基を有する構成単位と、上記式(1)で表される縮合芳香族環構成単位と、上記式(7)で表される含窒素複素環基を含むことが特徴であり、下記式(14)で表される重合体である。各構成単位の端部における単線のうち、一方に置換基が表示されていないものは隣り合う構成単位との接続を意味する。
x、y、zは、x+y+z=100モル%とした場合のモル比を示す。
上記式(14)で表されるスルホン化ポリアリーレンは、好ましくは下記式(15)で表される構造を有する。
本発明の重合体の分子量は、ゲルパーミエションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量で、1万〜100万、好ましくは2万〜80万である。
スルホン酸基を有する重合体の製造には、例えば下記に示すA法、B法、C法の3通りの方法を用いることができる。
特開2004−137444号公報に記載の方法と同様に、下記式(16)で表されるモノマー(A)、下記式(24)で表されるモノマー(C)および下記式(18)で表されるモノマー(B)を共重合させ、スルホン酸エステル基を有する重合体を製造し、このスルホン酸エステル基を脱エステル化して、スルホン酸エステル基をスルホン酸基に変換することにより合成することができる。
モノマー(A)は、スルホン酸基を有するモノマーであり、下記式(16)で表される。
Zは、−O−、−S−、直接結合、−CO−、−SO2−、−SO−、−(CH2)l−(lは1〜10の整数である)、−C(CH3)2−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示す。
R12、R13は、それぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属原子、脂肪族炭化水素基からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示す。ただし、上記式中に含まれる全てのR12およびR13のうち少なくとも1個は水素原子である。
上記式(16)で表されるモノマーは、好ましくは下記式(17)で表される構造を有する。
モノマー(B)は、縮合芳香族環構造を有するモノマーであり、下記式(18)で表される。
A、Dは、それぞれ独立に、直接結合または、−CO−、−SO2−、−SO−、−(CF2)l−(lは1〜10の整数である)、−(CH2)l−(lは1〜10の整数である)、−CR'2−(R'は脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基およびハロゲン化炭化水素基を示す)、シクロヘキシリデン基、フルオレニリデン基、−O−、−S−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示し、
Bは酸素原子または硫黄原子であり、s、tは、それぞれ独立に、0〜4の整数を示し、rは、0または1以上の整数を示す。
Phはナフタレン基、アントラセン基、テトラセン基、ペンタセン基から選ばれる基が好ましい。
まず、下記式(22−1)で表されるビスフェノール類および式(22−2)で表されるビスフェノール類をアルカリ金属塩とする。
得られた化合物はオリゴマーないしポリマーであるが、これらはポリマーの一般的な精製方法、例えば、溶解−沈殿の操作によって精製することができる。分子量の調整は、過剰の芳香族ジクロライドとビスフェノールとの反応モル比によって行う。芳香族ジクロライドが過剰にあるため、得られる化合物の分子末端は、芳香族クロライドになっている。
以下は、n=0であり、1種類の式(22−2)の化合物を用いて構成される芳香族化合物の具体例を示す。
これらの芳香族化合物のなかでも、(1−2)の化合物として、2,7−ジヒドロキシナフタレン(2,7−NAP)、1,5−ジヒドロキシナフタレン(1,5−NAP)、1,6−ジヒドロキシナフタレン(1,6−NAP)、(1−1)の化合物として、1,3−ビス[1−メチル−1−(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン(Bis−M)、1,4−ビス[1−メチル−1−(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン(Bis−AF)、レゾルシノール(RES)から合成される該化合物が好ましい。
モノマー(C)は、含窒素複素環構造を有するモノマーであり、下記式(24)で表される。
具体的には、下記式(25)で表される。
活性水素を有する含窒素複素環化合物としては、ピロール、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、ピリジン、イミダゾール、イミダゾリン、ピラゾール、1,3,5−トリアジン、ピリミジン、ピリタジン、ピラジン、インドール、キノリン、イソキノリン、ブリン、ベンズイミダゾール、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾール、テトラゾール、テトラジン、トリアゾール、カルバゾール、アクリジン、キノキサリン、キナゾリン、2−ヒドロキシピリジン、3−ヒドロキシピリジン、4−ヒドロキシピリジン、3−ヒドロキシキノリン、8−ヒドロキシキノリン、2−ヒドロキシピリミジン、2−メルカプトピリジン、3−メルカプトピリジン、4−メルカプトピリジン、2−メルカプトピリミジン、2−メルカプトベンズチアゾールなどを挙げることができる。
式(26)で表される化合物と活性水素を有する含窒素複素環化合物との反応は、有機溶媒中で行うことが好ましい。N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、スルホラン、ジフェニルスルホン、ジメチルスルホキシドなどの極性溶媒を用いる。反応を促進するために、アルカリ金属、水素化アルカリ金属、水酸化アルカリ金属、アルカリ金属炭酸塩などを用いる。式(26)で表される化合物と、活性水素を有する含窒素複素環化合物との比率は、等モルもしくは活性水素を有する含窒素複素環化合物を過剰に加えて反応させる。具体的には、活性水素を有する含窒素複素環化合物は式(26)で表される化合物の1〜3倍モル、特に1〜1.5倍モル使用することが好ましい。
生成物は再結晶などの方法で精製して用いることが好ましい。
本発明の重合体を得るためはまず上記モノマー(A)、モノマー(B)およびモノマー(C)を共重合させ、前駆体を得る。
上記方法以外にも、例えば、特開2001−342241号公報に記載の方法と同様に、上記式(16)で表される骨格を有し、かつスルホン酸基、スルホン酸エステル基を有しないモノマーと、上記モノマー(18)と、上記モノマー(24)を共重合させ、この重合体を、スルホン化剤を用いて、スルホン化することにより合成することもできる(これをB法という)。
また上記方法以外に、式(10)において、Arが−O(CH2)hSO3Hまたは−O(CF2)hSO3Hで表される置換基を有する芳香族基である場合には、例えば、特開2005−606254号公報に記載の方法と同様に、上記式(16)で表されるモノマーの−O(CH2)hSO3Hまたは−O(CF2)hSO3Hが結合していないものと、上記式(18)で表されるモノマーまたはオリゴマーと、上記式(24)で表されるモノマーを共重合させ、次にアルキルスルホン酸またはフッ素置換されたアルキルスルホン酸を導入する方法で合成することもできる(これをC法という)。
本発明に係るプロトン伝導膜は、上記スルホン酸基と上記含窒素複素環基を有する重合体からなる。
製膜する際の溶液のポリマー濃度は、通常5〜40重量%、好ましくは7〜25重量%である。ポリマー濃度が5重量%未満では、厚膜化し難く、また、ピンホールが生成しやすい傾向にある。一方、ポリマー濃度が40重量%を超えると、溶液粘度が高すぎてフィルム化し難く、また、表面平滑性に欠けることがある。
本発明の方法により得られるプロトン伝導膜は、その乾燥膜厚が、通常10〜100μm、好ましくは20〜80μmである。
以下に実施例を挙げ、本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、評価用の膜の調製、スルホン酸当量、分子量およびプロトン伝導度の測定は以下の記載にして行った。
得られたスルホン化重合体の15重量%溶液(溶媒はメタノール/NMP=50/50(容量比)の混合溶媒)からキャスト膜を調製した。これを大量の蒸留水に一晩浸漬し、膜中の残存NMPを希釈により取り除いた後、乾燥し、膜を得た(膜厚40μm)。
得られたスルホン酸基を有する重合体の水洗水が中性になるまで洗浄し、フリーに残存している酸を除いて充分に水洗し、乾燥後、所定量を秤量し、THF/水の混合溶剤に溶解したフェノールフタレインを指示薬とし、NaOHの標準液を用いて滴定を行い、中和点から、スルホン酸当量を求めた。
スルホン酸基を有しない重合体重量平均分子量は、溶剤としてテトラヒドロフラン(THF)を用い、GPCによって、ポリスチレン換算の分子量を求めた。
交流抵抗は、5mm幅の短冊状膜試料の表面に、白金線(φ=0.5mm)を押し当て、恒温恒湿装置中に試料を保持し、白金線間の交流インピーダンス測定から求めた。すなわち、85℃、相対湿度90%の環境下で交流10kHzにおけるインピーダンスを測定した。抵抗測定装置として、(株)NF回路設計ブロック製のケミカルインピーダンス測定システムを用い、恒温恒湿装置には、(株)ヤマト科学製のJW241を使用した。白金線は、5mm間隔に5本押し当てて、線間距離を5〜20mmに変化させ、交流インピーダンスを測定した。交流インピーダンスから、各抵抗線間勾配を測定し、線間距離と抵抗線間勾配から膜の比抵抗を算出し、比抵抗の逆数および膜厚から、プロトン伝導率を算出した。
比抵抗R(Ω・cm)=0.5(cm)×膜厚(cm)×抵抗線間勾配(Ω/cm)
膜厚約40μmの各フィルムを、160℃オーブン中に24時間入れた。耐熱試験前後のサンプルを、上記のNMP系のGPC溶離液99.8重量部に対し、0.2重量部のプロトン伝導膜を浸漬、溶解後、不溶分を除去し、GPC測定を行った。耐熱試験前後のGPCの溶出面積の比から不溶分含量を求めた。
厚さ30μmのスルホン化ポリマーのフィルムを、縦3cm、横4cmに切断し重量(A)を測定する。プレッシャークッカー中で、カットしたサンプルを純水中に浸漬し120℃で24時間加熱する。加熱終了後放冷した後サンプルを取り出し、表面に付着した水滴をベンコットン(旭化成製)で取り除く。水滴を取り除いた後の重量(B)を測定し、下記式に従い含水率を算出する。
(含水率 %) = (B−A) / A × 100
(1)縮合芳香族環構成単位の合成
撹拌羽根、温度計、窒素導入管、Dean−Stark管、冷却管を取り付けた3Lセパラブル3口フラスコに2,7−ジヒドロキシナフタレン(2,7−NAP) 30.8g (192mmol)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン (Bis−AF) 96.8g (288mmol)、2,6−ジクロロベンゾニトリル (2、6−DBN) 92.9g (540mmol)、炭酸カリウム 86.2g (624mol)をはかりとった。減圧下で真空乾燥を行った後、スルホラン 675mL、トルエン 270mLを加え、窒素雰囲気下、130℃で加熱還流した。反応によって生成する水をトルエンとの共沸により、Dean−Stark管から取り除いた。3時間後に水の生成が認められなくなったところで、トルエンを系外に取り除き、180℃で7時間撹拌した後、2,6−ジクロロベンゾニトリル (2、6−DBN) 31.0g (180mmol)を加え、さらに3時間撹拌した。
攪拌機、温度計、窒素導入管をとりつけた500mLの三口フラスコに、3−(2,5−ジクロロベンゾイル)ベンゼンスルホン酸ネオペンチル37.67g(93.9mmol)、2,5−ジクロロー4'―(1−イミダゾリル)ベンゾフェノン(表中では、-Nイミダゾールと表記) 1.49g(4.7mmol、 実施例1−(1)で得られた縮合芳香族環構成単位(1−a )11.5g(1.4mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケルジクロリド2.62g(4.0mmol)、ヨウ化ナトリウム0.45g(3.0mmol)、トリフェニルホスフィン10.49g(40mmol)、亜鉛15.69g(240mmol)をはかりとり、乾燥窒素で置換した。ここにN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)152mLを加え、反応温度を80℃に保持しながら3時間攪拌し続けた後、DMAc349mLを加えて希釈し、不溶物をろ過した。
実施例1の2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン (Bis−AF) 96.8g (288mmol)を1,3−ビス[1−メチル−1−(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン(Bis−M)99.8g (288mmol)に変更した以外は、実施例1と同様の方法で縮合芳香族環構成単位(2−a)を合成し、得られた縮合芳香族環構成単位を用いて実施例1と同様の方法で合成を行い、式(2−b)のポリマーを得た。得られたポリマーを用いて実施例1と同様にしてフィルムを得た。
実施例1の2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン (Bis−AF) 96.8g (288mmol)をレゾルシノール(Res)31.7g (288mmol)に変更した以外は、実施例1と同様の方法で縮合芳香族環構成単位(3−a)を合成し、得られた縮合芳香族環構成単位を用いて実施例1と同様の方法で合成を行い、式(3−b)のポリマーを得た。得られたポリマーを用いて実施例1と同様にしてフィルムを得た。
実施例1の2,7−ジヒドロキシナフタレン(2,7−NAP) 30.8g (192mmol)を1,5−ジヒドロキシナフタレン(1,5−NAP) 30.8g (192mmol)に変更した以外は、実施例1と同様の方法で縮合芳香族環構成単位(4−a)を合成し、得られた縮合芳香族環構成単位を用いて実施例1と同様の方法で合成を行い、式(4−b)のポリマーを得た。得られたポリマーを用いて実施例1と同様にしてフィルムを得た。
実施例1の2,7−ジヒドロキシナフタレン(2,7−NAP) 30.8g (192mmol)を1,5−ジヒドロキシナフタレン(1,5−NAP) 30.8g (192mmol)に、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン (Bis−AF) 96.8g (288mmol)を1,3−ビス[1−メチル−1−(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン(Bis−M)99.8g (288mmol)変更した以外は、実施例1と同様の方法で縮合芳香族環構成単位(5−a)を合成し、得られた縮合芳香族環構成単位を用いて実施例1と同様の方法で合成を行い、式(5−b)のポリマーを得た。得られたポリマーを用いて実施例1と同様にしてフィルムを得た。
実施例1の2,7−ジヒドロキシナフタレン(2,7−NAP) 30.8g (192mmol)を1,6−ジヒドロキシナフタレン(1,6−NAP) 30.8g (192mmol)に変更した以外は、実施例1と同様の方法で縮合芳香族環構成単位(6−a)を合成し、得られた縮合芳香族環構成単位を用いて実施例1と同様の方法で合成を行い、式(6−b)のポリマーを得た。得られたポリマーを用いて実施例1と同様にしてフィルムを得た。
実施例1の2,7−ジヒドロキシナフタレン(2,7−NAP) 30.8g (192mmol)を1,6−ジヒドロキシナフタレン(1,6−NAP) 30.8g (192mmol)に、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン (Bis−AF) 96.8g (288mmol)を1,3−ビス[1−メチル−1−(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン(Bis−M)99.8g (288mmol)変更した以外は、実施例1と同様の方法で縮合芳香族環構成単位(7−a)を合成し、得られた縮合芳香族環構成単位を用いて実施例1と同様の方法で合成を行い、式(7−b)のポリマーを得た。得られたポリマーを用いて実施例1と同様にしてフィルムを得た。
実施例1の2,6−ジクロロベンゾニトリル (2、6−DBN) 92.9g (540mmol)を4,4'―ジクロロベンゾフェノン(4,4'−DBP)135.6g(540mmol)に、また追加で添加する2,6−ジクロロベンゾニトリル (2、6−DBN)31.0g (180mmol)を4,4'―ジクロロベンゾフェノン(4,4'−DBP)45.2g(180mmol)に変更した以外は、実施例1と同様の方法で縮合芳香族環構成単位(8−a)を合成し、得られた縮合芳香族環構成単位を用いて実施例1と同様の方法で合成を行い、式(8−b)のポリマーを得た。得られたポリマーを用いて実施例1と同様にしてフィルムを得た。
実施例1の2,7−ジヒドロキシナフタレン(2,7−NAP) 30.8g (192mmol)を1,5−ジヒドロキシナフタレン(1,5−NAP) 30.8g (192mmol)に、2,6−ジクロロベンゾニトリル (2、6−DBN) 92.9g (540mmol)を4,4'―ジクロロベンゾフェノン(4,4'−DBP)135.6g(540mmol)に、また追加で添加する2,6−ジクロロベンゾニトリル (2、6−DBN) 31.0g (180mmol)を4,4'―ジクロロベンゾフェノン(4,4'−DBP)45.2g(180mmol)に変更した以外は、実施例1と同様の方法で縮合芳香族環構成単位(9−a)を合成し、得られた縮合芳香族環構成単位を用いて実施例1と同様の方法で合成を行い、式(9−b)のポリマーを得た。得られたポリマーを用いて実施例1と同様にしてフィルムを得た。
実施例1の2,7−ジヒドロキシナフタレン(2,7−NAP) 30.8g (192mmol)を1,6−ジヒドロキシナフタレン(1,6−NAP) 30.8g (192mmol)に、2,6−ジクロロベンゾニトリル (2、6−DBN) 92.9g (540mmol)を4,4'―ジクロロベンゾフェノン(4,4'−DBP)135.6g(540mmol)に、また追加で添加する2,6−ジクロロベンゾニトリル (2、6−DBN) 31.0g (180mmol)を4,4'―ジクロロベンゾフェノン(4,4'−DBP)45.2g(180mmol)に変更した以外は、実施例1と同様の方法で縮合芳香族環構成単位(10−a)を合成し、得られた縮合芳香族環構成単位を用いて実施例1と同様の方法で合成を行い、式(10−b)のポリマーを得た。得られたポリマーを用いて実施例1と同様にしてフィルムを得た。
実施例1の2,7−ジヒドロキシナフタレン(2,7−NAP) 30.8g (192mmol)と2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン (Bis−AF) 96.8g (288mmol)を用いる代わりに、2,7−ジヒドロキシナフタレン(2,7−NAP) 23.1g (144mmol)、1,5−ジヒドロキシナフタレン(1,5−NAP) 23.1g (144mmol)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン (Bis−AF) 64.6g (192mmol)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で縮合芳香族環構成単位(11−a)を合成し、得られた縮合芳香族環構成単位を用いて実施例1と同様の方法で合成を行い、式(11−b)のポリマーを得た。得られたポリマーを用いて実施例1と同様にしてフィルムを得た。
実施例11の2,7−ジヒドロキシナフタレン(2,7−NAP) 23.1g (144mmol)の代わりに、1,6−ジヒドロキシナフタレン(1,6−NAP) 23.1g (144mmol)用いた以外は、実施例11と同様の方法で縮合芳香族環構成単位(12−a)を合成し、得られた縮合芳香族環構成単位を用いて実施例1と同様の方法で合成を行い、式(12−b)のポリマーを得た。得られたポリマーを用いて実施例1と同様にしてフィルムを得た。
実施例1で合成した縮合芳香族環構成単位(1−a)を用い、実施例1の、2,5−ジクロロー4'―(1−イミダゾリル)ベンゾフェノン 1.49g(4.7mmol)の代わりに2,5―ジクロロー4'―(ピリジンー4−オキシ)ベンゾフェノン(表中では、-O-ピリジンと表記)1.62g(4.7mmol)を用いる以外は、実施例1と同様の方法で合成を行い、式(13−b)のポリマーを得た。得られたポリマーを用いて実施例1と同様にしてフィルムを得た。
実施例4で合成した縮合芳香族環構成単位(4−a)を用い、実施例1の、2,5−ジクロロー4'―(1−イミダゾリル)ベンゾフェノン 1.49g(4.7mmol)の代わりに2,5―ジクロロー4'―(ピリジン−4−オキシ)ベンゾフェノン 1.62g(4.7mmol)を用いる以外は、実施例1と同様の方法で合成を行い、式(13−b)のポリマーを得た。得られたポリマーを用いて実施例1と同様にしてフィルムを得た。
実施例6で合成した縮合芳香族環構成単位(6−a)を用い、実施例1の、2,5−ジクロロ−4'−(1−イミダゾリル)ベンゾフェノン 1.49g(4.7mmol)の代わりに2,5―ジクロロ−4'−(ピリジンー4−オキシ)ベンゾフェノン 1.62g(4.7mmol)を用いる以外は、実施例1と同様の方法で合成を行い、式(15−b)のポリマーを得た。得られたポリマーを用いて実施例1と同様にしてフィルムを得た。
3−(2,5−ジクロロベンゾイル)ベンゼンスルホン酸ネオペンチル37.65g(93.9mmol)、4−(2,5−ジクロロベンゾイル)ピリジン(表中では、-CO-ピリジンと表記) 1.18g(4.7mmol)、 実施例1−(1)で得られた縮合芳香族環構成単位(1−a )11.8g(1.5mmol)を原料に用いる以外は、実施例1と同様の方法で合成を行い、式(16−b)のポリマーを得た。得られたポリマーを用いて実施例1と同様にしてフィルムを得た。
実施例4で合成した縮合芳香族環構成単位(4−a)を用い、実施例16の、2,5−ジクロロ−4'−(1−イミダゾリル)ベンゾフェノン 1.49g(4.7mmol)の代わりに4−(2,5−ジクロロベンゾイル)ピリジン 1.18g(4.7mmol)を用いる以外は、実施例1と同様の方法で合成を行い、式(17−b)のポリマーを得た。得られたポリマーを用いて実施例1と同様にしてフィルムを得た。
実施例6で合成した縮合芳香族環構成単位(6−a)を用い、実施例16の、2,5−ジクロロ−4'−(1−イミダゾリル)ベンゾフェノン 1.49g(4.7mmol)の代わりに4−(2,5−ジクロロベンゾイル)ピリジン 1.18g(4.7mmol)を用いる以外は、実施例1と同様の方法で合成を行い、式(18−b)のポリマーを得た。得られたポリマーを用いて実施例1と同様にしてフィルムを得た。
実施例1の2,7−ジヒドロキシナフタレン(2,7−NAP) 30.8g (192mmol)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン (Bis−AF) 96.8g (288mmol)を用いる代わりに、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン (Bis−AF) 161.4g (480mmol)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で縮合芳香族環構成単位(19−a)を合成し、得られた縮合芳香族環構成単位を用いて実施例1と同様の方法で合成を行い、式(19−b)のポリマーを得た。得られたポリマーを用いて実施例1と同様にしてフィルムを得た。
3−(2,5−ジクロロベンゾイル)ベンゼンスルホン酸ネオペンチル39.46g(98.3mmol)、 実施例1−(1)で得られた縮合芳香族環構成単位(1−a )13.3g(1.7mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケルジクロリド2.62g(4.0mmol)、ヨウ化ナトリウム0.45g(3.0mmol)、トリフェニルホスフィン10.49g(40mmol)、亜鉛15.69g(240mmol)を原料に用いる以外は、実施例1と同様の方法で合成を行い、式(20−b)のポリマーを得た。得られたポリマーを用いて実施例1と同様にしてフィルムを得た。
比較例1で合成した縮合芳香族環構成単位(19−a)を用る以外は、比較例2と同様の方法で合成を行い、式(21−b)のポリマーを得た。得られたポリマーを用いて実施例1と同様にしてフィルムを得た。
Claims (8)
- 式(2)で表されることを特徴とする縮合芳香族環構成単位と、
下記式(8)で表される含窒素複素環基を有する構成単位とを含むことを特徴とするポリアリーレン系共重合体。
構成単位の端部における単線のうち、一方に置換基が表示されていないものは隣り合う構成単位との接続を意味する。] - 前記縮合芳香族環構成単位が、下記式(3)で表されるものであることを特徴とする、請求項1に記載のポリアリーレン系共重合体;
Dは直接結合、−O−、−CO−、−(CH2)j−(jは1〜10の整数である)および−CR'2−(R'は脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基を示す)からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示し、
Phはナフタレン、アントラセン、テトラセン、ペンタセンからなる群から選ばれる芳香族環からなる2価の基を示し、R1〜R20は互いに同一であっても異なっていてもよく、水素原子、フッ素原子、アルキル基、一部またはすべてがハロゲン化されたハロゲン化アルキル基、アリル基、アリール基、ニトロ基およびニトリル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子または基を示す。lは0または1の整数を示し、qは2以上の整数を示す。tは0〜4の整数を示す。
n、pは各構成単位の組成比を示し、pは0から1の値のうち0以外の値をとり、n+p=1である。
構成単位の端部における単線のうち、一方に置換基が表示されていないものは隣り合う構成単位との接続を意味する。] - 前記縮合芳香族環構成単位が下記式(4)で表されるものであることを特徴とする請求項2に記載のポリアリーレン系共重合体;
Pは下記式(5−1)〜(5−3)で表される構造から選ばれる少なくとも1種の構造であり、Phは下記式(6)で表される構造である。qは2以上の整数を示す。tは0〜4の整数を示す。n、pは各構成単位の組成比を示し、pは0から1の値のうち0以外の値をとり、n+p=1である。構成単位の端部における単線のうち、一方に置換基が表示されていないものは隣り合う構成単位との接続を意味する。]
- 前記式(4)において、pが0.01〜1の範囲にあることを特徴とする請求項3に記載のポリアリーレン系共重合体。
- 前記式(8)含窒素複素環基がピロール、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、ピリジン、イミダゾール、イミダゾリン、ピラゾール、1,3,5−トリアジン、ピリミジン、ピリタジン、ピラジン、インドール、キノリン、イソキノリン、ブリン、ベンズイミダゾール、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾール、テトラゾール、テトラジン、トリアゾール、カルバゾール、アクリジン、キノキサリン、キナゾリンからなる含窒素複素環化合物およびこれらの誘導体からなる群から選ばれる化合物から誘導される少なくとも1種の基であることを特徴とする請求項4に記載のポリアリーレン系共重合体。
- 下記式(11)で表される構成単位をさらに有することを特徴とする請求項5に記載のポリアリーレン系共重合体。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の共重合体を含有する固体高分子電解質。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の共重合体を含有するプロトン伝導膜。
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