JP5417044B2 - 角速度の計測方法 - Google Patents

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Description

本発明は、角速度の計測方法に関する。詳細には、高速度で運動する物体の角速度を高精度で計測する方法に関する。
野球では、プレーヤーはバットをスイングしてボールを打つ。ゴルフでは、ゴルファーはゴルフクラブをスイングしてゴルフボールを打つ。テニスでは、プレーヤーはラケットをスイングしてテニスボールを打つ。このように、ボールを扱う競技では、スイングという動作がなされる。この動作においては、バット、ゴルフクラブ及びラケットのような物体が高速で運動する。
物体の動きの解析に、角速度が用いられる場合がある。この角速度の計測には、ジャイロセンサーが主に使用される。
図13は、ジャイロセンサー2が示された模式図である。この図13において、一点鎖線SLは、このジャイロセンサー2のスピン軸である。ジャイロセンサー2は、力が付与されると電位差が生じる圧電素子である。ジャイロセンサー2は、回転するとこの回転に応じた電圧を出力しうる。
図14は、図13のジャイロセンサー2を用いて得られた角速度と出力電圧との相関関係が示されたグラフである。横軸が角速度であり、縦軸が出力電圧である。この相関関係は、ジャイロセンサー2をそのスピン軸SLを中心に回転させて得られている。図13中、矢印Aはこのジャイロセンサー2の回転方向である。このジャイロセンサー2によれば、その出力電圧に基づいてこのジャイロセンサー2を装着した物体の角速度を求めることができる。ゴルフクラブのスイングの解析に、このジャイロセンサー2が用いられた例が、特開2008−73210公報及び特表2008−506421公報に開示されている。
特開2008−73210公報 特表2008−506421公報
図14に示されているように、角速度と出力電圧との相関関係には、角速度の変化に対する出力電圧の変位量を表す傾きが大きい部分と、その傾きが小さい部分とが存在している。この相関関係は、非線形特性を有している。この相関関係を一次関数(図14中の二点鎖線)で近似し、この一次関数を用いて出力電圧から角速度を正確に求めることはできない。
上記大きな傾きに基づいて、2000deg/secを超える角速度を求めると、その角速度は小さく見積もられてしまう。この場合、高い角速度を正確に計測することはできない。ゴルファーがドライバーをスイングしてゴルフボールを打つとき、そのインパクトの瞬間の角速度は2000deg/sec以上にある。このため、ドライバーのスイングを解析するためにジャイロセンサー2を用いても、十分な解析結果を得ることができない場合がある。
本発明の目的は、高速で運動する物体の正確な角速度の計測方法の提供にある。
本発明に係る角速度の計測方法は、
(1)ジャイロセンサーを有するモーションセンサーを物体に取り付ける工程と、
(2)この物体を運動させ、このジャイロセンサーから出力された電圧を計測する工程と、
(3)この電圧を非線形関数を用いて角速度に変換する工程と
を含む。この計測方法では、上記運動は回転を含んでいる。このジャイロセンサーは、そのスピン軸がこの回転の軸に対して傾斜するように配置されている。
好ましくは、この計測方法では、上記傾斜角度は、0°よりも大きく60°以下である。
好ましくは、この計測方法では、上記モーションセンサーは、緩衝部をさらに備えている。この緩衝部は、上記ジャイロセンサーと上記物体との間に位置するように配置されている。
好ましくは、この計測方法では、上記物体はゴルフクラブである。好ましくは、この計測方法では、上記ゴルフクラブはグリップを備えている。このグリップに、上記計測部は取り付けられる。
好ましくは、この計測方法は、
(4)上記ジャイロセンサーが、回転体に取り付けられる工程と、
(5)この回転体を所定の角速度で回転させ、上記ジャイロセンサーから出力された基準電圧を計測する工程と、
(6)この基準電圧とこの角速度とに基づいて、両者の相関関係を表す非線形関数を決定する工程と
をさらに含む。
本発明に係る角速度の計測方法は、高速で運動する物体の角速度を正確に計測しうる。
図1は、本発明の一実施形態に係る角速度の計測方法が示されたフロー図である。 図2は、ジャイロセンサーの圧電特性を検定するための検定装置が示された概略図である。 図3は、ジャイロセンサーの圧電特性が示されたグラフである。 図4は、本発明の他の実施形態に係る計測方法で用いられるジャイロセンサーの基準電圧の計測状況が示された模式図である。 図5は、ジャイロセンサーの取り付け状況が示された模式図である。 図6は、図5のジャイロセンサーの圧電特性が示されたグラフである。 図7は、本発明のさらに他の実施形態に係る計測方法で使用されるモーションセンサーが示された模式図である。 図8は、本発明のさらに他の実施形態に係る角速度の計測方法を用いて、物体の角速度が計測される状況が示された概略図である。 図9は、図8の様子を上から見た場合の状況が示された概略図である。 図10は、ゴルフクラブのグリップにモーションセンサーが取り付けられている状況の一部が示された斜視図である。 図11は、図10のXI−XI線に沿った断面図である。 図12は、図11のXII−XII線に沿った断面図である。 図13は、ジャイロセンサーが示された模式図である。 図14は、図13のジャイロセンサーを用いて得られた角速度と出力電圧との相関関係が示されたグラフである。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1のフロー図に示された計測方法は、運動状態にある物体の角速度を計測する方法である。
この計測方法には、モーションセンサーが使用される。このモーションセンサーは、ジャイロセンサーを備えている。このジャイロセンサーは、力が付与されると電位差を生じる圧電素子である。このジャイロセンサーとしては、村田製作所社製の商品名「ジャイロスター(品番:ENC−03R)」が例示される。このジャイロセンサーは、振動体に回転角速度が加わると、コリオリ力が発生するという原理を応用した角速度センサである。このモーションセンサーは、ジャイロセンサーに電気エネルギーを供給するための電源をさらに備えてもよい。このモーションセンサーが、このジャイロセンサーに生じた電位差を表示するための電圧計をさらに備えてもよい。
この計測方法は、上記ジャイロセンサーを回転体に取り付ける工程(STEP1)と、この回転体を所定の角速度で回転させ、ジャイロセンサーから出力された基準電圧を計測する工程(STEP2)と、この角速度と基準電圧とに基づいて両者の相関関係を解析する工程(STEP3)と、このジャイロセンサーを物体に取り付ける工程(STEP4)と、この物体を運動させる工程(STEP5)と、このジャイロセンサーから出力された電圧を計測する工程(STEP6)と、この電圧を上記非線形関数を用いて角速度に変換する工程(STEP7)とを含んでいる。
上記ジャイロセンサーの回転体への取付工程(STEP1)及び基準電圧の計測工程(STEP2)には、検定装置が用いられる。この検定装置は、ジャイロセンサーの圧電特性を検定しうる。
図2は、ジャイロセンサーの圧電特性を検定するための検定装置4が示された概略図である。この検定装置4は、駆動部6と、シャフト8と、回転計10と、電源12と、電圧計14とを備えている。駆動部6は、モーターである。この駆動部6に、シャフト8は取り付けられる。このシャフト8は、この駆動部6により回転される。図2において、一点鎖線RLは、このシャフト8の回転軸を表している。このシャフト8は、この回転軸RLを中心にして回転する。このシャフト8は、回転体である。図示されているように、このシャフト8は、2の軸受け16で保持されている。このシャフト8は、ジャイロセンサーが組み込まれる取付部18を備えている。回転計10は、シャフト8の角速度を表示しうる。回転計10は、ディスク20と、回転数を計数しうるカウンター22とを備えている。このディスク20は、シャフト8に取り付けられている。シャフト8が回転すると、このディスク20も回転軸RLを中心にして回転する。このディスク20は、その周面に反射シール24が貼り付けられている。カウンター22は、反射シール24がこのカウンター22の前を通過する回数を光学的に計数する。この計数により、シャフト8の角速度(deg/sec)が得られる。
この計測方法では、ジャイロセンサーが、シャフト8の取付部18に取り付けられる(STEP1)。図示されていないが、ジャイロセンサーは、そのスピン軸がシャフト8の回転軸に一致するように配置されている。このジャイロセンサーには、電源12から電気エネルギーが供給される。このシャフト8は、回転計10に表示された角速度が確認されつつ所定の角速度で回転させられる。電圧計14に、この回転によりジャイロセンサーに生じた電位差が表示される。この電位差が、この回転によりジャイロセンサーから出力された基準電圧である。このようにして、基準電圧が計測される(STEP2)。この基準電圧の計測工程(STEP2)では、シャフト8の角速度を変えつつジャイロセンサーの基準電圧が計測される。
図示されていないが、上記検定装置4は、パーソナルコンピューターをさらに備えている。このパーソナルコンピューターは、入力部としてのキーボード、演算部としての中央演算処理装置(CPU)、記憶部としてのハードディスク、表示部としてのディスプレイ及び出力部としてのプリンターを備えている。
上記相関関係の解析工程(STEP3)では、キーボードで上記角速度及び基準電圧が入力される。CPUにおいて、この基準電圧及び角速度に基づいて両者の相関関係を表す非線形関数が決定される。この解析結果が、ハードディスクに保存される。この解析結果は、ディスプレイに表示されうる。この解析結果は、プリンターにより出力されうる。
図3は、ジャイロセンサーの圧電特性が示されたグラフである。横軸が角速度であり、縦軸が出力電圧である。このグラフには、多数のプロットからなるプロット群が示されている。このプロット群は、ジャイロセンサーの角速度と基準電圧との相関関係を表している。この図3には、上記解析結果が示されている。
この解析工程(STEP3)では、上記解析により、相関関係を表す非線形関数が決定される。この非線形関数としては、二次関数等の多次元関数及びシグモイド関数が例示される。この図3においては、非線形関数として二次関数(図3中、実線)が選定されている。このようにして、ジャイロセンサーの圧電特性が検定される。
この計測方法では、上記解析工程(STEP3)の後、ジャイロセンサーがモーションセンサーに組み込まれ、このモーションセンサーが物体に取り付けられる(STEP4)。この物体としては、バット、ゴルフクラブ及びラケットが例示される。
モーションセンサーが取り付けられた物体は、運動させられる。物体にバットが選定された場合、プレイヤーがバットをスイングしボールを打つ。物体にゴルフクラブが選定された場合、ゴルファーがゴルフクラブをスイングしゴルフボールを打つ。物体にラケットが選定された場合、テニスプレイヤーがラケットをスイングし、テニスボールを打つ。このスイングが、物体の運動に相当する。
上記電圧の計測工程(STEP6)では、上記運動により、ジャイロセンサーに生じた電位差が出力電圧として計測される。そして、この計測された出力電圧を上記非線形関数を用いて、角速度に変換される(STEP7)。このようにして、この計測方法では、運動状態にある物体の角速度が計測される。
図3において、角速度と基準電圧との相関関係を表す非線形関数としての二次関数が実線で示されている。この図3には、上記相関関係の解析に線形関数として一次関数が採用された場合が二点鎖線で示されている。図から明らかなように、非線形関数とプロットとの乖離の程度は、一次関数とプロットとの乖離の程度よりも小さい。この計測方法によれば、運動する物体の角速度が正確に計測されうる。特に、3000deg/sec前後の角速度の範囲において、その抑制効果が顕著に発現されている。この計測方法は、バット、ゴルフクラブ及びラケットのような高速で運動する物体の角速度を正確に計測しうる。
図4は、本発明の他の実施形態に係る計測方法で用いられるジャイロセンサーの基準電圧の計測状況が示された模式図である。図示されていないが、ジャイロセンサーは、図2で示された検定装置4のシャフト8に取り付けられている。このジャイロセンサーは、このシャフト8の取付部18に組み込まれている。図4中、実線RLはシャフト8の回転軸を表している。このシャフト8は、回転軸RLを中心にして回転する。矢印Aは、このシャフト8の回転方向を表している。
図5は、ジャイロセンサー26の取り付け状況が示された模式図である。図5中、一点鎖線SLはこのジャイロセンサー26のスピン軸を表している。なお、実線RLは上記シャフト8の回転軸である。
ジャイロセンサー26は、そのスピン軸SLが回転軸RLに対して傾斜するように配置されている。シャフト8が回転軸RLを中心にして回転すると、このジャイロセンサー26は、そのスピン軸が回転軸RLに対して傾斜した状態で、回転軸RLを中心にして回転する。
図5において、角度θがこのスピン軸SLが回転軸RLに対してなす角度を表している。点P0は、この回転軸RLとスピン軸SLとの交点を表している。実線TLは、点P0を通り、回転軸RLと直交する軸を表している。
この計測方法では、ジャイロセンサー26が回転軸RLを中心にして回転するとき、このジャイロセンサー26が出力する電圧e(t)は、軸TL周りの角速度ωx(t)、回転軸RL周りの角速度ωy(t)及び変換係数Kを用いて、下記数式(1)で表される。なお、tは時間を示す。
Figure 0005417044
この計測方法は、図1に示された計測方法と同様に、上記ジャイロセンサー26を回転体としてのシャフト8に取り付ける工程(STEP1)と、このシャフト8を所定の角速度で回転させ、ジャイロセンサー26から出力された基準電圧を計測する工程(STEP2)と、この角速度と基準電圧とに基づいて両者の相関関係を表す非線形関数を決定する工程(STEP3)と、このジャイロセンサー26を物体に取り付ける工程(STEP4)と、この物体を運動させ(STEP5)、このジャイロセンサー26から出力された電圧を計測する工程(STEP6)と、この電圧を上記非線形関数を用いて角速度に変換する工程(STEP7)とを含んでいる。
図6は、図5のジャイロセンサー26の圧電特性が示されたグラフである。横軸が角速度であり、縦軸が出力電圧である。この圧電特性は、上記基準電圧を計測する工程(STEP2)において得られている。このグラフには、多数のプロットからなるプロット群(以下、プロット群A)が示されている。このプロット群Aが、ジャイロセンサー26の角速度と基準電圧との相関関係を表している。実線は、この計測方法に含まれる非線形関数の決定工程(STEP3)で決定された非線形関数を表している。この非線形関数は、二次関数(以下、二次関数FA)である。なお、この図6には、このプロット群Aの他に、そのスピン軸がシャフト8の回転軸RLに一致させられて配置されたジャイロセンサーの圧電特性を表す多数のプロットからなるプロット群(以下、プロット群B)も示されている。このプロット群Bの相関関係を表す二次関数(以下、二次関数FB)が、二点鎖線で示されている。
図示されているように、この計測方法では、相関関係が二次関数で表されているから、この二次関数とプロットとの乖離の程度は小さい。この計測方法は、バット、ゴルフクラブ及びラケットのような高速で運動する物体の角速度を正確に計測しうる。
図示されているように、プロット群Aの角速度の変化量に対する出力電圧の変位量は、プロット群Bのそれよりも小さい。プロット群Aの、角速度の変化に対する出力電圧の変位量を表す傾きが大きい部分とその傾きが小さい部分との境界位置(矢印RAの部分)は、プロット群Bのそれ(矢印RBの部分)よりも高い角速度の側に位置している。ジャイロセンサー26がそのスピン軸SLが回転軸RLに対して傾斜して配置されることにより、上記境界位置は高い角速度の側にシフトされる。この計測方法では、このジャイロセンサー26が計測できる角速度の範囲は、そのスピン軸SLが回転軸RLに対して傾けられることにより拡がる。この計測方法では、スピン軸SLと回転軸RLとを一致させて角速度を計測する場合よりも、より高い角速度の計測が可能である。
高速で運動する物体の角速度をより正確に計測しうるという観点から、図5のスピン軸SLが回転軸RLに対してなす角度θは0°よりも大きく60°以下が好ましい。この角度θは、30°以上がより好ましく、40°以上が特に好ましい。この角度θは、60°以下がより好ましく、50°以下が特に好ましい。
図7は、本発明のさらに他の実施形態に係る計測方法で使用されるモーションセンサー28が示された模式図である。このモーションセンサー28には、2のジャイロセンサー26が組み込まれている。このモーションセンサー28が、物体に取り付けられる。図7中、実線RLは物体を運動させて角速度を計測したい回転軸を表している。運動により、このモーションセンサー28は回転軸RLを中心にして回転する。図7中、一点鎖線SL1は右側に位置する第一のジャイロセンサー26aのスピン軸を表している。一点鎖線SL2は、左側に位置する第二ののジャイロセンサー26bのスピン軸を表している。
第一のジャイロセンサー26aは、そのスピン軸SL1が回転軸RLに対して傾斜するように配置されている。モーションセンサー28が回転すると、この第一のジャイロセンサー26aはそのスピン軸SL1が回転軸RLに対して傾斜した状態で、回転軸RLを中心にして回転する。
第二のジャイロセンサー26bは、そのスピン軸SL2が回転軸RLに対して傾斜するように配置されている。モーションセンサー28が回転すると、この第二のジャイロセンサー26bはそのスピン軸SL2が回転軸RLに対して傾斜した状態で、回転軸RLを中心にして回転する。
このモーションセンサー28においては、第一のジャイロセンサー26aと第二のジャイロセンサー26bとは、回転軸RLに対して対称な位置に配置されている。この第一のジャイロセンサー26aのスピン軸SL1が回転軸RLに対してなす角度の絶対値とこの第二のジャイロセンサー26bのスピン軸SL2が回転軸RLに対してなす角度の絶対値とは同等である。図7において、それぞれの角度が角度θ1として示されている。
図7において、実線TLは回転軸RLに直交する直線を表している。このモーションセンサー28では、スピン軸SL1がこの実線TLに対してなす角度と、スピン軸SL2がこの実線TLに対してなす角度とは同等である。図7では、それぞれの角度が、角度θとして示されている。このモーションセンサー28では、上記角度θは、この角度θを用いて90°−θとして示される。
この計測方法では、モーションセンサー28が回転軸RLを中心にして回転するとき、第一のジャイロセンサー26aが出力する電圧er(t)は、軸TL周りの角速度ω(t)、回転軸RL周りの角速度ω(t)及び変換係数Kを用いて、下記数式(2)で表される。なお、tは時間を表している。数式(2)において、θ(t)は下記数式(3)で表される。t=0であるとき、θ(t)は0(ゼロ)である。
Figure 0005417044
Figure 0005417044
第二のジャイロセンサー26が出力する電圧el(t)は、上記角速度ω(t)、上記角速度ω(t)及び変換係数Kを用いて、下記数式(4)で表される。
Figure 0005417044
数式(2)及び数式(4)から、数式(5)が得られる。
Figure 0005417044
この数式(5)が展開されて、数式(6)が得られる。
Figure 0005417044
この数式(6)が展開されて、数式(7)が得られる。
Figure 0005417044
この数式(7)が展開されて、上記角速度ω(t)及びω(t)がel(t)、er(t)及び変換計数を用いて数式(8)のように示される。
Figure 0005417044
この計測方法では、第一のジャイロセンサー26aが出力する電圧er(t)及び第二のジャイロセンサー26bが出力する電圧el(t)の計測により、軸TL周りの角速度ω(t)及び回転軸RL周りの角速度ω(t)のそれぞれが求められる。
この計測方法は、図1に示された計測方法と同様に、上記ジャイロセンサー26を回転体に取り付ける工程(STEP1)と、この回転体を所定の角速度で回転させ、ジャイロセンサー26から出力された基準電圧を計測する工程(STEP2)と、この角速度と基準電圧とに基づいて両者の相関関係を解析する工程(STEP3)とを含んでいる。この解析工程(STEP3)の後、図7で示されたようにジャイロセンサー26がモーションセンサー28に組み込まれ、このモーションセンサー28が物体に取り付けられる。さらにこの計測方法は、このジャイロセンサー26を物体に取り付ける工程(STEP4)と、この物体を運動させ(STEP5)、このジャイロセンサー26から出力された電圧を計測する工程(STEP6)と、この電圧を上記非線形関数を用いて角速度に変換する工程(STEP7)とを含んでいる。
この計測方法では、相関関係が非線形関数で表されるので、バット、ゴルフクラブ及びラケットのような高速で運動する物体の角速度が正確に計測されうる。
ジャイロセンサー26がそのスピン軸が回転軸に対して傾斜して配置されているので、このモーションセンサー28が計測できる角速度の範囲は、そのスピン軸SLが回転軸RLと一致するように配置されたジャイロセンサー26を備えるモーションセンサー28のそれよりも広い。この計測方法では、より高い角速度の計測が可能である。この計測方法は、高速で運動する物体の角速度の計測に適している。
図8は、本発明のさらに他の実施形態に係る角速度の計測方法を用いて、物体の角速度が計測される状況が示された概略図である。図8は、ゴルファー30が物体としてのゴルフクラブgcでゴルフボールgbを打とうとしている様子を正面から見た図である。図9は、図8の様子を上から見た場合の状況が示された概略図である。図8及び図9において、矢印Xは前後方向であり、矢印Yが左右方向であり、矢印Zが鉛直方向である。このゴルファー30は、前方に向かってゴルフボールgbを飛ばそうとしている。このゴルフクラブgcは、ドライバーである。このゴルフクラブgcは、シャフト32と、ヘッド34と、グリップ36とを備えている。このヘッド34は、シャフト32の先端に設けられている。このグリップ36が、シャフト32の後端に設けられている。図示されていないが、この計測方法では、グリップ36にモーションセンサーが取り付けられている。
図10は、ゴルフクラブのグリップ36にモーションセンサー38が取り付けられている状況の一部が示された斜視図である。図11は、図10のXI−XI線に沿った断面図である。図12は、図11のXII−XII線に沿った断面図である。
このモーションセンサー38は、グリップ36の端に取り付けられている。このモーションセンサー38は、第一の計測部40と、第二の計測部42とを備えている。第一の計測部40は、第一本体44と、2のジャイロセンサー26と、2の緩衝部46とを備えている。この第一本体44は、第一凹部48と、凸部50とを備えている。第一凹部48に、上記グリップ36の端が嵌め合わされる。この凸部50に、上記第二の計測部42が取り付けられる。第一のジャイロセンサー26cは、そのスピン軸がシャフト8の延在方向と一致するように第一本体44の周面に取り付けられている。第二のジャイロセンサー26dは、上記凸部50の上面に取り付けられている。この第二のジャイロセンサー26dのスピン軸は、この上面に沿って延在している。2の緩衝部46のそれぞれは、ジャイロセンサー26と第一本体44との間に位置している。換言すれば、この緩衝部46はジャイロセンサー26とゴルフクラブgcとの間に位置している。この緩衝部46は、ゴルフボールgbをヘッド34が打撃したときの衝撃を緩和させる。この緩衝部46は、ジャイロセンサー26への振動の伝搬を抑制しうる。この緩衝部46は、ジャイロセンサー26の耐久性に寄与しうる。この緩衝部46としては、ポリウレタン、ポリエステル等の合成高分子から形成された部材が例示される。
第二の計測部42は、第二本体52と、第三のジャイロセンサー26eと、緩衝部46とを備えている。第二本体52は、第二凹部54と第三凹部56とを備えている。この第二凹部54に、上記凸部50が嵌め合わされている。上記第二のジャイロセンサー26dは、この第二凹部54と上記凸部50との間に位置している。第三凹部56は、このモーションセンサー38の先端の側に位置している。第三のジャイロセンサー26eは、この第三凹部56の底面に取り付けられている。この第三のジャイロセンサー26eのスピン軸は、この底面に沿って延在している。緩衝部46は、第三のジャイロセンサー26eと第二本体52との間に位置している。この緩衝部46は、上記第一の計測部40の緩衝部46と同等である。この緩衝部46は、ゴルフボールgbをヘッド34が打撃したときの衝撃を緩和させる。この緩衝部46は、ジャイロセンサー26への振動の伝搬を抑制しうる。
前述したように、上記第一本体44の第一凹部48にグリップ36が嵌め合わされる。この第一本体44は、グリップ36に対して回動しうる。この回動により、第二のジャイロセンサー26dのスピン軸の向きが変えられる。上記第二本体52の第二凹部54に上記第一本体44の凸部50が嵌め合わされる。この第二本体52は、第一本体44に対して回動しうる。この回動により、第三のジャイロセンサー26eのスピン軸の向きが変えられる。図12において、実線CLはグリップ36の中心軸を表している。両矢印Bは、第一の計測部40を構成する第一本体44及び第二の計測部42を構成する第二本体52の回動方向を表している。このモーションセンサ38では、第一本体44及び第二本体52のそれぞれが両矢印Bで示された方向に回動されることにより、第二のジャイロセンサー26d及び第三のジャイロセンサー26eそれぞれのスピン軸の向きが変えられる。
この計測方法は、図1に示された計測方法と同様に、上記ジャイロセンサー26を回転体に取り付ける工程(STEP1)と、この回転体を所定の角速度で回転させ、ジャイロセンサー26から出力された基準電圧を計測する工程(STEP2)と、この角速度と基準電圧とに基づいて両者の相関関係を表す非線形関数を決定する工程(STEP3)とを含んでいる。この解析工程(STEP3)の後、図10、図11及び図12で示されたようにジャイロセンサー26がモーションセンサー38に組み込まれる。さらにこの計測方法は、このモーションセンサー38が物体としてのゴルフクラブgcのグリップ36に取り付けられる工程(STEP4)と、このゴルファー30がゴルフクラブgcをスイングし(STEP5)、このジャイロセンサー26から出力された電圧を計測する工程(STEP6)と、この電圧を上記非線形関数を用いて角速度に変換する工程(STEP7)とを含んでいる。
この計測方法では、モーションセンサー38が3のジャイロセンサー26を備えているので、様々な回転軸についての角速度の計測が可能である。ジャイロセンサー26のスピン軸の向きが自在に変えられるので、そのスピン軸を角速度の計測をしたい回転軸に対して傾斜させることが容易である。この計測方法を用いることにより、ゴルファー30はスピン軸の向きを調整して、計測したい角速度の回転軸を決めてスイングすれば、その回転軸に対する角速度を正確に計測することができる。この回転軸に対してスピン軸が傾斜するようにジャイロセンサー26を配置させることにより、ゴルフクラブgcのスイングのような高い角速度も正確に計測することができる。
以上説明された方法は、高い角速度を有する物体の運動の解析に適用されうる。
2、26・・・ジャイロセンサー
4・・・検定装置
6・・・駆動部
8・・・シャフト
10・・・回転計
12・・・電源
14・・・電圧計
20・・・ディスク
22・・・カウンター
28、38・・・モーションセンサー
30・・・ゴルファー
32・・・シャフト
34・・・ヘッド
36・・・グリップ

Claims (4)

  1. ジャイロセンサーが、回転体に取り付けられる工程と、
    この回転体を回転させ、計数によりこの回転体の角速度を得つつ、上記ジャイロセンサーから出力された基準電圧を計測する工程と、
    この基準電圧とこの計数により得た角速度とに基づいて、両者の相関関係を表す非線形関数を決定する工程と、
    上記非線形関数の決定されたジャイロセンサーを有するモーションセンサーをゴルフクラブに取り付ける工程と、
    このゴルフクラブを運動させ、上記非線形関数の決定されたジャイロセンサーから出力された電圧を計測する工程と、
    この電圧を上記非線形関数を用いて上記ゴルフクラブの角速度に変換する工程とを含んでおり、
    上記運動が、回転を含んでおり、
    このジャイロセンサーが、そのスピン軸がこの回転の軸に対して傾斜するように配置されている角速度の計測方法。
  2. 上記スピン軸が上記回転の軸に対してなす角度が、0°よりも大きく60°以下である請求項1に記載の角速度の計測方法。
  3. 上記モーションセンサーが、緩衝部をさらに備えており、
    この緩衝部が、上記ジャイロセンサーと上記ゴルフクラブとの間に位置するように配置されている請求項1又は2に記載の角速度の計測方法。
  4. 上記ゴルフクラブが、グリップを備えており、
    このグリップに、上記モーションセンサーが取り付けられる請求項1から3のいずれかに記載の角速度の計測方法。
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