JP5401213B2 - 二次励磁発電装置及び二次励磁可変速発電電動装置 - Google Patents

二次励磁発電装置及び二次励磁可変速発電電動装置 Download PDF

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本発明は、二次励磁用電力変換器を用いた交流励磁発電機、又は二次励磁可変速発電電動装置に関する。
二次励磁用電力変換器を用いた交流励磁型発電機、又は二次励磁可変速発電電動装置は、従来の固定速度同期機と同様に無効電力出力を制御できる上、同期速度周辺の回転速度範囲内で高速トルク制御あるいは高速有効電力制御が実現できる。このため、従来の固定速度発電電動装置と比べてポンプ水車システムや風力発電システムなどの原動機をより広い運転条件で最適運転できる利点がある。また、回転部分のフライホイールエネルギーを一時的に電力系統に放出・吸収することにより電力系統の周波数安定化に寄与できる利点がある。
一方、二次励磁用電力変換器は発電機の電機子容量よりも小さくできるものの、従来の固定速同期機の励磁用電力変換器と比べてはるかに容量も大きくなるだけでなく回路も複雑となる。このため、従来の固定速同期機の励磁用電力変換器と同等の過電流耐量を確保するのも励磁頂上電圧を確保するのも経済的に困難となる。
このため、商用系統側に異常が発生した時には励磁巻線過電流に対する短絡回路を動作させ、励磁用電力変換器をバイパスして過電流容量を抑える方法が一般的に採用されている。特に、短絡回路の電流を抑えるために抵抗を介して短絡する場合、発電電動機のトルクは二次抵抗短絡の巻線型誘導機トルクに急変する上に回転速度によってトルクは大きく変わる。この結果、発電装置の運転は継続できても、電力系統に大きな動揺を与えて系統を不安定化させ、結果的に需要家への電力供給を継続できない欠点があった。
この欠点に対応するため、従来は〔非特許文献1〕に示されたようにサイリスタ変換器を逆並列接続した他励式二次励磁電力変換器で励磁過電圧を検出すると励磁電流指令とは逆極性の電力変換器を点弧して運転継続する方法が開示されている。また、電力用半導体素子の電流値から発生損失を演算し、冷却水温から素子ジャンクション温度を常時演算し、ジャンクション温度で保護することによって過電流保護に時限を持たせ、半導体素子のジャンクション温度限界まで運転継続する方法を採用して短絡回路の動作を最小限に抑えることも行われている。
一方、近年の自己消弧型半導体電力素子の技術進歩は著しく、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などを適用した自励式電力変換器の大容量化,高圧化が進んでいる。自励式電力変換器には変換器力率の調整機能,パルス幅変調(PWM)周波数の調整による発生高調波流出量の最適化調整など、他励式変換器にはない利点がある。一方、電力系統側の異常時にも運転継続が要求される二次励磁発電装置の場合、自己消弧型半導体電力変換素子を使った変換器では短時間の過電流耐量を経済的に確保するのが難しいという問題がある。これはサイリスタなどの従来素子がジャンクション温度上限まで短時間の過電流耐量を持たせることができるのに対し、自己消弧素子の電流素子定格が瞬時の電流遮断容量で決まることによる。
日立評論(HITACHI REVIEW)1995 Vol.44
本発明で解決しようとする課題は、二次励磁電力変換器に使用する半導体素子の電流定格を最小化しても、交流発電電動機の回転子励磁側回路のバイパス回路短絡装置を設けずに、系統事故時の励磁制御停止期間を最短にして二次励磁制御運転を再開可能にすることを実現する。
上記課題を達成するために、本発明は交流系統に固定子側電機子巻線が接続された巻線型誘導機と、この巻線型誘導機の回転子側励磁巻線に交流側端子が接続された三相ブリッジ結線の各アームには自己消弧型半導体素子としてIGBTと逆並列ダイオード、あるいは自己消弧型半導体素子としてMOSFETが接続され、前記自己消弧型素子をパルス幅変調制御する第1の電力変換器と、この第1の電力変換器の直流側端子間に接続された直流コンデンサと、この直流コンデンサの両極端子に直流側端子が接続され、前記交流系統に交流側端子が接続された第2の電力変換器と、前記巻線型誘導機の励磁巻線電流を検出する励磁電流センサと、前記交流系統周波数と前記巻線型誘導機回転子周波数の差に等しいすべり周波数の励磁電流指令値を演算し、前記励磁電流センサからの励磁電流検出値が前記励磁電流指令値に一致するように第1の点弧パルス指令を出力する励磁電流制御装置と、この第1のパルス点弧指令を前記第1の電力変換器の自己消弧型半導体素子に入力する構成の二次励磁発電装置において、前記励磁電流検出器からの電流絶対値が最小の相を識別する機能と、この最小の相を除く2相と正極間および負極間の自己消弧型半導体素子には前記直流コンデンサを充電するようにオンオフ固定した点弧パルスを与え、前記最小の相と正極および負極間の自己消弧型半導体素子には前記最小の相の電流検出値から演算したパルス変調率の点弧パルスを与え、この点弧パルスと前記オンオフ固定した点弧パルスとを第2のパルス指令として出力するパルス指令器と、前記第1のパルス指令と、前記第2のパルス指令とを双方向に切り替えて前記第1の電力変換器に出力するパルス切り替え器を設け、このパルス切り替え器は、前記励磁電流センサからの検出電流値の絶対値が過電流設定レベル1を超えたことを含む条件に第1のパルス指令から第2のパルス指令に切り替え、前記励磁電流センサからの検出電流値の絶対値が3相ともに過電流電流設定レベル2以下になったことを含む条件に前記第2のパルス指令から、第1のパルス指令に切り替えることを特徴とするものである。
また、本発明は交流系統に固定子側電機子巻線が接続された巻線型誘導機と、この巻線型誘導機の回転子側励磁巻線に交流側端子が接続された三相ブリッジ結線の各アームには自己消弧型半導体素子としてIGBTと逆並列ダイオード、あるいは自己消弧型半導体素子としてMOSFETが接続され、前記自己消弧型素子をパルス幅変調制御する第1の電力変換器と、この第1の電力変換器の直流側端子間に接続された直流コンデンサと、この直流コンデンサの両極端子に直流側端子が接続され、前記交流系統に交流側端子が接続された第2の電力変換器と、前記巻線型誘導機の励磁巻線電流を検出する励磁電流センサと、前記交流系統周波数と前記巻線型誘導機回転子周波数の差に等しいすべり周波数の励磁電流指令値を演算し、前記励磁電流センサからの励磁電流検出値が前記励磁電流指令値に一致するように第1の点弧パルス指令を出力する励磁電流制御装置と、この第1のパルス点弧指令を前記第1の電力変換器の自己消弧型半導体素子に入力する構成の二次励磁発電装置において、前記励磁電流検出器からの電流絶対値の大小順に第1相,第2相,第3相を識別する機能と、前記第1相の電流検出値の極性を判別し、前記直流コンデンサを充電する方向に前記第1相と正極間の自己消弧型半導体素子P1または負極間の自己消弧型半導体素子N1の何れかの点弧パルスをオン側に反対側をオフ側に固定し、前記第2相と正極間の自己消弧素子P2への点弧パルスは前記N1への点弧パルスと同一側に、第2相と負極間の自己消弧型半導体素子N2への点弧パルスは前記P1への点弧パルスと同一側に固定し、前記第3相と正極間の自己消弧素子P3及び負極間の自己消弧素子N3には前記第3相の電流検出値から演算したパルス変調率の点弧パルスを第2の点弧パルス指令として出力するパルス指令器と、前記第1のパルス指令と、前記第2のパルス指令とを双方向に切り替えて前記第1の電力変換器に出力するパルス切り替え器を設け、このパルス切り替え器は、前記励磁電流センサからの検出電流値の絶対値が過電流設定レベル1を超えたことを含む条件に第1のパルス指令から第2のパルス指令に切り替え、前記励磁電流センサからの検出電流値の絶対値が3相ともに過電流電流設定レベル2以下になったことを含む条件に前記第2のパルス指令から、第1のパルス指令に切り替えることを特徴とするものである。
更に、本発明は二次励磁発電装置において、前記励磁電流検出器からの検出電流値いずれかの絶対値が過電流設定レベル1を超えた時に電流絶対値が最小の相または第3相と正極および負極間の自己消弧型半導体電力変換素子への第2のパルス指令を構成する点弧パルスを、最小の相または第3相の電流絶対値が設定値以下の時はパルス変調率を50%に固定し、前記設定値を超えた時は前記直流コンデンサを充電する方向に点弧パルスをオンオフ固定する事を特徴とするものである。
更に、本発明は二次励磁発電装置において、前記励磁電流検出器からの検出電流値いずれかの絶対値が過電流設定レベル1を超えた時に電流絶対値が最小の相または第3相と正極および負極間の自己消弧型半導体電力変換素子への第2のパルス指令を構成する点弧パルスを、最小の相または第3相の電流絶対値が設定値以下の時はパルス変調率を50%に固定し、前記設定値を超えた時は前記直流コンデンサを放電する方向に点弧パルスをオンオフ固定する事を特徴とするものである。
更に、本発明は二次励磁発電装置において、前記交流系統に接続した整流回路と、この整流回路の負側出力端子は前記直流コンデンサの負側端子に接続し、この整流器の正側出力端子に第1のダイオードのコレクタ端子を接続し、前記直流コンデンサの正側端子に第2のダイオードのコレクタ端子を接続し、前記第1第2のダイオードのエミッタ側端子を共通に接続した高値選択用ダイオード回路と、このダイオード回路のエミッタ端子を正側入力端子,負側入力端子を前記直流コンデンサの負側端子に接続した直流電圧調整器とを設け、この直流電圧調整器の出力を前記励磁電流制御装置などの電源として接続することを特徴とするものである。
更に、本発明は二次励磁発電装置において、前記直流コンデンサの直流電圧センサと、抵抗と自己消弧型半導体素子PNを直流接続した能動型直流電圧抑制回路を前記直流コンデンサの端子間に並列接続し、前記直流コンデンサの端子間電圧を検出する直流電圧検出器とを設け、この直流電圧検出値が設定範囲を超えた時に前記直流電圧抑制回路の自己消弧型半導体素子PNをオンオフ制御して直流電圧を抑制する構成としたことを特徴とするものである。
更に、本発明は二次励磁発電装置において、酸化亜鉛などの非線形抵抗からなる受動型電圧抑制回路を前記直流コンデンサの端子間に並列接続し、前記直流コンデンサの端子間電圧が許容上限値近くまで上昇した時に受動型電圧抑制回路に通流開始して直流電圧を抑制する構成としたことを特徴とするものである。
更に、本発明は二次励磁発電装置において、前記巻線型誘導機の回転子側励磁巻線と前記励磁電流検出器の間に電流バイパス回路を設け、過電流設定レベル3は前記過電流設定レベル1よりも大きな値であって、前記励磁電流センサからの電流絶対値がこの過電流設定レベル3を超えた時に前記バイパス回路を点弧し、前記第1の電力変換器の自己消弧素子への点弧指令を全てオフにすることを特徴とするものである。
更に、本発明は二次励磁発電装置において、前記巻線型誘導機の回転子側励磁巻線と前記励磁電流検出器の間に電流バイパス回路と、前記直流コンデンサの電圧を検出する直流電圧検出器とを設け、この直流電圧検出器からの値が設定範囲を超えた時に前記バイパス回路を点弧し、前記第1の電力変換器の自己消弧素子への点弧指令を全てオフにすることを特徴とするものである。
更に、本発明は二次励磁発電装置において、前記励磁電流検出器からの励磁電流と前記第1の電力変換器への点弧指令から素子発熱量を推定演算し、この素子発熱量を熱容量模擬の位相遅れ回路に入力する温度推定回路とを設け、この温度推定回路の推定温度が設定値を超えた時に前記バイパス回路を点弧し、前記第1の電力変換器の自己消弧素子への点弧指令を全てオフにすることを特徴とするものである。
また、上記課題を達成するために、本発明は交流系統に三相の固定子側巻線が接続された巻線型誘導機と、該巻線型誘導機の三相の回転子側巻線に交流側端子が接続された半導体素子を有する第1の電力変換器と、該第1の電力変換器の直流側端子間に接続された直流コンデンサと、該直流コンデンサの両極端子に直流側端子が接続され、前記交流系統に交流側端子が接続された第2の電力変換器と、前記第1の電力変換器からの各相毎の励磁電流を検出する励磁電流検出センサと、前記巻線型誘導機の運転状態に応じて前記第1の電力変換器からの励磁電流を制御する第1の点弧パルス指令を出力する励磁電流制御装置と、該第1のパルス点弧指令を前記第1の電力変換器の半導体素子に入力することを特徴とする二次励磁発電装置において、前記直流コンデンサを充電する方向に前記第1の電力変換器の3相中の少なくとも1相の正側,負側の半導体素子の点弧パルスをオン側、又はオフ側に固定することを特徴とする二次励磁発電装置。
更に、本発明は二次励磁発電装置において、前記直流コンデンサが接続されている正側端子と負側端子間を前記励磁電流制御装置の電源をとして用いることを特徴とするものである。
更に、本発明は二次励磁発電装置において、前記直流コンデンサが接続されている正側端子と負側端子間に直流電圧調整器とを設け、該直流電圧調整器の出力を前記励磁電流制御装置の電源として用いることを特徴とするものである。
更に、本発明は前述の二次励磁発電機能を備えたことを特徴とする二次励磁可変速発電電動装置を提供することにある。系統事故などで発生する励磁過電流を検出し、3相の励磁電流絶対値の最大相と2番目に大きな相の自己消弧型素子へのゲートを固定してスイッチングによる素子故障を防止し、残る最小電流相の自己消弧素子はその電流絶対値が設定値以下の場合は通流率一定のパルス幅変調し、電流絶対値が設定値以上の場合はオンあるいはオフにゲートを固定する。このゲートパターンによって直流コンデンサ端子間の短絡を防ぎながら系統動揺の収束を待ち、3相の励磁電流値が全て設定値以下になった時点で通常の励磁電流制御装置からのパルス指令によってパルス幅変調を再開させることにした。
ここで、1番目に大きな相の電流検出値の極性を判別し、前記直流コンデンサを充電する方向に前記P1またはN1への点弧パルスをオン側に、反対側をオフ側に固定すると、常に直流コンデンサを充電する方向に電流が流れる。これによって直流電圧喪失を防ぐ、ことができる。
残る3番目の相は、その変調率によって直流コンデンサの充電電流が異なる。直流コンデンサを充電する方向にP3あるいはN3をオン側に固定すると、充電電流は1番目の相の電流値の絶対値に等しく最大となる。逆側に固定すると充電電流は2番目の電流値の絶対値と等しく最小となる。結果的に後者の方が直流電圧上昇を抑えやすくなる。変調率が50%の場合は最大と最小の中間となる。
一方、トルク変動と直流電圧上昇はトレードオフの関係にある。系統側異常時のモードによって3番目の相の固定方法を切り替える方法も考えられる。例えば系統側電圧から1線地絡故障と判断した場合はトルク変動優先で3番目の相を充電側に固定、3線地絡故障の場合は直流電圧抑制優先で3番目の相を放電側に固定する方法が考えられる。しかし、一般的には第3相の電流絶対値が閾値を超えた時は放電側に固定するのが良い場合が多い。
交流励磁発電電動機の励磁過電流検出装置に3相励磁電流の大小関係を判別する機能を設け、電流最大相と2番目に大きな相がダイオード動作で直流コンデンサを充電するように点弧パルスを固定し、3番目の相を電流検出値に応じて通流率を制御することで直流コンデンサの端子間短絡から保護し、直流コンデンサの電圧が設定値を超えた時は、能動素子あるいは受動素子で電圧値を抑制することで実現した。
尚、上述した説明の短絡回路とは、「保護用のクローバ短絡回路」、更には、特願2008−122844号公報に示された「抵抗短絡回路」を指す。
本発明の交流励磁発電機によれば、特に電力系統に落雷による地絡故障等などの電圧低下が発生した際に、交流励磁発電機のトルク動揺を最小限に押さえながら運転継続能力を最大限に高めることによって電力系統の安定運用に貢献することが実現できる。
二次励磁交流励磁発電電動装置の回路構成図。 保護連動パルス制御装置110の構成図。 出力回路1100の構成図。 本発明の動作を説明する図。 本発明の動作を説明する図。 本発明他の実施例の回路構成図。 第1の電力変換器30を構成するIGBT素子6アームの構成図。 素子温度保護装置150の構成図。 素子温度保護装置1500の構成図。 第1の電力変換器30の内部構成図。 パルス幅変調装置の説明図。
以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。
図1を用いて、本発明の実施例1の装置構成を説明する。
この実施例では二次励磁発電装置として、風力発電システムに使用する二次励磁交流励磁発電電動装置を用い、交流系統10と変圧器11,同期遮断器12を介して巻線型誘導機20の固定子側電機子巻線21を接続する。回転子側励磁巻線22は第1の電力変換器30の交流側に接続する。
第1の電力変換器30は自己消弧型半導体電力変換素子とダイオードが逆並列接続された6つのアーム(UP,VP,WP,UN,WN,WN)を三相ブリッジ結線し、パルス幅変調指令(M_U,M_V,M_W)でオンオフ制御する。この第1の電力変換器30の直流側端子間にコンデンサ40を接続する。第1の電力変換器30の内部構成は、後で図10を用いて説明する。
第2の電力変換器50は直流側端子をコンデンサ40の両極端子に、交流側端子をコンバータ遮断器51を介して変圧器11の反交流系統側端子に接続する。
励磁電流制御装置60は、計器用変圧器71からの系統電圧VLと巻線型誘導機20の回転軸に直結した回転位相検出器72からの回転位相とから交流系統周波数と回転位相周波数の差に等しいすべり周波数の基準信号を演算する。更に、計器用変圧器73からの発電機電圧VGが指令値に一致するように直軸電流指令Idrefを演算し、系統電圧VLと計器用変流器74からの系統電流ILから演算する有効電力フィードバック信号PLが指令値に一致するように横軸電流指令Iqrefを演算する。
直軸電流指令は系統電圧VLと計器用変流器74からの系統電流ILから演算する無効電力フィードバック信号QLが指令値に一致するように制御してもよい。横軸電流指令Iqrefはトルク指令値にフィードバック値が一致するように制御しても良い。この場合、トルクフィードバック値は、計器用変流器75からの発電機固定子電流IGと励磁電流(IU,IV,IW)を各々2軸に変換した値から演算する。
更に、励磁電流制御装置60は、2軸電流指令(Iqref,Idref)に対応するすべり周波数の3相瞬時電流指令値(Iuref,Ivref,Iwref)と直流変流器76からの励磁電流IU,IV,IWが一致するようにパルス幅変調指令(M_U,M_V,M_W)を第1の電力変換器30に出力する。
図10を用いて第1の電力変換器30の内部構成を説明する。ゲート制御装置31,32,33は励磁電流制御装置60からのパルス幅変調指令(M_U,M_V,M_W)を入力し、自己消弧半導体素子へのゲート信号G_UP,G_UN,G_VP,G_VN,G_WP,G_WNを出力する。各相のゲート制御装置31,32,33の構成と動作は同じなので、以下U相について説明する。
パルス幅変調装置301の動作を図11に示す。パルス幅変調指令M_Uを変調波とし、三角波の搬送波と大小比較する。M_Uの方が大きい場合はパルス指令P_UがON(レベル1)となる。M_U=1の場合、P_Uはオンに固定される。M_U=0の場合、P_Uはオフ(レベル0)に固定される。M_U=0.5の場合、オン期間とオフ期間は等しくなる。このパルス指令P_Uは遅延時間Tdの遅延回路302に分岐入力され、この出力とP_UをAND論理回路303に入力してUPアームとUNアームの同時通流によるコンデンサ40の短絡を防止する。
一方、保護連動装置120からのゲートブロック解除信号GDB_Uは、正常時にはオン(レベル1)を出力し、何らかの異常を検出するとオフ(レベル0)を出力する。このGDB_U信号とAND論理回路303を入力とするAND論理回路304をUPアームの自己消弧型素子へのゲート信号G_UPとして出力する。これにより、AND論理回路303の信号によらず、保護連動装置120からのGDB_U信号をオフにすることによってゲート信号G_UPをオフにすることができる。
一方、UNアームの自己消弧型素子へのゲート信号P_Nは、パルス指令P_UをNOT論理回路305でオンオフレベルを反転させてから遅延時間Tdの遅延回路306に分岐入力され、この出力と否定回路305の出力をAND論理回路307に入力する。更に保護連動装置120からのゲートブロック解除信号GDB_UとAND論理回路307の出力をAND論理回路308に入力し、出力をUNアームの自己消弧型素子へのゲート信号G_UNとして出力する。
以上の構成と動作で、二次励磁交流励磁発電電動装置は同期遮断器12とコンバータ側遮断器51を閉路した状態で交流系統10に並列運転することができる。
二次励磁交流励磁発電電動装置を最初に起動する場合、コンバータ制御装置52からの指令で遮断器51を閉路し、図示していない充電用抵抗器を閉路し、直流電圧検出器53からの直流電圧VDCフィードバックが所定値になるまで充電するように指令信号54を調整する。充電が終了すると図示していない充電用抵抗器を開路する。
コンデンサ40の充電が終了し、第2の電力変換器50を運転開始する場合、コンバータ制御装置52は、直流電圧VDCが設定値になるように横軸電流ベクトル指令Iqcrefを演算し、計器用変圧器55からの系統電圧VLと計器用変流器56からのコンバータ電流ICから演算する力率が1になるように縦軸電流ベクトル指令Idcrefを演算する。
更に2軸電流指令から3相の瞬時電流指令値を演算し、コンバータ電流ICと一致するように指令信号54を出力する。
巻線型誘導機20が加速されて回転速度が運転範囲に入り、回転子巻線22の励磁を開始する場合、励磁電流制御装置60は横軸電流指令Iqref=0に固定し、系統電圧信号VLと発電機電圧信号VGの位相が一致するようにすべり周波数位相信号を調整し、振幅が一致するように直軸電流指令Idrefを調整する。位相と振幅の一致を確認すると同期遮断器12を閉路し、並列運転を開始する。
一方、二次励磁交流励磁発電電動装置の励磁側機器異常は、励磁電流(IU,IV,IW),直流電圧VDCが所定の範囲を超える条件で検出する。
二次励磁発電装置として保護連動パルス制御装置110,保護連動制御装置120,パルス切替装置130を有する。パルス切替装置130はGP1とGP2を選択する。保護連動制御装置120は、励磁電流IU,IV,IW何れかの相の絶対値がI1を、または直流電圧VDCがVD1を超えた時、パルス切替装置130への指令SWをレベル1からレベル0にして第1の電力変換器へのパルス幅変調指令(M_U,M_V,M_W)をGP1からGP2に切り替える。同時に励磁電流制御装置60への指令STにより内部の電流制御演算部の積分器出力を保持すると同時に指令値と入力の偏差を0にセットする。励磁電流IU,IV,IWの絶対値がI2以下に入ると指令SWをレベル0からレベル1にしパルス幅変調指令(M_U,M_V,M_W)をパルス指令GP2からGP1に切り替える。ここではI1>I2に設定している。同時に、指令STにより励磁電流制御装置60内部の積分器への入力を再開すると同時に出力保持を解除する。
図1の実施例では系統電圧VLが設定範囲を超えたことを検出し、系統側異常以外の要因でパルス切替装置130が動作しないように設定する。これにより誤動作するのを抑制することができる。
制御用電源装置200では、制御演算回路やマイクロコンピュータを含む制御装置201,第1の電力変換装置30,第2の電力変換装置50,励磁電流制御装置60に電源供給する。制御用電源装置200は変圧器11の反交流系統側に接続されたコンタクタ202,整流器203,高値選択回路用ダイオード204,205を介して直流コンデンサ回路あるいは整流器からの直流電力を入力とする直流電圧調整器206からなる。この構成により、直流コンデンサを充電する前は整流器から制御電源を供給し、系統側事故で交流電圧が低下する場合は直流コンデンサ回路から制御電源を供給する。
本発明によれば、系統側事故時に短絡回路810の動作や第1の電力変換器の動作で巻線型誘導機の励磁回路22の電圧が低下して直流コンデンサの電圧低下に波及することを防止することが可能になる。これによって、異常時にも動作する制御電源用に必要とされた無停電電源を省略する効果がある。
図2に保護連動パルス制御装置110の実施例を示す。
コンパレータ111は入力信号が正の時にオン(レベル1)を出力する。また、入力信号の絶対値を出力する絶対値演算器112,NOT論理回路114,AND論理115を有する。これらによって3相の励磁電流IU,IV,IWの大小関係を比較する。最大値を第1相、中間値を第2相、最小値を第3相として識別する。
更に、AND論理回路116とOR論理回路117によって出力回路118はゲート指令GP2_Uを出力する。出力回路118は、自身が出力するU相が第1相で電流値が負の時、またはU相が第2相で電流値が正の時に入力がオン(レベル1)となり変調率1.0を固定出力する。
また、出力回路1100は、自身が出力するU相が第3相の場合のゲート指令を演算出力する。AND論理回路116とOR論理回路117の演算結果R3_Uと励磁電流IUを入力し、ゲート指令M2_Uを出力する。内部構成については後で図3で説明する。
オンディレイ回路119は、状態信号STが0以外の運転状態であることを条件に、AND論理回路115が電流大小関係で論理的に矛盾した結果を継続的に出力する時にエラー信号ERRを発生する。
以上の構成で、例えば、IUの絶対値が最大で正の(変換器から発電機側に流れる)期間はGP2_U=0に保持、負の場合GP2_U=1に保持する。更にIVの絶対値が2番目に大きい場合、GP2_V=1−GP2_Uの反転に保持する。
出力回路1100の実施例を図3に示す。図はU相出力用を示すが、V相,W相用も構成は同じであり、重複を避けるために説明を省略する。
AND論理回路1101は出力信号M2_Uが入力信号R3_Uがオン(レベル1)を条件とする出力ゲート信号である。
絶対値演算器1102で励磁電流IUの絶対値を演算し、減算器1103を通して比較器1104に入力する。比較器1104は電流絶対値がI3より小さい時にオンとなる。また、励磁電流絶対値は減算器1105を通して比較器1106に入力する。比較器1106は電流絶対値がI4より大きいときにオンとなる。設定値の大小関係はI3<I4とする。比較器1104の出力をセット信号、比較器1106の出力をリセット信号としてAND論理回路1107とフリップフロップ1108を通して変調率0.5出力器1109を動作させる。
一方、NOT論理回路1111は出力ゲートで、変調率0.5出力でないことを条件とする。
励磁電流信号IUの符号を比較器1112で判定し、IUが正の時はAND論理回路1113を介して変調率0.0出力器1114を動作させる。IUが負の時はAND論理回路1116を介して変調率1.0出力器1117を動作させる。
出力器1109,1114,1117は入力がオンのとき各設定値を出力し、それ以外では0を出力する。したがって、加算器1110は、出力器1109,1114,1117の切替器として動作する。
以上の構成で、W相が電流絶対値が最小の場合、電流絶対値が設定値I3よりも小さくなるとパルス幅変調率を50%一定(MP2_W=0.5)に保持し、設定値I4よりも大きくなると、ここでは電流値IWの極性に応じてコンデンサを放電する方向にMP2_Wを1.0または0.0に保持する。逆に、図3の出力器1114と出力器1117を交換し、トルク変動抑制を重視してコンデンサを充電する方向に保持する方法も可能である。
3相共に設定値I0を超える継続時間が設定値を超えるとGP5指令で回転子回路22を3相短絡して停止動作に入る。設定値I0はI0>I1に設定する。
図4と図5に本発明を実施したときの二次励磁交流励磁発電電動装置の動きを示す。ここでは、設定値をI1=I4,I2=I3に設定した実施例を示す。
図4のt0で地絡故障が発生するとt1でIWの絶対値が設定値I1を超え、SWがレベル1になって切替器130によって保護連動パルス制御装置110の出力GP2が電力用変換器30への指令として入力され始める。続いて時刻t2で3相の電流値の絶対値がすべて設定値I2以下となり、SWがレベル0になって励磁制御装置60からのゲート指令GP1が電力変換器30に復帰する。その後時刻t3で再びIWがI1を超え、SWがレベル1となり、t4でレベル0に復帰する。
図5は変圧器11の交流系統10側の遮断器が動作するtCB付近の動作を示す。SWはt5からt6の期間、t7からt8の期間でレベル1になる。この実施例では遮断器動作後はSWはレベル0のままであり、通常の励磁制御装置60からの励磁制御指令GP1で運転継続される。
このように、本発明によれば、系統側異常対応でSWがレベル1となる期間の合計は、地絡故障から遮断器動作までの時間よりも短く、系統側に与える動揺を抑える効果がある。
図6に本発明の第2の実施例を示す。
抵抗器310と自己消弧型素子320(CHV)は直流回路の電圧上昇を抑制するための回路であって、直流電圧VDCが設定値VD1を超えると保護連動制御装置140からの点弧指令GP3をオンにして電圧を抑制し、設定値VD2以下になるとGP3をオフにする構成としている。これによりGP2により巻線型誘導機の回転子回路22から流れ込むエネルギーを第2の電力変換装置の制御で系統側に放出しきれずに電圧が上昇したときにも運転を継続する効果がある。
酸化亜鉛素子を使った非線形抵抗素子410は直流回路の電圧上昇を抑制する機能がある。これは前の抵抗器310と自己消弧型素子320(CHV)の代替として、あるいは併用することができる。
図6の例では非線形抵抗素子410に自己消弧型素子411(CHL)を接続した実施例を示す。直流電圧の設定範囲を広げるために非線形抵抗素子411の抑制電圧を下げると、非線形抵抗の漏れ電流による加熱が問題となる。これを防ぐため、GP2動作時に指令GP6をオンにする構成としている。これにより、VDCの上昇を確実に抑えると共に、非線形抵抗の通流期間t41を、VDCの過電圧検出時間t42とCHVのターンオン時間t43の和(t41=t42+t43)に抑え、非線形抵抗の熱容量を抑えることができる。
電力変換器30の素子温度保護装置150は、励磁電流センサ76からの励磁電流値(IU,IV,IW)と電力変換器30へのパルス変調指令(M_U,M_V,M_W),電力変換器30への冷却水入り口温度TWを入力し、温度異常検出信号THRを保護連動制御装置140に出力する。素子温度の異常を検出すると信号THRがオフ(レベル0)からオン(レベル1)になり、保護連動制御装置140は、励磁電流(IU,IV,IW),直流電圧VDC異常などの励磁側機器異常時の停止動作と同じ停止動作に入る。
素子温度保護装置150は図7に示すIGBT素子6アーム(UPG,UNG,VPG,VNG,WPG,WNG),逆並列ダイオード素子6アーム(UPD,UND,VPD,VND,WPD,WND)の合計12アームについて個別に発生損失を演算し、発生損失を過渡熱特性近似の位相遅れ回路に入力してジャンクション温度をリアルタイムで演算する。そして12アームの何れかの素子温度が設定値を超えると異常検出信号THRを出力する。
図8は素子温度保護装置150の実施例を示す。素子温度保護装置150の内部は3つに別れ、各々交流側U,V,W相に接続した各4素子毎に温度異常を検出する温度保護装置1500からなり、各々から異常検出信号THR_U,THR_V,THR_Wを出力する。これらの出力はOR論理回路151に入力され、12素子の何れかの異常で動作する温度異常検出信号THRを出力する。
また、温度保護装置1500では4素子の温度余裕最小値TMP_U,TMP_V,TMP_Wを出力し、最小値出力回路150で第1の変換器の素子温度余裕TMPを出力する。この素子温度余裕TMPを励磁電流制御装置60に入力し、更に上位のシステム制御装置に伝送し、素子温度余裕に応じて二次励磁交流励磁発電電動装置の出力上限を調整することができる。これによって信頼性を確保しながら最大出力を得ることができる。
図9は温度保護装置1500の実施例を示す。図9はU相について示すが、V相W相も構成は同一である。
まず、励磁電流IUの絶対値を1501で演算し、関数発生器1503と1504で各々IGBT(UPG,UNG)とダイオード(UPD,UND)のスイッチング損失を演算する。
一方、励磁電流IUの絶対値と通流率の積を乗算器1502で演算し、関数発生器1505(UPG素子演算),1506(UPD素子演算),1507(UNG素子演算),1508(UND素子演算)に入力して素子の順電圧降下損失を演算する。UPG素子とUND素子の通流率はM_Uに等しく、UNG素子とUPD素子の通流率は(1−M_U)となる。後者の通流率は減算器1509で演算する。
以上の発生損失がどの素子で発生するか否かの判定回路は、発生時にオン(レベル1)、発生していない時にオフ(レベル0)の論理回路で出力する。発生損失値と判定結果をゲート回路1510に入力する。ゲート回路1510は判定回路出力gがオンの時に入力信号を利得1で出力し、オフの時は0出力する。
励磁電流の極性判別は比較器1511とNOT論理回路1512からなる。励磁電流IUが正の時は信号1513がオンに、負の時は信号1514がオンになる。
減算器1515と比較器1516はゲート指令M_UがPWM変調率下限(図示の例で0.02)以上のときにオン出力する。減算器1517と比較器1518はゲート指令M_UがPWM変調率上限(図示の例では0.98)以下の時にオン出力する。これよりAND論理回路1519は、素子がスイッチング動作時にオン、ゲートレベル保持字にオフとなる。以上の出力は、AND論理回路1520を介し、ゲートブロックGDB_U
がオンレベルで電力変換器30が運転中を条件に出力する。
加算器1521は、各素子の損失合計値の演算回路で、スイッチング損失と順電圧降下損失を加算する。温度演算器1523(UPG素子),1524(UPD素子),1525(UNG素子),1526(UND素子)は素子のジャンクションと素子ベース間の過渡熱抵抗と冷却フィンの過渡熱抵抗の和を模擬した位相遅れ演算回路で、冷却水入り口温度TWと温度上限TMを入力する加減算器1527の出力は温度上限TMとの差になる。
比較器1527の出力は、1528はUPG素子、1529はUPD素子、1530はUNG素子、1531はUND素子の温度が異常の時にオンとなる。OR論理回路1532を介して何れかの素子温度が異常の時にオンとなる温度異常信号THR_Uを出力する構成となっている。また、4台の加算器1527出力を1533で符号反転して温度余裕を出力し、4素子の最小値を1534で出力している。
本発明は実施例に示した風力発電システム等の一般的な可変速の発電電動機以外にも、可変速揚水発電電動システム等の可変速発電システムにも適用することが可能である。また、可変速で動作するシステム以外にも適用することが可能である。
10 系統の発電設備
20 巻線型誘導機
21 固定子側電機子巻線
22 回転子側励磁巻線
30 第1の電力変換器
50 第2の電力変換器
52 コンバータ制御装置
60 励磁電流制御装置
110 保護連動パルス制御装置
120 保護連動制御装置
130 パルス切替装置
140 保護連動制御装置

Claims (14)

  1. 交流系統に固定子側電機子巻線が接続された巻線型誘導機と、この巻線型誘導機の回転子側励磁巻線に交流側端子が接続された三相ブリッジ結線の各アームには自己消弧型半導体素子としてIGBTと逆並列ダイオード、あるいは自己消弧型半導体素子としてMOSFETが接続され、前記自己消弧型素子をパルス幅変調制御する第1の電力変換器と、この第1の電力変換器の直流側端子間に接続された直流コンデンサと、この直流コンデンサの両極端子に直流側端子が接続され、前記交流系統に交流側端子が接続された第2の電力変換器と、前記巻線型誘導機の励磁巻線電流を検出する励磁電流センサと、前記交流系統周波数と前記巻線型誘導機回転子周波数の差に等しいすべり周波数の励磁電流指令値を演算し、前記励磁電流センサからの励磁電流検出値が前記励磁電流指令値に一致するように第1の点弧パルス指令を出力する励磁電流制御装置と、この第1のパルス点弧指令を前記第1の電力変換器の自己消弧型半導体素子に入力する構成の二次励磁発電装置において、
    前記励磁電流検出器からの電流絶対値が最小の相を識別する機能と、この最小の相を除く2相と正極間および負極間の自己消弧型半導体素子には前記直流コンデンサを充電するようにオンオフ固定した点弧パルスを与え、前記最小の相と正極および負極間の自己消弧型半導体素子には前記最小の相の電流検出値から演算したパルス変調率の点弧パルスを与え、この点弧パルスと前記オンオフ固定した点弧パルスとを第2のパルス指令として出力するパルス指令器と、
    前記第1のパルス指令と、前記第2のパルス指令とを双方向に切り替えて前記第1の電力変換器に出力するパルス切り替え器を設け、このパルス切り替え器は、前記励磁電流センサからの検出電流値いずれかの絶対値が過電流設定レベル1を超えたことを含む条件に第1のパルス指令から第2のパルス指令に切り替え、前記励磁電流センサからの検出電流値の絶対値が3相ともに過電流電流設定レベル2以下になったことを含む条件に前記第2のパルス指令から、第1のパルス指令に切り替えることを特徴とする二次励磁発電装置。
  2. 交流系統に固定子側電機子巻線が接続された巻線型誘導機と、この巻線型誘導機の回転子側励磁巻線に交流側端子が接続された三相ブリッジ結線の各アームには自己消弧型半導体素子としてIGBTと逆並列ダイオード、あるいは自己消弧型半導体素子としてMOSFETが接続され、前記自己消弧型素子をパルス幅変調制御する第1の電力変換器と、この第1の電力変換器の直流側端子間に接続された直流コンデンサと、この直流コンデンサの両極端子に直流側端子が接続され、前記交流系統に交流側端子が接続された第2の電力変換器と、前記巻線型誘導機の励磁巻線電流を検出する励磁電流センサと、前記交流系統周波数と前記巻線型誘導機回転子周波数の差に等しいすべり周波数の励磁電流指令値を演算し、前記励磁電流センサからの励磁電流検出値が前記励磁電流指令値に一致するように第1の点弧パルス指令を出力する励磁電流制御装置と、この第1のパルス点弧指令を前記第1の電力変換器の自己消弧型半導体素子に入力する構成の二次励磁発電装置において、
    前記励磁電流検出器からの電流絶対値の大小順に第1相,第2相,第3相を識別する機能と、前記第1相の電流検出値の極性を判別し、前記直流コンデンサを充電する方向に前記第1相と正極間の自己消弧型半導体素子P1または負極間の自己消弧型半導体素子N1の何れかの点弧パルスをオン側に反対側をオフ側に固定し、前記第2相と正極間の自己消弧素子P2への点弧パルスは前記N1への点弧パルスと同一側に、第2相と負極間の自己消弧型半導体素子N2への点弧パルスは前記P1への点弧パルスと同一側に固定し、前記第3相と正極間の自己消弧素子P3及び負極間の自己消弧素子N3には前記第3相の電流検出値から演算したパルス変調率の点弧パルスを第2の点弧パルス指令として出力するパルス指令器と、
    前記第1のパルス指令と、前記第2のパルス指令とを双方向に切り替えて前記第1の電力変換器に出力するパルス切り替え器を設け、このパルス切り替え器は、前記励磁電流センサからの検出電流値いずれかの絶対値が過電流設定レベル1を超えたことを含む条件に第1のパルス指令から第2のパルス指令に切り替え、前記励磁電流センサからの検出電流値の絶対値が3相ともに過電流電流設定レベル2以下になったことを含む条件に前記第2のパルス指令から、第1のパルス指令に切り替えることを特徴とする二次励磁発電装置。
  3. 請求項1ないし2において、
    前記励磁電流検出器からの検出電流値いずれかの絶対値が過電流設定レベル1を超えた時に電流絶対値が最小の相または第3相と正極および負極間の自己消弧型半導体電力変換素子への第2のパルス指令を構成する点弧パルスを、
    最小の相または第3相の電流絶対値が設定値以下の時はパルス変調率を50%に固定し、前記設定値を超えた時は前記直流コンデンサを充電する方向に点弧パルスをオンオフ固定する事を特徴とする二次励磁発電装置。
  4. 請求項1ないし2において、
    前記励磁電流検出器からの検出電流値いずれかの絶対値が過電流設定レベル1を超えた時に電流絶対値が最小の相または第3相と正極および負極間の自己消弧型半導体電力変換素子への第2のパルス指令を構成する点弧パルスを、
    最小の相または第3相の電流絶対値が設定値以下の時はパルス変調率を50%に固定し、前記設定値を超えた時は前記直流コンデンサを放電する方向に点弧パルスをオンオフ固定する事を特徴とする二次励磁発電装置。
  5. 請求項1において、前記交流系統に接続した整流回路と、この整流回路の負側出力端子は前記直流コンデンサの負側端子に接続し、この整流回路の正側出力端子に第2のダイオードのコレクタ端子を接続し、前記直流コンデンサの正側端子に第1のダイオードのコレクタ端子を接続し、前記第1第2のダイオードのエミッタ側端子を共通に接続した高値選択用ダイオード回路と、このダイオード回路のエミッタ端子を正側入力端子、負側入力端子を前記直流コンデンサの負側端子に接続した直流電圧調整器とを設け、この直流電圧調整器の出力を前記励磁電流制御装置などの電源として接続することを特徴とする二次励磁発電装置。
  6. 請求項1乃至3において、前記直流コンデンサの直流電圧センサと、抵抗と自己消弧型半導体素子PNを直流接続した能動型直流電圧抑制回路を前記直流コンデンサの端子間に並列接続し、前記直流コンデンサの端子間電圧を検出する直流電圧検出器とを設け、この直流電圧検出値が設定範囲を超えた時に前記直流電圧抑制回路の自己消弧型半導体素子PNをオンオフ制御して直流電圧を抑制する構成としたことを特徴とする二次励磁発電装置。
  7. 請求項1乃至3において、酸化亜鉛などの非線形抵抗からなる受動型電圧抑制回路を前記直流コンデンサの端子間に並列接続し、前記直流コンデンサの端子間電圧が許容上限値近くまで上昇した時に受動型電圧抑制回路に通流開始して直流電圧を抑制する構成としたことを特徴とする二次励磁発電装置。
  8. 請求項1乃至5において、前記巻線型誘導機の回転子側励磁巻線と前記励磁電流検出器の間に電流バイパス回路を設け、過電流設定レベル3は前記過電流設定レベル1よりも大きな値であって、前記励磁電流センサからの検出電流値いずれかの電流絶対値がこの過電流設定レベル3を超えた時に前記バイパス回路を点弧し、前記第1の電力変換器の自己消弧素子への点弧指令を全てオフにすることを特徴とする二次励磁発電装置。
  9. 請求項1乃至5において、前記巻線型誘導機の回転子側励磁巻線と前記励磁電流検出器の間に電流バイパス回路と、前記直流コンデンサの電圧を検出する直流電圧検出器とを設け、この直流電圧検出器からの値が設定範囲を超えた時に前記バイパス回路を点弧し、前記第1の電力変換器の自己消弧素子への点弧指令を全てオフにすることを特徴とする二次励磁発電装置。
  10. 請求項1乃至6において、前記励磁電流検出器からの励磁電流と前記第1の電力変換器への点弧指令から素子発熱量を推定演算し、この素子発熱量を熱容量模擬の位相遅れ回路に入力する温度推定回路とを設け、この温度推定回路の推定温度が設定値を超えた時に前記バイパス回路を点弧し、前記第1の電力変換器の自己消弧素子への点弧指令を全てオフにすることを特徴とする二次励磁発電装置。
  11. 交流系統に三相の固定子側巻線が接続された巻線型誘導機と、
    該巻線型誘導機の三相の回転子側巻線に交流側端子が接続された半導体素子を有する第1の電力変換器と、
    該第1の電力変換器の直流側端子間に接続された直流コンデンサと、
    該直流コンデンサの両極端子に直流側端子が接続され、前記交流系統に交流側端子が接続された第2の電力変換器と、
    前記第1の電力変換器からの各相毎の励磁電流を検出する励磁電流検出センサと
    前記巻線型誘導機の運転状態に応じて前記第1の電力変換器からの励磁電流を制御する第1の点弧パルス指令を出力する励磁電流制御装置と、
    該第1のパルス点弧指令を前記第1の電力変換器の半導体素子に入力することを特徴とする二次励磁発電装置において、
    前記励磁電流検出センサからの電流絶対値の大小順に第1相,第2相,第3相を識別する機能と、
    前記第1相の電流検出値の極性を判別し、前記直流コンデンサを充電する方向に前記第1の電力変換器の各相の半導体素子の点弧パルスをオン側、又はオフ側に固定することを特徴とする二次励磁発電装置。
  12. 請求項11の二次励磁発電装置において、
    前記直流コンデンサが接続されている正側端子と負側端子間を前記励磁電流制御装置の電源として用いることを特徴とする二次励磁発電装置。

  13. 請求項12の二次励磁発電装置において、
    前記直流コンデンサが接続されている正側端子と負側端子間に直流電圧調整器とを設け、該直流電圧調整器の出力を前記励磁電流制御装置の電源として用いることを特徴とする二次励磁発電装置。
  14. 請求項1から請求項12の1つにおいて、
    可変速発電電動機能を備えたことを特徴とする二次励磁可変速発電電動装置。
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