JP5401184B2 - 運送事業用自動車保険料決定装置および運送事業用自動車保険料決定プログラム - Google Patents

運送事業用自動車保険料決定装置および運送事業用自動車保険料決定プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP5401184B2
JP5401184B2 JP2009154736A JP2009154736A JP5401184B2 JP 5401184 B2 JP5401184 B2 JP 5401184B2 JP 2009154736 A JP2009154736 A JP 2009154736A JP 2009154736 A JP2009154736 A JP 2009154736A JP 5401184 B2 JP5401184 B2 JP 5401184B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
insurance
information
taxi
unit price
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009154736A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011013719A (ja
Inventor
洋之 野崎
大起 伊原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nomura Research Institute Ltd
Original Assignee
Nomura Research Institute Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nomura Research Institute Ltd filed Critical Nomura Research Institute Ltd
Priority to JP2009154736A priority Critical patent/JP5401184B2/ja
Publication of JP2011013719A publication Critical patent/JP2011013719A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5401184B2 publication Critical patent/JP5401184B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Financial Or Insurance-Related Operations Such As Payment And Settlement (AREA)

Description

本発明は、自動車保険の保険料を決定する装置に関し、特に、タクシーやトラック等、自動車運送事業(以下では単に「運送事業」と記載する場合がある)で使用される自動車(原動機付き自転車を含む。以下同じ)の営業状態に応じた保険料を決定する運送事業用自動車保険料決定装置および運送事業用自動車保険料決定プログラムに適用して有効な技術に関するものである。
一般に、自動車を保険対象とする自動車保険は、運転者の性別や年齢、運転経験年数、事故履歴などの運転者属性に応じて保険料が決定される。しかし、属性が同じ運転者であっても、自動車を運転する頻度や運転時の走行距離、走行場所といった実際の利用状況は異なり、これに応じて事故の発生確率や損害の規模も異なるため、運転者属性に応じて保険料を設定する仕組みでは実際のリスク量を反映させることは難しい。これに対し、近年、自動車の利用状態に応じて設定された保険が提供されるようになり、自動車の利用状態に応じて保険料を決定するシステムも提案されている。
例えば、特開2005−100212号公報(特許文献1)には、車両の現在位置を送信する車載装置と、駐車している前記車両の現在位置に対応する保険料率のデータを格納する保険料率データベース、前記車両の現在位置に基づき、前記保険料率データベースにアクセスして、前記車両の保険料率を算出する保険料率算出処理部、および、算出された保険料率に基づいて保険内容を決定する保険契約処理部を備えるサーバと、該サーバから受信した保険内容の保険に加入する通知を前記サーバに返信する携帯端末とを有する保険システムが記載されている。
また、特開2005−327209号公報(特許文献2)には、ICカードからIDを取得し、このIDと車載制御部の内部記憶部に設けられたIDとを認証部によって認証し、認証が許可されると、認証後のエンジンの使用時間の累積時間をICカードに記憶されたエンジンの使用時間の累積時間に加算してICカードに記憶し、保険料査定装置において、ICカードから取得したエンジンの使用時間の累積時間に基づいて保険料の査定を行う車両利用状況管理システムが記載されている。
特開2005−100212号公報 特開2005−327209号公報
ところで、タクシー(ハイヤーを含む。以下同じ)やトラック(貨物自動車)のような運送事業用自動車を対象とする自動車保険については、現状では事業の種類や自動車の用途に応じて保険料が設定されるに留まっている。これらの運送事業用自動車について、自動車の現実の営業状態や走行状態などの利用実態に即して保険料を決定できれば、利用実態毎のリスク量を精度良く反映させた保険を提供することができる。
そこで本発明の目的は、運送事業用自動車を対象とした自動車保険について、車両の利用実態に即して保険料を設定し、利用実態毎のリスク量を精度良く反映させた保険料の徴収を可能とする運送事業用自動車保険料決定装置を提供することにある。本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
本発明の代表的な実施の形態による運送事業用自動車保険料決定装置は、運送事業用自動車に対する自動車保険の保険料を決定する運送事業用自動車保険料決定装置であって、1以上の前記運送事業用自動車の運行状態の履歴情報を取得し、前記履歴情報に基づいて、前記運送事業用自動車の業務状態および運送対象物もしくは運送対象者(以下ではこれらを単に「運送対象」と記載する場合がある)の搭載状態に応じて、各時点における前記運送事業用自動車の車両状態を区分して特定し、さらに、前記運送事業用自動車が前記各車両状態にそれぞれ滞在した滞在時間を算出して車両状態データベースに出力する車両状態取得部と、前記車両状態毎に予め個別に設定された単位時間あたりの保険料単価を保持する保険料単価データベースと、前記車両状態データベースに保持された前記運送事業用自動車の前記車両状態毎の滞在時間の情報と、前記保険料単価データベースに保持された前記車両状態毎の単位時間あたりの保険料単価の情報とに基づいて、前記運送事業用自動車の保険料を算出する保険料算出部とを有することを特徴とするものである。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
本発明の代表的な実施の形態によれば、運送事業用自動車の運行情報から得られる営業状態および運送対象の搭載状態の情報に基づいて車両状態を特定し、車両状態毎の滞在時間を得ることができる。この車両状態毎の滞在時間と、車両状態毎に個別に設定された保険料単価とに基づいて保険料を決定することで、運送事業用自動車の利用実態に即し、利用実態毎のリスク量を精度良く反映させた保険料を決定することができる。
本発明の一実施の形態であるタクシー保険料決定システムの構成例の概要を示した図である。 (a)、(b)は、本発明の一実施の形態におけるタクシー運行情報のデータ構成とデータの例を示した図である。 本発明の一実施の形態における営業状態、搭乗者状態、走行状態と車両状態との関係の例を示した図である。 本発明の一実施の形態における車両状態のデータ構成とデータの例を示した図である。 本発明の一実施の形態における保険料単価のデータ構成とデータの例を示した図である。 本発明の一実施の形態における事故情報のデータ構成とデータの例を示した図である。 本発明の一実施の形態における保険料単価マスタのデータ構成とデータの例を示した図である。 本発明の一実施の形態における契約情報のデータ構成とデータの例を示した図である。 本発明の一実施の形態におけるリスク算定結果のデータ構成とデータの例を示した図である。 本発明の一実施の形態における車両状態取得処理の例を示したフローチャートである。 本発明の一実施の形態における保険料算出処理の例を示したフローチャートである。 本発明の一実施の形態における保険料単価設定処理の例を示したフローチャートである。 本発明の一実施の形態における保険料単価改訂処理の例を示したフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一部には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
本発明の一実施の形態であるタクシー保険料決定システムは、運送事業用自動車がタクシーである(運送事業会社がタクシー会社である)場合を例とした、運送事業用自動車保険料決定装置としてのタクシー保険料決定システムである。本実施の形態のタクシー保険料決定システムでは、タクシーが営業中であるか営業外であるかという第1の観点(業務状態)と、乗客および運転手を乗せた状態か否かという第2の観点(運送対象の搭載状態)とに基づいて、保険対象となるタクシーの車両状態を区分して把握する。
さらに、本実施の形態の変形例として、タクシーが停止しているか走行しているかという第3の観点(走行状態)、および/またはタクシーがどのような道路を走行しているかという第4の観点(走行経路)とに基づいてタクシーの車両状態を区分して把握してもよい。
また、保険の支払い対象となる事故(リスク)については、車両、乗客、運転手それぞれに生じ得る事故(リスク項目)毎に、上記の観点で区分されたそれぞれの車両状態についてリスク(発生確率と損害期待値)を算出し、これに応じた保険料単価を設定する。各タクシー会社は、保険会社との保険契約によりどの車両状態におけるどのリスク項目を担保するかを決定し、この情報と保険料単価の情報とに基づいて当該タクシー会社における車両状態毎の保険料単価を設定する。
そして、タクシー会社の有する管理システム等により取得された、保険対象たる車両の実際の運行状況の情報に基づいて、各車両の車両状態毎の滞在時間を算出する。当該タクシー会社が保有し、保険対象となっている各車両での車両状態毎の滞在時間の合計と、当該タクシー会社についての車両状態毎の保険料単価の情報とに基づいて、当該タクシー会社での車両の利用実態に即した保険料を決定する。
[システム構成]
図1は、本発明の一実施の形態であるタクシー保険料決定システムの構成例の概要を示した図である。タクシー保険料決定システム100は、例えば、PCやサーバ等のコンピュータシステムによって実装され、車両状態取得部110、保険料算出部120、保険料単価設定部130の各部を有する。これら各部は、例えば、ソフトウェアプログラムにより実装される。また、タクシー保険料決定システム100は、例えば、車両状態101、保険料単価102、事故情報103、リスク算定結果104、保険料単価マスタ105、契約情報106の各データベースを有する。
本実施の形態のタクシー保険料決定システム100は、当該システムを利用する保険会社300と契約する複数のタクシー会社について、各タクシー車両の利用実態に基づいて保険料を決定することができる。車両状態取得部110は、各タクシー会社が保有する各車両の運行状態の履歴情報であるタクシー運行情報201を取得し、各車両の車両状態を、上述した第1および第2の観点に基づいて特定する。さらに、各車両の車両状態毎の滞在時間を算出して車両状態101に出力する。
ここで、タクシー運行情報201は、各タクシー会社や運行管理会社などが保持し、タクシー210の運行状況をモニタリングするシステムであるタクシー運行管理システム200によって取得された情報である。タクシー210の運行状況のモニタリングは、例えば、タクシー210に搭載された車載機器との間の通信により行われる。なお、タクシー保険料決定システム100がタクシー運行管理システム200からタクシー運行情報201を取得する際には、例えば専用線などのネットワークを介して送受信する構成であってもよいし、記録媒体に記録されたものを定期的に取り込むような構成であってもよい。
保険料算出部120は、車両状態101に保持された各車両の車両状態毎の滞在時間の情報と、保険料単価102に保持されたタクシー会社毎の各車両状態における保険料単価の情報とに基づいて各車両の利用実態に基づいた保険料を算出し、これを当該タクシー会社が保有し、保険対象となっている各車両について合計することで当該タクシー会社についてのタクシー保険料を決定し、出力する。出力された保険料の情報は、保険会社300からインターネット等のネットワークを介して参照可能としてもよいし、記録媒体等に記録したものを保険会社300に送付するような構成であってもよい。
保険料単価設定部130は、各タクシー会社での車両の利用実態の情報(車両状態101の情報)と、発生した事故の実績情報である事故情報103とから保険の支払い対象となる事故毎にリスクを算定してリスク算定結果104に出力する。さらに、この情報に基づいて、保険料単価102についての保険会社300としてのマスタ情報である保険料単価マスタ105に保持された保険料単価を改訂する。また、各タクシー会社がどの車両状態におけるどのリスク項目を担保するよう保険契約をしているかの情報を保持する契約情報106に基づいて、各タクシー会社における車両状態毎の保険料単価を算出して保険料単価102に設定する。
[データ構成]
図2は、タクシー運行情報201のデータ構成とデータの例を示した図である。タクシー運行情報201は、タクシー運行管理システム200によって取得された車両毎の運行状態の履歴情報を保持するデータベースであり、例えば、各タクシー210の車載機器によって取得され、タクシー運行管理システム200に送信された車両の状態の変化の情報が時系列で記録されている。各タクシー210の車載機器は、例えば、時計機能を有するタクシーメーターのように、タクシー車両の営業状態や搭乗者の有無などに関する情報をその時点を示す時刻情報とともに取得することができ、車両の状態が変化したタイミングでタクシー運行情報210の各項目の情報を取得してタクシー運行管理システム200に送信する。
タクシー運行情報201は、基本項目として、図2(a)のタクシー運行情報201aに示すように、例えば、時刻、会社コード、車両ID、動作モードなどの項目を有する。時刻の項目は、当該レコードの対象の車両の状態が当該レコードにおける動作モードの項目が示す状態に変化した時刻、すなわち、当該レコードの対象の車両における当該動作モードの開始時刻の情報を保持する。会社コードおよび車両IDの項目は、当該レコードの対象の車両(当該レコードを送信したタクシー210)が属するタクシー会社および車両を識別するコードを保持する。
動作モードの項目は、当該レコードの対象の車両の営業状態や搭乗者の有無などに関する情報を保持する。具体的には、例えば、公知のタクシーメーターで表示される「賃送」、「貸切」、「迎車」、「回送」、「空車」や、運転手が休憩中や業務を終了して車庫入れを終えた「不在」などのモードで識別される。なお、図2の例では「賃送」、「空車」などの文言で表記されているが、「0」、「1」や「A」、「B」などの対応するコードを保持してもよい。
タクシー運行情報201は、上記の基本項目に加えてさらに、図2(b)のタクシー運行情報201bに示すように、緯度、経度、速度などの付加項目を有していてもよい。これらの付加項目を有する場合は、例えば、所定の時間間隔(車載機器からの通信手段がアナログ式であれば例えば30秒といった数十秒間隔、デジタル式であれば4〜6秒程度といった数秒間隔)毎に車載機器がタクシー運行管理システム200にデータを送信し、当該時点での車両の状態を時系列でタクシー運行情報201に記録する。このとき、時刻の項目には、当該レコードの情報が取得された時刻を保持する。
緯度および経度の項目は、当該レコードの対象の車両の当該時点での所在地の緯度および経度(度分秒)の情報を保持する。速度の項目は、当該レコードの対象の車両の当該時点での速度(km/h)の情報を保持する。なお、本実施の形態では、車両状態取得部110により、速度が0km/hの場合は停車、0km/hより大きければ走行として走行状態を判断し、この走行状態の情報と、上記の動作モードから得られる営業状態の情報とに基づいて車両状態を特定し、当該車両が各状態にあった滞在時間を算出する。
図3は、営業状態、搭乗者状態、走行状態と車両状態との関係の例を示した図である。本実施の形態では、車両状態を、上述の第1の観点に基づくタクシーの営業状態(営業中/営業外)、第2の観点に基づくタクシーの搭乗者状態(運転手あり/なし、乗客あり/なし)を軸として、さらに第3の観点に基づく走行状態(停車/走行)を付加して、例えば、「実車」、「待ち営業」、「流し営業」、「回送」、「不在」の5つに区分する。
すなわち、図3に示すように、「営業中」で「運転手あり」の場合において、「乗客あり」の場合は「実車」として区分し、「乗客なし」の場合は、「停車」の場合には「待ち営業」、「走行」の場合には「流し営業」として区分する。また、「営業外」の場合において、「運転手あり」で「走行」の場合は「回送」として区分し、「運転手なし」で「停車」の場合は「不在」として区分する。
ここで、本実施の形態では、営業状態が「営業中」で搭乗者状態が「運転手あり」、「乗客あり」の場合については、第3の観点である走行状態を付加した区分を行っていない。すなわち、この場合は走行状態に関わらず「実車」として区分する。タクシーメーター上(すなわち、タクシー運行情報201の動作モード)で、例えば、「賃走」、「観光」、「定額」や、「貸切」と表示される状態がこの区分として特定される。
また、営業状態が「営業中」で搭乗者状態が「運転手あり」、「乗客なし」の場合については、さらに第3の観点である走行状態を付加して、「停車(信号待ちなどによる一時停止を除く)」状態であるか「走行(信号待ちなどによる一時停止状態を含む)」状態であるかによって、前者を「待ち営業」、後者を「流し営業」として区分する。タクシーメーター上(すなわち、タクシー運行情報201の動作モード)で、例えば、「空車」や、「無線待ち」と表示される状態は、走行状態の情報が「停車」であるか「走行」であるかに応じて、それぞれ「待ち営業」または「流し営業」に区分される。
一方、営業状態が「営業外」である場合は、乗客はいないため、搭乗者状態については運転手のあり/なしのみで区分し、「運転手あり」で「走行」している状態である「回送」と「運転手なし」で「停車」している状態である「不在(休憩中や車庫に入っている状態等)」に区分される。
図4は、車両状態101のデータ構成とデータの例を示した図である。車両状態101は、各タクシー会社の各車両における車両状態毎の滞在時間の情報を保持するデータベースであり、例えば、会社コード、車両ID、および、車両状態毎滞在時間として、「実車」、「待ち営業」、「流し営業」、「回送」、「不在」の各車両状態の項目を有する。
会社コードおよび車両IDの項目は、図2で説明したものと同様である。車両状態毎滞在時間の項目は、当該レコードの対象の車両における図3で示した車両状態毎の滞在時間(当該車両状態であった時間の合計)の情報を保持する。滞在時間の取得方法については後述する。
図5は、保険料単価102のデータ構成とデータの例を示した図である。保険料単価102は、タクシー会社毎の各車両状態における保険料単価の情報を保持するデータベースであり、例えば、会社コード、および、車両状態毎保険料単価として、「実車」、「待ち営業」、「流し営業」、「回送」、「不在」の各車両状態の項目を有する。
会社コードおよび各車両状態については図2、図4で説明したものと同様である。車両状態毎保険料単価の項目には、図3で示した車両状態毎に滞在時間の単位時間あたりの保険料を保持する。この車両状態毎の保険料単価と、図4の車両状態101における各車両での車両状態毎の滞在時間とを車両状態毎に乗算して合計することで、対象の車両についての利用実態に即した保険料を算出することができる。
図6は、事故情報103のデータ構成とデータの例を示した図である。事故情報103は、各タクシー会社において発生した事故の実績情報を保持するデータベースであり、例えば、日付、会社コード、車両ID、事故内容、費用目的別の損害額および損害合計額などからなる損害の項目を有する。日付の項目は、当該レコードの事故が発生した日付を保持する。会社コードおよび車両IDの項目は図2で説明したものと同様であり、当該レコードの事故の対象のタクシー会社および車両の情報を保持する。事故内容および損害の項目は、当該レコードの事故の内容およびその損害の情報を保持する。事故情報103の情報は、各タクシー会社や保険会社300から定期的もしくは随時、オンライン/オフラインで情報を取得して取り込む。
図7は、保険料単価マスタ105のデータ構成とデータの例を示した図である。保険料単価マスタ105は、各タクシー会社についての保険料単価を保持する保険料単価102についての、保険会社300としてのマスタ情報を保持するデータベースである。すなわち、保険料単価マスタ105には、保険会社300として保険を提供する全てのリスク項目に対して、車両状態毎に統一的に設定する保険料単価の情報を保持しており、この中から、各タクシー会社が保険による補償を希望するリスク項目や車両状態を選択して契約することになる。
保険料単価マスタ105は、例えば、担保種目、リスク対象、および、車両状態毎保険料単価として、「実車」、「待ち営業」、「流し営業」、「回送」、「不在」の各車両状態の項目を有する。担保種目は、当該レコードの対象のリスク項目における保険契約の担保の種目を示し、例えば、「対人(対人賠償保険)」、「対物(対物賠償保険)」、「搭乗者(搭乗者傷害・人身傷害補償保険)」、「車両(車両保険)」などの種目に区分される。
また、リスク対象は、当該レコードの対象のリスク項目におけるリスク対象を示し、例えば、担保種目が「対人(対人賠償保険)」の場合は、「車外(通行人等を撥ねるなど)」、「車内(乗客に怪我をさせるなど)」などに区分される。また、担保種目が「対物(対物賠償保険)」の場合は、「車外(追突するなど)」、「車内(乗客の荷物を破損させるなど)」などに区分される。また、担保種目が「搭乗者(搭乗者傷害・人身傷害補償保険)」の場合は、「乗客(乗客が怪我するなど)」、「運転手(運転手が怪我するなど)」などに区分される。また、担保種目が「車両(車両保険)」の場合は、「衝突(保険対象の破損)」、「盗難(車両盗難、強奪など)」、「車内(車上荒らしなど)」、「車外(コインパンチなど)」などに区分される。
担保種目とリスク対象で特定される各リスク項目については、車両状態毎に発生確率や損害額などのリスクが大きく異なる場合がある。従って、本実施の形態では、図7に示すように、車両状態毎に滞在時間の単位時間あたりの保険料単価を保持する。なお、リスク項目の内容によっては、特定の車両状態では起こり得ない、もしくは起こる確率が極端に低いパターンもあり、この場合は値を設定しない(もしくは0円を設定する)ものとする。また、この保険料単価の値は、各タクシー会社における運行実績と事故実績との情報に基づいて各パターンでのリスクを算定し、算定結果に基づいて適切な単価に改訂することが可能である。これについては後述する。
図8は、契約情報106のデータ構成とデータの例を示した図である。契約情報106は、各タクシー会社がどの車両状態におけるどのリスク項目を担保するよう保険契約をしているかの情報を保持するデータベースであり、例えば、会社コード、担保項目、リスク対象、および、車両状態毎契約項目として、「実車」、「待ち営業」、「流し営業」、「回送」、「不在」の各車両状態の項目を有する。会社コードの項目は図2で説明したものと同様であり、担保項目、リスク対象の項目は図7で説明したものと同様である。
契約情報106では、会社コードで特定されるタクシー会社が、担保項目とリスク対象の項目で特定されるリスク項目、および各車両状態からなるマトリクスのうちのいずれの項目を保険による補償対象として契約しているかの情報を保持している。図8の例では、契約しており補償対象となっている項目を○印、契約していない項目を×印で示している。この情報と、図7の保険料単価マスタ105のマトリクスとに基づいて、対象のタクシー会社の車両状態毎の保険料単価の合計を算出することができる。なお、算出された保険料単価の合計は、図5の保険料単価102に設定される。
図9は、リスク算定結果104のデータ構成とデータの例を示した図である。リスク算定結果104は、図4の車両状態101に保持された、各タクシー会社での車両の利用実態の情報と、図6の事故情報103に保持された、各タクシー会社で発生した事故の実績情報とから、図6に示したリスク項目と各車両状態とのマトリクス毎に算定されたリスクを保持するデータベースである。リスク算定結果104は、図7の保険料単価マスタ105と同様のマトリクス構成に対して、さらに、各車両状態が発生確率と損害期待値の項目を有する構成となっている(図9の例は一部のみ抜粋している)。
ここで、各車両状態における発生確率の項目は、例えば、図4の車両状態101に保持された滞在時間を全タクシー会社の全車両について合計した時間を分母とし、図6の事故情報103に保持された事故の実績情報から、当該マトリクスの項目に分類上該当する事故の発生件数を取得したものを分子として、単位時間あたりの発生確率を算出して保持する。また、損害期待値は、上記で取得した事故の実績情報から事故1件あたりの損害額の期待値を算出して保持する。
リスク算定結果104に保持されたマトリクスの各項目におけるリスク(発生確率、損害期待値)に基づいて、所定の手法により保険料単価を算出することができる。このように算出された保険料単価によって図7の保険料単価マスタ105の内容を更新することによって、運行実績に即した保険料単価に改訂し、精度良くリスク量を反映させた保険料とすることができる。
なお、上記の各データベースの構成や項目などのフォーマットはあくまでも一例であり、これらに限るものではない。
[車両状態取得処理]
以下では、タクシー保険料決定システム100の車両状態取得部110における車両状態取得処理の内容について説明する。車両状態取得処理では、車両状態取得部110は、タクシー運行管理システム等から取得したタクシー運行情報201に時系列で記録されたレコードを順次取得する。
本実施の形態では、車両状態取得部110は、タクシー運転情報201の各レコードから基本項目である時刻、会社コード、車両ID、および動作モードの各項目の情報を取得し、さらに、対象車両について上述した付加項目の中の速度の情報も取得する。そして、各レコードの時刻の情報から、対象車両のある動作モードの継続時間(滞在時間)を算出し、また、当該時間における対象車両の速度の情報と、動作モードの情報から、対象車両の車両状態が「実車」、「待ち営業」、「流し営業」、「回送」、「不在」のいずれであるかを特定する。
図10は、車両状態取得処理の例を示したフローチャートである。車両状態取得処理を開始すると、まず、車両状態取得部110は、タクシー運行管理システム等からタクシー運行情報201を取得する(S101)。ここでは、上述した通り、基本項目である図2(a)に示したタクシー運行情報201aの各項目と、必要に応じて付加項目として図2(b)に示したタクシー運行情報201bの項目を取得する。本実施の形態では、図3に示すように、「営業中」で「乗客なし」の場合や、「営業外」である場合に、走行状態が「停車」であるか「走行」であるかを判定するため、付加項目として速度の項目の情報を取得する。
次に、タクシー運行情報201から時系列で記録されたレコードを順次取得し、各レコードについてループ処理を行う。ループ処理では、まず、対象の車両の直近の動作モード(第1の動作モード)および時刻(開始時刻)の情報を取得する(S102)。例えば、現在の処理対象のレコードが図2(a)の5行目のレコード(時刻:2009/06/17 10:18:03、車両ID:AA002)である場合は、直近の動作モードの時刻は、同じ車両IDの直近のレコードである1行目のレコードの時刻(2009/06/17 10:15:23)となる。なお、この情報は、例えば、当該レコードの車両IDをキーとして再度タクシー運行情報201を検索して取得してもよいし、ループ処理の都度、対象のレコードの動作モードおよび時刻の情報を車両ID毎にメモリ等に記憶しておき、以降のループ処理でそれを取得するようにしてもよい。
次に、ステップS102で取得した時刻の情報と、当該レコードの時刻(すなわち、直近の動作モードから当該レコードが示す現在の動作モード(第2の動作モード)に変化した時刻)の情報との差分から直近の動作モードの滞在時間を算出する(S103)。なお、当該レコードが対象の車両における最初のレコードである場合は当該ステップを省略してもよいし、前回の車両状態取得処理を行った際のタクシー運行情報201における最終レコードの情報を利用して直近の動作モードを特定してもよい。
次に、直近の動作モードが継続している時間帯における対象車両の速度の情報に基づいて、対象車両の走行状態が「停車」であるか「走行」であるかを特定する(S104)。なお、この速度の情報も同様に、例えば、当該レコードの車両IDをキーとして時間帯を条件に再度タクシー運行情報201を検索して取得してもよいし、ループ処理の都度、対象のレコードの速度の情報を車両ID毎にメモリ等に記憶しておき、以降のループ処理でそれを取得するようにしてもよい。
さらに、直近の動作モードの情報、およびステップS104で取得した走行状態の情報に基づいて、図3に示した判定手法に従ってこのときの対象車両の車両状態が「実車」、「待ち営業」、「流し営業」、「回送」、「不在」のいずれに該当するのかを特定する(S105)。その後、ステップS103で算出した滞在時間を、ステップS105で特定された車両状態の滞在時間として加算し(S106)、当該レコードでの処理を終了して次レコードの処理に移る。
タクシー運行情報201の全レコードについての処理を終了してループ処理を終了すると、必要に応じて各車両の最後のレコードについても車両状態を特定し、その滞在時間を算出して加算したうえで、上記の一連の処理で得られた各車両についての車両状態をその車両状態毎の滞在時間の情報とともに車両状態101に出力し(S107)、車両状態取得処理を終了する。
なお、タクシー運行情報201の内容を締めて車両状態取得処理を実行するタイミングは、月締めや日締め、週締めなど種々のタイミングとすることができる。また、本実施の形態では、車両状態を上記第1〜第3の観点に基づいて「実車」、「待ち営業」、「流し営業」、「回送」、「不在」の5つに区分しているが、例えば、車両の走行経路などに応じてさらに細分化することもできる。
[保険料算出処理]
以下では、タクシー保険料決定システム100の保険料算出部120における保険料算出処理の内容について説明する。保険料算出処理では、例えば車両状態取得部110による車両状態取得処理の完了をトリガとして、保険料算出部120により、車両状態101に保持された各車両の車両状態毎の滞在時間の情報と、保険料単価102に保持されたタクシー会社毎の各車両状態における保険料単価の情報とに基づいて、対象のタクシー会社についてのタクシー保険料を決定して出力する。
図11は、保険料算出処理の例を示したフローチャートである。車両状態取得処理を開始すると、まず、保険料算出部120は、車両状態101から対象のタクシー会社が保有する各車両についての車両状態の情報を取得する(S201)。その後、取得した各車両のレコードについてループ処理を行う。
ループ処理では、まず、保険料単価102に保持された対象のタクシー会社についての車両状態毎の単位時間あたりの保険料単価の情報を取得する(S202)。本実施の形態では、保険料単価の情報は車両毎には異ならずタクシー会社で一つのものを用いるものとしているが、例えば、車両毎の属性等により異なる保険料単価102のテーブルを用いるようにすることも可能である。
次に、対象の車両の車両状態毎の滞在時間と、ステップS202で取得した車両状態毎の単位時間あたりの保険料単価の情報とを対応する車両状態毎に乗算して、車両状態毎の保険料を算出する(S203)。さらに、車両状態毎の保険料を合計して、対象の車両についての保険料を算出し(S204)、算出した保険料を対象のタクシー会社の保険料として加算して(S205)、ループ処理を終了する。ループ処理を終了すると、対象のタクシー会社の保険料が得られる。
以上の処理を各タクシー会社について実行することで、各タクシー会社についての保険料を算出することができる。算出した保険料の情報は、保険会社300からインターネット等のネットワークを介して参照可能としてもよいし、記録媒体等に記録したものを保険会社300に送付するようにしてもよい。
[保険料単価設定処理]
以下では、タクシー保険料決定システム100の保険料単価設定部130における保険料単価設定処理の内容について説明する。保険料単価設定処理では、例えば車両状態取得部110による車両状態取得処理の完了、もしくは保険料算出部120による保険料算出処理の完了をトリガとして、保険料単価設定部130により、保険料単価マスタ105と契約情報106とに基づいて、各タクシー会社についての車両状態毎の保険料単価を算出して、保険料単価102に設定する。
図12は、保険料単価設定処理の例を示したフローチャートである。保険料単価設定処理を開始すると、まず、保険料単価設定部130は、契約情報106から対象のタクシー会社についての契約情報(どの車両状態におけるどのリスク項目を担保するよう保険契約をしているかの情報)を取得する(S301)。具体的には、図8の契約情報106の例におけるリスク項目と車両状態のマトリクスの○印の項目を取得する。
次に、保険料単価マスタ105のマトリクスにおいて、ステップS301で取得した○印に該当する項目の保険料単価を取得し、これを車両状態毎に合算して、対象のタクシー会社の保険料単価として保険料単価102に出力し(S302)、処理を終了する。これにより、各タクシー会社は、補償を希望するリスク項目や車両状態を個別に指定することができるため、各タクシー会社の実態や要望に即したきめ細かい保険を提供することが可能となる。
一方、保険料単価マスタ105に設定されている車両状態毎の保険料単価は、全てのタクシー会社の全車両についての車両状態毎の滞在時間合計の内訳、および各車両状態での実際の事故の発生状況(頻度、損害額)に基づいて、保険の支払い対象となる事故(リスク項目)毎にリスクを算定し、これに基づいて保険料単価を改訂することができる。これにより、車両の利用実態毎のリスクを精度良く反映させた保険料単価を設定することができる。
図13は、保険料単価改訂処理の例を示したフローチャートである。保険料単価改訂処理を開始すると、まず、保険料単価設定部130は、車両状態101における全てのタクシー会社の全ての車両(全レコード)について、車両状態毎の滞在時間の合計を算出する(S401)。次に、事故情報103に記録された事故レコードを事故の発生時の状況に応じて、図7の保険料単価105に示されているような、保険対象のリスク項目と車両状態とのマトリクスに分類し、それぞれ発生件数と損害額を集計する(S402)。
その後、ステップS401で算出した車両状態毎の滞在時間と、ステップS402で集計したマトリクスにおける事故の発生件数と損害額とに基づいて、上記マトリクスの各項目におけるリスク(事故の発生確率および損害期待額)を算定する(S403)。
具体的には、上述したように、例えば、ステップS402で算出した車両状態毎の滞在時間を分母とし、上記マトリクスの各項目における事故の発生件数を分子として、上記マトリクスの各項目における単位時間あたりの事故の発生確率を算出する。また、例えば、上記マトリクスの各項目における事故の損害額の1件あたりの平均値を算出して損害期待額とする。算出した発生確率および損害期待額は、リスク算定結果104の対応する項目に出力する。
ステップS403で算定した上記マトリクスの各項目におけるリスク(事故の発生確率および損害期待額)に基づいて、保険会社固有の所定の算出モデルにより保険料単価を算出する(S404)。このとき算出モデルは上記リスク以外の他の要素についても考慮するものであってもよい。上記のマトリクスの各項目について算出された保険料単価は、保険料単価マスタ105に出力する。
なお、本実施の形態における保険料単価マスタ105に対して、さらに、例えば、車両状態101の各レコードを集計して、各車両について車両状態が「実車」である滞在時間と、「待ち営業」および「流し営業」である滞在時間をそれぞれ算出し、この割合等に応じて各車両(運転手)の営業効率・営業能力のような指標を別途算出し、当該指標に応じて保険料の単価を変える(例えば、当該指標の値の範囲毎に保険料単価マスタ105および保険料単価102をそれぞれ用意する)ということもできる。
以上に説明したように、本実施の形態のタクシー保険料決定システム100によれば、タクシー運行情報201から得られる営業状態および走行状態の情報に基づいて、車両状態取得部110によって車両状態を特定し、車両状態毎の滞在時間を得ることができる。車両状態101に記録された車両状態毎の滞在時間と、保険料単価102に車両状態毎に個別に設定された保険料単価とに基づいて保険料を決定することで、タクシー車両の利用実態に即し、利用実態毎のリスク量を精度良く反映させた保険料を決定することができる。
また、車両状態101に記録された車両状態毎の滞在時間の実績の情報と、事故情報103に記録された実際の事故の情報とに基づいて、保険の支払い対象となる事故(リスク項目)毎にリスクを算定し、これに基づいて保険料単価を改訂することができる。これにより、タクシー車両の利用実態に即し、利用実態毎のリスク量を精度良く反映させた保険料単価を設定することができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、本実施の形態では、運送事業用自動車(例えばタクシー210)の運行情報(タクシー運行情報201)は、その車両の動作モードの情報(例えばタクシーメーターのような車載機器から得られる情報であってタクシーの営業状態と搭乗者状態に関する情報)を含み、車両状態取得部110は、動作モードの情報をその動作モードに入った時刻(開始時刻)の情報とともに、保険対象となる車両を一意に特定する識別符号(例えば車両IDなど)と紐付けた状態で取得する。
同一車両について取得した、第1の動作モードの開始時刻と、第1の動作モードから切り替わった第2の動作モードの開始時刻との差分から第1の動作モードの滞在時間を算出し、これを、少なくとも営業状態と搭乗者状態とで区分した車両状態毎の滞在時間とする。そして、保険対象車両について求めた車両状態毎の滞在時間と、車両状態毎の単位時間あたりの保険料単価を保持する保険料単価データベース102を参照して保険対象車両の保険料を算出すればよい。
すなわち、車両状態の区分は本実施の形態で説明したものに限られない。具体的には、本実施の形態では、タクシー運行情報の付加項目として車両の緯度、経度、および速度の情報を、時刻の情報とともに車両を特定する識別符号と紐付けた状態で車載機器より取得しており、速度の情報に基づいて上述した第3の観点を加えて車両状態を区分している。しかし、タクシー運行情報として基本項目のみを取得し、上述した第1および第2の観点のみによって車両状態を区分してもよい。なお、第3の観点を付加する場合、本実施の形態では速度の項目によって「走行」/「停止」の区分をしているのみであるが、速度の値によって「走行」の区分をさらに細分化して車両状態を管理することも可能である。
また、営業中であるか否か、すなわち売上を発生させるか否かという上述の第1の観点(営業状態という観点)に代えて、運転手が業務に就いているか否かという観点(就業状態という観点)と、上述の第2の観点(搭乗者状態という観点)とから車両状態を区分し、滞在時間あたりの保険料単価を保持するデータベースである保険料単価102および保険料単価マスタ105をこの区分に従って構成してもよい。
あるいは、保険料単価102および保険料単価マスタ105を、滞在時間あたりではなく、単位走行距離あたりの保険料単価を保持するデータベース構成とすることも本発明の技術的思想の範囲内にある。この場合、時計機能を有する車載機器に代えてタコメーターで取得されるような走行距離情報取得機能を有するタクシーメーターなどを車載機器として使用し、車両状態取得部110は、各動作モードについて開始時刻の代わりにその動作モードに入った時点での走行距離をタクシー運行情報201として取得する。そして、第1の動作モードに入った時点での走行距離と第2の動作モードに入った時点での走行距離とを比較して第1の動作モードにおける保険対象車両の走行距離を算出し、保険料単価102を参照して保険料を算出する。
さらに、本実施の形態の別の変形例として、車両状態取得部110は、タクシー運行情報201の付加項目である緯度・経度の情報を取得し、例えば、図示しない地図情報を保持するデータベースを参照して、対象車両の走行路(例えば一般道であるか、高速道路であるか、幹線道路であるか、生活道路であるか等)を特定する。この情報を用いて、対象車両がどのような道路を走行しているかという上述の第4の観点も含めて車両状態を特定するように構成してもよい。
本発明は、タクシーなどの運送事業用自動車の営業状態に応じた保険料を決定する運送事業用自動車保険料決定装置および運送事業用自動車保険料決定プログラムに利用可能である。
100…タクシー保険料決定システム、101…車両状態、102…保険料単価、103…事故情報、104…リスク算定結果、105…保険料単価マスタ、106…契約情報、110…車両状態取得部、120…保険料算出部、130…保険料単価設定部、200…タクシー運行管理システム、201…タクシー運行情報、210…タクシー、300…保険会社。

Claims (3)

  1. タクシー車両に対する自動車保険の保険料を決定する運送事業用自動車保険料決定装置であって、
    前記タクシー車両は、時計機能と、前記タクシー車両の営業状態と搭乗者の有無の情報を、これらの情報が変化したタイミングで時刻情報とともに取得して前記運送事業用自動車保険料決定装置に送信する機能と、所定の時間間隔で、前記タクシー車両の緯度、経度および走行速度の情報を取得して前記運送事業用自動車保険料決定装置に送信する機能と、を有する車載装置を有し、
    前記運送事業用自動車保険料決定装置は、
    1以上の前記タクシー車両前記車載装置から送信された運行状態の履歴情報を取得し、前記履歴情報に基づいて、前記タクシー車両前記営業状態が営業中であるか営業外であるか、前記タクシー車両に運転者および/または乗客が搭乗しているか否か、および前記タクシー車両が走行状態か停車状態か、の各観点に応じて、各時点における前記タクシー車両の車両状態を区分して特定し、さらに、前記タクシー車両が前記各車両状態にそれぞれ滞在した滞在時間を算出して車両状態データベースに出力する車両状態取得部と、
    前記車両状態毎に予め個別に設定された単位時間あたりの保険料単価を保持する保険料単価データベースと、
    保険の支払い対象となるリスク項目と前記各車両状態とからなるマトリクスの各項目における保険料単価の情報を保持する保険料単価マスタデータベースと、
    前記タクシー車両を保有する運送事業会社毎に、前記マトリクスにおいて前記自動車保険により補償対象としている1以上の項目の情報を保持する契約情報データベースと、
    前記保険料単価マスタデータベースに保持された前記マトリクスの各項目における保険料単価の情報と、前記契約情報データベースに保持された、前記各タクシー会社が前記マトリクスの各項目において補償対象としている項目の情報とに基づいて、前記各タクシー会社についての前記車両状態毎の保険料単価を算出し、前記保険料単価データベースに前記運送事業会社毎に設定する保険料単価設定部と、
    前記車両状態データベースに保持された前記タクシー車両の前記車両状態毎の滞在時間の情報と、対象となる前記タクシー車両を保有する前記運送事業会社について、前記保険料単価設定部によって前記保険料単価データベースに設定された、前記車両状態毎の単位時間あたりの保険料単価の情報とに基づいて、前記タクシー車両の保険料を算出する保険料算出部と
    を有することを特徴とする運送事業用自動車保険料決定装置。
  2. 請求項に記載の運送事業用自動車保険料決定装置において、
    前記保険料単価設定部は、前記車両状態データベースに保持された前記各タクシー車両の前記車両状態毎の滞在時間の情報と、前記各タクシー車両において発生した事故の実績情報とに基づいて、前記マトリクスの各項目における事故の発生確率、および事故の損害期待額からなるリスクを算定し、前記リスクに基づいて算出した保険料単価によって、前記保険料単価データベースに保持された前記マトリクスの各項目における保険料単価の情報を改訂することを特徴とする運送事業用自動車保険料決定装置。
  3. コンピュータシステムを、タクシー車両に対する自動車保険の保険料を決定する運送事業用自動車保険料決定装置として機能させる運送事業用自動車保険料決定プログラムであって、
    前記タクシー車両は、時計機能と、前記タクシー車両の営業状態と搭乗者の有無の情報を、これらの情報が変化したタイミングで時刻情報とともに取得して前記運送事業用自動車保険料決定装置に送信する機能と、所定の時間間隔で、前記タクシー車両の緯度、経度および走行速度の情報を取得して前記運送事業用自動車保険料決定装置に送信する機能と、を有する車載装置を有し、
    前記運送事業用自動車保険料決定プログラムは、
    1以上の前記タクシー車両前記車載装置から送信された運行状態の履歴情報を取得し、前記履歴情報に基づいて、前記タクシー車両前記営業状態が営業中であるか営業外であるか、前記タクシー車両に運転者および/または乗客が搭乗しているか否か、および前記タクシー車両が走行状態か停車状態か、の各観点に応じて、各時点における前記タクシー車両の車両状態を区分して特定し、さらに、前記タクシー車両が前記各車両状態にそれぞれ滞在した滞在時間を算出して車両状態データベースに出力する車両状態取得処理と、
    保険の支払い対象となるリスク項目と前記各車両状態とからなるマトリクスの各項目における保険料単価の情報を保持する保険料単価マスタデータベースに保持された前記マトリクスの各項目における保険料単価の情報と、前記タクシー車両を保有する運送事業会社毎に、前記マトリクスにおいて前記自動車保険により補償対象としている1以上の項目の情報を保持する契約情報データベースに保持された、前記各タクシー会社が前記マトリクスの各項目において補償対象としている項目の情報とに基づいて、前記各タクシー会社についての前記車両状態毎の保険料単価を算出し、前記保険料単価データベースに前記運送事業会社毎に設定する保険料単価設定処理と、
    前記車両状態データベースに保持された前記タクシー車両の前記車両状態毎の滞在時間の情報と、対象となる前記タクシー車両を保有する前記運送事業会社について、前記保険料単価設定処理によって前記保険料単価データベースに設定された、前記車両状態毎の単位時間あたりの保険料単価の情報とに基づいて、前記タクシー車両の保険料を算出する保険料算出処理と
    を実行させることを特徴とする運送事業用自動車保険料決定プログラム。
JP2009154736A 2009-06-30 2009-06-30 運送事業用自動車保険料決定装置および運送事業用自動車保険料決定プログラム Expired - Fee Related JP5401184B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009154736A JP5401184B2 (ja) 2009-06-30 2009-06-30 運送事業用自動車保険料決定装置および運送事業用自動車保険料決定プログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009154736A JP5401184B2 (ja) 2009-06-30 2009-06-30 運送事業用自動車保険料決定装置および運送事業用自動車保険料決定プログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011013719A JP2011013719A (ja) 2011-01-20
JP5401184B2 true JP5401184B2 (ja) 2014-01-29

Family

ID=43592591

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009154736A Expired - Fee Related JP5401184B2 (ja) 2009-06-30 2009-06-30 運送事業用自動車保険料決定装置および運送事業用自動車保険料決定プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5401184B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5763359B2 (ja) * 2011-02-09 2015-08-12 株式会社堀場製作所 保険料算出システム及び運行配置決定システム
US10664917B1 (en) 2014-06-20 2020-05-26 Allstate Insurance Company Personalized insurance systems
JP2016119004A (ja) * 2014-12-22 2016-06-30 Jxエネルギー株式会社 保険料予測装置及び保険料予測方法
JP2018120577A (ja) * 2017-10-05 2018-08-02 松本 進 乗物運転保険装置および乗物運転保険プログラム
JP6716150B1 (ja) * 2019-08-08 2020-07-01 あいおいニッセイ同和損害保険株式会社 情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
JP2021026761A (ja) * 2020-06-08 2021-02-22 あいおいニッセイ同和損害保険株式会社 情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002297910A (ja) * 2001-03-29 2002-10-11 Aioi Insurance Co Ltd 変動消費型保険システム
JP2003030442A (ja) * 2001-07-18 2003-01-31 Itochu Insurance Brokers Co Ltd 自動車保険料算出システムおよび自動車保険料算出プログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011013719A (ja) 2011-01-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11295312B1 (en) System and method for accumulation and maintenance of money in a vehicle maintenance savings account
JP5889761B2 (ja) サービス提供システム、情報提供装置、サービス提供方法及びプログラム
JP7189028B2 (ja) 車両サービス提供装置および車両サービス提供方法
US11392861B2 (en) Systems and methods for managing a vehicle sharing facility
JP5401184B2 (ja) 運送事業用自動車保険料決定装置および運送事業用自動車保険料決定プログラム
US20150310467A1 (en) Shared vehicle systems and methods
US20120330696A1 (en) Car Sharing
JP6414807B2 (ja) 情報処理装置および情報処理方法
US11763268B2 (en) Method and system to improve driver information and vehicle maintenance
US10755356B1 (en) System and method for providing customers with rates from insurance providers for purchasing passenger insurance in an autonomous vehicle
US10853881B1 (en) Method and system for providing trip-based passenger insurance in autonomous vehicles
GB2535718A (en) Resource management
JP6418566B2 (ja) 情報処理装置および情報処理方法
CN111047725A (zh) 平台营运车辆的etc通行费发票开具方法和系统
US20180075566A1 (en) System and method of calculating a price for a vehicle journey
US11460310B1 (en) Autonomous vehicle taxi/delivery service
US11959758B2 (en) Systems and methods for optimizing vehicle deployment
US20190019114A1 (en) Remote vehicle access and multi-application program for car-sharing
JP2015152954A (ja) 情報処理装置および情報処理方法
KR101186941B1 (ko) 화물 운송 중개 시스템
WO2018057497A1 (en) Enhanced image capture and analysis of damaged tangible objects
EP1548653A2 (en) Reduction of damage to a vehicle
CN106934474A (zh) 一种基于汽车共享的实时扣费管理系统
JP2003089426A (ja) 輸送業務取引代行サーバ及びそれを用いた輸送業務取引システム及び輸送業務取引方法並びに輸送業務取引プログラム
CN111738866A (zh) 基于机动车、驾驶员及行程的行车数据采集方法和装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120208

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130710

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130723

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130906

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131015

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131028

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5401184

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees